説明

半導体装置

【課題】消費電力を低減することができる半導体装置及びそれを用いた電子機器を提供す
ることを課題とする。
【解決手段】本発明の半導体装置は、高電位電源から第1の電位が供給され、低電位電源
から第2の電位が供給され、入力ノードに第1の信号が入力されると、出力ノードから第
2の信号を出力する。本発明の半導体装置は、第2の信号の電位差を、第1の電位と第2
の電位の電位差よりも小さくすることにより、配線の充電と放電に伴う消費電力を低減す
ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力ノードと出力ノードを有し、入力ノードに信号が入力されると、出力ノー
ドから信号を出力する半導体装置に関する。また、複数のトランジスタを含む半導体装置
に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、あらゆる電子機器に半導体装置が利用されるようになり、半導体装置の開発が活発
に進められている。半導体装置の一つに、ソースドライバ101、ゲートドライバ106
及び画素110を有するものがある(図20(A)参照、例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ソースドライバ101が含む信号出力回路10は、高電位電源(VDD1)と低電位電源
(VSS1)から電位が供給されている。また、ソースドライバ101が含む信号出力回
路10は、入力ノードと出力ノードを有し、入力ノードに信号が入力されると、出力ノー
ドからVDD1又はVSS1と同電位の信号を出力する。信号出力回路10から出力され
た信号は、ソース線115とN型トランジスタ112を介して、P型トランジスタ113
に入力され、当該P型トランジスタ113はオン又はオフになる。
【0004】
ゲートドライバ106が含む信号出力回路10は、高電位電源(VDD2)と低電位電源
(VSS2)から電位が供給されている。また、ゲートドライバ106が含む信号出力回
路10は、入力ノードと出力ノードを有し、入力ノードに信号が入力されると、出力ノー
ドからVDD2又はVSS2と同電位の信号を出力する。信号出力回路10から出力され
た信号は、ゲート線116を介して、N型トランジスタ112に入力され、当該N型トラ
ンジスタ112はオン又はオフになる。
【0005】
ソースドライバ101が含む信号出力回路10の出力ノードに接続するソース線115の
電位は、VDD1又はVSS1の電位に交互に変わる(図20(B)参照)。また、ゲー
トドライバ106が含む信号出力回路10の出力ノードに接続するゲート線116の電位
は、VDD2又はVSS2の電位に交互に変わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−126513号公報 図12、図13
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、高電位電源と低電位電源の電位差は大きく、例えば、VDD1は10V、VS
S1は0Vであり、その電位差は10Vである。また、VDD2は12V、VSS2は−
2Vであり、その電位差は14Vである。VDD1とVSS1の電位差、VDD2とVS
S2の電位差が大きいと、その分、ソース線とゲート線の充放電に伴う消費電力は増加し
てしまう。
【0008】
また、階調を表現するために時間階調法を用いた場合、1フレーム期間を複数のサブフレ
ーム期間に分割し、各サブフレーム期間において、ソース線とゲート線を充放電する。つ
まり、時間階調法を用いると、ソース線とゲート線を充放電する回数が増加し、消費電力
はさらに増加してしまう。
【0009】
そこで、本発明は、ソース線とゲート線の充放電に伴う消費電力を低減することができる
半導体装置を提供することを課題とする。
【0010】
また、本発明は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位
電源の電位差よりも小さくすることにより、消費電力を低減することができる半導体装置
を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の半導体装置は、高電位電源と低電位電源から電位が供給されている。また、本発
明の半導体装置は、入力ノードと出力ノードを有し、入力ノードに信号が入力されると、
出力ノードから第1の電位の信号(第1の信号の電位ともいう)と第2の電位の信号(第
2の信号の信号の電位ともいう)を出力する。本発明は、第1の電位の信号と第2の電位
の信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることにより、消費
電力を低減することを特徴とする。
【0012】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び
第3のトランジスタと、電位生成回路を有する。第1のトランジスタのソース電極及びド
レイン電極の一方は、高電位電源に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は、電位
生成回路に接続され、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、第2
のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、第3のトランジスタの
ソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されている。そして、第1のト
ランジスタのゲート電極と第2のトランジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力
されると、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方と第2のトランジス
タのソース電極及びドレイン電極の他方から信号(第2の信号)を出力する。
【0013】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、第3のトランジスタはP型トランジスタである。
【0014】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ、第2のトランジスタ及び
第3のトランジスタと、電位生成回路を有する。第2のトランジスタのソース電極及びド
レイン電極の一方は、低電位電源に接続され、第3のトランジスタのゲート電極は、電位
生成回路に接続され、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、第1
のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、第3のトランジスタの
ソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。第1のトランジス
タのゲート電極と第2のトランジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると
、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソー
ス電極及びドレイン電極の他方から信号(第2の信号)を出力する。
【0015】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、第3のトランジスタはN型トランジスタである。
【0016】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ、第2のトランジスタ、第
3のトランジスタ及び第4のトランジスタと、電位生成回路を有する。第3のトランジス
タのゲート電極と第4のトランジスタのゲート電極は、電位生成回路に接続され、第3の
トランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、第2のトランジスタのソース電極
及びドレイン電極の一方に接続され、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極
の他方は、低電位電源に接続されている。第4のトランジスタのソース電極及びドレイン
電極の一方は、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、第
4のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている
。第1のトランジスタのゲート電極と第2のトランジスタのゲート電極に信号(第1の信
号)が入力されると、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方と第2の
トランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方から信号(第2の信号)を出力する。
【0017】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、第3のトランジスタはP型トランジスタであり、第4のトラ
ンジスタはN型トランジスタである。
【0018】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、直列に接続された第3のトランジスタ及び第4のトランジスタと、電位生成回路を有す
る。第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続され
、第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続され、
第2のトランジスタのゲート電極は、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極
の一方と第4のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。第
3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続され、第4
のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路に接続されている
。第1のトランジスタのゲート電極と第3のトランジスタのゲート電極と第4のトランジ
スタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジスタのソース電
極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方か
ら信号(第2の信号)を出力する。
【0019】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はP型トランジスタであり、第3のトランジスタはP型トランジスタであり、第4のトラ
ンジスタはN型トランジスタである。
【0020】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、直列に接続された第3のトランジスタ及び第4のトランジスタと、電位生成回路を有す
る。第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続され
、第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続され、
第1のトランジスタのゲート電極は、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極
の一方と第4のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。第
