説明

半田付け方法及び装置

【課題】複数の端子とランドとをブリッジのない半田付けを高速で連続してする。
【解決手段】基板1に孔の開いた複数のランド2a〜2cがあり、基板1下側の電子部品3から出た複数の端子4a〜4cが各ランドの孔の中に立っている。ランド2bに糸半田5がノズル6を通して供給される。ランド上方に本加熱用レーザ照射装置7がありレーザ光8が照射される。糸半田5がレーザ光8に照射される直前に、予備加熱用レーザ照射装置9から照射されたレーザ光10で、糸半田5が溶融しない温度まで予備加熱される。レーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に移動して、ランド2bと端子4bからランド2cと端子4cへと順次半田付けされる。糸半田5は進行方向に対して前向きに供給されるため、ブリッジのない良好な半田付けが高速で可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザを用いる半田付け方法及び装置に係り、さらに詳しくは、複数のランドと端子に糸半田を供給しながら高速に連続して半田付けする半田付け方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品の基板への通常の半田付けは、糸半田を半田ごてのこて先へ供給し、溶融した半田が電子部品の端子に近接しているランド上へ滴下されることにより、半田付けが行われる。この糸半田には、融点を下げるとともに酸化物の生成を防止する目的で、内部にフラックスが入っている。半田付けに際し、糸半田を急激に加熱して溶融すると、内部のフラックスが沸騰して爆発的に弾け、フラックスや溶融した半田ボールが周囲に飛散するなどの問題があった。
【0003】
近年の電子部品は部品の小型化とともに多機能化が進み、端子間距離が小さくかつ端子数が多くなっている。これらの電子部品に対して、フラックスや溶融した半田ボールの飛散、半田ブリッジのないより高品質で高速の半田付け処理を行うことが求められている。
【0004】
このため、フラックス入りの糸半田の急激な温度上昇を防止するために、ヒータで糸半田を予備加熱する半田付け方法が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
また一方で、鉛フリー半田の導入により半田の溶融温度が高くなり、半田ごてのこて先が半田と反応することにより形状が変化するため、半田ごてのこて先の取替えが頻繁に必要になり、取替え作業及び先端の位置調整が生産性向上やコストアップの原因となっている。
【0006】
この問題を解決する方法として、非接触のレーザを熱源として加熱する方法が知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平7−251264号公報
【特許文献2】特開昭61−263296号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている半田付け方法では、半田ごてのこて先の頻繁な取替えが発生するために、生産性の低下やコストアップにつながる。さらに、糸半田の供給方向については特に記載がないが、連続した高速の半田付けを行う際に、もし進行方向に対して後ろ向きに供給した場合は、ブリッジの発生を完全に抑えることが不可能である。
【0008】
また、特許文献2に記載されているレーザ半田付け方法では、事前に半田を端子とランド間に配置する必要があり、高速化の妨げとなる。また、特に端子間隔の短い場合には、やはりブリッジの発生を完全に抑えることができないといった問題があった。
【0009】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、複数の端子とランドとをブリッジのない半田付けを高速で連続してする半田付け方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載した半田付け方法は、基板上の複数のランドと複数のランドに近接する複数の端子とを本加熱部のレーザにより加熱しつつ、1つのランドに糸半田を供給しながら連続してランドと端子を半田付けする半田付け方法において、第1ランドを本加熱部のレーザで加熱し、第1ランドと第2ランドを本加熱部のレーザによって加熱可能な位置に本加熱部を移動し、半田供給部からの糸半田を予備加熱部により照射したレーザにて加熱して第1ランドに供給し半田付けを行い、さらに、本加熱部の進行方向と半田供給部が供給する糸半田の供給方向とのなす角度が鋭角であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