説明

副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)受容体アンタゴニストとして有用なピラゾロ[1,5−アルファ]ピリミジニル誘導体

哺乳類におけるCRFの分泌過多を示す障害の処置を含む様々な障害の処置において有用であり得るCRF受容体アンタゴニストが開示される。本発明のCRF受容体アンタゴニストは、以下の構造式:


[式中、R、R2a、R2b、Y、Het、n、o、R、ArおよびRは本明細書中定義の通りである]
で示される化合物ならびにその医薬上許容される塩、エステル、溶媒和物、立体異性体およびプロドラッグである。医薬上許容される担体と組み合わせてCRF受容体アンタゴニストを含有する組成物ならびにその使用方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般的に、本発明は、CRF受容体アンタゴニスト、およびかかるアンタゴニストをその必要のある温血哺乳類へ投与することによる障害の処置方法に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2004年10月19日出願の米国仮出願第60/620,060号および2005年9月30日出願のGB0519957.5の優先権を主張する。該出願は出典明示によりその全てが本明細書の一部となる。
【背景技術】
【0003】
最初の副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)はヒツジの視床下部より単離され、および41個のアミノ酸ペプチドとして同定された(Valeら,Science 213:1394−1397,1981)。その後、ヒトおよびラットCRFの配列が単離された。これらの配列は同一であるが、41個のアミノ酸残基の7個がヒツジCRFと異なることが決定された(Rivierら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:4851,1983;Shibaharaら,EMBO J.2:775,1983)。
【0004】
CRFは内分泌系、神経系および免疫系機能に著しい変化をもたらすことが見出された。CRFは、下垂体前葉からの副腎皮質刺激ホルモン(「ACTH」)、β−エンドルフィンおよび他のプロ−オピオメラノコルチン(「POMC」)誘導ペプチドの基礎放出およびストレス応答放出の主要な生理学的調節物質であると考えられている(Valeら,Science 213:1394−1397,1981)。簡単に記載すると、CRFは、脳(DeSouzaら,Science 224:1449−1451,1984)、下垂体(DeSouzaら、Methods Enzymol.124:560、1986;Wynnら,Biochem.Biophys.Res.Comm.110:602−608、1983)、副腎(Udelsmanら,Nature 319:147−150,1986)および脾臓(Webster,E.L.およびE.B.DeSouza,Endocrinology 122:609−617,1988)全体に分布していることが見出されている原形質膜受容体に結合することにより、その生物学的作用を開始すると考えらている。CRF受容体は、cAMPの細胞内産生におけるCRFに刺激された増加を媒介する、GTP−結合蛋白質(Perrinら,Endocrinology 118:1171−1179,1986)にカップリングする(Bilezikjian,L.M.,およびW.W.Vale,Endocrinology 113:657−662,1983)。今や、CRFの受容体は、ラット(Perrinら,Endo 133(6):3058−3061,1993)およびヒトの脳(Chenら,PNAS 90(19):8967−8971,1993;Vitaら,FEBS 335(1):1−5,1993)からクローニングされている。この受容体は、7回膜貫通ドメインを含む、415個のアミノ酸からなる蛋白質である。ラットおよびヒトの配列間の同一性の比較により、アミノ酸レベルで高度の相同性(97%)が示される。
【0005】
ATCHおよびPOMCの産生を刺激するという役割に加えて、CRFはまた、ストレスに対する内分泌、自律神経および行動応答の多くを協調すると考えられており、CRFは情動障害の病態生理学に関与しているかもしれない。さらに、CRFは、免疫系、中枢神経系、内分泌系および心血管系の間の連絡における主要な介在物質であると考えられている(Croffordら,J.Clin.Invest.90:2555−2564,1992;Sapolskyら,Science 238:522−524,1987;Tildersら,Regul.Peptides 5:77−84,1982)。概して、CRFは、極めて重要な中枢神経系伝達物質の一つであると考えられ、およびストレスに対する体全体の応答を統合するという重要な役割を果たす。
【0006】
CRFを脳に直接投与すると、ストレスの多い環境に曝された動物について観察されるものと同一の行動的、生理学的および内分泌応答が誘起される。例えば、CRFを脳室内に注入すると、行動活性化(Suttonら,Nature 297:331,1982)、脳波図の持続的活性化(Ehlersら,Brain Res.278:332,1983)、交感神経副腎髄質経路の刺激(Brownら,Endocrinology 110:928,1982)、心拍数および血圧の上昇(Fisherら,Endocrinology 110:2222,1982)、酸素消費の増加(Brownら,Life Sciences 30:207,1982)、胃腸活性の変化(Williamsら,Am.J.Physiol.253:G582,1987)、食物消費の抑制(Levineら,Neuropharmacology 22:337,1983)、性行動の変化(Sirinathsinghjiら,Nature 305:232,1983)および免疫機能減弱(Irwinら,Am.J.Physiol.255:R744,1988)がもたらされる。さらに、臨床データは、CRFが、鬱、不安−関連障害および拒食症の脳において分泌過多であり得ることを示唆している(DeSouza,Ann.Reports in Med.Chem.25:215−223,1990)。従って、臨床データは、CRF受容体アンタゴニストが、CRFの分泌過多を示す精神神経疾患の処置に有用であり得る新規の抗鬱薬および/または抗不安薬となり得ることを示唆している。
【0007】
最初のCRF受容体アンタゴニストはペプチドであった(例えば、Rivierら,米国特許第4,605,642号;Rivierら,Science 224:889,1984を参照のこと)。これらのペプチドは、CRF受容体アンタゴニストがCRFに対する薬理学的応答を弱め得ることを立証したが、ペプチド性CRF受容体アンタゴニストは、安定性が欠如していること、および経口活性が限られていることを含む、ペプチド治療薬の一般的な欠点を有する。
【0008】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンコアを有する化合物を含むCRFアンタゴニストは、以下の特許および公開出願:WO9729109、US6313124、WO9803510、WO9938868、WO9808847、JP2000038350、EP1097709およびUS6664261において開示されている。さらに、このコアは、鎮痛剤についてはWO9535298において、アデノシン増強剤についてはJP10101672において、一酸化窒素シンターゼ阻害剤についてはJP10101671において、神経ペプチドY1アンタゴニストについてはWO2001023387において、脂肪蓄積阻害剤についてはWO2000044754において、およびC型肝炎ウイルス複製阻害剤についてはWO2003101993において開示されている。
【0009】
CRFの生理学的有意性のために、有意なCRF受容体結合活性を有し、およびCRF受容体を拮抗し得る生物学的に活性のある小分子の開発が今なお望まれている。かかるCRF受容体アンタゴニストは、一般的にストレス関連障害を含む、内分泌状態、精神状態および神経学的状態の処置において有用であってもよい。
【0010】
CRF受容体アンタゴニストの投与により、CRFの調節の獲得に向けて有意な一歩がなされたが、当該分野には効果的な小分子CRF受容体アンタゴニストが今なお必要とされている。かかるCRF受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物、ならびに、例えば、ストレス関連障害を処置するためのその使用に関する方法も必要とされている。本発明はこれらの必要性を満たすものであり、および他の関連する利点も提供する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の概要
本発明は、一般的に、CRF受容体アンタゴニストに関し、およびより具体的には、以下の一般構造式(I):
【0012】
【化1】

【0013】
[式中:
は、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、置換ハロアルキル、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、複素環アルキルまたは置換複素環アルキルであり;
2aおよびR2bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、置換C−Cハロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により−O−、−S−もしくは−N(R)−を環内に含有する3〜7員環を形成し;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アシル、−C(O)OR、−C(O)NR10またはS(O)11であり;
Yは各場合において独立して、一の直接結合または−C(R4a4b−であり;
mは1または2であり;
4aおよびR4bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;或いは
4aおよびR4bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により−O−、−S−もしくは−N(R)−を環内に含有する3〜7員環を形成し;
【0014】
Hetは
【化2】

であり;
【0015】
は、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキルまたは置換C−Cアルキルであり;
nは、0〜3を含む整数であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、−NR10、アルキルスルホニルまたは置換アルキルスルホニルであり;
oは、0〜3を含む整数であり;および
、R、R10およびR11の各々は、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルである]
を有するCRF受容体アンタゴニストならびにその医薬上許容される塩、エステル、溶媒和物、立体異性体およびプロドラッグに関する。
【0016】
本発明のこれらのおよび他の態様は、以下の詳細な記載を参照することにより明かとなり得る。この目的のために、特定の方法、化合物および/または組成物を詳細に記載している様々な参考文献が本明細書中に示されており、該文献は出典明示によりその全てが本明細書の一部となる。
【0017】
図の簡単な説明
図1は、前記した[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1について得られた粉末X線回折データを示す。相1は、実質的に表1に示されるようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【0018】
図2は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1のラマンスペクトルを示す。
【0019】
図3は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。
【0020】
図4は、前記した[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2について得られた粉末X線回折データを示す。相1は、実質的に表1に示されるようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【0021】
図5は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2のラマンスペクトルを示す。
【0022】
図6は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。
【0023】
本発明の詳細な説明
一般的に、本発明は、副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)受容体アンタゴニストとして有用な化合物に関する。第一の実施態様において、本発明のCRF受容体アンタゴニストは以下の構造式(I):
【化3】

【0024】
[式中:
は、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、置換ハロアルキル、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、複素環アルキルまたは置換複素環アルキルであり;
2aおよびR2bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、置換C−Cハロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により環内に−O−、−S−もしくは−N(R)−を含有する3〜7員環を形成し;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アシル、−C(O)OR、−C(O)NR10またはS(O)11であり;
Yは各場合において独立して、一の直接結合または−C(R4a4b−であり;
mは1または2であり;
4aおよびR4bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;或いは
4aおよびR4bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により環内に−O−、−S−もしくは−N(R)−を含有する3〜7員環を形成し;
【0025】
Hetは
【化4】

であり;
【0026】
は、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキルまたは置換C−Cアルキルであり;
nは、0〜3を含む整数であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、−NR10、アルキルスルホニルまたは置換アルキルスルホニルであり;
oは、0〜3を含む整数であり;および
、R、R10およびR11の各々は、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルである]
を有し、ならびにその医薬上許容される塩、エステル、溶媒和物、立体異性体およびプロドラッグである。
【0027】
本発明のCRF受容体アンタゴニストは、多様な治療適用において有用性を有し、およびストレス関連障害を含む様々な障害もしくは疾患を処置するために用いられてもよい。かかる方法は、好ましくは、医薬組成物の形態で、有効量の本発明のCRF受容体アンタゴニストをその必要のある哺乳類へ投与することを含む。従って、別の実施態様において、医薬上許容される担体および/または希釈剤を組み合わせて1個または複数の本発明のCRF受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物が開示される。
【0028】
本明細書中用いられる上記用語は以下の意味を有する:
「アルキル」は、1〜10個の炭素原子を含有する直鎖もしくは分岐、非環状もしくは環状の、不飽和もしくは飽和の脂肪族炭化水素を意味し、「低級アルキル」および「C−Cアルキル」なる語は、1〜6個の炭素原子を含有すること以外はアルキルと同じ意味を有する。代表的な飽和直鎖アルキルとして、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられ、飽和分岐アルキルとして、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル等が挙げられる。代表的な飽和環状アルキルとして、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH−シクロプロピル、−CH−シクロブチル、−CH−シクロペンチル、−CH−シクロヘキシル等が挙げられ、不飽和環状アルキルとして、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニル等が挙げられる。環状アルキルは、「同素環」とも呼ばれ、二環式同素環および多環式同素環、例えば、デカリンおよびアダマンチル等を含む。不飽和アルキルは、隣接した炭素原子間に少なくとも1個の二重結合もしくは三重結合を含有する(それぞれ「アルケニル」または「アルキニル」と称される)。代表的な直鎖および分岐のアルケニルとして、エチレニル、プロピレニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブチレニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル等が挙げられ、代表的な直鎖および分岐のアルキニルとして、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−メチル−1ブチニル等が挙げられる。
【0029】
「アリール」は、芳香族炭素環部分、例えば、フェニルもしくはナフチルを意味する。
【0030】
「アリールアルキル」は、少なくとも1個のアルキル水素原子がアリール部分で置換されたアルキル、例えば、ベンジル(すなわち、−CHフェニル)、−CH−(1−または2−ナフチル)、−(CHフェニル、−(CHフェニル、−CH(フェニル)等)を意味する。
【0031】
「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、少なくとも1個の炭素原子を含有する、5〜10員の芳香族複素環を意味し、単環および二環系の両方を含む。代表的なヘテロアリールとして(これに限定されないが)、フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニルおよびオキサジアゾリルが挙げられる。
【0032】
「ヘテロアリールアルキル」は、少なくとも1個のアルキル水素原子がヘテロアリール部分で置換されたアルキル、例えば、−CH−ピリジニル、−CH−ピリミジニル等を意味する。
【0033】
「複素環」は、飽和、不飽和または芳香族のいずれかであり、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子(ここで、窒素および硫黄ヘテロ原子は、所望により酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、所望により四級化されてもよい)を含有する、5〜7員の単環式、または7〜14員の多環式の複素環を意味し、上記の複素環のいずれかが、ベンゼン環ならびに三環系(およびそれ以上の環系)の複素環に縮合されている二環を含む。複素環は、任意のヘテロ原子もしくは炭素原子を介して結合されてもよい。複素環として、上記に定義されるヘテロアリールが挙げられる。従って、上記に列挙した芳香族ヘテロアリールに加えて、複素環として(これに限定されないが)、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル等が挙げられる。
【0034】
「複素環アルキル」は、少なくとも1個のアルキル水素原子が複素環で置換されたアルキル、例えば、−CHモルホリニル等を意味する。
【0035】
「ハロアルキル」は、少なくとも1個のアルキル水素原子がハロゲンで置換されたアルキル、例えば、CHCl、CHCl、CCl、CHF、CF等を意味する。「C−Cハロアルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有すること以外は「ハロアルキル」の定義と同じである。
【0036】
本明細書において用いられる「置換」なる語は、上記した基のいずれか(例えば、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、複素環または複素環アルキル)の少なくとも1個の水素原子が置換基で置換されていることを意味する。オキソ置換基(「(=O)」)の場合、2個の水素原子が置換されている。本発明の文脈における「置換基」として、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、チオアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシ、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、複素環、置換複素環、複素環アルキル、置換複素環アルキル、−NR、−NRC(=O)Rb、−NRC(=O)NR、−NRC(=O)OR −NRSO、−OR、−C(=O)R −C(=O)OR、−C(=O)NR、−OC(=O)NR、−SH、−SR、−S(=O)R、−S(=O)、−OS(=O)、−S(=O)ORが挙げられ、ここで、RおよびRは同じであってもまたは異なっていてもよく、および独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、複素環、置換複素環、複素環アルキルまたは置換複素環アルキルである。
【0037】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0038】
「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合したアルキル部分(すなわち、−O−アルキル)、例えば、−O−メチル、−O−エチル等を意味する。「C−Cアルコキシ」は、1〜6個の炭素原子を含有すること以外はアルコキシと同じ定義を有する。
【0039】
「ハロアルコキシ」は、少なくとも1個の水素原子がハロゲンで置換されたアルコキシ、例えば、トリフルオロメトキシ等を意味する。
【0040】
「アルコキシアルキル」は、少なくとも1個の水素原子がアルコキシで置換されたアルキル、例えば、メトキシメチル等を意味する。「C−Cアルコキシアルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有すること以外は「アルコキシアルキル」の定義と同じである。
【0041】
「チオアルキル」は、硫黄架橋を介して結合したアルキル部分(すなわち、−S−アルキル)、例えば、−S−メチル、−S−エチル等を意味する。
【0042】
「アルキルアミノ」および「ジアルキルアミノ」は、窒素架橋を介して結合した1または2個のアルキル部分(すなわち、−NHアルキルまたは−N(アルキル)(アルキル))、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等を意味する。
【0043】
「ヒドロキシアルキル」は、少なくとも1個のヒドロキシル基で置換されたアルキルを意味する。
【0044】
「モノ−またはジ(シクロアルキル)メチル」は、1または2個のシクロアルキル基で置換されたメチル基、例えば、シクロプロピルメチル、ジシクロプロピルメチル等を意味する。
【0045】
「アルキルカルボニルアルキル」は、−C(=O)アルキル基で置換されたアルキルを意味する。
【0046】
「アルキルカルボニルオキシアルキル」は、−C(=O)Oアルキル基または−OC(=O)アルキル基で置換されたアルキルを意味する。
【0047】
「アルキルチオアルキル」は、−S−アルキル基で置換されたアルキルである。
【0048】
「モノ−またはジ(アルキル)アミノアルキル」は、モノ−またはジ(アルキル)アミノで置換されたアルキルである。
【0049】
「アシル」はアルキル−C(=O)−である。
【0050】
本明細書中にて提供される本発明の実施態様は、単なる例示であり、本発明を限定するものではない。本発明の一の実施態様において、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、置換ハロアルキル、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、複素環アルキルまたは置換複素環アルキルであってもよい。故に、本発明の代表的な化合物は、例えば、以下の構造式(IIa)[式中、Rは水素である]、構造式(IIb)[式中、Rはメチルである]、構造式(IIc)[式中、Rはメトキシメチルである]、構造式(IId)[式中、Rはベンジルである]、および構造式(IIe)[式中、Rはピリド−2−イル−メチルである]を含む。
【0051】
【化5】

