説明

単一の計量装置又はアプリケータから2種の異なる接着剤を共通の基体上に同時に分配するための計量システム

基体と、基体に塗布された2種の材料とを有する物品を製造する方法は、それぞれ第1流体及び第2流体を供給するための第1及び第2供給源と、少なくとも1つの分配ノズル部材を有する吐出装置(110)と、少なくとも2つのポンプ(104,106)とを有する計量流体分配システム(100)を用意することを含む。計量流体分配システムは、第1及び第2流体の通流を選択的に制御するように構成されている。基体(154)は、機械方向で流体分配システムの傍らを通過するように搬送され、第1流体、又は第2流体、又は第1流体と第2流体とが、複数のセグメントを成すように基体に塗布され、各セグメントは、単位長さ当たり所定の体積を有し、パターンを画定するために機械方向の長さに沿って塗布される。パターンは、第1流体又は第2流体が他方の流体なしで存在する少なくともいくつかの区域を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年8月26日付けで出願された米国特許出願第12/461,977号明細書の部分継続であり、本明細書の優先権を主張する。
【0002】
本発明は大まかに言えば、ホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の分配システム(dispensing system)に関し、より具体的には、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の、新しい改善された分配システムであって、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプを利用すること、又は2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットを利用することを含むシステムに関する。ポンプセットは、各歯車ポンプセットのうちの1つのポンプにそれぞれ接続された共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ、正確に計量された量の2種の別々の独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を吐出又は放出するように適合されている。さらに、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプから、又は、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから放出された正確に計量された量のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を、好適な吐出装置又はアプリケータを介して共通の基体上に事実上独立して放出又は吐出し得ることにより、結果として、予め決められた所要又は所望のパターンに基づいて、又は予め決められた所要又は所望の場所に、2種の異なる接着剤又は他の熱可塑性材料がもたらされる。
【0003】
さらに、2つの別々の独立した回転歯車型ポンプから、又は2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから分配された、正確に計量された量の2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、事実上合体された吐出流を形成することもでき、この場合、吐出流は、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータからの、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の放出又は吐出体積が、例えば二元接着剤、又は共通の基体上に堆積させるための他の構成材料又は組成物を形成するように合体される。後者の例は、例えば接着剤及び触媒を含んでよい二元エポキシ、又は冷凍設備又はシステム内部で利用される好適なガスケットを形成するために利用できるポリマー及び発泡剤である。
【背景技術】
【0004】
いくつかのコンベンショナルな液体計量システム、例えばホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を吐出し、放出し、又は分配するシステムの場合、このような材料を、例えば複数の好適な計量ポンプによって、ポンプ・マニホルドを通して1つ又は2つ以上の出口にポンピングすることにより、所定のホットメルト接着剤又はその他の熱可塑性材料を吐出又は放出することが通常行われる。1つ又は2つ以上の出口には、好適な吐出装置又はアプリケータが作業的及び流体的に接続されていることにより、いくつかの所定のパターンのうちのいずれか1つに従って特定の材料を好適な基体上に堆積させる。このようなコンベンショナルな計量システムは通常、可変速度でポンプを駆動させるためのモータを含むことによって、ポンプからの所期吐出体積を達成し、これにより基体上への材料の所期堆積を実質的に達成する。従って、モータ駆動速度、そして結果としての計量ポンプ駆動は、例えば、基体が吐出装置又はアプリケータの傍らを通過するのに伴う基体の速度に応じて変化させることができる。ホットメルト接着剤又はその他の熱可塑性材料が堆積されることになっている特定の基体又は製品の構造又は形態に応じて、2種以上のタイプの接着剤又は熱可塑性材料を単一の基体上に同時に塗布、吐出、又は堆積できることが望ましい。すなわち、システムは、複数のタイプの接着剤又はその他の熱可塑性材料を容易に処理できなければならない。これらの接着剤又はその他の熱可塑性材料を複数のアプリケータに供給することによって、又はホットメルト接着剤又はその他の熱可塑性材料が別々の計量ポンプによって共通のアプリケータ・マニホルド内に供給される場合には、いくつかのシステムは複数の接着剤又はその他の熱可塑性材料を分配することができるものの、このようなシステムの加圧及び空間的制限は、このようなシステムが、ホットメルト接着剤又はその他の熱可塑性材料のこのような吐出、放出、又は分配される体積を、実行可能な形で所要又は所望の通りに商業的に達成するのを阻んでいる。例えば、複数タイプのホットメルト接着剤又はその他の熱可塑性材料を接着剤マニホルドに供給するためには、それぞれの別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のアプリケータのための接着剤マニホルドに、複数の供給ホースを事実上接続しなければならない。このアプリケータには事実上、接着剤マニホルドから、分配されるべき特定のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されることになる。このようなシステムは過度に嵩高になり、厄介になり、また複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の、新しい改善された計量システムであって、例えば、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の単一マニホルドから、共通の吐出装置又はアプリケータに、2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を容易に計量できることにより、製品処理工程又は作業中に、予め決められた回数又は場所で、そして予め決められた所望又は所要のパターンに従って、例えば2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を基体又は製品上に、必要に応じて塗布又は堆積することができる、システムが技術分野において必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述及びその他の目的は、本発明の教示内容及び原理によれば、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の、新しい改善された分配システムであって、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプを利用すること、又は2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットを利用することを含むシステムを設けることによって達成される。ポンプセットは、各歯車ポンプセットのうちの1つのポンプにそれぞれ接続された共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ、正確に計量された量の2種の別々の独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を吐出又は放出するように適合されている。さらに、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプから、又は、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから放出された正確に計量された量のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を、好適な吐出装置又はアプリケータを介して共通の基体上に、事実上独立して放出又は吐出し得ることにより、結果として、予め決められた所要又は所望のパターンに基づいて、又は予め決められた所要又は所望の場所に、2種の異なる接着剤又は他の熱可塑性材料がもたらされる。さらに、2つの別々の独立した回転歯車型ポンプ、又は2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから分配された、正確に計量された量の2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、事実上合体された吐出流を形成することもでき、この場合、吐出流は、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータからの、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の放出又は吐出体積が、例えば二元接着剤、又は共通の基体上に堆積させるための他の構成材料又は組成物を形成するように合体される。後者の例は、例えば接着剤及び触媒を含んでよい二元エポキシ、又は冷凍設備又はシステム内部で利用される好適なガスケットを形成するために利用できるポリマー及び発泡剤である。
【0007】
本発明のアプリケータ・システム、及びこれにより製造された物品も開示される。
【0008】