3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続され、第4
のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路に接続されている
。第1のトランジスタのゲート電極と第3のトランジスタのゲート電極と第4のトランジ
スタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジスタのソース電
極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他方か
ら信号(第2の信号)を出力する。
【0021】
上記構成において、第1のトランジスタはN型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、第3のトランジスタはN型トランジスタであり、第4のトラ
ンジスタはP型トランジスタである。
【0022】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、直列に接続された第3のトランジスタ及び第4のトランジスタと、直列に接続された第
5のトランジスタ及び第6のトランジスタと、電位生成回路を有する。第1のトランジス
タのソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続され、第2のトランジスタ
のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている。第2のトランジ
スタのゲート電極は、第3のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方と第4の
トランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、第3のトランジスタのソ
ース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続され、第4のトランジスタのソー
ス電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路に接続されている。第1のトランジスタ
のゲート電極は、第5のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方と第6のトラ
ンジスタのソース電極及びドレイン電極の一方に接続され、第5のトランジスタのソース
電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続され、第6のトランジスタのソース電
極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路に接続されている。第3のトランジスタ乃至
第6のトランジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジ
スタのソース電極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイ
ン電極の他方から信号(第2の信号)を出力する。
【0023】
上記構成において、第1のトランジスタはN型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はP型トランジスタであり、第3のトランジスタはP型トランジスタであり、第4のトラ
ンジスタはN型トランジスタであり、第5のトランジスタはN型トランジスタであり、第
6のトランジスタはP型トランジスタである。
【0024】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、1つ又は複数の減算用トランジスタ(第3のトランジスタともいう)を含む減算回路(
回路ともいう)を有する。第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、
高電位電源に接続され、減算回路は、第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極
の一方と低電位電源の間に設けられ、減算用トランジスタのゲート電極は、減算用トラン
ジスタのドレイン電極に接続されている。第1のトランジスタのゲート電極と第2のトラ
ンジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジスタのソー
ス電極及びドレイン電極の一方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他
方から信号(第2の信号)を出力する。
【0025】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、減算用トランジスタはN型トランジスタである。
【0026】
また、上記構成において、減算回路が含む複数の減算用トランジスタは直列に接続されて
いる。そして、減算回路の一方の端子は第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電
極の一方に接続され、減算回路の他方の端子は低電位電源の電位に保たれている。
【0027】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、1つ又は複数の減算用トランジスタ(第3のトランジスタともいう)を含む減算回路(
回路ともいう)を有する。第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方は、
低電位電源に接続され、減算回路は、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン電極
の一方と高電位電源の間に設けられ、減算用トランジスタのゲート電極は、減算用トラン
ジスタのドレイン電極に接続されている。第1のトランジスタのゲート電極と第2のトラ
ンジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジスタのソー
ス電極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の他
方から信号(第2の信号)を出力する。
【0028】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、減算用トランジスタはP型トランジスタである。
【0029】
また、上記構成において、減算回路の一方の端子は第1のトランジスタのソース電極及び
ドレイン電極の一方に接続され、減算回路の他方の端子は高電位電源の電位に保たれてい
る。
【0030】
本発明の半導体装置は、直列に接続された第1のトランジスタ及び第2のトランジスタと
、1つ又は複数の第1の減算用トランジスタ(第3のトランジスタともいう)を含む第1
の減算回路(第1の回路ともいう)と、1つ又は複数の第2の減算用トランジスタ(第4
のトランジスタともいう)を含む第2の減算回路(第2の回路ともいう)を有する。第1
の減算回路は、第2のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の一方と低電位電源の
間に設けられている。第2の減算回路は、第1のトランジスタのソース電極及びドレイン
電極の一方と高電位電源の間に設けられている。減算用トランジスタのゲート電極は、減
算用トランジスタのドレイン電極に接続されている。第1のトランジスタのゲート電極と
第2のトランジスタのゲート電極に信号(第1の信号)が入力されると、第1のトランジ
スタのソース電極及びドレイン電極の他方と第2のトランジスタのソース電極及びドレイ
ン電極の他方から信号(第2の信号)を出力する。
【0031】
上記構成において、第1のトランジスタはP型トランジスタであり、第2のトランジスタ
はN型トランジスタであり、第1の減算用トランジスタはN型トランジスタであり、第2
の減算用トランジスタはP型トランジスタである。
【0032】
また、上記構成において、第1の減算回路の一方の端子は第1のトランジスタのソース電
極及びドレイン電極の一方に接続され、第1の減算回路の他方の端子は低電位電源の電位
に保たれている。また、第2の減算回路の一方の端子は第2のトランジスタのソース電極
及びドレイン電極の一方に接続され、第2の減算回路の他方の端子は高電位電源の電位に
保たれている。
【0033】
また、上記の減算回路を含む全ての構成において、減算回路が1つの減算用トランジスタ
を含む場合、減算回路の一方の端子とは、減算用トランジスタのソース電極及びドレイン
電極の一方に相当する。また、減算回路の他方の端子とは、減算用トランジスタのソース
電極及びドレイン電極の他方に相当する。また、減算回路が直列に接続された複数の減算
用トランジスタを含む場合、減算回路の一方の端子とは、直列に接続された複数の減算用
トランジスタのうち、一端に配置された減算用トランジスタのソース電極及びドレイン電
極の一方に相当する。また、減算回路の他方の端子とは、直列に接続された複数の減算用
トランジスタのうち、他端に配置された減算用トランジスタのソース電極及びドレイン電
極の一方に相当する。
【0034】
また本発明の半導体装置が含む電位生成回路は、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第1
の容量素子、第2の容量素子及びバッファアンプを有する。第1のスイッチの一方のノー
ドは、電位生成用の高電位電源に接続され、第1のスイッチの他方のノードは、第2のス
イッチの一方のノードと第1の容量素子の一方のノードに接続され、第2のスイッチの他
方のノードは、第2の容量素子の一方のノードとバッファアンプの入力端子に接続され、
第2の容量素子の他方の端子は、低電位電源に接続されている。第1の容量素子の他方の
ノードに減算用信号(第3の信号)が入力されると、バッファアンプの出力ノードから、
第4の信号を出力する。第4の信号の電位は、電位生成用の高電位電源の電位から減算用
信号の電位を減算した電位である。
【0035】
上記構成において、電位生成用の高電位電源に接続された第1のスイッチの一方のノード
は、電位生成用の高電位電源の電位(第4の電位ともいう)に保たれている。
【0036】
また本発明の半導体装置が含む電位生成回路は、電位生成回路は、直列に接続された複数
の抵抗素子を有し、複数の抵抗素子の一端は、高電位電源に接続され、複数の抵抗素子の
他端は、低電位電源に接続され、複数の抵抗素子から選択された2つの抵抗素子の接続点
から、電位を出力する。
【0037】
上記構成を有する本発明の半導体装置において、高電位電源に接続されているノード、低
電位電源に接続されているノードは、一定の電位に保たれている。
【0038】
つまり、高電位電源(第1の電源ともいう)に接続されているノードは、高電位電源の電
位(第1の電位ともいう)に保たれている。また、低電位電源(第2の電源ともいう)に
接続されているノードは、低電位電源の電位(第2の電位ともいう)に保たれている。
【0039】
また、本発明の半導体装置が含む電位生成回路は、高電位電源の電位と低電位電源の電位
とは異なる電位(第3の電位ともいう)を生成する。
【0040】
また本発明の電子機器は、上記のいずれかの構成の本発明の半導体装置を用いたものであ
る。
【発明の効果】
【0041】
上記構成を有する本発明により、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電
位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。その結果、消費電力を低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の半導体装置を示す図。
