説明

医薬品としての5−[1’−(デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3A,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[A]ナフタレン−4−イル)−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド

本発明は、構造式(I)の新規化合物ならびに医薬品としてのその利用に関するものである。好ましくは、前記化合物は、ドーパミン、セロトニンおよび/またはノルアドレナリンといった神経伝達物質の再取込みの変調に由来する疾患または病変の治療および/または予防を目的とした医薬品または食品補充物の調製のために利用される。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マクロカルパル族に属する構造式(I)の新規化合物ならびに医薬品としてのその利用に関するものである。好ましくは、前記化合物は、ドーパミン、セロトニンおよび/またはノルアドレナリンといった神経伝達物質の再取込みの変調に由来する疾患または病変の治療および/または予防を目的とした医薬品または食品補充物の調製のために利用される。
【化1】

【背景技術】
【0002】
マクロカルパルは、アシロフロログルシノールの化学族の化合物である。植物界においては、マクロカルパルは、主としてユーカリ属のさまざまな種の中に存在する。
【0003】
なかでもマクロカルパルLおよびMについて、化粧品特性が最近記載されたばかりである(特開2001−055325号公報および渋谷祐輔ら、2001年「Isolation and structure determination of new Macrocarpals from a Herbal Medecine,Eucalyptus globulus Leaf」−Natural Medecines、第55号(1)、28〜31頁)。
【0004】
神経伝達物質再取込みの阻害物質について積極的に研究を行ない、本出願人は、きわめて驚くべきことに、マクロカルパル族の新規化合物、より詳細にはマクロカルパルLおよびMがこの分野において薬理学的特性を示すことを確認した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の一つは、治療的応用を企図しうる構造式(I)の新規化学化合物を提供することにある。
【0006】
したがって、本発明は、有効成分として少なくとも一つの構造式(I)の化合物を含む医薬品、ならびに医薬組成物または食品補充物としての、前記構造式(I)の化合物にも関するものである。
【0007】
最後に、本発明の別の目的は、ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリンの再取込み変調に由来する、神経学的、精神医学的疾患または病変および付随する障害、機能的体細胞障害、肥満障害、過体重および常習性物質依存性障害の治療および/または予防のための前記化合物(I)の利用にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る化合物は、
【化2】

という一般構造式を満たす。
実験式:C28406
分子質量:472g/mol
【0009】
「構造式(I)の化合物」とは、本発明において、5−[1’−(デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル)−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒドの鏡像異性体およびジアステレオ異性体の形態全体、ならびにそれらの混合物を意味する。
【0010】
本出願人は、利用される炭素の付番を以下に明示する:
【化3】

【0011】
この構造式(I)は、以下の構造式内で「C*」として表わされている不斉炭素を7個含む:
【化4】

【0012】
本発明は、以下の二つの形態を除いて構造式(I)を満たす新規化合物を網羅する:
・5−[(1’R)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;および
・5−[(1’S)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド。
【0013】
本発明の別の目的は、本出願人が以上で明らかにした第一の治療的利用分野を有する先に定義した通りの構造式(I)の化合物にある。
【0014】
したがって、医薬品として単独でまたは混合物の形で利用される構造式(I)のこれらの化合物も同様に、本発明で記載される。
【0015】
好ましくは、本発明に係る医薬品としての前記化合物(I)は、単独または混合物の形で利用される、

【化5】

という構造式の5−[(1’R)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;

