説明

医薬に使用するためのチエノピリミジンおよびチアゾロピリミジン

C−Cケモカイン介在状態(例えば炎症疾患)を処置する医薬の製造における、式(I):
【化1】


[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、Y、R、RおよびR4は、本明細書に定義した通りである]の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。特定の式(I)の化合物は新規であり、これらはまた、その製造方法と共に記載され、請求されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MCP−1が既知のリガンドの1つであるCCR2b受容体の拮抗作用を介して作用し、そしてこれらの受容体が介在する炎症性疾患を処置するために用いられ得る化合物を含む医薬組成物に関する。これらの化合物は、二環式芳香族部分を含む。本発明は、さらに、組成物に使用するための新規化合物、それらの製造方法、それらの製造に有用な中間体、および治療薬としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ケモカインは、リウマチ性関節炎、慢性閉塞性肺疾患、アテローム性動脈硬化症、および他の免疫性病状、例えば炎症性腸疾患、糖尿病、喘息、およびアレルギー性疾患を含む、種々の疾患において、免疫応答および炎症応答に重要な役割を果たしている。ケモカインはまた血管新生にも役割を有しており、ケモカインの調節は癌の処置に有用であり得る。ケモカインは、保存された4個のシステイン・モチーフによって特徴付けられている8〜14kDaのタンパク質の増大しつつあるスーパーファミリーに属する、分泌された小分子である。ケモカインのスーパーファミリーは、特徴的な構造モチーフを示す、Cys−X−Cys (C−X−C)ファミリーと Cys−Cys (C−C)ファミリーの、2つの主要なグループに分類される。これらは、システイン残基のNH−隣接ペアの間への1個のアミノ酸の挿入、および配列の類似性に基づいて区別されている。
【0003】
C−Cケモカインは、単球およびリンパ球の強力な走化性物質を含み、例えば単球走化性タンパク質1〜3(MCP−1、MCP−2、およびMCP−3)や、RANTES(Regulated on Activation, Normal T Expressed and Secreted)や、エオタキシンやマクロファージ炎症性タンパク質 1αおよび1β(MIP−1αおよびMIP−1β)である。
C−X−Cケモカインは、幾つかの好中球の強力な走化性物質とアクチベーターを含み、例えばインターロイキン−8(IL−8)や好中球活性化ペプチド 2(NAP−2)である。
【0004】
ケモカインの作用が、CCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5およびCX3CR1と名付けられた受容体を含むGタンパク質結合受容体のサブファミリーによって、媒介されていることが証明されている。これらの受容体を調節する薬物が、例えば上記の疾患の処置に有用であることから、これらの受容体は、薬物開発上の好適なターゲットとなっている。
米国特許第 6,579,882 号および米国特許出願番号第 2001/0020030 号は、細胞接着阻害抗炎症化合物である、広範囲の二環式化合物を記載している。
【0005】
本出願人は、有用なCCR2b受容体の拮抗作用を有する二環式部分を含む化合物のクラスを見出した。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、C−Cケモカイン介在状態を処置する医薬の製造における、式(I):
【化1】

[式中、
またはXは、硫黄、窒素またはCHから選択され、
ただし、XもしくはXの少なくとも一方が、硫黄または窒素であり;
もしくはXの一方が窒素であり、そして他方がNまたはCHであり;
は、水素、C1−3アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、トリフルオロメチル、ハロ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ−C1−3アルキルアミノ、C1−4アルコキシ、ヒドロキシ、チオC1−4アルキル、またはシクロプロピルであり;
pは、0、または1、2、3もしくは4から選択される整数であり;
【0007】
は、水素、または所望により置換されているシクロアルキルもしくは所望により置換されているアリール環であり、ここで、2つの置換基は、結合して一体となり、所望により置換されている縮合二環式環(ヘテロ原子を含んでいてもよい)を形成してもよく;
Zは、酸素、またはNRもしくは−NRC(O)−であり、ここで、Rは、水素もしくはC1−6アルキルであるか、またはRは、環Rに結合して縮合二環式環系を形成するC2−6アルキレンもしくはC2−6アルケニレンであり;
Yは、直接結合であるか、または、−O−、−C(O)−、−S(O)−、−NR−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−S(O)NR−、もしくは−NRS(O)−であり、ここで、mは、0、1もしくは2であり、そしてRは、水素または所望により置換されているC1−4アルキルであり;
は、直接結合、C1−10直鎖もしくは分枝アルキレンであり、ここで、所望によりNR(ここで、Rは、水素もしくはC1−3アルキルである)が挿入されているか、または
は、Rと一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成してもよく;
およびRは、所望により置換されているC1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択されるか、
またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成するか、
またはRは、RまたはR、およびそれらが結合している窒素原子(複数を含む)と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成し、またはRおよびRは、Rと一体となって、所望により置換されている架橋環構造を形成する]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドの使用を提供する。
【0008】
本発明は、ケモカイン受容体がC−C受容体のサブファミリーに属する疾患の処置における化合物の使用に関し、より好ましくは、標的ケモカイン受容体がCCR2受容体である。
【0009】
CCR2は、単球走化性蛋白質−1(MCP−1)の受容体である。MCP−1は、白血球走化作用および活性化を媒介する炎症性蛋白質前駆体のケモカインファミリーのメンバーである。MCP−1は、強力なT細胞および単球走化性物質であるC−Cケモカインである。MCP−1は、リウマチ性関節炎、慢性閉塞性肺疾患、アテローム性動脈硬化症、および炎症性腸疾患を含む、多くの炎症性疾患の病理に関与している。
【0010】
MCP−1は、CCR2受容体を経て作用する。MCP−2、MCP−3およびMCP−4はまた、少なくとも部分的には、この受容体を経て作用し得る。従って、本明細書において、“MCP−1またはMCP−1媒介効果の阻害もしくは拮抗作用”という記載をするとき、これは、MCP−2および/またはMCP−3および/またはMCP−4がCCR2受容体を経て作用するとき、MCP−2および/またはMCP−3および/またはMCP−4媒介効果の阻害もしくは拮抗作用を含む。
【0011】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、
(1)[呼吸管]
以下を含む閉塞性気道疾患:喘息(気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、運動誘発性喘息、薬物誘発性喘息(アスピリン誘発性およびNSAID誘発性を含む)、および塵埃誘発性喘息を含む)(断続性および持続性の両方を含み、全ての重篤度を含み、そして気道過敏症の他の原因を含む);慢性閉塞性肺疾患(COPD);気管支炎(感染性および好酸球性気管支炎を含む);肺気腫;気管支拡張症;嚢胞性線維症;サルコイドーシス;農夫肺および関連疾患;過敏性肺炎;肺線維症(原因不明線維化肺胞炎を含む)、特発性間質性肺炎、抗悪性腫瘍治療および慢性感染(結核およびアスペルギルス症および他の真菌感染を含む)と共存する線維症;肺移植の合併症;肺脈管構造の血管性および血栓性疾患、ならびに肺高血圧;鎮咳活性(気道の炎症性および分泌性状態を伴う慢性咳ならびに医原性咳の処置を含む);急性および慢性鼻炎(薬物性鼻炎および血管運動神経性鼻炎を含む);通年性および季節性アレルギー性鼻炎(神経性鼻炎(枯草熱)を含む);鼻腔ポリープ症;急性ウイルス性感染(普通の風邪、ならびに呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、コロナウイルス(SARSを含む)およびアデノウイルスによる感染を含む);
【0012】
(2)[骨および関節]
骨関節炎/骨関節症を伴うもしくは含む関節炎(原発性および続発性の両方を含む)(例えば先天性骨盤形成異常);頸椎炎および腰椎炎、および腰痛および頚部痛;リウマチ性関節炎およびスティル病;血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、および未分化型脊椎関節症を含む);化膿性関節炎、および他の感染関連関節症および骨異常(例えば結核)(ポット病およびポンセット症候群(Poncet's syndrome)を含む);急性および慢性結晶誘発性滑膜炎(尿酸性痛風を含む)、ピロリン酸カルシウム堆積疾患、およびカルシウム アパタイト関連腱(calcium apatite related tendon)、滑液包および滑膜の炎症;ベーチェット病;原発性および続発性シェーグレン症候群;全身性硬化症および限局性強皮症;全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、および未分化結合組織病;炎症性筋疾患(皮膚筋炎および多発性筋炎を含む);リウマチ性多発筋痛症;若年性関節炎(特発性炎症性関節炎(関節の位置および関連症候群にかかわりなく)を含む)、およびリウマチ熱とその全身性合併症;脈管炎(巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、チャーグ・ストラウス症候群、結節性多発性動脈炎、顕微鏡的多発性動脈炎(microscopic polyarteritis)、およびウイルス感染に関連する脈管炎を含む)、過敏反応、クリオグロブリン、およびパラプロテイン;腰痛;家族性地中海熱、Muckle-Wells症候群、および家族性アイルランド熱、菊池病;薬物誘発性関節痛、腱炎(tendonititides)、および筋疾患;
【0013】
(3)[皮膚]
乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、もしくは他の湿疹性皮膚疾患、および遅延型過敏反応;植物性および光線性皮膚炎;脂漏性皮膚炎、ヘルペス状皮膚炎、扁平苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚サルコイド、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管性浮腫、脈管炎、中毒性紅斑、皮膚好酸球増加症、円形脱毛症、男性型禿頭症、スウィート症候群、ウェーバー・クリスチャン症候群、多形性紅斑;蜂巣織炎(感染性および非感染性の両方を含む);皮下脂肪組織炎;皮膚リンパ腫、非黒色腫皮膚癌および他の形成異常病変;薬物誘発性疾患(特定薬疹を含む);
(4)[眼]
眼瞼炎;結膜炎(通年性および春季アレルギー性結膜炎を含む);虹彩炎;前部および後部ブドウ膜炎;脈絡膜炎;網膜に影響を及ぼす自己免疫性、変性もしくは炎症性疾患;眼炎(副交感神経性眼炎を含む);サルコイドーシス;感染(ウイルス性、真菌性および細菌性を含む);
【0014】
(5)[胃腸管]
舌炎、歯肉炎、歯周病;食道炎(逆流性を含む);好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、大腸炎(潰瘍性大腸炎を含む)、直腸炎、肛門掻痒症;セリアック病、過敏性腸症候群、および腸から離れた部位に発現する食物関連アレルギー(例えば偏頭痛、鼻炎もしくは湿疹);
(6)[腹部]
肝炎(自己免疫性、アルコール性およびウイルス性を含む);肝臓の線維症および肝硬変;胆嚢炎;膵炎(急性および慢性の両方を含む);
(7)[尿生殖器]
腎炎(間質性腎炎および糸球体腎炎を含む);ネフローゼ症候群;膀胱炎(急性膀胱炎および慢性(間質性)膀胱炎を含む)およびHunner潰瘍;急性および慢性尿道炎、前立腺炎、精巣上体炎、卵巣炎および卵管炎;外陰膣炎;ペイロニー病;勃起不全(男性および女性の両方を含む);
(8)[同種移植片拒絶反応]
例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚もしくは角膜の移植後の、または輸血後の急性および慢性拒絶反応;または慢性移植片対宿主病;
【0015】
(9)[CNS]
アルツハイマー病および他の認知症となる疾患(CJDおよびnvCJDを含む);アミロイド症;多発性硬化症および他の脱髄性症候群;脳動脈硬化症および脈管炎;側頭動脈炎;重症筋無力症;急性および慢性疼痛(急性、断続性もしくは持続性、中枢由来もしくは末梢由来の何れか)(内臓痛、頭痛、偏頭痛、三叉神経痛、非定型顔面痛、関節痛および骨痛を含む)、癌および腫瘍浸潤に由来する疼痛、神経因性疼痛症候群(糖尿病性、ヘルペス後、およびHIV関連神経障害を含む);神経サルコイドーシス;悪性、感染性もしくは自己免疫疾患の中枢および末梢神経系合併症;
【0016】
(10) 以下を含む他の自己免疫性およびアレルギー疾患:橋本甲状腺炎、グレーブス病、アジソン病、真性糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、抗リン脂質抗体症候群;
(11) 炎症要因もしくは免疫学的要因を伴う他の疾患(後天性免疫不全症候群(AIDS)、ハンセン病、セザリー症候群、および新生物随伴症候群を含む);
(12)[循環器]
冠血管および末梢循環に影響を及ぼすアテローム性動脈硬化症;心外膜炎;心筋炎、炎症性および自己免疫性心筋症(心筋サルコイドを含む);虚血性再灌流傷害;心内膜炎、弁膜炎、および大動脈炎(感染性(例えば梅毒性)を含む);脈管炎;近位および末梢静脈の疾患(静脈炎、および血栓症(深部静脈血栓症および静脈瘤の合併症を含む)を含む);
(13)[腫瘍]
前立腺癌、乳癌、肺癌、子宮癌、膵臓癌、腸および結腸の癌、胃癌、皮膚癌、および脳腫瘍、ならびに骨髄(白血病を含む)およびリンパ増殖系に影響する悪性腫瘍(例えばホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫)を含む、一般的な癌の処置(転移性疾患および腫瘍再発および新生物随伴症候群の予防および処置を含む);
を処置する医薬の製造に使用され得る。
【0017】
出願人は、このタイプの化合物において、側鎖に第3級アミンを導入することが、特に有益であることを見出した。
【0018】
本明細書で用いられるとき、“ヘテロ原子”という用語は、非炭素原子、例えば酸素、窒素もしくは硫黄原子を言う。“アルキル”という用語は、単独でもしくは接尾語として用いられるとき、直鎖および分枝鎖構造を含む。これらの基は、10個までの、好ましくは6個までの、より好ましくは4個までの炭素原子を含んでもよい。同様に、“アルケニル”および“アルキニル”という用語は、例えば2から10個の、好ましくは2から6個の炭素原子を含む、不飽和の直鎖もしくは分枝鎖構造を言う。環状部分、例えばシクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニルは、少なくとも3個の炭素原子を有する以外、同様の性質を有する。これらは、架橋されていてもよい。例えば“アルコキシ”および“アルカノイル”という用語は、適当な官能基と結合した、上記で定義されたアルキル部分を含む。
【0019】
“ハロ”という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。アリールという記載は、芳香族性炭素環、例えばフェニルおよびナフチルを含む。“複素環”という用語は、例えば4個から20個の、適切には5個から10個の環原子を含み、その少なくとも1個が、ヘテロ原子、例えば酸素、硫黄もしくは窒素である、芳香環もしくは非芳香環、または部分的に不飽和な環系を含む。環は、単環式、二環式、もしくは三環式であってもよい。飽和環系はまた、架橋、特にアルキル架橋を含む。このような基の例は、フリル、チエニル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、テトラヒドロフリル、クロマニル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ピラジニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、インドリル、インドリニル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、モルホリニル、ジオキソラン、ベンゾジオキソラン、4−1,4−ベンゾオキサジニル、4−1,4−ベンゾチアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、オキシラニル、オキセタニル、アゼチジニル、ピペリジニル、オキセパニル、オキサゼパニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−1,4−チアジニル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、もしくはチオモルホリニルを含む。
【0020】
“ヘテロアリール”は、芳香族性を有する上記の基を言う。“アラルキル”という用語は、アリール置換アルキル基、例えばベンジルを言う。
【0021】
本明細書中で用いられる他の表現は、“炭化水素”を含み、これは炭素原子および水素原子を含む何れかの構造を言う。例えば、これらは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルであってもよい。
【0022】
適切には、XもしくはXの一方が硫黄であり、他方が窒素またはCHである。
本発明の特定の態様において、Xが硫黄であり、そしてXが窒素である。
本発明の別の態様において、XがCHであり、そしてXが硫黄である。
適切には、式(I)の化合物において、XおよびXの両方が窒素である。
【0023】
従って、式(I)の化合物の特定の例は、式(IA)〜(ID)の化合物である。
【化2】

