包装用支持枠
【課題】液晶用ガラス基板その他の板状の物品を仕切り状態に支持して包装するための包装用支持枠として、起立した両側板を所定の起立状態に簡単かつ確実に保持できるようにする。
【解決手段】底板2と、底板2の両側にヒンジ部2aを介して折曲起立可能に連設された側板3,3を有し、底板2及び両側板3,3には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部22,32により画された物品収納部21,31が並設された包装用支持枠において、底板2及び両側板3,3のヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ折曲可能な連結片26,36を連設し、底板2の連結片26と両側板3,3の連結片36に、両側板3,3が起立させかつ各連結片26,36を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段を設け、起立した両側板3,3を、連結片26,36同士の連結により起立状態に保持する。
【解決手段】底板2と、底板2の両側にヒンジ部2aを介して折曲起立可能に連設された側板3,3を有し、底板2及び両側板3,3には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部22,32により画された物品収納部21,31が並設された包装用支持枠において、底板2及び両側板3,3のヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ折曲可能な連結片26,36を連設し、底板2の連結片26と両側板3,3の連結片36に、両側板3,3が起立させかつ各連結片26,36を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段を設け、起立した両側板3,3を、連結片26,36同士の連結により起立状態に保持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコンに内蔵されるハードディスク、CD−ROMを挿入するドライブ等の電子機器部品、その他の板状部品等を包装箱内に収納し梱包する際に、収納される複数の物品を、相互に接触しないように支持して緩衝材として保護するための仕切り兼用の包装用支持枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコン用のハードディスクやドライブ等の電子機器部品その他の各種の板状部品等を輸送する場合、これらの包装対象の物品(以下、包装物品という)は帯電防止用の包装材またはフィルム材で個々に包装された上で、各包装物品が相互に接触しないように支持されて、段ボール箱等の包装箱等に収容して梱包される。
【0003】
従来、このような板状やパネル状の包装物品を包装する場合に、合成樹脂の発泡シートまたは非発泡シートから一体形成され、それぞれ支持用凸部により画された溝状の収納部を有する底板とその両側に連設された折曲起立自在な両側板とからなる包装用支持枠を用いて、フィルム材等により包装した包装物品を相互に接触させないように支持し、これを段ボール箱等の包装箱に収容して梱包していた。
【0004】
前記の包装物品の取り出しは、クリーンルームで行われるが、段ボール箱等の包装箱は、合成樹脂材からなる箱等に比して微粉(紙粉等)が生じ易く、クリーンルームに持ち込むことができないため、前記包装用支持枠で保持したまま包装箱から取り出して、これをクリーンルームに搬入することとしていた。
【0005】
しかしながら、両側板を底板に対して折曲起立自在に連設した形態の包装用支持枠は、包装物品を収納し保持した状態で包装箱から取り出すと、底板と両側板との間の折曲部に合成樹脂材特有の弾性回復力を有していることもあって、両側板が外側へ倒れて展開状態になり易く、包装物品が不安定になり易いものである。そのため、両側板が倒れないように両手で押えるようにして支持枠を持ち上げ、そのままの状態で持ち運びする必要があり、取り出し作業、持ち運び作用に手数がかかり、作業効率が悪いものであった。また、クリーンルームに搬入した支持枠をテーブルや棚に置く場合にも、前記両側板が外方へ倒れないように保持しておく必要があった。
【0006】
そこで、特許文献1に見られるように、起立状態の両側板に対して両端部を挿し込み係止できる連結部材を用い、起立状態の両側板を連結部材により連結するようにした包装用支持枠が提案された。この連結部材を使用する包装用支持枠によれば、連結部材により両側板が外側へ倒れるのを防止できるものの、包装用支持枠以外にこれとは別体の連結部材を必要とし、その製作や使用までの管理等が面倒になり、コスト的に不利である上、前記連結部材が包装物品の取り出しの邪魔になる虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−226867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、液晶用のガラス基板その他の板状部品等の物品を仕切り状態に支持して包装するための包装用支持枠として、別体の連結部材を使用することなく、起立した両側板を所定の起立状態に簡単かつ確実に保持できる包装用支持枠を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記の問題点を解決するためになしたものであり、合成樹脂のシート材より成形され、包装物品の下部を支持する底板と、底板の両側にヒンジ部を介して折曲起立可能に連設され包装物品の両側部を支持する側板を有し、前記底板及び両側板には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部により画された物品収納部が並設されてなる包装用支持枠であって、前記底板及び両側板の前記ヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ前記支持用凸部の突出側に折曲可能な連結片が連設され、底板の連結片と両側板の連結片には、両側板が起立しかつ各連結片が折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、起立した前記両側板が、前記連結片同士が係止され連結されることにより起立状態に保持されることを特徴とするものである。
【0010】
この包装用支持枠は、例えばガラス基板等の板状部品その他の物品(包装物品)を包装する際に、底板に対して両側板を折曲起立させて相対向させた状態で包装箱内にセットし、包装物品を底板及び両側板に有する仕切兼用の支持用凸部間に収納して相互に接触させないように支持するのに使用する。
【0011】
本発明の場合は、両側板を折曲起立させるとともに、この状態において、底板及び両側板の前後両端に連設された各連結片を支持用凸部の突出側(内方)に折曲し、隣接する底板の連結片と側板の連結片とを係止手段により相互に係止し連結しておく。これにより、両側板が起立状態に保持されて、包装箱から取り出した際にも両側板が外側へ倒れることがなく、一定間隔に収納した包装物品を安定性よく保持できる。
【0012】
前記の包装用支持枠において、底板の連結片と両側板の連結片の前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な斜めの切込みが側端部に係止部を残余させるように形成され、前記切込み同士のかみ合わせにより両者の係止部が係止されるように設けられてなるものとすることができる。これにより、前記底板の連結用片と側板の連結用片とを、両者の切込みのかみ合わせにより係止して連結できる。しかも、前記連結片の切込みは、例えば、合成樹脂のシート材からの包装用支持枠の成形後に行われるおけるトムソン刃によるトリミングの際に同時に形成でき、製作も容易で且つ別体の部品も不要になる。