下記詳細な説明を添付の図面と併せて考察すれば、本発明の種々様々な特徴、及び付随する利点をより十分に理解することができる。図面中、同様の符号は、いくつかの図面を通して同様又は相応の部分を示している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例えば2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を分配するための新しい改善された計量システムを示す分解図であり、ここでは、新しい改善された計量システムは、本発明の原理及び教示内容に従って構成されており、さらに、2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の吐出、放出、又は分配は、所望される通り又は必要とされる通りに、種々様々な択一作業モード又は同時作業モードで達成することができる。
【図2】図1に示された新しい改善された計量システムを構成する種々の構成部分を示す組み立て図である。この図は、ホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の塗布又は分配作業中又はサイクル中に、計量システムのアプリケータの下側を通過し、そして基体又は製品の処理ラインに沿って通過する基体又は製品上にホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を放出又は分配することと相俟って、このような計量システムを使用することを事実上示している。
【図3】図1及び2に示された本発明の新しい改善された計量システムを、図2の3−3線に沿って示す断面図である。
【図4】図1〜3に示された本発明の新しい改善された計量システムの種々の構成部分間に画定された種々異なる液圧接続部及び流路の1構成様式を示す概略的な液圧流回路図である。この図では、例えば歯車ポンプ集成体の2つの異なるセットに由来する異なるポンプが、異なる吐出装置又はアプリケータから分配することができる。
【図5A】本発明の方法及び本発明の原理を具体化する本発明の計量システムを用いて生成された種々様々な流体塗布材料パターンを示す図である。
【図5B】本発明の方法及び本発明の原理を具体化する本発明の計量システムを用いて生成された種々様々な流体塗布材料パターンを示す図である。
【図5C】本発明の方法及び本発明の原理を具体化する本発明の計量システムを用いて生成された種々様々な流体塗布材料パターンを示す図である。
【図5D】本発明の方法及び本発明の原理を具体化する本発明の計量システムを用いて生成された種々様々な流体塗布材料パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで図面、より具体的には図1〜3を参照すると、本発明の原理に従って構成され、全体的に符号100によって示された新しい改善された計量システムの1実施形態が示されている。より具体的には、新しい改善された計量システム100は、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプから、又は、それぞれの共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットの少なくとも2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプから、例えば2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を分配するために使用することができる。図2から容易に明らかなように、ホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の塗布又は分配作業中又はサイクル中に、基体又は製品が製品処理ラインに沿って吐出装置又はアプリケータの下側を通過するのに伴って、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の堆積は、後でより詳しく説明するように、特定の回転歯車型ポンプセットの特定の形態に応じて、それぞれの回転歯車型ポンプセットの複数の計量歯車型ポンプの異なる個々のポンプに関して考察して同時モードで、並びに、それぞれの回転歯車型ポンプセットの複数の計量歯車型ポンプの異なる個々のポンプに関して考察して択一モードで、下側の基体又は製品上に達成することができる。
【0011】
手短に述べるならば、図1から最も明らかなように、本発明の新しい改善された計量システム100は、後でもより具体的に説明するように、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料から成る、例えば2種の入来供給流を濾過するためのフィルタ・ブロック102と、正確に計量された量の第1のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を吐出するための、例えば4つの回転歯車型ポンプを含む第1の歯車ポンプ集成体104と、第1のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料とは異なっていてよい正確に計量された量の第2のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を吐出するための、例えば4つの回転歯車型ポンプを含む第2の歯車ポンプ集成体106と、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106によって吐出された第1及び第2のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を好適な吐出装置集成体又はアプリケータ集成体110に導くための接着剤マニホルド108と、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の歯車部材(図示せず)を駆動するために、接着剤マニホルド108に作業的に接続されたモータ駆動集成体112とを含むことが判る。2種のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の入来供給流は、接着剤マニホルド108に流体的に接続され、従ってこれらは図1ではS1及びS2で概略的に示される。加えて言うまでもなく、後でより詳しく説明するように、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106のそれぞれの集成体が、4つの回転歯車型計量ポンプを含むものとして示されているが、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106のそれぞれの集成体を構成するこのような回転歯車型ポンプの具体的な数は、必要とされる通り又は所望される通りに変化してよい。
【0012】
より具体的には、図1を引き続き参照すると、モータ駆動集成体112の出力駆動軸(図示せず)は、主駆動歯車116が固定的に取り付けられた第1歯車ポンプ集成体104の駆動軸114に作業的に接続されるように適合されていることが明らかである。このように、モータ駆動集成体112の出力軸(図示せず)が、例えば時計回り(CW)方向に回転させられるのに伴って、第1歯車ポンプ集成体104の駆動軸114、及び主駆動歯車116も同様に、矢印Aによって示される時計回り(CW)方向に回転させられる。第1歯車ポンプ集成体104の主駆動歯車116の外周には、所定の数の歯車歯列118が設けられており、そして接着剤マニホルド108には、回転軸121に固定的に取り付けられた遊び歯車120が設けられているのに対して、第2歯車ポンプ集成体106には被駆動歯車122が設けられていて、遊び歯車120及び被駆動歯車122には所定の数の歯車歯列124,126が設けられている。
【0013】
従って、図2及び3から判るように、第1歯車ポンプ集成体104が、接着剤マニホルド108の上面部分128上に固定的に、しかし取り外し可能に取り付けられていると、そして第2歯車ポンプ集成体106が、接着剤マニホルド108の左側面部分130に固定的に、しかし取り外し可能に取り付けられていると、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の駆動歯車116及び被駆動歯車122は、接着剤マニホルド108の遊び歯車120と噛み合うことになるので、第1歯車ポンプ集成体104の駆動歯車116の時計回り(CW)の回転は、矢印Bによって示される、接着剤マニホルド108の遊び歯車120の反時計回り(CCW)の回転、及び矢印Cによって示される、第2歯車ポンプ集成体106の被駆動歯車122の時計回り(CW)の回転を事実上もたらし、これにより第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106はホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料をポンピングすることができる。
【0014】
第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106を接着剤マニホルド108に独立して、取り外し可能に取り付ける結果として、修理、メンテナンスの目的で、又は歯車ポンプ集成体104,106を、例えば異なる容積出力規格を有する異なる歯車ポンプ集成体と交換するために、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106のそれぞれ一方の集成体を、他方の集成体104,106に対して独立して、接着剤マニホルド108から取り外し得ることも、さらに明らかである。さらに、これも言うまでもないことだが、第1歯車ポンプ集成体104の主駆動歯車116が所定の数の外歯車歯列118を有する結果として、また同様に、接着剤マニホルド108の遊び歯車120及び第2歯車ポンプ集成体106の被駆動歯車122も所定の数の外歯車歯列124,126を有する結果として、駆動歯車116の歯車歯列118と、遊び歯車120及び被駆動歯車122の歯車歯列124,126との間に所定の駆動比が事実上確立されるので、歯車ポンプ集成体104,106は所定の容積出力規格を有する。しかしながら、歯車ポンプ集成体104,106のうちの一方又は両方に、異なる歯数の歯車歯列118,126を設け、このことにより、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の特定の駆動歯車116と被駆動歯車122との間で事実上規定される駆動歯車比を実質的に変化させ又は変更し、また接着剤マニホルド108の遊び歯車120に対する駆動歯車比を変化させ又は変更することによって、歯車ポンプ集成体104,106のうちの特定の一方の具体的な容積出力規格を変化させるか又は変更することができることも、さらに明らかである。第1歯車ポンプ集成体104上に取り付ける駆動歯車116をより大きくするか又はより小さくするかに応じて、又は第1歯車ポンプ集成体106上に取り付ける被駆動歯車122をより大きくするか又はより小さくするかに応じて、接着剤マニホルド108上の遊び歯車120の所定の角度を成す線状の配置を、スロット付きアーム又はブラケット123によって変更することができる。