2,3に記載した半田付け方法は、請求項1の半田付け方法において、予備加熱部と半田供給部が、本加熱部の進行方向から見て同一象限にあること、さらに、ランドの中央に孔が開いており、孔の中に挿入した端子とランドとを半田付けすることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載した半田付け装置は、複数のランドとランドに近接する複数の端子とを、糸半田を供給しながら連続して半田付けする装置において、複数のランドと糸半田をレーザにより加熱する本加熱部と、ランドに到達する前に糸半田を事前に加熱する予備加熱部と、糸半田を供給する半田供給部と、ランドを有する基板を保持する基板保持部と、端子を有する部品を保持する部品保持部と、本加熱部と予備加熱部と半田供給部を同時に移動する手段とを備え、半田供給部が移動する進行方向と半田供給部より供給する糸半田の供給方向とのなす角度が鋭角となるように配置としたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5〜7に記載した半田付け装置は、請求項4の半田付け装置において、本加熱部が、ライン状のレーザ光を照射すること、また、予備加熱部の熱源が、レーザであること、さらに、予備加熱部より糸半田に照射するレーザの形状が、糸半田に沿ったライン状であることを特徴とする。
【0014】
前記半田付け方法及び装置によれば、本加熱部の進行方向に対して半田供給部が供給する糸半田の供給方向とのなす角度が鋭角となる前向きに供給することによって、ランド間にブリッジの発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、レーザによりランドと糸半田の本加熱を行うことにより、従来のような半田ごてのこて先の頻繁な取替えが発生することがなく、生産性の向上やコストダウンが可能となり、さらに、移動する進行方向に対して糸半田を前向きに供給することによって、ブリッジの発生を抑えることができ、高品質な半田付けが可能となる。
【0016】
また、糸半田の供給を連続的に行うことにより、高速の半田付けが可能となるため、生産性の向上やコストダウンへとつながり、特に端子間隔の短い電子部品の半田付けにおいて、ブリッジのない高品質な半田付けができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態におけるレーザを用いる半田付け方法を例示するもので、(a)は半田付けされる基板を上方から見た図、(b)は進行方向前方から見たA−A’部とB−B’部の断面図である。
【0019】
基板1に孔の開いた複数のランド、第1ランド2a、第2ランド2b、第3ランド2c…があり、基板1の下側にある電子部品3から出た複数の端子、第1端子4a、第2端子4b、第3端子4c…が各ランドの孔の中に立っている。ランド2bに糸半田5がノズル6を通して供給される。ランド上方にランド2bと糸半田5を加熱するための本加熱用レーザ照射装置7があり、レーザ光8が照射される。糸半田5がレーザ光8に照射される直前に、予備加熱用レーザ照射装置9から照射されたレーザ光10によって、糸半田5が溶融しない温度まで予備加熱される。
【0020】
レーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に進行方向に向かって移動することにより、ランド2bと端子4bからランド2cと端子4cへと順次半田付けされる。このとき、糸半田5は進行方向に対して前向き、すなわち図1(a)において下向きに供給される。また、図1(b)の進行方向側からB−B’部を見た断面図において、予備加熱用レーザ照射装置9とノズル6及び糸半田5は、基板1とレーザ光8からなる軸の第1象限、すなわちランド2bの右上の方向にある。
【0021】
図1(a),(b)において、レーザ照射装置7から照射されるレーザ光8は既にランド2aを通過しており、固化した半田11によってランド2aと端子4aは電気的に接合している。いま糸半田5が供給されているランド2bは、ライン状のレーザ光8により時間をかけて十分に加熱されており、予備加熱された糸半田5がレーザ光8もしくはランド2bに接触すると同時に溶融し、溶融半田12となる。糸半田5は、ランド2bの進行方向に対して後ろ、すなわち図1(a)の上側から供給されるため、ランド2b全体へ溶融半田12が拡がる。また、進行方向へ向かって糸半田5が供給され、かつ基板1の表面よりもランド2bの方が温度が高いため、溶融半田12は全てランド2b上にあり、ランド2aとランド2b間には半田は存在しない。