【0013】
前記係止手段として、底板と側板の一方の連結片の側端部には、底板との連設側から外縁に向かって延びる鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として外縁の方向に延びて開口する斜めの切込みが、また他方の連結片の側端部には、外縁から底板との連設側に向かって鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込みが形成されてなるものとすることができる。これにより、前記底板の連結片と側板の連結片との係止連結操作を容易に行える。
【0014】
前記底板の連結片と側板の連結片の舌辺状をなす係止部が、展開状態において他方側の切込みと平行な折れ線部で屈曲可能に形成されてなるものが好ましく、これにより、前記係止部を屈曲した状態で、底板の連結片の切込みと、側板の連結片の切込みとを容易にかみ合わせることができるとともに、このかみ合わせ状態で前記係止部を元の状態に戻すことにより、外れないように係止でき、連結状態を良好に保持できる。
【0015】
前記の包装用支持枠において、底板の連結片と両側板の連結片の前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方に、係止用の係合孔が、他方に前記係合孔に対し嵌入し係合する凸部が形成されてなるものとすることができる。この場合も、両側板を折曲起立させた状態において、底板及び両側板の各連結片を支持用凸部の突出側に折曲して、前記一方の係合孔に他方の凸部を嵌入し係止させることにより、底板の連結片と側板の連結片とを係止し連結した状態に保持することができ、前記両側板を起立状態に良好に保持できる。
【0016】
また、前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方には、係止用の切込み孔が、他方には前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片が形成されてなるものとすることができる。この場合も、両側板を折曲起立させた状態において、底板及び両側板の各連結片を支持用凸部の突出側に折曲して、一方の切込み孔に他方の係止片を挿入係止することにより、底板の連結片と側板の連結用片とを係止し連結した状態に保持することができ、前記両側板を起立状態に良好に保持できる。
【発明の効果】
【0017】
上記したように本発明の包装用支持枠によれば、両側板を折曲起立させた状態において、底板に連設した連結片と両側板に連設した連結片とを係止し連結することにより、別体の連結部材を使用することなく、両側板を起立状態に確実に保持でき、両側板が外側へ倒れようとするのを防止でき、包装物品を安定性よく保持できる。そのため、包装箱から包装用支持枠ごと取り出し、さらにそのまま持ち運ぶする際に、両側板を押さえるようにして包装支持枠を持つ必要がなく、取り出し作業及び持ち運び作業を容易に行え、包装物品を傷つける虞がない。また、前記の底板の連結片と側板の連結片とが、底板と両側板との間のヒンジ部延在方向の両端にあって、包装物品の出し入れの邪魔になることもない。
【0018】
しかも、前記各連結片は、底板及び側板に一体に折曲可能に連設されているので、別体の連結部材を用いる場合に比べて、製作が容易で、使用上の管理も容易であり、コスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の包装用支持枠の展開状態の平面図である。
【図2】同上の支持枠のII−II線の断面図である。
【図3】同上の支持枠のIII−III線の断面図である。
【図4】切込みによる係止手段の平面説明図である。
【図5】同上の包装用支持枠の一部の拡大斜視図である。
【図6】同上の包装用支持枠の組み立て途中の一部の拡大斜視図である。
【図7】同上の組み立て完了状態の一部の拡大斜視図である。
【図8】係止手段の他の例を示す連結前(a)と連結後(b)の一部の拡大斜視図である。
【図9】組み立てた包装用支持枠の本体上に天板を被着する前の半部縦断正面図である。
【図10】同上の天板を被着した状態の断面図である
【図11】同上の一部の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基いて説明する。
【0021】
図において、符号Aは本発明の一つの実施例の包装用支持枠を示し、符号1は包装用支持枠Aの本体である。本体1は、適度の剛性と弾性を有し比較的曲げ強度のある合成樹脂のシート材、特に好ましくは後述するように、合成樹脂の発泡シートから真空成形、圧空成形等の成形加工の手段により一体に展開状態に成形されてなり、底板2と、この底板2の両側、特には図のように左右両側に、例えば加熱押圧によるV溝状のヒンジ部2aを介して折曲起立可能に一体に連設された両側板3,3とを有している。包装用支持枠Aとしては、通常、前記本体1とは別に、前記同様の合成樹脂のシート材により成形された別体の蓋としての天板4を組み合わて使用される。
【0022】
前記本体1における底板2には、ガラス基板等の包装対象の板状部品その他の包装物品Bの厚みに応じて設定される幅の左右方向の溝状の物品収納部21が、前記シート材から表面(内面)側に膨出形成された仕切兼用の支持用凸部22により画されて、前後方向つまり前記ヒンジ部2aの延在方向に一定間隔に並設されている。すなわち、前記物品収納部21とこれを画する支持用凸部22とが交互に並列している。
【0023】
前記各物品収納部21及び各支持用凸部22は、左右方向に連続状をなすもののほか、左右方向の中央部等の1個所もしくは複数個所に非膨出部23を残存させて非連続状に形成することもできる。図示する実施例においては、前後両端部の支持用凸部22は左右方向に連続状に、これより内方の物品収納部21及び支持用凸部22は中央部に非膨出部23を残存させて非連続状に形成されている。図の場合、前記非膨出部23以外の全体が膨出形成されるとともに、この膨出部分20に前記物品収納部21及び支持用凸部22が形成されており、物品収納部21の底部が前記支持用凸部22と段差をなして連続する受支用段部24として形成され、包装物品Bを弾力的に受支できるように設けられている。この受支用段部24を物品収納部21の長さ方向の一部に設けて実施することもできる。
【0024】
また、前記両側板3,3は、それぞれ、前後方向つまりヒンジ部2aの延在方向に、前記底板2の物品収納部21及び支持用凸部22と同列、同間隔に溝状の物品収納部31及び支持用凸部32が交互に並設されている。この側板3の各物品収納部31及び各支持用凸部32については、起立時の上下方向に連続状をなすもののほか、一部に非膨出部を残存させて非連続状に複数に分離して形成することもできる。図の場合、前記物品収納部31及び支持用凸部32を形成する領域の全体が表面(内面)側に膨出形成されて、この膨出部分30に物品収納部31及び支持用凸部32が交互に並設されるとともに、物品収納部31の底部が前記支持用凸部32と段差をなして連続する受支用段部34として、包装物品Bを弾力的に受支できるように形成されている。
【0025】
前記両側板3,3の起立状態における支持用凸部32の下端部32aと、底板2の支持用凸部22の両側端部22aとは、側板3の折曲起立状態において弾力的に当接するように傾斜状に形成され、両側板3,3が一定以上内方には傾倒しないようになっている。図の場合は、底板2の膨出部分20における受支用段部24の側端部は支持用凸部22の側端部22aと同一面に形成され、両側板3,3の膨出部分30における受支用段部34の下端部は支持用凸部32の下端部32aと同一面に形成されている。