【図2】本発明の半導体装置を示す図。
【図3】本発明の半導体装置を示す図。
【図4】本発明の半導体装置を示す図。
【図5】本発明の半導体装置を示す図。
【図6】本発明の半導体装置を示す図。
【図7】本発明の半導体装置を示す図。
【図8】本発明の半導体装置を示す図。
【図9】本発明の半導体装置を示す図。
【図10】本発明の半導体装置を示す図。
【図11】本発明の半導体装置を示す図。
【図12】本発明の半導体装置を示す図。
【図13】本発明の半導体装置を示す図。
【図14】本発明の半導体装置を示す図。
【図15】本発明の半導体装置を示す図。
【図16】本発明の半導体装置を示す図。
【図17】本発明の半導体装置を示す図。
【図18】電子機器を示す図。
【図19】電子機器を示す図。
【図20】半導体装置を示す図。
【図21】本発明の半導体装置を示す図。
【図22】本発明の半導体装置を示す図。
【図23】本発明の半導体装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明
に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々
に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施
の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、図面と以下に説明する本発
明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。また、以下の
説明において、高電位電源はVDD、低電位電源はVSSと表記することがある。また、
入力ノードは図面ではINと表記し、出力ノードは図面ではOUTと表記する。
(実施の形態1)
【0044】
本発明の半導体装置である信号出力回路10の構成について、図面を参照して説明する。
信号出力回路10は、入力ノード(入力端子ともよぶ)に信号が入力されると、出力ノー
ド(出力端子ともよぶ)から信号を出力する。
【0045】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12及
びトランジスタ13と、電位生成回路14a(回路ともいう)を有する(図1(A)参照
)。トランジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタ
であり、トランジスタ13はP型トランジスタである。電位生成回路14aは、高電位電
源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電位Vaをトランジスタ1
3に出力する。
【0046】
トランジスタ11のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている
。トランジスタ13のゲート電極は、電位生成回路14aに接続され、トランジスタ13
のソース電極及びドレイン電極の一方は、トランジスタ12のソース電極及びドレイン電
極の一方に接続され、トランジスタ13のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位
電源に接続されている。
【0047】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ11のゲート電極とトランジスタ12の
ゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ11のソース電極及
びドレイン電極の一方とトランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方である。
【0048】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は10V、低電位電源は0V、Vaは4V、トランジスタ13のしきい値は−1
Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
【0049】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオ
フ、トランジスタ12はオンになる。また、トランジスタ13のゲート電極の電位はVa
(ここでは4V)であり、ドレイン電極の電位は0Vであり、トランジスタ13のしきい
値電圧は−1Vであるので、トランジスタ13のソース電極の電位は5Vとなる。そうす
ると、信号出力回路10は、出力ノードから、5Vの信号を出力する。
【0050】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオ
ン、トランジスタ12はオフになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電
位と同じ10Vの信号を出力する。
【0051】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では5V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0052】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12及
びトランジスタ15と、電位生成回路14b(回路ともいう)を有する(図1(B)参照
)。トランジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタ
であり、トランジスタ15はN型トランジスタである。電位生成回路14bは、高電位電
源や低電位電源の電位とは異なる電位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ1
5に出力する。
【0053】
トランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている
。トランジスタ15のゲート電極は、電位生成回路14bに接続され、トランジスタ15
のソース電極及びドレイン電極の一方は、トランジスタ11のソース電極及びドレイン電
極の一方に接続され、トランジスタ15のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位
電源に接続されている。
【0054】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ11のゲート電極とトランジスタ12の
ゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ11のソース電極及
びドレイン電極の一方とトランジスタ12のソース電極及びドレイン電極の一方である。
【0055】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は16V、低電位電源は0V、Vbは10V、トランジスタ15のしきい値は1
Vとする。またHレベルの信号の電位は16V、Lレベルの信号の電位は0Vとする。
【0056】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオ
フ、トランジスタ12はオンになり、信号出力回路10の出力ノードから、VSSの電位
と同じ0Vの信号が出力される。
【0057】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ11はオ
ン、トランジスタ12はオフになる。また、トランジスタ15のゲート電極の電位はVb
(ここでは10V)であり、ドレイン電極の電位は16Vであり、トランジスタ15のし
きい値電圧は1Vであるので、トランジスタ15のソース電極の電位は9Vとなる。そう
すると、信号出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
【0058】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0059】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ11、トランジスタ12、
トランジスタ13及びトランジスタ15と、電位生成回路14a(第1の回路14aとも
いう)、電位生成回路14b(第2の回路14bともいう)を有する(図2参照)。トラ
ンジスタ11はP型トランジスタであり、トランジスタ12はN型トランジスタであり、
トランジスタ13はP型トランジスタであり、トランジスタ15はN型トランジスタであ
る。電位生成回路14aは、低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電
位Vaをトランジスタ13に出力する。電位生成回路14bは、高電位電源とは異なる電
位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ15に出力する。
【0060】
上記の図2に示す信号出力回路10の構成は、上記の図1(A)に示す信号出力回路10
と図1(B)に示す信号出力回路10を組み合わせた構成である。そのため、上記の図2
に示す信号出力回路10の動作の説明は省略する。
【0061】
次に、複数本(x本、xは自然数)の配線(L1〜Lx)に対応して、複数の信号出力回
路10が設けられる場合について説明する(図3参照)。なお、複数本の配線とは、例え
ば、ソース線やゲート線であり、複数の信号出力回路10はソースドライバやゲートドラ
イバ内に設けられる。また、以下の説明では、図2に示す構成の信号出力回路10が複数
設けられる場合について説明する。
【0062】
複数の信号出力回路10を設ける場合、複数本の配線(L1〜Lx)の各々に対応して設
けるのは、トランジスタ11、12を含むインバータ61のみとするとよい。そして、複
数のインバータ61において、トランジスタ13、15と電位生成回路14a、電位生成
回路14bを共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすことができる。
【0063】
なお、上記の形態では、複数本の配線(L1〜Lx)に対応して、トランジスタ13、1
5と電位生成回路14a、電位生成回路14bを設けているが、本発明はこの形態に制約
されない。複数本の配線(L1〜Lx)を複数のグループに分けて、複数のグループ毎に
、トランジスタ13、15と電位生成回路14a、電位生成回路14bを設けてもよい。
【0064】
上記の図1〜3に示す本発明の信号出力回路は、出力ノードから出力される2つの信号の
電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。その結果、
消費電力を低減することができる。なお、出力ノードから出力される2つの信号の電位差
を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくするために、シリーズレギュレータや
チャージポンプ等の出力電流能力の高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、
電力効率が充分ではなく、消費電力の低減効果が薄れてしまう。しかし、上記の図1〜3
に示す本発明の信号出力回路は、電力損失が小さく、なおかつ消費電力を低減することが
できる。
(実施の形態2)
【0065】
本発明の半導体装置である信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及び
トランジスタ22と、直列に接続されたトランジスタ23及びトランジスタ24と、電位
生成回路14aを有する(図4(A)参照)。トランジスタ21はP型トランジスタであ