ここで、R、R、R、R、R、Z、Y、およびpは、式(I)に関して定義した通りである。
は、適切には、水素または小型置換基、例えばメチル、トリフルオロメチルもしくはアミノであり、好ましくはRは水素である。式(I)の化合物が式(IA)の化合物であるとき、Rは、特にメチルであり得る。
【0024】
さらに特定の態様において、pは0もしくは1であり、そして特にpは0である。
が水素であるとき、pは、適切には、1である。適切には、しかしながら、Rは水素以外である。
【0025】
本発明の1つの態様において、Rは、所望により置換されているアリールであり、そして特に所望により置換されているフェニルもしくはナフチルである。適切には、Rは、置換フェニルである。
【0026】
が所望により置換されているシクロアルキルであるとき、それは、適切には、所望により置換されているC5−7シクロアルキルであり、例えばシクロヘキシルである。
シクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環における適当な所望の置換基は、Rは、炭化水素基、例えばアルキル、アルケニル、アルキニルもしくはアラルキル、またはヘテロ環から選択される1個から4個の、適切には1個から3個の官能基を含む。
【0027】
本明細書で用いる“官能基”という用語は、反応性の置換基を言う。それらは、電子供与基もしくは電子吸引基を含んでもよい。このような基の例は、ハロ、オキソ、シアノ、ニトロ、C(O)11、OR11、S(O)11、NR1213、C(O)NR1213、OC(O)NR1213、−CH=NOR11、−NR12C(O)11、−NR11CONR1213、−N=CR1213、−S(O)NR1213、または−NR12S(O)11を含み、ここで、R11、R12およびR13は、水素、所望により置換されている炭化水素基もしくは所望により置換されている複素環から独立して選択されるか、またはR12およびR13は、一体となって、所望により置換されている環(所望によりさらにヘテロ原子、例えばS(O)q'、酸素および窒素を含む)を形成し、nは、1もしくは2の整数であり、qは、0、または1、2もしくは3から選択される整数であり、そしてq'は0、1もしくは2である。官能基が、−S(O)NR1213もしくは−NR12S(O)11を含むとき、qは、一般的に、1、2もしくは3の整数であり、適切には1もしくは2である。
【0028】
炭化水素基もしくはヘテロ環R11、R12およびR13についての適当な所望の置換基は、ハロ(ペルハロアルキル、例えばトリフルオロメチルを含む)、メルカプト、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、ヘテロアリールオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルコキシアルコキシ、アリールオキシ(ここで、アリールは、ハロ、ニトロ、もしくはヒドロキシによって置換されていてもよい)、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルアミド、オキシイミノ(例えばヒドロキシイミノもしくはアルキルオキシイミノ)、またはS(O)を含み、ここで、qは上記で定義した通りであり、そしてRはアルキルである。
【0029】
についての特定の置換基は、アルキル基、特にC1−4アルキル(例えばメチル)、C2−4アルケニル、またはアルキニル(例えばエチニル)、ベンジル、飽和ヘテロ環(例えばテトラヒドロピラニル)、または上記で定義した官能基から選択される1個以上の基を含む。R上の置換基を形成し得る特定の官能基は、ハロ、シアノ、C(O)11、OR11、およびS(O)11を含む。R11の特定の例は、水素、アルキル、またはアリール、特にメチルもしくはフェニルである。
【0030】
nの特定の例は1である。qの特定の例は0である。
従って、Rについての置換基の例は、ハロ(例えばクロロもしくはフルオロ)、ヒドロキシ、メトキシ、シアノ、メチル、メチルチオ、アセチル、エチニル、ベンジル、またはフェニルスルホニルの1個以上である。
【0031】
の例は、以下の(a)〜(u)の基を含む。
【化3】

【0032】
【化4】

【0033】
適切には、Rは、好ましくはクロロもしくはフルオロから選択される、1個もしくは2個のハロによって置換されている。
の特定の例は、2−クロロ−3−フルオロフェニルである。
【0034】
あるいは、Rについての2個の置換基は、結合して一体となり、所望により置換されている縮合二環式環系を形成する。好ましくは、縮合二環式環は、式(i):
【化5】

{ここで、Aは、所望により置換されている4員環〜7員環(1個以上のヘテロ原子を含んでもよい)である}の基である。上記のR上の何れの置換基も、Rの環A上に位置し得る。環Aについての特に適当な所望の置換基は、官能基、ヘテロ環もしくは炭化水素基、例えばアルキルまたはアラルキルを含む。環Aは、飽和であっても不飽和であってもよい。不飽和のとき、それは、芳香族性であってもよい。適切には、環Aは、縮合5員環もしくは5員環を形成する。
好ましくは、環Aは、少なくとも1個のヘテロ原子を含む。
【0035】
二環式基Rの特定の例は、式(v)〜(f')の基を含む。
【化6】

ここで、rは、1、2もしくは3であり、そしてR15、R16、R17、R18およびR19は、水素または上記の置換基Rから独立して選択される。特に、ここで、R15、R16、R17、R18およびR20は、水素以外であり、それらは、アルキル(例えばメチル)、メトキシ、ベンジル、ピペリジニル、またはフェニルスルホニルから選択されるか、またはR16、R17、R18およびR19のうち2個は、同じ炭素原子上にあり、それらは、オキソ置換基を形成し得る。このような基の特定の例を、以下に説明する。
【0036】
適切には、Zは、NRであり、ここで、Rは上記で定義した通りである。
特定の態様において、Rは、水素またはC1−3アルキルであり、例えばメチルである。好ましくは、Rは水素である。
【0037】
が環Rに結合して縮合二環式環系を形成するC2−6アルキレンもしくはC2−6アルケニレンであるとき、適切には、環Rのオルト位で結合している。適切には、2〜4個の炭素原子を含む。特に、この場合、pは0であり、そしてRは−(CH)−である。従って、このような基:−Z−(CH)−Rの特定の例は、式(aa):
【化7】

の基である。
【0038】
Yの特定の例は、−O−、−C(O)−、−NR−、−NRC(O)−、または−C(O)NR− {ここで、Rは、水素またはC1−4アルキル(例えばメチル)である}を含む。特に、何れのRも、水素もしくはメチルである。念のために言えば、本明細書中で挙げたYの左側は、式(I)におけるRに結合しており、本明細書中で示されるとき、右側は、二環式環自体に結合している。
【0039】
特に、Yは、−O−、−C(O)−、−NH−、−NHCO−、−N(CH)C(O)−、または−CONH−から選択される。
1つの態様において、Yは、−O−もしくは−NH−から選択される。
別の態様において、Yは、−NRC(O)−、例えば−NHC(O)−である。従って、式(I)の化合物は、以下の式(IE):
【化8】

[式中、R、R、R、R、R、Z、X、X、X、Xおよびpは、式(I)に関して定義された通りである]で表され得る。
【0040】
が所望により置換されているアルキルであるとき、適当な所望の置換基は、上記で定義した官能基を含む。好ましくは、Rは置換されていない。
【0041】
本発明の1つの態様において、Rは直接結合である。
別の態様において、Rは、C1−6直鎖もしくは分枝アルキレンであり、特に、C2−3アルキレンである。
が、NRが挿入されているアルキレン鎖であるとき、この基は、鎖の末端ではない。好ましくは、Rは水素である。
【0042】
もしくはRが、所望により置換されているC1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC2−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環を含むとき、適当な所望の置換基は、官能基、例えばシアノ、オキソ、カルボキシ、シクロアルキル、アリール、またはヘテロ環を含み、ここで、何れのシクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環置換基も、それ自体、所望により、1個以上の官能基、所望により置換されている炭化水素基(例えば所望により置換されているアルキル)、またはヘテロ環によって置換されている。
【0043】
特定の態様において、RもしくはRは、所望により置換されているC1−10アルキルである。
適切には、Rおよび/またはRは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチル、またはn−ヘキシルであり、特にメチル、エチルもしくはイソプロピルである。
【0044】
もしくはRが、官能基である置換基を有するとき、特定の例は、シアノ、C(O)11 (例えばカルボキシもしくはメチル カルボキシレート)、OR11(例えばヒドロキシもしくはメトキシ)、またはS(O)11(例えばチオC1−3アルキル(例えばチオメチル)もしくはメチルスルホニル)を含み、ここで、n、qおよびR11は上記で定義した通りである。特に、この例におけるR11は、ヘテロ環(例えばモルホリノ)、またはアリール(例えばフェニル)から選択される。
【0045】
特に、RまたはRがアルキルであるとき、それらは、所望により、ヘテロ環(それ自体所望により置換されている)によって置換されている。ヘテロ環の特定の例は、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、オキサニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジオキソラニル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、2,3−ジヒドロインドール、またはチイラニルを含む。
【0046】
さらに、RまたはRは、所望により、アリール(例えばフェニル)、またはシクロアルキル(例えばシクロプロピル)によって置換されているアルキルを含み、それらはそれぞれ、それ自体、所望により置換されている。
【0047】
およびR上のこれらのアリール、シクロアルキルもしくはヘテロ環置換基は、それ自体置換されており、この置換基は、適切には、C1−3アルキル(所望により、置換基として該官能基を有する)、または上記で定義した官能基から選択される。特定の官能基は、この場合、ハロ(例えばフルオロ)、シアノ、オキソ(ここで、環は少なくとも部分的に不飽和である)、C(O)11 (例えばカルボキシもしくはメチル カルボキシレート)、OR11 (例えばヒドロキシもしくはメトキシ)、またはS(O)11 (例えばチオC1−3アルキル(例えばチオメチル)もしくはメチルスルホニル)を含み、ここで、n、qおよびR11は、上記で定義した通りである。
【0048】
別の態様において、RおよびRは、それらが結合する窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成する。特に、これらの環は、飽和環である。これらの例は、RN−が、式(xx)〜(xxv):
【化9】

の基を含む式(I)の化合物である。
ここで、R20は、水素または置換基である。
【0049】
適当な置換基R20は、アルキル、特にC1−4アルキル(例えばメチル)、アラルキル(例えばベンジル)、所望により置換されているヘテロ環、特に飽和ヘテロ環(例えばそれ自体所望により置換されているピロリジニルもしくはピペリジニル)、および官能基、例えばシアノ、−NR1213、C(O)11、OR11、またはS(O)11{ここで、n、q、R11、R12およびR13は、上記で定義した通りである}を含む。特定の官能基C(O)11は、カルボキシ、またはメチル カルボキシレートを含む。特定の官能基OR11は、ヒドロキシ、またはメトキシである。特定の官能基S(O)11は、チオC1−3アルキル(例えばチオメチル)またはメチルスルホニル、ならびにフェニルスルホニルである。
【0050】
20がヘテロ環であるとき、それは、所望により、官能基、特にR20について上記で挙げた官能基によって置換されている。
【0051】
さらに別の態様において、Rは、RもしくはR、ならびにそれらが結合している窒素原子(複数を含む)と一体となって、所望により置換されている複素環式環を形成し、所望によりさらなるヘテロ原子を含む。Rは、Rおよびそれらが結合している窒素原子と一体となって環を形成するとき、結合はR鎖中の何れの適当な炭素原子でなされていてもよいが、適切には、Yに直接隣接するRの炭素で結合している。従って、式(x):
【化10】

の基の適当な例は、式(bb)もしくは(cc):
【化11】

{式中、Rは上記で定義した通りであり、そしてR25、R26、R27およびR28は、水素、またはC1−3アルキル(例えばメチル)から独立して選択される}の基を含む。好ましくは、R25、R26、R27およびR28は全て水素であるか、または全てメチルであり、最も好ましくは、それらは全て水素である。
(x)の特定の望ましい基は、上記の式(bb)の基である。
【0052】
従って、特定の態様において、本発明は、式(IF):
【化12】

[式中、R、R、R、Y、X、X、X、X、Z、およびpは、上記で定義した通りである]の化合物の使用を提供する。
【0053】
式(bb)〜(ff)の基におけるRの特定の例は、表1に挙げた基を含む。
【0054】
表1
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
【表3】

【0057】
【表4】

【0058】
【表5】

【0059】
【表6】

【0060】
特に望ましい態様において、Rは、ヘテロ環で置換されたアルキルであり、該環は、所望により上記の通り置換されている。
別の望ましい態様において、Rは、置換アリール(例えば置換フェニル)で置換されているアルキルであり、該置換基は、上記の通りである。
さらに別の態様において、Rは、S(O)11であり、ここで、qおよびR11は上記で定義した通りである。
【0061】
が、Rおよびそれらが結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(さらなるヘテロ原子を含む)を形成するとき、式(y):
【化13】

の適当な例は、式(g'):
【化14】

の基を含む。
【0062】
このような基の特定の例は、
【化15】

である。
【0063】
およびRは、Rと一体となって、所望により置換されている架橋環構造を形成するとき、特定の構造は、式(h'):
【化16】

の構造である。
適当な所望の置換基は、アルキル基:RもしくはRについて上記に記載した基である。
【0064】
式(I)の新規化合物は、本発明のさらなる態様を形成する。
特定の態様において、本発明は、式(IG):
【化17】

[式中、
、X、X、X、R、p、R、ZおよびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
環A'は、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらにヘテロ原子を含む)であり;そして
4'は置換C1−10アルキルであり;
ただし、R4'上の少なくとも1個の置換基が、所望により置換されている複素環、置換アリール、シクロアルキル、C(O)R11もしくはS(O)11(ここで、qおよびR11は、上記で定義した通りである)から選択される]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
【0065】
適切には、環A'は、飽和環である。環A'についての適当な所望の置換基は、RおよびRについて上で記載した通りである。
特に、環A'−R4'は、上記の(bb)、(cc)、(dd)、(ee)および(ff) から選択される基であり、特に基(bb)である。
【0066】
4'上のヘテロ環置換基もしくはアリール置換基についての適当な置換基は、所望により、置換基として該官能基を有するC1−3アルキル、または上記で定義した通りの官能基である。この場合における特定の官能基は、ハロ(例えばフルオロ)、シアノ、オキソ(ここで、環は少なくとも部分的に不飽和である)、C(O)11 (例えばカルボキシもしくはメチル カルボキシレート)、OR11 (例えばヒドロキシもしくはメトキシ)、またはS(O)11 (例えばチオC1−3アルキル(例えばチオメチル)もしくはメチルスルホニル)を含み、ここで、n、qおよびR11は上記で定義した通りである。
【0067】
4'がC(O)R11置換基を有するとき、R11は、適切には、上記で定義した通りであり、特にメチルである。
4'が置換基S(O)11を有するとき、qは、適切には2であり、そしてR11は上記で定義した通りである。特に、R11は、ヘテロ環もしくはアリールである。
【0068】
別の態様において、本発明は、式(IH):
【化18】

