説明

動画像復号化装置

【課題】複数の動画像ストリームを同時に復号し、かつ複数の動画像ストリームに対してシームレス再生を行う。
【解決手段】本発明に係る動画像復号化装置100は、動画像ストリーム131の区間TS1とTS2との境界に、ダミーパケット221を挿入するダミーパケット挿入部105Aと、ダミーパケット221が挿入された動画像ストリーム132を映像ストリーム133、135、音声ストリーム134及び136に分離するDEMUX部106と、ダミーパケット221が挿入された位置が、映像ストリーム133、135、音声ストリーム134及び136の境界であると検出するシームレス検出部107と、映像ストリーム133、135、音声ストリーム134及び136を復号し、かつシームレス検出部107により検出された境界に対してシームレス再生処理を行うデコード部109とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像復号化装置に関し、特に、複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される複数の映像データストリーム及び複数の音声データストリームを並列に復号する動画像復号化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高密度に記録可能な情報記録媒体として光ディスクが開発されている。例えば、DVD(Digital Versatile Disc)は、映画及び音楽を記録するための光ディスクとして一般に広く普及している。また、BD(Blu−ray Disc)は、DVDよりも、大容量、かつ高速な転送速度を実現できるので、今後の光ディスクとして注目される。
【0003】
BDには、符号化された映像データ及び音声データが多重化された動画像データストリーム(以下、単に「動画像ストリーム」とも記す。)が記録されている。DVD及びBDに対応した再生装置は、符号化された映像データ及び音声データを復号する動画像復号化装置を備える。
【0004】
ここで、BDでは、記録されるコンテンツに対して複数種類の再生方法を選択できる場合がある。例えば、映画においては、劇場公開版と、劇場公開版に含まれていないシーンを含むノーカット版を選択して再生することができる。
【0005】
この場合、例えば、BDには、ノーカット版の映像データ及び音声データが再生の順序に従い記録されている。劇場公開版が選択された場合には、再生装置は、ノーカット版に含まれる一部の映像データ及び音声データをスキップすることで、劇場公開版の映像データ及び音声データを再生する。
【0006】
このように、映像データ及び音声データの一部をスキップしながら再生する場合、スキップした前後の映像データ及び音声データは、必ずしも連続しない。これにより、映像及び音声に途切れが発生する場合がある。
【0007】
また、倍速再生を行う場合、チャプターの境界を再生する場合、及びユーザにより編集された映像データ及び音声データを再生する場合にも、映像及び音声に途切れが発生する場合がある。
【0008】
これに対して、映像データ及び音声データをシームレス再生する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。シームレス再生とは、映像と映像との間を途切れさせることなく、再生させることを言う。
【0009】
特許文献1記載の従来の動画像復号化装置は、連続しない動画像ストリームの境界にダミーパケットを挿入することで、シームレス再生を実現している。
【特許文献1】国際公開第2005/002221号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の動画像復号化装置は、複数の動画像ストリームが同時に入力され、複数の動画像ストリームを同時に復号及び再生する場合のシームレス再生に対する対応方法は記載されていない。つまり、従来の動画像復号化装置は、複数のストリームを同時に再生する場合に、要求に応じたシームレス再生の処理をできるとはかぎらない。
【0011】
例えば、BDの新しい規格において、In−Mux及びOut−Of−Muxなどの複数のストリームが同時に再生される場合がある。In−Muxとは、複数の音声データストリーム及び複数の映像データストリームが多重化された1つの動画像ストリームが転送される場合であり、Out−Of−Muxとは、複数の音声データストリーム及び複数の映像データストリームが、複数の動画像ストリームに分割されて転送される場合である。
【0012】
そこで、本発明は、複数の動画像ストリームを同時に復号し、かつ複数の動画像ストリームに対してシームレス再生を行える動画像復号化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係る動画像復号化装置は、複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される第1映像データストリーム、第2映像データストリーム、第1音声データストリーム及び第2音声データストリームを並列に復号する動画像復号化装置であって、前記1以上の動画像データストリームの前記区間の境界に、ダミーパケットを挿入するダミーパケット挿入部と、前記ダミーパケット挿入部により前記ダミーパケットが挿入された動画像データストリームを前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに分離する分離部と、前記ダミーパケットが挿入された位置が、前記分離部により分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームの境界であると検出する検出部と、前記分離部により分離された前記第1映像データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して映像を途切れなく再生させるための処理を行う第1映像復号部と、前記分離部により分離された前記第2映像データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して映像を途切れなく再生させるための処理を行う第2映像復号部と、前記分離部により分離された前記第1音声データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して音声を途切れなく再生させるための処理を行う第1音声復号部と、前記分離部により分離された前記第2音声データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して音声を途切れなく再生させるための処理を行う第2音声復号部とを備える。
【0014】
この構成によれば、本発明に係る動画像復号化装置は、複数の復号部により、複数の動画像ストリームを同時に復号できる。さらに、本発明に係る動画像復号化装置は、動画像ストリームの区間の境界にダミーパケットを挿入し、当該ダミーパケットに基づきストリームの境界を判別することで、複数の動画像ストリームに対してシームレス再生を行える。
【0015】
また、前記ダミーパケット挿入部は、前記第1映像復号部、前記第2映像復号部、前記第1音声復号部及び前記第2音声復号部のそれぞれを指定するか否かを示す第1情報を含む前記ダミーパケットを挿入し、前記第1映像復号部、前記第2映像復号部、前記第1音声復号部及び前記第2音声復号部は、前記第1情報により自身が指定される場合に、前記検出部により検出された境界に対して映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行ってもよい。
【0016】
この構成によれば、本発明に係る動画像復号化装置は、複数の映像データストリーム及び複数の映像データストリームのうち任意のデータストリームに対して、ストリームの境界を指定し、選択的にシームレス再生の処理を行うことができる。
【0017】
また、前記ダミーパケット挿入部は、映像又は音声を途切れなく再生させるための前記処理の種別を示す第2情報を含む前記ダミーパケットを挿入し、前記検出部は、さらに、前記第2情報に示される映像又は音声を途切れなく再生させるための前記処理の種別を検出し、前記第1映像復号部、第2映像復号部、第1音声復号部及び第2音声復号部は、前記検出部により検出された境界に対して、前記検出部により検出された前記種別に従った映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行ってもよい。
【0018】
この構成によれば、本発明に係る動画像復号化装置は、複数の映像データストリーム及び複数の音声データストリームに対して、任意の種別のシームレス再生を行うことができる。
【0019】
