説明

半導体装置

【課題】 高耐圧特性を確保しつつデバイスセルピッチを縮小した、低オン抵抗の半導体装置を提供する。
【解決手段】 P型半導体基板10の表層部に、P型半導体基板10よりも十分に高い不純物濃度で形成されたP++型ソース領域40は、少なくともその側面の一部でN-型延長ドレイン領域20と接するように形成されている。ゲート電極70は、N-型延長ドレイン領域20上に、ゲート絶縁膜65を介して形成されており、P++型ソース領域40の端部付近をも覆っている。ゲート電極70に所定の電圧を印加するオン時には、ゲート電極70下のN-型延長ドレイン領域20の表面に縮退領域が現れ、ドレイン電極50とソース電極80との境界部をトンネル電流が流れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、高耐圧で低オン抵抗なMOS型電界効果トランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
電界効果型トランジスタ(以下、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)という)のセル構造は、より良好な特性が得られるように、これまでに様々に改良されたものが提案されてきた。図7は、表面電界緩和型(以下、RESURFという)と呼ばれる横型MOSFET100の代表的な構造の例を示した断面図である(例えば非特許文献1)。
【0003】
図7において、P型半導体基板110の表層部には、N+型ドレイン領域130、N-型延長ドレイン領域120、N+型ソース領域140、および、P+型コンタクト領域190が形成されている。N+型ドレイン領域130は、N-型延長ドレイン領域120の表面の一部からその表面が露出するように、N-型延長ドレイン領域120の内部に形成されている。N-型延長ドレイン領域120は、N+型ドレイン領域130よりも低い不純物濃度で、N+型ソース領域140と所定の間隔だけ離して形成されている。
【0004】
ゲート電極170は、P型半導体基板110の表層部の、N-型延長ドレイン領域120とN+型ソース領域140との間の領域であるチャネル領域115上に、ゲート絶縁膜165を介して形成されており、N-型延長ドレイン領域120およびN+型ソース領域140の端部付近をも覆っている。ソース電極180は、P+型コンタクト領域190とN+型ソース領域140の双方とオーミックコンタクトするように形成されており、また、ドレイン電極150は、N+型ドレイン領域130とオーミックコンタクトするように形成されている。
【0005】
MOSFET100のオン状態とオフ状態との切り替えは、ゲート電極170に印加する電圧の大きさを動作閾値以上と未満(一般には0)との間で切り替えることによって行われる。N-型延長ドレイン領域120を設けておけば、オフ時にN-型延長ドレイン領域120とP型半導体基板110とが逆バイアス状態になって、境界部分に幅の広い空乏層が発生する。よって、オフ時に、ノイズの侵入などによってソース・ドレイン間の電位差が大きくなった場合でも、ソース・ドレイン間が導通しにくいため、このMOSFET100は高耐圧特性を有すると言える。
【0006】
なお、ゲート電極170に所定の大きさの電圧が印加されたオン時には、チャネル領域115の表面に誘起された電子によってチャネルが形成されて、N-型延長ドレイン電極120とN+型ソース領域140とが導通し、ドレイン電極150からソース電極180にドレイン電流が流れる。ドレイン電流の大きさは、各電極に印加される電圧の大きさと、ソース・ドレイン電極間のオン抵抗によって決まる。
【非特許文献1】J.A.Apples and H.M.J.Vaes、インターナショナル エレクトロン デバイス ミーティング テクニカル ダイジェスト(International Electron Device Meeting Technical Digest)、アイトリプルイー(IEEE)、米国、1979年12月3日、P.238−P.241
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、MOSFETを設計する際には、オフ時の耐圧特性をより良好にすることと、オン抵抗を低減することとの2つが大きな課題となり、図7に示すMOSFETセルのように、高耐圧化を重視して設計されたMOSFETの場合、オン抵抗を低減することが次なる課題となる。オン抵抗をより低減することができれば、オン時にソース・ドレイン間で大電流を流すことができる。また、より低い電圧でMOSFETを動作させられるために低消費電力化にも有効である。