り、トランジスタ22はP型トランジスタであり、トランジスタ23はP型トランジスタ
であり、トランジスタ24はN型トランジスタである。電位生成回路14aは、高電位電
源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し、生成した電位Vaをトランジスタ2
4に出力する。
【0066】
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている
。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されてい
る。トランジスタ22のゲート電極は、トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極
の一方と、トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。ト
ランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。
トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14aに接続さ
れている。
【0067】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ21のゲート電極とトランジスタ23の
ゲート電極とトランジスタ24のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ22のソース電極
及びドレイン電極の一方である。
【0068】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は10V、低電位電源は0V、Vaは4V、トランジスタ22のしきい値電圧は
−1Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベルの信号の電位は0Vとする

【0069】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ21はオ
フ、トランジスタ23はオフ、トランジスタ24はオンになる。また、トランジスタ24
を介して、電位Va(ここでは4V)がトランジスタ22のゲート電極に与えられる。ト
ランジスタ22のゲート電極の電位は4Vであり、ドレイン電極の電位は0Vであり、そ
のしきい値電圧は−1Vであるので、トランジスタ22のソース電極は5Vとなる。そう
すると、信号出力回路10は、出力ノードから、5Vの信号を出力する。
【0070】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ21はオ
ン、トランジスタ23はオン、トランジスタ24はオフになる。また、トランジスタ23
を介して、高電位電源の電位がトランジスタ22のゲート電極に与えられ、トランジスタ
22はオフになる。従って、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電位と同じ
10Vの信号を出力する。
【0071】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では5V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0072】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及びトランジスタ22
と、直列に接続されたトランジスタ25及びトランジスタ26と、電位生成回路14bを
有する(図4(B)参照)。トランジスタ21はN型トランジスタであり、トランジスタ
22はN型トランジスタであり、トランジスタ25はN型トランジスタであり、トランジ
スタ26はP型トランジスタである。電位生成回路14bは、高電位電源や低電位電源の
電位とは異なる電位Vbを生成し、生成した電位Vbをトランジスタ26に出力する。
【0073】
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている
。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されてい
る。トランジスタ21のゲート電極は、トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極
の一方と、トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。ト
ランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されている。
トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14bに接続さ
れている。
【0074】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ22のゲート電極とトランジスタ25の
ゲート電極とトランジスタ26のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の他方とトランジスタ22のソース電極
及びドレイン電極の他方である。
【0075】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は16V、低電位電源は0V、Vbは10V、トランジスタ21のしきい値電圧
は1Vとする。またHレベルの信号の電位は16V、Lレベルの信号の電位は0Vとする

【0076】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ22はオ
ン、トランジスタ25はオン、トランジスタ26はオフになる。また、トランジスタ25
を介して、低電位電源の電位がトランジスタ21のゲート電極に与えられ、トランジスタ
21はオフになる。そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、VSSの電位と
同じ0Vの信号を出力する。
【0077】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ22はオ
フ、トランジスタ25はオフ、トランジスタ26はオンになる。また、トランジスタ26
を介して、電位Vb(ここでは10V)がトランジスタ21のゲート電極に与えられる。
トランジスタ21のゲート電極の電位は10Vであり、ドレイン電極の電位は16Vであ
り、そのしきい値電圧は1Vであるので、トランジスタ21のソース電極は9Vとなる。
従って、信号出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
【0078】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0079】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ21及びトランジスタ22
と、直列に接続されたトランジスタ23及びトランジスタ24と、直列に接続されたトラ
ンジスタ25及びトランジスタ26と、電位生成回路14a(第1の回路14aともいう
)、電位生成回路14b(第2の回路14bともいう)を有する(図5参照)。トランジ
スタ21はN型トランジスタであり、トランジスタ22はP型トランジスタであり、トラ
ンジスタ23はP型トランジスタであり、トランジスタ24はN型トランジスタであり、
トランジスタ25はN型トランジスタであり、トランジスタ26はP型トランジスタであ
る。電位生成回路14aは、高電位電源や低電位電源の電位とは異なる電位Vaを生成し
、電位Vaをトランジスタ24に出力する。電位生成回路14bは、高電位電源や低電位
電源の電位とは異なる電位Vbを生成し、電位Vbをトランジスタ26に出力する。
【0080】
トランジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている
。トランジスタ22のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されてい
る。トランジスタ22のゲート電極は、トランジスタ23のソース電極及びドレイン電極
の一方と、トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。ト
ランジスタ23のソース電極及びドレイン電極の他方は、高電位電源に接続されている。
トランジスタ24のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14aに接続さ
れている。トランジスタ21のゲート電極は、トランジスタ25のソース電極及びドレイ
ン電極の一方と、トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されてい
る。トランジスタ25のソース電極及びドレイン電極の他方は、低電位電源に接続されて
いる。トランジスタ26のソース電極及びドレイン電極の他方は、電位生成回路14bに
接続されている。
【0081】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ23、トランジスタ24、トランジスタ
25及びトランジスタ26のゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トラ
ンジスタ21のソース電極及びドレイン電極の一方とトランジスタ22のソース電極及び
ドレイン電極の一方である。
【0082】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は16V、低電位電源は0V、Vaは2V、Vbは10V、トランジスタ21の
しきい値電圧は1V、トランジスタ22のしきい値電圧は−1Vとする。
【0083】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ23はオ
フ、トランジスタ24はオン、トランジスタ25はオン、トランジスタ26はオフになる
。また、トランジスタ25を介して、低電位電源の電位がトランジスタ21のゲート電極
に与えられ、トランジスタ21はオフになる。また、トランジスタ24を介して、電位V
a(ここでは2V)がトランジスタ22のゲート電極に与えられる。トランジスタ22の
ゲート電極の電位が2Vであり、ドレイン電極の電位が0Vであり、トランジスタ22の
しきい値電圧が−1Vであるので、トランジスタ22のソース電極の電位は3Vとなる。
そうすると、信号出力回路10は、出力ノードから、3Vの信号を出力する。
【0084】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ23はオ
ン、トランジスタ24はオフ、トランジスタ25はオフ、トランジスタ26はオンになる
。また、トランジスタ23を介して、高電位電源の電位がトランジスタ22のゲート電極
に与えられ、トランジスタ22はオフになる。また、トランジスタ26を介して、電位V
b(ここでは10V)がトランジスタ21のゲート電極に与えられる。トランジスタ21
のゲート電極の電位が10Vであり、ドレイン電極の電位が16Vであり、そのしきい値
電圧が1Vであることから、トランジスタ21のソース電極は9Vとなる。従って、信号
出力回路10は、出力ノードから、9Vの信号を出力する。
【0085】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では9V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では16V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0086】
