医用画像処理装置
【課題】3Dモニタにテキスト情報を表示することができる医用画像処理装置を提供する。
【解決手段】実施形態の医用画像処理装置は、3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする。
【解決手段】実施形態の医用画像処理装置は、3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像診断装置により撮影された医用画像を、再構築してボリューム画像データにし、2D画像としてモニタ上に表示するボリュームレンダリング(VR)技術が知られている。このボリューム画像に現実的な奥行き感を出すために、3D画像表示を行うことも考えられている。医用画像を3D画像表示することにより、手術前のカンファレンス、手術計画シミュレーション、術中ナビゲーション等、さまざまな場面での応用が期待される。
【0003】
従来、立体視用メガネ等の専用機器を用いて、2つの視点から撮影された2視差画像(両眼視差画像)を立体視可能なモニタが実用化されている。また、近年、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いて、複数の視点から撮影された多視差画像(例えば、9視差画像)を裸眼にて立体視可能なモニタが実用化されている。なお、立体視可能なモニタにて表示される2視差画像や9視差画像は、1視点から撮影された画像の奥行き情報を推定し、推定した情報を用いた画像処理により生成される場合もある。
【0004】
更に、近年実用化された立体視可能なモニタとしては、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いることで、例えば、9視差画像等の多視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能とする装置がある。かかる立体表示装置は、両眼視差による立体視を可能とし、更に、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能とする装置である。
【0005】
この、裸眼で立体視可能なモニタである裸眼3Dモニタを医用に用いることにより、例えば術中においても、煩わしいメガネが不要であり、また複数人が同時に医用画像を立体視することが考えられる。術中では特に、複数人が異なる方向から裸眼3Dモニタを見ることになるので、あらゆる角度からモニタを見ても立体視が可能であるよう技術が開発されている。
【0006】
また、医用画像と検査レポートを同時に画面表示して、医師が医用画像から診断した所見を検査レポートに入力することが一般的に行われている。この場合、医用画像が3D画像表示されていると、2次元では前後関係の判別が困難だったのが3D表示によりわかりやすくなり、病変の発見も容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−28515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、検査レポート等のテキスト情報は2次元の情報であるため、3D画像表示されている医用画像と同時に表示させる場合、別の2次元モニタで検査レポートを表示していた。また、3Dモニタで2次元のテキスト情報を表示することも可能だが、視線方向が左右に変化した場合、テキスト情報が斜めになって見えてしまい、テキスト情報が見にくくなる問題があった。
【0009】
実施形態はこのような点を考慮してなされたもので、3Dモニタにテキスト情報を表示することができる医用画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の医用画像処理装置は、3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置であって、画像診断装置とのネットワークシステムを示す構成図。
【図2】画像処理部の詳細を示すブロック図。
【図3】制御部の詳細を示すブロック図。
【図4】テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例を示すフローチャート。
【図5】テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例を示す概念図。
【図6】観察者が表示部に対し任意の角度で観察した場合の、テキスト情報を立体表示する概念図。
【図7】9視差画像により立体表示を行なう一例を示す図。
【図8】(a)テキスト平面が3次元医用画像の表示面より奥まっている例を示す図、(b)テキスト平面が3次元医用画像の表示面と近い平面に作成される例を示す図。
【図9】(c)テキスト領域の一部が表示部の表示範囲から外れている例を示す図、(d)テキスト領域を表示部の表示範囲から外れない位置に設定した例を示す図。
【図10】(e)テキスト領域の領域幅を狭くした例を示す図。
【図11】3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の例を示す図。
【図12】3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の、(A)右目の視差画像、(B)左目の視差画像、(C)両目での立体視画像の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置1であって、画像診断装置2とのネットワークシステムを示す構成図である。医用画像処理装置1は、画像診断装置2等他の装置と病院内のLANを介して相互に通信可能に接続される。
【0014】