【0026】
前記両側板3,3の起立状態における支持用凸部32の上端部については、前記下端部と同様に傾斜状に形成しておくこともできるが、図の場合は、両側板3,3の起立状態において略水平もしくは僅かな傾斜状をなすように形成されている。また、前後両端部の支持用凸部32F,32Bは、後述する別体の天板4を嵌合するための嵌合部が形成されている。
【0027】
図中の符号11は前記底板2および両側板3,3よりなる本体1のフランジ状の縁部を示す。
【0028】
そして、本発明の包装用支持枠Aの場合、前記底板2及び両側板3,3における前記ヒンジ部2aの延在方向の両端すなわち前後両端に、それぞれ加熱押圧によるV溝状のヒンジ25,35を介して前記支持用凸部22,32の突出側に折曲可能に延出するフラップ状の連結片26,36が連設されている。底板2の連結片26と側板3の連結片36とは側端部において前記ヒンジ部2aに相当する間隔を保有して形成されている。前記底板2の連結片26と両側板3,3の連結片36には、側板3が起立しかつ前記各連結片26,36を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、前記連結片26,36同士が係止され連結されることにより前記両側板3,3が起立状態に保持されるようになっている。
【0029】
前記の係止手段としては、種々の実施が可能であるが、図1〜図7の実施例の場合、両側板3,3の起立状態において底板2の連結片26と側板3の連結片36とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な切込み27,37が側端部に係止部28,38を残余させるように形成され、前記切込み27,37同士のかみ合わせにより両者の係止部28,38が係止されるように設けられている。
【0030】
特に、図の場合、前記の切込み27,37による係止手段として、底板2と側板3の一方、例えば底板2の連結片26の側端部には、連結片26の内縁側すなわち底板2との間のヒンジ25の側を連続部として外縁に向かって延びる鉤形状の係止部28を形成するように、連結片26の側端からやや内方の位置を始端27aとして外縁の方向に延びて開口する斜めの切込み27が、また、他方の連結片37の側端部には、外縁側を連続部として内縁側すなわちヒンジ35の側に向かって延びる鉤形状の係止部38を形成するように、連結片36の側端からやや内方の位置を始端37aとして内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込み37が形成されている。
【0031】
前記の切込み27,37と係止部28,38の形状について、さらに詳しく説明すると、図5の説明図において、前記切込み27の始端27aと切込み37の始端37aが、組み立て状態のコーナーになる前記ヒンジ部2aと、前記ヒンジ25,35との交点Oから等距離にあって、且つ前記ヒンジ部2aのセンターを中心として等距離、すなわち前記交点Oに対し等角度位置に設定され、前記交点Oから所要の角度の斜めの線上に前記切込み27,37が形成されている。実施上は、前記切込み27がヒンジ25に対する垂直な線となす角度a1と、切込み37がヒンジ35と平行な線となす角度a2を同角度に設定しておくのが、側板3を底板2に対し直角に起立させた状態で切込み27,37同士をかみ合わせる上で好ましい。
【0032】
いずれにしても、前記係止部28と38については、それぞれ展開状態において他方側の切込み37と27に平行な方向な折れ線部29と39で屈曲可能に形成しておき、前記切込み27,37のかみ合わせによる係止操作を容易にするのが望ましい。すなわち、前記のように屈曲可能に形成しておくことにより、前記切込み27,37が前記交点Oから外方へ拡がる方向の斜め方向をなすものであっても、図6のように、係止部27,37を屈曲することにより、前記切込み27,37を難なくかみ合わせることができ、かつかみ合わせ状態で係止部28,38をもとの状態に戻すことで、容易に外れないように確実に係止させることができる。前記係止部28,38の先端部を図のように切欠しておくことにより前記の係止操作がさらに容易になる。前記切込み27と折れ線部29との角度b1と前記切込み37と折れ線部39との角度b2は同角度とするのが好ましい。28a,38aは切欠部を示す
前記の切込み27,37による係止手段は、合成樹脂のシート材からの成形後におけるトムソン刃による本体1のトリミングの際に、シート材周縁の捨て代を利用して同時に容易に打ち抜き形成できる。これにより、コストの増大を抑えることができる。
【0033】
なお、前記底板2の連結片26と側板3の連結片36との係止手段としては、上記のほか、図8(a)(b)に示すように、両側板3,3の起立状態において底板2に対し折曲した連結片26と側板3に対し折曲した連結片36とが重なる部分の一方、例えば、底板2の連結片26には係止用の係合孔121が、他方の側板3の連結片36には前記係合孔121に対し嵌入し係合する凸部131を形成しておくことができる。この場合、前記凸部131については、前記係合孔121に対し嵌入することにより係止状態になように、例えば基部側を僅かに縮径させてキノコ形をなすように形成したり、あるいは寸法的に係合孔から容易に抜脱しない外形をなすように形成しておくのが好ましい。
【0034】
さらに、図示していないが、前記の係止手段として、両側板の起立状態において、底板に対し折曲した連結片26と側板3に対し折曲した連結片36とが重なる部分の一方、例えば底板2の連結片26に、スリット状の切込み孔が、他方の側板3の連結片36に前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片を形成しておくこともできる。
【0035】
本発明の包装用支持枠Aは、上記の底板2と両側板3,3との連設体よりなる本体1のみで使用することもできるが、通常は、図9及び図10のように本体1と同種の合成樹脂のシート材より成形された別体の蓋としての天板4を、起立させた両側板12,12間の上部を被うように組み合わせて構成される。
【0036】
前記天板4は、被着状態において前記底板2及び両側板3,3の物品収納部21、31及び支持用凸部22、32と同列、同間隔に対応する物品収納部及び支持用凸部を設けたものとすることもできるが、図の場合、天板4の左右両側部に、起立した前記両側板3,3の上部内側に嵌り込むように下方側に膨出した断面凹形の凸状部40,40が設けられており、該凸状部40,40が起立した前記両側板3,3の上部内側に嵌り込んだ状態で前後両端部の支持用凸部42が前記両側板3,3の前後両端部の支持用凸部32の側端部に載接するように形成されている。
【0037】
そして、前記の天板4の前後両端部の支持用凸部42と、前記両側板3、3の前後両端部の支持用凸部32とに、それぞれ上下方向に嵌合して前後方向の位置決めをする互い違いの凹部と凸部による嵌合部50,60が設けられ、この嵌合により、両側板3,3間に嵌合した天板4の前後方向の動きを抑制して位置決めできるように構成されている。
【0038】
前記の嵌合構造として、例えば図9〜図11の場合、前記天板4の前後の支持用凸部42における嵌合部50は、該支持用凸部42の表面形状に対して凹入した凹部51及び/又は突出した凸部52が、また前記両側板3、3の支持用凸部32の側端部における嵌合部60は、前記天板4における嵌合部50に対応して、支持用凸部32の表面形状に対し突出した凸部62及び/又は凹入した凹部61が、前後両端部で対称形をなすように形成されており、前後方向の動きを抑制できるように形成されている。
