説明

単分散粒子

本発明は、単分散粒子内に封入された少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む新規な単分散粒子と、新規な着色剤組成物と、基材の着色におけるその使用と、その着色剤組成物を使用して着色する(少なくとも部分的に)基材とに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単分散粒子に封入されている少量の少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む、新規な単分散粒子と、新規な着色剤組成物と、基材の着色におけるその使用と、その着色剤組成物を使用して着色する(少なくとも部分的に)基材とに関する。
【背景技術】
【0002】
発色団は、色を付与する材料である。色は、光の吸収または放出と、光子エネルギーの損失によって一般的には生じる。
【0003】
色は、また、例えば、可視光の波長に一致した寸法を有する非常に規則的な構造によって光が反射および/または回折する場合は、色を構造効果によっても生じ得る。かかる構造は、異なる角度から見たときに異なる色を示すことができ、この効果は、「構造色」として当技術分野で知られている。このようにして生じた色の例は、自然界に見出すことができ、例えば一部のチョウの羽、クジャクの羽毛、ウミネズミの毛、およびオパールなどの半貴宝石に見出すことができる。
【0004】
構造効果によって色を生ずるための組成物類は既知である。例えば米国特許第6756115号は、単分散球体と、この単分散球体の間の空間を部分的にまたは完全に占有する1つまたは複数のタイプのより小さいコロイド粒子とを含む乳光効果を発揮する粒子マトリックスについて述べており、このより小さいコロイド粒子は、所定の色彩効果を実現しかつマトリックスを1つに結合するために、球体と球体間の媒体との屈折率比を調節するものである。
【0005】
Muller他(Chem.Mater.2000、12、2508〜2512)は、不完全な光バンドギャップ構造および関連した染料光ルミネセンススペクトルの修正を示す染料を浸透させたポリ(メチルメタクリレート)オパール質フォトニックフィルムについて述べている。Muller他で使用された染料は、可視光を吸収しない蛍光染料である。
【0006】
WO2005/063902は、担体液体および単分散粒子を含むインクジェット組成物について述べている。単分散粒子は、基材表面に3D最密充填正規球状構造に配列することによって基材表面に塗布すると、3Dフォトニック結晶を形成する。WO2005/063902の一実施例では、黒色インクを光沢紙またはエイブリィビニルに印刷し、次いでポリメチルメタクリレート粒子を含むインク(しかし染料/顔料は含まない)で重ね刷りする。
【0007】
米国特許第6818051号は、乳光効果を発揮する粒子について述べている。粒子は、ドメインに関しては最密充填されておりかつ物理的または化学的修正によって機械的に安定化した3Dの規則正しく配列された構造内に単分散球体を含む。
【0008】
米国特許第6337131号は、シェル材料がフィルム形成可能であり、コアがシェルフィルム形成条件下で本質的に形状安定性であって、シェル材料によって最小限にしか膨潤しない2相系を形成することができるコアシェル粒子について記載している。そのコアおよびシェルの材料は、特定の屈折率差を有する。米国特許第6337131号は、コアシェル粒子が暗色基材に適用されたときに、印象的な角度依存性の色変化が得られることに言及している。
【0009】
米国特許第6894086号は、マトリックス中に保持された規則正しい周期的な粒子の配列を含む着色剤であって、そのマトリックスおよびその粒子が屈折率に特定の差を有する着色剤を開示している。米国特許第6894086号の一実施例では、その着色剤は黒色ベースコート上に塗られた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6756115号
【特許文献2】WO2005/063902
【特許文献3】米国特許第6818051号
【特許文献4】米国特許第6337131号
【特許文献5】米国特許第6894086号
【特許文献6】PCT/EP2006/010882
【特許文献7】米国特許第6800709号
【特許文献8】米国特許第4775520号
【特許文献9】米国特許第4911903号
【特許文献10】米国特許第5540951号
【特許文献11】US2006002875
【特許文献12】WO2006/045567
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Muller他、Chem.Mater.2000、12、2508〜2512
【非特許文献2】M.Egen、R.Zentel、Macromol.Chem.Phys. 2004、205、1479〜1488
【非特許文献3】Stober、Fink、およびBohn、J.Colloid Interface Sci. 1968、26、62
【非特許文献4】Bogush他、J.Non-Crys.Solids 1988、104、95
【非特許文献5】Zentel他、Chemistry of Materials、12(8): 2508
【非特許文献6】Denkov他、「Two-Dimensional Crystallization」、Nature、Vol.361、p.26(1993)
【非特許文献7】Jiang他、「Template-Directed Preparation of Macroporous Polymers with Oriented and Crystalline arrays of Voids」、Journal of the American Chemical Society、Vol.121、pp.11630〜11637(1999)
【非特許文献8】Nagayama他、J.Phys.: Condens.Matter; 1994(6)、A395
【非特許文献9】Colvin他、Phys.Rev.B; 2001(64)、205103
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前述の従来技術の文献はどれも、本明細書で定義されている広域スペクトル吸収体造影剤を含む着色剤組成物、即ち可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光の実質的に全てを吸収しかつ/または有機物である着色剤組成物については開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者等は、今や、単分散粒子内に封入される、少量の少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む新規な単分散粒子を提供した。かかる封入された単分散粒子は、例えば上で述べた従来技術の組成物と比較して、高い構造色彩効果を発揮する着色剤組成物をもたらす。本発明の単分散粒子は、製造するのが容易である。さらに、取扱いが容易であり、それほど規則正しくない結晶が単分散粒子から形成される場合であっても色彩効果は優れている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一態様によれば、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が粒子内に封入されている、コロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子であって、
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、97〜99.999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜3重量%の封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含むことを特徴とする単分散粒子が提供される。
【0015】
本発明の目的は、着色した粒子を製造することではなく、色彩効果がコロイド結晶配列によって達成される無色の粒子を製造することである。それ故、上記単分散粒子中に封入される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の量は、多すぎてはならない(該単分散粒子の全重量に対して3重量%未満)。その量は、該広域スペクトル吸収体造影剤および/または該広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体の吸収係数によって変動する。
【0016】
重量パーセンテージは、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む単分散粒子の全重量を基準とする。したがって、(i)と(ia)の重量%の和は100%であることは明らかである。
【0017】
本発明のさらなる態様によれば、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が粒子内に封入されているコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子であって、
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、99〜99.999重量%、好ましくは99.5〜99.9999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜1重量%、好ましくは0.0001〜0.5重量%の封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含むことを特徴とする単分散粒子が提供される。
【0018】
さらなる実施形態は、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が粒子内に封入されているコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子であって、
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、97〜99.9999重量%、好ましくは99〜99.999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%の封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含むことを特徴とする単分散粒子に関するものであり、但し、PCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1は、保護の範囲から除外されることを条件とする。
【0019】
さらなる実施形態は、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が粒子内に封入されているコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子であって、
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、97〜99.9999重量%、好ましくは99〜99.999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%の封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含むことを特徴とする単分散粒子に関するものであり、但し、該封入されている単分散粒子は、メチルメタクリレートおよびアリザリンブルーブラックからなるものではないことを条件とする。
【0020】
それは、アリザリンブルーブラックを含有する広域スペクトル吸収体造影剤類とそれらの前駆体類との混合物類は、保護の範囲から除外されないことを意味する。
【0021】
アリザリンブルーブラックは、C.I. Mordant Black 13 (C.I. 63615)である。
【0022】
「単分散粒子材料」という用語は、該広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の該前駆体を封入し、単分散粒子を形成する材料を意味する。
【0023】
その単分散粒子は、同じ材料から形成することができるし、それらは異なる材料からも形成することができる。
【0024】
「単分散粒子」という用語は、粒子の少なくとも60%が指定された粒度範囲内に含まれている粒子を意味する。例えば単分散粒子は、好ましくは2乗平均平方根(rms)のずれが10%未満、より好ましくはrms直径のずれが5%未満である直径を有する。
【0025】
「封入された」という用語は、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が、単分散粒子内に閉じ込められまたは埋め込まれることを意味する。広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は(多かれ少なかれ)、単分散粒子内に均一に分布される。これは、それが単分散粒子の一部において大部分が濃縮されることはないことを意味する。
【0026】
一般的に、単分散粒子は、可視光の波長に相当する範囲内の波長を有する光を、反射および/または回折するコロイド結晶を形成することが可能である。
【0027】
適切な単分散粒子は、一般的には約1μm未満でありかつ約1nm超であるrms直径を有し、したがって「ナノ粒子」として分類される。特に単分散粒子は、100nm超、好ましくは120nm超のrms直径を有することができる。好ましくは、該単分散粒子は、900nm未満のrms直径を有してよく、好ましくは800nm未満である。より好ましくは、該単分散粒子のrms直径は、120nmから800nmまでの範囲内である。
【0028】
