説明

半導体チップ検査装置

【課題】半導体チップの検査測定における品質及び生産性の向上を目的とする。
【解決手段】高温ステージ26aと低温ステージ26bとを有するチップ測定用ステージ300と、チップ測定用ステージ300を移動する機構28,29と、チップ吸着固定部24と、プローブ支持部22とを有する半導体チップ検査装置100において、チップ測定用ステージ300は、チップを測定する位置に、高温ステージ26a及び低温ステージ26bが自動的に移動され、チップ吸着固定部24は、プロービングストッパの構造を有し、かつ、熱伝導性が優れた部材を有し、プローブ支持部22は、チップの材料またはチップの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数の材料を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップ検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップの電気的特性について検査測定するために、温度設定機能とプローブを用いた検査測定機能とを有する半導体チップ検査装置が使用されている。そして、半導体チップ検査装置の構造、検査方法について、各種の技術が提案されている。
【0003】
特許文献1においては、ウエハの固定チャックの温度変化を抑えて測定誤差を低減する空気流量制御装置を備えた、プローバ制御装置が記載されている。
【0004】
特許文献2においては、プローブと半導体チップとの無理のない接触のために、模擬電極パッドとパイロットプローブを設け、位置決めステージと真空吸引力を用いた半導体チップテストソケットが記載されている。
【0005】
特許文献3においては、半導体ウエハの高温低温検査方法及び装置において、特定の部材またはペルチェ素子等をプローブカード基板へ接着して、プローブカードの反り等の変形を防止し、プローブ針の接触の安定を図る技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−16532号公報
【特許文献2】特開2007−278909号公報
【特許文献3】特開2005−203416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
半導体チップの検査測定における、高温、低温の条件切替えに際し、プローブと半導体チップとの間の熱膨張差により発生する位置ずれが生じて、半導体チップの表面電極に損傷が生じたり、また、温度条件の切替えに要する時間の短縮が難しい等、検査測定に関して、半導体チップの品質及び生産性の向上が困難であった。
【0008】
また、上記の特許文献には、何れも、検査測定の、品質及び生産性の向上のための方策について、半導体チップの検査装置の構造、材質について記載が見られない。
【0009】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、プローブと半導体チップとの針当て回数を減少させ、かつ半導体チップ検査における検査時間を短縮化することにより、半導体チップの検査測定における、品質及び生産性の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、チップ測定用ステージと、該チップ測定用ステージを移動する機構と、チップ吸着固定部と、プローブ支持部とを有する半導体チップを検査するための半導体チップ検査装置において、前記チップ測定用ステージは、高温ステージと、低温ステージとを有し、前記チップ測定用ステージを移動する機構は、前記チップを測定する位置に、前記高温ステージ及び前記低温ステージが自動的に移動され、前記チップ吸着固定部は、プロービングストッパの構造を有し、かつ、熱伝導性が優れた部材を有し、前記プローブ支持部は、前記チップの材料または前記チップの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数の材料を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プローブと半導体チップとの針当て回数を減少させ、かつ半導体チップ検査における検査時間を短縮化することにより、半導体チップの検査測定における、品質及び生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体チップ検査装置を例示する図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の検査方法を例示する図である(その1)。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その2)。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その3)。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その4)。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その5)。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その1)。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る半導体チップ検査装置の製造方法を例示する図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、半導体チップ検査装置における、プローブカード機構及びチップ測定用ステージ機構の1形態の例である。ここに、半導体チップ検査装置は、その構成として、計測部、温度条件設定用の加熱冷却系統、真空系統、装置制御部及びデータ処理部等を有している。計測部は、プローブカード機構及びチップ測定用ステージ機構等の、検査計測の対象に接して検査計測のデータを抽出するための機器を有する。