【0039】
前記天板4及び両側板3,3の嵌合部50及び60の凹部51及び61と凸部52び62の凹凸配置を逆にすることもできる。また、天板4の支持用凸部42と、両側板3,3の支持用凸部32の一方に凹部、他方に凸部を設けて実施することもできる。
【0040】
上記の包装用支持枠Aの構成素材である合成樹脂のシート材としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂その他の適度の剛性及び弾性を有して比較的曲げ強度のある合成樹脂の発泡シート、あるいは前記の合成樹脂の発泡シートの片面もしくは両面に非発泡樹脂を積層し、ヒンジ強度を持たせた合成樹脂発泡シートを用いることが好ましい。さらに好ましくは、適度に剛性及び弾性がありかつ強靭性があって、ヒンジ強度や補形強度、緩衝性、深絞り成形性に優れ、しかも微粉が発生し難い点より、ポリエステル系樹脂の発泡シートが用いられる。ポリエステル系樹脂の発泡シートの片面もしくは両面に非発泡ポリエステル系樹脂を積層した発泡シートを用いてもよい。
【0041】
ポリエステル系樹脂は、芳香族ジカルボン酸に、二価アルコールを反応させて得られる高分子量の鎖状ポリエステルであり、中でも耐熱性等の機械的特性や経済性の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを主成分とするものが好適に用いられる。このポリエステル系樹脂は、結晶性であり、この結晶化度を高くするほうが、耐熱性等の物性は向上する。したがって、結晶化度は15%〜35%程度、好ましくは20%〜30%程度とするのがよい。
【0042】
前記の合成樹脂発泡シートの厚みは、使用素材によっても異なるが、ポリエステル系樹脂発泡シートの場合、0.5〜8.0mm程度、好ましくは1.0〜3.0mm程度であり、発泡倍率は5〜50倍程度のものが好適である。厚みが前記より小さくなると、充分な支持強度が得られなくなり、また厚みが前記より大きくなると、ポリエステル系樹脂発泡シートからの成形が困難になる上に嵩高になる。また発泡倍率が5倍より小さいと、緩衝性が劣ることになる上、使用樹脂量が多くなり不経済であり、また発泡倍率が50倍より大きくなると、材料強度上問題がある。もちろん包装物品の種類または包装物品の使用素材によっては前記以外のものを使用することもできる。
【0043】
さらに、包装対象の物品の種類によっては、前記の合成樹脂の非発泡シートを用いることもできる。
【0044】
上記した本発明の包装用支持枠Aは、使用までの取扱いにおいては、本体1を展開状態にして多数枚を重ねて嵩低くして取扱うことができる。
【0045】
そして、例えばディスプレイ用のガラス基板またはハードディスク等の包装物品Bを段ボール箱等の包装箱内に収納して梱包する際、図9及び図10に示すように、左右の両側板3,3を底板2に対し折曲起立させて相対向させるとともに、前記底板2及び両側板3,3の前後両端に連設された連結片26,36を支持用凸部22,32の突出側(内方)に折曲し、底板2の連結片26とこれに隣接する側板3の連結片36とを係止手段、例えば切込み27,37等よりなる係止手段により係止し連結する。
【0046】
例えば、前記係止手段が切込み27、37と係止部28,38よりなる場合は、図6及び図7のように、前記底板2の連結用片26の切込み27と側板3の連結用片36の切込み37とをかみ合わせて、両者の係止部28,38同士を係止することにより、連結片26と連結片36とを連結する。これにより、両側板3,3が外方へ倒れることなく起立状態に良好に保持される。
【0047】
こうして、包装用支持枠Aを包装箱内にセットしておいて、帯電防止用の包装材で個々に包装された各包装物品Bを、底板2及び両側板3,3の支持用凸部22及び32間の物品収納部21及び31に収納する。この後、上部に別体の天板4を被せて梱包する。
【0048】
そして、クリーンルームへの搬入等の際は、包装物品Bを包装用支持枠Aで支持した状態のまま取り出せばよく、両側板3,3の連結片36が底板2連結片26に連結されているため、両側板3,3が外方へ倒れることなく保持され、所定の起立状態に保持できる。それゆえ、両側板3,3を押さえて持たなくてもよく、持ち運びが容易になり、また収納されている包装物品Bを所定の支持状態に確実に保持できる。さらに、この包装用支持枠Aからの包装物品Bの抜き出し操作も安全に行なえる。なお、前記連結片26,36による連結を解除すれば、両側板3,3を展開状態にできる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコンに内蔵されるハードディスク、CD−ROMを挿入するドライブ等の電子機器部品、その他の板状部品等を包装箱内に収納し梱包するのに好適に利用できる。
【符号の説明】
【0050】
A…包装用支持枠、B…包装物品、O…交点、1…本体、2…底板、2a…ヒンジ部、3…側板、4…天板、11…縁部、20…膨出部分、21…物品収納部、22…支持用凸部、23…非膨出部、24…受支用段部、25…ヒンジ、26…連結片、27…切込み、27a…始端、28…係止部、29…折れ線部、30…膨出部分、31…物品収納部、32…支持用凸部、33…非膨出部、34…受支用段部、35…ヒンジ、36…連結片、37…切込み、37a…始端、38…係止部、39…折れ線部、40…膨出部分、42…支持用凸部、50,60…嵌合部、51,61…凹部、52,62…凸部、121…係合孔、131…凸部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコンに内蔵されるハードディスク、CD−ROMを挿入するドライブ等の電子機器部品、その他の板状部品等を包装箱内に収納し梱包する際に、収納される複数の物品を、相互に接触しないように支持して緩衝材として保護するための仕切り兼用の包装用支持枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコン用のハードディスクやドライブ等の電子機器部品その他の各種の板状部品等を輸送する場合、これらの包装対象の物品(以下、包装物品という)は帯電防止用の包装材またはフィルム材で個々に包装された上で、各包装物品が相互に接触しないように支持されて、段ボール箱等の包装箱等に収容して梱包される。
【0003】
従来、このような板状やパネル状の包装物品を包装する場合に、合成樹脂の発泡シートまたは非発泡シートから一体形成され、それぞれ支持用凸部により画された溝状の収納部を有する底板とその両側に連設された折曲起立自在な両側板とからなる包装用支持枠を用いて、フィルム材等により包装した包装物品を相互に接触させないように支持し、これを段ボール箱等の包装箱に収容して梱包していた。
【0004】
前記の包装物品の取り出しは、クリーンルームで行われるが、段ボール箱等の包装箱は、合成樹脂材からなる箱等に比して微粉(紙粉等)が生じ易く、クリーンルームに持ち込むことができないため、前記包装用支持枠で保持したまま包装箱から取り出して、これをクリーンルームに搬入することとしていた。
【0005】
しかしながら、両側板を底板に対して折曲起立自在に連設した形態の包装用支持枠は、包装物品を収納し保持した状態で包装箱から取り出すと、底板と両側板との間の折曲部に合成樹脂材特有の弾性回復力を有していることもあって、両側板が外側へ倒れて展開状態になり易く、包装物品が不安定になり易いものである。そのため、両側板が倒れないように両手で押えるようにして支持枠を持ち上げ、そのままの状態で持ち運びする必要があり、取り出し作業、持ち運び作用に手数がかかり、作業効率が悪いものであった。また、クリーンルームに搬入した支持枠をテーブルや棚に置く場合にも、前記両側板が外方へ倒れないように保持しておく必要があった。