(IIa) (IIb) (IIc)
【化6】

(IId) (IIe)
【0052】
本発明のさらなる実施態様において、R2aおよびR2bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、置換C−Cハロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルである。故に、本発明の代表的な化合物は、以下の構造式(IIIa)[式中、R2aおよびR2bは水素である]を含む。R2bが水素であるさらなる代表的な化合物は、構造式(IIIb)[式中、R2aはアルキル、例えば、メチルである]、構造式(IIIc)[式中、R2aはアリールアルキル、例えば、ベンジルである]、構造式(IIId)[式中、R2aは、アルコキシアルキル、例えば、メトキシメチルである]、構造式(IIIe)[式中、R2aは、アルキルスルホニルアルキル、例えば、メチルスルホニルメチルである]、および構造式(IIIf)[式中、R2aは、アミノアルキル、例えば、アミノメチルである]を含む。
【0053】
【化7】

(IIIa) (IIIb) (IIIc)
【化8】

(IIId) (IIIe) (IIIf)
【0054】
本発明のさらなる実施態様において、Rはそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成し、例えば、7−ピロリジン−1−イル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジンとして構造式(IVa)、および7−ピペリジン−1−イル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジンとして構造式(IVb)が挙げられる。
【化9】

(IVa) (IVb)
【0055】
本発明のさらなる実施態様において、R2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜7員環、例えば、以下の構造式(Va)においてはシクロプロピル、および以下の構造式(Vb)においては環「A」を形成し、ここで、環「A」は、所望により、−O−、−S−もしくは−N(R)−を含有し、およびRは、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アシル、−C(O)OR、−C(O)NR10もしくはS(O)11である。
【0056】
【化10】

(Va) (Vb)
【0057】
本発明のさらなる実施態様において、Yは各場合において独立して、一の直接結合または−C(R4a4b−であり、ここで、mは1〜2を含み、ならびにR4aおよびR4bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルである。故に、本発明の代表的な化合物は、例えば、Yが直接結合である場合には以下の構造式(VIa)、ならびにYが−C(R4a4b−およびmが1である場合には構造式(VIb)を含む。
【0058】
【化11】

(VIa) (VIb)
【0059】
本発明の別の実施態様において、R4aおよびR4bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、所望により環内に−O−、−S−もしくは−N(R)−を含有する3〜7員環を形成する。故に、本発明の代表的な化合物は、例えば、R4aおよびR4bがそれらが結合している炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する場合には以下の構造式(VIIa)、ならびにR4aおよびR4bがそれらの結合している炭素原子と一緒になって環「B」を形成する場合には構造式(VIIb)を含み、ここで、環「B」は所望により−O−、−S−もしくは−N(R)−を含有する。
【0060】
【化12】

(VIIa) (VIIb)
【0061】
本発明の別の実施態様において、Hetは以下の構造式(VIIIa)−(VIIIc)において例示されている3個のオキサジアゾールのうちの1個であり、ここで、Rは、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノである。
【0062】
【化13】

(VIIIa) (VIIIb) (VIIIc)
【0063】
本発明の別の実施態様において、Rは各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキルまたは置換C−Cアルキルであり、およびnは0〜3を含む。故に、本発明の代表的な化合物は、例えば、以下の構造式(IXa〜IXh)を含み、ここで、Rは独立して、ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンコアの2、5および6位の全ての可能な組み合わせを占める:
【0064】
【化14】

(IXa) (IXb) (IXc) (IXd)
【化15】

(IXe) (IXf) (IXg) (IXh)
【0065】
本発明の別の実施態様において、Arはフェニルもしくはピリジルであり、Rは各場合において独立して、ハロゲン、C−C10アルキル、置換C−C10アルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、−NR10、アルキルスルホニルまたは置換アルキルスルホニルであり、ならびにoは0〜3を含む。故に、本発明の代表的な化合物は、例えば、Arがフェニルである場合には以下の構造式(Xa)、ならびにArがピリジルである場合には構造式(Xb)を含む。
【0066】
【化16】

(Xa) (Xb)
【0067】
本発明の化合物は:
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−1);
[1−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−2−フェニル−エチル]−アミン(実施例11−3);
[1−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−4);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン(実施例11−5);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例11−6);
【0068】
(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−7);
(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−8);
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(R)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−9);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例11−10);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例11−11);
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−12);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−アミン(実施例11−13);
[1−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−14);
【0069】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例11−15);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−アミン(実施例11−16);
[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(R)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例11−17);
[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[3−メチル−(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン(実施例11−18);
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(実施例11−19);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例11−20);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例11−21);
【0070】
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン(実施例11−22);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[3−メチル−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン(実施例11−23);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−メチル−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例11−24);
ベンジル−[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例11−25);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例11−26);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例12−1);
ベンジル−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例12−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例12−3);
【0071】
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例12−4);
[2−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例12−5);
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(S)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例12−6);
[2−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(S)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例12−7);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例12−8);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−アミン(実施例12−9);
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例12−10);
【0072】
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−アミン(実施例12−11);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン(実施例13−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例13−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例13−3);
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例13−4);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例13−5);
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例13−6);
【0073】
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン(実施例13−7);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例13−8);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例13−9);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例14−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例14−2);
3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(実施例14−3);
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例14−4);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例15−1);
【0074】
(5−{2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル}−4−メチル−ピリジン−2−イル)−ジメチル−アミン(実施例15−2);
[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例15−3);
[3−(4−エトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例15−4);
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−[3−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例16−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン(実施例17−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−プロピル]−アミン(実施例17−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−プロピル]−アミン(実施例17−3);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−メチル−2−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン(実施例17−4);
[(R)−2−(5−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン(実施例18−1);
【0075】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン(実施例18−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−エチル]−アミン(実施例19−1);
エチル−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン(実施例20−1);
3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−ピペリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(実施例20−2);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(1−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−プロピル)−アミン(実施例21−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−プロピル]−アミン(実施例22−1);
【0076】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−エチル]−アミン(実施例23−1);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−エチル]−アミン(実施例23−2);
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−1);
[3−(4−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−2);
[3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−3);
[3−(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−4);
[3−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−5);および
[3−(2−クロロ−4−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例24−6):
を含む。
【0077】
本発明の別の実施態様において、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン(実施例14−1)の多形相が報告される。多形相1は、約108.3℃で著しい吸熱ピークを示し、および図1に示されるような粉末X線回折スペクトルを示す。図1に示されるような多形相1の粉末X線回折パターンは、以下:6.721、11.757、13.323、18.222、21.426および21.974の1個または複数の位置において顕著なピーク(2θ角度(±0.15°の2θ)で示される)を示す。より具体的には、かかる特徴的なピークは、11.757および21.974で、ならびにさらには、6.721で、ならびにさらには、13.323、18.222および21.426で示される。多形相2は図6に示されるように約115.1℃で顕著な吸熱ピークを示し、ならびに図4に示されるようなピークを有する粉末X線回折スペクトルを示す。
【0078】
別の実施態様において、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンは、1個または複数の他の結晶、溶媒和物、非晶質または他の形態と多形相1との組成物または混合物である。より具体的には、組成物は、微量から最高100%までの多形相1を含有してもよく、またはその間の任意の量を含有してもよい。例えば、組成物は、組成物中の[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの全量に基づいて、0.1重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%、5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%または50重量%未満の多形相1を含有してもよい。或いは、組成物は、組成物中の[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの全量に基づいて、少なくとも50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%または99.9重量%の多形相1を含有してもよい。
【0079】
別の実施態様において、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンは、1個または複数の他の結晶、溶媒和物、非晶質または他の形態と多形相2との組成物または混合物である。より具体的には、組成物は、微量から最高100%までの多形相2を含有してもよく、またはその間の任意の量を含有してもよい。例えば、組成物は、組成物中の[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの全量に基づいて、0.1重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%、5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%または50重量%未満の多形相2を含有してもよい。或いは、組成物は、組成物中の[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの全量に基づいて、少なくとも50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%または99.9重量%の多形相2を含有してもよい。
【0080】
一般的に、本発明の化合物は遊離塩基として利用されてもよい。或いは、本発明の化合物は、酸付加塩の形態にて用いられてもよい。本発明の遊離塩基アミノ化合物の酸付加塩は、当該分野においてよく知られている方法により調製されてもよく、ならびに有機酸および無機酸から形成されてもよい。適当な有機酸は、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、ケイ皮酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、グリコール酸、グルタミン酸およびベンゼンスルホン酸を含む。適当な無機酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸および硝酸を含む。故に、構造式(I)の「医薬上許容される塩」なる用語はいずれかのおよび全ての許容される塩形態を包含することが意図される。
【0081】
一般的に、構造式(I)の化合物は、当業者に知られている有機合成技法および実施例に示される代表的な方法に従って形成されてもよい。例えば、一般的に、構造式(I)の合成は、以下の反応スキーム1から反応スキーム6に従って進行してもよい。該スキームは説明のために提供されるものであり、これらに限定されない。
【0082】
反応スキーム1
【化17】

【0083】
無水条件下、7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンaとアミノ酸エステルとの反応により、アミノ酸エステルbを得る。無水条件下、化合物bとNaHおよび置換アミドオキシムとの反応により、5−イル−[1,2,4]オキサジアゾール化合物cを得る。
【0084】
反応スキーム2
【化18】

【0085】
無水条件下、7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンaとアミノ酸エステルとの反応により、アミノ酸エステルbを得る。LiOHの存在下、化合物bを脱エステル化し、アミノ酸b’を得る。DICおよびHOBTの存在下、化合物b’とアミドオキシムとの反応により、化合物b’’を得、高温でピリジン中のインキュベーションにより該化合物を閉環させ、5−イル−[1,2,4]オキサジアゾール化合物cを得る。
【0086】
反応スキーム3
【化19】

【0087】
7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンaとアミノ酸との反応により、アミノ酸b’を得る。DICおよびHOBTの存在下、化合物b’とアミドオキシムとの反応により、化合物b’’を得、高温でピリジン中のインキュベーションにより該化合物を閉環させ、5−イル−[1,2,4]オキサジアゾール化合物cを得る。
【0088】
反応スキーム4
【化20】

【0089】
7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンaと置換アミンとの反応により、化合物dを得、これをブロモエステルと反応させてアミノ酸エステルbを得る。NaHの存在下、化合物bとアミドオキシムを反応させて、5−イル−[1,2,4]オキサジアゾール化合物cを得る。
【0090】
反応スキーム5
【化21】

【0091】
アセトニトリル中、7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンaとアミノールおよびトリエチルアミン(TEA)との反応により、アミノールeを得、TEAの存在下、塩化p−トルエンスルホニルによりこれをメシレートとでき、化合物fを得る。シアノ基を化合物fに導入でき、化合物gを得、これをヒドロキシルアミンと反応させて、化合物hを得る。DMA−DMAの存在下、化合物hを閉環させ、3−イル−[1,2,4]オキサジアゾール化合物iを得る。
【0092】
反応スキーム6
【化22】

【0093】
7−クロロ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンアミノ酸エステルbとヒドラジンとの反応により化合物jを得、次いで、ギ酸エチルと反応させることにより化合物kを得、次いで、TsClおよびDBUを用いて閉環させることにより、5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール化合物lを得る。
【0094】
反応スキーム7
【化23】

【0095】
鈴木反応条件下、3−ブロモ−7−アミノ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンアミノ酸エステルmとアリールボロン酸との反応により、3−アリール−7−アミノ−ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンアミノ酸エステルbを得、これをNaHおよび置換アミドオキシムと反応させることにより、化合物cを得る。
【0096】
CRF受容体アンタゴニストとしての化合物の有効性は、様々なアッセイ方法により測定されてもよい。本発明のCRFアンタゴニストは、CRFとその受容体の特異的結合を阻害する能力およびCRFに関連する活性を拮抗する能力を有してもよい。構造式(I)の化合物は、CRFアンタゴニストとしての活性について、DeSouzaら(J.Neuroscience 7:88,1987)およびBattagliaら(Synapse 1:572,1987)により開示されたアッセイを含む(がこれらに限定されない)、1個または複数のこの目的のために一般的に許容されるアッセイにより、評価されてもよい。上記したように、本発明のCRFアンタゴニストは、CRF受容体親和性を示す化合物を含む。CRF受容体親和性は、放射標識されたCRF(例えば、[125I]チロシン−CFR)とその受容体(例えば、ラット大脳皮質膜から調製された受容体)の結合を阻害する化合物の能力を測定する結合研究により測定されてもよい。DeSouzaら(supra,1987)により記載された放射性リガンド結合アッセイは、CRF受容体に対する化合物の親和性を測定するためのアッセイを提供する。典型的に、かかる活性は、受容体からの放射標識リガンドの50%を置換するのに必要な化合物の濃度としてIC50から算出され、ならびに以下の等式:
【数1】