本発明の着色剤組成物に使用するのに適する単分散粒子は、様々な幾何形状のものであり得る。その粒子は、任意の幾何学的な形を有することができる。例えば、該単分散粒子は、針、プレート、および/またはロッドとして成形してよく、かつ/あるいは実質的に球状であり得る。単分散粒子の形状は、本発明の着色剤組成物におけるその有効性に著しい影響を及ぼすことはない。
【0029】
本発明による単分散粒子は、コア/シェル粒子ではない。コア/シェル粒子は、(少なくとも)2層、即ちそのコアおよびそのシェルからなるのに対し、本発明の粒子は、1層からなるのみである。広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子の中央(または単分散粒子の別の部分)で濃縮されない。単分散粒子全体に分布される。通常は、その内部に均一に分布している。
【0030】
したがって、本発明のさらなる実施形態は、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体が封入されかつ広域スペクトル吸収体造影剤が単分散粒子全体にわたって分布している単分散粒子に関する。
【0031】
本発明の一態様では、単分散粒子は実質的に球状である。「実質的に球状」という用語は、粒子が球状またはほぼ球状であることを意味する。言い換えれば、当業者であれば理解するであろうが、この態様において粒子は全てが真球ではあり得ない。
【0032】
本発明の着色剤組成物に使用するのに適した単分散粒子は、有機および無機材料を含めた任意の適切な材料から作製することができる。例えば、適切な有機材料としては、ラテックス、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子類などの有機ポリマー粒子類、それらのヒドロゲルコロイドおよび共重合体:ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリル酸)ヒドロキシプロピルセルロース、デキストランポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、およびデキストランヒドロキシルプロピルセルロースが挙げられる。また、前述のポリマーのモノマー単位を含むコポリマーも同様に、本発明で使用することができる。
【0033】
適切な無機材料としては、金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属、および金属酸化物粒子類が挙げられる。適切な金属酸化物の例としては、例えば、Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3が挙げられる。適切な金属類の例としては、例えば、金、銅、および銀が挙げられる。
【0034】
「金属カルコゲナイド」という用語は、元素周期表(制定されたIUPAC命名法による)の第16族からの陰イオン、即ち、酸素、硫黄、セレン、テルリウム、およびポロニウムで形成された金属化合物類を意味する。
【0035】
「金属プニクタイド」という用語は、元素周期表(制定されたIUPAC命名法による)の第15族からの陰イオン、即ち、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、およびビスマスで形成された金属化合物類を意味する。
【0036】
本発明の一態様では、単分散粒子は、上で列挙したような有機ポリマー粒子を含む。特に単分散粒子は、ポリスチレンおよびポリ(メチルメタクリレート)から選択される有機ポリマーを含むことができる。そのような有機ポリマー粒子は、調製するのが容易であり、かつ広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を容易にドープして(例えば界面活性剤を含まない乳化重合によって)、即ち造影剤が封入されるようにすることができるので、有利である。これにより、造影剤の濃度の効果的な制御が可能となる。
【0037】
単分散粒子は市販されており、当技術分野で知られている方法によって調製することができる。
【0038】
有機ポリマー粒子から作製された単分散粒子は、乳化、分散、または懸濁重合を使用して、分散液として調製することができる。
【0039】
例えば米国特許第6800709号は、シクロデキストリンの存在下、水をベースにした系での疎水性モノマーのフリーラジカル重合または共重合による、狭い粒度分布を有する単分散粒子の調製について記載している。適切な疎水性モノマー類としては、スチレン類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリレート、メタクリレート、メタクリルアミド、アクリルアミド、マレイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、モノアルキルマレエート、ジアルキルマレエート、フッ素化アクリレート、およびフッ素化メタクリレートが挙げられる。
【0040】
単分散ポリ(メチルメタクリレート)複合体は、M.Egen、R.Zentel(Macromol.Chem.Phys. 2004、205、1479〜1488)により記載されているプロセスに従って調製してもよく、またはDuke Scientific Corporationから市販されている。
【0041】
広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子内に封入される場合、この単分散粒子は、一般的には広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の存在下で形成される。例えば、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤(染料など)および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を封入する単分散有機ポリマー粒子(ポリスチレンまたはポリ(メチルメタクリレート)粒子など)は、以下でより詳細に述べるように、界面活性剤を含まない乳化重合を使用して調製することができる。
【0042】
シリカ粒子など、無機材料から作製された単分散粒子は、ゾルゲル法を使用する分散体として調製することができる。例えば、単分散シリカ球体は、Stober、Fink、およびBohn(J.Colloid Interface Sci. 1968、26、62)による周知のプロセスに従って調製することができる。このプロセスは、後にBogush他(J.Non-Crys.Solids 1988、104、95)により改良された。あるいはシリカ粒子は、Blue Helix,Limitedから購入することができ、または米国特許第4775520号および米国特許第4911903号に記載されているプロセスによって、新たに調製することができる。
【0043】
単分散シリカ球体は、水性アンモニア媒体中での、テトラアルコキシシランの加水分解重縮合によって製造することもでき、1次粒子のゾルが最初に生成され、次いで得られたシリカ粒子が、テトラアルコキシシランの連続的な制御された添加によって所望の粒度になる。このプロセスによれば、0.05と10μmの間の平均粒径を有しその標準偏差が7%未満である単分散シリカ球体を製造することが可能である。
【0044】
単分散粒子の表面は、様々な効果が実現されるように改質することができる。単分散粒子の表面の基は、化学反応を行うことによって改質および/または変化させることができる。例えば単分散粒子は、カルボン酸基、硫酸基、またはアミン基などの荷電官能基を保持するように改質することができる。そのような改質は、当業者には周知であろう。
【0045】
「広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、
(a)可視光の波長に相当する範囲内の波長を有する実質的に全ての光を吸収し、
(b)拡散光を除外する
化合物を意味する。
【0046】
本発明に照らして、「広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、単一の広域スペクトル吸収体造影剤と同じ吸収特性を有する化合物の混合物も含む。そのような混合物は、依然として拡散光を除外しなければならない。これは、そのような混合物の単一の化合物それぞれが、明確な領域の光のみ吸収し、かつこれら化合物の組合せのみが広域スペクトル吸収体を提供することを意味する。それ故本発明のさらなる実施形態は、広域スペクトル吸収体造影剤が化合物の混合物であり、その混合物が単一の広域スペクトル吸収体造影剤と同じ吸収特性を有し、その混合物が粒子内に封入されているコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子にも関する。以下において、「広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、単一の化合物または複数化合物の混合物を常に意味する。
【0047】
広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体材料を封入することも可能である。その前駆体は、エネルギーの形(光(UV)、熱など)を使用することによって、広域スペクトル吸収体造影剤に変換される。この変換は、通常、封入プロセスの後で生じる。本発明に適した前駆体は、金属塩であり、好ましくは硝酸塩やハロゲン化物などの親水性金属塩である。好ましいハロゲン化物は、F、Cl、またはIであるが、Clは最も好ましいハロゲン化物である。その金属類は、例えば、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、貴金属類、希土類金属類、または遷移金属類である。適切な金属類は、例えばK、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、およびCdである。Ca、Mg、Al、Ag、およびZnが好ましい。非常に適切な金属塩類は、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Fe(特にFeCl2およびFeCl3)である。
【0048】
一例として、AgNO3は、コロイド銀に変換される。複数の前駆体を使用することも可能である。さらなる例として、FeCl2はFeCl3と同様に、Fe3O4および/または水酸化鉄に変換される。さらに、必要とされる広域スペクトル吸収体造影剤特性を有する1種または複数の前駆体と後に混合物を形成する別の化合物を使用することも可能である。以下において、「広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体」という用語は、単一の化合物または化合物の混合物を常に表す。
【0049】
これにより、純粋な材料としての広域スペクトル吸収体造影剤は、人の眼に黒色または暗色(例えば濃青色または濃紫色)に見えるように十分な光を吸収することを意味する。例えば、広域スペクトル吸収体造影剤は、380から780nmの範囲の波長を有する殆どの(特に全ての)光を吸収する。より具体的には、広域スペクトル吸収体造影剤は、380から780nmの範囲内の波長を有する光の少なくとも90%(好ましくは少なくとも95%、より好ましくは100%)を吸収する。
【0050】
「広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する実質的に全ての光を吸収しない(したがって、純粋な材料として、人の眼に黒色または暗色には見えない)薬剤を含むことは意図していない。この用語は、単一の蛍光染料や単一の顔料など、単一の蛍光剤を含むことも意図していない。しかし例えば、種々の吸収極大を有し、これら極大値の付加が広域スペクトル吸収体特性を有する様々な顔料の混合物を封入することは可能である。
【0051】
「有機広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、炭素、水素、酸素、窒素、および/または硫黄から選択される原子のみ含有する造影剤を意味する。「無機広域スペクトル吸収体造影剤」という用語は、金属原子類を含有する造影剤を意味する。
【0052】
本発明の組成物において、広域スペクトル吸収体造影剤は、一般的にはコロイド結晶によって拡散され、可視光の波長に相当する範囲内の波長を有する実質的に全ての光を吸収する。本明細書に定義された広域スペクトル吸収体ではない造影剤は、実質的に全ての拡散光は吸収しない。吸収されない拡散光は、コロイド結晶による可視光の直接反射および/または回折によって引き起こされた構造的色彩効果を弱める。
【0053】
広域スペクトル吸収体造影剤は、例えば、本発明の特許出願で定義される広域スペクトル吸収体造影剤の要件を満たす染料または顔料、あるいは染料の混合物または顔料および染料の混合物、ならびに顔料および染料の混合物であり得る。「染料」は、一般に、この染料が塗布される基材に対して親和性を有し、一般に溶液または油の形をとる。「顔料」は、一般に、この顔料が塗布される基材に対して親和性がなく、固体の形をとる。当業者には当然のことであろうが、造影剤の正確な物理的形態は、本発明に必須ではなく、この物理的形態は、この着色剤組成物を適切な基材に塗布する際に変えることができる。
【0054】
広域スペクトル吸収体造影剤は、単分散粒子内に封入される。広域スペクトル吸収体造影剤は、一般的には、コロイド結晶が形成される前に単分散粒子内に封入される。
【0055】
広域スペクトル吸収体造影剤は、任意の適切な方法で単分散粒子内に封入することができる。例えば、広域スペクトル吸収体造影剤の個々の粒子は、単分散粒子内に埋め込むことができる。本明細書において、単分散粒子内への造影剤の封入について言及する場合、それは前述の封入方法のただ1つまたは2つ以上による封入を指すことを意図している。
【0056】