【化6】

という構造式の5−[(1’S)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;
・5−[(1’R)−1’−[(1aR,3aS,4S,7R,7aR,7bR)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;および
・5−[(1’S)−1’−[(1aR,3aS,4S,7R,7aR,7bR)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド、
からなる群から選択される。
【0016】
本発明の詳細な一実施形態においては、構造式(I)の化合物は、植物抽出物から得られる。有利には、植物抽出物はユーカリに由来する。
【0017】
「ユーカリ」とは、本発明において、好ましくは、Eudesmia、SymphomyrtusおよびCorymbia亜属に属する種、より詳細にはEucalyptus globulus L.、Eucalyptus pulverulenta Sims、Eucalyptus kartzoffiana L.A.S.Johnson 1 Blaxell、Eucalyptus macrocarpa Hook.、Eucalyptus cinerea F.Muell.ex Benth.、Eucalyptus dorrigoensis(Blakely)L.A.S.Johnson 1 K.D.Hill、Eucalyptus leptopoda Benth.、Eucalyptus occidentalis Endl.、Eucalyptus viridis R.T.Baker、Eucalyptus polybractea R.T.BakerおよびEucalyptus smithii R.T.Bakerという種を意味する。
【0018】
これらの例は本発明を例示するものの、その範囲を制限するわけではない。
【0019】
有利には、ユーカリ抽出物は、ユーカリの葉、花、果実、種子、茎または幹から、そして好ましくはユーカリの葉から得られる。
【0020】
本発明は、同様に、少なくとも一つの構造式(I)の化合物を有効成分として含む医薬組成物または食品補充物に関するものである。好ましくは、構造式(I)の化合物は、それらを含有する植物抽出物の形で取込まれる。
【0021】
本発明の詳細な一実施形態においては、ユーカリ抽出物中の本発明に係る化合物(I)の質量分率、そして好ましくはマクロカルパルLまたはマクロカルパルMの質量分率は、0.05%超、厳密には90%未満である。
【0022】
ユーカリ抽出物を含めた前記植物抽出物は、当業者にとって公知の従来のステップに基づいて実施される抽出プロセスにより得ることができる。
【0023】
ユーカリ(Eucalyptus sp.)の葉、花、果実、種子、茎、または幹またはこれらの部分の混合物は、粉砕され、その後アルカン(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン)、エーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、ジクロロメタン)または水と水混和性有機溶媒の混合物(例えば水−アルコール混合物)であってよい有機溶媒で抽出される。
【0024】
抽出は、約1/1〜約1/20の間に含まれる植物/溶媒比で実施され、2〜3回反復することができる。抽出溶媒の温度は、周囲温度以上であってよく、使用される溶媒の沸点に達し得る。植物の溶媒との接触時間は約30分と約72時間の間に含まれる。
【0025】
その後、固体/液体分離を行ない、植物は濾過または遠心分離によって溶媒から分離される。
【0026】
得られた濾液は、
−抽出溶媒の完全蒸発により直接完全に乾燥され、最終抽出物を構成する;あるいは、
−程度の差はあるが濃縮される。混合抽出溶媒(例えば水−アルコール混合物)の場合には、濃縮は、存在する有機溶媒が蒸発するまで続行される。有機溶媒の場合、得られた濃縮物に一定量の水を添加する。液体−液体精製段階が、アルカン(例えばヘキサン)、エーテル(例えばジエチルエーテル)、エステル(例えば酢酸エチル)、アルコール(例えばブタノール)、ケトン(例えばメチルエチルケトン)またはハロゲン化炭化水素(例えばクロロホルム)であってよい非混和性溶媒を水相に添加することによって実施される。一回、二回または三回の液体−液体抽出が実施される。組合せた有機相を完全乾燥の前に硫酸ナトリウムで乾燥させることができる。
【0027】
得られた溶液を、真空下でかつ周囲温度と沸点との間に含まれる温度で濃縮させる。
【0028】
最終抽出物の乾燥は、凍結乾燥によってか、または当業者にとって公知のより古典的な乾燥手段(噴霧乾燥、オーブンなど)により実施される。
【0029】
好ましくは、乾燥温度は、約60℃を超えない。
