説明

処理装置及び設定内容提示プログラム

【課題】 複数の設定項目についての設定内容の呼び出しにおいて、操作者が各設定項目の設定画面を簡易な操作で提示できるようにする。
【解決手段】 複数の項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶部3に記憶させておき、初期化動作後等の状態において、設定情報が割り付けられた設定呼出ボタンに対する操作が受け付けられると、設定内容呼出機能6により該当する設定情報が呼び出されて、設定内容表示機能7により設定内容の少なくとも一部を含む一覧画面が表示され、その後に同一の操作が繰り返して行われる毎に、設定内容表示機能7により設定項目を予め定められた順序で切り替えて当該設定項目の設定画面が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置及び設定内容提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文献等を複写する複写機や、複写・印刷・スキャン・FAX等を複合的に行える複合機などの処理装置では、その高機能化に伴って、処理の実行に際して操作者が設定可能な項目が増大している。
このような処理装置における設定操作の支援機能として、事前に設定内容を登録しておき、これを呼び出して利用可能とする設定内容呼出機能が知られている。例えばジョブメモリ機能では、事前に登録された設定内容を保持するジョブメモリの呼び出し操作を特定のハードキーに割り当てたり、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置に表示される操作画面上に登録済みジョブメモリを一覧表示させ、操作者が任意のジョブメモリを選択してその登録内容を呼び出すことを可能にしている。なお、呼び出すべきジョブメモリを識別する手がかりとしては、ジョブメモリに付与された通し番号や操作者が設定した名称などを利用する方法が一般的に用いられている。
【0003】
ここで、設定呼出機能に関する発明として、例えば、選択された動作モードにおける設定と標準の機能設定との違いに基づいて対象の項目やその並び順を異ならせた複数種類の設定確認画面のうちのいずれかを表示部に表示させる発明が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−31500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、複数の設定項目についての設定内容の呼び出しにおいて、操作者が各設定項目の設定画面を簡易な操作で提示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明は、複数の設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記設定情報の設定内容を呼び出す操作を受け付ける受付手段と、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、その操作により呼び出された設定情報における設定項目毎の設定画面を切り替えて提示する提示手段と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
【0007】
第2の本発明は、第1の本発明において、前記提示手段により設定項目を切り替えて設定画面が提示された状態において、当該設定項目の設定内容を操作者による操作に応じて変更する変更手段を備えた、ことを特徴とする。
【0008】
第3の本発明は、第1又は第2の本発明において、前記複数の設定項目のそれぞれについて基準となる設定内容が定められており、前記提示手段は、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、基準とは設定内容が異なる設定項目のみに切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、ことを特徴とする。
【0009】
第4の本発明は、第1又は第2の本発明において、前記複数の設定項目のそれぞれについて基準となる設定内容が定められており、前記提示手段は、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、基準と設定内容が同じ設定項目のみに切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、ことを特徴とする。
【0010】
第5の本発明は、第1〜第4の本発明において、前記提示手段は、前記受付手段により前記同一の操作の繰り返しにおける1回目の操作が受け付けられたときには、その操作により呼び出された設定情報の設定内容の少なくとも一部を含む一覧画面を提示し、前記受付手段により前記同一の操作の繰り返しにおける2回目以降の操作が受け付けられる毎に、予め定められた順序で設定項目を切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、ことを特徴とする。
【0011】
第6の本発明は、第1〜第5の本発明において、前記記憶手段は、画像処理に関する設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶しており、前記受付手段により受け付けられた操作によって呼び出された設定情報の設定内容に基づいて画像処理を行う画像処理手段を備えた、ことを特徴とする。
【0012】
