説明

包装体

【課題】包装袋に複数の収納物品を包み込んで形成され、包装袋の上面部の開口部から収納物品を取り出し易い包装体を提供する。
【解決手段】包装袋11に複数の収納物品を包み込んで形成される包装体1であって、包装袋11は前記複数の収納物品の周囲を覆う正面部12、背面部13、一対の側面部14,14、上面部15及び底面部16を有し、上面部15は、一対の側面部14,14から左右方向にそれぞれ延設した一対の延設耳部30,30及び一方の延設耳部30から他方の延設耳部30に亘って上面部15の前後方向中央部分を左右方向に横断する頂部17を有し、頂部17には、ベルト部18が、その両端部を一対の延設耳部30,30にベルト接合部20,20により接合させて上面部15における延設耳部30以外の領域15aを跨いで設けられており、頂部17には、包装袋11を開封するための開封易切断手段31が、少なくともそのベルト接合部20寄りの端部をベルト接合部20の下端よりも高い位置に位置させて設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材料を主体とする包装袋に複数の収納物品を包み込んで形成される包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品や、ロール状のトイレットペーパー等を複数積み重ねて略直方体形状に集積し、これをフィルム材料等のシート材料からなる包装袋に圧縮した状態で収納した包装体が知られている(例えば、下記特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1,2記載の包装体では、フィルム材料からなる包装袋は、正面部、背面部、左右一対の側面部、上面部及び底面部を有し、略直方体形状に集積された収納物品の周囲を包み込んで形成されている。また、前記上面部は、一対の側面部から左右方向にそれぞれ延設した一対の三角形状の延設耳部を有している。更に、ベルト部が、一対の延設耳部間に亘って上面部における延設耳部以外の領域を跨いで設けられている。
【特許文献1】特開2005−59901号公報
【特許文献2】特開2003−182747号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
包装体においては、包装袋の内部から収納物品を取り出すために、包装袋にそれを容易に開封するための開封易切断手段が通常設けられている。開封易切断手段は一般的にはミシン目である。特許文献1には、包装袋の開封易切断手段については記載されていないが、開封易切断手段が設けられる位置は、一般的に、特許文献2に記載のように、包装袋の側面部の位置である。
【0005】
しかし、特許文献1または特許文献2に記載の包装体においては、平面視でベルト部が上面部の前後方向中央部分を前後方向に跨ぐように設けられている。また、一般的な包装体においては、開封易切断手段を切断して形成される開口部を、ベルト部と重なる位置である上面部に設けることが望まれている。
【0006】
従って、本発明の目的は、包装袋に複数の収納物品を包み込んで形成される包装体で、包装袋の上面部の開口部から収納物品を取り出しやすい包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、シート材料を主体とする包装袋に複数の収納物品を包み込んで形成される包装体であって、前記包装袋は、前記複数の収納物品の周囲を覆う正面部、背面部、一対の側面部、上面部及び底面部を有し、前記上面部は、前記一対の側面部から左右方向にそれぞれ延設した一対の延設耳部、及び一方の該延設耳部から他方の該延設耳部に亘って該上面部の前後方向中央部分を左右方向に横断する頂部を有し、前記頂部には、ベルト部が、その両端部を一対の前記延設耳部にベルト接合部により接合させて、該上面部における該延設耳部以外の領域を跨いで設けられており、前記頂部には、前記包装袋を開封するための開封易切断手段が、少なくともその前記ベルト接合部寄りの端部を該ベルト接合部の下端よりも高い位置に位置させて設けられている包装体を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の包装体によれば、包装袋の上面部の開口部から収納物品を取り出しやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の包装体の好ましい一実施形態(第1実施形態)について図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、第1実施形態の包装体が示されている。第1実施形態の包装体1は、包装袋11に複数の収納物品10(図3、図4参照)を包み込んで形成される包装体である。
【0010】
包装袋11は、複数の収納物品10の周囲を覆う正面部12、背面部13、一対の側面部14,14、上面部15及び底面部16を有している。
尚、本発明においては、特に明記のない限り、「前後方向」とは正面部12と背面部13とを結ぶ方向を意味し、「左右方向」とは一対の側面図14,14同士を結ぶ方向を意味し、「上下方向」とは上面部15と底面部16とを結ぶ方向を意味する。
【0011】
第1実施形態における複数の収納物品10は、例えば扁平な形状に折り畳まれた複数の使い捨ておむつである。複数の使い捨ておむつは、包装袋11の左右方向に積層されて物品群とされていると共に、この物品群を上下方向に複数段に積み重ねて全体が略直方体形状となるように集積されている。
