説明

化合物

式I:
【化1】


で示される化合物(式中、G、R2、A、DおよびEは、本明細書で説明されている通りである)、または、その製薬上許容できる塩、または、インビボで加水分解性の前駆体を開示する。また本明細書において、少なくとも1つの式Iで示される化合物の少なくとも1つの製造方法、少なくとも1つの式Iで示される化合物を含む少なくとも1つの医薬組成物、および、少なくとも1つの式Iで示される化合物の少なくとも1つの使用方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において、気分の変調、不安、うつ病、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに、疼痛に関連する少なくとも1つの症状または障害の治療または予防において有用な、少なくとも1つの化合物、少なくとも1つの医薬組成物、および、少なくとも1つの方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
メラニン凝集ホルモン(MCH)の作用は、不安、うつ病、肥満症、および肥満症に関連する状態に関与すると考えられ、このような状態は関心が高まっており、無数の人々の生活に強い影響を与える。MCHは、様々な脳の機能の調節に関与する環状神経ペプチドである。MCHはマウスに摂食を誘導し、MCHブロッカーは、MCHにより誘導された摂食をブロックするものであり、またMCHに関する受容体がないマウスは痩せており、MCHを与えられても摂食しない。ヒトおよびマウスのMCH受容体は類似しており、同様に分布していることから、MCHブロッカーは、ヒトにおいて肥満症および肥満症関連障害を治療するのに有用であり得ることが示される。また一部の動物実験において、MCHは不安を誘導するが、その他の実験では、抗不安作用を示したことから、MCHは、気分、ストレスおよび不安に関与するとも考えられる。その他の研究では、MCHを摂取した動物において活性が低下したことが示され、これは抑うつ性作用を示す結果であるが、その他の研究では抗抑うつ性作用を示した。
【0003】
MCHは、摂食の挙動、および、エネルギーのホメオスタシスの主要なレギュレーターであることが見出されており、SLC−1と名付けられた(また、GPR24としても知られている)353個のアミノ酸からなるオーファンGタンパク質共役受容体(GPCR)の天然のリガンドである。SLC−1の配列はソマトスタチン受容体に相同であり、SLC−1は、「メラニン凝集ホルモン受容体」(MCH受容体1型、MCH1受容体、または、MCHR1)と称されることが多い。
【0004】
MCH1受容体が欠失したマウスにおいて、MCHに対する摂食応答の増加は起こらないが、痩せた表現型が観察され、これは、この受容体はMCHの摂食作用の媒介に関与することを示唆している。またMCH受容体アンタゴニストは、MCHの摂食作用をブロックし、食物により誘導された太ったラットにおいて体重と脂肪症を低減させることも示されている。MCH1受容体の分布および配列が保存されていることは、ヒトとげっ歯類においてこの受容体が類似の役割を有することを示唆している。従って、MCH受容体アンタゴニストは、過剰な摂食および体重を特徴とする肥満症およびその他の障害の治療手段として提唱されている。
【0005】
また新たな証拠からも、MCHR1は、気分およびストレスの調節において役割を果たすことが示される。中枢神経系内で、MCHR1、mRNAおよびタンパク質は、様々な視床下部核、例えば室傍核(PVN)、および、側坐核シェルなど;および、辺縁系領域の構造、例えば、海馬、隔壁、扁桃、青斑核、および、背側縫線核に分布しており、これらはいずれも、感情およびストレスの調節に関与すると考えられる。
【0006】
内側視索前野へMCHを導入すると不安を誘導することが報告されているが、それとは反対の、MCH注入による抗不安薬様の作用も報告されている。MCHR1が豊富な側坐核シェルへMCHを注入すると、ラットの場合、強制的な水泳試験における移動距離が減少することから、これは抑うつ性作用を有することが示唆される。また、げっ歯類での試験において、MCHR1アンタゴニストは抗うつ作用および抗不安薬様の作用を示したことも報告されており、これは、うつ病および不安においてMCHR1が役割を有することを示唆している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、MCHアンタゴニストは、多くの人々にとって利点を提供するする可能性が高く、不安およびうつ病を緩和する可能性を有し、肥満症および肥満症に関連する状態の治療に有用であると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書において、式I:
【化1】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が説明され、
式中、
Gは、
【化2】

から選択され;
1は、水素、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素またはC14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素および硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分である、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および、0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである。
【0009】
さらに本明細書において、MCH1受容体の調節が有益である病気または状態の少なくとも1つの治療または予防方法が説明され、本方法は、前記病気または状態に罹った患者に、治療有効量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0010】
さらにその上、本明細書において、気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害および双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛の少なくとも1つの治療または予防方法が説明され、本方法は、それらに罹った患者に、治療有効量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0011】
さらにその上、本明細書において、少なくとも1つの製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体、および式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を含む少なくとも1つの医薬組成物が説明される。
【0012】
さらにその上、本明細書において、MCH1受容体の調節が有益である少なくとも1つの病気または状態を治療または予防するための、式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の使用を説明する。
【0013】
さらにその上、本明細書において、MCH1受容体の調節が有益である少なくとも1つの病気または状態を治療または予防するための医薬品の製造における、式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の使用が説明される。
【0014】
当業者であれば、以下の詳細な説明を読めば本発明の特徴および利点をより容易に理解できると思われる。当然ながら、別々の実施態様の文脈において明確にするために上記および下記で説明された本発明の所定の特徴を併合して、一つの実施態様を形成してもよい。逆に言えば、簡潔にするために一つの実施態様の文脈で説明された本発明の様々な特徴も、それらの亜集団の組み合わせが形成されるように併合してもよい。
【0015】
典型例または好ましい例として本明細書において特定した実施態様は、説明のためであり、制限することは目的としない。
【0016】
特に他の規定がない限り、本明細書において単数形で述べられる場合は、複数形も包含している場合もある。例えば、「a」および「an」は、1つを意味する場合もあるし、または、1つまたはそれ以上を意味する場合もある。
【0017】
特に他の指定がない限り、原子価が満たされていないヘテロ原子はいずれも、その原子価を満たすのに十分な水素原子を有すると考えられる。
【0018】
特許、特許出願および/または公開特許公報(これらは参照により本発明に含める)のいずれかに記載の定義よりも、本明細書に記載された定義を優先させる。
【0019】
本明細書において、式I:
【化3】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
Gは、
【化4】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、ここにおいて該置換基は、それぞれ存在ごとに独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;および、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである。
【0020】
本明細書において、式I:
【化5】

で示される具体的な化合物、または、そのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは、製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
Aは、−C(=O)−であり、そしてG、R1、R2、DおよびEは、上記で定義された通りである。
【0021】
本明細書において、その他の具体的な化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、ここにおいて、
1は、HまたはC14アルキルであり;
Dは、式II、III、IV、V、VIまたはVII:
【化6】

で示される部分であり;
Eは、−J−Arまたはハロゲンであり;
Jは、−O−または結合であり;そして、
Arは、上記で定義された通りである。
【0022】
本明細書において開示されるその他の具体的な化合物は、式I:
【化7】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩であり、
式中、
Gは、
【化8】

であり;
1は、Hまたはメチルであり;
2は、水素またはメチルであり;
Aは、−C(=O)−であり;
Dは、式III、IV、V、VIまたはVII:
【化9】

で示される部分であり;
Eは、J−Arであり;
Jは、結合であり;そして、
Arは、フェニル、フェノキシまたは−Clもしくは−O−CH3で置換されたフェニルである。
【0023】
さらにその上、本明細書において、式Iで示される化合物が開示され、このような化合物としては、これらに限定されないが、例えば、以下の表に記載した実施例の化合物1〜30が挙げられる:
【0024】
【表1】

【0025】
【表2】

【0026】
【表3】

【0027】
【表4】

【0028】
【表5】

【0029】
【表6】

【0030】
本明細書において、式I:
【化10】

で示されるさらなる化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
Gは、
【化11】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、前記ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、前記ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、ここにおいて該置換基は、それぞれ存在ごとに独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいてnは、1、2または3であり;および、
ここにおいてR7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される。
【0031】
さらにその上、本明細書において、式I:
【化12】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
Aは、−C(=O)−であり、そしてG、R1、R2、DおよびEは、上記で定義された通りである。
【0032】
さらに本明細書において、式I:
【化13】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
1は、HまたはC14アルキルから選択され;
Dは、式II、III、IV、VまたはVI:
【化14】

で示される部分から選択され;そして、
Eは、−J−Arまたはハロゲンであり、ここにおいてJは、−O−または結合であり、Arは、上記で定義された通りである。
【0033】
さらにその上、本明細書において、式I:
【化15】

で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩が開示され、
式中、
Gは、
【化16】

から選択され;
1は、Hまたはメチルであり;
2は、水素またはメチルであり;
Aは、−C(=O)−であり;
Dは、式III、IV、VまたはVI:
【化17】

で示される部分であり;そして、
Eは、J−Arであり、ここにおいてJは、結合であり、Arは、フェニル、フェノキシまたは−Clもしくは−O−CH3で置換されたフェニルである。
【0034】
さらにその上、本明細書において、式Iで示される化合物が開示され、これらに限定されないが、例えば、以下の表に記載された実施例の化合物1〜29が挙げられる:
【0035】
【表7】

【0036】
【表8】

【0037】
【表9】

【0038】
【表10】

【0039】
【表11】

【0040】
【表12】

【0041】
一実施態様において、Aが−CH2−である式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供される。
【0042】
その他の実施態様において、Gが以下の通りである式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供される。
【化18】