第7の本発明は、複数の設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記設定情報の設定内容を呼び出す操作を受け付ける受付手段とを備えた処理装置のコンピュータに、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、その操作により呼び出された設定情報における設定項目毎の設定画面を切り替えて提示する機能を実現させるための設定内容提示プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
第1の本発明によると、各設定項目の設定画面を読み出すための操作が設定項目毎に違う場合に比べて、簡易な操作で各設定項目の設定画面を提示することができる。
【0014】
第2の本発明によると、設定項目毎に提示された設定画面において、その設定内容を変更することができる。
【0015】
第3の本発明によると、基準とは設定内容が異なる設定項目に限定して、その設定画面を提示することができる。
【0016】
第4の本発明によると、基準と設定内容が同じ設定項目に限定して、その設定画面を提示することができる。
【0017】
第5の本発明によると、設定内容の少なくとも一部を含む一覧画面の提示と設定項目毎の設定画面の切り替え提示とを、同一操作の繰り返しによって行うことができる。
【0018】
第6の本発明によると、画像処理に関する設定項目毎の設定画面を提示した上で、その設定内容に基づく画像処理を実行させることができる。
【0019】
第7の本発明によると、各設定項目の設定画面を読み出すための操作が設定項目毎に違う場合に比べて、簡易な操作で各設定項目の設定画面を提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る複写機の機能ブロックを例示している。
本例の複写機は、操作者により各種の操作を行うための操作部1、操作者に対して提示する情報が表示される表示部2、種々の情報を記憶する記憶部3、複写処理(画像処理の一例)を実行する処理実行部4、これらの機能部を制御する制御部5、を備えている。
【0021】
本例の記憶部3は、複写処理に関する複数の設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を1つ以上記憶している。この設定情報の内容は操作者等によって事前に設定登録されたものであり、特定の操作に応じて設定内容呼出機能によって呼び出され、その後に実行する複写処理に関する各設定項目の設定値に反映される。複写処理に関する設定項目としては、例えば、倍率(拡大率又は縮小率)、部数、給紙方式、白黒又はカラー、片面又は両面、1枚の用紙に印刷する頁数(本明細書では、N頁を1枚の用紙に縮小印刷することを「Nup」という)などの種々の設定項目がある。
【0022】
また、本例の記憶部3は、複写処理に関する複数の設定項目のそれぞれについて基準となる設定内容を保持する基準設定情報を記憶している。この基準設定情報は、複写機の電源投入時、節電状態からの復帰時、設定内容のクリア時(予め定められた時間の経過に伴う自動クリア時、又は設定初期化ボタンの押下による手動クリア時)等の初期化動作時に自動的に記憶部3から呼び出され、複写処理に関する各設定項目の設定値に初期値(デフォルト値)として反映される。本例では、複写機の工場出荷時に基準設定情報が設定登録されており、その後の操作等によって設定内容を変更することが可能である。
なお、操作者毎に基準設定情報を用意するようにしてもよく、この場合には、操作の開始前に操作者の認証を行うことで、適用する基準設定情報を特定することができる。操作者の認証としては、操作者に入力された識別情報(ユーザIDやパスワード等)に基づいて行ってもよく、操作者のIDカードから読み取った識別情報に基づいて行ってもよく、種々の態様により行うことができる。
【0023】
本例の操作部1及び表示部2は、図2に例示する複写機の操作パネルにより実現されている。本例では、表示部2は操作パネルに設けられたタッチパネルディスプレイ22に対応し、操作部1は操作パネルに設けられた各ボタン21、23、24、25(所謂「ハードキー」)やタッチパネルディスプレイ22に表示される操作画面上のボタン(所謂「ソフトキー」)に対応している。
ここで、ボタン21は、事前に登録された設定情報の呼び出しに用いられる設定呼出ボタン(本例では、[001]〜[015]の15個)であり、ボタン23は、数値項目(倍率、部数など)の設定等に用いられる数値設定ボタンであり、ボタン24は、設定内容の初期化(クリア)の指示に用いられる初期化ボタンであり、ボタン25は、設定内容に基づく複写処理の開始(スタート)の指示に用いられる処理開始ボタンである。また、数値項目以外の項目(給紙方式、白黒又はカラー、片面又は両面など)の設定はタッチパネルディスプレイ22によるソフトキーを用いて行われる。また、ソフトキーにより、数値項目の設定、設定内容のクリア、複写処理の実行等の各種操作を行うこともできる。
すなわち、本例の複写機では、これらのボタン(ハードキー又はソフトキー)に対して操作者により為された操作を受け付けている。
【0024】
本例の制御部5は、設定内容呼出機能6、設定内容表示機能7、設定内容変更機能8、実行制御機能9、を有している。
設定内容呼出機能6は、記憶部3に記憶されているうちの1つの設定情報を呼び出して、その設定内容を、複写処理に関する各設定項目の設定値に反映する。本例では、記憶部3に記憶されている各設定情報のそれぞれが、複数ある設定呼出ボタン21の1つ(又は複数)に割り付けられており、いずれかの設定呼出ボタン21に対する操作(押下や接触(タッチ))が行われたことに応じて該当する設定情報が呼び出され、複写処理に関する各設定項目の設定値に反映される。
【0025】