【0012】
第1実施形態の包装体1は、集積した使い捨ておむつを、包装袋11の左右方向(使い捨ておむつの厚み方向)に圧縮しつつ、略直方体形状の全体を覆うようにして包装袋11の内部に収納することにより製品化されるものである。つまり、複数の収納物品は、圧縮された状態で略直方体形状に集積されて包装袋11に収納されている。集積した使い捨ておむつは、例えば0.5〜5kg程度の相当の重量を有している。第1実施形態の包装体1は、このように効率良く集積された多数の使い捨ておむつが相当の重量を有している場合でも、これらを一体として容易かつ安定した状態で持ち運ぶことができるようにするために採用されたものである。
【0013】
包装袋11は、シート材料を主体として形成されている。包装袋11を形成するシート材料としては、例えば合成樹脂製のフィルム材料、合成樹脂あるいは天然繊維の不織布または織布、アルミ箔、紙などが挙げられる。シート材料は、単層構造でも積層構造でもよい。積層構造の場合は、シール性、防水性などの観点から、最内層に合成樹脂製のフィルム材料が積層されていることが好ましい。第1実施形態においては、シート材料として、軟質のポリエチレンフィルムが用いられている。
【0014】
第1実施形態における包装袋11は、フィルム材料から略直方体状の袋状に形成されている。詳述すると、略直方体状の袋状のフィルム材料における前面部分の中央領域が正面部12となり、後面部分の中央領域が背面部13となり、左右面部分の中央領域が一対の側面部14,14となる。また、フィルム材料における上面部分が上面部15となり、下面部分が底面部16となる。
【0015】
上面部15は、一対の側面部14,14から左右方向にそれぞれ延設した一対の延設耳部30,30を有している。尚、上面部15における延設耳部30以外の領域を「上面部中央領域15a」という。
延設耳部30は、上面部15の上面部中央領域15aから左右方向に延在するシート材料と側面部14から上方に延在するシート材料とが重なって形成されている。延設耳部30における上面部平面領域15b(後述)は、平面視で二等辺三角形状となっている。
【0016】
上面部15は、一方の延設耳部30から他方の延設耳部30に亘って上面部15の前後方向中央部分を左右方向に横断する頂部17を有している。頂部17の形状は、その摘みやすさを考慮すると、幅が10〜200mm、好ましくは幅が50〜170mmの帯状である。尚、上面部15における頂部17以外の領域を「上面部平面領域15b」という。
帯状の頂部17は、図1に示すように、上面部平面領域15bから起立させることができ、図5に示すように、上面部平面領域15bに当接させるように倒すことができる(詳細は後述)。
【0017】
頂部17には、ベルト部18が、その両端部を一対の延設耳部30にベルト接合部20により接合させて、頂部17に沿って、上面部15における延設耳部30以外の領域(上面部中央領域)15aを跨いで設けられている。
第1実施形態においては、ベルト部18は、頂部17の正面側に設けられているが、頂部17の背面側及び上面部平面領域15bには設けられていない。また、ベルト部18は、頂部17を垂直に起立させた状態において、平面視で開封易切断手段31(詳細は後述)から前後方向にずれた位置に位置している。
【0018】
ベルト部18は、好ましくは、包装袋11と同様の軟質のポリエチレンフィルムの帯状のフィルム材料からなる。ベルト部18は、包装袋11とは異なる色や、光沢に形成することで、視認性に優れたものとすることが好ましい。また、ベルト部18の表裏面で異なるエンボス処理や印刷をしたり、又は片面のみにエンボス処理や印刷をすることで、視認性に優れたものとすることもできると共に、ベルト部18をつかみやすくさせることができる。また、ベルト部18は、好ましくは10〜100mmの幅を有しているので、片手で持上げても包装体1が上述した重量であっても手に優しい。ベルト部18は、一対のベルト接合部20,20の間が上面部15に接合されていないため、上面部15から離間でき、把手部を形成することができる(詳細は後述)。ベルト部18はひも状であってもよい。
【0019】
ベルト接合部20は、直角二等辺三角形状で、その直角をベルト部18の上外隅に位置させた斜めシールとして設けられている。ベルト接合部20が斜めシールとして設けられていることにより、応力の集中を回避でき、安定したベルト強度が得られる。
ベルト接合部20は、重ねられたシート材料から形成された頂部17における一方の該シート材料のみに設けられていると、複数の収納物品10が収納された包装袋11から収納物品10を端からも取り出し易いので好ましい。
【0020】
頂部17には、包装袋11を開封するための開封易切断手段31が、少なくともそのベルト接合部20寄りの端部をベルト接合部20の下端よりも高い位置に位置させて設けられている。
開封易切断手段31は、頂部17の一部を容易に切断できる構造とすることで、頂部17を開封易切断手段31において切断し、包装袋11に収納されている収納物品10を取り出すための開口部22(図7参照)を形成できるようになっている。
【0021】
