分析装置、消耗品及び方法
アッセイを実施するための装置、方法、試薬及びキット並びにそれらの製作方法を記載する。これらのものは、マルチウエルプレートアッセイフォーマットで自動サンプリング、サンプル調製、及び分析を実施するのに特によく適合しているものである。例えば、これらのものは、ケア設定の臨床ポイントでの液状サンプルの自動分析に使用し得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2009年7月27日付出願の米国仮出願第61/271,874号の利益を主張するものであり、該出願の全内容を参照により本文に組み入れるものである。
【0002】
[連邦政府による資金提供を受けた研究の記載]
本発明は、アメリカ合衆国保険社会福祉省及び疫病管理センターにより授与されたHHS200−2008−25451の下での連邦政府の資金援助でなされたものである。アメリカ合衆国政府は、本発明について一定の権利を有するものである。
【0003】
本発明は、アッセイを実施するための装置、消耗品(consumables)、方法及びキットに関する。本発明のある種の実施態様は、マルチウエルプレートフォーマットでの自動サンプリング、サンプル調製、及び/又はサンプル分析を実施するのに使用し得る。
【0004】
化学、生化学及び/又は生物学アッセイを実施するのに数多くの方法及び装置が開発されてきた。これらの方法及び装置は、医療診断、食品及び飲料の検査、環境モニタリング、製造品質管理、創薬及び基礎科学研究を含む様々な適用例で不可欠なものである。
【0005】
マルチウエルアッセイプレート(マイクロタイタープレート又はマイクロプレートとしても知られている)は、マルチプルサンプルの処理および分析のための標準フォーマットとなっている。マルチウエルアッセイプレートは、様々な形態、サイズ及び形状をとることができる。便宜上、高処理量アッセイのためにサンプルを処理するのに使用する計装については、いくつかの標準が創出されている。マルチウエルプレートは、典型的には、標準サイズ及び形状で作られていて、標準配置のウエルを有している。ウエルの配置には、96ウエルプレート(12x8ウエル配列)、384ウエルプレート(24x16ウエル配列)、及び1536ウエルプレート(48x32ウエル配列)にみられる配置が包含される。生物分子スクリーニング学会(The Society for Biomolecular Screening)は、様々なプレートフォーマットのための推奨マイクロプレート仕様書を発行している(http://www.sbsonlinr.org参照)。
【0006】
光吸光度、ルミネッセンスの発光(例えば、蛍光、燐光、化学発光、及び電解化学発光(ECL))における変化、放射線発光、光散乱における変化、磁場の変化を測定する機器を包含するマルチウエルプレートでのアッセイ測定を行うのに、様々な装置が利用可能である。特許文献1及び2には、マルチウエルプレートフォーマットでシングルプレックス及びマルチプレックスECLアッセイを実施するのに有用な解決策が記載されている。これらの解決策は、ウエルの壁を形成する通し孔を有するプレート頂部及び該プレート頂部に対して密閉されてウエルの底部を形成しているプレート底部を含んでなるプレートを包含している。プレート底部は、結合反応のための双方の固相支持体として働く電極表面並びにECL誘起のための電極を有するウエルを提供するパターン導電層を有している。該誘電層は、電極表面に電気エネルギーを適用するための電気接点を有していてもよい。特許文献3も参照されたい。
【0007】
このような既知のアッセイを行うための方法及び装置にも拘らず、マルチウエルプレートフォーマットでの自動サンプリング、サンプル調製、及び/又はサンプル分析を実施するための改良された装置、方法、試薬及びキットが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0022677号
【特許文献2】米国特許出願第2005/0052646号
【特許文献3】米国特許出願第11/642,968号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
[発明の要約]
それ故、本発明は、マルチウエルプレートでのルミネッセンスアッセイを実施するためのキットを提供するものであり、該キットは、
(a)アッセイのための複数のアッセイウエルを含んでなるマルチウエルアッセイテストプレート;
(b)複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、該補助プレートはアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。テストプレートのウエルは、複数の別個のアッセイドメインを含んでなっていてもよく、該ドメインの少なくとも二つは異なった被検体を測定するための試薬を含んでなる。一つの実施態様では、補助プレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報(インフォメーション)を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi) 補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。テストプレートインフォ−メーションは、補助プレートと共に使用するためのテストプレートを同定し得る。一つの実施態様では、テストプレートインフォ−メーションは、テストプレートロットインフォメーション、例えばテストプレート同定番号を含んでなる。
【0010】
一つの実施態様では、アッセイテストプレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。この実施態様では、アイデンティファイアーは、テストプレートと共に使用するための補助プレートを同定する補助プレートインフォメーション、例えば補助プレートロットインフォメーション、例えば補助プレート同定番号を含んでなり得る。
【0011】
補助プレート中の補助ウエルの複数は、アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数、例えばアッセイテストプレート中のアッセイウエルの二倍又は四倍もの多くの補助ウエルであってよい。一つの実施態様では、補助プレートはさらに補助ウエルのセットを含んでなり、該セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで補助ウエルのセットはアッセイテストプレートのウエルでのアッセイ用試薬を含んでなる。該セットは、例えば四角又は一列に配列された四個の隣接補助ウエルを含んでなり得る。該セットは、さらに希釈ウエル及び/又は前処理したビーズ(磁性であってもよいし、そして/又はストレプトアビジン、ビオチン、及びアビジンからなる群から選択される被膜(コーティング)を含んでなっていてもよく、また補助ウエル中の一種又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含してなる)を含んでなり得る。
【0012】
さらにまた、本発明は、補助プレートを包含するキットを企図していて、ここではセットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助プレートはシールを含んでなる。この実施態様では、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの追加の補助ウエルに連結されていてもよい。セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの全ての補助ウエルに連結されていてもよい。
【0013】
本発明は、さらに、複数の補助ウエルを含んでなる補助プレートを提供するものであり、ここで補助ウエルは相当するアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。補助プレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。アイデンティファイアーは、さらに、テストプレートと共に使用するための補助プレートを同定する補助プレートインフォメーション、例えば補助プレートロットインフォメーション、例えば補助プレート同定番号を含んでなり得る。
【0014】
補助プレート中の補助ウエルの複数は、アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数、例えばアッセイテストプレート中のアッセイウエルの二倍又は四倍もの多くの補助ウエルであってよい。一つの実施態様では、補助プレートはさらに補助ウエルのセットを含んでなり、該セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで補助ウエルのセットはアッセイテストプレートのウエルでのアッセイ用試薬を含んでなる。該セットは、例えば四角又は一列に配列された四個の隣接補助ウエルを含んでなり得る。該セットは、さらに希釈ウエル及び/又は前処理したビーズ(磁性であってもよいし、そして/又はストレプトアビジン、ビオチン、及びアビジンからなる群から選択される被膜を含んでなっていてもよく、また補助ウエル中の一種又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含してなる)を含んでなり得る。
【0015】
一つの実施態様では、該セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助プレートはシールを含んでなり、そして、場合によっては、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの追加の補助ウエルに連結されている。更に他の実施態様では、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの全ての補助ウエルに連結されていてもよい。
【0016】
本発明はまたマルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施するための装置を提供するものであり、該装置は、
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)補助プレートサブアセンブリ、ここで補助プレートはテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる複数の補助ウエルを含んでなる。
【0017】
本発明の装置はさらに試料及び/又は試薬を、テストプレートのウエル及び/又は補助プレートの補助ウエルに、またそれらから、送達するピペッタサブアセンブリを包含していてもよい。一つの実施態様では、ピペッタサブアセンブリは、ポンプ、プレート穿孔プローブ、ピペット操作プローブ及び紫外線センサーからなる群から選択される構成要素を含んでなる。
【0018】
装置のサブアセンブリ(a)は一つまたはそれ以上の以下の構成要素を包含していてもよい:
プレート導入開口部及びプレート移動ステージ;プレート導入開口部に隣接するプレートスタッカ;プレート移動ステージに昇降できるプレート持ち上げプラットフォームを含んでなるプレートエレベータ;入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部。プレートスタッカは二以上のテストプレートに適応可能でもある。一つの実施態様では、サブアセンブリ(a)は遮光密閉容器であるか、又はそれを包含していて、プレート導入開口部はすべり遮光ドアを含んでなる。追加の部材には、限定されるものではないが、熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、及びアイデンティファイアーコントローラー(identifier controller)及び遮光密閉容器中のイメージ開口部に装着されたイメージシステムを包含する。一つの実施態様では、プレート移動ステージは、テストプレートのウエルを、プレートエレベータ、ウエル洗浄サブアセンブリ及びイメージシステムからなる群から選択されるサブアセンブリの一つ又はそれ以上の部材に近接するように配置するように構成される。ウエル洗浄サブアセンブリは、シール除去ツール、ウエル洗浄ヘッド、洗浄ステーション、及び液状試薬サブアセンブリに対する流体コネクターを含んでなり得る。ウエル洗浄ヘッドは、ピペット操作プローブ及びピペット操作プローブを垂直方向に移動させるためのピペット移動ステージを包含し得る。一つの実施態様では、ピペット操作プローブは、分配チューブ及び複数の吸引チューブを含んでなる。
【0019】
本発明の装置の補助プレートサブアセンブリは、補助プレート導入開口部及びプレート支持体を含んでなり得る。補助プレートサブアセンブリは、さらに、二つ又はそれ以上のコンパートメントを含んでなるハウジングを包含し得、各コンパートメントは補助プレート導入開口部及びプレート支持体を含んでなる。一つの実施態様では、コンパートメントは、アイデンティファイアーコントローラー熱電ヒーター/クーラー及び乾燥剤室からなる群から選択される部材を含んでなる。
【0020】
マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施するための方法も提供するものであり、該方法は、
(a)試料及び/又は試薬を補助プレートの補助ウエル中に分配し、ここで該補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる工程;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに移送する工程からなる。
【0021】
一つの実施態様では、分配工程(a)は、補助ウエルでの試料及び/又は試薬を前処理することからなる。さらにまた、移送工程(b)は、前処理された試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに分配することからなり得る。
【0022】
更に他に実施態様では、アッセイテストプレートは、プレート移動ステージに支持されていて、該方法は、テストプレートをプレート移動ステージ経由で装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させることからなる。また、この実施態様では、方法は、さらには、アッセイテストプレートをプレート導入開口部経由でプレート移動ステージに隣接するプレートスタッカに載せ、そして、場合によっては、アッセイテストプレートをプレートスタッカからプレート移動ステージに下げることを包含し得る。
【0023】
さらにまた、本発明の方法は、以下の工程を更に含んでなる:
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部を通してアッセイテストプレートを配置し、(ii)アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージに低下させ、(iii)アッセイテストプレートを装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させて測定を実施し、(iv)アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートステージに上昇させ、そして(v)アッセイテストプレートを出力プレート導入開口部から取り出す。
【0024】
さらに、本方法は補助プレートの追加の補助ウエル及びテストプレートの追加のテストウエルにおいて工程(a)及び(b)を反覆実施することを包含し得る。
【0025】
また、マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施する方法が提供され、該方法は、以下の工程をふくんでなる。
(a)補助プレート中の補助ウエルセットの補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し、ここで補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用ためのドライアッセイ試薬を含んでなり;
(b)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルで試料及び/又は試薬を前処理し;
(c)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルから前処理された試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(d)補助プレート中の補助ウエルの追加セット、及びテストプレートの追加のウエルにおいて追加の試料及び/又は試薬で工程(a)−(c)を反覆実施し;
(e)使用済み補助プレートを取り出し;
(f)追加の補助プレートで工程(a)−(c)を反覆実施し;
(g)使用済み補助プレートを取り出す。
【0026】
最後に、本発明によれば、マルチチューブアレイ(複数の吸引チューブ要素で取り囲まれた中心分配チューブ要素を含む)を含んでなるウエル洗浄サブアセンブリが提供される。マルチチューブアレイは、該アレイの中心部に少なくとも二つの分配チューブ要素を包含し得て、例えば分配チューブ要素はアッセイ中に使用される緩衝剤及び/又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる。一つの実施態様では、吸引チューブ要素は分配チューブ要素を取り囲み、そして吸引チューブ要素は、マルチウエルテストプレートのウエル底部の外側部分に揃えるように配置されている。吸引チューブ要素は独立して専用流体ラインに連結されている。一つの実施態様では、マルチチューブアレイは少なくとも四つの吸引チューブ要素を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1(a)】本発明の装置の一実施態様の図面である。
【図1(b)】任意のハウジング(10)及びユーザー(使用者)のインターフェイス(20)を包含する本発明の装置の図を示す。
【図2】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの図面である。
【図2b】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの一部の上面略図である。
【図2c】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの上面略図である。
【図3】本発明の装置の遮光密閉容器を示す。
【図4(a)】本発明の装置で使用されるアッセイテストプレートの図面である。
【図4(b)】アッセイテストプレートの一つのウエルの拡大図である。
【図5(a)】本発明の装置の補助プレートサブアセンブリを示す。
【図5(b)】本発明の装置の補助プレートサブアセンブリで使用される補助プレートの図面である。
【図5(c)−(h)】図5(b)に描かれた補助プレート中の補助ウエルセットの別図を示す。
【図6(a)】本発明の装置で使用されるピペッタサブアセンブリを示す。
【図6(b)−(e)】ピペッタサブアセンブリのピペット操作チップセンサーを示す。(b)−(c)は、ピペット操作プローブがピペット操作チップを包含しない反射センサーを包含するピペットチップセンサーの側面図及び正面図をそれぞれ示す。(d)−(e)は、ピペット操作プローブがピペット操作チップを包含する反射センサーを包含するピペットチップセンサーの側面図及び正面図をそれぞれ示す。
【図7】本発明の装置で使用される使い捨てチップ/廃棄物コンパートメントを示す。
【図8】本発明の装置で使用される液体試薬サブアセンブリを示す。
【図9】本発明の装置で使用されるウエル洗浄サブアセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[発明の特定の実施態様の説明]
本文で他に定義のない限り、本発明に関連して使用される科学的及び技術的用語は、当業者に普通に理解されている意味を有するものとする。さらには、文脈で他に必要とされない限り、単数の用語は複数を包含するものとし、また複数の用語は単数を包含するものとする。冠詞「a」及び「an」は、該冠詞の文法上の目的の一つ又は一つを超えるものを言及するのに本文では使用される。例として、「an element」は、一つの要素又は二つ以上の要素を意味する。
【0029】
本文には、以下の望ましい属性の一つ又はそれ以上を有するマルチウエルプレートフォーマットでのアッセイを実施するための装置及び関連したアッセイ消耗品が記載されている:
(i)高感度、(ii)大きな動的範囲、(iii)小さなサイズ及び重量、(iv)アレイ基準の多重能力、(v)自動操作(試料及び/又は試薬送達を包含する)、(vi)多重プレートの同時取扱い可能性、(vii)補助プレートでの試薬の保存及びアクセス可能性、及び(viii)密封プレートの取扱い可能性。このような装置に有用なアッセイ消耗品及びこのような装置及び構成要素を使用する方法もまた記載されている。装置に使用されるアッセイ消耗品には、マルチウエルアッセイテストプレート、補助プレート(及びテストプレート及び相当する補助プレートを包含するキット)、及び液体試薬が包含される。アッセイ装置及び関連する消耗品は、限定されるものではないが、環境、臨床又は食品試料の自発分析に使用するのに特に良く適合している。装置及び方法は、検出可能なシグナルの一つ又はそれ以上の測定を含む様々なアッセイ検出技術で使用し得る。これらのいくつかはELC測定、そして、特に、集積電極を用いるマルチウエルプレート(およびこれらのプレートを使用するアッセイ方法)と共に使用するのに適当な実施態様に適当であり、例えば、米国公開第2004/0022677号及び第2005/0052646号並びに米国出願第11/642,970号に記載の実施態様に適当である。
【0030】
従って、一つの実施態様では、本発明はマルチウエルテストプレートでの測定を実施するための装置を提供するものであり、該装置は
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)テストプレートでの分析のための試料及び/又は試薬を保持及び/又は調製するための補助プレートを保持し得る補助プレートサブアセンブリを含んでなる。補助プレートは、テストプレートでのアッセイに使用するためのアッセイ試薬を包含し得る複数の補助ウエルを含んでなる。アッセイ試薬は液体又は固体の形態で提供し得る。一つの実施態様では、試薬は補助プレート中にドライ形態で提供される。
【0031】
本発明の装置は、さらに、テストプレートのウエル及び/又は補助プレートの補助ウエルに対し、又はそれから試料及び/又は試薬を送達するピペッタサブアセンブリを包含し得る。ピペッタサブアセンブリは一つ又はそれ以上のピペット操作プローブを含んでなり、そしてまたポンプ、プレート穿孔プローブ及び超音波センサーを包含し得る。
【0032】
テストプレートを支持及び移動し得るサブアセンブリプレート移動ステージを含んでなり、そして、さらに、プレート移動ステージが保持されていて、かつそれを通してプレートをプレート移動ステージに載せるか又はそれから取り外すプレート導入開口部を有する密閉容器を含んでなり得る。密閉容器はプレート導入開口部に隣接するプレートスタッカをも包含し得る。一つの実施態様では、サブアセンブリは、プレートをプレートスタッカとプレート移動ステージとの間にプレートを移動させるために昇降できるプレート上昇ステーションを含んでなるプレートエレベータを包含している。一つの特定に実施態様では、サブアセンブリは入力及び出力プレート開口部を伴う密閉容器頂部を有する密閉容器を含んでなり、該密閉容器は、(i)入力プレートエレベータ及び出力プレートエレベータ、各エレベータは昇降できるプレート上昇プラットフォームを伴う、(ii)一つ又はそれ以上のアッセイプレートを支持し、該プレートを密閉容器内で一つ又はそれ以上の水平方向に移動させることができる密閉容器中のプレート移動ステージ、該プレート移動ステージは、プレート下に配置されたプレートエレベータをプレートにアクセスし、そして上昇させる開口部を有し、(iii)それぞれ入力及び出力開口部上の密閉容器頂部に装着された入力及び出力プレートスタッカ、該プレートスタッカはそれぞれ入力及び出力プレートエレベータにプレートを受け入れるか又は送達するよう構成されている。プレート移動ステージは、テストプレートをプレートエレベータによりアクセスされ得るように、そして/又はテストプレートのウエルが、ウエル洗浄サブアセンブリ、ピペット操作プローブ及び検知サブシステムからなる群から選択される一つ又はそれ以上の装置の追加部材の近辺に及び/又はそれらによりアクセスされ得るように配置するよう構成されている。
【0033】
サブアセンブリ密閉容器は、さらに、プレート導入開口部を閉じるように配列された引戸、並びに以下の部材の一つ又はそれ以上を包含し得る:熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、アイデンティファイアーコントロラー、遮光密閉容器のイメージング開口部に装着されたイメージング装置。場合によっては、引き戸は、サブアセンブリ密閉容器をルミネッセンス測定のための遮光密閉容器として使用可能なように遮光シールを提供する。
【0034】
本発明の装置の一つの実施態様を図1(a)に示す。装置は、以下の部材を包含する:(i)試料ラックサブアセンブリ(100);(ii)遮光密閉容器(20000
00);(iii)補助プレートサブアセンブリ(300);(iv)ピペッタサブアセンブリ(400);(v)ピペット操作先端保存/処理コンパートメント(500);(vi)液体試薬サブアセンブリ(600);(vii)ウエル洗浄サブアセンブリ(700);(viii)電源(800)。装置はまたユーザーインターフェース(850)を介してコンピューターに接続されている(図1(b)の任意の構成に示されている)。これらの部材について、以下にさらに詳述する。本発明の装置は、アレイ基準のマルチプレックス化マルチウエルプレート消耗品を使用する試料の完全自動化ランダムアクセス分析を可能にするものである。装置では、感度の増進及び高い試料処理量が達成される。この装置は、様々の検出技術のいずれでの使用(例えば、光学吸収度の変化、蛍光又は放射線の放射、光散乱の変化及び/又は磁場の変化)にも適合され得る。一つの実施態様では、装置はルミネッセンスの発光、例えば蛍光、燐光、化学発光及びECLを検出するように構成されている。特別な実施態様では、装置はECLを検出するように構成されている。アッセイに必要な生物学的試薬は全て装置に供給され、それにより装置での消耗品及び試薬の必要性を最小限とするものである。
【0035】
装置は、シングルプレックス測定に使用し得るし、又はマルチプレックス測定を可能とするように構成されていてもよい。装置のマルチプレックス能力は多くの利点を提供し、限定されるものではないが、測定/情報の最大量(試料当り同時多重試験)、最小の試料消費(単一試料用量を使用して完全な試料キャラクタリゼーション)、より低い消耗品費用、簡便化されたアッセイプロトコール及び最小の使用者の操作、アッセイメニユーの拡大可能性、並びにコントロールアッセイの同時実施可能性が達成される。
【0036】
本文に記載の様々な構成要素は、通常の構成要素、例えば当該分野で既知の構成要素であってよい。あるいはまた、装置は本文に記載の通り特定の構成要素を使用し得る。さらには、装置は、装置又は個々の構成要素の操作をコントロ−ルするための電子構成要素を含んでなり得て、例えば電動式機械装置の操作、及びルミネッセンスシグナルのトリガー及び/分析を包含する該部材がある。図1(b)は任意のハウジング(900)及びユーザーインターフェイス(850)を包含する装置の図を示す。
【0037】
試料ラックアセンブリの詳細図を図2に示す。試料ラックアセンブリは、複数の個別の試料ラックコンパートメント(120)を伴うハウジング(110)を包含し、それぞれは試料ラック(130)を収納可能である。各試料ラックコンパートメントは場合によっては試料ラックを挿入する戸(140)を包含し得る。各試料ラックは、スペーサーによって分離される複数の試料チューブ位置(150)を包含する。各試料ラックは場合によってはハンドル(170)及び試料ラックを試料ラックコンパートメントへの挿入を容易にするために試料ラックコンパートメント内部のトラックと対になるトラックを包含し得る。試料チューブ位置はいずれの寸法の試験管をも収納するように構成することができる。一つの実施態様では、試料チューブは標準の13mm直径の試験管であるが、試料チューブ位置はいずれの形状寸法の試料チューブを収納するように容易に調整できることを当業者は認識するであろう。
【0038】
各試料チューブラックは、ラック中の試料を同定するか又はラックそれ自体を同定するのに使用されるアイデンティファイアーを包含する。以下に記載の通りアイデンティファイアーは例えばバーコード、EEPROM、又はRFIDであり得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーはバーコードである。装置は試料チューブラックに置かれた試料チューブのアイデンティファイアーを読み取るように構成されている。追加のアイデンティファイアーは、チューブラックの特定の試料チューブの位置を明白に同定する助けをするために。そして/又は試料チューブが試料チューブラックのどの位置に保持されているかを同定するために、試料チューブ位置の間に又はその背後に置くことができる。一つの実施態様では、試料チューブにチューブの試料を同定するためにバーコードを付ける。さらにまた、試料チューブラックはまたラックの各スペーサーにバーコードを包含し得る。スペーサーバーコードは,チューブラックを同定し、そして二つのスペーサー間の試料チューブ位置を同定するために、装置で使用し得る。さらにまた、試料チューブラックは、(バーコードリーダーに関して)試料チューブ位置の背後にバーコードを包含し得て、試料チューブが所定の位置に存在するか否かを決定する。例えば、チューブが存在していると、バーコードは視界から遮られ、読み取りできないが、チューブが存在していないと、バーコードは読み取り可能である。さらに、ラックそれ自体はラックを同定するのに使用される追加のバーコードを包含し得る。試料ラックコンパートメントはまたアイデンティファイアーに保存されたデータを読み取り、処理するためのアイデンティファイアーコントローラーを包含する。例えば、アイデンティファイアーがバーコードであると、アイデンティファイアーコントローラーはバーコードリーダーである。ラックコンパートメントは、試料ラックの全スパンに亘って各アイデンティファイアーを正確に読み取るために二つ又はそれ以上のバーコードを包含し得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーは、ラックがコンパートメントに挿入されるにつれて、バーコードリーダーによって読み取られる。あるいはまた、バーコードは、ラックが完全にコンパートメントに挿入された後、例えば、ラックを走査するように移動させることによって、バーコードリーダーで読み取られる。別の実施態様では、ユーザーは、試料及び/又はラック特有のインフォメーションを(手動で又はかかるインフォメーションを外部のユーザーコンピューター及び/又はネットワークからユーザーインターフェイスにアップロードすることにより)入力し、そして装置で該インフォメーションを各試料及び/又はラックと組み合わせる。
【0039】
図2(b)は、図2の試料ラックサブアセンブリの一部分の上面概略図(正確な尺度ではない)を示す。この部分は四つの試料チューブラックを保持し;三つのラックはサブアセンブリに完全に挿入されているーラック(130b−d)―そして一つのラック(130a)は、挿入されている過程で示されている。試料チューブ位置(150)はバーコードを有していない(152)又はバーコードを有している(153)チューブを保持し得て、ここではバーコードは灰色のバーで指示されている。ラックはまた各試料チューブ位置の前でスペーサー位置(160)上にバーコードを有している。バーコードリーダーは、サブアセンブリ密閉容器に挿入されるにつれて、ミラー(176)を介して光源を指向してバーコードを走査する。各ラックの開口部(177)は密閉容器のまさに内側に位置していて(ラックが完全に挿入されているとき)、光ビーム(図面では矢印で示されている)を、リーダーと挿入されている過程にある新しいラックとの間に位置する任意のラックを通過させる。試料チューブ位置は、チューブが存在しないときは、これらの位置を光が通過するように、スロットされる。光源が失量チューブ位置を走査するにつれて、これらの所産の一つは以下の結果をもたらし得る:(i)リーダーは試料チューブ上のバーコードを読み取り、それにより該位置のチューブを同定し、(ii)光源はチューブによりブロックされ得るが、バーコードを読み取らないで、バーコードの無いチューブ又は正しく位置していないか又は読み取りし難いバーコードを伴うチューブを保持していると同定し、又は(iii)光源がスロットを通過し、そして密閉容器上の「空白位置」のバーコードを読み取って、(図に示した通り)位置が空白であると同定する。試料ラックサブアセンブリは例えば図2bに示したような多重試料ラック単位を有し得る。操作において、試料ラックコンパートメントが試料ラックの挿入に利用可能であるとき(インディケーター光により、コンパートメント戸の開放により、装置GUI等で指示され得る)、バーコードリーダーは連続してバーコードを、ラックが挿入されているとして、場合によっては、ラック設置センサーが、ラックが完全に挿入されていると指示するまで、走査し、これによって、スペーサーバーコードを見ることにより、ラックのタイプ及びチューブ位置の数を同定し、そしてスペーサー位置間のバーコードを検査することにより各チューブ位置の内容(即ち、空白の、ラベルされていないチューブ又はバーコードのあるチューブ)を同定する。
【0040】
図2cは、図2の試料ラックサブアセンブリの密閉容器頂部の底面概略図を示す。図2cは、サブアセンブリの頂部(184)を見上げた試料ラックサブアセンブリの内側の斜視図から示されている。サブアセンブリの頂部は引戸(点線)(182)を装着し、その内部では直線状のガイドアクセススロットが備えられている。モーター(186)で駆動される直線状ガイド(183)がサブアセンブリ内部に包含されている。直線状ガイドは引戸(182)にアクセスでき、サブアセンブリ内部で一方向に自由すべり運動を提供できる。サブアセンブリ頂部はサブアセンブリ試料アクセススロット(180)を包含し、そして引戸(182)は試料アクセススロット(181)を包含している。引戸及び密閉容器頂部の試料アクセススロットが整列されたときに、ピペッタサブアセンブリが所定のラック中の試料チューブにアクセスすることができ、そして、アクセススロット(180及び181)の調製不良により、密閉容器頂部が閉鎖されて試料チューブを適当な温度及び湿度密閉環境下に保持する。
【0041】
一つの実施態様では、試料ラックアセンブリは、必要に応じて、試料温度を所望の温度に維持するために、ヒーター/冷却メカニズム(例えば、熱電ヒーター/クーラー)を包含する。
【0042】
一つの実施態様では、装置はマルチウエルプレートでルミネッセンスアッセイを実施し、そして装置はルミネッセンス測定を実施し得る光の無い環境を提供する遮光密閉容器を包含する(図3)。密閉容器はまた少なくとも二つのプレート導入開口部(図示されていない)を有する密閉容器頂部(図示されていない)を包含し、該開口部を通してテストプレートはプレートスタッカに載せるか又は除去し得る(手動で又は機械的に)―図1(a)のプレートスタッカ(210)を参照。一つの実施態様では、密閉容器は、密閉容器の頂部に明示して、(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び
(ii)出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部を包含し、そして各プレートスタッカは二つ以上のテストプレートを収納し得る(図1(a)参照)。密閉容器頂部は固定頂部及び固定頂部に隣接しかつその下にある遮光引戸(図示されていない)を包含し、ルミネッセンス測定を実施する前に環境の光からプレート導入開口部を密閉する。固定頂部及び引戸は、密閉容器の外側の装置構成要素(例えば、ピペット操作プローブ、プレート穿孔ツール、ウエル洗浄プローブ等)を密閉容器中のプレートにアクセスさせる。引戸は異なった操作のための複数の定められた位置を有する。例えば、(i)プレート移動ステージへのまたそれからのプレートの充填及び取り出しのための完全に開いている位置;(ii)一つ又はそれ以上の中間位置(または「ツールアクセス」位置)、ここでは固定頂部及び引戸の特定の装置構成要素のためのアクセス開口部が整列され、その結果構成要素が密閉容器のプレートにアクセスでき、及び(iii)プレート導入開口部が外部の光から密閉され、アクセス開口部もまた外部の光から密封される密閉位置(即ち、固定頂部及び引戸の開口部が合わせ外にある)。
【0043】
密閉容器はプレート上昇ステーションを有するプレートエレベータ(220)を一つ又はそれ以上包含し、プレートはプレートをプレートスタッカからプレート移動ステージ(230)に低下させるか、又はプレートをプレートスタッカに上昇させて戻すのに使用され得る(必要に応じて、プレートを保持するか又は開放するのにラッチを使用する)。プレート移動ステージ(230)は、密閉容器中でテストプレートを水平に特定のアッセイ処理及び/又は検出工程を実施する領域、例えば、イメージング開口部及びウエル洗浄サブアセンブリの一つ又はそれ以上に移動させるための運動水平軸を有する。図に示された特定の実施態様では、運動の二軸(X及びY)がX―Y移動テーブルにステージを装着することにより提供される。運動軸と結合されたモーターがテーブル上のプレートの自動化運動を可能とする。一つの実施態様では、密閉容器は、密閉容器のテストプレートと共同するアイデンティファイアーに対し及び/又はそれからアッセイインフォメーションを読み取り、書き込み及び/又は抹消するアイデンティファイアーコントロラーを包含する。例えば、遮光密閉容器は、プレート移動ステージに載せたプレート上のバーコードを読み取るためのバーコードリーダーについての光路を包含し得る。あるいはまた、テストプレートは、FEPROM又はRFIDを含んでなり得、そして密閉容器はこれらのアイデンティファイアーのそれぞれと連絡するのに適当なアイデンティファイアーコントロラーを包含する。さらには、遮光密閉容器は、遮光密閉容器を制御された温度及び/又は湿度の下に維持するために、ヒーター及び/又はクーラー(例えば、熱電ヒーター/クーラー)を包含し得る。
【0044】
イメージング装置を遮光密閉容器の固定頂部のイメージング開口部に装着し、そして密閉容器のテストプレートからのルミネッセンスをイメージすることができる。イメージング装置はカメラブラケットを介して遮光密閉容器の頂部に装着したカメラを包含する。カメラと組み合わされたレンズを使用して密閉容器のテストプレートから生じる蛍光収束イメージを提供する。レンズに密閉されたダイアフラム及び密閉容器の頂部の開口部は、イメージング装置は、環境の光から保護された遮光環境に密閉容器を維持しながら、密閉容器からに光をイメージすることを可能にする。イメージング装置で使用するのに適当なカメラは、限定されるものではないが、通常のカメラ例えば、フィルムカメラ、CCDカメラ、CMOSカメラ等を包含する。CCDカメラは電子ノイズを低下させるために冷却してもよい。レンズは、ガラス又は射出成型プラスチックで製造し得る高開口数レンズである。イメージング装置は、テストプレートの一つのウエル又は多重のウエルを同時にイメージするのに使用し得る。単独ウエルからの光をイメージするための集光効率は、CCDチップのサイズ及びイメージされる領域により密に調和する故に、ウエルのグループについてよりも高いものである。イメージされた領域のサイズ減少及び集光効果の増大は、検出の高感度を維持しながら、小型の安価なCCDカメラ及びレンズの使用を可能とする。特に有利なのは、それらの低コストおよびサイズのために、最小冷却による非冷却カメラの使用である(好ましくは、約−20℃、約−10℃、約−0℃、又は更に高い温度)。
【0045】
密閉容器はまたプレート接触機構(235)を包含し、この機構は、プローブを上昇させてテストプレートウエルの底部で電気的接触を接触させるためのプレート接触エレベータに装着された電気的接触プローブを包含する。接触プローブは、ウエルでECLを誘起するテストウエル中の電極に電位を供給するのに使用される。プレート接触機構及びイメージング装置は整列され、それによって、電気的接触が、イメージング装置の直下で、かつイメージングフィールドにあるウエルに対してなされる。
【0046】
プレート移動ステージは、プレート下に開口部を有し、それによってプレートホルダー下に位置するプレートエレベータをプレートにアクセスしそして上昇させ、そしてプレート接触機構をプレートに底部に接触させる。さらに、プレート移動ステージは検出開口部の下にプレートを位置させ、例えばテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルに位置させるように構成されている。プレート移動ステージは、またプレート例えばテストプレートの一つまたはそれ以上のウエルをウエル洗浄アセンブリの一つ又はそれ以上の部材、例えば、イメージング装置、プレート穿孔プローブ、ウエル洗浄ヘッド及び洗浄ステーションの下に位置するように構成されている。
【0047】
一つの実施態様では、プレート移動ステーションは一時に二つ以上のプレート例えばマルチプレート移動ステージを収納することができる。特別な実施態様では、移動ステージは多重プレート移動ステージである。多重プレート移動ステージは、装置を移動ステージの一つのプレートでのアッセイの最終ステージと該ステージの次のプレートでの別のアッセイの開始の間に継ぎ目なしの移動を可能にする。以下に詳述するように、移動ステージの各プレートが96ウエルマルチウエルアッセイプレートであると、装置は、第一のプレートの96番目の試料の分析の開始から第二のプレートの第一の試料(即ち、移動ステージに存在する97番目の試料)の分析へと、96番目の試料の分析が完了することをまず必要とせずに、継ぎ目なく移動する。装置は各プレートでの各ウエルの使用を辿り、そして試料が所定のプレートの最後のウエルに分配されたときに、装置はプレート処理を阻害することなく該プレートから次のプレートへの試料分配を移動する。最初のプレートでの全てのウエルの分析後に、試料の分析はステージでの第二のプレートで続行され得る。この間、第一プレートは、新たな第三プレートと交換されて任意の数の試料の連続処理が可能となる。
【0048】
一つの実施態様では、プレート移動ステージはプレートホルダーの急速な一度又は二度の軸振動を達成するのに使用することができ、それによりプレートホルダー上でのプレートの内容物を振盪し、かつ混合することができる。振盪プロファイルは連続短軸振盪から負荷サイクル軌道振盪までの範囲にあり得る。一つの例は、二種の異なった振動数での軸による振盪を包含する。装置はまた、例えば米国特許第6,413,783号に記載の通り試料インキュベーションの間の混合を増進させるための超音波処理をも提供し得る。
【0049】
遮光密閉容器はイメージング開口部の下に、かつプレート移動ステージ昇降の下に位置する光源(例えば、LED)を包含し得る。一つの実施態様では、この光源はプレート接触機構に位置している。この配列により、プレート内の校正孔又は窓の光学的使用にとってプレート整列での誤差の校正での使用が可能となる。光源からの光は校正部分を通過し、イメージング装置にイメージを形成し、プレートの整列構成を決定する。有利には、プレート頂部に結合したプレート底部から形成されたプレート(例えば、係属中の米国特許出願第2004/0022677号及び第2005/0052646号に記載された通りの射出成型プレート頂部と結合されたスクリーン印刷されたプレート底部を有するプレート)は、プレート頂部に関してプレート底部の心狂いを構成するように、プレート底部に型押しされた(例えば、スクリーン印刷された)標準点を包含する。一つの特定の実施態様では、かかるプレート頂部は標準点のイメージングを可能とするようにプレート底部に標準点を整列した孔(例えば、プレート頂部の外側のフレーム)を包含する。従って、プレート下に生じる光のイメージングをプレートの正確な位置をイメージプロセッシングソフトウェアに連絡し、またカメラ焦点チェックを提供するのに使用し得る。次いで、プレートを二軸位置決め装置を使用して再整列し得る。これにより、装置はプレート位置決め方法によりアッセイテストプレートを処理し得る。該方法は、(1)光路開口部を有するプレートを提供し;(2)底部から光路を照明し;(3)光路開口部を通してくる光を検出し;そして(4)場合によっては、プレートを再整列させる。
【0050】
本発明の装置は、マルチウエルアッセイテストプレートを使用する。一つの実施態様では、プレートは密閉され、そしてそれらの包装の外での長期安定性を提供するための乾燥剤を包含している。図4(a)に示すように、アッセイプレートはアッセイウエル間の領域に位置する専用乾燥剤空間に連結されているアッセイウエルを包含し得る。図4(b)は、このアッセイプレートの一つのウエルの拡大図を提供する。乾燥剤空間(240)のそれぞれは通気路例えばノッチ(260)を介して周囲のウエルに連結されている。次いで、ウエルを、プレート頂部に接着されている(例えば、接着剤により、又は熱若しくは音波結合の使用により)プレートシール(金属化又はフォイルシールであってよい)で密閉する。通気路は、プレート頂部を密閉した後でも、乾燥剤空間を相当するウエルに連結する。電解化学発光測定に使用するために、テストプレートはウエル中に集積電極を有し得る。この一例では、プレートは、射出成型プレート頂部をプレート底部に結合させることにより形成され、この底部は、作動電極での複数の「スポット」又は露出された領域を定める各ウエルの底部で作動電極上に位置するパターン化誘電層、スクリーン印刷されたカーボンインク電極を有する。一つ又はそれ以上の問題となる標的被検体のための試薬を、テストプレートの各ウエル内部の異なったスポットで固定化され、配列フォーマットでの測定が可能になる。適当なアッセイプレートは米国特許出願第11/642,970号に記載されていて、この記載を参照により本文に組み入れる。
【0051】
装置で実施されるアッセイに使用される試薬は、補助マルチウエルプレート(本文では補助プレートと称する)に保存し、そして補助プレートサブアセンブリでの装置によりアクセスする(図5(a))。テストプレートがマルチプレックスアッセイを達成するのに必要なドライ試薬を保存可能な間に、これらの試薬はあるいはまた補助プレートに保存し得るし、又は補助プレートはアッセイ又はアッセイの一工程に必要な追加の試薬を包含し得る。補助プレートに提供される試薬は液体及び/又はドライ形態であってよい。一つの実施態様では、試薬はドライ形態である。さらには、補助プレートはまた試料希釈及び/又は試料前処理のためのウエル(本文では補助ウエルと称する)を備えている。さらにまた、補助プレートは品質管理試薬及び/又は校正標準品を包含し得る。補助プレートのウエルは密閉して(例えば、プレートシールで)、試薬をウエルに閉じ込めて保持するか、及び/又はウエル及びそれらの内容物を環境から保全することができる。
【0052】
補助プレートサブアセンブリは、その内部に補助プレート(340)が載せられているプレート支持体(330)を伴う一つ又はそれ以上の個別のコンパートメント(320)であるハウジング(310)及びプレートが支持体に挿入または取り出しされ得る(手動で又は機械的に)補助プレート導入開口部(350)を包含する。一つの実施態様では、補助アセンブリは二つ又はそれ以上のコンパートメントを包含し、各コンパートメントはプレート支持体及び導入開口部を有している。補助プレートサブアセンブリの各コンパートメントは個別のヒーター/クーラー(例えば、熱電ヒーター/クーラー)及び/又は乾燥剤室を介して個別に温度及び湿度調整されている。
【0053】
補助プレートサブアセンブリで使用される補助プレートは、マルチウエルアッセイプレートとして構成されている。補助プレートの構成、即ちプレートの補助ウエルの数は所定のテストプレートを使用して実施されるアッセイに依存している。例えば、96ウエルアッセイテストプレートをアッセイに使用するなら、多重の異なった試薬を保持し、相当するテストウエルで実施されるアッセイのための及び/又は多重試薬/試料処理工程を実施するためのマルチプル補助ウエルを提供するために、384ウエル補助プレートを使用するのが有利であり得る。従って、アッセイテストプレートのテストウエルは、テストウエルでアッセイを実施するのに使用される複数の補助ウエルを包含し得る補助プレートでウエルの「セット」と組み合わせることができる。一つの実施態様では、補助プレートのウエルの数はテストプレートのウエルの数の倍数、例えば、テストウエルの一倍、二倍又は四倍の数である。さらにまた、補助プレートのウエルに載せられる試薬の同一性及び配列は、相当するアッセイテストプレートの各ウエル及び該アッセイの各工程で実施されるアッセイにより定められる。いくつかに実施態様では、補助ウエルのセットは希釈ウエル、即ちアッセイで試料希釈に使用される空のウエルを包含する。該セットはさらに磁性のある及び/又はストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択される被覆を包含し得る前処理ビーズを包含し得、そして補助ウエルのセットの一つ又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含する。補助ウエルが磁気ビーズを包含しているなら、補助プレートサブアセンブリはさらにビーズを引き付け、保持するのに使用し得る磁石(永久又は電磁石)を包含する。磁石は補助プレートに関して移動可能であり得るか、又は補助プレートのウエルの下に位置していてもよい。例えば、磁石は補助プレートで被検体を捕捉したビーズを保持し得、一方ピペッタはみ結合の材料を除去する洗浄工程を行う。あるいはまた、ビーズが妨害物(interferent)を除去するのに使用されるなら、ビーズはウエルに保持され得、一方補助ウエルの溶液は吸引される。さらには、前処理ビーズはまたアッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルに包含されていてもよい。テストウエルが磁気ビーズを包含しているなら、遮光密閉容器は、さらに、ビーズを引き付け、保持するのに使用し得る磁石を包含する。一つの実施態様では、磁石はプレート移動ステージに固定されているか又は組み合わされている。磁石は、装置が一つ又はそれ以上の追加のアッセイ操作、例えば、洗浄工程及び/又はECL発生/検出を行うテストウエルにビーズを保持するのに使用し得る。米国特許出願第61/212,377号を参照されたい。そこには、アッセイ性能を改善するのに磁気粒子又はビーズの使用を包含する様々なアッセイ方法が記載されている。
【0054】
補助プレートがドライ試薬を伴う補助ウエルを包含しているときは、プレートをプレートシールで密閉するか、そして/又は、プレートがその包装外にあるときは、ドライ試薬を乾燥状態に維持するための乾燥剤を含む追加のウエルを包含するのが有利であり得る。好ましくは、シールは液体試薬の蒸発を阻止し、そして/又はドライ試薬を乾燥状態に保持するために、低い水蒸気透過性を有し、そして金属化基体又は金属箔を包含し得る。アッセイプレートについて上述したように、補助ウエルのセット中の個々の補助ウエルは通気路でセットされている(例えば、ウエル壁のノッチ)乾燥剤ウエルに連結されていてもよく、それにより乾燥剤ウエルはプレートを密閉したときに連結されたウエルを乾燥状態に維持することができる。図5(c)〜図5(h)は、一つの乾燥剤ウエルを有する四つの補助ウエルのセット(341)の異なった構成を示す。これらの構成で、ウエル壁のノッチ − 例えば、ノッチ342c、342d、又は342e − は、セット中の乾燥剤ウエルに一つのウエル(図5(c)及び図5(f)、二つのウエル(図5(d)及び図5(g))又は三つのウエル(図5(e)及び図5(h))に連結するのに使用される。各セットのウエルは様々な方法(セット中のウエルが相互に隣接しているかまたは隣接していない場合)で配置することができ、例えば、適切な通気路が提供され得る限り、ウエルの正方形ブロック(図5(c)、5(d)又は5(e)におけるように)又は直線状配置(図5(f)、5(g)又は5(h)におけるように)で配置できる。
【0055】
補助ウエルのセットは液体及び/又はドライ試薬を包含し得る。いくつかの実施態様では、各アッセイウエルは液体及び/又はドライ試薬の組合せを包含し得る補助ウエルのセットと組み合わされていてよい。例えば、いくつかの試薬、例えば、検出抗体を乾燥形態で補助ウエルのセットの第一ウエルに提供し、そして補助ウエルの該セットの別のウエルが液体状態のアッセイ希釈剤を包含する。液体及びドライ試薬の混合物が補助ウエルのセットに提供されるなら、乾燥剤ウエルが提供され得るが、乾燥剤ウエルを他の補助ウエルに連結する通気路は、液体を含むウエルを単離(即ち、連結しない)するか、又はドライ試薬を包含するこれらの補助ウエルに連結するのみのように設計される。例えば、液体及びドライ試薬を包含する補助ウエルのセットは以下の四種の補助ウエルを包含し得る:(1)乾燥検出抗体;(2)乾燥剤;(3)液体アッセイ希釈剤;及び(4)希釈(空の)ウエル。そして、通気路はウエル(1)及び(2)を連結する補助ウエルのセットに備えられるが、ウエル(3)及び(4)は連結しない。代替的実施態様では、補助プレートに補助ウエル一つ又はそれ以上を包含する一つ又はそれ以上のアッセイに使用するための液体試薬は補助プレートの近接領域、例えば、補助プレートの補助ウエルの単独近接列に備えられ得る。補助ウエルのセットの様々な構成は図5(c)〜5(h)に提供されている。図5(c)及び5(g)は、補助ウエルのセットの実施態様を例示し、このセットは、乾燥検出抗体(D)を伴う第一ウエル、乾燥剤(DS)を伴う第二ウエル,液体試薬(L)を伴う第三ウエル、及び希釈のための空のウエル(E)(あるいはまた、「E」ウエルはドライアッセイ希釈剤を含有していてもよい)を包含する。通気路は第一ウエルと第二ウエルとの間に備えられ、それにより乾燥剤は第一ウエルの湿度を調節するが、第二ウエルは第三ウエル又は空のウエルには連結されていない。あるいはまた、図5(d)及び5(g)は、補助ウエルのセットの実施態様を例示し、このセットは、各々が乾燥検出抗体(D)を伴う第一及び第二ウエル、乾燥剤(DS)を伴う第三ウエル,及び液体試薬を伴う第四ウエル(L)を包含する。第三ウエルは第一及び第二ウエルのそれぞれに連結されているが、第四のウエルには連結されていない。さらなる実施態様(図5(e)及び図5(h)に示す)では、四つのウエルの三個は乾燥試薬を含んでなり、そして第四のウエルは乾燥剤を包含しそしてセットのウエルは全て通気路を介して乾燥剤ウエルに連結されている。テストプレートの単独ウエルで行われる各アッセイのために、補助プレートのセットが適当に構成されている。アッセイテストプレートの単独ウエルで行われ得る様々なアッセイのための補助ウエルの例示的構成を以下の表1に記載する。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
