説明

半径流圧縮機インペラ付き流体機械並びに流体機械に組み込むための挿入ハウジング部分

【課題】本発明は半径流圧縮機インペラ付き流体機械に関する。圧縮機ハウジング(8)は外側渦巻きハウジング部分(10)と内側挿入ハウジング部分(12)で形成されている。劣化により、圧縮機インペラ(3)が破損することがある。その破片は、理想的には、流体機械の封じ込め保護を保証するために、挿入ハウジング部分(12)によって受けられねばならない。
【解決手段】本発明は、圧縮機インペラ(3)の破片の衝突により衝撃的な力が生ずるために、破片が確実に安価に流体機械内に保持され、即ち、流体機械の封じ込め保護を保証するように、特にスペア部品として用意された内側挿入ハウジング部分(12)の特別な構造的構成を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半径流圧縮機インペラ付き流体機械、並びに、流体機械に組み込むための挿入ハウジング部分に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば過給機の半径流圧縮機等の、流体機械の基本的構造および作用は公知であり、従ってそれについてここでは詳細に説明しない。例えば特許文献1に半径流圧縮機インペラ付き流体機械が開示されている。
【0003】
かかる流体機械の圧縮機インペラは、不利な運転条件下での長期間の運転経過後、腐食、浸食および劣化により、圧縮機インペラの破損が避けられない程にひどく弱体化される。圧縮機インペラが少なくとも2個あるいは3個の大きな破片の形に割れる圧縮機インペラの破損時、それら破片はかなりの遠心力によって外向きに投げ出される。この場合、破片は圧縮機ハウジングから飛び出る。その際、圧縮機インペラの羽根が完全に壊され、残存するハブが軸受ハウジングと圧縮機ハウジングとの間に食い込む。ハブの形状に応じ、ハウジングにかなりの軸方向衝撃力を与える食い込み作用が生ずる。圧縮機インペラの破片や他の機械部品が流体機械から飛び出し、大きな連鎖破壊を生じさせることもある。その結果、事故時に、流体機械全体の封じ込め保護が害されるが、これは防止せねばならない。
【0004】
流体機械の封じ込め保護を、渦巻きハウジング部分の外部に付加的な破壊防護体を設けずに保証すべく、特許文献1は、圧縮機ハウジングを外側渦巻きハウジング部分と内側挿入ハウジング部分との2分割構造で形成することを提案する。内側挿入ハウジング部分は外側渦巻きハウジング部分に可撓性固定装置によって取り付けている。挿入ハウジング部分の渦巻きハウジング部分への固定に用いる可撓性固定装置は、流体機械の軸受ハウジングへの圧縮機ハウジング即ち外側渦巻きハウジング部分の剛性固定装置よりも小さな破壊抵抗を持つ。こうして、特許文献1の技術により、破損したインペラの破片や部品の飛び出しを確実に防止する渦巻きハウジング部分が提供される。破損した圧縮機インペラの破片の運動エネルギは、流体機械の内部で完全に変形エネルギおよび熱に変換される。
【0005】
もっとも、特許文献1における流体機械の場合、挿入ハウジング部分と渦巻きハウジング部分との間に、高価で手間のかかる取付け装置が使用されねばならない。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1233190号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、高い封じ込め保護を保証し、安価な製造費で製造できる半径流圧縮機インペラ付き流体機械を提供することにある。また、交換部品として利用される挿入ハウジング部分が容易に組立できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、本発明の独立請求項に記載の半径流圧縮機インペラ付き流体機械および挿入ハウジング部分によって解決される。従属請求項は本発明の有利な実施態様である。
【0008】