【0006】
そこで、特許文献1に見られるように、起立状態の両側板に対して両端部を挿し込み係止できる連結部材を用い、起立状態の両側板を連結部材により連結するようにした包装用支持枠が提案された。この連結部材を使用する包装用支持枠によれば、連結部材により両側板が外側へ倒れるのを防止できるものの、包装用支持枠以外にこれとは別体の連結部材を必要とし、その製作や使用までの管理等が面倒になり、コスト的に不利である上、前記連結部材が包装物品の取り出しの邪魔になる虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−226867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、液晶用のガラス基板その他の板状部品等の物品を仕切り状態に支持して包装するための包装用支持枠として、別体の連結部材を使用することなく、起立した両側板を所定の起立状態に簡単かつ確実に保持できる包装用支持枠を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記の問題点を解決するためになしたものであり、合成樹脂のシート材より成形され、包装物品の下部を支持する底板と、底板の両側にヒンジ部を介して折曲起立可能に連設され包装物品の両側部を支持する側板を有し、前記底板及び両側板には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部により画された物品収納部が並設されてなる包装用支持枠であって、前記底板及び両側板の前記ヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ前記支持用凸部の突出側に折曲可能な連結片が連設され、底板の連結片と両側板の連結片には、両側板が起立しかつ各連結片が折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、起立した前記両側板が、前記連結片同士が係止され連結されることにより起立状態に保持されることを特徴とするものである。
【0010】
この包装用支持枠は、例えばガラス基板等の板状部品その他の物品(包装物品)を包装する際に、底板に対して両側板を折曲起立させて相対向させた状態で包装箱内にセットし、包装物品を底板及び両側板に有する仕切兼用の支持用凸部間に収納して相互に接触させないように支持するのに使用する。
【0011】
本発明の場合は、両側板を折曲起立させるとともに、この状態において、底板及び両側板の前後両端に連設された各連結片を支持用凸部の突出側(内方)に折曲し、隣接する底板の連結片と側板の連結片とを係止手段により相互に係止し連結しておく。これにより、両側板が起立状態に保持されて、包装箱から取り出した際にも両側板が外側へ倒れることがなく、一定間隔に収納した包装物品を安定性よく保持できる。
【0012】
前記の包装用支持枠において、底板の連結片と両側板の連結片の前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な斜めの切込みが側端部に係止部を残余させるように形成され、前記切込み同士のかみ合わせにより両者の係止部が係止されるように設けられてなるものとすることができる。これにより、前記底板の連結用片と側板の連結用片とを、両者の切込みのかみ合わせにより係止して連結できる。しかも、前記連結片の切込みは、例えば、合成樹脂のシート材からの包装用支持枠の成形後に行われるおけるトムソン刃によるトリミングの際に同時に形成でき、製作も容易で且つ別体の部品も不要になる。
【0013】
前記係止手段として、底板と側板の一方の連結片の側端部には、底板との連設側から外縁に向かって延びる鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として外縁の方向に延びて開口する斜めの切込みが、また他方の連結片の側端部には、外縁から底板との連設側に向かって鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込みが形成されてなるものとすることができる。これにより、前記底板の連結片と側板の連結片との係止連結操作を容易に行える。
【0014】
前記底板の連結片と側板の連結片の舌辺状をなす係止部が、展開状態において他方側の切込みと平行な折れ線部で屈曲可能に形成されてなるものが好ましく、これにより、前記係止部を屈曲した状態で、底板の連結片の切込みと、側板の連結片の切込みとを容易にかみ合わせることができるとともに、このかみ合わせ状態で前記係止部を元の状態に戻すことにより、外れないように係止でき、連結状態を良好に保持できる。
【0015】
前記の包装用支持枠において、底板の連結片と両側板の連結片の前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方に、係止用の係合孔が、他方に前記係合孔に対し嵌入し係合する凸部が形成されてなるものとすることができる。この場合も、両側板を折曲起立させた状態において、底板及び両側板の各連結片を支持用凸部の突出側に折曲して、前記一方の係合孔に他方の凸部を嵌入し係止させることにより、底板の連結片と側板の連結片とを係止し連結した状態に保持することができ、前記両側板を起立状態に良好に保持できる。
【0016】
また、前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方には、係止用の切込み孔が、他方には前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片が形成されてなるものとすることができる。この場合も、両側板を折曲起立させた状態において、底板及び両側板の各連結片を支持用凸部の突出側に折曲して、一方の切込み孔に他方の係止片を挿入係止することにより、底板の連結片と側板の連結用片とを係止し連結した状態に保持することができ、前記両側板を起立状態に良好に保持できる。
【発明の効果】
【0017】
上記したように本発明の包装用支持枠によれば、両側板を折曲起立させた状態において、底板に連設した連結片と両側板に連設した連結片とを係止し連結することにより、別体の連結部材を使用することなく、両側板を起立状態に確実に保持でき、両側板が外側へ倒れようとするのを防止でき、包装物品を安定性よく保持できる。そのため、包装箱から包装用支持枠ごと取り出し、さらにそのまま持ち運ぶする際に、両側板を押さえるようにして包装支持枠を持つ必要がなく、取り出し作業及び持ち運び作業を容易に行え、包装物品を傷つける虞がない。また、前記の底板の連結片と側板の連結片とが、底板と両側板との間のヒンジ部延在方向の両端にあって、包装物品の出し入れの邪魔になることもない。
【0018】
しかも、前記各連結片は、底板及び側板に一体に折曲可能に連設されているので、別体の連結部材を用いる場合に比べて、製作が容易で、使用上の管理も容易であり、コスト的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の包装用支持枠の展開状態の平面図である。
【図2】同上の支持枠のII−II線の断面図である。
【図3】同上の支持枠のIII−III線の断面図である。
【図4】切込みによる係止手段の平面説明図である。
【図5】同上の包装用支持枠の一部の拡大斜視図である。
【図6】同上の包装用支持枠の組み立て途中の一部の拡大斜視図である。