【0043】
さらにその他の実施態様において、Gが以下の通りである式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供される。
【化19】

【0044】
さらなる実施態様において、Dが以下の式で示される式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供される。
【化20】

【0045】
さらにその他の実施態様において、式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供され、ここにおいてArが、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であり、ここにおいて前記Arは、1、2または3個の置換基を有し、ここにおいて該置換基は、それぞれ存在ごとに独立して、ハロゲン、−CN、およびOR7から選択される。
【0046】
さらなる追加の実施態様において、式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供され、ここにおいてArが、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分であり、ここにおいて前記Arは、1、2または3個の置換基を有し、ここにおいて該置換基は、それぞれ存在ごとに独立して、ハロゲン、−CN、およびOR7から選択される。
【0047】
さらなる追加の実施態様において、式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供され、ここにおいてArが、1、2または3個の置換基を有し、ここにおいて該置換基は、それぞれ存在ごとに独立して、Cl、F、−CN、OCF3、およびOCH3から選択される。
【0048】
さらにその他の追加の実施態様において、式Iで示される化合物が少なくとも1つ提供され、ここにおいてArが、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であり、Arは、非置換である。
【0049】
さらなる実施態様は、原子の1個またはそれ以上が同じ元素の放射線同位体である本明細書で説明される化合物に関する。具体的な実施態様において、本化合物は、トリチウムで標識されている。このような放射標識した化合物は、放射標識した出発原料を取り込ませること、または、トリチウムの場合、既知の方法でトリチウムの水素を変換することのいずれかによって合成される。既知の方法としては、(1)求電子性のハロゲン化、それに続いてトリチウム源の存在下でのハロゲンの還元、例えば、パラジウム触媒の存在下でトリチウムガスを用いた水素添加による方法、または、(2)トリチウムガス、および、適切な有機金属化合物(例えばパラジウム)触媒の存在下で行われるトリチウムの水素の交換が挙げられる。
【0050】
トリチウムで標識された化合物は、MCH1受容体に結合して、アゴニスト、部分的なアゴニストまたはアンタゴニストとして作用して、MCH1受容体の活性を調節することができる新規の医薬用化合物を同定することにおいて有用であり得る。このようなトリチウムで標識されたされた化合物を、このような化合物の置換を測定する分析で用いて、MCH1受容体に結合するリガンドの結合を評価することができる。
【0051】
さらなる追加の実施態様において、本明細書において開示された化合物はさらに、1個またはそれ以上の放射線同位体の原子を含んでいてもよい。この実施態様の具体的な形態において、化合物は、放射性のハロゲンを含む。このような放射標識した化合物は、既知の方法によって放射標識した出発原料を組み入れることによって合成される。具体的な実施態様において、放射線同位体は、18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Br、または、82Brから選択される。より具体的な実施態様において、放射線同位体は、18Fである。
【0052】
加えて、さらにその他の実施態様は、少なくとも1つのMCH1受容体の作用が介在する少なくとも1つの病気を治療するための式Iで示される化合物の使用を包含する。より具体的な実施態様は、少なくとも1つのMCH1受容体の作用が介在する少なくとも1つの病気を治療するための、式Iで示されるアンタゴニスト化合物、または、それらのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは、製薬上許容できる塩の使用に関する。
【0053】
さらなる実施態様は、MCH1受容体の調節が有益である少なくとも1つの病気または状態の治療または予防方法を包含し、本方法は、前記病気または状態に罹った被検体に、治療有効量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0054】
さらなる追加の実施態様は、MCH1受容体の調節が有益である少なくとも1つの病気または状態の治療または予防方法を対象とし、本方法は、前記病気または状態に罹った患者に、治療有効量の少なくとも1つの式Iで示されるアンタゴニスト化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0055】
本発明のさらなる形態は、少なくとも1つのMCH1受容体の調節が有益である少なくとも1つの病気または状態を治療または予防するための、式Iで示される少なくとも1つの化合物、または、それらのエナンチオマーまたはインビボで加水分解性の前駆体および/もしくは製薬上許容できる塩の使用を対象とする。
【0056】
その他の実施態様は、式Iで示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩、および、少なくとも1つの製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体を含む医薬組成物を対象とする。
【0057】
さらなる実施態様は、患者におけるMCH1受容体の機能不全によって生じる本明細書で述べられた病気または状態の治療または予防に有用な医薬組成物に関し、本組成物は、このような病気または状態を治療または予防するのに有効な治療有効量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのエナンチオマー、もしくはインビボで加水分解性の前駆体または製薬上許容できる塩、ならびに、少なくとも1つの製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体を含む。
【0058】
さらなる追加の実施態様は、患者におけるMCH1受容体の機能不全によって生じる本明細書で述べられた病気または状態の治療または予防に有用な医薬組成物に関し、本組成物は、このような病気または状態を治療または予防するのに有効な治療有効量の少なくとも1つの式Iで示されるアンタゴニスト化合物、またはそのエナンチオマー、もしくはインビボで加水分解性の前駆体、または製薬上許容できる塩、ならびに、少なくとも1つの製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体を含む。
【0059】
さらなる追加の実施態様において、上記少なくとも1つの病気または状態としては、これらに限定されないが、例えば気分障害、不安、および/または、うつ病のような障害が挙げられる。
【0060】
さらにより具体的な実施態様において、このような障害としては、これらに限定されないが、例えば、不安、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、うつ病、および/または双極性障害が挙げられる。
【0061】
さらなる追加の実施態様において、上記少なくとも1つの病気または状態としては、これらに限定されないが、例えば、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、および/または疼痛が挙げられる。
【0062】
さらにその他の実施態様において、肥満症、精神障害、不安、不安抑うつ障害、うつ病、双極性障害、ADHD、認識障害、記憶障害、統合失調症、てんかん、神経障害、疼痛に関連する障害、および/または、関連の状態の治療方法が提供され、本方法は、それを必要とする患者に、薬理学的に有効な量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0063】
さらにその他の実施態様は、肥満症、II型糖尿病、代謝症候群の治療、および/または、II型糖尿病の予防に有用な化合物を提供し、それを必要とする患者に、薬理学的に有効な量の式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む。
【0064】
一実施態様において、上記患者/被検体は、動物である。
【0065】
その他の実施態様において、上記患者/被検体は、哺乳動物の種であり、例えば、これらに限定されないが、ヒト、および、家畜、例えばイヌ、ネコ、ならびにウマが挙げられる。
【0066】
さらにその他の実施態様において、上記患者/被検体は、ヒトである。
【0067】
さらにその他の実施態様は、少なくとも1つの式Iで示される化合物の少なくとも1つの製造方法を提供する。
【0068】
さらなる実施態様は、本明細書で述べられた少なくとも1つの病気または状態を治療または予防するための医薬品の製造における、式Iで示される少なくとも1つの化合物、そのエナンチオマー、または、その製薬上許容できる塩の使用を対象とする。
【0069】
具体的な実施態様は、気分障害、不安、および/またはうつ病を治療または予防するための医薬品の製造における、少なくとも1つの式Iで示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の使用を対象とする。より具体的な実施態様は、不安、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、うつ病、および/または、双極性障害を治療または予防するための医薬品の製造における、式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の使用を包含する。さらにその他の実施態様は、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、および/または、疼痛を治療するための医薬品の製造における、式Iで示される少なくとも1つの化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の使用を提供する。
【0070】
本明細書で述べられた使用、方法、医薬品および組成物に関して、用いられる化合物の量、および投与される用量は、用いられる式Iで示される化合物、および/または望ましい投与および/または治療様式に応じて様々であってよい。しかしながら、式Iで示される化合物が、1日あたり約0.1mg〜約20mg/kg(動物の体重)用量で投与されれば、満足の行く結果が得られることが一般的である。このような用量は、1日当たり1〜4回に分割された用量で投与してもよいし、または、持続放出の形態で投与してもよい。ヒトの場合、日用量の合計は、約5mg〜1,400mg、より具体的には約10mg〜100mgの範囲である。経口投与に適した1回投与量は、少なくとも1つの固形および/または液状の製薬用担体、潤滑剤、および/または希釈剤と混合された式Iで示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を、例えば約2mg〜1,400mg含むことが一般的である。
【0071】
式Iで示される化合物、それらのエナンチオマー、インビボで加水分解性の前駆体、および/または製薬上許容できる塩は、そのままで用いてもよいし、または、経腸または非経口投与に適した医薬製剤の形態で用いてもよい。
【0072】
さらなる実施態様は、少なくとも1つの不活性な製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体と混合した、80質量%未満の少なくとも1つの式Iで示される化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0073】
さらにその他の実施態様は、少なくとも1つの不活性な製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体と混合した、50質量%未満の少なくとも1つの式Iで示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を含む医薬組成物を提供する。
【0074】
錠剤および糖衣錠のための典型的な希釈剤、潤滑剤および/または担体としては、これらに限定されないが、例えば、ラクトース、スターチ、タルク、およびステアリン酸が挙げられる。
【0075】
カプセルのための典型的な希釈剤、潤滑剤および/または担体としては、これらに限定されないが、例えば、酒石酸、およびラクトースが挙げられる。
【0076】
注射用溶液のための典型的な希釈剤、潤滑剤および/または担体としては、これらに限定されないが、例えば、水、アルコール、グリセリン、および植物油が挙げられる。
【0077】
坐剤のための典型的な希釈剤、潤滑剤および/または担体としては、これらに限定されないが、例えば、天然油または硬化油、およびワックスが挙げられる。
