説明

処理構造体及び画像形成装置

【課題】定着ハウジングの本体ハウジングへの不完全装着を容易にユーザーに認知させる。
【解決手段】ロックレバー550は、定着ハウジングの位置を固定する固定姿勢と、前記固定を解除する解除姿勢との間で姿勢変更可能である。カバー520は、ロックレバー550の操作部554を覆う被覆位置と、操作部554を視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能である。カバー520裏面には、水平方向に延びるリブ521が配置されている。リブは、カバー520が前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、固定姿勢であるロックレバー550の操作部554とは干渉せず、解除姿勢にあるときの操作部554とは干渉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の処理を行う処理構造体、トナーをシートに定着させる定着装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの機械設備は、保守や点検のために、部品或いは設備の一部の取り外しが可能に形成される。例えば、このような機械設備の一例として、コピー機、プリンターやファクシミリ装置といった画像形成装置が挙げられる。
【0003】
特許文献1及び2は、画像形成装置において、トナーを溶融させ、シートに定着させる定着装置を開示する。定着装置は、画像形成装置の本体ハウジング中で定着装置の位置を固定するための固定機構を備える。ユーザーは、固定機構を操作することによりロックを解除し、定着装置を本体ハウジングから外へ取り外すことができる。
【0004】
定着装置は、上述の如く、トナーを溶融するために発熱する。特許文献3は、ユーザーの安全を確保するため、定着装置の熱に応じて変色する変色部を有する定着装置を開示する。ユーザーは、視覚的に、定着装置の温度を認識することができるため、比較的安全に定着装置の交換を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−210023号公報
【特許文献2】特開2000−356938号公報
【特許文献3】実開平3−80460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
機械設備に対する不必要な操作は、一般的に望ましくない。例えば、特許文献1及び2に開示される定着装置の固定機構が不必要に或いは意図せず操作された場合には、定着装置の位置の固定が解除され、定着装置が意図せず移動してしまうこととなる。このことは、定着装置が本来果たすべき機能を損なわせることとなる。特許文献3の技術は、ユーザーに注意喚起を促すことはできるが、ユーザーが変色部の色の変化に気づかない場合、或いは、変色の意味を認識していない場合には、特許文献3の技術が期待する効果はほとんど発揮されないこととなる。
【0007】
また、別の課題として、定着装置が本体ハウジングの所定位置に完全に装着されていな状態を、ユーザーに如何に認知させるかという点も挙げられる。この点に関し、上記特許文献1〜3には特に解決手段は提示されていない。
【0008】
本発明の目的は、ユーザーによる不必要な操作を抑制すると共に、処理筐体の不完全装着を容易にユーザーに認知させることができる処理構造体及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る処理構造体は、所定の処理を実行する処理部を支持する処理筐体と、該処理筐体の位置を固定する固定姿勢と、前記固定を解除する解除姿勢との間で姿勢変更可能なロックレバーと、該ロックレバーを覆う被覆位置と、前記ロックレバーを視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能に前記処理筐体に取り付けられるカバーと、前記処理筐体に回動可能に取り付けられ、前記カバーと一体的に回動する把持部と、を備え、前記カバーは、当該カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、前記固定姿勢である前記ロックレバーとは干渉せず、前記解除姿勢にある前記ロックレバーとは干渉する干渉部材を備える。
【0010】
この構成によれば、ユーザーはロックレバーを操作することで、処理筐体の固定及び解除を行うことができる。また、被覆位置にあるカバーにてロックレバーが覆われることによって、ユーザーが意図せずロックレバーに触れることが抑制される。ユーザーは、ロックレバーによる処理筐体の固定を解除するとき、把持部を用いてカバーを開放位置に移動させることで、ロックレバーを操作することが可能である。さらに、ロックレバーが解除姿勢にあるときは、干渉部材がロックレバーと干渉することになるので、処理筐体の位置固定が不十分であることをユーザーに直ちに認識させることができる。
【0011】
上記構成において、前記ロックレバーは、棒状の部材であって、第1端部と、該第1端部と反対側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に配置される回動軸と、を備え、前記第1端部側には所定の係合部と係合可能なフック部が備えられ、前記第2端部側には当該ロックレバーを姿勢変更させる際にユーザーが操作する操作部が備えられ、前記ロックレバーの姿勢変更は、前記回動軸回りの回動によって行われ、前記操作部が、前記カバーで覆われると共に、前記解除姿勢の状態で前記干渉部材と干渉することが望ましい。