広域スペクトル吸収体造影剤が単分散粒子内に封入される場合、生成された色は永続性である。さらに、造影剤の封入では、例えば任意の有毒なまたは望ましくない広域スペクトル吸収体造影剤材料が単分散粒子内に閉じ込められるので、したがって基材に着色剤組成物を塗布したときに環境に放出されないので環境上の利点をもたらす。
【0057】
広域スペクトル吸収体造影剤または広域スペクトル吸収体造影剤と同じ性質を有する化合物の混合物を封入するための方法は既知であり、任意のそのような適切な方法を、本発明の着色剤組成物を調製するために使用することができる。
【0058】
広域スペクトル吸収体造影剤は、重合が適切な造影剤の存在下で実施される界面活性剤無添加乳化重合(SFEP)法を使用して、単分散粒子内に封入することができる。例えばZentel他(Chemistry of Materials、12(8): 2508)は、単分散有機ポリマー粒子が、水溶性染料の存在下、界面活性剤無添加乳化重合(SFEP)法で生成されることについて述べている。SFEP法は、一般的には、粒度分布が狭く、凝集が阻止されるように静電反発力を生成する表面電荷を有する実質的に球状のポリマー粒子を生成する。SFEP法は、また、一般的には、存在する場合には粒子を一緒に結合してコロイド結晶の形成 (例えば、沈降または自己集合法によって)を困難にする可能性のある乳化剤の存在しない状態で実施される。
【0059】
水不溶性の広域スペクトル吸収体造影剤は、適切な油の中で単分散粒子を乳化することにより、単分散粒子に封入することができる。この場合、単分散粒子は、さらに油を封入してもよい。
【0060】
当業者には当然のことであろうが、単分散粒子は、任意の適切な広域スペクトル吸収体造影剤を含むことができる。本発明の一態様では、単分散粒子は、有機物である広域スペクトル造影剤を含む。
【0061】
本発明の別の態様は、
(i)上で定義したコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子、および
(ia)単分散粒子内に封入される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体
に関する。
【0062】
本発明の別の態様では、単分散粒子は、無機物である広域スペクトル吸収体造影剤を含む。
【0063】
適当な広域スペクトル吸収体造影剤類の例としては、吸収性の、銀などの元素類、アリザリンブルーブラックおよびブリリアントブルーブラックなどの染料、ならびにカーボンブラック(例えば、Purex(登録商標)LS 35およびCorax(登録商標)N 115など、Degussa製カーボンブラック製品系列)、水酸化鉄および酸化鉄ブラックなどの顔料が挙げられる。
【0064】
本発明の別の態様は、
(i)上で定義したコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子、および
(ia)単分散粒子内に封入される、アリザリンブルーブラックおよびブリリアントブルーブラック、ならびにカーボンブラック(例えば、Purex(登録商標)LS 35およびCorax(登録商標)N 115など、Degussa製カーボンブラック製品系列)、水酸化鉄および酸化鉄ブラックなどの顔料からなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤
を含む単分散粒子に関する。
【0065】
本発明の単分散粒子は、例えば基材への着色剤組成物の塗布の際にコロイド結晶を形成することが可能である。本発明の別の関連ある態様では、着色剤組成物は、単分散粒子から形成されたコロイド結晶を含むことができる。一般的には、コロイド結晶は、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を、反射および/または回折する。一般的には、コロイド結晶による光のいくらかの拡散もある。
【0066】
誤解を避けるため、可視光の波長は、例えば、380から780nmの範囲内である。したがって、コロイド結晶は、人の眼には着色して見える。
【0067】
誤解を避けるため、本明細書で「コロイド結晶」と言うのは、1つまたは複数のコロイド結晶に関係することを意味する。
【0068】
「コロイド結晶」という用語は、実質的に規則的なまたは一定の空間を間に有する単分散粒子の規則的な配列を意味する。したがって、単分散粒子の配列は、連続相(またはマトリックス)内に配列された分散相を形成する。連続相(またはマトリックス)は、分散相に対して異なる屈折率を有する気体、液体、または固体を含むことができる。
【0069】
しかしながら、コロイド粒子は、当業者であれば理解するであろうが、いくらかの不純物および/または欠陥を含有し得る。不純物および/または欠陥のレベルは、一般的には使用される材料および調製方法に依存する。
【0070】
「コロイド結晶」という用語は、「超格子」という用語と同じ意味を有する。コロイド結晶または超格子は、電磁波が内部を伝搬するためのエネルギー帯構造の形成をもたらす誘電体材料の2Dまたは3D周期的配列を特徴とする光学的人工構造物である1種のフォトニック結晶である。
【0071】
上で述べたように、コロイド結晶は、人の眼には着色して見える。言い換えれば、コロイド結晶は、可視スペクトルの光を反射および/または回折する。
【0072】
人の眼によって観察された結晶の1つまたは複数の色は、主に2つの因子に依存する。これらの因子は、コロイド結晶内の格子間隔と、分散および連続相の屈折率とである。これらの因子は両方共、コロイド結晶によって反射および/または回折された光の波長に影響を及ぼす。
【0073】
格子間隔は、単分散粒子のサイズなどの因子によって決定される。例えば、250から510nmまでの範囲内のrms直径を有する単分散粒子は、青および赤から緑および黄色に及ぶ色を有するコロイド結晶を形成するのに使用することができる。格子間隔は、結晶の異なる軸において異なり得るので、コロイド結晶は、異なる角度から見たときに異なる色を有することができる。少なくとも1つの軸における格子間隔が、可視スペクトルの波長を有する光の反射および/または回折をもたらすならば、そのとき、コロイド結晶は、人の眼に着色して見えることになる。
【0074】
コロイド結晶は(形成されると)、可視光の波長に相当する範囲内での少なくとも1つの軸において格子間隔を有することができる。好ましくは、少なくとも1つの軸におけるその格子間隔は、380から700nmまでの範囲である。
【0075】
上で分散および連続相の屈折率と言ったのは、特に、分散相と連続相との間の屈折率の差に関するものであることを意味する。これは、その2つの相の屈折率の比である「屈折率コントラスト」として知られている。
【0076】
単分散粒子からコロイド結晶を形成する方法は、当技術分野では既知である。例えば、沈降または自己集合法を使用することができる。
【0077】
コロイド結晶を形成する沈降法は、単分散粒子の溶液または懸濁液を、適切な入れ物または容器内の適切な担体または溶媒中に入れるステップと、次いでそれらがこの入れ物または容器内で沈降するときに、単にその単分散粒子がそのままでコロイド結晶を形成するようにするステップとを含む。
【0078】
該沈降法は、重力によって促進される。その重力は、該分散液中の単分散粒子のブラウン運動を妨げる。臨界体積量よりも高いと(例えば、約50体積%超)、無秩序な液相とより稠密なコロイド結晶相との平衡状態が生ずる。しかしながら、このプロセスは、一般的には非常に遅い。例えば、1μmのrms直径を有するポリスチレン粒子は、前述の平衡状態に達するのに約1カ月かかる。この期間は、遠心力を使用することによって、例えば遠心分離器を使用することによって、短縮することができる。
【0079】
したがって、単分散粒子は、単分散粒子の溶液または懸濁液を適切な入れ物または容器の適切な担体または溶媒中に入れ、その溶液または懸濁液を遠心分離にかけることによって、コロイド結晶とすることができる。その担体または溶媒は次いで、任意の適切な方法によって形成されるコロイド結晶から除去することができる。例えばその担体または溶媒は、その担体または溶媒を蒸発することによってまたはデカントすることによって除去することができる。その担体または溶媒を除去したら、コロイド結晶を、透過電子顕微鏡法および走査電子顕微鏡法などの任意の適切な方法によって分析することができる。
【0080】
一般的に、沈降法は、面心立方構造のコロイド結晶を提供する。しかし、当業者には理解されるように、体心立方構造のいくつかのコロイド結晶の形成のようないくつかの欠陥を避けることができない。
【0081】
コロイド結晶を形成する自己集合法は、適切な担体または溶媒中に単分散粒子の懸濁液または溶液を提供し、例えばこの懸濁液または溶液中に適切な基材を入れることによって、この懸濁液または溶液に適切な基材を接触させるステップを含む。適切な条件下での、該担体または溶媒のゆっくりとした蒸発によって、基材表面にはコロイド結晶の堆積物が残される。一般的には、都合のよいタイムスケールの中で蒸発する担体または溶媒(アルコールなど)が選択される。
【0082】
該自己集合法は、毛管力によって推進される。この方法は、当技術分野で「プレーナオパール」と呼ばれるテンプレートフォームを提供する。該毛管力は、最密充填単分散粒子の特定の数の層(例えば25)を、基材上に均一に堆積するように働く。この方法は、単分散粒子の2次元周期単層を作製するために、Denkov他によって使用され(「Two-Dimensional Crystallization」、Nature、Vol.361、p.26(1993)および米国特許第5540951号参照)、Jiang他によって3次元オパール質構造にまで適用範囲が拡げられた(「Template-Directed Preparation of Macroporous Polymers with Oriented and Crystalline arrays of Voids」、Journal of the American Chemical Society、Vol.121、pp.11630〜11637(1999)参照)。Jiang他の方法では、ガラス基材を、単分散粒子の溶液中に垂直に置く。適切な条件下での、溶媒のゆっくりとした蒸発により、面心立方格子内に3次元の規則正しい粒子の堆積物、即ちコロイド結晶が残される。
【0083】
該自己集合法では、該単分散粒子は基材上に直接堆積される。したがって、該基材は、本発明の着色剤組成物を使用して着色されることになっている基材であり得る。
【0084】
該自己集合法は、一般的には点欠陥が残り得るコロイド結晶を形成するが、この方法によって形成された結晶は、単結晶である可能性がある。したがって、該自己集合法によって形成されたコロイド結晶は、多結晶ではなく、明確な厚さのものであり、かつ分かっている結晶配向を有するので、沈降法によって形成されたものより多くの場合優れている。
【0085】
該自己集合法によってコロイド結晶を形成するための装置は既知である。例えば、Nagayama他(J.Phys.: Condens.Matter; 1994(6)、A395)は、単分散粒子の高度に希釈された懸濁液からスライドガラスを引き出すように作動する機械装置について記載している。単分散粒子は、スライドガラス上に引き出され、コロイド結晶が形成されるように規則正しく配列される。この単分散粒子の規則正しい配列は、スライドガラス上の液体の表面がディウェッティングを経てある曲率を得ることにより引き起こされる。したがって、薄い液体被膜がスライドガラス上に観察されるが、これは縁部に向かって厚さが薄くなっている。被膜がコロイド結晶の直径よりも薄い位置では、毛管力によって、その単分散粒子は一緒に引き出されて稠密なパケットとなる。溶媒の蒸発中、液体中に対流効果が生じ、それによってさらなる単分散粒子がそれに沿って移送される。スライドガラスは、コロイド結晶の成長速度に相当する速度で分散液から引き出される。その結果、結晶配列が、毛管力によって得られる。結晶成長の方向は、粒子の有効拡散移動度を妨げるスライドガラスの動きによって決定される。コロイド結晶の非常に薄い層が生成され、例えば1から3層の六方晶系分級層にパックされる。
【0086】
この手順は、エタノール中に懸濁させたシリカ粒子の懸濁液を使用して、Colvin他(Phys.Rev.B; 2001(64)、205103)によってさらに展開された。スライドガラスの機械的な抜取りは、細いバイアル内に垂直に位置づけられたサンプルホルダからの溶媒の低速蒸発プロセスに置き換えられた。コロイド結晶は、液体レベルが蒸発によって低下するにつれ、サンプルホルダのガラス表面で連続的に成長する。このサンプルを、そのまま数時間放置する。この方法は、走査電子顕微鏡法によって観察すると厚さが制御されているコロイド結晶層を形成する。
【0087】
本発明の態様によれば、単分散粒子から形成され、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を反射および/または回折するコロイド結晶であって、単分散粒子内に封入された少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含むコロイド結晶が提供される。本発明の別の関連する態様によれば、単分散粒子から形成され、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を反射および/または回折するコロイド結晶であって、単分散粒子内に封入された少なくとも広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含むコロイド結晶が提供される。広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子内に封入し、さらに単分散粒子の間隙に位置づけることができ、かつ/またはさらに単分散粒子の表面に配置することができる。コロイド結晶は、任意の適切な方法によって、例えば上で述べた方法によって形成することができる。
【0088】