[ここで、Lは放射性リガンドであり、およびKは受容体に対する放射性リガンドの親和性である]
により算出された「K」値として報告される(ChengおよびPrusoff,Biochem.Pharmacol.22:3099,1973)。
【0097】
CRF受容体結合の阻害に加えて、化合物のCRF受容体アンタゴニスト活性は、CRFに関連する活性を拮抗する化合物の能力により定められてもよい。例えば、CRFは、アデニル酸シクラーゼ活性を含む様々な生化学的過程を刺激することが知られている。それ故に、化合物は、CRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性を拮抗するそれらの能力により、例えば、cAMPレベルを測定することにより、CRFアンタゴニストとして評価されてもよい。Battagliaら(supra,1987)により記載されたCRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性アッセイは、CRF活性を拮抗する化合物の能力を測定するためのアッセイを提供する。従って、CRF受容体アンタゴニスト活性は、一般的に、cAMPスクリーニングプロトコル(例えば、Battaglia(supra,1987)により記載されたもの)に従った初期結合アッセイ(例えば、DeSouza(supra,1987)により記載されたもの)を含むアッセイ技法により測定されてもよい。
【0098】
CRF受容体結合親和性に関して、本発明のCRF受容体アンタゴニストは、10μM未満のKを有してもよい。本発明の一の実施態様において、CRF受容体アンタゴニストは、1μM未満のKを有し、および別の一の実施態様において、Kは0.25μM(すなわち、250nM)未満である。以下により詳細に示されるように、K値は、実施例25に記載の方法によりアッセイされてもよい。0.10μM(すなわち、100nM)未満のKを有する本発明のCRF受容体アンタゴニストは、実施例11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、11−6、11−9、11−10、11−11、11−13、11−17、11−18、11−20、11−23、11−26、12−1、12−2、12−3、12−4、12−5、12−9、12−10、12−11、13−1、13−2、13−3、13−4、13−5、13−6、13−7、13−8、13−9、14−1、14−2、14−3、14−4、15−1、17−1、17−2、17−3、18−1、18−2、19−1、20−1、20−2、21−1、22−1、23−2、24−1、24−2、24−4および24−6を含む。
【0099】
本発明のCRF受容体アンタゴニストは、CRF受容体部位において活性を示してもよく、ならびに内分泌、精神および神経障害もしくは疾患を含む多種多様な障害もしくは疾患の処置用の治療物質として使用されてもよい。より具体的には、本発明のCRF受容体アンタゴニストは、CRFの分泌過多に起因する生理学的状態または障害の処置において有用であってもよい。CRFは、ストレスに対する内分泌応答、行動応答および自動応答を活性化および協調する重要な神経伝達物質と考えられているので、本発明のCRF受容体アンタゴニストは、精神神経疾患の処置において有用であってもよい。本発明のCRF受容体アンタゴニストにより処置可能であり得る神経精神障害は、情動障害、例えば、鬱;不安−関連障害、例えば、全般性不安障害、パニック障害、強迫神経障害、異常攻撃、心臓血管異常、例えば、不安定アンギナおよび反応性高血圧;ならびに摂食障害、例えば、拒食症、過食症および過敏性腸症候群を含む。CRFアンタゴニストは、脳卒中だけでなく様々な疾患状態に付随するストレス誘導性免疫抑制の処置において有用であってもよい。本発明のCRFアンタゴニストの他の使用は、炎症状態(例えば、関節リウマチ、ブドウ膜炎、喘息、炎症性腸疾患および胃腸の運動性)、疼痛、クッシング病、点頭痙攣、癲癇ならびに幼児と成人の両方における他の発作、ならびに様々な物質乱用および禁断症状(アルコール依存症を含む)の処置を含む。
【0100】
本発明の文脈において、本明細書中用いられる適応症を説明する以下の用語は、米国精神医学会(American Psychiatric Association)刊行の診断統計マニュアル(the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th Edition)(DSM−IV)および/またはInternational Classification of Diseases,10th Edition(ICD−10)に従って分類される。本明細書中記載した障害の様々なサブタイプは本発明の一部として熟慮される。以下に記載の疾患の後ろに括弧書きした数字はDSM−IVの分類コードを示す。
【0101】
本発明の文脈において、用語「精神障害」は:
妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、未分化型(295.90)および残遺型(295.60)のサブタイプを含む統合失調症;統合失調症障害(295.40);双極型および鬱型のサブタイプを含む統合失調性感情障害(295.70);色情妄想型、誇大妄想型、嫉妬妄想型、被害妄想型、身体的妄想型、混合型および非特定型のサブタイプを含む妄想性障害(297.1);短期精神障害(298.8);共有精神障害(297.3);妄想型および幻覚型のサブタイプを含む一般的健康状態に起因する精神障害;妄想型(293.81)および幻覚型(293.82)のサブタイプを含む物質誘導性精神障害;ならびに特定不能の精神障害(298.9):
を含む。
【0102】
その塩および医薬上許容される溶媒和物を含む本発明の化合物は、以下の障害:
大鬱病エピソード、躁病エピソード、混合エピソードおよび軽躁病エピソードを含む鬱および気分障害;大抑鬱障害、気分変調性障害(300.4)、特定不能の抑鬱障害(311)を含む抑鬱障害;双極性I障害、双極性II障害(大鬱病エピソードおよび軽躁病エピソードの反復)(296.89)、気分循環性障害(301.13)および特定不能の双極性障害(296.80)を含む双極性障害;一般的健康状態(293.83)(抑鬱特徴、大抑鬱様エピソード、躁病特徴および混合特徴を有するサブタイプを含む)に起因する気分障害;物質誘導性気分障害(抑鬱特徴、躁病特徴および混合特徴を有するサブタイプを含む);および特定不能の気分障害(296.90)を含む他の気分障害:
社会不安障害を含む不安障害;パニック発作、広場恐怖症、パニック障害、パニック障害の病歴を伴わない広場恐怖症(300.22);動物型、自然環境型、血液−注射−損傷型、状況型および他の型のサブタイプを含む特異的恐怖症(300.29);社会恐怖症(300.23)、強迫神経障害(300.3)、外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、全般性不安障害(300.02)、一般的健康状態に起因する不安障害(293.84)、物質誘導性不安障害および特定不能の不安障害(300.00):
【0103】
物質使用障害、例えば、物質依存症、物質渇望および物質乱用;物質誘導性障害、例えば、物質中毒、物質禁断症状、物質誘導性せん妄、物質誘導性持続性認知症、物質誘導性持続性健忘症障害、物質誘導性精神障害、物質誘導性気分障害、物質誘導性不安障害、物質誘導性性機能障害、物質誘導性睡眠障害および幻覚剤持続性認知障害(フラッシュバック);アルコール関連障害、例えば、アルコール依存症(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール禁断症状(291.81)、アルコール中毒せん妄、アルコール禁断症状せん妄、アルコール誘導性持続性認知症、アルコール誘導性持続性健忘症障害、アルコール誘導性精神障害、アルコール誘導性気分障害、アルコール誘導性不安障害、アルコール誘導性性機能障害、アルコール誘導性睡眠障害および特定不能のアルコール関連障害(291.9);アンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害、例えば、アンフェタミン依存症(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン禁断症状(292.0)、アンフェタミン中毒せん妄、アンフェタミン誘導性精神障害、アンフェタミン誘導性気分障害、アンフェタミン誘導性不安障害、アンフェタミン誘導性性機能障害、アンフェタミン誘導性睡眠障害および特定不能のアンフェタミン関連障害(292.9);カフェイン関連障害、例えば、カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘導性不安障害、カフェイン誘導性睡眠障害および特定不能のカフェイン関連障害(292.9);大麻関連障害、例えば、大麻依存症(304.30)、大麻乱用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒せん妄、大麻誘導性精神障害、大麻誘導性不安障害および特定不能の大麻関連障害(292.9);コカイン関連障害、例えば、コカイン依存症(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン禁断症状(292.0)、コカイン中毒せん妄、コカイン誘導性精神障害、コカイン誘導性気分障害、コカイン誘導性不安障害、コカイン誘導性性機能障害、コカイン誘導性睡眠障害および特定不能のコカイン関連障害(292.9);幻覚剤関連障害、例えば、幻覚剤依存症(304.50)、幻覚剤乱用(305.30)、幻覚剤中毒(292.89)、幻覚剤持続性認知障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚剤中毒せん妄、幻覚剤誘導性精神障害、幻覚剤誘導性気分障害、幻覚剤誘導性不安障害および特定不能の幻覚剤関連障害(292.9);吸入抗原関連障害、例えば、吸入抗原依存症(304.60)、吸入抗原乱用(305.90)、吸入抗原中毒(292.89)、吸入抗原中毒せん妄、吸入抗原誘導性持続性認知症、吸入抗原誘導性精神障害、吸入抗原誘導性気分障害、吸入抗原誘導性不安障害および特定不能の吸入抗原関連障害(292.9);ニコチン関連障害、例えば、ニコチン依存症(305.1)、ニコチン禁断症状(292.0)および特定不能のニコチン関連障害(292.9);オピオイド関連障害、例えば、オピオイド依存症(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド禁断症状(292.0)、オピオイド中毒せん妄、オピオイド誘導性精神障害、オピオイド誘導性気分障害、オピオイド誘導性性機能障害、オピオイド誘導性睡眠障害および特定不能のオピオイド関連障害(292.9);フェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害、例えば、フェンシクリジン依存症(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒せん妄、フェンシクリジン誘導性精神障害、フェンシクリジン誘導性気分障害、フェンシクリジン誘導性不安障害および特定不能のフェンシクリジン関連障害(292.9);鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤−関連障害、例えば、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤依存症(304.10)、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤乱用(305.40)、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤中毒(292.89)、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤禁断症状(292.0)、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤中毒せん妄、鎮静剤、催眠剤または抗不安剤禁断症状せん妄、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤−持続性認知症、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤−持続性健忘症障害、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤誘導性精神障害、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤誘導性気分障害、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤誘導性不安障害鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤誘導性性機能障害、鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤誘導性睡眠障害、ならびに特定不能の鎮静剤−、催眠剤−または抗不安剤−関連障害(292.9);各種物質関連障害、例えば、各種物質依存症(304.80);およびアナボリックステロイド、硝酸塩吸入抗原および亜酸化窒素のごとき他の(または未知の)物質関連障害;を含む物質関連障害:
【0104】
睡眠異常のごとき一次性睡眠障害、例えば、一次性不眠(307.42)、一次性睡眠過剰(307.44)、ナルコレプシー(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、概日リズム睡眠障害(307.45)および特定不能の睡眠異常(307.47);睡眠時異常行動のごとき一次性睡眠障害、例えば、悪夢障害(307.47)、睡眠時驚愕障害(307.46)、夢遊障害(307.46)および特定不能の睡眠時異常行動(307.47);別の精神障害に関連する睡眠障害、例えば、別の精神障害に関連する不眠症(307.42)および別の精神障害に関連する睡眠過剰(307.44);一般的健康状態に起因する睡眠障害;ならびに不眠症型、睡眠過剰型、睡眠時異常行動型および混合型のサブタイプを含む物質誘導性睡眠障害;を含む睡眠障害:
【0105】
摂食障害、例えば、制限型および過食/瀉下型のサブタイプを含む拒食症(307.1);瀉下型および非瀉下型のサブタイプを含む神経性大食症(307.51);肥満;強迫性摂食障害;ならびに特定不能の摂食障害(307.50):
【0106】
自閉性障害(299.00);注意力欠如/過活動性障害混合型(314.01)、注意力欠如/過活動性障害不注意優性型(314.00)、注意力欠如/過活動性障害過活動衝動型(314.01)および特定不能の注意力欠如/過活動性障害(314.9)のサブタイプを含む注意力欠如/過活動性障害;運動過多性障害;破壊的行動障害、例えば、小児期発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)および非特定の発症型(312.89)のサブタイプを含む行為障害、反抗的行為障害(313.81)および特定不能の破壊的行動障害;ならびにチック障害、例えば、トゥレット障害(307.23):
【0107】
偏執性人格障害(301.0)、統合失調症性人格障害(301.20)、統合失調症性人格障害(301、22)、反社会的人格障害(301.7)、境界型人格障害(301、83)、演技性人格障害(301.50)、自己愛性人格障害(301、81)、回避性人格障害(301.82)、依存性人格障害(301.6)、強迫神経性人格障害(301.4)および特定不能の人格障害(301.9)のサブタイプを含む人格障害:
【0108】
他の疾患における認識機能障害、例えば、アルツハイマー病のごとき認識機能障害に付随する統合失調症、双極性障害、鬱、他の精神障害および精神状態の処置を含む認識力の強化:ならびに
【0109】
性的衝動障害、例えば、性的衝動低下障害(302.71)および性的嫌悪障害(302.79);性的刺激障害、例えば、女性性的刺激障害(302.72)および男性勃起障害(302.72);オルガスム障害、例えば、女性オルガスム障害(302.73)、男性オルガスム障害(302.74)および早漏(302.75);性的疼痛障害、例えば、性交疼痛(302.76)および膣痙(306.51);特定不能の性機能障害(302.70);性的倒錯、例えば、露出症(302.4)、フェティシズム(302.81)、摩擦症(Frotteurism)(302.89)、ペドフィリア(302.2)、性的マゾヒズム(302.83)、性的サディズム(302.84)、服装倒錯性フェティシズム(302.3)、のぞき見(302.82)および特定不能の性的倒錯(302.9);性同一性障害、例えば、小児期の性同一性障害(302.6)および青年期または成人の性同一性障害(302.85);ならびに特定不能の性的障害(302.9);を含む性機能障害:
の処置において用いられてもよい。
【0110】
本明細書中記載した障害の様々な形態および派生形態の全ては、本発明の一部として熟慮される。
【0111】
「処置」は、関連する状態に適切である場合には、予防を含む。
【0112】
本発明の別の実施態様において、1個または複数のCRF受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物が開示される。投与目的のために、本発明の化合物は医薬組成物として処方されてもよい。本発明の医薬組成物は、医薬上有効量の本発明のCRF受容体アンタゴニスト(すなわち、構造式(I)の化合物)および医薬上許容される担体または希釈剤を含有する。故に、CRF受容体アンタゴニストは、特定の障害を処置するのに有効な量で組成物中に存在する。本発明の一の実施態様において、本発明の医薬組成物は、投与経路に応じて、1用量あたり0.1mg〜250mgの量でCRF受容体アンタゴニストを含有してもよい。別の実施態様において、該用量は1mg〜60mgであってもよい。他の実施態様において、該用量は、例えば、5mg、10mg、15mgまたは20mgであってもよい。適切な濃度および用量は、当業者により容易に決定され得る。
【0113】
医薬上許容される担体および/または希釈剤は当業者によく知られている。液体溶液として処方される組成物用として許容される担体および/または希釈剤は食塩水および滅菌水を含み、ならびに所望により抗酸化剤、バッファー、静菌剤および他の一般的な添加剤を含有してもよい。組成物は、丸剤、カプセル剤、顆粒剤または錠剤として処方され得、CRF受容体アンタゴニストに加えて、希釈剤、拡散剤および界面活性剤、結合剤および滑沢剤を含有する。当業者は、適切な様式で、およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,Gennaro,Ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA 1990に記載のごとき許容される薬務に従って、さらにCRF受容体アンタゴニストを処方してもよい。
【0114】
加えて、本発明の文脈にはプロドラッグも含まれる。プロドラッグは、患者に投与される場合にインビボで構造式(I)の化合物を放出する、任意の共有結合した担体である。一般的に、プロドラッグは、所定の操作またはインビボのいずれかにより修飾が切断されて親化合物を生じるような方法で官能基を修飾することにより、調製される。
【0115】
立体異性体に関して、構造式(I)の化合物は、キラル中心を有してもよく、ならびにラセミ化合物、ラセミ混合物として、および個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在してもよい。全てのかかる異性体形態は、その混合物を含めて、本発明に包含される。さらに、構造式(I)の化合物の結晶形態の幾つかは多形相として存在し、それらは本発明に含まれる。加えて、構造式(I)の化合物の幾つかは、水または他の有機溶媒と溶媒和物を形成してもよい。かかる溶媒和物も同様に本発明の範囲内に含まれる。
【0116】
別の実施態様において、本発明は、内分泌、精神および神経障害もしくは疾患を含む様々な障害もしくは疾患の処置方法を提供する。かかる方法は、障害もしくは疾患を治療するのに十分な量で本発明の化合物を哺乳類(例えば、ヒト)に投与することを含む。かかる方法は、医薬上有効量の本発明のCRF受容体アンタゴニストを含有する医薬組成物の全身投与を含む。本明細書中用いられる全身投与は、経口および非経口の投与方法を含む。経口投与に適するCRF受容体アンタゴニストの医薬組成物は、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤およびカプセル剤ならびに液体、シロップ、懸濁液およびエマルジョンを含む。これらの組成物は、香料、防腐剤、懸濁化剤、増稠剤および乳化剤ならびに他の医薬上許容される添加剤を含有してもよい。非経口投与用の本発明の化合物は、水性注入用溶液中で調製され得、該溶液は、CRF受容体アンタゴニストに加えて、バッファー、抗酸化剤、静菌剤および該溶液中で一般的に使用される添加剤を含有してもよい。
【0117】
別の実施態様において、本発明は、放射性もしくは非放射性医薬物質を用いることにより、体内の特定部位の可視化診断を可能にする。本発明の化合物の使用は、患者の生理学的評価、機能的評価または生物学的評価を提供してもよく、或いは疾患または病変の検出および評価を提供してもよい。放射性医薬は、シンチグラフィー、陽電子放射断層撮影(PET)、コンピューター断層撮影(CT)および単一光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)において利用される。かかる適用のために、放射性同位体として、123I(PET)、125I(SPECT)および131Iを含むヨウ素(I)、99Tc(PET)を含むテクネチウム(Tc)、31Pおよび32Pを含むリン(P)、51Crを含むクロム(Cr)、11Cを含む炭素(C)、18Fを含むフッ素(F)、201Tlを含むタリウム(Tl)のごとき元素、ならびに陽電子および電離放射線の放射体などが包含される。非放射性医薬は、磁気共鳴画像法(MRI)、蛍光透視法および超音波に利用される。かかる適用のために、放射性同位体として、153Gdを含むガドリニウム(Gd)、鉄(Fe)、バリウム(Ba)、マンガン(Mn)およびタリウム(Tl)のごとき元素が包含される。かかる構成要素は、混合物中の特定の標的部位を同定するために有用であり、また混合物中の分子を標識するのに有用である。
【0118】
以下の実施例は説明のために提供されるものであり、本発明を限定するものではない。
【0119】
本発明のCRF受容体アンタゴニストを実施例に開示した方法により調製してもよい。実施例25は、受容体への結合親和力の測定方法を提供し、および実施例26は、CRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性に関する本発明の化合物のスクリーニングアッセイを開示している。
【0120】
省略形:
AcCN,MeCN:アセトニトリル
AcCN:アセトニトリル
DBU:ジアミノ酪酸
DCM:ジクロロメタン
DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル
DIC:N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド
DIU:N,N’−ジイソプロピル尿素
DMA−DMA:N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール
DME:1,2−ジメトキシエタン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMF−DMA:N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
EAA:アセト酢酸エチル
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
LC/MS:液体クロマトグラフィー−質量分析
MDA:マロンジアルデヒドビス−ジメチルアセタール
MsCl:塩化メタンスルホニル
NaBH(OAc):トリアセトキシホウ水素化ナトリウム
Pd−C:炭素担持パラジウム(10%)
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TosMIC:トシルメチルイソシアニド
TsCl:塩化p−トルエンスルホニル
TsOH:p−トルエンスルホン酸
調製用HPLC−MS
Gilson 215 オートサンプラー/フラクションコレクター、UV検出器およびThermoFinnigan AQA Single QUAD質量検出器(エレクトロスプレー)装着のGilson HPLC−MS;
HPLCカラム:BHK ODS−O/B、5μ、30×75mm
HPLC勾配:35mL/分、7分にわたり水中10%のアセトニトリル〜100%のアセトニトリル、100%のアセトニトリルで3分間維持
分析手法1−−高速液体クロマトグラフィー(HPLC−MS)
プラットフォーム:HP 1100シリーズ:オートサンプラー、UV検出器(220nMおよび254nM)、MS検出器(エレクトロスプレー)装着;
カラム:Phenomenex SynergiMAX−RP、4ミクロン、2×50mm;
移動相:A=水、0.025%のTFA;B=アセトニトリル、0.025%のTFA;
流速:1.0mL/分;
勾配:13分にわたり5%のB/95%のA〜95%のB/5%のA、次いで、2.5分間保持;
分析手法2−−超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)
プラットフォーム:Berger FCM1200 SFCポンプ、Agilentダイオードアレイ検出器、Agilentモデル220マイクロプレートオートサンプラー、Agilentモデル1946MSD(APCIインターフェース);
カラム:Bergerピリジン60A、4ミクロン、3×150mm;
溶媒:SFCグレードCO、Optimaグレードメタノールならびに1.5%の水および0.025%のエタンスルホン酸;
流速:4.0mL/分、120Barの背圧;
勾配:2.4分にわたり5〜55%のメタノール/CO
分析手法3−−分析用HPLC−MS(LC−MS)
プラットフォーム:オートサンプラー、UV検出器(220nMおよび254nM)、およびMS検出器(APCI)装着のHP1100シリーズ;
カラム:Waters XTerra 3×250mm;
溶媒A:0.025%のTFAを含む水
溶媒B:0.025%のTFAを含むアセトニトリル
流速:1.0mL/分;
勾配:1.55分間5%のB、次いで、46分間10〜90%のB(全47.55分)
分析手法4−−分析用HPLC−MS(LC−MS)
プラットフォーム:オートサンプラー、UV検出器(220nMおよび254nM)およびMS検出器(APCI)装着のHP/Agilent1100シリーズ;
カラム:Phenomonex Synergymax RP 2.0×50mm;
流速:1.0mL/分;
溶媒A:水中0.05%のTFA
溶媒 B:アセトニトリル中0.05%のTFA
勾配:0.25分間5%のB、次いで、0.25〜2.25分まで5%のB〜90%のB、次いで、2.25〜3.25分まで90%のB
【実施例】
【0121】
実施例1
試薬[5−(7−クロロ−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−ピリジン−2−イル]−ジメチル−アミンの合成
【化24】