画像診断装置2はX線CT装置等のモダリティであり、被検体をX線撮影し医用画像データを有する。
【0015】
医用画像処理装置1は、制御部10、表示部12、操作部13、通信部15、記憶部16、情報記憶媒体17、画像処理部18、画像データベース21、テキスト情報記憶部22を含み、バスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0016】
操作部13はタッチパネルや操作キー等の入力装置である。表示部12はモニタ等であり、9視差画像等の多視差画像を立体視可能に表示する。この表示部12は、観察者の見る位置(観察方向)に応じて、観察者の右目、左目で見える視差画像が変わるように構成されている。通信部15は、病院内LANに接続し、画像診断装置2との通信を行う。
【0017】
画像データベース21は、ボリューム画像データ記憶部212、視差画像データ記憶部214を含む。ボリューム画像データ記憶部212は、画像診断装置2で撮像し画像処理部18内の画像処理回路182で画像処理されたボリューム画像を格納する。視差画像生成部183は、ボリューム画像に対して複数の視差方向に対応する投影処理を行って、複数の視差画像を生成する。視差画像データ記憶部214は、視差画像生成部183で生成した立体視可能な複数の視差画像を格納する。詳細は後述する。
テキスト情報記憶部22は、後述するテキスト情報取得部101で取得したテキスト情報を記憶する。
【0018】
画像処理部18は、画像データの各種処理を行う。図2に画像処理部18の詳細について示す。画像処理部18は、画像取得部181、画像処理回路182、視差画像生成部183を含む。
【0019】
画像取得部181は、画像診断装置2で撮像した画像データを取得する。画像処理回路182は、画像取得部181で取得した画像データを画像処理しボリューム画像データを作成する。視差画像生成部183は、画像処理回路182で画像処理を行ったボリューム画像データについて、同じ部位での異なる例えば9枚の視差画像を生成することで、立体視可能な複数の視差画像を生成する。また視差画像生成部183は、ボリューム画像データとテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する。
【0020】
記憶部16は、制御部10や通信部15などのワーク領域となるもので、RAM(Random Access Memory)などにより実現できる。
【0021】
情報記憶媒体17(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、ハードディスク、或いはメモリ(Flash Memory、ROM:Read Only Memory)などにより実現できる。情報記憶媒体17には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)、3次元医用画像を表示する複数のアプリケーション等が記憶される。
【0022】
制御部10は、医用画像処理装置1の総括的な制御を行うとともに、その他の様々な演算処理や制御処理などを行う演算装置である。制御部10の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。制御部10は、情報記憶媒体17に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0023】
図3に制御部10の詳細を示す。制御部10は、テキスト情報取得部101、検知部104を含む。
【0024】
テキスト情報取得部101は、画像診断装置2で撮像した画像データに付随する、画像の詳細を示したテキスト情報、または表示部12に表示する操作用のUI(User Interface)のテキスト情報を取得する。
【0025】
検知部104は、表示部12に対する観察者の位置を検知する。
【0026】
次に、上記構成の医用画像処理装置の動作について説明する。
【0027】
<基本的な動作の例>
まず、テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例について、図4のフローチャートおよび図5の概念図を参照して説明する。
【0028】
画像処理部18内の画像取得部181は、画像診断装置2から2次元の医用画像データを取得し(ステップS101)、画像処理回路182で画像処理を行ってボリューム画像データを作成しボリューム画像データ記憶部212に格納する(ステップS102)。
【0029】
次に制御部10内のテキスト情報取得部101は、ステップS101で取得した2次元の医用画像データに関係するテキスト情報を取得し、テキスト情報記憶部22に格納する(ステップS103)。このテキスト情報は、例えば医用画像データにおける部位の検査レポートを含む。
【0030】
次に、視差画像生成部183は、ステップS102でボリューム画像データ記憶部212に格納したボリューム画像データと、ステップS103でテキスト情報記憶部22に格納したテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する(ステップS105)。
【0031】
次に、視差画像生成部183は、ステップS105で合成したボリューム画像データとテキスト情報に、視差方向に沿って投影処理(レンダリング処理)を行って、複数の視差画像、例えば、9つの視差方向に対応する9視差画像を生成し、視差画像データ記憶部214に格納して表示部12に表示する(ステップS107)。このとき、視差画像生成部183は、テキスト情報について、表示領域の向きを、それぞれの視差画像の視差方向に応じて変更してから投影処理を行い、立体視可能なテキスト平面70を作成し表示部12に表示する。