【0008】
オン抵抗を低減するには、図7にWで示すデバイスセルピッチを狭くすればよいが、耐圧特性を維持するためには、デバイスセルピッチを狭くすることにも限界がある。例えば、上記のMOSFETにおいてチャネル領域を狭くしてデバイスセルピッチを短縮する場合、高ドレイン電圧印加時にチャネル領域115でパンチスルーが生じ、オフ時にもソース・ドレイン間が導通してしまうことになる。
【0009】
それ故に、本発明は、高耐圧特性を確保しつつデバイスセルピッチを縮小した、低オン抵抗の半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る半導体装置は、横型半導体装置であって、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表層部に形成された第2導電型の延長ドレイン領域と、前記延長ドレイン領域よりも高い不純物濃度で、前記延長ドレイン領域の内部に、その表面が前記延長ドレイン領域の表面の一部から露出するように形成された第2導電型のドレイン領域と、前記延長ドレイン領域とは異なる導電性材料で、前記延長ドレイン領域と少なくとも側面の一部で接するように、前記半導体基板の表層部に形成されたソース領域と、前記延長ドレイン領域と前記ソース領域との境界近傍の、前記延長ドレイン領域と前記ソース領域との上に、絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備える。
【0011】
前記ソース領域は、前記半導体基板よりも前記第1導電型の不純物濃度が高い、縮退した領域であってもよい。
【0012】
また、前記ソース領域は、前記延長ドレイン領域とショットキー接続する金属材料で形成された領域であってもよい。この場合には、前記ソース領域は、前記半導体基板の表面に、前記延長ドレイン領域の一部に沿って形成した溝内に金属材料を充填して形成するとよい。
【0013】
前記延長ドレイン領域は、前記ゲート電極に所定の大きさの電圧を印加したときに、当該ゲート電極の下方において縮退した領域が現れる不純物濃度で形成した領域であることが好ましい。
【0014】
前記延長ドレイン領域は、その表層部の前記ゲート電極の下方に、前記第2導電型の不純物濃度がその周辺部よりも高い高濃度チャネル領域をさらに有するようにしてもよい。この場合、前記高濃度チャネル領域は、前記ゲート電極に所定の大きさの電圧を印加したときに、縮退した領域になる不純物濃度で形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
ソース領域と延長ドレイン領域とを隣接して形成した構成を有することにより、高耐圧特性を確保しつつ、従来に比べてデバイスセルピッチが縮小された、チャネル領域の抵抗が極めて小さい低オン抵抗の半導体装置を得ることができる。
【0016】
例えばソース領域を、第1導電型の不純物が高濃度に添加された縮退した領域にすれば、オフ時には、ソース領域とドレイン領域とが逆バイアス状態になるために、ソース・ドレイン間が導通することがない。よって、この半導体装置は高耐圧特性を有することになる。また、オン時には、PN接合部で大きなトンネル電流を流すことができる。
【0017】
また、例えばソース領域を、延長ドレイン領域とショットキー接続する金属材料で形成
すれば、オフ時には高いショットキー障壁によって電流が流れない。また、オン時にはショットキー障壁の高さが低くなり、トンネル電流が流れる。よって、この構成を採ることによっても、高耐圧で低オン抵抗な半導体装置が得られる。また、延長ドレイン領域の外周の一部に沿って形成した溝に金属材料を充填してソース領域を形成するようにすれば、延長ドレイン領域とソース領域との接触面積が広くなる。
【0018】
ゲート電極に所定の大きさの電圧を印加したときに、ゲート電極の下方領域に縮退した領域が現れる不純物濃度で延長ドレイン領域を形成しておけば、オン時に、ソース領域との間でトンネル電流を流すことができる。また、延長ドレイン領域の表層部の、ゲート電極の下方領域における第2導電型の不純物濃度を、その周辺部よりも高くしておくことによって、オン時に、よりトンネル電流を流し易くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る横型半導体装置である電界効果型トランジスタ1(以下、MOSFET1という)の単位セルの断面図である。図1に示すMOSFET1のP型半導体基板10の表層部には、P++型ソース領域40、N-型延長ドレイン領域20およびN+型ドレイン領域30が、それぞれ所定の深さで形成されている。P++型ソース領域40は、少なくともその側面の一部でN-型延長ドレイン領域20と接するように形成されている。N+型ドレイン領域30は、その表面が、N-型延長ドレイン領域20の表面の一部から露出するように、N-型延長ドレイン領域20の内部に形成されている。