【0014】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
【0015】
図1は、半導体チップ検査装置の計測部100における、プローブカード機構200及びチップ測定用ステージ機構300の構成を例示する図である。
【0016】
(プローブカード機構)
プローブカード機構200は、検査装置本体(図示せず)に固定されている。プローブカード機構200は、プローブカード本体21、プローブ保持部22、プローブ23、チップ吸着固定部24を有している。
【0017】
チップ吸着固定部24は、チップ25を吸着固定するための機能と、プロービングストッパの機能とを併せもっている。プロービングストッパの機能とは、プローブ保護の機能であって、チップ25を真空吸着によって保持し固定するための先端形状を有し、かつ、プロービングの際のプローブの過度の撓みを防止するストッパとしての機能を指している。チップ吸着固定部24の先端24aは、例えば、コレットチャック状の形状を有する。
【0018】
(チップ測定用ステージ機構)
チップ測定用ステージ機構300は、ステージ基盤28及びその上に固定された、切替え可能な高温ステージ26a及び低温ステージ26bを有し、高温及び低温の温度条件の設定毎にステージ基盤28全体を昇降させ、各温度ステージを半導体チップの裏面に密着させて、半導体チップの温度条件を設定する。ステージ基盤28は、断熱性を有しており、その上の高温ステージ26a及び低温ステージ26bは、相互に熱的に遮断されている。
【0019】
高温ステージ26a及び低温ステージ26bは、それぞれ加熱用機器30a及び冷却用機器30bを有している。これらの機器は、加熱冷却系統(図示せず)に接続されている。チップ測定用ステージ機構300は、昇降、回転して、高温ステージ、低温ステージ等のステージを切替えて使用するので、切替えの動きに対応できるように、加熱用機器30a及び冷却用機器30bに接続された電気配線31a及び熱媒体輸送用管31bは、可撓性を有している。
【0020】
ステージ機構300の高温ステージ26a及び低温ステージ26bが、チップ厚さの方向(矢印Z方向)に自動的に昇降し、また、チップ面に平行な面の方向(紙面に垂直なX,Y方向)に移動し、自動的にチップ測定位置に設定されて高温状態及び低温状態の切替えを行う。
【0021】
ステージ基盤28のX,Y方向の移動は、回転軸29の回りの回転または並進運動による。
【0022】
吸着固定されたチップ25に対して、高温ステージ26aまたは低温ステージ26bは、チップ25の裏面25aに密着して、チップ25の温度が、所定の高温及び低温に維持される。
【0023】
(プローブカード機構におけるプローブの位置ずれの防止)
本発明において、プローブ保持部22の材料に関して、チップの材料またはチップの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数の材料を使用して、プローブの位置ずれを防止できる理由は、以下の通りである。
【0024】
チップの温度条件について、高温条件及び低温条件における測定を連続して行う場合には、例えば、チップの材料がシリコンとすると、その熱膨張(熱膨張係数が2.5×10−6/℃)に対して、熱膨張差によって、チップ25とプローブ23との位置ずれが生じることとなる。そのため、チップの有する表面電極250上の、プローブ圧痕が拡大して、損傷を生じる可能性が高くなる。熱膨張によるチップとプローブとの位置ずれ量については、例えば、1辺が10mmの角チップにおいて、チップ測定用ステージの150℃の高温ステージ及び−50℃の低温ステージの温度差200℃に対して、プローブの接触する位置が、チップの面方向に概ね5μmの位置ずれが生じる。その結果、表面電極のプローブ圧痕について損傷が生じることとなる。
そこで、プローブカード機構200において、プローブ23を保持しているプローブ保持部22を、チップ25の材質と同様の熱膨張が生じるような材料の構成とし、またプローブカードへの短時間での熱伝導によって、チップとプローブの位置ずれを防止する。
【0025】
チップ25に接しているチップ吸着固定部24の材料として、熱伝導性の優れた材料を設定して、チップ25からの熱流を、熱伝導性の優れたチップ吸着固定部24の内部に瞬時に通過させ、プローブ保持部22に熱伝導させ、かつ、プローブ保持部22の材料をチップの材料、または熱膨張係数がチップの熱膨張係数と略等しい材料として、プローブの熱膨張の挙動を、チップの熱膨張の挙動に近づける。係る設定によって、チップとプローブとの熱膨張による相対的な位置ずれの発生を防止することができ、従って、プローブに起因するチップの表面電極における位置ずれによる損傷を防止することができる。
【0026】
プローブ保持部22の材料として、例えば、シリコンまたは窒化アルミニウム若しくはムライト等のセラミック材料を使用することによって、チップとプローブとの相対的な位置ずれの発生を防止することができる。
【0027】
また、プローブ吸着部24の材料として、例えば、熱伝導性が優れた金属である銀、アルミニウム、銅またはそれらの合金を使用する。
【0028】
なお、チップの厚さ方向(図1のZ方向)への位置ずれは、プローブの撓み代の範囲で十分吸収することができる。
【0029】
さらに、チップ測定の温度条件として、高温及び低温以外にも他の条件を有する場合には、ステージ基盤に載置固定されている各温度ステージの面積を変更して、相互位置を調整し、それら複数の温度に対応する複数のステージを設けた構造を用いる。