【0030】
抽出物は、100gの乾燥抽出物に対して約0.05〜約1gの間に含まれる量で、例えばアスコルビン酸、クエン酸などの酸化防止剤を添加することによって安定化され得る。
【0031】
かくして得られた抽出物は、0.05%超、厳密には5%未満の質量分率の構造式(I)の化合物を含み、好ましくは、前記質量分率は約0.8%である。
【0032】
先に得られた抽出物について、構造式(I)の化合物、より詳細にはマクロカルパルLまたはマクロカルパルMを富化することが可能である。
【0033】
「マクロカルパルLまたはマクロカルパルMが富化されたユーカリ抽出物」とは、本発明においては、マクロカルパルLまたはマクロカルパルMの質量分率が5%以上そして厳密には90%未満、好ましくは5%以上50%未満、より好ましくは5%以上30%未満そしてさらに一層好ましくは5%以上15%未満であるユーカリ抽出物を意味する。
【0034】
前記抽出物の獲得プロセスは、以下のステップで構成される:
−ユーカリの葉および/または花および/または果実および/または種子および/または茎および/または幹の粉砕;
−有機溶媒または水と水混和性有機溶媒との混合物を用いた少なくとも一回の抽出。
抽出は、約1/1〜約1/20の間に含まれる植物/溶媒比で実施され、2〜3回反復することができる。抽出溶媒の温度は、周囲温度以上であってよく、使用される溶媒の沸点に達し得る。植物と溶媒との接触時間は約30分〜約72時間の間に含まれる。好ましくは、溶媒は、アルカン(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン)、エーテル(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、ジクロロメタン)または水と水混和性有機溶媒との混合物(例えば水−アルコール混合物)からなる群から選択される。
好ましくは、抽出用溶媒はジクロロメタンまたは酢酸イソプロピルである。
−水混和性抽出用溶媒の場合、濾液を完全に乾燥させ、その後、水非混和性溶媒中に溶解させる。
水と非混和性の溶媒の場合は、濾液を濃縮する。
−当業者にとって公知の技術による固体/液体分離。
【0035】
本発明の好ましい一実施形態においては、一回以上の液体−液体抽出が、塩基、好ましくは炭酸ナトリウム(Na2CO3)の添加により実施される。組合せた塩基性水相を、酸、好ましくは塩酸(HCl)の添加により酸性化し、その後、水非混和性溶媒を用いて実施される一回以上の液体−液体抽出により抽出する。有利にも、酸性化により、およそ1に等しいpHが得られることになる。
【0036】
組合せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に周囲温度から沸点まで変動する温度で真空下において濃縮することができる。
【0037】
濃縮物は、好ましくは60℃を超えない温度で、従来の乾燥手段(噴霧乾燥、オーブンなど)により乾燥され、マクロカルパルLまたはマクロカルパルMが富化された抽出物を構成する。例えばアスコルビン酸またはクエン酸などの酸化防止剤を、100gの乾燥抽出物に対して0.05〜1gの間に含まれる量で添加することにより、この抽出物を安定化させることができる。
【0038】
本発明の特定の一実施形態においては、抽出用溶媒は、超臨界流体であってよい。
【0039】
ユーカリ(Eucalyptus sp.)の葉、花、果実、種子、茎または幹またはこれらの部分の混合物は、粉砕するかまたは粉砕せずに、その後、二酸化炭素であり得る超臨界流体で抽出される。
【0040】
好ましくは、超臨界CO2による第一の抽出は、以下の条件下で実施される。
−流体の温度は、約40℃〜約80℃の間、好ましくは約40℃〜約60℃の間に含まれる;
−その圧力は約80バール〜約250バールの間、好ましくは約100バール〜約200バールの間に含まれる;
−抽出時間は約1時間〜約6時間の間に含まれる;
−流体の流量は、抽出すべき材料の量および利用されるオートクレーブのサイズに応じて当業者により調節されるものとする。好ましくは、本発明に係るプロセスの中で使用されるCO2の流量は、
・200〜1000グラムの間、好ましくは約500グラムの植物量に対して、
・かつ、2〜10リットルの間、好ましくは約5リットルの容量のオートクレーブに対して、
2〜15kg/時、有利には8〜12kg/時に含まれる。
【0041】
この第一の抽出ステップに際しては、アルコール系(エタノールを含む)、エーテル、エステル、またはこれらの溶媒のうちの二つ以上の混合物の有機共溶媒を添加することができる。
【0042】
このように抽出された植物を次に任意に第二の抽出に付すことができる。抽出流体は好ましくは、共溶媒を伴うまたは伴わない超臨界CO2である。作業条件は、以下の通りである。
−流体の温度は、約40℃〜約80℃の間、好ましくは約40℃〜約60℃の間に含まれる;