【0032】
図5におけるテキスト情報は、観察者がテキスト領域50a、60aを向いた、右目および左目の視線方向に対応する、例えば垂直なテキスト平面(右目用が50b、左目用が60b)を視差画像として、立体視可能なテキスト平面70を作成し表示部12に表示している。このとき観察者には、3次元医用画像30とテキスト平面70とが表示部12の表示面から飛び出した位置の、所定の平面上に表示されているように見えており、テキスト平面70は、例えば観察者の視線20と垂直である。なお、テキスト平面70の向きは、9視差画像で全て変える必要は無く、例えば、右側、正面、左側のように3つの方向で複数の視差画像単位で変更するようにしても良い。
【0033】
これにより、観察者に正対する立体視可能なテキスト情報を表示することができる。
【0034】
なお、検知部104が観察者の位置(観察方向)を検出し、検出した観察方向に基づいて、テキスト平面を作成してもよい。
【0035】
観察者が表示部12に対し任意の角度で観察した場合の、テキスト情報を立体表示する概念図を図6に示す。図6の場合も図5と同様に、観察者がテキスト領域50a、60aを向いた、それぞれの目の視線方向に対応する、テキスト平面50b、60bを視差画像として、立体視可能なテキスト平面70を作成する。このとき作成されるテキスト平面70は、例えば観察者の視線20と垂直であるため、表示部12に対しては所定の角度を有している。
【0036】
これにより、観察者の見る方向が変化しても、観察者に正対する、立体視可能なテキスト情報を表示することができる。
【0037】
図7に、9視差画像により立体表示を行なう表示部12の例を示す。表示部12は、液晶パネルなどの平面状の表示面200の前面に、光線制御子が配置される。例えば、表示部12には、光線制御子として、光学開口が垂直方向に延びる垂直レンチキュラーシート201が表示面200の前面に貼り付けられている。なお、図7に示す例では、垂直レンチキュラーシート201の凸部が前面となるように貼り付けられているが、垂直レンチキュラーシート201の凸部が表示面200に対向するように貼り付けられる場合であっても良い。
【0038】
表示面200には、図7に示すように、縦横比が3:1であり、縦方向にサブ画素である赤(R)、緑(G)、青(B)の3つが配置された画素202がマトリクス状に配置される。表示部12は、9つの画像により構成される9視差画像を、所定フォーマット(例えばタイル状)に配置した中間画像に変換したうえで、表示面200に出力する。すなわち、表示部12は、9視差画像にて同一位置にある9つの画素それぞれを、9列の画素202に割り振って出力させる。9列の画素202は、視差角の異なる9つの画像を同時に表示する単位画素群203となる。
【0039】
表示面200において単位画素群203として同時に出力された9視差画像は、例えば、LED(Light Emitting Diode)バックライトにより平行光として放射され、更に、垂直レンチキュラーシート201により、多方向に放射される。9視差画像の各画素の光が多方向に放射されることにより、観察者の右目及び左目に入射する光は、観察者の位置(視点の位置)に連動して変化する。すなわち、観察者の見る角度により、右目に入射する画像と左目に入射する画像とは、視差角が異なる。これにより、観察者は、例えば9つの位置それぞれにおいて、撮影対象を立体的に視認できる。また、図7より、観察者は、例えば「5」の位置において、撮影対象に対して正対した状態で立体的に視認できるとともに、「5」以外それぞれの位置において、撮影対象の向きを変化させた状態で立体的に視認できる。
【0040】
ステップS107で設定されるテキスト領域には、上記に記載した設定だけでなく、状況に応じて様々な設定方法がある。以下、変形例として具体的に述べる。
【0041】
<変形例1>
立体視可能なテキスト平面70を、3次元医用画像30の立体表示面に近い平面に作成する例を図8に示す。図8(a)で、観察者には、テキスト平面70が立体表示されて見える面が、3次元医用画像30が立体表示されて見える面より奥まって表示されているように感じる。視差画像生成部183は、右目用のテキスト領域50aを矢印X方向にずらし、図8(b)に示すように、右目用のテキスト平面50bの位置を変更する。変更された右目用のテキスト平面50bと、左目用のテキスト平面60bを視差画像として、3次元医用画像30の表示面と同一、または近い平面にテキスト平面70が作成される。
【0042】
これにより、観察者は3次元医用画像と関連するテキスト情報とを、ほぼ同一の表示空間上で違和感なく観察することができる。
【0043】
<変形例2>
次に、テキスト領域の一部が表示部12の表示範囲から外れてしまう場合の例を図9、図10に示す。図9(c)で、3次元医用画像30の立体表示される位置が、観察者の目の前である場合、視差画像生成部183は、観察者の視線方向に3次元医用画像30の表示位置が重ならないよう、例えば表示部12の左目側(図9(c)でいう下側)にテキスト領域を変更する。しかし、この時に3次元医用画像30の立体表示される位置が、表示部12の真ん中より左寄りの場合、テキスト領域は表示部12の左側に設定され、領域の一部が表示部12の表示範囲から外れてしまう場合がある。
【0044】
そこで、図9(d)に示すように、テキスト領域50a、60aを、表示部12の表示範囲から外れない位置である3次元医用画像の右側(図9(d)でいう上側)に再設定する。このとき、観察者のテキスト平面70に対する視線方向が同じ角度になるよう、観察者も表示部12の右側にずれる。
これにより、テキスト領域が表示範囲から外れることでテキスト情報の一部が表示されなくなることを防ぐことができる。