【0012】
この構成によれば、ロックレバーの姿勢変更、及びロックレバーと干渉部材とが干渉する構成を簡易に実現することができる。
【0013】
この場合、前記干渉部材が、前記カバーの裏面に突設されたリブであり、当該カバーの裏面には前記リブで区画された収容空間が備えられ、前記ロックレバーが前記固定姿勢であるとき、前記収容空間内へ前記操作部が進入することで、前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至り、前記ロックレバーが前記解除姿勢であるとき、前記リブが前記操作部と干渉することで、前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至ることが阻止されることが望ましい。
【0014】
この構成によれば、ロックレバーが正常に固定姿勢に至っていれば、ロックレバーの操作部が前記リブで区画された収容空間に収容される一方で、ロックレバーが解除姿勢を維持している状態では前記リブと前記操作部とが干渉する。このため、処理筐体がロックレバーで固定されていない状態ではカバーが前記被覆位置に位置させることができず、従ってユーザーは処理筐体が未固定の状態であること直ちに認知することができる。
【0015】
上記構成において、さらに、前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置へ向かうよう付勢する付勢部材を備えることが望ましい。
【0016】
この構成によれば、付勢部材によってカバーが常に前記被覆位置へ向かうよう付勢される。従って、ユーザーの意志により把持部が操作され、カバーを開放位置に向かわせる操作がなされない限り、カバーはロックレバーを覆うことになる。これにより、ユーザーが意図せず操作部に触れることが一層抑制される。
【0017】
上記構成において、前記把持部は、前記カバーが前記被覆位置にあるとき、前記処理筐体に沿い、前記カバーが開放位置にあるとき、前記処理筐体から突出することが望ましい。
【0018】
この構成によれば、カバーが被覆位置にあるとき、把持部は処理筐体に沿うので、ユーザーが意図せず把持部に接触することが抑制される。一方、カバーが開放位置にあるとき、把持部は処理筐体から突出するので、ユーザーは比較的容易に処理筐体に力を加えることが可能となる。
【0019】
上記構成において、前記カバーは、不透明な材料から形成されることが望ましい。この構成によれば、被覆位置にあるカバーは、ロックレバーを視認不能な状態で覆い隠すことが可能となる。
【0020】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、本体ハウジングと、シートにトナーを用いて画像を形成する画像形成部と、前記トナーを前記シートに定着させる定着部と、前記定着部を支持する定着ハウジングと、前記本体ハウジング内で前記定着ハウジングの位置を固定する固定姿勢と、前記固定を解除する解除姿勢との間で姿勢変更可能なロックレバーと、該ロックレバーを覆う被覆位置と、前記ロックレバーを視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能に前記処理筐体に取り付けられるカバーと、前記処理筐体に回動可能に取り付けられ、前記カバーと一体的に回動する把持部と、を備え、前記カバーは、当該カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、前記固定姿勢である前記ロックレバーとは干渉せず、前記解除姿勢にある前記ロックレバーとは干渉する干渉部材を備える。
【0021】
この構成によれば、ユーザーはロックレバーを操作することで、本体ハウジングに対する定着ハウジングの固定及びその解除を行うことができる。被覆位置にあるカバーにてロックレバーが覆われることによって、ユーザーが意図せずロックレバーに触れることが抑制される。ユーザーは、ロックレバーによる定着ハウジングの固定を解除するとき、把持部を用いてカバーを開放位置に移動させることができる。その後、ユーザーはロックレバーを解除姿勢に姿勢変更させることで、定着ハウジングの固定を解除することができる。しかる後、ユーザーは把持部を用いて定着ハウジングに力を加え、本体ハウジングから定着ハウジングを引き出すことが可能となる。他方、定着ハウジングを本体ハウジングに省着した後、ロックレバーが固定姿勢に至っていない場合、ロックレバーと干渉部材が干渉してカバーが被覆位置に戻らない状態となる。従ってユーザーは、定着ハウジングが本体ハウジングに固定されていない状態であることを直ちに認知することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザーによる不必要な操作を抑制すると共に、処理筐体の不完全装着を容易にユーザーに認知させることができる。従って、処理筐体(定着ハウジング)が不完全な装着状態で維持されてしまうることを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る処理構造体の一実施形態である定着装置の斜視図である。
【図2】図1のII−II線の概略的な断面図である。
【図3】図1のIII−III線の概略的な断面図であって、ロックレバーが固定姿勢である状態を示す図である。