また、前記ダミーパケット挿入部は、前記ダミーパケットの直後の前記区間を識別するための第3情報を含むダミーパケットを挿入し、前記検出部は、前記ダミーパケットに含まれる前記第3情報を検出し、前記分離部により分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームのそれぞれに検出した前記第3情報を関連付け、前記第1映像復号部、第2映像復号部、第1音声復号部及び第2音声復号部は、同一の第3情報が関連付けられた前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームが同時刻に再生されるものとして、前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに、映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行ってもよい。
【0020】
この構成によれば、本発明に係る動画像復号化装置は、複数の映像データストリーム及び複数の音声データストリームのそれぞれに含まれるデータに対して、同時刻に再生されるデータを判別し、シームレス再生の処理を行うことができる。
【0021】
また、本発明に係る動画像復号化方法は、複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される第1映像データストリーム、第2映像データストリーム、第1音声データストリーム及び第2音声データストリームを並列に復号する動画像復号化方法であって、前記1以上の動画像データストリームの前記区間の境界に、ダミーパケットを挿入するダミーパケット挿入ステップと、前記ダミーパケットが挿入された動画像データストリームを前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに分離する分離ステップと、前記ダミーパケットが挿入された位置が、前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームの境界であると検出する検出ステップと、前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームを並列に復号し、かつ前記検出ステップで検出された境界に対して映像及び音声を途切れなく再生させるための処理を行う復号ステップとを含む。
【0022】
これによれば、本発明に係る動画像復号化方法は、複数の動画像ストリームを同時に復号できる。さらに、本発明に係る動画像復号化方法は、動画像ストリームの区間の境界にダミーパケットを挿入し、当該ダミーパケットに基づきストリームの境界を判別することで、複数の動画像ストリームに対してシームレス再生を行える。
【0023】
なお、本発明は、このような動画像復号化装置及び動画像復号化方法として実現できるだけでなく、動画像復号化方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現できる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【発明の効果】
【0024】
以上より、本発明は、複数の動画像ストリームを同時に復号し、かつ複数の動画像ストリームに対してシームレス再生を行える動画像復号化装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る動画像復号化装置の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置は、複数の動画像ストリームを同時に復号する複数の復号部を備え、連続しない動画像ストリームの境界に複数の復号部を指定する情報を含むダミーパケットを挿入する。
【0027】
まず、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の構成を示す図である。
【0028】
図1に示す動画像復号化装置100は、例えば、BD及びDVD等を再生する再生装置が備える動画像復号化装置である。動画像復号化装置100は、記録媒体120及びHDD(ハードディスクドライブ)121に記録されている動画像データを復号し、復号した動画像データを出力する。
【0029】
記録媒体120は、例えば、BDである。HDD121は、例えば、再生装置が備えるHDDである。
【0030】
例えば、記録媒体120及びHDD121に記録される動画像ストリームは、MPEG2−TSに対応した動画像ストリームである。MPEG2−TSにおいて、映像データストリームと、音声データストリームとが多重化され、トランスポートストリーム(以下、「TS」とも記す。)として転送される。
【0031】
また、BDの新しい規格において、In−Mux及びOut−Of−Muxなどの複数のストリームが同時に再生される場合がある。具体的には、In−Muxとは、記録媒体120から複数の音声データストリーム及び複数の映像データストリームが多重化された1つのTSが転送される場合であり、Out−Of−Muxとは、複数の音声データストリーム及び複数の映像データストリームが、記録媒体120からのTSと、HDD121からのTSに分割されて転送される場合である。
【0032】
また、In−Mux及びOut−Of−Muxにおいて、多重化される複数の映像データストリーム及び複数の音声データストリームは、それぞれ同時に再生される。例えば、多重化される複数の映像データストリーム及び複数の音声データストリームは、同時に表示される主画像及びサブ画像のそれぞれに対応する映像データストリーム及び音声データストリームである。
【0033】
図2は、動画像復号化装置100により復号化された動画像データの表示例を示す図である。図2に示すように、主画像200の一部にサブ画像201が割付けられて表示される。例えば、映画が記録されたBDにおいては、主画像200には映画の映像が表示され、サブ画像として主画像200のシーンに対応した監督のコメント等の映像が表示される。
【0034】
また、倍速再生を行う場合、チャプターの境界を再生する場合、及びユーザにより編集された映像データ及び音声データを再生する場合等には、記録媒体120及びHDD121から転送される動画像ストリームは、時間的に不連続な複数の区間を含む。
【0035】
つまり、動画像復号化装置100は、複数の不連続な区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される複数の映像データ及び複数の音声データを並列に復号する。具体的には、動画像復号化装置100は、2つの映像データ及び2つの音声データが多重化された1以上のTSを、2つの映像エレメンタリストリーム及び2つの音声エレメンタリストリームにデコードし、さらに、2つの映像エレメンタリストリーム及び2つの音声エレメンタリストリームをビデオピクチャ及びオーディオフレームに復号する。
【0036】
ここで、不連続な区間とは、前後の区間をそのまま再生した場合には、区間の境界において、映像又は音声に途切れ、又は映像又は音声に重複が発生する可能性のある区間であり、具体的には、区間の境界において、PTS(Presentation Time Stamps)が連続していない場合がある区間である。PTSは、映像及び音声の同期再生のための時間情報であり、映像及び音声を再生する時刻を示すタイムスタンプである。
【0037】
動画像復号化装置100は、ファイルシステム制御部101と、再生制御部102と、ストリーム制御部103と、データ転送部104Aと、データ転送部104Bと、DEMUX部106と、デコード制御部108と、デコード部109と、AV入出力制御部114と、AV入出力部115とを備える。
【0038】
ファイルシステム制御部101は、記録媒体120に記録される管理情報130を取得する。管理情報130は、再生ストリームの情報を含む。再生ストリームの情報は、ストリームに含まれるパケットの位置(アドレス)、及びシームレス再生の種別の情報等を含む。また、ファイルシステム制御部101は、HDD121に保持される動画像データの管理情報を保持する。
【0039】
再生制御部102は、ファイルシステム制御部101により取得された管理情報130及びファイルシステム制御部101に保持される管理情報に含まれる再生ストリームの情報を取得する。再生制御部102は、取得した再生ストリームの情報に基づき、ストリーム制御部103にストリーム転送の指示を行う。
【0040】
また、再生制御部102は、デコード制御部108にデコードの指示を行う。再生制御部102は、AV入出力制御部114にAV入出力の指示を行う。
【0041】
ストリーム制御部103は、再生制御部102の指示に基づき、データ転送部104A及び104Bにストリーム転送の指示及びダミーパケットの挿入指示を行う。
【0042】
データ転送部104Aは、記録媒体120に記録される動画像データをTSとして読み出す。データ転送部104Bは、HDD121に記録される動画像データをTSとして読み出す。
【0043】
データ転送部104Aは、ダミーパケット挿入部105Aを備える。ダミーパケット挿入部105Aは、データ転送部104Aにより読み出されたTSのストリーム境界にダミーパケットを挿入する。ここで、ストリーム境界とは、TSに含まれる不連続な複数の区間の境界である。