【0078】
さらに本明細書において、医薬組成物の製造方法も示され、本方法は、上記成分を混合するか、または一緒に配合して、混合された成分を錠剤または坐剤に成形し;その成分をカプセル内に封入するか;または、その成分を溶解させて、注射用溶液を形成することを含む。
【0079】
また、本明細書において、式Iの互変異性体、エナンチオマー、立体異性体および/または幾何異性体も考慮される。これら様々な光学異性体は、本化合物のラセミ混合物を、例えば分別結晶法、キラルHPLCまたはキラルSFCのような従来技術を用いて分離することによって単離してもよい。あるいは、個々のエナンチオマーは、ラセミ化を引き起こさない反応条件下で適切な光学的に活性な出発原料を反応させることによって製造してもよい。
【0080】
製薬上許容できる誘導体としては、溶媒和物、および塩が挙げられる。例えば、本発明の化合物は、酸(例えば従来の製薬上許容できる酸)との酸付加塩を形成することができ、このような酸としては、これらに限定されないが、例えば、マレイン酸、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、およびメタンスルホン酸が挙げられる。
【0081】
その他の実施態様において、式Iで示される化合物、または、それらの製薬上許容できる塩、溶媒和物もしくはインビボで加水分解性のエステル、または、式(I)で示される化合物を含む医薬組成物もしくは製剤は、少なくとも1つのその他の医薬活性を有する化合物と併用して投与してもよいし、同時に投与してもよいし、連続的に投与してもよいし、または、別々に投与してもよく、このようなその他の医薬活性を有する化合物は、以下から選択される:
(i)抗うつ薬、これらに限定されないが、例えば、アミトリプチリン;アモクサピン;ブプロピオン;シタロプラム;クロミプラミン;デシプラミン;ドキセピン;デュロキセチン;エルザソナン;エスシタロプラム;フルボキサミン;フルオキセチン;ゲピロン;イミプラミン;イプサピロン;マプロチリン;ノルトリプチリン;ネファゾドン;パロキセチン;フェネルジン;プロトリプチリン;レボキセチン;ロバルゾタン;セルトラリン;シブトラミン;チオニソキセチン(thionisoxetine);トラニルシプロマイン(tranylcypromaine);トラゾドン;トリミプラミン;ベンラファキシン;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0082】
(ii)非定型抗精神病薬、これらに限定されないが、例えば、ジベンゼピン、例えばクロザピン、ロクサピン、オランザピン、およびクエチアピン;ベンゾイソオキサゾール、例えばリスペリドン、およびジプラシドン;キノリノン、例えばアリピプラゾール;ならびに、それらの医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0083】
(iii)抗精神病薬、これらに限定されないが、例えば、アミスルプリド;アセナピン;ベンジソキシジル(benzisoxidil);ビフェプルノックス;カルバマゼピン;クロルプロマジン;デベンザピン(debenzapine);ジバルプロエックス(divalproex);デュロキセチン;エスゾピクロン;ハロペリドール;イロペリドン;ラモトリジン;メソリダジン;パリペリドン;ペルラビン;ペルフェナジン;フェノチアジン;フェニルブチルピペリジン;ピモジド;プロクロルペラジン;セルチンドール;スルピリド;スプロクロン(suproclone);スリクロン(suriclone);チオリダジン;トリフルオペラジン;トリメトジン;バルプロ酸塩;バルプロ酸;ゾピクロン;ゾテピン;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0084】
(iv)抗不安薬、これらに限定されないが、例えば、アルネスピロン;アザスピロン、例えばブスピロン;ベンゾジアゼピン、例えばアジナゾラム、アルプラゾラム、バレゼパム(balezepam)、ベンタゼパム(bentazepam)、ブロマゼパム、ブロチゾラム、クロナゼパム、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、シプラゼパム(cyprazepam)、ジアゼパム、エスタゾラム、フェノバム(fenobam)、フルニトラゼパム、フルラゼパム、フォサゼパム(fosazepam)、ハラゼパム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、レクラゼパム(reclazepam)、トラカゾラート(tracazolate)、トレピパム(trepipam)、テマゼパム、トリアゾラム、ウルダゼパム、およびゾラゼパム;バルビツール酸誘導体、例えばメホバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、ペントバルビタール、アモバルビタール、およびブタバルビタール;エタノールアミン類、例えばジフェンヒドラミン;カルバメート誘導体、例えばメプロバメート;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0085】
(v)抗痙攣薬、これらに限定されないが、例えば、アセタゾールアミド;カルバマゼピン;フェルバメート;バルプロ酸塩;バルプロ酸;ジバルプロエックス(divalproex);プリミドン;ラモトロジン(lamotrogine);オクスカルバゼピン;チアガビン;トピラメート;プレガバリン;レベチラセタム;フェニトイン;ゾニサミド;エトスクシミド(ethosuximde);メトスクシミド;ガバペンチン;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0086】
(vi)アルツハイマー病治療薬、これらに限定されないが、例えば、ドネペジル;メマンティン;タクリン;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0087】
(vii)パーキンソン病治療薬、これらに限定されないが、例えば、デプレニール;レボドパ;カルビドパ;エンタカポン;非麦角系ドーパミン受容体アゴニスト、例えばロピニロール、プラミペキソール、およびアポモルフィン;MAO阻害剤、例えばセレギリン、およびラサジリン;comP阻害剤、例えばトルカポン;A−2阻害剤;ドーパミン再取り込み阻害剤;NMDAアンタゴニスト;ニコチンアゴニスト;ドーパミン受容体アゴニスト、例えばメシル酸ブロモクリプチン;抗コリン作用薬、例えばベラドンナアルカロイド、ベンズトロピン、ビペリデン、プロシクリジン、およびトリヘキシフェニジル;神経型一酸化窒素合成酵素阻害剤;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0088】
(viii)片頭痛治療薬、これらに限定されないが、例えば、エルゴタミン誘導体、例えばメシル酸ジヒドロエルゴタミン、および酒石酸エルゴタミン;セロトニン5−HT1受容体アゴニスト、例えばアルモトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルミトリプタン;カフェイン;ベータ−アドレナリン遮断薬、例えばアテノロール、チモロール、プロプラノロール、およびグアンファシン;ブロモクリプチン;カベルゴリン;ジクロラールフェナゾン;リスリド;ペルゴリド;プラミペキソール;ロピニロール;ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0089】
(ix)卒中治療薬、これらに限定されないが、例えば、アブシキシマブ、アクティバーゼ、シチコリン、クロベネチン(crobenetine)、デスモテプラーゼ、レピノタン、トラキソプロジル(traxoprodil)、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0090】
(x)失禁症治療薬、これらに限定されないが、例えばダリフェナシン、ファルボキサート(falvoxate)、オキシブチニン、プロピベリン、ロバルゾタン、ソリフェナシン、トルテロジン、トロスピウム、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0091】
(xi)神経因性疼痛の治療薬、これらに限定されないが、例えば、ガバペンチン、リドダーム(lidoderm)、プレガバリン(pregablin)、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0092】
(xii)侵害受容性疼痛の治療薬、これらに限定されないが、例えば、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ジクロフェナク、ロキソプロフェン、ナプロキセン、パラセタモール、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0093】
(xiii)不眠治療薬、これらに限定されないが、例えばアロバルビタール、アロニミド(alonimid)、アモバルビタール、ベンズオクタミン、ブタバルビタール、カプリド、クロラール、クロペリドン(cloperidone)、クロレタート(clorethate)、デキシクラモール(dexclamol)、エトクロルビノール、エトミデート、グルテチミド、ハラゼパム、ヒドロキシジン、メクロカロン、メラトニン、メホバルビタール、メタカロン、ミダフルル(midaflur)、ニソバマート(nisobamate)、ペントバルビタール、フェノバルビタール、プロポフォール、ロレタミド(roletamide)、トリクロホス、セコバルビタール、ザレプロン、ゾルピデム、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0094】
(xiv)気分安定剤、これらに限定されないが、例えば、カルバマゼピン、ジバルプロエックス(divalproex)、ガバペンチン、ラモトリジン、リチウム、オランザピン、クエチアピン、バルプロ酸塩、バルプロ酸、ベラパミル、ならびに、それらの等価体および医薬活性を有する異性体、および代謝産物。
【0095】
このようなあらゆる組み合わせ製品において、本発明の化合物は、本明細書において説明されている用量範囲内で用いられる可能性が最も高く、さらに、このようなその他の医薬活性を有するあらゆる化合物も、このようなその他の医薬活性を有する化合物に関して承認された用量範囲内で用いられる可能性が最も高いと予想される。
【0096】
分析方法
MCH結合分析:
メラニン凝集ホルモン(MCH)の結合は、[125I]MCHおよびヒトメラニン凝集ホルモン受容体1(MCHR1)を発現する膜を用いた放射性リガンド結合分析で測定することができる。MCHR1に結合するリガンドは、それらの[125I]MCHの結合と競合する能力によって同定される可能性がある。
【0097】
125I]MCHは、アマシャム・バイオソース(Amersham BioSource)から購入することもできる(カタログ番号Im344−25μCi)。膜(3.8mg/mL、カタログ番号ES−370−M、バッチ1346)は、ヒトMCH受容体1を発現するCHOK1細胞、例えばユーロスクリーン(EuroScreen)から入手できるものから製造してもよい。トリズマ(Trizma)、BSA、NaCl、および、MgCl2・6H2Oは、シグマ(Sigma)から得た。ヒトMCHを、ベイケム(Bachem)から購入した(0.5mg、カタログ番号H−1482)。
【0098】
分析は、BSAで前処理されたプレート中で、ウェルあたり2μgの膜を用いて行うことができる。飽和結合分析は、3mMのMgCl2および0.5mg/mLのBSAを含む50mMのトリス(pH7.4)中で行ってもよい。分析を行うために、浅い96ウェルプレート中のウェルに、連続的に2倍希釈した放射性リガンド[125I]MCH(20μL)を添加する。それに続いて、膜を含む分析緩衝液180μL(タンパク質の最終濃度は15μg/mL)を添加する。この混合物を室温で1時間インキュベートし、その後、予め0.1%BSAに少なくとも3時間浸漬させた96ウェルのフィルターの底を有するプレート(GF/B)を通過させてろ過する。回収された膜を、300μL/ウェルの洗浄緩衝液(50mMトリス、pH7.4、5mMのMgCl2、および、50mMのNaClを含む)で3回洗浄し、次に、空気中で一晩、または、60℃で乾燥させる。125Iは、シンチレーション計数によって測定される。
【0099】
125I]MCH結合分析は、固定濃度または一連の濃度のいずれかの試験化合物の存在下で行われるが、これはリガンド競合結合分析に用いてもよい。用量応答分析のために、分析プレート中で化合物を連続的に3倍希釈して、各種濃度を作製してもよい。単一点の分析のために、[125I]MCHおよび膜を予備混合してから、分析プレートに移してもよく、このような場合において最終的な膜タンパク質および放射性リガンドの濃度はそれぞれ、20μg/mL、および、0.04nMである。
【0100】
解析するために、cpmをdpmに変換し、製造元が供給する特定の放射活性を用いて放射性リガンド濃度(nM)を計算する。
【0101】
飽和結合のデータは、方程式(1)を用いて解析してもよい:
【数1】