開封易切断手段31は、少なくともベルト接合部20寄りの端部がベルト接合部20の上端よりも高い位置に位置していることが好ましく、その全体がベルト部18よりも高い位置に位置していることが更に好ましい。第1実施形態における開封易切断手段31は、左右方向全域に亘るミシン目から構成されており、その全体が頂部17におけるベルト部18よりも高い位置に設けられている。
開封易切断手段31は、別の見方とすると、延設耳部30の頂部17における左右方向端部に少なくとも設けられている。
帯状の頂部17の上端と開封易切断手段31との間隔は、適宜設定されるが、開封易切断手段31を切断する際に頂部17を容易に摘めるように、好ましくは7〜100mm、更に好ましくは10〜50mmである。
【0022】
頂部17における開封易切断手段31よりも上方の領域には、左右方向全域に亘る頂部シール部19が設けられている。このような頂部シール部19は、筒状のシート材料から包装袋11を形成する際に筒状のシート材料を封止して頂部17を形成するために設けられる。
この頂部シール部19は、包装袋11を開封する際に、頂部17を摘みやすく、頂部17の剛性を高めているので、開封性を向上させている。それにより、小さな力で開封でき、ミシン目などの開封易切断手段31に沿って切断できる開封方向性が向上する。
更に、頂部シール部19を開封易切断手段31の近傍に形成することで、頂部17を形成する2枚のシート材料を同時に切断できる開封方向性がより向上する。このような構成は、開封方向性のないシート材料、例えば未延伸な柔軟なフィルム材料から頂部17が構成される包装袋11の場合には、特に好ましく用いることができる。
【0023】
頂部17には、それを補強する補強手段(図示せず)が、頂部17の上縁と開封易切断手段31との間に設けられている。補強手段としては、例えば、合成樹脂あるいは天然繊維の不織布および織布、アルミ箔、紙などの単体又は積層構造が挙げられる。
【0024】
下面部16は、従来の包装体と同様に、例えば正面部12、背面部13及び一対の側面部14、14から下方に延設した領域を下面側に折り曲げて形成されている。この下面部16には、中央部分を横断して、正面部12からの延設部分の下端縁部と、背面部13からの延設部分の下端縁部とを対向させて接合した下面接合部(図8参照)が形成されている。
また、側面部14からの延設部分は、これの下端縁部を谷折りして前記下面接合部の内側に挟み込んだ状態で接合される共に、接合された下端縁部よりも上方の部分が、まち部として正面部12及び背面部13の延設部分の上側に折り込まれている。
【0025】
包装袋11は、シート材料を所定箇所でシール接合することにより、例えば正面の幅が20〜50cm、側面の幅が10〜20cm、高さが10〜50cm程度の大きさの略直方体形状に集積された複数の使い捨ておむつの周囲を、一体として包み込む大きさとなる。
【0026】
第1実施形態の包装袋11は、例えば図3に示す製造方法で製造される。図3(a)に示すように、まず長尺筒状の包装袋11の素材S11をその長手方向に搬送させる。次に、図3(b)に示すように、素材S11における頂部17となる領域に対し、頂部シール部19及び開封易切断手段31(ミシン目)を形成すると共に、長尺状のベルト部18の素材S18から切り出したベルト部18をホットメルトなどの接着剤を用いてベルト接合部20によって接合する。
【0027】
ベルト部18は、図3(b)に示すように、その長さ(包装袋11の左右方向に沿う長さ)と同じ幅を有する長尺状の素材S18をその長手方向に所定長さ〔ベルト部18の幅(包装袋11の上下方向に沿う幅)〕で切断して得ることができる。また、ベルト部18は、その幅(包装袋11の上下方向に沿う幅)と同じ幅を有する長尺状の素材(図示せず)をその長手方向に所定長さ〔ベルト部18の長さ(包装袋11の左右方向に沿う長さ)〕で切断して得ることもできる。
尚、開封易切断手段31の形成は、ベルト部18の接合前又は接合後でもよい。
【0028】
次いで、図3(c)に示すように、長尺筒状の包装袋11の素材S11における所定位置(頂部シール部19近傍)を左右方向に切断して、素材S11を、短尺筒状で、頂部17側が頂部シール部19により封止されている形態に加工する。この形態の素材S11における底面部16側を大きく開口させて、図3(d)に示すように、底面部16側の開口部から、集積された収納物品10を導入する。然る後、素材S11の底面部16側の開口部を封止し、所定の底面部16の形状を形成する(図示せず)。そして、上面部15の上面部中央領域15aから左右方向に延在するシート材料と側面部14から上方に延在するシート材料とから延設耳部30を形成し、包装体1を完成させる。
【0029】
また、包装袋11は、例えば図4に示す別の製造方法で製造することもできる。図4(a)に示すように、まず長尺帯状の包装袋11の素材S11をその長手方向に搬送させると共に、その短手方向に2つ折りする。2つ折りの折り目は包装袋11の頂部17側、即ちベルト部18が設けられる側に位置する。
次に、図4(b)に示すように、素材S11における頂部17となる領域に対し、頂部シール部19及び開封易切断手段31(ミシン目)を形成すると共に、長尺状のベルト部18の素材S18から切り出したベルト部18をホットメルトなどの接着剤、ヒートシールや超音波シールを用いてベルト接合部20によって接合する。ヒートシールや超音波シールを用いてベルト接合部20を接合する場合は、頂部17の正面側と背面側の2枚のシート材料を貫かないように、正面側と背面側の2枚のシート材料の間にガイド板(図示しない)を介在させた状態で接合させることが好ましい。