【図4】図3の状態から、ロックレバーが解除姿勢に変更された状態を示す図である。
【図5】上記定着装置のカバー及び把持部周囲の拡大斜視図であって、カバーが被覆位置の状態を示す図である。
【図6】上記定着装置のカバー及び把持部周囲の拡大斜視図であって、カバーが開放位置の状態を示す図である。
【図7】カバーのリブとロックレバーの操作部との位置関係を示す斜視図である。
【図8】カバーのリブとロックレバーの操作部との位置関係を示す斜視図である。
【図9】リブと操作部とが干渉した場合における把持部の位置を示す斜視図である。
【図10】上記定着装置が組み込まれた画像形成装置の概略的な斜視図である。
【図11】上記画像形成装置の内部構造を示す概略図である。
【図12】上記画像形成装置からの定着装置の取り出しを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。尚、以下の説明で用いられる「上」、「下」、「左」や「右」などの方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、何ら本発明を限定するものではない。更に、以下の説明で用いられる「シート」との用語は、コピー用紙、トレーシングペーパ、厚紙、OHPシートや画像を形成することが可能な他のシート或いは所定の処理を施与される任意のシート材料を意味する。以下の説明で用いられる「処理」との用語は、材料に加工を施して性質を変化させる任意の処理を意味する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る処理構造体の斜視図である。図1に例示されている処理構造体は、コピー機、プリンターやファクシミリ装置といった画像形成装置に用いられる定着装置500であって、トナーを溶融し、シートに定着させる定着処理を実行する。他の実施形態においては、他の処理を実行する任意の装置が処理構造体として用いられてもよい。
【0026】
定着装置500は、定着ハウジング510を備える。定着ハウジング510内には、例えば、シートを挟持並びに搬送するローラー対、ローラー対に熱エネルギを与えるヒーター、ヒーターに電力を供給するための配線や定着処理を実行するために必要とされる他の機器が収容並びに支持される。本実施形態において、処理筐体は、定着ハウジング510として説明されるが、定着処理以外の所定の処理を行う処理構造体を用いる他の実施形態において、処理筐体は処理構造体が実行する任意の処理に必要とされる機器を収容並びに支持してもよい。
【0027】
定着ハウジング510の側板512には、スリット511が水平方向に形成されている。スリット511には、定着ハウジング510を支持するための支持板が挿入される。本実施形態において、支持板として、画像形成装置1の本体ハウジング2(図10参照)の内壁が好適に用いられる。
【0028】
定着ハウジング510は、略扇形柱状のカバー520と、カバー520の下方に一体的に延在する略C型棒状の把持部530とを備える。カバー520は、後述するロックレバー550を覆い隠すために配置されている部材である。把持部530は、ユーザーが定着装置500を本体ハウジング2から取り出す際に把持する部位であって、定着ハウジング510に回動可能に取り付けられている。
【0029】
ユーザーは、把持部530を握持し、把持部530が定着ハウジング510の正面板513に沿う被覆位置(ロックレバー550の操作部554を覆う位置)と、正面板513に対して正面側に突出する開放位置(ロックレバー550の操作部554を視認可能に露出させる位置)との間で、把持部530及びカバー520を一体的に回動させることができる。本実施形態において、把持部530及びカバー520を開放位置に移動させたとき、ユーザーは、把持部530を握持し、定着ハウジング510をスリット511に沿って移動させるように、定着装置500に力を加えることができる。
【0030】
図2は、図1のII−II線の概略的な断面図である。定着装置500は、処理部として用いられる定着部540を含む。定着部540は、トナーを溶融させつつ、圧力をシートに加え、シートにトナーを定着させる処理を行う。定着部540は、ヒーター541を内蔵したヒートローラー542と、ヒートローラー542に圧接される加圧ローラー543とを含む。ヒートローラー542と加圧ローラー543との間の定着ニップ部を、トナーが転写されたシートが通過することにより当該シートは加熱及び加圧され、トナーがシートに定着される。
【0031】
定着ハウジング510は、定着部540、すなわちヒートローラー542及び加圧ローラー543を支持する。定着装置500の動作時には、ヒートローラー542からの輻射熱或いは熱伝達により、定着ハウジング510は比較的高温となる。
【0032】
図3は、図1のIII−III線の概略的な断面図である。定着装置500は、画像形成装置1の本体ハウジング2内に収容される。定着装置500を安定的に支持するための支持部として、本体ハウジング2内には、板金フレームからなる支持板600が備えられている。支持板600は、定着ハウジング510の側板512に形成されたスリット511に挿入される。支持板600には、定着装置500の位置を固定するための係合穴610(所定の係合部)が形成されている。
【0033】