【図7】同上の組み立て完了状態の一部の拡大斜視図である。
【図8】係止手段の他の例を示す連結前(a)と連結後(b)の一部の拡大斜視図である。
【図9】組み立てた包装用支持枠の本体上に天板を被着する前の半部縦断正面図である。
【図10】同上の天板を被着した状態の断面図である
【図11】同上の一部の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基いて説明する。
【0021】
図において、符号Aは本発明の一つの実施例の包装用支持枠を示し、符号1は包装用支持枠Aの本体である。本体1は、適度の剛性と弾性を有し比較的曲げ強度のある合成樹脂のシート材、特に好ましくは後述するように、合成樹脂の発泡シートから真空成形、圧空成形等の成形加工の手段により一体に展開状態に成形されてなり、底板2と、この底板2の両側、特には図のように左右両側に、例えば加熱押圧によるV溝状のヒンジ部2aを介して折曲起立可能に一体に連設された両側板3,3とを有している。包装用支持枠Aとしては、通常、前記本体1とは別に、前記同様の合成樹脂のシート材により成形された別体の蓋としての天板4を組み合わて使用される。
【0022】
前記本体1における底板2には、ガラス基板等の包装対象の板状部品その他の包装物品Bの厚みに応じて設定される幅の左右方向の溝状の物品収納部21が、前記シート材から表面(内面)側に膨出形成された仕切兼用の支持用凸部22により画されて、前後方向つまり前記ヒンジ部2aの延在方向に一定間隔に並設されている。すなわち、前記物品収納部21とこれを画する支持用凸部22とが交互に並列している。
【0023】
前記各物品収納部21及び各支持用凸部22は、左右方向に連続状をなすもののほか、左右方向の中央部等の1個所もしくは複数個所に非膨出部23を残存させて非連続状に形成することもできる。図示する実施例においては、前後両端部の支持用凸部22は左右方向に連続状に、これより内方の物品収納部21及び支持用凸部22は中央部に非膨出部23を残存させて非連続状に形成されている。図の場合、前記非膨出部23以外の全体が膨出形成されるとともに、この膨出部分20に前記物品収納部21及び支持用凸部22が形成されており、物品収納部21の底部が前記支持用凸部22と段差をなして連続する受支用段部24として形成され、包装物品Bを弾力的に受支できるように設けられている。この受支用段部24を物品収納部21の長さ方向の一部に設けて実施することもできる。
【0024】
また、前記両側板3,3は、それぞれ、前後方向つまりヒンジ部2aの延在方向に、前記底板2の物品収納部21及び支持用凸部22と同列、同間隔に溝状の物品収納部31及び支持用凸部32が交互に並設されている。この側板3の各物品収納部31及び各支持用凸部32については、起立時の上下方向に連続状をなすもののほか、一部に非膨出部を残存させて非連続状に複数に分離して形成することもできる。図の場合、前記物品収納部31及び支持用凸部32を形成する領域の全体が表面(内面)側に膨出形成されて、この膨出部分30に物品収納部31及び支持用凸部32が交互に並設されるとともに、物品収納部31の底部が前記支持用凸部32と段差をなして連続する受支用段部34として、包装物品Bを弾力的に受支できるように形成されている。
【0025】
前記両側板3,3の起立状態における支持用凸部32の下端部32aと、底板2の支持用凸部22の両側端部22aとは、側板3の折曲起立状態において弾力的に当接するように傾斜状に形成され、両側板3,3が一定以上内方には傾倒しないようになっている。図の場合は、底板2の膨出部分20における受支用段部24の側端部は支持用凸部22の側端部22aと同一面に形成され、両側板3,3の膨出部分30における受支用段部34の下端部は支持用凸部32の下端部32aと同一面に形成されている。
【0026】
前記両側板3,3の起立状態における支持用凸部32の上端部については、前記下端部と同様に傾斜状に形成しておくこともできるが、図の場合は、両側板3,3の起立状態において略水平もしくは僅かな傾斜状をなすように形成されている。また、前後両端部の支持用凸部32F,32Bは、後述する別体の天板4を嵌合するための嵌合部が形成されている。
【0027】
図中の符号11は前記底板2および両側板3,3よりなる本体1のフランジ状の縁部を示す。
【0028】
そして、本発明の包装用支持枠Aの場合、前記底板2及び両側板3,3における前記ヒンジ部2aの延在方向の両端すなわち前後両端に、それぞれ加熱押圧によるV溝状のヒンジ25,35を介して前記支持用凸部22,32の突出側に折曲可能に延出するフラップ状の連結片26,36が連設されている。底板2の連結片26と側板3の連結片36とは側端部において前記ヒンジ部2aに相当する間隔を保有して形成されている。前記底板2の連結片26と両側板3,3の連結片36には、側板3が起立しかつ前記各連結片26,36を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、前記連結片26,36同士が係止され連結されることにより前記両側板3,3が起立状態に保持されるようになっている。
【0029】
前記の係止手段としては、種々の実施が可能であるが、図1〜図7の実施例の場合、両側板3,3の起立状態において底板2の連結片26と側板3の連結片36とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な切込み27,37が側端部に係止部28,38を残余させるように形成され、前記切込み27,37同士のかみ合わせにより両者の係止部28,38が係止されるように設けられている。
【0030】
特に、図の場合、前記の切込み27,37による係止手段として、底板2と側板3の一方、例えば底板2の連結片26の側端部には、連結片26の内縁側すなわち底板2との間のヒンジ25の側を連続部として外縁に向かって延びる鉤形状の係止部28を形成するように、連結片26の側端からやや内方の位置を始端27aとして外縁の方向に延びて開口する斜めの切込み27が、また、他方の連結片37の側端部には、外縁側を連続部として内縁側すなわちヒンジ35の側に向かって延びる鉤形状の係止部38を形成するように、連結片36の側端からやや内方の位置を始端37aとして内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込み37が形成されている。
【0031】
前記の切込み27,37と係止部28,38の形状について、さらに詳しく説明すると、図5の説明図において、前記切込み27の始端27aと切込み37の始端37aが、組み立て状態のコーナーになる前記ヒンジ部2aと、前記ヒンジ25,35との交点Oから等距離にあって、且つ前記ヒンジ部2aのセンターを中心として等距離、すなわち前記交点Oに対し等角度位置に設定され、前記交点Oから所要の角度の斜めの線上に前記切込み27,37が形成されている。実施上は、前記切込み27がヒンジ25に対する垂直な線となす角度a1と、切込み37がヒンジ35と平行な線となす角度a2を同角度に設定しておくのが、側板3を底板2に対し直角に起立させた状態で切込み27,37同士をかみ合わせる上で好ましい。
【0032】
いずれにしても、前記係止部28と38については、それぞれ展開状態において他方側の切込み37と27に平行な方向な折れ線部29と39で屈曲可能に形成しておき、前記切込み27,37のかみ合わせによる係止操作を容易にするのが望ましい。すなわち、前記のように屈曲可能に形成しておくことにより、前記切込み27,37が前記交点Oから外方へ拡がる方向の斜め方向をなすものであっても、図6のように、係止部27,37を屈曲することにより、前記切込み27,37を難なくかみ合わせることができ、かつかみ合わせ状態で係止部28,38をもとの状態に戻すことで、容易に外れないように確実に係止させることができる。前記係止部28,38の先端部を図のように切欠しておくことにより前記の係止操作がさらに容易になる。前記切込み27と折れ線部29との角度b1と前記切込み37と折れ線部39との角度b2は同角度とするのが好ましい。28a,38aは切欠部を示す