設定内容表示機能7は、複写処理に関する各設定項目に現時点で設定されている設定内容を示す画面を表示部2(タッチパネルディスプレイ22)に表示させる。本例では、初期化動作後等の状態において、設定情報が割り付けられた設定呼出ボタン21に対する操作を受け付けたときに、その操作により設定内容呼出機能6によって呼び出された設定情報の設定内容の全体像(又はその一部)に示す画面を表示し、その後に同一の操作を繰り返して受け付ける毎に、予め定められた順序で設定項目を切り替えて、前記呼び出された設定情報における当該設定項目の設定内容を示す画面を表示する。すなわち、同一操作の繰り返しにおける1回目の操作が行われたときには、その操作に対応する設定情報の設定内容の全体像(又はその一部)を提示し、2回目以降の操作が行われる毎に、当該設定情報の設定内容を設定項目単位で個別に提示している。
なお、予め定められた順序としては、例えば、システム固定であってもよく、操作者により指定された表示順であってもよく、設定情報の登録時に指定された設定項目順であってもよく、要は、これらの順序を示す情報を記憶部3に記憶させておき、その記憶内容に沿って表示対象の設定項目を順次切り替えればよい。
【0026】
設定内容変更機能8は、設定内容表示機能7により設定項目単位の設定内容を示す画面が表示されている状態において、操作者による操作に応じて当該設定項目の設定内容を変更する。
本例では、設定内容の変更を、数値設定ボタン23やタッチパネルディスプレイ22上のソフトキーに対する操作に基づいて行っている。なお、本例の設定内容変更機能8による設定内容の変更は、記憶部3に記憶されている設定情報には反映されず、今回の処理についてのみ適用される一時的なものであるが、その設定内容で記憶部3を更新するようにしてもよい。
【0027】
実行制御機能9は、設定内容呼出機能6により呼び出された設定内容、又は、その後に設定内容変更機能8により変更された設定内容に基づく複写処理を行うよう処理実行部4を制御する。本例では、処理開始ボタン25に対する操作を受け付けたことに応じて、現在の設定内容に基づく複写処理を開始する命令を処理実行部4に出力している。
【0028】
次に、設定内容の呼出及び提示における一連の画面遷移を説明する。
なお、記憶部3に、図3(a)に示す設定内容の基準設定情報、及び図3(b)に示す設定内容の設定情報が記憶されているものとする。また、図3(b)の設定情報は、[001]ボタン(設定呼出ボタン21)に割り付けられているものとする。図3によると、[001]ボタンに割り付けられた設定情報の設定内容は、5つの設定項目のうちの「倍率」のみが基準設定情報の設定内容(基準値)と一致しており、他の4項目は異なった設定となっている。
【0029】
図4及び図5は、設定内容の呼出及び提示における画面遷移の一例を示している。
基本項目画面31は、初期化動作後の画面であり、複写処理に関する設定項目のうち基本的な設定項目の設定内容を表示する画面である。この基本項目画面31には、用紙トレイ(給紙方式)の設定内容を示す設定表示欄31a、倍率の設定内容を示す設定表示欄31b、カラーモード(白黒又はカラー)の設定内容を示す設定表示欄31cが設けられている。なお、設定表示欄31a、31b、31cの設定内容は、図3(a)に示した設定内容(基準値)となっている。また、これらの設定表示欄31a、31b、31cはそれぞれソフトキーとしても機能しており、設定表示欄31a、31b、31cに接触(タッチ)する操作に応じて、個別項目画面35、36、37に遷移する。また、基本項目画面31には、応用コピーボタン31dがソフトキーとして設けられており、応用コピーボタン31dに対する操作に応じて、応用項目画面32に遷移する。
【0030】
応用項目画面32は、基本項目画面31の応用コピーボタン31dに対する操作により遷移する画面であり、複写処理に関する設定項目のうち応用的な設定項目(基本的な設定項目以外の設定項目)の設定内容を表示する画面である。この応用項目画面32には、両面コピー(両面又は片面)の設定内容を示す設定表示欄32a、Nup(1枚の用紙に印刷する頁数)の設定内容を示す設定表示欄32bが設けられている。なお、設定表示欄32a、32bの設定内容は、図3(a)に示した設定内容(基準値)となっている。また、これらの設定表示欄32a、32bはそれぞれソフトキーとしても機能しており、設定表示欄32a、32bに対する操作に応じて、個別項目画面38、39に遷移する。また、応用項目画面32には、閉じるボタン(図示せず)がソフトキーとして設けられており、閉じるボタンに対する操作に応じて、基本項目画面31に遷移する。
【0031】
基本項目画面33は、初期化動作後の状態(基本項目画面31(又は応用項目画面32)が表示された状態)で、[001]ボタン(設定呼出ボタン21)に対する操作が行われたことにより遷移する画面である。この基本項目画面33は、基本項目画面31と同様な画面構成であるが、各設定項目の設定内容は、[001]ボタンに割り付けられた設定情報の設定内容に変更されている。すなわち、基本項目画面33に設けられた設定表示欄33a、33b、33c、及び応用コピーボタン33dは、基本項目画面31に設けられた設定表示欄31a、31b、31c、及び応用コピーボタン31dと同様な機能を有しており、設定表示欄31a、31b、31cの設定内容は、図3(b)に示した設定内容となっている。
【0032】
応用項目画面34は、基本項目画面33の応用コピーボタン33dに対する操作により遷移する画面である。この応用項目画面34は、応用項目画面31と同様な画面構成であるが、各設定項目の設定内容は、[001]ボタンに割り付けられた設定情報の設定内容に変更されている。すなわち、応用項目画面34に設けられた設定表示欄34a、34b、及び閉じるボタン(図示せず)は、応用項目画面32に設けられた設定表示欄32a、32b、及び閉じるボタンと同様な機能を有しており、設定表示欄34a、34bの設定内容は、図3(b)に示した設定内容となっている。