[式中、
、X、X、X、R、p、R、ZおよびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
2'は、C1−10直鎖もしくは分枝アルキレンであり、ここで、所望によりNR(ここで、Rは、水素またはC1−3アルキルである)が挿入されているか、または
2'は、Yにおいて存在する何れかのRと一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成してもよく;そして
3''およびR4''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、置換複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成する]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
【0069】
特に、R3''およびR4''によって形成される環は飽和環である。それらは、アルキル基RおよびRについて可能な置換基として上に挙げた基によって、適切に置換される。特に、R3''およびR4''は、一体となって、上記で定義した式(xx)〜(xxv)の基を形成する。
【0070】
さらにさらなる態様において、本発明は、式(IJ):
【化19】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、およびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
3'''およびR4'''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、複素環式環を形成し、該環は、所望によりさらなるヘテロ原子を含み、かつ(a) 所望により置換されている複素環によって置換されているアルキル、(b) 置換アリールによって置換されているアルキル、(c) シクロアルキルによって置換されているアルキル、(d) C(O)R11、または(e) S(O)11{ここで、qおよびR11は上記で定義した通りである}から選択される、少なくとも1個の基によって置換されている]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
【0071】
(a)および(b)中のヘテロ環もしくはアリールに適当な置換基は、所望により置換基として官能基を有するC1−3アルキル基、または上記で定義した官能基である。この場合における特定の官能基は、ハロ(例えばフルオロ)、シアノ、オキソ(ここで、環は、少なくとも部分的に不飽和である)、C(O)11 (例えばカルボキシもしくはメチル カルボキシレート)、OR11 (例えばヒドロキシもしくはメトキシ)、またはS(O)11 (例えばチオC1−3アルキル(例えばチオメチル)もしくメチルスルホニル)を含み、ここで、n、qおよびR11は、上記で定義した通りである。
【0072】
(d)が適用されるとき、R11は、適切には上記で定義した通りであり、特にメチルである。
【0073】
(e)が適用されるとき、qは適切には2であり、そしてR11は上記で定義した通りである。特に、R11は、ヘテロ環もしくはアリールである。
【0074】
本発明のさらなる態様は、式(IK):
【化20】

[式中、X、X、X、X、R、p、RおよびZは、式(I)に関して定義した通りであり;
Y'は、−NR8'−、−NR8'C(O)−、−C(O)NR8'−、−S(O)NR8'−、または−NR8'S(O)−であり、ここで、mは、0、1もしくは2であり;そして
2''は、R8'と一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成し;
3''''およびR4''''は、置換C1−10アルキル(ただし、少なくとも1個の置換基はヒドロキシ以外である)、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択されるか、
またはR3''''およびR4''''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成する]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
この態様において、適当なR3'''およびR4'''ならびに置換基は、従って、RおよびRに関して上で記載した通りである。
【0075】
さらにさらなる態様において、本発明は、式(IL):
【化21】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、R、R、R、Rおよびmは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
【0076】
本発明のさらなる態様は、式(IM):
【化22】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、YおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり;そして
3'''''およびR4'''''は、所望により置換されているC1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択され;
ただし、R3'''''もしくはR4'''''の少なくとも一方が、所望により置換されているアルキル以外である]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを含む。
3'''''およびR4'''''の適当な例は、RおよびRに関して上で記載した通りである。
【0077】
さらにさらなる態様において、本発明は、式(IN):
【化23】

[式中、X、X、X、X、R、R、p、R、Z、YおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり;そして
a'は、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、トリフルオロメチル、またはシクロプロピルである]の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはアミドを提供する。
【0078】
さらなる態様において、本発明は、式(IP):
【化24】

[式中、
、p、Z、R、X、X、XおよびXは、式(I)に関して定義した通りであり、
2'''は、アルキレンであって、R3'''''''およびそれらが結合している窒素原子と一体となって、複素環式環を形成し;そして
4'''''''は、ヘテロ環(少なくとも1個の置換アルキルによって置換されており、かつ所望によりさらなる置換基を含む)である]の化合物を提供する。
【0079】
特に、式(IP)の化合物は、式(IPa):
【化25】

[式中、
、p、Z、R、X、X、XおよびXは式(I)に関して定義した通りであり;そして
60は、置換C1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環であり;
xは、0、1もしくは2であり;
yおよびzは、0、1、2、3、4もしくは5から独立して選択され、ただし、y+zは、2から7の範囲である]の化合物である。
【0080】
アルキル基R60についての適当な置換基、ならびにアルケニル、アルキニルもしくはヘテロ環基R60についての所望の置換基は、官能基、例えばシアノ、オキソ、カルボキシ、シクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環を含み、ここで、何れのシクロアルキル、アリールもしくはヘテロ環置換基も、それ自体、所望により、1個以上の官能基、所望により置換されている炭化水素基、例えば所望により置換されているアルキル、またはヘテロ環によって置換されている。
【0081】
特に、R60は、置換アルキル、特に置換メチルである。
特に、R60は、ヘテロ環によって置換され、該環は、それ自体、所望により置換されている。ヘテロ環の特定の例は、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピロリジニル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、オキサニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジオキソラニル、ベンゾ−1,3−ジオキソリル、2,3−ジヒドロインドール、またはチイラニルを含む。
【0082】
さらに、R60は、所望により、アリール(例えばフェニル)またはシクロアルキル(例えばシクロプロピル)によって置換されているアルキル基を含んでもよく、該環は、それぞれ、それ自体所望により置換されている。
【0083】
60上のこれらのアリール、シクロアルキルもしくはヘテロ環置換基が、それ自体置換されているとき、これらの置換基は、適切には、所望により置換基として官能基を有するC1−3アルキル、または上記で定義した官能基から選択される。この場合における特定の官能基は、ハロ(例えばフルオロ)、シアノ、オキソ(ここで、該環は、少なくとも部分的に不飽和である)、C(O)11 (例えばカルボキシもしくはメチル カルボキシレート)、OR11 (例えばヒドロキシもしくはメトキシ)、またはS(O)11 (例えばチオC1−3アルキル(例えばチオメチル)、もしくはメチルスルホニル)を含み、ここで、n、qおよびR11は、上記で定義した通りである。
【0084】
適切には、式(IPa)において、xは、0または1である。適切には、yおよびzは、共に2である。あるいは、yもしくはzの一方が0であり、他方が4である。
【0085】
式(I)の化合物の適当な薬学的に許容される塩は、塩基の塩、例えば、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩)、有機アミン塩(例えばトリエチルアミン塩)、モルホリン塩、N−メチルピペリジン塩、N−エチルピペリジン塩、プロカイン塩、ジベンジルアミン塩、N,N−ジベンジルエチルアミン塩、もしくはアミノ酸塩(例えばリジン塩)を含む。別の態様において、化合物が十分に塩基性であるとき、適当な塩は、酸付加塩、例えばメタンスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、およびリン酸と、また硫酸と形成される塩を含む。電荷を帯びた官能基の数およびカチオンもしくはアニオンの価数に応じて、1個以上のカチオンもしくはアニオンがあってもよい。望ましい薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。
【0086】
カルボキシ基もしくはヒドロキシ基を含む式(I)の化合物の in vivo で加水分解可能なエステルは、例えば、ヒトもしくは動物の体内で加水分解されて元の酸もしくはアルコールを生じる、薬学的に許容されるエステルである。
【0087】
適当なカルボキシのための薬学的に許容されるエステルは、C1−6アルキルエステル(例えばメチルもしくはエチルエステル)、C1−6アルコキシメチルエステル(例えばメトキシメチル)、C1−6アルカノイルオキシメチルエステル(例えばピバロイルオキシメチル)、フタリジルエステル、C3−8シクロアルコキシ−カルボニルオキシC1−6アルキルエステル(例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル);1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル(例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル);およびC1−6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル(例えば1−メトキシカルボニルオキシエチル)を含み、本発明の化合物中の何れのカルボキシ基でも形成され得る。
【0088】
ヒドロキシ基を含む式(I)の化合物の in vivo で加水分解可能なエステルは、無機エステル、例えばリン酸エステルおよびα−アシルオキシアルキルエーテル、ならびに関連の化合物を含み、これは、in vivo で加水分解した結果、エステルが切断されて元のヒドロキシを得る。α−アシルオキシアルキルエーテルの例は、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシを含む。ヒドロキシのための in vivo で加水分解可能なエステル形成基の選択肢は、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、および置換ベンゾイル、およびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを得る)、ジアルキルカルバモイル、およびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを得る)、ジアルキルアミノアセチル、およびカルボキシアセチルを含む。
【0089】
アミドに適当な基は、例えば、N−C1−6アルキルおよびN,N−ジ−(C1−6アルキル)アミド、例えばN−メチル、N−エチル、N−プロピル、N,N−ジメチル、N−エチル−N−メチルもしくはN,N−ジエチルアミドを含む。
式(I)の特定の化合物は、下記表2、3および4に挙げたものである。
【0090】
表2
【化26】

実施例および特定の中間体を合成するためにその製造において用いられる化学経路は、A〜Gで示され、また実施例の表の後に記載されている。実施例が2個のこのようなスキームを含むとき、その製造において両方が連続的に用いられた。また、下記の表において、基Yはその左手側がRに結合しており、そして右手側が環に結合しているものとして示されている。同様に、分子Zの左手側が環に結合しており、そして右手側が(CH)に結合している。さらに、RおよびRが環を形成するとき、特に断らない限り、記載した分子の左手側がRの位置で結合しており、右手側が上記の式中のRの位置で結合している。
【0091】
【表7】

【0092】
【表8】

【0093】
【表9】

【0094】
【表10】

【0095】
【表11】

【0096】
【表12】

【0097】
【表13】

【0098】
【表14】

【0099】
【表15】

【0100】
【表16】

【0101】
【表17】

【0102】
【表18】

【0103】
【表19】

【0104】
【表20】

【0105】
【表21】

【0106】
【表22】

【0107】
【表23】

【0108】
【表24】

【0109】
【表25】

【0110】
【表26】

【0111】
【表27】

【0112】
【表28】

【0113】
【表29】

【0114】
【表30】

【0115】
【表31】

【0116】
【表32】

【0117】
【表33】

【0118】
【表34】

【0119】
【表35】

【0120】
【表36】

【0121】
【表37】

【0122】
【表38】

【0123】
【表39】

【0124】
【表40】

【0125】
【表41】

【0126】
【表42】

【0127】
【表43】

【0128】
【表44】

【0129】
【表45】

【0130】
【表46】

【0131】
表4
【化27】

【表47】

【0132】
表5
【化28】

【表48】

【0133】
式(I)の化合物は、当業者に明らかである種々の経路によって、適切に製造される。特に、Yが−NRC(O)−である式(I)の化合物は、式(IV):
【化29】

[式中、R、R、X、X、X、Xおよびpは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物を、式(V):
【化30】

[式中、R、RおよびRは式(I)に関して定義した通りであり、そしてR4aは式(I)に関して定義したRまたはその前駆体の基である]の化合物と反応させ;
そしてその後、望ましいならば、もしくは必要であれば、前駆体の基R4aをRに変換すること;
によって得られる。
【0134】
反応は、有機溶媒中(例えばジメチルホルムアミド)、塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)およびHATUの存在下、環境温度で、適切に行われる。
【0135】
前駆体の基R4aの例は、アミン保護基、例えばtert−ブチルオキシカルボニル(Boc)を含み、これは慣用の脱保護法を用いて除去され得る。その後、該水素基は、アルキル化反応もしくは還元的アミノ化によって、別のRに置き換えられ得る。このような反応の例を以下に説明する。
【0136】
式(IV)の化合物は、式(VI):
【化31】

[式中、R、R、X、X、X、X、Zおよびpは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR30は、炭化水素基(例えばC1−6アルキル)である]の化合物を加水分解することによって、適切に製造される。
【0137】
適切には、加水分解は、有機溶媒中(例えばメタノール)、例えば25から45℃の温度で、加水分解を起こさせるための水酸化リチウムを用いて行う。
【0138】
式(VI)の化合物は、適切には、式(VII):
【化32】

[式中、X、X、X、X、ZおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、R30は式(VI)に関して定義した通りであり、そしてR31は炭化水素基、例えば所望により式:COOR35{ここで、R35は炭化水素基(例えばC1−6アルキル)である}のカルボキシレート エステルで置換されているC1−6アルキルである]の化合物を、式(VIII):
【化33】

[式中、R、Zおよびpは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物と反応させることによって製造される。
【0139】
反応は、無水有機溶媒中(例えばプロパン−2−オール)、塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、適切に行われる。60から100℃の範囲の温度が適切に用いられる。
【0140】
式(VII)の化合物は、適切には、式(IX):
【化34】

[式中、X、X、X、X、ZおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR30は式(VI)に関して定義した通りであり、そしてR31は式(VII)に関して定義した通りである]の化合物を酸化することによって製造される。
【0141】
酸化は、酸化剤(例えばメタ−クロロ過安息香酸)を用いて、有機溶媒中(例えばジクロロメタン)、環境温度で、適切に行われる。
【0142】
31がCHCOOR30{ここで、R30は式(VI)に関して定義した通りである}であり、XがCHであり、そしてXが硫黄である、式(IX)の化合物は、式(X):
【化35】

[式中、XおよびXは式(I)に関して定義した通りであり、そしてR32およびR33は脱離基(例えばハロ、特にクロロ)である]の化合物を、式(XI):
【化36】

[式中、R30は式(VII)に関して定義した通りである]の化合物と反応させることによって製造され得る。
【0143】
反応は、有機溶媒中(例えばジクロロメタン)、塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、適切に行われる。−10℃から環境温度の範囲の温度が、適切に用いられる。
【0144】
式(X)の化合物は、式(XII):
【化37】

[式中、R、XおよびXは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物を、ハロゲン化試薬(例えばオキシ塩化リン(POCl))と反応させることによって製造され得る。
【0145】
反応は、有機溶媒中で(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)、適切に行われる。80から120℃の範囲の温度が適切に用いられる。
【0146】
あるいは、XもしくはXの一方がCHであり、他方がSである、式(IX)の化合物は、式(XIII):
【化38】