定着装置500は、定着ハウジング510の位置を支持板600(本体ハウジング2)に固定するためのロックレバー550を含む。ロックレバー550は、係合穴610と係合して定着ハウジング510の位置を固定する固定姿勢(図3)と、前記固定を解除する解除姿勢(図4)との間で姿勢変更が可能な部材である。
【0034】
ロックレバー550は、概略的には棒状の部材であって、第1端部と、該第1端部とは反対側の第2端部とを備える。詳しくは、略角柱状に形成されたアーム551と、アーム551の第1端部側の先端下面から突出する略三角柱状のフック552(フック部)と、アーム551の軸方向の略中間位置に設けられる回動シャフト553(回動軸)と、アーム551の第2端部側に形成された操作部554とを含む。
【0035】
フック552は、図3に示す固定姿勢において、支持板600の係合穴610に嵌り込み、定着ハウジング510が支持板600に固定された状態とする。回動シャフト553は、定着ハウジング510に対してアーム551を回動可能に支持する。アーム551は、回動シャフト553を軸として回動可能である。フック552の上面には十字突起555が突設され、該十字突起555に対応して収容部514の天板下面にはバネ座514Aが設けられている。十字突起555とバネ座514Aとの間にはコイルバネ556が介在されている。このコイルバネ556によって、フック552が係合穴610に係合する方向に、アーム551は常時付勢されている。なお、図4ではコイルバネ556の記載を省いている。
【0036】
操作部554は、ユーザーがロックレバー550を姿勢変更させる際に手指で押下する部位であって、略直方体の形状を有している。すなわち、操作部554は、ロックレバー550による定着ハウジング510の支持板600への固定を解除するために用いられる。ロックレバー550は、コイルバネ556の付勢力によって、図3に示す固定姿勢がホームポジションとなる。ユーザーが操作部554を下方に押圧すると、コイルバネ556の付勢力に抗して、アーム551が回動シャフト553の軸回りに回動する(図3の時計方向)。この結果、図4に示すように、フック552が上方へ移動し、係合穴610とフック552との間の係合が解除された解除姿勢にロックレバー550は姿勢変更することとなる。
【0037】
図5は、カバー520及び把持部530の周囲の構造を示す定着装置500の拡大斜視図であって、カバー520が被覆位置にある状態を示す図、図6は、カバー520が開放位置の状態を示す図である。定着ハウジング510は、ロックレバー550を収容するための収容部514を含む。ロックレバー550は、その操作部554が収容部514の開口端面514B(図6)から突出する態様で、収容部514内に収容されている。
【0038】
カバー520は、収容部514の開口端面514Bから突出した操作部554、つまりはロックレバー550覆う被覆位置と、操作部554を視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能に定着ハウジング510に取り付けられる部材である。カバー520は、不透明な樹脂(好ましくは、定着ハウジング510と同色の樹脂)で形成されている。この結果、カバー520は、操作部554を視認不能に覆うこととなる。なお、他の実施形態において、透明な樹脂を用いて形成されたカバー520が操作部554を取り囲んでもよい。このような構造によっても、ユーザーが不必要に操作部554に接触することが抑制されることとなる。カバー520が被覆位置にあるとき、把持部530の位置は、定着ハウジング510の正面板513に沿う位置となる。
【0039】
ユーザーは、把持部530を握持し、ユーザー側へ近づけるように把持部530を回動させることで、カバー520を開放位置に位置変更させることができる。把持部530を略90°の回転角度で回転させると、把持部530は、定着ハウジング510の正面板513に対して、突出することとなる。カバー520は、把持部530と一体的に回転する。この結果、収容部514の開口端面514Bから突出した操作部554が視認可能に露出することとなる。
【0040】
本実施形態において、図1中左方に位置するカバー520は、便宜的に、第1カバー520Aと称され、右方に位置するカバー520は、便宜的に第2カバー520Bと称される。図1中左方に位置する把持部530は、便宜的に、第1把持部530Aと称され、右方に位置する把持部530は、便宜的に第2把持部530Bと称される。第1カバー520Aによって、被覆及び露出される操作部554は、便宜的に、第1操作部と称され、第2カバー520Bによって、被覆及び露出される操作部554は、便宜的に第2操作部と称される。更に、第1操作部を含むロックレバー550は、第1ロックレバーと便宜的に称され、第2操作部を含むロックレバー550は、第2ロックレバーと便宜的に称される。
【0041】
図1に示されるように、第1カバー520A及び第2カバー520Bが被覆位置にあるとき、第1カバー520A及び第2カバー520Bは、第1操作部及び第2操作部をそれぞれ視認不能に覆うため、ユーザーが第1操作部及び第2操作部を意識することを抑制することができる。したがって、ユーザーの不必要な第1操作部及び第2操作部に対する操作が抑制されることとなる。また、第1カバー520A及び第2カバー520Bが物理的に第1操作部及び第2操作部をそれぞれ覆うので、ユーザーが意図せず操作部554に接触し、操作部554が操作されることが防止される。
【0042】