【0102】
式中、Bは、結合したリガンドの濃度であり、Bmaxは、結合したリガンドの最大濃度であり、Kdは、リガンドに関する解離定数である。
【0103】
阻害の割合(%阻害)は、方程式(2)を用いて計算することもできる:
【数2】

【0104】
IC50値は、非線形最小二乗解析を用いた従来の方法で計算することもできる。
【0105】
MCH結合分析で、式(I)の範囲に含まれる少なくとも1つの化合物(例えば後述の実施例で説明される少なくとも1つの化合物)を試験したところ、約100μM未満のIC50値という活性を示した。一実施態様において、少なくとも1つの式(I)で示される化合物は、MCH結合分析において、約10μM未満のIC50値という活性を示した。
【0106】
MCHR1受容体の活性分析
メラニン凝集ホルモン受容体1(MCHR1)は、Gαi/oサブユニットを含むヘテロ三量体のGタンパク質と相互作用するGタンパク質共役受容体である。MCHのMCHR1への結合によって、活性化された受容体に共役したGαi/oタンパク質上でGDPのGTPへの変換が起こる。この活性化は、膜結合型受容体に結合したGTP類似体であるGTPγ35Sの量を測定することによって定量することができる。GTPγ35Sは、Gタンパク質の固有のGTPアーゼ活性では加水分解されないが、その代わりに安定な複合体を形成する。従って、MCH1受容体の活性化は、このような受容体を発現する細胞から生成した膜に結合したGTPγ35Sの量を測定することによって定量することが可能である。膜は、ろ過によって単離することもできるし、または、SPAビーズ(アマシャム)に結合させてもよい。続いて、結合したGTPγ35Sは、存在する35Sの量を測定することによって定量することもできる。従って、競合するリガンドによるMCH結合の阻害は、このような競合リガンドの存在下で、膜に結合したGTPγ35Sの量の減少によって評価することもできる。
【0107】
GTPγ35S結合分析で、式(I)の範囲に含まれる少なくとも1つの化合物(例えば後述の実施例で説明される少なくとも1つの化合物)を試験したところ、約100μM未満のIC50値という活性を示した。一実施態様において、少なくとも1つの式(I)で示される化合物は、GTPγ35S結合分析において、約50μM未満のIC50値という活性を示した。
【0108】
略語および定義
一般的に、本明細書において用いられる用語および略語は、それらの従来の意味を有することとする。明確にするために、本明細書で用いられる場合は、以下の通りである:
「アルキル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、1価の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味し;
「アルコキシ」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、酸素に連結した1価の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味し;
「ハロアルキル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、少なくとも1個のハロゲンを包含する1価の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味し;
「シクロアルキル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、飽和した環状の部分を包含する1価の炭化水素ラジカルを意味し;
「シクロオキシアルキル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、環状部分のメンバーとして酸素を有する環状の部分を包含する1価の炭化水素ラジカルを意味し;
「シクロアルキルオキシ」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、酸素に連結された、環状部分を包含する1価の炭化水素ラジカルを意味し;
「アルケニル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、少なくとも1個のC=C結合を有する1価の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味し;
「アルキニル」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、少なくとも1個のC≡C結合を有する1価の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素ラジカルを意味し;
「5または6員の芳香族複素環式の」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、炭素、および、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄で構成される環原子を有する芳香族の特徴を有する(すなわち、4n+2個の非局在化されたエレクトロンを有する)1価の環状ラジカルを意味し;
「8、9または10員の縮合芳香族複素環式」は、単独で用いられるか、または、接尾辞もしくは接頭辞として用いられ、炭素、および、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄で構成される環原子を有する芳香族の特徴を有する(すなわち、4n+2個の非局在化されたエレクトロンを有する)1価の二環式ラジカルを意味し;
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、または、ヨード(I)を意味し;および、
「Ar」は、炭素原子だけで構成され、芳香族の特徴(すなわち、4n+2個の非局在化されたエレクトロンを有する)を有する1価の環状ラジカルを意味する。
【0109】
従って、用語「シクロオキシアルキル」は、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、およびオキセパンを意味する。
【0110】
用語「芳香族複素環式部分」は、例えば、オキサジアゾール類、ピリダジン類、ピリミジン類、チアゾール類、イソチアゾール類、オキサゾール類、イソオキサゾール類、およびフラン類を意味する。
【0111】
用語「MCHR」は、特に他の指定がない限り、メラニン凝集ホルモン受容体タンパク質1(MCHR1)を意味する。
【0112】
用語「治療する」、「治療すること」および「治療」は、病気および/またはそれに付随する症状を調節することを意味する。
【0113】
用語「予防する」、「予防すること」および「予防」は、病気および/またはそれに付随する症状を低減させる、または、取り除くことを意味する。
【0114】
本明細書で用いられる用語「調節する」、「調節する」、「調節すること」または「調節」は、例えば、少なくとも1つのMCHRを活性化すること(例えば、アゴニスト活性)、または、阻害すること(例えば、アンタゴニスト活性)を意味する。
【0115】
本明細書で用いられる用語「製薬上許容できる」は、「製薬上許容できる」と確認された対象が、患者/被検体に投与するのに適しており、生理学的に許容できることを示す。例えば、用語「製薬上許容できる塩」とは、適切な生理学的に許容できる塩を意味する。
【0116】
本明細書で用いられる「インビボで加水分解性の前駆体」という成句は、被検体に投与されると、インビボで代謝および/または化学的方法により化学的な変換を受け、式(I)で示される化合物および/またはその誘導体、または、それらの製薬上許容できる塩を生成する化合物を意味する。
【0117】
本明細書で用いられる用語「予防」または「予防」は、(i)病気および/または状態の発症を予防すること;および、/または、(ii)病気および/または状態が発症している状況において病気および/または状態が悪化しないように保護することを意味する。
【0118】
本明細書で用いられる用語「MCHRが介在する状態または病気」は、MCHR活性物質によって調節することが可能な状態または病気を意味する。
【0119】
用語「治療有効量」は、治療される状態または病気の1つまたはそれ以上の症状を調節するのに十分な化合物の量を意味する。
【0120】
用語「不安障害」は、持続的で広汎性の心配または情動不安、および、明確な理由のない緊張または興奮性を特徴とする情緒および/または行動障害を意味する。不安障害は、頻脈または呼吸困難を伴う場合がある。典型的な不安障害としては、これらに限定されないが、例えば、不安、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、および、強迫性障害(OCD)が挙げられる。
【0121】
用語「気分障害」は、多幸感および/またはうつ病の持続的で広汎性の発作を特徴とする情緒および/または行動障害を意味する。典型的な気分障害としては、これらに限定されないが、例えば、うつ病、および、双極性障害が挙げられる。不安は、例えばうつ病のような気分障害を伴うことが多い。
【実施例】
【0122】
以下の実施例で、本発明をさらに定義する。当然ながらこれらの実施例は単に例証として示されるにすぎない。上記の考察および下記の実施例から、当業者であれば、本発明の必須の特徴を確認することができ、本発明の本質および範囲から逸脱することなく、本発明を様々な用途および条件に合わせるために様々な変化および改変を施すことができる。従って本発明は、後述の説明のための例に限定されないが、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0123】
一般的に、式Iで示される化合物は、当業者の一般的な知見に従って、および/または、実施例および/またはそれに続く中間体の章に記載の方法を用いて製造することができる。当業者であれば、溶媒、温度、圧力およびその他の反応条件を容易に選択することができる。出発原料は、市販されているか、および/または、当業者によって容易に製造される。コンビナトリアル技術は、例えば中間体がこれらの技術に適した基を有するような化合物の製造に用いることができる。
【0124】
本明細書において開示された化合物の名称は、ISIS/Draw内のAutoNom2000を用いて作製したことに留意することが重要である。AutoNom(Automatic Nomenclature)は、化学名称を作製するプログラムであり、ボタンを押すと描かれた構造に系統的なIUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)の化学名が割り当てられる。
【0125】
本明細書において以下の略語が用いられる:
AcOH=酢酸
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DCM=ジクロロメタン
DIEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDC=N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド
EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル−)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
MeOH=メタノール
NMP=N−メチルピロリジン
PS−CO32-=ポリスチレンが結合した炭酸塩
PS−DIEA=ポリスチレンが結合したジイソプロピルエチルアミン
PS−CNBH4=ポリスチレンが結合したシアノ水素化ホウ素
rt=室温
SiO2=シリカゲル
THF=テトラヒドロフラン
SFC=超臨界流体クロマトグラフィー
【0126】
中間体
共通の中間体の合成
中間体A
3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンゾニトリル塩酸塩
【化21】