[式中、XおよびXは式(I)に関して定義した通りであり、R31は式(VII)に関して定義した通りである]の化合物を、式(XIV):
【化39】

[式中、R30は式(VI)に関して定義した通りであり、R31は式(VII)に関して定義した通りであり、そしてR36は脱離基(例えばハロ、特にクロロ)である]の化合物と反応させることによって製造され得る。
【0147】
反応は、無水有機溶媒中(例えばテトラヒドロフラン)、塩基(例えばn−ブチルリチウム)の存在下で、適切に行われる。−65から0℃の範囲の温度が適切に用いられる。
【0148】
式(XIII)の化合物は、式(XV):
【化40】

[式中、XおよびXの一方がCHであり、他方がSであり、R、XおよびXは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR37は脱離基(例えばハロ、特にクロロ)である]の化合物を、式(XVI):
【化41】

の化合物と反応させることによって製造され得る。
【0149】
反応は、有機溶媒中(例えばジクロロメタン)、25から60℃の温度を用いて、適切に行われる。
【0150】
別の経路において、式(I)の化合物は、式(XVII):
【化42】

[式中、R、R、X、X、X、X、Zおよびpは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR40は、アルキル基(例えばメチル)である]の化合物を、式(XVIII):
【化43】

[式中、R、RおよびYは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR4aは式(I)に関して定義したRまたはその前駆体の基である] の化合物と反応させ、
そしてその後、望ましいならば、もしくは必要であれば、前駆体の基R4aをRに変換することによって製造される。
【0151】
反応は、有機溶媒中(例えばイソプロパノール)、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、適切に行われる。60から100℃の範囲の温度が、適切に用いられる。この経路は、Yが例えば−NR−であるとき特に適切である。Yが例えば−O−であるとき、適当な塩基はヘキサメチルジシリルアジド ナトリウムであり、そして適当な溶媒はDMAである。
【0152】
式(XVII)の化合物は、式(XIX):
【化44】

[式中、R、X、X、XおよびXは、式(I)に関して定義した通りであり、R40は、式(XVII)に関して定義した通りであり、そしてR42は脱離基(例えばハロ、特にクロロ)である]の化合物を、上記で定義した式(VIII)の化合物と反応させることによって製造され得る。適当な反応条件は、式(VII)の化合物と式(VIII)の化合物との反応のために上で記載した条件と同様である。
【0153】
42がハロ(例えばクロロ)である式(XIX)の化合物は、適切には、式(XX):
【化45】

[式中、X、X、X、XおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR40は式(XVII)に関して定義した通りである]の化合物を、ハロゲン化試薬(例えばオキシ塩化リン)で、ハロゲン化することによって製造される。適当な反応条件は、式(XII)の化合物のハロゲン化に関して上で記載した条件と同様である。
【0154】
が水素であり、そしてXおよびXが共に窒素である式(XX)の化合物は、適切には、式(XXI):
【化46】

[式中、XおよびXは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR40は、式(XVII)に定義した通りである]の化合物を、メタン酸(methanoic acid)と反応させることによって製造される。反応は、有機溶媒中で(例えば蟻酸)、適切に行われる。80から120℃の範囲の温度が、適切に用いられる。
【0155】
が水素以外であるとき、式(XX)の化合物は、式(XXI)の化合物を、式(XXII):
【化47】

[式中、Rは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物と反応させることによって製造され得る。この場合において、反応は、有機溶媒中(例えばテトラヒドロフラン)、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、適切に行われる。環境温度から80℃の範囲の温度が、適切に用いられる。
【0156】
がSであり、そしてXがNである式(XXI)の化合物は、適切には、式(XXIII):
【化48】

[式中、R40は、式(XVII)に関して定義した通りである]の化合物を、式(XXIV):
【化49】

の化合物と反応させることによって製造される。
【0157】
反応は、有機溶媒中で(例えばエタノール)、適切に行われる。40から100℃の範囲の温度が、適切に用いられる。次に、塩基(例えばナトリウム メトキシド)を加え、加熱を続けた。
【0158】
別の経路において、式(I)の化合物は、式(XXV):
【化50】

[式中、R、R、R、Y、X、X、X、XおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、ただし、何れのアミン基も所望により保護されており、そしてR50は脱離基である]の化合物を、上記で定義した式(VIII)の化合物と反応させることによって製造される。反応は、有機溶媒中(例えばテトラヒドロフラン)、低温で、例えば0から−100℃で、適切に行われる。不活性雰囲気、例えばアルゴン雰囲気であってもよい。適当な脱離基R50の例は、ハロを含み、例えばクロロである。
その後、望ましいならば、慣用の方法を用いて保護基を除去し得る。
【0159】
さらにさらなる別の方法において、RおよびRが、それらが結合している窒素と一体となって、複素環式環を形成して、例えば上記の式(x)の基が式(bb)〜(ff)の基となる式(I)の化合物は、式(XXVI):
【化51】

[式中、R、Y、Z、X、X、X、X、pおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、R3aおよびR2aは、それらが結合している窒素原子と一体となって、環を形成する]の化合物を、式(XXVII):
【化52】

[式中、Rは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR51は、脱離基、例えばハロ、特にブロモである]の化合物と反応させることによって製造され得る。反応は、有機溶媒中(例えばジメチルホルムアミド)、塩基(例えば炭酸アルカリ金属塩(例えば炭酸カリウム))の存在下で、適切に行われる。中程度の温度、例えば0から50℃、簡便には環境温度が、適切に用いられる。
【0160】
あるいは、Rが所望により置換されているアルキルであるとき、式(XXVI)の化合物を、式(XXVIII):
【化53】

[式中、R4x−CH−は、望ましいRと等価である]の化合物と、穏やかな還元剤の存在下で反応させ得る。この反応は、有機溶媒中(例えばテトラヒドロフラン)、中程度の温度で、例えば0から50℃、簡便には環境温度で、適切に行われる。適当な脱水剤は、硫酸マグネシウムである。
【0161】
この場合において、用いられる式(XXVI)の化合物は、適切には、塩の、例えば酸付加塩の、例えばトリフルオロ酢酸塩の形態である。
【0162】
式(XXVI)の化合物は、適切には、式(XXVIII):
【化54】

[式中、X、X、X、X、R、Z、Rおよびpは、式(I)に関して定義した通りであり、R2aおよびR3aは、式(XXVI)に関して定義した通りであり、そしてR52は、アミン保護基、例えばベンジルオキシカルボニル(Boc)またはtert−ブチルオキシカルボニルである]の化合物を、脱保護することによって製造される。適当な脱保護条件は、当業者に明らかであるが、酸で、例えば臭化水素の存在下、中程度の温度で、酢酸で、または塩酸で処理することを含み得る。
【0163】
式(XXVIII)の化合物は、適切には、式(XXIX):
【化55】

[式中、X、X、X、XおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、R2aおよびR3aは、式(XXVI)に関して定義した通りであり、R52は式(XXVIII)に関して定義した通りであり、そしてR53は脱離基、例えばハロ、特にクロロである]の化合物を、上記で定義した式(VIII)の化合物と反応させることによって製造される。適当な反応条件は、式(VII)の化合物と式(VIII)の化合物との反応について上で記載した条件と同様の条件である。
【0164】
式(XXIX)の化合物は、適切には、式(XXX):
【化56】

[式中、X、X、X、XおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR53は式(XXIX)に関して定義した通りであり、そしてR54は、脱離基、例えばハロ、特にクロロである]の化合物を、式(XXXI):
【化57】

[式中、R2aおよびR3aは、式(XXX)に関して定義した通りであり、そしてR52は、式(XXVIII)に関して定義した通りである]の化合物と反応させることによって製造される。反応は、溶媒中、例えばテトラヒドロフラン中で、適切に行われる。
【0165】
Yが−NRC(O)−である式(XXVIII)の化合物はまた、式(IV)の化合物と式(V)の化合物との反応について上で記載した条件と同様の条件を用いて、上で定義した式(IV)の化合物を、式(XXXII):
【化58】

[式中、Rは式(I)に関して定義した通りであり、R2aおよびR3aは、式(XXX)に関して定義した通りであり、そしてR52は式(XXVIII)に関して定義した通りである]の化合物と反応させることによって製造されてもよい。
【0166】
Zが−NRC(O)−である式(I)の化合物はまた、式(XXXIII):
【化59】

[式中、R、R、R、R、R、X、X、X、XおよびYは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物を、式(XXXIV):
【化60】

[式中、pおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、そしてR55は、脱離基、例えばハロ、特にクロロである]の化合物と反応させることによって製造されてもよい。
【0167】
反応は、溶媒中(例えばアセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、または水)、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、適切に行われる。中適度の温度、例えば0から50℃、簡便には、環境温度が、適切に用いられる。
【0168】
式(XXXIII)の化合物は、式(XXXV):
【化61】

[式中、R、R、R、R、Y、X、X、X、XおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり、そして R56は窒素保護基(例えばベンジル誘導体(例えば4−メトキシベンジル))である]の化合物を脱保護することによって製造され得る。保護基の除去に適当な条件は化学者には明らかであり、例えば有機酸(例えばトリフルオロ酢酸)を高温、例えば50〜90℃で、特に約70℃で用いる酸性化を含んでもよい。
【0169】
式(XXXV)の化合物は、式(I)の化合物の製造に関して上で記載した方法と同様の方法によって製造され得る。式(IV)の化合物および式(V)の化合物の反応について記載した条件と同様の条件を用いて、例えばYが−NHC(O)−である式(XXXVI):
【化62】