表1及び以下の記載では、問題となるターゲットを結合する捕捉、検出結合試薬を使用するサンドイッチ結合アッセイで使用される消耗品、キット及び方法の多くの例が提供される。当業者は、抗体又は核酸を包含し得る適当な結合試薬を選択することが可能である。キットフォーマットもまたその他の結合アッセイフォーマットに容易に変更可能である。例えば、競合アッセイを実施するために、捕捉試薬を選定して、検出試薬に結合させるため問題となるターゲットと競合させる(又は、あるいはまた、検出試薬を捕捉試薬のためのターゲットと競合するよう選定される)。
【0059】
それ故、ターゲット被検体のための基本的一工程サンドイッチイムノアッセイ(即ち、単独インキュベーション工程で捕捉及び検出試薬双方に結合されるアッセイ)をアッセイテストプレートの単独ウエルで実施し得る。このような実施態様の一つでは、テストプレートは捕捉抗体を包含し、そして補助プレートの補助ウエルの対応するセットが検出抗体及びアッセイ緩衝剤の成分(例えば、捕捉/検出試薬をターゲットに結合させるための最適の状況を提供する緩衝剤、塩、遮断剤、洗浄剤等)伴う第一補助ウエルを包含する。セットの他のウエルは乾燥剤を包含する。
【0060】
あるいはまた、消耗品は、二つの異なったアッセイ又はアッセイプレートの二つの異なったウエルでの試料のアッセイのパネル(この場合、補助プレートは二つのパネルのための二つのタイプの補助ウエルセットを有し得る)を実施するように構成され得る。消耗品はまた第一工程でターゲットが捕捉試薬に結合され、そして得られた複合体が第二工程で検出試薬に結合される二段階アッセイを実施するように構成され得る。消耗品はまた、試料希釈または調製工程を考慮して、補助プレートでの試料処理ウエルを包含するように構成され得る。
【0061】
一つの実施態様では、テストプレートは「一般的な」受注生産可能なフォーマットで構成され、そしてアッセイのターゲットは補助プレートに包含される試薬に基づいて決定される。例えば、テストプレートのウエルは、リガンド、又は受注生産可能なマルチプレクッス化アッセイのための結合パートナー、複数の異なったリガンドのための複数の結合パートナーを包含し得る。結合パートナーは例えばアレイを形成するテストプレート内に一つ又はそれ以上のスポットに固定化されていてもよい。特定のアッセイ又はマルチプレックス化アッセイパネルのための捕捉試薬は補助プレートに提供され、異なった捕捉試薬が異なったリガンドを含んでなるように設計される。このアプローチは、捕捉試薬のリガンドのそれらの結合パートナーへの結合によりアレイのインシトウ形成を可能にする。同様に、同じアプローチを、異なった結合パートナー(粒子ベースのアッセイのための)で被覆されたアッセイ粒子に特定の補足試薬を向けるのに使用することができ、ここで粒子はアッセイテストプレートに、補助プレートに又は別個の試薬として提供され得る。適当な結合パートナー−リガンド対は、限定されるものではないが、相補的核酸配列、抗体−抗原対、抗体−ハプテン対、及びその他のレセプターリガンド対(例えば、アビジン−ビオチン、又はストレプトアビジン−ビオチン)を包含する。一つの実施態様では、捕捉試薬は、リガンドに化学的に結合される関心のあるターゲット(例えば、抗体)を結合する物質(例えば、該物質とリガンドの活性エステルとの反応により)を含んでなる。結合パートナーのアレイを伴う一般的なテストプレートを使用するアッセイの一つの実施態様では、付属する補助プレートは、捕捉抗体(適切なリガンドを含んでなる)、検出抗体、任意の希釈ウエル、及び乾燥剤を含んでなるウエルセットを包含する。
【0062】
本発明は、インフルエンザ感染症を検出し得るアッセイを実施するための方法、及び消耗品並びにキットを包含する(例えば、表1の最後の列及び実施例3に記載の通り)。特に、本出願人は、インフルエンザ検出のための、及び/又はインフルエンザ血球凝集によるインフルエンザサブタイプを決定するためのアッセイの感度が、試料を酸性条件下(pH4.0〜5.2又は4.5〜5.0)での前処理、及び一定期間のインキュベーション(一つの実施態様では、1秒と48時間との間、別の実施態様では5秒と10分との間、別の実施態様では15秒と5分との間)によって、顕著に増大され得ることを見出した。産制かは、試料と組み合わせた時に、試料を正しいpHとするドライまたは液体試薬と試料とを組み合わせることによって達成し得る。適当な酸性化試薬には強酸例えば塩酸及び硫酸が包含される。有利には、酸性化試薬は適切なpH領域で緩衝能力を有する緩衝剤を包含する所望のpHで又はその近辺で緩衝化された溶液である(例えば、適切な緩衝剤には、限定されるものではないが、カルボン酸例えば酢酸及び乳酸、及び特にポリカルボン酸例えばクエン酸及びグルタール酸を基にしたものを包含し、そしてまた四級アンモニウム緩衝剤例えばMESを包含する)。一つの実施態様では、濃度は50−400mM又は100〜200mM又は約117mMであり、そして緩衝剤のpHは4.0〜5.2又は4.5〜5.0であり、ここで濃度/pHは、i)液体酸性化試薬の濃度/pH、ii)ドライ試薬を調製する(例えば、凍結乾燥により)液体酸性化試薬の濃度/pH、又はiii)試料を液体又はドライ酸性化試薬と組み合わせたのちに達成される最終濃度/pHと定義される。試薬はまた界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、
Tween 20、Thesit、 Triton X−100又はイオン性界面活性剤例えばデオキシコール酸又はCHAPSO)をも、好ましくは、CMCに近いか又はより大きい濃度で、包含する。一つの実施態様では、試薬は0.02%より多いTriton X−100、又は0.05%より多いTriton X−100、または約0.1%のTriton X−100を包含する。一つの実施態様では、試料のpHは、イムノアッセイによる試料の分析前又は分析中に少なくとも部分的に中和されている。それ故、方法は、pHをpH6.0又はそれ以上、pH6.5又はそれ以上或いはpH7.0又はそれ以上とする中和試薬で酸性化試料を処理することを包含する。中和試薬は、強塩基例えば水酸化ナトリウム又はカリウムあるいは適切なpH領域で緩衝能力を有する緩衝剤(例えば、HEPES、ホスフェート、Tris等)であり得る。一つの実施態様では、 濃度は50−1000mM又は100〜400mM又は約253mMであり、そして緩衝剤のpHは6.0〜8.5又は6.5〜8.0であり、ここで濃度/pHは、i)液体酸性化試薬の濃度/pH、ii)ドライ試薬を調製する(例えば、凍結乾燥により)液体酸性化試薬の濃度/pH、又はiii)試料を液体又はドライ酸性化試薬と組み合わせたのちに達成される最終濃度/pHと定義される。中和試薬はアッセイテストウエル又は別個の試薬として提供し得、またその他のアッセイ成分、例えば遮断剤、界面活性剤、塩、検出抗体等を包含し得る。一つの実施態様では、酸性化試薬及び中和試薬は保持補助プレートの別個のウエルでドライ試薬として提供される。あるいはまた、一方の又は双方の試薬(例えば、中和試薬)は補助プレートのウエルで又は別個の試薬容器で液体試薬として提供される。
【0063】
表1に記載のアッセイフォーマットは非限定的な実施例であり、当業者はテストプレート及び補助プレートの構成について数多くの可能な変更を認識するであろう。
【0064】
各補助プレートはプレート又はプレートの試薬を同定するために使用されるアイデンティファイアーを包含する。アイデンティファイアーは、以下に記載の通り、例えばバーコード、EEPROM又はRFIDであり得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーは、EEPROMであり、そして補助プレートアセンブリはEEPROMに保存されているデータを読み取り、処理するためのアイデンティファイアーコントローラーを包含している。別の実施態様では、ユーザーは補助プレート特定情報をユーザーインターフェイスに入力し(手動で又は概情報を外部ユーザーコンピューター及び又はネットワークからのアップロードにより)、そして装置を各補助プレートで該情報と連合させる。以下に記載の通り、アイデンティファイアーに保存されたデータは、追加のアッセイ消耗品(該補助プレートを使用して所定のアッセイに使用すべきである)、例えば、テストプレート、液体試薬又は希釈剤を同定するアッセイ消耗品情報を包含し得る。従って、アイデンティファイアーコントローラーが補助プレート上のアイデンティファイアーに保存された情報を処理するとき、装置は装置内に存在する消耗品の目録を作成し、そしてユーザーに対してプレートアイデンティファイアーで同定された追加の消耗品の一つ又はそれ以上が装置内に存在するかどうか手助けをする。
【0065】
従って、本発明は複数の補助ウエルを含んでなる補助プレートを提供し、ここで、各ウエルは相当するアッセイテストプレートによりアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。一つの実施態様では、補助プレートは、次のものからなる群から選択される要素を同定するために使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなり:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)それらの組合せ。アッセイ又は一連のアッセイの実施中の補助プレートでのEPROMから保存、抹消及び/又は書き込みし得るアッセイ消耗品情報は、限定されるものではないが、特別なアッセイまたアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料を特異的に同定するか、又は特別なアッセイ、アッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料を他のアッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料から区別するのに使用されるいずれの情報を包含する。一つの実施態様では、補助プレートでのEPROMから保存、抹消及び/又は書き込みし得るアッセイ消耗品情報は、個々のウエルの使用に関する情報、即ち、特別なアッセイでの補助ウエルを何時、どのように使用するかについては、ユーザーが補助プレートの使用を辿ることができる。さらには、アッセイ情報は、消耗品情報、消耗品安全情報、保管情報チェーン、消耗品/テストウエル情報、補助ウエル又はセット情報、アッセイプロセス情報、消耗品安全情報、及びこれらの組合せを包含し得る。アッセイ情報の各タイプを以下にさらに詳述する。
【0066】
本発明はまたマルチウエルテストプレート、及び補助プレート、例えば、テストプレート及び本願のその他のところで記載したような相当する補助プレートを包含するキットを提供する。テストプレートは、複数のアッセイウエルを包含し、そして補助プレートは、補助ウエルがテストプレートでのアッセイに使用するための試薬を含んでなる複数の補助ウエルを包含する。一つの実施態様では、アッセイ試薬はドライである。補助ウエルの数はテストウエルの数の倍数、例えば、エスエルの数の二倍又は四倍の数である。キット、即ちテストプレート、補助プレート又は両者の各プレートは、消耗品及びそれのためのアッセイ情報を包含するアイデンティファイアー、例えば、バーコード、及びEEPROM又はRFIDを包含する。例えば、 アッセイ情報は補助プレート(例えば、ロット又は独特の補助プレート同定番号により)、テストプレート(例えば、ロット又は独特のテストプレート同定番号により)、所定のテストプレートのウエルで使用すべき補助プレート内の補助ウエルセット、補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び又は試料の同定、補助プレートのウエルセット、テストプレート、又は一つ又はそれ以上のテストプレートを同定する。
【0067】
ピペッタサブアセンブリ(図6(a))は遮光密閉容器での試料ラックサブアセンブリ、補助プレートサブアセンブリ及びテストプレートの間の試料及び試薬を移動させるのに使用される。ピペッタサブアセンブリ(図6(a))は、X及びY運動を提供するピペッタ移動ガントリ(420)に付着されたプローブアセンブリ(410)を包含する。プロ−ブアセンブリは(a)少なくとも一つのピペット操作プローブ、(b)補助ウエルプレート穿孔プローブ、及び(c)超音波センサーを包含する。プローブアセンブリは異なったプローブに独立したZ(垂直)運動を提供して、これらを試料チューブ、テストプレート及び/又は補助プレート(必要に応じて)にアクセス可能とする。ピペッタサブアセンブリはまた適当なポンプ及びピペッタをコントロールするための弁(図示されていない)を包含する。
【0068】
一つの実施態様では、ピペッタサブアセンブリはまたピペット操作プローブにピペット操作チップが存在しているかを決定するためのピペット操作チップセンサーを包含している。ピペット操作チップセンサーは、ピペットチップのピックアップ及び取り出しを検出するためにサブアセンブリに位置された反射センサーを包含し得る。あるいはまた、又は加えて、ピペット操作チップセンサーは、ピペット操作プローブの反対側に光源及び検出器を伴う光透過センサーを包含し得る。特定の実施態様では、ピペット操作チップセンサーは、ピペット操作プローブに付着した、例えばピペット操作プローブに隣接した、そして、場合によっては、それから偏った、例えばピペット操作プローブチップの真下で、反射センサーである。ピペット操作チップセンサー成分は、成分がピペット操作プローブに接近し得る限りは、プローブアセンブリ又はシステムの他の場所に装着されていてよい。反射センサーは赤外LED及びホトトランジスターを包含し得て、ここではLED及びホトトランジスターは左右に位置し、それによりセンサー前面の対象物の存在が、対象物によるセンサー及びホトトランジスター中に反射される光によって検出される。ピペットチップの存在又は不存在はホトトランジスター回路の電気的出力をチェックすることにより検出される。ピペットチップが存在していると、充分な光がホトトランジスターに反射されて点き、一方ピペットチップが不存在であるとホトトランジスターが消える。一つの実施態様では、反射センサーがピペットチップの存在又は不存在の連続モニタリングを可能にするように配置される。アッセイシステムの操作ソフトウェアは随時センサーの状態を定期的にチェックすることができる。別の実施態様では、光源、好ましくはコリメ−ションされた光源を使用して光学トリップワイアーを刺激する。光検出器はサブアセンブリに配置され光路の断続を検出する。光路は、新しいピペット操作チップをピックアップするか又は使用済みピペット操作チップを処理した直後に、ピペット操作プローブにより採用された光路を交差するように選択される。検出器の出力は使い捨て可能なチップの存在又は不存在を検出するのに使用される。さらにまた、光学交差スイッチ又は反射センサーをサブアセンブリの固定位置に装着してもよい。
【0069】
ピペット操作チップセンサーの特定の実施態様は図6(b)−(e)に示されている。図6(b)−(c)は、反射センサー(430)、センサーPCG(440)及びブランケット(450)を含んでなるピペット操作チップセンサーを包含するピペット操作サブアセンブリの側面図及び正面図をそれぞれ示す。図6(b)−(c)は、ピペット操作チップを有していないサブアセンブリを示す。
【0070】
図6(b)−(e)は、ピペットプロ−ブに取り付けられ、かつセンサー(430)の近くに取り付けられた使い捨てチップ(460)を包含するピペット操作サブアセンブリの側面図及び正面図をそれぞれ示す。
【0071】
ポンプを使用してピペット操作デバイス中に液体を通す。当業者は、限定されるものではないが、膜ポンプ、蠕動ポンプ及びシリンジ(またはピストン)ポンプを包含する装置に使用するための適切なポンプを選定し得るであろう。ポンプはまた、異なった流体ラインからポンプが流体を押し出しそして引き出すことを可能とするマルチポートバルブを包含する。あるいはまた、マルチポンプを、独立して異なった流体ライン中の流体を制御するのに使用し得る。
【0072】
穿孔プローブを使用して補助プレートのウエルでのシールを穿孔し、移し変える。穿孔プルーブは好ましくは穿孔を容易にするように向けられている。場合によっては、プローブチップは形状がピラミッド状(例えば、スクエアピラミッド)であり、プローブが挿入されるにつれて、シールを再現可能な断片に裁断する載断面を提供する。一つの実施態様では、プローブシャフトは補助ウエルに関して若干小型であり、そして/又はウエルとほぼ同じ形状を有し、それにより、シールの裁断上の内壁に対して折れ曲がっている。
【0073】
一つの実施態様では、ピペット操作プローブは、ピペット操作チップ保存/処理コンパートメントに保存される使い捨てピペット操作チップを使用する。ピペッタサブアセンブリのアーム/トラックはピペット操作プローブでのチップのローディング及び使用後のチップ除去のためのチップ保存/処理コンパートメントへのプロ−ブのアクセスを可能にする。使い捨て可能なピペット操作チップの使用は、交差汚染を低減し、そして試料のキャリオーバーを排除する。あるいはまた、固定されたチップピペッタ―を使用し得る。一つの実施態様では、プローブアセンブリは固定チップ及び使い捨て可能なチップピペッタ―両者を包含する。一つのチューブ及び又はウエルから別のものへの試薬及び試料に移動に加えて、ピペット操作プローブにリースする流体ラインはまた作動流体又は希釈剤に連結され、それによりプローブはこれらの流体/希釈剤をチューブ又はウエルに送達するのに使用することができる。場合によっては、ピペット操作プローブは流体感知能力を包含し得、例えば、プルーブがチューブ又はウエルにおいて流体と接触したときに検出する容量形センサーを使用し得る。
【0074】
超音波センサーを使用してセンサー下の表面または液体の高さを測定する。超音波センサーの使用はピペット操作の確度を改善する。試料送達は超音波センサーを使用してウエル内部の流体の高さを測定することによって構成され得る。差rにまた、超音波センサーは、ウエルの壁との接触時にプローブの位置を調節することにより、マルチウエルプレートのウエル内部のピペット操作プルーブの配置をモニターし得る。ピペット操作プルーブはまたピペット操作確度を改善するために、ピペット操作軸とインラインの三軸示力センサーを包含し得る。示力センサーはまたピペット操作プルーブの心合わせ/系列のために使用し得る。さらに、超音波センサーは、(a)ウエルの箔シールが穿孔されたか否かを検出し;(b)チップコンパートメントの使い捨て可能なピペット操作チップを算出し:(c)チップボックス及び又は補助プレートが装置中に正確に装填されていることを確認し;(d)キャップされた試料チューブの存在を検出し;(e)試料チューブ中及び/又はプレートのウエル内部での試料の十分な存在を確認するのに使用され得る。あるいはまた、これらの機能の一つ又はそれ以上は任意の光学センサーによって達成され得る。
【0075】
使い捨て可能なピペット操作チップは、図7に示すように、チップコンパートメント中に保存し、処理し得る。チップコンパートメントは、標準使い捨て可能なチップボックス(530)(Axygen,Qiagen or Raininnから入手可能)及び使用済みピペット操作チップのための取り外し可能な廃棄物容器(540)を収納し得る一つまたはそれ以上の個別の引き出し(520)のためのハウジング(510)を包含する。ブラケットは、ピペッタシャフトよりも幅広いが、使い捨て可能なチップの最大幅の領域よりも狭いようなサイズのU型スロットを有する。チップを除去するには、ピペッタプローブを水平に移動してシャフトをスロットに位置させ、そして次にピペットチップがブランケットによって外されるまで垂直に移動させる。操作中、使用される特定のスロットを設定されたパターン又はランダムパターンを使用して選定し、それによって使用済のピペットチップが廃棄物容器の幅に沿って均等に分配される。チップの寸法はピペット操作のプローブの寸法、分配される試料・試薬の量及び/又はチップが入れられているプレートの寸法によって変化する。一つの実施態様では、チップの容量は約100μL乃至500μLの範囲にある。別の実施態様では、チップの容量は約200μL乃至300μLの範囲にある。特別な実施態様では、チップ容量は約250μLである。
【0076】
液体試薬サブアセンブリ(図8)は装置で実施されるアッセイの一つ又はそれ以上の工程で使用するための複数の液体試薬(610)及び廃棄物(620)コンパートメントを包含する。試薬/廃棄物コンパートメントは内部用量及び試薬を送達又は廃棄靴を受け入れるための試薬又は廃棄物ポート(630)を入れているコンパートメント本体を含んでなる。サブアセンブリのコンパートメントの用量は調整可能であり、その結果試薬及び廃棄物で占めるコンパートメントの用量の相対比率は調節でき、例えば、アッセイで試薬が消費されるにつれて、廃棄物としてコンパートメントに戻る。コンパートメント本体の総内部容量は本体に保存されている液体の容量例えばコンパートメント内に最初に提供された試薬の容量の約2倍未満、約1.75倍未満、約1.5倍未満または約1.2倍未満であり得て、廃棄物及び試薬保存に必要なスペースを最小限とし、そして都合の良い一工程試薬補給及び廃棄物除去を可能とする。ある種の実施態様では、装置はコンパートメントを受け入れるように構成された試薬コンパートメントスロットを有し、そして、場合によっては、「連結のための押し」又は「迅速連結」嵌め合いを介して、廃棄物及び試薬ポートへの流体連結を提供する。
【0077】
場合によっては、試薬及び/又は廃棄物コンパートメントは着脱可能である。一つの実施態様では、試薬及び/又は廃棄物コンパートメントは着脱可能であり、そして装置は更にセンサー例えば光学センサーを包含して試薬及び/又は廃棄物のコンパートメントでの流体レベルをモニターする。あるいはまた、液体試薬アセンブリは、試薬の使用及び利用可能性のレアルタイムトラッキングのための試薬及び廃棄物のための流体の重量をモニターするための電子スケールを包含し得る。センサー又はスケールにより検出されるように、一度試薬及び/又は廃棄物コンパートメントが一定に最小又は最大容量に達すると、装置は、ユーザーに試薬又は廃棄物コンパートメントを除去し、内容物を補充及び/又は空にするように警告を発する。一つの実施態様では、ピペット操作のモーターが、センサー又はスケールと連携し、そして、試薬及び又は廃棄物コンパートメントが最小又は最大容量に達したときに、ピペット操作プルーブは装置によって作動しなくされる。例えば、プルーブセンサーはコンパートメントの容量に関する情報を装置のソフトウェアにリレーし、該ソフトウェアが更なるピペット作動を中止させる。
【0078】
試薬及び廃棄物コンパートメントはサブアセンブリ本体に位置する折り畳み可能なバッグを備えていてよい。試薬及び廃棄物コンパートメントの一つは折り畳み可能なバッグを備え、そしてその他のものはコンパートメント本体それ自体を備えていてよい(即ち、コンパートメント本体中のいずれかの折り畳み可能なバッグにより定められる用量を排除するコンパートメント本体の用量)。第一の試薬及び廃棄物コンパートメントに加えて、試薬カートリッジはさらに追加の試薬及び/又は廃棄物ポートの一つ又はそれ以上に連結された追加の折り畳み可能な試薬及び又は廃棄物コンパートメントの一つ又はそれ以上を含んでなり得る。あるいはまた、試薬及び廃棄物コンパートメントの一つ又はその他は吹き込み成形プラスチックから構成されていてよい。
【0079】
一つの実施態様では、液体試薬アセンブリは、また、装置でのアッセイの実施中に使用される試薬ため(640)を包含する。一つの特定の実施態様では、各試薬コンパートメントは液体ラインを介して、アッセイの間試薬用量を収容する試薬ために連結される。ピペッタサブアセンブリ及びウエル洗浄サブアセンブリへの液体ラインは直接試薬ためから導かれる。実際に、試薬は試薬コンパートメントに保存され、そして所定の量の試薬が、試薬コンパートメントから試薬ために分配される。装置は試薬ためからアッセイで使用するために流体を引き出す。試薬コンパートメント及び試薬ためはそれぞれ独立した流体センサーに連結されている。ための流体センサーは、ための内部の内容量をモニターし、そして、内容量が所定のレベル以下に低減すると、試薬が試薬コンパートメントからために分配される。同様に、試薬コンパートメントの内容量が所定レベル以下に低減すると、流体センサーが試薬容器を交換又は再充填するようユーザーに信号を送る。二重の試薬コンパートメント/ためアセンブリは、装置のアッセイ処理を中断することなく、流体が試薬コンパートメントで交換されるので、アッセイが装置で実施されるにつれて、装置を流体が連続的にアッセイに供給されることを可能とする。
【0080】
図9に示したウエル洗浄サブアセンブリは穿孔プローブ(710)、ウエル洗浄ヘッド(720)及び洗浄ステーション(730)を包含する。ウエル洗浄サブアセンブリはまた液体試薬サブアセンブリへの液体連結を包含する。ウエル洗浄サブアセンブリは、テストプレートの箔シールを穿孔し、流体をテストプレートに送達し、ピペット操作アセンブリのピペット操作プローブを洗浄し、そしてピペッタから排水を処理するのに使用される。
【0081】
ピペッタサブアセンブリの穿孔プローブのように、ウエル洗浄サブアセンブリの穿孔プローブはテストプレートのウエルでのシールを穿孔し、交換するのに使用される。一つの実施態様では、ウエル洗浄サブアセンブリはまたテストプレートのウエルからシールを除去するためのシール除去ツールを包含している。シールの除去はテストプレートウエルの上のシールを穿孔し、そして、場合によっては、シールを断片に切断し(例えば、先行チップの切断エッジを使用して)そしてウエルの内壁に対して切片を折り曲げることを包含する。一つの実施態様では、シール除去ツールは、i)穿孔方向(穿孔操作中の移動に軸)の一端で穿孔チップを形成するように頂点に対して先細りの外部表面を有する穿孔セクション及びii)穿孔方向に沿って穿孔セクションに隣接して配置されたシール交換セクションを含んでなる穿孔プローブである。ある特定に実施態様では、シール交換セクションは、穿孔方向に対して垂直な横断形状を有し、これはプローブを操作するウエルの開口部の形状に実質的に合致するように選択される。プローブは、プローブをウエル開口部にすべり入り、ウエルの壁に対して穿孔されたシールを押し付け又は折り畳み可能なように、ウエル開口部に関して若干小さいサイズになっている。このようなアプローチは、ウエルの上に配置された検出器(例えば、光検出器及び/又は光イメージング装置)を使用するウエルでのアッセイシグナルを検出するバリアーとしてシールを除去するのに使用し得る。適切なクリアランスは、特定のフィルムの厚さに基づいて選択し得るか、及び/又は約0.1インチ未満、約0.2インチ未満又は約0.3インチ未満であるように選択し得る。
【0082】
穿孔プルーブの一例では、シール交換セクションの横断面形状は円形である。別の実施例では、それは正方形又は円形のコーナーを持つ正方形である。穿孔セクションは円錐形の形状であってもよい。あるいはまた、それは露出した切断エッジを包含していてよく、これらのエッジは例えば先端から半径方向に伸び、そしてウエルの壁に対してシールを再現可能に折り曲げる助けをするように作動し得る。一つの特別な実施例では、チップはピラミッド形状であり、ピラミッドのエッジは露出した切断エッジを提供する。
【0083】
ある種の実施態様では、穿孔プローブはばね荷重され、それにより、プレートシール上にプローブの、穿孔方向に沿って、最大限の下方への力がばねのばね定数により定義される。プローブはまたシール交換セクションに隣接するプレート停止セクションを包含し得、このセクションはウエル中への穿孔プローブの移動の最大限の距離を定義する。一つの特別な実施例では、停止セクションはウエルに入るには大き過ぎる幅を持つプローブの領域であり、そして最大限の距離は停止セクションがウエルの頂部に当る距離により定義される。
【0084】
ウエル洗浄ヘッドは、ウエルからの流体を吸引し、そして新たな正常な液体で置換することによりウエルを洗浄するように構成されている。一つの特別な実施態様では、洗浄ヘッドは、垂直方向にピペット操作プルーブを移動するための移動ガントリーに装着される。さらには、密閉容器の頂部は一つ又はそれ以上のピペット操作開口部を有し、そして遮光引戸は一つ又はそれ以上のピペット操作開口部を有している。遮光引戸はピペット操作位置を有し、ここで密閉容器の頂部のピペット操作開口部は遮光引戸と一列になっている。ピペット移動ステージは密閉容器の頂部に装着され、遮光引戸がピペット操作位置にあるときには、ピペット操作プルーブは低下して密閉容器頂部のピペット操作開口部の下にウエルをアクセスさせるように、構成されている。
【0085】
洗浄ヘッドは、流体を分配又は吸引する低い方の開口部を包含する垂直チューブ要素(プルーブ)の一つ又はそれ以上を含んでなる。一つに実施多様では、低い方の開口部は先端の丸いチューブ末端である。場合によっては、末端は、開口部を平らな表面に対して押し付けるときに、開口部を通して流体が移動するのを可能とするようにスロットされていてもよい。ある種の実施態様では、ディスペンサーは二つ又はそれ以上のチューブ要素を含んでなる。一つの特別な実施例では、異なった試薬が異なったチューブ要素を介して分配される。別の特別な実施例では、一つのチューブ要素を使用して試薬を分配し、また別のチューブ要素を使用して廃棄物を吸引する。マルチプルチューブ要素は、種々の配置、例えば平行チューブ又は同軸チューブとして構成され得る。
【0086】
一つの実施態様では、ウエル洗浄ヘッドはマルチチューブアレイを包含し、このアレイはアレイの中央の分配チューブ要素一つ又はそれ以上及びアレイの周辺の複数の吸引チューブを含んでなる。特別な実施態様では、アレイは、アレイの中央に二つの分配チューブ要素を包含し、それぞれはアッセイ中に使用される緩衝剤及び/又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる。吸引チューブ要素は、分配チューブ要素を取り囲み、そしてマルチウエルテストプレートのウエル底部の外側の部分と一列に並ぶように位置されている。一つの実施態様では、テストプレートのウエルは正方形であり、そしてマルチチューブアレイの分配チューブ要素は、テストチュ−ブとチューブのウエルの四隅の内側と一列に並んでいるように、構成されている。あるいはまた、テストプレートのウエルは、円形であり、そして分配チューブ要素は、テストプレートのウエルの内周辺の四個のほぼ等距離の位置の内側と一列に整列されるように、円形に構成されている。好ましくは、吸引チューブ要素のそれぞれへの液体ラインは独立したポンプ又は真空源(または単独の高能力の真空)と結合されていて、それによって各ラインの真空は、その他のラインが真空に又は空気を吸引しているか否かによって影響されない。一つの実施態様では、分配チューブ要素は、四個の吸引チューブ要素に取り囲まれ、そして分配チューブ要素はウエル底部に関して吸引チューブ要素よりも別の高さ(例えば、より高い高さで)位置し得る。実際に、緩衝剤又は希釈剤は分配チューブ要素から分配され、また吸引チューブ要素は流体をウエルの四隅から吸引する。この構成は、流体の液滴がウエル底部の外の位置に接着するのを防止する。一つの特定の実施態様では、二個の分配ラインが包含され;洗浄工程の洗浄流体を分配するための一つのライン及びウエルの分析の前にアッセイ読み取り緩衝剤(例えば、ECL読み取り緩衝剤)を分配するためのラインである。
【0087】
本発明は、容器、例えば、マルチウエルプレートのウエルから流体を添加するか、又は取り出すためにピペット操作装置を使用する方法を包含する。一つの方法は、連続洗浄を包含し、そして以下のことを含んでなる:(a)ウエルの底部が容器の底部表面に触れる以上の第一の所定の高さになるまで移動ステージを低下させることによって、ピペット操作プルーブを容器中に低下させ、(b)ヘッドの吸引プルーブを介してウエルから流体を吸引し、(c)吸引プルーブが第二のより高い所定の高さになるまでステージを上昇させ、(d)吸引プルーブから流体を吸引しながら分配プルーブから洗浄緩衝剤を連続的に分配して連続洗浄作用を発揮させ、(e)移動ステージを第一の所定高さに低下させ、(f)吸引プル部を介してウエルから流体を吸引し、そして(g)ウエルから洗浄ヘッドを上昇させる。別の方法は別個の洗浄を使用し、そして以下のことを含んでなる:
(a)ウエルの底部が容器の底部表面に触れる以上の第一の所定の高さになるまで移動ステージを低下させることによって、ピペット操作プルーブを容器中に低下させ、(b)ヘッドの吸引プルーブを介してウエルから流体を吸引し、(c)、場合によって、吸引プルーブが第二のより高い所定の高さになるまでステージを上昇させ、(d)分配プルーブから所定量の試薬をウエルに分配し、そして(e)ウエルから洗浄ヘッドを上昇させる。洗浄の質の上昇は、連続及び又は別個の洗浄工程の一つ又はそれ以上を組み合わせること(場合によっては、洗浄の間にプレート振盪工程を包含する)によって達成される。
【0088】
本発明の一つの実施態様では、洗浄ヘッド移動ガントリーも使用してテストプレートウエル穿孔ツールを操作することもできる。図9に示すように、洗浄ヘッド(720)は、移動され得て穿孔ツール(710)の溝(712)と嵌合するすり割りタブ(722)を包含する。次に、洗浄ヘッドの部分的な低下を使用して、穿孔ツールを遮光密閉容器に低下させてアッセイプレートのウエルを穿孔することができる。
【0089】
さらに加えて、ウエル洗浄アセンブリのピペット操作プルーブに超音波、光学及び/又は圧力センサーを装着してテストウエルへの正確な流体送達を確認し得る。
【0090】
マルチウエルプレートでの測定を実施するための装置を使用する方法が提供される。プレートは、通常のマルチウエルプレートであってよい。使用し得る測定技術には、限定されるものではないが、当該分野で既知の技術、例えば、細胞培養ベースのアッセイ、結合アッセイ(凝集テスト、イムノアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、等を含む)、酵素アッセイ、比色アッセイ等を包含する。その他の適当な技術は当業者に容易に明らかであろう。
【0091】
被検体の量を測定する方法は、また被検体に直接または間接的に(例えば、被検体の標識結合パートナーの使用により)付着され得る標識の検出によって被検体を測定する技術をも包含する。このような標識には、直接可視化され得る標識を包含する(例えば、視認可能な粒子及び測定可能なシグナル、例えば、光散乱、吸光度、蛍光、化学発光、電気化学発光、放射能、磁場、等)。使用しうる標識はまた酵素又は測定可能なシグナル、例えば、光散乱、吸光度、蛍光、等をもたらす化学活性を有するその他の化学反応性種をも包含する。生成物の形成は、例えば、基体に関して、測定可能な性質例えば蛍光、化学発光、光散乱などでの差異により、検出し得る。本発明による固相結合法で使用し得るいくつかの(すべてではない)測定方法は、固相からの非結合化合物(例えば標識)を除去する洗浄工程から恩恵を蒙り、又は該工程を必要とする。
【0092】
一つに実施態様では、本発明の装置で行われる測定は、電気化学発光ベースのアッセイフォーマット、例えば、電気化学発光ベースのイムノアッセイを使用し得る。ECLの高感度、広いダイナミックレンジ及び感度は、医療診断の重要な因子である。市販のECL装置は、格別な性能を示し、そしてこれらの装置はそれらの優れた感度、ダイナミックレンジ、角度及び複合試料マトリックスの許容性を包含する理由で広範に使用されている。ECLを発するのに誘起される種(ECL活性種)はECL標識として使用されていて、例えば、(i)金属が、例えば、第VIII族の貴金属由来である有機金属化合物(Ru含有およびOs含有有機金属化合物、例えば、トリスービフェニルールテニウム(RuBpy)部分を包含する)及び(ii)ルミノール及び関連化合物が使用されている。ECLプロセスでECL標識に関与する種は、本文ではECL共反応剤と称する。普通に使用される共反応剤は、RuBpyからのECLのための第三級アミン(例えば、米国特許第5,846,485号を参照)、オキサラート、パーサルフェート、及びルミノールからのECLのための過酸化水素(例えば、米国特許第5,240,863号を参照)を包含する。ECL標識で発生する光は診断手順でレポーターシグナルとして使用し得る(Bard等、米国特許第5,238,808号、参照により本文に組み入れる)。例えば、ECL標識は結合剤、例えば、抗体、核酸プローブ、レセプター又はリガンドと共有結合することができ;結合相互作用での結合剤の関与はECL標識から出されるECLを測定することによってモニターできる。あるいはまた、ECL活性化合物からのECLシグナルは化学的環境を指示し得る(例えば、米国特許第5,641,623号を参照、これはECL共反応剤の形成又は分解をモニターするECLアッセイを記載している)。ECL、ECL標識、ECLアッセイ及びECLアッセイを実施するための器具についての更なる背景については、米国特許第 5,093,268; 5,147,806; 5,324,457; 5,591,581; 5,597,910; 5,641,623; 5,643,713; 5,679,519; 5,705,402; 5,846,485; 5,866,434; 5,786,141; 5,731,147; 6,066,448; 6,136,268; 5,776,672; 5,308,754; 5,240,863; 6,207,369; 6,214,552 及び 5,589,136号 並びに公開 PCT 第 WO99/63347; WO00/03233; WO99/58962; WO99/32662; WO99/14599; WO98/12539; WO97/36931 及び WO98/57154号(これらの全てを参照により本文に組み入れる)。
【0093】
いくつかの実施態様では、電解化学発光(ECL)で使用するのに適合されたプレートは米国特許出願第10/185,274;10/185,363;及び10/238,391号に記載のように使用される。一時に一つのウエルからECLを検出し得るアッセイ方法では、これらのウエルでの電極と電極との接触は一時に一つだけのウエルの電極に電気エネルギーの適用を可能とするように適合されている。装置は、例えば、Glezer等の米国特許出願第11/642,970号に記載されているように、ドライ試薬を含むプレート及び/又はシールされたウエルでのアッセイを実施するのに特によく適合している。
【0094】
一つの実施態様では、本発明はマルチウエルアッセイプレート及びマルチウエル補助プレートを使用する測定を実施する方法を提供する。この方法は以下の工程を包含し得る:
(a)補助プレートの第一補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートの第一テストウエルに移動させる。
【0095】
この方法はさらに追加の補助ウエル及びテストウエルでの工程(a)及び(b)
の繰り返しを包含する。工程は同じ試料及び/又は試薬または異なった試料及び/又は試薬を使用して繰り返し得る。
【0096】
試料及び試薬は共に補助ウエルに配分してアッセイテストプレートでさらに分析する前に試料を希釈する。試料及び/又は試薬を分配する補助ウエルは、分配された試料及び又は試薬に混和又は再構成される液体又はドライ試薬を含有し得る。
【0097】
分配工程(a)はアッセイテストプレートでの分析のための試料又は試薬を調製する予備処理工程として使用し得る(例えば、試料を希釈し、試料中に生物マーカーが最適に存在する条件を提供し、アッセイ測定に適切なアッセイマトリックスを提供し、アッセイ測定に使用されるアッセイ試薬を提供するなど)。この工程は、分配された試料及び/又は試薬で、補助プレートで提供される乾燥アッセイ試薬を再構成するのに使用し得る。従って、移動工程(b)は、前処理試料及び/又は試薬及び/又は試薬及び/又は再構成された乾燥試薬を補助ウエルからテストプレートのウエルに移動することを含んでなる。
【0098】
本発明の一実施態様では、マルチウエルアッセイプレート及びマルチウエル補助プレートを使用する測定を実施する方法は、試料及び/又は試薬を補助プレート中の複数の異なった補助ウエルに順次移動させることを包含する(例えば、試料及び/又は試薬を第一ウエルに移動させ、そして次に第一ウエルから第二ウエルに移動させ、次いで第二ウエルから第三ウエルに移動させるなど)。このプロセスは、例えば、試料及び/又は試薬を順次に希釈し、試料を生物マーカーの抽出/存在に必要な反応性条件に暴露し、そして次に試料をアッセイプレートに移動させる前に反応性条件をクエンチ/中和し、そして/又はマルチプル乾燥補助試薬を試料及び/又は試薬中に再構成させるように、実施され得る。方法は、以下の工程を包含し得る:
(a)補助プレートで補助ウエルの第一セットの第一補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し;そして
(b)試料及び/又は試薬を第一セットの第一補助ウエルから第一セットの第二補助ウエルに移動させ;
(c)、場合によっては、試料を第一セットの追加の補助ウエル一つ又はそれ以上に順次移動させ;そして
(d)、任意の工程(c)が実施されていたならば、工程(b)又は(c)の移動工程を受けた試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートの第一テストウエルに移動させる。
【0099】
方法は、追加のテストウエル及び補助ウエルのセットで工程(b)又は(c)を反覆することをさらに包含し得る。
【0100】
一つの実施態様では、アッセイテストプレート一つ、二つ又はそれ以上をプレと移動ステージで支持し、そして該方法は、プレート移動ステージを介してテストプレートを移動させることを包含する(例えば、図3のプレート移動ステージ230を参照)。アッセイウエルのプロセッシングの間、該方法は、プレート移動ステージを、ウエルを装置のいくつかの成分と一列に並んでいる所定のプロッセシング位置の一つ又はそれ以上に移動させることを更に含んでなる。例示のために、ウエルが器具ピペッタによりアクセスされ得るピペット操作位置、ウエルが器具洗浄プローブによりアクセスされ得る洗浄位置、及びウエルがシグナル誘起及び/又は検出成分と一列に並んでいる分析位置(例えば、ECLアッセイのための計装の場合、電気接触機構及びECLイメージング成分)が存在してよい。害方法は、さらに、以下の点を包含し得る:
(i)第一アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第一アッセイプレート位置へ低下させること、
(ii)プレート移動ステージを第一アッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルのための所定のプロセッシング位置の一つ又はそれ以上に移動させること、及び
(iii)第一アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートスタッカに上昇させること。場合によっては、プレート移動ステージは第二のアッセイプレート位置を含んでなり、工程(i)は第二アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート位置ステージの第二アッセイプレート位置に移動させることをさらに含んでなり、工程(ii)はプレート移動ステージを第二アッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルのための所定のプロセッシング位置の一つ又はそれ以上に移動させることをさらに含んでなり、そして
工程(iii)は第二アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートスタッカに上昇させることをさらに含んでなる。
【0101】
本発明の方法で使用される装置は、装置の新規な試料を受け入れ、プロセスする能力を損ねることなく、使用済みのテストプレート又は補助プレートの交換を可能にするように構成されている。従って、本方法は、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)のウエルを使用して試料をプロセスし、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)の全てのウエルが関与した時を決定し、第二アッセイテストプレート(又は補助プレート)を使用して追加の試料をプロセスすることを含んでなる。方法は、更に、第一アッセイテスプレート(又は補助プレート)のプロセスが完了した時を決定し、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)を第三アッセイテストプレート(又は補助プレート)で交換し、第二のアッセイテストプレート(または補助プレート)の全てが関与した時を決定し、そして第三アッセイテストプレート(又は補助プレート)のウエルを使用して追加の試料をプロセスすることを含んでなる。このような順序は、試料プロセスのワークフローを妨げることなく、プレートが使用済みになるにつれて交換するために、無期限に使用できる。一つの実施態様では、本発明の器具(例えば、図1(a)の器具)は、以下の工程を含んでなる方法を実施するのに使用できる:
(i)第一マルチウエルアッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第一アッセイプレート位置に低下させる、
(ii)第二マルチウエルアッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第二アッセイプレート位置に低下させる、
(iii)補助プレートはアッセイテストプレートのテストウエルの数に相当する多数の補助ウエルのセットを包含し、
(iv)第一アッセイテストプレート及び第一補助プレートのセットのウエルを使用して試料をプロセスし、
(v)第一アッセイテストプレート及び補助プレートの全てのウエル及びセットが試料に関与した時を決定し、
(vi)第二アッセイテストプレート及び第二補助プレートのセットのウエルを使用して追加の試料をプロセスし、
(vii)第一テスト及び補助プレートのプロセスが完了した時を決定し、そして第一テストプレートを出力プレートスタッカに上昇させ、そして第一補助プレートを開放し、
(viii)第三マルチウエルテストプレートを入力プレートスタッカから第一アッセイプレート移動ステージに低下させ、
(ix)第三補助プレートを第一補助プレート位置に止め、
(x)第二アッセイテストプレート及び補助プレートの全てのウエル及びセットが試料に関与した時を決定し、
(v)第三アッセイテストプレート及び第三補助プレートのセットのウエルを使用してさらに追加の試料をプロセスする。
【0102】
直ぐ上に記載した方法では、アッセイテストプレートのウエルの数を補助プレートのウエルのセットの数と一致させ、それによって両方の消耗品を同じ比率で使用し、かつ同時に交換し得る。代替的実施態様では、補助プレートのウエルのセット数をテストプレート中のテストウエルの数の倍数(例えば、2,3,4、等)又は偶数倍(例えば、2,3,4、等)であり得る。この場合、補助プレートはn倍毎(例えば、四分の二倍、三倍毎)のテストプレートで交換され、又はテストプレートはn倍毎(例えば、四分の二倍、三倍毎)の補助プレートで交換される。別の代替的実施態様では、テストウエル及びプレートあたりの補助ウエルのセットの数は任意の特定の比率で設定され、そして方法は、独立したプレート使用モニター並びにテスト及び補助プレートのプレート交換を提供する。
【0103】
自動器具でのマルチプル試料を測定する一つのアプローチは、次の試料について分析を開始する前に、一つの試料について試料分析を完了することを包含する逐次試料プロセス、即ち低試料処理量を提供する方法である。逐次アプローチは一般的には稼働率が良くない、特に特定の器具成分(ピペッタ、イメージングサブシステム等)試料の分析中短時間の間だけ有効であるときはそうである。処理量を増大させるには、特定の成分が以前の試料をプロセスするのに使用されていないときの時期を利用するような間に差し込むスケジュールによって、以前の試料にプロセスが進行中に、試料にプロセスを開始することが可能である。
【0104】
かかるアプロ−チの一つに実施態様は、プロセス工程の繰り返しブロックに基づく連続インターリーブされたプロセスである。ブロックは、さらに、試料プロセス順序の間に器具が実施する異なった作用に専用される時間部分に分解される。時間部分の間、器具は、作用を受けるアッセイプロセスで正確なステージに試料が存在するならば、時間部分と組み合わされた作用を実施する。例示として、アッセイプロセスは専用の試料添加時間を有し得、この間に器具ピペッタは試料を試料チューブからテスト又は補助ウエルに移動する。キューに試料が存在しない時は、ピペッタはその時間部分に間使用されないままである。同様に、アッセイプロセスは専用テストウエル専用時間部分を有し、この間インキュベーション相の端に到達したウエルは、さらなるプロセス又は分析の前に、洗浄される。所定のブロックの間にインキュベーション相の端に試料が到達しないときは、ウエル洗浄成分はその時間部分の間使用されないままである。さらなる稼働率を獲得するためには、時間部分は、例えば、異なった時間部分での作用が相互に独立して操作し得る成分を使用するならば、重なり合うこともある。特に時間部分両方が同じ器具成分の専用の使用を必要とするときは、ブロック内で重なり合わない時間部分も存在し得る。
【0105】
好ましくは、上述のごとく、連続インターリ−ブされた(interleaved)プロセスを操作する器具は、ウエル又は試料が、もしあれば、特定のプロセスブロックで特定の時間部分の間作用されている所定時間でのアッセイ操作の全ての状況を辿るソフトウェアスケジュラ―を伴うコンピューターコントロールを包含する。上記のスケジュールアプローチは、すべてのウエルが、相当に簡便なスケジュールアルゴリズムに従いながら、実質的に同一のアッセイプロトコルを使用してプロセスされることを確実にする。あるいはまた、ソフトウエアスケジューラーはプロトコルでの工程の一つ又はそれ以上を、ユーザーが定めたように、調整するようにプログラムされていてもよい。
【0106】
プロセスブロックは、限定されるものではないが、以下のものからなる群から選択される時間部分の一つ又はそれ以上を含んでなり得る:
(a)補助プレート試料添加相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは試料チューブから補助プレートのウエルに試料を移動するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、希釈剤をウエルに添加しそして/又はウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(b)補助プレート試料移動相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは補助プレートの第一ウエルから補助プレートの第二ウエルに試料を移動するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、希釈剤をウエルに添加しそして/又は第二ウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(c)試薬再構成相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは補助プレートのウエルに希釈剤を添加するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、そして/又はウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(d)テストプレート添加相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは試薬又は試料を試料チューブ又は補助ウエルからアッセイテストプレートのテストウエルに移動するように嵌合されている;
(e)アッセイウエル洗浄相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルを洗浄するように嵌合され、そして洗浄サブアセンブリは読み取り緩衝剤をウエルに添加するようにさらに嵌合されている;
(f)検出相の一つ又はそれ以上、ここで検出サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルからアッセイシグナルを検出し、そして、場合によっては、該シグナルを誘起するようにさらに嵌合されている;
(g)アッセイウエル穿孔相の一つ又はそれ以上、ここで洗浄サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルを穿孔するように嵌合されている;
(h)アッセイテストプレート振盪相の一つ又はそれ以上、ここでプレート移動ステージはステージに保持されたアッセイテストプレートを振盪するように嵌合されている;
(i)消耗品アイデンティファイアー情報移動相の一つ又はそれ以上、ここで消耗品のアイデンティファイアーを読み取るか又は更新する;
(j)器具準備/維持相の一つ又はそれ以上、これらは流体プライム相,プルーブ清浄相、プレート充填及び未充填相、等を包含し得る。
【0107】
本発明は、アッセイ操作(上記のアッセイ操作の一つ又はそれ以上を包含し得る)がプロセスブロック(ブロック1,2,3、等)の反覆順序と一致した時間部分であるアッセイプロセスを包含し、該方法は以下の工程を含んでなる:
(a)第一試料の分析のためのプロセスブロック1でのアッセイ操作の第一セットを実施し、ここでアッセイ操作の第一セットが各プロセスブロック内の時間部分の第一セットと一致している;
(b)第一試料の分析のためのプロセスブロック1+nでのアッセイ操作の第二セットを実施し、ここでアッセイ操作の第二セットが各プロセスブロック内の時間部分の第二セットと一致し、そしてnが整数≧1である;
(c)第二試料の分析のためのプロセスブロック1+xでのアッセイ操作の第一セットを実施し、ここでmは整数であり、そして1≦x≦nである;
(d)第二試料の分析のためのプロセスブロック1+x+nでのアッセイ操作の第二セットを実施する。
【0108】
アッセイプロセスは、さらに、追加のプロセスブロックで追加の時間部分で実施される各試料についての追加のアッセイ操作を含んでなる。例えば、第一試料の分析は、さらに、プロセスブロック1+n+mでのアッセイ操作の第三のセット及び/又はプロセスブロック1+n+m+oでのアッセイ操作の第四のセット等を含んでなり、ここでm及びnは整数≧1であり、そしてアッセイ操作の各セットはプロセスブロック内でのそれらの専用時間部分に一致している。同様にして、第二試料の分析は、さらに、ブロック1+x+m及び1+x+oで第三及び/又は第四の操作セットを実施することを含んでなる。
【0109】
アッセイプロセスはまた、さらに、追加の試料についてのアッセイ操作を実施する(又は、同一試料についての反復分析を実施する)ことを含んでなり、例えば、第三及び/又は第四の試料の分析はプロセスブロック1+x+y及び1+x+y+z(ここでy及びzは整数≧1である)でこれらの試料のアッセイ操作の第一セットを実施し、そして次の操作は各試料についてであり、第一及び第二の試料と同じ時限を使用して実施される。本発明の一つの実施態様では、アッセイ操作の第一セットを、複数のプロセスブロックの連続シリーズ、例えば、2,3,10,48,49,96,97,192,193又はそれ以上のプロセスブロックのそれぞれの間に、新しい試料(又は古い試料の反復試料)について実施する。先に記載したように、特定のプロセスブロックの間で、特定のプロセス作用を要する試料が存在しないと、該プロセス作用は除外してもよい。好ましくは、器具スケジュラ―は、プロセスブロックの期間又はプロセスブロック内のその他の作用に影響することなく、作用の除外を可能にするように構成されている。
【0110】
アッセイプロセスは、アッセイ反応混合物を作製する(例えば、補助ウエル又はアッセイテストウエルで試料を試薬と組み合わせることにより)ことを含む操作及びアッセイ反応の生成物の分析又はさらなるプロセス(例えば、ウエルを洗浄し、アッセイを誘起及び/又は検出し、反応生成物を補助ウエルから他の補助ウエル又はアッセイテストウエルに移動させる)を包含する操作を含んでなる。両方の操作はプロセスブロック内の定められた時点で起こり得る。あるいはまた、アッセイ反応混合物は、当初のプロセスブロック(例えば、プロセスブロック1)で作製され、そして生成物を次のプロセスブロック(例えば、プロセスブロック1+n)で分析/プロセスされる。当初と次のブロックとの間の介在ブロックの数(nの数値)の選定によって、アッセイ反応のためのインキュベーション時間設定の構成可能なアプローチが提供される。アッセイプロセスのプロセスブロックはアッセイテストプレート振盪相の一つ又はそれ以上含んでなり、これらの相はテストプレートの溶液を混合し、テストプレートでのアッセイ反応を促進するのに使用される。本発明の一つの実施態様では、アッセイプロセスは、試料がアッセイプレートでプロセスされているときに、各プロセスブロックは、その他のプロセス操作がこれらのブロックで起こっているか否かについて(例えば、試料がインキュベートされているときプロセスブロックの間に、ただしその他の操作を要する試料が存在しない)実質的に同一のシリーズの振盪相を包含するように構成されている。このアプローチは、アッセイテストプレートで実施されたアッセイ反応で、各試料について、観察された振盪プロファイルの変化によるアッセイシグナルの顕著な変化を除去するのに使用され得る。
【0111】
いくつかの装置保全操作(例えば、流体路の始動又はアッセイプレート、補助プレート及び/又はその他の消耗品の交換)は、比較的少ない間隔で行われ、そして、例えば、各試料で又は各プロセスブロックで行われることは必要とされないことがある。連続インターリーブされたアッセイプロセス(上記の如く)は、一つまたはそれ以上の該保全操作を包含し得、連続操作を維持しながら、アッセイテストプレートの交換が包含される。
【0112】
保全操作を包含するアッセイ操作の一つの実施態様では、各プロセスブロックはこれらの保全操作のためのタイムスライスを包含し;ソフトウェアスケジューラーはいくつかのプロセスブロックの操作をスケジュールし、そして、装置用途又は保全スケジュールに基づいてこれらを他のものから除外し得る。
【0113】
保全操作を包含するプロセスの代替的実施態様では、正常のプロセスブロックを何らかの保全機能が要求されるとき(例えば、アッセイテストプレート及び又はその他の消耗品の交換)、保全プロセスと交換される。保全プロセスブロックにおいて、新規な試料のプロセスの開始と組み合わされたタイムスライスは除外され、保存操作のタイムスライスと交換される。試料キューで待機する試料があるなら、これらの試料のプロセスの開始は一プロセスブロック後進される。この実施態様では、保全プロセスブロックは、通常のプロセスブロックと同じ期間を有し、また工程内の試料について操作のためのタイミングが影響されないように、設計される。
【0114】
保全操作を包含するプロセスの別の代替的実施態様では、保全操作が要求されるときには、通常のプロセスブロックを、試料のプロセスと組み合わされたタイムスライスが除外され、保全操作と組み合わされたタイムスライス(場合によっては、試料の制御されたインキュベーション例えばプレ−ト振盪が保持されている)で交換される。保全プロセスブロックは、通常のプロセスブロックと同じ期間を有し、またブロックンお間インキュベーション層にある何れのアッセイも影響されないように設計されている。このような保全ブロックで保全操作をスケジュールすることについての一つのアプローチでは、ソフトウェアスケジューラーが、あらかじめ、保全ブロックが稼働し、いずれの先行ブロックにも新しい試料が導入されないときを決定する(もしこれらの試料がスケジュウルされた保全ブロックの間にプロセス操作(振盪以外の)を必要ならば)。加えて、スケジューラーは、試料キュー及び工程内の試料の助教に基づいて、試料がプロセス(振盪以外の)を必要とせず、該タイムスロットに保全ブロックを挿入する解放されたプロセスブロックが存在することを決定できる。異なったスケジュールのアプローチでは、k番目のプロセスブロックごとに保全ブロックとして、プレスケジュールできる(ここでkは任意の整数であり、場合によっては、4−24又は6−12である)。特定の保全機能を実施するか、又は保全要求に応じて除外してもよい。このアプローチでは、特定の試料と組み合わされたアッセイ操作(振盪以外の)は、kの倍数で、間隔を空けて、保全ブロックの間、試料プロセスが必要ないことを確実にする(例えば、kが6であると、試料のプロセスはブロック1で開始され、そして追加のプロセス工程はブロック7で生じ、そして最終プロセス工程はブロック31で生じる)。
【0115】
本発明は、アッセイ操作をプロセスブロック(ブロック1,2,3、等)の反覆順序内でタイムスライスに一致させるアッセイプロセスを包含する。このプロセスは以下の工程を含んでなる:
(a)
(i)第一試料を試料チューブから補助プレートの補助ウエルの第一セットの第一ウエルに移動させ、そして第一試料をアッセイ試薬(保持ウエルに提供された乾燥試薬であり得る)と結合させる;
(ii)第一試料を補助ウエルで混合する;
ことを含んでなるプロセスブロック1での第一試料のためのアッセイ操作の第一セットを実施し;
(b)
(i)第一試料を補助ウエルの第一セットの第一ウエルから補助ウエルの第一セットの第二補助ウエルに移動させ、そして試料をアッセイ試薬(保持ウエルに提供された乾燥試薬であり得る)と結合させる;
(ii)第一試料を補助ウエルで混合する;
(iii)第一試料をアッセイテストプレートの第一アッセイウエルに移動させる;ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロックn+1,ここでnは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第二セットを実施し;
(c)
(i)補助ウエルの第一セットの第三ウエルにアッセイ希釈剤を分配し、そしてウエルで乾燥試薬を再構成する;
(ii)第一アッセイウエルを洗浄する(例えば、ウエルの内容物を吸引し、洗浄緩衝剤をウエルに分配することにより);
(iii)第一アッセイウエルの内容物を吸引する;
(iv)補助ウエルの第一セットの第三ウエルから再構成乾燥試薬を第一アッセイウエルに移動させる;
ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロック1+n+m,ここでmは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第三セットを実施し;
(d)
(i)第一アッセイウエルを洗浄する(例えば、ウエルの内容物を吸引し、洗浄緩衝剤をウエルに分配することにより);
(ii)場合によっては、第一アッセイウエルの内容物を吸引し、そして検出緩衝剤(例えば、ECL読み取り緩衝剤)をウエルに分配する;
(iii)第一アッセイウエルからアッセイシグナルを誘起及び/又は検出する
ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロック1+n+m+o、ここでoは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第三セットを実施し;
(e)工程(a)―(d)を追加の試料一つ又はそれ以上について実施し、異なったプロセスブロックを追加の試料一つ又はそれ以上のそれぞれについて開始し、各試料については異なったアッセイウエル及び異なった補助ウエルのセットを使用する。
【0116】
本発明はまた以下の変法の一つまたはそれ以上を有する代替的実施態様をも包含する;
(1)工程(a)及び(b)の操作を一つのプロセスブロック(この場合n=0)で実施してもよい;
(2)工程(d)を除外してもよく(この場合n=0)、そして工程(a)はさらに(iii)第一試料をアッセイテストプレートの第一アッセイウエルに移動させることを含んでなる;
(3)工程(c)を除外してもよい(この場合n=0);
(4)工程(a)―(d)の操作のセットを各プロセスブロックで二つ又はそれ以上の試料で実施し、二つ又はそれ以上のアッセイウエル及び補助ウエルのセットを使用し(例えば、工程(a)(i)は、さらに、第二試料チューブから第二試料を補助ウエルの第二セットの第一ウエルに移動させることなどを含んでなり得る);及び/又は
(5)試料について工程(a)―(d)の操作のセットを追加のアッセイウエル及び補助プウエルのセットで繰り返す(例えば、工程(a)(i)は、さらに、第一試料を補助ウエルの第二セットに移動させること含んでなり得、そして工程(b)(iii)は、さらに、第一試料を補助ウエルの第二セットから第二アッセイウエルに移動させること含んでなり得る)。
【0117】
場合によっては、プロセスはまた使用されたアッセイプレート及び/又は補助プレートの交換を包含し得、そして上記の通り保全ブロックを実施することを包含し得る。
【0118】
一つの実施態様では、方法は、以下の工程を包含する:
(a)試料チューブラックを試料サブアセンブリに導入し;
(b)試料ラックサブアセンブリでのアイデンティファイアーから試料及びアッセイ―特定情報を読み取り、そして/又はユーザーによりコンピューターユーザインターフェイスに入力されたコンピューターユーザー情報を読み取り;
(c)補助プレートを補助プレートアセンブリに導入し;
(d)補助プレートのアイデンティファイアーからのアッセイ特異的情報を読み取り;
(e)テストプレートを遮光密閉容器のプレート導入開口部に導入し;
(f)アッセイプレートのアイデンティファイアーからのアッセイ特異的情報を読み取り;
(g)プレート導入開口部の戸を密閉し;
(f)テストプレートを光検出器の下で一つ又はそれ以上のウエルに位置するように移動させる;
(g)ピペット操作アームサブアセンブリを使用して補助プレートの補助ウエルの一つ又はそれ以上で試薬を再水和するか、そして/又はピペット操作アームサブアセンブリを使用してテストプレートのウエルの一つ又はそれ以上を前処理し;
(h)試料ラックサブアセンブリの試料チューブから試料用量を採集し、そして該試料用量をアッセイテストプレートのウエルにピペットで分注し;
(i)補助プレートから試料試薬を採集し、そしてこれらの試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(j)一つ又はそれ以上のウエルからルミネッセンスを検出し;
(k)補助プレートの追加の補助ウエルを使用して、テストプレートの追加のウエルで前記工程の一つ又はそれ以上を繰り返し;
(j)使用したテストプレートをプレートエレベータに移動し;
(k)プレートエレベータを上昇させ;そして
(l)プレート導入開口部からテストプレートを除去する。
【0119】
方法はまた、場合によっては、以下の工程の一つ又はそれ以上を含んでなり得る:
(i)補助プレートの補助ウエルで試料及び又は前処理し、そしてテストプレートの補助ウエルの一つに又はそれから前処理された試料及び/又は試薬をピペットで分注し;
(ii)補助ウエル及び/又は補助プレートのウエル及び/又はテストプレートの一つ又はそれ以上からシールを除去し;又は
(iii)テストプレートウエルの一つ又はそれ以上の電極に電気エネルギーを適用する(例えば、電解化学発光を誘起させるために)。
【0120】
装置、消耗品及び方法を臨床試料のアッセイを実施するのに使用し得る。 これらはマルチウエルプレートフォーマットでの自動化試料調整及び分析を実施するのに特に適合している。 検出し得る生物因子には、ウイルス、細菌、菌類及び寄生虫性病原体、並びに生物学的毒素が包含される。 因子自体が検出され得るか、または因子自体は因子から誘導される物質(、限定されるものではないが、細胞断片、タンパク質、核酸、リピド、多糖類及び毒素を包含する)を測定して検出され得る。本文に記載の装置及びアッセイ消耗品はアッセイのパネルを実施するのに使用され得る。試料中で測定できる被検体のパネルは、例えば、疾患状態又は生理学的状態と組み合わされた被検体又は活性のためのアッセイパネルを包含する。
【0121】
いくつかのこのようなパネルは、以下のもののパネルを包含する:サイトカイン及び/又はそれらのレセプター(例えば、TNF-alpha, TNF-beta, ILl-alpha, ILl-beta, IL2, IL4, IL6, IL-10, IL-l2, IFN-y, 等の一つ又はそれ以上), 成長因子及び/又はそれらのレセプター(たとえば、EGF, VGF, TGF, VEGF, 等の一つ又はそれ以上), 乱用薬物、治療薬物、ビタミン、病原特異的抗体、自己抗体、(例えば、Sm, RNP, SS-A, SS-alpha, J0-1, 及び Scl-70 抗原に対する抗体の一つ又はそれ以上), アレルゲン特異性抗体、腫瘍マーカー(例えば、CEA, PSA, CA-125 II, CA 15-3, CA 19-9, CA 72-4, CYFRA 21-1, NSE, AFP, 等の一つ又はそれ以上), うっ血性心疾患及び/又は急性心筋梗塞を包含する心疾患のマーカー (例えば、one or more of Troponin T, Troponin I, ミオグロブリン, CKMB, ミエロペルオキシダーゼ, グルタチオンペルオキシダーゼ、b-ナトリウム排泄タンパク質 (BNP), alpha-ナトリウム排泄タンパク質 (ANP), エンドセリン,アルドステロン,
C-反応性タンパク質 (CRP), 等の一つ又はそれ以上),うっ血と組み合わされたマーカー (例えば、Fibrin モノマー, D-ダイマー, トロンビンー抗トロンビン複合体、プロトロンビンフラグメント1 & 2, 抗-Factor Xa, 等の一つ又はそれ以上), 急性ウイルス性肝炎のマーカー (例えば、one or more of 肝炎A ウイルスに対するIgM 抗体, 肝炎B コア抗原に対するIgM 抗体、肝炎 B 表面抗原, 肝炎C ウイルスに対する抗体、等の一つ又はそれ以上), アルツハイマー病のマーカー (alpha-アミロイド, beta-アミロイド, Ab 42,
Ab 40, Ab 38, Ab 39, Ab 37, Ab 34, タウタンパク質、等), 骨粗鬆症のマーカー (例えば、交差結合 Nor C-テロペプチド, 総デオキシピリジノリン, 遊離デオキシピリジノリン, オステオカルシン, アルカリホスファターゼ, I 型コラーゲンのC-末端プロペプチド, 骨特異性アルカリホスファターゼ,等)の一つ又はそれ以上, 受胎状態又は受胎関連障害のマーカー(例えば、エストラジオール, プロゲステロン,卵胞刺激ホルモン(FSH), 黄体形成ホルモン(LH), プロラクチン, hCG, テストステロン,等の一つ又はそれ以上), 甲状腺疾患のマーカー (例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH), 総T3, 遊離T3, 総T4, 遊離T4, 及び逆T3の一つ又はそれ以上),及び前立腺がんのマーカー (例えば, one or more of 総PSA, 遊離PSA, 複合PSA, 前立腺酸ホスファターゼ, クレアチニン キナーゼなどの一つ又はそれ以上)。本発明のいくつかの実施態様では、例えば、特定の疾患状態又は生理学的状態と関連する被検体の一つ又はそれ以上、二つ又はそれ以上、四つ又はそれ以上或いは十又はそれ以上を測定することを包含する(例えば、パネルに一緒にグループとされた被検体、例えば、上で列記された被検体;例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH), 総T3, 遊離T3, 総T4, 遊離T4, 及び逆T3の一つ又はそれ以上)。
【0122】
好ましいパネルはまたDNA 又は RNA レベルを測定するための核酸アレイを包含する。
このようなアレイは、例えば、特定の生物又は病原体の存在、特定の疾病状態、特定の遺伝子型等の存在に関連する核酸を検出するのに使用し得る。
【0123】
一つの実施態様では、このようなアレイは、サイトカインのためのmRNA コーディングのmRNAレベル、成長因子、アポトーシス経路の成分、P450酵素の発現、腫瘍関連遺伝子の発現、病原体(例えば、上で列記した病原体)等を測定するのに使用される。好ましいパネルはまた個体(例えば、SNP分析)、病原体、腫瘍細胞等の遺伝子型決定のための核酸アレイを包含する。好ましいパネルはまた酵素及び/又は酵素基質(例えば、ユビキチン化、プロテアーゼ活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、核酸プロセシング活性、GTPアーゼ活性、グアニンヌクレオチド交換活性、GTPアーゼ活性化活性等と関連する基質及び/又は酵素)のライブラリーを包含する。好ましいパネルはまたレセプター又はリガンド(例えば、G-タンパク質結合レセプター、チロシンキナーゼレセプター、核ホルモンレセプター、細胞接着分子(インテグリン、VCAM, CD4, CD8)、主要組織適合性複合タンパク質、ニコチン性レセプター、等)のライブラリーを包含する。好ましいパネルはまた異なった源(例えば、異なった細胞タイプ、細胞株、組織、生物、活性状態等)からの細胞、細胞膜、細胞断片、再構成膜、細胞小器官等のライブラリーを包含する。
【0124】
生物学的薬剤のアッセイを実施するための方法もまた提供される。一つの実施例では、方法は結合アッセイである。別の実施態様では、方法は固相結合アッセイ(一つの例では、固相イムノアッセイ)であり、アッセイ組成物をアッセイ組成物中に存在する関係のある被検体(又はその結合競合体)を結合する結合表面の一つ又はそれ以上と接触させることを含んでなる。この方法はまたアッセイ組成物を関心のある被検体と特異的に結合可能な検出試薬に一つ又はそれ以上と接触させることを包含する。好ましい実施態様によるマルチプレックス結合アッセイ方法は当該分野で入手可能な多数のフォーマットを包含し得る。適当なアッセイ方法は、サンドイッチ又は競合結合アッセイフォーマットを包含する。サンドイッチイムノアッセイの例は、米国特許第 4,168,146 号及び第 4,366,241号に記載されている。競合イムノアッセイの例は、Buechler 等の米国特許第 4,235,601号; 第4,442,204号;及び第 5,208,535号に開示された方法を包含する。 一つの例では、小分子毒素例えば海産および菌類毒素が競合イムノアッセイフォーマットで有利に測定できる。
【0125】
検出試薬、結合表面の結合成分及び/又は架橋試薬として使用し得る結合試薬は、限定されるものではないが、抗体、レセプター、リガンド、ハプテン、抗原、エピトープ、ミミトープ、アプタマー、ハイブリッド形成パートナー及びインターカレーターを包含する。適当な結合試薬組成物は、限定されるものではないが、タンパク質、核酸、薬物、ステロイド、ホルモン、リピド、多糖類、及びこれらの組合せを包含する。用語「抗体」は、もとのままの抗体分子(抗体サブユニットのインビボ再会合により組み立てられたハイブリッド抗体を包含する)、抗体フラグメント、および抗体の抗原結合ドメインを含んでなる組み換えタンパ質構成物を包含する (例えば、Porter & Weir, J.Cell Physiol., 67 (Suppl 1):51-64, 1966; Hochman et al., Biochemistry 12:1130-1135, 1973;に記載のようなもの;これらを参照によりここに組み入れる). この用語はまたもとのままの抗体分子、抗体フラグメント、及び、例えば標識の導入によって、化学的に変性された抗体構成物をも包含する。
【0126】
本文で使用される「測定された」は、定量的及び定性的測定を包含するものと理解され、そして種々の目的のために実施された測定を包含し、これらには、限定されるものではないが、被検体の存在の検出、被検体の量の定量、既知の被検体の同定、及び/又は試料中の道の被検体の同定が包含される。一つの実施態様では、結合表面の一つ又はそれ以上に結合された第一結合試薬及び第二結合試薬の量が、試料中の被検体の濃度数値、即ち試料の容量当たりの各被検体の量として表わされる。
【0127】
被検体は、電解化学発光ベースのアッセイフォーマットを使用して検出し得る。
電解化学発光測定は好ましくは電極表面に固定されたかまたはほかに収集された結合試薬を使用して実施される。特に好ましい電極には、特別に設計されたカートリッジ及び/又はマルチウエルプレート(例えば、24−、96−、384―などのウエルプレート)の底部にパターン化され得るスクリーン印刷されたカーボンインク電極が包含される。
カーボン電極の表面のECL 標識からの電解化学発光は、係属中の米国特許出願第 10/185,274号及び第 10/185,363号 (二件の発明の名称は、“Assay Plates, Apparatus Apparatus“及び”Methods for Luminescence Test Measurements”, 2002年6月28日出願であり、参照により本文に組み入れられる)に記載の如くのイメージングプレート装置を使用して誘起され、測定される。 同様なプレート及び装置は現在入手可能である (MULTI-SPOT(登録商標) 及び MULTI-ARRAY(登録商標) plates 及び SECTOR(登録商標) 装置, Meso Scale Discovery, a division of Meso Scale Diagnostics, LLC, Gaithersburg, MD)。
【0128】
一つの実施態様では、プレート内の電極に固定される抗体は、サンドイッチイムノアッセイフォーマットでの選択された生物薬剤を検出するのに使用し得る。
【0129】
別に実施態様では、プレート内に組み込まれた電極にパターン化された抗体のマイクロアレイをサンドイッチイムノアッセイフォーマットでの選択された生物薬剤を検出するのに使用し得る。従って、各ウエルは、プレートの作動電極に固定された捕捉抗体、及び、場合によっては、ドライ形態で、標識された検出抗体及び試料の分析に必要な、そして陽性及び陰性対照を実施するための全ての試薬の一つ又はそれ以上を含んでいる。一つの例では、単独ウエル内のマルチプル結合表面を有するアレイは、繰り返されるテストで疑似陽性同定を顕著に低減させ得る。
【0130】
陽性対照法は、シグナルの発生を妨げることにより疑似陰性測定をもたらす条件又は試料を同定するのに提供される。この観点によると、陽性対照法は、試料を周辺の試料で観察されることが期待されていない陽性対照物質(例えば、非毒性陽性対照物質)に対する結合試薬(例えば、抗体)と接触させ;次に試料を陽性対象物質に対する標識された検出試薬(例えば、抗体)を接触させ;そしてシグナルを測定することを含んでなる。従って、陽性対照は、試料とは無関係に、一定の陽性シグナルを常に提供すべきものである。顕著に低減されたシグナルは、試料が抗体結合反応又はシグナル発生プロセスを妨げていることを指示しているか、又はプレート又は装置での不調を指示し得るものである。
【0131】
陰性対照法は、検出試薬とマッチしない捕捉試薬(例えば、抗体)の使用を提供する。この方法は、試料を捕捉試薬とマッチしない検出試薬の存在下に接触させ、そしてシグナルを測定することを含んでなる。従って、陰性対照は、試料とは無関係に、陰性シグナルを提供すべきものである。陰性対照からの顕著に上昇されたシグナルは、陰性対照捕捉試薬に対するマッチしない検出試薬の非特異的結合をもたらす試料中の物質、例えば、交差結合剤の存在を指示している。
【0132】
他に疑似陽性同定を提供する非特異的結合効果を同定する特異的捕捉抗体として、同一種(例えば、ポリクローなるマウス、ウサギ、ヤギなど)からの非特異的抗体の混合物を使用する方法が提供される。この混合物は実際のテスト測定に使用される抗体の種を包含するように選択し得る。
【0133】
疑似陽性測定の頻度を低減するために交互に独立してアドレスできるウエルで少なくとも二種の異なったペアの補足及び検出試薬(例えば、抗体)を使用する方法が提供される。従って、第一の結合試薬ペアは一次同定として使用され、この同定が、陽性であれば、第二の結合試薬ペアを使用する確認試験を開始する。
【0134】
ペアは、生物学的薬剤の同一マーカーまたはエピトープを目標とするか、または、あるいはまた、これらのペアは、さらには、生物学的薬剤の異なったマーカーまたはエピトープを目標とすることによって、二種の測定の直行性を増大させ得る。
【0135】
交互のウエルにおける少なくとも二種の異なった抗体ペアの配列は特に有利である。この観点では、ペアは、一次同定セットとして交互に存在し、これによって確認テストとしてウエルを専用とする必要性が無くなる。代わりに、試料が、最近のテストに基づいて(第一又は第二のペアのいずれかに基づいて)陽性であることが疑われるときは、次のテストウエルを操作することによって確認が簡単に行われる。
【0136】
検出方法の信頼性は、更に、単独ウエルで二種又はそれ以上の異なった捕捉試薬を提供することにより、改善され、ここでは(a)二種又はそれ以上の異なった抗体が、同一生物学的ターゲットの同一のマーカー及び/又はエピトープを認識し、そして又は(b)二種又はそれ以上の異なった抗体が同一生物学的ターゲットの異なったマーカー及び/又はエピトープを認識する。
【0137】
一つの実施態様では、プレートは結合試薬(例えば、抗体又は核酸)の固定されたアレイを有し、そして試料中の生物学的薬剤(bioagent)は対応する固定試薬及び対応する標識検出試薬と結合してサンドイッチ複合体を形成する。いくつかの実施態様では、アレイは電極に形成され、そして検出はECL測定を使用して実施される。一つの実施態様では、ECL 読み取り緩衝剤の添加後に、電圧を作動電極にかけることにより、電極の標識が誘起されてECL を発し,そして発光されたECLがCCDカメラでイメージ化される。場合によっては、ECL測定の前に洗浄を加えてもよく、アッセイ感度に有利になり、特に汚染した環境でのアエロゾル資料によって生じる光学的に混濁した試料にとっては有利になる。
【0138】
イメージ分析を使用してアレイの発光光の位置を定め、これにより試料の薬剤の同定をする。イメージ分析は、また、抗体アレイの各要素からの発光された光に強度を提供し、そして各生物学的薬剤の正確な定量を可能にする。
【0139】
本発明の装置は、様々なアッセイ消耗品、例えば、試料チューブ、チューブラック、補助プレート、テストプレート、及び液体試薬コンパートメントを使用する。一つの実施態様では、アッセイ消耗品は、アイデンティファイアー(あるいはまた、本明細書を通じてアイデンティファイアー、消耗品アイデンティファイアー又はアッセイ消耗品アイデンティファイアーと称する)を含んでなり、そしてアッセイ装置又はその成分はアイデンティファイアーと相互作用するアイデンティファイアーコントロラーを含んでなる。本文に記載の通り、アイデンティファイアーは、アッセイ消耗品に関する情報(限定されるものではないが、消耗品がいかにして製造され、取り扱われるか、また消耗品が装置でいかに使用されるかを包含する)を包含する。従って、装置はアッセイの実施においてアッセイ消耗品を使用するように構成されていて、そして装置は、以下のものから選択される操作を行うように適合された装置を包含している:
(i) アッセイ消耗品と関連するアッセイ消耗品アイデンティファイアーからの情報を読み取り;
(ii) アッセイ消耗品アイデンティファイアーからの情報を抹消し; そして/又は
(iii) 情報をアッセイ消耗品アイデンティファイアーに書き込む。
【0140】
情報は装置によってさまざまな操作を行うのに使用され得る:これらの操作は、例えば、いずれかの観点での生物学的アッセイを行うこと、アッセイ消耗品及び又はアッセイ装置の使用及び/又は性能を辿ること、アッセイ消耗品に特有の特別な情報を該消耗品と関連付けること、それによって同一又は異なったアッセイ装置でのその次の適用で該情報にアクセスおよび使用でき、そして/又は措置によるアッセイの実施前、中及び/又は後に装置によって行われる操作の一つ又はそれ以上を調整すること。アッセイ装置での使用及び製造を辿るアッセイ消耗品アイデンティファイアーの使用に関しては、係属中の米国予備特許出願第 61/271,873号, 2009年7月27日出願、 (Ref. No. 221000USPR00) を参照のこと(この記載はその全体を参照により本文に組み入れられる)。
【0141】
一つの実施態様では、アッセイ消耗品アイデンティファイアー、消耗品、その由来及び/又はその使用に関する情報を保存するメモリーを含んでなる。一つの実施態様では、メモリーは持久メモリーである。持久メモリーはパワーなしで保存情報を保持し得るコンピューターメモリーである。一つの実施態様では、本発明で使用される持久メモリーは、EEPROM、バーコード、フラッシュメモリー、ICC及びこれらの組合せからなる群から選択される。代替的実施態様では、持久メモリーはRFIDである。さらに他の実施態様では、持久メモリーはバーコードである。
【0142】
追加の代替的実施態様では、二つ又はそれ以上の持久メモリー素子を本発明で使用し得る。例えば、第一アイデンティファイアーを含む第一アッセイ消耗品をアッセイ装置で使用し得、そして追加のアイデンティファイアーを含む追加のアッセイ消耗品もまたアッセイ装置で使用し得る。各アイデンティファイアーは同一又は異なったタイプのメモリーを包含し得る。しかしながら、メモリーのそれぞれの異なったフォームでは、別個のアイデンティファイアーコントロラーが存在する。そして、あるアッセイ情報は一つのアイデンティファイアーに保存され、そして他のアッセイ情報は同一又は異なったタイプの追加のアイデンティファイアーに保存される。例えば、装置で使用される一つのアッセイ消耗品はアイデンティファイアーとしてEEPROM 又はRFIDを包含し、これに対して装置はまた例えばアイデンティファイアーとしてバーコードを含む追加のアッセイ消耗品を使用し得る。アッセイ装置は第一アイデンティファイアー、即ちEEPROM 又はRFIDとインタフェイスし得るアイデンティファイアーコントロラーを包含し、そして装置は更にバーコードとインターフェイスする追加のコントロラーを包含し得る。
【0143】
本発明のアッセイ装置は、持久メモリーの操作をコントロールするアイデンティファイアーコントローラー及びアッセイ装置のその他の素子を包含する。アイデンティファイアーコントローラーは場合によっては連絡インターフェイスにわたる持久メモリーとインターフェイスするためのマイクロコントローラーを包含する。このインターフェイスは通常のインターフェイスアーキテクチャーおよびプロトコルたとえばI2C,二回線継続バスプロトコルと組み合わさっていてもよい。マイクロコントローラーは持久メモリーにアドレスし、そしてメモリーでの書き込み、読み取り及び抹消を行う。
【0144】
消耗品アイデンティファイアーは消耗品に位置されていてもよいし、または別個の素子であってもよい。いずれの場合でも、装置は各消耗品のための特有のアイデンティファイアーを有するように設計され得る。あるいはまた、装置は、一つの別個の消耗品アイデンティファイアーを複数の消耗品に関する情報を保持するように使用するように構成されていてよい。一つの例では、消耗品の各パッケージが、パッケージ中の複数の消耗品に関する情報を保持するパッケージに装着された(または、あるいはまた、パッケージに供給される)パッケージ特有のアイデンティファイアーを有する。場合によっては、各消耗品は消耗品に付着された追加の特有の消耗品―特定アイデンティファイアーを担有する。この消耗品―特定アイデンティファイアーは、主に、消耗品を特有に同定しそしてパッケージ特有アイデンティファイアーの情報とリンクさせるのに、使用される。この実施態様では、ロット情報内容及びまたは編集不能のアイデンティファイアー、例えばバーコードを使用し得る。
【0145】
アイデンティファイアーは、例えば、製作の過程で、又はアッセイ装置で使用前のいろんな時に応じて、プログラムされている。アイデンティファイアーは、アッセイまたはアッセイ装置、装置また発生装置の素子の操作をコントロールするマルチステップアッセイの工程の前、間又は後に使用される情報(あるいはまた本文では「アッセイ情報」または「アッセイ消耗品情報」と称する)でプログラムされている。用語「アッセイ情報」は、特別なアッセイまたはアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料を特有に同定するか、又は特別なアッセイまたはアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料を他のアッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料から区別するのに使用されるいずれに情報をも含み得る。アッセイ情報は、消耗品情報、試料情報、保護チェーン情報、消耗品/テストウエル情報、アッセイプロセス情報、消耗品安全情報及びこれらの組み合わせを包含し得る。アッセイ情報のそれぞれのタイプを以下に詳述する。
【0146】
例えば、アッセイ情報は、ロット同定情報に限定されないが、ロット特定分析パラメーター、製造プロセス情報、原料情報、有効期限、Material Safety Data Sheet (MSDS)情報、製品挿入物情報(すなわち、アッセイ消耗品例えばアッセイタイプ、アッセイ実施方法、アッセイ消耗品の使用指針、アッセイ試薬、又は両方等に伴う製品挿入物に包含又は記載されているいずれの情報)、アッセイ消耗品又はアッセイ又はマルチ工程アッセイの一工程で使用される試薬の一つ又はそれ以上のための閾値及び/又は校正データ、及びアッセイ消耗品のテストウエルの一つまたはそれ以上内のアッセイ試薬及び/又は試料の位置を包含する消耗品情報を包含し得る。
【0147】
消耗品アイデンティファイアーはまたロット同定情報をも包含し、即ち、アセンブリ消耗品特別なロットを同定するのに使用される情報、このものはロット特異的分析パラメーターとは別個であり、装置で使用される所定のロットに固有の情報、例えば、該ロットからの消耗品でアッセイを実施する、又は該ロットからの消耗品から誘導されるアッセイ結果を分析するのに固有の情報を包含する。一つの実施態様では、アッセイ消耗品がマルチウエルアッセイプレート又はカートリッジであるときは、ロット特定の分析パラメーターは限定されるものではないが以下のものを包含し得る:
(i)情報を解釈するのに使用されるスキームを決定する修正レベル;(ii)消耗品タイプ;(iii)製作年月日;(iv) ロット番号:(v) 有効期限;
(vi)化学的交差反応を説明するための漏話補正マトリックス;
(vii)消耗品及び各内部陰性対照で実施されるアッセイの閾値;
(viii)各内部陽性対照で実施される範囲;
(ix)陽性対照試料のカートリッジで実施される各アッセイの範囲;
(x)データの統一性を確保するためのソフトウェアチェックサム;
(xi)インウエル(またはインテストウエル)対照受容範囲;
(xii)アッセイ名称及び/又はアイデンティファイアー;
(xiii)装置及び消耗品の操作を証明するのに使用する陰性及び陽性品質対照を包含するアッセイ品質対照に関する情報;
(xiv)校正情報例えばマスター校正曲線;及び
(xv)アッセイ校正機器及びまたはアッセイ校正機器範囲の番号および名称。
【0148】
アッセイ情報は、試料情報、例えば、アッセイ消耗品の少なくとも一つのテストウエル内の試料の位置、試料についてのアッセイ消耗品で得られたアッセイ結果、及びアッセイ消耗品でのアッセイであったか及び/又はあるであろう試料の同定を包含し得る。
【0149】
アッセイ情報はまた保管のチェーン、例えば、試料及びまたはアッセイ消耗品の対照、移動及び又は分析に関する情報を包含し得る。保管のチェーン情報は、保管のチェーン、例えば、試料及び/又はアッセイ消耗品の対照、移動及び/又は分析に関する情報をも包含し得る。保管のチェーン情報は、ユーザー同定、アッセイのための時間及び日付スタンプ、アッセイ中の実験室におけるアッセイ装置の位置構成及びQC (品質管理)状況、アッセイ実施前後のアッセイ消耗品についての保管及び又は位置情報、並びにアッセイが装置で進められている前、間、又は後でのユーザー作成のフリーテキストコメント入力から選択し得る。さらにまた、保管のチェーン情報(chain of custody information)は、アッセイ消耗品の製作の間の工程の一つまたはそれ以上のための時間、日付、製作個人又はプロセスパラメーター、製作の後の及び/又はアッセイ消耗品製作中の工程の間でのアッセイ消耗品についての保管、位置及び/又は保存状態を包含し得る。
【0150】
アッセイ情報はまた消耗品/テストウエルの情報、例えば、消耗品タイプ及び構造、アッセイ消耗品に包含されるアッセイ試薬の位置及び同定(例えば、構造、組成、配列、濃度及び又は由来)、及びアッセイ消耗品のアッセイテストウエル内のアッセイ試薬の位置及び同定を包含し得る。
【0151】
さらには、アッセイ情報はアッセイ中に装置によって適用されるべき個々のアッセイパラメーターに関するアッセイプロセス情報を包含する。たとえば、そのようなアッセイ情報は、所定のアッセイのための工程順序、アッセイ中またはアッセイの特別な工程中で使用または添加すべきアッセイ試薬、例えば、緩衝剤、希釈剤及び又は該アッセイで使用すべきキャリブレーターの同定、濃度及び/又は量を包含し得る。アッセイ情報はまたマルチ工程アッセイ中またはアッセイの特別な工程中で適用及び又は測定すべき光のタイプ又は波長;アッセイ中装置によって適用されるべき温度;アッセイのインキュベーション時間;及びアッセイ中に収集された生のデータを装置に適用すべき統計又はその他の分析方法をも包含する。
【0152】
追加の実施態様では、情報は、消耗品テストウエル/補助ウエル情報、即ち消耗品のテスト又は補助ウエルの一つ又はそれ以上で装置によって先に達成されたアッセイに関する情報、及び消耗品内でテスト又は補助ウエルの一つまたはそれ以上で装置によって達成されるアッセイに関する情報を包含する。したがって、アッセイがいったん装置で実施されると、コントローラーを使用してアッセイ結果をアイデンチティファイアーに書き込み得る。そのような情報は、限定されるものではないが、アッセイ中に装置によって採集された生の又は分析されたデータ(ここで分析されたデータは、採取後に統計分析に付与されたデータであり、そして生のデータはこのような統計分析に付与されていないデータである)、所定のアッセイ中に使用されたアッセイ消耗品内のテスト又は補助ウエルのリスト、アッセイ消耗品で又はアッセイ消耗品内のテスト又は補助ウエルで実施される事象のスケジュール、アッセイに付与されなかったアッセイ装置、アッセイ又は所定のアッセイまたはアッセイ工程の間に得られたアッセイ又は装置のエラー及びこれらの組み合わせのリストを包含する。
【0153】
また、情報は、例えば以下に示すようなアッセイ装置の素子をコントロールするデータを含んでなる:一つ又はそれ以上の光検出器、遮光密閉容器;アッセイ消耗品を装置に又は装置から外に移動するためのメカニズム;装置でアッセイ消耗品を一つまたはそれ以上の光検出器及び又は電気的接触と並列及び配向させるためのメカニズム;アッセイ消耗品を辿る及び/又は同定する追加のメカ二ムム及び/又はデータ保存メディア;発光を誘起する電気エネルギー源の一つ又はそれ以上;一つまたはそれ以上の消耗品を保存し、スタックし、移動し、そして又は分配するためのメカニズム;アッセイ中に消耗品の複数のテストウエルから順次、実質的に同時に又は同時に消耗品からの光を測定するためのメカニズム;及びこれらの組み合わせ。
【0154】
さらにまた、アッセイ装置中のアイデンティファイアー/コントローラーを、セキュリティメカニズム、例えば、正しいアッセイ消耗品が装置で使用されていることを確認するのに、使用し得る(以下本文では、「消耗品セキュリティ情報」と称する)。アッセイ情報は、消耗品が指定されたベンダーにより製作されたことを証明するためのデジタルサインを包含し得る。一つの実施態様では、不適切なアッセイ消耗品、例えば、偽の消耗品又はアッセイ装置と他に適合しない消耗品が装置内に存在していると、コントローラーは装置またはその素子を作動しなくする。さらには、又はあるいはまた、アイデンティファイアー/コントローラーを装置でのアッセイ消耗品の適切な位置を検出するのに使用し得る。例えば、装置中のアッセイ消耗品又はその一部分の適切な位置を検出し、それによって、コントローラーは、アッセイ消耗品が正しい配置に置かれるまで装置またはそのセイ消耗品の適切な位置を検出するのに使用し得る。例えば、装置中のアッセイ消耗品又はその一部分の適切な位置を検出し、それによって、コントローラーは、対応して、消耗品が正しい配置に置かれるまで装置またはその素子を作動させなくする。例えば、アッセイ消耗品の欠陥の性質に基づいて、コントとローラーはアッセイ消耗品又はその全体での使用を拒否するか、又は装置がテスト又は補助ウエル又はテスト又は補助ウエルのセットの使用を拒否する。一つの実施態様では、装置はアッセイ消耗品及び/又はその中のテスト又は補助ウエルでの診断分析を行って、そこでの欠陥を同定しそしてコントローラーは診断分析の結果を消耗品のアイデンティファイアーに書き取らせる。消耗品を後に異なった装置で使用すると、この診断分析の結果がコントローラーに読み取られ、装置で使用され、相応して、該消耗品又は消耗品のテスト又は補助ウエルの使用を調整する。去らん他の実施態様では、アッセイ消耗品はその製作中またはそのあとに、品質管理のコントロールに付されて、この品質管理コントロールの結果がアッセイ装置のアッセイ消耗品のユーザーによる後の使用及び又は証明のためにアイデンティファイアーに書き込まれる。
【0155】
アッセイ情報はまた消耗品又はてそのテスト又は補助ウエル又は生物学的試薬のためのオーソライゼーション情報を包含し、例えば、特別なユーザーが特別な消耗品又は生物学的試薬を使用する有効なライセンスを有しているか否かに関する情報、特別なアッセイ及び特別な消耗品又は生物学的試薬を使用することがユーザーに許可されている回数の数、及び、もしあるとすれば、かかる用途での限定、例えば、ユーザーのライセンスが研究目的のみであるか否かを包含する。そのような情報は、また特別な消耗品又は生物学的試薬がリコールに付されていたか否か又はほかに使用に不適又は許可されていなかったか否かに関する検証情報をも包含し得る。リコール情報(recall information)及び任意の最終リコールチェック日付及び/又はタイムスタンプがアイデンティファイアーに書き込まれ得る。
【0156】
アッセイ情報はさらにアッセイ消耗品、テスト又は補助ウエルに使用される生物学的試薬の由来に関する情報、例えば、誘導された原試料又は原試料から除去された世代の数などを包含する情報を包含し得る。例えば、アッセイ試薬が報はさらにアッセイ消耗品、テスト又は補助ウエルに使用される生物学的試薬の由来に関する情報、例えば、誘導された原試料又は原試料から除去された世代の数などを包含する情報を包含し得る。例えば、アッセイ試薬が抗体であるときは、アッセイ情報は抗体が誘導されたハイブリドーマの同定、例えば、該ハイブリドーマのATCC寄託番号を包含し得る。
【0157】
アッセイ情報は、追加として、個々の操作がこの消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料で、例えば、消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬の製作の間に、またはアッセイ又は工程が消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料で行われている間に、行われるので、消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料に関する情報を包含し得る。例えば、アッセイ消耗品が、複数のテスト又は補助ウエルを包含するときは、アッセイ装置が複数のアッセイ消耗品の単独テスト又は補助ウエルでアッセイ又はマルチ工程アッセイを実施し得る。一旦アッセイ又はアッセイ例えば、アッセイ消耗品が、複数のテスト又は補助ウエルを包含するときは、アッセイ装置が複数のアッセイ消耗品の単独テスト又は補助ウエルでアッセイ又はマルチ工程アッセイを実施し得る。一旦アッセイ又はアッセイ工程がアッセイ装置で完了すると、コントローラーがこのアッセイ結果,例えば、アッセイまたはアッセイ工程で生じた生の又は分析されたデータをアイデンティファイアーに記録し、そして/又はコントローラーはアッセイ消耗品のいずれのテスト又は補助ウエルが圧政またはアッセイ工程で使用されたか。そしてまたはアッセイ消耗品のいずれのテスト又は補助ウエルをなお使用すべきかを記録する。アッセイ消耗品は後の使用のために保存し得て、そしてユーザーがアッセイ消耗品の別のテスト又は補助ウエルを使用しようとするときは、コントローラーはアッセイ消耗品のアイデンティファイアーの保存されたアッセイ情報を読み取って、いずれのテスト又は補助ウエルが使用されたか、そして又はなお使用すべきか、そして又はこれらのアッセイの結果を同定する。次に、コントローラーはアッセイ装置、装置またはその素子に指令を発して、未使用のテスト又は補強ウエルでのアッセイ又はアッセイ工程を実施する。
【0158】
さらには、所定のアッセイプロトコルは特別なタイプの消耗品のセットを必要とロトコルでの使用のために入力すると、一つまたはそれ以上の追加のアッセイ消耗品が、装置でのアッセイプロトコルを実施するのに必要なことがあり、例えば、一つ又はそれ以上の試薬及び特別に構成された補助プレートがこのマルチウエルアッセイプレートの使用に必要になることがある。所要の消耗品のそれぞれはアッセイプロトコルのための消耗品要件に関する情報を伴う消耗品アイデンティファイアーを包含し得る。必要な所望品の一つをアッセイ装置に入力し、そしてアイデンティファイアーコントローラーがこの消耗品の消耗品コントローラーと相互作用するとき、装置は装置に存在する素子の一覧表を取り込み、そして結果を消耗品アイデンティファイアーに保存された消耗品要件と対比する。いずれかの所要消耗品が存在しないか又は不十分な供給で存在していると、装置は、ユーザーに所要の消耗品アイデンティファイアーに保存された情報に基づいてそのアッセイプロトコルのために追加の所要消耗品を入力するよう促進する。装置に二つ又それ以上のアッセイ消耗品が使用されていると、装置は、各消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに保存された消耗品要件に基づいて、第一アッセイ消耗品及びいずれの組み合わせ消耗品を正しく同定する。装置は、アッセイ消耗品及び組み合わせた消耗品が、試料が移動される前に、装置に装填されることを確認する。相当する組み合わせ消耗品無しに、第一アッセイ消耗品のみが装置に充填される場合、装置は、ユーザーに予定の時間内に装置内で組み合わせ消耗品を同定しないときは、組み合わせ消耗品を充填することを促進する。装置は、ユーザーに、マッチしていないアッセイ しよう消耗品が装置に充填されているかを通知する。アッセイ消耗品の利用可能なマッチしたセット(例えば、特別なアッセイのためのマルチウエルアッセイプレート及び所定の試薬)が存在しないと、装置は資料を移動させない。装置は、アッセイのスタート前に、アッセイプレートの有効期限をチェックし、そして装置はユーザーに警告を発し、いずれの有効期限後の消耗品の使用を阻止する。試料吸引の前に消耗品が有効期限切れであると、装置は資料をプロセスしない。部分的に使用された消耗品が異なった装置に取り付けられると、消耗品の用途が自動的に次の利用可能な未使用のウエルで開始する。
【0159】
アイデンティファイアーはまた所定のアッセイ消耗品がアッセイ装置に存在する時間を辿るのに使用し得る。従って、アッセイ消耗品がアッセイ装置に挿入されるか又は接触されると、アッセイ装置のタイマーが始動し、そしてスタート時間がアイデンティファイアーに記録される。アッセイが消耗品又は消耗品内部のテスト又は補助ウエルで開始されると、その時間もまた記録される。装置、装置又はその素子がシャットダウン(例えば、電力を止めることにより)されると、タイマーが停止し、そしてその時間がアイデンティファイアーに記録される。それで、タイマーが停止するたびに、累積された搭載時間がアイデンティファイアーに記録される。
【0160】
様々の実施態様によれば、上記のキャリアーで提供される生物学的試料又は試薬は生物学的試薬で操作するよう企図された装置から別個にライセンスされている。様々の実施態様では、アッセイ装置、装置又はその素子はネットワークと連結され、このネットワークは、装置がユーザー、製作者及び/又は生物学的試薬のライセンサー、消耗品又は装置により又はそれらのために操作されるコンピューター装置と公的及び/又は個人的ネットワークに亘って連絡することを可能とする。
【0161】
様々の実施態様では、限定されたライセンスは、ライセンスされた装置のみに特別な生物学的分析のためのライセンスされた生物学的試薬、消耗品、又は装置に使用を提供できる。従って、特別なユーザーが有効なライセンスを有していると、例えば、特別な消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに含まれるデジタルサインを基にして、生物学的試薬、消耗品、又は装置が真正であることを証明することができる。様々の実施態様では、アイデンティファイアーはまた生物学的試薬が同一の証明で使用するために再充填されないように、一時使用について提供するようにプログラムされ得る。
【0162】
いくつかの実施態様では、装置がユーザー、製作者及び/又は生物学的試薬のライセンサー、消耗品又は装置により又はそれらのために操作されるコンピューター装置と公的及び/又は個人的ネットワークにアクセスを有する装置又はその素子によって、アイデンティファイアーが読み取れられるときは、幾つかのアッセイ情報はアッセイ装置に連絡され、そしてアッセイ装置のアイデンティファイアー/コントローラーを介して局所的な読み取り、書き出し及び抹消をし得る。例えば、リコール及び/又はライセンス情報はネットワーク接続を介して利用可能であるアッセイ情報のサブセットであり得て、一方、追加のアッセイ情報、例えば、ロット特定、有効期限、構成データ、消耗品特異性情報、アッセイドメイン情報、アッセイ結果情報、消耗品セキュリティ情報、又はこれらの組合せは、アイデンティファイアーに局在的に保存され,そして他にはアッセイ装置でのネットワーク連結を介しては入手できない。一つの実施態様では、リコール、ライセンス及び/又は消耗品セキュリティ情報はアッセイ装置のネットワーク連結を介して入手可能であり、そして残りのアッセイ情報はアイデンティファイアーに局在的に保存される。アッセイ装置は、装置ハードウェア、装置ファームウェア装置データ獲得及びコントロールソフトウェアおよび方法又は消耗品データを包含する。様々の実施態様では、装置ハードウェアは、電子コントロール、及びデータ回路構成、例えば、マイクロプロセッサーまたマイクロコントローラー、メモリ及び持久保存を包含得る。様々の実施態様では、装置ハードウェアは、また、生物学的試薬を取り扱う物理的装置、例えばロボティックス及び試料ポンプをも包含する。様々の実施態様では、装置ファームウエアは装置ハードウェアに関連して、基本操作を実施するための低レベル、コンピューター読み取り可能な装置を包含する。様々の実施態様では、装置ファームウェアは、装置ハードウェアのマイクロプロセッサーでの操作を開始するための低レベル、コンピュータオヨもとり可能な命令を包含する。様々の実施態様では、装置ファームウェアは、装置ハードウェアでマイクロプロセッサーの操作を開始するためのマイクロプロセッサー命令を包含する。
【0163】