−その圧力は約80バール〜約250バールの間、好ましくは約100バール〜約200バールの間に含まれる;
−流体の流量は、
・200〜1000グラムの間、好ましくは約500グラムの植物量に対して、
・かつ、2〜10リットルの間、好ましくは約5リットルの容量のオートクレーブに対して、
2〜15kg/時、有利には8〜12kg/時に含まれる。
【0043】
有利には、抽出は、約1/0.1〜1/5の間に含まれる植物/共溶媒の質量比で実施される。
【0044】
この第二の抽出ステップは、必要とあらば反復可能である。抽出時間は、追加の抽出ステップ1回あたり約1時間〜約3時間の間に含まれる。
【0045】
その後、得られた抽出物を蒸発させる。
【0046】
当業者であれば、程度の差はあるが富化されたユーカリ抽出物を得るために超臨界流体を用いたこのプロセスの作業条件を調節するものとする。
【0047】
最終抽出物の乾燥は、凍結乾燥かまたは当業者にとって公知のより古典的な乾燥手段(噴霧乾燥、オーブンなど)により実施される。好ましくは、乾燥温度は約60℃を超えない。
【0048】
抽出物は、100gの乾燥抽出物に対して約0.05g〜約1gの間に含まれる量で例えばアスコルビン酸、クエン酸などの酸化防止剤を添加することによって安定化され得る。
【0049】
好ましくは、マクロカルパルLおよびマクロカルパルMを含めた前記化合物(I)は植物性抽出物から単離され得る。好ましくは、植物性抽出物はユーカリ抽出物である。
【0050】
それらの精製を可能にする技術は、当業者にとって古典的なものであるクロマトグラフィ技術である。抽出物は、好ましくはSymetry Shield(登録商標)、5μm(Waters)である逆相を固定相とし、95/5/0.1%の割合のアセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸混合物を移動相とする、分取カラムで分画される。
【0051】
このような画分の構造式(I)の化合物の純度は、90%以上である。好ましくは、このような画分のマクロカルパルLまたはマクロカルパルMの純度は90%以上である。
【0052】
本出願人は、神経伝達物質の再取込みに対する本発明に係る構造式(I)の化合物の影響を示した。
【0053】
本発明においては、「神経伝達物質」とは、ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリンである。
【0054】
これらの神経伝達物質再取込みへの阻害物質の薬理学的特性のため、前記構造式(I)の化合物は、ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリン欠乏の結果としてもたらされる数多くの疾患または病変を治療しおよび/または予防するための医薬品または食品補充物の調製に特に有用である。
【0055】
本発明に係る構造式(I)の少なくとも一つの化合物を用いて治療および/または予防可能な疾患または病変の中でも、限定的な意味のない例として、以下のものを挙げるのが好適である:
−神経学的な疾病、疾患または障害:例えば神経変性疾患(アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、脳血管障害、頭蓋外傷)、筋委縮性側索硬化症、老年性認知症、前頭側頭認知症、血管性認知症、偏頭痛、中枢性神経因性疼痛;
−精神医学的疾病、疾患または障害:例えば、うつ病(内因性、難治性、反応性または医原性)、うつ状態、統合失調症、躁うつ性障害、全般性不安、ストレス関連疾患、パニック発作、強迫神経症、心的外傷後ストレス症候群、注意欠陥多動性障害、摂食行動障害(特に過食症、拒食症)、恐怖症(特に広場恐怖症)、自閉症;
−神経学的または精神医学的な疾病、疾患または障害に関連する記憶障害、注意力障害および不眠障害;
−機能的体細胞障害:例えば、慢性疲労症候群、線維筋痛、過敏性腸症候群、胃食道逆流、性欲減退、勃起障害、尿失禁;
−肥満、過体重;
−常習性物質に対する依存:特にニコチン、アルコール、アヘン製剤、カンナビノイド、精神刺激剤に対する依存。
【0056】
実際、本発明に係る医薬品または食品補充物は有利には以下のことを目的としている:
・常習性物質に対する依存を治療すること;そしてより詳細には、なかでも消費量の削減および/または、不安状態および/またはうつ状態などの付帯する症候の軽減に寄与することを通した禁煙先行段階の際の治療。
・ニコチン、アルコール、アヘン製剤、カンナビノイド、精神刺激剤からの離脱を誘発し、かくして消費停止を可能にすること。
・節制中の対象者におけるぶり返しを予防し、節制を維持すること;
・不安状態および/またはうつ状態などの、ニコチン、アルコール、アヘン製剤、カンナビノイド、精神刺激剤からの離脱に関連する症候を予防および/または軽減すること。
【0057】