【0044】
データ転送部104Bは、ダミーパケット挿入部105Bを備える。ダミーパケット挿入部105Bは、データ転送部104Bにより読み出されたTSのストリーム境界にダミーパケットを挿入し出力する。
【0045】
データ転送部104A及び104Bはそれぞれ、ダミーパケット挿入部105A及び105Bによりダミーパケットが挿入されたTSをDEMUX部106に出力する。
【0046】
図3は、データ転送部104A及び104Bにより挿入されるダミーパケットの構成を示す図である。
【0047】
図3に示すようにダミーパケットは、TSヘッダ210と、TSペイロード211とを含む。TSヘッダ210は、PID212と、SubSequenceNo213とを含む。TSペイロード211は、Dummy_ID214と、Buffer_indicate215とを含む。
【0048】
PID212は、当該パケットがダミーパケットであることを示す情報である。
SubSequenceNo213は、当該ダミーパケットの直後に位置する区間のTSを一意に識別するための情報である。
【0049】
Dummy_ID214は、シームレス再生の種別を示す情報である。
Buffer_indicate215は、デコード部109が備える複数のデコード部(第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113)のそれぞれを指定するか否かの情報であり、当該TSに含まれる映像データパケット及び音声データパケットの転送先のデコード部を示す情報である。具体的には、Buffer_indicate215は、4ビットから構成される。各ビットは、それぞれ第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113に対応する。
【0050】
DEMUX部106は、データ転送部104A及び104Bにより出力されるTSに多重化された映像データストリーム及び音声データストリームを分離する多重化分離部である。DEMUX部106は、分離した映像データストリーム及び音声データストリームをそれぞれ映像エレメンタリストリーム(以下、「映像ストリーム」とも記す。)及び音声エレメンタリストリーム(以下、「音声ストリーム」とも記す。)として出力する。DEMUX部106は、シームレス検出部107を備える。
【0051】
シームレス検出部107は、データ転送部104A及び104Bにより出力されたTSに含まれるダミーパケットを検出する。具体的には、シームレス検出部107は、TSにおいてダミーパケットが挿入された位置が、DEMUX部106により分離された映像ストリーム及び音声ストリームのうち、Buffer_indicate215で指定される第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113において復号化される映像ストリーム及び音声ストリームのストリーム境界であると検出する。
【0052】
また、シームレス検出部107は、Dummy_ID214に示されるシームレス再生処理の種別を検出する。また、シームレス検出部107は、SubSequenceNo213を検出する。
【0053】
シームレス検出部107は、SubSequenceNo213と、Dummy_ID214と、Buffer_indicate215とが示す情報をデコード制御部108に出力する。
【0054】
また、デコード制御部108は、再生制御部102の指示に基づき、DEMUX部106に多重化分離の指示を行う。また、デコード制御部108は、シームレス検出部107に出力されるSubSequenceNo213と、Dummy_ID214と、Buffer_indicate215とが示す情報に基づき、デコード部109にデコードの指示を行う。
【0055】
具体的には、デコード制御部108は、DEMUX部106により分離された映像ストリーム及び音声ストリームのそれぞれに、シームレス検出部107により検出されたSubSequenceNo213を関連付ける。
【0056】
デコード部109は、DEMUX部106により分離された複数の映像ストリーム及び複数の音声ストリームを並列に復号する。ここでは、デコード部109は、2つの映像データ及び2つの音声データを並列に復号する。例えば、デコード部109は、映像データを復号する復号回路と、音声データを復号化する復号回路とをそれぞれ1個備え、各復号回路により2つの映像データ及び2つの音声データをそれぞれ時分割で並列に処理する。
【0057】
デコード部109は、第1映像デコード部110と、第1音声デコード部111と、第2映像デコード部112と、第2音声デコード部113とを備える。
【0058】
第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113には、DEMUX部106により分離された複数の映像ストリーム及び複数の音声ストリームがそれぞれ入力される。第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、入力された映像ストリーム又は音声ストリームを再生表示可能な映像データ及び音声データ(ビデオピクチャ及びオーディオフレーム)に復号する。
【0059】
第1映像デコード部110及び第2映像デコード部112は、DEMUX部106により分離された映像ストリームを復号する。第1音声デコード部111及び第2音声デコード部113は、DEMUX部106により分離された音声ストリームを復号する。
【0060】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、復号した映像データ及び音声データに、シームレス検出部により検出されたストリーム境界に対してシームレス再生処理を行う。つまり、Buffer_indicate215で指定された第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、ダミーパケットが挿入された位置をストリーム境界として、映像データ又は音声データにシームレス再生処理を行う。ここで、シームレス再生処理とは、映像及び音声を途切れることなく再生させるための処理である。
【0061】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、デコード制御部108により同一のSubSequenceNo213が関連付けられた映像データ及び音声データが同時刻に再生されるものとして、映像データ及び音声データに、シームレス再生処理を行う。
【0062】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、Dummy_ID214で指定された種別のシームレス再生処理を行う。
【0063】
AV入出力制御部114は、再生制御部102による指示に基づき、AV入出力部115にAV入出力の指示を行う。
【0064】
AV入出力部115は、デコード部109により復号され、シームレス再生処理された再生表示可能な映像データ及び音声データを出力する。例えば、AV入出力部115により出力された映像データはモニタに出画され、音声データはスピーカから出音される。
【0065】
次に、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100の動作を説明する。
以下に、動画像復号化装置100の4つの動作例を説明する。
【0066】
まず、第1の動作例として、In−Mux時の動画像復号化装置100の動作例を説明する。具体的には、主画像200及びサブ画像201の映像データストリーム及び音声データストリームが多重化された動画像ストリーム131が記録媒体(BD)120から転送される。
【0067】
図4は、第1の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
図4に示すように、まず、記録媒体120及びHDD121からトランスポートストリームである動画像ストリーム131が転送される。
【0068】
図5は、動画像ストリーム131の構成例を示す図である。
図5に示すように、動画像ストリーム131はTS1及びTS2を含む。ここで、TS1及びTS2は、動画像ストリーム131に含まれる区間であり、互いに時間的に不連続なストリーム(区間)である。
【0069】
つまり、TS1の終わりにおいて、映像データと音声データとが終了する時刻が必ずしも一致しない。同様に、TS2の初めにおいて、映像データと音声データとが開始する時刻が必ずしも一致しない。これにより、TS1と、TS2とをそのまま再生した場合、映像及び音声の一方が途切れる、又は映像及び音声が重複するという問題が生じる。
【0070】
TS1には、映像データパケットであるVideo10及びVideo20と、音声データパケットであるAudio10及びAudio20とが含まれる。TS2には、映像データパケットであるVideo11及びVideo21と、音声データパケットであるAudio11及びAudio21とが含まれる。TSにおいて、各パケット(TSパケット)は188バイトの固定長のデータである。