それ故本発明は、上で定義した単分散粒子から形成されたコロイド結晶にも関する。
【0089】
上記のように少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が封入された単分散粒子、ならびに上記のようなコロイド結晶を、着色剤組成物中で使用することができる。それ故本発明のさらなる実施形態は、上記の単分散粒子および/または上記のコロイド結晶を含む着色剤組成物(CC1)に関する。該単分散粒子のための全ての選択肢(広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体を含む)は、単分散粒子および/またはコロイド結晶が着色剤組成物に組み込まれる場合にも適用可能である。
【0090】
少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が封入される単分散粒子と、広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が封入されていない単分散粒子とを組み合わせることも可能である。
【0091】
言い換えると、これは、封入された広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体を含まない単分散粒子の封入された広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種と単分散粒子との混合物である。
【0092】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)少なくとも広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が封入されている上記の単分散粒子と、
(ia)広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が封入されていない単分散粒子と
を含む着色剤組成物(CC2)に関する。
【0093】
少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含み、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体を含まない単分散粒子の混合物を含むかかる着色剤組成物において、該単分散粒子は同じ単分散粒子であることが明らかである。少なくとも、これらの粒子は同じ寸法を有するはずである(必ずしも同じ材料からなるものではない)。
【0094】
封入された広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の他に、少なくとも1種の封入されていない広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を使用することも可能である。それ故本発明のさらなる実施形態は、単分散粒子により封入されていない少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体をさらに含む着色剤組成物である。勿論、
(a)少なくとも1種の封入された広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む単分散粒子と、
(b)広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が封入されていない単分散粒子と、
(c)封入されていない少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む着色剤組成物を入手することも可能である。
【0095】
着色剤組成物中のかかる封入されていない広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の量は、着色剤組成物の全重量に対して、最大3重量%までであり得る。好ましくは、それは、着色剤組成物の全重量に対して、0.0001〜3重量%、より好ましくは、0.0001〜1重量%、特に好ましくは、0.0001〜0.5重量%である。
【0096】
本発明の別の態様において、該封入されていない広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、コロイド結晶中の封入された単分散粒子の間に位置づけることができる。この場合、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、一般的には、コロイド結晶が形成されるときに、例えば着色剤組成物が基材に塗布されたときに、その間隙に位置づけられる。これは、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の存在下で、コロイド結晶が生成するときに、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体がその間隙を占有するようにコロイド結晶を形成することによって達成することができる。あるいは、適切な溶媒中にコロイド結晶および広域スペクトル吸収体造影剤(染料など)および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含む着色剤組成物から、コロイド結晶の間隙を占有する広域スペクトル吸収体造影剤が残るように、溶媒を蒸発させてもよい。あるいは、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、単にコロイド結晶の間隙に堆積してもよい。
【0097】
当業者であれば理解するように、コロイド結晶内の間隙の100%が、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくも1種の前駆体により占有されることが可能であるが、これは必要ではない。言い換えれば、コロイド粒子内の間隙は、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体によって、全体的にまたは部分的に占有されればよい。
【0098】
本発明の別の態様においては、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、さらに、封入された単分散粒子の表面に位置づける、即ち粒子表面に塗膜を形成するようにしてもよい。広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、例えば、物理的相互作用によって(親水的、疎水的、または静電的相互作用よって、あるいは水素結合によってなど)、または化学結合によって(共有化学結合など)、封入された単分散粒子の表面に吸着され得る。単分散粒子の表面積の100%を、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体で被覆することが可能であるが、これは必須ではない。例えば、封入された単分散粒子の表面積の少なくとも90%が、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体で被覆されれば十分である。
【0099】
広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、上で述べた位置の1カ所のみまたは2カ所以上で、本発明のコロイド結晶内に位置づけることができる。例えば、本発明の一態様において、該広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子中のみに封入される。本発明の別の態様では、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子内に封入されると共に、コロイド結晶の単分散粒子の間隙に位置づけられる。広域スペクトル吸収体造影剤の位置および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体の位置のその他の組合せも勿論可能である。
【0100】
封入されていない、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、封入された実施形態で定義されたものと同じタイプの造影剤および前駆体から選択することができる。
【0101】
本発明の着色剤組成物は、一般的には、液体形態;ローション、ペースト、クリーム、ムース、ワックス類を含めた半液体形態;または粉末、例えば洗濯用粉末もしくは錠剤類を含めた固体形態のものであり得る。
【0102】
本発明による着色剤組成物は、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が封入されている単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%から70重量%含む。
【0103】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)単分散粒子材料を、単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%と、
(ii)少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%と
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%から70重量%含む着色剤組成物(CC3)に関する。
【0104】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)単分散粒子材料を、単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%と、
(ii)該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件とする少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%と
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%から70重量%、含む着色剤組成物(CC3')に関する。
【0105】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)単分散粒子材料を、単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%と、
(ii)該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件とする少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%と
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%、含む着色剤組成物(CC3")に関する。
【0106】
該着色剤組成物が、液体、ゲル、ムース、ワックスまたはペーストの形をしている場合、この組成物は少なくとも1種の溶媒を含む。
【0107】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が封入される単分散粒子と、
(ii)少なくとも1種の溶媒と
を含む着色剤組成物(CC4)に関する。
【0108】
好ましくはその溶媒は、極性または無極性であり得る有機溶媒である。極性溶媒の例としては、水、アルコール類(一価または多価)、エステル類、ケトン類ならびにエーテル類、特にグリコール類およびポリグリコール類のモノ-およびジ-アルキルエーテル類、例えば、モノ-、ジ-およびトリ-プロピレングリコールのモノメチルエーテルならびにエチレン、ジエチレンおよびトリエチレングリコールのモノ-n-ブチルエーテルなどである。無極性溶媒の例としては、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物が挙げられる。該着色剤組成物は、水性または非水性溶液として調製することができる。それ故、本発明の別の実施形態は、配合物が非水性である上記の着色剤組成物に関する。それ故、本発明の別の実施形態は、配合物が水性である上記の着色剤組成物に関する。
【0109】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な上で定義した単分散粒子であって、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が単分散粒子中に封入されている該単分散粒子と、
(iia)水と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒と
を含む着色剤組成物(CC5)に関する。
【0110】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が単分散粒子中に封入されている上で定義した該単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、
(iia)水と、
(iib)場合により、アルコール、エステル、ケトン、エーテル、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒と
を含む着色剤組成物(CC6)に関する。
【0111】
それ故、本発明は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な上で定義した単分散粒子であって、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が単分散粒子中に封入されている該単分散粒子と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒と
を含む着色剤組成物(CC7)にも関する。