【0030】
ベルト部18は、図4(b)に示すように、その幅(包装袋11の上下方向に沿う幅)と同じ幅を有する長尺状の素材S18をその長手方向に所定長さ〔ベルト部18の長さ(包装袋11の左右方向に沿う長さ)〕で切断して得ることができる。また、ベルト部18は、その長さ(包装袋11の左右方向に沿う長さ)と同じ幅を有する長尺状の素材(図示せず)をその長手方向に所定長さ〔ベルト部18の幅(包装袋11の上下方向に沿う幅)〕で切断して得ることもできる。
【0031】
次いで、図4(c)に示すように、2つ折りされた長尺状の素材S11における所定位置を幅方向に沿って切断すると共に、その切断線に沿ってシール部を形成して、素材S11を、短尺筒状で、頂部17側が封止されている形態に加工する。尚、前記切断線に沿ったシール部は、側面部14の前後方向中央部分に上下方向に沿って配置することになる。
更に、図4(d)に示すように、この形態の素材S11における底面部16側を大きく開口させて、図4(e)に示すように、底面部16側の開口部から、集積された収納物品10を導入する。然る後、素材S11の底面部16側の開口部を封止し、所定の底面部16の形状を形成する(図示せず)。そして、上面部15の上面部中央領域15aから左右方向に延在するシート材料と側面部14から上方に延在するシート材料とから延設耳部30を形成し、包装体1を完成させる。
【0032】
尚、筒状の形態の素材S11は、長尺帯状の素材S11をその幅方向に沿って2つ折りすることにより形成することができ、また、2枚の長尺帯状の素材S11を重ね合わせ、それらの両側縁部を接合することにより形成することもできる。
【0033】
第1実施形態の包装体1においては、頂部17は、図1に示す上面部15の上面部平面領域15bから立設した状態から、図5に示すように、上面部平面領域15bに当接させるように倒された状態で上面部平面領域15bに仮接合させることができ、更に、倒された頂部17における延設耳部30を、側面部14に当接させるように倒された状態で側面部14に仮接合させることができる。仮接合には、例えば接着剤や簡易なシール接合が用いられる。
【0034】
第1実施形態の包装体1は、このような形態で仮接合することにより、梱包、運搬、陳列等に適した略直方体形状にまとめられた状態で製品化される。頂部17は、図5に示すように、ベルト部18が外側になるように上面部平面領域15b側に倒した状態で仮接合することができる。このような仮接合形態は、陳列時にベルト部18を包装袋11に載せ、垂れ下がり難くすることで、包装体1の見映えを良くすることができると共に、ベルト部18を掴み易くさせることができる観点で好ましい。反対に、頂部17は、ベルト部18が内側になるように上面部平面領域15b側に倒した状態で仮接合することができる(図示せず)。梱包、運搬、陳列等を考慮すると、ベルト部18が露出しないように、ベルト部18を内側にして倒した状態で仮接合することが好ましい。
【0035】
第1実施形態の包装体1においては、上面部15は、一対の側面部14から左右方向にそれぞれ延設した一対の延設耳部30,30、及び一方の延設耳部30から他方の延設耳部30に亘って上面部15の前後方向中央部分を左右方向に横断する頂部17を有し、頂部17には、ベルト部18が、その両端部を一対の延設耳部30にベルト接合部20により接合させて、上面部15における延設耳部30以外の領域(上面部中央領域)15aを跨いで設けられている。
【0036】
そのため、第1実施形態の包装体1によれば、例えば図5に示す製品化された状態から、消費者が延設耳部30の仮接合を解除し、ベルト部18における一対のベルト接合部20,20の間の領域を、頂部17から剥離して上方に引き上げれば、図6に示すように、ベルト部18及び一対の延設耳部30,30によって、大きな環状の把手部が形成されることになる。そして、この把手部を手で持ったり腕や肩に掛けたりしながら、包装体1を安定した状態で容易に持ち歩くことが可能になる。
【0037】
また、頂部17には、包装袋11を開封するための開封易切断手段31が、少なくともそのベルト接合部20寄りの端部をベルト接合部20の下端よりも高い位置に位置させて設けられているため、図7に示すように、開封易切断手段31を切断起点として、包装袋11の上面部15に、ベルト部18が邪魔にならない形状で大きな開口部22を容易に形成でき、包装袋11を容易に開封することができる。
【0038】
包装袋11から全ての収納物品10を取り出した後においても、包装袋11は、上面部15に開口部22が形成された袋状を維持しているので、使用後の包装袋11を例えばゴミ袋として有効活用することができる。
また、使用後の包装袋11を廃棄する場合には、図8に示すように、包装袋11全体を平たい形状にし、嵩張らない形態で廃棄することができる。
【0039】
ベルト接合部20は、重ねられたシート材料から形成された頂部17における一方の該シート材料のみに設けられているため、開封易切断手段31を切断して開口部22を形成すると、開口部22をベルト接合部20が存する位置を含めて開くことができる。
【0040】
また、開封易切断手段31が少なくともベルト接合部20寄りの端部がベルト接合部20の上端よりも高い位置に位置しているため、包装袋11の重みで開封易切断手段31が意図せず切断され、上面部15に意図せず開口部22が形成されることを防止できる。