DMF(5mL)中のトロピン水和物(0.582g,4.1mmol)の撹拌溶液に、NaH(0.2g,60%ミネラルオイル懸濁液で6.15mmol)を添加し、この混合物を10分間撹拌した。これに3−フルオロベンゼンニトリル(0.50g,4.1mmol)を添加し、得られたスラリーを100℃で1時間加熱した。次に、この物質を酢酸エチル(70mL)とH2O(100mL)との間で分配し、有機層を回収した。酢酸エチル層をブライン(1×50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。この物質をろ過し、濃縮して、中間体Aを無色の油として得た。この油をEt2Oに溶解させ、1NのHCl/Et2Oで処理し、ろ過後に塩酸塩を得た(0.40g,35%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.91-1.96 (m, 2H), 2.23 (br s, 4H), 2.42-2.47 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 3.87 (br s, 2H), 4.74-4.80 (br s, 1H), 7.33 (dd, 1H, J = 1.8 Hz, 7.5 Hz), 7.41 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 7.51-7.60 (m, 2H)。
【0127】
中間体B
3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンゾニトリル塩酸塩
【化22】

中間体Bを、中間体Aに関して説明した方法に従って製造し、中間体Bを白色の固体として0.900g(27%の収率)得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.58-1.68 (m,
2H), 1.89-1.98 (m, 2H), 2.18-2.21 (m, 2H), 2.59-2.62 (m, 2H), 3.28 (s, 3H), 4.44-4.51 (m, 1H), 7.29 (dd, 1H, J = 1.8, 8.1 Hz), 7.37 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.43-7.49 (m, 2H)。この材料をCH2Cl2中のPS−CO32-(3当量)で3時間処理し、ろ過し、濃縮して、遊離塩基を得た。
【0128】
中間体C
3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミン二塩酸塩
【化23】

中間体A(400mg)の溶液をEtOHに溶解させ、10%のPd/C(〜200mg)で処理し、それに続いて濃塩酸(0.1mL)で処理した。この物質を40psiのH2圧力で6時間振盪し、ろ過し、乾燥するまで濃縮した。得られた中間体C残留物をジエチルエーテルで洗浄し、それ以上精製しないでそのまま用いた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.07-2.12 (m, 2H), 2.38 (br s, 4H), 2.55-2.59 (m, 2H), 2.68 (s, 3H), 3.86 (br s, 2H), 3.99 (br s, 2H), 4.70 (br s, 1H, 6.95 (dd, 1H, J = 1.8 Hz, 7.8 Hz), 7.07 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.16 (br s, 1H), 7.34 (t, 1H, J = 7.8 Hz), 8.44 (br s, 2H)。
【0129】
中間体D
3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミン塩酸塩
【化24】

中間体Cに関して説明した方法に従って製造し、中間体D0.032g(15%の収率)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.56-1.67 (m, 2H); 1.86-1.95 (m, 2H); 2.15-2.19 (m, 5H); 2.51-2.63 (m, 2H); 3.66 (s, 2H); 4.28-4.37 (m, 1H); 6.75 (dd, 1H, J = 2.1, 8.1 Hz); 6.84 (d, 1H, J = 7.5 Hz); 6.91 (s, 1H); 7.17 (t, 1H, J = 7.8 Hz)。
【0130】
中間体E
メチル−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化25】

3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンゾニトリル(5g,23.1mmol)をギ酸/H2Oの80%溶液に溶解させた。Pt(IV)O(0.524g,2.31mmol)を添加し、この反応混合物を撹拌し、70℃で16時間加熱した。続いてこの反応液をろ過し、新しいPt(IV)O(0.262g,1.15mmol)を添加した。この反応液を撹拌し続け、さらに4時間加熱した。この時点で、この反応をLC/MSでモニターしたところ、反応の完了が示された。この反応混合物をろ過し、ギ酸溶液を真空中で除去した。残留した薄黄色の半固体を塩化メチレンに溶解させ、飽和NaHCO3、H2O、およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濃縮し、それに対応するアルデヒド3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンズアルデヒド(77%)3.95mgを得た。LC/MS[M+H]+計算値:220.29、実測値:220.2。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.98 (s, 1H), 7.51 (m, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.20 (m, 2H), 4.76 (m, 1H), 3.30 (m, 4H), 2.81 (s, 3H), 2.62 (m, 2H), 2.23 (m, 2H)。生成物がそれ以上精製しないで使用するのに十分な程度純粋であることが確認された。このアルデヒドを、MeOH中の2.0Mメチルアミン50mLに溶解させた。触媒量の10%Pd/Cを添加し、混合物を3atmで4時間水素化した。反応のLC/MSのモニターにより、反応の完了が示された。反応混合物をろ過し、濃縮した。CH2Cl2/CH3OH/NH3OHの9/0.9/0.1の混合物を用いたSiO2クロマトグラフィーによる精製により、中間体Eを4.0g(90%の収率)得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3, 300K) δ 7.25 (t, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.98 (d, 1H), 6.86 (d, 1H), 5.06 (s, 1H), 4.40 (m, 1H), 3.87 (d, 2H), 2.82 (m, 2H), 2.49 (m, 5H), 2.40 (s, 3H), 2.14 (m, 2H), 1.91 (m, 2H)。
【0131】
中間体F
メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化26】

中間体Eに関して説明した方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 (t, 1H), 6.83 (d, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 6.71 (d, 1H), 4.53 (m, 1H), 3.71 (s, 2H), 3.11 (bs, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 2.07 (m, 11H)。
【0132】
実施例1
6−(4−メトキシ−フェニル)−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド
【化27】

1A.6−(4−メトキシ−フェニル)−ニコチン酸
【化28】

DME/EtOH/H2O(7/2/1mL)中の6−クロロ−ニコチン酸メチルエステル(1mmol、0.216g,1当量)の撹拌溶液に、Cs2CO3(2mmol、0.650g,2当量)、それに続いて4−メトキシフェニルボロン酸(1mmol、0.151g,1当量)、Pd(PPh32Cl2(約10mg)を添加し、この反応液を撹拌し、90℃で1時間加熱した。この反応液を濃縮し、クロマトグラフィー(SiO2、濃度勾配100%CH2Cl2〜98/2CH2Cl2/MeOH)によって精製した。残留した物質を1NのNaOH(1.5当量)を用いて50℃で加水分解し、続いて1NのHCl(1.5当量)で中和した。得られた白色の固体をろ過し、回収し、次に真空中で65℃で一晩乾燥させ、1A(0.120g)を得た。(50%の収率)。
【0133】
1B.6−(4−メトキシ−フェニル)−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド
【化29】

CH2Cl2(10mL)中の1A(0.87mmol,0.200g,1.0当量)の撹拌溶液に、EDCI(1.0mmol,0.199g,1.20当量)を添加し、この反応液をさらに5分間撹拌した。これに、中間体C(0.87mmol,0.214g,1.0当量)、および、DMAP(約0.010g)を添加した。この反応液を1時間撹拌し、CH2Cl2(50mL)で希釈し、水(10mL)との間で分配した。有機層を回収し、乾燥させ(Na2SO4)、次に、クロマトグラフィーにかけ(SiO2,95/5のCH2Cl2/(MeOH中の2NのNH3)1B(0.230g)を白色の固体として得た(58%の収率)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.79 (m, 2H), 1.91 (s, 4H), 1.97 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 3.00 (br s, 2H), 3.83 (s, 3H), 4.45 (d, 2H, J = 5.7 Hz), 4.55 (m, 1H), 6.72 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 8.83 (s, 1H), 6.85 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.06 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.22 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 8.02 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 8.10 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 8.34 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 9.07 (d, 1H, J = 1.8 Hz), 9.12 (m 1H)。
【0134】
実施例2
N−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェニル−ニコチンアミド
【化30】

実施例1で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.05 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.03 (d, 2H), 7.79 (d, 1H), 7.46 (m, 3H), 7.25 (m, 1H), 6.92 (m, 2H), 6.85 (d, 1H), 6.81 (m, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.03 (m, 10H)。
【0135】
実施例3
4−(5−{[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ピリジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【化31】

3A.(6−ブロモ−ピリジン−3−イルメチル)−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化32】