【0112】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤を含む上で定義した単分散粒子から形成されたコロイド結晶であって、この広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が該単分散粒子中に封入されていることを特徴とするコロイド結晶と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒と
を含む着色剤組成物(CC8)に関する。
【0113】
しかし、水を非水性組成物に意図的に添加しない場合であっても、この組成物にはいくらかの偶発的な水が持ち込まれ得るが、一般にこの水は、着色剤組成物の全重量に対して約2重量%〜4重量%以下である。定義により、本発明の非水性組成物が有する水は、着色剤組成物の全重量に対して約10重量%以下、好ましくは約5重量%以下である。
【0114】
本発明による着色剤組成物中の溶媒の量は、着色剤組成物の全重量に対して、一般的には約10重量%から約99.99重量%、好ましくは約20重量%から約99.9重量%まで、より好ましくは約30重量%から約99.9重量%までの範囲内である。
【0115】
本発明の配合物の一部である溶媒の量は、大幅に変えることができる。その理由は、上記単分散粒子に関して説明したのと同じである。組成物を、(水および/またはその他の溶媒で)希釈する濃縮物として使用する場合、溶媒の量は少なく、通常は、着色剤組成物の全重量に対して30重量%と70重量%の間である。ある場合には、着色剤組成物が含むのは、30重量%未満でさえあり得る。配合物が、すぐに使用できる形態である場合、溶媒の含量は、着色剤組成物の全重量に対して最大99.5重量%までにすることができる。
【0116】
溶媒の量は、塗布されまたは印刷される基材、ならびに獲得する必要のある色合いにも依存することは明らかである。
【0117】
それ故本発明は、溶媒の量が着色剤組成物の全重量に対して30重量%と70重量%の間、好ましくは40重量%と70重量%の間、より好ましくは50重量%と70重量%の間にある濃縮された着色剤組成物にも関する。
【0118】
本発明は、水の量が着色剤組成物の全重量に対して70重量%と99.99重量%の間、好ましくは70重量%と99.9重量%の間、より好ましくは80重量%と99.9重量%の間にある着色剤組成物にも関する。
【0119】
封入された単分散粒子の量も溶媒の量と同様に、組成物の物理形態に応じて変えることができるとも言うべきであり、即ち、その濃度は着色剤組成物が液体、ゲル、またはペーストである場合に変えることができることを意味する。
【0120】
しかし上述のように、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、追加的に着色剤組成物に加えることもでき、それ故広域スペクトル吸収体造影剤のモル濃度量をより大きくすることができる。一方、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を含まない単分散粒子を添加することも可能である。
【0121】
本発明の着色剤組成物を、毛髪、爪、歯、ウールや木綿などの天然織物のような天然基材を着色するのに使用する場合、組成物は、一般的には単分散粒子またはコロイド結晶を0.01から2重量%まで(好ましくは0.01から1重量%まで)と、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を0.01から2重量%まで(好ましくは0.01から1重量%まで)含む。本発明の着色剤組成物を、合成基材を着色するのに使用する場合、該組成物は、一般的には単分散粒子またはコロイド結晶を0.5から15重量%まで(好ましくは1から10重量%まで)と、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を0.5から15重量%まで(好ましくは1から10重量%まで)含む。
【0122】
本発明は、封入された単分散粒子の量が該着色剤組成物の全重量に対して0.5重量%と30重量%の間にある着色剤組成物にも関する。
【0123】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)(i)該単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%の該単分散粒子材料と、
(ii)該単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%の、封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む封入されている単分散粒子を、該着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%〜70重量%、および
(ii)少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%
を含む着色剤組成物(CC9)に関する。
【0124】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)(i)該単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%の該単分散粒子材料と、
(ii)該単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%の、該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件とする少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む単分散粒子を、該着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%〜70重量%、および
(ii)少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%
を含む着色剤組成物(CC9')に関する。
【0125】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)(i)該単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%の該単分散粒子材料と、
(ii)該単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%の、該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件とする少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む単分散粒子を、該着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%〜70重量%、および
(ii)少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%
を含む着色剤組成物(CC9")に関する。
【0126】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC10)に関する。
【0127】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC10')に関する。
【0128】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC10")に関する。
【0129】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC11)に関する。
【0130】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC11')に関する。
【0131】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC11")に関する。
【0132】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC12)に関する。
【0133】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC12')に関する。
【0134】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(iia)水を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と、
(iib)場合により、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも1種の溶媒を、該着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜89.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC12")に関する。
【0135】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC13)に関する。
【0136】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がPCT出願No PCT/EP2006/010882の実施例1のこれらではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC13')に関する。
【0137】
本発明のさらなる実施形態は、
(i)可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を回折するコロイド結晶を形成することが可能な、ラテックス、アクリル、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などの有機ポリマー粒子;金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子などの無機材料類;Al2O3、TiO2、SnO2、Sb2O5、Fe2O3、ZrO2、CeO2、およびY2O3などの金属酸化物類:金、銅、および銀などの金属類からなる群から選択される単分散粒子材料を、該封入された単分散粒子の全重量に対して97〜99.999重量%、好ましくは99〜99.9999重量%、より好ましくは99.5〜99.9999重量%、および
該封入されている単分散粒子がメチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなるものではないことを条件として封入されている、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化鉄ブラック、酸化銀ブラック、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、Cd、硝酸Ag、ハロゲン化Ag、硝酸Fe、およびハロゲン化Feからなる群から選択される少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体を、封入された単分散粒子の全重量に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.5重量%
を含む封入された単分散粒子を、着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%と、
(ii)アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類、ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶媒を、着色剤組成物の全重量に対して30重量%〜99.99重量%と
を含む着色剤組成物(CC13")に関する。
【0138】
本発明のさらなる実施形態は、
(iii)少なくとも1種の硬化材料と、
(iv)少なくとも1種の開始剤と
をさらに含む、着色剤組成物(CC14)配合物にも関する。
【0139】
本発明による着色剤組成物(CC1)、(CC2)、(CC3)、(CC3')、(CC3")、(CC4)、(CC5)、(CC6)、(CC7)、(CC8)、(CC9)、(CC9')、(CC9")、(CC10)、(CC10')、(CC10")、(CC11)、(CC11')、(CC11")、(CC12)、(CC12')、(CC12")、(CC13)、(CC13')および/または(CC13")は、少なくとも1種の硬化剤および少なくとも1種の開始剤も含むことができる。一般に知られている任意の種類の硬化剤を使用することができる。通常、硬化剤は、架橋可能な樹脂である。これらは、分子量<1000g/モルを有する低分子またはオリゴマー多官能性化合物である。しばしば末端基である官能基(例えば、エポキシ、イソシアネート、アミン、またはヒドロキシ基)は、重付加または重縮合メカニズムにより反応するように選択される(基の量、ならびに基の種類)。適切な硬化剤は、エポキシアクリレート類、ポリウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、アクリル化ポリオール類、およびアクリル化ポリエーテル類である。かかる硬化剤は、該着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%〜15重量%の量で使用される。好ましくは、硬化剤は、該着色剤組成物の全重量に対して0.1〜10重量%の量で存在する。
【0140】
硬化剤と組み合わせて、この硬化剤の重付加または重縮合を開始させる少なくとも1種の開始剤が使用される。これは通常、光(400nm〜800nm)またはUV光(100nm〜400nm)によって行われる。かかる開始剤は、過酸化物または過酸化物含有化合物類、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体類、アセトフェノンおよびアセトフェノン誘導体類、ベンゾインエーテル誘導体類、チオキサントン誘導体類であり得る。かかる開始剤類は、着色剤組成物の全重量に対して0.005重量%〜10重量%の量で使用される。好ましくは、開始剤類は、着色剤組成物の全重量に対して0.01〜8重量%の量で存在する。
