説明

医用画像作成表示装置およびプログラム

【課題】S-CPRを用いて血管等の管腔状組織の断面を表示させて読影を行うような場合に、実際よりも括れて表示されたり、途切れたように表示された場合においても、S-CPR画像を作成する際に管腔状組織の中心を通らない曲線を直線化したことによりそのような表示がなされているのか否かを容易に判別する。
【解決手段】外部操作装置2から、読影用画像表示の要求があったか否かの判断を行い(S11)、要求があった場合には、画像データ記憶部12に記憶された3次元医用画像データからS-CPR画像を作成し(S12)、作成画像記憶部13に格納する(S13)。次に3次元医用画像データからVR画像を作成し(S14)、作成画像記憶部13に格納する(S15)。作成画像記憶部13に格納されたS-CPR画像とVR画像は、画像表示部14の表示画面上に上下に並列されるように表示される(S16)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像診断を支援する医用画像作成表示装置およびプログラムに関するものであり、詳しくは、Straightened CPR画像を作成表示する医用画像作成表示装置およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
医用画像において例えば血管や腸等の管腔状組織を表示させる場合、管腔状組織の長手方向にその中心線に沿うように曲線を描き、その曲線を直線に変換して得られた画像を表示するStraightened CPR画像(以下、S-CPR画像と記述する)と称される手法が一般的に知られている(例えば、特許文献1を参照)。このようなS-CPRの画像を用いれば、3次元的に走行する管腔状組織の全長を一つの画面上に表示することができるので、血管などの管腔状組織の管径の変化等を読影する際に極めて有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−283373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のS-CPRの手法は血管等の管腔状組織に沿って求めた曲線が直線となるように表示する手法であるが、このようなS-CPRの手法においては、求めた曲線が、管腔状組織の略中心を通る軌跡となっていることが必要な条件となる。管腔状組織の中心を通らない曲線を直線化した場合、正常な管腔状組織が実際よりも細く表示されたり、途切れたように表示される虞があり、正確な診断を効率的に行うことができない、という問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、S-CPR画像を用いて血管等の管腔状組織の断面を表示させて読影を行うような場合に、想定される状態よりも細く表示されたり、途切れたように表示された場合において、実際にそのような変化が生じているのか、S-CPR画像を作成する際に管腔状組織の中心を通らない曲線を直線化したことによりそのような表示がなされているだけなのかを容易に判別することができ、正確な診断を効率的に行い得る医用画像作成表示装置およびプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願発明は、Straightened CPR画像(直線化CPR画像)およびボリュームレンダリング画像を1つの画面上に対応させて、同時にまたは順次に表示することを特徴とするものである。
【0007】
すなわち、本願発明の医用画像作成表示装置は、3次元化された医用画像中の対象となる管腔状組織について、その長軸方向に沿った曲線を取得し、その得られた曲線を直線に変換するようにして直線化CPR画像を得る直線化CPR画像形成手段と、この直線化CPR画像形成手段により得られた画像の少なくとも一部について、ボリュームレンダリング法を用いてボリュームレンダリング画像を形成するボリュームレンダリング画像形成手段と、直線化CPR画像およびボリュームレンダリング画像を、1つの表示画面上に同時にまたは順次に表示させる画像表示手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
また、前記ボリュームレンダリング法は、直線化された複数の管腔状組織部位の各々について、不透明度および色関数の少なくとも一方を個別に設定する方法であることが好ましい。
【0009】
また、前記ボリュームレンダリング画像は前記直線化された複数の管腔状組織の長手方向の一部領域であって、その中心線付近部分について形成することが好ましい。
【0010】
また、前記管腔状組織を、例えば血管とした場合に特に有効である。
【0011】