【0122】
工程1A:
アセトニトリル(1L)および水(200mL)中の2−アミノ−4−ピコリン(33g)、NaBHCN(57g)、ホルムアルデヒド(37%の水溶液,240mL)の混合物へ、0℃で2時間かけて、酢酸(60mL)を滴下して加えた。得られた溶液を室温で7日間攪拌し、次いで、減圧濃縮した。残りを固体NaOHでpH10に塩基性化し、次いで、ヘキサンで抽出した(3×700mL)。合わせた抽出物を1Nの水性NaOHおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで、減圧下で蒸発させ、2−ジメチルアミノ−4−メチルピリジンを無色油状物(化合物1a,36g,88%)として得た。H NMR(CDCl):2.26(s,3H),3.07(s,6H),6.33(s,1H),6.40(d,1H),8.02(d,1H);MS(CI)m/e 137(MH).
【0123】
工程1B:
0℃で0.5時間、DCM(50mL)中の臭素(13mL)の溶液を滴下することにより、DCM(50mL)および水(400mL)中の化合物1a(32g)、NaCO(30g)の混合物を処理した。得られた淡茶色懸濁液を0℃で0.5時間攪拌した。生成物をヘキサンで抽出し(2×600mL)、次いで、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで、減圧蒸発した。粗生成物を、1:5の酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、5−ブロモ−2−ジメチルアミノ−4−メチルピリジンを黄褐色固体(化合物1b,78%の収率)として得た。H NMR(CDCl):2.30(s,3H),3.04(s,6H),6.38(s,1H),8.14(s,1H);MS(CI)m/e 216(MH).
【0124】
工程1C:
THF(20mL)中のマグネシウム(11.3g)の懸濁液へ、THF(100mL)中の工程1Bから得た化合物1b(48.5g)の溶液の4分の1量を加えた。軽く加熱しながら、1,2−ジブロモエタンを5滴加えることで、反応を開始した。反応の開始後、10mLのTHFを加えた。化合物1bの残りの溶液を滴下して加え、穏やかな還流を維持した。添加完了後、混合物を室温で0.5時間攪拌し、その後、DMF(1.5当量)を0℃で徐々に注入した。得られた混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、飽和水性NHClでクエンチした。生成物をエーテル(2×500mL)で抽出し、次いで、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、次いで、減圧濃縮した。生成物を1:5の酢酸エチル/ヘキサンを用いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2−ジメチルアミノ−4−メチル−5−ホルミルピリジンを黄褐色固体(化合物1c,77%の収率)として得た。分析用試料をエーテル/ヘキサンからの結晶化により得た。H NMR(CDCl):2.57(s,3H),3.11(s,6H),6.28(s,1H),8.43(s,1H),9.87(s,1H);MS(CI)m/e 165(MH).
【0125】
工程1D:
−50℃で、DME(70mL)中のtBuOK(12.5g)の懸濁液中へ、DME(70mL)中のTosMIC(15.6g)の溶液を滴下して加えた。茶色溶液を−50℃で10分間攪拌し、その後、DME(70mL)中の化合物1c(11g)の溶液を滴下して加えた。得られた混合物を−50℃で0.5時間攪拌し、次いで、メタノール(70mL)でクエンチした。この混合物を1時間加熱還流し、次いで、溶媒を蒸発させ、次いで、酢酸エチル−水で分配した。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、次いで、酢酸エチルを用いてシリカゲルパッドから濾過した。この作業により、2−ジメチルアミノ−4−メチル−5−(シアノメチル)ピリジンを黄色固体(化合物1d,9.5g,80%)として得た。H NMR(CDCl):2.31(s,3H),3.08(s,6H),3.54(s,2H),6.36(s,1H),7.99(s,1H);MS(CI)m/e 176(MH
【0126】
工程1E:
THF(100mL)中の化合物1d(40g,0.23mol)およびNaH(2.5当量)の懸濁液中へ、約5mLの酢酸エチルを加えた。発熱反応が開始し、および水素が勢いよく放出するまで、混合物を室温で攪拌した。次いで、酢酸エチル(50mL)を滴下して加え、穏やかな還流を維持した。混合物を室温で2時間攪拌し、その後、水(100mL)でクエンチした。有機相を分け、次いで、水相をエチルエーテルで数回洗浄した。次いで、水相を酢酸で酸性化し、次いで、生成物を酢酸エチル(5×800mL)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、次いで、MgSOで乾燥した。減圧濃縮により、ケト体1−シアノ−1−(6−ジメチルアミノ−4−メチルピリジン−3−イル)アセトンおよび3−ヒドロキシ−ブタ−2−エンニトリルエノール体(化合物1e)を茶色固体(40g,80%の収率)として得た。H NMR(CDCl):エノールおよびケトン体の1:1の混合物、2.24(s,1.5×3H),2.32(s,0.5×3H),2.88(s,0.5×6H),3.09(s,0.5×6H),4.50(brs,0.5×1H),4.62(s,0.5×1H),6.13(s,0.5×1H),6.35(s,0.5×1H),7.60(s,0.5×1H),8.05(s,0.5×1H);MS(CI)m/e 218(MH).
【0127】
工程1F:
エタノール(150mL)および水(20mL)中、化合物1e(30g)および臭化水素酸ヒドラジン(62g)の混合物を1時間加熱還流した。エタノールを減圧除去し、次いで、残りを水(50mL)で希釈した。水相を固体NaCOで塩基性化し、次いで、生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、次いで、減圧濃縮し、3−アミノ−4−(6−ジメチルアミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−5−メチルピラゾールを茶色がかった油状物(化合物1f,30g,93%の収率,)として得、これをエーテル−ヘキサンから結晶化した。H NMR(CDCl):2.07(s,3H),2.14(s,3H),3.10(s,6H),4.10(brs,3H),6.45(s,1H),7.92(s,1H);MS(CI)m/e 232(MH
【0128】
工程1G:
ジオキサン(100mL)中、化合物1f(29.5g)およびアセト酢酸エチル(2.5当量)の溶液を20時間加熱還流した。懸濁液を冷却し、次いで、エーテル(200mL)を加えた。減圧濾過により固体を収集し、および2,5−ジメチル−3−(6−ジメチルアミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−7−ヒドロキシピラゾロ[1,5−a]ピリミジンを黄褐色固体(化合物1g,23.5g,62%の収率)として得た。濾液を減圧濃縮し、次いで、残りを水中(50mL)に溶解した。この水相をエーテル(3×300mL)で抽出し、出発物質および不純物を除去した。次いで、生成物をDCM(5×300mL)で抽出し、新たに6g(全収率78%)の化合物1gを得た。H NMR(CDCl):2.10(s,3H),2.20(s,3H),2.33(s,3H),2.91(s,6H),5.64(s,1H),6.24(s,1H),7.65(s,1H).MS(CI)m/e 298(MH
【0129】
工程1H:
アセトニトリル(50mL)中の化合物1g(11g)およびPOCl(2当量)の懸濁液を8時間加熱還流した。反応を氷でクエンチし、次いで、NaCOで塩基性化した。生成物を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、シリカゲルパッドから濾過し、次いで、減圧濃縮し、[5−(7−クロロ−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−4−メチル−ピリジン−2−イル]−ジメチル−アミンを黄色がかった固体(化合物1h,11.5g,99%の収率)として得た。H NMR(CDCl):2.13(s,3H),2.43(s,3H),2.53(s,3H),3.11(s,6H),6.49(s,1H),6.78(s,1H),8.01(s,1H);MS(CI)m/e 316(MH
【0130】
実施例2
試薬(2,4−ジメトキシ−フェニル)−アセトニトリルの合成
【化25】