前記の切込み27,37による係止手段は、合成樹脂のシート材からの成形後におけるトムソン刃による本体1のトリミングの際に、シート材周縁の捨て代を利用して同時に容易に打ち抜き形成できる。これにより、コストの増大を抑えることができる。
【0033】
なお、前記底板2の連結片26と側板3の連結片36との係止手段としては、上記のほか、図8(a)(b)に示すように、両側板3,3の起立状態において底板2に対し折曲した連結片26と側板3に対し折曲した連結片36とが重なる部分の一方、例えば、底板2の連結片26には係止用の係合孔121が、他方の側板3の連結片36には前記係合孔121に対し嵌入し係合する凸部131を形成しておくことができる。この場合、前記凸部131については、前記係合孔121に対し嵌入することにより係止状態になように、例えば基部側を僅かに縮径させてキノコ形をなすように形成したり、あるいは寸法的に係合孔から容易に抜脱しない外形をなすように形成しておくのが好ましい。
【0034】
さらに、図示していないが、前記の係止手段として、両側板の起立状態において、底板に対し折曲した連結片26と側板3に対し折曲した連結片36とが重なる部分の一方、例えば底板2の連結片26に、スリット状の切込み孔が、他方の側板3の連結片36に前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片を形成しておくこともできる。
【0035】
本発明の包装用支持枠Aは、上記の底板2と両側板3,3との連設体よりなる本体1のみで使用することもできるが、通常は、図9及び図10のように本体1と同種の合成樹脂のシート材より成形された別体の蓋としての天板4を、起立させた両側板12,12間の上部を被うように組み合わせて構成される。
【0036】
前記天板4は、被着状態において前記底板2及び両側板3,3の物品収納部21、31及び支持用凸部22、32と同列、同間隔に対応する物品収納部及び支持用凸部を設けたものとすることもできるが、図の場合、天板4の左右両側部に、起立した前記両側板3,3の上部内側に嵌り込むように下方側に膨出した断面凹形の凸状部40,40が設けられており、該凸状部40,40が起立した前記両側板3,3の上部内側に嵌り込んだ状態で前後両端部の支持用凸部42が前記両側板3,3の前後両端部の支持用凸部32の側端部に載接するように形成されている。
【0037】
そして、前記の天板4の前後両端部の支持用凸部42と、前記両側板3、3の前後両端部の支持用凸部32とに、それぞれ上下方向に嵌合して前後方向の位置決めをする互い違いの凹部と凸部による嵌合部50,60が設けられ、この嵌合により、両側板3,3間に嵌合した天板4の前後方向の動きを抑制して位置決めできるように構成されている。
【0038】
前記の嵌合構造として、例えば図9〜図11の場合、前記天板4の前後の支持用凸部42における嵌合部50は、該支持用凸部42の表面形状に対して凹入した凹部51及び/又は突出した凸部52が、また前記両側板3、3の支持用凸部32の側端部における嵌合部60は、前記天板4における嵌合部50に対応して、支持用凸部32の表面形状に対し突出した凸部62及び/又は凹入した凹部61が、前後両端部で対称形をなすように形成されており、前後方向の動きを抑制できるように形成されている。
【0039】
前記天板4及び両側板3,3の嵌合部50及び60の凹部51及び61と凸部52び62の凹凸配置を逆にすることもできる。また、天板4の支持用凸部42と、両側板3,3の支持用凸部32の一方に凹部、他方に凸部を設けて実施することもできる。
【0040】
上記の包装用支持枠Aの構成素材である合成樹脂のシート材としては、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂その他の適度の剛性及び弾性を有して比較的曲げ強度のある合成樹脂の発泡シート、あるいは前記の合成樹脂の発泡シートの片面もしくは両面に非発泡樹脂を積層し、ヒンジ強度を持たせた合成樹脂発泡シートを用いることが好ましい。さらに好ましくは、適度に剛性及び弾性がありかつ強靭性があって、ヒンジ強度や補形強度、緩衝性、深絞り成形性に優れ、しかも微粉が発生し難い点より、ポリエステル系樹脂の発泡シートが用いられる。ポリエステル系樹脂の発泡シートの片面もしくは両面に非発泡ポリエステル系樹脂を積層した発泡シートを用いてもよい。
【0041】
ポリエステル系樹脂は、芳香族ジカルボン酸に、二価アルコールを反応させて得られる高分子量の鎖状ポリエステルであり、中でも耐熱性等の機械的特性や経済性の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを主成分とするものが好適に用いられる。このポリエステル系樹脂は、結晶性であり、この結晶化度を高くするほうが、耐熱性等の物性は向上する。したがって、結晶化度は15%〜35%程度、好ましくは20%〜30%程度とするのがよい。
【0042】
前記の合成樹脂発泡シートの厚みは、使用素材によっても異なるが、ポリエステル系樹脂発泡シートの場合、0.5〜8.0mm程度、好ましくは1.0〜3.0mm程度であり、発泡倍率は5〜50倍程度のものが好適である。厚みが前記より小さくなると、充分な支持強度が得られなくなり、また厚みが前記より大きくなると、ポリエステル系樹脂発泡シートからの成形が困難になる上に嵩高になる。また発泡倍率が5倍より小さいと、緩衝性が劣ることになる上、使用樹脂量が多くなり不経済であり、また発泡倍率が50倍より大きくなると、材料強度上問題がある。もちろん包装物品の種類または包装物品の使用素材によっては前記以外のものを使用することもできる。
【0043】
さらに、包装対象の物品の種類によっては、前記の合成樹脂の非発泡シートを用いることもできる。
【0044】
上記した本発明の包装用支持枠Aは、使用までの取扱いにおいては、本体1を展開状態にして多数枚を重ねて嵩低くして取扱うことができる。
【0045】
そして、例えばディスプレイ用のガラス基板またはハードディスク等の包装物品Bを段ボール箱等の包装箱内に収納して梱包する際、図9及び図10に示すように、左右の両側板3,3を底板2に対し折曲起立させて相対向させるとともに、前記底板2及び両側板3,3の前後両端に連設された連結片26,36を支持用凸部22,32の突出側(内方)に折曲し、底板2の連結片26とこれに隣接する側板3の連結片36とを係止手段、例えば切込み27,37等よりなる係止手段により係止し連結する。
【0046】
例えば、前記係止手段が切込み27、37と係止部28,38よりなる場合は、図6及び図7のように、前記底板2の連結用片26の切込み27と側板3の連結用片36の切込み37とをかみ合わせて、両者の係止部28,38同士を係止することにより、連結片26と連結片36とを連結する。これにより、両側板3,3が外方へ倒れることなく起立状態に良好に保持される。
【0047】
こうして、包装用支持枠Aを包装箱内にセットしておいて、帯電防止用の包装材で個々に包装された各包装物品Bを、底板2及び両側板3,3の支持用凸部22及び32間の物品収納部21及び31に収納する。この後、上部に別体の天板4を被せて梱包する。
【0048】