ユーザーが第1把持部530A及び第2把持部530Bを握持し、回転操作を行うと、第1把持部530A及び第2把持部530Bとともに第1カバー520A及び第2カバー520Bが開放位置に向けて回転移動する。この結果、第1操作部及び第2操作部がユーザーに視認されることとなる。
【0043】
図3に示すように、第1把持部530A及び第2把持部530Bの回動シャフト531には、捻りコイルバネ532(付勢部材)が挿入されている。捻りコイルバネ532は、カバー520が開放位置から被覆位置に向かうように第1把持部530A及び第2把持部530Bを付勢する。したがって、第1カバー520A及び第2カバー520Bを開放位置に移動させたユーザーは、第1把持部530A及び第2把持部530Bを握持したまま、例えば、親指で操作部554を下方に押す操作を要求されることとなる。したがって、ユーザーは不必要に定着ハウジング510に接触することなく、操作部554を操作することを促されることとなる。かくして、本実施形態に係る構造は、ユーザーに安全な操作を促すことができる。
【0044】
ユーザーが操作部554を下方に押し下げることにより、フック552と係合穴610との間の係合が解除され、定着ハウジング510の位置に対する固定が解除されることとなる。その後、ユーザーは、第1把持部530A及び第2把持部530Bをユーザー側に引き寄せることにより、支持板600に対して、定着ハウジング510を移動させることが可能となる。すなわち、本体ハウジング2から定着装置500を引き出すことが可能となる。
【0045】
一方、定着装置500を本体ハウジング2に装着する場合、ユーザーは、第1把持部530A及び第2把持部530Bを把持して定着ハウジング510を本体ハウジング2へ組入れる。定着ハウジング510が所定位置に装着され、ロックレバー550のフック552が支持板600の係合穴610の位置に達すると、コイルバネ556の付勢力によってフック552が係合穴610へ嵌り込む。これにより、定着ハウジング510は本体ハウジング2に対して固定された状態となる。そして、ユーザーが第1把持部530A及び第2把持部530Bから手を離すと、捻りコイルバネ532の付勢力によって第1カバー520A及び第2カバー520B、並びに第1把持部530A及び第2把持部530Bは、被覆位置に復帰することになる。
【0046】
ここで、定着ハウジング510が所定の位置に装着されず、それゆえフック552が係合穴610へ嵌り込んでいない状態(不完全装着状態)にも拘わらず、ユーザーが装着を完了したと誤信する場合が起こり得る。この場合、定着装置500、ひいては画像形成装置1を動作させることができない状態となる。
【0047】
このような不具合を回避するために、本実施形態では、図6に示すようにカバー520の裏面にリブ521(干渉部材)が突設されている。リブ521は、カバー520が前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、前記固定姿勢であるロックレバー550(操作部554)とは干渉せず、前記解除姿勢にあるロックレバー550とは干渉する位置に配置されている。このようなリブ521を備えることで、ロックレバー550が固定姿勢に至っていない場合、ロックレバー550とリブ521とが干渉してカバー520が被覆位置に戻らない状態となる。従ってユーザーは、定着ハウジング510が本体ハウジング2に固定されていない状態であることを直ちに認知することができる。
【0048】
リブ521に関してさらに詳述する。図7は、カバー520のリブ521とロックレバー550の操作部554との位置関係を示す斜視図である。図7では、ロックレバー550が固定姿勢、すなわち図3に示すように水平な姿勢である状態を示している。カバー520は、円弧曲面を備えた上下方向に延びる扇形柱の表面形状を有し、その内部は上下方向に延びる空洞である。リブ521は、前記空洞内において水平方向に延びる平板であって、ロックレバー550の操作部554を収容可能な収容空間Sを区画している。
【0049】
収容空間Sは、固定姿勢にあるロックレバー550の操作部554と正対する。収容空間Sの上下方向の長さ、つまりカバー520の天板522とリブ521との間の間隔d1は、略直方体の操作部554の上下方向の長さd2よりも所定長さだけ長く設定されている。従って、ロックレバー550が固定姿勢のとき、すなわち定着ハウジング510が所定位置に装着されているとき、リブ521と操作部554とは干渉することはなく、収容空間S内へ操作部554が進入可能となる。これにより、カバー520は図7に示す開放位置から、図5に示す被覆位置に回動して復帰することができる。
【0050】
これに対し、ロックレバー550が解除姿勢を維持しているときは、図8に示すように。リブ521と操作部554の下端部とが干渉する。図4に示したように、解除姿勢にあるロックレバー550は、回動シャフト553の軸回りに回動して、操作部554側が下降した傾斜姿勢となる。このため、収容空間Sに対して操作部554が下方にシフトすることとなり、正対しない状態となる。その結果、リブ521の移動軌跡上に操作部554が位置することとなり、両者は干渉する。このためカバー520は回動できず、開放位置から被覆位置に復帰することができない。
【0051】