なお、上記の図4(A)(B)、図5に示す構成の信号出力回路10を複数設ける場合、
電位生成回路14a、14bは、各信号出力回路10に設ける必要はなく、複数の信号出
力回路10で共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすことができる。
【0087】
また、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の電位
差よりも小さくするために、シリーズレギュレータやチャージポンプ等の出力電流能力の
高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、電力効率が充分ではなく、消費電力
の低減効果が薄れてしまう。しかし、図4、5に示す本発明の信号出力回路は、電力損失
が小さく、なおかつ、消費電力を低減することができる。
(実施の形態3)
【0088】
本発明の半導体装置である信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及び
トランジスタ32と、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路35を有する(
図6(A)参照)。トランジスタ31はP型トランジスタであり、トランジスタ32はN
型トランジスタであり、減算回路35が含む1つ又は複数の減算用トランジスタはN型ト
ランジスタである。図示する構成では、減算回路35は、直列に接続された2つの減算用
トランジスタ33、34を含む。
【0089】
トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の一方は、高電位電源に接続されている
。減算回路35は、トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方と低電位電源
の間に設けられている。減算用トランジスタ33のゲート電極は、減算用トランジスタ3
3のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。減算用トランジスタ34のゲ
ート電極は、減算用トランジスタ34のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されて
いる。
【0090】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ31のゲート電極とトランジスタ32の
ゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ31のソース電極及
びドレイン電極の他方とトランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の他方である。
【0091】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は10V、低電位電源は0V、トランジスタ33のしきい値電圧は2V、トラン
ジスタ34のしきい値電圧は2Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレベル
の信号の電位は0Vとする。
【0092】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオ
フ、トランジスタ32はオンになる。トランジスタ34のソース電極の電位は0Vであり
、そのしきい値電圧は2Vであるので、トランジスタ34のドレイン電極の電位は2Vと
なる。また、トランジスタ33のソース電極の電位は2Vであり、そのしきい値電圧は2
Vであるので、トランジスタ33のドレイン電極の電位は4Vとなる。そうすると、信号
出力回路10は出力ノードから4Vの信号を出力する。
【0093】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオ
ン、トランジスタ32はオフになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VDDの電
位と同じ10Vの信号を出力する。
【0094】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では6V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0095】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及びトランジスタ32
と、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路38を有する(図6(B)参照)
。トランジスタ31はP型トランジスタであり、トランジスタ32はN型トランジスタで
あり、減算回路38が含む1つ又は複数の減算用トランジスタはP型トランジスタである
。図示する構成では、減算回路38は、直列に接続された2つの減算用トランジスタ36
、37を含む。
【0096】
トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方は、低電位電源に接続されている
。減算回路38は、トランジスタ31のソース電極及びドレイン電極の一方と高電位電源
の間に設けられている。減算用トランジスタ36のゲート電極は、減算用トランジスタ3
6のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されている。減算用トランジスタ37のゲ
ート電極は、減算用トランジスタ37のソース電極及びドレイン電極の一方に接続されて
いる。
【0097】
信号出力回路10の入力ノードは、トランジスタ31のゲート電極とトランジスタ32の
ゲート電極である。信号出力回路10の出力ノードは、トランジスタ31のソース電極及
びドレイン電極の他方とトランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の他方である。
【0098】
次に、上記構成を有する信号出力回路10の動作について説明する。以下の説明では、高
電位電源は10V、低電位電源は0V、トランジスタ36のしきい値電圧は−2V、トラ
ンジスタ37のしきい値電圧は−2Vとする。またHレベルの信号の電位は10V、Lレ
ベルの信号の電位は0Vとする。
【0099】
信号出力回路10の入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオ
フ、トランジスタ32はオンになり、信号出力回路10は、出力ノードから、VSSの電
位と同じ0Vの信号を出力する。
【0100】
信号出力回路10の入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ31はオ
ン、トランジスタ32はオフになる。トランジスタ36のソース電極の電位は10Vであ
り、そのしきい値電圧は−2Vであるので、トランジスタ36のドレイン電極の電位は8
Vとなる。また、トランジスタ37のソース電極の電位は8Vであり、そのしきい値電圧
は−2Vであるので、トランジスタ37のドレイン電極の電位は6Vとなる。そうすると
、信号出力回路10は、出力ノードから6Vの信号を出力する。
【0101】
上記構成を有する信号出力回路10は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差(
上記の例では4V)を、高電位電源と低電位電源の電位差(上記の例では10V)よりも
小さくすることができる。その結果、消費電力を低減することができる。
【0102】
本発明の信号出力回路10は、直列に接続されたトランジスタ31及びトランジスタ32
、1つ又は複数の減算用トランジスタを含む減算回路35、1つ又は複数の減算用トラン
ジスタを含む減算回路38を有する(図7参照)。図示する構成では、減算回路35は、
直列に接続された2つの減算用トランジスタ33、34を含み、減算回路38は、直列に
接続された2つの減算用トランジスタ36、37を含む。
【0103】
減算回路35は、トランジスタ32のソース電極及びドレイン電極の一方と低電位電源の
間に設けられている。また、減算回路38は、トランジスタ31のソース電極及びドレイ
ン電極の一方と高電位電源の間に設けられている。
【0104】
上記の図7に示す信号出力回路10の構成は、上記の図6(A)の信号出力回路10と図
6(B)の信号出力回路10を組み合わせた構成である。そのため、上記の図7の信号出
力回路10の動作の説明は省略する。
【0105】
なお、上記の図6(A)(B)、図7に示す信号出力回路10は、電位生成回路14a、
14bとして用いることができる。
【0106】
次に、複数本(x本、xは自然数)の配線(L1〜Lx)に対応して、複数の信号出力回
路10が設けられる場合について説明する(図8参照)。なお、複数本の配線とは、例え
ば、ソース線やゲート線であり、複数の信号出力回路10はソースドライバやゲートドラ
イバ内に設けられる。また、以下の説明では、図7に示す信号出力回路10が複数設けら
れる場合について説明する。
【0107】
複数の信号出力回路10を設ける場合、複数本の配線(L1〜Lx)の各々に対応して設
けるのは、トランジスタ31、32を含むインバータ61のみとするとよい。そして、複
数のインバータ61において、トランジスタ33、34を含む減算回路35、トランジス
タ36、37を含む減算回路38を共有するとよい。そうすれば、素子の個数を減らすこ
とができる。
【0108】
なお、上記の形態では、複数本の配線(L1〜Lx)に対応して、減算回路35、38を
設けているが、本発明はこの形態に制約されない。複数本の配線(L1〜Lx)を複数の
グループに分けて、複数のグループ毎に、減算回路35、38を設けてもよい。
【0109】
上記の図6〜8に示す本発明の信号出力回路は、出力ノードから出力される2つの信号の
電位差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。その結果、
消費電力を低減することができる。なお、出力ノードから出力される2つの信号の電位差
を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくするために、シリーズレギュレータや
チャージポンプ等の出力電流能力の高い電源回路を用いる手法があるが、この手法だと、
電力効率が充分ではなく、消費電力の低減効果が薄れてしまう。しかし、図6〜8に示す
本発明の信号出力回路は、電力損失が小さく、なおかつ消費電力を低減することができる

【0110】
また、図6〜8に示す本発明の信号出力回路は、実施の形態1、2に示す構成と比較する
と、電位生成回路を作成する必要がないという利点がある。
(実施の形態4)
【0111】
本発明の半導体装置は、トランジスタ201〜209を有する(図9参照)。トランジス
タ201、203〜205、207、209はP型トランジスタであり、トランジスタ2
02、206、208はN型トランジスタである。
【0112】
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、低電位電
源は0Vとし、トランジスタ203〜205、209のしきい値電圧は同じ値(|VTH
a|)とする。
【0113】
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ201はオフ、トランジスタ
202はオン、トランジスタ207はオフ、トランジスタ208はオンになる。
【0114】
トランジスタ206のドレイン電極は、高電位電源(VDD)から、トランジスタ203