CH2Cl2中の中間体C(5.0mmol,1.02g,1.25当量)の撹拌溶液に、6−ブロモ−ピリジン−3−カルバルデヒド(3.3mol,0.62g,1.0当量)、および、AcOH(6.6mmol,0.40mL,2.0当量)を添加した。この反応液を20分間撹拌し、次にNaB(OAc)3H(9.9mmol,1.05g)を添加した。この反応液を室温で4時間撹拌し、CH2Cl2(100mL)で希釈し、次にNaHCO3との間で分配した。有機残留物を回収し、揮発物質を除去して、3A(〜1.0g)を黄色の発泡体として得た。この物質をそれ以上精製しないで次の反応に用いた。
【0136】
3B.4−(5−{[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ピリジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【化33】

DME/EtOH/H2O(7/2/1mL)中の3A(0.24mmol,0.100g,1当量)の溶液にCs2CO3(0.48mmol,0.156g,2当量)、それに続いて4−シアノフェニルボロン酸(0.48mmol,0.070g,2当量)、および、Pd(PPh32Cl2(約10mg)を添加し、この反応液をマイクロ波の条件下で加熱した(140℃で15分間)。この反応液を濃縮し、分取HPLCクロマトグラフィー(CH3CN/H2Oの濃度勾配)によって精製し、3B(0.70g)を無色の油として得た(70%の収率)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.72 (m, 2H), 1.92 (s, 4H), 1.98 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 2.99 (m, 2H), 3.67 (s, 2H), 3.75 (s, 2H), 4.51 (m, 1H), 6.68 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.87 (m, 2H), 7.19 (t, 1H, J = 7.5 Hz), 7.87-7.96 (m, 2H), 8.05 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 8.27 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 8.64 (s, 1H)。
【0137】
実施例4
[6−(4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化34】

実施例3で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.08-2.13 (m, 2H), 2.22 (s, 4H), 2.43 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 3.85 (m, 5H), 4.21 (s, 2H), 4.33 (m, 2H), 4.71 (m, 1H), 7.00 (d, 1H, J = 9.0 Hz), 7.10-7.14 (m, 3H), 7.20 (s, 1H), 7.37 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 8.09 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 8.25 (m,1 H), 8.30 (m, 1H), 8.82 (s, 1H)。
【0138】
実施例5
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−[6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アミン
【化35】

実施例3で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.88 (m, 2H), 2.02 (s, 4H), 2.10 (m, 2H), 2.35 (s, 3H), 3.05-3.08 (m, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.74 (s, 2H), 4.65 (m, 1H), 6.70 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.89-6.91 (m, 2H), 7.22 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 7.45 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.86 (dd, 1H, J = 7.8 Hz), 7.95 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 8.20 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 8.60 (s, 1H)。
【0139】
実施例6
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェニル−ピリジン−3−イルメチル)−アミン
【化36】

実施例3で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.84-1.86 (m, 2H), 2.0 (s, 4H), 2.07-2.12 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 3.17-3.25 (m, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.74 (s, 2H), 4.58 (m, 1H), 6.73 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 6.84-6.91 (m , 2H), 7.22 (t, 1H, J = 7.8 Hz), 7.41-7.50 (m, 3H), 7.81 (dd, 1H, J = 8.1 Hz), 7.90 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 8.08 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 8.58 (s, 1H)。
【0140】
実施例7
[6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化37】

実施例3で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.88-1.92 (m, 2H), 2.00 (s, 4H), 2.10-2.16 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 3.28-3.30 (m, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.73 (s, 2H), 4.60 (m, 1H), 6.75 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 6.90-6.92 (m, 2H), 7.22 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 7.27-7.33 (m, 2H), 7.83 (dd, J = 8.1 Hz, 1.5 Hz), 8.10-8.14 (m, 1H), 8.58 (d, 1H, J = 1.5 Hz)。
【0141】
実施例8
N−(3−(1−メチルピペリン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−N−メチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
【化38】

5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−カルボン酸(0.120g,.5mmol)をCH2Cl2(15mL)中で撹拌した。塩化オキサリル(.192ml、1.5mmol)を添加し、この反応液を撹拌した。ピペットで2滴のDMFを添加し、あわ立たせた反応混合物をさらに2時間撹拌した。この反応混合物を乾燥するまで濃縮し、残留した塩化オキサリルをCH2Cl2(3×20ml)を用いて共沸させた。得られた薄黄色の固体を真空中で4時間乾燥させた。固体をCH2Cl2(10ml)に溶解させ、中間体E(0.100g,0.5mmol)を添加し、この反応液を16時間撹拌させた。LC/MSのモニターによって、反応の完了が示された。この反応液をCH2Cl2(20mL)で希釈し、ブライン(3×20mL)で洗浄し、その後MgSO4上で乾燥させた。乾燥するまで濃縮し、オフホワイト色の固体を得た。CH2Cl2/CH3OH/NH3OHの9/0.9/0.1の混合物を用いたSiO2クロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物34.2mg(20%の収率)を白色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.72 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.25 (m, 1H), 6.85 (m, 4H), 4.80 (d, 2H), 4.30 (m, 1H), 3.10 (d, 3H), 2.68 (m, 2H), 2.30 (m, 5H), 1.98 (m, 2H), 1.83 (m, 2H)。
【0142】
実施例9
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化39】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 1.75-1.90 (m, 2H), 1.9-2.1 (m, 2H), 2.30 (m, 3H), 2.6-2.75 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.25-4.37 (m, 1H), 4.60 ( d, 2H, J = 5.7 Hz), 6.86-6.91 (m, 5H), 6.98-7.01 (m, 2H), 7.74-7.77 (m, 2H)。
【0143】
実施例10
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化40】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3, 300K) 1.81- 1.89 (m, 2H), 1.96-2.03 (m, 2H), 2.24-2.30 (m, 5H), 2.65-2.68 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 4.30-4.34 (m, 1H), 4.62 (d, 2H, J = 6.0), 6.60-6.61 (m, 2H), 6.83-6.86 (m, 1H), 6.92-6.96 (m, 4H), 7.20-7.21 (m, 1H), 7.60-7.63 (m, 2H)。
【0144】
実施例11
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化41】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 1.96-2.09 (m, 9H), 2.30 (s, 1H,) 3.05-3.15 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.45-4.55 (m, 1H), 4.60 (d, 2H, J = 6.0), 6.81-7.15 (m, 7H), 7.72-7.75 (m, 2H)。
【0145】
実施例12
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化42】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 1.91-2.14 (m, 9H), 2.29 (s, 3H), 3.11 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 4.52 (t, 1H,), 4.61 (d, 2H, J = 6.0) 6.60-6.61 (m, 2H), 6.74-6.84 (m, 2H), 6.91-6.94 (m, 3H), 7.20 (m, 1H), 7.59-7.62 ( m, 2H)。
【0146】
実施例13
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化43】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.26 (m, 2H), 6.98 (m, 1H), 6.85 (m, 3H), 4.62 (d, 2H), 4.32 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.30 (m, 5H), 1.97 (m, 2H), 1.88 (m, 2H)。
【0147】
実施例14
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミド
【化44】

【0148】
実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.72 (d, 2H), 7.48 (m, 2H), 7.27 (m, 2H), 6.80 (m, 1H), 4.88 (d, 2H), 4.51 (m, 1H), 3.25 (d, 5H), 2.29 (d, 3H), 2.03 (m, 10H)。
【0149】
実施例15
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化45】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.98 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.44 (s, 1H), 7.27 (t, 1H), 6.90 (m, 3H), 4.67 (bs, 1H), 4.45 (d, 2H), 3.83 (bs, 1H), 2.66(s, 3H), 2.22 (m, 10H)。
【0150】
実施例16
N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェノキシ−ニコチンアミド
【化46】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.61(d,1H), 8.15 (m, 1H), 7.39 (t, 2H), 7.21 (t, 1H), 7.13 (d, 1H), 6.80 (m, 5H), 4.57 (d, 2H), 4.50 (m, 1H), 3.16 (bs, 1H), 2.32 (s, 2H), 2.07 ( m, 10H)。
【0151】
実施例17
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化47】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, 2H), 7.38 (m, 4H), 7.18 (t, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.91 (d, 1H), 6.78 (bs, 1H), 6.69 (d, 1H), 4.59 (d, 2H), 4.44 (m, 1H), 3.47 (s, 1H), 3.16 ( bs, 1H), 2.30 (s,
3H), 2.10 (m, 10H)。
【0152】
実施例18
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化48】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, 2H), 7.36 (m, 4H), 7.19 (t, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.89 (m, 1H), 6.80 (d, 1H), 4.60 (d, 2H), 4.27 (m, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.27 (m, 5H), 1.94 ( m, 2H), 1.91 (m, 2H)。
【0153】
実施例19
6−クロロ−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド
【化49】

実施例8で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.73 (d, 1H), 8.10 (d, 1H), 7.40 (d, 1H), 7.24 (t, 1H), 6.89 (d, 1H), 6.79 (m, 2H), 4.59 (d, 2H), 4.49 (m, 1H), 3.09 (bs, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.03 (m, 10H)。
【0154】
実施例20
[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン
【化50】