【0015】
図1に開示された計量システム100の種々の構成部分の構造的配置に関して最後に注目されるのは、フィルタ・ブロック102が、遊び歯車120が配置されている端部とは反対側の接着剤マニホルド108の端部に固定的に取り付けられるように構成されていることである。接着剤マニホルド108のこのような反対側にフィルタ・ブロック102を取り付けることに適応するために、又はこれを容易にするために、接着剤マニホルド108には一体的な取り付けブロック132が設けられており、好適な取り付けボルト(図示せず)を受容又は収容するために、取り付けブロック132の上側フランジ付き部分138内部に、一対のアパーチャ134,136が形成されているのが判る。
【0016】
同様に、フィルタ・ブロック102の側壁部分又は側壁面140には、取り付けボルト(図示せず)を受容又は収容するための一対のアパーチャ142,144が設けられている。加えて、フィルタ・ブロック102の側壁部分又は側壁面140にはまた、例えば2種のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を接着剤マニホルド108に向かってそしてこのマニホルド内に供給するための一対の出口通路146a,146bと、再循環されたホットメルト接着剤又は熱可塑性材料が接着剤マニホルド108から戻されてフィルタ・ブロック102内に導かれるのを可能にするための一対の入口通路148a,148bとが設けられており、これにより、再循環されたホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を、もう一度フィルタ・ブロック102から外方に向かって、出口通路146a,146bを通って接着剤マニホルド108に向かって導くことができる。例えば2種の異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の当初の供給流が、S1及びS2で概略的に示された好適な導管によって接着剤マニホルド内に当初、流体的に導かれることが思い出される。
【0017】
上記のように、一対の歯車ポンプ集成体104,106の各集成体はそれぞれ所定の数の歯車ポンプ150,152を含む。図示の実施形態の場合、歯車ポンプ集成体104,106のそれぞれの集成体を構成する歯車ポンプ150,152は4つであるが、しかし、具体的な基体又は製品の処理ラインとの関連において所望されるか又は必要とされる通りに、この数は5以上又は3未満であることも可能である。
【0018】
従って、ここで図3を参照すると、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の歯車ポンプ150,152のうちの特定のポンプのための流体流路であって、接着剤マニホルド108を通り、そして吐出装置又はアプリケータ110を通り、これにより、図2に概略的に示された製品処理ライン156に沿って吐出装置又はアプリケータ110の下側を搬送される基体又は製品154上に流体が吐出、放出、又は分配されるようになっている流路についてここで説明する。より具体的には、図3を参照すると、接着剤マニホルド108は、その上面部分128に固定的に、しかし取り外し可能に取り付けられた、歯車ポンプ150のうちの特定のポンプを含む第1歯車ポンプ集成体104と、これに対して、その左側壁部分130に固定的に、しかし取り外し可能に取り付けられた、歯車ポンプ152のうちの特定のポンプを含む第2歯車ポンプ集成体106とを有するものとして示されている。接着剤マニホルド108には、軸方向に延びる一対の流体供給通路158a、158bが設けられている。これらの流体供給通路はそれぞれ、図1に示されているような、フィルタ・ブロック102内部に画定された、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の供給流吐出通路146a,146bに流体的に接続されるように適合されており、また、接着剤マニホルド108には、軸方向に延びる一対の流体戻り通路又は再循環通路160a,160bが設けられている。これらの再循環通路は、やはり図1に示されているような、フィルタ・ブロック102内部に画定されたホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の入口通路148a,148bに流体的に接続されるように適合されている。
【0019】
図1からさらに明らかなように、それぞれ歯車ポンプ集成体104,106と連携し、それぞれ駆動モータ集成体112によって駆動され、そして接着剤マニホルド108の回転軸121に配置された遊び歯車120と噛み合う駆動歯車116及び被駆動歯車122はそれぞれ、図1及び3の両方に示されているこれらの回転軸114,164に取り付けられている。軸114,164には、駆動歯車166,168が固定的に取り付けられていて、これらの駆動歯車166,168は、歯車ポンプ集成体104,106内部に配置されており、そして駆動歯車166,168は、歯車ポンプ150,152のそれぞれ1つのポンプ内部にそれぞれ配置された、歯車ポンプ集成体の歯車ポンプ被駆動歯車170,172と噛み合っている。従って、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の供給流は、フィルタ・ブロック102の供給流吐出通路146a,146bから、接着剤マニホルド108の流体供給通路158a、158b内に供給され、そして特定の歯車ポンプ150の使用又は機能に関しては、この歯車ポンプが例えば2種の異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のうちの第1の材料を供給源S1からポンピングするために使用される場合、2種の異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のうちのこのような第1の材料は、例えば、接着剤マニホルド駆動歯車166の外周を取り囲む環状空間内に、接続流体供給通路174aによって導かれる。接続流体供給通路174aは、接着剤マニホルド108内部で上方に向かって、歯車ポンプ集成体104の下側部分又は底部部分内に延びている。接着剤マニホルド108内部にはもちろん、特定の歯車ポンプ152に接続された同様の接続流体供給通路174bが設けられており、そしてこのような通路174bは、図3に示されているように、歯車ポンプ集成体106の右側端部内に延びることにより、例えば2種の異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のうちの第2の材料を、接着剤マニホルド駆動歯車168の外周を取り囲む環状空間内に導入する。
【0020】
歯車ポンプ150に戻ると、歯車ポンプ150内部に配置された、歯車ポンプの被駆動歯車170を含む歯車列の吐出流体は、歯車ポンプ集成体104を通って下方に向かって延びる、鉛直方向に向いた第1の吐出流供給通路176と、鉛直方向に向いた第1の吐出流供給通路176の下流端部に流体的に接続されて接着剤マニホルド108内部に画定された鉛直方向に向いた第2の吐出流供給通路178とによって、歯車ポンプ150から外方に向かって導かれる。鉛直方向に向いた第2の吐出流供給通路178の下流端部は、接着剤マニホルド108内部に画定された、水平方向に向いた第3の吐出流供給通路180の上流端部に流体的に接続されており、そして水平方向に向いた第3の吐出流供給通路180の下流端部は、吐出装置又はアプリケータ110内部に画定された、水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182の上流端部に流体的に接続されている。水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182の下流端部には、鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184の中央部分が流体的に接続されており、そして鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184の下流端部は、やはり吐出装置又はアプリケータ110内部に画定された、水平方向に向いた第6の吐出流供給通路186の中央部分に接続されている。さらに、水平方向に向いた第6の吐出流供給通路186の下流端部は、電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190を介して、吐出装置又はアプリケータ110の下側に配置された分配ノズル部材188に流体的に接続されている。制御弁集成体の詳細な構造についてはすぐ後で説明する。
【0021】
電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190の弁制御された吐出側は、鉛直方向に向いた第7の吐出流供給通路187、及び水平方向に向いた第8の吐出流供給通路189によって実質的に流体的に接続される。水平方向に向いた第8の吐出流供給通路189は実質的に分配ノズル部材188に通じている。最後に、鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184がまた、吐出装置又はアプリケータ110の孔210内部に配置された圧力逃し弁集成体191に、水平方向に向いた第9の吐出流供給通路193を介して流体的に接続されていることにより、後でより具体的に説明するように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190及び分配ノズル部材188に向かう、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の供給流の方向とは反対方向の、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の戻り流路を事実上画定することが判る。電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190がその閉位置に動かされて、分配ノズル部材188からのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のさらなる分配が許されなくなると、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、圧力逃し弁集成体191を介して事実上逃され、そしてホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の第1供給源S1に戻される。