つまり、図9で改めて示すように、リブ521が操作部554に突き当たることで、カバー520及び把持部530は回動シャフト531の軸回りに回動できず、カバー520は操作部554を覆うことができないと共に、把持部530の位置は、定着ハウジング510の正面板513から突出した状態のままとなる。従ってユーザーは、定着ハウジング510が不完全装着状態であって未固定であること直ちに認知することができる。その後ユーザーが再装着を試みる等して定着ハウジング510が所定位置に据え付けられ、ロックレバー550が固定姿勢に至ると、前記干渉は解消され、カバー520は被覆位置に至り、また、把持部530は正面板513に沿うようになるものである。
【0052】
続いて、上記の定着装置500が組み込まれる画像形成装置1について説明する。図10は、画像形成装置1の概略的な斜視図、図11は、画像形成装置1の内部構造を示す概略図である。図10及び図11に示される画像形成装置1は、いわゆる胴内排紙型の複写機であるが、他の実施形態において、プリンター、ファクシミリ装置、これらの機能を備える複合機やトナー画像をシートに形成するための他の装置であってもよい。
【0053】
画像形成装置1は、略直方体形状の本体ハウジング2を含む。本体ハウジング2は、略直方体形状の下部本体ハウジング21と、下部本体ハウジング21の上方に配設される略直方体形状の上部本体ハウジング22と、下部本体ハウジング21と上部本体ハウジング22とを連結する連結本体ハウジング23とを含む。連結本体ハウジング23は、本体ハウジング2の右縁及び背面縁に沿って延びる。下部本体ハウジング21、上部本体ハウジング22及び連結本体ハウジング23で囲まれる排出空間24に印刷処理が施与されたシートが排出される。
【0054】
上部本体ハウジング22の正面方向に突出する操作パネル221は、LCDタッチパネル222を含み、画像形成処理に関する情報の入力を受け付ける。ユーザーは、例えば、LCDタッチパネル222を通じて、印刷されるシートの枚数等を入力したり、印刷濃度等を入力したりすることができる。上部本体ハウジング22内には、主に原稿の画像を読み取るための機器や画像形成装置1の全体の制御を司る電子回路が収容される。
【0055】
上部本体ハウジング22の上に配設される押さえカバー223は、原稿を押さえるために用いられる。押さえカバー223は、上部本体ハウジング22に上下に回動可能に取り付けられる。ユーザーは、押さえカバー223を上方に回動させ、上部本体ハウジング22上に原稿を載置する。その後、ユーザーは操作パネル221を操作して、原稿の画像を上部本体ハウジング22内に配設された機器に読み取らせることができる。
【0056】
下部本体ハウジング21には、シートの束を収容する給紙カセット850が収容されている。給紙カセット850は、下部本体ハウジング21から正面方向に引出可能である。また、下部本体ハウジング21の右面には、手差しトレイ212が回動可能に取り付けられている。手差しトレイ212が下部本体ハウジング21の右方に突出する位置にあるとき、ユーザーは手差しトレイ212上にシートを載置可能である。給紙カセット850内に収容されたシート又は手差しトレイ212に載置されたシートは、操作パネル221を通じてユーザーによって入力された指示に基づき、下部本体ハウジング21内で画像形成処理を施与され、排出空間24へ排出される。
【0057】
上部本体ハウジング22は、走査機構224を収容する。ユーザーは、走査機構224を通じて、所望の原稿の画像を画像形成装置1に読み取らせることができる。走査機構224上には、上部本体ハウジング22の上面に取り付けられるコンタクトガラス225が配設される。押さえカバー223は、コンタクトガラス225上に載置された原稿を押さえるために用いられる。ユーザーが、操作パネル221を通じて、画像形成装置1を作動させると、走査機構224は、コンタクトガラス225上の原稿の画像を走査して読み取る。走査機構224によって読み取られた画像のアナログ情報は、デジタル信号に変換される。画像形成装置1は、デジタル信号に基づき、シートに画像を形成する。
【0058】
下部本体ハウジング21は、シートに画像を形成するための様々な機器を収容する。また、連結本体ハウジング23は、画像形成処理が施与されたシートを排出空間24へ排出するための様々な機器を収容する。下部本体ハウジング21には、トナーコンテナ900Y、900M、900C、900Bk、中間転写ユニット92、画像形成部93、露光ユニット94、定着装置500及び排紙ユニット96が収容されている。
【0059】
画像形成部93は、イエロー用トナーコンテナ900Y、マゼンタ用トナーコンテナ900M、シアン用トナーコンテナ900C、ブラック用トナーコンテナ900Bkを含む。これらコンテナの下方には、YMCBkの各色に対応する現像装置10Y、10M、10C、10Bkがそれぞれ配設される。画像形成部93は、これらトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Bkに収容されたトナーを用いて、シートに画像を形成する。
【0060】
画像形成部93は、各色のトナー像を担持する感光体ドラム17(電子写真方式で潜像が形成される感光体)を含む。感光体ドラム17として、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。
【0061】