【0030】
(第1の実施の形態の効果)
第1に、チップ検査測定において、プローブカード機構とチップ測定用ステージ機構の作動によって、一度チップを吸着し針当てすると、プローブの突き当て・離しを繰り返すことなく、針を当てたそのままの状態でチップを保持し、検査測定できるので、チップの表面電極のプロービング時に生じたプローブの圧痕を、最小限の面積範囲に留めることができ、半導体の品質を向上させることができる。
【0031】
また、半導体チップの配線設計の条件により、半導体チップ自体の表面電極の直下に実素子がある場合においても、特に半導体パッケージ以降の後工程組立またはテスト時のプロービングにおいて、損傷を防ぐことができる。すなわち、ステージ毎の針当て及び測定の繰り返しによって、従来生じていたプロービングによる表面電極の損傷が、半導体回路にも破損の影響を与えてしまうところ、本発明を適用することによって、半導体回路の損傷を防ぐことができる。
【0032】
第2に、針当て回数を減少させることにより、半導体チップ検査における測定時間を短縮させることができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、半導体チップの高温・低温テストにおける検査方法の1形態の例である。係る検査方法の各工程は、測定準備工程(S101)、チップ吸着固定工程(S102)、高温条件チップ測定工程(S103)、ステージ移動工程(S104)、低温条件チップ測定工程(S105)、チップ吸着開放・搬出工程(S106)及びデータ処理工程(S107)の工程を有する。
【0034】
図2〜図6は、各検査の工程における代表的な図を示している。以下、図2〜図6を参照しながら、各工程を説明する。
【0035】
(S101:測定準備工程)
図2は、測定準備工程におけるチップ搬入の状態を示している。チップ25が、計測部の高温ステージ26a上に搬入され、載置される。高温ステージ26aは、準備位置にあり、上昇すればチップに接触できる状態にある。高温ステージ26aの温度は、例えば150℃の高温条件としての測定温度に保たれている。
【0036】
(S102:チップ吸着固定工程)
図3は、チップ吸着固定工程において、チップが吸着固定され、チップの表面電極がプローブにより針当てされた状態を示している。
【0037】
ステージ基盤28の上昇によって、ステージ基盤28に固定された高温ステージ26aが、高温ステージ26aに載置されたチップ25をZ方向に押し上げて、チップ吸着固定部24の先端24aに当接させ、真空を利用した大気圧による押しつけによって、チップ25をチップ吸着固定部24に固定させる。同時に、プローブ23の先端が、チップ25の表面電極250に対して針当てされる。
【0038】
チップ吸着固定部24の先端24aは、プロービングストッパの機能(第1の実施の形態、(プローブカード機構)を参照)を有しているので、針当てに際して、プローブが表面電極250の酸化膜等を貫いて表面電極と接触し、また、プローブへ過負荷をかけることなく、良好な電気的接触状態を保つことができる。
【0039】
チップ吸着の作動は、真空系統(図示せず)の作動によって行われる。
【0040】
高温ステージ26aは、高温の設定温度に保たれて、チップ25の裏面25aに密着する。高温ステージとチップの密着の直後に、熱伝導によってチップ25の温度が高温ステージの温度(例えば高温150℃)に保持される。高温ステージの温度の設定及びその制御は、加熱冷却系統(図示せず)の作動による。
【0041】
(S103:高温条件チップ測定工程)
図3に示す針当ての状態によって、高温条件におけるチップの測定を行う。測定データは、データ処理部(図示せず)において演算が施され、測定データ及び演算結果が蓄積される。
【0042】
(S104:ステージ移動工程)
連続した高温・低温のチップ測定条件を設定するため、チップの裏面に密着して接触する各温度の専用のステージを切替える工程である。
【0043】
図4は、低温ステージ26bが、高温ステージ26aと切替えられた状態を示している。
【0044】
ステージ基盤28を、回転軸29を中心に回転して、低温ステージ26bを準備位置に設定した状態を示している。
【0045】
ステージの切替え時に、チップ25は、チップ吸着固定部24に吸着固定したままで、プローブ23とチップの表面電極250との相互位置は変化せず、接触状態はそのままの状態が保たれ、表面電極250における圧痕が拡大したり、損傷を生じたりすることがない。チップ25の裏面25aが、温度ステージの表面と密着し、離れ、そしてまた別の温度のステージと密着することを繰り返しても、プローブ23とチップ25の表面電極250との接触の状態には影響を与えることはなく、位置ずれを生じることはない。
【0046】
(S105:低温条件チップ測定工程)
図5は、低温条件におけるチップの測定の状態を例示している。針当ての状態は、上述したように(S104)、位置ずれ等の変化はない。測定データは、(S103)の工程と同様に、データ処理部(図示せず)において演算が施され、演算結果と共に、蓄積される。
(S106:チップ吸着開放・搬出工程)
図6は、チップ測定が終了して、チップの搬出を終えた状態を示している。低温条件チップ測定工程(S105)後、真空装置による真空からの大気圧への開放によって、チップ25(図示せず)が吸着から開放され、ステージ基盤28が下降した後、チップが計測部から搬出された状態を示している。
【0047】
(S107:データ処理工程)
半導体チップの測定状態、測定条件、測定データ及び測定データの演算処理結果を測定の実績としてアウトプットするため、データ処理を行う。