本発明によれば、圧縮機ハウジングが外側渦巻きハウジング部分と内側挿入ハウジング部分で形成される半径流圧縮機インペラ付き流体機械が設計される。挿入ハウジング部分は空気流入路を形成し、挿入ハウジング部分の前記空気流入路の空気入口に位置された第1端に、挿入ハウジング部分を外側渦巻きハウジング部分に固定するための取付け手段が設けられている。取付け手段は例えば穿孔された小孔の形に形成される。挿入ハウジング部分の前記第1端と反対側に位置する第2端に、保持装置が設けられている。圧縮機インペラの破損時、圧縮機インペラの破片が内側挿入ハウジング部分に向けて放り出される。その際に生じた個々の破片の特に遠心力は、本発明に基づく保持装置によって、軸方向および半径方向に外側渦巻きハウジング部分に作用する押圧力に変換される。挿入ハウジング部分はその押圧力によって外側渦巻きハウジング部分に固着する。
【0009】
有利な実施態様において、保持装置が、外側渦巻きハウジング部分への固着のために、破損した圧縮機インペラによって主にあるいは部分的だけでも半径方向外側に押される。その結果、ここでは、圧縮機インペラの破損時に生じた力によって、内側挿入ハウジング部分の変形可能部分における変形が生ずる。この変形は、流体機械の外側渦巻きハウジング部分への内側挿入ハウジング部分の固着を生じさせる。固着作用を構造的に実現するために、一方では、圧縮機インペラの破損で生ずるエネルギを変形エネルギに転換することを可能にし、他方では、渦巻きハウジング部分と挿入ハウジング部分の保持要素による固着を選択的に引き起こすべく、特別な変形可能部分を設けることもできる。上述の変形可能部分は外側渦巻きハウジング部分にも設けるか、外側渦巻きハウジング部分にしか設けないようにもできる。
【0010】
本発明の実施態様において、渦巻きハウジング部分に、挿入ハウジング部分の保持装置が固着する例えば溝の形をした係留装置が設けられている。この係留装置は、衝撃的に発生する力による係留装置の破損が防止されるように形成されねばならない。
【0011】
固着と変形との組合せは、発生したエネルギを効果的に変形・熱エネルギに変換して吸収することを可能にする。これにより、流体機械の封じ込め保護に対して従来に比べて大きな利点が生ずる。圧縮機インペラの破損時に内側挿入ハウジング部分の位置変化を生じる限りにおいて、挿入ハウジング部分は渦巻きハウジング部分内の同じ位置にとどまる。そのため、圧縮機インペラの破片は、流体機械の内部から出ることはなく、流体機械の他の部品が衝撃力により流体機械から放り出されることもない。
【0012】
本発明の有利な実施態様において、保持装置は挿入ハウジング部分の外周部にスリーブ(環状フランジ)の形で形成されている。外側渦巻きハウジング部分の溝は係留装置を形成する。その溝は渦巻きハウジング部分の挿入ハウジング部分の対向した側に設けられている。圧縮機インペラが破損した時、スリーブは挿入ハウジング部分の外周部から外に押され、渦巻きハウジング部分の溝に固着する。スリーブと溝はかみ合い結合で固着し、圧縮機インペラの破損で生じたすべての力は、その力が予め変形・熱エネルギに変換されないときには、渦巻きハウジング部分を介して導かれる。
【0013】
本発明の他の有利な実施態様において、スリーブは挿入ハウジング部分の中心軸線に対して平行に延び、そのスリーブの自由端は、空気入口開口の方向に向き、圧縮機インペラの破損によりはじめて、係留のために外向きに渦巻きハウジング部分の溝の中に押し込まれる。
【0014】
この実施態様では、内側挿入ハウジング部分を外側渦巻きハウジング部分の中に難なく組み込むことが可能である。これは、スリーブが、渦巻きハウジング部分にかみ合い結合で組み立てるために利用される挿入ハウジング部分の平らな外周面延長部を形成するからである。従って、挿入ハウジング部分は、渦巻きハウジング部分を分解する必要なしに分解することもできる。これは特に、挿入ハウジング部分が例えば浸食により摩耗して時折交換されねばならないスペア部品であるときに有利である。従って、本発明に基づく流体機械は、保守点検性が良く、安価に保守できる。
【0015】
挿入ハウジング部分の内側面、即ち、圧縮機インペラに対向した側の面における形状づけによって、スリーブは圧縮機インペラの破損時にはじめて係留のために溝の中に押し込まれる。この構造は考え得るバヨネット的結合に比べて有利である。即ち、挿入ハウジング部分の中心軸線に対して平行でないスリーブを備えた挿入ハウジング部分を渦巻きハウジング部分に組み立てることができるようにするために、渦巻きハウジング部分の長手方向に切削加工溝を設ける必要がない。
【0016】