当業者であれば、治療にこのような阻害が必要となるその他の病変を認識できるだろう。本出願人はここで、限定的な意味なく、病変と、ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリンの再取込みの3重阻害物質を用いたそれらの治療との間の関連性を喚起させるいくつかの文献を明記する。各「グループ」について一例を指摘した。
【0058】
ドーパミン、セロトニンおよびノルアドレナリンは、ニューロンの発達および存続に貢献する(Lauder J.M.、 Trends Neurosci、1993年、16;233)。パーキンソン病といった一部の神経学的病変(Hornykiewicz O.、Adv Cytopharmacol.、1971年、第1号;369頁)はドーパミン欠乏の結果であり;ドーパミン、セロトニンおよびノルアドレナリンの比率を増大させるモノアミンオキシダーゼ阻害物質が、パーキンソン病およびその他の神経学的疾患を治療するために用いられる(Ebadi M.、Curr Drug Targets.2006年、第7号:1513頁)。したがって、本発明に係る構造式(I)の化合物は、有利には、これらの神経学的疾病の治療において用いられる。
【0059】
うつ病は、多くの場合、気力、情熱および性欲の喪失が随伴する強い悲しみの感情、悲観的な考え、卑下を特徴とし頻繁に発生する気分の病変である。無快感症という名称でも知られる通常は快い体験に快楽を感じることができない状態もまた、うつ病において頻発する症候とみなされる。うつ病は、現在、フルオキセチン、シタロプラムまたはパロキセチンなどのセロトニン再取込みの選択的阻害物質、レボキセチンなどのノルアドレナリン再取込みの選択的阻害物質、さらにはミルナシプランまたはベンラファキシンなどのセロトニンおよびノルアドレナリン再取込みの混合阻害物質によって治療されている。しかしながら、快楽および意欲において、重要な一つの役割が、側坐核と呼ばれる脳の一領域に投射するドーパミン作動性ニューロンにあるとみなされた(Koob G.F.、Sem.Neurosci.、1992年、第4号:139頁;Salamone J.D.、Behav.Brain Res.1994年、第61号:117頁)。したがって、うつ病の症候を、本発明に係る構造式(I)の化合物などのドーパミン、セロトニンおよびノルアドレナリンの再取込み阻害物質によって有利に治療することが可能である。
【0060】
ニコチンを含む常習性物質の吸収は、動物(Di Chiara GおよびImperato A.、Proc Natl Acad Sci USA.、1988年、第85号:5274頁)およびヒト(Brodyら、Am J Psychiatry、2004年、第161号:1211頁)の腹側線条体におけるドーパミンの細胞外比率を増加させる。タバコ中毒離脱には、うつ病症候群が随伴する可能性がある(Wilhelm Kら、Drug Alcohol Rev.、2006年、第25号:97頁)。したがって、本発明に係る構造式(I)の化合物を、ニコチンなどの常習性物質に対する代替治療として、および離脱に付随する、うつ病症候群を予防または治療する目的で有利に利用することができる。
【0061】
ソマトトロピン障害とも呼ばれる機能障害は、生理学的に重大な機能に関係するが、器質的病巣に起因するのではなく器官(肝臓、心臓など)の機能の仕方に起因すると思われる障害である。機能的体細胞障害は、後日発症する疾病の原因となり得る。これらの障害のうち、線維筋痛は、汎発性または限局性疼痛、慢性疲労、うつ病症候、記憶障害および集中力障害をあわせもつ障害である(Rooks DS.、Curr Opin Rheumatol.、2007年、第19号:111頁)。線維筋痛の症候は、ノルアドレナリン/セロトニンの混合型再取込み阻害物質により治療される(Vitton O.、 Hum Psychopharmacol.2004年、第19号追補 1:S27頁)。本発明に係る構造式(I)の化合物のようなドーパミン作動性緊張に有利に作用する構成成分の付加は、機能的体細胞障害を治療および/または予防するための医薬品または食品補充物の調製にとって有利である。
【0062】
有利にも、前記医薬品は、経口、注射または経皮投与用形態の体裁をとる。
【0063】
有利には、経口形態は、錠剤、ゼラチン嚢、カプセル、例えばシロップ、経口摂取用溶液である液体調製物または経口摂取用懸濁液向け粉末からなる群から選択される。
【0064】
有利にも、前記食品補充物(または栄養補給物または栄養補助食品)は、用量形態で、すなわち、ゼラチン嚢、糖衣錠、錠剤、丸薬およびその他の類似の形態など、ならびに粉末サシェ剤、液体アンプル、ピペット付き小びんおよび少量の測定単位で服用するための粉末または液体の調製物のその他の類似の形態などの体裁形態で包装されている。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明は、以下の実施例を用いてより良く理解されると思われるが、ただしこれらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0066】