【0045】
また、図10(e)に示すように、テキスト領域50a、60aの領域幅を図9(c)より狭くして、表示部12の表示範囲から外れないようにする。
これにより、テキスト領域内のテキストは、表示範囲が狭くなることで、例えば2行表示されている文字列が3行になる等、文字列の回り込み位置を変化させて表示することができる。
【0046】
<変形例3>
次に、テキスト情報が操作パネルや操作ボタンである場合であって、3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の例を図11、画像の例を図12に示す。この場合、前述した他の例と異なり、テキスト領域は表示部12の多くを占めている。
【0047】
図11において、右目用のテキスト平面50b、左目用のテキスト平面60bを視差画像としてテキスト平面70を作成する際に、網掛け部分が3次元医用画像の表示位置と重なる。この網掛け部分に対応したテキスト領域50c、60cについて、視差画像生成部183は、テキスト領域の設定を行わず、3次元医用画像30を優先的に表示する。
【0048】
このとき観察者から見える画像の例を図12に示す。図12で、テキスト情報は4つの操作ボタンとする。図12(A)は右目の視差画像、図12(B)は左目の視差画像、図12(C)は両目での立体視画像である。3次元医用画像30と一部重なったテキスト領域50c、60cでは、操作ボタンを表示せず、3次元医用画像を表示している。
【0049】
これにより、表示位置が重なることによって起きる、3次元医用画像と操作ボタンの重畳表示を防ぐことができ、3次元医用画像を前面に表示させることができる。
【0050】
以上説明した実施例によれば、ボリューム画像データとそれに関係するテキスト情報を取得し、ボリューム画像データとテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する。合成したボリューム画像データとテキスト情報に、視差方向に沿って投影処理を行い、複数の視差画像を生成し表示する。このとき、テキスト情報について、表示領域の向きを、視差画像の視差方向に応じて変更してから投影処理を行い、立体視可能なテキスト平面を作成し3Dモニタに表示する。これにより、医用画像処理装置で、観察者が見る方向が変化しても、テキスト平面が常に略正対するように3Dモニタに表示され、テキスト情報が見やすくなる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1…医用画像処理装置、2…画像診断装置、10…制御部、12…表示部、13…操作部、15…通信部、16…記憶部、17…情報記憶媒体、18…画像処理部、21…画像データベース、212…ボリューム画像データ記憶部、214…視差画像データ記憶部、22…テキスト情報記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像診断装置により撮影された医用画像を、再構築してボリューム画像データにし、2D画像としてモニタ上に表示するボリュームレンダリング(VR)技術が知られている。このボリューム画像に現実的な奥行き感を出すために、3D画像表示を行うことも考えられている。医用画像を3D画像表示することにより、手術前のカンファレンス、手術計画シミュレーション、術中ナビゲーション等、さまざまな場面での応用が期待される。
【0003】
従来、立体視用メガネ等の専用機器を用いて、2つの視点から撮影された2視差画像(両眼視差画像)を立体視可能なモニタが実用化されている。また、近年、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いて、複数の視点から撮影された多視差画像(例えば、9視差画像)を裸眼にて立体視可能なモニタが実用化されている。なお、立体視可能なモニタにて表示される2視差画像や9視差画像は、1視点から撮影された画像の奥行き情報を推定し、推定した情報を用いた画像処理により生成される場合もある。
【0004】
更に、近年実用化された立体視可能なモニタとしては、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いることで、例えば、9視差画像等の多視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能とする装置がある。かかる立体表示装置は、両眼視差による立体視を可能とし、更に、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能とする装置である。
【0005】
この、裸眼で立体視可能なモニタである裸眼3Dモニタを医用に用いることにより、例えば術中においても、煩わしいメガネが不要であり、また複数人が同時に医用画像を立体視することが考えられる。術中では特に、複数人が異なる方向から裸眼3Dモニタを見ることになるので、あらゆる角度からモニタを見ても立体視が可能であるよう技術が開発されている。
【0006】
また、医用画像と検査レポートを同時に画面表示して、医師が医用画像から診断した所見を検査レポートに入力することが一般的に行われている。この場合、医用画像が3D画像表示されていると、2次元では前後関係の判別が困難だったのが3D表示によりわかりやすくなり、病変の発見も容易になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−28515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、検査レポート等のテキスト情報は2次元の情報であるため、3D画像表示されている医用画像と同時に表示させる場合、別の2次元モニタで検査レポートを表示していた。また、3Dモニタで2次元のテキスト情報を表示することも可能だが、視線方向が左右に変化した場合、テキスト情報が斜めになって見えてしまい、テキスト情報が見にくくなる問題があった。