感光体ドラム17の周囲には、帯電器16、現像装置10(10Y、10M、10C、10Bk)、転写ローラー19及びクリーニング装置18が配置されている。帯電器16は、感光体ドラム17の表面を均一に帯電する。帯電後の感光体ドラム17の表面は、露光ユニット94によって露光され、静電潜像が形成される。露光ユニット94は、上述の走査機構224によって生成されたデジタル信号に基づき、感光体ドラム17の周面にレーザ光を照射する。現像装置10Y、10M、10C、10Bkは、それぞれトナーコンテナ900Y、900M、900C、900Bkから供給される各色のトナーを用いて、各々の感光体ドラム17上に形成された静電潜像を現像(可視像化)する。転写ローラー19は、中間転写ベルト921を挟んで感光体ドラム17とニップ部を形成し、感光体ドラム17上のトナー像を中間転写ベルト921上に一次転写する。クリーニング装置18は、トナー像転写後の感光体ドラム17の周面を清掃する。
【0062】
各現像装置10Y、10M、10C、10Bkは、現像本体ハウジング20を備える。現像本体ハウジング20の内部には、磁性キャリアとトナーとを有する2成分現像剤が収納される。また、現像本体ハウジング20内には、現像本体ハウジング20の底部近傍に長手方向を軸方向として並列に2本の攪拌ローラー11、12が回転可能に配置されている。
【0063】
現像本体ハウジング20の内部底面には、現像剤の循環経路が設定されており、攪拌ローラー11、12は循環経路内に配設される。攪拌ローラー11、12の間の軸方向には、現像本体ハウジング20の底部から立設された仕切り壁201が設けられている。仕切り壁201は、循環経路を区画する。仕切り壁201の周囲を周回するように、循環経路が形成される。2成分現像剤は、循環経路を攪拌ローラー11及び12によって攪拌、搬送されながら帯電される。
【0064】
2成分現像剤は、攪拌ローラー11及び12によって攪拌されつつ現像本体ハウジング20内を循環し、トナーが帯電される。攪拌ローラー11上の2成分現像剤は、上側に位置する磁気ローラー14に吸引されて搬送される。吸引された2成分現像剤は、磁気ローラー14上に磁気ブラシ(図示せず)を形成する。磁気ブラシは、ドクターブレード13によって層厚規制される。現像ローラー15上のトナー層は、磁気ローラー14と現像ローラー15との間の電位差によって形成される。このトナー層によって、感光体ドラム17上の静電潜像が現像される。
【0065】
露光ユニット94は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、画像形成部93の各々に設けられた感光体ドラム17の周面に、画像データに基づく光を照射して、静電潜像を形成する。
【0066】
中間転写ユニット92は、中間転写ベルト921、駆動ローラー922及び従動ローラー923を備える。中間転写ベルト921上には、複数の感光体ドラム17からトナー像が重ね塗りされる(一次転写)。重ね塗りされたトナー像は、給紙カセット850又は手差しトレイ212から供給されるシートに二次転写部98において二次転写される。中間転写ベルト921を周回駆動させる駆動ローラー922及び従動ローラー923は、下部本体ハウジング21によって回転自在に支持される。
【0067】
上述の定着装置500は、中間転写ユニット92から二次転写されたシート上のトナー像に対し、定着処理を施す。定着処理されたカラー画像付のシートは、定着装置500の上部(連結本体ハウジング23内)に形成された排紙ユニット96へ向けて送り出される。
【0068】
排紙ユニット96は、定着装置500から搬送されたシートを、排紙トレイとして用いられる下部本体ハウジング21の上面213上に排出する。
【0069】
給紙カセット850は、画像形成される複数のシートが積層されてなるシート束を収納する。給紙カセット850は、上述の如く、下部本体ハウジング21に対して着脱可能に装着される。給紙カセット850に設けられたピックアップローラー40が駆動することにより、給紙カセット850内のシート束の最上層のシートが1枚ずつ取り出されて給紙搬送路133へと繰り出され、画像形成部93へ導入される。ピックアップローラー40、給紙搬送路133及び給紙搬送路133の途中部に配設されたローラー要素は、シートに画像を形成する画像形成部93へシートを搬送する搬送部として用いられる。
【0070】
手差しトレイ212は、給紙カセット850の上方に配設される。手差しトレイ212の下端部近傍に、給紙構造体950が配設されている。給紙構造体950は、トレイ212上に載置されたシートを1枚ずつ画像形成部93へ送り出し、画像形成部93にてシート上に画像が形成される。
【0071】
図12は、画像形成装置1の本体ハウジング2から引き出される定着装置500を概略的に説明する断面図である。図10に示される本体ハウジング2の側面カバー290を右方に回動させることにより、ユーザーは、本体ハウジング2内に収容された定着装置500を着脱することが可能となる。先に説明したように、ユーザーは把持部530を回動させ、操作部554を露出させた後、操作部554を押し下げることができる。この結果、本体ハウジング2内に形成された支持板600と定着装置500との係合が解除されることとなる。その後、ユーザーは把持部530を握持したまま、本体ハウジング2から定着装置500を引き出すことが可能となる。
【0072】