実施例1:Eucalyptus globulus抽出物からのマクロカルパルLの調製。
Eucalyptus globulusの葉を粉砕し、次に5体積のジクロロメタンで抽出する。抽出を、1時間還流にて二回実施する。
【0067】
その後、真空下での濾過を行なう。組合せた濾液を2体積まで濃縮する。
【0068】
三回の液体−液体抽出を、0.1Mの炭酸ナトリウム(Na2CO3)1体積の添加によって実施する。
【0069】
組合せた塩基性水相を、およそ1に等しいpHが得られるまで1Mの塩酸(HCl)を添加することで酸性化し、次にジクロロメタンを用いた3回の液体−液体抽出により抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、その後濃縮して、最高60℃で真空下において完全に乾燥させる。得られた乾燥残渣は、1.5%の質量分率のマクロカルパルLを含む。かくして得られた抽出物を、トルエン100%、トルエン/アセトン:99/1、アセトン100%という割合で変動するトルエン/アセトン不連続勾配でのシリカカラムで分画させる。マクロカルパルLを含有する99/1のトルエン/アセトン画分を蒸発させ、乾燥させ、次に、Symetry Shield(登録商標)、5μm(Waters)である逆相を固定相とし、25/75/0.1%の割合でのアセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸混合物を移動相とする分取カラムでこれを精製する。
【0070】
得られた画分のマクロカルパルLの純度は約97%である。
【0071】
単離した分子のNMRデータは以下の通りである:
1H NMR(500MHz,ピリジン−d5)δppm 0.62(t,J=8.54Hz,1H)0.91(dd,J=9.16,5.80Hz,1H)0.97(d,J=6.41Hz,3H)0.99−1.05(m,1H)1.06(d,J=6.10Hz,3H)1.10(s,3H)1.11(s,3H)1.24(s,3H)1.42−1.46(m,1H)1.44(s,3H)1.50−1.65(m,3H)1.66−1.77(m,2H)1.90(td,J=13.12,3.36Hz,1H)1.92−2.02(m,1H)2.07(dt,J=12.28,3.01Hz,1H)2.13−2.24(m,2H)2.74(td,J=12.21,3.05Hz,1H)3.86(dt,J=11.37,4.54Hz,1H)10.56(s,1H)10.57(s,1H) 13C NMR(125MHz,ピリジン−d5)δppm 16.3、16.5、17.1、17.8、19.2、22.3、22.4、24.4、25.0、25.7、27.8、30.1、32.3、39.0、39.3、44.9、45.4、52.3、54.0、72.2、107.0、107.6、107.8、171.6、172.1、173.0、192.2、192.4
【0072】
実施例2:実施例1にしたがって調製されたマクロカルパルLの、ハイパフォリンに対比した、神経伝達物質再取込みに対する50%阻害濃度(CI50)の決定
取込み試験をラットのシナプスについてインビトロで実施した。
【0073】
1)セロトニン(または5−HT)再取込みの評価。
この評価に用いられるプロトコルは、Perovic,S.およびMuller W.E.G.、1995年、「Pharmacological profile of hypericum extract:effect on serotonin uptake by postsynaptic receptors」、Arzneim−Forsch.Drug Res.、第45号:1145〜1148頁中で記述されたプロトコルである。
【0074】
その原理は以下の通りである:
NaClを118mM、KClを5mM、MgSO4を2.5mM、NaH2PO4を1.2mM、NaHCO3を25mM、グルコースを11mM、EGTAを10μMおよびアスコルビン酸を50μM含む緩衝液(pH=7.4)中のイミプラミン(参考)または実施例1にしたがって調製した化合物の存在下または不在下(対照)で、0.1μCiの[3H]−セロトニンを用いて、ラットの脳に由来するシナプスを37℃で15分間インキュベートする。
【0075】
再取込みを遮断するため10μMのイミプラミンの存在下で37℃で15分間同じ混合物をインキュベートすることで、定常活性を決定する。
【0076】
インキュベーションの後、ガラス繊維製フィルタ(GB/B、Packard)を通して真空下で急速に試料を濾過し、冷やしたインキュベーション緩衝液で二回洗い流して、遊離[3H]−セロトニンを除去する。フィルタを乾燥させ、シンチレーションカクテル(Microscint O、Packard)を用いてシンチレーションカウンタ(Topcount、Packard)により、保持された放射能を測定する。