【0009】
実施形態はこのような点を考慮してなされたもので、3Dモニタにテキスト情報を表示することができる医用画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の医用画像処理装置は、3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置であって、画像診断装置とのネットワークシステムを示す構成図。
【図2】画像処理部の詳細を示すブロック図。
【図3】制御部の詳細を示すブロック図。
【図4】テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例を示すフローチャート。
【図5】テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例を示す概念図。
【図6】観察者が表示部に対し任意の角度で観察した場合の、テキスト情報を立体表示する概念図。
【図7】9視差画像により立体表示を行なう一例を示す図。
【図8】(a)テキスト平面が3次元医用画像の表示面より奥まっている例を示す図、(b)テキスト平面が3次元医用画像の表示面と近い平面に作成される例を示す図。
【図9】(c)テキスト領域の一部が表示部の表示範囲から外れている例を示す図、(d)テキスト領域を表示部の表示範囲から外れない位置に設定した例を示す図。
【図10】(e)テキスト領域の領域幅を狭くした例を示す図。
【図11】3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の例を示す図。
【図12】3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の、(A)右目の視差画像、(B)左目の視差画像、(C)両目での立体視画像の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置1であって、画像診断装置2とのネットワークシステムを示す構成図である。医用画像処理装置1は、画像診断装置2等他の装置と病院内のLANを介して相互に通信可能に接続される。
【0014】
画像診断装置2はX線CT装置等のモダリティであり、被検体をX線撮影し医用画像データを有する。
【0015】
医用画像処理装置1は、制御部10、表示部12、操作部13、通信部15、記憶部16、情報記憶媒体17、画像処理部18、画像データベース21、テキスト情報記憶部22を含み、バスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
【0016】
操作部13はタッチパネルや操作キー等の入力装置である。表示部12はモニタ等であり、9視差画像等の多視差画像を立体視可能に表示する。この表示部12は、観察者の見る位置(観察方向)に応じて、観察者の右目、左目で見える視差画像が変わるように構成されている。通信部15は、病院内LANに接続し、画像診断装置2との通信を行う。
【0017】
画像データベース21は、ボリューム画像データ記憶部212、視差画像データ記憶部214を含む。ボリューム画像データ記憶部212は、画像診断装置2で撮像し画像処理部18内の画像処理回路182で画像処理されたボリューム画像を格納する。視差画像生成部183は、ボリューム画像に対して複数の視差方向に対応する投影処理を行って、複数の視差画像を生成する。視差画像データ記憶部214は、視差画像生成部183で生成した立体視可能な複数の視差画像を格納する。詳細は後述する。
テキスト情報記憶部22は、後述するテキスト情報取得部101で取得したテキスト情報を記憶する。
【0018】
画像処理部18は、画像データの各種処理を行う。図2に画像処理部18の詳細について示す。画像処理部18は、画像取得部181、画像処理回路182、視差画像生成部183を含む。
【0019】
画像取得部181は、画像診断装置2で撮像した画像データを取得する。画像処理回路182は、画像取得部181で取得した画像データを画像処理しボリューム画像データを作成する。視差画像生成部183は、画像処理回路182で画像処理を行ったボリューム画像データについて、同じ部位での異なる例えば9枚の視差画像を生成することで、立体視可能な複数の視差画像を生成する。また視差画像生成部183は、ボリューム画像データとテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する。
【0020】
記憶部16は、制御部10や通信部15などのワーク領域となるもので、RAM(Random Access Memory)などにより実現できる。
【0021】
情報記憶媒体17(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、ハードディスク、或いはメモリ(Flash Memory、ROM:Read Only Memory)などにより実現できる。情報記憶媒体17には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)、3次元医用画像を表示する複数のアプリケーション等が記憶される。
【0022】