【0071】
ここで、Video10、Audio10、Video20及びAudio20は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。Video11、Audio11、Video21及びAudio21は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。
【0072】
また、Video10及び11は主画像200の映像データであり、Video20及び21はサブ画像201の映像データである。Audio10及び11は主画像200の音声データであり、Audio20及び21はサブ画像201の音声データである。
【0073】
なお、ここでは、各区間TS1及びTS2に、主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する映像データパケット及び音声データパケットが1個ずつ含まれる例を述べるが、各区間TS1及びTS2にそれぞれ2以上の主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する映像データパケット及び音声データパケットが含まれてもよい。
【0074】
ダミーパケット挿入部105Aは、動画像ストリーム131のTS1の直前、及びTS1とTS2との間にダミーパケットを挿入する。
【0075】
図6は、ダミーパケット挿入部105Aによりダミーパケットが挿入された後の動画像ストリーム132の構成例を示す図である。
【0076】
図6に示すように、ダミーパケット挿入部105Aは、TS1の直前にダミーパケット220を挿入し、TS1とTS2との間にダミーパケット221を挿入する。
【0077】
ダミーパケット220は、SubSequenceNo213が「0」であり、Dummy_ID214が「0xf」である。Dummy_ID214「0xf」は、直後の区間TS1がストリームの先頭であることを示す。
【0078】
ダミーパケット221は、SubSequenceNo213が「1」であり、Dummy_ID214が「0x5」又は「0x6」である。Dummy_ID214「0x5」は、ダミーパケット221の前後の区間TS1及びTS2に含まれる映像データ及び音声データが、ストリーム境界において重複するデータを有しており、PTSが連続していないことを示す。例えばこれは、TS1に含まれる音声データが映像データより長く、ストリーム境界において映像データを連続して再生した場合、音声データがTS1の最後とTS2の最初とで重複する場合などである。
【0079】
Dummy_ID214「0x6」は、ダミーパケット221及び223の前後の区間のTSに含まれる映像データ及び音声データがもともと一つの連続したストリームであり、ストリームの境界においてPTSが連続していることを示す。
【0080】
また、ダミーパケット220及び221では、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113が指定されている。
【0081】
DEMUX部106は、動画像ストリーム132を分離し、エレメンタリストリームである映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136とをデコード部109に出力する。
【0082】
シームレス検出部107は、動画像ストリーム132に含まれるダミーパケット220及び221を検出する。
【0083】
Buffer_indicate215に全てのデコード部(第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113)が指定されているので、シームレス検出部107は、ダミーパケット221が挿入された位置が、映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136のストリーム境界であると検出する。
【0084】
また、シームレス検出部107は、Dummy_ID214に示されるシームレス再生処理の種別を検出する。また、シームレス検出部107は、SubSequenceNo213を検出する。
【0085】
シームレス検出部107は、ダミーパケット220及び221に含まれるSubSequenceNo213と、Dummy_ID214と、Buffer_indicate215とが示す情報をデコード制御部108に出力する。
【0086】
デコード制御部108は、映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136のそれぞれに検出したSubSequenceNo213を関連付ける。具体的には、デコード制御部108は、ダミーパケット220に含まれるSubSequenceNo213=「0」をTS1に含まれるVideo10、Audio10、Video20、及びAudio20と関連付ける。デコード制御部108は、ダミーパケット221に含まれるSubSequenceNo213=「1」をTS2に含まれるVideo11、Audio11、Video21、及びAudio21と関連付ける。
【0087】
図7は、映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136の構成例を示す図である。
【0088】
図7に示すように映像ストリーム133はVideo10及びVideo11を含み、音声ストリーム134はAudio10及びAudio11を含み、映像ストリーム135はVideo20及びVideo21を含み、音声ストリーム136はAudio20及びAudio21を含む。
【0089】
DEMUX部106により出力された映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136とはそれぞれ、第1映像デコード部110、第2映像デコード部112、第1音声デコード部111及び第2音声デコード部113がそれぞれ備えるバッファ(図示せず)に一時的に格納される。
【0090】
デコード部109は、デコード制御部108の指示に従い、映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136を並列に復号化処理する。
【0091】
具体的には、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、それぞれ自身が備えるバッファに保持される映像ストリーム133、音声ストリーム134、映像ストリーム135及び音声ストリーム136を復号する。
【0092】
また、デコード制御部108は、ダミーパケット221のBuffer_indicate215に第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113が指定されているので、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113に、ダミーパケット221が挿入されていた位置をストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。つまり、デコード制御部108は、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113に、Video10とVideo11との間、Audio10とAudio11との間、Video20とVideo21との間、及び、Auido20とAudio21との間をストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0093】
第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、ストリーム境界に対して、ダミーパケット221に含まれるDummy_ID214で指定された種別のシームレス再生処理を行う。
【0094】
具体的には、Dummy_ID214に「0x5」が指定されている場合、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、ストリームの境界における映像データ及び音声データの重複部分をスキップする等の処理を行うことで、映像データ及び音声データを同期させる。また、Dummy_ID214に「0x6」が指定されている場合、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、上記処理を行わない。
【0095】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、デコード制御部108により同一のSubSequenceNo213が関連付けられた映像データ及び音声データが同時刻に再生されるものとして、映像データ及び音声データに、シームレス再生処理を行う。ここでは、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113はそれぞれ、Video10、Audio10、Video20及びAudio20が同時刻に再生され、Video11、Audio11、Video21及びAudio21が同時刻に再生されるものとしてシームレス再生処理を行う。