装置データ獲得及びコントロールソフトウェアは、特別な生物学的分析に関する可視発光情報を獲得するためのさらに特定の操作、例えば電荷結合素子〈CCD)を操作する装置ハードウェアをコントロ−ルするような装置ファームウェアとインターフェイスするより高レベルのソフトウェアである。様々の実施態様では、データ獲得及びコントロールソフトウェアは、例えば、以下の状態を提供するソフトウェア実行状態マシンを包含する:(i)アイドル;(ii)走査(iii)休止及び(iv)エラー。様々の実施態様では、状態マシン(state machine)がアイドル状態にあるときに、特別なデータ獲得又は装置コントロール操作を行うよう一般目的のマシンから命令を受けることができる。様々の実施態様では、一般目的のコンピュウーターは装置に対するTCP/IPソケット結合を開き、装置がアイドル状態にあるか否かを定め、そして次に命令及び/又はパラメーターの伝送を開始する。様々の実施態様では、例えば、SSHプロトコルを使用して符号化されたTCP/IP連結を確立する。命令及び/又はパラメーターは、ASCIIコード化、人読み取り可能な消耗品及び/又は生物学的装置の挙動を定める方法情報の形態であり得る。様々の実施態様では、しょうもうひんおよびまたはほうほうはASCIIテキストファイルの形態で保存される。様々の実施態様では、一般目的のコンピューターはFTPプロトコルを使用してASCIIテキストファイルを装置に伝送する。様々のその他の実施態様では、方法及び/又は消耗品情報はアイデンティファイアーにASCIIテキストファイルの形態で保存できるが、情報は、本願での教示から逸脱することなく、その他のデータフォーマットで表示することができる。
【0164】
さらに他の実施態様では、アッセイ装置は、複数の異なったアッセイ消耗品、例えば、マルチウエルアッセイプレート、補助プレート、一つ又はそれ以上の試料チューブラック、及び/又はアッセイ試薬の容器を使用する。装置で使用される単独アッセイ消耗品は、複数の消耗品アイデンティファイアー、例えば、全体の消耗品に関係する情報を包含する第一アイデンティファイアー及び消耗品の素子に関係する情報を包含する同一又は異なったタイプの追加の消耗品アイデンティファイアーの一つ又はそれ以上を包含し得る。例えば、アッセイ消耗品が試料チューブラックであると、消耗品は、EEPROM、バーコード、又はRFIDを全ラックの特定の情報、例えば、ロット情報及び又はラックの特定のパラメーターと共に包含する。試料チューブラックはまた二つ又はそれ以上の追加のアイデンティファイアー、例えばバーコードを個別の試料及び又はラック内の位置に特定の情報、例えば、ラックの所定の位置に存在する試料に関する情報と共に包含し得る。さらに、追加のアイデンティファイアーを装置で使用して、ラック内の所定の位置に存在する試料に関する情報、例えば、追加のアイデンティファイアーが良く見えず、装置で読み取りがたいときに、試料又は試薬がラック中に存在し、そして、追加のアイデンティファイアーが装置で読み取られるときに、試料又は試薬が存在しない。
【0165】
アッセイ装置で使用される消耗品アイデンティファイアーの各タイプについては、相当するアイデンティファイアーコントローラーが存在する。例えば、装置がEEPROMアイデンティファイアー及びバーコードを伴うアッセイ試薬の容器を伴うマルチウエルアッセイプレートを使用するときは、装置はEEPROMコントロラー及びバーコードコントローラーを包含する。各コントロラーは所定のアイデンティファイアーに保存されたデータを検出し、アップロードし、そして装置は場合によってはそのアイデンティファイアーからアップロードされたデータを基にしてアッセイパラメーターの一つ又はそれ以上を調節する。アッセイが一旦完了すると、アイデンティファイアーコントロラーはそのアッセイ又は装置でのその消耗品の使用に関するアイデンティファイアーへの情報を書き込む。装置は読み取り可能なアイデンティファイアーを有していないいずれの消耗品をも排除するようにプログラムされている。
【0166】
装置は、ユーザーに試薬アイデンティファイアーを操作するよう促進し、そして操作された情報を記録する。装置は、ユーザーにコントロール、キャリブレーター及び試薬アイデンティファイアーを走査し、走査された情報を記録するよう促進する。装置は、消耗品の状態を持続して辿り、それによって、電力損失又は予測されないシャットダウンの場合に、状態を維持し得る。装置は、試薬瓶の中の流体の量を推定し、そして試薬消費量を推定する。
【0167】
特別の実施態様では、本発明はマルチウエルアッセイプレート、補助プレート及びアッセイの実施における試料チューブラックを使用するように構成されたアッセイ装置を提供する。アッセイプレート及び補助プレートはそれぞれの消耗品と組み合わされたアッセイプレート及び補助プレートアイデンティファイアーを有している。好ましくは、プレートアイデンティファイアーの少なくとも一つは余もとり・書き込み操作のために構成されている。一つの特定の実施例では、補助プレートはEEPROMアイデンティファイアーを有し、そしてアッセイプレートはバーコードを有している(またその逆)。試料チューブラックは、また、それと組み合わされたチューブラックアイデンティファイアー(またはバーコード)を有し、チューブラックを同定し、そして、場合によっては、チューブラック位置を同定する(本願で先に記載の通り)。アッセイ装置は、以下の操作を行うように適合された装置を含んでなる:
(i)一つ又はそれ以上の試料チューブラックと組み合わされたチューブラックアイデンティファイアーからのチューブラック同定及びチューブ位置情報を読み取る;
(ii)試料チューブラックの試料チューブと組み合わされたチューブアイデンティファイアー(例えば、バーコード)を読み取る;
(iii)情報を読み取り、アッセイプレート又は補助プレートから選択された、好ましくは補助プレートの第一アッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに書き込む;
(iv)情報を読み取り、そして、好ましくは、アッセイプレート又は補助プレートから選択された、好ましくは補助プレートの第二の異なったアッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに書き込む。
【0168】
第一アッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーは、ロット及び/又はアッセイ特異的プロセス及び/又は分析パラメーター及び消耗品使用情報を包含する。この情報及びチューブ位置情報は装置によるマルチウエルアッセイプレートでのアッセイ前、中及び/又は後のアッセイ装置によって行われる一つ又はそれ以上の操作を調整するのに使用される。第一消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーの情報は、装置によって更新されて、第一及び第二消耗品でのウエルの仕様を辿り、そして、場合によっては、アッセイ結果に関する情報を保存し、そして装置は情報を抹消及び/又はアイデンティファイアーに書き込むように構成されている。一つの実施多様では、あいでんてぃふぁいあーにほうがんされるアッセイ情報は、以下のものからなる群から選択される:
(i)製作者の同定を証明するデジタルサイン;(ii)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのロットコード;(iii)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートの有効期限;(iv)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのタイプ;(v)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートの連続化された同定;及び(vi)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのロット特定パラメーター。さらにまた、マルチウエルアッセイプレートのロット特定パラメーターは、以下のものからなる群から選択される:
(i)インウエルコントロール許容範囲;(ii)アッセイ名称;(iii)アッセイセイアイデンティファイアー;(iv)アッセイ閾値;(v)アッセイ品質管理の番号及び同定;(vi)アッセイ品質管理許容範囲;(vii)校正情報;(viii)アッセイキャリブレーターの番号及び同定;(ix)アッセイキャリブレーター許容範囲;(x)マルチウエルアッセイプレートの化学的クロストークマトリックス;及び(xi)これらの組合せ。第一消耗品アイデンティファイアーは、持続メモリー、例えば、RFIDタグ、バーコード、ICC、EPROM、及びEEPROMを含んでなり得る。一つに実施態様では、持続メモリ−はバーコードである。追加の消耗品アイデンティファイアーは、持続メモリー、例えば、RFIDタグ、バーコード、ICC、EPROM、及びEEPROMを含んでなる。一つに実施態様では、追加の消耗品アイデンティファイアーは、EEPROM又はRFIDである。
【0169】
第一及び第二消耗品を使用するアッセイを実施するための本発明の装置は、以下の工程を含む方法を実施するように構成されている:
(i)第一及び第二消耗品のアイデンティファイアーを読み取る;(ii)消耗品が有効であり、期限切れではなくそして一緒に使用するのに適していることをロット及びアッセイ情報から決定する;(iii)試料を分析するのにいずれのウエルが利用可能か(例えば、未使用)を決定する;(iv)消耗品を使用して(場合によっては、アイデンティファイアーのパラメーターを使用して、装置によって行われる操作の一つ又はそれ以上を調整する)試料の一つまたそれ以上を分析する;及び(v)第一消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーを更新する。
【0170】
アッセイ消耗品、例えば、マルチドメインマルチウエルプレート及び補助プレートを使用する一つのアッセイ操作、及びアッセイ装置は、装置に消耗品を挿入してアイデンティファイアーコントラーと消耗品に添付又は組み合わせたアイデンティファイアーとの相互作用を可能とすることを含んでなる。あるいはまた、消耗品パッケージはそれに添付されたか又はそれと組み合わされたアイデンティファイアーを包含し、そして、消耗品を装置に挿入する前に、消耗品パッケージと組み合わされたアイデンティファイアーをアイデンティファイアーコントラーと接触させる。アイデンティファイアーに保存されたアッセイ情報を基にしてアッセイを開始する前にアッセイパラメーターを調整し得る。その後に、装置は、消耗品と適切な電気、流体及び/又は光学接続をし(消耗品及び装置の電気、流体及び/又は光学コネクターを使用することにより)、そして消耗品を使用してアッセイを実施する。試料は消耗品を装置に挿入する前に消耗品に導入し得る。あるいはまた、試料は、消耗品を装置に挿入した後で、装置に素子によって導入される。アッセイはまた一つ又はそれ以上のアッセイ試薬を消耗品に添加し、そしこれらの種々のアッセイ試薬を添加するための命令はアイデンティファイアー煮保存され、そして装置はこれらの試薬を、アッセイ消耗品アイデンティファイアーに保存された命令に従って、アッセイ前又は中にこれらの試薬を消耗品に添加する。
【0171】
実施例
実施例1.一つ又はそれ以上のターゲット被検体についての一工程ECLベースイムノアッセイ
ECLベースアッセイで使用されるように構成された16スポット96ウエルテストプレート(図4(a)に示し、また添付本文に記載した通り)を本文に記載され、例えば図1に示された装置で使用した。テストプレートは、電解化学発光測定を実施するのに適した組み込みスクリーンプリントカーボンインク電極、及び作動電極で16「スポット」又は露出領域を定める各ウエルに底部に作動電極上に位置したパターン化誘電層を有していた。関心のある一つ又はそれ以上のターゲット被検体のための種々の捕捉抗体がテストプレートの各ウエル内の異なったスポットに固定された。テストプレートはプレートのウエルをカバーするフォイルシールを包含していた。
【0172】
本文に記載し、例えば、図5(b)に示した通りの384ウエル補助プレートは、四つの補助ウエルの96セットを包含していた。補助ウエルの各セットは、一つ又はそれ以上の検出抗体を包含する乾燥検出試薬及びアッセイ希釈剤の成分を含む少なくとも一つのウエルを包含していた。検出抗体は関心のあるターゲット被検体の一つ又はそれ以上と結合した。検出抗体はSULFO−TAG NHS エステル(Gaitherburg, MD,Meso Scale Discovery,LLC,Meso Scale Diagnosticsの一部門,LLC,から入手可能)、ルテニウムートリスービピリジンのスルホン化誘導体を基にする電解化学発光ラベルで標識されていた。補助ウエルのセットの第二のウエルは乾燥剤を包含していた。各セットの追加の二つの保持用エルは、場合によっては、アッセイでの一つ又はそれ以上の希釈工程に使用してもよい。補助プレートはまたプレートのウエルをカバーするフォイルシールを包含していた。
【0173】
補助プレートは補助プレートサブアセンブリに入れ、そしてテストプレートは本文に記載された通り装置の遮光密閉容器の入り口プレート導入開口部に入れた。第一の補助ウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして試料の量をピペット操作アームによって第一補助ウエルにピペットで入れて、補助ウエルの検出抗体を再構成した。ウエル内の溶液を吸引及び分配することによって、溶液をピペットで入れることによって十分な混合を行った(本文では「シップ及びスピット」(sip and spit)と称する)。場合によっては、試料を所定に時間インキュベートした。第一テストウエルのシールをウエル洗浄サブアセンブリで穿孔した(場合によっては、検出抗体が再構成されている間に)。第一補助ウエルのインキュベートされた混合物の量を第一テストウエルに移し、そして混合物を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした(実施されているアッセイの性質に基づく)。第一テストウエルを緩衝剤で洗浄し、そしてECL読み取り緩衝剤で満たした。
【0174】
第一テストウエルを、プレートキャリッジを使用してイメージ検出器の下に再配置した。装置をテストプレートの底部の接触を通じて第一テストウエルの電極と電気的に接触させ、そして、イメージ検出器が得られたECLをイメージしながら、線形電圧走査を使用してECLを誘起した。イメージ分析ソフトウェアを使用して、電圧走査期間にわたって測定した総集積光シグナルを算出することによって、第一テストウエルの各スポットからECLを定量した(バックグラウンド光レベル及び検出器オフセットを修正した後)。
【0175】
上記の操作を、補助ウエルの各セット及びプレート中の相当するアッセイテストウエルについて、繰り返した。
【0176】
アッセイが一つ又はそれ以上の試料洗浄工程を包含していると、試料の用量を最初試料ラックサブアセンブリから補助プレートの第一希釈ウエルに移し、このウエルに希釈剤の容量を加え、試料と混合した。場合によっては、より高い希釈レベルを達成するために、第一希釈ウエルからの希釈試料の用量を、希釈剤の第二用量を含む台に希釈ウエルに移した。第一テストウエルのシールを、ウエル洗浄サブアセンブリによって穿孔し、そして希釈試料の用量を第一テストウエルにピペットで入れた(上記の如く、未希釈試料に代えて)。あるいはまた、試料希釈は希釈剤をテストウエル又は第一補助ウエル中の試料に加えることによって行ってもよい。
【0177】
実施例2.一つ又はそれ以上のターゲット被検体についての二工程ECLベースイムノアッセイ
実施例1の如く、16スポット96ウエルテストプレート及び384補助プレートを本文に記載され、例えば図1(a)に示された装置で使用した。関心のあるターゲット被検体の一つ又はそれ以上についての種々の捕捉抗体を、テストプレートの各ウエル内の異なったスポットに固定化した。補助ウエルの各セットは、アッセイ希釈剤中の乾燥検出抗体を含む少なくとも一つのウエルを包含していた。補助ウエルのセットの第二のウエルは乾燥剤を包含していた。補助ウエルのセットの少なくとも二つの追加のウエルが希釈工程、例えば、連続希釈工程のために包含されていた。
【0178】
補助プレートを補助プレートサブアセンブリに入れ、そしてテストプレートを本文に記載の通り装置の遮光密閉容器の入力プレート導入開口部に入れた。第一テストウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして試料の量をピペット操作アームによって第一テストウエルにピペットで入れた(場合によっては、テストウエルに移す前に、実施例1に記載の通り試料を希釈した)。補助ウエルの検出抗体を再構成した。ウエル内の溶液を吸引及び分配することによって、溶液をピペットで入れることによって十分な混合を行った。試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした(実施されているアッセイの性質に基づく)。第一テストウエルを緩衝剤で洗浄した。
【0179】
第一テストウエルを調製している間に、第一補助ウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして希釈剤の量を補助ウエルに加えて検出抗体を再構成した。再構成された検出抗体の用量を第一テストウエルに加え、次いでECL読み取り緩衝剤を加え、そして混合物を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした。第一テストウエルを、プレートキャリッジを使用してイメージ検出器の下に再配置し、そして、実施例1に記載の如く、ECLを誘起し、そしてアッセイシグナルを分析し、報告した。
【0180】
上記の操作をプレート中の補充ウエルの各セット及び相当するアッセイテストウエルについて繰り返した。高い処理量を維持するために、インターリーブされた試料プロセスを装置で使用することもできる。
【0181】
実施例3.サブタイピングを包含する上気道感染抗原についてのECLベースイムノアッセイ
この実施例では、実施例1におけるような一工程イムノアッセイを記載するが、以下のような装置の追加のプロセシング能力を例示する:
(i)ターゲット被倦怠のマルチプルパネルに対する試料の同時分析;
(ii)自動化試料調製内臓装置;及び
(iii)インフルエンザの検出およびサブタイピングのために開発された特定のプロセシング工程。この実施例では、16スポット96ウエルテストプレートは次の二種のテストウエルを包含する:(i)テストウエルの半数(48)はインフルエンザの検出およびタイピングのために設計され(タイピングウエル)そしてタイピングウエルはインフルエンザ核タンパク質A(NP A)及びインフルエンザ核タンパク質B(NP B)のための固定化捕捉抗体を有するスポットを包含し、そして(ii)テストウエルの他の反芻(48)はインフルエンザAのサブタイピングのために設計され(サブタイピングウエル)そしてH1、H3、H5、H7及びH9インフルエンザ血球凝集素(HA)サブタイプのための固定化捕捉抗体を有するスポットを包含していた。両方のパネルはまた陰性及び陽性対照スポットを包含していた。同様に、以下の表2に示すように、384ウエル補助プレート中の4ウエルセットはまた48タイピングセット及び48サブタイピングセットに分割された:
【0182】
【表3】
【0183】
装置は次のアッセイプロセシング操作を自動化する。検出及びタイピングを実施するために、装置は試料を試料チューブから溶解ウエルに移し、溶解ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をタイピングウエルに移し、試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。サブタイピング分析のプロセスは同じであるが、試料を酸性化して抗HA抗体によって認識されるエピトープが最適に存在することを含む追加の試料調製工程を包含していた。検出及びタイピングを実施するために、装置は試料を試料チューブから溶解ウエルに移し、溶解ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をタイピングウエルに移し、試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。
【0184】
サブタイピング分析のプロセスは同じであるが、試料を酸性化して抗HA抗体によって認識されるエピトープが最適に存在することを含む追加の試料調製工程を包含していた。サブタイピングを実施するには、装置は試料を試料チューブから酸性化ウエルに移し、酸性化ウエルで試料を混合して中和試薬及び検出抗体を再構成し、混合物を予定した時間インキュベートした。次に、装置は酸性化試料を中和ウエルに移し、中和ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をサブタイピングウエルに移し、該ウエルで試料を予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。
【0185】
表3は、一つのプロセスブロックでのアッセイプロセシング操作の予定作成(本願の原文に定めたように)を例示するものである。様々な操作が装置の異なった成分によって達成され、これらの成分を表ではピペッタサブアセンブリ、ウエル洗浄サブアセンブリ、ECL検出素子及びプレート移動ステージ及び密閉容器引戸を包含する遮光密閉容器(LTE)に区分される。この順序は、独立して操作するが、必要なとき、例えば、ピペッタ、洗浄ステーション又はECL検出素子がアッセイプレートの特定のウエルにアクセスする必要があるとき、これら成分が連携することを確実なものとするために異なった成分の能力を利用するように、設計されている。この特定の実施例では、アッセイテストプレートのウエルでのインキュベーションが約60分間進行することができ、それ故、(i)ピペット操作サブアセンブリの操作が新しい試料で実施され、そしてアッセイ及び補助プレートの新規な未使用ウエルを使用し、そして(ii)ウエル洗浄及びECL検出阻止の操作が先行するプロセスブロックでのアッセイプレートのウエルに導入された試料で実施される。
【0186】
【表4】
【0187】
上記のプロセスブロックは、プロセスに又はプロセスのためのキューに試料が存在する限り、連続して繰り返され、高い処理量がインターリーブされた操作を可能にする。キューの各新規試料は、新規なセットの補助及びアッセイテストウエルを使用してプロセスされる。プロセスブロックで特定の操作を必要とするキュー又はプロセスに試料が存在しないときは、この操作は省略されるが、ブロックの全体のタイミングは維持される。
【0188】
本記載で引用された特許、特許出願、刊行物及び試験方法はそれらの全体を参照により本文に組み入れられる。
【0189】
本発明は、本文に記載された特定の実施態様により、範囲が限定されるものではない。実際には、本文に記載の変更に加えて、本発明の様々な変更が、前述の記載および添付図面から当業者に明らかとなる。このような変更は、特許請求の範囲に入ることが企図されているものである。
【0190】
「含んでなる」(comprising)と記載している請求項は、その他の要素を請求項の範囲内に包含することを認めるものであり;発明は、「含んでなる」に代わって、暫定的な文言「本質的にからなる」(consisting essentially of)(即ち、他の要素が発明の操作に実質的に影響を及ぼさないならば、その他の要素を請求項の範囲内に包含することを認めるものであり)、又は「からなる」(consisting of)(即ち、通常発明と組み合わされている混じり物または不合理な活動以外の請求項に列挙された要素のみを認めるものであり)と記載するこのような請求項によって記載される。これらの三つの変遷のいずれをも発明の特許請求に使用し得る。
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2009年7月27日付出願の米国仮出願第61/271,874号の利益を主張するものであり、該出願の全内容を参照により本文に組み入れるものである。
【0002】
[連邦政府による資金提供を受けた研究の記載]
本発明は、アメリカ合衆国保険社会福祉省及び疫病管理センターにより授与されたHHS200−2008−25451の下での連邦政府の資金援助でなされたものである。アメリカ合衆国政府は、本発明について一定の権利を有するものである。
【0003】
本発明は、アッセイを実施するための装置、消耗品(consumables)、方法及びキットに関する。本発明のある種の実施態様は、マルチウエルプレートフォーマットでの自動サンプリング、サンプル調製、及び/又はサンプル分析を実施するのに使用し得る。
【0004】
化学、生化学及び/又は生物学アッセイを実施するのに数多くの方法及び装置が開発されてきた。これらの方法及び装置は、医療診断、食品及び飲料の検査、環境モニタリング、製造品質管理、創薬及び基礎科学研究を含む様々な適用例で不可欠なものである。
【0005】
マルチウエルアッセイプレート(マイクロタイタープレート又はマイクロプレートとしても知られている)は、マルチプルサンプルの処理および分析のための標準フォーマットとなっている。マルチウエルアッセイプレートは、様々な形態、サイズ及び形状をとることができる。便宜上、高処理量アッセイのためにサンプルを処理するのに使用する計装については、いくつかの標準が創出されている。マルチウエルプレートは、典型的には、標準サイズ及び形状で作られていて、標準配置のウエルを有している。ウエルの配置には、96ウエルプレート(12x8ウエル配列)、384ウエルプレート(24x16ウエル配列)、及び1536ウエルプレート(48x32ウエル配列)にみられる配置が包含される。生物分子スクリーニング学会(The Society for Biomolecular Screening)は、様々なプレートフォーマットのための推奨マイクロプレート仕様書を発行している(http://www.sbsonlinr.org参照)。
【0006】
光吸光度、ルミネッセンスの発光(例えば、蛍光、燐光、化学発光、及び電解化学発光(ECL))における変化、放射線発光、光散乱における変化、磁場の変化を測定する機器を包含するマルチウエルプレートでのアッセイ測定を行うのに、様々な装置が利用可能である。特許文献1及び2には、マルチウエルプレートフォーマットでシングルプレックス及びマルチプレックスECLアッセイを実施するのに有用な解決策が記載されている。これらの解決策は、ウエルの壁を形成する通し孔を有するプレート頂部及び該プレート頂部に対して密閉されてウエルの底部を形成しているプレート底部を含んでなるプレートを包含している。プレート底部は、結合反応のための双方の固相支持体として働く電極表面並びにECL誘起のための電極を有するウエルを提供するパターン導電層を有している。該誘電層は、電極表面に電気エネルギーを適用するための電気接点を有していてもよい。特許文献3も参照されたい。
【0007】
このような既知のアッセイを行うための方法及び装置にも拘らず、マルチウエルプレートフォーマットでの自動サンプリング、サンプル調製、及び/又はサンプル分析を実施するための改良された装置、方法、試薬及びキットが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0022677号
【特許文献2】米国特許出願第2005/0052646号
【特許文献3】米国特許出願第11/642,968号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
[発明の要約]
それ故、本発明は、マルチウエルプレートでのルミネッセンスアッセイを実施するためのキットを提供するものであり、該キットは、
(a)アッセイのための複数のアッセイウエルを含んでなるマルチウエルアッセイテストプレート;
(b)複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、該補助プレートはアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。テストプレートのウエルは、複数の別個のアッセイドメインを含んでなっていてもよく、該ドメインの少なくとも二つは異なった被検体を測定するための試薬を含んでなる。一つの実施態様では、補助プレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報(インフォメーション)を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi) 補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。テストプレートインフォ−メーションは、補助プレートと共に使用するためのテストプレートを同定し得る。一つの実施態様では、テストプレートインフォ−メーションは、テストプレートロットインフォメーション、例えばテストプレート同定番号を含んでなる。
【0010】
一つの実施態様では、アッセイテストプレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。この実施態様では、アイデンティファイアーは、テストプレートと共に使用するための補助プレートを同定する補助プレートインフォメーション、例えば補助プレートロットインフォメーション、例えば補助プレート同定番号を含んでなり得る。
【0011】
補助プレート中の補助ウエルの複数は、アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数、例えばアッセイテストプレート中のアッセイウエルの二倍又は四倍もの多くの補助ウエルであってよい。一つの実施態様では、補助プレートはさらに補助ウエルのセットを含んでなり、該セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで補助ウエルのセットはアッセイテストプレートのウエルでのアッセイ用試薬を含んでなる。該セットは、例えば四角又は一列に配列された四個の隣接補助ウエルを含んでなり得る。該セットは、さらに希釈ウエル及び/又は前処理したビーズ(磁性であってもよいし、そして/又はストレプトアビジン、ビオチン、及びアビジンからなる群から選択される被膜(コーティング)を含んでなっていてもよく、また補助ウエル中の一種又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含してなる)を含んでなり得る。
【0012】
さらにまた、本発明は、補助プレートを包含するキットを企図していて、ここではセットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助プレートはシールを含んでなる。この実施態様では、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの追加の補助ウエルに連結されていてもよい。セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの全ての補助ウエルに連結されていてもよい。
【0013】
本発明は、さらに、複数の補助ウエルを含んでなる補助プレートを提供するものであり、ここで補助ウエルは相当するアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。補助プレートは、以下のものからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せ。アイデンティファイアーは、さらに、テストプレートと共に使用するための補助プレートを同定する補助プレートインフォメーション、例えば補助プレートロットインフォメーション、例えば補助プレート同定番号を含んでなり得る。
【0014】
補助プレート中の補助ウエルの複数は、アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数、例えばアッセイテストプレート中のアッセイウエルの二倍又は四倍もの多くの補助ウエルであってよい。一つの実施態様では、補助プレートはさらに補助ウエルのセットを含んでなり、該セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで補助ウエルのセットはアッセイテストプレートのウエルでのアッセイ用試薬を含んでなる。該セットは、例えば四角又は一列に配列された四個の隣接補助ウエルを含んでなり得る。該セットは、さらに希釈ウエル及び/又は前処理したビーズ(磁性であってもよいし、そして/又はストレプトアビジン、ビオチン、及びアビジンからなる群から選択される被膜を含んでなっていてもよく、また補助ウエル中の一種又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含してなる)を含んでなり得る。
【0015】
一つの実施態様では、該セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助プレートはシールを含んでなり、そして、場合によっては、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの追加の補助ウエルに連結されている。更に他の実施態様では、セットの少なくとも一つの補助ウエルは通気路を経てセットの全ての補助ウエルに連結されていてもよい。
【0016】
本発明はまたマルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施するための装置を提供するものであり、該装置は、
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)補助プレートサブアセンブリ、ここで補助プレートはテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる複数の補助ウエルを含んでなる。
【0017】
本発明の装置はさらに試料及び/又は試薬を、テストプレートのウエル及び/又は補助プレートの補助ウエルに、またそれらから、送達するピペッタサブアセンブリを包含していてもよい。一つの実施態様では、ピペッタサブアセンブリは、ポンプ、プレート穿孔プローブ、ピペット操作プローブ及び紫外線センサーからなる群から選択される構成要素を含んでなる。
【0018】
装置のサブアセンブリ(a)は一つまたはそれ以上の以下の構成要素を包含していてもよい:
プレート導入開口部及びプレート移動ステージ;プレート導入開口部に隣接するプレートスタッカ;プレート移動ステージに昇降できるプレート持ち上げプラットフォームを含んでなるプレートエレベータ;入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部。プレートスタッカは二以上のテストプレートに適応可能でもある。一つの実施態様では、サブアセンブリ(a)は遮光密閉容器であるか、又はそれを包含していて、プレート導入開口部はすべり遮光ドアを含んでなる。追加の部材には、限定されるものではないが、熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、及びアイデンティファイアーコントローラー(identifier controller)及び遮光密閉容器中のイメージ開口部に装着されたイメージシステムを包含する。一つの実施態様では、プレート移動ステージは、テストプレートのウエルを、プレートエレベータ、ウエル洗浄サブアセンブリ及びイメージシステムからなる群から選択されるサブアセンブリの一つ又はそれ以上の部材に近接するように配置するように構成される。ウエル洗浄サブアセンブリは、シール除去ツール、ウエル洗浄ヘッド、洗浄ステーション、及び液状試薬サブアセンブリに対する流体コネクターを含んでなり得る。ウエル洗浄ヘッドは、ピペット操作プローブ及びピペット操作プローブを垂直方向に移動させるためのピペット移動ステージを包含し得る。一つの実施態様では、ピペット操作プローブは、分配チューブ及び複数の吸引チューブを含んでなる。
【0019】
本発明の装置の補助プレートサブアセンブリは、補助プレート導入開口部及びプレート支持体を含んでなり得る。補助プレートサブアセンブリは、さらに、二つ又はそれ以上のコンパートメントを含んでなるハウジングを包含し得、各コンパートメントは補助プレート導入開口部及びプレート支持体を含んでなる。一つの実施態様では、コンパートメントは、アイデンティファイアーコントローラー熱電ヒーター/クーラー及び乾燥剤室からなる群から選択される部材を含んでなる。
【0020】
マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施するための方法も提供するものであり、該方法は、
(a)試料及び/又は試薬を補助プレートの補助ウエル中に分配し、ここで該補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる工程;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに移送する工程からなる。
【0021】
一つの実施態様では、分配工程(a)は、補助ウエルでの試料及び/又は試薬を前処理することからなる。さらにまた、移送工程(b)は、前処理された試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに分配することからなり得る。
【0022】
更に他に実施態様では、アッセイテストプレートは、プレート移動ステージに支持されていて、該方法は、テストプレートをプレート移動ステージ経由で装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させることからなる。また、この実施態様では、方法は、さらには、アッセイテストプレートをプレート導入開口部経由でプレート移動ステージに隣接するプレートスタッカに載せ、そして、場合によっては、アッセイテストプレートをプレートスタッカからプレート移動ステージに下げることを包含し得る。
【0023】
さらにまた、本発明の方法は、以下の工程を更に含んでなる:
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部を通してアッセイテストプレートを配置し、(ii)アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージに低下させ、(iii)アッセイテストプレートを装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させて測定を実施し、(iv)アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートステージに上昇させ、そして(v)アッセイテストプレートを出力プレート導入開口部から取り出す。
【0024】
さらに、本方法は補助プレートの追加の補助ウエル及びテストプレートの追加のテストウエルにおいて工程(a)及び(b)を反覆実施することを包含し得る。
【0025】
また、マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施する方法が提供され、該方法は、以下の工程をふくんでなる。
(a)補助プレート中の補助ウエルセットの補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し、ここで補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用ためのドライアッセイ試薬を含んでなり;
(b)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルで試料及び/又は試薬を前処理し;
(c)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルから前処理された試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(d)補助プレート中の補助ウエルの追加セット、及びテストプレートの追加のウエルにおいて追加の試料及び/又は試薬で工程(a)−(c)を反覆実施し;
(e)使用済み補助プレートを取り出し;
(f)追加の補助プレートで工程(a)−(c)を反覆実施し;
(g)使用済み補助プレートを取り出す。
【0026】
最後に、本発明によれば、マルチチューブアレイ(複数の吸引チューブ要素で取り囲まれた中心分配チューブ要素を含む)を含んでなるウエル洗浄サブアセンブリが提供される。マルチチューブアレイは、該アレイの中心部に少なくとも二つの分配チューブ要素を包含し得て、例えば分配チューブ要素はアッセイ中に使用される緩衝剤及び/又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる。一つの実施態様では、吸引チューブ要素は分配チューブ要素を取り囲み、そして吸引チューブ要素は、マルチウエルテストプレートのウエル底部の外側部分に揃えるように配置されている。吸引チューブ要素は独立して専用流体ラインに連結されている。一つの実施態様では、マルチチューブアレイは少なくとも四つの吸引チューブ要素を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1(a)】本発明の装置の一実施態様の図面である。
【図1(b)】任意のハウジング(10)及びユーザー(使用者)のインターフェイス(20)を包含する本発明の装置の図を示す。
【図2】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの図面である。
【図2b】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの一部の上面略図である。
【図2c】本発明の装置の試料ラックサブアセンブリの上面略図である。
【図3】本発明の装置の遮光密閉容器を示す。
【図4(a)】本発明の装置で使用されるアッセイテストプレートの図面である。
【図4(b)】アッセイテストプレートの一つのウエルの拡大図である。
【図5(a)】本発明の装置の補助プレートサブアセンブリを示す。
【図5(b)】本発明の装置の補助プレートサブアセンブリで使用される補助プレートの図面である。
【図5(c)−(h)】図5(b)に描かれた補助プレート中の補助ウエルセットの別図を示す。
【図6(a)】本発明の装置で使用されるピペッタサブアセンブリを示す。
【図6(b)−(e)】ピペッタサブアセンブリのピペット操作チップセンサーを示す。(b)−(c)は、ピペット操作プローブがピペット操作チップを包含しない反射センサーを包含するピペットチップセンサーの側面図及び正面図をそれぞれ示す。(d)−(e)は、ピペット操作プローブがピペット操作チップを包含する反射センサーを包含するピペットチップセンサーの側面図及び正面図をそれぞれ示す。
【図7】本発明の装置で使用される使い捨てチップ/廃棄物コンパートメントを示す。
【図8】本発明の装置で使用される液体試薬サブアセンブリを示す。
【図9】本発明の装置で使用されるウエル洗浄サブアセンブリを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[発明の特定の実施態様の説明]
本文で他に定義のない限り、本発明に関連して使用される科学的及び技術的用語は、当業者に普通に理解されている意味を有するものとする。さらには、文脈で他に必要とされない限り、単数の用語は複数を包含するものとし、また複数の用語は単数を包含するものとする。冠詞「a」及び「an」は、該冠詞の文法上の目的の一つ又は一つを超えるものを言及するのに本文では使用される。例として、「an element」は、一つの要素又は二つ以上の要素を意味する。
【0029】
本文には、以下の望ましい属性の一つ又はそれ以上を有するマルチウエルプレートフォーマットでのアッセイを実施するための装置及び関連したアッセイ消耗品が記載されている:
(i)高感度、(ii)大きな動的範囲、(iii)小さなサイズ及び重量、(iv)アレイ基準の多重能力、(v)自動操作(試料及び/又は試薬送達を包含する)、(vi)多重プレートの同時取扱い可能性、(vii)補助プレートでの試薬の保存及びアクセス可能性、及び(viii)密封プレートの取扱い可能性。このような装置に有用なアッセイ消耗品及びこのような装置及び構成要素を使用する方法もまた記載されている。装置に使用されるアッセイ消耗品には、マルチウエルアッセイテストプレート、補助プレート(及びテストプレート及び相当する補助プレートを包含するキット)、及び液体試薬が包含される。アッセイ装置及び関連する消耗品は、限定されるものではないが、環境、臨床又は食品試料の自発分析に使用するのに特に良く適合している。装置及び方法は、検出可能なシグナルの一つ又はそれ以上の測定を含む様々なアッセイ検出技術で使用し得る。これらのいくつかはELC測定、そして、特に、集積電極を用いるマルチウエルプレート(およびこれらのプレートを使用するアッセイ方法)と共に使用するのに適当な実施態様に適当であり、例えば、米国公開第2004/0022677号及び第2005/0052646号並びに米国出願第11/642,970号に記載の実施態様に適当である。
【0030】
従って、一つの実施態様では、本発明はマルチウエルテストプレートでの測定を実施するための装置を提供するものであり、該装置は
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)テストプレートでの分析のための試料及び/又は試薬を保持及び/又は調製するための補助プレートを保持し得る補助プレートサブアセンブリを含んでなる。補助プレートは、テストプレートでのアッセイに使用するためのアッセイ試薬を包含し得る複数の補助ウエルを含んでなる。アッセイ試薬は液体又は固体の形態で提供し得る。一つの実施態様では、試薬は補助プレート中にドライ形態で提供される。
【0031】
本発明の装置は、さらに、テストプレートのウエル及び/又は補助プレートの補助ウエルに対し、又はそれから試料及び/又は試薬を送達するピペッタサブアセンブリを包含し得る。ピペッタサブアセンブリは一つ又はそれ以上のピペット操作プローブを含んでなり、そしてまたポンプ、プレート穿孔プローブ及び超音波センサーを包含し得る。
【0032】
テストプレートを支持及び移動し得るサブアセンブリプレート移動ステージを含んでなり、そして、さらに、プレート移動ステージが保持されていて、かつそれを通してプレートをプレート移動ステージに載せるか又はそれから取り外すプレート導入開口部を有する密閉容器を含んでなり得る。密閉容器はプレート導入開口部に隣接するプレートスタッカをも包含し得る。一つの実施態様では、サブアセンブリは、プレートをプレートスタッカとプレート移動ステージとの間にプレートを移動させるために昇降できるプレート上昇ステーションを含んでなるプレートエレベータを包含している。一つの特定に実施態様では、サブアセンブリは入力及び出力プレート開口部を伴う密閉容器頂部を有する密閉容器を含んでなり、該密閉容器は、(i)入力プレートエレベータ及び出力プレートエレベータ、各エレベータは昇降できるプレート上昇プラットフォームを伴う、(ii)一つ又はそれ以上のアッセイプレートを支持し、該プレートを密閉容器内で一つ又はそれ以上の水平方向に移動させることができる密閉容器中のプレート移動ステージ、該プレート移動ステージは、プレート下に配置されたプレートエレベータをプレートにアクセスし、そして上昇させる開口部を有し、(iii)それぞれ入力及び出力開口部上の密閉容器頂部に装着された入力及び出力プレートスタッカ、該プレートスタッカはそれぞれ入力及び出力プレートエレベータにプレートを受け入れるか又は送達するよう構成されている。プレート移動ステージは、テストプレートをプレートエレベータによりアクセスされ得るように、そして/又はテストプレートのウエルが、ウエル洗浄サブアセンブリ、ピペット操作プローブ及び検知サブシステムからなる群から選択される一つ又はそれ以上の装置の追加部材の近辺に及び/又はそれらによりアクセスされ得るように配置するよう構成されている。
【0033】
サブアセンブリ密閉容器は、さらに、プレート導入開口部を閉じるように配列された引戸、並びに以下の部材の一つ又はそれ以上を包含し得る:熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、アイデンティファイアーコントロラー、遮光密閉容器のイメージング開口部に装着されたイメージング装置。場合によっては、引き戸は、サブアセンブリ密閉容器をルミネッセンス測定のための遮光密閉容器として使用可能なように遮光シールを提供する。
【0034】
本発明の装置の一つの実施態様を図1(a)に示す。装置は、以下の部材を包含する:(i)試料ラックサブアセンブリ(100);(ii)遮光密閉容器(20000
00);(iii)補助プレートサブアセンブリ(300);(iv)ピペッタサブアセンブリ(400);(v)ピペット操作先端保存/処理コンパートメント(500);(vi)液体試薬サブアセンブリ(600);(vii)ウエル洗浄サブアセンブリ(700);(viii)電源(800)。装置はまたユーザーインターフェース(850)を介してコンピューターに接続されている(図1(b)の任意の構成に示されている)。これらの部材について、以下にさらに詳述する。本発明の装置は、アレイ基準のマルチプレックス化マルチウエルプレート消耗品を使用する試料の完全自動化ランダムアクセス分析を可能にするものである。装置では、感度の増進及び高い試料処理量が達成される。この装置は、様々の検出技術のいずれでの使用(例えば、光学吸収度の変化、蛍光又は放射線の放射、光散乱の変化及び/又は磁場の変化)にも適合され得る。一つの実施態様では、装置はルミネッセンスの発光、例えば蛍光、燐光、化学発光及びECLを検出するように構成されている。特別な実施態様では、装置はECLを検出するように構成されている。アッセイに必要な生物学的試薬は全て装置に供給され、それにより装置での消耗品及び試薬の必要性を最小限とするものである。
【0035】
装置は、シングルプレックス測定に使用し得るし、又はマルチプレックス測定を可能とするように構成されていてもよい。装置のマルチプレックス能力は多くの利点を提供し、限定されるものではないが、測定/情報の最大量(試料当り同時多重試験)、最小の試料消費(単一試料用量を使用して完全な試料キャラクタリゼーション)、より低い消耗品費用、簡便化されたアッセイプロトコール及び最小の使用者の操作、アッセイメニユーの拡大可能性、並びにコントロールアッセイの同時実施可能性が達成される。
【0036】
本文に記載の様々な構成要素は、通常の構成要素、例えば当該分野で既知の構成要素であってよい。あるいはまた、装置は本文に記載の通り特定の構成要素を使用し得る。さらには、装置は、装置又は個々の構成要素の操作をコントロ−ルするための電子構成要素を含んでなり得て、例えば電動式機械装置の操作、及びルミネッセンスシグナルのトリガー及び/分析を包含する該部材がある。図1(b)は任意のハウジング(900)及びユーザーインターフェイス(850)を包含する装置の図を示す。
【0037】
試料ラックアセンブリの詳細図を図2に示す。試料ラックアセンブリは、複数の個別の試料ラックコンパートメント(120)を伴うハウジング(110)を包含し、それぞれは試料ラック(130)を収納可能である。各試料ラックコンパートメントは場合によっては試料ラックを挿入する戸(140)を包含し得る。各試料ラックは、スペーサーによって分離される複数の試料チューブ位置(150)を包含する。各試料ラックは場合によってはハンドル(170)及び試料ラックを試料ラックコンパートメントへの挿入を容易にするために試料ラックコンパートメント内部のトラックと対になるトラックを包含し得る。試料チューブ位置はいずれの寸法の試験管をも収納するように構成することができる。一つの実施態様では、試料チューブは標準の13mm直径の試験管であるが、試料チューブ位置はいずれの形状寸法の試料チューブを収納するように容易に調整できることを当業者は認識するであろう。
【0038】
各試料チューブラックは、ラック中の試料を同定するか又はラックそれ自体を同定するのに使用されるアイデンティファイアーを包含する。以下に記載の通りアイデンティファイアーは例えばバーコード、EEPROM、又はRFIDであり得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーはバーコードである。装置は試料チューブラックに置かれた試料チューブのアイデンティファイアーを読み取るように構成されている。追加のアイデンティファイアーは、チューブラックの特定の試料チューブの位置を明白に同定する助けをするために。そして/又は試料チューブが試料チューブラックのどの位置に保持されているかを同定するために、試料チューブ位置の間に又はその背後に置くことができる。一つの実施態様では、試料チューブにチューブの試料を同定するためにバーコードを付ける。さらにまた、試料チューブラックはまたラックの各スペーサーにバーコードを包含し得る。スペーサーバーコードは,チューブラックを同定し、そして二つのスペーサー間の試料チューブ位置を同定するために、装置で使用し得る。さらにまた、試料チューブラックは、(バーコードリーダーに関して)試料チューブ位置の背後にバーコードを包含し得て、試料チューブが所定の位置に存在するか否かを決定する。例えば、チューブが存在していると、バーコードは視界から遮られ、読み取りできないが、チューブが存在していないと、バーコードは読み取り可能である。さらに、ラックそれ自体はラックを同定するのに使用される追加のバーコードを包含し得る。試料ラックコンパートメントはまたアイデンティファイアーに保存されたデータを読み取り、処理するためのアイデンティファイアーコントローラーを包含する。例えば、アイデンティファイアーがバーコードであると、アイデンティファイアーコントローラーはバーコードリーダーである。ラックコンパートメントは、試料ラックの全スパンに亘って各アイデンティファイアーを正確に読み取るために二つ又はそれ以上のバーコードを包含し得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーは、ラックがコンパートメントに挿入されるにつれて、バーコードリーダーによって読み取られる。あるいはまた、バーコードは、ラックが完全にコンパートメントに挿入された後、例えば、ラックを走査するように移動させることによって、バーコードリーダーで読み取られる。別の実施態様では、ユーザーは、試料及び/又はラック特有のインフォメーションを(手動で又はかかるインフォメーションを外部のユーザーコンピューター及び/又はネットワークからユーザーインターフェイスにアップロードすることにより)入力し、そして装置で該インフォメーションを各試料及び/又はラックと組み合わせる。