【0022】
同様に、歯車ポンプ152内部に配置された、歯車ポンプの被駆動歯車172を含む歯車列の吐出流体は、歯車ポンプ集成体106を通って水平方向に延びる、水平方向に向いた第1の吐出流供給通路192と、水平方向に向いた第1の吐出流供給通路192の下流端部に流体的に接続されて接着剤マニホルド108内部に画定された水平方向に向いた第2の吐出流供給通路194とによって、歯車ポンプ152から外方に向かって導かれることも明らかである。水平方向に向いた第2の吐出流供給通路194の下流端部は、やはり接着剤マニホルド108内部に画定された、鉛直方向に向いた第3の吐出流供給通路196の上流端部に流体的に接続されており、そして鉛直方向に向いた第3の吐出流供給通路196の下流端部は、接着剤マニホルド108内部に画定された、水平方向に向いた第4の吐出流供給通路198の上流端部に流体的に接続されている。吐出装置又はアプリケータ110の上側左中央部分内部に画定された、水平方向に向いた第5の吐出流供給通路200の上流端部が、水平方向に向いた第4の吐出流供給通路198の下流端部に流体的に接続されているのに対して、水平方向に向いた第5の吐出流供給通路200の下流端部は、歯車ポンプ150と作業的に連携する水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182の流体的な接続と同様に、鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184のほぼ中央部分に、流体的に接続されている。
【0023】
上記のように、鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184の下流端部は、吐出装置又はアプリケータ110内部に画定された、水平方向に向いた第6の吐出流供給通路186の中央部分に流体的に接続されている。そして、水平方向に向いた第6の吐出流供給通路186は最終的には、分配ノズル部材188に通じているが、しかし鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184の反対側の端部は、孔208内部に配置された圧力逃し栓202に流体的に接続されており、また圧力逃し栓202で事実上終わっている。その理由は、第1供給源S1から供給された第1のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、連携する分配ノズル188から放出又は分配されるように、第1歯車ポンプ集成体104のポンプ150のうちの1つによってポンピングされるようになっている場合、通常は第2供給源S2から第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の供給流を受け取ることになる第2歯車ポンプ集成体106のポンプ152のうちの連携するポンプは使用されず、第2供給源S2から第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の供給流を事実上受け取ることがなく、そして第2歯車ポンプ集成体106から取り外されるようになっているからである。従って、第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、第2歯車ポンプ集成体106を構成する4つのポンプ152のうちのこの特定のポンプからポンピングされることはないので、栓202は、供給源S2に戻るように流体的に接続されるように適合された、鉛直方向に向いた第5の吐出流供給通路184の上端部を事実上閉じるために使用される。他方において、第1のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、第1歯車ポンプ集成体104のポンプ150のうちの特定のポンプによってポンピングされるようになっているので、電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190がその閉位置に動かされて、第1歯車ポンプ集成体104の特定の歯車ポンプ150によって分配ノズル部材188へポンピングされるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のさらなる分配が許されなくなると、第1のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、圧力逃し弁集成体191を通して、第1のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の第1供給源S1に戻すか又は逃がすことができる。
【0024】
さらに言うまでもないことだが、逆の状況も同様に真である。すなわち、歯車ポンプ152のうちの特定のポンプが第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を、分配ノズル部材188に向かってポンピングするようになっていて、第1歯車ポンプ集成体104のその連携する歯車ポンプ150が使用されず、第1歯車ポンプ集成体104から取り外されている場合、圧力逃し弁集成体191は今や、栓202が示されている位置、すなわち孔208内部に配置され、そして栓202は、圧力逃し弁集成体191が示されている位置、すなわち孔210内部に配置される。このように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190がその閉位置に動かされて、第2歯車ポンプ集成体106の特定の歯車ポンプ152によって分配ノズル部材188へポンピングされるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料のさらなる分配が許されなくなると、第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、圧力逃し弁集成体191を通して、第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の第2供給源S1に逃がすか又は戻すことができる。
【0025】
引き続き図3を参照すると、今事実上説明したように、2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は熱可塑性材料のうちの1種を下側の基体又は製品上に堆積させることが望まれる特定のパターン又は場所に応じて、ホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の堆積プロセス中の特定の時点で、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の例えば4つの特定のポンプ150,152のうちの異なる複数のポンプが利用されることになることも注目される。第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106のポンプ150,152のうちの特定の複数のポンプを使用することと相俟って、第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106のポンプ150,152の対が、同じ吐出装置又はアプリケータ110を事実上共有することになるのは明らかである。使用される又は使用されない第1及び第2の歯車ポンプ集成体104,106の4つのポンプ150,152と相俟って、例えば符号204,206で示したような一対の栓をそれぞれ例えば、吐出流供給通路182,200内部に設置することにより、その特定の吐出流供給通路182,200からの流体流を事実上ブロック又は制約することができる。これも注目されていることだが、栓204,206との関連において、第1又は第2のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料をポンピングするために使用されないポンプ150,152のうちの特定のポンプは、第1又は第2の歯車ポンプ集成体104,106から取り外されていることが望ましい。
【0026】
従って、前述の吐出流供給通路内部に栓204,206を具体的に設置することに応じて、第1又は第2の歯車ポンプ集成体104,106に由来する2つの異なるポンプは、吐出されたホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を、択一モードで、同じ分配ノズル188を通して、又は図4との関連においてさらに十分に説明するように、別個の独立した分配ノズル188を通して放出することができる。さらに、例えば、2種のホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を合体させることが望まれる場合、例えば二元接着剤又は熱可塑性材料が基体又は製品上に堆積されるようになっているときには、第1又は第2の歯車ポンプ集成体104,106に由来する2つの異なるポンプは、これらの吐出されたホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を、同じ分配ノズル188を通して同時に放出することができる。後者の例は、例えば接着剤及び触媒を含む二元エポキシ、又は冷凍設備又はシステム内部で利用される好適なガスケットを形成するために利用できるポリマー及び発泡剤を含む。接着剤マニホルド108内に画定された、鉛直方向に向いた第3の吐出流供給通路196内、及び吐出装置又はアプリケータ110内に画定された、水平方向に向いた第6の吐出流供給通路186内に、付加的な永久的な栓203,205をそれぞれ配置することにより、このような吐出流供給通路の上流端部をブロックして、ホットメルト接着剤又は熱可塑性材料の漏れがないようにすることも注目される。
【0027】