の化合物を、上記の式(V)の化合物と反応させてもよい。あるいは、次の反応段階で、例えば式(XXVII)もしくは式(XXVIII)の化合物を用いて、Rを付加してもよく、その反応は、Rが水素である対応する式(XXXV)の化合物に適用される。
【0170】
本発明の新規の化合物への本方法の応用は、本発明のさらなる態様を形成する。
式(V)、(XXII)、(XXIII)、(XXVII)、(XXVIII)、(XXX)、(XXXI)および(XXXIV)の化合物は、既知の化合物であるか、または、既知の化合物から、当業者に容易に明らかである慣用の方法によって製造され得るかの何れかである。
【0171】
これらの方法の変形もまた考えられ得る。
本明細書中で定義した何れの新規な中間体も、本発明のさらなる態様を形成する。
本発明は、さらに、炎症性疾患の処置に使用する上記で定義した式(I)の化合物を提供する。この方法で用いられるとき、本化合物は、適切には、薬学的に許容される担体をさらに含む医薬組成物に製剤化され、これらは、本発明のさらなる態様を形成する。
【0172】
さらに、本発明は、炎症性疾患を処置する医薬の製造における、上記で定義した式(I)の化合物の使用を提供する。
【0173】
式(I)の化合物は、キラル中心を有するものもある。本発明は、全ての当該式(I)の化合物の光学異性体およびジアステレオマー、およびそれらを含む医薬組成物を含むと解されるべきである。
【0174】
本発明は、さらに、全ての式(I)の化合物の互変異性体、およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【0175】
特定の式(I)の化合物はまた、溶媒和物および非溶媒和物で存在することができ、例えば水和物であると解されるべきである。本発明は、全ての当該溶媒和物およびそれらを含む医薬組成物を含むと解されるべきである。
【0176】
本発明の組成物は、経口使用に(例えば錠剤、ロゼンジ、硬もしくは軟カプセル、水性もしくは油性懸濁液、エマルジョン、分散性粉末もしくは顆粒、シロップもしくはエリキシル)、局所使用に(例えばクリーム、軟膏、ゲル、もしくは水性もしくは油性溶液もしくは懸濁液)、噴射吸入(inhalation)による投与に(例えば微細化粉末もしくは液体エアゾールとして)、吸気吸入(insufflation)による投与に(例えば微細化粉末として)、または非経腸投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内もしくは筋肉内投与のための滅菌処理された水性もしくは油性溶液として、直腸投与のための坐剤として)、適当な形態であってもよい。
【0177】
本発明の組成物は、当業者に周知の慣用の医薬賦形剤を用いて、慣用の手順によって得られる。従って、経口使用を意図した組成物は、例えば、1種以上の着色料、甘味料、風味剤、および/または保存料を含んでもよい。
【0178】
錠剤製剤に適当な薬学的に許容される賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤(例えばラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウムもしくは炭酸カルシウム)、顆粒化剤および崩壊剤(例えばトウモロコシ澱粉もしくはアルギン酸)、結合剤(例えば澱粉)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルク)、保存料(例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルもしくはプロピル)、および抗酸化剤(例えばアスコルビン酸)を含む。錠剤製剤は、コートされていなくてもよいし、また当業界で周知の慣用のコーティング剤と手順を用いて、崩壊とその後の胃腸管中の活性成分の吸収を修飾するために、またはその安定性および/または外観を改善するためにコートされていてもよい。
【0179】
経口使用のための組成物は、活性成分を不活性な固体希釈剤(例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリン)と混合した硬ゼラチンカプセルの形態であってもよく、また活性成分を水もしくは油(落花生油、流動パラフィンもしくはオリーブ油)と混合した軟ゼラチンカプセルの形態であってもよい。
【0180】
水性懸濁液は、一般的に、微細化した粉末形態の活性成分と、1種以上の、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロース ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカント・ゴムおよびアラビアゴム;分散剤もしくは湿潤剤、例えばレシチン、または脂肪酸とアルキレン オキシドの縮合生成物(例えばステアリン酸ポリオキシエチレン)、または長鎖脂肪族アルコールとエチレン オキシドの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)、または脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとエチレン オキシドの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレン ソルビトール)、または長鎖脂肪族アルコールとエチレン オキシドの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)、または脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとエチレン オキシドの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール)、または、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとエチレン オキシドの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタン)を含む。水性懸濁液はまた、1種以上の、保存料(例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルもしくはプロピル)、抗酸化剤(例えばアスコルビン酸)、着色料、風味剤および/または甘味料(例えばスクロース、サッカリンもしくはアスパルテーム)を含んでもよい。
【0181】
油性懸濁液は、植物油に(例えば落花生油、オリーブ油、ごま油もしくはココヤシ油)、または鉱物油に(例えば流動パラフィン)、活性成分を懸濁することによって製剤化され得る。油性懸濁液はまた、濃化剤(例えば蜜蝋、硬パラフィンもしくはセチルアルコール)を含んでもよい。味の良い経口製剤を提供するために、例えば上記甘味料および風味剤を添加してもよい。これらの組成物は、抗酸化剤(例えばアスコルビン酸)を添加することによって、保存され得る。
【0182】
水の添加によって水性懸濁液を製造するのに適当な分散性粉末および顆粒は、一般的に、分散剤もしくは湿潤剤、懸濁剤、および1種以上の保存料と共に、活性成分を含む。適当な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤は、すでに上で記載したものによって例示されている。さらなる賦形剤、例えば甘味料、風味剤および着色料もまた存在し得る。
【0183】
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、植物油(例えばオリーブ油もしくは落花生油)、または鉱物油(例えば流動パラフィン)、またはこれらの何れの混合物であってもよい。適当な乳化剤、例えば天然ゴム(例えばアラビアゴムもしくはトラガカントゴム)、天然由来のリン脂質(例えば大豆レシチン)、脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルもしくは部分エステル(例えばモノオレイン酸ソルビタン)およびエチレン オキシドと該部分エステルの縮合生成物(例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)であってもよい。エマルジョンはまた、甘味料、風味剤、および保存料を含んでもよい。
【0184】
シロップおよびエリキシルは、甘味料(例えばグリセロール、プロピレン グリコール、ソルビトール、アスパルテームもしくはスクロース)と共に製剤化されてもよく、また粘滑剤、保存料、風味剤、および/または着色料を含んでもよい。
【0185】
医薬組成物はまた、滅菌処理された注射可能な水性もしくは油性懸濁液の形態であってもよく、該懸濁液は、既知の手順に従って、上記の1種以上の適当な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤を用いて製剤化されてもよい。滅菌処理された注射可能な製剤はまた、非毒性の非経腸で許容される希釈剤もしくは溶媒における滅菌処理された注射可能な溶液もしくは懸濁液、例えば1,3−ブタンジオール溶液であってもよい。
【0186】
坐剤製剤は、通常の温度で固体であるが直腸温度で液体であり、そのため直腸で溶けて薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤と、活性成分を混合することによって製造され得る。適当な賦形剤は、例えばココアバターおよびポリエチレングリコールを含む。
【0187】
局所製剤、例えばクリーム、軟膏、ゲル、および水性もしくは油性溶液もしくは懸濁液は、一般的に、当業界で周知の慣用の手順を用いて、慣用の局所に許容されるビークルもしくは希釈剤と共に、活性成分を製剤化することによって得られる。
【0188】
吸気吸入によって投与するための組成物は、例えば30μもしくはそれより遙かに小さい平均直径を有する粒子を含む微細化された粉末であって、活性成分単独または1種以上の生理学的に許容される担体(例えば乳糖)で希釈された活性成分の何れかを含む粉末の形態であってもよい。吸気吸入用粉末は、簡便には、ターボ式吸入装置と共に用いられる、例えば既知の薬剤クロモグリク酸ナトリウムの吸気吸入に使用される、1から50mgの活性成分を含むカプセル中に保持される。
【0189】
噴射吸入によって投与するための組成物は、微細化された固体もしくは液滴の何れかを含むエアゾールとして活性成分を供与するよう配置される、慣用の加圧されたエアゾールの形態であってもよい。慣用のエアゾール噴射剤(例えば揮発性のフッ素化炭化水素類もしくは炭化水素類)を使用してもよく、エアゾール装置は、簡便には、一定量の活性成分を供与するよう配置される。
【0190】
製剤化についてのさらなる情報は、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 の、Volume 5 の Chapter 25.2 に記載されている。
【0191】
1回投与形を製造するための、1種以上の賦形剤と組み合わせた活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与経路に応じて、必ず変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図して製剤は、一般的に、約5から約98重量%(組成物の総量に対して)まで変化し得る適切かつ簡便な量の賦形剤と共に、例えば0.5mgから2gの活性な薬物化合物を含む。投与単位形は、一般的に、約1mgから約500mgの活性薬物化合物を含む。投与形路および投薬レジメについてのさらなる情報は、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 の、Volume 5 の Chapter 25.3 に記載されている。
【0192】
治療もしくは予防の目的のための式Iの化合物の薬剤の大きさは、周知の製薬の原理に従って、状態の性質および重篤度、動物もしくは患者の年齢および性別、ならびに投与経路によって、当然に変化する。
【0193】
式Iの化合物を治療もしくは予防の目的で用いる際には、一般的に、例えば0.5から75mg/kg体重の範囲の1日用量を投与され、必要であれば分割用量で投与される。一般的に、非経腸経路を用いる場合、より低い用量で投与される。従って、例えば、静脈内投与のためには、例えば0.5から30mg/kg体重の範囲の用量が、一般的に用いられる。同様に、吸入による投与のためには、0.5から25mg/kg体重の範囲の用量が用いられる。しかしながら、経口投与が望ましい。
【0194】
さらなる態様において、本発明は、上記の式(I)の化合物、または上記の医薬組成物を投与することによる、炎症性疾患を処置する方法を提供する。
【0195】
本発明は、さらに、異なる指定をしない限り下記の一般的手順を用いた、下記の実施例で説明されるが、これらに制限されない。
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を、4Åモレキュラー・シーブで乾燥した。無水テトラヒドロフラン(THF)を、Aldrich SURESEAL(商標) bottles から購入した。他の市販の試薬および溶媒は、異なる指定をしない限り、さらに精製することなく用いた。有機溶媒抽出物を無水MgSOで乾燥した。H−、13C−、および19F−NMRは、Bruker WM200, WM250, WM300 もしくは WM400 instruments で、異なる指定をしない限り、適当な場合は内部標準としてMeSiもしくはCClFと共に、MeSO−dを用いて測定した。化学シフトは、δ(ppm)で示し、ピーク多重度は以下に示される:s, 一重項; d, 二重項; dd, 二重項のダブレット; t, 三重項; dt, 三重項のダブレット; q, 四重項; m, 多重項; br, ブロード。質量スペクトルは、VG 12-12 quadrupole, VG 70-250 SE, VG ZAB 2-SE もしくは VG modified AEI/Kratos MS9 spectrometers で測定した。TLC分析には、Merck precoated TLC plates (シリカゲル 60 F254, d = 0.25 mm)を用いた。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカ(Merck Kieselgel: Art.9385)で行った。融点測定は、Kofler block で、もしくは Buechi melting point apparatus で測定され、校正されていない。全ての温度は摂氏温度である。
【実施例】
【0196】
実施例1
合成経路(A)
表2の化合物7の製造
4−アミノ−2−メチルスルファニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド
【化63】

シアノイミドジチオ炭酸モノメチルエステル 一カリウム塩(30g)、および2−クロロアセトアミド(16.6g)の混合物を、エタノール(60ml)中で加熱し、1.5時間還流した。混合物を室温まで放冷した後、ナトリウム メトキシド(9.4g)を加えた。混合物を再度加熱し、3時間還流した。混合物を室温まで冷却し、蒸発乾固した。水(100ml)を加え、固体を濾取し、水で洗浄し、真空下、50℃で乾燥し、4−アミノ−2−メチルスルファニル−チアゾール−5−カルボン酸アミドを得た(9.6g)。
【0197】
2−メチルスルファニル−4H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−オン
【化64】

4−アミノ−2−メチルスルファニル−チアゾール−5−カルボン酸アミド(9.6g)を、蟻酸(30ml)に溶解し、混合物を14時間還流した。次に混合物を室温まで放冷した後、水(100ml)を加えた。残渣を濾取し、水で洗浄し、真空下、60℃で乾燥し、2−メチルスルファニル−4H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−オンを得た(8.9g)。
LCMS M/z(+) 199 (MH+).
【0198】
7−クロロ−2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン
【化65】

2−メチルスルファニル−4H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−オンを、オキシ塩化リン(20ml)中のスラリーとして懸濁し、100℃で終夜加熱した。残ったオキシ塩化リンの大部分を、真空で蒸発させた。黒色の残渣を氷(200g)に注ぎ、得られた混合物を氷が溶けるまで撹拌した。残渣を濾取によって集め、水で洗浄し、真空下、40℃で乾燥し、7−クロロ−2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジンを黄土色の固体として得た(7.8g)。
LCMS M/z(+) 217.9/219 (MH+)
【0199】
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−イル)−アミン
【化66】

7−クロロ−2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン(1.5g)、4−フルオロ−3−クロロアニリン(1.1g)、およびジイソプロピルエチルアミン(1.2ml)の混合物を、80℃で、イソプロパノール(10ml)中で、18時間加熱した。混合物を冷却し、真空で乾固するまで蒸発させた。残渣を濾取によって集め、イソプロパノールで洗浄し、(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−イル)−アミンを得た(1.1g)。
LCMS M/z(+) 327 (MH+).
【0200】
−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン
【化67】

(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(2−メチルスルファニル−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−イル)−アミン(0.16g)、およびN,N−ジメチルエチレン ジアミン(0.9g)の混合物を、100℃で、N−メチルピロリジン(4ml)中で、18時間撹拌した。得られた混合物を酢酸エチルおよび水の層間に分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、ゴム状物質を得た。ゴム状物質をジクロロメタンに溶解し、シリカカラムにかけ、生成物をジクロロメタン中20%メタノールを用いて溶出し、N−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−N−(2−ジメチルアミノ−エチル)−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミンを得た(0.055g)。
LCMS M/z(+) 367 (MH+).
【0201】
実施例2
合成経路(B)
中間体化合物の製造
4−{[(4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【化68】

ジイソプロピルエチルアミン リチウム(22ml, 2M, テトラヒドロフラン、ヘプタンおよびエチルベンゼンの溶液)を、−60℃で、アルゴン雰囲気下で、乾燥テトラヒドロフラン(70ml)中の4−クロロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン(7.2g)の溶液に加えた。−60℃で20分間撹拌した後、4−イソシアネート−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(10g)を加え、混合物を環境温度まで昇温した後、水(200ml)および酢酸エチル(200ml)の層間に分配した。有機相を乾燥し(MgSO)、真空で濃縮し、シリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、20%酢酸エチル/イソヘキサンから100%酢酸エチルの濃度勾配を溶出液として用いた。生成物をクリーム色の固体として得た(8.6g)。
1H-NMR (CDCl3):1.39-1.55 (2H, m), 2.00-2.11 (2H, m), 2.99 (2H, t), 4.05-4.30 (3H, m), 5.12 (2H, s), 6.61 (1H, d), 7.27-7.37 (5H, m), 7.89 (1H, s), 8.89 (1H, s).
LCMS M/z(+) 429 (M-H+)
【0202】
4−({[4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル
【化69】

無水プロパン−2−オール(120ml)中の、4−{[(4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(4.9g)、6−アミノインダゾール(1.67g)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.96ml)の混合物を、90℃で18時間加熱した。環境温度まで冷却した後、4−({[4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルの黄色の沈殿物を、濾取によって単離し、プロパン−2−オールで洗浄し、真空で濃縮して乾固させた(4.52g)。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.39-1.56 (2H, m), 1.81-1.91 (2H, m), 2.89-3.05 (2H, m), 3.93-4.08 (3H, m), 5.08 (2H, s), 7.28-7.47 (6H, m), 7.72 (1H, d), 7.99 (1H, s), 8.34 (1H, s), 8.43 (1H, s), 8.58-8.63 (2H, m), 9.95 (1H, s), 12.597 (1H, bs).
LCMS M/z(+) 526 (MH-)
【0203】
必要に応じて、6−アミノインダゾールの代わりに、他の求核性試薬を用いて、式(I)の化合物を得た。
【0204】
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−ピペリジン−4−イルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
【化70】

4−({[4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(4g)を、環境温度で、30%臭化水素/酢酸(30ml)と共に、2時間撹拌した。溶媒を真空で濃縮し、4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−ピペリジン−4−イルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを固体として得た(4.4g)。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.70-1.88 (2H, m), 1.92-2.06 (2H, m), 2.96-3.11 (2H, m), 3.27-3.39 (2H, m) 3.99-4.15 (1H, m), 7.41-7.47 (1H, m), 7.72 (1H, d), 8.02 (1H, s), 8.31 (1H, s), 8.40-8.68 (4H, m), 8.79 (1H, d), 10.144 (1H, bs).
LCMS M/z(+) 394 (M+).
【0205】
実施例3
合成経路(C)
表2の化合物No.166の製造
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
【化71】

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(150mg)を、環境温度で、無水テトラヒドロフラン(5ml)中の、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−ピペリジン−4−イルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボチオアミドのトリフルオロ酢酸塩(130mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.13ml)、1,2,3−チアジアゾール−4−カルボアルデヒド(110mg)およびMgSO(スパチュラ1杯, 重量測定せず)の混合物に加えた。混合物を環境温度で18時間撹拌した後、水(20ml)および酢酸エチル(15ml)の層間に分配した。有機相を乾燥し(MgSO)、真空で濃縮し、シリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンからジクロロメタン中5%メタノールの濃度勾配を溶出液として用いた。4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを、白色の固体として得た(135mg)。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.52-1.67 (2H, m), 1.75-1.86 (2H, m), 2.15 (2H, t), 2.84-2.94 (2H, m), 3.67-3.81 (1H, m), 4.02 (2H, s), 7.43(1H, t), 7.72-7.80 (1H, m), 8.15-8.21 (1H, m), 8.32 (1H, s), 8.57-8.63 (2H, m), 9.02 (1H, s), 10.007 (1H, bs).
LCMS M/z(+) 526 (MH+).
【0206】
経路B(臭化水素塩)もしくは経路E(トリフルオロ酢酸塩)によって製造される化合物は、必要に応じて、4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−ピペリジン−4−イルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボチオアミドに代えて用いられ、式(I)の化合物を得る。アルデヒド類およびケトン類は、必要に応じて、1,2,3−チアジアゾール−4−カルボアルデヒドに代えて用いられ、さらに式(I)の化合物を得る。
【0207】
実施例4
合成経路(D)
表2の化合物No.230の製造
4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸[1−(2−オキソ−ピロリジン−3−イル)−ピペリジン−4−イル]−アミド
【化72】

ジメチルホルムアミド(1ml)中の、4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 ピペリジン−4−イルアミド(0.1g)、および3−ブロモピロリジノン(0.49g)の溶液を、環境温度で、固体の炭酸カリウム(0.1g)の存在下で、24時間撹拌した。水(5ml)を加え、生成物を酢酸エチル(5ml)に抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、有機層を真空で蒸発させた。残渣を逆相HPLCを用いて精製し、水中5〜95%アセトニトリルで溶出し、4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸[1−(2−オキソ−ピロリジン−3−イル)−ピペリジン−4−イル]−アミドを得た(0.077g)。
LCMS M/z(+) 489 (MH+)
【0208】
経路B(臭化水素塩)もしくは経路E(トリフルオロ酢酸塩)によって製造された化合物は、必要に応じて、4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 ピペリジン−4−イルアミドに代えて用いられ、式(I)の化合物を得る。臭化物、塩化物、およびメタンスルホン酸塩が、必要に応じて、3−ブロモピロリジノンに代えて用いられ、さらに、式(I)の化合物を得た。
【0209】
実施例5
合成経路(E)の実施例
本発明の化合物の製造に有用な中間体の製造
4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン
【化73】

4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン(84g)、およびナトリウム メタンチオラート(43.5g)を、ジクロロメタン(400ml)中で40℃で88時間撹拌した。次に混合物を水(2×500ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、真空で濃縮し、4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジンを薄褐色の固体として得た(82.36g)。
LCMS M/z(+) 183 (MH+)
【0210】
4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル
【化74】