【0039】
図2(b)は、図2の試料ラックサブアセンブリの一部分の上面概略図(正確な尺度ではない)を示す。この部分は四つの試料チューブラックを保持し;三つのラックはサブアセンブリに完全に挿入されているーラック(130b−d)―そして一つのラック(130a)は、挿入されている過程で示されている。試料チューブ位置(150)はバーコードを有していない(152)又はバーコードを有している(153)チューブを保持し得て、ここではバーコードは灰色のバーで指示されている。ラックはまた各試料チューブ位置の前でスペーサー位置(160)上にバーコードを有している。バーコードリーダーは、サブアセンブリ密閉容器に挿入されるにつれて、ミラー(176)を介して光源を指向してバーコードを走査する。各ラックの開口部(177)は密閉容器のまさに内側に位置していて(ラックが完全に挿入されているとき)、光ビーム(図面では矢印で示されている)を、リーダーと挿入されている過程にある新しいラックとの間に位置する任意のラックを通過させる。試料チューブ位置は、チューブが存在しないときは、これらの位置を光が通過するように、スロットされる。光源が失量チューブ位置を走査するにつれて、これらの所産の一つは以下の結果をもたらし得る:(i)リーダーは試料チューブ上のバーコードを読み取り、それにより該位置のチューブを同定し、(ii)光源はチューブによりブロックされ得るが、バーコードを読み取らないで、バーコードの無いチューブ又は正しく位置していないか又は読み取りし難いバーコードを伴うチューブを保持していると同定し、又は(iii)光源がスロットを通過し、そして密閉容器上の「空白位置」のバーコードを読み取って、(図に示した通り)位置が空白であると同定する。試料ラックサブアセンブリは例えば図2bに示したような多重試料ラック単位を有し得る。操作において、試料ラックコンパートメントが試料ラックの挿入に利用可能であるとき(インディケーター光により、コンパートメント戸の開放により、装置GUI等で指示され得る)、バーコードリーダーは連続してバーコードを、ラックが挿入されているとして、場合によっては、ラック設置センサーが、ラックが完全に挿入されていると指示するまで、走査し、これによって、スペーサーバーコードを見ることにより、ラックのタイプ及びチューブ位置の数を同定し、そしてスペーサー位置間のバーコードを検査することにより各チューブ位置の内容(即ち、空白の、ラベルされていないチューブ又はバーコードのあるチューブ)を同定する。
【0040】
図2cは、図2の試料ラックサブアセンブリの密閉容器頂部の底面概略図を示す。図2cは、サブアセンブリの頂部(184)を見上げた試料ラックサブアセンブリの内側の斜視図から示されている。サブアセンブリの頂部は引戸(点線)(182)を装着し、その内部では直線状のガイドアクセススロットが備えられている。モーター(186)で駆動される直線状ガイド(183)がサブアセンブリ内部に包含されている。直線状ガイドは引戸(182)にアクセスでき、サブアセンブリ内部で一方向に自由すべり運動を提供できる。サブアセンブリ頂部はサブアセンブリ試料アクセススロット(180)を包含し、そして引戸(182)は試料アクセススロット(181)を包含している。引戸及び密閉容器頂部の試料アクセススロットが整列されたときに、ピペッタサブアセンブリが所定のラック中の試料チューブにアクセスすることができ、そして、アクセススロット(180及び181)の調製不良により、密閉容器頂部が閉鎖されて試料チューブを適当な温度及び湿度密閉環境下に保持する。
【0041】
一つの実施態様では、試料ラックアセンブリは、必要に応じて、試料温度を所望の温度に維持するために、ヒーター/冷却メカニズム(例えば、熱電ヒーター/クーラー)を包含する。
【0042】
一つの実施態様では、装置はマルチウエルプレートでルミネッセンスアッセイを実施し、そして装置はルミネッセンス測定を実施し得る光の無い環境を提供する遮光密閉容器を包含する(図3)。密閉容器はまた少なくとも二つのプレート導入開口部(図示されていない)を有する密閉容器頂部(図示されていない)を包含し、該開口部を通してテストプレートはプレートスタッカに載せるか又は除去し得る(手動で又は機械的に)―図1(a)のプレートスタッカ(210)を参照。一つの実施態様では、密閉容器は、密閉容器の頂部に明示して、(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び
(ii)出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部を包含し、そして各プレートスタッカは二つ以上のテストプレートを収納し得る(図1(a)参照)。密閉容器頂部は固定頂部及び固定頂部に隣接しかつその下にある遮光引戸(図示されていない)を包含し、ルミネッセンス測定を実施する前に環境の光からプレート導入開口部を密閉する。固定頂部及び引戸は、密閉容器の外側の装置構成要素(例えば、ピペット操作プローブ、プレート穿孔ツール、ウエル洗浄プローブ等)を密閉容器中のプレートにアクセスさせる。引戸は異なった操作のための複数の定められた位置を有する。例えば、(i)プレート移動ステージへのまたそれからのプレートの充填及び取り出しのための完全に開いている位置;(ii)一つ又はそれ以上の中間位置(または「ツールアクセス」位置)、ここでは固定頂部及び引戸の特定の装置構成要素のためのアクセス開口部が整列され、その結果構成要素が密閉容器のプレートにアクセスでき、及び(iii)プレート導入開口部が外部の光から密閉され、アクセス開口部もまた外部の光から密封される密閉位置(即ち、固定頂部及び引戸の開口部が合わせ外にある)。
【0043】
密閉容器はプレート上昇ステーションを有するプレートエレベータ(220)を一つ又はそれ以上包含し、プレートはプレートをプレートスタッカからプレート移動ステージ(230)に低下させるか、又はプレートをプレートスタッカに上昇させて戻すのに使用され得る(必要に応じて、プレートを保持するか又は開放するのにラッチを使用する)。プレート移動ステージ(230)は、密閉容器中でテストプレートを水平に特定のアッセイ処理及び/又は検出工程を実施する領域、例えば、イメージング開口部及びウエル洗浄サブアセンブリの一つ又はそれ以上に移動させるための運動水平軸を有する。図に示された特定の実施態様では、運動の二軸(X及びY)がX―Y移動テーブルにステージを装着することにより提供される。運動軸と結合されたモーターがテーブル上のプレートの自動化運動を可能とする。一つの実施態様では、密閉容器は、密閉容器のテストプレートと共同するアイデンティファイアーに対し及び/又はそれからアッセイインフォメーションを読み取り、書き込み及び/又は抹消するアイデンティファイアーコントロラーを包含する。例えば、遮光密閉容器は、プレート移動ステージに載せたプレート上のバーコードを読み取るためのバーコードリーダーについての光路を包含し得る。あるいはまた、テストプレートは、FEPROM又はRFIDを含んでなり得、そして密閉容器はこれらのアイデンティファイアーのそれぞれと連絡するのに適当なアイデンティファイアーコントロラーを包含する。さらには、遮光密閉容器は、遮光密閉容器を制御された温度及び/又は湿度の下に維持するために、ヒーター及び/又はクーラー(例えば、熱電ヒーター/クーラー)を包含し得る。
【0044】
イメージング装置を遮光密閉容器の固定頂部のイメージング開口部に装着し、そして密閉容器のテストプレートからのルミネッセンスをイメージすることができる。イメージング装置はカメラブラケットを介して遮光密閉容器の頂部に装着したカメラを包含する。カメラと組み合わされたレンズを使用して密閉容器のテストプレートから生じる蛍光収束イメージを提供する。レンズに密閉されたダイアフラム及び密閉容器の頂部の開口部は、イメージング装置は、環境の光から保護された遮光環境に密閉容器を維持しながら、密閉容器からに光をイメージすることを可能にする。イメージング装置で使用するのに適当なカメラは、限定されるものではないが、通常のカメラ例えば、フィルムカメラ、CCDカメラ、CMOSカメラ等を包含する。CCDカメラは電子ノイズを低下させるために冷却してもよい。レンズは、ガラス又は射出成型プラスチックで製造し得る高開口数レンズである。イメージング装置は、テストプレートの一つのウエル又は多重のウエルを同時にイメージするのに使用し得る。単独ウエルからの光をイメージするための集光効率は、CCDチップのサイズ及びイメージされる領域により密に調和する故に、ウエルのグループについてよりも高いものである。イメージされた領域のサイズ減少及び集光効果の増大は、検出の高感度を維持しながら、小型の安価なCCDカメラ及びレンズの使用を可能とする。特に有利なのは、それらの低コストおよびサイズのために、最小冷却による非冷却カメラの使用である(好ましくは、約−20℃、約−10℃、約−0℃、又は更に高い温度)。
【0045】
密閉容器はまたプレート接触機構(235)を包含し、この機構は、プローブを上昇させてテストプレートウエルの底部で電気的接触を接触させるためのプレート接触エレベータに装着された電気的接触プローブを包含する。接触プローブは、ウエルでECLを誘起するテストウエル中の電極に電位を供給するのに使用される。プレート接触機構及びイメージング装置は整列され、それによって、電気的接触が、イメージング装置の直下で、かつイメージングフィールドにあるウエルに対してなされる。
【0046】
プレート移動ステージは、プレート下に開口部を有し、それによってプレートホルダー下に位置するプレートエレベータをプレートにアクセスしそして上昇させ、そしてプレート接触機構をプレートに底部に接触させる。さらに、プレート移動ステージは検出開口部の下にプレートを位置させ、例えばテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルに位置させるように構成されている。プレート移動ステージは、またプレート例えばテストプレートの一つまたはそれ以上のウエルをウエル洗浄アセンブリの一つ又はそれ以上の部材、例えば、イメージング装置、プレート穿孔プローブ、ウエル洗浄ヘッド及び洗浄ステーションの下に位置するように構成されている。
【0047】
一つの実施態様では、プレート移動ステーションは一時に二つ以上のプレート例えばマルチプレート移動ステージを収納することができる。特別な実施態様では、移動ステージは多重プレート移動ステージである。多重プレート移動ステージは、装置を移動ステージの一つのプレートでのアッセイの最終ステージと該ステージの次のプレートでの別のアッセイの開始の間に継ぎ目なしの移動を可能にする。以下に詳述するように、移動ステージの各プレートが96ウエルマルチウエルアッセイプレートであると、装置は、第一のプレートの96番目の試料の分析の開始から第二のプレートの第一の試料(即ち、移動ステージに存在する97番目の試料)の分析へと、96番目の試料の分析が完了することをまず必要とせずに、継ぎ目なく移動する。装置は各プレートでの各ウエルの使用を辿り、そして試料が所定のプレートの最後のウエルに分配されたときに、装置はプレート処理を阻害することなく該プレートから次のプレートへの試料分配を移動する。最初のプレートでの全てのウエルの分析後に、試料の分析はステージでの第二のプレートで続行され得る。この間、第一プレートは、新たな第三プレートと交換されて任意の数の試料の連続処理が可能となる。
【0048】
一つの実施態様では、プレート移動ステージはプレートホルダーの急速な一度又は二度の軸振動を達成するのに使用することができ、それによりプレートホルダー上でのプレートの内容物を振盪し、かつ混合することができる。振盪プロファイルは連続短軸振盪から負荷サイクル軌道振盪までの範囲にあり得る。一つの例は、二種の異なった振動数での軸による振盪を包含する。装置はまた、例えば米国特許第6,413,783号に記載の通り試料インキュベーションの間の混合を増進させるための超音波処理をも提供し得る。
【0049】
遮光密閉容器はイメージング開口部の下に、かつプレート移動ステージ昇降の下に位置する光源(例えば、LED)を包含し得る。一つの実施態様では、この光源はプレート接触機構に位置している。この配列により、プレート内の校正孔又は窓の光学的使用にとってプレート整列での誤差の校正での使用が可能となる。光源からの光は校正部分を通過し、イメージング装置にイメージを形成し、プレートの整列構成を決定する。有利には、プレート頂部に結合したプレート底部から形成されたプレート(例えば、係属中の米国特許出願第2004/0022677号及び第2005/0052646号に記載された通りの射出成型プレート頂部と結合されたスクリーン印刷されたプレート底部を有するプレート)は、プレート頂部に関してプレート底部の心狂いを構成するように、プレート底部に型押しされた(例えば、スクリーン印刷された)標準点を包含する。一つの特定の実施態様では、かかるプレート頂部は標準点のイメージングを可能とするようにプレート底部に標準点を整列した孔(例えば、プレート頂部の外側のフレーム)を包含する。従って、プレート下に生じる光のイメージングをプレートの正確な位置をイメージプロセッシングソフトウェアに連絡し、またカメラ焦点チェックを提供するのに使用し得る。次いで、プレートを二軸位置決め装置を使用して再整列し得る。これにより、装置はプレート位置決め方法によりアッセイテストプレートを処理し得る。該方法は、(1)光路開口部を有するプレートを提供し;(2)底部から光路を照明し;(3)光路開口部を通してくる光を検出し;そして(4)場合によっては、プレートを再整列させる。
【0050】
本発明の装置は、マルチウエルアッセイテストプレートを使用する。一つの実施態様では、プレートは密閉され、そしてそれらの包装の外での長期安定性を提供するための乾燥剤を包含している。図4(a)に示すように、アッセイプレートはアッセイウエル間の領域に位置する専用乾燥剤空間に連結されているアッセイウエルを包含し得る。図4(b)は、このアッセイプレートの一つのウエルの拡大図を提供する。乾燥剤空間(240)のそれぞれは通気路例えばノッチ(260)を介して周囲のウエルに連結されている。次いで、ウエルを、プレート頂部に接着されている(例えば、接着剤により、又は熱若しくは音波結合の使用により)プレートシール(金属化又はフォイルシールであってよい)で密閉する。通気路は、プレート頂部を密閉した後でも、乾燥剤空間を相当するウエルに連結する。電解化学発光測定に使用するために、テストプレートはウエル中に集積電極を有し得る。この一例では、プレートは、射出成型プレート頂部をプレート底部に結合させることにより形成され、この底部は、作動電極での複数の「スポット」又は露出された領域を定める各ウエルの底部で作動電極上に位置するパターン化誘電層、スクリーン印刷されたカーボンインク電極を有する。一つ又はそれ以上の問題となる標的被検体のための試薬を、テストプレートの各ウエル内部の異なったスポットで固定化され、配列フォーマットでの測定が可能になる。適当なアッセイプレートは米国特許出願第11/642,970号に記載されていて、この記載を参照により本文に組み入れる。
【0051】
装置で実施されるアッセイに使用される試薬は、補助マルチウエルプレート(本文では補助プレートと称する)に保存し、そして補助プレートサブアセンブリでの装置によりアクセスする(図5(a))。テストプレートがマルチプレックスアッセイを達成するのに必要なドライ試薬を保存可能な間に、これらの試薬はあるいはまた補助プレートに保存し得るし、又は補助プレートはアッセイ又はアッセイの一工程に必要な追加の試薬を包含し得る。補助プレートに提供される試薬は液体及び/又はドライ形態であってよい。一つの実施態様では、試薬はドライ形態である。さらには、補助プレートはまた試料希釈及び/又は試料前処理のためのウエル(本文では補助ウエルと称する)を備えている。さらにまた、補助プレートは品質管理試薬及び/又は校正標準品を包含し得る。補助プレートのウエルは密閉して(例えば、プレートシールで)、試薬をウエルに閉じ込めて保持するか、及び/又はウエル及びそれらの内容物を環境から保全することができる。
【0052】
補助プレートサブアセンブリは、その内部に補助プレート(340)が載せられているプレート支持体(330)を伴う一つ又はそれ以上の個別のコンパートメント(320)であるハウジング(310)及びプレートが支持体に挿入または取り出しされ得る(手動で又は機械的に)補助プレート導入開口部(350)を包含する。一つの実施態様では、補助アセンブリは二つ又はそれ以上のコンパートメントを包含し、各コンパートメントはプレート支持体及び導入開口部を有している。補助プレートサブアセンブリの各コンパートメントは個別のヒーター/クーラー(例えば、熱電ヒーター/クーラー)及び/又は乾燥剤室を介して個別に温度及び湿度調整されている。
【0053】
補助プレートサブアセンブリで使用される補助プレートは、マルチウエルアッセイプレートとして構成されている。補助プレートの構成、即ちプレートの補助ウエルの数は所定のテストプレートを使用して実施されるアッセイに依存している。例えば、96ウエルアッセイテストプレートをアッセイに使用するなら、多重の異なった試薬を保持し、相当するテストウエルで実施されるアッセイのための及び/又は多重試薬/試料処理工程を実施するためのマルチプル補助ウエルを提供するために、384ウエル補助プレートを使用するのが有利であり得る。従って、アッセイテストプレートのテストウエルは、テストウエルでアッセイを実施するのに使用される複数の補助ウエルを包含し得る補助プレートでウエルの「セット」と組み合わせることができる。一つの実施態様では、補助プレートのウエルの数はテストプレートのウエルの数の倍数、例えば、テストウエルの一倍、二倍又は四倍の数である。さらにまた、補助プレートのウエルに載せられる試薬の同一性及び配列は、相当するアッセイテストプレートの各ウエル及び該アッセイの各工程で実施されるアッセイにより定められる。いくつかに実施態様では、補助ウエルのセットは希釈ウエル、即ちアッセイで試料希釈に使用される空のウエルを包含する。該セットはさらに磁性のある及び/又はストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択される被覆を包含し得る前処理ビーズを包含し得、そして補助ウエルのセットの一つ又はそれ以上の試薬は被膜の結合パートナーを包含する。補助ウエルが磁気ビーズを包含しているなら、補助プレートサブアセンブリはさらにビーズを引き付け、保持するのに使用し得る磁石(永久又は電磁石)を包含する。磁石は補助プレートに関して移動可能であり得るか、又は補助プレートのウエルの下に位置していてもよい。例えば、磁石は補助プレートで被検体を捕捉したビーズを保持し得、一方ピペッタはみ結合の材料を除去する洗浄工程を行う。あるいはまた、ビーズが妨害物(interferent)を除去するのに使用されるなら、ビーズはウエルに保持され得、一方補助ウエルの溶液は吸引される。さらには、前処理ビーズはまたアッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルに包含されていてもよい。テストウエルが磁気ビーズを包含しているなら、遮光密閉容器は、さらに、ビーズを引き付け、保持するのに使用し得る磁石を包含する。一つの実施態様では、磁石はプレート移動ステージに固定されているか又は組み合わされている。磁石は、装置が一つ又はそれ以上の追加のアッセイ操作、例えば、洗浄工程及び/又はECL発生/検出を行うテストウエルにビーズを保持するのに使用し得る。米国特許出願第61/212,377号を参照されたい。そこには、アッセイ性能を改善するのに磁気粒子又はビーズの使用を包含する様々なアッセイ方法が記載されている。
【0054】
補助プレートがドライ試薬を伴う補助ウエルを包含しているときは、プレートをプレートシールで密閉するか、そして/又は、プレートがその包装外にあるときは、ドライ試薬を乾燥状態に維持するための乾燥剤を含む追加のウエルを包含するのが有利であり得る。好ましくは、シールは液体試薬の蒸発を阻止し、そして/又はドライ試薬を乾燥状態に保持するために、低い水蒸気透過性を有し、そして金属化基体又は金属箔を包含し得る。アッセイプレートについて上述したように、補助ウエルのセット中の個々の補助ウエルは通気路でセットされている(例えば、ウエル壁のノッチ)乾燥剤ウエルに連結されていてもよく、それにより乾燥剤ウエルはプレートを密閉したときに連結されたウエルを乾燥状態に維持することができる。図5(c)〜図5(h)は、一つの乾燥剤ウエルを有する四つの補助ウエルのセット(341)の異なった構成を示す。これらの構成で、ウエル壁のノッチ − 例えば、ノッチ342c、342d、又は342e − は、セット中の乾燥剤ウエルに一つのウエル(図5(c)及び図5(f)、二つのウエル(図5(d)及び図5(g))又は三つのウエル(図5(e)及び図5(h))に連結するのに使用される。各セットのウエルは様々な方法(セット中のウエルが相互に隣接しているかまたは隣接していない場合)で配置することができ、例えば、適切な通気路が提供され得る限り、ウエルの正方形ブロック(図5(c)、5(d)又は5(e)におけるように)又は直線状配置(図5(f)、5(g)又は5(h)におけるように)で配置できる。
【0055】
補助ウエルのセットは液体及び/又はドライ試薬を包含し得る。いくつかの実施態様では、各アッセイウエルは液体及び/又はドライ試薬の組合せを包含し得る補助ウエルのセットと組み合わされていてよい。例えば、いくつかの試薬、例えば、検出抗体を乾燥形態で補助ウエルのセットの第一ウエルに提供し、そして補助ウエルの該セットの別のウエルが液体状態のアッセイ希釈剤を包含する。液体及びドライ試薬の混合物が補助ウエルのセットに提供されるなら、乾燥剤ウエルが提供され得るが、乾燥剤ウエルを他の補助ウエルに連結する通気路は、液体を含むウエルを単離(即ち、連結しない)するか、又はドライ試薬を包含するこれらの補助ウエルに連結するのみのように設計される。例えば、液体及びドライ試薬を包含する補助ウエルのセットは以下の四種の補助ウエルを包含し得る:(1)乾燥検出抗体;(2)乾燥剤;(3)液体アッセイ希釈剤;及び(4)希釈(空の)ウエル。そして、通気路はウエル(1)及び(2)を連結する補助ウエルのセットに備えられるが、ウエル(3)及び(4)は連結しない。代替的実施態様では、補助プレートに補助ウエル一つ又はそれ以上を包含する一つ又はそれ以上のアッセイに使用するための液体試薬は補助プレートの近接領域、例えば、補助プレートの補助ウエルの単独近接列に備えられ得る。補助ウエルのセットの様々な構成は図5(c)〜5(h)に提供されている。図5(c)及び5(g)は、補助ウエルのセットの実施態様を例示し、このセットは、乾燥検出抗体(D)を伴う第一ウエル、乾燥剤(DS)を伴う第二ウエル,液体試薬(L)を伴う第三ウエル、及び希釈のための空のウエル(E)(あるいはまた、「E」ウエルはドライアッセイ希釈剤を含有していてもよい)を包含する。通気路は第一ウエルと第二ウエルとの間に備えられ、それにより乾燥剤は第一ウエルの湿度を調節するが、第二ウエルは第三ウエル又は空のウエルには連結されていない。あるいはまた、図5(d)及び5(g)は、補助ウエルのセットの実施態様を例示し、このセットは、各々が乾燥検出抗体(D)を伴う第一及び第二ウエル、乾燥剤(DS)を伴う第三ウエル,及び液体試薬を伴う第四ウエル(L)を包含する。第三ウエルは第一及び第二ウエルのそれぞれに連結されているが、第四のウエルには連結されていない。さらなる実施態様(図5(e)及び図5(h)に示す)では、四つのウエルの三個は乾燥試薬を含んでなり、そして第四のウエルは乾燥剤を包含しそしてセットのウエルは全て通気路を介して乾燥剤ウエルに連結されている。テストプレートの単独ウエルで行われる各アッセイのために、補助プレートのセットが適当に構成されている。アッセイテストプレートの単独ウエルで行われ得る様々なアッセイのための補助ウエルの例示的構成を以下の表1に記載する。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
表1及び以下の記載では、問題となるターゲットを結合する捕捉、検出結合試薬を使用するサンドイッチ結合アッセイで使用される消耗品、キット及び方法の多くの例が提供される。当業者は、抗体又は核酸を包含し得る適当な結合試薬を選択することが可能である。キットフォーマットもまたその他の結合アッセイフォーマットに容易に変更可能である。例えば、競合アッセイを実施するために、捕捉試薬を選定して、検出試薬に結合させるため問題となるターゲットと競合させる(又は、あるいはまた、検出試薬を捕捉試薬のためのターゲットと競合するよう選定される)。
【0059】
それ故、ターゲット被検体のための基本的一工程サンドイッチイムノアッセイ(即ち、単独インキュベーション工程で捕捉及び検出試薬双方に結合されるアッセイ)をアッセイテストプレートの単独ウエルで実施し得る。このような実施態様の一つでは、テストプレートは捕捉抗体を包含し、そして補助プレートの補助ウエルの対応するセットが検出抗体及びアッセイ緩衝剤の成分(例えば、捕捉/検出試薬をターゲットに結合させるための最適の状況を提供する緩衝剤、塩、遮断剤、洗浄剤等)伴う第一補助ウエルを包含する。セットの他のウエルは乾燥剤を包含する。
【0060】
あるいはまた、消耗品は、二つの異なったアッセイ又はアッセイプレートの二つの異なったウエルでの試料のアッセイのパネル(この場合、補助プレートは二つのパネルのための二つのタイプの補助ウエルセットを有し得る)を実施するように構成され得る。消耗品はまた第一工程でターゲットが捕捉試薬に結合され、そして得られた複合体が第二工程で検出試薬に結合される二段階アッセイを実施するように構成され得る。消耗品はまた、試料希釈または調製工程を考慮して、補助プレートでの試料処理ウエルを包含するように構成され得る。
【0061】
一つの実施態様では、テストプレートは「一般的な」受注生産可能なフォーマットで構成され、そしてアッセイのターゲットは補助プレートに包含される試薬に基づいて決定される。例えば、テストプレートのウエルは、リガンド、又は受注生産可能なマルチプレクッス化アッセイのための結合パートナー、複数の異なったリガンドのための複数の結合パートナーを包含し得る。結合パートナーは例えばアレイを形成するテストプレート内に一つ又はそれ以上のスポットに固定化されていてもよい。特定のアッセイ又はマルチプレックス化アッセイパネルのための捕捉試薬は補助プレートに提供され、異なった捕捉試薬が異なったリガンドを含んでなるように設計される。このアプローチは、捕捉試薬のリガンドのそれらの結合パートナーへの結合によりアレイのインシトウ形成を可能にする。同様に、同じアプローチを、異なった結合パートナー(粒子ベースのアッセイのための)で被覆されたアッセイ粒子に特定の補足試薬を向けるのに使用することができ、ここで粒子はアッセイテストプレートに、補助プレートに又は別個の試薬として提供され得る。適当な結合パートナー−リガンド対は、限定されるものではないが、相補的核酸配列、抗体−抗原対、抗体−ハプテン対、及びその他のレセプターリガンド対(例えば、アビジン−ビオチン、又はストレプトアビジン−ビオチン)を包含する。一つの実施態様では、捕捉試薬は、リガンドに化学的に結合される関心のあるターゲット(例えば、抗体)を結合する物質(例えば、該物質とリガンドの活性エステルとの反応により)を含んでなる。結合パートナーのアレイを伴う一般的なテストプレートを使用するアッセイの一つの実施態様では、付属する補助プレートは、捕捉抗体(適切なリガンドを含んでなる)、検出抗体、任意の希釈ウエル、及び乾燥剤を含んでなるウエルセットを包含する。
【0062】
本発明は、インフルエンザ感染症を検出し得るアッセイを実施するための方法、及び消耗品並びにキットを包含する(例えば、表1の最後の列及び実施例3に記載の通り)。特に、本出願人は、インフルエンザ検出のための、及び/又はインフルエンザ血球凝集によるインフルエンザサブタイプを決定するためのアッセイの感度が、試料を酸性条件下(pH4.0〜5.2又は4.5〜5.0)での前処理、及び一定期間のインキュベーション(一つの実施態様では、1秒と48時間との間、別の実施態様では5秒と10分との間、別の実施態様では15秒と5分との間)によって、顕著に増大され得ることを見出した。産制かは、試料と組み合わせた時に、試料を正しいpHとするドライまたは液体試薬と試料とを組み合わせることによって達成し得る。適当な酸性化試薬には強酸例えば塩酸及び硫酸が包含される。有利には、酸性化試薬は適切なpH領域で緩衝能力を有する緩衝剤を包含する所望のpHで又はその近辺で緩衝化された溶液である(例えば、適切な緩衝剤には、限定されるものではないが、カルボン酸例えば酢酸及び乳酸、及び特にポリカルボン酸例えばクエン酸及びグルタール酸を基にしたものを包含し、そしてまた四級アンモニウム緩衝剤例えばMESを包含する)。一つの実施態様では、濃度は50−400mM又は100〜200mM又は約117mMであり、そして緩衝剤のpHは4.0〜5.2又は4.5〜5.0であり、ここで濃度/pHは、i)液体酸性化試薬の濃度/pH、ii)ドライ試薬を調製する(例えば、凍結乾燥により)液体酸性化試薬の濃度/pH、又はiii)試料を液体又はドライ酸性化試薬と組み合わせたのちに達成される最終濃度/pHと定義される。試薬はまた界面活性剤(例えば、非イオン性界面活性剤、例えば、
Tween 20、Thesit、 Triton X−100又はイオン性界面活性剤例えばデオキシコール酸又はCHAPSO)をも、好ましくは、CMCに近いか又はより大きい濃度で、包含する。一つの実施態様では、試薬は0.02%より多いTriton X−100、又は0.05%より多いTriton X−100、または約0.1%のTriton X−100を包含する。一つの実施態様では、試料のpHは、イムノアッセイによる試料の分析前又は分析中に少なくとも部分的に中和されている。それ故、方法は、pHをpH6.0又はそれ以上、pH6.5又はそれ以上或いはpH7.0又はそれ以上とする中和試薬で酸性化試料を処理することを包含する。中和試薬は、強塩基例えば水酸化ナトリウム又はカリウムあるいは適切なpH領域で緩衝能力を有する緩衝剤(例えば、HEPES、ホスフェート、Tris等)であり得る。一つの実施態様では、 濃度は50−1000mM又は100〜400mM又は約253mMであり、そして緩衝剤のpHは6.0〜8.5又は6.5〜8.0であり、ここで濃度/pHは、i)液体酸性化試薬の濃度/pH、ii)ドライ試薬を調製する(例えば、凍結乾燥により)液体酸性化試薬の濃度/pH、又はiii)試料を液体又はドライ酸性化試薬と組み合わせたのちに達成される最終濃度/pHと定義される。中和試薬はアッセイテストウエル又は別個の試薬として提供し得、またその他のアッセイ成分、例えば遮断剤、界面活性剤、塩、検出抗体等を包含し得る。一つの実施態様では、酸性化試薬及び中和試薬は保持補助プレートの別個のウエルでドライ試薬として提供される。あるいはまた、一方の又は双方の試薬(例えば、中和試薬)は補助プレートのウエルで又は別個の試薬容器で液体試薬として提供される。
【0063】
表1に記載のアッセイフォーマットは非限定的な実施例であり、当業者はテストプレート及び補助プレートの構成について数多くの可能な変更を認識するであろう。
【0064】
各補助プレートはプレート又はプレートの試薬を同定するために使用されるアイデンティファイアーを包含する。アイデンティファイアーは、以下に記載の通り、例えばバーコード、EEPROM又はRFIDであり得る。一つの実施態様では、アイデンティファイアーは、EEPROMであり、そして補助プレートアセンブリはEEPROMに保存されているデータを読み取り、処理するためのアイデンティファイアーコントローラーを包含している。別の実施態様では、ユーザーは補助プレート特定情報をユーザーインターフェイスに入力し(手動で又は概情報を外部ユーザーコンピューター及び又はネットワークからのアップロードにより)、そして装置を各補助プレートで該情報と連合させる。以下に記載の通り、アイデンティファイアーに保存されたデータは、追加のアッセイ消耗品(該補助プレートを使用して所定のアッセイに使用すべきである)、例えば、テストプレート、液体試薬又は希釈剤を同定するアッセイ消耗品情報を包含し得る。従って、アイデンティファイアーコントローラーが補助プレート上のアイデンティファイアーに保存された情報を処理するとき、装置は装置内に存在する消耗品の目録を作成し、そしてユーザーに対してプレートアイデンティファイアーで同定された追加の消耗品の一つ又はそれ以上が装置内に存在するかどうか手助けをする。
【0065】
従って、本発明は複数の補助ウエルを含んでなる補助プレートを提供し、ここで、各ウエルは相当するアッセイテストプレートによりアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。一つの実施態様では、補助プレートは、次のものからなる群から選択される要素を同定するために使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなり:(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)それらの組合せ。アッセイ又は一連のアッセイの実施中の補助プレートでのEPROMから保存、抹消及び/又は書き込みし得るアッセイ消耗品情報は、限定されるものではないが、特別なアッセイまたアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料を特異的に同定するか、又は特別なアッセイ、アッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料を他のアッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬または試料から区別するのに使用されるいずれの情報を包含する。一つの実施態様では、補助プレートでのEPROMから保存、抹消及び/又は書き込みし得るアッセイ消耗品情報は、個々のウエルの使用に関する情報、即ち、特別なアッセイでの補助ウエルを何時、どのように使用するかについては、ユーザーが補助プレートの使用を辿ることができる。さらには、アッセイ情報は、消耗品情報、消耗品安全情報、保管情報チェーン、消耗品/テストウエル情報、補助ウエル又はセット情報、アッセイプロセス情報、消耗品安全情報、及びこれらの組合せを包含し得る。アッセイ情報の各タイプを以下にさらに詳述する。
【0066】
本発明はまたマルチウエルテストプレート、及び補助プレート、例えば、テストプレート及び本願のその他のところで記載したような相当する補助プレートを包含するキットを提供する。テストプレートは、複数のアッセイウエルを包含し、そして補助プレートは、補助ウエルがテストプレートでのアッセイに使用するための試薬を含んでなる複数の補助ウエルを包含する。一つの実施態様では、アッセイ試薬はドライである。補助ウエルの数はテストウエルの数の倍数、例えば、エスエルの数の二倍又は四倍の数である。キット、即ちテストプレート、補助プレート又は両者の各プレートは、消耗品及びそれのためのアッセイ情報を包含するアイデンティファイアー、例えば、バーコード、及びEEPROM又はRFIDを包含する。例えば、 アッセイ情報は補助プレート(例えば、ロット又は独特の補助プレート同定番号により)、テストプレート(例えば、ロット又は独特のテストプレート同定番号により)、所定のテストプレートのウエルで使用すべき補助プレート内の補助ウエルセット、補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び又は試料の同定、補助プレートのウエルセット、テストプレート、又は一つ又はそれ以上のテストプレートを同定する。
【0067】
ピペッタサブアセンブリ(図6(a))は遮光密閉容器での試料ラックサブアセンブリ、補助プレートサブアセンブリ及びテストプレートの間の試料及び試薬を移動させるのに使用される。ピペッタサブアセンブリ(図6(a))は、X及びY運動を提供するピペッタ移動ガントリ(420)に付着されたプローブアセンブリ(410)を包含する。プロ−ブアセンブリは(a)少なくとも一つのピペット操作プローブ、(b)補助ウエルプレート穿孔プローブ、及び(c)超音波センサーを包含する。プローブアセンブリは異なったプローブに独立したZ(垂直)運動を提供して、これらを試料チューブ、テストプレート及び/又は補助プレート(必要に応じて)にアクセス可能とする。ピペッタサブアセンブリはまた適当なポンプ及びピペッタをコントロールするための弁(図示されていない)を包含する。
【0068】
一つの実施態様では、ピペッタサブアセンブリはまたピペット操作プローブにピペット操作チップが存在しているかを決定するためのピペット操作チップセンサーを包含している。ピペット操作チップセンサーは、ピペットチップのピックアップ及び取り出しを検出するためにサブアセンブリに位置された反射センサーを包含し得る。あるいはまた、又は加えて、ピペット操作チップセンサーは、ピペット操作プローブの反対側に光源及び検出器を伴う光透過センサーを包含し得る。特定の実施態様では、ピペット操作チップセンサーは、ピペット操作プローブに付着した、例えばピペット操作プローブに隣接した、そして、場合によっては、それから偏った、例えばピペット操作プローブチップの真下で、反射センサーである。ピペット操作チップセンサー成分は、成分がピペット操作プローブに接近し得る限りは、プローブアセンブリ又はシステムの他の場所に装着されていてよい。反射センサーは赤外LED及びホトトランジスターを包含し得て、ここではLED及びホトトランジスターは左右に位置し、それによりセンサー前面の対象物の存在が、対象物によるセンサー及びホトトランジスター中に反射される光によって検出される。ピペットチップの存在又は不存在はホトトランジスター回路の電気的出力をチェックすることにより検出される。ピペットチップが存在していると、充分な光がホトトランジスターに反射されて点き、一方ピペットチップが不存在であるとホトトランジスターが消える。一つの実施態様では、反射センサーがピペットチップの存在又は不存在の連続モニタリングを可能にするように配置される。アッセイシステムの操作ソフトウェアは随時センサーの状態を定期的にチェックすることができる。別の実施態様では、光源、好ましくはコリメ−ションされた光源を使用して光学トリップワイアーを刺激する。光検出器はサブアセンブリに配置され光路の断続を検出する。光路は、新しいピペット操作チップをピックアップするか又は使用済みピペット操作チップを処理した直後に、ピペット操作プローブにより採用された光路を交差するように選択される。検出器の出力は使い捨て可能なチップの存在又は不存在を検出するのに使用される。さらにまた、光学交差スイッチ又は反射センサーをサブアセンブリの固定位置に装着してもよい。
【0069】
ピペット操作チップセンサーの特定の実施態様は図6(b)−(e)に示されている。図6(b)−(c)は、反射センサー(430)、センサーPCG(440)及びブランケット(450)を含んでなるピペット操作チップセンサーを包含するピペット操作サブアセンブリの側面図及び正面図をそれぞれ示す。図6(b)−(c)は、ピペット操作チップを有していないサブアセンブリを示す。
【0070】
図6(b)−(e)は、ピペットプロ−ブに取り付けられ、かつセンサー(430)の近くに取り付けられた使い捨てチップ(460)を包含するピペット操作サブアセンブリの側面図及び正面図をそれぞれ示す。
【0071】
ポンプを使用してピペット操作デバイス中に液体を通す。当業者は、限定されるものではないが、膜ポンプ、蠕動ポンプ及びシリンジ(またはピストン)ポンプを包含する装置に使用するための適切なポンプを選定し得るであろう。ポンプはまた、異なった流体ラインからポンプが流体を押し出しそして引き出すことを可能とするマルチポートバルブを包含する。あるいはまた、マルチポンプを、独立して異なった流体ライン中の流体を制御するのに使用し得る。
【0072】
穿孔プローブを使用して補助プレートのウエルでのシールを穿孔し、移し変える。穿孔プルーブは好ましくは穿孔を容易にするように向けられている。場合によっては、プローブチップは形状がピラミッド状(例えば、スクエアピラミッド)であり、プローブが挿入されるにつれて、シールを再現可能な断片に裁断する載断面を提供する。一つの実施態様では、プローブシャフトは補助ウエルに関して若干小型であり、そして/又はウエルとほぼ同じ形状を有し、それにより、シールの裁断上の内壁に対して折れ曲がっている。
【0073】
一つの実施態様では、ピペット操作プローブは、ピペット操作チップ保存/処理コンパートメントに保存される使い捨てピペット操作チップを使用する。ピペッタサブアセンブリのアーム/トラックはピペット操作プローブでのチップのローディング及び使用後のチップ除去のためのチップ保存/処理コンパートメントへのプロ−ブのアクセスを可能にする。使い捨て可能なピペット操作チップの使用は、交差汚染を低減し、そして試料のキャリオーバーを排除する。あるいはまた、固定されたチップピペッタ―を使用し得る。一つの実施態様では、プローブアセンブリは固定チップ及び使い捨て可能なチップピペッタ―両者を包含する。一つのチューブ及び又はウエルから別のものへの試薬及び試料に移動に加えて、ピペット操作プローブにリースする流体ラインはまた作動流体又は希釈剤に連結され、それによりプローブはこれらの流体/希釈剤をチューブ又はウエルに送達するのに使用することができる。場合によっては、ピペット操作プローブは流体感知能力を包含し得、例えば、プルーブがチューブ又はウエルにおいて流体と接触したときに検出する容量形センサーを使用し得る。
【0074】
超音波センサーを使用してセンサー下の表面または液体の高さを測定する。超音波センサーの使用はピペット操作の確度を改善する。試料送達は超音波センサーを使用してウエル内部の流体の高さを測定することによって構成され得る。差rにまた、超音波センサーは、ウエルの壁との接触時にプローブの位置を調節することにより、マルチウエルプレートのウエル内部のピペット操作プルーブの配置をモニターし得る。ピペット操作プルーブはまたピペット操作確度を改善するために、ピペット操作軸とインラインの三軸示力センサーを包含し得る。示力センサーはまたピペット操作プルーブの心合わせ/系列のために使用し得る。さらに、超音波センサーは、(a)ウエルの箔シールが穿孔されたか否かを検出し;(b)チップコンパートメントの使い捨て可能なピペット操作チップを算出し:(c)チップボックス及び又は補助プレートが装置中に正確に装填されていることを確認し;(d)キャップされた試料チューブの存在を検出し;(e)試料チューブ中及び/又はプレートのウエル内部での試料の十分な存在を確認するのに使用され得る。あるいはまた、これらの機能の一つ又はそれ以上は任意の光学センサーによって達成され得る。
【0075】
使い捨て可能なピペット操作チップは、図7に示すように、チップコンパートメント中に保存し、処理し得る。チップコンパートメントは、標準使い捨て可能なチップボックス(530)(Axygen,Qiagen or Raininnから入手可能)及び使用済みピペット操作チップのための取り外し可能な廃棄物容器(540)を収納し得る一つまたはそれ以上の個別の引き出し(520)のためのハウジング(510)を包含する。ブラケットは、ピペッタシャフトよりも幅広いが、使い捨て可能なチップの最大幅の領域よりも狭いようなサイズのU型スロットを有する。チップを除去するには、ピペッタプローブを水平に移動してシャフトをスロットに位置させ、そして次にピペットチップがブランケットによって外されるまで垂直に移動させる。操作中、使用される特定のスロットを設定されたパターン又はランダムパターンを使用して選定し、それによって使用済のピペットチップが廃棄物容器の幅に沿って均等に分配される。チップの寸法はピペット操作のプローブの寸法、分配される試料・試薬の量及び/又はチップが入れられているプレートの寸法によって変化する。一つの実施態様では、チップの容量は約100μL乃至500μLの範囲にある。別の実施態様では、チップの容量は約200μL乃至300μLの範囲にある。特別な実施態様では、チップ容量は約250μLである。
【0076】
液体試薬サブアセンブリ(図8)は装置で実施されるアッセイの一つ又はそれ以上の工程で使用するための複数の液体試薬(610)及び廃棄物(620)コンパートメントを包含する。試薬/廃棄物コンパートメントは内部用量及び試薬を送達又は廃棄靴を受け入れるための試薬又は廃棄物ポート(630)を入れているコンパートメント本体を含んでなる。サブアセンブリのコンパートメントの用量は調整可能であり、その結果試薬及び廃棄物で占めるコンパートメントの用量の相対比率は調節でき、例えば、アッセイで試薬が消費されるにつれて、廃棄物としてコンパートメントに戻る。コンパートメント本体の総内部容量は本体に保存されている液体の容量例えばコンパートメント内に最初に提供された試薬の容量の約2倍未満、約1.75倍未満、約1.5倍未満または約1.2倍未満であり得て、廃棄物及び試薬保存に必要なスペースを最小限とし、そして都合の良い一工程試薬補給及び廃棄物除去を可能とする。ある種の実施態様では、装置はコンパートメントを受け入れるように構成された試薬コンパートメントスロットを有し、そして、場合によっては、「連結のための押し」又は「迅速連結」嵌め合いを介して、廃棄物及び試薬ポートへの流体連結を提供する。
【0077】
場合によっては、試薬及び/又は廃棄物コンパートメントは着脱可能である。一つの実施態様では、試薬及び/又は廃棄物コンパートメントは着脱可能であり、そして装置は更にセンサー例えば光学センサーを包含して試薬及び/又は廃棄物のコンパートメントでの流体レベルをモニターする。あるいはまた、液体試薬アセンブリは、試薬の使用及び利用可能性のレアルタイムトラッキングのための試薬及び廃棄物のための流体の重量をモニターするための電子スケールを包含し得る。センサー又はスケールにより検出されるように、一度試薬及び/又は廃棄物コンパートメントが一定に最小又は最大容量に達すると、装置は、ユーザーに試薬又は廃棄物コンパートメントを除去し、内容物を補充及び/又は空にするように警告を発する。一つの実施態様では、ピペット操作のモーターが、センサー又はスケールと連携し、そして、試薬及び又は廃棄物コンパートメントが最小又は最大容量に達したときに、ピペット操作プルーブは装置によって作動しなくされる。例えば、プルーブセンサーはコンパートメントの容量に関する情報を装置のソフトウェアにリレーし、該ソフトウェアが更なるピペット作動を中止させる。
【0078】
試薬及び廃棄物コンパートメントはサブアセンブリ本体に位置する折り畳み可能なバッグを備えていてよい。試薬及び廃棄物コンパートメントの一つは折り畳み可能なバッグを備え、そしてその他のものはコンパートメント本体それ自体を備えていてよい(即ち、コンパートメント本体中のいずれかの折り畳み可能なバッグにより定められる用量を排除するコンパートメント本体の用量)。第一の試薬及び廃棄物コンパートメントに加えて、試薬カートリッジはさらに追加の試薬及び/又は廃棄物ポートの一つ又はそれ以上に連結された追加の折り畳み可能な試薬及び又は廃棄物コンパートメントの一つ又はそれ以上を含んでなり得る。あるいはまた、試薬及び廃棄物コンパートメントの一つ又はその他は吹き込み成形プラスチックから構成されていてよい。
【0079】
一つの実施態様では、液体試薬アセンブリは、また、装置でのアッセイの実施中に使用される試薬ため(640)を包含する。一つの特定の実施態様では、各試薬コンパートメントは液体ラインを介して、アッセイの間試薬用量を収容する試薬ために連結される。ピペッタサブアセンブリ及びウエル洗浄サブアセンブリへの液体ラインは直接試薬ためから導かれる。実際に、試薬は試薬コンパートメントに保存され、そして所定の量の試薬が、試薬コンパートメントから試薬ために分配される。装置は試薬ためからアッセイで使用するために流体を引き出す。試薬コンパートメント及び試薬ためはそれぞれ独立した流体センサーに連結されている。ための流体センサーは、ための内部の内容量をモニターし、そして、内容量が所定のレベル以下に低減すると、試薬が試薬コンパートメントからために分配される。同様に、試薬コンパートメントの内容量が所定レベル以下に低減すると、流体センサーが試薬容器を交換又は再充填するようユーザーに信号を送る。二重の試薬コンパートメント/ためアセンブリは、装置のアッセイ処理を中断することなく、流体が試薬コンパートメントで交換されるので、アッセイが装置で実施されるにつれて、装置を流体が連続的にアッセイに供給されることを可能とする。
【0080】
図9に示したウエル洗浄サブアセンブリは穿孔プローブ(710)、ウエル洗浄ヘッド(720)及び洗浄ステーション(730)を包含する。ウエル洗浄サブアセンブリはまた液体試薬サブアセンブリへの液体連結を包含する。ウエル洗浄サブアセンブリは、テストプレートの箔シールを穿孔し、流体をテストプレートに送達し、ピペット操作アセンブリのピペット操作プローブを洗浄し、そしてピペッタから排水を処理するのに使用される。
【0081】
ピペッタサブアセンブリの穿孔プローブのように、ウエル洗浄サブアセンブリの穿孔プローブはテストプレートのウエルでのシールを穿孔し、交換するのに使用される。一つの実施態様では、ウエル洗浄サブアセンブリはまたテストプレートのウエルからシールを除去するためのシール除去ツールを包含している。シールの除去はテストプレートウエルの上のシールを穿孔し、そして、場合によっては、シールを断片に切断し(例えば、先行チップの切断エッジを使用して)そしてウエルの内壁に対して切片を折り曲げることを包含する。一つの実施態様では、シール除去ツールは、i)穿孔方向(穿孔操作中の移動に軸)の一端で穿孔チップを形成するように頂点に対して先細りの外部表面を有する穿孔セクション及びii)穿孔方向に沿って穿孔セクションに隣接して配置されたシール交換セクションを含んでなる穿孔プローブである。ある特定に実施態様では、シール交換セクションは、穿孔方向に対して垂直な横断形状を有し、これはプローブを操作するウエルの開口部の形状に実質的に合致するように選択される。プローブは、プローブをウエル開口部にすべり入り、ウエルの壁に対して穿孔されたシールを押し付け又は折り畳み可能なように、ウエル開口部に関して若干小さいサイズになっている。このようなアプローチは、ウエルの上に配置された検出器(例えば、光検出器及び/又は光イメージング装置)を使用するウエルでのアッセイシグナルを検出するバリアーとしてシールを除去するのに使用し得る。適切なクリアランスは、特定のフィルムの厚さに基づいて選択し得るか、及び/又は約0.1インチ未満、約0.2インチ未満又は約0.3インチ未満であるように選択し得る。
【0082】
穿孔プルーブの一例では、シール交換セクションの横断面形状は円形である。別の実施例では、それは正方形又は円形のコーナーを持つ正方形である。穿孔セクションは円錐形の形状であってもよい。あるいはまた、それは露出した切断エッジを包含していてよく、これらのエッジは例えば先端から半径方向に伸び、そしてウエルの壁に対してシールを再現可能に折り曲げる助けをするように作動し得る。一つの特別な実施例では、チップはピラミッド形状であり、ピラミッドのエッジは露出した切断エッジを提供する。
【0083】
ある種の実施態様では、穿孔プローブはばね荷重され、それにより、プレートシール上にプローブの、穿孔方向に沿って、最大限の下方への力がばねのばね定数により定義される。プローブはまたシール交換セクションに隣接するプレート停止セクションを包含し得、このセクションはウエル中への穿孔プローブの移動の最大限の距離を定義する。一つの特別な実施例では、停止セクションはウエルに入るには大き過ぎる幅を持つプローブの領域であり、そして最大限の距離は停止セクションがウエルの頂部に当る距離により定義される。
【0084】
ウエル洗浄ヘッドは、ウエルからの流体を吸引し、そして新たな正常な液体で置換することによりウエルを洗浄するように構成されている。一つの特別な実施態様では、洗浄ヘッドは、垂直方向にピペット操作プルーブを移動するための移動ガントリーに装着される。さらには、密閉容器の頂部は一つ又はそれ以上のピペット操作開口部を有し、そして遮光引戸は一つ又はそれ以上のピペット操作開口部を有している。遮光引戸はピペット操作位置を有し、ここで密閉容器の頂部のピペット操作開口部は遮光引戸と一列になっている。ピペット移動ステージは密閉容器の頂部に装着され、遮光引戸がピペット操作位置にあるときには、ピペット操作プルーブは低下して密閉容器頂部のピペット操作開口部の下にウエルをアクセスさせるように、構成されている。
【0085】
洗浄ヘッドは、流体を分配又は吸引する低い方の開口部を包含する垂直チューブ要素(プルーブ)の一つ又はそれ以上を含んでなる。一つに実施多様では、低い方の開口部は先端の丸いチューブ末端である。場合によっては、末端は、開口部を平らな表面に対して押し付けるときに、開口部を通して流体が移動するのを可能とするようにスロットされていてもよい。ある種の実施態様では、ディスペンサーは二つ又はそれ以上のチューブ要素を含んでなる。一つの特別な実施例では、異なった試薬が異なったチューブ要素を介して分配される。別の特別な実施例では、一つのチューブ要素を使用して試薬を分配し、また別のチューブ要素を使用して廃棄物を吸引する。マルチプルチューブ要素は、種々の配置、例えば平行チューブ又は同軸チューブとして構成され得る。
【0086】