最後に、前述のように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190について手短に説明する。吐出装置又はアプリケータ110には孔212が設けられており、この孔内には、ボール弁部材216を含む弁メカニズムが配置されるように適合されている。ボール弁部材216は、これがその上昇した閉位置に配置されているときには弁座220の下側部分に係合するように適合されており、そしてさらに、ボール弁部材216が、鉛直方向に向いた弁ステム224の下端部に固定的に取り付けられているのが判る。弁ステム224の上端部は、ピストン部材228内部に固定的に取り付けられており、ピストン部材228は通常は、コイルばね232によって、その上昇位置又は最上位置に向かってバイアス又はアシストされている。電気制御式のソレノイド作動型制御弁集成体190はさらに、ソレノイド・アクチュエータ236と、制御空気入口ポート240とを含む。制御空気入口ポート240は、ソレノイド・アクチュエータ236内部に配置された流体通路(しかし明確さのために図示していない)によって、一対の制御空気出口ポート244,246に流体的に接続されている。制御空気出口ポート244,246は、ソレノイド・アクチュエータ236を弁集成体190のピストン・ハウジング252に流体的に接続し、そして言うまでもなく、ソレノイド・アクチュエータ236の内部には好適な弁メカニズムが配置されているが、これらは明確さのために図示していない。弁メカニズムはそれぞれ、制御空気入口ポート240から制御空気出口ポート244,246への入来制御空気の流れを制御する。こうして、制御空気は事実上、ピストン部材228の上面部分又は下面部分に作用し、そしてこれにより、ピストン部材228の鉛直方向配置を制御する。ピストン部材228は、弁座220に対するボール弁部材216の配置を制御する。従って、ボール弁部材216は、区別可能な閉状態又は開状態で択一的に配置される。閉状態は、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の流れが分配ノズル部材188に向かうのを防止し、そして開状態は、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の流れが分配ノズル部材188に向かうのを許す。最後に、一対のマフラー256,258を制御空気入口240と作業的に連携させることにより、ピストン部材228をその上側位置と下側位置との間で動かしてボール弁部材216をそれぞれその閉位置と開位置との間で動かすときに、排出される制御空気の音を事実上遮音する。
【0028】
本発明の新しい改善された計量システム100の構造的構成部分のほぼ全てに関して説明してきたが、本発明の新しい改善された計量システム100の1つの特定の作業モードについて、主として図4を参照しながら、しかも図2と関連させながらここで手短に説明する。このような図4を参照すると、例えば、2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、供給源S1,S2から新しい改善された計量システム100内に供給されること、そしてホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、それぞれフィルタ・ブロック102内に配置された一対のフィルタ部材300,302をそれぞれ通過することが判る。フィルタ部材300,302からは、供給源S1,S2に由来する2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が、例えば第1の歯車ポンプ集成体104の歯車ポンプ150a,150b,150c,150d、並びに第2の歯車ポンプ集成体106の歯車ポンプ152a,152b,152c,152dに供給されることが判る。
【0029】
歯車ポンプ150a,150b,150c,150dからのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出供給流がそれぞれ、図3との関連において開示され記載されたそれぞれの吐出流供給通路に沿って、そして電気制御式のソレノイド作動型制御弁190a,190b,190c,190dを介して、分配ノズル188a,188b,188c,118dに向かって導かれるのがさらに判る。同様に、歯車ポンプ152a,152b,152c,152dからのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出供給流はそれぞれ、図3との関連において開示され記載された種々の吐出流供給通路に沿って、そして電気制御式のソレノイド作動型制御弁190a,190b,190c,190dによって、分配ノズル部材188a,188b,188c,188dに向かって導かれる。思い出すべきなのは、別々の独立した異なる源S1,S2から流れる特定のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料がただ、特定のポンプ150a,152a,150b,152b,150c,152c,150d,152dによってポンピングされ、そしてポンプのうちの特定のものと作業的及び流体的に連携する供給通路182,200のそれぞれ一方の内部に、構造栓204,206の一方が設置されているか否かに応じて、特定の吐出装置又はアプリケータ188a,188b,188c,188dに導かれるだけであることである。
【0030】
従って、例えば電気制御式のソレノイド作動型制御弁190aが閉位置に動かされると、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料をポンピングした一対の歯車ポンプ150a/152aの一方からの、上記構造栓204,206によって通流を許されたホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出供給流は事実上ブロックされ、流路184a内に送り返され、これにより吐出供給流は、フィルタ・ブロック102のフィルタ部材300又は302のうちの一方に戻るように、図3に開示された圧力逃し弁191a、及び戻り通路又は再循環通路160a/160bのうちの一方を通って導出されることが明らかである。同様に、例えば電気制御式のソレノイド作動型制御弁190bが閉位置に動かされると、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料をポンピングした一対の歯車ポンプ150b/152bの一方からの、ここでもやはり構造栓の具体的な個所に応じたホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出供給流は事実上ブロックされ、流路184b内に送り返され、これにより吐出供給流は、フィルタ・ブロック102のフィルタ部材300又は302のうちの一方に戻るように、図3に開示された圧力逃し弁191b、及び戻り通路又は再循環通路160a,160bのうちの一方を通って導出される。歯車ポンプ150c,152c、及びポンプ150d,152d、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190c,190d、及び圧力逃し弁191c,191dとの関連において、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の同様の作業及び流体流も、もちろん容易に達成することができる。第1の歯車ポンプ集成体104内部の歯車ポンプ150の全てに、第1の供給源S1からのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されるので、第1の歯車ポンプ集成体104を構成する歯車ポンプ150の全てから第1の供給源S1へ再循環されるか又は戻されるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の全ては事実上、共通の戻り流路又は再循環流路160aによって再循環されるか又は戻されることが明らかである。同様に、第2の歯車ポンプ集成体106を構成する歯車ポンプ152の全てに関しても、第2の歯車ポンプ集成体106を構成する歯車ポンプ152の全てから第1の供給源S2へ再循環されるか又は戻されるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の全ては事実上、共通の戻り流路又は再循環流路160bによって再循環されるか又は戻される。
【0031】
本発明の原理及び教示内容に従って構成された新しい改善された計量システム100によって、図2及び3に示されたように基体又は製品154上へホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を放出、分配、又は堆積するために、分配ノズル部材188a,188b,188c及び118dから、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を吐出又は分配する作業は、事実上3つの作業状態を達成することができる。第1作業状態は、例えば、今説明したように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190aの第1の弁がその開位置に動かされており、これにより、分配ノズル部材188aからのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出流が、供給源S1によって供給されるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料であるような状態である。ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、吐出装置又はアプリケータ110の上側左中央部分内部に画定された水平方向に向いた第5の吐出流供給通路200内部に栓部材206(全て図3に示されている)を設置し、そしてやはり図3に開示されている吐出装置又はアプリケータ110内部に画定された水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182から栓204を取り外す結果として、供給源S1から分配ノズル部材188aへ流れることが許される。加えて、圧力逃し弁191aは吐出装置又はアプリケータ110の孔210内部に配置されており、そして圧力逃し栓202は、吐出装置又はアプリケータ110の孔208内部に配置されている。
【0032】