【0141】
本発明のさらなる実施形態は、
(iii)少なくとも1種の硬化材料を、着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%〜15重量%と、
(iv)少なくとも1種の開始剤を、着色剤組成物の全重量に対して0.005重量%から10重量%と
をさらに含む着色剤組成物(CC15)に関する。
【0142】
本発明のさらなる実施形態は、
(iii)エポキシアクリレート類、ポリウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、アクリル化ポリオール類、およびアクリル化ポリエーテル類からなる群から選択される少なくとも1種の硬化材料を、着色剤組成物の全重量に対して0.01重量%から15重量%と、
(iv)過酸化物または過酸化物含有化合物類、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体類、アセトフェノンおよびアセトフェノン誘導体類、ベンゾインエーテル誘導体類、およびチオキサントン誘導体類からなる群から選択される少なくとも1種の開始剤を、着色剤組成物の全重量に対して0.005重量%から10重量%と
をさらに含む着色剤組成物(CC16)に関する。
【0143】
硬化剤および開始剤についてのその化合物類ならびに濃度に関する全ての選択肢は、上記の着色剤組成物(CC1)、(CC2)、(CC3)、(CC3')、(CC3")、(CC4)、(CC5)、(CC6)、(CC7)、(CC8)、(CC9)、(CC9')、(CC9")、(CC10)、(CC10')、(CC10")、(CC11)、(CC11')、(CC11")、(CC12)、(CC12')、(CC12")、(CC13)、(CC13')および/または(CC13")にも同様に適用することができる。
【0144】
さらに、着色剤組成物(CC1)、(CC2)、(CC3)、(CC3')、(CC3")、(CC4)、(CC5)、(CC6)、(CC7)、(CC8)、(CC9)、(CC9')、(CC9")、(CC10)、(CC10')、(CC10")、(CC11)、(CC11')、(CC11")、(CC12)、(CC12')、(CC12")、(CC13)、(CC13')、(CC13")、(CC14)、(CC15)、および/または(CC16)は、他の助剤類を含むことができる。かかる助剤類は、塗布および印刷などの着色の分野で一般に使用されるものである。助剤類は、着色剤類を織物に固定させるため、またはさもなければ本発明者等の着色プロセスの結果を改善するために、着色剤と一緒に使用される追加の化学薬品類である。さらに、助剤類という用語は、該着色剤組成物の保存やより良好な取扱い安さなど、配合物そのものの性質の改善を助ける化学薬品類と理解される。
【0145】
助剤類の例は、湿潤剤類、緩衝物質類、帯電防止剤類、漂白剤類、酸化剤類、レオロジー調整剤類、可溶化剤類、乾燥剤、消泡剤類、レベリング剤類、界面活性剤類、電解質類、抑泡剤類、凍結防止剤類または制カビおよび/または静菌剤類、蛍光増白剤類、軟化剤類、防炎添加剤類、または汚れ剥離剤類、撥水剤類および撥油剤類、ならびに硬水軟化剤類および天然または合成増粘剤類、例えば、アルギン酸塩類およびセルロースエーテル類である。
【0146】
かかる助剤類は、通常、より少ない量で存在し、これは着色剤組成物の全重量に対して約10重量%までにすることができる。1種または複数の助剤類が存在する場合、その量は、通常、着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%〜10重量%となる。
【0147】
それ故本発明のさらなる実施形態は、少なくとも1種の助剤をさらに含む上記の着色剤組成物に関する。
【0148】
それ故本発明のさらなる実施形態は、
(v)少なくとも1種の助剤
をさらに含む着色剤組成物(CC17)に関する。
【0149】
それ故本発明のさらなる実施形態は、
(v)湿潤剤類、緩衝物質類、帯電防止剤類、漂白剤類、酸化剤類、レオロジー調整剤類、可溶化剤類、乾燥剤、消泡剤類、レベリング剤類、界面活性剤類、抑泡剤類、凍結防止剤類または制カビおよび/または静菌剤類、蛍光増白剤類、軟化剤類、防炎添加剤類、または汚れ剥離剤類、撥水剤類および撥油剤類、ならびに硬水軟化剤類および天然または合成増粘剤類、例えば、アルギン酸塩類およびセルロースエーテル類からなる群から選択される少なくとも1種の助剤
をさらに含む着色剤組成物(CC18)に関する。
【0150】
本発明のさらなる実施形態は、
(v)着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%から10重量%の少なくとも1種の助剤
をさらに含む着色剤組成物(CC19)に関する。
【0151】
本発明のさらなる実施形態は、
(v)湿潤剤類、緩衝物質類、帯電防止剤類、漂白剤類、酸化剤類、レオロジー調整剤類、可溶化剤類、乾燥剤、消泡剤類、レベリング剤類、界面活性剤類、抑泡剤類、凍結防止剤類または制カビおよび/または静菌剤類、蛍光増白剤類、軟化剤類、防炎添加剤類、または汚れ剥離剤類、撥水剤類および撥油剤類、ならびに硬水軟化剤類および天然または合成増粘剤類、例えば、アルギン酸塩類およびセルロースエーテル類からなる群から選択される少なくとも1種の助剤を、着色剤組成物の全重量に対して0.1重量%から10重量%、
さらに含む着色剤組成物(CC20)に関する。
【0152】
硬化剤および開始剤に対するその化合物類ならびに濃度に関する全ての選択肢は、上記の着色剤組成物(CC1)、(CC2)、(CC3)、(CC3')、(CC3")、(CC4)、(CC5)、(CC6)、(CC7)、(CC8)、(CC9)、(CC9')、(CC9")、(CC10)、(CC10')、(CC10")、(CC11)、(CC11')、(CC11")、(CC12)、(CC12')、(CC12")、(CC13)、(CC13')、(CC13")、(CC14)、(CC15)、および/または(CC16)にも同様に適用することができる。
【0153】
既に述べたように、本発明による着色剤組成物は、任意の適切な物理形態をとることができる。通常、それは、液体、ゲル、ムース、ワックスまたはペーストの形をしている。本発明のさらなる実施形態は、コーティングおよび/または印刷配合物である上記の着色剤組成物に関する。
【0154】
該印刷プロセスは、インクジェット(例えば、バブルジェット(登録商標)、コンパウンドジェット、ドライインクジェット、ホットメルトインクジェットなど)、レリーフ印刷、凹版印刷、活版印刷、リソグラフィ、フレキソグラフィ、グラビア、スクリーン印刷およびタコ印刷などの任意の周知のプロセスにより行うことができる。それ故配合物は、所望の形の印刷技術に適合させなければならない。単分散粒子を含むインクジェット技術用の配合物は、WO2005/063902により知られている。
【0155】
それ故本発明のさらなる実施形態は、インクジェット(例えば、バブルジェット(登録商標)、コンパウンドジェット、ドライインクジェット、ホットメルトインクジェットなど)、レリーフ印刷、凹版印刷、活版印刷、リソグラフィ、フレキソグラフィ、グラビア、スクリーン印刷およびタコ印刷用の印刷配合物である着色剤組成物に関する。
【0156】
本特許出願に記載されている着色剤組成物は、任意の既知のコーティング技術に使用することもできる。それ故、該配合物は、所望の形のコーティング技術に適合させなければならない。適切なコーティングプロセスは、例えば、ナイフコーティング、浸漬(ディップ)コーティング、ギャップコーティング、カーテンコーティング、ロータリースクリーン、リバースロールコーティング、グラビアコーティング、計量ロッド(マイヤーバー)コーティング、スロットダイ(押出し)コーティングおよびホットメルトコーティングである。
【0157】
本発明による、封入された単分散粒子、コロイド結晶および/または着色剤組成物は、パーソナルケア用配合物特に化粧品配合物に使用することもできる。
【0158】
したがって本発明の別の実施形態は、上記の単分散粒子および/または上記のコロイド結晶および/または上記の着色剤組成物のパーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物における使用である。
【0159】
それ故本発明のさらなる実施形態は、上記の単分散粒子および/または上記のコロイド結晶および/または上記の少なくとも1種の着色剤組成物を含むパーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物にも関する。
【0160】
パーソナルケア用配合物類および/または化粧品配合物類は、任意の通常の適用形態を有することができる。これらは、例えば、溶液類、懸濁液類、エマルジョン類、PITエマルジョン類、ペースト類、軟膏類、ゲル類、クリーム類、ローション類、粉末類、石けん類、界面活性剤含有洗浄料類、油類、エアロゾル類、スプレー類、ムース類、およびスティック類の形をしていることができる。パーソナルケア用配合物類および/または化粧品配合物類は、任意のパーソナルケア用および/または化粧品用として使用することができる。これらは、例えばリップスティック、リップケアスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、ルージュ、パウダー化粧品、エマルジョン化粧品、ワックス化粧品、ネイルラッカー、シャンプー、およびシャワー用組成物として使用することができる。パーソナルケア用配合物類ならびに化粧品配合物類は、溶媒類、さらなる染料類および/または顔料類、酸化防止剤類、撥水剤類、ビタミン類、UV吸収剤類、溶質類、セルフタンニング剤類、保存剤類、酸化防止剤類、安定剤類、可溶化剤類、ビタミン類、着色剤類、および臭気改良剤類などの化粧品の使用で一般に使用される任意の成分類および添加剤類を含むことができる。
【0161】
好ましい化粧品組成物は、人の皮膚への適用に適したものであり、これには場合により、少なくとも好ましくは、本発明の着色剤組成物の他に、皮膚に有益な薬剤が含まれる。適切な、皮膚に有益な追加の薬剤類としては、老化防止、しわ取り、美白、にきび抑制、および皮脂低下剤類が挙げられる。これらの例としては、αヒドロキシ酸類、βヒドロキシ酸類、ポリヒドロキシ酸類、ヒドロキノン、t-ブチルヒドロキノン、ビタミンBおよびC誘導体類、二酸類、レチノイド類、ベツリン酸、バニリン酸、アラントイン、プラセンタ抽出物、ヒドロラクチン、およびレゾルシノール誘導体類が挙げられる。
【0162】
適切な接触時間の後、必要に応じて過剰な組成物を除去し/洗い落とすことができる。その化粧品組成物は、少なくとも2つまたは3つのコロイド結晶層が形成されるように十分な時間、皮膚、爪、または毛髪と接触させることが好ましい。
【0163】
その成分の濃度は、大幅に変えることができるが、当業者であれば、様々な塗布形態を生ずるのに特定の成分がどの程度の濃度で必要であるかを承知している。本発明による新規な封入された単分散粒子は、任意の既知のパーソナルケア用配合物類および化粧品配合物類に使用することができる。適切な配合物類は、例えばUS2006002875に見出すことができる。
【0164】
それ故本発明のさらなる実施形態は、本発明による封入された単分散粒子を含むパーソナルケア用配合物である。
【0165】
それ故本発明のさらなる実施形態は、封入された単分散粒子を含む化粧品配合物である。
【0166】
封入された単分散粒子に関するその他の適用領域は、例えば、銀行券類、クレジットカード類、査証類、税印類などの様々な用途を有するセキュリティ分野である。それ故本発明のさらなる実施形態は、本発明による封入された単分散粒子を含むセキュリティ印刷および/またはコーティングインクである。
【0167】
かかるインクは、上記および下記の光学的に変化するマークを含むデータまたは情報の偽造防止、鑑定、検証、または識別を特に目的としたセキュリティマーク、スレッドまたはデバイス、ホログラム、押箔、または透かしを生成するのに使用される。
【0168】
セキュリティの要素には、追加の検出可能なセキュリティフィーチャ、特に光学的、機械的、または触覚的に検出可能なセキュリティフィーチャも含まれる。
【0169】
それ故本発明のさらなる態様は、上記の封入された単分散粒子および少なくとも1種の追加の検出可能なセキュリティフィーチャ、特に光学的、機械的、または触覚的に検出可能なセキュリティフィーチャを含むセキュリティ印刷および/またはコーティングインクである。光学的に検出可能なセキュリティフィーチャは、装置を使用することなく、または簡単な装置の助けを借りて検出することができるものである。機械的に検出可能なセキュリティフィーチャは、発光、磁気、導電性、熱電子性、または圧電性を検出することが可能な装置を使用することによって検出することができるものである。触覚的に検出可能なセキュリティフィーチャは、人の触覚によって検出することができるものである。WO2006/045567には、これら追加の検出可能なセキュリティフィーチャを得るために添加される化合物を見出すことができる。
【0170】
単分散粒子類および/またはコロイド結晶類および/または着色剤組成物類は、ホームケアの用途に使用することもできる。該粒子類、結晶類および/または組成物類は、通常、特定の外観を製品に与えるために使用される。
【0171】
本発明の着色剤組成物類は、基材の少なくともある領域を着色するために、任意の適切な基材に塗布することができる。構造色効果は、コロイド結晶による可視光の波長の光の直接反射および/または回折によってもたらされる。該コロイド結晶によって拡散される実質的に全ての光が、広域スペクトル吸収体造影剤により吸収される。これにより構造色効果の増強が引き起こされる。着色される基材は、任意の可能な形ならびにサイズを有することができる。