6−フェノキシニコチンアルデヒド(0.054g,0.272mmol)、および、中間体D(0.100g,0.406mmol)をMeOH(15mL)中で撹拌した。pHが約4.5〜5.0に達するまでピペットで氷酢酸を添加した。この反応液を撹拌し、50℃で20分間加熱した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.014g,0.2mmol)を添加し、この反応液を撹拌し続け、16時間加熱した。反応のLC/MSのモニターにより、反応の完了が示された。この反応液をH2O(1mL)でクエンチし、乾燥するまで濃縮した。残留物を塩化メチレンに再溶解させ、ブライン(3×15mL)で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、乾燥するまで濃縮した。CH2Cl2/CH3OH/NH3OH9/0.9/0.1の混合物を用いたSiO2クロマトグラフィーにより精製して、望ましい目標の化合物42mg(23%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.13 (d, 1H), 7.70 (m, 1H), 7.39 (m, 2H), 7.18 (m, 4H), 6.87 (m, 4H), 4.32 (m, 1H), 3.75 (d, 4H), 2.69 (m, 2H), 2.30 (m, 5H), 19.7 (m, 2H), 1.85 (m, 2H), 1.70 (bs, 2H)。
【0155】
実施例21
[5−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化51】

実施例20で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.78 (m, 2H), 7.20 (m, 3H), 6.91 (d, 1H), 6.83 (bs, 1H), 6.74 (d, 1H), 6.48 (s, 1H), 4.53 (m, 1H), 3.91 (d, 4H), 3.11 (bs, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.03 (m, 10H)。
【0156】
実施例22
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン
【化52】

実施例20で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.13 (s, 1H), 7.72 (m, 1H), 7.41 (t, 2H), 7.18 (m, 4H), 6.88 (d, 2H), 6.81 (bs, 1H), 6.72 (d, 1H), 4.53 (m, 1H), 3.76 (d, 4H), 3.14 (bs, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.05 (m, 10H)。
【0157】
実施例23
[5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【0158】
【化53】

実施例20で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.7
1 (d, 2H), 7.44 (d, 2H), 7.22 (m, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.85 (bs, 1H), 6.74 (d, 1H), 6.54 (s, 1H), 4.53 (m, 1H), 3.64 (d, 4H), 3.10 (bs, 1H), 2.30 (d, 6H), 2.01 (m, 10H)。
【0159】
実施例24
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド
【化54】

24A.5−ブロモピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−2,3−ジメチル−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルオキシ)ベンジルアミド
【化55】

CH2Cl2(25mL)中の5−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸(0.2g,1mmol)の撹拌した溶液/懸濁液に、塩化オキサリル(0.26mL,3mmol)、および、DMF(1滴)を添加した。ガスが発生し、全部の固体を溶解させた。1時間後、この反応液を蒸発させ、ポンプ注入した。この物質をCH3CN(10mL)に溶解させ/懸濁させ、次に中間体C(0.25g,1mmol)、および、ジイソプロピルエチルアミン(2mL)を添加した。白色の固体が形成した(DIEA.HCl)。1.5時間後、この反応液をろ過し、ろ液を蒸発させ、CH2Cl2に溶解させ、ろ過し、シリカゲルでのクロマトグラフィーで処理し、CH2Cl2中の0〜10%メタノール+1%水酸化アンモニウムの濃度勾配で溶出させた。生成物分画を蒸発させ、CH2Cl2に溶解させ、1MのNaOHで洗浄し(それにより残留した塩酸塩を除去した)、蒸発させ、24Aを0.25g得た(58%の収率)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.30 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.78 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.25(dd, J = 2.3 Hz, J = 8.2 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.88 - 6.80 (m, 2H), 6.74 - 6.68 (m, 1H), 4.50 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 3.03 - 2.96 (m, 2H), 2.52 - 2.47 (m, 3H), 2.03 - 1.87 (m, 6H), 1.77 - 1.68 (m, 2H)。
【0160】
24B.5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド
【化56】

24A(0.11g,0.25mmol)、および、3−メトキシフェニルボロン酸(0.063g,0.5mmol)をDME/H2O/EtOH(7/3/2)4mL中で混合し、K2CO3(0.14g,1mmol)、および、コンビフォス(CombiPhos)PXPd2触媒(7mg)を添加した。この混合物をマイクロ波によって150℃で5分間加熱した。この反応液を2相に分離させ、有機(上部)相をろ過し、蒸発させた。これをCH2Cl2(4mL)に溶解/懸濁し、ろ過した。ろ液をSiO2でのクロマトグラフィーにかけ、CH2Cl2中の0〜10%MeOH+1%NH4OHの濃度勾配で溶出させ、24Bを0.108g得た(92%の収率)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.29 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.29 (dd, J = 8.1 Hz, J = 2.3 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.49 - 7.42 (m, 1H), 7.39 - 7.32 (m, 2H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.07 - 7.02 (m, 1H), 6.90 - 6.83 (m, 2H), 6.75 - 6.69 (m, 1H), 4.55 - 4.44 (m, 3H), 3.85 (s, 3H), 3.08 - 2.98 (m, 2H), 2.18 (s, 3H), 2.06 - 1.87 (m, 6H), 1.80 - 1.70 (m, 2H)。
【0161】
実施例25
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0162】
【化57】

実施例24で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.27 (t, J = 6.4 Hz, 1H), 8.91 (d, J =2.0 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 8.2 Hz, J = 2.3 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.79 - 7.74 (m, 2H), 7.20 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.12 - 7.07 (m, 2H), 6.92 - 6.86 (m, 2H), 6.83 - 6.78 (m, 1H), 4.47 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.35 - 4.26 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 2.63 - 2.55 (m, 2H), 2.19 - 2.10 (m, 5H), 1.95 - 1.85 (m, 2H), 1.67 - 1.53 (m, 2H)。
【0163】
実施例26
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド
【化58】

実施例24で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9
.30 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 8.96 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.28 (dd, J = 8.2 Hz, J = 2.3
Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.84 - 7.77 (m, 2H), 7.58 - 7.43 (m, 3H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 6.93 - 6.78 (m, 3H), 4.48 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.36 - 4.25 (m, 1H), 2.65 - 2.55 (m, 2H), 2.21 - 2.09 (m, 5H), 1.97 - 1.84 (m, 2H), 1.67 - 1.52 (m, 2H)。
【0164】
実施例27
5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド
【化59】

実施例24で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.25 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 8.91 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 8.5 Hz, J = 2.3 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.4 Hz , 1H), 7.79 - 7.73 (m, 2H), 7.21 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.13 - 7.06 (m, 2H), 6.90 - 6.82 (m, 2H), 6.75 - 6.70 (m, 1H), 4.56 - 4.50 (m, 1H), 4.47 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.10 - 3.00 (m, 2H), 2.23 - 2.15 (m, 3H), 2.07 - 1.88 (m, 6H), 1.81 - 1.70 (m, 2H)。
【0165】
実施例28
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミド
【化60】

【0166】
実施例24で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.29 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.30 (dd, J = 8.1 Hz, J = 2.4 Hz, 1H), 8.13 - 8.09 (m, 1H), 7.49 - 7.41 (m, 1H), 7.38 - 7.32 (m, 2H), 7.24 - 7.17 (m, 1H), 7.07 - 7.02 (m, 1H), 6.92 - 6.86 (m, 2H), 6.84 - 6.79 (m, 1H), 4.48 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.35 - 4.25 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 2.65 - 2.55 (m, 2H), 2.20 - 2.08 (m, 5H), 1.96 - 1.85 (m, 2H), 1.67 - 1.54 (m, 2H)。
【0167】
実施例29
5−フェニルピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド
【化61】

実施例24で説明されている方法に従って製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.29 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 8.95 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 9.2 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.84 - 7.76 (m, 2H), 7.59 - 7.44 (m, 3H), 7.21 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 6.91 - 6.83 (m, 2H), 6.75 - 6.68 (m, 1H), 4.55 - 4.44 (m, 3H), 3.05 - 2.96 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.04 - 1.88 (m, 6H), 1.79 - 1.70 (m, 2H)。
【0168】
実施例30
5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【化62】

【0169】
30A.5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−カルボニルクロリド
【化63】

CH2Cl2中の4−メトキシ塩化ベンゾイル(9.0g,53mmol)の撹拌溶液に、エチル2−オキシモ(oximo)−オキザメート(7.0g,53mmol)、および、Et3N(7.4mL,53mmol)のCH2Cl2(10mL)溶液を0℃でゆっくり添加した。この反応液を1時間撹拌し、室温に温めた。この反応液をNaHCO3(飽和)、続いてNaCl(飽和)で分配した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、回転させながら蒸発させ、白色の固体を得た(〜15g)。次に、この白色の固体をDMF(100mL)に溶解させ、150℃に4時間加熱するか、または、LC−MSによって全部の反応が完了したことがわかるまで加熱した。このDMFをEtOAc(1L)で希釈し、H2O(4×500mL)およびNaCl(飽和)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、回転させながら蒸発させ、未精製のエステルを得た。このエステルをMeOH(〜100mL)から再結晶させ、純粋な物質を得た(〜10.2g,それでもなおMeOHで湿潤していた)。次に、この材料をTHF(50mL)に溶解させ、次にMeOH(30mL)および1NのNaOH(53mL)を添加した。5分間後、LC−MSによってこの反応が完了していることを確認した。次に、揮発性物質をロータリーエバポレーションによって除去し、残留した水性懸濁液を1NのHCl(53mL)でクエンチした。得られた固体をろ過し、真空中で60℃で一晩乾燥させ、白色の固体を得た(6.7g,76%)。得られた固体をCH2Cl2中で撹拌し、触媒性のDMF(1滴)、続いて塩化オキサリル(1.3当量)を添加した。この反応は概して20〜30分間で完了し、高真空下で溶媒を除去した後、30Aをそれ以上精製しないで次の反応で用いた。
【0170】
30B.5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド
【0171】
【化64】