第2作業状態は、例えば今説明したように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190aの第1の弁がその開位置に動かされてはいるが、しかし栓部材204が、今や水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182内部に設置されており、そして栓206が、吐出装置又はアプリケータ110の上側左中央部分内部に画定された水平方向に向いた第5の吐出流供給通路200から取り除かれている(全て図3に示されている)状態である。従って、ポンプ152a及び分配ノズル部材188aからのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出が今や許され、促進される。加えて、圧力逃し弁191aが今や吐出装置又はアプリケータ110の孔208内に配置されており、そして圧力逃し栓202が今や吐出装置又はアプリケータ110の孔210内部に配置されていることにより、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190aが閉位置に動かされているときには、フィルタ・ブロック302へ戻されるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の戻し流又は再循環流が許される。
【0033】
第3作業状態は、例えば今説明したように、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190aの第1の弁がその開位置に動かされてはいるが、しかし栓部材204,206がそれぞれの吐出流供給通路から取り外されており、これにより、供給源S1,S2からの両方のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は今や、分配ノズル部材188aに向かって導き、このノズル部材188aから外方に向かって分配することができる。上記のように、このような環境は、例えば二元接着剤、又は共通の基体上に堆積させるための他の構成材料又は組成物を分配することが望まれる場合に達成することができる。後者の例は、例えば接着剤及び触媒を含んでよい二元エポキシ、又は冷凍システム又は設備内部で利用される好適なガスケットを形成するために利用できるポリマー及び発泡剤である。歯車ポンプ150b,152b,150c,152c,150d,152dとの関連において、また分配ノズル部材188b,188c及び118d、電気制御式のソレノイド作動型制御弁190b,190c,190d、圧力逃し弁191b,191c,191d、などとの関連において、同様の作業を達成できることはもちろん明らかである。これも言うまでもないが、説明及び図面は、それぞれ種々の歯車ポンプ150,152を含む2つの歯車ポンプ集成体104,106を用意することに向けられているが、付加的な歯車ポンプを含む付加的な歯車ポンプ集成体を計量システム100内にもちろん組み込むことができる。このような付加的な歯車ポンプ集成体、これらの連携する歯車ポンプ、電気制御式のソレノイド作動型制御弁、及び逃し弁を計量システム100に加えることにより、予め決められた所要又は所望のパターンに基づいて、又は予め決められた所要又は所望の場所に、所望される通り又は必要とされる通りに、付加的なホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が提供される。
【0034】
図2に戻ると、既に説明したもの以外の付加的な作業状態を、計量システム100によって、本発明の原理及び教示内容に従って容易に達成できることは明らかである。より具体的には、歯車ポンプ集成体104,106のそれぞれの集成体が例えば、図1及び2内に開示されているように互いに並列(サイド・バイ・サイド)に配置された4つの歯車ポンプ150,152を含むことを思い出すことができる。明確さのために、そして、本発明の計量システム100の付加的な作業状態を示すために、それぞれの歯車ポンプ集成体104,106の4つの歯車ポンプは、歯車ポンプ150a,150b,150c,150d,152a,152b,152c,152dと呼ぶ。加えて、歯車ポンプ150a,150b,150c,150d,152a,152b,152c,152dのそれぞれのポンプは、これと作業的に連携する電気制御式のソレノイド作動型制御弁190/150a,190/150b,190/150c,190/150d、190/152a,190/152b,190/152c,190/152dを有している。これらのうちのいくつかは図4に示されている。歯車ポンプ150a,150b,150c,150d,152a,152b,152c,152dの並列配置が、好適な個々の分配ノズル部材188/150a,188/150b,188/150c,188/150d,188/152a,188/152b,188/152c,188/152dから、下側の製品又は基体154上へのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の並列堆積物をもたらすか又は可能にすることにより、下側の製品又は基体154上にホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の並列のレーン又は長手方向に延びるストリップ266,268,270,272を事実上画定することがさらに明らかである。
【0035】
再び図2を参照すると、下側の製品又は基体154上に堆積された特定タイプのホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の全幅は変化し得ることがさらに明らかである。すなわち、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、符号274におけるように2つのレーン268,270をまたがって延び、又は例えば符号266又は272において開示されているように単一のレーンだけを事実上占有するように比較的狭く形成し、又はレーン268,270,272,274のうちのいずれか1つ又は2つ以上の内側に堆積することにより、製品又は基体154上の種々異なる個所に種々異なるパターン又は混合パターンを達成することができる。これらは全て、歯車ポンプ150a,150b,150c,150d,152a,152b,152c,152dのうちの特定のポンプが利用されているか否か、又は歯車ポンプ150a,150b,150c,150d,152a,152b,152c,152dのうちの特定のポンプによって供給源S1,S2から供給された第1又は第2のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の吐出流が、それぞれの電気制御式のソレノイド作動型制御弁190a,190b,190c,190dの作動により、それぞれの分配ノズル部材188a,188b,188c及び118dに流れるのを許されているか否か、に依存して実現され、そして、これらは全て、吐出装置又はアプリケータ110内部に画定された、水平方向に向いた第4の吐出流供給通路182a,182b,182c,182d内部、又は水平方向に向いた第5の吐出流供給通路200a,200b,200c,200d内部の栓204a,204b,204c,204d,206a,206b,206c,206dを所定の通り又は選択的に配置し、また、好適な孔208a,208b,208c,208d,210a,210b,210c,210d内部にそれぞれの圧力逃し弁191a,191b,191c,191d、及びそれぞれの圧力逃し栓202a,202b,202c,202dを配置した結果として実現される。
【0036】
このように、本発明の原理及び教示内容に従って、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の、新しい改善された分配システムであって、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプを利用すること、又は2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は熱可塑性材料を供給する2つの別々の独立した流体供給通路を備えた2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットを利用することを含むシステムが開示されていることが判る。ポンプセットは、各歯車ポンプセットのうちの1つのポンプにそれぞれ接続された共通又は共有の吐出装置又はアプリケータから共通の基体上へ、正確に計量された量の2種の別々の独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を吐出又は放出するように適合されている。
【0037】
さらに、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプから、又は、2種の別々の異なる独立したホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料が供給されている2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから放出された正確に計量された量のホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料を、好適な吐出装置又はアプリケータを介して共通の基体上に事実上独立して放出又は吐出し得ることにより、結果として、予め決められた所要又は所望のパターンに基づいて、又は予め決められた所要又は所望の場所に、2種の異なる接着剤又は他の熱可塑性材料がもたらされる。さらに、2つの別々の独立した回転歯車型ポンプ、又は2つの別々の独立した回転歯車型計量ポンプセットから分配された、正確に計量された量の2種の別々の独立した異なるホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料は、事実上合体された吐出流を形成することもでき、この場合、吐出流は、共通又は共有の吐出装置又はアプリケータからの、ホットメルト接着剤又は他の熱可塑性材料の放出又は吐出体積が、例えば二元接着剤、又は共通の基体上に堆積させるための他の構成材料又は組成物を事実上形成するように合体される。後者の例は、例えば接着剤及び触媒を含んでよい二元エポキシ、又は冷凍設備又はシステム内部で利用される好適なガスケットを形成するために利用できるポリマー及び発泡剤である。
【0038】
本発明のシステムは、基体と、この基体に塗布された2種の材料とを有する物品を製造する方法を実施するために使用される。このような方法において、計量流体分配システム100を用意する。システムは、それぞれ第1流体及び第2流体を供給するための第1及び第2供給源と、少なくとも1つの分配ノズル部材を有する吐出装置と、それぞれの供給源から上記少なくとも1つの分配ノズルへ第1及び第2の流体をポンピングするための少なくとも2つのポンプとを有している。
【0039】