〜205のしきい値電圧を減算した値(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTH
a|)の電位となり、この電位が、トランジスタ209のゲート電極に与えられる。トラ
ンジスタ209のドレイン電極は低電位電源と同電位(0V)であるので、トランジスタ
209のソース電極は(VDD−|VTHa|−|VTHa|)の値の電位となり、出力
ノードから、(VDD−|VTHa|−|VTHa|)の電位の信号を出力する。
【0115】
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ201はオン、トラン
ジスタ202はオフ、トランジスタ207はオン、トランジスタ208はオフになり、出
力ノードから、高電位電源(VDD)と同電位の信号を出力する。
【0116】
また上記とは異なる本発明の半導体装置は、トランジスタ210〜218を有する(図1
0参照)。トランジスタ210、212、217はP型トランジスタであり、トランジス
タ211、213〜216、218はN型トランジスタである。
【0117】
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、トランジ
スタ213〜215、216のしきい値電圧は同じ値(VTHb)とする。
【0118】
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ210はオフ、トランジスタ
211はオン、トランジスタ217はオフ、トランジスタ218はオンになる。そうする
と、出力ノードから、低電位電源(VSS)と同電位の信号を出力する。
【0119】
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ210はオン、トラン
ジスタ211はオフ、トランジスタ217はオン、トランジスタ218はオフになる。ト
ランジスタ212のドレイン電極は、高電位電源(VDD)にトランジスタ213〜21
5のしきい値電圧を加算した値(VDD+VTHb+VTHb+VTHb)の電位となり
、この電位が、トランジスタ216のゲート電極に与えられる。そうすると、トランジス
タ216のソース電極は、(VDD+VTHb+VTHb)の値の電位となり、出力ノー
ドから、(VDD+VTHb+VTHb)の電位の信号を出力する。
【0120】
また上記とは異なる本発明の半導体装置は、トランジスタ220〜234を有する(図1
1参照)。トランジスタ220、222、226〜229、232、234はP型トラン
ジスタであり、トランジスタ221、223〜225、230、231、233はN型ト
ランジスタである。
【0121】
次に、上記構成を有する半導体装置の動作について説明する。以下の説明では、トランジ
スタ223〜225、231のしきい値電圧は同じ値(|VTHa|)とする。トランジ
スタ226〜229、234のしきい値電圧は同じ値(VTHb)とする。
【0122】
入力ノードにHレベルの信号が入力されると、トランジスタ220はオフ、トランジスタ
221はオン、トランジスタ232はオフ、トランジスタ222はオンになる。トランジ
スタ230のドレイン電極は、高電位電源(VDD)から、トランジスタ226〜229
のしきい値電圧を減算した値(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|−|
VTHa|)の電位となり、この電位が、トランジスタ234のゲート電極に与えられる
。トランジスタ234のドレイン電極は低電位電源と同電位(0V)であり、トランジス
タ234のソース電極は(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)の値の
電位となり、出力ノードから、(VDD−|VTHa|−|VTHa|−|VTHa|)
の電位の信号を出力する。
【0123】
また、入力ノードにLレベルの信号が入力されると、トランジスタ220はオン、トラン
ジスタ221はオフ、トランジスタ232はオン、トランジスタ222はオフになる。ト
ランジスタ222のドレイン電極は、高電位電源(VDD)にトランジスタ223〜22
5のしきい値電圧を加算した値(VDD+VTHb+VTHb+VTHb)の電位となり
、この電位が、トランジスタ231のゲート電極に与えられる。そうすると、トランジス
タ231のソース電極は、(VDD+VTHb+VTHb)の値の電位となり、出力ノー
ドから、(VDD+VTHb+VTHb)の電位の信号を出力する。
【0124】
なお、トランジスタ203〜205、トランジスタ213〜215、トランジスタ223
〜225、トランジスタ226〜229の各々は、ゲート電極とドレイン電極が接続され
たトランジスタである。これらのトランジスタは、高電位電源の電位よりも低い電位又は
高い電位を生成するために設けられており、その個数は特に制約されない。
(実施の形態5)
【0125】
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路の構成について、図12を参照して説
明する。
【0126】
電位生成回路14は、スイッチ51、52、容量素子53、54、回路55を有する(図
12(A)参照)。スイッチ51、52は、スイッチング機能がある素子であり、例えば
、トランジスタ、アナログスイッチである。回路55は、入力インピーダンスが高く、入
力ノードから入力される電位と、出力ノードから出力する電位が等しい回路であり、例え
ば、バッファアンプである。バッファアンプは、入力端子、反転入力端子及び出力端子の
3つの端子を有し、反転入力端子と出力端子は互いに接続されている。
【0127】
スイッチ51の一方のノードは、電位生成用の高電位電源(VDD)に接続されている。
スイッチ51の他方のノードは、スイッチ52の一方のノードと容量素子53の一方のノ
ードに接続されている。スイッチ52の他方のノードは、容量素子54の一方のノードと
回路55の入力ノードに接続されている。容量素子54の他方のノードは、低電位電源(
VSS)に接続されている。容量素子53の他方のノードには、減算用信号(Sig)が
入力される。スイッチ51には電位(V1)の信号が入力され、スイッチ52には電位(
V2)の信号が入力される。
【0128】
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について説明する(図12(B)参照)
。なお、スイッチ51、52はHレベルの電位(VH)の信号が入力されるとオン(導通
状態)になり、Lレベルの電位(VL)の信号が入力されるとオフ(非導通状態)になる
とする。
【0129】
スイッチ51がオン、スイッチ52がオフ、減算用信号の電位がVaの期間(期間T1)
では、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、電位生成用の高電位電源(VDD
)から、(VDD−(Va−VSS))の電位に向かって徐々に下がっている。
【0130】
次に、スイッチ51がオフ、スイッチ52がオフ、減算用信号の電位がVaの期間(期間
T2)でも、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、期間T1における動作を引
き続き行っており、電位生成用の高電位電源(VDD)から、(VDD−(Va−VSS
))の電位に向かって下降する。そして、減算用信号の電位がVaからVSSに変わるこ
ろに、スイッチ51とスイッチ52の接続点の電位は、(VDD−(Va−VSS))と
なる。
【0131】
続いて、スイッチ51がオフ、スイッチ52がオン、減算用信号の電位がVSSの期間(
期間T3)では、期間T2において生成された(VDD−(Va−VSS))の電位が、
回路55の入力ノードに入力される。そして、回路55は出力ノードから、(VDD−(
Va−VSS))の電位を出力する。
(実施の形態6)
【0132】
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路の構成について、図13を参照して説
明する。
【0133】
電位生成回路14は、直列に接続された複数の抵抗素子を有する。直列に接続された複数
の抵抗素子の一端は高電位電源(VDD)に接続され、他端は低電位電源(VSS)に接
続される。電位生成回路14は、複数の抵抗素子から選択された2つの抵抗素子の接続点
から、電位を出力する。上記構成は、抵抗分割を利用した回路であり、高電位電源又は低
電位電源の電位を用いて、新たな電位を生成する。
【0134】
図示する構成では、電位生成回路14は、直列に接続された抵抗素子56、57を有する
。そして、抵抗素子56の一方のノードは高電位電源に接続され、抵抗素子57の一方の
ノードは低電位電源に接続されている。そして、抵抗素子56の他方のノードと抵抗素子
57の他方のノードの接続点から、電位を出力する。
(実施の形態7)
【0135】
本発明の半導体装置の構成要素である電位生成回路14の構成について、図21を参照し
て説明する。
【0136】
電位生成回路14は、電源301〜303、トランジスタ304〜310、抵抗素子31
2〜314を有する。電源301、302は固定電源であり、電源303は可変電源であ
る。トランジスタ304、307、308はP型トランジスタであり、トランジスタ30
5、306、309、310はN型トランジスタである。
【0137】
トランジスタ305とトランジスタ306、トランジスタ307とトランジスタ308、
トランジスタ309とトランジスタ310はカレントミラー回路を構成する。カレントミ
ラー回路を構成する2つのトランジスタの電流値は同じ値となる。
【0138】
また、電源301からは電位Vaが出力され、電源302からは電位Vbが出力され、電
源303からは電位Vcが出力される(電位Va、VbはVa>Vbを満たす)。
【0139】
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について以下に説明する。以下の説明で
は、トランジスタ304、307、308のしきい値電圧は全て同じ値(|VTHa|)
とし、トランジスタ305、306、309、310のしきい値電圧も全て同じ値(VT
Hb)とする。また、抵抗素子312、313の抵抗値はR1、抵抗素子314の抵抗値
はR2とする。
【0140】
トランジスタ304のゲート電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ304
のドレイン電極は、電位Vbにしきい値電圧を加算した電位(Vb+|VTHa|)とな
る。また、トランジスタ307のソース電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジ
スタ307のドレイン電極とゲート電極は、電位Vbからしきい値電圧を減算した電位(
Vb−|VTHa|)となる。また、トランジスタ308のゲート電極は、Vb−|VT
Ha|であるので、トランジスタ308のソース電極は、ゲート電極の電位からしきい値
電圧を減算した電位Vbとなる。
【0141】
そして、抵抗素子313の一方のノードに電位Vaが与えられ、他方のノードには電位V
bが与えられ、抵抗素子313の電流値は、電位Vaから電位Vbを減算した値を抵抗値
R1で割った値((Va−Vb)/R1)となる。
【0142】
抵抗素子313、トランジスタ309、310の電流値は同じ値であり、抵抗素子314
の一方のノードの電位はVcであるので、抵抗素子314の他方のノードの電位は、Vc
−(Va−Vb)×R2/R1となる。
【0143】
このように、電位生成回路14は、電位Va、Vbとは異なる、新たな電位(Vc−(V
a−Vb)×R2/R1)を生成することができる。また、電位生成回路14が生成する