【0131】
工程2:
−30℃(ドライアイス/アセトン浴)にて、DME(150mL)中のt−BuOK(47.3g)の懸濁液中へ、混合物の温度を−30℃以下に保ちながら、DME(150mL)中のTosMIC(58.8g)の溶液を滴下して加えた。溶液を攪拌し、次いで、10分間にわたって−60℃に冷却しておき、その後、反応混合物の温度を−50℃以下に保ちながら、DME(150mL)中の2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(50gl)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を−50〜−60℃で1時間攪拌し、次いで、メタノール(200mL)を加えた。この混合物を2時間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、次いで、酢酸エチルと、酢酸(40mL)を加えた水との間で分配した。水相をさらなる酢酸エチルでさらに1回抽出し、次いで、合わせた酢酸エチル相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りを、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、1:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させることにより精製し、2(48.8g)を得た。
【0132】
実施例3
試薬2−クロロ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドおよび(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−アセトニトリルの合成
【化26】

【0133】
工程3A:
2−クロロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(9.56g)およびKCO(25.3g)をDMF(30mL)と共に室温で30分間攪拌した。ヨードメタン(4.0mL)を加え、反応容器を密封し、次いで、混合物を室温で16時間攪拌した。300mLの2:1のヘキサン/酢酸エチルを加え、その後、混合物を水で3回洗浄し、次いで、ブラインで1回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、約50mLの容量とした。形成した沈殿物を濾過し、次いで、ヘキサンで洗浄し、化合物3aを黄褐色固体(6.0g)として得た。
【0134】
工程3B:
アセトニトリル化合物3bの形成は、DME中でt−BuOKおよびTosMICを用いる工程2の方法に従った。
【0135】
実施例4
試薬7−クロロ−3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジンの合成
【化27】

【0136】
工程4A:
窒素下、室温で、水素化ナトリウム(油中60%の懸濁液の12.0g)を、無水THF(300mL)中の4−メトキシ−2−メチルフェニルアセトニトリル(30g)の溶液へ加えた。約2mLの酢酸エチルを加え、次いで、混合物を66℃の内部温度まで徐々に加熱した。その結果、約10分後に激しい反応が起こり、そこで、加熱を止めた。一方で、さらなる酢酸エチル(75mL)を約20分間にわたって滴下して加え、還流を維持した。激しい水素放出が観察された。酢酸エチルの添加が終わるまでに、反応混合物を冷却し始め、および混合物を攪拌し、次いで、3時間にわたって冷却しておいた。150mLの水を加え、次いで、300mLのエーテルを加えた。水相をさらに2回エーテルで洗浄した。エーテル抽出物を捨てた。水相を20mLの濃塩酸(pH約5)で酸性化し、次いで、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、粗ケトニトリル4aをわずかに琥珀色の油状物(39g)として得、これをさらに精製することなく次工程に用いた。
【0137】
代替的工程4A:
室温で、水素化ナトリウム(油中60%の懸濁液の35.44g,1.48mol)を、無水THF(2L)中の4−メトキシ−2−メチルフェニルアセトニトリル(148.8g,0.92mol)の溶液へ加えた。EtOAc(30mL)を加え、次いで、混合物を70.1℃の内部温度まで徐々に加熱した。反応が開始したら、加熱マントルを完全に除去することにより、加熱を直ぐに止めた。EtOAc(374mL,全4.14mol)を滴下して加え、還流を維持した。激しい水素放出が観察された。EtOAc添加が完了した後、反応物を2時間攪拌した。激しく攪拌しながら、水(750mL)を加え、次いで、ヘキサン(750mL)を加え、次いで、水相を分け、次いで、濃HClでpH約2に酸性化した。水相をEtOAc(3×400mL)で抽出し、次いで、合わせた抽出物を乾燥し(MgSO)、次いで、減圧濃縮し、4aを琥珀色油状物(183.8g,0.90mol,98%,99%の純度)として得た。
【0138】
工程4B:
粗4a(37.8g)およびヒドラジン一臭化水素酸塩(23.1g)の混合物を無水エタノール(225mL)および水(25mL)中に懸濁させた。混合物を約3時間還流した。反応混合物を冷却しておき、次いで、溶媒を蒸発させた。酢酸エチルを加え、次いで、飽和水性NaHCO(200mL)を加えることにより混合物を中和し、次いで、混合物を酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、粗化合物4bを淡オレンジ色油状物(45g)として得、これをさらに精製することなく次工程に用いた。
【0139】
代替的工程4B:
化合物4a(183.8g,0.9mol)をEtOH(1.09L)および水(109mL)中に溶解し、次いで、臭化水素酸ヒドラジン(112.39g,0.99mol)を加えた。混合物を2.5時間還流し(浴温度90℃)、その時点でLC/MSモニタリングは反応の完了を示した。反応混合物を冷却しておき、次いで、減圧濃縮し、EtOHを除去し、次いで、NaHCO(950mL,飽和水性)およびEtOAc(400mL)間で分配した。水相を分け、次いで、さらにEtOAc(3×400mL)で抽出し、次いで、合わせた有機相をブライン(400mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、次いで、減圧濃縮し、粗アミノピラゾール4bを琥珀色油状物(168.8,80%の純度)として得、これをさらに精製することなく次工程に用いた。
【0140】
工程4C:
アセト酢酸エチル(EAA)(28.4mL)を、乾燥ジオキサン(180mL)中の4b(40.2g,0.18mol)の溶液へ加えた。混合物を115℃で約20時間還流し、その間に、ピラゾロピリミジン4cが溶液から白色固体として沈殿した。反応混合物を冷却し、次いで、沈殿物を濾過し、次いで、冷エーテルで洗浄した。次いで、沈殿物を減圧乾燥し、22.5g(0.079mol,42.7%)の化合物4cをオフホワイト色固体として得た。
【0141】
代替的工程4C:
アセト酢酸エチル(EAA)(200mL)を、無水エタノール(500mL)および氷酢酸(500mL)中の粗4b(180g,0.62mol)の溶液へ加えた。混合物を2時間加熱還流し、その間に、ピラゾロピリミジン4c沈殿物が溶液から白色固体として沈殿した。反応混合物を冷却し、次いで、沈殿物を濾過し、次いで、冷エーテルで洗浄した。次いで、沈殿物を減圧乾燥し、131g(0.46mol,75%)の化合物4cをオフホワイト色固体として得た。
【0142】
工程4D:
室温で、オキシ塩化リン(12mL)を、無水アセトニトリル(60mL)中の4c(12.1g)の懸濁液へ加えた。混合物を80℃で30時間加熱し、その時点で、反応混合物は透明な深紅色溶液だった。反応混合物を300mLの氷/水中に注ぎ、次いで、反応フラスコを100mLの酢酸エチルでリンスした。次いで、混合物を攪拌し、次いで、飽和水性炭酸ナトリウムで中和した。中和すると、赤色混合物が黄色となった。相を分け、次いで、水相を酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、透明な茶色油状物を得た。粗生成物を、2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーに付し、化合物4d(12.1g,94%)を透明な黄色油状物として得、これを静置して凝固させた。
【0143】
代替的工程4D:
室温で、無水アセトニトリル(1.2L)中のピラゾロピリミジン4c(235.1g,0.83mol)の懸濁液へ、オキシ塩化リン(232mL,2.49mol)を加えた。混合物を80℃に加熱し、次いで、20時間攪拌し、次いで、冷却しておき、次いで、減圧濃縮し、約1/4の容量とした。攪拌しながら、氷片および水を慎重に加え、全容量を1Lとした。氷浴を用いて、およびさらなる氷片を混合物に加えることにより、温度が常に5℃以下であることを確認しながら、NaOH(2M,水性)を用いてpHを6−7前後に調節した。得られた冷懸濁液をEtOAc(3×500mL)で抽出し、次いで、合わせた有機相を乾燥し(MgSO)、次いで、減圧濃縮し、クロロピリミジン4dを赤色蝋状結晶性固体(258.3g,93%の純度)として得、これを直接次工程に用いた。
【0144】
この方法により:
4e 2,5−ジメチル−3−(2,4−ジメトキシフェニル)−7−クロロピラゾロ[1,5−a]−ピリミジン(2から出発);
4f 2,5−ジメチル−3−(2−クロロ−4−メトキシフェニル)−7−クロロピラゾロ[1,5−a]−ピリミジン(3bから出発);および
4g 2,5−ジメチル−3−(4−エトキシフェニル)−7−クロロピラゾロ[1,5−a]−ピリミジン(4−エトキシフェニルアセトニトリルから出発):
も調製した。
【0145】
実施例5
試薬2−(3−ブロモ−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミノ)−酪酸メチルエステルの合成
【化28】

【0146】
工程5A:
3−アミノ−5−メチルピラゾール(20.0g)、アセト酢酸エチル(32.0g)、酢酸(6mL)およびジオキサン(150mL)の溶液を16時間還流した。白色固体が沈殿し、これを濾過により収集した。フィルターケーキをエーテルで洗浄し、5a(29.0g,86%)を白色固体として得た。
【0147】
工程5B:
1,4−ジオキサン(30mL)中の5a(5.0g)の懸濁液へ、トリエチルアミン(8.50mL)およびオキシ塩化リン(7.4mL)を加えた。窒素下、100℃で2時間、反応物を加熱した。反応混合物を氷浴中で冷却し、次いで、水および水性炭酸水素ナトリウム溶液で連続的に処理した(最終pH8)。ジクロロメタンを加え、次いで、混合物を水で3回洗浄した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、暗茶色油状物を得た。粗生成物を、ヘキサン中の30%の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、5b(3.8g,70%)を白色固体として得た。LC/MS:182.0(MH
【0148】
工程5C:
−10℃で、臭素(0.51mL)を、1:1のメタノール/水(40mL)中の5b(1.5g)の溶液へ加えた。10分後、混合物を濾過し、形成された沈殿物を収集した。濾液が透明になるまでフィルターケーキを冷MeOH/HO(1:1)で洗浄し、次いで、減圧下で乾燥し、5c(3.0g)をオフホワイト色固体として得、これをさらに精製することなく直ぐに用いた。
【0149】
工程5D:
化合物5c(上記調製物)へ、(RS)2−アミノ酪酸メチル塩酸塩(1.3g)を加え、次いで、アセトニトリル(40mL)および4オングストロームモレキュラーシーブを加えた。反応混合物を110℃で5時間加熱した。酢酸エチルおよび水性炭酸水素ナトリウムを冷却した反応混合物に加え、次いで、有機相をブラインで3回洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、粗黄色固体を得た。溶離剤として30%の酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、5d(800mg,28%)をオフホワイト色固体として得た。
【0150】
実施例6
試薬N−ヒドロキシ−アセトアミジンの合成
【化29】

【0151】
工程6:
室温で、水酸化ナトリウム(50%水溶液の39g)を、メタノール(100mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(34g)の懸濁液へ加えた。アセトニトリル(20g)を加え、次いで、混合物を60℃で15時間加熱した。混合物を冷却し、次いで、溶媒を蒸発させ、次いで、300mLのエタノールを残りに加えた。固体を濾過で取り出し、次いで、200mLのエタノールでリンスし、次いで、濾液を蒸発させて、75mLの容量とした。得られた沈殿物を濾過により収集し、エタノールでリンスし、次いで、減圧下で乾燥し、アセトアミドオキシム6a(19.5g)を白色固体として得た。
【0152】
この方法により:
6b:プロピオンアミドオキシムおよび
6c:ブチルアミドオキシム:
も調製した。
【0153】
実施例7
試薬2,2,2−トリフルオロ−N−ヒドロキシ−アセトアミジンの合成
【化30】

【0154】
工程7:
室温で、ナトリウムメトキシド溶液(35.9mL,メタノール中の25重量%の溶液)を、メタノール(200mL)中の塩酸ヒドロキシルアミン(10.9g)の懸濁液へ加えた。混合物を10分間攪拌し、次いで、濾過し、次いで、固体をメタノールでリンスした。濾液を氷浴中で冷却および攪拌し、次いで、トリフルオロアセトニトリルガス(16.7g)を30分間溶液に通気した。反応混合物を室温に温めておき、次いで、蒸発させて、100mLの容量とし、次いで、濾過して固体を取り出した。濾液を蒸発させて、粗蝋状固体(18g)を得た。この一部をクーゲルロール(bulb−to−bulb)減圧蒸留によりさらに精製し、化合物7を黄褐色蝋状固体として得た。
【0155】
実施例8
試薬(S)−4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−酪酸エチルエステルの合成
【化31】

【0156】
工程8A:
(R)−アルファ−メチルベンジルアミン(16.0g)を、トルエン(75mL)中の4,4,4−トリフルオロ酪酸エチル(24.4g)の溶液へ加えた。p−トルエンスルホン酸水和物(630mg)を加え、次いで、Dean−Starkトラップにより水を除去しながら混合物を加熱還流した。2時間後、混合物を冷却し、酢酸エチル(100mL)を加え、次いで、溶液を水性炭酸水素ナトリウム、次いで、ブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、黄色油状物とした。油状物を減圧蒸留に付し(102−110℃,ca.5mmのHgで収集)、17.5gの化合物8aを無色油状物として得た。
【0157】
工程8B:
DBU(18.1mL)を8a(17.44g)に加え、次いで、茶色混合物を70℃で12時間加熱した。冷却した混合物をシリカゲルのプラグに付し、4:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させ、化合物8b(14.5g)を黄色油状物として得た。
【0158】
工程8C:
塩酸(7.0mL,2N)を、エーテル(10mL)中の化合物8b(800mg)の溶液へ加えた。混合物を室温で15時間強力攪拌し、次いで、相を分配した。水相をエーテルで3回洗浄し、次いで、蒸発させて、乾燥させた。残りをトルエンで2回共蒸発させ、次いで、減圧下で乾燥し、化合物8c(410mg)をガムとして得た。
【0159】
実施例9
試薬3−アミノ−ペンタン酸メチルエステルの合成
【化32】