実施例8に記載の手法に類似した手法で30Aを反応させることによって、30Bを製造した。1H NMR (CDCl-3) δ 1.92 - 2.15 (m, 8H), 2.30 (s, 3H), 3.12 (br s, 2H), 3.90 (s, 3H), 4.54 - 4.52 (m, 1H), 4.65 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.92 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 11.5 Hz, 2H), 7.28 - 7.25 (m, 1H), 8.11 (d, J = 11.5 Hz, 2H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
Gは、
【化2】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項2】
Gは、
【化3】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される、
請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項3】
Aは−C(=O)−である、請求項2に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項4】
1は、HまたはC14アルキルから選択され;
Dは、式II、III、IV、VまたはVI:
【化4】

で示される部分から選択され;そして、
Eは、−J−Arまたはハロゲンであり、ここにおいてJは、−O−、または、結合であり、Arは、上記で定義された通りである、
請求項2に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項5】
Gは、
【化5】

から選択され;
1は、Hまたはメチルであり;
2は、水素またはメチルであり;
Aは、−C(=O)−であり;
Dは、式III、IV、VまたはVI:
【化6】

で示される部分であり;そして、
Eは、フェニル、フェノキシまたは−Clもしくは−O−CH3で置換されたフェニルである、
請求項2に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項6】
化合物は以下から選択される、請求項2に記載の化合物、または、それらいずれかの化合物のインビボで加水分解性の前駆体、もしくは、製薬上許容できる塩:
6−(4−メトキシ−フェニル)−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド;
N−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェニル−ニコチンアミド;
4−(5−{[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ピリジン−2−イル)−ベンゾニトリル;
[6−(4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−[6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェニル−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
N−(3−(1−メチルピペリン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−N−メチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−(8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェノキシ−ニコチンアミド;
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
6−クロロ−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド;
[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[5−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド;
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド;
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミド;および、
5−フェニルピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド。
【請求項7】
Aは−C(=O)−である、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項8】
Aは−CH2−である、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項9】
1は、HまたはC14アルキルから選択され;
Dは、式II、III、IV、V、VIまたはVII:
【化7】

で示される部分から選択され;
Eは、−J−Arまたはハロゲンであり;
Jは、−O−または結合であり;そして、
Arは、上記で定義された通りである、
請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項10】
Gは、
【化8】

から選択され;
1は、Hまたはメチルであり;
2は、水素またはメチルであり;
Aは、−C(=O)−であり;
Dは、式III、IV、V、VIまたはVII:
【化9】

で示される部分であり;
Eは、J−Arであり;
Jは、結合であり;そして、
Arは、フェニル、フェノキシまたは−Clもしくは−O−CH3で置換されたフェニルである、
請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項11】
Gは、
【化10】

である、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項12】
Gは、
【化11】

である、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項13】
Dは、式VまたはVI:
【化12】

で示される、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項14】
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であり、ここにおいてArは、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、−CN、およびOR7から選択される、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項15】
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分であり、ここにおいてArは、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、ハロゲン、−CN、およびOR7から選択される、請求項14に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項16】
Arは、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、Cl、F、−CN、OCF3、およびOCH3から選択される、請求項15に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項17】
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であり、Arは、非置換である、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項18】
Jは、結合であり、Arは、フェニル、フェノキシまたは−Clもしくは−O−CH3で置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩。
【請求項19】
JはOである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
Jは結合である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
以下から選択される、請求項1に記載の化合物、またはそれらいずれかの化合物のインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩:
6−(4−メトキシ−フェニル)−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド;
N−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェニル−ニコチンアミド;
4−(5−{[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−メチル}−ピリジン−2−イル)−ベンゾニトリル;
[6−(4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−[6−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェニル−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリジン−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
N−(3−(1−メチルピペリン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−クロロフェニル)−N−メチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−メトキシ−フェニル)−フラン−2−カルボン酸3−(8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−6−フェノキシ−ニコチンアミド;
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド;
5−フェニル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジルアミド;
6−クロロ−N−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−ニコチンアミド;
[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[5−(4−フルオロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−(6−フェノキシ−ピリジン−3−イルメチル)−アミン;
[5−(4−クロロ−フェニル)−イソオキサゾール−3−イルメチル]−メチル−[3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジル]−アミン;
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド;
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド;
5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−カルボン酸3−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)ベンジルアミド;
5−フェニルピリジン−2−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)ベンジルアミド;および、
5−(4−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−カルボン酸3−((1R,3R,5S)−8−メチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルオキシ)−ベンジルアミド。
【請求項22】
MCH1受容体の調節が有益である病気または状態の治療または予防方法であって、それらの病気または状態に罹った被検体に、治療有効量の式I:
【化13】

[式中、
Gは、
【化14】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/または、C38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む上記方法。
【請求項23】
病気または状態が、気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
MCH1受容体の調節が有益である病気または状態の治療または予防方法であって、それらの病気または状態に罹った被検体に、治療有効量の式I:
【化15】

[式中、
Gは、
【化16】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または、結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む上記方法。
【請求項25】
病気または状態が、気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛の治療または予防方法であって、それらに罹った患者に、治療有効量の式I:
【化17】

[式中、
Gは、
【化18】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および、0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む上記方法。
【請求項27】
気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛の治療または予防方法であって、それらに罹った被検体に、治療有効量の式I:
【化19】

[式中、
Gは、
【化20】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素、または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−、または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および、0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を投与することを含む上記方法。
【請求項28】
少なくとも1種の製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤および/または担体、および、式I:
【化21】

[式中、
Gは、
【化22】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を含む医薬組成物。
【請求項29】
MCH1受容体の調節が有益である病気または状態の治療または予防方法であって、それらの病気または状態に罹った患者に、治療有効量の請求項28に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
【請求項30】
病気または状態が、気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
製薬上許容できる希釈剤、潤滑剤、または担体、および式I:
【化23】

[式中、
Gは、
【化24】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩を含む医薬組成物。
【請求項32】
MCH1受容体の調節が有益である病気または状態の治療または予防方法であって、それらの病気または状態に罹った被検体に、治療有効量の請求項31に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
【請求項33】
病気または状態が、気分の変調、不安またはうつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害および双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
式I:
【化25】

[式中、
Gは、
【化26】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の、MCH1受容体の調節が有益である病気または状態を治療または予防するための使用。
【請求項35】
病気または状態が、気分の変調、不安またはうつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害および双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項34に記載の使用。
【請求項36】
式I:
【化27】

[式中、
Gは、
【化28】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO2
7から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の、MCH1受容体の調節が有益である病気または状態を治療または予防するための使用。
【請求項37】
病気または状態が、気分の変調、不安またはうつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害および双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項36に記載の使用。
【請求項38】
式I:
【化29】

[式中、
Gは、
【化30】

であり;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、または、−C38シクロオキシアルキルであり;
2は、水素または−C14アルキルであり;
Aは、−CH2−または−C(=O)−であり;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arであり;
Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり;
Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系であり;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキ
ニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、および−CO27から選択され;
nは、1、2または3であり;そして、
7およびR8は、それぞれ独立して、水素、CF3、C16アルキル、および/またはC38シクロアルキルである]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の、MCH1受容体の調節が有益である病気または状態を治療または予防するための医薬品製造における使用。
【請求項39】
病気または状態が、気分の変調、不安、うつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害、双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、および/または疼痛である、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
式I:
【化31】

[式中、
Gは、
【化32】

から選択され;
1は、H、−C16アルキル、C16ハロアルキル、−C38シクロアルキル、および−C38シクロオキシアルキルから選択され;
2は、水素または−C14アルキルから選択され;
Aは、−CH2−または−C(=O)−から選択され;
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員の芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であるか、または、
Dは、窒素、酸素または硫黄から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する8、9または10員の縮合芳香族複素環式部分(ここにおいて、該ヘテロ原子のうち1個以下が、酸素または硫黄である)であり;
Eは、水素、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、−CO27、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、C16アルコキシ、C38シクロアルキル、−O−CH2−O−、または−J−Arから選択され;
ここにおいて、Jは、−O−、−CH2−、−O−CH2−、または結合であり、Arは、0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する5または6員の芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分から選択されるか、または、0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子、および0または1個の硫黄原子を有する8、9または10員の縮合芳香族環系もしくはヘテロ芳香族環系から選択され;
ここにおいてArは、非置換であるか、または、1、2または3個の置換基を有し、該置換基は、それぞれ独立して、−C16アルキル、−C26アルケニル、−C26アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−CONR78、−S(O)n7、−NR78、−CH2NR78、−OR7、−CH2OR7、−NC(=O)R7、または−CO27から選択され;
ここにおいて、nは、1、2または3であり;そして、
ここにおいて、R7およびR8は、独立して、水素、C16アルキル、またはC38シクロアルキルから選択される]
で示される化合物、またはそのインビボで加水分解性の前駆体、もしくは製薬上許容できる塩の、MCH1受容体の調節が有益である病気または状態を治療または予防するための医薬品の製造における使用。
【請求項41】
病気または状態が、気分の変調、不安またはうつ病、全般性不安障害、パニック発作、パニック障害、強迫性障害および双極性障害、肥満症および関連障害、摂食障害、精神障害、神経障害、ならびに疼痛である、請求項40に記載の使用。

【公表番号】特表2009−522354(P2009−522354A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549451(P2008−549451)
【出願日】平成19年1月3日(2007.1.3)
【国際出願番号】PCT/SE2007/000003
【国際公開番号】WO2007/078251
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】