【0022】
次に、レーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に進行方向に進み、糸半田5の先端が端子4b付近へ来たときの上面図及び断面図が、それぞれ図2(a),(b)である。溶融半田12はランド2b上の大部分に拡がり、端子4bとランド2b間の隙間を埋めるに十分な半田量となる。
【0023】
さらにレーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に進行方向に進み、糸半田5の先端がランド2bとランド2c間に来たときの上面図及び断面図が、それぞれ図3(a),(b)である。ランド2b上は糸半田5が供給されておらず、レーザ光8が僅かに照射されているために、ランド2bは徐々に温度が下がり始めている。さらに進んでレーザ光8がランド2bから離れた途端、ランド2b上の溶融半田12は冷えて固化した半田11となる。進行方向へ向かって糸半田5が供給され、かつ基板1の表面よりもランド2bの方が温度が高いため、溶融半田12は全てランド2b上へ速やかに移動し、A−A’部はもちろんのことランド2bとランド2c間のC−C’部にも半田は存在しない。このようにランド間には半田が残らないため、ブリッジのない良好な半田付けが高速で可能となる。
【0024】
図4は、本実施形態を実現するための半田付け装置を示しており、レーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6、半田供給部13が連結部14によって固定されており、連結部14が移動手段15により移動することができる。基板1は、基板保持部16により保持される。大きさやランドの位置の違う基板に対して、基板保持部16の保持幅や位置は、任意に調整できる機構を有している。基板1の下側に電子部品3が配置され、電子部品保持部17により保持されている。電子部品保持部17は、ばね等の上面への加圧機構を有しており、電子部品3の大きさにかかわらず、電子部品3を基板1へ押し当てることができる。制御部18により、レーザ光8,レーザ光10の出力、照射時間、照射開始時間と、半田供給部13の半田供給速度、半田供給開始時間、半田供給停止時間と、連結部14の移動速度、移動開始時間、移動時間を制御する。
【0025】
本実施形態における実施例1として、レーザ照射装置7に、波長940nm、最高出力100W、加工点でのビームサイズが1×5mmの半導体レーザを使用した。レーザ照射装置9には、波長940nm、最高出力20W、最小ビーム径0.3mmの半導体レーザを使用した。基板1として、ランド径1.5mm、ランド内の孔径1mmのランドが直線状にピッチ2mmで15箇所配置されており、電子部品3から出ている0.5mm角のピンがランドに設けた孔の中に立っている。図1(a)に示すように、外径0.6mmの糸半田5を進行方向に向かって135度の角度で供給しながら、5mm/秒の速度で進行方向に向かって移動しながら半田付けを行った。
【0026】
半田付け後の基板を確認したところ、15個の端子全てが各ランドと電気的に接続されており、ランド間のブリッジはなく良好な半田付けであった。
【0027】
移動速度を1〜10mm/秒の範囲で同様の半田付けを行った結果、何れもランド間のブリッジがなく、良好な半田付けであった。
【0028】
さらに糸半田5の供給方向を進行方向に対して91〜175度の角度で行った結果、何れの角度においてもランド間のブリッジがなく、良好な半田付けであった。
【0029】
本実施形態における比較例として、図5(a)に示すように、糸半田5の供給方向が進行方向に対して後ろ向きに45度である以外は、実施例1と同様の条件で半田付けを行った。何れの移動速度においてもランド間のブリッジが発生したが、移動速度が速くなればなる程ブリッジの発生する割合が増加した。
【0030】
ブリッジが発生するときの様子を細かく観察すると、以下のような状態であった。図5(a),(b)において、レーザ照射装置7から照射されるレーザ光8は既にランド2aを通過しており、固化した半田11によってランド2aと端子4aは電気的に接合している。
【0031】
いま糸半田5が供給されているランド2bは、ライン状のレーザ光8により時間をかけて十分に加熱されており、予備加熱された糸半田5がレーザ光8もしくはランド2bに接触すると同時に溶融し、溶融半田12となる。糸半田5は、ランド2bの進行方向に対して前、すなわち図5(a)の下側から供給されるため、ランド2aとランド2bの間の基板1上へ溶融半田12が拡がる。基板1の表面よりもランド2bの方が温度が高いが、進行方向と反対方向に糸半田5が順次供給されていくため、溶融半田12は一部はランド2b上にあるがランド2aとランド2b間の基板1上にも多く存在している。