4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン(17.68g)を、無水テトラヒドロフラン(300ml)に溶解し、アルゴン下、−65℃で撹拌した。n−ブチル リチウム(ヘキサン中1.6M, 66ml)を撹拌し、次に30分に亘って滴下した。混合物を−65℃でさらに30分間撹拌し続け、次にクロロ蟻酸メチル(9ml)を5分に亘って滴下し、混合物を撹拌し、16時間環境温度まで昇温した。得られた沈殿物を濾取し、水(150ml)で、そして酢酸エチル(150ml)で洗浄し、次に真空で濃縮し、4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルを黄色の固体として得た(14.23g)。
LCMS M/z(+) 241 (MH+)
【0211】
4−(メチルスルホニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル
【化75】

4−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル(14.23g)、およびm−クロロ過安息香酸(22.51g)を、ジクロロメタン(400ml)中で環境温度で16時間撹拌した。さらにm−クロロ過安息香酸(2.9g)を加え、混合物を環境温度でさらに16時間撹拌した。形成した沈殿物を濾過して除き、ろ液をメタ重硫酸ナトリウム溶液(300ml)で、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液(300ml)で洗浄し、次に乾燥し(MgSO)、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタンを溶出液として用いて、4−(メチルスルホニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルを薄黄色の固体として得た(9.1g)。
LCMS M/z(+) 273 (MH+).
【0212】
4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
【化76】

4−(メチルスルホニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル(1.43g)、4−フルオロ−3−クロロアニリン(4.5g)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.92ml)を、無水プロパン−2−オール(50ml)中で、90℃で72時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、メタノール/ジクロロメタン(10:90, 150ml)および0.5M 水酸化ナトリウム水溶液(2×100ml)の層間に分配した。有機相を乾燥し(MgSO)、真空で濃縮し、粗生成物を、水酸化リチウム 一水和物(800mg)、メタノール(50ml)および水(10ml)の混合物中で、60℃で90分間撹拌した。次に混合物を真空で濃縮し、ジクロロメタン(100ml)および水(50ml)の層間に分配し、不溶性の固体を得た。これを濾取によって集め、水に再度懸濁し、2M 水性塩酸で中性にし、pH 7とした。得られた沈殿物を濾取し、水で洗浄し、真空下で乾燥し、4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸を固体として得た(350mg)。
LCMS M/z(+) 324 (MH+), RT=2.34
【0213】
他のアニリン類、アミン類、または酸素求核試薬(例えばナトリウム メトキシド)を、必要であれば、4−フルオロ−3−クロロアニリンの代わりに用いて、式(I)の化合物を得ることができる。
【0214】
4−{[4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステル
【化77】

N,N−ジイソプロピルアミン(2.5ml)を、環境温度で、ジクロロメタン(50ml)中の、4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(2g)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(830mg)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.5g)、および1−Boc−4−アミノピペリジン塩酸塩(1.5g)の溶液に加えた。混合物を環境温度で18時間撹拌した。この後、さらに、1−Boc−4−アミノピペリジン塩酸塩(500mg)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(500mg)、およびN,N−ジイソプロピルアミン(0.8ml)を加えた。混合物を35℃で2日間撹拌し、次に水とジクロロメタンの層間に分配し、有機相を乾燥し(NaSO)、真空で濃縮し、ゴム状物質を得た。これをシリカゲル・クロマトグラフィーによって精製し、4−{[4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステルを、白色の固体として得た(2.76g)。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.35-1.51 (11H, m), 1.75-1.85 (2H, m), 2.78-2.93 (2H, m), 3.88-4.00 (3H, m), 7.43 (1H, t), 7.72-7.80 (1H, m), 8.16-8.21 (1H, m), 8.33 (1H, s), 8.57-8.63 (2H, m), 10.00 (1H, s).
LCMS M/z(+) 506/508 (MH+).
【0215】
この場合の生成物は、BOC保護化合物であり、次に、例えば下記のスキームFを用いて脱保護され得る。スキーム(C)を用いた還元的アミノ化または上記のアルキル化(D)を行い、式(I)の化合物を得ることができる。
【0216】
他のアミン類は、必要に応じて、1−Boc−4−アミノピペリジン塩酸塩の代わりに用いられ、次の段階を必要としないで直接式(I)の化合物を得ることができる。
【0217】
実施例6
合成経路(F)
本発明の化合物の製造に有用な中間体の製造
4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸ピペリジン−4−イルアミド
【化78】

4−{[4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステル(2.75g)を、10N 塩酸−メタノール溶液(150ml)に溶解し、50℃で30分間加熱した。気体の発生が止まったとき、混合物を真空で濃縮し、4−(4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 ピペリジン−4−イルアミドを白色の固体として得た(2.15g)。
1H-NMR (DMSO-d6): 1.76-2.03 (4H, m), 2.91-3.08 (2H, m), 3.24-3.35 (2H, m), 4.00-4.11 (1H, m), 7.43 (1H, t), 7.78-7.85 (1H, m), 8.19-8.23 (1H, m), 8.60 (2H, d), 8.81-8.87 (1H, m), 9.02-9.23 (2H, m), 10.33 (1H, bs).
LCMS M/z(-) 406/406 (M-H).
【0218】
実施例7
合成経路(G)
表2の化合物No.145の製造
4−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド
【化79】

4−クロロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルエステル(3.0g)、4−メトキシベンジルアミン(1.8g)、およびジイソプロピルエチルアミン(2.3ml)の混合物を、80℃で、イソプロパノール(10ml)中で4時間加熱した。冷却後、水(10ml)を、次に水酸化リチウム 一水和物(1.0g)を加えた。室温で、72時間、撹拌を続けた。次に溶液を濃塩酸(10N)を添加して酸性にし、得られた固体を濾取によって集め、水で洗浄し、真空下、55℃で乾燥した。この固体をジメチルホルムアミド(20ml)に再度溶解した後、HATU(4.2g)、ジイソプロピルエチルアミン(1.9ml)、およびN−メチル−4−アミノピペリジン(1.27g)を加えた。混合物を環境温度で4時間撹拌し、次に反応混合物を水および酢酸エチルの層間に分配した。真空で濃縮し、4−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミドを固体として得た(1.75g)。
LCMS M/z(+) 412 (MH+).
【0219】
この経路で、4−メタンスルホニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルエステルを、4−クロロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルエステルに置き換えてもよい。
【0220】
4−アミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド
【化80】

4−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド(1.3g)を、トリフルオロ酢酸(10ml)に溶解し、70℃で40時間加熱した。次に該トリフルオロ酢酸を真空で除去し、残渣を酢酸エチルおよび水性炭酸ナトリウムの混合物で洗浄した。形成した固体を濾取し、酢酸エチルで洗浄し、真空で乾燥し、4−アミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミドを得た(0.81g)。
LCMS M/z(+) 292 (MH+).
【0221】
4−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド
【化81】

4−アミノ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド(0.15g;0.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.12ml)、および塩化3,4−ジフルオロベンゾイル(0.176g)の混合物を、アセトニトリル(2.0ml)中で、環境温度で、18時間撹拌し、次に真空で濃縮した。得られた残渣を、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルおよび水の混合物に溶解し、逆相HPLCを用いて精製し、水中5〜95%アセトニトリルで溶出し、4−(3,4−ジフルオロ−ベンゾイルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミドを得た(0.01g)。
LCMS M/z(+) 432 (MH+).
【0222】
実施例8
合成経路(H)
表2の化合物No.165の製造
5−アミノピリミジン−4,6−ジチオール
【化82】

水(700mL)中のジクロロアミノピリミジン(28.9g)および水硫化ナトリウム 一水和物(52.1g)の懸濁液を、窒素雰囲気下で還流した。3時間後、さらに水硫化ナトリウム 一水和物(19.5g)を加え、加熱を3時間続け、次に混合物を環境温度まで放冷した。濃HClを加え、pHを6〜7に調節し、得られた薄黄色の沈殿物を濾過して除き、次にろ液を真空で〜500mLまで濃縮した。ろ液を冷却し(氷浴)、2M HClを加えてpHを3に調節し、得られた沈殿物を濾取し、氷−冷水で洗浄し、高真空下、60℃で乾燥し、5−アミノピリミジン−4,6−ジチオールを黄色の固体として得た(24g)。
LCMS M/z(+) 160 (MH+).
【0223】
7−メルカプト−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸エチルエステル
【化83】

塩化オキサリルエチル(280μl)を、ピリジン(10ml)中の5−アミノピリミジン−4,6−ジチオール(300mg)の氷冷した溶液に滴下した。反応物を室温まで昇温し、4時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、トルエンと共に共沸し、7−メルカプト−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸エチルエステルを得た。次の段階にこの粗生成物を用いた。
【0224】
7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸
【化84】

粗製の7−メルカプト−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸エチルエステルを、2M NaOH(10ml)に溶解し、冷却した(氷浴)。ヨードメタン(0.22ml)を滴下し、混合物を室温で3時間撹拌した。得られた固体の7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸(320mg)を、濾取によって集め、真空オーブン中、50℃で乾燥した。
1H- NMR (DMSO): 2.7 (3H, s), 8.9 (1H, s).
LCMS M/z(+) 228 (MH+).
【0225】
7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステル
【化85】

塩化アセチル(0.5ml)を、氷冷したメタノール(10ml)の溶液に滴下した。7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌し、次にさらに30分間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、粗製の7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た(330mg)。
LCMS M/z(+) 242 (MH+).
【0226】
7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステル
【化86】

不活性雰囲気下で、m−クロロ過安息香酸(472mg)を、一度に、ジクロロメタン(20ml)中の7−メチルスルファニル−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステル(330mg)の懸濁液に加えた。混合物を、室温で、4.5時間撹拌した。1,4−ジオキサン(20ml)を、次に3−クロロ−4−フルオロアニリン(300mg)を加え、反応物を室温で終夜撹拌した。得られた混合物を真空で濃縮し、クロマトグラフィーにかけ(bond elute 10g)、5%メタノール/ジクロロメタンで溶出し、油性残渣の7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た(260mg)。
LCMS M/z(+) 338 (MH+).
【0227】
7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸
【化87】

7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸メチルエステル(160mg)を、テトラヒドロフラン(5ml)および2M 水酸化ナトリウム(3ml)に懸濁し、室温で1時間撹拌した。混合物を真空で濃縮し、混合物をクエン酸で酸性にした。得られた沈殿物の7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸を濾取によって集め、乾燥した(210mg)。
LCMS M/z(+) 324 (MH+).
【0228】
7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミド
【化88】

HATU(495mg)、N,N−ジイソプロピルアミン(450ml)、および1−メチルピペリジン−4−アミン(150mg)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸(210mg)の溶液に加え、室温で終夜撹拌した。水(10ml)を加え、反応混合物をジクロロメタン(2×15ml)で抽出した。合わせた有機物を塩水(10ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、真空で濃縮した。残渣をクロマトグラフィーにかけ(10g bond elute、20% メタノール/ジクロロメタン+1%アンモニアで溶出)、7−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボン酸 (1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミドを褐色の固体として得た(43mg)。
1H- NMR (DMSO, 373K): 1.9 (2H, m), 2.1 (2H, m), 2.8 (3H, s), 3.2 (2H, m), 3.4 (2H, m), 4.1 (1H, m), 7.4 (1H, t), 7.8 (1H, m), 8.1 (1H, m), 8.3 (1H, d), 8.6 (1H, s), 9.8 (1H, s).
LCMS M/z(+) 421 (MH+).
【0229】
実施例9
trans−4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミド
【化89】

trans−4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミド塩酸塩(97mg)を、THF(5ml)に懸濁した。これに、ジイソプロピルエチルアミン(0.08ml)、ベンズアルデヒド(0.047ml)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(97mg)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。LCMSが反応が未完成を示したので、さらにトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(97mg)を加え、反応物をさらに2時間撹拌した。メタノール(5ml)を添加して反応物をクエンチし、蒸発させた。残渣を、シリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、イソヘキサン中0%EtOAcからEtOAcの濃度勾配を溶出液として用いて、trans−4−(4−フルオロ−フェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミドを、灰白色の固体として得た(50mg)。
1H NMR (400.132 MHz, DMSO) 1.55 (m, 1H), 1.83 (m, 1H), 2.01 (m, 1H), 2.79 (d, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.46 (d, 1H), 3.52 - 3.68 (m, 4H), 4.75 (d, 1H), 7.21 - 7.37 (m, 7H), 7.85 (dd, 2H), 8.37 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.53 (s, 1H), 9.95 (s, 1H).
LCMS M/z(+) 478 (MH+).
【0230】
trans−4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミド塩酸塩
【化90】

予め調製したメタノール(25ml)中の塩化アセチル(2.5ml)の溶液を、trans−4−{[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(114mg)に加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。溶液を蒸発させ、trans−4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミド塩酸塩を、黄色の固体として得た(97mg)。
1H NMR (400.132 MHz, DMSO) 1.79 (m, 1H), 2.08 (m, 1H), 2.83 (m, 1H), 3.03 (m, 1H), 3.27 - 3.35 (m, 2H), 3.87 (m, 1H), 3.98 (m, 1H), 7.24 (t, 2H), 7.88 (m, 2H), 8.53 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.72 (d, 1H), 8.95 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 10.02 (s, 1H).
LCMS M/z(+) 388 (MH+).
【0231】
trans−4−{[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
【化91】