電位は、トランジスタのしきい値電圧の値は関係ないため、トランジスタのしきい値電圧
のバラツキによる影響を受けることがない。
(実施の形態8)
【0144】
本発明の半導体装置の構成要素である信号出力回路の構成について、図22を参照して説
明する。
【0145】
信号出力回路は、トランジスタ360〜364と電位生成回路14を有する。トランジス
タ360〜362、364はN型トランジスタであり、トランジスタ363はP型トラン
ジスタである。また、信号出力回路は、入力ノードに信号が入力されると、出力ノードか
ら信号を出力する。
【0146】
次に、電位生成回路14について、図22を参照して説明する。
【0147】
電位生成回路14は、電源321〜325、トランジスタ340〜359、抵抗素子37
1〜375を有する。電源321、322は固定電源であり、電源323〜325は可変
電源である。トランジスタ340、343、344、350〜359はP型トランジスタ
であり、トランジスタ341、342、346〜349はN型トランジスタである。トラ
ンジスタ341とトランジスタ342、トランジスタ343とトランジスタ344、トラ
ンジスタ345〜349、トランジスタ350とトランジスタ353、トランジスタ35
1とトランジスタ354、トランジスタ352とトランジスタ355、トランジスタ35
6〜359はカレントミラー回路を構成する。カレントミラー回路を構成する2つのトラ
ンジスタは同じ電流値となる。
【0148】
電源321からは電位Vaが出力され、電源322からは電位Vbが出力され、電源32
3からは電位Vcが出力され、電源324からは電位Vdが出力され、電源325からは
電位Veが出力される(電位Va、VbはVa>Vbを満たす)。
【0149】
次に、上記構成を有する電位生成回路14の動作について以下に説明する。以下の説明で
は、P型トランジスタのしきい値電圧は全て同じ値(|VTHa|)とし、N型トランジ
スタのしきい値電圧も全て同じ値(VTHb)とする。また、抵抗素子371、372の
抵抗値はR1、抵抗素子373〜375の抵抗値はR2とする。
【0150】
トランジスタ340のゲート電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ340
のドレイン電極は、電位Vbにしきい値電圧を加算した電位(Vb+|VTHa|)とな
る。
【0151】
また、トランジスタ343のソース電極は、電位Vbと同電位であるので、トランジスタ
343のドレイン電極とゲート電極は、電位Vbからしきい値電圧(|VTHa|)を減
算した電位(Vb−|VTHa|)となる。
【0152】
また、トランジスタ344のゲート電極は、Vb−|VTHa|となるので、トランジス
タ344のソース電極は、ゲート電極の電位(Vb−|VTHa|)からしきい値電圧(
|VTHa|)を減算した電位Vbとなる。そして、抵抗素子372の一方のノードに電
位Vaが与えられ、他方のノードには電位Vbが与えられ、抵抗素子372の電流値は、
電位Vaから電位Vbを減算した値を抵抗値R1で割った値((Va−Vb)/R1)と
なる。
【0153】
トランジスタ350のドレイン電極は、電位Vcと同電位であるので、トランジスタ35
0のドレイン電極とゲート電極の電位は(Vc−|VTHa|)となる。トランジスタ3
51のドレイン電極は、電位Vdと同電位であるので、トランジスタ351のドレイン電
極とゲート電極の電位は(Vd−|VTHa|)となる。トランジスタ352のドレイン
電極は、電位Veと同電位であるので、トランジスタ352のドレイン電極とゲート電極
の電位は(Ve−|VTHa|)となる。
【0154】
そうすると、トランジスタ353のソース電極の電位はVcとなる。トランジスタ354
のソース電極の電位はVdとなる。トランジスタ355のソース電極の電位はVeとなる

【0155】
そうすると、トランジスタ360のゲート電極の電位はVc+I×R2となり、トランジ
スタ361のゲート電極の電位はVd+I×R2となり、トランジスタ362のゲート電
極の電位はVe+I×R2となる(Iはトランジスタ357〜359の電流値とする)。
これらのトランジスタ360〜362に与えられる電位は、電位生成回路14の出力とな
る。
【0156】
このように、電位生成回路14は、電位Va〜Veとは異なる、新たな電位Vc+I×R
2、Vd+I×R2、Ve+I×R2を生成することができる。電位生成回路14が生成
する電位は、トランジスタのしきい値電圧の値は関係ないため、トランジスタのしきい値
電圧のバラツキによる影響を受けることがない。
【0157】
そして、トランジスタ360のソース電位はVc+I×R2−|VTHa|となり、トラ
ンジスタ361のソース電位はVd+I×R2−|VTHa|となり、トランジスタ36
2のソース電位はVe+I×R2−|VTHa|となる。そして、Vc>Vd、Vc>V
eの関係式から、信号出力回路の入力ノードに入力される信号がLレベルであるとき、ト
ランジスタ363がオンになり、トランジスタ364がオフになり、信号出力回路の出力
ノードから、Vc+I×R2−|VTHa|の電位が出力される。
(実施の形態9)
【0158】
本発明の半導体装置は、電位生成回路14とトランジスタ241〜243を有する(図2
3(A)(B)参照)。電位生成回路14は、抵抗素子244とトランジスタ245を有
する(図23(A)参照)。また、上記とは異なる構成の電位生成回路14は、抵抗素子
244とトランジスタ245、246を有する(図23(B)参照)。
【0159】
トランジスタ241、242、246はNチャネル型トランジスタであり、トランジスタ
243、245はPチャネル型トランジスタである。トランジスタ245のゲートには、
所定の電圧(Va)が印加され、飽和領域で動作する。また、トランジスタ245は定電
流源として動作する。また、電位生成回路14は、高電位電源(VDD)及び低電位電源
(VSS)の電位と異なる電位Vcを生成する(VSS<Vc<VDD)。
【0160】
入力ノードにHレベルの信号が入力された場合、トランジスタ241がオフ、トランジス
タ243がオンになる。そして、出力ノードから、電位生成回路14の出力電位Vcと、
トランジスタ242のしきい値電圧(|VTHa|)を足した電位(Vc+|VTHa|
)が出力される。
【0161】
また、入力ノードにLレベルの信号が入力された場合、トランジスタ241がオン、トラ
ンジスタ243がオフになり、出力ノードから、高電位電源(VDD)の電位が出力され
る。
【0162】
このように、本発明の半導体装置は、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、
高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくすることができる。従って、消費電力を削
減することができる。
【実施例1】
【0163】
本発明の半導体装置の構成について、図14を参照して説明する。本発明の半導体装置は
、ソースドライバ101、ゲートドライバ106及び画素部109を有する。
【0164】
ソースドライバ101は、パルス出力回路102、ラッチ回路103、104、バッファ
回路105を有する。ゲートドライバ106は、パルス出力回路107、バッファ回路1
08を有する。パルス出力回路102、107は、サンプリングパルスを出力する回路で
あり、例えば、シフトレジスタやデコーダである。ラッチ回路103、104は、ビデオ
信号を保持したり、保持した該ビデオ信号を下段の回路に出力したりする。バッファ回路
105、108は、複数の信号出力回路10を有する。
【0165】
画素部109は、複数本(x本、xは自然数)のソース線(S1〜Sx)、複数本(y本
、yは自然数)のゲート線(G1〜Gy)、複数本の電源線(V1〜Vx)、複数の画素
110を有する。
【0166】
複数の画素110の各々は、N型トランジスタ112、P型トランジスタ113及び発光
素子111を有する。N型トランジスタ112は、画素110に対する映像信号の入力を
制御するスイッチ用トランジスタである。P型トランジスタ113は、画素110に入力
された映像信号の電位に応じて、発光素子111の電流の供給を制御する駆動用トランジ
スタである。発光素子111は、一方の電極は、P型トランジスタ113を介して高電位
電源(VDD)に接続され、他方の電極は低電位電源(VSS)に接続されている。その
ため、発光素子111に流れる電流量は、高電位電源と低電位電源の電位差により決定さ
れる。
【0167】
なお、画素110の構成は上記構成に制約されず、P型トランジスタ113のゲート・ソ
ース間電圧を保持する容量素子を設けてもよい。また、スイッチ用トランジスタ、駆動用
トランジスタとも上記の導電型に制約されず、N型とP型のどちらの導電型でもよい。
【0168】
また、半導体装置を用いて階調を表現する場合、アナログのビデオ信号を用いる方法と、
デジタルのビデオ信号を用いる方法がある。前者の方法では、発光素子の輝度をアナログ
のビデオ信号で制御することで、階調を表現する。後者の方法では、時間階調法や面積階
調法がある。本発明はどちらの方法を用いてもよい。
【0169】
本発明は、P型トランジスタ113を線形領域で動作させ、発光素子111に一定の電圧
を印加する定電圧駆動を採用する。定電圧駆動は、定電流駆動と比較すると、P型トラン
ジスタ113を飽和領域で動作させる必要がないため、駆動電圧を高くする必要がない。
従って、定電流駆動と比較すると、消費電力を低減することができる。
【0170】
また、上記構成では、ソースドライバ101内に本発明の信号出力回路10が設けられて
おり、P型トランジスタ113に入力される2つの信号の電位差は、線形領域で動作する
P型トランジスタ113を確実にオンすることができ、なおかつ、確実にオフすることが
できる電位差であって、なおかつ、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さい電位差
である。このように、本発明は、P型トランジスタ113に入力される2つの信号の電位
差を、高電位電源と低電位電源の電位差よりも小さくできるため、消費電力を低減するこ
とができる。本実施例は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
【実施例2】
【0171】
本発明の半導体装置の構成について、図15を参照して説明する。本発明の半導体装置は
、画素部109とモニター部152を有する。画素部109は複数の画素を有し、複数の
画素の各々は、発光素子111と少なくとも2つのトランジスタを有する。図示する構成
では、発光素子111に直列に接続するP型トランジスタ113のみを示す。発光素子1
11の2つの電極のうち、一方は低電位電源(VSS)に接続され、他方の電極はP型ト
ランジスタ113に接続される。
【0172】
発光素子111は温度依存性があり、周囲の温度が高温になると抵抗値は下がり、低温に
なると抵抗値は上がる。また、発光素子は時間と共に劣化する性質があり、時間による劣
化により抵抗値は上がる。発光素子の輝度は、その電流値に依存するため、環境温度が変
化したり、発光素子の経時劣化が生じたりすると、電流値が変化し、所望の輝度が得られ
ない。そこで、本実施例の半導体装置は、モニター部152を有することを特徴とする。
モニター部152は、1つ又は複数のモニター用発光素子157、リミッタ用トランジス
タ158、バッファアンプ153及び定電流源154を有する。モニター用発光素子15
7の2つの電極のうち、一方は低電位電源(VSS)に接続され、他方はリミッタ用トラ
ンジスタ158に接続される。リミッタ用トランジスタ158のゲート電極は、一定の電