そして、クリーンルームへの搬入等の際は、包装物品Bを包装用支持枠Aで支持した状態のまま取り出せばよく、両側板3,3の連結片36が底板2連結片26に連結されているため、両側板3,3が外方へ倒れることなく保持され、所定の起立状態に保持できる。それゆえ、両側板3,3を押さえて持たなくてもよく、持ち運びが容易になり、また収納されている包装物品Bを所定の支持状態に確実に保持できる。さらに、この包装用支持枠Aからの包装物品Bの抜き出し操作も安全に行なえる。なお、前記連結片26,36による連結を解除すれば、両側板3,3を展開状態にできる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、液晶用バックライトに使用されるガラス基板、パソコンに内蔵されるハードディスク、CD−ROMを挿入するドライブ等の電子機器部品、その他の板状部品等を包装箱内に収納し梱包するのに好適に利用できる。
【符号の説明】
【0050】
A…包装用支持枠、B…包装物品、O…交点、1…本体、2…底板、2a…ヒンジ部、3…側板、4…天板、11…縁部、20…膨出部分、21…物品収納部、22…支持用凸部、23…非膨出部、24…受支用段部、25…ヒンジ、26…連結片、27…切込み、27a…始端、28…係止部、29…折れ線部、30…膨出部分、31…物品収納部、32…支持用凸部、33…非膨出部、34…受支用段部、35…ヒンジ、36…連結片、37…切込み、37a…始端、38…係止部、39…折れ線部、40…膨出部分、42…支持用凸部、50,60…嵌合部、51,61…凹部、52,62…凸部、121…係合孔、131…凸部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂のシート材より成形され、包装物品の下部を支持する底板と、底板の両側にヒンジ部を介して折曲起立可能に連設され包装物品の両側部を支持する側板を有し、前記底板及び両側板には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部により画された物品収納部が並設されてなる包装用支持枠であって、
前記底板及び両側板の前記ヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ前記支持用凸部の突出側に折曲可能な連結片が連設され、底板の連結片と両側板の連結片には、両側板を起立させかつ前記各連結片を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、起立した前記両側板が、前記連結片同士が係止され連結されることにより起立状態に保持されることを特徴とする包装用支持枠。
【請求項2】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な切込みが側端部に係止部を残余させるように形成され、前記切込み同士のかみ合わせにより両者の係止部が係止されるように設けられてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【請求項3】
前記係止手段として、底板と側板の一方の連結片の側端部には、底板との連設側から外縁に向かって延びる鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として外縁の方向に延びて開口する斜めの切込みが、また他方の連結片の側端部には、外縁から底板との連設側に向かって鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込みが形成されてなる請求項2に記載の包装用支持枠。
【請求項4】
前記底板の連結片及び側板の連結片の各係止部が、それぞれ展開状態において他方側の切込みと平行な折れ線部で屈曲可能に形成されてなる請求項3に記載の包装用支持枠。
【請求項5】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方に、係止用の係合孔が、他方に前記係合孔に対し嵌入し係合する凸部が形成されてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【請求項6】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方には、係止用の切込み孔が、他方には前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片が形成されてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【請求項1】
合成樹脂のシート材より成形され、包装物品の下部を支持する底板と、底板の両側にヒンジ部を介して折曲起立可能に連設され包装物品の両側部を支持する側板を有し、前記底板及び両側板には、それぞれヒンジ部延在方向に支持用凸部により画された物品収納部が並設されてなる包装用支持枠であって、
前記底板及び両側板の前記ヒンジ部延在方向の両端に、それぞれ前記支持用凸部の突出側に折曲可能な連結片が連設され、底板の連結片と両側板の連結片には、両側板を起立させかつ前記各連結片を折曲した状態において互いに係止可能な係止手段が設けられており、起立した前記両側板が、前記連結片同士が係止され連結されることにより起立状態に保持されることを特徴とする包装用支持枠。
【請求項2】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分に、それぞれ相互にかみ合わせ可能な切込みが側端部に係止部を残余させるように形成され、前記切込み同士のかみ合わせにより両者の係止部が係止されるように設けられてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【請求項3】
前記係止手段として、底板と側板の一方の連結片の側端部には、底板との連設側から外縁に向かって延びる鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として外縁の方向に延びて開口する斜めの切込みが、また他方の連結片の側端部には、外縁から底板との連設側に向かって鉤形状の係止部を形成するように、連結片の内方位置を始端として内側隅角部の方向に延びて側端で開口する斜めの切込みが形成されてなる請求項2に記載の包装用支持枠。
【請求項4】
前記底板の連結片及び側板の連結片の各係止部が、それぞれ展開状態において他方側の切込みと平行な折れ線部で屈曲可能に形成されてなる請求項3に記載の包装用支持枠。
【請求項5】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方に、係止用の係合孔が、他方に前記係合孔に対し嵌入し係合する凸部が形成されてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【請求項6】
前記係止手段として、両側板の起立状態において折曲した底板の連結片と側板の連結片とが重なる部分の一方には、係止用の切込み孔が、他方には前記切込み孔に対し挿入係止できる係止片が形成されてなる請求項1に記載の包装用支持枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−16555(P2011−16555A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162922(P2009−162922)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】
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