【0020】
P型半導体基板10のP型不純物濃度は、約1×1014〜約1×1015/cm3であり、縮退したP++型ソース領域40のP型不純物濃度は、P型半導体基板10よりも十分に高い約1×1020〜約1×1022/cm3である。また、N+型ドレイン領域30のN型不純物濃度は、約1×1018〜約1×1020/cm3であり、N-型延長ドレイン領域20のN型不純物濃度は、N+型ドレイン領域30よりも低い約1×1015〜約1×1017/cm3である。なお、N-型延長ドレイン領域20、N+型ドレイン領域30およびP++型ソース領域40は、P型半導体基板10にイオン注入およびイオン拡散を行うなどして形成するとよい。
【0021】
ゲート電極70は、N-型延長ドレイン領域20とP++型ソース領域40との境界付近の、N-型延長ドレイン領域20上とP++型ソース領域40上に、ゲート絶縁膜65を介して形成されている。ソース電極80は、P++型ソース領域40上で、P++型ソース領域40とオーミックコンタクトするように形成されており、また、ドレイン電極50は、N+型ドレイン領域30上で、N+型ドレイン領域30とオーミックコンタクトするように形成されている。層間絶縁膜60は、ゲート電極70、N-型延長ドレイン領域20、P++型ソース領域40の一部、および、N-型延長ドレイン領域20の一部を覆っている。
【0022】
図2(a)および(b)は、それぞれ、MOSFET1のオフ時およびオン時における状態を示した図である。図中の矢印は、電流の流れを示している。以下、同図を参照してこのMOSFET1の動作を説明する。
【0023】
図2(a)は、ドレイン電極50側が高電位になるようソース電極80とドレイン電極50との間に電圧を印加してゲート電極70には電圧を印加しない、オフ時のMOSFET1を示している。オフ時には、P型半導体基板10とN-型延長ドレイン領域との境界で幅の広い空乏層が発生するため、また、隣接して形成されているN-型延長ドレイン領域20とP++型ソース領域40が逆バイアス状態になるため、ソース・ドレイン間で導通しない。
【0024】
また、N-型延長ドレイン領域20とP型半導体基板10のPN接合部は、逆電圧の大きさが、アバランシェブレークダウン(なだれ降伏)を生じさせる大きさにならない限り導通しないので、このMOSFET1は高耐圧特性を有することになる。
【0025】
一方で、図2(b)に示すように、ゲート電極70に動作閾値以上の電圧を印加したオン時には、ゲート電極70下のN-型延長ドレイン領域20の表層に電子が誘起されて、電子濃度が非常に高い縮退した領域25(以下、縮退領域25という)が形成される。この縮退領域25と縮退したP++型ソース領域40とはいずれも不純物濃度が高いために、PN接合部の空乏層の幅は、10nm程度の薄さとなる。
【0026】
空乏層が薄くなると、トンネル現象によって電子が空乏層を通過できるようになるので、オン時には、N-型延長ドレイン領域20からP++型ソース領域40に、トンネル効果による大きなトンネル電流が流れることになる。
【0027】
-型延長ドレイン領域20と、縮退したP++型ソース領域40とを隣接して形成しているMOSFET1では、図7に示したMOSFET100と比較して、チャネル領域115の幅だけセルピッチを縮小することができ、また、少なくともチャネル抵抗分のオン抵抗を低減することができる。
【0028】
上記のように、本実施形態に係るMOSFET1は、高耐圧特性を確保しつつ、従来と比してデバイスセルピッチが縮小された、低オン抵抗の半導体装置になる。
【0029】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るMOSFET2の単位セルの断面図である。本実施形態に係るMOSFET2の構造は、第1の実施形態で説明したMOSFETとほぼ同様であるが、N-型延長ドレイン領域20の表層に、N型不純物濃度が高い高濃度チャネル領域27が設けられている点で第1の実施形態に係るものとは異なっている。MOSFET2の構成要素のうち、第1の実施形態で説明した構成要素と同じものについては、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0030】