【0096】
AV入出力部115は、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113により、復号化及びシームレス再生処理が行われた映像データ及び音声データを出力する。
【0097】
以上より、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、1つの動画像ストリーム131に含まれる主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する2つの動画像ストリーム(2つの映像ストリーム及び2つの音声ストリーム)を同時に復号し、かつ2つの動画像ストリームに対してシームレス再生を行える。
【0098】
次に、第2の動作例として、第1の動作例と同様にIn−Mux時の動作例であり、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113が復号するそれぞれストリームのうち一部のストリームにのみストリーム境界が存在する場合について説明する。なお、第1の動作例と重複する説明は省略する。
【0099】
図8は、第2の動作例における動画像ストリーム132の構成例を示す図である。
図8に示すように、ダミーパケット挿入部105Aは、TS1の直前にダミーパケット222を挿入し、TS1とTS2との間にダミーパケット223を挿入する。
【0100】
ダミーパケット222及び223では、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111が指定され、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は指定されていない。
【0101】
図9は、第2の動作例における映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136の構成例を示す図である。
【0102】
デコード制御部108は、ダミーパケット221のBuffer_indicate215に第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111が指定されているので、第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111に、ダミーパケット221が挿入されていた位置をストリームの境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0103】
また、デコード制御部108は、ダミーパケット221のBuffer_indicate215に第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113が指定されていないので、第2映像デコード部112にVideo20とVideo21とを連続した一つのストリームとして処理させる。また、デコード制御部108は、第2音声デコード部113にAudio20とAudio21とを連続した一つのストリームとして処理させる。すなわち、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、ダミーパケット221が挿入されていた位置をストリームの境界とするシームレス再生処理を行わない。
【0104】
以上により、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する2つの動画像ストリームを含む1つの動画像ストリーム131に対して、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113のうち任意のデコード部を指定することで、複数の映像ストリーム133及び135と、複数の音声ストリーム134及び136とのうち任意のストリームに対して選択的にシームレス再生処理を行うことができる。
【0105】
なお、ここでは、映像ストリーム133及び音声ストリーム134にストリームの境界が存在する場合を例に説明したが、動画像復号化装置100は、映像ストリーム133及び135と、音声ストリーム134及び136とのうち任意のストリームに対して、選択的にシームレス再生処理を行うことができる。
【0106】
次に、第3の動作例として、Out−Of−Mux時の動画像復号化装置100の動作例を説明する。具体的には、主画像200の映像データ及び音声データが多重化された動画像ストリーム141が記録媒体(BD)120から転送され、サブ画像201の映像データ及び音声データが多重化された動画像ストリーム142がHDD121から転送される。これは、例えば、記録媒体120には主画像200のみが記録されており、再生装置がインターネット等を介して、対応するサブ画像201をダウンロードし、HDD121に記録している場合である。
【0107】
なお、第1の動作例及び第2の動作例と重複する説明は省略する。
図10は、第3の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
【0108】
図10に示すように、記録媒体120及びHDD121からそれぞれ動画像ストリーム141及び142が転送される。
【0109】
図11は、動画像ストリーム141及び142の構成例を示す図である。
図11に示すように、動画像ストリーム141はTS1及びTS2を含み、ストリーム142はTS3及びTS4を含む。TS1〜TS4はそれぞれ、映像データパケットであるVideo10、Video11、Video20及びVideo21と、音声データパケットであるAudio10、Audio11、Audio20及びAudio21とを含む。
【0110】
また、TS1及びTS2は、動画像ストリーム141に含まれる区間であり、互いに時間的に連続しないストリームである。TS3及びTS4は、動画像ストリーム142に含まれる区間であり、互いに時間的に連続しないストリームである。
【0111】
ここで、Video10、Audio10、Video20及びAudio20は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。Video11、Audio11、Video21及びAudio21は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。
【0112】
また、Video10及び11は主画像200の映像データであり、Video20及び21はサブ画像201の映像データである。Audio10及び11は主画像200の音声データであり、Audio20及び21はサブ画像201の音声データである。
【0113】
ダミーパケット挿入部105A及び105Bは、それぞれ動画像ストリーム141及び142にダミーパケットを挿入し動画像ストリーム143及び144を出力する。
【0114】
図12は、動画像ストリーム143及び144の構成例を示す図である。
図12に示すように、ダミーパケット挿入部105Aは、TS1の直前にダミーパケット224を挿入し、TS1とTS2との間にダミーパケット225を挿入する。ダミーパケット挿入部105Bは、TS3の直前にダミーパケット226を挿入し、TS3とTS4との間にダミーパケット227を挿入する。
【0115】
ダミーパケット224及び226は、SubSequenceNo213が「0」であり、Dummy_ID214が「0xf」である。ダミーパケット225及び227は、SubSequenceNo213が「1」であり、Dummy_ID214が「0x5」又は「0x6」である。
【0116】
また、ダミーパケット224及び225では、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111が指定されている。ダミーパケット226及び227では、Buffer_indicate215に第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113が指定されている。
【0117】
シームレス検出部107は、動画像ストリーム143及び144に含まれるダミーパケット224〜227を検出する。シームレス検出部107は、ダミーパケット224〜227に含まれるSubSequenceNo213と、Dummy_ID214と、Buffer_indicate215とが示す情報をデコード制御部108に出力する。
【0118】
DEMUX部106は、動画像ストリーム143及び144をそれぞれ分離し、エレメンタリストリームである映像ストリーム145及び147と、音声ストリーム146及び148とをデコード部109に出力する。