制御部10は、医用画像処理装置1の総括的な制御を行うとともに、その他の様々な演算処理や制御処理などを行う演算装置である。制御部10の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。制御部10は、情報記憶媒体17に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0023】
図3に制御部10の詳細を示す。制御部10は、テキスト情報取得部101、検知部104を含む。
【0024】
テキスト情報取得部101は、画像診断装置2で撮像した画像データに付随する、画像の詳細を示したテキスト情報、または表示部12に表示する操作用のUI(User Interface)のテキスト情報を取得する。
【0025】
検知部104は、表示部12に対する観察者の位置を検知する。
【0026】
次に、上記構成の医用画像処理装置の動作について説明する。
【0027】
<基本的な動作の例>
まず、テキスト情報を立体視表示する基本的な動作の例について、図4のフローチャートおよび図5の概念図を参照して説明する。
【0028】
画像処理部18内の画像取得部181は、画像診断装置2から2次元の医用画像データを取得し(ステップS101)、画像処理回路182で画像処理を行ってボリューム画像データを作成しボリューム画像データ記憶部212に格納する(ステップS102)。
【0029】
次に制御部10内のテキスト情報取得部101は、ステップS101で取得した2次元の医用画像データに関係するテキスト情報を取得し、テキスト情報記憶部22に格納する(ステップS103)。このテキスト情報は、例えば医用画像データにおける部位の検査レポートを含む。
【0030】
次に、視差画像生成部183は、ステップS102でボリューム画像データ記憶部212に格納したボリューム画像データと、ステップS103でテキスト情報記憶部22に格納したテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する(ステップS105)。
【0031】
次に、視差画像生成部183は、ステップS105で合成したボリューム画像データとテキスト情報に、視差方向に沿って投影処理(レンダリング処理)を行って、複数の視差画像、例えば、9つの視差方向に対応する9視差画像を生成し、視差画像データ記憶部214に格納して表示部12に表示する(ステップS107)。このとき、視差画像生成部183は、テキスト情報について、表示領域の向きを、それぞれの視差画像の視差方向に応じて変更してから投影処理を行い、立体視可能なテキスト平面70を作成し表示部12に表示する。
【0032】
図5におけるテキスト情報は、観察者がテキスト領域50a、60aを向いた、右目および左目の視線方向に対応する、例えば垂直なテキスト平面(右目用が50b、左目用が60b)を視差画像として、立体視可能なテキスト平面70を作成し表示部12に表示している。このとき観察者には、3次元医用画像30とテキスト平面70とが表示部12の表示面から飛び出した位置の、所定の平面上に表示されているように見えており、テキスト平面70は、例えば観察者の視線20と垂直である。なお、テキスト平面70の向きは、9視差画像で全て変える必要は無く、例えば、右側、正面、左側のように3つの方向で複数の視差画像単位で変更するようにしても良い。
【0033】
これにより、観察者に正対する立体視可能なテキスト情報を表示することができる。
【0034】
なお、検知部104が観察者の位置(観察方向)を検出し、検出した観察方向に基づいて、テキスト平面を作成してもよい。
【0035】
観察者が表示部12に対し任意の角度で観察した場合の、テキスト情報を立体表示する概念図を図6に示す。図6の場合も図5と同様に、観察者がテキスト領域50a、60aを向いた、それぞれの目の視線方向に対応する、テキスト平面50b、60bを視差画像として、立体視可能なテキスト平面70を作成する。このとき作成されるテキスト平面70は、例えば観察者の視線20と垂直であるため、表示部12に対しては所定の角度を有している。
【0036】
これにより、観察者の見る方向が変化しても、観察者に正対する、立体視可能なテキスト情報を表示することができる。
【0037】
図7に、9視差画像により立体表示を行なう表示部12の例を示す。表示部12は、液晶パネルなどの平面状の表示面200の前面に、光線制御子が配置される。例えば、表示部12には、光線制御子として、光学開口が垂直方向に延びる垂直レンチキュラーシート201が表示面200の前面に貼り付けられている。なお、図7に示す例では、垂直レンチキュラーシート201の凸部が前面となるように貼り付けられているが、垂直レンチキュラーシート201の凸部が表示面200に対向するように貼り付けられる場合であっても良い。
【0038】
表示面200には、図7に示すように、縦横比が3:1であり、縦方向にサブ画素である赤(R)、緑(G)、青(B)の3つが配置された画素202がマトリクス状に配置される。表示部12は、9つの画像により構成される9視差画像を、所定フォーマット(例えばタイル状)に配置した中間画像に変換したうえで、表示面200に出力する。すなわち、表示部12は、9視差画像にて同一位置にある9つの画素それぞれを、9列の画素202に割り振って出力させる。9列の画素202は、視差角の異なる9つの画像を同時に表示する単位画素群203となる。
【0039】