【0048】
(第2の実施の形態の効果)
本発明において示した半導体チップ検査装置を使用して行う検査方法によって、チップの表面電極のプロービング時に生じたプローブの圧痕を、最小限の面積範囲に留めることができ、半導体の品質を向上させることができる。
【0049】
また、針当て回数を減少させることにより、半導体チップ検査における測定時間を短縮させることができる。
【0050】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、半導体チップの高温条件及び低温条件におけるチップ測定を交互に連続して行う検査方法の例である。検査方法は、前出の第2の実施の形態に比較して、高温条件及び低温条件での測定のサイクルを繰り返す点で、相違している。
【0051】
前出の第2の実施の形態で示した低温条件チップ測定工程(S104)の工程の後、再び高温条件チップ測定工程(S103と同様)を行い、さらに、ステージ移動工程を経て、低温条件チップ測定工程を行い、以下、同様の高温条件及び低温条件での測定のサイクルを繰り返す。
【0052】
図7及び図8は、第3の実施の形態の検査方法についての代表的な図である。
【0053】
図7は、低温条件チップ測定工程(第2の実施の形態;S104)を終え、低温ステージ26b及びステージ基盤28が下降した状態を示している。
【0054】
図8は、ステージ基盤28が回転軸29の回りに回転して、高温ステージ26aが準備位置に設定された状態を示している。
【0055】
次に、ステージ基盤28が上昇し、前出の図3で示した状態と同様に、高温ステージ26aがチップの裏面25aに密着して、高温条件チップ測定を行う。
【0056】
次に、図4と同様に、高温ステージ26aを低温ステージ26bに切替える。
【0057】
次に、図5と同様に、低温条件チップ測定を行う。低温条件チップ測定終了後、図7と同様に、低温ステージ26b及びステージ基盤28が下降する。
【0058】
以下、第3回目の高温条件及び低温条件でのチップ測定を行う場合には、上記の図8以降に示した温度条件での測定のサイクルを繰返す。測定が終了した後、(第2の実施の形態(S106):チップ吸着開放・搬出工程)、さらに、次に(第2の実施の形態(S107):データ処理工程)の工程に進んで、検査の工程を終える。
【0059】
(第3の実施の形態の効果)
本発明の適用については、測定に際して、高温条件及び低温条件での測定のサイクルを、例えば、3回以上繰り返す場合、その顕著な効果を期待することができる。測定の対象として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、縦型IGBT、縦型ダイオード等に関して、そのチップ測定において、本発明の適用の効果が期待できる。
【0060】
高温及び低温の状態のステージを、瞬時にチップの裏面に接触させて交互の測定をする際、チップ及び、チップの表面電極に針当てされたプローブの温度が、短時間にステージと同じ温度に達して、プローブとチップの表面電極との、熱膨張による相対位置の変化が生じることがない。従って、チップの表面電極における圧痕が拡大したり、損傷を生じたりすることがなく、半導体の品質を向上させることができる。
【0061】
また、針当て回数を減少させることにより、半導体チップ検査における測定時間を短縮させることができる。
【0062】
高温条件及び低温条件の測定のサイクル数が多いほど、これらの効果は、顕著である。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0064】
例えば、多数のプローブを有するプローブ群をプローブカードに設けることができる場合には、測定対象を半導体チップに限ることなく、ウエハ全体またはウエハの測定部位を分割して同時に測定できるようにプローブカードを設計して、本発明を適用し、測定に供することが可能である。
【符号の説明】
【0065】
21 プローブカード本体
22 プローブ保持部
23 プローブ
24 チップ吸着部
24a チップ吸着固定部24の先端
25 チップ
25a チップ25の裏面
26a の高温ステージ
26b 低温ステージ
28 ステージ基盤
29 回転軸
30a 加熱用機器
30b 冷却用機器
31a 電気配線
31b 熱媒体輸送用管
100 半導体チップ検査装置の計測部
200 プローブカード機構
250 表面電極
300 チップ測定用ステージ機構


【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ測定用ステージと、該チップ測定用ステージを移動する機構と、チップ吸着固定部と、プローブ支持部とを有する半導体チップを検査するための半導体チップ検査装置において、
前記チップ測定用ステージは、高温ステージと、低温ステージとを有し、
前記チップ測定用ステージを移動する機構は、前記チップを測定する位置に、前記高温ステージ及び前記低温ステージが自動的に移動され、
前記チップ吸着固定部は、プロービングストッパの構造を有し、かつ、熱伝導性が優れた部材を有し、
前記プローブ支持部は、前記チップの材料または前記チップの熱膨張係数と略同一の熱膨張係数の材料を有することを特徴とする半導体チップ検査装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−210545(P2010−210545A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−59011(P2009−59011)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】