【0119】
図13は、映像ストリーム145及び147と、音声ストリーム146及び148との構成例を示す図である。
【0120】
図13に示すように映像ストリーム145はVideo10及びVideo11を含み、音声ストリーム146はAudio10及びAudio11を含み、映像ストリーム147はVideo20及びVideo21を含み、音声ストリーム148はAudio20及びAudio21を含む。
【0121】
デコード部109は、デコード制御部108の指示に従い、映像ストリーム145及び147と、音声ストリーム146及び148とを並列に復号化処理する。
【0122】
具体的には、デコード制御部108は、ダミーパケット225のBuffer_indicate215に第1映像デコード部110が指定されているので、第1映像デコード部110に、ダミーパケット225が挿入されていた位置をVideo10とVideo11とのストリームの境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0123】
デコード制御部108は、ダミーパケット225のBuffer_indicate215に第1音声デコード部111が指定されているので、第1音声デコード部111に、ダミーパケット225が挿入されていた位置をAudio10とAudio11とのストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0124】
また、第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111は、ストリーム境界において、ダミーパケット225に含まれるDummy_ID214で指定されたシームレス再生処理を行う。
【0125】
同様に、デコード制御部108は、ダミーパケット227のBuffer_indicate215に第2映像デコード部112が指定されているので、第2映像デコード部112に、ダミーパケット227が挿入されていた位置をVideo20とVideo21とのストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0126】
デコード制御部108は、ダミーパケット227のBuffer_indicate215に第2音声デコード部113が指定されているので、第2音声デコード部113に、ダミーパケット227が挿入されていた位置をAudio20とAudio21とのストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0127】
また、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、ストリーム境界において、ダミーパケット227に含まれるDummy_ID214で指定されたシームレス再生処理を行う。
【0128】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、デコード制御部108により同一のSubSequenceNo213が関連付けられた映像データ及び音声データが同時刻に再生されるものとして、映像データ及び音声データに、シームレス再生処理を行う。ここでは、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113はそれぞれ、Video10、Audio10、Video20及びAudio20が同時刻に再生され、Video11、Audio11、Video21及びAudio21が同時刻に再生されるものとしてシームレス再生処理を行う。
【0129】
つまり、デコード制御部108は、動画像ストリーム143から分離された映像ストリーム145及び音声ストリーム146に対しては、動画像ストリーム143に挿入されたダミーパケット225に基づき、第1映像デコード部110及び第1音声デコード部111のシームレス再生処理を制御する。また、デコード制御部108は、動画像ストリーム144から分離された映像ストリーム147及び音声ストリーム148に対しては、動画像ストリーム144に挿入されたダミーパケット227に基づき、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113のシームレス再生処理を制御する。
【0130】
以上により、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、記録媒体120及びHDD121からそれぞれ転送される主画像200に対応する動画像ストリーム141、及びサブ画像201に対応する動画像ストリーム142を同時に復号し、かつ2つの動画像ストリーム141及び142に対してシームレス再生を行える。
【0131】
なお、第3の動作例では、映像ストリーム145及び147と、音声ストリーム146及び148との全てに対して、ストリーム境界が存在する場合を例に説明したが、第2の動作例と同様に、Buffer_indicate215にデコード部を指定しないことで、シームレス再生処理を行わせないこともできる。
【0132】
すなわち、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、2つの動画像ストリーム141及び142のそれぞれに対して、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113のうち任意のデコード部を指定することで、複数の映像ストリーム145及び147と、複数の音声ストリーム146及び148とのうち任意のストリームに対して選択的にシームレス再生処理を行うことができる。
【0133】
また、動画像復号化装置100は、ダミーパケットに含まれるSubSequenceNo213を参照することで、2つの動画像ストリーム141及び142に含まれる同時に再生される映像データ及び音声データを判定し、シームレス再生処理を行うことができる。
【0134】
次に、第4の動作例として、Out−Of−Muxの他の例であり、主画像200及びサブ画像201の映像データストリームが多重化されたストリーム141が記録媒体(BD)120から転送され、主画像200及びサブ画像201の音声データストリームが多重化されたストリーム132がHDD121から転送される例を説明する。
【0135】
これは、記録媒体120には再生する映像データのみが記録されており、再生装置がインターネット等を介して、対応する音声データをダウンロードし、HDD121に記録している場合である。例えば、記録媒体120には、主画像200及びサブ画像201に対応する映像データと、日本語及び英語の音声データのみが記録されており、かつ再生装置の使用者により音声の言語としてフランス語が指定された場合、主画像200及びサブ画像201に対応するフランス語の音声データがインターネット等を介してダウンロードされ、HDD121に記録される。
【0136】
なお、第1の動作例、第2の動作例及び第3の動作例と重複する説明は省略する。
図14は、第4の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
【0137】
図14に示すように、記録媒体120及びHDD121からそれぞれTSであるストリーム151及び152が転送される。
【0138】
図15は、ストリーム151及び152の構成例を示す図である。
図15に示すように、ストリーム151はTS1及びTS2を含み、ストリーム152はTS3及びTS4を含む。TS1はVideo10及びVideo20を含み、TS2はVideo11及びVideo21を含み、TS3はAudio10及びAudio20を含み、TS4はAudio11及びAudio21を含む。
【0139】
また、TS1及びTS2は、ストリーム151に含まれる区間であり、互いに時間的に連続しないストリームである。TS3及びTS4は、ストリーム152に含まれる区間であり、互いに時間的に連続しないストリームである。
【0140】
ここで、Video10、Audio10、Video20及びAudio20は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。Video11、Audio11、Video21及びAudio21は、同時刻に出画及び出音される映像データ及び音声データである。
【0141】
また、Video10及び11は主画像200の映像データであり、Video20及び21はサブ画像201の映像データである。Audio10及び11は主画像200の音声データであり、Audio20及び21はサブ画像201の音声データである。
【0142】
ダミーパケット挿入部105A及び105Bは、それぞれ動画像ストリーム151及び152にダミーパケットを挿入し動画像ストリーム153及び154を出力する。
【0143】
図16は、ストリーム153及び154の構成例を示す図である。