少なくとも2つのポンプは少なくとも1つの分配ノズル部材に近接している。吐出流供給通路は、少なくとも2つのポンプを少なくとも1つの分配ノズル部材に相互接続し、そして流れ制御要素が、少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから少なくとも1つの分配ノズル部材への第1及び第2流体の通流を選択的に制御する。
【0040】
分配システムは、少なくとも3つの分配状態、つまり第1流体が、少なくとも2つのポンプのうちの第1のポンプから少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第1状態、第2流体が、少なくとも2つのポンプのうちの第2のポンプから少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第2状態、及び第1及び第2流体が、少なくとも2つのポンプのうちの第1及び第2のポンプから該少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第3状態を有するように形成されている。
【0041】
この方法はさらに、機械方向で流体分配システムの傍らを通過するように、基体を搬送し、そして第1流体、又は第2流体、又は第1流体と第2流体とを、複数のセグメントを成すように基体に塗布することを含む。各セグメントは、単位長さ当たり所定の体積を有し、そしてパターンを画定するために機械方向の長さに沿って塗布される。パターンは、第1流体又は第2流体が他方の流体なしで存在する少なくともいくつかの区域を含む。
【0042】
模範的なパターンが図5A〜5Dに示されている。図5Aには、ウィンドウ・ボックス・パターン400が示されている。ここでは、第1の流体は符号402で示された区域に存在することができ、そして第2の流体は符号404で示された区域に存在することができる。当業者には明らかなように、符号404で示された区域は、第1の流体及び第2の流体の両方で形成することができ、或いは図示のように、第1の流体だけで形成することもできる。
【0043】
図5Bにおいて、はしごパターン500が示されている。このパターンでは、第1の流体は符号502で示された区域に存在することができ、そして第2の流体は符号504で示された区域に存在することができる。言うまでもなく、符号506で示された区域は、第1の流体及び第2の流体の両方で形成することができ、或いは、第1又は第2の流体だけで形成することもできる。
【0044】
図5Cでは、縞状パターン600が示されている。このパターンでは、第1又は第2の流体が、符号602で示されているように機械方向で細長く塗布されており、第2の流体は符号604におけるような不連続な区域内で塗布されている。言うまでもなく、符号604で示された区域内には、第1の流体は所望の通り存在しても存在しなくてもよい。
【0045】
最後の模範的なパターンの場合、自由形状のパターン700が図5Dに示されている。この場合、第1の流体は連続的であり、符号702で示された区域内に存在しており、そして第2流体は、符号704で示されているようにエッジに沿って(所定のパターンで)存在している。
【0046】
このようなものとして、流体(第1及び第2の両方の流体)が機械方向で不連続的であり得ることは明らかである。また流体は横方向でも不連続的であり得る。加えて、流体(ここでもやはり第1及び第2の両方の流体)は、機械方向及び横方向の両方において不連続的であり得る。
【0047】
流体は、接触(例えばスロット・コーティング)塗布、又は非接触(例えばスプレーコーティング)塗布を含む種々様々な方法で塗布することができる。流体は、少なくともいくつかの区域で互いに合致した状態で塗布することができる。
【0048】
加えて、所望の場合、第1及び第2の流体のうちの一方又は両方の体積は、機械方向の1セグメントの少なくとも所定の長さにわたって単位長さ当たりで増大させることができる。そして、第1及び第2の流体のうちの一方又は両方の体積は、横方向の複数セグメントの少なくとも所定の長さにわたって単位長さ当たりで増大させることもできる。
【0049】
好ましい方法の場合、計量流体分配システムは、第1及び第2の流体のそれぞれと連携する少なくとも2つの分配ノズルと、少なくとも2つのポンプとを含む。このような方法では、通路はマニホルド内部、好ましくは、膨張を可能にしない非可撓性マニホルド内部に配置されている。
【0050】
この方法は、基体と、第1又は第2の流体、又は第1及び第2の流体とに部材、例えば可撓性部材(例えば不織布又は他の布地状部材、弾性部材など)を被せる工程を含むこともできる。本発明の方法を用いて物品を形成することができる。
【0051】
言うまでもなく、上記教示内容に照らして、本発明の多くの変更及び改変が可能である。従って、添付の特許請求の範囲の中で、本発明は、具体的にここで記載された以外の形態で実施されてよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体分配システムであって、
分配されるべき第1流体を供給するための第1供給源と、
前記第1流体とは異なる、分配されるべき第2流体を供給するための第2供給源と、
少なくとも1つの分配ノズル部材を有する吐出装置と、
前記前記第1供給源及び前記第2供給源から前記少なくとも1つの分配ノズルへ前記第1流体及び前記第2流体をポンピングするための少なくとも2つのポンプと、
前記第1流体及び前記第2流体を前記少なくとも1つの分配ノズル部材に供給するように、前記少なくとも1つの分配ノズル部材に少なくとも2つのポンプを流体的に相互接続する吐出流供給通路と、
前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び第2流体の通流を選択的に制御するために、前記吐出流供給通路の内部に配置された手段と、
前記流体分配システムが3つの分配状態、つまり第1状態、第2状態、及び第3状態を達成するのを可能にするために、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段と、前記少なくとも1つの分配ノズル部材との間に挿入された弁手段とを含み、
前記第1状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第1流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第1のポンプから分配され、前記少なくとも1つの分配ノズル部材から外部へ分配されるのを可能にし、前記第2状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第2流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第2のポンプから分配され、前記少なくとも1つの分配ノズル部材から外部へ分配されるのを可能にし、前記第3状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第1流体及び前記第2流体の両方が、前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプから分配されるのを可能にする、
流体分配システム。
【請求項2】
前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプが、単一のポンプ集成体内部に配置されている、請求項1に記載の流体計量システム。
【請求項3】
前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプが、別々の第1のポンプ集成体及び第2のポンプ集成体の内部に配置されている、請求項1に記載の流体計量システム。
【請求項4】
前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するために前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第1流体及び前記第2流体のうちの一方の流体の吐出流供給をブロックすることによって前記第1流体及び前記第2流体のうちの第2の流体の分配を可能にするように、前記吐出流供給通路のうちの特定の通路内部に選択的に配置された一対の栓を含む、請求項1に記載の流体計量システム。
【請求項5】
前記弁手段が、電気制御式のソレノイド作動型制御弁を含む、請求項1に記載の流体計量システム。
【請求項6】
前記少なくとも2つのポンプが、分配されるべき正確に計量される量の流体を吐出するための回転歯車型計量ポンプを含む、請求項1に記載の流体計量システム。
【請求項7】
別々の前記第1のポンプ及び前記第2のポンプのセットのそれぞれのセットが、並列に配置された4つのポンプを含む、請求項3に記載の流体計量システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの分配ノズル部材が、並列に配置された4つの分配ノズル部材を含み、前記4つの分配ノズル部材は、基体が前記4つの分配ノズル部材を通過するのに伴って、長手方向に延びるストリップの形態で前記基体上に流体を分配するように、別々の前記第1のポンプ及び前記第2のポンプのセットのそれぞれのセットの前記4つのポンプにそれぞれ流体的に接続されている、請求項7に記載の流体計量システム。
【請求項9】
前記基体上に分配された前記長手方向に延びる前記流体のストリップは、前記第1流体及び前記第2流体の種々異なるパターンを前記基体上に、前記基体の種々異なる場所に堆積できるように、前記ポンプのうちのいずれがそれぞれの分配ノズル部材にその流体を吐出するのを許されるのかに応じて、前記第1流体及び前記第2流体のうちのいずれかを含むことができる、請求項8に記載の流体計量システム。
【請求項10】
前記第1のポンプ集成体及び前記第2のポンプ集成体は、単一の流体マニホルドに固定的に、しかし取り外し可能に取り付けられている、請求項3に記載の流体計量システム。
【請求項11】
流体分配システムを操作する方法であって、
分配されるべき第1流体を供給するための第1供給源を用意し、
前記第1流体とは異なる、分配されるべき第2流体を供給するための第2供給源を用意し、
少なくとも1つの分配ノズル部材を有する吐出装置を用意し、
前記前記第1供給源及び前記第2供給源から前記少なくとも1つの分配ノズルへ前記第1流体及び前記第2流体をポンピングするための少なくとも2つのポンプを用意し、
前記第1流体及び前記第2流体を前記少なくとも1つの分配ノズル部材に供給するように、前記少なくとも1つの分配ノズル部材に少なくとも2つのポンプを流体的に相互接続するための吐出流供給通路を用意し、
前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するために、前記吐出流供給通路の内部に手段を配置し、