表示面200において単位画素群203として同時に出力された9視差画像は、例えば、LED(Light Emitting Diode)バックライトにより平行光として放射され、更に、垂直レンチキュラーシート201により、多方向に放射される。9視差画像の各画素の光が多方向に放射されることにより、観察者の右目及び左目に入射する光は、観察者の位置(視点の位置)に連動して変化する。すなわち、観察者の見る角度により、右目に入射する画像と左目に入射する画像とは、視差角が異なる。これにより、観察者は、例えば9つの位置それぞれにおいて、撮影対象を立体的に視認できる。また、図7より、観察者は、例えば「5」の位置において、撮影対象に対して正対した状態で立体的に視認できるとともに、「5」以外それぞれの位置において、撮影対象の向きを変化させた状態で立体的に視認できる。
【0040】
ステップS107で設定されるテキスト領域には、上記に記載した設定だけでなく、状況に応じて様々な設定方法がある。以下、変形例として具体的に述べる。
【0041】
<変形例1>
立体視可能なテキスト平面70を、3次元医用画像30の立体表示面に近い平面に作成する例を図8に示す。図8(a)で、観察者には、テキスト平面70が立体表示されて見える面が、3次元医用画像30が立体表示されて見える面より奥まって表示されているように感じる。視差画像生成部183は、右目用のテキスト領域50aを矢印X方向にずらし、図8(b)に示すように、右目用のテキスト平面50bの位置を変更する。変更された右目用のテキスト平面50bと、左目用のテキスト平面60bを視差画像として、3次元医用画像30の表示面と同一、または近い平面にテキスト平面70が作成される。
【0042】
これにより、観察者は3次元医用画像と関連するテキスト情報とを、ほぼ同一の表示空間上で違和感なく観察することができる。
【0043】
<変形例2>
次に、テキスト領域の一部が表示部12の表示範囲から外れてしまう場合の例を図9、図10に示す。図9(c)で、3次元医用画像30の立体表示される位置が、観察者の目の前である場合、視差画像生成部183は、観察者の視線方向に3次元医用画像30の表示位置が重ならないよう、例えば表示部12の左目側(図9(c)でいう下側)にテキスト領域を変更する。しかし、この時に3次元医用画像30の立体表示される位置が、表示部12の真ん中より左寄りの場合、テキスト領域は表示部12の左側に設定され、領域の一部が表示部12の表示範囲から外れてしまう場合がある。
【0044】
そこで、図9(d)に示すように、テキスト領域50a、60aを、表示部12の表示範囲から外れない位置である3次元医用画像の右側(図9(d)でいう上側)に再設定する。このとき、観察者のテキスト平面70に対する視線方向が同じ角度になるよう、観察者も表示部12の右側にずれる。
これにより、テキスト領域が表示範囲から外れることでテキスト情報の一部が表示されなくなることを防ぐことができる。
【0045】
また、図10(e)に示すように、テキスト領域50a、60aの領域幅を図9(c)より狭くして、表示部12の表示範囲から外れないようにする。
これにより、テキスト領域内のテキストは、表示範囲が狭くなることで、例えば2行表示されている文字列が3行になる等、文字列の回り込み位置を変化させて表示することができる。
【0046】
<変形例3>
次に、テキスト情報が操作パネルや操作ボタンである場合であって、3次元医用画像とテキスト領域が重なった場合の例を図11、画像の例を図12に示す。この場合、前述した他の例と異なり、テキスト領域は表示部12の多くを占めている。
【0047】
図11において、右目用のテキスト平面50b、左目用のテキスト平面60bを視差画像としてテキスト平面70を作成する際に、網掛け部分が3次元医用画像の表示位置と重なる。この網掛け部分に対応したテキスト領域50c、60cについて、視差画像生成部183は、テキスト領域の設定を行わず、3次元医用画像30を優先的に表示する。
【0048】
このとき観察者から見える画像の例を図12に示す。図12で、テキスト情報は4つの操作ボタンとする。図12(A)は右目の視差画像、図12(B)は左目の視差画像、図12(C)は両目での立体視画像である。3次元医用画像30と一部重なったテキスト領域50c、60cでは、操作ボタンを表示せず、3次元医用画像を表示している。
【0049】
これにより、表示位置が重なることによって起きる、3次元医用画像と操作ボタンの重畳表示を防ぐことができ、3次元医用画像を前面に表示させることができる。
【0050】
以上説明した実施例によれば、ボリューム画像データとそれに関係するテキスト情報を取得し、ボリューム画像データとテキスト情報とを、3次元の画像空間上で合成する。合成したボリューム画像データとテキスト情報に、視差方向に沿って投影処理を行い、複数の視差画像を生成し表示する。このとき、テキスト情報について、表示領域の向きを、視差画像の視差方向に応じて変更してから投影処理を行い、立体視可能なテキスト平面を作成し3Dモニタに表示する。これにより、医用画像処理装置で、観察者が見る方向が変化しても、テキスト平面が常に略正対するように3Dモニタに表示され、テキスト情報が見やすくなる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1…医用画像処理装置、2…画像診断装置、10…制御部、12…表示部、13…操作部、15…通信部、16…記憶部、17…情報記憶媒体、18…画像処理部、21…画像データベース、212…ボリューム画像データ記憶部、214…視差画像データ記憶部、22…テキスト情報記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、
前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、
前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、
前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、