図16に示すように、ダミーパケット挿入部105Aは、TS1の直前にダミーパケット228を挿入し、TS1とTS2との間にダミーパケット229を挿入する。ダミーパケット挿入部105Bは、TS3の直前にダミーパケット230を挿入し、TS3とTS4との間にダミーパケット231を挿入する。
【0144】
ダミーパケット228及び230は、SubSequenceNo213が「0」であり、Dummy_ID214が「0xf」である。ダミーパケット229及び231は、SubSequenceNo213が「1」であり、Dummy_ID214が「0x5」又は「0x6」である。
【0145】
また、ダミーパケット228及び229では、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110及び第2映像デコード部112が指定されている。ダミーパケット230及び231では、Buffer_indicate215に第1音声デコード部111及び第2音声デコード部113が指定されている。
【0146】
DEMUX部106は、ストリーム153及びストリーム154をそれぞれ分離し、エレメンタリストリームである映像ストリーム155及び157と、音声ストリーム156及び158とをデコード部109に出力する。
【0147】
なお、映像ストリーム155及び157と、音声ストリーム156及び158との構成は、図13に示す映像ストリーム145及び147と、音声ストリーム146及び148との構成と同様である。
【0148】
デコード部109は、デコード制御部108の指示に従い、映像ストリーム155及び157と、音声ストリーム156及び158とを並列に復号化処理する。
【0149】
具体的には、デコード制御部108は、ダミーパケット229のBuffer_indicate215に第1映像デコード部110及び第2映像デコード部112が指定されているので、第1映像デコード部110及び第2映像デコード部112に、ダミーパケット229が挿入されていた位置をストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0150】
デコード制御部108は、ダミーパケット231のBuffer_indicate215に第1音声デコード部111及び第2音声デコード部113が指定されているので、第1音声デコード部111及び第2音声デコード部113に、ダミーパケット231が挿入されていた位置をストリーム境界とするシームレス再生処理を行わせる。
【0151】
また、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113は、デコード制御部108により同一のSubSequenceNo213が関連付けられた映像データ及び音声データが同時刻に再生されるものとして、映像データ及び音声データに、シームレス再生処理を行う。ここでは、第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113はそれぞれ、Video10、Audio10、Video20及びAudio20が同時刻に再生され、Video11、Audio11、Video21及びAudio21が同時刻に再生されるものとしてシームレス再生処理を行う。
【0152】
以上により、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、主画像200及びサブ画像201に対応する映像データが多重化されたストリーム151と、主画像200及びサブ画像201に対応する音声データが多重化されたストリーム152とが異なる記録媒体120及びHDD121から入力される場合において、主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する映像データ及び音声データを同時に復号し、かつシームレス再生を行える。
【0153】
なお、第4の動作例では、映像ストリーム155及び157と、音声ストリーム156及び158との全てに対して、ストリーム境界が存在する場合を例に説明したが、第2の動作例と同様に、Buffer_indicate215にデコード部を指定しないことで、シームレス再生処理を行わせないこともできる。
【0154】
すなわち、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置100は、2つのストリーム151及び152のそれぞれに対して、Buffer_indicate215に第1映像デコード部110、第1音声デコード部111、第2映像デコード部112及び第2音声デコード部113のうち任意のデコード部を指定することで、複数の映像ストリーム155及び157と、複数の音声ストリーム156及び158とのうち任意のストリームに対して選択的にシームレス再生処理を行うことができる。
【0155】
また、動画像復号化装置100は、ダミーパケットに含まれるSubSequenceNo213を参照することで、2つのストリーム151及び152に含まれる同時に再生される映像データ及び音声データを判定し、シームレス再生処理を行うことができる。
【0156】
以上、本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0157】
例えば、上記説明では、Out−Of−Muxの動作例として、第3の動作例及び第4の動作例を説明したが、記録媒体120及びHDD121から送信される2つの動画像ストリームに多重化される主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する映像ストリーム及び音声ストリームの組み合わせはいかなる組み合わせでもよい。また、記録媒体120及びHDD121から送信される2つの動画像ストリームの一方に、主画像200及びサブ画像201にそれぞれ対応する映像ストリーム及び音声ストリームのうち3つが多重化され、他方に残りの1つが含まれてもよい。
【0158】
また、上記説明では、動画像復号化装置100は、2つの動画像ストリームを同時に復号する機能を有するが3以上の動画像ストリームを同時に復号する機能を有してもよい。
【0159】
また、上記説明では、デコード部109は、時分割で複数の映像ストリーム及び音声ストリームを復号するとしたが、並列に映像ストリーム及び音声ストリームを復号化できる複数のデコード回路を備え、同時に複数の映像データ及び音声データを復号化してもよい。
【0160】
また、上記説明では、記録媒体120(BD)と、HDD121とからトランスポートストリームが転送される例を説明したが、トランスポートストリームの転送元は、任意の記録媒体又は記憶部であってよい。例えば、トランスポートストリームの転送元は、BD以外の光ディスク及びメモリカード等の記録媒体であってもよいし、再生装置が備える不揮発性メモリ及びRAM等であってもよい。また、2つの記録媒体からそれぞれトランスポートストリームが転送されてもよい。さらに、1つの転送元から2つのトランスポートストリームが転送されてもよい。
【0161】
また、上記説明では、ダミーパケット挿入部105A及び105Bは、TSの区間の間にそれぞれ1つのダミーパケットを挿入しているが、上述したダミーパケットに含まれる情報を分割し2以上のダミーパケットを挿入してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は、動画像復号化装置に適用でき、特に、BDプレーヤ及びBD再生機能を有するDVDプレーヤ等の動画像再生装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置により復号化された動画像データの表示例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置におけるダミーパケットの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第1の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第1の動作例におけるストリームの構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第1の動作例におけるダミーパケット挿入後のストリームの構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第1の動作例におけるDEMUX後のストリームの構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第2の動作例におけるダミーパケット挿入後のストリームの構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第2の動作例におけるDEMUX後のストリームの構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第3の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第3の動作例におけるストリームの構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第3の動作例におけるダミーパケット挿入後のストリームの構成を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第3の動作例におけるDEMUX後のストリームの構成を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第4の動作例におけるストリームの流れを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第4の動作例におけるストリームの構成を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る動画像復号化装置の第4の動作例におけるダミーパケット挿入後のストリームの構成を示す図である。