前記流体分配システムが3つの分配状態、つまり第1状態、第2状態、及び第3状態を達成し得るように、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段と、前記少なくとも1つの分配ノズル部材との間に弁手段を挿入するステップを含み、
前記第1状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第1流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第1のポンプから分配され、前記少なくとも1つの分配ノズル部材から外部へ分配されるのを可能にし、前記第2状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第2流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第2のポンプから分配され、前記少なくとも1つの分配ノズル部材から外部へ分配されるのを可能にし、前記第3状態では、前記弁手段は開かれており、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するように前記吐出流供給通路の内部に配置された手段は、前記第1流体及び前記第2流体の両方が、前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプから分配されるのを可能にする、
流体分配システムを操作する方法。
【請求項12】
さらに、前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを、単一のポンプ集成体内部に配置するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
さらに、前記少なくとも2つのポンプのうちの前記第1のポンプ及び前記第2のポンプを、別々の第1のポンプ集成体及び第2のポンプ集成体の内部に配置するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
さらに、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するために前記吐出流供給通路の内部に配置された手段を、前記第1流体及び前記第2流体のうちの一方の流体の吐出流供給をブロックすることによって前記第1流体及び前記第2流体のうちの第2の流体の分配を可能にするように、前記吐出流供給通路のうちの特定の通路内部に選択的に配置された一対の栓として用意するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
さらに、前記弁手段を、電気制御式のソレノイド作動型制御弁として用意するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
さらに、前記少なくとも2つのポンプを、分配されるべき正確に計量される量の流体を吐出するための回転歯車型計量ポンプとして用意するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
さらに、別々の前記第1のポンプ及び前記第2のポンプのセットのそれぞれのセットを、並列に配置された4つのポンプとして用意するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
さらに、前記少なくとも1つの分配ノズル部材を、並列に配置された4つの分配ノズル部材として用意するステップを含み、前記4つの分配ノズル部材は、基体が前記4つの分配ノズル部材を通過するのに伴って、長手方向に延びるストリップの形態で前記基体上に流体を分配するように、別々の前記第1のポンプ及び前記第2のポンプのセットのそれぞれのセットの前記4つのポンプにそれぞれ流体的に接続されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
さらに、基体上に分配された前記長手方向に延びる前記流体のストリップのそれぞれが、前記ポンプのうちのいずれがそれぞれの分配ノズル部材にその流体を吐出するのを許されるのかに応じて、前記第1流体及び前記第2流体のうちのいずれかを含むことができるように、前記長手方向に延びる流体ストリップを形成することにより、前記第1流体及び前記第2流体の種々異なるパターンを前記基体上に、前記基体の種々異なる場所に堆積できるようにするステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記第1のポンプ集成体及び前記第2のポンプ集成体を、単一の流体マニホルドに固定的に、しかし取り外し可能に取り付けるステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
基体と、前記基体に塗布された2種の材料とを有する物品を製造する方法であって、
それぞれ第1流体及び第2流体を供給するための第1供給源及び第2供給源と、少なくとも1つの分配ノズル部材を有する吐出装置と、それぞれの供給源から前記少なくとも1つの分配ノズルへ前記第1流体及び前記第2流体をポンピングするための、前記少なくとも1つの分配ノズル部材に近接する少なくとも2つのポンプと、前記少なくとも2つのポンプを前記少なくとも1つの分配ノズル部材に相互接続する吐出流供給通路と、前記少なくとも2つのポンプのそれぞれ1つから前記少なくとも1つの分配ノズル部材への前記第1流体及び前記第2流体の通流を選択的に制御するための流れ制御要素と、を有する計量流体分配システムを用意し、
前記分配システムは、少なくとも3つの分配状態、つまり前記第1流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第1のポンプから前記少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第1状態、前記第2流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第2のポンプから前記少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第2状態、及び、前記第1流体及び前記第2流体が、前記少なくとも2つのポンプのうちの第1のポンプ及び第2のポンプから前記少なくとも1つの分配ノズルへ分配される第3状態を有するように形成されており、
機械方向で前記流体分配システムの傍らを通過するように、前記基体を搬送し、
前記第1流体、又は第2流体、又は第1流体と第2流体とを、複数のセグメントを成すように前記基体に塗布することを含み、
各セグメントは、単位長さ当たり所定の体積を有し、パターンを画定するために機械方向の長さに沿って塗布され、前記パターンは、前記第1流体又は第2流体が他方の流体なしで存在する少なくともいくつかの区域を含む、
基体と、前記基体に塗布された2種の材料とを有する物品を製造する方法。
【請求項22】
前記流体が機械方向で不連続的である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記流体が横方向で不連続的である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記流体が、機械方向及び横方向の両方で不連続的である、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第1流体及び前記第2流体の少なくともいずれか一方の流体は接触塗布にて塗布される、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記接触塗布はスロット・コーティング塗布である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1流体及び前記第2流体の少なくともいずれか一方の流体は非接触塗布にて塗布される、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記非接触塗布はスプレーコーティング塗布である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記パターンが、ウィンドウ・フレーム、はしご、及び階段状パターンのうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記第1流体及び前記第2流体の塗布が、少なくともいくつかの区域で互いに合致する、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記第1流体及び前記第2流体のうちの一方又は両方の体積は、機械方向の1セグメントの少なくとも所定の長さにわたって単位長さ当たりで増大させられる、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記第1流体及び前記第2流体のうちの一方又は両方の体積は、横方向の複数セグメントの少なくとも所定の長さにわたって単位長さ当たりで増大させられる、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
前記計量流体分配システムが、前記第1流体及び前記第2流体のそれぞれと連携する少なくとも2つの分配ノズルと、少なくとも2つのポンプとを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記吐出流供給通路はマニホルド内部に配置されている、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
前記基体と、前記第1流体又は第2流体、又は前記第1流体及び前記第2流体とに部材を被せる工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項36】
請求項21の方法によって形成された物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公表番号】特表2013−503033(P2013−503033A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526787(P2012−526787)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/042831
【国際公開番号】WO2011/025603
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】