さらに、本願発明の医用画像作成表示プログラムは、
3次元化された医用画像中の対象となる管腔状組織について、その中心線付近の断面上の形状解析を行う医用画像作成表示プログラムであって、
前記管腔状組織について、その長軸方向に沿った曲線を取得し、その得られた曲線を直線に変換するようにして直線化CPR画像を得る直線化CPR画像形成処理ステップと、この直線化CPR画像形成手段により得られた画像の少なくとも一部について、ボリュームレンダリング法を用いてボリュームレンダリング画像を形成するボリュームレンダリング画像形成処理ステップと、直線化CPR画像形成手段からの直線化CPR画像およびボリュームレンダリング画像形成手段からのボリュームレンダリング画像とを同時にまたは順次に表示させる画像表示処理ステップを、前記コンピュータにおいて実行せしめることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の医用画像作成表示装置およびプログラムによれば、S-CPR画像を用いて血管等の管腔状組織の読影を行う場合において、管腔状組織が実際よりも細く表示されたり、途切れたように表示された場合においても、そのS-CPR画像に対応するVR画像により、管腔状組織の系路に沿って引かれた経路線が管腔状組織の中心線から外れているような場合に、実際にそのような変化が生じているのか、S-CPR画像を作成する際に管腔状組織の中心を通らない曲線を直線化したことによりそのような表示がなされているだけなのかを容易に判別することができ、正確な診断を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例に係る医用画像作成表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る医用画像作成表示プログラムの内容を示すフローチャートである。
【図3】対象となる管腔状組織の元画像を示す図である。
【図4】指定操作の一例を示す図である。
【図5】経路曲面設定処理の一例を示す図である。
【図6】経路画像の一例を示す図である。
【図7】変更後の経路画像の表示例を示す図である。
【図8】更新後の経路画像の表示例を示す図である。
【図9】経路線設定が正しく行われなかった例を示す図である。
【図10】管腔状組織の一部に欠損部Dが生じているように見えるS-CPR画像の一例を示す図である。
【図11】管腔状組織のVR画像を示す図である。
【図12】対象となる管腔状組織のS-CPR画像とVR画像とが画像表示部に同時に並列表示された様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る医用画像作成表示装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示す医用画像作成表示装置は、MRI、CT、核医学等の画像診断システムにより得られた生体内の3次元画像データに基づき、観察対象とされる、血管、腸管、気管、食道管、膵管、胆管、脊髄、神経管等の管腔状組織の長軸方向に亘る観察用画像を作成するものであり、コンピュータ(ハードおよびソフト)等からなる画像作成部(制御部)11と、画像診断システムにより得られた生体内の3次元画像データが記憶されてなる画像データ記憶部12と、画像作成部(制御部)11により作成された画像が記憶される作成画像記憶部13と、画像作成部(制御部)11により作成された作成画像(straightened CPR画像およびボリュームレンダリング画像)が表示される画像表示部14とを備えており、画像作成部(制御部)11は、外部からの指示信号を受け付けるために、マウスやキーボード等からなる、外部の操作装置2からの指示信号が入力されるようになっている。
【0016】
本実施形態の医用画像作成表示装置についてさらに説明すると、上記画像作成部(制御部)11は3次元化された医用画像中の、対象となる管腔状組織について、その長軸方向に沿った曲線を取得し、その得られた曲線を直線に変換するようにしてStraightened CPR画像(直線化CPR画像:以下、S-CPR画像と称する)を得るS-CPR画像形成手段と、このS-CPR画像形成手段により得られた画像の少なくとも一部について、追跡された中心線を直線化しモニタに表示し、さらに中心化された画像に不透明度や色関数を設定できるようボリュームレンダリング法を用いてVR画像を形成するVR画像形成手段と、を備えている。なお、これらのS-CPR画像形成手段とVR画像形成手段とは、CPUやメモリ等のハード的な構成と、メモリに格納されたプログラムによるソフト的な構成とが融合して形成される。
【0017】