【符号の説明】
【0164】
100 動画像復号化装置
101 ファイルシステム制御部
102 再生制御部
103 ストリーム制御部
104A、104B データ転送部
105A、105B ダミーパケット挿入部
106 DEMUX部
107 シームレス検出部
108 デコード制御部
109 デコード部
110 第1映像デコード部
111 第1音声デコード部
112 第2映像デコード部
113 第2音声デコード部
114 AV入出力制御部
115 AV入出力部
120 記録媒体
121 HDD
131、132、133、134、135、136、141、142、143、144、145、146、147、148、151、152、153、154、155、156、157、158 ストリーム
200 主画像
201 サブ画像
210 TSヘッダ
211 TSペイロード
212 PID
213 SubSequenceNo
214 Dummy_ID
215 Buffer_indicate
220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231 ダミーパケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される第1映像データストリーム、第2映像データストリーム、第1音声データストリーム及び第2音声データストリームを並列に復号する動画像復号化装置であって、
前記1以上の動画像データストリームの前記区間の境界に、ダミーパケットを挿入するダミーパケット挿入部と、
前記ダミーパケット挿入部により前記ダミーパケットが挿入された動画像データストリームを前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに分離する分離部と、
前記ダミーパケットが挿入された位置が、前記分離部により分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームの境界であると検出する検出部と、
前記分離部により分離された前記第1映像データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して映像を途切れなく再生させるための処理を行う第1映像復号部と、
前記分離部により分離された前記第2映像データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して映像を途切れなく再生させるための処理を行う第2映像復号部と、
前記分離部により分離された前記第1音声データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して音声を途切れなく再生させるための処理を行う第1音声復号部と、
前記分離部により分離された前記第2音声データストリームを復号し、かつ前記検出部により検出された境界に対して音声を途切れなく再生させるための処理を行う第2音声復号部とを備える
ことを特徴とする動画像復号化装置。
【請求項2】
前記ダミーパケット挿入部は、前記第1映像復号部、前記第2映像復号部、前記第1音声復号部及び前記第2音声復号部のそれぞれを指定するか否かを示す第1情報を含む前記ダミーパケットを挿入し、
前記第1映像復号部、前記第2映像復号部、前記第1音声復号部及び前記第2音声復号部は、前記第1情報により自身が指定される場合に、前記検出部により検出された境界に対して映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の動画像復号化装置。
【請求項3】
前記ダミーパケット挿入部は、映像又は音声を途切れなく再生させるための前記処理の種別を示す第2情報を含む前記ダミーパケットを挿入し、
前記検出部は、さらに、前記第2情報に示される映像又は音声を途切れなく再生させるための前記処理の種別を検出し、
前記第1映像復号部、第2映像復号部、第1音声復号部及び第2音声復号部は、前記検出部により検出された境界に対して、前記検出部により検出された前記種別に従った映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行う
ことを特徴とする請求項1又は2記載の動画像復号化装置。
【請求項4】
前記ダミーパケット挿入部は、前記ダミーパケットの直後の前記区間を識別するための第3情報を含むダミーパケットを挿入し、
前記検出部は、前記ダミーパケットに含まれる前記第3情報を検出し、前記分離部により分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームのそれぞれに検出した前記第3情報を関連付け、
前記第1映像復号部、第2映像復号部、第1音声復号部及び第2音声復号部は、同一の第3情報が関連付けられた前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームが同時刻に再生されるものとして、前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに、映像又は音声を途切れなく再生させるための処理を行う
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の動画像復号化装置。
【請求項5】
複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される第1映像データストリーム、第2映像データストリーム、第1音声データストリーム及び第2音声データストリームを並列に復号する動画像復号化方法であって、
前記1以上の動画像データストリームの前記区間の境界に、ダミーパケットを挿入するダミーパケット挿入ステップと、
前記ダミーパケットが挿入された動画像データストリームを前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに分離する分離ステップと、
前記ダミーパケットが挿入された位置が、前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームの境界であると検出する検出ステップと、
前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームを並列に復号し、かつ前記検出ステップで検出された境界に対して映像及び音声を途切れなく再生させるための処理を行う復号ステップとを含む
ことを特徴とする動画像復号化方法。
【請求項6】
複数の区間に分割されている1以上の動画像データストリームに多重化された同時に再生される第1映像データストリーム、第2映像データストリーム、第1音声データストリーム及び第2音声データストリームを並列に復号する動画像復号化方法のプログラムであって、
前記1以上の動画像データストリームの前記区間の境界に、ダミーパケットを挿入するダミーパケット挿入ステップと、
前記ダミーパケットが挿入された動画像データストリームを前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームに分離する分離ステップと、
前記ダミーパケットが挿入された位置が、前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームの境界であると検出する検出ステップと、
前記分離ステップで分離された前記第1映像データストリーム、前記第2映像データストリーム、前記第1音声データストリーム及び前記第2音声データストリームを並列に復号し、かつ前記検出ステップで検出された境界に対して映像及び音声を途切れなく再生させるための処理を行う復号ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−105684(P2009−105684A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275705(P2007−275705)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】