【0160】
工程9A:
ベンジルアミン(2.51mL)を、メタノール(10mL)中のトランス−2−ペンテン酸メチル(2.62g)の溶液へ加えた。反応容器を密封し、次いで、溶液を85℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、次いで、残りをシリカゲルクロマトグラフィーに付し、3:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させることにより、9a(2.9g)を黄色油状物として得た。
【0161】
工程9B:
9a(2.3g)、チャコール担持20%の水酸化パラジウム(530mg)およびエタノール(10mL)の混合物を、水素雰囲気下(1atm,バルーン)、室温で17時間攪拌した。反応混合物に窒素を拡散させ、次いで、濾過し、次いで、蒸発させた。残りをDCM中に溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、化合物9b(1.7g)を無色油状物として得た。これに約20%の対応するエチルエステルを混入した。
【0162】
実施例10
試薬(S)−ノルバリンメチルエステル塩酸塩の合成
【化33】

【0163】
工程10:
氷浴中、攪拌しながら、塩化アセチル(3.0mL)をメタノール(60mL)に加えた。(S)−ノルバリン(3.0g)をメタノール溶液へ加え、次いで、混合物を19時間加熱還流した。冷却した溶液を蒸発させて、乾燥し、次いで、残りをトルエンで3回共蒸発させ、次いで、減圧下で乾燥し、化合物10(4.3g)を白色固体として得た。
【0164】
実施例11
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミンの合成
【化34】

【0165】
工程11A:
(RS)−メチル−2−アミノ酪酸塩酸塩(0.81g)を、無水アセトニトリル(4mL)中の化合物4d(0.800g)の溶液へ加えた。トリエチルアミン(0.74mL)を加え、次いで、混合物を密封したチューブ中、マイクロ波反応器にて150℃で35分間加熱した。溶媒を蒸発させ、次いで、粗い残りを、溶離剤として2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物11a(0.585g,58%)をわずかに黄色の固体として得た。
【0166】
工程11B:
水素化ナトリウム(鉱油中60%の懸濁液の7mg)を、無水THF(1mL)中のN−ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミジン(20mg)の懸濁液へ加えた。混合物を室温で45分間攪拌し、次いで、無水THF(0.5mL)中の11a(50mg)の溶液を加え、次いで、混合物を75℃で1時間加熱した。混合物を冷却し、次いで、濃縮し、次いで、残りを、溶離剤として2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物11−1(20mg)を黄色油状物として得た。
【0167】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表1.
【化35】

【0168】
【表1】

【0169】
【表2】

【0170】
【表3】

【0171】
【表4】

【0172】
実施例12
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミンの合成
【化36】

【0173】
工程12A:
(R,S)−3−アミノ酪酸エチル(150mg)を、無水アセトニトリル(0.75mL)中の4d(150mg)の溶液へ加えた。混合物を密封したチューブ中、マイクロ波反応器にて150℃で35分間加熱した。溶媒を蒸発させ、次いで、粗い残りを、溶離剤として2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物12a(170mg,76%)を黄色油状物として得た。
【0174】
工程12B:
室温で、水素化ナトリウム(21mg 鉱油中60%の懸濁液)を、無水THF(2mL)中のアセトアミドオキシム(60mg)の懸濁液へ加えた。混合物を室温で45分間攪拌し、次いで、無水THF(1.6mL)中の12a(160mg)の溶液を加え、反応容器を密封し、次いで、混合物を80℃で1.5時間加熱した。混合物を冷却し、次いで、濃縮し、次いで、残りを、溶離剤として1:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、12−1(72mg)を暗黄色油状物として得た。
【0175】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表2.
【化37】

【0176】
【表5】

【0177】
【表6】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0178】
実施例13
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミンの合成
【0179】
【化38】

【0180】
工程13A:
化合物10(416mg)および4d(500mg,)、トリエチルアミン(0.35mL)およびアセトニトリル(4mL)の混合物を、マイクロ波反応器にて、150℃で35分間加熱した。混合物を酢酸エチルおよび水性炭酸水素ナトリウム間で分配し、次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りをシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させることにより、13a(340mg)を黄色油状物として得た。
【0181】
工程13B:
水酸化リチウム水和物(44mg)を、化合物13a(320mg)、THF(2mL)および水(1mL)の混合物へ加えた。混合物を室温で30分間強力攪拌し、次いで、ヘキサン(5mL)を加えた。相を分け、次いで、水相を2Nの塩酸(0.6mL,最終pH3−4)で酸性化した。得られた沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄し、トルエンと共蒸発させ、次いで、減圧下で乾燥し、化合物13b(215mg)を白色固体として得た。
【0182】
工程13C:
13b(160mg)、HOBT(79mg)、アセトアミドオキシム(47mg)、DCM(2mL)およびDMF(0.25mL)の混合物を−15℃に冷却した。DIC(0.085mL)を加え、次いで、2時間にわたって混合物を室温に温めておいた。溶媒を蒸発させ、次いで、酢酸エチル(50mL)を加え、次いで、混合物を、飽和水性炭酸水素ナトリウムで1回、次いで、リン酸二水素カリウムで1回洗浄した。酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、化合物13cを得た。
【0183】
工程13D:
ピリジン(1.5mL)を上記工程で調製した化合物13cへ加え、次いで、混合物を密封したチューブ中、100℃で2.5時間加熱した。溶媒を蒸発させた。残りをエーテル中で処理し、次いで、濾過してDIUを取り出し、エーテルで数回リンスした。濾液を蒸発させ、次いで、残りをシリカゲルクロマトグラフィーに付し、3:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させることにより、化合物13−1を黄色油状物として得た。遊離塩基13−1(115mg)をエーテル(2mL)中に溶解し、次いで、エーテル(0.205mL)中の2MのHClを室温で加え、白色沈殿物が形成した。上清をデカントし、残りの固体をエーテルで2回洗浄した。減圧下35℃で乾燥することにより、13−1の塩酸塩(121mg)を白色固体として得た。
【0184】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表3.
【化39】

【0185】
【表7】

【0186】
【表8】

【0187】
実施例14
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの合成
【0188】
【化40】

【0189】
工程14A:
水(250mL)中の炭酸水素ナトリウム(28.7g)および(S)−2−アミノ酪酸(21.7g)の懸濁液を、ジオキサン(250mL)中の4d(39.7g)の溶液へ加えた。混合物を攪拌し、次いで、14時間加熱還流した(102℃の浴)。混合物を室温に冷却し、次いで、10分間にわたって濃HCl(16mL)を加え、最終的にpH4.5とした。大量の白色沈殿物が形成した。混合物を濃縮して約250gの重量とし、次いで、残りを酢酸エチルと数回共蒸発させ、濃厚な糊状水性スラリーを得た。混合物を濾過し、次いで、フィルターケーキを水(全350mL)で洗浄した。次いで、フィルターケーキを減圧下、35℃で乾燥し、化合物14a(45.2g)を白色固体として得た。
【0190】
代替的工程14A:
NaHCO(97.45g,1.16mol)および(S)−2−アミノ酪酸(74.25g,0.72mol)を水中(900mL)に懸濁させた。これに、ジオキサン(900mL)中のクロロピリミジン4d(134.4g)の溶液を加え、次いで、得られた混合物を温めて還流させ、および2.5時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、濃HCl(約88mL)を加えることによりpH4に酸性化し、大量の白色沈殿物を形成させた。混合物を減圧濃縮し、次いで、得られた固体を水中(1L)でスラリー状とし、攪拌し、次いで、濾過し、水で洗浄した。母液からさらなる沈殿物の生成が観察され、2回目の生成物が得られた。合わせた固体を減圧乾燥し、所望のカルボン酸14aをクリーム色固体(159.3g,0.4mol,>93%の純度)として得た。代替的処理として、濃HClで酸性化した後、直ぐに、反応混合物を濾過し、固体を塩化メチレンに溶解した。固体中に残った水を分離除去し、次いで、塩化メチレン相を乾燥し、次いで、濃縮し、14aを得た。
【0191】
工程14B:
化合物14a(10g)をトルエン(50mL)中に懸濁させ、次いで、蒸発させて、乾燥した。乾燥DCM(100mL)を加え、次いで、HOBT(4.8g)およびアセトアミドオキシム(2.7g)を加えた。無水DMF(11mL)を加え、次いで、反応混合物を攪拌し、次いで、窒素雰囲気下、エチレングリコール/ドライアイス浴で−15.5℃の内部温度に冷却した。次いで、DIC(5.3mL)をシリンジから加えた。反応混合物を攪拌し、次いで、2時間にわたって温めておき、その時点で、内部温度は+16.5℃だった。溶媒を蒸発させ、次いで、酢酸エチル(150mL)を加え、次いで、混合物を、リン酸二水素カリウムで1回、飽和水性炭酸水素ナトリウムで2回、10%の水性リン酸二水素カリウムで再度1回、および最後にブラインで洗浄した。酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、粗化合物14bを得た。
【0192】
代替的工程14B:
化合物4a(411.91g,0.95mol)を、CHCH(3.8L)およびDMF(300mL)中に懸濁させ、それに、窒素雰囲気下、アセトアミドオキシム(95.12g,1.28mol)およびHOBt(167.56g,1.24mol)を加えた。混合物を−30℃の内部温度に冷却し、次いで、温度を−20℃未満に維持するために、DIC(194.15mL,1.24mol)を滴下して加えた。反応をこの温度で1時間攪拌し、その後、さらに3時間、10℃に温めておいた。混合物を減圧濃縮し、次いで、EtOAc(5L)中に再溶解した。EtOAc溶液をNaHCO(3×1.5L,飽和水性)、KHPO(1500mL,1M)、ブライン(2×1.5L)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、次いで、減圧濃縮し、14bを黄色泡沫体として得た。
【0193】
工程14C:
ピリジン(50mL)を工程14Bからの化合物14bへ加え、次いで、窒素下、混合物を100℃で4時間加熱した。得られた溶液を冷却しておき、溶媒を蒸発させ、次いで、残りを、酢酸エチルで2回およびヘプタンで1回共蒸発させた。残りを50mLのエーテル中で処理し、次いで、濾過してDIUを取り出し、エーテルで数回リンスした。濾液を蒸発させ、次いで、残りをシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離させることにより、部分精製された化合物14−1をわずかに黄色の泡沫体として得た。泡沫体をヘプタンで2回共蒸発させ、次いで、5:1のヘプタン/酢酸エチル(60mL)を加え、次いで、得られたスラリーを室温で24時間攪拌した。固体を濾過し、次いで、ヘキサンでリンスし、14−1の遊離塩基(7.3g)を白色固体として得た。濾液を濃縮し、次いで、14−1の遊離塩基(0.7g)の2回目の生成物を白色固体として収集した。
【0194】
遊離塩基の14−1(6.0g)を80mLのアセトン中に溶解し、次いで、エチレングリコール/ドライアイス浴中、−12℃(内部)に冷却した。塩化水素(8.9mL,エーテル中、2.0Mの溶液)を一気に加えた。透明な黄色溶液を1分間攪拌し、次いで、溶媒を蒸発させた。残りをアセトンで2回共蒸発させ、次いで、減圧下で乾燥し、琥珀色泡沫体として得た。泡沫体を微粉砕し、次いで、室温で24時間、減圧下で乾燥し、塩酸塩14−1(6.7g)を非晶質黄褐色粉末として得た。
【0195】
代替的工程14C:
代替的工程14Bからの化合物4bをピリジン(1.8L)中に溶解し、100℃に温め、2時間攪拌し、次いで、減圧濃縮し、茶色粘性油状物を得た。EtOAc:ヘキサン(1:9,2:8,3:7,4:6)で溶離させるフラッシュクロマトグラフィーにより精製することにより、クリーム色固体を得た。この固体をヘプタン(4L)中でスラリー状とし、次いで、攪拌により微粉末状とし、14−1を白色結晶性固体(248.5g,98.3%の純度)として得た。
【0196】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表4.
【0197】
【化41】

【0198】
【表9】

【0199】
実施例14A
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1の特徴付け
248.5gの14−1を得た代替的工程14Cに示すように調製した遊離塩基14−1は、例えば、粉末X線回折分光法、ラマン分光法および/または示差走査熱量計(DSC)により特徴付けられてもよい。14−1の遊離塩基は、図1のXPRDパターンを示し、および[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1として同定された。
【0200】
表1は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1に関するXRPD角度および間隔dを示す。
【0201】
表1.多形相1の粉末X線回折スペクトル線
【表10】