図2は、本実施形態に係る医用画像作成表示プログラムの概略的な流れを説明するためのフローチャートである。なお、このプログラムは画像作成部(制御部)11のメモリ内に格納されており、画像作成部(制御部)11のCPUによって実行処理されるものである。
【0018】
まず、外部の操作装置2から、所定の管腔状組織について読影用画像を表示する旨の要求があったか否か、の判断を継続的に行い(要求有無判断ステップ:S11)、要求があったと認識された場合には、対象となる3次元画像データからS-CPR画像を作成する(S12)。3次元画像データはCTやMRIなどの画像から構築されるもので、画像データ記憶部12に記憶される。このようにして作成されたS-CPR画像は作成画像記憶部13に格納される(S13)。上記管腔状組織について、対象となる3次元画像データからボリュームレンダリング画像(以下、VR画像と称する)を作成する(S14)。このようにして作成されたVR画像は、上記S-CPR画像と同様に、作成画像記憶部13に格納される(S15)。作成画像記憶部13に格納されたS-CPR画像とVR画像は、図13に示す如く画像表示部14の表示画面上に対応するようにして上下に並列されるように表示される(S16)。
【0019】
以下、上述した各ステップ(S11〜16)について詳しく説明する。
【0020】
まず、上記ステップ11(S11)の処理における読影画像表示要求があったと判断された場合には、生体内の3次元画像データに基づき、観察対象とされる管腔状組織の長軸方向に亘る観察用画像(S-CPR画像)を作成するステップを実行する(S12)。
【0021】
すなわち、図3に示す元画像20に示された血管組織(管腔状組織)21の長軸方向に沿って延びる経路線の一部を指定する外部操作装置2からの指定操作を受けて、経路線に沿った経路画像を表示する経路画像表示処理を行う。
【0022】
上記経路画像表示処理では、前提として、3次元画像データに基づき、管腔状組織の少なくとも一部が示された元画像20を作成する元画像作成処理が行われる。この元画像20の一例を図3に示す。この元画像20は、人体の心臓の3D画像であり、例えば、MRI画像診断システムを用い、人体を断層撮影することにより得られた3次元画像データ(ボリュームデータ)に基づいて、作成されたものである。なお、この元画像20は、図1に示す外部操作装置2において操作者が所定の操作を行うことにより、表示された心臓の観察方向を変えられるようになっており、操作者は、観察対象とする管腔状組織21(この例では冠状血管。図中斜線を付して示す。)が見やすくなるように観察方向を調整することができる。
【0023】
次に、元画像20上において、上記経路線を表示する経路線表示処理が行われる。この経路線表示処理は、上述のように、元画像20に示された管腔状組織21の長軸方向に沿って延びる経路線の一部を指定する、操作者による指定操作を受けて行われる。
【0024】
この指定操作の一例を図4に示す。図4は上記指定操作の手順を(a)、(b)、(c)の順に示すものである。なお、図4では、上記管腔状組織21のみを拡大して示している。
【0025】
図4に示す指定操作は、上記操作装置2(図1参照)を用いて、元画像20上に示された矢印状のポインタ22の先端部を管腔状組織21内に位置させつつ、該管腔状組織21内を長軸方向に沿って移動させるものである。この指定操作により元画像20上には、ポインタ22の先端部の移動軌跡に沿って経路線23が表示されるようになっている。
【0026】
次いで、表示された経路線23を含んでなる経路曲面を設定する経路曲面設定処理が行われる。この経路曲面設定処理は、例えば以下のように行われる。図5は経路曲面設定処理の一例を説明するための図である。
【0027】
すなわち、表示された経路線23の位置を3次元的に特定し、この経路線23を含むように経路曲面24を設定する。この経路曲面24は、例えば、各々が経路線23と交わる互いに平行な直線群25(図中一部のみ図示)によって構成される。この直線群25の3次元空間上での方向を変えることにより、経路曲面24の形状および向きが変化する。後述する経路曲面24の向きを変更する処理は、例えば、直線群25の方向を変えることにより行われる。
【0028】
次に、設定された経路曲面24上の画像情報が担持されてなる経路画像を作成する経路画像作成処理が行われる。この経路画像作成処理は、CPR手法を用いて行われる。CPR手法は、指定された任意の曲面上の3次元画像データを2次元画像に再構成する手法であり、本実施形態では、経路曲面24上の3次元画像を2次元画像に再構成するために用いられる。なお、図5に示す経路曲面24を平面上に伸展させた状態のCPR画像をStretchedCPR画像と称し、このStretchedCPR画像上の経路線23が直線となるように画像を再構成したものがS-CPR画像である。なお、図6に示す如く、S-CPR画像27上には、画像の中心部を左右方向に直線的に延びた経路線23とともに、再構成された管腔状組織21および他の生体組織29の画像情報が表示されている。