【0033】
第1の個別項目画面35は、後述する同一操作の繰り返しによって遷移するほか、基本項目画面33の表示欄32aに対する操作によって遷移する画面であり、順序が1番目の設定項目である用紙トレイ(給紙方法)の設定内容を表示する画面である。この個別項目画面35には、用紙トレイ(給紙方法)の項目に設定可能な属性値(パラメータ)及び現在の設定内容を示す設定表示欄35aが設けられている。また、設定表示欄35aはソフトキーとしても機能しており、設定表示欄35aに対する操作に応じて、用紙トレイ(給紙方法)が変更される。また、個別項目画面35には、閉じるボタン35bがソフトキーとして設けられており、閉じるボタン35bに対する操作に応じて基本項目画面33に遷移する。
【0034】
第2の個別項目画面36は、順序が2番目の設定項目である倍率の設定内容を表示する画面であり、第3の個別項目画面37は、順序が3番目の設定項目であるカラーモード(白黒又はカラー)の設定内容を表示する画面であり、第4の個別項目画面38は、順序が4番目の設定項目である両面コピー(両面又は片面)の設定内容を表示する画面であり、第5の個別項目画面39は、順序が5番目の設定項目であるNup(1枚の用紙に印刷する頁数)の設定内容を表示する画面である。これら第2〜第5の個別項目画面36〜39の基本的な構成は第1の個別項目画面35と同様であるので、その説明は省略する。
【0035】
これら個別項目画面35〜39は、設定情報の呼び出し操作と同一の操作(本例では[001]ボタン(設定呼出ボタン21)に対する押下操作)が繰り返して行われる毎に順番に遷移する。
本例では、基準値(基準設定情報の設定内容)とは設定内容が異なる設定項目についてのみ遷移するようにしているため、設定内容が基準値と一致する設定項目である倍率についての画面である個別項目画面36は、同一操作の繰り返しによる遷移対象から除外される(ただし、基本項目画面33の表示欄32bに対する操作による遷移は行われる)。
なお、これとは逆に、基準値とは設定内容が同じ設定項目についてのみ遷移するようにしてもよく、或いは、設定内容と基準値との相違に関わらずに全ての個別項目画面35〜39に遷移するようにしてもよい。また、よく変更を行う設定項目を操作者が登録しておき、その設定項目についてのみ遷移するようにしてもよい。すなわち、例えば、カラーモード(白黒又はカラー)に関する設定項目、および両面コピー(両面又は片面)に関する設定項目が登録されている場合には、これら2つの設定項目についての画面(本例では、個別項目画面37、38)だけに遷移する。
また、順序が最後(本例では5番目)の設定項目についての画面(本例では個別項目画面39)に遷移後に再度同一の操作が行われた場合には、基本項目画面33(又は順序が1番目の設定項目についての画面である個別項目画面35)に戻って画面遷移をループさせてもよく、或いは、複写処理を開始する指示とみなして複写処理の開始命令を処理実行部4に出力してもよい。
【0036】
上記の遷移態様は一例に過ぎず、他の遷移態様であってもよい。
例えば、設定情報の呼び出し操作の1回目に、基本項目画面33を飛ばして1番目の設定項目についての個別項目画面35に遷移し、その後に同一の操作が繰り返し行われる毎に、各設定項目についての個別項目画面36、37、・・・に順番に遷移する。この場合、最後の設定項目についての個別項目画面39への遷移後に、基本項目画面33に遷移するようにしてもよい。
例えば、基本項目画面35に代えて、図6に例示するような、複写処理に関する各設定項目の一部又は全部を一覧形式で表示する設定内容一覧画面41に遷移する。また、設定内容一覧画面41への遷移後に基本項目画面35に遷移してもよく、基本項目画面35への遷移後に設定内容一覧画面41に遷移してもよく、最後の設定項目についての個別項目画面39への遷移後に設定内容一覧画面41に遷移してもよい。
例えば、クリアキー(ボタン24)の押下操作の繰り返しに伴って、基準値の設定項目の個別項目画面を予め定められた順番(例えば、逆順(個別項目画面39、38、・・・の順))に遷移するようにしてもよい。
【0037】
また、同一操作の繰り返しに伴って単に個別項目画面に遷移するだけでなく、設定内容を音声出力するようにしてもよい。すなわち、個別項目画面の表示とともに(或いは個別項目画面の表示に代えて)、その設定項目の設定内容を音声ガイダンスとしてスピーカにより出力する。これにより、視覚障害者に対しても各項目の設定内容を容易に把握させることが可能になる。
【0038】
ここで、本例の複写機では、制御部5の各機能6〜9をソフトウェアにより実現している。図7は、本例に係る複写機のハードウェア構成の一部を例示している。同図によると、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)51、CPU51の作業領域となるRAM(Random Access Memory)52、基本的な制御プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)53のそれぞれが、バス54に接続されている。なお、バス54には、操作部1、表示部2、記憶部3、処理実行部4等の他のハードウェアも接続されている。
そして、本発明に係るプログラムをROM53(或いは記憶部3)から読み出してRAM52に展開し、これをCPU51に実行させることで制御部5の各機能6〜9を実現している。