【0202】
図1に示されるような多形相1の粉末X線回折パターンは、以下の位置:6.721、11.757、13.323、18.222、21.426および21.974(2θ角度(±0.15°の2θ)で示される)の1または複数において顕著なピークを示す。より具体的には、かかる特徴的なピークは、11.757および21.974にあり、およびさらには6.721にあり、およびさらには13.323、18.222および21.426にある。
【0203】
図の説明:
図1は、上記したように、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1に関して得られた粉末X線回折データを示す。相1は、実質的に表1に示すようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【0204】
図2は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1のラマンスペクトルを示す。
【0205】
図3は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。
【0206】
スペクトルおよび回折データは、用いる温度、濃度および器具のごとき様々な因子に従って若干異なり得ることが認識されよう。当業者には、XRPDピークの位置が試料高さの差異により影響されることが認識されよう。故に、本明細書中に記載したピークの位置は、±0.15°の2θでばらつきを示すことがある。
【0207】
図3に示すように、多形相1は、約108.3℃で、顕著な吸熱ピークを示す。測定される吸熱ピークは、用いる機械、加熱速度、較正基準、湿度および用いる試料の純度を含む多数の因子に依存することが理解されるべきである。従って、用語「約108.3℃」は、上記のような器具によるばらつきを包含することが意図される。
【0208】
粉末X線回折
粉末X線回折(XRPD)分析をSol−X検出器を用いてBruker D5005にて実施した。収集条件は:放射線:Cu Kα、発生装置電圧:40kV、発生装置電流:50mA、開始角度:2.0°2θ、終了角度:45.0°2θ、工程サイズ:0.02°2θ、1工程あたりの時間:0.5秒間:であった。ゼロバックグラウンドサンプルホルダー上で試料を調製した。
【0209】
ラマン分光法
装置形状:Kaiser RXN1 Kaiser Optical System Micro Raman。試料:Al製サンプルパン上。レーザー l=785nm。
【0210】
示差走査熱量計(DSC)
装置形状:PE DSC 7。ermeticサンプルパンでない。150℃まで10K/分でランする。試料1.5〜5mg。
【0211】
実施例14B
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2の合成および特徴付け
【0212】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2を以下のように調製した:
【0213】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン多形相1(0.74g)を50%の水性イソプロパノール(4mL)中でスラリー状にした。24時間、温度を0〜40℃で循環させ、次いで、混合物を周囲温度で3日間攪拌し、その後、24時間、温度を0〜40℃で循環させた。残りの固体を濾過で取り出し、次いで、周囲温度で乾燥し、0.70gの[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン多形相2を得た。
【0214】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2の調製を以下のように大規模スケールで繰り返した。
【0215】
工程14Cで実施したクロマトグラフィーによる精製を行わないことを除き、実施例14で前記したものと類似の方法により、遊離塩基14−1を調製した。メシル酸塩の形成および続く単離により、クロマトグラフィーの必要のない、高い純度を有する所望の化合物を得た。
【0216】
遊離塩基14−1(2.48kg,6.10mol,化学的純度90%)を酢酸n−ブチル(12.5L)と共に30〜45分間攪拌し、次いで、メタンスルホン酸(1.2当量,7.32Mol,703g)を加えた。25〜30℃で2〜3時間攪拌した後、混合物を濾過した。固体はスラリーであり、酢酸n−ブチル(5L)、次いで、ヘプタン(7.5L)で洗浄した。次いで、減圧下、50±5℃で4〜6時間乾燥し、メシル酸塩(2.48kg,化学的純度97.37%)を得た。
【0217】
そのメシル酸塩をDM水(12.5L)と共に15〜30分間攪拌した。水性アンモニアを加え、pHを9.0〜10とした。懸濁液を酢酸エチル(3×7.5L)で抽出した。次いで、合わせた抽出物をDM水(5L)および20%のブライン溶液(5L)で洗浄した。有機溶液を、50±5℃未満、減圧下で濃縮し、溶媒の85〜90%を除去し、次いで、残りを30±5℃に冷却した。ヘプタン(15L)を加え、次いで、混合物を25−30℃で2〜3時間攪拌し、次いで、溶媒の60〜70%を50±5℃未満、減圧下で留去した。混合物を30±5℃に冷却し、1〜2時間攪拌し、次いで、濾過した。固体はスラリーであり、ヘプタン(5L)で洗浄し、次いで、50±5℃未満、減圧下で乾燥し、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1(1.70kg,化学的純度99.34%)を得た。
【0218】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1(1.37kg,3.37Mol,HPLCによる純度99.34%)および酢酸エチル(2.05L)の混合物を40〜45℃に加熱した(透明な溶液が観察された)。次いで、溶液を30±5℃に冷却し、次いで、ヘプタン(6.85L)を加え、その後、60±2.5℃に加熱した。上記記載のように調製されたシード物質、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2(0.5重量%)を60±2.5℃で加え、次いで、混合物を40±2.5℃に冷却し、次いで、50±2.5℃に加熱し直し、さらなるシード物質(0.5重量%)を加えた。得られたスラリーを30±5℃に冷却し、次いで、30±5℃で12時間攪拌した。次いで、ヘプタン(2.74L)を加え、混合物を30±5℃でさらに12時間攪拌した。スラリーを濾過し、次いで、固体スラリーをヘプタン(2.74L)で洗浄した。固体を減圧下、50±5℃で8時間乾燥し、0.97kgの[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2(HPLC純度 99.58%)を得た。
【0219】
HPLC法
【表11】

【0220】
【表12】

【0221】
【表13】

【0222】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2はXPRDパターン(図4)を示す。
【0223】
表2は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2のXRPD角度および間隔dを示す。
表2:多形相2の粉末X線回折スペクトル線
【0224】
【表14】

【0225】
図の説明:
図4は、上記したように、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2について得られた粉末X線回折データを示す。相2は、実質的に表2に示したようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【0226】
図5は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2のラマンスペクトルを示す。
【0227】
図6は、[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。
【0228】
スペクトルおよび回折データが用いる温度、濃度および器具のごとき様々な因子に従って若干異なり得ることが理解されよう。当業者は、XRPDピークの位置が試料高さの差異により影響されることを認識しよう。故に、本明細書中に記載したピークの位置は、±0.15°2θのばらつきを示すことがある。
【0229】
図6に示すように、多形相2は、約115.1℃で顕著な吸熱ピークを示す。吸熱ピークは用いる機械、加熱速度、較正基準、湿度および用いる試料の純度を含む多数の因子に依存することが理解されるべきである。従って、用語「約115.1℃」は、上記のような器具によるばらつきを包含することが意図される。
【0230】
粉末X線回折
粉末X線回折(XRPD)分析をSol−X検出器を用いてBruker D5005にて実施した。収集条件は:放射線:Cu Kα、発生装置電圧:40kV、発生装置電流:50mA、開始角度:2.0°2θ、終了角度:45.0°2θ、工程サイズ:0.02°2θ、1工程あたりの時間:1秒間であった。ゼロバックグラウンドサンプルホルダーにて試料を調製した。
【0231】
ラマン分光法
装置形状:Kaiser RXN1 Kaiser Optical System Micro Raman。試料:Al製サンプルパン上。レーザー l=785nm。
【0232】
示差走査熱量計(DSC)
装置形状:Q 1000 TA。ermeticサンプルパンでない。150℃まで10K/分でランする。N2流速=50mL/分。試料1.5〜5mg。
【0233】
実施例15
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミンの合成
【0234】
【化42】

【0235】
工程15A:
THF(40mL)中の2−メトキシエチルアミン(2.9mL)の溶液へ、トリエチルアミン(9.3mL)、次いで、ブロモ酢酸メチル(2.8mL)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌し、次いで、溶媒を蒸発させた。残りを酢酸エチル(100mL)中に溶解し、水(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、次いで、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで、濃縮した。残りを、溶離剤として95:5のジクロロメタン/メタノールを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、15a(1.8g,37%の収率)を無色液体として得た。1H NMR(CDCl3,300 MHz):2.78(t,2H,J=3Hz),3.33(s,3H),3.43(s,2H),3.48(t,2H,J=3Hz),3.70(s,3H).
【0236】
工程15B:
DBU(0.22mL)および化合物15a(220mg)を、アセトニトリル(4mL)中の化合物4e(400mg)の溶液へ加えた。溶液を攪拌し、次いで、80℃で16時間加熱した。冷却した混合物を濃縮し、次いで、酢酸エチル(20mL)を加えた。混合物を水(2×10mL)、次いで、ブライン(10mL)で洗浄し、次いで、得られた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りを、溶離剤として95:5のジクロロメタン/メタノールを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物15bを油状物として得た。質量:428.8(MH);HPLC:分析手法2,保持時間 1.46分.
【0237】
工程15C:
NaH(油中60%分散液の32mg)を加えながら、アセトアミドオキシムの懸濁液(無水THF(5mL)中の60mg)を室温で攪拌した。混合物を室温で45分間攪拌し、次いで、無水THF(5mL)中の化合物15b(173mg)の溶液を加えた。混合物を2時間還流した。冷却した混合物を濃縮し、次いで、酢酸エチル(10mL)中で処理し、次いで、水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。得られた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させた。残りを調製用LC/MSにより精製し、化合物15−1を得た。質量:452.8(MH);HPLC:分析手法2,保持時間 1.406分.
【0238】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表5.
【化43】

【0239】
【表15】

【0240】
実施例16
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−[3−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの合成
【化44】

【0241】
工程16A:
アセトニトリル(5mL)中の化合物4e(200mg)へ2−メトキシエチルアミン(2mL)を加えた。溶液を攪拌し、次いで、80℃で16時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮した。残りを酢酸エチル(5mL)中に溶解し、次いで、得られた溶液を水(2×5mL)およびブライン(5mL)で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮することにより、黄色油状物として化合物16aを得、これをさらに精製することなく次工程に用いた。
【0242】
工程16B:
水素化ナトリウム(油中60%分散液の76mg)を、DMF(5mL)中の工程16Aで調製した16aの溶液へ加えた。室温で5分後、4−ブロモ酪酸メチル(0.21mL)を加えた。密封したバイアル中、混合物を60℃で48時間加熱した。冷却した混合物を濃縮し、酢酸エチル(25mL)中で処理し、次いで、水(2×10mL)およびブラインで連続して洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。粗い残りとして16bを得、これをさらに精製することなく用いた。
【0243】
工程16C:
上記工程16Bで調製した粗化合物16bを、工程15Cの方法に付した。粗反応混合物をメタノールで希釈し、次いで、調製用LC/MSにより直接精製し、化合物16−1を得た。質量:480.8(MH);HPLC:分析手法2,保持時間 1.353分間.
【0244】
実施例17
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミンの合成
【0245】
【化45】

【0246】
工程17A:
化合物4d(1.0g)、(R)−2−アミノ−1−プロパノール(0.5g)、トリエチルアミン(0.91mL)およびアセトニトリル(5mL)の混合物を攪拌しながら90℃で4時間加熱した。反応混合物を飽和水性炭酸水素ナトリウムおよび酢酸エチル間で分配した。水相をさらなる酢酸エチルでさらに1回抽出し、次いで、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで、濃縮し、化合物17aを黄色油状物として得、これをさらに精製することなく用いた。
【0247】
工程17B:
DCM(1.0mL)中の塩化メタンスルホニル(0.68g)の溶液を、粗化合物17a(上記調製物)、トリエチルアミン(0.91mL)およびDCMの攪拌混合物へ滴下して加えた。透明な茶色溶液が得られ、次いで、混合物を室温で30分間攪拌した。飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機相を炭酸カリウム溶液で1回洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、化合物17bを白色泡沫体として得た。この物質をさらに精製することなく用いた。
【0248】
工程17C:
粉末シアン化ナトリウム(0.33g)および炭酸カリウム(0.92g)を、DMF(10mL)中の化合物17b(上記調製物)の溶液へ加えた。密封したチューブ中、混合物を100℃で4時間加熱し、濃厚なゲルを形成させた。飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液(25mL)を加え、次いで、混合物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りを、溶離剤としてヘキサン中の30%の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物17c(0.72g,62%の収率)をわずかに黄色の油状物として得た。
【0249】
工程17D:
エタノール(4mL)中の化合物17c(200mg)の溶液を、塩酸ヒドロキシルアミン(50mg)および水酸化カリウム(40mg)で処理した。混合物を攪拌し、次いで、密封したチューブ中、100℃で4時間加熱した。冷却した混合物を濾過し、次いで、フィルターケーキを5mLの冷エタノールで2回洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、化合物17dを白色固体として得、これをさらに精製することなく用いた。
【0250】
工程17E:
化合物17d(上記調製物)をN,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール(4mL)中に溶解した。混合物を100℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、次いで、残りを、ヘキサン中の30%の酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。工程14Cの方法に従って、生成物をHCl塩に変換した:72mg(28%の収率)。
【0251】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表6.
【化46】

【0252】
【表16】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0253】
実施例18
[(R)−2−(5−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミンの合成
【0254】
【化47】

【0255】
工程18A:
粗化合物17d(100mg)を、2mLのピリジン中に溶解し、次いで、塩化シクロプロパンカルボニル(0.024mL)で処理した。密封したチューブ中、混合物を80℃で2時間加熱し、次いで、溶媒を蒸発させ、次いで、残りを調製用LC/MSにより精製した。
【0256】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジンおよび塩化カルボニル試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表7.
【0257】
【化48】

【0258】
【表17】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0259】
実施例19
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−エチル]−アミンの合成
【0260】
【化49】

【0261】
工程19A:
アセトニトリル(3.5mL)中の4d(565mg)および8c(400mg)の混合物を密封したチューブ中、マイクロ波反応器にて150℃で30分間加熱した。水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物を3:1のヘキサン/酢酸エチルで1回、次いで、酢酸エチルで1回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りを、溶離剤として3:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、19a(410mg,53%)をわずかに黄色の油状物として得た。
【0262】
工程19B:
19a(1.1g)、水酸化リチウム(300mg)、THF(10mL)および水(2mL)の混合物を90℃で2時間加熱した。冷却した反応混合物を4Mの塩酸(5mL)および水(25mL)で処理し、次いで、得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させて、粗19b(1.1g)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく用いた。
【0263】
工程19C:
室温で、THF(10mL)中の粗19b(1.1g)の溶液を、塩化オキサリル(0.34g)で処理し、次いで、2滴のDMFで処理した。激しいガス放出が観察され、次いで、混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、次いで、アンモニア(20mL,ジオキサン中の2.0M溶液)を加え、次いで、得られた懸濁液を室温で16時間攪拌した。水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、19c(700mg)を淡緑色油状物として得、これをさらに精製することなく用いた。
【0264】
工程19D:
室温で、ジオキサン(10mL)中の19c(700mg)およびTEA(750mg)の溶液を、無水トリフルオロ酢酸(1.5g)で処理した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで、水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮した。残りを溶離剤としてヘキサン中の30%の酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、19d(400mg)を黄色油状物として得た。
【0265】
工程19E:
エタノール(10mL)中の19d(400mg)の溶液へ、塩酸ヒドロキシルアミン(85mg)および水酸化カリウム(70mg)を加えた。混合物を100℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで、濾過し、次いで、フィルターケーキをエタノールで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、次いで、残りをDMA−DMA(10mL)中に溶解し、次いで、90℃で2時間加熱した。反応混合物を濃縮し、次いで、残りを、3:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより、遊離塩基19e(70mg)を黄色油状物として得た。遊離塩基をアセトン(5mL)中に溶解し、次いで、塩化水素(2mL,エーテル中2.0M溶液)で処理した。混合物を減圧濃縮し、19−1のHCl塩(75mg)を黄色固体として得た。質量:461.0(MH);HPLC:分析手法1,保持時間 5.28分.
【0266】
実施例20
エチル−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミンの合成
【化50】

【0267】
工程20A:
塩化チオニル(0.71mL)を、無水メタノール(8mL)中に溶解したN−エチルグリシン(0.50g)の冷溶液に慎重に加えた。密封したチューブ中、混合物を60℃で14時間加熱した。混合物を濃縮し、次いで、トルエン(2×)およびアセトニトリル(3×)との共蒸発に付した。減圧下で乾燥することにより、アミノエステル塩酸塩20aを白色ゴム状固体として得、これをさらに精製することなく直接用いた。
【0268】
工程20B:
工程11Aの方法による化合物20aおよび4dの縮合により、シリカゲルクロマトグラフィーの後、化合物20b(164mg)を黄色油状物として得た。
【0269】
工程20C:
化合物20b(164mg)を工程11Bの方法に付し、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーの後、化合物20−1(105mg)をわずかに黄色の油状物として得た。
【0270】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表8.
【化51】

【0271】
【表18】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0272】
実施例21
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(1−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−プロピル)−アミンの合成
【0273】
【化52】