特に、開封易切断手段31の全体がベルト部18よりも高い位置に位置しているため、開封易切断手段31に沿って上面部15に開口部22を形成すると、ベルト部18と重ならない位置に開口部22が形成されることになり、収納物品10の取り出し性に優れている。
【0041】
開封易切断手段31の端部が頂部17の端部に位置しているため、開封易切断手段31の端部を視認しやすい。また、開封後、包装袋11の内部の収納物品10の確認も容易である。
開封易切断手段31の両端部が頂部17の両端部に位置しているため、開封易切断手段31を左右どちらからも開封できる。また、大きな開口部22を形成することができ、複数枚の収納物品10を同時に取り出すことも容易である。
尚、2段の収納物品10のうち上段のものが取り出された後においては、下段の収納物品10の上面に沿って包装袋11を折り返すことができる。そのような形態にしてもベルト部18は邪魔になりにくい。
【0042】
頂部17に開封易切断手段31が設けられているため、上面部平面領域15bを押さえながら少ない力で容易に開封することができる。頂部17を上面部15の上面部平面領域15b側に倒せば、開口部22からの埃等の侵入を簡便に防止できる。
開封易切断手段31は、その全体を切断して完全開封してもよく、又は部分的に切断して部分開封をしてもよい。
【0043】
また、ベルト部18は、帯状に形成されて相当の幅を有しているので、手、腕、肩等に面状に接触した状態で包装体1を吊り下げることになる。そのため、大きな接触面積で手、腕、肩等に接触させて包装体1の重量を支持させつつ、更に安定した状態で包装体1を持ち歩くことが可能になる。
開封後の包装体1は、頂部17を上面部15の上面部平面領域15b側に倒し、開口部22が塞がれた状態においては、ベルト部18を持ち上げるだけで、開口部22を簡易に開くことができる。
【0044】
次に、本発明における包装袋11の各種変形例については説明する。各種変形例については、上述した第1実施形態と異なる点を主として説明し、同様の点は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
【0045】
頂部17は、図9に示すように、正面視で、左右方向両側部側が高く、中央部側が凹んだ凹形状とすることができる。頂部17がこのような形状を有していると、頂部17における摘む領域をはっきりと視認できる。
【0046】
開封易切断手段31は、それを切断して上面部15に開口部22を形成した後においても頂部17が上面部15から分離せず、ゴミが発生しないように構成することができる。
例えば、図10(a)に示すように、開封易切断手段31の一方の端部は、頂部17の左右方向端部に位置しているが、開封易切断手段31の他方の端部は、頂部17の左右方向端部には位置しておらず、左右方向に若干後退した位置に配置していてもよい。
また、図10(b)に示すように、開封易切断手段31の両方の端部は、頂部17の左右方向端部には位置しておらず、左右方向に若干後退した位置に配置していてもよい。
図10(a)及び図10(b)に示す開封易切断手段31では、その全体を切断したとしても、頂部17は上面部15から分離しないので、ゴミが発生しない。
【0047】
開封易切断手段31は、開口部22の位置や大きさが規制されるように設けることができる。
例えば、図11(a)に示すように、開封易切断手段31は、第1実施形態における開封易切断手段31に比して、更にその中央位置において頂部17の上縁まで設けられた形状(T字を上下逆にした形状)とすることができる。
また、図11(b)に示すように、開封易切断手段31は、第1実施形態における開封易切断手段31に比して、その中央部において連続しておらず、2分された形状とすることができる。
また、図11(c)に示すように、開封易切断手段31は、図11(b)に示す形態における開封易切断手段31に比して、2分された開封易切断手段31における中央部側の端部が上方に向けて屈曲した形状とすることができる。
図11(a)〜図11(c)に示す開封易切断手段31によれば、上面部15の左右方向の幅の略半分の幅を有する開口部を容易に形成することができる。
【0048】
開封易切断手段31は、その一部をベルト部18の上端又はベルト接合部20の上端よりも下側に位置させて設けることができる。
例えば、図12(a)に示すように、開封易切断手段31の両端部は、ベルト部18のベルト接合部20よりも上方に位置しているが、開封易切断手段31の中央部は、正面視でベルト部18と重なる位置に設けることができる。
また、図12(b)に示すように、開封易切断手段31は、図12(a)に示す開封易切断手段31に比して、その中央部が頂部17よりも更に下方に位置し、上面部平面領域15bに亘って設けられている。
また、図12(c)に示すように、開封易切断手段31は、図12(b)に示す開封易切断手段31に比して、その中央部が上面部平面領域15bよりも更に下方に位置し、正面部12に亘って設けられている。
【0049】
また、図13に示すように、開封易切断手段31のベルト接合部20寄りの端部は、ベルト接合部20の下端より高く且つベルト接合部20の上端よりも低い位置に位置させることができる。
【0050】
開封易切断手段31はミシン目に制限されない。ミシン目以外の開封易切断手段31としては、例えば、頂部17をいわゆる一軸延伸フィルムを主体として形成し、頂部17の左右方向端部にノッチ(切れ込み)や無数の微孔等の切断の起点を設けた構成が挙げられる。