【0077】
2)ドーパミン(またはDA)再取込みの評価。
この評価に用いたプロトコルは、Janowsky A.、Berger P.、Vocci F., Labarca R.、Skolnick P.およびPaul S.M.、1996年、「Charcaterization of sodium−dependent [3H]GBR−12935 binding in brain:a radioligand for selective labelling of the dopamine transport complex」、J.Neurochem.、第46号、1272〜1276頁中に記載されているものである。
【0078】
その原理は以下の通りである:
シナプス媒体(ラットの線条体シナプス)を、緩衝液中のGBR12909(参考)または実施例1にしたがって調製した化合物の存在下または不在下(対照)で0.1μCiの[3H]−DAを用いて、37℃で15分間インキュベートする(セロトニンの再取込みを参照のこと)。
【0079】
再取込みを遮断するため10μMのGBR12909の存在下で37℃で15分間同じ混合物をインキュベートすることで、定常活性を決定する。
【0080】
インキュベーションの後、ガラス繊維製フィルタ(GB/B、Packard)を通して真空下で急速に試料を濾過し、冷やしたインキュベーション緩衝液で二回洗い流して、遊離[3H]−ドーパミンを除去する。フィルタを乾燥させ、シンチレーションカクテル(Microscint O、Packard)を用いてシンチレーションカウンタ(Topcount、Packard)により、保持された放射能を測定する。
【0081】
3)ノルアドレナリン(またはNE)再取込みの評価。
この評価に用いたプロトコルは、Perovic,S.およびMuller W.E.G.、1995年、「Pharmacological profile of hypericum extract:effect on serotonin uptake by postsynaptic receptors」、Arzneim−Forsch.Drug Res.、第45号:1145〜1148頁中に記載されているものである。
【0082】
その原理は以下の通りである:
シナプス媒体(ラットの視床下部シナプス)を、緩衝液中のプロトリプチリン(参考)または実施例1にしたがって調製した化合物の存在下または不在下(対照)で0.1μCiの[3H]−NEを用いて、37℃で20分間インキュベートする(セロトニンの再取込みを参照のこと)。
【0083】
再取込みを遮断するため10μMのプロトリプチリンの存在下において37℃で20分間同じ混合物をインキュベートすることで、定常活性を決定する。
【0084】
インキュベーションの後、ガラス繊維製フィルタ(GB/B、Packard)を通して真空下で急速に試料を濾過し、冷やしたインキュベーション緩衝液で二回洗い流して、遊離[3H]−NEを除去する。フィルタを乾燥させ、シンチレーションカクテル(Microscint O、Packard)を用いてシンチレーションカウンタ(Topcount、Packard)により、保持された放射能を測定する。
【0085】
4)結果:
結果は、評価対象の神経伝達物質の再取込み阻害百分率で表わされる。
【0086】
これらの異なるプロトコルを、実施例1にしたがって調製された化合物およびハイパフォリンの異なる濃度について反復した。
【0087】
得られた阻害曲線により、以下のCI50値を得ることができた。
【0088】
【表1】

【0089】
これらの結果から、本発明に係る構造式(I)の化合物が神経伝達物質再取込みの阻害活性を担持することを明らかにすることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0090】
【特許文献1】特開2001−055325号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】

という構造式(I)の化合物において、
・5−[(1’R)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;および
・5−[(1’S)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド、
という形態を除く化合物。
【請求項2】
医薬品としての、
【化2】

という構造式(I)の化合物。
【請求項3】
・5−[(1’R)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド;および
・5−[(1’S)−1’−[(1aS,3aS,4S,7R,7aR,7bS)−デカヒドロ−7−ヒドロキシ−1,1,3a,7−テトラメチル−1H−シクロプロパ[a]ナフタレン−4−イル]−3’−メチルブチル]−2,4,6−トリヒドロキシ−1,3−ベンゼンジカルボキシアルデヒド、