一つの実施態様では、ウエル洗浄ヘッドはマルチチューブアレイを包含し、このアレイはアレイの中央の分配チューブ要素一つ又はそれ以上及びアレイの周辺の複数の吸引チューブを含んでなる。特別な実施態様では、アレイは、アレイの中央に二つの分配チューブ要素を包含し、それぞれはアッセイ中に使用される緩衝剤及び/又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる。吸引チューブ要素は、分配チューブ要素を取り囲み、そしてマルチウエルテストプレートのウエル底部の外側の部分と一列に並ぶように位置されている。一つの実施態様では、テストプレートのウエルは正方形であり、そしてマルチチューブアレイの分配チューブ要素は、テストチュ−ブとチューブのウエルの四隅の内側と一列に並んでいるように、構成されている。あるいはまた、テストプレートのウエルは、円形であり、そして分配チューブ要素は、テストプレートのウエルの内周辺の四個のほぼ等距離の位置の内側と一列に整列されるように、円形に構成されている。好ましくは、吸引チューブ要素のそれぞれへの液体ラインは独立したポンプ又は真空源(または単独の高能力の真空)と結合されていて、それによって各ラインの真空は、その他のラインが真空に又は空気を吸引しているか否かによって影響されない。一つの実施態様では、分配チューブ要素は、四個の吸引チューブ要素に取り囲まれ、そして分配チューブ要素はウエル底部に関して吸引チューブ要素よりも別の高さ(例えば、より高い高さで)位置し得る。実際に、緩衝剤又は希釈剤は分配チューブ要素から分配され、また吸引チューブ要素は流体をウエルの四隅から吸引する。この構成は、流体の液滴がウエル底部の外の位置に接着するのを防止する。一つの特定の実施態様では、二個の分配ラインが包含され;洗浄工程の洗浄流体を分配するための一つのライン及びウエルの分析の前にアッセイ読み取り緩衝剤(例えば、ECL読み取り緩衝剤)を分配するためのラインである。
【0087】
本発明は、容器、例えば、マルチウエルプレートのウエルから流体を添加するか、又は取り出すためにピペット操作装置を使用する方法を包含する。一つの方法は、連続洗浄を包含し、そして以下のことを含んでなる:(a)ウエルの底部が容器の底部表面に触れる以上の第一の所定の高さになるまで移動ステージを低下させることによって、ピペット操作プルーブを容器中に低下させ、(b)ヘッドの吸引プルーブを介してウエルから流体を吸引し、(c)吸引プルーブが第二のより高い所定の高さになるまでステージを上昇させ、(d)吸引プルーブから流体を吸引しながら分配プルーブから洗浄緩衝剤を連続的に分配して連続洗浄作用を発揮させ、(e)移動ステージを第一の所定高さに低下させ、(f)吸引プル部を介してウエルから流体を吸引し、そして(g)ウエルから洗浄ヘッドを上昇させる。別の方法は別個の洗浄を使用し、そして以下のことを含んでなる:
(a)ウエルの底部が容器の底部表面に触れる以上の第一の所定の高さになるまで移動ステージを低下させることによって、ピペット操作プルーブを容器中に低下させ、(b)ヘッドの吸引プルーブを介してウエルから流体を吸引し、(c)、場合によって、吸引プルーブが第二のより高い所定の高さになるまでステージを上昇させ、(d)分配プルーブから所定量の試薬をウエルに分配し、そして(e)ウエルから洗浄ヘッドを上昇させる。洗浄の質の上昇は、連続及び又は別個の洗浄工程の一つ又はそれ以上を組み合わせること(場合によっては、洗浄の間にプレート振盪工程を包含する)によって達成される。
【0088】
本発明の一つの実施態様では、洗浄ヘッド移動ガントリーも使用してテストプレートウエル穿孔ツールを操作することもできる。図9に示すように、洗浄ヘッド(720)は、移動され得て穿孔ツール(710)の溝(712)と嵌合するすり割りタブ(722)を包含する。次に、洗浄ヘッドの部分的な低下を使用して、穿孔ツールを遮光密閉容器に低下させてアッセイプレートのウエルを穿孔することができる。
【0089】
さらに加えて、ウエル洗浄アセンブリのピペット操作プルーブに超音波、光学及び/又は圧力センサーを装着してテストウエルへの正確な流体送達を確認し得る。
【0090】
マルチウエルプレートでの測定を実施するための装置を使用する方法が提供される。プレートは、通常のマルチウエルプレートであってよい。使用し得る測定技術には、限定されるものではないが、当該分野で既知の技術、例えば、細胞培養ベースのアッセイ、結合アッセイ(凝集テスト、イムノアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、等を含む)、酵素アッセイ、比色アッセイ等を包含する。その他の適当な技術は当業者に容易に明らかであろう。
【0091】
被検体の量を測定する方法は、また被検体に直接または間接的に(例えば、被検体の標識結合パートナーの使用により)付着され得る標識の検出によって被検体を測定する技術をも包含する。このような標識には、直接可視化され得る標識を包含する(例えば、視認可能な粒子及び測定可能なシグナル、例えば、光散乱、吸光度、蛍光、化学発光、電気化学発光、放射能、磁場、等)。使用しうる標識はまた酵素又は測定可能なシグナル、例えば、光散乱、吸光度、蛍光、等をもたらす化学活性を有するその他の化学反応性種をも包含する。生成物の形成は、例えば、基体に関して、測定可能な性質例えば蛍光、化学発光、光散乱などでの差異により、検出し得る。本発明による固相結合法で使用し得るいくつかの(すべてではない)測定方法は、固相からの非結合化合物(例えば標識)を除去する洗浄工程から恩恵を蒙り、又は該工程を必要とする。
【0092】
一つに実施態様では、本発明の装置で行われる測定は、電気化学発光ベースのアッセイフォーマット、例えば、電気化学発光ベースのイムノアッセイを使用し得る。ECLの高感度、広いダイナミックレンジ及び感度は、医療診断の重要な因子である。市販のECL装置は、格別な性能を示し、そしてこれらの装置はそれらの優れた感度、ダイナミックレンジ、角度及び複合試料マトリックスの許容性を包含する理由で広範に使用されている。ECLを発するのに誘起される種(ECL活性種)はECL標識として使用されていて、例えば、(i)金属が、例えば、第VIII族の貴金属由来である有機金属化合物(Ru含有およびOs含有有機金属化合物、例えば、トリスービフェニルールテニウム(RuBpy)部分を包含する)及び(ii)ルミノール及び関連化合物が使用されている。ECLプロセスでECL標識に関与する種は、本文ではECL共反応剤と称する。普通に使用される共反応剤は、RuBpyからのECLのための第三級アミン(例えば、米国特許第5,846,485号を参照)、オキサラート、パーサルフェート、及びルミノールからのECLのための過酸化水素(例えば、米国特許第5,240,863号を参照)を包含する。ECL標識で発生する光は診断手順でレポーターシグナルとして使用し得る(Bard等、米国特許第5,238,808号、参照により本文に組み入れる)。例えば、ECL標識は結合剤、例えば、抗体、核酸プローブ、レセプター又はリガンドと共有結合することができ;結合相互作用での結合剤の関与はECL標識から出されるECLを測定することによってモニターできる。あるいはまた、ECL活性化合物からのECLシグナルは化学的環境を指示し得る(例えば、米国特許第5,641,623号を参照、これはECL共反応剤の形成又は分解をモニターするECLアッセイを記載している)。ECL、ECL標識、ECLアッセイ及びECLアッセイを実施するための器具についての更なる背景については、米国特許第 5,093,268; 5,147,806; 5,324,457; 5,591,581; 5,597,910; 5,641,623; 5,643,713; 5,679,519; 5,705,402; 5,846,485; 5,866,434; 5,786,141; 5,731,147; 6,066,448; 6,136,268; 5,776,672; 5,308,754; 5,240,863; 6,207,369; 6,214,552 及び 5,589,136号 並びに公開 PCT 第 WO99/63347; WO00/03233; WO99/58962; WO99/32662; WO99/14599; WO98/12539; WO97/36931 及び WO98/57154号(これらの全てを参照により本文に組み入れる)。
【0093】
いくつかの実施態様では、電解化学発光(ECL)で使用するのに適合されたプレートは米国特許出願第10/185,274;10/185,363;及び10/238,391号に記載のように使用される。一時に一つのウエルからECLを検出し得るアッセイ方法では、これらのウエルでの電極と電極との接触は一時に一つだけのウエルの電極に電気エネルギーの適用を可能とするように適合されている。装置は、例えば、Glezer等の米国特許出願第11/642,970号に記載されているように、ドライ試薬を含むプレート及び/又はシールされたウエルでのアッセイを実施するのに特によく適合している。
【0094】
一つの実施態様では、本発明はマルチウエルアッセイプレート及びマルチウエル補助プレートを使用する測定を実施する方法を提供する。この方法は以下の工程を包含し得る:
(a)補助プレートの第一補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートの第一テストウエルに移動させる。
【0095】
この方法はさらに追加の補助ウエル及びテストウエルでの工程(a)及び(b)
の繰り返しを包含する。工程は同じ試料及び/又は試薬または異なった試料及び/又は試薬を使用して繰り返し得る。
【0096】
試料及び試薬は共に補助ウエルに配分してアッセイテストプレートでさらに分析する前に試料を希釈する。試料及び/又は試薬を分配する補助ウエルは、分配された試料及び又は試薬に混和又は再構成される液体又はドライ試薬を含有し得る。
【0097】
分配工程(a)はアッセイテストプレートでの分析のための試料又は試薬を調製する予備処理工程として使用し得る(例えば、試料を希釈し、試料中に生物マーカーが最適に存在する条件を提供し、アッセイ測定に適切なアッセイマトリックスを提供し、アッセイ測定に使用されるアッセイ試薬を提供するなど)。この工程は、分配された試料及び/又は試薬で、補助プレートで提供される乾燥アッセイ試薬を再構成するのに使用し得る。従って、移動工程(b)は、前処理試料及び/又は試薬及び/又は試薬及び/又は再構成された乾燥試薬を補助ウエルからテストプレートのウエルに移動することを含んでなる。
【0098】
本発明の一実施態様では、マルチウエルアッセイプレート及びマルチウエル補助プレートを使用する測定を実施する方法は、試料及び/又は試薬を補助プレート中の複数の異なった補助ウエルに順次移動させることを包含する(例えば、試料及び/又は試薬を第一ウエルに移動させ、そして次に第一ウエルから第二ウエルに移動させ、次いで第二ウエルから第三ウエルに移動させるなど)。このプロセスは、例えば、試料及び/又は試薬を順次に希釈し、試料を生物マーカーの抽出/存在に必要な反応性条件に暴露し、そして次に試料をアッセイプレートに移動させる前に反応性条件をクエンチ/中和し、そして/又はマルチプル乾燥補助試薬を試料及び/又は試薬中に再構成させるように、実施され得る。方法は、以下の工程を包含し得る:
(a)補助プレートで補助ウエルの第一セットの第一補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し;そして
(b)試料及び/又は試薬を第一セットの第一補助ウエルから第一セットの第二補助ウエルに移動させ;
(c)、場合によっては、試料を第一セットの追加の補助ウエル一つ又はそれ以上に順次移動させ;そして
(d)、任意の工程(c)が実施されていたならば、工程(b)又は(c)の移動工程を受けた試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートの第一テストウエルに移動させる。
【0099】
方法は、追加のテストウエル及び補助ウエルのセットで工程(b)又は(c)を反覆することをさらに包含し得る。
【0100】
一つの実施態様では、アッセイテストプレート一つ、二つ又はそれ以上をプレと移動ステージで支持し、そして該方法は、プレート移動ステージを介してテストプレートを移動させることを包含する(例えば、図3のプレート移動ステージ230を参照)。アッセイウエルのプロセッシングの間、該方法は、プレート移動ステージを、ウエルを装置のいくつかの成分と一列に並んでいる所定のプロッセシング位置の一つ又はそれ以上に移動させることを更に含んでなる。例示のために、ウエルが器具ピペッタによりアクセスされ得るピペット操作位置、ウエルが器具洗浄プローブによりアクセスされ得る洗浄位置、及びウエルがシグナル誘起及び/又は検出成分と一列に並んでいる分析位置(例えば、ECLアッセイのための計装の場合、電気接触機構及びECLイメージング成分)が存在してよい。害方法は、さらに、以下の点を包含し得る:
(i)第一アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第一アッセイプレート位置へ低下させること、
(ii)プレート移動ステージを第一アッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルのための所定のプロセッシング位置の一つ又はそれ以上に移動させること、及び
(iii)第一アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートスタッカに上昇させること。場合によっては、プレート移動ステージは第二のアッセイプレート位置を含んでなり、工程(i)は第二アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート位置ステージの第二アッセイプレート位置に移動させることをさらに含んでなり、工程(ii)はプレート移動ステージを第二アッセイテストプレートの一つ又はそれ以上のウエルのための所定のプロセッシング位置の一つ又はそれ以上に移動させることをさらに含んでなり、そして
工程(iii)は第二アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートスタッカに上昇させることをさらに含んでなる。
【0101】
本発明の方法で使用される装置は、装置の新規な試料を受け入れ、プロセスする能力を損ねることなく、使用済みのテストプレート又は補助プレートの交換を可能にするように構成されている。従って、本方法は、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)のウエルを使用して試料をプロセスし、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)の全てのウエルが関与した時を決定し、第二アッセイテストプレート(又は補助プレート)を使用して追加の試料をプロセスすることを含んでなる。方法は、更に、第一アッセイテスプレート(又は補助プレート)のプロセスが完了した時を決定し、第一アッセイテストプレート(又は補助プレート)を第三アッセイテストプレート(又は補助プレート)で交換し、第二のアッセイテストプレート(または補助プレート)の全てが関与した時を決定し、そして第三アッセイテストプレート(又は補助プレート)のウエルを使用して追加の試料をプロセスすることを含んでなる。このような順序は、試料プロセスのワークフローを妨げることなく、プレートが使用済みになるにつれて交換するために、無期限に使用できる。一つの実施態様では、本発明の器具(例えば、図1(a)の器具)は、以下の工程を含んでなる方法を実施するのに使用できる:
(i)第一マルチウエルアッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第一アッセイプレート位置に低下させる、
(ii)第二マルチウエルアッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージの第二アッセイプレート位置に低下させる、
(iii)補助プレートはアッセイテストプレートのテストウエルの数に相当する多数の補助ウエルのセットを包含し、
(iv)第一アッセイテストプレート及び第一補助プレートのセットのウエルを使用して試料をプロセスし、
(v)第一アッセイテストプレート及び補助プレートの全てのウエル及びセットが試料に関与した時を決定し、
(vi)第二アッセイテストプレート及び第二補助プレートのセットのウエルを使用して追加の試料をプロセスし、
(vii)第一テスト及び補助プレートのプロセスが完了した時を決定し、そして第一テストプレートを出力プレートスタッカに上昇させ、そして第一補助プレートを開放し、
(viii)第三マルチウエルテストプレートを入力プレートスタッカから第一アッセイプレート移動ステージに低下させ、
(ix)第三補助プレートを第一補助プレート位置に止め、
(x)第二アッセイテストプレート及び補助プレートの全てのウエル及びセットが試料に関与した時を決定し、
(v)第三アッセイテストプレート及び第三補助プレートのセットのウエルを使用してさらに追加の試料をプロセスする。
【0102】
直ぐ上に記載した方法では、アッセイテストプレートのウエルの数を補助プレートのウエルのセットの数と一致させ、それによって両方の消耗品を同じ比率で使用し、かつ同時に交換し得る。代替的実施態様では、補助プレートのウエルのセット数をテストプレート中のテストウエルの数の倍数(例えば、2,3,4、等)又は偶数倍(例えば、2,3,4、等)であり得る。この場合、補助プレートはn倍毎(例えば、四分の二倍、三倍毎)のテストプレートで交換され、又はテストプレートはn倍毎(例えば、四分の二倍、三倍毎)の補助プレートで交換される。別の代替的実施態様では、テストウエル及びプレートあたりの補助ウエルのセットの数は任意の特定の比率で設定され、そして方法は、独立したプレート使用モニター並びにテスト及び補助プレートのプレート交換を提供する。
【0103】
自動器具でのマルチプル試料を測定する一つのアプローチは、次の試料について分析を開始する前に、一つの試料について試料分析を完了することを包含する逐次試料プロセス、即ち低試料処理量を提供する方法である。逐次アプローチは一般的には稼働率が良くない、特に特定の器具成分(ピペッタ、イメージングサブシステム等)試料の分析中短時間の間だけ有効であるときはそうである。処理量を増大させるには、特定の成分が以前の試料をプロセスするのに使用されていないときの時期を利用するような間に差し込むスケジュールによって、以前の試料にプロセスが進行中に、試料にプロセスを開始することが可能である。
【0104】
かかるアプロ−チの一つに実施態様は、プロセス工程の繰り返しブロックに基づく連続インターリーブされたプロセスである。ブロックは、さらに、試料プロセス順序の間に器具が実施する異なった作用に専用される時間部分に分解される。時間部分の間、器具は、作用を受けるアッセイプロセスで正確なステージに試料が存在するならば、時間部分と組み合わされた作用を実施する。例示として、アッセイプロセスは専用の試料添加時間を有し得、この間に器具ピペッタは試料を試料チューブからテスト又は補助ウエルに移動する。キューに試料が存在しない時は、ピペッタはその時間部分に間使用されないままである。同様に、アッセイプロセスは専用テストウエル専用時間部分を有し、この間インキュベーション相の端に到達したウエルは、さらなるプロセス又は分析の前に、洗浄される。所定のブロックの間にインキュベーション相の端に試料が到達しないときは、ウエル洗浄成分はその時間部分の間使用されないままである。さらなる稼働率を獲得するためには、時間部分は、例えば、異なった時間部分での作用が相互に独立して操作し得る成分を使用するならば、重なり合うこともある。特に時間部分両方が同じ器具成分の専用の使用を必要とするときは、ブロック内で重なり合わない時間部分も存在し得る。
【0105】
好ましくは、上述のごとく、連続インターリ−ブされた(interleaved)プロセスを操作する器具は、ウエル又は試料が、もしあれば、特定のプロセスブロックで特定の時間部分の間作用されている所定時間でのアッセイ操作の全ての状況を辿るソフトウェアスケジュラ―を伴うコンピューターコントロールを包含する。上記のスケジュールアプローチは、すべてのウエルが、相当に簡便なスケジュールアルゴリズムに従いながら、実質的に同一のアッセイプロトコルを使用してプロセスされることを確実にする。あるいはまた、ソフトウエアスケジューラーはプロトコルでの工程の一つ又はそれ以上を、ユーザーが定めたように、調整するようにプログラムされていてもよい。
【0106】
プロセスブロックは、限定されるものではないが、以下のものからなる群から選択される時間部分の一つ又はそれ以上を含んでなり得る:
(a)補助プレート試料添加相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは試料チューブから補助プレートのウエルに試料を移動するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、希釈剤をウエルに添加しそして/又はウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(b)補助プレート試料移動相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは補助プレートの第一ウエルから補助プレートの第二ウエルに試料を移動するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、希釈剤をウエルに添加しそして/又は第二ウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(c)試薬再構成相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは補助プレートのウエルに希釈剤を添加するように嵌合され、そしてピペット操作サブアセンブリはウエルのシールを穿孔し、そして/又はウエルの内容物を混合するようにさらに嵌合されている;
(d)テストプレート添加相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリは試薬又は試料を試料チューブ又は補助ウエルからアッセイテストプレートのテストウエルに移動するように嵌合されている;
(e)アッセイウエル洗浄相の一つ又はそれ以上、ここでピペット操作サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルを洗浄するように嵌合され、そして洗浄サブアセンブリは読み取り緩衝剤をウエルに添加するようにさらに嵌合されている;
(f)検出相の一つ又はそれ以上、ここで検出サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルからアッセイシグナルを検出し、そして、場合によっては、該シグナルを誘起するようにさらに嵌合されている;
(g)アッセイウエル穿孔相の一つ又はそれ以上、ここで洗浄サブアセンブリはアッセイテストプレートのウエルを穿孔するように嵌合されている;
(h)アッセイテストプレート振盪相の一つ又はそれ以上、ここでプレート移動ステージはステージに保持されたアッセイテストプレートを振盪するように嵌合されている;
(i)消耗品アイデンティファイアー情報移動相の一つ又はそれ以上、ここで消耗品のアイデンティファイアーを読み取るか又は更新する;
(j)器具準備/維持相の一つ又はそれ以上、これらは流体プライム相,プルーブ清浄相、プレート充填及び未充填相、等を包含し得る。
【0107】
本発明は、アッセイ操作(上記のアッセイ操作の一つ又はそれ以上を包含し得る)がプロセスブロック(ブロック1,2,3、等)の反覆順序と一致した時間部分であるアッセイプロセスを包含し、該方法は以下の工程を含んでなる:
(a)第一試料の分析のためのプロセスブロック1でのアッセイ操作の第一セットを実施し、ここでアッセイ操作の第一セットが各プロセスブロック内の時間部分の第一セットと一致している;
(b)第一試料の分析のためのプロセスブロック1+nでのアッセイ操作の第二セットを実施し、ここでアッセイ操作の第二セットが各プロセスブロック内の時間部分の第二セットと一致し、そしてnが整数≧1である;
(c)第二試料の分析のためのプロセスブロック1+xでのアッセイ操作の第一セットを実施し、ここでmは整数であり、そして1≦x≦nである;
(d)第二試料の分析のためのプロセスブロック1+x+nでのアッセイ操作の第二セットを実施する。
【0108】
アッセイプロセスは、さらに、追加のプロセスブロックで追加の時間部分で実施される各試料についての追加のアッセイ操作を含んでなる。例えば、第一試料の分析は、さらに、プロセスブロック1+n+mでのアッセイ操作の第三のセット及び/又はプロセスブロック1+n+m+oでのアッセイ操作の第四のセット等を含んでなり、ここでm及びnは整数≧1であり、そしてアッセイ操作の各セットはプロセスブロック内でのそれらの専用時間部分に一致している。同様にして、第二試料の分析は、さらに、ブロック1+x+m及び1+x+oで第三及び/又は第四の操作セットを実施することを含んでなる。
【0109】
アッセイプロセスはまた、さらに、追加の試料についてのアッセイ操作を実施する(又は、同一試料についての反復分析を実施する)ことを含んでなり、例えば、第三及び/又は第四の試料の分析はプロセスブロック1+x+y及び1+x+y+z(ここでy及びzは整数≧1である)でこれらの試料のアッセイ操作の第一セットを実施し、そして次の操作は各試料についてであり、第一及び第二の試料と同じ時限を使用して実施される。本発明の一つの実施態様では、アッセイ操作の第一セットを、複数のプロセスブロックの連続シリーズ、例えば、2,3,10,48,49,96,97,192,193又はそれ以上のプロセスブロックのそれぞれの間に、新しい試料(又は古い試料の反復試料)について実施する。先に記載したように、特定のプロセスブロックの間で、特定のプロセス作用を要する試料が存在しないと、該プロセス作用は除外してもよい。好ましくは、器具スケジュラ―は、プロセスブロックの期間又はプロセスブロック内のその他の作用に影響することなく、作用の除外を可能にするように構成されている。
【0110】
アッセイプロセスは、アッセイ反応混合物を作製する(例えば、補助ウエル又はアッセイテストウエルで試料を試薬と組み合わせることにより)ことを含む操作及びアッセイ反応の生成物の分析又はさらなるプロセス(例えば、ウエルを洗浄し、アッセイを誘起及び/又は検出し、反応生成物を補助ウエルから他の補助ウエル又はアッセイテストウエルに移動させる)を包含する操作を含んでなる。両方の操作はプロセスブロック内の定められた時点で起こり得る。あるいはまた、アッセイ反応混合物は、当初のプロセスブロック(例えば、プロセスブロック1)で作製され、そして生成物を次のプロセスブロック(例えば、プロセスブロック1+n)で分析/プロセスされる。当初と次のブロックとの間の介在ブロックの数(nの数値)の選定によって、アッセイ反応のためのインキュベーション時間設定の構成可能なアプローチが提供される。アッセイプロセスのプロセスブロックはアッセイテストプレート振盪相の一つ又はそれ以上含んでなり、これらの相はテストプレートの溶液を混合し、テストプレートでのアッセイ反応を促進するのに使用される。本発明の一つの実施態様では、アッセイプロセスは、試料がアッセイプレートでプロセスされているときに、各プロセスブロックは、その他のプロセス操作がこれらのブロックで起こっているか否かについて(例えば、試料がインキュベートされているときプロセスブロックの間に、ただしその他の操作を要する試料が存在しない)実質的に同一のシリーズの振盪相を包含するように構成されている。このアプローチは、アッセイテストプレートで実施されたアッセイ反応で、各試料について、観察された振盪プロファイルの変化によるアッセイシグナルの顕著な変化を除去するのに使用され得る。
【0111】
いくつかの装置保全操作(例えば、流体路の始動又はアッセイプレート、補助プレート及び/又はその他の消耗品の交換)は、比較的少ない間隔で行われ、そして、例えば、各試料で又は各プロセスブロックで行われることは必要とされないことがある。連続インターリーブされたアッセイプロセス(上記の如く)は、一つまたはそれ以上の該保全操作を包含し得、連続操作を維持しながら、アッセイテストプレートの交換が包含される。
【0112】
保全操作を包含するアッセイ操作の一つの実施態様では、各プロセスブロックはこれらの保全操作のためのタイムスライスを包含し;ソフトウェアスケジューラーはいくつかのプロセスブロックの操作をスケジュールし、そして、装置用途又は保全スケジュールに基づいてこれらを他のものから除外し得る。
【0113】
保全操作を包含するプロセスの代替的実施態様では、正常のプロセスブロックを何らかの保全機能が要求されるとき(例えば、アッセイテストプレート及び又はその他の消耗品の交換)、保全プロセスと交換される。保全プロセスブロックにおいて、新規な試料のプロセスの開始と組み合わされたタイムスライスは除外され、保存操作のタイムスライスと交換される。試料キューで待機する試料があるなら、これらの試料のプロセスの開始は一プロセスブロック後進される。この実施態様では、保全プロセスブロックは、通常のプロセスブロックと同じ期間を有し、また工程内の試料について操作のためのタイミングが影響されないように、設計される。
【0114】
保全操作を包含するプロセスの別の代替的実施態様では、保全操作が要求されるときには、通常のプロセスブロックを、試料のプロセスと組み合わされたタイムスライスが除外され、保全操作と組み合わされたタイムスライス(場合によっては、試料の制御されたインキュベーション例えばプレ−ト振盪が保持されている)で交換される。保全プロセスブロックは、通常のプロセスブロックと同じ期間を有し、またブロックンお間インキュベーション層にある何れのアッセイも影響されないように設計されている。このような保全ブロックで保全操作をスケジュールすることについての一つのアプローチでは、ソフトウェアスケジューラーが、あらかじめ、保全ブロックが稼働し、いずれの先行ブロックにも新しい試料が導入されないときを決定する(もしこれらの試料がスケジュウルされた保全ブロックの間にプロセス操作(振盪以外の)を必要ならば)。加えて、スケジューラーは、試料キュー及び工程内の試料の助教に基づいて、試料がプロセス(振盪以外の)を必要とせず、該タイムスロットに保全ブロックを挿入する解放されたプロセスブロックが存在することを決定できる。異なったスケジュールのアプローチでは、k番目のプロセスブロックごとに保全ブロックとして、プレスケジュールできる(ここでkは任意の整数であり、場合によっては、4−24又は6−12である)。特定の保全機能を実施するか、又は保全要求に応じて除外してもよい。このアプローチでは、特定の試料と組み合わされたアッセイ操作(振盪以外の)は、kの倍数で、間隔を空けて、保全ブロックの間、試料プロセスが必要ないことを確実にする(例えば、kが6であると、試料のプロセスはブロック1で開始され、そして追加のプロセス工程はブロック7で生じ、そして最終プロセス工程はブロック31で生じる)。
【0115】
本発明は、アッセイ操作をプロセスブロック(ブロック1,2,3、等)の反覆順序内でタイムスライスに一致させるアッセイプロセスを包含する。このプロセスは以下の工程を含んでなる:
(a)
(i)第一試料を試料チューブから補助プレートの補助ウエルの第一セットの第一ウエルに移動させ、そして第一試料をアッセイ試薬(保持ウエルに提供された乾燥試薬であり得る)と結合させる;
(ii)第一試料を補助ウエルで混合する;
ことを含んでなるプロセスブロック1での第一試料のためのアッセイ操作の第一セットを実施し;
(b)
(i)第一試料を補助ウエルの第一セットの第一ウエルから補助ウエルの第一セットの第二補助ウエルに移動させ、そして試料をアッセイ試薬(保持ウエルに提供された乾燥試薬であり得る)と結合させる;
(ii)第一試料を補助ウエルで混合する;
(iii)第一試料をアッセイテストプレートの第一アッセイウエルに移動させる;ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロックn+1,ここでnは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第二セットを実施し;
(c)
(i)補助ウエルの第一セットの第三ウエルにアッセイ希釈剤を分配し、そしてウエルで乾燥試薬を再構成する;
(ii)第一アッセイウエルを洗浄する(例えば、ウエルの内容物を吸引し、洗浄緩衝剤をウエルに分配することにより);
(iii)第一アッセイウエルの内容物を吸引する;
(iv)補助ウエルの第一セットの第三ウエルから再構成乾燥試薬を第一アッセイウエルに移動させる;
ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロック1+n+m,ここでmは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第三セットを実施し;
(d)
(i)第一アッセイウエルを洗浄する(例えば、ウエルの内容物を吸引し、洗浄緩衝剤をウエルに分配することにより);
(ii)場合によっては、第一アッセイウエルの内容物を吸引し、そして検出緩衝剤(例えば、ECL読み取り緩衝剤)をウエルに分配する;
(iii)第一アッセイウエルからアッセイシグナルを誘起及び/又は検出する
ことを含んでなる次のプロセスブロック(ブロック1+n+m+o、ここでoは≧1の整数である)での第一試料のためのアッセイ操作の第三セットを実施し;
(e)工程(a)―(d)を追加の試料一つ又はそれ以上について実施し、異なったプロセスブロックを追加の試料一つ又はそれ以上のそれぞれについて開始し、各試料については異なったアッセイウエル及び異なった補助ウエルのセットを使用する。
【0116】
本発明はまた以下の変法の一つまたはそれ以上を有する代替的実施態様をも包含する;
(1)工程(a)及び(b)の操作を一つのプロセスブロック(この場合n=0)で実施してもよい;
(2)工程(d)を除外してもよく(この場合n=0)、そして工程(a)はさらに(iii)第一試料をアッセイテストプレートの第一アッセイウエルに移動させることを含んでなる;
(3)工程(c)を除外してもよい(この場合n=0);
(4)工程(a)―(d)の操作のセットを各プロセスブロックで二つ又はそれ以上の試料で実施し、二つ又はそれ以上のアッセイウエル及び補助ウエルのセットを使用し(例えば、工程(a)(i)は、さらに、第二試料チューブから第二試料を補助ウエルの第二セットの第一ウエルに移動させることなどを含んでなり得る);及び/又は
(5)試料について工程(a)―(d)の操作のセットを追加のアッセイウエル及び補助プウエルのセットで繰り返す(例えば、工程(a)(i)は、さらに、第一試料を補助ウエルの第二セットに移動させること含んでなり得、そして工程(b)(iii)は、さらに、第一試料を補助ウエルの第二セットから第二アッセイウエルに移動させること含んでなり得る)。
【0117】
場合によっては、プロセスはまた使用されたアッセイプレート及び/又は補助プレートの交換を包含し得、そして上記の通り保全ブロックを実施することを包含し得る。
【0118】
一つの実施態様では、方法は、以下の工程を包含する:
(a)試料チューブラックを試料サブアセンブリに導入し;
(b)試料ラックサブアセンブリでのアイデンティファイアーから試料及びアッセイ―特定情報を読み取り、そして/又はユーザーによりコンピューターユーザインターフェイスに入力されたコンピューターユーザー情報を読み取り;
(c)補助プレートを補助プレートアセンブリに導入し;
(d)補助プレートのアイデンティファイアーからのアッセイ特異的情報を読み取り;
(e)テストプレートを遮光密閉容器のプレート導入開口部に導入し;
(f)アッセイプレートのアイデンティファイアーからのアッセイ特異的情報を読み取り;
(g)プレート導入開口部の戸を密閉し;
(f)テストプレートを光検出器の下で一つ又はそれ以上のウエルに位置するように移動させる;
(g)ピペット操作アームサブアセンブリを使用して補助プレートの補助ウエルの一つ又はそれ以上で試薬を再水和するか、そして/又はピペット操作アームサブアセンブリを使用してテストプレートのウエルの一つ又はそれ以上を前処理し;
(h)試料ラックサブアセンブリの試料チューブから試料用量を採集し、そして該試料用量をアッセイテストプレートのウエルにピペットで分注し;
(i)補助プレートから試料試薬を採集し、そしてこれらの試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(j)一つ又はそれ以上のウエルからルミネッセンスを検出し;
(k)補助プレートの追加の補助ウエルを使用して、テストプレートの追加のウエルで前記工程の一つ又はそれ以上を繰り返し;
(j)使用したテストプレートをプレートエレベータに移動し;
(k)プレートエレベータを上昇させ;そして
(l)プレート導入開口部からテストプレートを除去する。
【0119】
方法はまた、場合によっては、以下の工程の一つ又はそれ以上を含んでなり得る:
(i)補助プレートの補助ウエルで試料及び又は前処理し、そしてテストプレートの補助ウエルの一つに又はそれから前処理された試料及び/又は試薬をピペットで分注し;
(ii)補助ウエル及び/又は補助プレートのウエル及び/又はテストプレートの一つ又はそれ以上からシールを除去し;又は
(iii)テストプレートウエルの一つ又はそれ以上の電極に電気エネルギーを適用する(例えば、電解化学発光を誘起させるために)。
【0120】
装置、消耗品及び方法を臨床試料のアッセイを実施するのに使用し得る。 これらはマルチウエルプレートフォーマットでの自動化試料調整及び分析を実施するのに特に適合している。 検出し得る生物因子には、ウイルス、細菌、菌類及び寄生虫性病原体、並びに生物学的毒素が包含される。 因子自体が検出され得るか、または因子自体は因子から誘導される物質(、限定されるものではないが、細胞断片、タンパク質、核酸、リピド、多糖類及び毒素を包含する)を測定して検出され得る。本文に記載の装置及びアッセイ消耗品はアッセイのパネルを実施するのに使用され得る。試料中で測定できる被検体のパネルは、例えば、疾患状態又は生理学的状態と組み合わされた被検体又は活性のためのアッセイパネルを包含する。
【0121】
いくつかのこのようなパネルは、以下のもののパネルを包含する:サイトカイン及び/又はそれらのレセプター(例えば、TNF-alpha, TNF-beta, ILl-alpha, ILl-beta, IL2, IL4, IL6, IL-10, IL-l2, IFN-y, 等の一つ又はそれ以上), 成長因子及び/又はそれらのレセプター(たとえば、EGF, VGF, TGF, VEGF, 等の一つ又はそれ以上), 乱用薬物、治療薬物、ビタミン、病原特異的抗体、自己抗体、(例えば、Sm, RNP, SS-A, SS-alpha, J0-1, 及び Scl-70 抗原に対する抗体の一つ又はそれ以上), アレルゲン特異性抗体、腫瘍マーカー(例えば、CEA, PSA, CA-125 II, CA 15-3, CA 19-9, CA 72-4, CYFRA 21-1, NSE, AFP, 等の一つ又はそれ以上), うっ血性心疾患及び/又は急性心筋梗塞を包含する心疾患のマーカー (例えば、one or more of Troponin T, Troponin I, ミオグロブリン, CKMB, ミエロペルオキシダーゼ, グルタチオンペルオキシダーゼ、b-ナトリウム排泄タンパク質 (BNP), alpha-ナトリウム排泄タンパク質 (ANP), エンドセリン,アルドステロン,
C-反応性タンパク質 (CRP), 等の一つ又はそれ以上),うっ血と組み合わされたマーカー (例えば、Fibrin モノマー, D-ダイマー, トロンビンー抗トロンビン複合体、プロトロンビンフラグメント1 & 2, 抗-Factor Xa, 等の一つ又はそれ以上), 急性ウイルス性肝炎のマーカー (例えば、one or more of 肝炎A ウイルスに対するIgM 抗体, 肝炎B コア抗原に対するIgM 抗体、肝炎 B 表面抗原, 肝炎C ウイルスに対する抗体、等の一つ又はそれ以上), アルツハイマー病のマーカー (alpha-アミロイド, beta-アミロイド, Ab 42,
Ab 40, Ab 38, Ab 39, Ab 37, Ab 34, タウタンパク質、等), 骨粗鬆症のマーカー (例えば、交差結合 Nor C-テロペプチド, 総デオキシピリジノリン, 遊離デオキシピリジノリン, オステオカルシン, アルカリホスファターゼ, I 型コラーゲンのC-末端プロペプチド, 骨特異性アルカリホスファターゼ,等)の一つ又はそれ以上, 受胎状態又は受胎関連障害のマーカー(例えば、エストラジオール, プロゲステロン,卵胞刺激ホルモン(FSH), 黄体形成ホルモン(LH), プロラクチン, hCG, テストステロン,等の一つ又はそれ以上), 甲状腺疾患のマーカー (例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH), 総T3, 遊離T3, 総T4, 遊離T4, 及び逆T3の一つ又はそれ以上),及び前立腺がんのマーカー (例えば, one or more of 総PSA, 遊離PSA, 複合PSA, 前立腺酸ホスファターゼ, クレアチニン キナーゼなどの一つ又はそれ以上)。本発明のいくつかの実施態様では、例えば、特定の疾患状態又は生理学的状態と関連する被検体の一つ又はそれ以上、二つ又はそれ以上、四つ又はそれ以上或いは十又はそれ以上を測定することを包含する(例えば、パネルに一緒にグループとされた被検体、例えば、上で列記された被検体;例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH), 総T3, 遊離T3, 総T4, 遊離T4, 及び逆T3の一つ又はそれ以上)。
【0122】
好ましいパネルはまたDNA 又は RNA レベルを測定するための核酸アレイを包含する。
このようなアレイは、例えば、特定の生物又は病原体の存在、特定の疾病状態、特定の遺伝子型等の存在に関連する核酸を検出するのに使用し得る。
【0123】
一つの実施態様では、このようなアレイは、サイトカインのためのmRNA コーディングのmRNAレベル、成長因子、アポトーシス経路の成分、P450酵素の発現、腫瘍関連遺伝子の発現、病原体(例えば、上で列記した病原体)等を測定するのに使用される。好ましいパネルはまた個体(例えば、SNP分析)、病原体、腫瘍細胞等の遺伝子型決定のための核酸アレイを包含する。好ましいパネルはまた酵素及び/又は酵素基質(例えば、ユビキチン化、プロテアーゼ活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、核酸プロセシング活性、GTPアーゼ活性、グアニンヌクレオチド交換活性、GTPアーゼ活性化活性等と関連する基質及び/又は酵素)のライブラリーを包含する。好ましいパネルはまたレセプター又はリガンド(例えば、G-タンパク質結合レセプター、チロシンキナーゼレセプター、核ホルモンレセプター、細胞接着分子(インテグリン、VCAM, CD4, CD8)、主要組織適合性複合タンパク質、ニコチン性レセプター、等)のライブラリーを包含する。好ましいパネルはまた異なった源(例えば、異なった細胞タイプ、細胞株、組織、生物、活性状態等)からの細胞、細胞膜、細胞断片、再構成膜、細胞小器官等のライブラリーを包含する。
【0124】
生物学的薬剤のアッセイを実施するための方法もまた提供される。一つの実施例では、方法は結合アッセイである。別の実施態様では、方法は固相結合アッセイ(一つの例では、固相イムノアッセイ)であり、アッセイ組成物をアッセイ組成物中に存在する関係のある被検体(又はその結合競合体)を結合する結合表面の一つ又はそれ以上と接触させることを含んでなる。この方法はまたアッセイ組成物を関心のある被検体と特異的に結合可能な検出試薬に一つ又はそれ以上と接触させることを包含する。好ましい実施態様によるマルチプレックス結合アッセイ方法は当該分野で入手可能な多数のフォーマットを包含し得る。適当なアッセイ方法は、サンドイッチ又は競合結合アッセイフォーマットを包含する。サンドイッチイムノアッセイの例は、米国特許第 4,168,146 号及び第 4,366,241号に記載されている。競合イムノアッセイの例は、Buechler 等の米国特許第 4,235,601号; 第4,442,204号;及び第 5,208,535号に開示された方法を包含する。 一つの例では、小分子毒素例えば海産および菌類毒素が競合イムノアッセイフォーマットで有利に測定できる。
【0125】
検出試薬、結合表面の結合成分及び/又は架橋試薬として使用し得る結合試薬は、限定されるものではないが、抗体、レセプター、リガンド、ハプテン、抗原、エピトープ、ミミトープ、アプタマー、ハイブリッド形成パートナー及びインターカレーターを包含する。適当な結合試薬組成物は、限定されるものではないが、タンパク質、核酸、薬物、ステロイド、ホルモン、リピド、多糖類、及びこれらの組合せを包含する。用語「抗体」は、もとのままの抗体分子(抗体サブユニットのインビボ再会合により組み立てられたハイブリッド抗体を包含する)、抗体フラグメント、および抗体の抗原結合ドメインを含んでなる組み換えタンパ質構成物を包含する (例えば、Porter & Weir, J.Cell Physiol., 67 (Suppl 1):51-64, 1966; Hochman et al., Biochemistry 12:1130-1135, 1973;に記載のようなもの;これらを参照によりここに組み入れる). この用語はまたもとのままの抗体分子、抗体フラグメント、及び、例えば標識の導入によって、化学的に変性された抗体構成物をも包含する。
【0126】
本文で使用される「測定された」は、定量的及び定性的測定を包含するものと理解され、そして種々の目的のために実施された測定を包含し、これらには、限定されるものではないが、被検体の存在の検出、被検体の量の定量、既知の被検体の同定、及び/又は試料中の道の被検体の同定が包含される。一つの実施態様では、結合表面の一つ又はそれ以上に結合された第一結合試薬及び第二結合試薬の量が、試料中の被検体の濃度数値、即ち試料の容量当たりの各被検体の量として表わされる。
【0127】
被検体は、電解化学発光ベースのアッセイフォーマットを使用して検出し得る。
電解化学発光測定は好ましくは電極表面に固定されたかまたはほかに収集された結合試薬を使用して実施される。特に好ましい電極には、特別に設計されたカートリッジ及び/又はマルチウエルプレート(例えば、24−、96−、384―などのウエルプレート)の底部にパターン化され得るスクリーン印刷されたカーボンインク電極が包含される。
カーボン電極の表面のECL 標識からの電解化学発光は、係属中の米国特許出願第 10/185,274号及び第 10/185,363号 (二件の発明の名称は、“Assay Plates, Apparatus Apparatus“及び”Methods for Luminescence Test Measurements”, 2002年6月28日出願であり、参照により本文に組み入れられる)に記載の如くのイメージングプレート装置を使用して誘起され、測定される。 同様なプレート及び装置は現在入手可能である (MULTI-SPOT(登録商標) 及び MULTI-ARRAY(登録商標) plates 及び SECTOR(登録商標) 装置, Meso Scale Discovery, a division of Meso Scale Diagnostics, LLC, Gaithersburg, MD)。
【0128】
一つの実施態様では、プレート内の電極に固定される抗体は、サンドイッチイムノアッセイフォーマットでの選択された生物薬剤を検出するのに使用し得る。
【0129】
別に実施態様では、プレート内に組み込まれた電極にパターン化された抗体のマイクロアレイをサンドイッチイムノアッセイフォーマットでの選択された生物薬剤を検出するのに使用し得る。従って、各ウエルは、プレートの作動電極に固定された捕捉抗体、及び、場合によっては、ドライ形態で、標識された検出抗体及び試料の分析に必要な、そして陽性及び陰性対照を実施するための全ての試薬の一つ又はそれ以上を含んでいる。一つの例では、単独ウエル内のマルチプル結合表面を有するアレイは、繰り返されるテストで疑似陽性同定を顕著に低減させ得る。
【0130】
陽性対照法は、シグナルの発生を妨げることにより疑似陰性測定をもたらす条件又は試料を同定するのに提供される。この観点によると、陽性対照法は、試料を周辺の試料で観察されることが期待されていない陽性対照物質(例えば、非毒性陽性対照物質)に対する結合試薬(例えば、抗体)と接触させ;次に試料を陽性対象物質に対する標識された検出試薬(例えば、抗体)を接触させ;そしてシグナルを測定することを含んでなる。従って、陽性対照は、試料とは無関係に、一定の陽性シグナルを常に提供すべきものである。顕著に低減されたシグナルは、試料が抗体結合反応又はシグナル発生プロセスを妨げていることを指示しているか、又はプレート又は装置での不調を指示し得るものである。
【0131】
陰性対照法は、検出試薬とマッチしない捕捉試薬(例えば、抗体)の使用を提供する。この方法は、試料を捕捉試薬とマッチしない検出試薬の存在下に接触させ、そしてシグナルを測定することを含んでなる。従って、陰性対照は、試料とは無関係に、陰性シグナルを提供すべきものである。陰性対照からの顕著に上昇されたシグナルは、陰性対照捕捉試薬に対するマッチしない検出試薬の非特異的結合をもたらす試料中の物質、例えば、交差結合剤の存在を指示している。
【0132】
他に疑似陽性同定を提供する非特異的結合効果を同定する特異的捕捉抗体として、同一種(例えば、ポリクローなるマウス、ウサギ、ヤギなど)からの非特異的抗体の混合物を使用する方法が提供される。この混合物は実際のテスト測定に使用される抗体の種を包含するように選択し得る。
【0133】
疑似陽性測定の頻度を低減するために交互に独立してアドレスできるウエルで少なくとも二種の異なったペアの補足及び検出試薬(例えば、抗体)を使用する方法が提供される。従って、第一の結合試薬ペアは一次同定として使用され、この同定が、陽性であれば、第二の結合試薬ペアを使用する確認試験を開始する。
【0134】
ペアは、生物学的薬剤の同一マーカーまたはエピトープを目標とするか、または、あるいはまた、これらのペアは、さらには、生物学的薬剤の異なったマーカーまたはエピトープを目標とすることによって、二種の測定の直行性を増大させ得る。
【0135】
交互のウエルにおける少なくとも二種の異なった抗体ペアの配列は特に有利である。この観点では、ペアは、一次同定セットとして交互に存在し、これによって確認テストとしてウエルを専用とする必要性が無くなる。代わりに、試料が、最近のテストに基づいて(第一又は第二のペアのいずれかに基づいて)陽性であることが疑われるときは、次のテストウエルを操作することによって確認が簡単に行われる。
【0136】
検出方法の信頼性は、更に、単独ウエルで二種又はそれ以上の異なった捕捉試薬を提供することにより、改善され、ここでは(a)二種又はそれ以上の異なった抗体が、同一生物学的ターゲットの同一のマーカー及び/又はエピトープを認識し、そして又は(b)二種又はそれ以上の異なった抗体が同一生物学的ターゲットの異なったマーカー及び/又はエピトープを認識する。
【0137】
一つの実施態様では、プレートは結合試薬(例えば、抗体又は核酸)の固定されたアレイを有し、そして試料中の生物学的薬剤(bioagent)は対応する固定試薬及び対応する標識検出試薬と結合してサンドイッチ複合体を形成する。いくつかの実施態様では、アレイは電極に形成され、そして検出はECL測定を使用して実施される。一つの実施態様では、ECL 読み取り緩衝剤の添加後に、電圧を作動電極にかけることにより、電極の標識が誘起されてECL を発し,そして発光されたECLがCCDカメラでイメージ化される。場合によっては、ECL測定の前に洗浄を加えてもよく、アッセイ感度に有利になり、特に汚染した環境でのアエロゾル資料によって生じる光学的に混濁した試料にとっては有利になる。
【0138】
イメージ分析を使用してアレイの発光光の位置を定め、これにより試料の薬剤の同定をする。イメージ分析は、また、抗体アレイの各要素からの発光された光に強度を提供し、そして各生物学的薬剤の正確な定量を可能にする。
【0139】
本発明の装置は、様々なアッセイ消耗品、例えば、試料チューブ、チューブラック、補助プレート、テストプレート、及び液体試薬コンパートメントを使用する。一つの実施態様では、アッセイ消耗品は、アイデンティファイアー(あるいはまた、本明細書を通じてアイデンティファイアー、消耗品アイデンティファイアー又はアッセイ消耗品アイデンティファイアーと称する)を含んでなり、そしてアッセイ装置又はその成分はアイデンティファイアーと相互作用するアイデンティファイアーコントロラーを含んでなる。本文に記載の通り、アイデンティファイアーは、アッセイ消耗品に関する情報(限定されるものではないが、消耗品がいかにして製造され、取り扱われるか、また消耗品が装置でいかに使用されるかを包含する)を包含する。従って、装置はアッセイの実施においてアッセイ消耗品を使用するように構成されていて、そして装置は、以下のものから選択される操作を行うように適合された装置を包含している:
(i) アッセイ消耗品と関連するアッセイ消耗品アイデンティファイアーからの情報を読み取り;
(ii) アッセイ消耗品アイデンティファイアーからの情報を抹消し; そして/又は
(iii) 情報をアッセイ消耗品アイデンティファイアーに書き込む。
【0140】
情報は装置によってさまざまな操作を行うのに使用され得る:これらの操作は、例えば、いずれかの観点での生物学的アッセイを行うこと、アッセイ消耗品及び又はアッセイ装置の使用及び/又は性能を辿ること、アッセイ消耗品に特有の特別な情報を該消耗品と関連付けること、それによって同一又は異なったアッセイ装置でのその次の適用で該情報にアクセスおよび使用でき、そして/又は措置によるアッセイの実施前、中及び/又は後に装置によって行われる操作の一つ又はそれ以上を調整すること。アッセイ装置での使用及び製造を辿るアッセイ消耗品アイデンティファイアーの使用に関しては、係属中の米国予備特許出願第 61/271,873号, 2009年7月27日出願、 (Ref. No. 221000USPR00) を参照のこと(この記載はその全体を参照により本文に組み入れられる)。
【0141】
一つの実施態様では、アッセイ消耗品アイデンティファイアー、消耗品、その由来及び/又はその使用に関する情報を保存するメモリーを含んでなる。一つの実施態様では、メモリーは持久メモリーである。持久メモリーはパワーなしで保存情報を保持し得るコンピューターメモリーである。一つの実施態様では、本発明で使用される持久メモリーは、EEPROM、バーコード、フラッシュメモリー、ICC及びこれらの組合せからなる群から選択される。代替的実施態様では、持久メモリーはRFIDである。さらに他の実施態様では、持久メモリーはバーコードである。
【0142】