逆に、ユーザーは、定着装置500の把持部530を握持し、本体ハウジング2内の支持板600と定着ハウジング510のスリット511とを噛み合わせ、定着装置500を本体ハウジング2内に押し込むことができる。この結果、コイルバネ556にて付勢されたフック552が支持板600に形成された係合穴610と噛み合うこととなり、定着装置500の位置は本体ハウジング2内で固定されることとなる。その後、ユーザーが把持部530から手を離すと、捻りコイルバネ532によって、カバー520は自動的に被覆位置に戻ることとなる。この結果、カバー520は操作部554を覆うこととなる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本実施形態は、着脱自在に筐体に取り付けられる任意の処理構造体を備える処理装置に好適に適用される。
【符号の説明】
【0074】
1・・・・・・画像形成装置
2・・・・・・本体ハウジング
500・・・・定着装置(処理構造体)
510・・・・定着ハウジング(処理筐体)
520・・・・カバー
521・・・・リブ(干渉部材)
530・・・・把持部
532・・・・捻りコイルバネ(付勢部材)
540・・・・定着部(処理部)
550・・・・ロックレバー
551・・・・アーム
552・・・・フック
553・・・・回動シャフト
554・・・・操作部
600・・・・支持板
610・・・・係合穴
93・・・・・画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処理を実行する処理部を支持する処理筐体と、
該処理筐体の位置を固定する固定姿勢と、前記固定を解除する解除姿勢との間で姿勢変更可能なロックレバーと、
該ロックレバーを覆う被覆位置と、前記ロックレバーを視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能に前記処理筐体に取り付けられるカバーと、
前記処理筐体に回動可能に取り付けられ、前記カバーと一体的に回動する把持部と、を備え、
前記カバーは、当該カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、前記固定姿勢である前記ロックレバーとは干渉せず、前記解除姿勢にある前記ロックレバーとは干渉する干渉部材を備える、処理構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の処理構造体において、
前記ロックレバーは、棒状の部材であって、第1端部と、該第1端部と反対側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に配置される回動軸と、を備え、
前記第1端部側には所定の係合部と係合可能なフック部が備えられ、前記第2端部側には当該ロックレバーを姿勢変更させる際にユーザーが操作する操作部が備えられ、
前記ロックレバーの姿勢変更は、前記回動軸回りの回動によって行われ、
前記操作部が、前記カバーで覆われると共に、前記解除姿勢の状態で前記干渉部材と干渉する、処理構造体。
【請求項3】
請求項2に記載の処理構造体において、
前記干渉部材が、前記カバーの裏面に突設されたリブであり、当該カバーの裏面には前記リブで区画された収容空間が備えられ、
前記ロックレバーが前記固定姿勢であるとき、前記収容空間内へ前記操作部が進入することで、前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至り、
前記ロックレバーが前記解除姿勢であるとき、前記リブが前記操作部と干渉することで、前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至ることが阻止される、処理構造体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の処理構造体において、さらに、
前記カバーが前記開放位置から前記被覆位置へ向かうよう付勢する付勢部材を備える、処理構造体。
【請求項5】
請求項1に記載の処理構造体において、
前記把持部は、前記カバーが前記被覆位置にあるとき、前記処理筐体に沿い、前記カバーが開放位置にあるとき、前記処理筐体から突出する、処理構造体。
【請求項6】
請求項1に記載の処理構造体において、
前記カバーは、不透明な材料から形成される、処理構造体。
【請求項7】
本体ハウジングと、
シートにトナーを用いて画像を形成する画像形成部と、
前記トナーを前記シートに定着させる定着部と、
前記定着部を支持する定着ハウジングと、
前記本体ハウジング内で前記定着ハウジングの位置を固定する固定姿勢と、前記固定を解除する解除姿勢との間で姿勢変更可能なロックレバーと、
該ロックレバーを覆う被覆位置と、前記ロックレバーを視認可能に露出させる開放位置との間で回動可能に前記処理筐体に取り付けられるカバーと、
前記処理筐体に回動可能に取り付けられ、前記カバーと一体的に回動する把持部と、を備え、
前記カバーは、当該カバーが前記開放位置から前記被覆位置に至るに際に、前記固定姿勢である前記ロックレバーとは干渉せず、前記解除姿勢にある前記ロックレバーとは干渉する干渉部材を備える、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−11822(P2013−11822A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145944(P2011−145944)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】