【0172】
上で述べたように、着色剤組成物が、コロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子を含む場合、このコロイド結晶は、一般的には着色剤組成物が基材に塗布されるときに形成される。該着色剤組成物は、任意の適切な方法によって、例えば塗装、噴霧、および/または洗浄によって、基材に塗布することができる。該着色剤組成物が、単分散粒子から形成されたコロイド結晶を含む場合、そのコロイド結晶は、同様に、任意の適切な方法によって基材上に堆積される。本発明の一態様によれば、コロイド結晶層が、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ia)少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含み、該コロイド結晶層が、例えば文字類、数字類、および/またはその他の記号類、および/またはグラフィックデザインの形で基材の少なくともある領域に色を形成する少なくとも1つのコロイド結晶層を含む基材が提供される。
【0173】
本発明の別の態様によれば、コロイド結晶層が、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ii)少なくとも1種の有機広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含み、例えば文字類、数字類、および/またはその他の記号類、および/またはグラフィックデザインの形で基材の少なくともある領域に色を形成する少なくとも1つのコロイド結晶層を含む基材が提供される。
【0174】
コロイド結晶層内の、単分散粒子、コロイド結晶、および広域スペクトル吸収体造影剤は、上文で定義したものと同じである。
【0175】
コロイド結晶層内では、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が、単分散粒子中に封入されており、コロイド結晶の単分散粒子の間隙に置かれ、かつ/または単分散粒子の表面に位置づけられている。一態様では、コロイド結晶層内では、広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体は、単分散粒子中に封入されることによってのみ存在する。
【0176】
好ましい基材は、結晶の核生成のための位置として働く表面不整を有するものである。基材としては、繊維(毛髪など)、皮膚、爪、食材、石、セラミック、ガラス、紙、織物、木材、皮革、金属(例えばアルミニウム)、およびプラスチックが挙げられる。塗布される物体は、様々な基材の組合せにすることもでき、それは任意の形を有することができる。
【0177】
本発明によるコーティングおよび/または印刷配合物は、商品、例えば、練り歯磨きの容器類、飲料類の缶類、シャンプーの容器、シャワー用ゲルの容器などの販売に使用される包装に着色する(完全にまたは部分的に)のに非常に適している。該着色剤配合物は、後に特定の形体の表面に貼付するラベルの印刷に使用することもできる。
【0178】
本発明の別の態様によれば、基材を着色するための上文で定義された着色剤組成物の使用が提供される。
【0179】
本発明の別の態様によれば、基材を着色する方法が提供され、その方法は、コロイド結晶層がその基材上に形成されるように、その基材の少なくともある領域を上文で定義された着色組成物と接触させるステップを含む。
【0180】
当業者であれば理解するであろうが、該コロイド結晶層は、一般的には、着色剤組成物に接触する基材領域上に形成される。基材全体が必ずしも着色剤組成物に接触する必要はなく、言い換えれば、コロイド結晶層の被覆は完全である必要がなく、即ち不連続であり得る。
【0181】
「コロイド結晶層」という用語は、例えば適切な基材の少なくともある領域を覆うコロイド結晶および造影剤を含んだシートまたは材料の厚さを意味する。多孔質であり得る基材の性質に応じて、コロイド結晶層は、基材の表面および/または内部に生成し得る。さらに、該コロイド結晶層(複数可)は、所望の構造色効果が得られるならば、必ずしも完全に規則正しいものである必要はない。言い換えれば、若干の結晶の不規則性は容認される。
【0182】
本発明の別の態様によれば、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ii)該単分散粒子内に封入された、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含むコロイド結晶層が提供され、そのコロイド結晶層は色を形成する。
【0183】
また、コロイド結晶層を基材上に形成する方法も提供され、その方法は、上文で定義された着色剤組成物を基材の少なくともある領域に塗布するステップを含む。
【0184】
コロイド結晶層においては、該コロイド結晶が、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を反射および/または回折し、構造色効果を提供する。コロイド結晶によって回折されるどの可視光も、広域スペクトル吸収体造影剤により実質的に全て吸収される。これは、上で述べた構造色効果の高まりを引き起こす。
【0185】
適切な基材としては、コロイド結晶層を形成することができる任意の基材が挙げられる。適切な基材としては、例えば、繊維(毛髪など)、皮膚、爪、食材、石、セラミック、ガラス、紙、織物、木材、皮革、金属(例えばアルミニウム)、およびプラスチックが挙げられる。
【0186】
基材が食材である場合、該着色剤組成物は、食材類に使用することができるグレードのものでなければならない。本発明の着色剤組成物類を使用することができる食材類としては、例えば、卵類、果物、野菜類、アイスクリーム類、ソース類、シャーベット、およびチョコレートが挙げられる。
【0187】
例えば、野菜類または果物類を使用する場合、食べることができる部分、ならびに皮や葉などの(通常は)食べられない部分を、コートおよび/または印刷することが可能である。
【0188】
該基材がプラスチック材料である場合、本発明の着色剤組成物を該プラスチック材料中に分散させることができ、次いでそれを、例えば射出成形、射出吹込成形、または吹込成形によって成形することができる。
【0189】
該基材は、さらに、例えば保護カバーまたはコーティングとして保護材料を含むことができる。その保護カバーまたはコーティングは、例えば、該コロイド結晶層の表面に透明なラッカー層を含むことができる。別法では、該保護材料は、例えば適切に改質された表面を有する単分散粒子を提供することによって、原位置に形成することもできる。
【0190】
かくして、本発明の一態様によれば、上文にて定義された着色剤組成物の個人の毛髪を着色するための使用が提供される。
【0191】
また、個人の毛髪の着色方法であって、個人の毛髪の少なくともある領域をコロイド結晶層が毛髪上に形成されるように上文にて定義された着色剤組成物に接触させるステップを含む方法も提供される。
【0192】
また、コロイド結晶層が、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ii)単分散粒子中に封入された少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含み、そのコロイド結晶層が毛髪の少なくともある領域を発色させる少なくとも1つのコロイド結晶層を含む毛髪も提供する。
【0193】
また、上文にて定義された着色剤組成物を含む毛髪染料組成物も提供される。
【0194】
本発明の毛髪染料組成物は、任意の適切な形をとることができる。例えば該毛髪染料組成物は、毛髪の全てまたは一部に直接適用することのできる、スプレー類、ローション類、シャンプー類、クリーム類、またはペースト類の形であることができる。適切な接触時間の後、必要に応じて過剰な組成物をそのとき洗い落とすことができる。好ましくは、該毛髪染料組成物は、少なくとも2つまたは3つのコロイド結晶層が形成されるように十分な時間、毛髪と接触したままにする。
【0195】
本発明の別の態様によれば、織物を着色するための上文にて定義した着色剤組成物の使用が提供される。
【0196】
織物の着色には、白色繊維材料の場合などにおける織物の「増白」が含まれる。
【0197】
本発明の別の態様によれば、織物を着色する方法であって、その織物の少なくともある領域を、コロイド結晶層がその織物上に形成されるように、上文にて定義された着色剤組成物に接触させるステップを含む方法が提供される。
【0198】
織物の着色に使用される着色剤組成物は、水中に溶解/分散する粉末または錠剤、あるいは液体などの、当技術分野で知られている標準的な洗濯用配合物の一部として適用することができる。
【0199】
本発明の別の態様によれば、コロイド結晶層が、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ia)該単分散粒子内に封入された少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含み、該コロイド結晶層が、繊維性材料の少なくともある領域で発色する少なくとも1つのコロイド結晶層を含む繊維性材料が提供される。
【0200】
該繊維性材料は、例えば、織物であり得る。適切な織物類としては、天然および合成繊維類が挙げられる。天然織物の例としては、ウール、絹、毛皮、セルロース系材料類、例えば、木綿、亜麻、リネン、麻などが挙げられる。合成繊維類としては、例えば、ビスコース、ナイロン(ポリアミド)、アクリル(ポリアクリロニトリル)、アラミド(芳香族ポリアミド)およびポリエステルが挙げられる。該繊維は、任意の適切な形、例えば、織布、不織布、または編地の形のものであり得る。
【0201】
本発明の別の態様によれば、上文にて定義した着色剤組成物を含む織物染料組成物が提供される。
【0202】
好ましくは、該織物染料組成物は、少なくとも2つまたは3つのコロイド結晶層が形成されるように、十分な時間、繊維性材料と接触させる。
【0203】
本発明の該織物染料組成物は、任意の適切な形をとることができる。例えば、該織物染料組成物は、固体、液体、またはペーストの形のものであり得る。
【0204】
本発明の別の態様によれば、紙に着色するための上文にて定義した着色剤組成物の使用が提供される。
【0205】
本発明の別の態様によれば、紙の着色方法であって、紙の少なくともある領域を、コロイド結晶層が紙の上に形成されるように、上文にて定義した着色剤組成物と接触させるステップを含む方法が提供される。
【0206】
「紙」という用語は、木材のパルプまたはその他の繊維性物質からシートに製造され、例えば、筆記または印刷、ラッピングまたは包装を含めた任意の使用に合わせて製造される任意の材料を意味する。
【0207】
本発明の別の態様によれば、コロイド結晶層が、(i)単分散粒子から形成されたコロイド結晶と、(ia)該単分散粒子内に封入された、少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを含み、該コロイド結晶層が、紙の少なくともある領域で発色する少なくとも1つのコロイド結晶層を含む紙製品が提供される。好ましくは、その色は、紙の表面に、文字類、数字類、および/またはその他の記号類、および/またはグラフィックデザインの形状で形成される。
【0208】
本発明の別の態様によれば、上文にて定義した着色剤組成物を含むインク組成物が提供される。例えば、該インク組成物は、紙や織物などの印刷可能な表面に印刷するのに適している。
【0209】
本発明のインク組成物は、一般的には、基材のある範囲にインクを塗布するために当技術分野で知られている標準的な印刷技法を使用して、基材に塗布することができる。一般的に該インク組成物類は、該基材に適用して、文字類、数字類、および/またはその他の記号類、および/またはグラフィックデザイン類を形成する。
【0210】
上記の用途/使用においては、単一のコロイド結晶層が、基材の表面または内部に形成されることで十分である。しかしながら、少なくとも2つまたは3つのコロイド結晶層が形成されるのが好ましい。上文にて述べたように、該コロイド結晶層は、完全でも不連続でもよく、基材の表面および/または内部に形成されてもよい。
【0211】
天然基材類、例えば、毛髪、爪、歯、およびウールや木綿などの天然織物を着色するために本発明の着色剤組成物を使用する場合、該組成物類は、0.01から2(好ましくは0.01から1)重量%までの単分散粒子またはコロイド結晶と、0.01から2(好ましくは0.01から1)重量%までの広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを一般的には含む。本発明の着色組成物を、合成基材を着色するために使用する場合、該組成物は、0.5から15(好ましくは1から10)重量%までの単分散粒子またはコロイド結晶と、0.5から15(好ましくは1から10)重量%までの広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体とを一般的には含む。
【0212】
当業者であれば理解するであろうが、上文にて述べた毛髪染料、化粧品、織物染料、およびインク組成物類は、好ましくは、使用中にコロイド結晶の形成を妨げおよび/または阻止する可能性のあるあらゆる追加の成分を含有しない。
【0213】
次に本発明について、下記の非限定的な実施例を参照しながらさらに説明する。
【実施例1】
【0214】
染料を封入する単分散ポリ(メチルメタクリレート)粒子の合成