追加の代替的実施態様では、二つ又はそれ以上の持久メモリー素子を本発明で使用し得る。例えば、第一アイデンティファイアーを含む第一アッセイ消耗品をアッセイ装置で使用し得、そして追加のアイデンティファイアーを含む追加のアッセイ消耗品もまたアッセイ装置で使用し得る。各アイデンティファイアーは同一又は異なったタイプのメモリーを包含し得る。しかしながら、メモリーのそれぞれの異なったフォームでは、別個のアイデンティファイアーコントロラーが存在する。そして、あるアッセイ情報は一つのアイデンティファイアーに保存され、そして他のアッセイ情報は同一又は異なったタイプの追加のアイデンティファイアーに保存される。例えば、装置で使用される一つのアッセイ消耗品はアイデンティファイアーとしてEEPROM 又はRFIDを包含し、これに対して装置はまた例えばアイデンティファイアーとしてバーコードを含む追加のアッセイ消耗品を使用し得る。アッセイ装置は第一アイデンティファイアー、即ちEEPROM 又はRFIDとインタフェイスし得るアイデンティファイアーコントロラーを包含し、そして装置は更にバーコードとインターフェイスする追加のコントロラーを包含し得る。
【0143】
本発明のアッセイ装置は、持久メモリーの操作をコントロールするアイデンティファイアーコントローラー及びアッセイ装置のその他の素子を包含する。アイデンティファイアーコントローラーは場合によっては連絡インターフェイスにわたる持久メモリーとインターフェイスするためのマイクロコントローラーを包含する。このインターフェイスは通常のインターフェイスアーキテクチャーおよびプロトコルたとえばI2C,二回線継続バスプロトコルと組み合わさっていてもよい。マイクロコントローラーは持久メモリーにアドレスし、そしてメモリーでの書き込み、読み取り及び抹消を行う。
【0144】
消耗品アイデンティファイアーは消耗品に位置されていてもよいし、または別個の素子であってもよい。いずれの場合でも、装置は各消耗品のための特有のアイデンティファイアーを有するように設計され得る。あるいはまた、装置は、一つの別個の消耗品アイデンティファイアーを複数の消耗品に関する情報を保持するように使用するように構成されていてよい。一つの例では、消耗品の各パッケージが、パッケージ中の複数の消耗品に関する情報を保持するパッケージに装着された(または、あるいはまた、パッケージに供給される)パッケージ特有のアイデンティファイアーを有する。場合によっては、各消耗品は消耗品に付着された追加の特有の消耗品―特定アイデンティファイアーを担有する。この消耗品―特定アイデンティファイアーは、主に、消耗品を特有に同定しそしてパッケージ特有アイデンティファイアーの情報とリンクさせるのに、使用される。この実施態様では、ロット情報内容及びまたは編集不能のアイデンティファイアー、例えばバーコードを使用し得る。
【0145】
アイデンティファイアーは、例えば、製作の過程で、又はアッセイ装置で使用前のいろんな時に応じて、プログラムされている。アイデンティファイアーは、アッセイまたはアッセイ装置、装置また発生装置の素子の操作をコントロールするマルチステップアッセイの工程の前、間又は後に使用される情報(あるいはまた本文では「アッセイ情報」または「アッセイ消耗品情報」と称する)でプログラムされている。用語「アッセイ情報」は、特別なアッセイまたはアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料を特有に同定するか、又は特別なアッセイまたはアッセイ工程、アッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料を他のアッセイ消耗品、消耗品ドメイン、生物学的試薬、又は試料から区別するのに使用されるいずれに情報をも含み得る。アッセイ情報は、消耗品情報、試料情報、保護チェーン情報、消耗品/テストウエル情報、アッセイプロセス情報、消耗品安全情報及びこれらの組み合わせを包含し得る。アッセイ情報のそれぞれのタイプを以下に詳述する。
【0146】
例えば、アッセイ情報は、ロット同定情報に限定されないが、ロット特定分析パラメーター、製造プロセス情報、原料情報、有効期限、Material Safety Data Sheet (MSDS)情報、製品挿入物情報(すなわち、アッセイ消耗品例えばアッセイタイプ、アッセイ実施方法、アッセイ消耗品の使用指針、アッセイ試薬、又は両方等に伴う製品挿入物に包含又は記載されているいずれの情報)、アッセイ消耗品又はアッセイ又はマルチ工程アッセイの一工程で使用される試薬の一つ又はそれ以上のための閾値及び/又は校正データ、及びアッセイ消耗品のテストウエルの一つまたはそれ以上内のアッセイ試薬及び/又は試料の位置を包含する消耗品情報を包含し得る。
【0147】
消耗品アイデンティファイアーはまたロット同定情報をも包含し、即ち、アセンブリ消耗品特別なロットを同定するのに使用される情報、このものはロット特異的分析パラメーターとは別個であり、装置で使用される所定のロットに固有の情報、例えば、該ロットからの消耗品でアッセイを実施する、又は該ロットからの消耗品から誘導されるアッセイ結果を分析するのに固有の情報を包含する。一つの実施態様では、アッセイ消耗品がマルチウエルアッセイプレート又はカートリッジであるときは、ロット特定の分析パラメーターは限定されるものではないが以下のものを包含し得る:
(i)情報を解釈するのに使用されるスキームを決定する修正レベル;(ii)消耗品タイプ;(iii)製作年月日;(iv) ロット番号:(v) 有効期限;
(vi)化学的交差反応を説明するための漏話補正マトリックス;
(vii)消耗品及び各内部陰性対照で実施されるアッセイの閾値;
(viii)各内部陽性対照で実施される範囲;
(ix)陽性対照試料のカートリッジで実施される各アッセイの範囲;
(x)データの統一性を確保するためのソフトウェアチェックサム;
(xi)インウエル(またはインテストウエル)対照受容範囲;
(xii)アッセイ名称及び/又はアイデンティファイアー;
(xiii)装置及び消耗品の操作を証明するのに使用する陰性及び陽性品質対照を包含するアッセイ品質対照に関する情報;
(xiv)校正情報例えばマスター校正曲線;及び
(xv)アッセイ校正機器及びまたはアッセイ校正機器範囲の番号および名称。
【0148】
アッセイ情報は、試料情報、例えば、アッセイ消耗品の少なくとも一つのテストウエル内の試料の位置、試料についてのアッセイ消耗品で得られたアッセイ結果、及びアッセイ消耗品でのアッセイであったか及び/又はあるであろう試料の同定を包含し得る。
【0149】
アッセイ情報はまた保管のチェーン、例えば、試料及びまたはアッセイ消耗品の対照、移動及び又は分析に関する情報を包含し得る。保管のチェーン情報は、保管のチェーン、例えば、試料及び/又はアッセイ消耗品の対照、移動及び/又は分析に関する情報をも包含し得る。保管のチェーン情報は、ユーザー同定、アッセイのための時間及び日付スタンプ、アッセイ中の実験室におけるアッセイ装置の位置構成及びQC (品質管理)状況、アッセイ実施前後のアッセイ消耗品についての保管及び又は位置情報、並びにアッセイが装置で進められている前、間、又は後でのユーザー作成のフリーテキストコメント入力から選択し得る。さらにまた、保管のチェーン情報(chain of custody information)は、アッセイ消耗品の製作の間の工程の一つまたはそれ以上のための時間、日付、製作個人又はプロセスパラメーター、製作の後の及び/又はアッセイ消耗品製作中の工程の間でのアッセイ消耗品についての保管、位置及び/又は保存状態を包含し得る。
【0150】
アッセイ情報はまた消耗品/テストウエルの情報、例えば、消耗品タイプ及び構造、アッセイ消耗品に包含されるアッセイ試薬の位置及び同定(例えば、構造、組成、配列、濃度及び又は由来)、及びアッセイ消耗品のアッセイテストウエル内のアッセイ試薬の位置及び同定を包含し得る。
【0151】
さらには、アッセイ情報はアッセイ中に装置によって適用されるべき個々のアッセイパラメーターに関するアッセイプロセス情報を包含する。たとえば、そのようなアッセイ情報は、所定のアッセイのための工程順序、アッセイ中またはアッセイの特別な工程中で使用または添加すべきアッセイ試薬、例えば、緩衝剤、希釈剤及び又は該アッセイで使用すべきキャリブレーターの同定、濃度及び/又は量を包含し得る。アッセイ情報はまたマルチ工程アッセイ中またはアッセイの特別な工程中で適用及び又は測定すべき光のタイプ又は波長;アッセイ中装置によって適用されるべき温度;アッセイのインキュベーション時間;及びアッセイ中に収集された生のデータを装置に適用すべき統計又はその他の分析方法をも包含する。
【0152】
追加の実施態様では、情報は、消耗品テストウエル/補助ウエル情報、即ち消耗品のテスト又は補助ウエルの一つ又はそれ以上で装置によって先に達成されたアッセイに関する情報、及び消耗品内でテスト又は補助ウエルの一つまたはそれ以上で装置によって達成されるアッセイに関する情報を包含する。したがって、アッセイがいったん装置で実施されると、コントローラーを使用してアッセイ結果をアイデンチティファイアーに書き込み得る。そのような情報は、限定されるものではないが、アッセイ中に装置によって採集された生の又は分析されたデータ(ここで分析されたデータは、採取後に統計分析に付与されたデータであり、そして生のデータはこのような統計分析に付与されていないデータである)、所定のアッセイ中に使用されたアッセイ消耗品内のテスト又は補助ウエルのリスト、アッセイ消耗品で又はアッセイ消耗品内のテスト又は補助ウエルで実施される事象のスケジュール、アッセイに付与されなかったアッセイ装置、アッセイ又は所定のアッセイまたはアッセイ工程の間に得られたアッセイ又は装置のエラー及びこれらの組み合わせのリストを包含する。
【0153】
また、情報は、例えば以下に示すようなアッセイ装置の素子をコントロールするデータを含んでなる:一つ又はそれ以上の光検出器、遮光密閉容器;アッセイ消耗品を装置に又は装置から外に移動するためのメカニズム;装置でアッセイ消耗品を一つまたはそれ以上の光検出器及び又は電気的接触と並列及び配向させるためのメカニズム;アッセイ消耗品を辿る及び/又は同定する追加のメカ二ムム及び/又はデータ保存メディア;発光を誘起する電気エネルギー源の一つ又はそれ以上;一つまたはそれ以上の消耗品を保存し、スタックし、移動し、そして又は分配するためのメカニズム;アッセイ中に消耗品の複数のテストウエルから順次、実質的に同時に又は同時に消耗品からの光を測定するためのメカニズム;及びこれらの組み合わせ。
【0154】
さらにまた、アッセイ装置中のアイデンティファイアー/コントローラーを、セキュリティメカニズム、例えば、正しいアッセイ消耗品が装置で使用されていることを確認するのに、使用し得る(以下本文では、「消耗品セキュリティ情報」と称する)。アッセイ情報は、消耗品が指定されたベンダーにより製作されたことを証明するためのデジタルサインを包含し得る。一つの実施態様では、不適切なアッセイ消耗品、例えば、偽の消耗品又はアッセイ装置と他に適合しない消耗品が装置内に存在していると、コントローラーは装置またはその素子を作動しなくする。さらには、又はあるいはまた、アイデンティファイアー/コントローラーを装置でのアッセイ消耗品の適切な位置を検出するのに使用し得る。例えば、装置中のアッセイ消耗品又はその一部分の適切な位置を検出し、それによって、コントローラーは、アッセイ消耗品が正しい配置に置かれるまで装置またはそのセイ消耗品の適切な位置を検出するのに使用し得る。例えば、装置中のアッセイ消耗品又はその一部分の適切な位置を検出し、それによって、コントローラーは、対応して、消耗品が正しい配置に置かれるまで装置またはその素子を作動させなくする。例えば、アッセイ消耗品の欠陥の性質に基づいて、コントとローラーはアッセイ消耗品又はその全体での使用を拒否するか、又は装置がテスト又は補助ウエル又はテスト又は補助ウエルのセットの使用を拒否する。一つの実施態様では、装置はアッセイ消耗品及び/又はその中のテスト又は補助ウエルでの診断分析を行って、そこでの欠陥を同定しそしてコントローラーは診断分析の結果を消耗品のアイデンティファイアーに書き取らせる。消耗品を後に異なった装置で使用すると、この診断分析の結果がコントローラーに読み取られ、装置で使用され、相応して、該消耗品又は消耗品のテスト又は補助ウエルの使用を調整する。去らん他の実施態様では、アッセイ消耗品はその製作中またはそのあとに、品質管理のコントロールに付されて、この品質管理コントロールの結果がアッセイ装置のアッセイ消耗品のユーザーによる後の使用及び又は証明のためにアイデンティファイアーに書き込まれる。
【0155】
アッセイ情報はまた消耗品又はてそのテスト又は補助ウエル又は生物学的試薬のためのオーソライゼーション情報を包含し、例えば、特別なユーザーが特別な消耗品又は生物学的試薬を使用する有効なライセンスを有しているか否かに関する情報、特別なアッセイ及び特別な消耗品又は生物学的試薬を使用することがユーザーに許可されている回数の数、及び、もしあるとすれば、かかる用途での限定、例えば、ユーザーのライセンスが研究目的のみであるか否かを包含する。そのような情報は、また特別な消耗品又は生物学的試薬がリコールに付されていたか否か又はほかに使用に不適又は許可されていなかったか否かに関する検証情報をも包含し得る。リコール情報(recall information)及び任意の最終リコールチェック日付及び/又はタイムスタンプがアイデンティファイアーに書き込まれ得る。
【0156】
アッセイ情報はさらにアッセイ消耗品、テスト又は補助ウエルに使用される生物学的試薬の由来に関する情報、例えば、誘導された原試料又は原試料から除去された世代の数などを包含する情報を包含し得る。例えば、アッセイ試薬が報はさらにアッセイ消耗品、テスト又は補助ウエルに使用される生物学的試薬の由来に関する情報、例えば、誘導された原試料又は原試料から除去された世代の数などを包含する情報を包含し得る。例えば、アッセイ試薬が抗体であるときは、アッセイ情報は抗体が誘導されたハイブリドーマの同定、例えば、該ハイブリドーマのATCC寄託番号を包含し得る。
【0157】
アッセイ情報は、追加として、個々の操作がこの消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料で、例えば、消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬の製作の間に、またはアッセイ又は工程が消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料で行われている間に、行われるので、消耗品、テスト又は補助ウエル又は生物学的試薬又は試料に関する情報を包含し得る。例えば、アッセイ消耗品が、複数のテスト又は補助ウエルを包含するときは、アッセイ装置が複数のアッセイ消耗品の単独テスト又は補助ウエルでアッセイ又はマルチ工程アッセイを実施し得る。一旦アッセイ又はアッセイ例えば、アッセイ消耗品が、複数のテスト又は補助ウエルを包含するときは、アッセイ装置が複数のアッセイ消耗品の単独テスト又は補助ウエルでアッセイ又はマルチ工程アッセイを実施し得る。一旦アッセイ又はアッセイ工程がアッセイ装置で完了すると、コントローラーがこのアッセイ結果,例えば、アッセイまたはアッセイ工程で生じた生の又は分析されたデータをアイデンティファイアーに記録し、そして/又はコントローラーはアッセイ消耗品のいずれのテスト又は補助ウエルが圧政またはアッセイ工程で使用されたか。そしてまたはアッセイ消耗品のいずれのテスト又は補助ウエルをなお使用すべきかを記録する。アッセイ消耗品は後の使用のために保存し得て、そしてユーザーがアッセイ消耗品の別のテスト又は補助ウエルを使用しようとするときは、コントローラーはアッセイ消耗品のアイデンティファイアーの保存されたアッセイ情報を読み取って、いずれのテスト又は補助ウエルが使用されたか、そして又はなお使用すべきか、そして又はこれらのアッセイの結果を同定する。次に、コントローラーはアッセイ装置、装置またはその素子に指令を発して、未使用のテスト又は補強ウエルでのアッセイ又はアッセイ工程を実施する。
【0158】
さらには、所定のアッセイプロトコルは特別なタイプの消耗品のセットを必要とロトコルでの使用のために入力すると、一つまたはそれ以上の追加のアッセイ消耗品が、装置でのアッセイプロトコルを実施するのに必要なことがあり、例えば、一つ又はそれ以上の試薬及び特別に構成された補助プレートがこのマルチウエルアッセイプレートの使用に必要になることがある。所要の消耗品のそれぞれはアッセイプロトコルのための消耗品要件に関する情報を伴う消耗品アイデンティファイアーを包含し得る。必要な所望品の一つをアッセイ装置に入力し、そしてアイデンティファイアーコントローラーがこの消耗品の消耗品コントローラーと相互作用するとき、装置は装置に存在する素子の一覧表を取り込み、そして結果を消耗品アイデンティファイアーに保存された消耗品要件と対比する。いずれかの所要消耗品が存在しないか又は不十分な供給で存在していると、装置は、ユーザーに所要の消耗品アイデンティファイアーに保存された情報に基づいてそのアッセイプロトコルのために追加の所要消耗品を入力するよう促進する。装置に二つ又それ以上のアッセイ消耗品が使用されていると、装置は、各消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに保存された消耗品要件に基づいて、第一アッセイ消耗品及びいずれの組み合わせ消耗品を正しく同定する。装置は、アッセイ消耗品及び組み合わせた消耗品が、試料が移動される前に、装置に装填されることを確認する。相当する組み合わせ消耗品無しに、第一アッセイ消耗品のみが装置に充填される場合、装置は、ユーザーに予定の時間内に装置内で組み合わせ消耗品を同定しないときは、組み合わせ消耗品を充填することを促進する。装置は、ユーザーに、マッチしていないアッセイ しよう消耗品が装置に充填されているかを通知する。アッセイ消耗品の利用可能なマッチしたセット(例えば、特別なアッセイのためのマルチウエルアッセイプレート及び所定の試薬)が存在しないと、装置は資料を移動させない。装置は、アッセイのスタート前に、アッセイプレートの有効期限をチェックし、そして装置はユーザーに警告を発し、いずれの有効期限後の消耗品の使用を阻止する。試料吸引の前に消耗品が有効期限切れであると、装置は資料をプロセスしない。部分的に使用された消耗品が異なった装置に取り付けられると、消耗品の用途が自動的に次の利用可能な未使用のウエルで開始する。
【0159】
アイデンティファイアーはまた所定のアッセイ消耗品がアッセイ装置に存在する時間を辿るのに使用し得る。従って、アッセイ消耗品がアッセイ装置に挿入されるか又は接触されると、アッセイ装置のタイマーが始動し、そしてスタート時間がアイデンティファイアーに記録される。アッセイが消耗品又は消耗品内部のテスト又は補助ウエルで開始されると、その時間もまた記録される。装置、装置又はその素子がシャットダウン(例えば、電力を止めることにより)されると、タイマーが停止し、そしてその時間がアイデンティファイアーに記録される。それで、タイマーが停止するたびに、累積された搭載時間がアイデンティファイアーに記録される。
【0160】
様々の実施態様によれば、上記のキャリアーで提供される生物学的試料又は試薬は生物学的試薬で操作するよう企図された装置から別個にライセンスされている。様々の実施態様では、アッセイ装置、装置又はその素子はネットワークと連結され、このネットワークは、装置がユーザー、製作者及び/又は生物学的試薬のライセンサー、消耗品又は装置により又はそれらのために操作されるコンピューター装置と公的及び/又は個人的ネットワークに亘って連絡することを可能とする。
【0161】
様々の実施態様では、限定されたライセンスは、ライセンスされた装置のみに特別な生物学的分析のためのライセンスされた生物学的試薬、消耗品、又は装置に使用を提供できる。従って、特別なユーザーが有効なライセンスを有していると、例えば、特別な消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに含まれるデジタルサインを基にして、生物学的試薬、消耗品、又は装置が真正であることを証明することができる。様々の実施態様では、アイデンティファイアーはまた生物学的試薬が同一の証明で使用するために再充填されないように、一時使用について提供するようにプログラムされ得る。
【0162】
いくつかの実施態様では、装置がユーザー、製作者及び/又は生物学的試薬のライセンサー、消耗品又は装置により又はそれらのために操作されるコンピューター装置と公的及び/又は個人的ネットワークにアクセスを有する装置又はその素子によって、アイデンティファイアーが読み取れられるときは、幾つかのアッセイ情報はアッセイ装置に連絡され、そしてアッセイ装置のアイデンティファイアー/コントローラーを介して局所的な読み取り、書き出し及び抹消をし得る。例えば、リコール及び/又はライセンス情報はネットワーク接続を介して利用可能であるアッセイ情報のサブセットであり得て、一方、追加のアッセイ情報、例えば、ロット特定、有効期限、構成データ、消耗品特異性情報、アッセイドメイン情報、アッセイ結果情報、消耗品セキュリティ情報、又はこれらの組合せは、アイデンティファイアーに局在的に保存され,そして他にはアッセイ装置でのネットワーク連結を介しては入手できない。一つの実施態様では、リコール、ライセンス及び/又は消耗品セキュリティ情報はアッセイ装置のネットワーク連結を介して入手可能であり、そして残りのアッセイ情報はアイデンティファイアーに局在的に保存される。アッセイ装置は、装置ハードウェア、装置ファームウェア装置データ獲得及びコントロールソフトウェアおよび方法又は消耗品データを包含する。様々の実施態様では、装置ハードウェアは、電子コントロール、及びデータ回路構成、例えば、マイクロプロセッサーまたマイクロコントローラー、メモリ及び持久保存を包含得る。様々の実施態様では、装置ハードウェアは、また、生物学的試薬を取り扱う物理的装置、例えばロボティックス及び試料ポンプをも包含する。様々の実施態様では、装置ファームウエアは装置ハードウェアに関連して、基本操作を実施するための低レベル、コンピューター読み取り可能な装置を包含する。様々の実施態様では、装置ファームウェアは、装置ハードウェアのマイクロプロセッサーでの操作を開始するための低レベル、コンピュータオヨもとり可能な命令を包含する。様々の実施態様では、装置ファームウェアは、装置ハードウェアでマイクロプロセッサーの操作を開始するためのマイクロプロセッサー命令を包含する。
【0163】
装置データ獲得及びコントロールソフトウェアは、特別な生物学的分析に関する可視発光情報を獲得するためのさらに特定の操作、例えば電荷結合素子〈CCD)を操作する装置ハードウェアをコントロ−ルするような装置ファームウェアとインターフェイスするより高レベルのソフトウェアである。様々の実施態様では、データ獲得及びコントロールソフトウェアは、例えば、以下の状態を提供するソフトウェア実行状態マシンを包含する:(i)アイドル;(ii)走査(iii)休止及び(iv)エラー。様々の実施態様では、状態マシン(state machine)がアイドル状態にあるときに、特別なデータ獲得又は装置コントロール操作を行うよう一般目的のマシンから命令を受けることができる。様々の実施態様では、一般目的のコンピュウーターは装置に対するTCP/IPソケット結合を開き、装置がアイドル状態にあるか否かを定め、そして次に命令及び/又はパラメーターの伝送を開始する。様々の実施態様では、例えば、SSHプロトコルを使用して符号化されたTCP/IP連結を確立する。命令及び/又はパラメーターは、ASCIIコード化、人読み取り可能な消耗品及び/又は生物学的装置の挙動を定める方法情報の形態であり得る。様々の実施態様では、しょうもうひんおよびまたはほうほうはASCIIテキストファイルの形態で保存される。様々の実施態様では、一般目的のコンピューターはFTPプロトコルを使用してASCIIテキストファイルを装置に伝送する。様々のその他の実施態様では、方法及び/又は消耗品情報はアイデンティファイアーにASCIIテキストファイルの形態で保存できるが、情報は、本願での教示から逸脱することなく、その他のデータフォーマットで表示することができる。
【0164】
さらに他の実施態様では、アッセイ装置は、複数の異なったアッセイ消耗品、例えば、マルチウエルアッセイプレート、補助プレート、一つ又はそれ以上の試料チューブラック、及び/又はアッセイ試薬の容器を使用する。装置で使用される単独アッセイ消耗品は、複数の消耗品アイデンティファイアー、例えば、全体の消耗品に関係する情報を包含する第一アイデンティファイアー及び消耗品の素子に関係する情報を包含する同一又は異なったタイプの追加の消耗品アイデンティファイアーの一つ又はそれ以上を包含し得る。例えば、アッセイ消耗品が試料チューブラックであると、消耗品は、EEPROM、バーコード、又はRFIDを全ラックの特定の情報、例えば、ロット情報及び又はラックの特定のパラメーターと共に包含する。試料チューブラックはまた二つ又はそれ以上の追加のアイデンティファイアー、例えばバーコードを個別の試料及び又はラック内の位置に特定の情報、例えば、ラックの所定の位置に存在する試料に関する情報と共に包含し得る。さらに、追加のアイデンティファイアーを装置で使用して、ラック内の所定の位置に存在する試料に関する情報、例えば、追加のアイデンティファイアーが良く見えず、装置で読み取りがたいときに、試料又は試薬がラック中に存在し、そして、追加のアイデンティファイアーが装置で読み取られるときに、試料又は試薬が存在しない。
【0165】
アッセイ装置で使用される消耗品アイデンティファイアーの各タイプについては、相当するアイデンティファイアーコントローラーが存在する。例えば、装置がEEPROMアイデンティファイアー及びバーコードを伴うアッセイ試薬の容器を伴うマルチウエルアッセイプレートを使用するときは、装置はEEPROMコントロラー及びバーコードコントローラーを包含する。各コントロラーは所定のアイデンティファイアーに保存されたデータを検出し、アップロードし、そして装置は場合によってはそのアイデンティファイアーからアップロードされたデータを基にしてアッセイパラメーターの一つ又はそれ以上を調節する。アッセイが一旦完了すると、アイデンティファイアーコントロラーはそのアッセイ又は装置でのその消耗品の使用に関するアイデンティファイアーへの情報を書き込む。装置は読み取り可能なアイデンティファイアーを有していないいずれの消耗品をも排除するようにプログラムされている。
【0166】
装置は、ユーザーに試薬アイデンティファイアーを操作するよう促進し、そして操作された情報を記録する。装置は、ユーザーにコントロール、キャリブレーター及び試薬アイデンティファイアーを走査し、走査された情報を記録するよう促進する。装置は、消耗品の状態を持続して辿り、それによって、電力損失又は予測されないシャットダウンの場合に、状態を維持し得る。装置は、試薬瓶の中の流体の量を推定し、そして試薬消費量を推定する。
【0167】
特別の実施態様では、本発明はマルチウエルアッセイプレート、補助プレート及びアッセイの実施における試料チューブラックを使用するように構成されたアッセイ装置を提供する。アッセイプレート及び補助プレートはそれぞれの消耗品と組み合わされたアッセイプレート及び補助プレートアイデンティファイアーを有している。好ましくは、プレートアイデンティファイアーの少なくとも一つは余もとり・書き込み操作のために構成されている。一つの特定の実施例では、補助プレートはEEPROMアイデンティファイアーを有し、そしてアッセイプレートはバーコードを有している(またその逆)。試料チューブラックは、また、それと組み合わされたチューブラックアイデンティファイアー(またはバーコード)を有し、チューブラックを同定し、そして、場合によっては、チューブラック位置を同定する(本願で先に記載の通り)。アッセイ装置は、以下の操作を行うように適合された装置を含んでなる:
(i)一つ又はそれ以上の試料チューブラックと組み合わされたチューブラックアイデンティファイアーからのチューブラック同定及びチューブ位置情報を読み取る;
(ii)試料チューブラックの試料チューブと組み合わされたチューブアイデンティファイアー(例えば、バーコード)を読み取る;
(iii)情報を読み取り、アッセイプレート又は補助プレートから選択された、好ましくは補助プレートの第一アッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに書き込む;
(iv)情報を読み取り、そして、好ましくは、アッセイプレート又は補助プレートから選択された、好ましくは補助プレートの第二の異なったアッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーに書き込む。
【0168】
第一アッセイ消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーは、ロット及び/又はアッセイ特異的プロセス及び/又は分析パラメーター及び消耗品使用情報を包含する。この情報及びチューブ位置情報は装置によるマルチウエルアッセイプレートでのアッセイ前、中及び/又は後のアッセイ装置によって行われる一つ又はそれ以上の操作を調整するのに使用される。第一消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーの情報は、装置によって更新されて、第一及び第二消耗品でのウエルの仕様を辿り、そして、場合によっては、アッセイ結果に関する情報を保存し、そして装置は情報を抹消及び/又はアイデンティファイアーに書き込むように構成されている。一つの実施多様では、あいでんてぃふぁいあーにほうがんされるアッセイ情報は、以下のものからなる群から選択される:
(i)製作者の同定を証明するデジタルサイン;(ii)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのロットコード;(iii)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートの有効期限;(iv)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのタイプ;(v)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートの連続化された同定;及び(vi)補助プレート又はマルチウエルアッセイプレートのロット特定パラメーター。さらにまた、マルチウエルアッセイプレートのロット特定パラメーターは、以下のものからなる群から選択される:
(i)インウエルコントロール許容範囲;(ii)アッセイ名称;(iii)アッセイセイアイデンティファイアー;(iv)アッセイ閾値;(v)アッセイ品質管理の番号及び同定;(vi)アッセイ品質管理許容範囲;(vii)校正情報;(viii)アッセイキャリブレーターの番号及び同定;(ix)アッセイキャリブレーター許容範囲;(x)マルチウエルアッセイプレートの化学的クロストークマトリックス;及び(xi)これらの組合せ。第一消耗品アイデンティファイアーは、持続メモリー、例えば、RFIDタグ、バーコード、ICC、EPROM、及びEEPROMを含んでなり得る。一つに実施態様では、持続メモリ−はバーコードである。追加の消耗品アイデンティファイアーは、持続メモリー、例えば、RFIDタグ、バーコード、ICC、EPROM、及びEEPROMを含んでなる。一つに実施態様では、追加の消耗品アイデンティファイアーは、EEPROM又はRFIDである。
【0169】
第一及び第二消耗品を使用するアッセイを実施するための本発明の装置は、以下の工程を含む方法を実施するように構成されている:
(i)第一及び第二消耗品のアイデンティファイアーを読み取る;(ii)消耗品が有効であり、期限切れではなくそして一緒に使用するのに適していることをロット及びアッセイ情報から決定する;(iii)試料を分析するのにいずれのウエルが利用可能か(例えば、未使用)を決定する;(iv)消耗品を使用して(場合によっては、アイデンティファイアーのパラメーターを使用して、装置によって行われる操作の一つ又はそれ以上を調整する)試料の一つまたそれ以上を分析する;及び(v)第一消耗品と組み合わされたアイデンティファイアーを更新する。
【0170】
アッセイ消耗品、例えば、マルチドメインマルチウエルプレート及び補助プレートを使用する一つのアッセイ操作、及びアッセイ装置は、装置に消耗品を挿入してアイデンティファイアーコントラーと消耗品に添付又は組み合わせたアイデンティファイアーとの相互作用を可能とすることを含んでなる。あるいはまた、消耗品パッケージはそれに添付されたか又はそれと組み合わされたアイデンティファイアーを包含し、そして、消耗品を装置に挿入する前に、消耗品パッケージと組み合わされたアイデンティファイアーをアイデンティファイアーコントラーと接触させる。アイデンティファイアーに保存されたアッセイ情報を基にしてアッセイを開始する前にアッセイパラメーターを調整し得る。その後に、装置は、消耗品と適切な電気、流体及び/又は光学接続をし(消耗品及び装置の電気、流体及び/又は光学コネクターを使用することにより)、そして消耗品を使用してアッセイを実施する。試料は消耗品を装置に挿入する前に消耗品に導入し得る。あるいはまた、試料は、消耗品を装置に挿入した後で、装置に素子によって導入される。アッセイはまた一つ又はそれ以上のアッセイ試薬を消耗品に添加し、そしこれらの種々のアッセイ試薬を添加するための命令はアイデンティファイアー煮保存され、そして装置はこれらの試薬を、アッセイ消耗品アイデンティファイアーに保存された命令に従って、アッセイ前又は中にこれらの試薬を消耗品に添加する。
【0171】
実施例
実施例1.一つ又はそれ以上のターゲット被検体についての一工程ECLベースイムノアッセイ
ECLベースアッセイで使用されるように構成された16スポット96ウエルテストプレート(図4(a)に示し、また添付本文に記載した通り)を本文に記載され、例えば図1に示された装置で使用した。テストプレートは、電解化学発光測定を実施するのに適した組み込みスクリーンプリントカーボンインク電極、及び作動電極で16「スポット」又は露出領域を定める各ウエルに底部に作動電極上に位置したパターン化誘電層を有していた。関心のある一つ又はそれ以上のターゲット被検体のための種々の捕捉抗体がテストプレートの各ウエル内の異なったスポットに固定された。テストプレートはプレートのウエルをカバーするフォイルシールを包含していた。
【0172】
本文に記載し、例えば、図5(b)に示した通りの384ウエル補助プレートは、四つの補助ウエルの96セットを包含していた。補助ウエルの各セットは、一つ又はそれ以上の検出抗体を包含する乾燥検出試薬及びアッセイ希釈剤の成分を含む少なくとも一つのウエルを包含していた。検出抗体は関心のあるターゲット被検体の一つ又はそれ以上と結合した。検出抗体はSULFO−TAG NHS エステル(Gaitherburg, MD,Meso Scale Discovery,LLC,Meso Scale Diagnosticsの一部門,LLC,から入手可能)、ルテニウムートリスービピリジンのスルホン化誘導体を基にする電解化学発光ラベルで標識されていた。補助ウエルのセットの第二のウエルは乾燥剤を包含していた。各セットの追加の二つの保持用エルは、場合によっては、アッセイでの一つ又はそれ以上の希釈工程に使用してもよい。補助プレートはまたプレートのウエルをカバーするフォイルシールを包含していた。
【0173】
補助プレートは補助プレートサブアセンブリに入れ、そしてテストプレートは本文に記載された通り装置の遮光密閉容器の入り口プレート導入開口部に入れた。第一の補助ウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして試料の量をピペット操作アームによって第一補助ウエルにピペットで入れて、補助ウエルの検出抗体を再構成した。ウエル内の溶液を吸引及び分配することによって、溶液をピペットで入れることによって十分な混合を行った(本文では「シップ及びスピット」(sip and spit)と称する)。場合によっては、試料を所定に時間インキュベートした。第一テストウエルのシールをウエル洗浄サブアセンブリで穿孔した(場合によっては、検出抗体が再構成されている間に)。第一補助ウエルのインキュベートされた混合物の量を第一テストウエルに移し、そして混合物を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした(実施されているアッセイの性質に基づく)。第一テストウエルを緩衝剤で洗浄し、そしてECL読み取り緩衝剤で満たした。
【0174】
第一テストウエルを、プレートキャリッジを使用してイメージ検出器の下に再配置した。装置をテストプレートの底部の接触を通じて第一テストウエルの電極と電気的に接触させ、そして、イメージ検出器が得られたECLをイメージしながら、線形電圧走査を使用してECLを誘起した。イメージ分析ソフトウェアを使用して、電圧走査期間にわたって測定した総集積光シグナルを算出することによって、第一テストウエルの各スポットからECLを定量した(バックグラウンド光レベル及び検出器オフセットを修正した後)。
【0175】
上記の操作を、補助ウエルの各セット及びプレート中の相当するアッセイテストウエルについて、繰り返した。
【0176】
アッセイが一つ又はそれ以上の試料洗浄工程を包含していると、試料の用量を最初試料ラックサブアセンブリから補助プレートの第一希釈ウエルに移し、このウエルに希釈剤の容量を加え、試料と混合した。場合によっては、より高い希釈レベルを達成するために、第一希釈ウエルからの希釈試料の用量を、希釈剤の第二用量を含む台に希釈ウエルに移した。第一テストウエルのシールを、ウエル洗浄サブアセンブリによって穿孔し、そして希釈試料の用量を第一テストウエルにピペットで入れた(上記の如く、未希釈試料に代えて)。あるいはまた、試料希釈は希釈剤をテストウエル又は第一補助ウエル中の試料に加えることによって行ってもよい。
【0177】
実施例2.一つ又はそれ以上のターゲット被検体についての二工程ECLベースイムノアッセイ
実施例1の如く、16スポット96ウエルテストプレート及び384補助プレートを本文に記載され、例えば図1(a)に示された装置で使用した。関心のあるターゲット被検体の一つ又はそれ以上についての種々の捕捉抗体を、テストプレートの各ウエル内の異なったスポットに固定化した。補助ウエルの各セットは、アッセイ希釈剤中の乾燥検出抗体を含む少なくとも一つのウエルを包含していた。補助ウエルのセットの第二のウエルは乾燥剤を包含していた。補助ウエルのセットの少なくとも二つの追加のウエルが希釈工程、例えば、連続希釈工程のために包含されていた。
【0178】
補助プレートを補助プレートサブアセンブリに入れ、そしてテストプレートを本文に記載の通り装置の遮光密閉容器の入力プレート導入開口部に入れた。第一テストウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして試料の量をピペット操作アームによって第一テストウエルにピペットで入れた(場合によっては、テストウエルに移す前に、実施例1に記載の通り試料を希釈した)。補助ウエルの検出抗体を再構成した。ウエル内の溶液を吸引及び分配することによって、溶液をピペットで入れることによって十分な混合を行った。試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした(実施されているアッセイの性質に基づく)。第一テストウエルを緩衝剤で洗浄した。
【0179】
第一テストウエルを調製している間に、第一補助ウエルのシールはピペット操作アームサブアセンブリにより穿孔され、そして希釈剤の量を補助ウエルに加えて検出抗体を再構成した。再構成された検出抗体の用量を第一テストウエルに加え、次いでECL読み取り緩衝剤を加え、そして混合物を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートした。第一テストウエルを、プレートキャリッジを使用してイメージ検出器の下に再配置し、そして、実施例1に記載の如く、ECLを誘起し、そしてアッセイシグナルを分析し、報告した。
【0180】
上記の操作をプレート中の補充ウエルの各セット及び相当するアッセイテストウエルについて繰り返した。高い処理量を維持するために、インターリーブされた試料プロセスを装置で使用することもできる。
【0181】
実施例3.サブタイピングを包含する上気道感染抗原についてのECLベースイムノアッセイ
この実施例では、実施例1におけるような一工程イムノアッセイを記載するが、以下のような装置の追加のプロセシング能力を例示する:
(i)ターゲット被倦怠のマルチプルパネルに対する試料の同時分析;
(ii)自動化試料調製内臓装置;及び
(iii)インフルエンザの検出およびサブタイピングのために開発された特定のプロセシング工程。この実施例では、16スポット96ウエルテストプレートは次の二種のテストウエルを包含する:(i)テストウエルの半数(48)はインフルエンザの検出およびタイピングのために設計され(タイピングウエル)そしてタイピングウエルはインフルエンザ核タンパク質A(NP A)及びインフルエンザ核タンパク質B(NP B)のための固定化捕捉抗体を有するスポットを包含し、そして(ii)テストウエルの他の反芻(48)はインフルエンザAのサブタイピングのために設計され(サブタイピングウエル)そしてH1、H3、H5、H7及びH9インフルエンザ血球凝集素(HA)サブタイプのための固定化捕捉抗体を有するスポットを包含していた。両方のパネルはまた陰性及び陽性対照スポットを包含していた。同様に、以下の表2に示すように、384ウエル補助プレート中の4ウエルセットはまた48タイピングセット及び48サブタイピングセットに分割された:
【0182】
【表3】
【0183】
装置は次のアッセイプロセシング操作を自動化する。検出及びタイピングを実施するために、装置は試料を試料チューブから溶解ウエルに移し、溶解ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をタイピングウエルに移し、試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。サブタイピング分析のプロセスは同じであるが、試料を酸性化して抗HA抗体によって認識されるエピトープが最適に存在することを含む追加の試料調製工程を包含していた。検出及びタイピングを実施するために、装置は試料を試料チューブから溶解ウエルに移し、溶解ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をタイピングウエルに移し、試料を設定温度で予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。
【0184】
サブタイピング分析のプロセスは同じであるが、試料を酸性化して抗HA抗体によって認識されるエピトープが最適に存在することを含む追加の試料調製工程を包含していた。サブタイピングを実施するには、装置は試料を試料チューブから酸性化ウエルに移し、酸性化ウエルで試料を混合して中和試薬及び検出抗体を再構成し、混合物を予定した時間インキュベートした。次に、装置は酸性化試料を中和ウエルに移し、中和ウエルで試料を混合して溶解試薬及び検出抗体を再構成し、試料をサブタイピングウエルに移し、該ウエルで試料を予定した時間、断続的に振盪しながら、インキュベートし、ウエルを洗浄緩衝剤で洗浄し、ECL読み取り緩衝剤を導入し、そしてウエルからECLを誘起、測定した。
【0185】
表3は、一つのプロセスブロックでのアッセイプロセシング操作の予定作成(本願の原文に定めたように)を例示するものである。様々な操作が装置の異なった成分によって達成され、これらの成分を表ではピペッタサブアセンブリ、ウエル洗浄サブアセンブリ、ECL検出素子及びプレート移動ステージ及び密閉容器引戸を包含する遮光密閉容器(LTE)に区分される。この順序は、独立して操作するが、必要なとき、例えば、ピペッタ、洗浄ステーション又はECL検出素子がアッセイプレートの特定のウエルにアクセスする必要があるとき、これら成分が連携することを確実なものとするために異なった成分の能力を利用するように、設計されている。この特定の実施例では、アッセイテストプレートのウエルでのインキュベーションが約60分間進行することができ、それ故、(i)ピペット操作サブアセンブリの操作が新しい試料で実施され、そしてアッセイ及び補助プレートの新規な未使用ウエルを使用し、そして(ii)ウエル洗浄及びECL検出阻止の操作が先行するプロセスブロックでのアッセイプレートのウエルに導入された試料で実施される。
【0186】
【表4】
【0187】
上記のプロセスブロックは、プロセスに又はプロセスのためのキューに試料が存在する限り、連続して繰り返され、高い処理量がインターリーブされた操作を可能にする。キューの各新規試料は、新規なセットの補助及びアッセイテストウエルを使用してプロセスされる。プロセスブロックで特定の操作を必要とするキュー又はプロセスに試料が存在しないときは、この操作は省略されるが、ブロックの全体のタイミングは維持される。
【0188】
本記載で引用された特許、特許出願、刊行物及び試験方法はそれらの全体を参照により本文に組み入れられる。
【0189】
本発明は、本文に記載された特定の実施態様により、範囲が限定されるものではない。実際には、本文に記載の変更に加えて、本発明の様々な変更が、前述の記載および添付図面から当業者に明らかとなる。このような変更は、特許請求の範囲に入ることが企図されているものである。
【0190】
「含んでなる」(comprising)と記載している請求項は、その他の要素を請求項の範囲内に包含することを認めるものであり;発明は、「含んでなる」に代わって、暫定的な文言「本質的にからなる」(consisting essentially of)(即ち、他の要素が発明の操作に実質的に影響を及ぼさないならば、その他の要素を請求項の範囲内に包含することを認めるものであり)、又は「からなる」(consisting of)(即ち、通常発明と組み合わされている混じり物または不合理な活動以外の請求項に列挙された要素のみを認めるものであり)と記載するこのような請求項によって記載される。これらの三つの変遷のいずれをも発明の特許請求に使用し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチウエルプレートでルミネッセンスアッセイを実施するためのキットにおいて、該キットが
(a)前記アッセイのための複数のアッセイウエルを含んでなるマルチウエルアッセイテストプレート;
(b)複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、前記補助プレートは前記アッセイテストプレートで前記アッセイに使用するための乾燥アッセイ試薬を含んでなる;
を含んでなる前記キット。
【請求項2】
前記テストプレートのウエルが複数の明瞭なアッセイドメインを含んでなり、前記ドメインの少なくとも二つが異なった被検体を測定するための試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項3】
(i)前記補助プレート、(ii)前記補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)前記補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)前記テストプレート、(v)前記テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)前記テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項1又は2に記載のキット。
【請求項4】
前記アイデンティファイアーが前記補助プレートで使用するためのテストプレートを同定するテストプレート情報を含んでなる請求項3に記載のキット。
【請求項5】
前記テストプレート情報がテストプレートロット情報を含んでなる請求項4に記載のキット。
【請求項6】
前記テストプレート情報がテストプレート同定番号を含んでなる請求項4に記載のキット。
【請求項7】
前記テストプレートが、(i)前記補助プレート、(ii)前記補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)前記補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)前記テストプレート、(v)前記テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)前記テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項8】
前記アイデンティファイアーが前記テストプレートで使用するための補助プレートを同定する補助プレート情報を含んでなる請求項7に記載のキット。
【請求項9】
前記補助プレート情報が補助プレートロット情報を含んでなる請求項8に記載のキット。
【請求項10】
前記補助プレート情報が補助プレート同定情報を含んでなる請求項8に記載のキット。
【請求項11】
前記複数の補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数である請求項1に記載のキット。
【請求項12】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の二倍の補助ウエルを含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項13】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の四倍の補助ウエルを含んでなる請求項1に記載のキット。
請求項1に記載のキット。
【請求項14】
前記アッセイテストプレートが、プレート頂部、プレート底部、作動電極、カウンター電極、参照電極、誘電材料、電気接続、乾燥または液状アッセイ試薬、及びこれらの組合せからなる群から選択された複数の要素を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項15】
前記補助プレートがさらに補助ウエルのセットを含んでなり、前記セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで前記補助ウエルのセットは前記アッセイテストプレートのウエルでアッセイのための試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項16】
前記セットが四つの隣接補助ウエルを含んでなる請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記四つの隣接補助ウエルが四角に配置されている請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記四つの隣接補助ウエルが一列に配置されている請求項16に記載のキット。
【請求項19】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが希釈ウエルである請求項15に記載のキット。
【請求項20】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが前処理ビーズである請求項15に記載のキット。
【請求項21】
前記前処理ビーズが磁性を有する請求項20に記載のキット。
【請求項22】
前記前処理ビーズがストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択されるコーティングを含んでなる請求項21に記載のキット。
【請求項23】
前記補助ウエルのセットの試薬の一つ又はそれ以上が前記コーティングの結合パートナーを含んでなる請求項22に記載のキット。
【請求項24】
前記セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助ウエルがシールを含んでなる請求項15に記載のキット。
【請求項25】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの追加の補助ウエルに接続されている請求項24に記載のキット。
【請求項26】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの全ての補助ウエルに接続されている請求項24に記載のキット。
【請求項27】
前記情報が、ロット同定情報;ロット特定分析パラメーター、製作プロセス情報、原料情報、有効期限;校正データ;閾値情報;前記補助プレート及び/又は前記テストプレートのウエル及び/又は補助ウエルの一つ又はそれ以上内の個別のアッセイ試薬及び又は試料の位置;化学物質安全性データシート(MSDS)情報、及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項3に記載のキット。
【請求項28】
前記情報が、テストプレートの一つ又はそれ以上のウエル内の試料の意図された位置;
前記試料について前記テストプレートで得られたアッセイ結果;前記テストプレートでアッセイされた及び/又はアッセイされる試料の同定;及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項3に記載のキット。
【請求項29】
前記情報が管理の連鎖情報である請求項3に記載のキット。
【請求項30】
前記管理の連鎖情報が、試料のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項31】
前記管理の連鎖情報が、試薬のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項32】
前記管理の連鎖情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートのコントロール、移動及び/又は製作に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項33】
前記管理の連鎖情報が、ユーザー同定;前記アッセイの時間及び日付スタンプ;前記アッセイ中の前記補助プレート及びテストプレートを使用するアッセイシステムの位置;前記アッセイ中の前記アッセイシステムの構成及びQC状況、前記補助プレートのQC状況;前記テストプレートのQC状況、前記アッセイの実施前及び後の前記補助プレート及び/又はテストプレートのための管理及び/又は位置情報;前記試料のアッセイ結果;及びこれらの組合せからなる群から選択される請求項29に記載のキット。