本発明の他の有利な実施態様において、スリーブは少なくとも1つの弾性付与溝を有している。その弾性付与溝によって、スリーブの半径方向への制御した変形がはじめて可能である。圧縮機インペラの破損時における渦巻きハウジング部分の溝へのスリーブの湾曲によって、スリーブの横断面積が変化する。スリーブの円周に規則的な間隔で弾性付与溝を設けることによって、いまや弾性付与溝で分割されたスリーブの他のセグメントを害することなしに、スリーブは曲がることができる。弾性付与溝は、好適には、スリーブの自由端から材料の中に延びる通し溝である。
【0017】
本発明の他の有利な実施態様において、内側挿入ハウジング部分が外周部に、挿入ハウジング部分の内側輪郭からスリーブに力を伝達するための例えばリブの形をした少なくとも1つの伝達要素を有している。圧縮機インペラの破損が挿入ハウジング部分を変形するだけでなく、スリーブを規定して外側渦巻きハウジング部分の溝の中に押し込むためにも、挿入ハウジング部分の軸方向においてスリーブと挿入ハウジング部分の外周面との間に上述の伝達要素が設けられている。この伝達要素は、有利に、スリーブに対して垂直に延び、そのようにして、挿入ハウジング部分の圧縮機インペラに対向した側の部分とスリーブとの間でブリッジを形成する。伝達要素は、好適には、スリーブに一様に分布され、これによって、上述の弾性付与溝により形成された各スリーブ部分に、少なくとも1つの伝達要素が利用される。
【0018】
本発明の他の有利な実施態様において、溝は外側渦巻きハウジング部分の変形可能部分に設けられている。その変形可能部分として、渦巻きハウジング部分のリブが利用され、このため、渦巻きハウジング部分のリブへの作用時、渦巻きハウジング部分の一部も、即ち、リブ自体も変形し、そのようにして、破損した圧縮機インペラのエネルギが変形エネルギに変換される。また、この処置により多量のリブが利用でき、外側渦巻きハウジング部分の軽量化が実現される。
【0019】
本発明において述べられた非回転構成要素に対して、5%以上の破損伸び率をした材料の利用が提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0021】
図1は、従来における半径流圧縮機を部分縦断面図で示す。この図が基礎とする排気駆動過給機は軸2を有し、この軸2はその長手中央部位が軸受ハウジング1内に支持され、その軸受から突出した端部に、タービンランナ(図示せず)および図1に概略的に示した半径流圧縮機インペラ3を備える。
【0022】
図示の圧縮機インペラ3は、タービンランナで駆動される軸2上に回り止め結合されたハブ4を備える。このハブ4は外周面に半径方向に突出する羽根5を持つ。ハブ4の外側輪郭6は圧縮機ハウジング8の内側輪郭7と共に、軸方向Aから半径方向Bに転向され外に向けて狭められた流路9を形成する。該流路9の断面形状は羽根5の形状に相応する。圧縮機ハウジング8は剛性の第1固定装置18で軸受ハウジング1に固定されている。ハブ4と羽根5の直径は流れの入口から出口に向けて増大し、このため圧縮機インペラ3の中央横断面に対して非対称的な縦断面と、それに応じて圧縮機インペラ3の長さにわたり増大する質量分布とを生ずる。
【0023】
圧縮機ハウジング8は外側渦巻きハウジング部分10と内側挿入ハウジング部分12とからなる。渦巻きハウジング部分10は、軸受ハウジング1に剛性固定装置18で固定され、半径方向Bの外側に転向した流路9の流路部分11を有する。内側挿入ハウジング部分12は、半径方向Bにおいて外側渦巻きハウジング部分10と圧縮機インペラ3との間に置かれている。挿入ハウジング部分12の内側輪郭13は圧縮機インペラ3のハブ4の外側輪郭6と共に、ほぼ流路9の軸方向Aに延びる流路部分14を形成している。
【実施例1】
【0024】
図2は、図1に示した従来の渦巻きハウジング部分および挿入ハウジング部分における本発明に基づいて変更された部分を示す。手間がかかり高価なねじ止め構造で形成された図1の固定装置17は省かれ、DIN規格の取付けボルト22で置き換えられている。挿入ハウジング部分のハウジング30に、その長手軸線に対して平行に延びるスリーブ(環状フランジ)27が設けられている。スリーブ27は円周方向に分布して複数のリブ25で支えられ、これらのリブ25は、圧縮機インペラ3に対向した側の内側輪郭からスリーブに力を伝達するために使われる。