エタノール(100ml)中の7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸ベンジルエステル(4.29g)の溶液に、ジ−tert−ブチル ジカーボネート(4.0g)を加えた。フラスコをアルゴンでパージした後、10%パラジウム/炭素(1.0g)を加えた。雰囲気を水素で置き換え、反応物を室温で終夜撹拌した。溶液を濾過し、少量のメタノールで洗浄し、蒸発させた。残渣を、シリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、イソヘキサンからイソヘキサン中40%EtOAcの濃度勾配を溶出液として用いた。7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル エステルを油状物として得た(2.34g)。7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸tert−ブチル エステル(545mg)を、ジオキサン(5ml)に溶解した。この溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.57ml)、ベンジルアミン(0.324ml)、およびイッテルビウム(III) トリフルオロメタンスルホン酸塩(10mg)を加えた。溶液を密封し、20分間、マイクロ波オーブン中で、140℃に加熱した。溶液を蒸発させ、残渣を、シリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、イソヘキサン中50%EtOAcからEtOAcの濃度勾配を溶出液として用いた。trans−4−ベンジルアミノ−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステル、およびtrans−3−ベンジルアミノ−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステルを油状物として得た。
LCMS M/z(+) 307 (MH+).
【0232】
この混合物をエタノール(20ml)に溶解し、反応フラスコをアルゴンでパージした。10% パラジウム/炭素(100mg)を加え、雰囲気を水素で置き換えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、蒸発させ、trans−4−アミノ−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステル、およびtrans−3−アミノ−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステルの混合物を白色の固体として得た。これを精製することなく用いた。ヒドロキシアミン(302mg)の混合物を、DMF(7ml)中の4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(404mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.49ml)、およびHATU(530mg)の溶液に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をEtOAc(50ml)および水(100ml)の層間に分配した。有機相を塩水(50ml)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残渣をシリカゲル・カラム・クロマトグラフィーによって精製し、溶出液としてイソヘキサン中20%EtOAcからEtOAcの濃度勾配を用いて、trans−4−{[4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]−アミノ}−3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステルを油状物として得た(114mg)。
1H NMR (400.132 MHz, DMSO) 1.43 (s, 9H), 1.85 (d, 1H), 2.57 - 2.65 (m, 1H), 2.76 - 2.87 (m, 1H), 3.43 - 3.49 (m, 1H), 3.79 - 3.90 (m, 2H), 3.99 - 4.07 (m, 1H), 5.06 (d, 1H), 7.23 (t, 2H), 7.86 (dd, 2H), 8.38 (s, 1H), 8.49 (d, 2H), 8.54 (s, 1H), 9.95 (s, 1H) (1 proton obscured.).
LCMS M/z(+) 488 (MH+).
【0233】
4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸
【化92】

2−プロパノール(60ml)中の4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸(10.0g)の懸濁液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)および4−フルオロアニリン(4.4ml)を加えた。得られた溶液を85℃で終夜加熱した。反応混合物を放冷し、蒸発させた。残渣を水(100ml)で希釈し、濃塩酸で酸性にした。得られた沈殿物を濾取し、水で洗浄し、乾燥し、生成物を緑色の固体として得た。13g。
1H NMR (DMSO) 7.22 - 7.26 (m, 2H), 7.84 - 7.89 (m, 2H), 8.56 (s, 1H), 8.64 (s, 1H), 9.99 (s, 1H).
LCMS M/z(+) 290(MH+).
【0234】
実施例10
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド
【化93】

2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル(160mg)、および水酸化リチウム 一水和物(24mg)を、メタノール(5ml)およびTHF(5ml)に溶解し、4時間還流しながら撹拌した。混合物を放冷し、真空で濃縮し、残渣を真空下で乾燥した。N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶かし、室温で、アルゴン下で撹拌した。N−メチルモルホリン(0.28ml)を、次にクロロ蟻酸イソブチル(0.072ml)を加えた。15分後、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(0.11ml)を加えた。アルゴン供給を止めて撹拌を終夜続け、混合物を真空で濃縮し。残渣をシリカに吸着させ、クロマトグラフィーにかけ(12g Redisep(登録商標) カートリッジ, 0〜15%メタノール/ジクロロメタンで溶出)、N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミドを白色の固体として得た(37mg)。
1H-NMR (DMSO, 373K): 1.5 (m, 2H), 1.8 (m, 2H), 2.0 (m, 2H), 2.8 (d, 2H), 3.5 (s, 2H), 3.7 (m, 1H), 6.6 (s, 2H), 7.1 (m, 2H), 7.3 (m, 5H), 7.9 (m, 2H), 8.1 (m, 2H), 9.4 (s, 1H).
LCMS M/z(+) 477 (MH+).
【0235】
2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル
【化94】

2−アミノ−4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル(240mg)、4−フルオロアニリン(0.104ml)、濃塩酸(10滴)、およびメタノール(5ml)を、マイクロ波用容器に密封し、140℃で45分間マイクロ波照射した。混合物を室温まで放冷し、得られた沈殿物を濾取して除き、冷メタノール(5ml)で洗浄し、2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルを、薄黄色の粉末として得た(162mg)。
1H- NMR (DMSO, 373K): 3.9 (s, 3H), 7.2 (t, 2H), 7.9 (m, 2H), 8.6 (s, 1H), 10.1 (m, 1H).
LCMS M/z(+) 319 (MH+).
【0236】
2−アミノ−4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチル
【化95】

2−アミノ−4,6−ジクロロ−5−ホルミルピリミジン(2.8g)、チオグリコール酸メチル(1.304ml)、および炭酸カリウム(6.05g)を、アセトニトリル(120ml)に懸濁し、アルゴン下、終夜還流しながら撹拌した。混合物を室温まで放冷し、真空で濃縮した。残渣を、水(100ml)で1回トリチュレートし、濾取した。得られた固体物質を集め、トルエンと共に1回共沸し、ジクロロメタン(50ml)で1回トリチュレートし、2−アミノ−4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸メチルを、黄色の固体として得た(2.78g)。
1H- NMR (DMSO, 373K): 3.85 (s, 3H), 7.6 (s, 2H), 7.75 (s, 1H).
LCMS M/z(+) 244 (MH+).
【0237】
実施例11
生物学的アッセイ:
a) THP−1細胞におけるMCP−1介在カルシウム・フラックス
10%ウシ胎児血清、6mM グルタミン、およびペニシリン−ストレプトマイシン(50IU/ml ペニシリン, 50μg ストレプトマイシン/ml, Gibco BRL)を加えた、合成細胞培養培地 RPMI 1640 中で、ヒト単球細胞株THP−1を成長させた。
【0238】
Ca2+およびMg2+(フェノールレッドなし)を含むHBSS(Gibco BRL) + 20mM HEPES+0.71mg/ml プロペネシド(Propenecid) + 2ml/L CaCl 1M(BDH) + 0.3mg/ml BSA(Sigma) pH 7.4を含むアッセイ緩衝液中で、THP−1細胞を洗浄し、1×10細胞/mlの密度で同じ緩衝液に再度懸濁した。次に、37℃で、アッセイ緩衝液 + 1mM FLUO-4 (molecular probes)で、細胞を40分間負荷し、アッセイ緩衝液で2回洗浄し、2×10細胞/mlで再度懸濁した。100μlの細胞懸濁液を、黒色透明底96ウェルプレートのウェルに加え、2×10細胞/ウェルとした。細胞を遠心分離によってペレットとし、アッセイ緩衝液で洗浄した。100μlの緩衝液+50μlの化合物をウェルに加え、37℃で20分間インキュベートした。FLIPR (Fluorometric Imaging Plate Reader - Molecular Devices)を用いて蛍光を測定した。hMCP−1をウェルへ添加することによって、細胞を刺激した。
【0239】
THP−1細胞をhMCP−1で刺激することで、特異的に、かつ用量に依存して、[Ca2+]iの速い一過性の上昇が誘発された。用量応答曲線は、凡そEC50=4nmであることを示した。化合物をDMSO(10mM)に溶解し、カルシウム放出の阻害について、10μMから始まる範囲の濃度に亘ってアッセイした。
【0240】
上記の特定の化合物をこのスクリーニングで試験し、活性であることを見出した。例えば、表2の化合物No.74はIC50=0.379μMを示し、そして表2の化合物No.128はIC50=0.313μMを示した。
【0241】
b) hMCP−1受容体結合アッセイ
i) hMCP−1受容体のクローニングおよび発現
PCRによって、THP−1細胞RNAから、公表されているMCP−1受容体配列に基づく適当なオリゴヌクレオチド プライマーを用いて、MCP−1受容体B(CCR2B) cDNAをクローニングした(Charo et al., 1994, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91, 2752)。得られたPCR生成物を、ベクター PCR-II(商標)(InVitrogen, San Diego, CA.)にクローニングした。正確なCCR2B cDNAを Hind III-Not I フラグメントとして、真核生物発現ベクター pCDNA3 (InVitrogen)にサブクローニングし、それぞれ pCDNA3/CC-CKR2A および pCDNA3/CCR2B を得た。
【0242】
直線化 pCDNA3/CCR2B DNAを、リン酸カルシウム沈殿によって、CHO−K1細胞にトランスフェクトした(Wigler et al., 1979, Cell, 16, 777)。トランスフェクトした細胞を、硫酸ジェネテシン(G418, Gibco BRL)を1mg/mlで添加することによって選択し、24時間後、細胞をトランスフェクトした。RNAの製造およびノーザン・ブロッティングを、以前に記載された通りに行った(Needham et al., 1995, Prot. Express. Purific., 6, 134)。CHO−K1 クローン7(CHO−CCR2B)を、最も高いMCP−1受容体Bエクスプレッサーとして同定した。
【0243】
ii) 膜フラグメントの調製
10%ウシ胎児血清、2mM グルタミン、1× 非必須アミノ酸、1× ヒポキサンチン、およびチミジン・サプリメント、およびペニシリン−ストレプトマイシン(50μg ストレプトマイシン/ml, Gibco BRL)を加えたDMEM中で、CHO−CCR2B細胞を成長させた。膜フラグメントを、以前に記載した細胞溶解/分画遠心法を用いて調製した(Siciliano et al., 1990, J. Biol. Chem., 265, 19658)。製造者の指示に従って、BCA蛋白質アッセイ(Pierce, Rockford, Illinois)によって、蛋白質濃度を推定した。
【0244】
iii) アッセイ
125I標識MCP−1を、Bolton および Hunter 結合を用いて製造した[Bolton et al., 1973, Biochem. J., 133, 529; Amersham International plc]。
試験化合物をDMSOに溶解し、さらにアッセイ緩衝液(50mM HEPES、1mM CaCl、5nM MgCl、0.03% BSA、pH 7.2)に希釈し、最終最大濃度10μMから始まる濃度範囲を得る。全てのインキュベーションは、100μlの最終容積を有し、かつ濃度1%のDMSOを含む。インキュベーションは、200pM 125I標識MCP−1 (Amersham Pharmacia)、2.5mg/ml シンチレーション近接ビーズ(Amersham Pharmacia RPNQ)、および約5μgのCHO−CCR2B細胞膜を含む。試験化合物に代えて1μM 非標識MCP−1を含むことによって、非特異的結合を測定した。化合物を含まない1% DMSOの存在下で、全結合を測定した。インキュベーションを、密封した optiplates 中で行い、室温で16時間保った後、Packard TopCount (Packard TopCount(商標))で、プレートを計数した。2回測定したデータ点から用量応答曲線を引き、GraphPad Prizm(登録商標) software を用いて、IC50値を計算した。下記の式:
100−[(化合物結合−非特異的結合)/(全結合−非特異的結合)]×100
を用いることによって、化合物の1つの濃度について、%阻害を計算した。
【0245】
上記のアッセイにおいて、実施例で示したそれぞれの化合物は、20μmol より良いIC50値を示した。
【0246】
実施例12
医薬組成物
この実施例は、ヒトにおける治療的もしくは予防的使用のための、本明細書中で定義した代表的な本発明の薬学的投与形(活性成分は“化合物X”と記載)を説明している(これに制限されない)。
【0247】
実施例A
【表49】

【0248】
【表50】

【0249】
【表51】

【0250】
【表52】

【0251】
【表53】

【0252】
【表54】

【0253】
【表55】

【0254】
【表56】

【0255】
【表57】

【0256】
【表58】

【0257】
【表59】

【0258】
【表60】

注:上記製剤中の化合物Xは、本明細書中で記載された化合物を含み得る。
【0259】
上記の製剤は、医薬業界に周知の慣用の手順によって得ることができる。錠剤(a)〜(c)は、慣用の手順、例えばフタル酸酢酸セルロースのコーティングを行うことによって腸溶性コートされ得る。エアゾール製剤(h)〜(k)は、標準的な定量エアゾールディスペンサーと組み合わせて用いられ得る。そして懸濁化剤トリオレイン酸ソルビタンおよび大豆レシチンは、別の懸濁化剤(例えばモノオレイン酸ソルビタン、ソルビタン・1.5オレート エステル、ポリソルベート 80、オレイン酸ポリグリセロール もしくはオレイン酸)によって置き換えられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
C−Cケモカイン介在状態を処置する医薬の製造における、
式(I):
【化1】

[式中、
またはXは、硫黄、窒素またはCHから選択され、
ただし、XもしくはXの少なくとも一方が、硫黄または窒素であり;
もしくはXの一方が窒素であり、そして他方がNまたはCHであり;
は、水素、C1−3アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、トリフルオロメチル、ハロ、アミノ、C1−3アルキルアミノ、ジ−C1−3アルキルアミノ、C1−4アルコキシ、ヒドロキシ、チオC1−4アルキル、またはシクロプロピルであり;
pは、0、または1、2、3もしくは4から選択される整数であり;
は、水素、または所望により置換されているシクロアルキルもしくは所望により置換されているアリール環であり、ここで、2つの置換基は、結合して一体となり、所望により置換されている縮合二環式環(ヘテロ原子を含んでいてもよい)を形成してもよく;
Zは、酸素、またはNRもしくは−NRC(O)−であり、ここで、Rは、水素もしくはC1−6アルキルであるか、またはRは、環Rに結合して縮合二環式環系を形成するC2−6アルキレンもしくはC2−6アルケニレンであり;
Yは、直接結合であるか、または、−O−、−C(O)−、−S(O)−、−NR−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−S(O)NR−、もしくは−NRS(O)−であり、ここで、mは、0、1もしくは2であり、そしてRは、水素または所望により置換されているC1−4アルキルであり;
は、直接結合、所望により置換されているC1−10直鎖もしくは分枝アルキレンであり、ここで、所望によりNR(ここで、Rは、水素もしくはC1−3アルキルである)が挿入されているか、または
は、Rと一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成してもよく;
およびRは、所望により置換されているC1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択されるか、
またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成するか、
またはRは、RまたはR、およびそれらが結合している窒素原子(複数を含む)と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成し、またはRおよびRは、Rと一体となって、所望により置換されている架橋環構造を形成する]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物の使用。
【請求項2】
式(I)の化合物において、XまたはXの一方が硫黄であり、そして他方が窒素もしくはCHである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式(I)の化合物において、Rが、水素、メチル、トリフルオロメチル、またはアミノであり、好ましくはRが水素である、請求項1もしくは2に記載の使用。
【請求項4】
pが0もしくは1である、請求項1から3の何れか1項に記載の使用。
【請求項5】
式(I)の化合物において、Rが所望により置換されているフェニルである、請求項1から4の何れか1項に記載の使用。
【請求項6】
式(I)の化合物において、Rが、式(i)
【化2】

{式中、Aは、所望により置換されている4員環〜7員環(1個以上のヘテロ原子を含んでもよい)である}の縮合二環式環である、請求項1から4の何れか1項に記載の使用。
【請求項7】
式(I)の化合物において、Zが、NR(ここで、Rは、請求項1で定義した通りである)である、請求項1から6の何れか1項に記載の使用。
【請求項8】
式(I)の化合物において、Yが、−O−、−C(O)−、−NH−、−NHCO−、−N(CH)C(O)−、または−CONH−から選択される、請求項1から7の何れか1項に記載の使用。
【請求項9】
Yが−NHCO−である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
式(I)の化合物において、RN−が、式(xx)〜(xxv):
【化3】