【請求項34】
前記情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作中の一つ又はそれ以上の工程のための時間、日付、製作者個人又はプロセスパラメーター;前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作の次の及び/又は製作中の工程間での前記補助プレート及び/又はテストプレートのための位置及び/又は保存状態;及びこれらの組合せからなる群から選択された管理連鎖情報である請求項29に記載のキット。
【請求項35】
前記情報が、プレートタイプ及び構造;前記補助プレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;前記テストプレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;及びこれらの組合せからなる群から選択された補助プレート及び/又はテストプレート情報である請求項3に記載のキット。
【請求項36】
前記アッセイがマルチ工程アッセイであり、そして前記情報が前記マルチ工程アッセイの一つ又はそれ以上の工程に関するアッセイプロセス情報である請求項3に記載のキット。
【請求項37】
前記情報が前記補助プレート及び/又はテストプレート確認に関する情報;前記テストプレート、補助プレート及び又はそのテスト部位の結果に関する情報;及びこれらの組合せからなる群から選択された消耗品セキュリティ情報である請求項3に記載のキット。
【請求項38】
前記テストプレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ及びアデノウイルスからなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体を含んでなり;そして前記補助プレートが前記薬剤のための検出抗体を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項39】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項38に記載のキット。
【請求項40】
前記テストプレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ、アデノウイルス、インフルエンザタイプA(H1)、インフルエンザタイプA(H2)、インフルエンザタイプA(H3)、インフルエンザタイプA(H5)、インフルエンザタイプA(H7)、インフルエンザタイプA(H9)からなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体を含んでなり;そして前記補助プレートがHA酸性化緩衝剤、HA中和緩衝剤、前記薬剤のための検出抗体、NP及び乾燥剤からなる群から選択される一つ又はそれ以上の試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項41】
前記テストプレートが血清生物マーカーに対する捕捉抗体を含んでなり、そして前記補助プレートが前記生物マーカーのための検出抗体を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項42】
前記補助プレートがさらに乾燥剤を含んでなる請求項41に記載のキット。
【請求項43】
複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、前記補助ウエルは相当するアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。
【請求項44】
前記補助プレートが、(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項45】
前記アイデンティファイアーが前記補助プレートで使用するためのテストプレートを同定するテストプレート情報を含んでなる請求項44に記載の補助プレート。
【請求項46】
前記テストプレート情報がテストプレートロット情報を含んでなる請求項45に記載の補助プレート。
【請求項47】
前記テストプレート情報がテストプレート同定番号を含んでなる請求項45に記載の補助プレート。
【請求項48】
前記複数の補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項49】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の二倍の補助ウエルを含んでなる請求項48に記載の補助プレート。
【請求項50】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の四倍の補助ウエルを含んでなる請求項48に記載の補助プレート。
【請求項51】
前記補助プレートがさらに補助ウエルのセットを含んでなり、前記セットは隣接補助ウエル鵜を含んでなり、ここで前記補助ウエルのセットは前記アッセイテストプレートのウエルでアッセイのための試薬を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項52】
前記セットが四つの隣接補助ウエルを含んでなる請求項51に記載の補助プレート。
【請求項53】
前記四つの隣接補助ウエルが四角に配置されている請求項52に記載の補助プレート。
【請求項54】
前記四つの隣接補助ウエルが一列に配置されている請求項52に記載の補助プレート。
【請求項55】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが希釈ウエルである請求項51に記載の補助プレート。
【請求項56】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが前処理ビーズである請求項51に記載の補助プレート。
【請求項57】
前記前処理ビーズが磁性を有する請求項56に記載の補助プレート。
【請求項58】
前記前処理ビーズがストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択されるコーティングを含んでなる請求項56に記載の補助プレート。
【請求項59】
前記補助ウエルのセットの試薬の一つ又はそれ以上が前記コーティングの結合パートナーを含んでなる請求項58に記載の補助プレート。
【請求項60】
前記セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助ウエルがシールを含んでなる請求項51に記載の補助プレート。
【請求項61】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの追加の補助ウエルに接続されている請求項60に記載の補助プレート。
【請求項62】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの全ての補助ウエルに接続されている請求項43に記載の補助プレート。
【請求項63】
前記情報が、ロット同定情報;ロット特定分析パラメーター、製作プロセス情報、原料情報、有効期限;校正データ;閾値情報;前記補助プレート及び/又は前記テストプレートのウエル及び/又は補助ウエルの一つ又はそれ以上内の個別のアッセイ試薬及び又は試料の位置;化学物質安全性データシート(MSDS)情報、及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項64】
前記情報が、補助プレートの一つ又はそれ以上のウエル内の試料の意図された位置;前記試料について前記テストプレートで得られたアッセイ結果;前記テストプレートでアッセイされた及び/又はアッセイされる試料の同定;及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項65】
前記情報が管理の連鎖情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項66】
前記管理の連鎖情報が、試薬のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項65に記載の補助プレート。
【請求項67】
前記管理の連鎖情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートのコントロール、移動及び/又は製作に関する情報を包含する請求項65に記載の補助プレート。
【請求項68】
前記管理の連鎖情報が、ユーザー同定;前記アッセイの時間及び日付スタンプ;前記アッセイ中の前記補助プレート及びテストプレートを使用するアッセイシステムの位置;前記アッセイ中の前記アッセイシステムの構成及びQC状況、前記補助プレートのQC状況;前記テストプレートのQC状況、前記アッセイの実施前及び後の前記補助プレート及び/又はテストプレートのための管理及び/又は位置情報;前記試料のアッセイ結果;及びこれらの組合せからなる群から選択される請求項65に記載の補助プレート。
【請求項69】
前記情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作中の一つ又はそれ以上の工程のための時間、日付、製作者個人又はプロセスパラメーター;前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作の次の及び/又は製作中の工程間での前記補助プレート及び/又はテストプレートのための位置及び/又は保存状態;及びこれらの組合せからなる群から選択された管理連鎖情報である請求項65に記載の補助プレート。
【請求項70】
前記情報が、プレートタイプ及び構造;前記補助プレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;前記テストプレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;及びこれらの組合せからなる群から選択された補助プレート及び/又はテストプレート情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項71】
前記アッセイがマルチ工程アッセイであり、そして前記情報が前記マルチ工程アッセイの一つ又はそれ以上の工程に関するアッセイプロセス情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項72】
前記情報が前記補助プレート及び/又は補助プレート確認に関する情報;前記テストプレート、補助プレート及び又はそのテスト部位の結果に関する情報;及びこれらの組合せからなる群から選択された消耗品セキュリティ情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項73】
前記補助プレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、 RSV、パラインフルエンザ及びアデノウイルスからなる群から選択される薬剤のための検出抗体を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項74】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項73に記載の補助プレート。
【請求項75】
前記補助プレートが、HA酸性化緩衝剤、HA中和緩衝剤、前記薬剤のための検出抗体、NP及び乾燥剤及びインフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ、アデノウイルス、インフルエンザタイプA(H1)、インフルエンザタイプA(H2)、インフルエンザタイプA(H3)、インフルエンザタイプA(H5)、インフルエンザタイプA(H7)、インフルエンザタイプA(H9)からなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体からなる群から選択される一つ又はそれ以上の試薬を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項76】
前記補助プレートが血清生物マーカーに検出抗体を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項77】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項76に記載の補助プレート。
【請求項78】
マルチウエルテストプレートでの測定を実施するための装置、該装置は
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)テストプレートでの分析のための試料及び/又は試薬を保持及び/又は調製するための補助プレートを保持し得る補助プレートサブアセンブリを含んでなる。
【請求項79】
さらに、試料及び又は試薬を前記テストプレートのウエル及び/又は前記プレートの補助ウエルにそしてそれから送達するピペッタサブアセンブリを含んでなる請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記ピペッタサブアセンブリが、ポンプ、プレート穿孔プルーブ、ピペット操作プルーブ及び超音波センサーを含んでなる請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前駆テストプレートを支持及び移送し得る前記サブアセンブリはプレート導入開口部及びプレート移送ステージを含んでなる請求項78に記載の装置。
【請求項82】
前記プレート導入開口部に隣接したプレートスタッカを含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項83】
前記プレート移送ステージに上下可能なプレート昇降プラットフォームを含んでなるエレベータをさらに含んでなる請求項82に記載の装置。
【請求項84】
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び(ii)出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項85】
前記プレートスタッカが一つ又はそれ以上のテストプレートを収納し得る請求項81又は84に記載の装置。
【請求項86】
前記サブアセンブリが遮光密閉容器であり、そして前記プレート導入開口部が遮光引戸を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項87】
前記サブアセンブリがさらに熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、及びアイデンティファイアーコントローラーからなる群から選択される成分を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項88】
さらに遮光密閉容器のイメージング開口部の装着されたイメージシステムを含んでなる請求項86に記載の装置。
【請求項89】
前記プレート移送ステージが、前記プレートエレベーター、ウエル洗浄アセンブリ及びイメージングシステムからなる群から選択される前記サブアセンブリの一つ又はそれ以上の成分の近くにテストプレートのウエルを配置するように構成されている請求項81に記載の装置。
【請求項90】
前記ウエル洗浄サブアセンブリがシール除去ツール、ウエル洗浄ヘッド、洗浄ステーション及び液体試薬サブアセンブリへの流体コネクターを含んでなる請求項89に記載の装置。
【請求項91】
前記ウエル洗浄ヘッドがピペット操作プローブ及び前記ピペット操作プローブを移送させるためのピペット移送ステージを含んでなる請求項90に記載の装置。
【請求項92】
前記ピペット操作プローブが分配チューブ及び複数の吸引チューブを含んでなる請求項91に記載の装置。
【請求項93】
前記補助プレートサブアセンブリが補助プレート導入開口部及びプレートサポートを含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項94】
前記補助プレートサブアセンブリがさらに二つ又はそれ以上のコンパートメントを含んでなりハウジングを含んでなり、各コンパートメントは前記補助プレート導入開口部及び前記プレートサポートを含んでなる請求項93に記載の装置。
【請求項95】
前記コンパートメントがアイデンティファイアーコントローラー、熱電ヒーター/クーラー及び乾燥剤室からなる群から選択される成分を含んでなる請求項94に記載の装置。
【請求項96】
マルチウエルアッセイプレートで測定を実施する方法において、前記方法が次の工程を含んでなる方法:
(a)試料及び/又は試薬を補助プレートの補助ウエル中に分配し、ここで該補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる工程;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに移送する工程。
【請求項97】
前記分配工程(a)が前記試料及び/又は試薬を前記補助ウエルで前処理することを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記分配工程(b)が前処理された試料及び/又は試薬を前記補助ウエルから前記テストプレートのウエルに分配すること含んでなる請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記アッセイテストプレートがプレート移送ステージで支持されていて、そして前記方法が前記プレート移送ステージを介して前記テストプレートを前記装置の成分の一つ又はそれ以上に移送することを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項100】
前記方法がさらに前記アッセイテストプレートをプレート導入開口部を通して前記プレート移送ステージに隣接したプレートスタッカに載せることを含んでなる請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記方法がさらに前記アッセイテストプレートを前記プレートスタッカからプレート移送ステージに低下させることを含んでなる請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記方法がさらに以下の工程を含んでなる請求項101に記載の方法:
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部を通してアッセイテストプレートを配置し、(ii)アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージに低下させ、(iii)アッセイテストプレートを装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させて測定を実施し、(iv)アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートステージに上昇させ、そして(v)アッセイテストプレートを出力プレート導入開口部から取り出す。
【請求項103】
前記方法がさらに前記補助プレートの追加の補助ウエル及び前記テストプレートの追加のテストウエルで工程(a)及び(b)を繰り返すことを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項104】
マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施する方法において、該方法が以下の工程を含んでなる方法:
(a)補助プレート中の補助ウエルセットの補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し、ここで補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用ためのドライアッセイ試薬を含んでなり;
(b)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルで試料及び/又は試薬を前処理し;
(c)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルから前処理された試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(d)補助プレート中の補助ウエルの追加セット、及びテストプレートの追加のウエルにおいて追加の試料及び/又は試薬で工程(a)−(c)を反覆実施し;
(e)使用済み補助プレートを取り出し;
(f)追加の補助プレートで工程(a)−(c)を反覆実施し;
(g)使用済み補助プレートを取り出す。
【請求項105】
複数の吸引チューブ要素で囲まれている中央分配チューブを含んでなるマルチチューブアレイを含んでなるウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項106】
前記マルチチューブアレイがアレイの中央部で少なくとも二つの分配チューブ要素を含んでなる請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項107】
前記分配チューブ要素が、アッセイ中に使用される緩衝剤及び又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる請求項106記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項108】
前記吸引チューブ要素が分配チューブ要素を囲み、そして前記吸引チューブ要素がマルチウエルテストプレートのウエル底部の外部部分と一列に並ぶように配置されている請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項109】
前記吸引チューブ要素が独立して専用液体ラインに連結されている請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項110】
前記マルチチューブアレイが少なくとも四個の吸引チューブ要素を含んでなる
請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項111】
前記ピペッタサブアセンブリが赤外LED及びフォトトランジスタを含んでなる反射センサーを含んでなり、ここで前記LED及びフォトトランジスタは前記サブアセンブリ中のピッペット操作先端の存在又は不存在を検出するように前記サブアセンブリに配置されている請求項80記載の装置。
【請求項1】
マルチウエルプレートでルミネッセンスアッセイを実施するためのキットにおいて、該キットが
(a)前記アッセイのための複数のアッセイウエルを含んでなるマルチウエルアッセイテストプレート;
(b)複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、前記補助プレートは前記アッセイテストプレートで前記アッセイに使用するための乾燥アッセイ試薬を含んでなる;
を含んでなる前記キット。
【請求項2】
前記テストプレートのウエルが複数の明瞭なアッセイドメインを含んでなり、前記ドメインの少なくとも二つが異なった被検体を測定するための試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項3】
(i)前記補助プレート、(ii)前記補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)前記補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)前記テストプレート、(v)前記テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)前記テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項1又は2に記載のキット。
【請求項4】
前記アイデンティファイアーが前記補助プレートで使用するためのテストプレートを同定するテストプレート情報を含んでなる請求項3に記載のキット。
【請求項5】
前記テストプレート情報がテストプレートロット情報を含んでなる請求項4に記載のキット。
【請求項6】
前記テストプレート情報がテストプレート同定番号を含んでなる請求項4に記載のキット。
【請求項7】
前記テストプレートが、(i)前記補助プレート、(ii)前記補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)前記補助プレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)前記テストプレート、(v)前記テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)前記テストプレートで使用されたか又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイ情報を含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項8】
前記アイデンティファイアーが前記テストプレートで使用するための補助プレートを同定する補助プレート情報を含んでなる請求項7に記載のキット。
【請求項9】
前記補助プレート情報が補助プレートロット情報を含んでなる請求項8に記載のキット。
【請求項10】
前記補助プレート情報が補助プレート同定情報を含んでなる請求項8に記載のキット。
【請求項11】
前記複数の補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数である請求項1に記載のキット。
【請求項12】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の二倍の補助ウエルを含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項13】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の四倍の補助ウエルを含んでなる請求項1に記載のキット。
請求項1に記載のキット。
【請求項14】
前記アッセイテストプレートが、プレート頂部、プレート底部、作動電極、カウンター電極、参照電極、誘電材料、電気接続、乾燥または液状アッセイ試薬、及びこれらの組合せからなる群から選択された複数の要素を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項15】
前記補助プレートがさらに補助ウエルのセットを含んでなり、前記セットは隣接補助ウエルを含んでなり、ここで前記補助ウエルのセットは前記アッセイテストプレートのウエルでアッセイのための試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項16】
前記セットが四つの隣接補助ウエルを含んでなる請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記四つの隣接補助ウエルが四角に配置されている請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記四つの隣接補助ウエルが一列に配置されている請求項16に記載のキット。
【請求項19】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが希釈ウエルである請求項15に記載のキット。
【請求項20】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが前処理ビーズである請求項15に記載のキット。
【請求項21】
前記前処理ビーズが磁性を有する請求項20に記載のキット。
【請求項22】
前記前処理ビーズがストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択されるコーティングを含んでなる請求項21に記載のキット。
【請求項23】
前記補助ウエルのセットの試薬の一つ又はそれ以上が前記コーティングの結合パートナーを含んでなる請求項22に記載のキット。
【請求項24】
前記セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助ウエルがシールを含んでなる請求項15に記載のキット。
【請求項25】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの追加の補助ウエルに接続されている請求項24に記載のキット。
【請求項26】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの全ての補助ウエルに接続されている請求項24に記載のキット。
【請求項27】
前記情報が、ロット同定情報;ロット特定分析パラメーター、製作プロセス情報、原料情報、有効期限;校正データ;閾値情報;前記補助プレート及び/又は前記テストプレートのウエル及び/又は補助ウエルの一つ又はそれ以上内の個別のアッセイ試薬及び又は試料の位置;化学物質安全性データシート(MSDS)情報、及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項3に記載のキット。
【請求項28】
前記情報が、テストプレートの一つ又はそれ以上のウエル内の試料の意図された位置;
前記試料について前記テストプレートで得られたアッセイ結果;前記テストプレートでアッセイされた及び/又はアッセイされる試料の同定;及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項3に記載のキット。
【請求項29】
前記情報が管理の連鎖情報である請求項3に記載のキット。
【請求項30】
前記管理の連鎖情報が、試料のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項31】
前記管理の連鎖情報が、試薬のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項32】
前記管理の連鎖情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートのコントロール、移動及び/又は製作に関する情報を包含する請求項29に記載のキット。
【請求項33】
前記管理の連鎖情報が、ユーザー同定;前記アッセイの時間及び日付スタンプ;前記アッセイ中の前記補助プレート及びテストプレートを使用するアッセイシステムの位置;前記アッセイ中の前記アッセイシステムの構成及びQC状況、前記補助プレートのQC状況;前記テストプレートのQC状況、前記アッセイの実施前及び後の前記補助プレート及び/又はテストプレートのための管理及び/又は位置情報;前記試料のアッセイ結果;及びこれらの組合せからなる群から選択される請求項29に記載のキット。
【請求項34】
前記情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作中の一つ又はそれ以上の工程のための時間、日付、製作者個人又はプロセスパラメーター;前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作の次の及び/又は製作中の工程間での前記補助プレート及び/又はテストプレートのための位置及び/又は保存状態;及びこれらの組合せからなる群から選択された管理連鎖情報である請求項29に記載のキット。
【請求項35】
前記情報が、プレートタイプ及び構造;前記補助プレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;前記テストプレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;及びこれらの組合せからなる群から選択された補助プレート及び/又はテストプレート情報である請求項3に記載のキット。
【請求項36】
前記アッセイがマルチ工程アッセイであり、そして前記情報が前記マルチ工程アッセイの一つ又はそれ以上の工程に関するアッセイプロセス情報である請求項3に記載のキット。
【請求項37】
前記情報が前記補助プレート及び/又はテストプレート確認に関する情報;前記テストプレート、補助プレート及び又はそのテスト部位の結果に関する情報;及びこれらの組合せからなる群から選択された消耗品セキュリティ情報である請求項3に記載のキット。
【請求項38】
前記テストプレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ及びアデノウイルスからなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体を含んでなり;そして前記補助プレートが前記薬剤のための検出抗体を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項39】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項38に記載のキット。
【請求項40】
前記テストプレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ、アデノウイルス、インフルエンザタイプA(H1)、インフルエンザタイプA(H2)、インフルエンザタイプA(H3)、インフルエンザタイプA(H5)、インフルエンザタイプA(H7)、インフルエンザタイプA(H9)からなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体を含んでなり;そして前記補助プレートがHA酸性化緩衝剤、HA中和緩衝剤、前記薬剤のための検出抗体、NP及び乾燥剤からなる群から選択される一つ又はそれ以上の試薬を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項41】
前記テストプレートが血清生物マーカーに対する捕捉抗体を含んでなり、そして前記補助プレートが前記生物マーカーのための検出抗体を含んでなる請求項1に記載のキット。
【請求項42】
前記補助プレートがさらに乾燥剤を含んでなる請求項41に記載のキット。
【請求項43】
複数の補助ウエルを含んでなる補助プレート、前記補助ウエルは相当するアッセイテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる。
【請求項44】
前記補助プレートが、(i)補助プレート、(ii)補助プレート内の一つ又はそれ以上の補助ウエル、(iii)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、(iv)テストプレート、(v)テストプレート内の一つ又はそれ以上のウエル、(vi)補助プレートで使用された及び/又は使用される試薬及び/又は試料、及び(vii)これらの組合せからなる群から選択される要素を同定するのに使用されるアッセイインフォメーションを含んでなるアイデンティファイアーを含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項45】
前記アイデンティファイアーが前記補助プレートで使用するためのテストプレートを同定するテストプレート情報を含んでなる請求項44に記載の補助プレート。
【請求項46】
前記テストプレート情報がテストプレートロット情報を含んでなる請求項45に記載の補助プレート。
【請求項47】
前記テストプレート情報がテストプレート同定番号を含んでなる請求項45に記載の補助プレート。
【請求項48】
前記複数の補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の倍数である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項49】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の二倍の補助ウエルを含んでなる請求項48に記載の補助プレート。
【請求項50】
前記補助プレートが前記アッセイテストプレート中のアッセイウエルの数の四倍の補助ウエルを含んでなる請求項48に記載の補助プレート。
【請求項51】
前記補助プレートがさらに補助ウエルのセットを含んでなり、前記セットは隣接補助ウエル鵜を含んでなり、ここで前記補助ウエルのセットは前記アッセイテストプレートのウエルでアッセイのための試薬を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項52】
前記セットが四つの隣接補助ウエルを含んでなる請求項51に記載の補助プレート。
【請求項53】
前記四つの隣接補助ウエルが四角に配置されている請求項52に記載の補助プレート。
【請求項54】
前記四つの隣接補助ウエルが一列に配置されている請求項52に記載の補助プレート。
【請求項55】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが希釈ウエルである請求項51に記載の補助プレート。
【請求項56】
前記補助ウエルのセットの補助ウエルが前処理ビーズである請求項51に記載の補助プレート。
【請求項57】
前記前処理ビーズが磁性を有する請求項56に記載の補助プレート。
【請求項58】
前記前処理ビーズがストレプトアビジン、ビオチン及びアビジンからなる群から選択されるコーティングを含んでなる請求項56に記載の補助プレート。
【請求項59】
前記補助ウエルのセットの試薬の一つ又はそれ以上が前記コーティングの結合パートナーを含んでなる請求項58に記載の補助プレート。
【請求項60】
前記セットの少なくとも一つの補助ウエルが乾燥剤を含んでなり、そして補助ウエルがシールを含んでなる請求項51に記載の補助プレート。
【請求項61】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの追加の補助ウエルに接続されている請求項60に記載の補助プレート。
【請求項62】
前記セットの前記少なくとも一つの補助ウエルが通気路を介して前記セットの全ての補助ウエルに接続されている請求項43に記載の補助プレート。
【請求項63】
前記情報が、ロット同定情報;ロット特定分析パラメーター、製作プロセス情報、原料情報、有効期限;校正データ;閾値情報;前記補助プレート及び/又は前記テストプレートのウエル及び/又は補助ウエルの一つ又はそれ以上内の個別のアッセイ試薬及び又は試料の位置;化学物質安全性データシート(MSDS)情報、及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項64】
前記情報が、補助プレートの一つ又はそれ以上のウエル内の試料の意図された位置;前記試料について前記テストプレートで得られたアッセイ結果;前記テストプレートでアッセイされた及び/又はアッセイされる試料の同定;及びこれらの組合せからなる群から選択される消耗品情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項65】
前記情報が管理の連鎖情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項66】
前記管理の連鎖情報が、試薬のコントロール、移動及び/又は分析に関する情報を包含する請求項65に記載の補助プレート。
【請求項67】
前記管理の連鎖情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートのコントロール、移動及び/又は製作に関する情報を包含する請求項65に記載の補助プレート。
【請求項68】
前記管理の連鎖情報が、ユーザー同定;前記アッセイの時間及び日付スタンプ;前記アッセイ中の前記補助プレート及びテストプレートを使用するアッセイシステムの位置;前記アッセイ中の前記アッセイシステムの構成及びQC状況、前記補助プレートのQC状況;前記テストプレートのQC状況、前記アッセイの実施前及び後の前記補助プレート及び/又はテストプレートのための管理及び/又は位置情報;前記試料のアッセイ結果;及びこれらの組合せからなる群から選択される請求項65に記載の補助プレート。
【請求項69】
前記情報が、前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作中の一つ又はそれ以上の工程のための時間、日付、製作者個人又はプロセスパラメーター;前記補助プレート及び/又はテストプレートの製作の次の及び/又は製作中の工程間での前記補助プレート及び/又はテストプレートのための位置及び/又は保存状態;及びこれらの組合せからなる群から選択された管理連鎖情報である請求項65に記載の補助プレート。
【請求項70】
前記情報が、プレートタイプ及び構造;前記補助プレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;前記テストプレートに包含されるアッセイ試薬の位置及び同定;及びこれらの組合せからなる群から選択された補助プレート及び/又はテストプレート情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項71】
前記アッセイがマルチ工程アッセイであり、そして前記情報が前記マルチ工程アッセイの一つ又はそれ以上の工程に関するアッセイプロセス情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項72】
前記情報が前記補助プレート及び/又は補助プレート確認に関する情報;前記テストプレート、補助プレート及び又はそのテスト部位の結果に関する情報;及びこれらの組合せからなる群から選択された消耗品セキュリティ情報である請求項43に記載の補助プレート。
【請求項73】
前記補助プレートが、インフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、 RSV、パラインフルエンザ及びアデノウイルスからなる群から選択される薬剤のための検出抗体を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項74】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項73に記載の補助プレート。
【請求項75】
前記補助プレートが、HA酸性化緩衝剤、HA中和緩衝剤、前記薬剤のための検出抗体、NP及び乾燥剤及びインフルエンザタイプA、インフルエンザタイプB、RSV、パラインフルエンザ、アデノウイルス、インフルエンザタイプA(H1)、インフルエンザタイプA(H2)、インフルエンザタイプA(H3)、インフルエンザタイプA(H5)、インフルエンザタイプA(H7)、インフルエンザタイプA(H9)からなる群から選択される薬剤のための捕捉抗体からなる群から選択される一つ又はそれ以上の試薬を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項76】
前記補助プレートが血清生物マーカーに検出抗体を含んでなる請求項43に記載の補助プレート。
【請求項77】
前記補助プレートが更に乾燥剤を含んでなる請求項76に記載の補助プレート。
【請求項78】
マルチウエルテストプレートでの測定を実施するための装置、該装置は
(a)テストプレートを装置の一つ又はそれ以上の構成要素に対して支持及び移動させることができるサブアセンブリ;及び
(b)テストプレートでの分析のための試料及び/又は試薬を保持及び/又は調製するための補助プレートを保持し得る補助プレートサブアセンブリを含んでなる。
【請求項79】
さらに、試料及び又は試薬を前記テストプレートのウエル及び/又は前記プレートの補助ウエルにそしてそれから送達するピペッタサブアセンブリを含んでなる請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記ピペッタサブアセンブリが、ポンプ、プレート穿孔プルーブ、ピペット操作プルーブ及び超音波センサーを含んでなる請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前駆テストプレートを支持及び移送し得る前記サブアセンブリはプレート導入開口部及びプレート移送ステージを含んでなる請求項78に記載の装置。
【請求項82】
前記プレート導入開口部に隣接したプレートスタッカを含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項83】
前記プレート移送ステージに上下可能なプレート昇降プラットフォームを含んでなるエレベータをさらに含んでなる請求項82に記載の装置。
【請求項84】
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部及び(ii)出力プレートスタッカを含んでなる出力プレート導入開口部を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項85】
前記プレートスタッカが一つ又はそれ以上のテストプレートを収納し得る請求項81又は84に記載の装置。
【請求項86】
前記サブアセンブリが遮光密閉容器であり、そして前記プレート導入開口部が遮光引戸を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項87】
前記サブアセンブリがさらに熱電ヒーター/クーラー、乾燥剤室、及びアイデンティファイアーコントローラーからなる群から選択される成分を含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項88】
さらに遮光密閉容器のイメージング開口部の装着されたイメージシステムを含んでなる請求項86に記載の装置。
【請求項89】
前記プレート移送ステージが、前記プレートエレベーター、ウエル洗浄アセンブリ及びイメージングシステムからなる群から選択される前記サブアセンブリの一つ又はそれ以上の成分の近くにテストプレートのウエルを配置するように構成されている請求項81に記載の装置。
【請求項90】
前記ウエル洗浄サブアセンブリがシール除去ツール、ウエル洗浄ヘッド、洗浄ステーション及び液体試薬サブアセンブリへの流体コネクターを含んでなる請求項89に記載の装置。
【請求項91】
前記ウエル洗浄ヘッドがピペット操作プローブ及び前記ピペット操作プローブを移送させるためのピペット移送ステージを含んでなる請求項90に記載の装置。
【請求項92】
前記ピペット操作プローブが分配チューブ及び複数の吸引チューブを含んでなる請求項91に記載の装置。
【請求項93】
前記補助プレートサブアセンブリが補助プレート導入開口部及びプレートサポートを含んでなる請求項81に記載の装置。
【請求項94】
前記補助プレートサブアセンブリがさらに二つ又はそれ以上のコンパートメントを含んでなりハウジングを含んでなり、各コンパートメントは前記補助プレート導入開口部及び前記プレートサポートを含んでなる請求項93に記載の装置。
【請求項95】
前記コンパートメントがアイデンティファイアーコントローラー、熱電ヒーター/クーラー及び乾燥剤室からなる群から選択される成分を含んでなる請求項94に記載の装置。
【請求項96】
マルチウエルアッセイプレートで測定を実施する方法において、前記方法が次の工程を含んでなる方法:
(a)試料及び/又は試薬を補助プレートの補助ウエル中に分配し、ここで該補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用するためのドライアッセイ試薬を含んでなる工程;そして
(b)試料及び/又は試薬を補助ウエルからアッセイテストプレートのウエルに移送する工程。
【請求項97】
前記分配工程(a)が前記試料及び/又は試薬を前記補助ウエルで前処理することを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記分配工程(b)が前処理された試料及び/又は試薬を前記補助ウエルから前記テストプレートのウエルに分配すること含んでなる請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記アッセイテストプレートがプレート移送ステージで支持されていて、そして前記方法が前記プレート移送ステージを介して前記テストプレートを前記装置の成分の一つ又はそれ以上に移送することを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項100】
前記方法がさらに前記アッセイテストプレートをプレート導入開口部を通して前記プレート移送ステージに隣接したプレートスタッカに載せることを含んでなる請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記方法がさらに前記アッセイテストプレートを前記プレートスタッカからプレート移送ステージに低下させることを含んでなる請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記方法がさらに以下の工程を含んでなる請求項101に記載の方法:
(i)入力プレートスタッカを含んでなる入力プレート導入開口部を通してアッセイテストプレートを配置し、(ii)アッセイテストプレートを入力プレートスタッカからプレート移動ステージに低下させ、(iii)アッセイテストプレートを装置の一つ又はそれ以上の部材に移動させて測定を実施し、(iv)アッセイテストプレートをプレート移動ステージから出力プレートステージに上昇させ、そして(v)アッセイテストプレートを出力プレート導入開口部から取り出す。
【請求項103】
前記方法がさらに前記補助プレートの追加の補助ウエル及び前記テストプレートの追加のテストウエルで工程(a)及び(b)を繰り返すことを含んでなる請求項96に記載の方法。
【請求項104】
マルチウエルアッセイテストプレートで測定を実施する方法において、該方法が以下の工程を含んでなる方法:
(a)補助プレート中の補助ウエルセットの補助ウエルに試料及び/又は試薬を分配し、ここで補助プレートは複数の補助ウエルを含んでなり、補助ウエルの複数はテストプレートと共にアッセイで使用ためのドライアッセイ試薬を含んでなり;
(b)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルで試料及び/又は試薬を前処理し;
(c)セットの一つ又はそれ以上の補助ウエルから前処理された試料及び/又は試薬をアッセイテストプレートのウエルに分配し;
(d)補助プレート中の補助ウエルの追加セット、及びテストプレートの追加のウエルにおいて追加の試料及び/又は試薬で工程(a)−(c)を反覆実施し;
(e)使用済み補助プレートを取り出し;
(f)追加の補助プレートで工程(a)−(c)を反覆実施し;
(g)使用済み補助プレートを取り出す。
【請求項105】
複数の吸引チューブ要素で囲まれている中央分配チューブを含んでなるマルチチューブアレイを含んでなるウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項106】
前記マルチチューブアレイがアレイの中央部で少なくとも二つの分配チューブ要素を含んでなる請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項107】
前記分配チューブ要素が、アッセイ中に使用される緩衝剤及び又は希釈剤のための独立した流体チャネルを含んでなる請求項106記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項108】
前記吸引チューブ要素が分配チューブ要素を囲み、そして前記吸引チューブ要素がマルチウエルテストプレートのウエル底部の外部部分と一列に並ぶように配置されている請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項109】
前記吸引チューブ要素が独立して専用液体ラインに連結されている請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項110】
前記マルチチューブアレイが少なくとも四個の吸引チューブ要素を含んでなる
請求項105記載のウエル洗浄サブアセンブリ。
【請求項111】
前記ピペッタサブアセンブリが赤外LED及びフォトトランジスタを含んでなる反射センサーを含んでなり、ここで前記LED及びフォトトランジスタは前記サブアセンブリ中のピッペット操作先端の存在又は不存在を検出するように前記サブアセンブリに配置されている請求項80記載の装置。
【図1(a)】
【図1(b)】
【図2】
【図2b】
【図2(c)】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図5(c)】
【図5(d)】
【図5(e)】
【図5(f)】
【図5(g)】
【図5(h)】
【図6(a)】
【図6(b)−(e)】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1(b)】
【図2】
【図2b】
【図2(c)】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図5(c)】
【図5(d)】
【図5(e)】
【図5(f)】
【図5(g)】
【図5(h)】
【図6(a)】
【図6(b)−(e)】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2013−500496(P2013−500496A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522963(P2012−522963)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/043375
【国際公開番号】WO2011/017094
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(505243216)メソ スケール テクノロジーズ エルエルシー (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/043375
【国際公開番号】WO2011/017094
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(505243216)メソ スケール テクノロジーズ エルエルシー (8)
【Fターム(参考)】
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