【0025】
渦巻きハウジング部分10にもリブ26が設けられ、これらのリブ26はスリーブの作用時に変形される。渦巻きハウジング部分におけるリブは溝28を有し、この溝28は、圧縮機インペラ3の破損時、スリーブ27が溝28内で変形され、これによって、挿入ハウジングが全体として適当に制動され、渦巻きハウジング部分内に保持されるように形成されている。その溝の形状は、好ましくは、溝の破損が生ぜず、渦巻きハウジング部分の特に変形可能なリブにおける力の作用ができるだけ、圧縮機インペラの破損により生ずる力が渦巻きハウジング部分で受けられるように選択されているように決められている。
【0026】
図3は、図2の部分Xを示し、即ち、挿入ハウジング部分12のスリーブ27を示す。図4は図3の平面図を示す。図4から、スリーブの自由端から材料の中に延びる弾性付与溝23が理解できる。この弾性付与溝はスリーブを完全に分離し、これによって、弾性付与溝で分割されたスリーブの個々のセグメントが半径方向外側に曲がることを可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来利用されている半径流圧縮機インペラ付き流体機械の一部断面図。
【図2】本発明に基づく半径流圧縮機の挿入ハウジング部分と渦巻きハウジング部分との結合箇所の断面図。
【図3】挿入ハウジング部分の圧縮機インペラの側の部分の拡大図。
【図4】挿入ハウジング部分のスリーブの部分平面図。
【符号の説明】
【0028】
1 軸受ハウジング
2 軸
3 圧縮機インペラ
4 ハブ
5 羽根
6 外側輪郭
7 内側輪郭
8 圧縮機ハウジング
9 流路
10 渦巻きハウジング部分
11 流路部分
12 挿入ハウジング部分
13 内側輪郭
14 流路部分
15 内側シリンダ
16 空洞
17 固定装置
18 固定装置
19 壁
20 尖端
21 隙間
22 取付けボルト
23 弾性付与溝
24 横断面
25 リブ
26 リブ
27 スリーブ
28 溝
29 空気流入路
30 ハウジング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
半径流圧縮機インペラ(3)が、軸受ハウジング(1)内に支持された軸(2)上に設けられ、流路(9)を備えた圧縮機ハウジング(8)内に配置され、圧縮機インペラ(3)のハブ(4)の外側輪郭(6)と圧縮機ハウジング(8)の内側輪郭(7)が、軸方向から半径方向に転向された流路(9)を形成し、圧縮機ハウジング(8)が少なくとも外側渦巻きハウジング部分(10)と内側挿入ハウジング部分(12)を有し、該挿入ハウジング部分(12)が空気流入路(29)を形成し、挿入ハウジング部分(12)の前記空気流入路(29)の空気入口に位置された第1端に、挿入ハウジング部分(12)を渦巻きハウジング部分(10)に固定するための取付け手段が設けられている半径流圧縮機インペラ付き流体機械において、挿入ハウジング部分(12)の前記第1端と反対側に位置する第2端に、保持装置(27)が、圧縮機インペラ(3)の破損時に挿入ハウジング部分(12)が前記保持装置(27)を介して外側渦巻きハウジング部分(10)に作用する押圧力によって該外側渦巻きハウジング部分(10)に固着するように形成されていることを特徴とする半径流圧縮機インペラ付き流体機械。
【請求項2】
保持装置(27)が、渦巻きハウジング部分(10)に係留するために、破損した圧縮機インペラ(3)によって半径方向外側に押されることを特徴とする請求項1記載の流体機械。
【請求項3】
圧縮機インペラ(3)の破損で引き起こされる外側渦巻きハウジング部分(10)と内側挿入ハウジング部分(12)との固着を支援するために、外側渦巻きハウジング部分(10)に、係留装置(28)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体機械。
【請求項4】
圧縮機インペラ(3)の破損時に生ずるエネルギを少なくとも部分的に変形エネルギに変換するために、外側渦巻きハウジング部分(10)および/又は内側挿入ハウジング部分(12)が変形可能部分(25、26)を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の流体機械。