から選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
植物抽出物から得られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の化合物。
【請求項5】
植物抽出物が、Eudesmia、SymphomyrtusおよびCorymbia亜属に属する種、ならびにEucalyptus globulus L.、Eucalyptus pulverulenta Sims、Eucalyptus kartzoffiana L.A.S.Johnson 1 Blaxell、Eucalyptus macrocarpa Hook.、Eucalyptus cinerea F.Muell.ex Benth.、Eucalyptus dorrigoensis(Blakely)L.A.S.Johnson 1 K.D.Hill、Eucalyptus leptopoda Benth.、Eucalyptus occidentalis Endl.、Eucalyptus viridis R.T.Baker、Eucalyptus polybractea R.T.BakerおよびEucalyptus smithii R.T.Bakerという種から選択されたユーカリに由来することを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
ユーカリ抽出物が、ユーカリの葉、花、果実、種子、茎および幹の抽出物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
有効成分として、請求項2〜6のいずれか一つに記載の構造式(I)の少なくとも一つの化合物を許容され得る担体と組合せた形で含む、医薬組成物または食品補充物。
【請求項8】
構造式(I)の化合物の質量分率が0.05%超、厳密には90%未満であるユーカリ抽出物を含むことを特徴とする、請求項7に記載の医薬組成物または食品補充物。
【請求項9】
ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリンの再取込みの変調に由来する、神経学的、精神医学的な疾患または病変および付随する障害、機能的体細胞障害、肥満障害、過体重および常習性物質依存性障害の治療および/または予防を目的とする医薬品または食品補充物の調製のための、請求項2〜6のいずれか一つに記載の構造式(I)の少なくとも一つの化合物の利用。
【請求項10】
前記神経学的、精神医学的な疾患または病変および付随する障害、機能的体細胞障害、肥満障害、過体重および常習性物質依存性障害の治療および/または予防が、ドーパミンおよび/またはセロトニンおよび/またはノルアドレナリンの再取込みの阻害からなることを特徴とする、請求項9に記載の利用。
【請求項11】
神経学的、精神医学的な疾患または病変または付随する障害、機能的体細胞障害または常習性物質依存が、
−神経変性病(アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、脳血管障害、頭蓋外傷)、筋委縮性側索硬化症、老年性認知症、前頭側頭認知症、血管性認知症、偏頭痛、中枢性神経因性疼痛などの神経学的疾病、
−うつ病(内因性、難治性、反応性または医原性)、うつ状態、統合失調症、躁うつ性障害、全般性不安、ストレス関連疾患、パニック発作、強迫神経症、心的外傷後ストレス症候群、注意欠陥多動性障害、摂食行動障害(特に過食症、拒食症)、恐怖症(特に広場恐怖症)、自閉症などの精神医学的な疾病;
−神経学的病変または精神医学的障害に関連する記憶障害、注意力障害および不眠障害;
−慢性疲労症候群、線維筋痛、過敏性腸症候群、胃食道逆流、性欲喪失、勃起障害、尿失禁などの機能的体細胞障害;
−常習性物質、特にニコチン、アルコール、アヘン製剤、カンナビノイド、精神刺激剤に対する依存;
を含む群から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の利用。
【請求項12】
医薬品が、経口、注射または経皮投与用形態であることを特徴とする、請求項9に記載の利用。

【公表番号】特表2011−509979(P2011−509979A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542660(P2010−542660)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000038
【国際公開番号】WO2009/106769
【国際公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(504249145)
【氏名又は名称原語表記】PIERRE FABRE MEDICAMENT
【Fターム(参考)】