なお、本発明に係るプログラムは、例えば当該プログラムを記憶したCD(Compact Disc)−ROM等の外部記憶媒体を配布する形式や通信網等を介して配信する形式等の種々の形式により、当該プログラムの利用者に提供することができる。
また、このようなソフトウェア構成により各機能6〜9を実現するほか、専用のハードウェアにより実現してもよい。
【0039】
また、本例では複写機における複写処理を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、印刷処理、スキャン処理、ファクシミリ送信処理等の種々の画像処理に適用することができる。また、画像処理のほか、処理の開始に先立って複数の設定項目についての設定を要する種々の処理に適用することができる。また、例えば、携帯電話などの種々の機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る複写機の機能ブロックを例示する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る複写機の操作パネルを例示する図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る基準設定情報及び設定情報の設定内容を例示する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画面遷移の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画面遷移の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る設定内容一覧画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る複写機のハードウェア構成の一部を例示する図である。
【符号の説明】
【0041】
1:操作部、 2:表示部、 3:記憶部、 4:処理実行部、 5:制御部、 6:設定内容呼出機能、 7:設定内容表示機能、 8:設定内容変更機能、 9:実行制御機能、 21:設定呼出ボタン、 22:タッチパネルディスプレイ、 23:数値設定ボタン、 24:初期化ボタン、 25:処理開始ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記設定情報の設定内容を呼び出す操作を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、その操作により呼び出された設定情報における設定項目毎の設定画面を切り替えて提示する提示手段と、
を備えたことを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記提示手段により設定項目を切り替えて設定画面が提示された状態において、当該設定項目の設定内容を操作者による操作に応じて変更する変更手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記複数の設定項目のそれぞれについて基準となる設定内容が定められており、
前記提示手段は、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、基準とは設定内容が異なる設定項目のみに切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記複数の設定項目のそれぞれについて基準となる設定内容が定められており、
前記提示手段は、前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、基準と設定内容が同じ設定項目のみに切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
【請求項5】
前記提示手段は、前記受付手段により前記同一の操作の繰り返しにおける1回目の操作が受け付けられたときには、その操作により呼び出された設定情報の設定内容の少なくとも一部を含む一覧画面を提示し、前記受付手段により前記同一の操作の繰り返しにおける2回目以降の操作が受け付けられる毎に、予め定められた順序で設定項目を切り替えて当該設定項目の設定画面を提示する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、画像処理に関する設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶しており、
前記受付手段により受け付けられた操作によって呼び出された設定情報の設定内容に基づいて画像処理を行う画像処理手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項7】
複数の設定項目とそれぞれの設定内容を対応付けた設定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記設定情報の設定内容を呼び出す操作を受け付ける受付手段とを備えた処理装置のコンピュータに、
前記受付手段により同一の操作が繰り返して受け付けられる毎に、その操作により呼び出された設定情報における設定項目毎の設定画面を切り替えて提示する機能を実現させるための設定内容提示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−102439(P2010−102439A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272063(P2008−272063)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】