【請求項5】
保持装置(27)が挿入ハウジング部分(12)の外周部におけるスリーブであり、係留装置(28)が外側渦巻きハウジング部分(10)における溝であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の流体機械。
【請求項6】
スリーブ(27)が、内側挿入ハウジング部分(12)の中心軸線に対して実質的に平行に延び、圧縮機インペラ(3)の破損時にスリーブ(27)の変形および/又は内側挿入ハウジング部分(12)の他の部分の変形により溝(28)の中に係留のために押し込まれることを特徴とする請求項5に記載の流体機械。
【請求項7】
スリーブ(27)の半径方向における変形を可能にするために、スリーブ(27)が少なくとも1つの弾性付与溝(32)を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の流体機械。
【請求項8】
内側挿入ハウジング部分(12)が外周部に、内側輪郭(13)からスリーブ(27)に力を伝達するための少なくとも1つの伝達要素(25)を有していることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載の流体機械。
【請求項9】
溝(28)が外側渦巻きハウジング部分(10)の変形可能部分(26)に設けられていることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載の流体機械。
【請求項10】
変形可能部分が外側渦巻きハウジング部分(10)のリブ(26)の形に形成されていることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1つに記載の流体機械。
【請求項11】
半径流圧縮機インペラ(3)付き流体機械の圧縮機ハウジング(8)の内側構成部品として外側渦巻きハウジング部分(10)に組み込むための挿入ハウジング部分(12)であって、該挿入ハウジング部分(12)が両端が開いた管状ハウジング(30)であり、該ハウジング(30)の内室が空気流入路(29)を形成し、前記ハウジング(30)の外周面が渦巻きハウジング部分(10)にかみ合い結合で組み込むために形成され、前記空気流入路(29)の空気入口に位置された管状ハウジング(30)の第1端に、挿入ハウジング部分(12)を渦巻きハウジング部分(10)に固定するための取付け手段が設けられている挿入ハウジング部分(12)において、ハウジング(30)の前記第1端と反対側に位置する第2端に保持装置(27)が、該保持装置(27)が圧縮機インペラ(3)の破損時に渦巻きハウジング部分(10)に係留するために半径方向外側に押されるように形成されていることを特徴とする挿入ハウジング部分(12)。
【請求項12】
保持装置がハウジング(30)の外周部におけるスリーブ(27)であることを特徴とする請求項11に記載の挿入ハウジング部分。
【請求項13】
スリーブ(27)が管状ハウジング(30)の中心軸線に対して実質的に平行に延びていることを特徴とする請求項12に記載の内側挿入ハウジング部分。
【請求項14】
スリーブ(27)の半径方向への変形を可能にするために、スリーブ(27)が少なくとも1つの軸方向に延びる弾性付与溝(32)を有していることを特徴とする請求項12又は13に記載の挿入ハウジング部分。
【請求項15】
挿入ハウジング部分(12)が、内側輪郭(13)から挿入ハウジング部分(12)の外周部におけるスリーブ(27)に力を伝達するための少なくとも1つの伝達要素(25)を有し、該伝達要素(25)がスリーブ(27)に対して実質的に垂直に延びていることを特徴とする請求項12ないし14のいずれか1つに記載の挿入ハウジング部分。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−56870(P2007−56870A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−225089(P2006−225089)
【出願日】平成18年8月22日(2006.8.22)
【出願人】(390041520)エムアーエヌ ディーゼル エスエー (59)
【Fターム(参考)】