また、頂部17の内側に細帯状のテープを配設しておき、該テープを引っ張ることにより頂部17が引き裂かれるようにすることで、開封易切断手段を構成することができる。
また、頂部17に予め開口部22を形成しておき、この開口部22を帯状の粘着テープで封止することで、開封易切断手段を構成することができる。
【0051】
開封易切断手段31には、それが意図せず切断されたり、いたずらにより切断されることを防止するための工夫を施すことが好ましい。
例えば、開封易切断手段31が未開封であることを示すために、開封易切断手段31には、例えば、バージンシール(一旦開封すると文字や模様などが示されるシール。例えばセキュリティーシール、改ざん防止シール)、封印シール(単に開口部を跨ぐように止めてあるシール)、脆質シール(開封時にシール基材が壊れるシール)、バージン表示を設けることができる。
【0052】
また、ミシン目は、重ねられたシート材料から形成された頂部17における一方のシート材料のみに設けることができる。このようにミシン目を設けることで、ミシン目が隠れるように頂部17を上面部平面領域15b側に倒し、仮接合することで開封易切断手段31が切断されることを防止できる。また、ミシン目を指で裂いて開口部22を形成しても、包装袋11から分離する材料がなく、ゴミが発生しないという利点もある。
反対に、一旦開封された開封易切断手段31を再封する手段を設けてもよい。再封する手段としては、例えば、タックシール、針金が挙げられる。
【0053】
次にベルト接合部20の形状の変形例について説明する。ベルト接合部20の形状は、ベルト部18と頂部17との接合強度や、見栄えに大きく関係するため、工夫することが望まれる。また、ベルト部18の長手方向端部は、自由端となっていると使用者に接触し、使用者の肌を傷付ける虞があるので、ベルト接合部20は、ベルト部18の長手方向端部に自由端が形成されないように設けることが好ましい。
ベルト接合部20は、シールから形成されることが一般的であるが、金属製又は合成樹脂製の可動ピン又は固定ピンから形成することも可能である(図示せず)。
【0054】
ベルト接合部20の具体的な形状としては、例えば、図14(a)に示す中抜きの直角二等辺三角形状(その直角がベルト部18の上外隅に配置し、斜辺がベルト部18の長手方向内側に向けて傾斜)、図14(b)に示す中実(中抜きされていない)の円形状、図14(c)に示す中抜きの円形状、図14(d)に示す中実でベルト部18の長手方向(包装袋11の左右方向)内側に向けて傾斜した楕円形状、図14(e)に示す中抜きでベルト部18の長手方向内側に向けて傾斜した楕円形状が挙げられる。
また、図14(a)に示すベルト接合部20の形状は、中実の直角三角形(斜辺がベルト部18の長手方向内側に向けて傾斜)(図示しない)でもよい。
【0055】
また、ベルト接合部20の形状は、図15(a)に示すように、ベルト部18の幅方向(包装袋11の上下方向)に延びる直線状、図15(b)に示すように、ベルト部18の下隅部からベルト部18の長手方向内側に向けて傾斜した(換言すると、下外向きに傾斜した)直線状が挙げられる。
【0056】
図14及び図15に示すベルト接合部20の形状は適宜組み合わせることができる。
ベルト接合部20は、図14(a)、図14(d)、図14(e)、図15(b)に示すようにベルト部18の長手方向内側に向けて傾斜する形状を備えることが、ベルト接合部20の強度アップや、ベルト部18の持ち易さ、包装体1の搬送性(例えば、図5に示す状態のベルト部18の中央の把持部分を、図6に示すように、下から反転させる(折り返す)だけで包装体1の前後方向の中央寄りにベルト部18を近づけることができ、包装袋11が傾き難く、搬送し易い。また、ベルト部18と地面とが水平になり、搬送し易い)などの観点から好ましい。具体的な組み合わせとしては、例えば、図15(a)に示すベルト接合部20の形状と図15(b)に示すベルト接合部20の形状との組み合わせ、図14(d)に示すベルト接合部20の形状と図15(a)に示すベルト接合部20の形状との組み合わせが挙げられる。
【0057】
ベルト接合部20の形状と関連させて開封易切断手段31の端部の形状を工夫することができる。例えば、図16(a)に示すように、上外隅が欠けた形状のベルト接合部20が設けられている場合には、ベルト接合部20の上外隅の下外向きの傾斜形状に沿わせて、開封易切断手段31の両端部を下外向きに傾斜させて設けることができる。
また、図15(b)に示す下外向きに傾斜した直線状のベルト接合部20が設けられている場合には、ベルト接合部20よりも左右方向外方のベルト部18をなくすと共に、ベルト接合部20の下外向きの傾斜形状に沿わせて、開封易切断手段31の両端部を下外向きに傾斜させて設けることができる。
【0058】
ベルト接合部20は、延設耳部30における左右方向頂点に存するように設けられていることが好ましいが、該左右方向頂点を避けて設けてもよい。
ベルト接合部20は、図4に示す製造方法のようにいわゆる横流しで製造する場合には、包装袋11の側面部14のシールと同時に形成することが簡便である。
【0059】