前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項2】
前記視差画像生成部は、前記表示部で表示される3次元医用画像が観察者から立体表示されて見える平面と同一平面上、または微小範囲内で前後に異なる平面上にテキスト情報を表示するテキスト平面を作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記テキスト情報の表示領域の少なくとも一部が前記表示部の表示範囲から外れる場合、前記視差画像生成部は、観察者の視線方向に、立体表示された前記3次元医用画像の表示位置が重ならず、前記表示部の表示範囲内に前記テキスト情報の表示領域を再設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記テキスト情報の表示領域の少なくとも一部が前記表示部の表示範囲から外れる場合、前記視差画像生成部は、前記複数の表示領域の幅を狭くして前記テキスト情報の表示領域を再設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記3次元医用画像と前記テキスト平面との表示が重なる場合、前記視差画像生成部は、重なる部分の前記テキスト情報の表示領域の設定を行わないよう構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至2記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、
前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、
前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、
前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部と、
観察者の位置を検出する検出部と、
を有し、
前記視差画像生成部は、前記検出部で検出した前記観察者の位置に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項1】
3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、
前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、
前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、
前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部とを有し、
前記視差画像生成部は、前記視差方向に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする医用画像処理装置。
【請求項2】
前記視差画像生成部は、前記表示部で表示される3次元医用画像が観察者から立体表示されて見える平面と同一平面上、または微小範囲内で前後に異なる平面上にテキスト情報を表示するテキスト平面を作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項3】
前記テキスト情報の表示領域の少なくとも一部が前記表示部の表示範囲から外れる場合、前記視差画像生成部は、観察者の視線方向に、立体表示された前記3次元医用画像の表示位置が重ならず、前記表示部の表示範囲内に前記テキスト情報の表示領域を再設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項4】
前記テキスト情報の表示領域の少なくとも一部が前記表示部の表示範囲から外れる場合、前記視差画像生成部は、前記複数の表示領域の幅を狭くして前記テキスト情報の表示領域を再設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
【請求項5】
前記3次元医用画像と前記テキスト平面との表示が重なる場合、前記視差画像生成部は、重なる部分の前記テキスト情報の表示領域の設定を行わないよう構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至2記載の医用画像処理装置。
【請求項6】
3次元医用画像データを記憶する画像記憶部と、
前記画像記憶部に記憶した前記3次元医用画像データに関連したテキスト情報を記憶するテキスト情報記憶部と、
前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した、複数の異なる視差方向に対応する視差画像を、投影処理を用いて生成する視差画像生成部と、
前記視差画像生成部で生成した、前記3次元医用画像データと前記テキスト情報を合成した複数の前記視差画像を、立体視可能に表示する表示部と、
観察者の位置を検出する検出部と、
を有し、
前記視差画像生成部は、前記検出部で検出した前記観察者の位置に応じて、前記テキスト情報の表示領域の向きを変更するものであることを特徴とする医用画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−234447(P2012−234447A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103812(P2011−103812)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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