高濃度チャネル領域27は、ゲート電極70に動作閾値以上の電圧が印加されているオン時に、ゲート電極70の下方のN-型延長ドレイン領域20表層に、電子濃度が非常に高い縮退領域が形成され易くなるように、周辺のN-型延長ドレイン領域20よりも高い不純物濃度で形成しておく。このように高濃度チャネル領域27を設けておけば、高濃度チャネル領域27を設けていない場合よりも、オン時に、より確実に、トンネル効果による大きなトンネル電流を流すことができる。
【0031】
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置であるMOSFET3の単位セルの断面図である。本実施形態に係るMOSFET3の構造は、第1の実施形態で説明したMOSFETとほぼ同様であるが、ソース領域が金属材料で形成されている点で第1の実施形態に係るものと異なっている。MOSFET3の構成要素のうち、第1の実施形態で説明した構成要素と同じものについては、同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0032】
図4に示すP型半導体基板10の表層部には、N-型延長ドレイン領域20、N+型ドレイン領域30、および、ソース領域であるショットキーメタル領域90が形成されている。ショットキーメタル領域90は、少なくともその側面でN-型延長ドレイン領域20とショットキー接続するように形成されている。ショットキーメタル領域90とN-型延長ドレイン領域20との接合界面には、両者の仕事関数差によって定められるショットキー障壁が形成される。
【0033】
MOSFET3において、P型半導体基板10のP型不純物濃度は約1×1014〜約1×1015/cm3である。また、N+型ドレイン領域30のN型不純物濃度は約1×1018〜約1×1020/cm3であり、N-型延長ドレイン領域20のN型不純物濃度は、N+型ドレイン領域30の不純物濃度よりも低い、約1×1015〜約1×1017/cm3である。
【0034】
ショットキーメタル領域90は、例えば、N-型延長ドレイン領域20の外周の一部に沿って、P型半導体基板10をエッチングして溝95を形成し、形成した溝95にN-型延長ドレイン領域20とショットキー接続するよう金属材料を充填することによって形成することができる。溝95に金属を充填してショットキーメタル領域90を形成した場合、N-型延長ドレイン領域20との接触面積を広くできるので、MOSFET3におけるスイッチング速度がより高速になる。
【0035】
図5(a)および(b)は、それぞれ、MOSFET3のオフ時およびオン時における状態を示した図である。図中の矢印は、電流の流れを示している。以下、同図を参照してこのMOSFET3を説明する。
【0036】
図5(a)は、ドレイン電極50側が高電位になるようにソース電極80とドレイン電極50との間に電圧を印加して、ゲート電極70に電圧を印加していない、オフ状態のMOSFET3を示している。
【0037】
オフ時には、ゲート電極70下方のN-型延長ドレイン領域20の表層部は縮退していないので、つまり、トンネル電流を流すほど電子濃度が十分に高くないので、電子は、ショットキーメタル領域90とN-型延長ドレイン領域20との接合界面に形成されたショットキー障壁を越えられない。よって、ショットキーメタル領域90とN-型延長ドレイン領域20とは導通しない。
【0038】
また、このMOSFET3の耐圧は、N-型延長ドレイン領域20とP型半導体基板10のPN接合部でアバランシェブレークダウン(なだれ降伏)を生じさせる電圧の高さで決まり、アバランシェブレークダウンを生じさせる電圧は、通常使用する電圧よりも十分高いので、MOSFET3は高耐圧特性を有することになる。
【0039】
一方で、図5(b)に示すように、ゲート電極70に動作閾値以上の電圧を印加したオン時には、N-型延長ドレイン領域20の表層に高濃度の電子が誘起されて、電子濃度が非常に高い縮退領域25が形成される。その結果、ショットキー障壁幅が約10nm程度にまで薄くなり、トンネル現象によって電子がショットキーメタル領域90とN-型延長ドレイン領域20との境界部を通過できるようになる。そのため、N-型延長ドレイン領域20からショットキーメタル領域90へと、トンネル効果による大きな電流が流れることになる。以上により、本実施形態に係るMOSFET3は、高耐圧特性を確保しつつ、デバイスセルピッチが縮小された、従来よりも低オン抵抗なMOSFETになる。