【0032】
次に、レーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に進行方向に進み、糸半田5の先端が端子4b付近へ来たときの上面図及び断面図が、それぞれ図6(a),(b)である。溶融半田12はランド2b上及びランド2aとランド2b間の基板1上の大部分に拡がり、端子4bとランド2b間の隙間を埋めるに十分な半田量となるとともに、ランド2aとランド2bを接続するのにも十分な量となっている。
【0033】
さらにレーザ照射装置7、レーザ照射装置9、ノズル6及び糸半田5が同時に進行方向に進み、糸半田5の先端がランド2bとランド2c間にきたときの上面図及び断面図が、それぞれ図7(a),(b)である。ランド2b上はレーザ光8が僅かに照射されているために、ランド2bは徐々に温度が下がり始めている。さらに進んでレーザ光8がランド2bから離れた途端、ランド2b上及びランド2aとランド2b間の基板1上の溶融半田12は冷えて固化した半田11となる。このとき、既に固化しているランド2a上の半田11と接触したまま固化されるため、ランド2aとランド2b間でブリッジが発生する。
【0034】
このように、進行方向に対して後ろ向きに糸半田5を供給するとブリッジ発生し、良好な半田付けができなかった。
【0035】
糸半田の供給方向を進行方向に対して後ろ向きの5〜89度の角度で行った結果、何れの角度においてもランド間のブリッジが発生し、良好な半田付けが得られなかった。
【0036】
本実施形態の実施例2として、前述の実施例1における図1(b)のレーザ照射装置9が、図8に示すように糸半田5の供給方向とレーザ照射装置7を挟んで反対側、すなわち図5の左側にあること以外は実施例1と同様の半田付けを行った。
【0037】
予備加熱用のレーザ光10が、進行方向に移動中に端子4の影になることから、実施例1よりも僅かに移動速度を遅くする必要があるが、ブリッジの発生はなく良好な半田付けが得られた。
【0038】
本実施形態の実施例3として、ランド2及びランド上の糸半田5を加熱するレーザ光8のスポット径が、1.5mmの円形状である以外は実施例1と同様の半田付けを行った。
【0039】
予め次に半田付けを行うランドを加熱できないため、半田付けを行うランドの温度上昇に時間がかかるので、実施例1よりも移動速度を遅くする必要があるが、ブリッジの発生はなく良好な半田付けが得られた。
【0040】
本実施形態に実施例4として、糸半田5を予備加熱するレーザ光10のビーム形状が、2×0.6mmのライン状であり、長辺側を糸半田の供給方向に沿って照射する以外は実施例1と同様の半田付けを行った。
【0041】
糸半田5がレーザで加熱される時間が長くなるため、糸半田5の供給速度を高めても、ランド2上で糸半田5がすぐに溶融するため、進行方向への移動速度が速くても半田付けが可能であり、短時間で良好な半田付けが得られた。
【0042】
以上のように、本発明によれば、複数のランドとランドに近接する複数の端子とを、糸半田を供給しながら高速で連続して半田付けを行うことができる。
【0043】
本実施形態においては、半田付けの対象物として、基板に孔の開いた複数のランドがあり、基板の下側にある電子部品から出た複数の端子が各ランドの孔の中に立っている場合について記載しているが、ランドの横に孔がありその中に端子が立っている場合、ランドの上に端子が立っている場合、ランドの上に端子が斜めや横方向から配置されている場合など、ランドと端子とが近接して配置されている場合に同様の効果が得られる。
【0044】
ランドの配置においても直線状に限定されるものではなく、例えば円周状など任意の配置で構わない。本実施形態中のランドの大きさ等の数値についても、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0045】
また、本実施の形態においては、糸半田を予備加熱する熱源としてレーザを用いているが、セラミックやニクロム等のヒータ、熱風等の他の熱源を用いても、糸半田を予め暖めておくことができれば同様の効果が得られる。
【0046】