位(VH)に保たれており、リミッタ用トランジスタ158はオン状態にある。
【0173】
また、発光素子111とモニター用発光素子157は、同一の条件で同一の工程で作成さ
れたものであり、環境温度の変化と経時劣化に対して同じ特性又はほぼ同じ特性を有する
。発光素子111とモニター用発光素子157は、同一の基板上に設けられている。
モニター用発光素子157には、定電流源154から一定の電流が供給されている。この
状態で、環境温度の変化やモニター用発光素子157の経時劣化が生じると、モニター用
発光素子157の抵抗値が変化する。モニター用発光素子157の電流値は常に一定なた
め、モニター用発光素子157の抵抗値が変化すると、モニター用発光素子157の両電
極間の電位差が変化する。
【0174】
上記構成の場合、モニター用発光素子157の低電位電源に接続する側の電極の電位は変
化せず、定電流源154に接続する側の電極の電位が変化する。変化したモニター用発光
素子157の電極の電位は、バッファアンプ153の入力ノードに供給される。そして、
バッファアンプ153の出力ノードから出力される電位は、P型トランジスタ113を介
して、発光素子111の2つの電極の一方の電極に与えられる。
【0175】
このように、環境温度の変化と発光素子の経時劣化に合わせて、発光素子111に与える
電位を変えることができるため、環境温度の変化と発光素子の経時劣化による影響を抑制
することができる。
【0176】
なお、上記のようなモニター部152を有する半導体装置では、経時劣化に伴って、発光
素子111に与える電位を徐々に高くしていく場合があり、このような場合に備えて、高
電位電源の電位は、マージンをもたせて、予め、通常よりも高く設定しておく場合がある
。このように、高電位電源の電位を予め高く設定しておくと、高電位電源と低電位電源の
電位差は、その分大きくなってしまう。高電位電源と低電位電源の電位差が大きいと、そ
の分、ソース線やゲート線の充放電に伴う消費電力も増加してしまう。
【0177】
しかしながら、本発明の信号出力回路をソースドライバ内やゲートドライバ内に設けるこ
とにより、出力ノードから出力される2つの信号の電位差を、高電位電源と低電位電源の
電位差よりも小さくすることができる。従って、ソース線やゲート線の充放電に伴う消費
電力を低減することができる。つまり、上記のようなモニター部152を有する半導体装
置に、本発明の信号出力回路を適用することは大変有効である。
【0178】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例3】
【0179】
本発明の半導体装置の構成について、図16、17を参照して説明する。本発明の半導体
装置は、画素部109、ゲートドライバ106及びソースドライバ101を有する(図1
6(A)参照)。基板120上には、発光素子111とP型トランジスタ113含む画素
を複数有する画素部109、ゲートドライバ106、ソースドライバ101及び接続フィ
ルム122が設けられている。接続フィルム122は複数のICチップと接続する。
【0180】
次に、半導体装置の断面構造について説明する。基板120上には、画素部109が含む
P型トランジスタ113、発光素子111及び容量素子124、ソースドライバ101が
含む複数の素子125が設けられている(図16(B)、図17(A)(B)参照)。
【0181】
画素部109、ゲートドライバ106及びソースドライバ101の周囲にはシール材12
3が設けられており、発光素子111は、シール材123を用いて、基板120と対向基
板121により封止される。この封止処理は、発光素子111を水分から保護するための
処理であり、ここではカバー材(ガラス、セラミックス、プラスチック、金属等)により
封止する方法を用いるが、熱硬化性樹脂や紫外光硬化性樹脂を用いて封止する方法、金属
酸化物や窒化物等のバリア能力が高い薄膜により封止する方法を用いてもよい。
【0182】
発光素子111の画素電極が透光性を有し、発光素子111の対向電極が遮光性を有する
場合、発光素子111は下面出射(ボトムエミッション)を行う(図16(B)参照)。
また、発光素子111の画素電極が遮光性を有し、発光素子111の対向電極が透光性を
有する場合、発光素子111は上面出射(トップエミッション)を行う(図17(A)参
照)。また、発光素子111の画素電極と、発光素子111の対向電極の両者が透光性を
有する場合、発光素子111は両面出射(デュアルエミッション)を行う(図17(B)
参照)。
【0183】
また、P型トランジスタ113のソースドレイン配線上に絶縁層を設けて、当該絶縁層上
に発光素子111の画素電極を設けてもよいし(図16(B)参照)、P型トランジスタ
113のソースドレイン配線と同じ層に、発光素子111の画素電極を設けてもよい(図
17参照)。また、P型トランジスタ113のソースドレイン配線と、発光素子111の
画素電極とが積層する部分は、P型トランジスタ113のソースドレイン配線が下層で、
発光素子111の画素電極が上層でもよいし(図17(A)参照)、発光素子111の画
素電極が下層で、P型トランジスタ113のソースドレイン配線が上層でもよい(図17
(B)参照)。
【0184】
基板120上に設けられる素子は、移動度等の特性が良好な結晶質半導体をチャネル部と
したトランジスタにより構成するとよい。そうすると、同一表面上におけるモノリシック
化が実現される。上記構成を有する半導体装置は、接続する外部ICの個数を減少するこ
とができるため、小型化、軽量化、薄型化を実現することができる。
【0185】
また、基板120上に設けられる素子は、非晶質半導体をチャネル部としたトランジスタ
により構成し、ゲートドライバ106とソースドライバ101をICチップにより構成し
てもよい。ICチップは、COG方式により基板120上に貼り合わせたり、接続フィル
ム122に貼り合わせたりする。非晶質半導体は、CVD法を用いることで、大きな面積
の基板に簡単に形成することができ、かつ結晶化の工程が不要であることから、安価なパ
ネルの提供を可能とする。また、この際、インクジェット法に代表される液滴吐出法によ
り導電層を形成すると、より安価なパネルを提供することができる。
【0186】
本発明の半導体装置が含む発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子を
その範疇に含んでおり、具体的にはOLED(Organic Light Emitt
ing Diode)や、FED(Field Emission Display)に
用いられているMIM型の電子源素子(電子放出素子)等が含まれる。発光素子の一つで
あるOLEDは、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Lum
inescence)が得られる電界発光材料を含む層(以下電界発光層と略記)と、陽
極と、陰極とを有している。電界発光層は陽極と陰極の間に設けられており、単層または
複数の層で構成されている。これらの層の中に無機化合物を含んでいる場合もある。電界
発光層におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光
)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。本実施例は、
上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例4】
【0187】
本発明の半導体装置を用いた電子機器の一態様について、図18、19を参照して説明す
る。ここで例示する電子機器は携帯電話装置であり、筐体2700、2706、パネル2
701、ハウジング2702、プリント配線基板2703、操作ボタン2704及びバッ
テリ2705を含む(図18参照)。パネル2701は、複数の画素がマトリクス状に配
置された画素部を有し、一対の基板により画素部が封止されている。パネル2701はハ
ウジング2702に脱着自在に組み込まれ、ハウジング2702はプリント配線基板27
03に嵌着される。ハウジング2702はパネル2701が組み込まれる電子機器に合わ
せて、形状や寸法が適宜変更される。プリント配線基板2703には、中央処理回路(C
PU)、コントローラ回路、電源回路、バッファアンプ、ソースドライバ、ゲートドライ
バから選択された一つ又は複数に相当する複数のICチップが実装される。モジュールと
は、パネルにプリント配線基板2703が実装された状態に相当する。
【0188】
パネル2701は、接続フィルム2708を介して、プリント配線基板2703と接続さ
れる。パネル2701、ハウジング2702、プリント配線基板2703は、操作ボタン
2704やバッテリ2705と共に、筐体2700、2706の内部に収納される。パネ
ル2701が含む画素部は、筐体2700に設けられた開口窓から視認できるように配置
されている。
【0189】
なお、筐体2700、2706は、携帯電話装置の外観形状を一例として示したものであ
り、本実施の形態に係る電子機器は、その機能や用途に応じて様々な態様に変容しうる。
従って、以下に、電子機器の態様の一例について、図19を参照して説明する。
【0190】
携帯端末である携帯電話装置は、画素部9102等を含む(図19(A)参照)。携帯端
末である携帯型ゲーム装置は、画素部9801等を含む(図19(B)参照)。デジタル
ビデオカメラは、画素部9701、9702等を含む(図19(C)参照)。携帯情報端
末であるPDA(Personal Digital Assistant)は、画素部
9201等を含む(図19(D)参照)。テレビジョン装置は、画素部9301等を含む
(図19(E)参照)。モニター装置は、画素部9401等を含む(図19(F)参照)

【0191】
本発明は、携帯端末である携帯電話装置(携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA、電
子手帳及び携帯型ゲーム機や、テレビジョン装置(テレビ、テレビジョン受信機ともよぶ
)、ディスプレイ(モニター装置ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等
のカメラ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の様々な電子機器に適用
することができる。
【0192】
本実施例は、上記の実施の形態、実施例と自由に組み合わせることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第3のトランジスタを有し、
前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方と電気的に接続され、
前記第3のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第2のトランジスタのソース又はドレインの他方と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのゲートは、前記第2のトランジスタのゲートと電気的に接続されることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−62856(P2013−62856A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248349(P2012−248349)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2011−93854(P2011−93854)の分割
【原出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】