{式中、R20は、水素、またはアルキル、アラルキル(例えばベンジル)、所望により置換されているヘテロ環、および官能基から選択される置換基である}の基を含む、請求項1から9の何れか1項に記載の使用。
【請求項11】
式(I)の化合物において、式(x):
【化4】

の基が、式(bb)、(cc)、(dd)、(ee)、もしくは(ff):
【化5】

{式中、Rは、請求項1で定義した通りであり、そしてR25、R26、R27およびR28は、水素またはC1−3アルキルから独立して選択される}の基である、請求項1から9の何れか1項に記載の使用。
【請求項12】
式(I)の化合物において、式(x)の基が、上記の式(bb)の基である、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
式(IG):
【化6】

[式中、
、X、X、X、R、p、R、ZおよびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
環A'は、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらにヘテロ原子を含む)であり;そして
4'は置換C1−10アルキルであり;
ただし、R4'上の少なくとも1個の置換基が、所望により置換されている複素環、置換アリール、シクロアルキル、C(O)R11もしくはS(O)11(ここで、R11は、水素、所望により置換されている炭化水素基、または所望により置換されている複素環から選択され、そしてqは0、または1、2もしくは3から選択される整数である)から選択される]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項14】
式(IH):
【化7】

[式中、
、X、X、X、R、p、R、ZおよびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
2'は、C1−10直鎖もしくは分枝アルキレンであり、ここで、所望によりNR(ここで、Rは、水素またはC1−3アルキルである)が挿入されているか、または
2'は、Yにおいて存在する何れかのRと一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成してもよく;そして
3''およびR4''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、置換複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成する]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項15】
式(IJ):
【化8】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、およびYは、式(I)に関して定義した通りであり;
3'''およびR4'''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、複素環式環を形成し、該環は、所望によりさらなるヘテロ原子を含み、かつ(a) 所望により置換されている複素環によって置換されているアルキル、(b) 置換アリールによって置換されているアルキル、(c) シクロアルキルによって置換されているアルキル、(d) C(O)R11、または(e) S(O)11{ここで、qおよびR11は上記で定義した通りである}から選択される、少なくとも1個の基によって置換されている]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項16】
式(IK):
【化9】

[式中、X、X、X、X、R、p、RおよびZは、請求項1で定義した通りであり;
Y'は、−NR8'−、−NR8'C(O)−、−C(O)NR8'−、−S(O)NR8'−、または−NR8'S(O)−であり、ここで、mは、0、1もしくは2であり;そして
2''は、R8'と一体となって、所望により置換されているシクロアルキルもしくは複素環式環を形成し;
3''''およびR4''''は、置換C1−10アルキル(ただし、少なくとも1個の置換基はヒドロキシ以外である)、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択されるか、
またはR3''''およびR4''''は、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されている複素環式環(所望によりさらなるヘテロ原子を含む)を形成する]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項17】
式(IL):
【化10】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、R、R、R、Rおよびmは、請求項1で定義した通りである]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項18】
式(IM):
【化11】

[式中、X、X、X、X、R、p、R、Z、YおよびRは、請求項1で定義した通りであり;そして
3'''''およびR4'''''は、所望により置換されているC1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環から独立して選択され;
ただし、R3'''''もしくはR4'''''の少なくとも一方が、所望により置換されているアルキル以外である]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項19】
式(IN):
【化12】

[式中、X、X、X、X、R、R、p、R、Z、YおよびRは、式(I)に関して定義した通りであり;そして
a'は、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、トリフルオロメチル、またはシクロプロピルである]の化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物。
【請求項20】
式(IP):
【化13】

[式中、
、p、Z、R、X、X、XおよびXは、請求項1に定義した通りであり、
2'''は、R3'''''''およびそれらが結合している窒素原子と一体となって複素環式環を形成する、アルキレンであり;そして
4'''''''は、ヘテロ環(少なくとも1個の置換アルキルによって置換されており、かつ所望によりさらなる置換基を含む)である]の化合物。
【請求項21】
式(IPa):
【化14】

[式中、
、p、Z、R、X、X、XおよびXは請求項1で定義した通りであり;そして
60は、置換C1−10アルキル、所望により置換されているC2−10アルケニル、所望により置換されているC1−10アルキニル、または所望により置換されているヘテロ環であり;
xは、0、1もしくは2であり;
yおよびzは、0、1、2、3、4もしくは5から独立して選択され、ただし、y+zは、2から7の範囲である]の、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
請求項13から21の何れか1項に記載の化合物の製造方法であって、
(a) Yまたは同等の基が−C(O)NR−であるとき、
式(IV):
【化15】

[式中、R、R、X、X、X、X、Zおよびpは、請求項1で定義した通りである]の化合物を、式(V):
【化16】

[式中、R、RおよびRは、請求項1で定義した通りであり、そしてR4'は、請求項1で定義したRであるか、またはその前駆体である]の化合物と反応させ、
そしてその後、望ましいならば、もしくは必要であれば、前駆体の基R4'をRに変換すること;
(b) 式(XVII):
【化17】

[式中、R、R、X、X、X、X、Zおよびpは、請求項1で定義した通りであり、そしてR40はアルキルである]の化合物を、式(XVIII):
【化18】

[式中、R、RおよびYは、請求項1で定義した通りであり、そしてR4aは、式(I)に関して定義したRであるか、またはその前駆体である]の化合物と反応させ、
そしてその後、望ましいならば、もしくは必要であれば、前駆体の基R4aをRに変換すること;
(c) 式(XXV):
【化19】

[式中、R、R、R、Y、X、X、X、XおよびRは、請求項1で定義した通りであり、ただし何れのアミンも所望により保護されており、そしてR50は脱離基である]の化合物を、式(VIII):
【化20】

[式中、R、Zおよびpは、式(I)に関して定義した通りである]の化合物と反応させること;
(d) RおよびRが、それらが結合している窒素と一体となって複素環式環を形成する式(I)の化合物を製造するために、式(XXVI):
【化21】

[式中、R、Y、Z、X、X、X、X、pおよびRは、請求項1で定義した通りであり、R3aおよびR2aは、それらが結合している窒素原子と一体となって、環を形成する]の化合物を、式(XXVII):
【化22】

[式中、Rは請求項1で定義した通りであり、そしてR51は脱離基であるか、またはRは所望により置換されているアルキルである]の化合物と反応させること;もしくは
式(XXVI)の化合物もしくはその塩を、式(XXVIII):
【化23】

[式中、R4x−CH−は、望ましいRと等価である]の化合物と、穏やかな還元剤の存在下で反応させること;または
(e) Zが−NRC(O)−である式(I)の化合物を製造するために、式(XXXIII):
【化24】

[式中、R、R、R、R、R、X、X、X、XおよびYは、請求項1で定義した通りである]の化合物を、式(XXXIV):
【化25】

[式中、pおよびRは請求項1で定義した通りであり、そしてR55は脱離基である]の化合物と反応させること;
から選択される方法。
【請求項23】
治療に使用するための、請求項13から21の何れか1項に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項24】
薬学的に許容される担体もしくは希釈剤と組み合わせた、請求項13から21の何れか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項25】
C−Cケモカイン介在疾患を処置する方法であって、該処置が必要な患者に、請求項1で定義した式(I)の化合物を投与することを含む方法。
【請求項26】
式(I)の化合物が、
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ピロリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(3−モルホリン−4−イルプロピル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−[2−(ジエチルアミノ)エチル][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−[3−(ジメチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(2−ピロリジン−1−イルエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1,3−ジヒドロ−2−ベンゾフラン−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−6−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−アニリノ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−クロロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(ベンジルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−メトキシフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノ−4−メチルフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−フルオロ−3−メチルフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(6−メトキシ−2−ナフチル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−{[3−(メチルチオ)フェニル]アミノ}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−エチニルフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1,3−ベンゾチアゾール−6−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロベンジル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(キノリン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ブチルピペリジン−4−イル)−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−フリルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−{[5−(ヒドロキシメチル)−2−フリル]メチル}ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
2−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)安息香酸;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(4−シアノベンジル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−ピロール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロフェニル)(メチル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−クロロフェニル)(メチル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(3−シアノベンジル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
2−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)シクロプロパンカルボン酸エチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−ピラゾール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−メチル−1H−インドール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(ピリジン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−アニリノ−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−({4−[(1−メチルピペリジン−3−イル)メチル]ピペラジン−1−イル}カルボニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
N−{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3−ピロリジン−1−イルプロパンアミド;
−{4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−N−(3−モルホリン−4−イルプロピル)−β−アラニンアミド;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−[(1−メチルピペリジン−3−イル)メトキシ][1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−アミン;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−(2−ピロリジン−1−イルエトキシ)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−7−アミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
−(4−フルオロフェニル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(4−クロロフェニル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3,4−ジクロロフェニル)−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(2−モルホリン−4−イルエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(3−モルホリン−4−イルプロピル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[2−(ジエチルアミノ)エチル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[3−(ジメチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
−フェニル−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−メチルフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(4−フルオロフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(4−クロロフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(4−メチルフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
7−(3−クロロ−4−フルオロフェノキシ)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2−アミン;
−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−メチル−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)[1,3]チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジアミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−{1−[(5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
5−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)−2−フランカルボン酸;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(1,3−ベンゾジオキソール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(2−クロロピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
6−{4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ヘキサン酸メチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−{1−[(2−アミノ−4−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−{[6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル]メチル}ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−メチル−1H−インドール−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−インドール−5−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,3−チアゾール−5−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(6−メトキシピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−{[5−シアノ−6−(メチルチオ)ピリジン−2−イル]メチル}ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
3−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)−1H−インドール−5−カルボン酸メチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−({4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}メチル)安息香酸;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−シアノエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(シクロブチルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,2,4−オキサジアゾール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1−オキシドピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[3−(モルホリン−4−イルスルホニル)プロピル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(チイラン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[2−(フェニルスルホニル)エチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,3−チアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1−メチルプロパ−2−イン−1−イル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
2−{4−[({4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−3−(1H−イミダゾール−4−イル)プロパン酸メチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[2−(ジエチルアミノ)−1−メチル−2−オキソエチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[シアノ(フェニル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(ベンゾイルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3,4−ジフルオロベンゾイル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(4−クロロベンゾイル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−[(3−シアノフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−アニリノ−N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルアゼチジン−3−イル)−4−[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3,4−ジフルオロフェニル)アミノ]−N−(1−プロピルアゼチジン−3−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−{[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]アミノ}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(1−ベンジル−1H−インドール−5−イル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−{[1−(フェニルスルホニル)−1H−インドール−5−イル]アミノ}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−ベンゾイミダゾール−5−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−5−イルアミノ)−N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−5−イルアミノ)−N−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−(1H−インドール−5−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−6−イルアミノ)−N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インドール−6−イルアミノ)−N−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−(1H−インドール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
7−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−エチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピロリジン−3−イル)−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[(1−エチルピロリジン−2−イル)メチル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
6−[(4−ベンジルピペラジン−1−イル)カルボニル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−[(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)カルボニル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−[(4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−イル)カルボニル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−{[(3S)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]カルボニル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
4−(1H−インドール−6−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−インドール−6−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1−メチル−2−オキソプロピル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(1−フェニルエチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−[1−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−{1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−[1−(2−チエニルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−(1−{[6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル]メチル}ピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−{1−[(5−フルオロ−1H−インドール−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−シアノフェニル)アミノ]−N−{1−[(6−メトキシピリジン−3−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−(キノリン−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イルアミノ)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(2−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−4−[(2−メチルキノリン−6−イル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[(4−ベンジルモルホリン−2−イル)メチル]−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−{[4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル]カルボニル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−メチルチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
6−[(4−ベンジル−1,4−ジアゼパン−1−イル)カルボニル]−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[2−(ジメチルアミノ)−1−メチルエチル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−(2−チオモルホリン−4−イルエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(2,2−ジメチル−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(2−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(4−シアノベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−{1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−{1−[(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)メチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(3,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(1H−ピロール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(1−{[5−(ヒドロキシメチル)−2−フリル]メチル}ピペリジン−4−イル)−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(1H−インドール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(1H−ピラゾール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−{[(3R)−3−(ジメチルアミノ)ピロリジン−1−イル]カルボニル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン;
1'−{[4−(1H−インドール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]カルボニル}−1,4'−ビピペリジン−4−カルボン酸エチル;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(3−メチルブチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−{1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル]ピペリジン−4−イル}チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(3−フルオロ−2−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(2−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(3−フェニルブチル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−[1−(3−フェニルプロピル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−[1−(3−ヒドロキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)−N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
N−{[(2R)−1−(4−シアノベンジル)ピロリジン−2−イル]メチル}−4−(1H−インダゾール−6−イルアミノ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−N−[1−(2−オキソピロリジン−3−イル)ピペリジン−4−イル]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−[(3−メチルシクロヘキシル)アミノ]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
4−メトキシ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;および
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−4−メトキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
trans−4−(4−フルオロフェニルアミノ)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボン酸 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−ピペリジン−4−イル)−アミド;
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−2−アミノ−4−[(4−フルオロフェニル)アミノ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド;
から選択される、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項27】
ケモカインが1種以上のケモカイン受容体に結合するケモカイン介在疾患を処置する医薬の製造における、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項28】
ケモカイン受容体がCXCケモカイン受容体サブファミリーに属する、請求項27に記載の使用。
【請求項29】
ケモカイン受容体がCXR2受容体である、請求項27または請求項28に記載の使用。
【請求項30】
炎症性疾患に罹患しているもしくはそのリスクがある患者において、炎症性疾患を処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項31】
血管新生がCXCR2ケモカイン・レベルの上昇に関連している疾患を処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項32】
乾癬を処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項33】
COPDを処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項34】
癌を処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項35】
胃腸管の疾患を処置する医薬の製造のための、請求項1から12の何れか1項に記載の使用。
【請求項36】
ケモカインが1種以上のケモカイン受容体に結合するケモカイン介在疾患の処置に使用するための、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項37】
ケモカイン受容体がCXCケモカイン受容体サブファミリーに属する、請求項36に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項38】
ケモカイン受容体がCXR2受容体である、請求項36もしくは請求項37に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項39】
炎症性疾患に罹患しているもしくはそのリスクがある患者において、炎症性疾患の処置に使用するための、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項40】
該疾患が、血管新生がCXCR2ケモカイン・レベルの上昇に関連している疾患である、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項41】
該疾患が乾癬である、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項42】
該疾患がCOPDである、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項43】
該疾患が癌である、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。
【請求項44】
該疾患が胃腸管の疾患である、請求項23に記載の化合物、塩、もしくは溶媒和物。

【公表番号】特表2008−501671(P2008−501671A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−514121(P2007−514121)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002138
【国際公開番号】WO2005/117890
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】