また、本実施形態において、レーザ照射装置7に、波長940nmの半導体レーザを使用しているが、他の波長の半導体レーザあるいはYAGレーザやファイバーレーザ等のランドと糸半田を加熱することが可能な他のレーザを用いても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る半田付け方法及び装置は、本加熱部の移動する進行方向に対し、糸半田を前向きに供給することによって、ブリッジの発生を抑えた半田付けができるため、糸半田の供給を連続的に行って高速な半田付けが可能となり、生産性の向上やコストダウンを図るとともに高品質な半田付けができ、複数のランドと端子に糸半田を供給しながら高速に連続して半田付けする方法及び装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態における半田付け方法で端子への移動始めを示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図2】本実施形態の半田付け方法で端子への移動中を示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図3】本実施形態の半田付け方法で端子の移動後を示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図4】本実施形態を実現するための半田付け装置を示す図
【図5】本実施形態の半田付け方法の比較例で端子への移動始めを示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図6】本実施形態の半田付け方法の比較例で端子への移動中を示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図7】本実施形態の半田付け方法の比較例で端子の移動後を示す、(a)は上面図、(b)は断面図
【図8】本実施形態の糸半田を予備加熱するレーザ照射装置の方向を変えた構成例を示す図
【符号の説明】
【0049】
1 基板
2,2a,2b,2c ランド
3 電子部品
4,4a,4b,4c 端子
5 糸半田
6 ノズル
7,9 レーザ照射装置
8,10 レーザ光
11 固化半田
12 溶融半田
13 半田供給部
14 連結部
15 移動手段
16 基板保持部
17 電子部品保持部
18 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の複数のランドと前記複数のランドに近接する複数の端子とを本加熱部のレーザにより加熱しつつ、1つのランドに糸半田を供給しながら連続してランドと端子を半田付けする半田付け方法において、
第1ランドを本加熱部のレーザで加熱し、
前記第1ランドと第2ランドを前記本加熱部のレーザによって加熱可能な位置に前記本加熱部を移動し、
半田供給部からの前記糸半田を予備加熱部により照射したレーザにて加熱して前記第1ランドに供給し半田付けを行い、
前記本加熱部の進行方向と前記半田供給部が供給する糸半田の供給方向とのなす角度が鋭角であることを特徴とする半田付け方法。
【請求項2】
前記予備加熱部と前記半田供給部が、本加熱部の進行方向から見て同一象限にあることを特徴とする請求項1記載の半田付け方法。
【請求項3】
前記ランドの中央に孔が開いており、前記孔の中に挿入した端子とランドとを半田付けすることを特徴とする請求項1または2記載の半田付け方法。
【請求項4】
複数のランドと前記ランドに近接する複数の端子とを、糸半田を供給しながら連続して半田付けする装置において、
前記複数のランドと前記糸半田をレーザにより加熱する本加熱部と、前記ランドに到達する前に前記糸半田を事前に加熱する予備加熱部と、糸半田を供給する半田供給部と、前記ランドを有する基板を保持する基板保持部と、前記端子を有する部品を保持する部品保持部と、前記本加熱部と前記予備加熱部と前記半田供給部を同時に移動する手段とを備え、前記半田供給部が移動する進行方向と前記半田供給部より供給する糸半田の供給方向とのなす角度が鋭角となるように配置としたことを特徴とする半田付け装置。
【請求項5】
本加熱部が、ライン状のレーザ光を照射することを特徴とする請求項4記載の半田付け装置。
【請求項6】
前記予備加熱部の熱源が、レーザであることを特徴とする請求項4または5記載の半田付け装置。
【請求項7】
前記予備加熱部より糸半田に照射するレーザの形状が、前記糸半田に沿ったライン状であることを特徴とする請求項6記載の半田付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−289970(P2009−289970A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140851(P2008−140851)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】