【0029】
次に、必要に応じて、図7のS-CPR画像27に示す経路線23を、上記外部操作装置2(図1参照)を用いて補正する(延長、形状の一部修正を含む)。この補正操作は、図4に示す元画像20上での経路線23の指定操作と同様に行うことが可能である。図7においては、経路線23の延長部分23aが破線で示されており、この延長部分23aが経路線23と一直線になるように補正操作が行なわれる。
【0030】
次に、設定された補正後の経路曲面24上の画像情報が担持されてなる更新後の経路画像(観察用画像)を作成する更新後経路画像作成処理が行なわれ、作成された経路画像が
観察用画像(S-CPR画像)として定義される。
【0031】
図8は観察用画像の表示例を示している。観察用画像とされたS-CPR画像27には、観察対象とされた管腔状組織21の長軸方向に所定長に亘る画像が表示されている。
【0032】
ただし、実際には、このようにして作成されたS-CPR画像(経路画像)27は観察用画像として表示される前に、ビデオRAM等のメモリ手段からなる作成画像記憶部13(図1参照)に一旦格納される(S-CPR画像格納ステップ)。
【0033】
ところで、上述したS-CPR画像27において、S-CPR画像27を作成する際に管腔状組織21の中心線を正しく引くことができず、管腔状組織21から外れてしまったような場合には、視認する方向によっては、図10に示すように一部が分断されたような欠損部Dが表示されてしまう。そこで、本実施形態においては、このS-CPR画像27に対応する管腔状組織21の全部または一部について、VR画像を作成するVR画像作成処理を実施する(S14)。
【0034】
これにより、設定した曲線が血管等の、対象物となる管腔状組織の中心を通っていなくても、ボリュームレンダリングにより奥行きが計算され、通常のCPRでは表示できない「実際に管腔状組織が細くなっているのか、あるいは曲線が管腔状組織の中心を正しく通っていないことによって、あたかも変化が生じているように見えるのか、について判断することができる。
【0035】
すなわち、上記S-CPR画像27の中心線に不透明度や色関数を設定するようにボリュームレンダリング法を用いてVR画像を作成している。
【0036】
VR画像の作成は、ボリュームレンダリング法を用いて行われるが、ボリュームレンダリング法とは、3次元モデルを任意の視点から透視したときの2次元可視画像を作成するに当たり、その2次元可視画像を構成する各画素の画素値を次のようにして求める周知の方法(例えば、レイキャスト法)である。
【0037】
まず、断層撮影領域に対応した3次元空間の各空間座標点を構成するボクセルを用いて、被観察領域を断層撮影して得られたMRI強度値等の画像データ値の空間分布を表す。次に、投影用の2次元平面の各平面座標点を構成する画素(ピクセル)と視点(投影中心)とを結ぶ視線を想定し、各視線上に位置する各ボクセルの画像データ値に基づき、ボクセル毎にその色度(どのような色を持たせるかの度合)および/または不透明度(どの程度不透明かの度合)を決める。そして、各視線上に位置する各ボクセルに対して決められた色度および/または不透明度を視線毎に互いに積算し、この積算値を各視線上に位置する2次元平面の画素に反映させて、被観察領域の2次元可視画像を形成する。
【0038】
ボリュームレンダリング法では、このような一連の処理によって、各視線について得られたMRI強度値(あるいはCT値等)と不透明度との積の加算結果が、その視線の先の画素を有する画素値として採用されることで、2次元可視画像が求められる。
【0039】
このようにして作成されたVR画像28は観察用画像に対応する画像として表示される前に、ビデオRAM等のメモリ手段からなる作成画像記憶部13(図1参照)に一旦格納される(S15)。
【0040】
次に、S-CPR画像格納ステップ(S13)において作成画像記憶部13に格納されていたS-CPR画像27と、VR画像格納ステップ(S15)において作成画像記憶部13に格納されていたVR画像28とが、作成画像記憶部13から読みだされ、画像作成部(制御部)11を介して画像表示部14に送出され、表示される(S16)。
【0041】