【0040】
また、本実施形態に係るMOSFET3は、ショットキーソース型構造を採用しているために、例えば図6に示すモータ回路において半導体装置7として使用した場合に、ソース・ドレイン間の内蔵ダイオード6がショットキーダイオードになる。よって、PN接合ダイオードを用いた場合よりもスイッチング速度が高速になるため、図6に示すモータ回路において電流を停止したときに、インダクタンス負荷であるモータ8に蓄積されたエネルギーを高速に放出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係る半導体装置は、高耐電圧と低オン抵抗との両特性を兼ね備えたMOSFET等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るMOSFETの断面図
【図2】図1のMOSFETのオン時およびオフ時における状態を示した図
【図3】本発明の第2の実施形態に係るMOSFETの断面図
【図4】本発明の第3の実施形態に係るMOSFETの断面図
【図5】図5のMOSFETのオン時およびオフ時における状態を示した図
【図6】モータ回路の一部を示した図
【図7】従来の横型RESURF MOSFETの断面図
【符号の説明】
【0043】
1 MOSFET
2 MOSFET
3 MOSFET
6 内蔵ダイオード
7 半導体装置
8 モータ
10 P型半導体基板
20 N-型延長ドレイン領域
25 縮退領域
27 高濃度チャネル領域
30 N+型ドレイン領域
40 P++型ソース領域
50 ドレイン電極
60 層間絶縁膜
65 ゲート絶縁膜
70 ゲート電極
80 ソース電極
90 ショットキーメタル領域
95 溝


【特許請求の範囲】
【請求項1】
横型半導体装置であって、
第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の表層部に形成された第2導電型の延長ドレイン領域と、
前記延長ドレイン領域よりも高い不純物濃度で、前記延長ドレイン領域の内部に、その表面が前記延長ドレイン領域の表面の一部から露出するように形成された第2導電型のドレイン領域と、
前記延長ドレイン領域とは異なる導電性材料で、前記延長ドレイン領域と少なくとも側面の一部で接するように、前記半導体基板の表層部に形成されたソース領域と、
前記延長ドレイン領域と前記ソース領域との境界近傍の、前記延長ドレイン領域と前記ソース領域との上に、絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを備えた半導体装置。
【請求項2】
前記ソース領域は、前記半導体基板よりも前記第1導電型の不純物濃度が高い、縮退した領域であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ソース領域は、前記延長ドレイン領域とショットキー接続する金属材料で形成された領域であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ソース領域は、前記半導体基板の表面に、前記延長ドレイン領域の一部に沿って形成した溝内に金属材料を充填して形成した領域であることを特徴とする、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記延長ドレイン領域は、前記ゲート電極に所定の大きさの電圧を印加したときに、当該ゲート電極の下方において縮退した領域が現れる不純物濃度で形成した領域であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記延長ドレイン領域は、その表層部の前記ゲート電極の下方に、前記第2導電型の不純物濃度がその周辺部よりも高い高濃度チャネル領域をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記高濃度チャネル領域は、前記ゲート電極に所定の大きさの電圧を印加したときに、縮退した領域になる不純物濃度で形成した領域であることを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−147805(P2006−147805A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335132(P2004−335132)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】