開封易切断手段31としてのミシン目は、それよりも下方のシート材料に前後方向に引き離す方向の力が加わることによって、意図せず切断されてしまうことがある。このような現象を防止するために、上面部15においてミシン目31よりも下方の位置に補強用のシール部21を更に設けることが好ましい。
【0060】
具体的には、図17(a)に示すように、第1実施形態に比して、一対の延設耳部30における頂部17と上面部平面領域15bとの境界近傍に、それぞれ連続直線状の補強用のシール部21,21を更に設けることができる。
また、図17(b)に示すように、第1実施形態に比して、上面部15における頂部17と上面部平面領域15bとの境界近傍に、点シールが非連続直線状に配列した補強用のシール部21を更に設けることができる。点シールが配列した補強用のシール部21が設けられていると、見栄えも向上する。
【0061】
ベルト接合部20は、頂部17における正面側から背面側に貫くように設けることで、包装体1を持ち運びする強度を向上させることができる。その場合、図18(a)に示すように、ベルト部18の素材を頂部17の左右方向両端部よりも延出させた長さとし、図18(b)に示すように、ベルト部18における頂部17の左右方向両端部よりも延出した領域を背面側に折り返し、ベルト接合部20を、正面側のベルト部18から背面側のベルト部18を貫くように設けることができる。このようにベルト接合部20を設けることで、ベルト部18と頂部17との接合強度が一層向上する。
【0062】
それに加えて、ベルト接合部20近傍の開封易切断手段31(ミシン目)の切断開始位置において、ミシン目の切断しやすさ、切断方向安定性を向上できると共に、ベルト接合部20近傍の開封易切断手段31(ミシン目)の切断終了位置において、切断方向安定性を向上できる。また、ミシン目を切断して開封した際におけるベルト接合部20の破損も防止できる。
【0063】
図19に示すように、頂部17のベルト部18が設けられていない側におけるベルト接合部20と対応する位置には、裏打ちシート23を接合して設けることができる。このように裏打ちシート23を設けることで、ベルト接合部20によるベルト部18の接合強度を向上できる。それに加えて、ベルト接合部20近傍の開封易切断手段31(ミシン目)の切断開始位置において、ミシン目の切断しやすさ、切断方向安定性を向上できると共に、ベルト接合部20近傍の開封易切断手段31(ミシン目)の切断終了位置において、切断方向安定性を向上できる。また、ミシン目を切断して開封した際におけるベルト接合部20の破損も防止できる。
【0064】
ベルト部18又は頂部17及び上面部平面領域15bにそれぞれ一対のメカニカルファスナー(図示せず)を設けることができる。このような構成によれば、一対のメカニカルファスナーを止着することで、頂部17を倒した状態を簡便に維持することができる。
【0065】
ベルト部18の有効長さ(一対のベルト接合部20,20間の長さ)は、図20に示すように、一対のベルト接合部20,20間の頂部17の表面に沿う長さよりも大幅に長くすることもできる。その場合、梱包時などベルト部18を使用しないときには、ベルト部18はその長さが余ることになるが、ベルト部18を例えばZ折りした状態で仮接合することにより、取り扱い性を良好にすることができる。
【0066】
ベルト部18は、持ち運びの安定性や収納物品の取り出し易さの観点から、頂部17における正面側及び背面側の両側にそれぞれ(計2本)設けることができる(図示せず)。また、ベルト部18は、長手方向の中央部分のみ幅を小さくすることで、ベルト接合部20の強度を確保しつつ、且つ掴み易くさせることができる。ベルト部18は、矩形形状に限らず、該ベルト部18の側縁部分に凹凸を形成することで、より視認性を強調させることができる。更に、ベルト部18のデザインとして、おむつサイズを表示させたり、キャンペーン表示させるだけでも、包装体1の演出を変更することもできる。
ベルト部18は透明な素材から形成することができ、そうすることで、包装袋11に描かれたデザイン(文字、絵)がベルト18で被われたとしてもデザインの見映えを損なうことがない。
【0067】
開封易切断手段31の端部には、その切断を一層容易にするために、ノッチを設けてもよい。ノッチは、V字形でも線状(実質的に面積なし)でもよい。
頂部シール部19は、頂部17の上縁が2つ折りされたシート材料、例えば、小さな力で開封できる極めて薄いフィルム、方向性フィルムや紙から形成されている場合には、必ずしも必要はない。
【0068】
包装袋11に収納される収納物品10は、使い捨ておむつに制限されず、生理用ナプキン等の各種吸収性物品でもよく、ロール状のトイレットベーパーでもよい。
収納物品10は、圧縮された状態で集積されて包装袋11に収納されることは必ずしも必要はなく、略直方体形状に集積されることも必ずしも必要ない。
また、収納物品10は、圧縮状態で上下方向に集積されて包装袋11に収納されてもよい。収納物品10が上下方向に圧縮状態で収納されている場合では、開封易切断手段31を切断することで上面部15に開口部22が形成され、収納物品10の圧縮状態を開放させることができるので、収納物品10を一枚ずつ容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態の包装体を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す包装体について、上面部を持ち上げた状態を示す斜視図である。