図12は、S-CPR画像27とVR画像28が、画像表示部14中の対応する上下位置41、42に同時に並列に表示される様子を示すものであり、被検体である管腔状組織が、S-CPR画像27において、実際よりも細くなったり途切れたように表示された場合においても、その変化表示された部分に対応するVR画像28を観察することで、実際にそのような変化が生じているのか、あるいはS-CPR画像を作成する際に管腔状組織の中心を通らない曲線を直線化したことによりそのような表示となっているのかを容易に判別することができ、正確な読影を効率的に行うことができる。
【0042】
なお、上述した実施形態においては、S-CPR手法により直線化された部分と同等の長さの領域について、VR画像を作成しているが、S-CPR手法により直線化された部分の一部のみに限定してVR画像を作成することにより、不要な物体の表示を排除することができ、所望となる良好な画像を得ることができる。
【0043】
また、上記実施形態においては、画像表示ステップについて、S-CPR画像27とVR画像28の両者を画像表示部14に同時に並列して表示するようにしているが、要は、S-CPR画像27の問題部分に対応する部位が、VR画像28でどこの部分になるのかを素早く確認することができればよいので、S-CPR画像27とVR画像28の両者を画像表示部14に、例えば、2、3秒毎に交互に表示するようにしてもよい。
【0044】
また、S-CPR画像27の隅部に、例えば1/8サイズ等の小サイズのVR画像28を表示するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 医用画像作成表示装置
2 外部操作装置
11 画像作成部
12 画像データ記憶部
13 作成画像記憶部
14 画像表示部
20 元画像
21 管腔状組織
22 ポインタ
23 経路線
23a 経路線の延長部分
23b 経路線の迂回部分
24 経路曲面
25 直線群
27 S-CPR画像(Straightened CPR画像)
28 VR画像(ボリュームレンダリング画像)
29 他の生体組織
D 欠損部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元化された医用画像中の対象となる管腔状組織について、その長軸方向に沿った曲線を取得し、その得られた曲線を直線に変換するようにして直線化CPR画像を得る直線化CPR画像と、この直線化CPR画像形成手段により得られた画像の少なくとも一部について、ボリュームレンダリング法を用いてボリュームレンダリング画像を形成するボリュームレンダリング画像形成手段と、直線化CPR画像形成手段からの直線化CPR画像およびボリュームレンダリング画像形成手段からのボリュームレンダリング画像を同時にまたは順次に表示させる画像表示手段と、を備えていることを特徴とする医用画像作成表示装置。
【請求項2】
前記ボリュームレンダリング法は、直線化された複数の管腔状組織部位の各々について、不透明度設定および色関数設定の少なくとも1つを個別に設定する方法であることを特徴とする請求項1記載の医用画像作成表示装置。
【請求項3】
前記直線化された複数の管腔状組織の長手方向の一部領域であって、その中心線付近部分について前記ボリュームレンダリング画像を形成することを特徴とする請求項2記載の医用画像作成表示装置。
【請求項4】
前記管腔状組織が血管であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の医用画像作成表示装置。
【請求項5】
3次元化された医用画像中の対象となる管腔状組織について、その中心線付近の断面上の形状解析を行う医用画像作成表示プログラムであって、
前記管腔状組織について、その長軸方向に沿った曲線を取得し、その得られた曲線を直線に変換するようにして曲線再構成画像を得る曲線再構成画像形成処理ステップと、この曲線再構成画像形成処理ステップにより得られた画像の少なくとも一部について、ボリュームレンダリング法を用いてVR画像を形成するVR画像形成処理ステップと、曲線再構成画像形成ステップからの曲線再構成画像およびボリュームレンダリング画像形成ステップにより形成された曲線再構成画像とを同時にまたは順次に表示させる画像表示処理ステップを、前記コンピュータにおいて実行せしめることを特徴とする医用画像作成表示プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−43016(P2013−43016A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−184153(P2011−184153)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(503313373)株式会社AZE (10)
【Fターム(参考)】