【0274】
工程21A:
室温で、ヒドラジン水和物(0.50mL)を、エタノール(1.5mL)中の化合物11a(230mg)の懸濁液へ加えた。反応容器を密封し、次いで、攪拌しながら75℃で17時間加熱した。透明な溶液を冷却し、次いで、濃縮し、ヒドラジド化合物21aを油状物(230mg)として得た。
【0275】
工程21B:
前記工程からの粗21a(70mg)をギ酸エチル(2mL)中に溶解し、次いで、65℃で72時間加熱した。冷却した溶液を濃縮し、粗ジアシルヒドラジン化合物21b(70mg)を油状物として得た。
【0276】
工程21C:
前記工程からの化合物21b(29mg)、塩化p−トルエンスルホニル(27mg)、DBU(0.053mL)およびTHF(0.5mL)の混合物をマイクロ波反応器にて150℃で10分間加熱した。水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させた。残りを、1:2のヘキサン/酢酸エチルで溶離する調製用薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物21−1を油状物(12mg)として得た。質量:393.0(MH);HPLC:分析手法4,保持時間 2.40分.
【0277】
実施例22
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−プロピル]−アミンの合成
【0278】
【化53】

【0279】
工程22A:
工程13Cの方法に従って、化合物11aを水酸化リチウム加水分解に付し、化合物22aを白色蝋状固体として得た。
【0280】
工程22B:
化合物22a(100mg)およびN−アセチルヒドラジンを工程14Bの方法に付した。粗酢酸エチル抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで、濃縮し、化合物22b(110mg,96%)を白色固体として得た。
【0281】
工程22C:
マイクロ波反応器にて150℃で15分間加熱しながら、化合物22b(50mg)を工程21Cの方法に付した。生成物を、48:48:4のヘキサン/酢酸エチル/メタノールで溶離する調製用薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物22−1(8mg,71%)を固体として得た。質量:407.0(MH);HPLC:分析手法1,保持時間 4.543分.
【0282】
実施例23
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−エチル]−アミンの合成
【0283】
【化54】

【0284】
工程23A:
工程11Aの方法に従って、(RS)−3−アミノ酪酸エチル(435mg)を化合物4d(500mg)に加え、溶離剤として2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルクロマトグラフィーの後に、化合物23a(540mg)を得た。
【0285】
工程23B:
化合物23a(400mg)を工程21Aの方法に付し、化合物23b(367mg)を得た。
【0286】
工程23C:
室温で、DCM(4mL)中の化合物23b(180mg)およびトリエチルアミン(0.100mL)の溶液を無水酢酸(0.53mL)で処理した。17時間後、さらなるトリエチルアミン(0.100mL)および無水酢酸(0.53mL)を加えた。溶媒を蒸発させ、次いで、水性炭酸水素ナトリウム溶液を加え、次いで、混合物をDCM(4×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、蒸発させた。残りを、DCM中の5%のメタノールで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーに付し、化合物23c(165mg)を得た。
【0287】
工程23D:
化合物23c(50mg)を、DBUの代わりに1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1−メチル−2H−ピリミド[1,2−A]ピリミジンを用いて、工程21Cの方法に付した。調製用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤として1:1のヘキサン/アセトン)により精製し、化合物23−1(12mg)を得た。
【0288】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表9.
【0289】
【化55】

【0290】
【表19】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0291】
実施例24
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの合成
【0292】
【化56】

【0293】
工程24A:
化合物5d(100mgl)へ、2−クロロ−4−メトキシフェニルボロン酸(70mg)を加え、次いで、炭酸カリウム(80mg)およびジオキサン/水(0.9mL/0.2mL)の溶液を加えた。反応混合物に窒素を5分間拡散させ、次いで、テトラキス(トリフェニホスフィン)パラジウム(0)(80mg)を加え、次いで、反応容器を密封し、次いで、85℃で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、次いで、残りを、溶離剤としてヘキサン中の30%の酢酸エチルを用いる調製用薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物24aを固体(31mg,26%)として得た。LC/MS:403.0(MH
工程24B:
化合物24a(31mg)およびアセトアミドオキシムをS1Bbの方法に付し、調製用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤として1:1のヘキサン/酢酸エチル)の後に、化合物24−1(5.17mg)を得た。
【0294】
ピラゾロ−[1,5a]−ピリミジン、アミノ酸エステルおよびオキシム試薬に応じて、下記表中の化合物を調製した:
表10.
【0295】
【化57】

【0296】
【表20】

全HPLCは分析手法1を用いた。
【0297】
実施例25
CRF受容体結合活性
本発明の化合物は、Grigoriadisら(Mol.Pharmacol vol50、pp679−686,1996)およびHoareら(Mol.Pharmacol vol63 pp751−765,2003)により一般的に記載されているような標準的な放射性リガンド結合アッセイにより、CRF受容体に対する結合活性について評価されてもよい。放射標識されたCRFリガンドを利用することにより、該アッセイを用いて、任意のCRF受容体サブタイプに関する本発明の化合物の結合活性を評価してもよい。
【0298】
簡単に記載すると、該結合アッセイは、CRF受容体からの放射標識CRFリガンドの置換を含む。より具体的には、該結合アッセイは、ヒトCRF受容体で安定にトランスフェクションした細胞に由来する1〜10μgの細胞膜を用いて、96ウェルアッセイプレートにて行われる。各ウェルに、目的の化合物または参照リガンド(例えば、ソーバジン(sauvagine)、ウロコルチン(urocortin)IもしくはCRF)、0.05mLの[125I]チロシン−ソーバジン(最終濃度:約150pMまたはスキャッチャード分析により測定されるようなK前後)、およびCRF受容体含有の0.1mLの細胞膜懸濁液を含有する約0.05mLのアッセイバッファー(例えば、ダルベッコリン酸緩衝食塩水、10mMの塩化マグネシウム、2mMのEGTA)を入れる。混合物を22℃で2時間インキュベーションし、次いで、ガラスファイバーフィルターを介して急速濾過させることにより、結合および遊離放射性リガンドを分離する。3回洗浄した後、フィルター乾燥し、次いで、シンチレーションカウンターを用いて放射活性(125Iからのオージェ電子)をカウントする。全ての放射性リガンド結合データは、非線形最小二乗曲線適合プログラムPrism(GraphPad Software Inc)またはXLfit(ID Business Solutions Ltd)を用いて解析してもよい。
【0299】
実施例26
CRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性
本発明の化合物は、様々な機能試験により評価されてもよい。例えば、本発明の化合物は、CRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性についてスクリーニングされてもよい。CRFに刺激されたアデニル酸シクラーゼ活性の測定のためのアッセイは、全細胞調製物に対するアッセイに適合するように修飾を加えて、Battagliaら(Synapse 1:572,1987)により一般的に記載されたものに従って実施されてもよい。
【0300】
より具体的には、標準的なアッセイ混合物は、0.1mLの最終容量で、DMEMバッファー中、以下:2mMのL−グルタミン、20mMのHEPESおよび1mMのIMBXを含有してもよい。刺激研究において、CRF受容体でトランスフェクションした全細胞を96ウェルプレートに播種し、次いで、様々な濃度のCRF−関連および非関連ペプチドと共に37℃で30分間インキュベーションし、特定の受容体サブタイプの薬理学的順位特性を確立する。インキュベーション後、試料中のcAMPを、標準的な市販キット、例えば、Applied BiosystemsからのcAMP−Screen(登録商標)を用いて測定する。化合物の機能評価のために、細胞ならびにcAMP産生の50%刺激を惹起する単一濃度のCRFまたは関連ペプチドを、様々な濃度の競合化合物と共に37℃で30分間インキュベーションし、次いで、上記したようにcAMPを測定した。
【0301】
本明細書中、本発明の特定の実施態様は例示目的のために記載されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な修飾がなされてもよいことが理解されよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲により限定される場合を除き、限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0302】
【図1】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1について得られた粉末X線回折データを示す。相1は、実質的に表1に示されるようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【図2】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1のラマンスペクトルを示す。
【図3】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。
【図4】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2について得られた粉末X線回折データを示す。相1は、実質的に表1に示されるようなシグナルを有するXRPDパターンを有することにより特徴付けられる。
【図5】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2のラマンスペクトルを示す。
【図6】[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相2の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造式:
【化1】

[式中:
は、水素、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、置換ハロアルキル、アルコキシアルキル、置換アルコキシアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、複素環アルキルまたは置換複素環アルキルであり;
2aおよびR2bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、置換C−Cハロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、−O−、−S−または−N(R)−を環内に含有していてもよい3〜7員環を形成し;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アシル、−C(O)OR、−C(O)NR10またはS(O)11であり;
Yは各場合において独立して、直接結合または−C(R4a4b−であり;
mは1または2であり;
4aおよびR4bは独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルであるか;
4aおよびR4bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、−O−、−S−もしくは−N(R)−を環内に含有していてもよい3〜7員環を形成し;
Hetは
【化2】

であり;
は、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキルまたは置換C−Cアルキルであり;
nは、0〜3を含む整数であり;
Arは、フェニルまたはピリジルであり;
は各場合において独立して、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシ、−NR10、アルキルスルホニルまたは置換アルキルスルホニルであり;
oは、0〜3を含む整数であり;および
、R、R10およびR11の各々は、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、C−Cアルコキシアルキル、置換C−Cアルコキシアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキルまたはジアルキルアミノアルキルである]
により示される化合物またはその医薬上許容される塩、エステル、溶媒和物、立体異性体またはプロドラッグ。
【請求項2】
が、水素、C−Cアルキル、C−C置換アルキル、C−Cハロアルキル、置換C−CハロアルキルまたはC−Cアルコキシアルキルであり;
2aおよびR2bが独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキルまたは置換C−Cハロアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜7員の炭素環を形成し;
が、水素、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cハロアルキルまたは置換C−Cハロアルキルであり;
が各場合において独立して、C−Cアルキルまたは置換C−Cアルキルであり;
nが、0、1または2であり;
が各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、置換C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、置換C−Cアルコキシまたは−NR10であり;および
oが1または2である:
請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、水素、C−Cアルキル、C−CハロアルキルまたはC−Cアルコキシアルキルであり;
2aおよびR2bが独立して、水素、C−Cアルキル、置換C−CアルキルまたはC−Cハロアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜7員の炭素環を形成し;
Yが、一の直接結合または−C(R4a4b)−であり、ここで、R4aおよびR4bは各々水素であり;
が、C−CアルキルまたはC−Cハロアルキルであり;
が各場合において独立して、C−Cアルキルであり;
nが、1または2であり;
が各場合において独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシまたは−NR10であり;および
oが1または2である:
請求項2記載の化合物。
【請求項4】
が水素であり;
2aおよびR2bが独立して、水素またはC−Cアルキルであるか;或いは
はそれが結合している窒素と一緒になって、およびR2aまたはR2bのいずれかはそれらが結合している炭素と一緒になって、4〜7員の複素環を形成するか;或いは
2aおよびR2bはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜7員の炭素環を形成し;
が、C−CアルキルまたはC−Cハロアルキルであり;
が各場合において独立して、C−Cアルキルであり;
nが1であり;
Arがフェニルであり;
が各場合において、C−Cアルキル、C−Cアルコキシまたは−NR10であり;および
oが2である:
請求項3記載の化合物。
【請求項5】
が水素であり;
2aおよびR2bが独立して、水素またはC−Cアルキルであり;
が、C−CアルキルまたはC−Cハロアルキルであり;
が各場合において独立して、C−Cアルキルであり;
Hetが
【化3】


であり;および
が各場合において、C−CアルキルまたはC−Cアルコキシである:
請求項4記載の化合物。
【請求項6】
2aおよびR2bの一方がC−Cアルキルであり、および他方が水素であり;
がC−Cアルキルであり;および
の一方がC−Cアルキルであり、および他方がC−Cアルコキシである:
請求項5記載の化合物。
【請求項7】
化合物が:
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[1−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−2−フェニル−エチル]−アミン;
[1−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(R)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン);
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−アミン;
[1−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−プロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−シクロプロピル]−アミン;
[2−(3−エチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(R)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[3−メチル−(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン;
3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[3−メチル−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−メチル−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
ベンジル−[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
ベンジル−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[2−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[2−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(S)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[2−(3−イソプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−(S)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−メチル−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−アミン;
[1−(3−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ブチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン;
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
(5−{2,5−ジメチル−7−[(S)−2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ピロリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル}−4−メチル−ピリジン−2−イル)−ジメチル−アミン;
[3−(6−ジメチルアミノ−4−メチル−ピリジン−3−イル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
[3−(4−エトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(2−メトキシ−エチル)−[3−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−メチル−2−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン;
[(R)−2−(5−シクロプロピル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−1−メチル−エチル]−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イルメチル)−エチル]−アミン;
エチル−[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−アミン;
3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−7−[2−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−ピペリジン−1−イル]−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−(1−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−プロピル)−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−エチル]−アミン;
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;および
[3−(2−クロロ−4−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン:
からなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項8】
化合物が:
[3−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[2,2,2−トリフルオロ−(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルメチル)−エチル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;
[3−(2−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;および
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−メチル−2−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−エチル]−アミン:
からなる群より選択される、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
化合物が:
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン;および
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミン:
からなる群より選択される、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
化合物が[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンである、請求項9記載の化合物。
【請求項11】
化合物が[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(R)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンである、請求項9記載の化合物。
【請求項12】
[3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−2,5−ジメチル−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−プロピル]−アミンの多形相1。
【請求項13】
108.3℃付近で顕著な吸熱を示す、請求項12記載の多形相。
【請求項14】
6.721、11.757および21.974°の2θ(±0.15°の2θ)で示されるピークを有する粉末X線回折パターンを示す、請求項12記載の多形相。
【請求項15】
医薬上許容される担体または希釈剤および医薬上有効量の請求項1記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項16】
医薬上許容される担体または希釈剤および医薬上有効量の請求項8記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項17】
医薬上許容される担体または希釈剤および医薬上有効量の請求項10記載の化合物を含有する、医薬組成物。
【請求項18】
CRFアンタゴニストでの処置に感受性を示す状態を有する個人の処置方法であって、該個人へ医薬上許容される担体および医薬上有効量の請求項1記載の化合物を含有する医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項19】
CRFアンタゴニストでの処置に感受性を示す状態を有する個人の処置方法であって、該個人へ医薬上許容される担体および医薬上有効量の請求項8記載の化合物を含有する医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項20】
CRFアンタゴニストでの処置に感受性を示す状態を有する個人の処置方法であって、該個人へ医薬上許容される担体および医薬上有効量の請求項10記載の化合物を含有する医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項21】
該状態が精神神経疾患である、請求項17記載の方法。
【請求項22】
精神神経疾患が不安、鬱および過敏性腸症候群からなる群より選択される、請求項18記載の方法。
【請求項23】
精神神経疾患が不安である、請求項19記載の方法。
【請求項24】
精神神経疾患が鬱である、請求項19記載の方法。
【請求項25】
精神神経疾患が過敏性腸症候群である、請求項19記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−517067(P2008−517067A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537996(P2007−537996)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/037576
【国際公開番号】WO2006/044958
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(502078239)エスビー・ファルムコ・プエルト・リコ・インコーポレイテッド (22)
【氏名又は名称原語表記】SB Pharmco Puerto Rico Inc
【出願人】(500389793)ニューロクライン バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】