【図3】図3(a)〜図3(d)は、図1に示す包装体の一製造方法を示す斜視図である。
【図4】図4(a)〜図4(e)は、図1に示す包装体の別の製造方法を示す斜視図である。
【図5】図5は、図1に示す包装体について、頂部を倒した状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、図1に示す包装体について、把手部を形成した状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、図1に示す包装体の開封手順を示す図で、(a)は部分的に開封した状態を示す斜視図、(b)は完全に開封した状態を示す平面図、(c)は完全に開封した状態を示す斜視図である。
【図8】図8は、図1に示す包装袋の一廃棄形態を示す図である。
【図9】図9は、頂部の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図10】図10(a)及び図10(b)は、それぞれ開封易切断手段の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図11】図11(a)〜図11(c)は、それぞれ開封易切断手段の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図12】図12(a)〜図12(c)は、それぞれ開封易切断手段の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図13】図13は、開封易切断手段の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図14】図14(a)〜図14(e)は、それぞれベルト部のベルト接合部の変形例を示す正面図である。
【図15】図15(a)及び図15(b)は、それぞれベルト部のベルト接合部の変形例を示す正面図である。
【図16】図16(a)及び図16(b)は、それぞれ開封易切断手段の形状の変形例を示す部分斜視図である。
【図17】図17(a)及び図17(b)は、それぞれ上面部の構造の変形例を示す部分斜視図である。
【図18】図18(a)及び図18(b)は、頂部へのベルト部の接合形態の変形例を示す図である。
【図19】図19(a)及び図19(b)は、頂部への裏打ちシートの接合形態を示す図である。
【図20】図20は、ベルト部の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
1 包装体
10 収納物品
11 包装袋
12 正面部
13 背面部
14 側面部
15 上面部
15a 上面部中央領域
15b 上面部平面領域
16 底面部
17 頂部
18 ベルト部
19 頂部シール部
20 ベルト接合部
22 開口部
30 延設耳部
31 開封切断断線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材料を主体とする包装袋に複数の収納物品を包み込んで形成される包装体であって、
前記包装袋は、前記複数の収納物品の周囲を覆う正面部、背面部、一対の側面部、上面部及び底面部を有し、
前記上面部は、前記一対の側面部から左右方向にそれぞれ延設した一対の延設耳部、及び一方の該延設耳部から他方の該延設耳部に亘って該上面部の前後方向中央部分を左右方向に横断する頂部を有し、
前記頂部には、ベルト部が、その両端部を一対の前記延設耳部にベルト接合部により接合させて、該上面部における該延設耳部以外の領域を跨いで設けられており、
前記頂部には、前記包装袋を開封するための開封易切断手段が、少なくともその前記ベルト接合部寄りの端部を該ベルト接合部の下端よりも高い位置に位置させて設けられている包装体。
【請求項2】
前記ベルト部は、前記頂部を垂直に起立させた状態において、平面視で前記開封易切断手段から前後方向にずれた位置に位置している請求項1記載の包装体。
【請求項3】
前記開封易切断手段は、少なくとも前記ベルト接合部寄りの端部が該ベルト接合部の上端よりも高い位置に位置している請求項1又は2に記載の包装体。
【請求項4】
前記頂部は、重ねられた前記シート材料から形成されており、前記ベルト接合部は、一方の該シート材料のみに設けられている請求項1〜3の何れかに記載の包装体。
【請求項5】
前記頂部には、それを補強する補強手段が、該頂部の上縁と前記開封易切断手段との間に設けられている請求項1〜4の何れかに記載の包装体。
【請求項6】
前記頂部は、重ねられた前記シート材料から形成されており、前記開封易切断手段は、一方の該シート材料のみを切断するように設けられている請求項1〜5の何れかに記載の包装体。
【請求項7】
前記頂部は、前記上面部における該頂部以外の領域に当接させるように倒された状態で該領域に仮接合されており、倒された該頂部における前記延設耳部は、前記側面部に当接させるように倒された状態で該側面部に仮接合されている請求項1〜6の何れかに記載の包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−254011(P2007−254011A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−82449(P2006−82449)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】