3つ口フラスコ(250ml)に、150mlの2重脱イオン水、および4〜40mgの染料(例えばブリリャントブラックBN)を仕込んだ。このフラスコを、隔壁で密封した。そのフラスコを90℃まで加熱し、45分間窒素でフラッシュした。窒素の流れを止めた後、15ml(141mmol)のメチルメタクリレートを、隔壁を通して添加した。90℃でさらに30分後、過酸化二硫酸カリウム塩の10重量%溶液を5ml(1.8mmol、500mg)添加することによって重合を開始した。その溶液を、90℃で10分間、窒素でフラッシュした。その反応溶液を、機械式撹拌機(quirler)により1分間当り400回転(rpm)で撹拌した。2.5時間の反応時間の後、フラスコを開け、得られた温かい溶液を標準的な濾紙を通して濾過し、大きな凝集物を除去した。その溶液を、次に、4000rpmの遠心分離器内で5〜10分間、2回洗浄し、透明なペレットを分離した。その後、それを、虹色のペレット上に透明な液体が形成されるまで、30〜90分間遠心分離にかけた。その液体を次に注ぎ出し、そのペレットを、60mlの2重脱イオン水中に再懸濁させた。これを、オリゴマーからポリマーを分離するためにさらに4回繰り返した。この溶液を、次に10〜20重量%の懸濁液として保存した。収率は、分離されたポリマー/オリゴマーの比に依存し、一般的には約50から90%までの範囲内であった。
【0215】
この方法によって成長させたポリマー球体は、凝集を妨げる静電反発力を引き起こす表面電荷を示した。
【0216】
生成した単分散染料が封入されたポリマー球体は、約0.05と0.7μmの間の平均粒径を有しており、その標準偏差は4%未満であった。
【0217】
その試料を、次にその分散液を5000rpmで20分間遠心分離にかけて液体から固体を分離することにより精製した。その固体を、機械式撹拌および超音波処理によって当初の体積まで蒸留水中に再分散させた。この手順を、3回または4回繰り返した。
【0218】
この方法によって生成された試料は、可視光のブラッグ回折により鮮やかな色を示した。
【実施例2】
【0219】
試験管内でのコロイド結晶の製作
体積分率0.3%のブリリャントブラックBNを含有する均一サイズのポリ(メチルメタクリレート)球体(実施例1の通りに調製した)の水中の10%懸濁液(粒子の体積分率:10%;直径:210nm;標準偏差:3%)を、2mlのプラスチックバイアル(幅8mmおよび長さ30mm)に注ぎ、次いで10分間、10000rpm(約3500G)で遠心分離にかけた。遠心分離の後、虹色の結晶領域がセルの底部に、混濁した非結晶領域が中央に、透明領域が最上部に形成された。
【0220】
同じ方法を、蒸留水に溶かしたむき出しのポリ(メチルメタクリレート)粒子(粒子の体積分率:10%;直径:210nm;標準偏差:3%)を含有する溶液(染料、顔料、および/または発色団を含まない)に対しても行った。コロイド結晶の形成は、上記と同じ条件下で行った。遠心分離の後、虹色の結晶領域がセルの底部に、混濁した非結晶領域が中央に、透明領域が最上部に形成された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が粒子内に封入されているコロイド結晶を形成することが可能な単分散粒子であって、
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、97〜99.999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜3重量%の封入されている少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含むことを特徴とする単分散粒子。
【請求項2】
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、99〜99.999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜1重量%の少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む、請求項1に記載の単分散粒子。
【請求項3】
(i)前記単分散粒子の全重量に対して、99.5〜99.9999重量%の前記単分散粒子材料と、
(ii)前記単分散粒子の全重量に対して、0.0001〜0.5重量%の少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体と
を含む、請求項1に記載の単分散粒子。
【請求項4】
メチルメタクリレートとアリザリンブルーブラックとからなる単分散粒子が保護の範囲から除かれる、請求項1から3のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項5】
前記広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が、複数化合物の混合物であり、その混合物が単一の広域スペクトル吸収体造影剤と同じ吸収特性を有する、請求項1から4のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項6】
前記単分散粒子が、可視光の波長に相当する範囲の波長を有する光を反射および/または回折するコロイド結晶を形成することができる、請求項1から5のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項7】
約1μm未満でありかつ約1nm超のrms直径を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項8】
100nm超、好ましくは120nm超のrms直径を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項9】
900nm未満、好ましくは800nm未満のrms直径を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項10】
120nmから800nmまでの範囲のrms直径を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項11】
前記粒子が、針、プレート、ロッドまたは球の形状を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項12】
前記広域スペクトル吸収体造影剤が、前記単分散粒子全体を覆って分布している、請求項1から11のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項13】
前記単分散粒子が、有機および/または無機材料からできていることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項14】
前記単分散粒子が、有機ポリマー粒子、例えば、ラテックス、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリ(スチレン-co-ブタジエン)、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(メチルメタクリレート)およびポリ(フルオロメチルメタクリレート)粒子などでできていることを特徴とする、請求項13に記載の単分散粒子。
【請求項15】
金属カルコゲナイド、金属プニクタイド、シリカ、金属および金属酸化物粒子でできていることを特徴とする、請求項11に記載の単分散粒子。
【請求項16】
前記広域スペクトル吸収体造影剤が有機物である、請求項1から15のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項17】
前記広域スペクトル吸収体造影剤が無機物である、請求項1から15のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項18】
前記広域スペクトル吸収体造影剤が、Ag、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、水酸化鉄および四三酸化鉄からなる群から選択される、請求項1から15のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項19】
前記広域スペクトル吸収体造影剤前駆体が、金属塩または複数の金属塩の混合物であり、該金属が、K、Ca、Sr、Ba、Zn、Pb、Fe、Ni、Ce、Co、Cr、Cu、Mn、Sn、Al、Ag、Mg、Au、およびCdから選択することができる、請求項1から18のいずれかに記載の単分散粒子。
【請求項20】
前記金属塩類が親水性である、請求項19に記載の単分散粒子。
【請求項21】
前記金属塩類が、AgNO3、FeCl2およびFeCl3である、請求項19または20に記載の単分散粒子。
【請求項22】
請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子から形成されるコロイド結晶。
【請求項23】
(i)請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶
を含む着色剤組成物。
【請求項24】
(i)請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶と、
(ia)広域スペクトル吸収体造影剤および広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が封入されていない単分散粒子と
を含む着色剤組成物。
【請求項25】
前記単分散粒子によって封入されていない少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体をさらに含む、請求項23または24に記載の着色剤組成物。
【請求項26】
前記追加の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が、前記コロイド結晶中の封入されている単分散粒子の間のすき間に置かれている、請求項25に記載の着色剤組成物。
【請求項27】
前記追加の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体が、前記封入されている単分散粒子の表面に置かれている、請求項25に記載の着色剤組成物。
【請求項28】
前記追加の広域スペクトル吸収体造影剤が有機物である、請求項25から27のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項29】
前記追加の広域スペクトル吸収体造影剤が無機物である、請求項25から27のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項30】
前記広域スペクトル吸収体造影剤が、アリザリンブルーブラック、ブリリアントブルーブラック、カーボンブラック、水酸化鉄および四三酸化鉄からなる群から選択される、請求項25から27のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項31】
前記広域スペクトル吸収体造影剤の前駆体が、AgNO3、FeCl2およびFeCl3からなる群から選択される、請求項25から27のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項32】
少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体がそこに封入されている前記単分散粒子の量が、前記着色組成物の全重量に対して少なくとも約0.01重量%である、請求項23から31のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項33】
少なくとも1種の広域スペクトル吸収体造影剤および/または広域スペクトル吸収体造影剤の少なくとも1種の前駆体がそこに封入されている前記単分散粒子の量が、前記着色組成物の全重量に対して0.01重量%から70重量%までである、請求項23から32のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項34】
(ii)少なくとも1種の溶媒
を含む、請求項23から33のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項35】
前記溶媒が、極性または無極性であり得る有機溶媒である、請求項34に記載の着色剤組成物。
【請求項36】
前記有機溶媒が、水、アルコール類(一価または多価)、エステル類、ケトン類ならびにエーテル類、特にグリコール類およびポリグリコール類のモノ-およびジ-アルキルエーテル類、例えば、モノ-、ジ-およびトリ-プロピレングリコールのモノメチルエーテルならびにエチレン、ジエチレンおよびトリエチレングリコールのモノ-n-ブチルエーテルからなる群から選択される、請求項35に記載の着色剤組成物。
【請求項37】
(iia)水と、
(iib)場合によって、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類ならびに少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の溶剤と
を含む、請求項34から36のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項38】
前記溶媒が、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類ならびに少なくとも6個の炭素原子を有する脂肪族および芳香族炭化水素類ならびに精製蒸留生成物類および副生成物類を含めたこれらの混合物からなる群から選択される、請求項34から36のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項39】
該溶媒の量が、前記着色剤組成物の全重量に対して、10重量%〜99.99重量%の範囲、好ましくは、20重量%から99.8重量%まで、より好ましくは、30重量%から99.9重量%までである、請求項34から38のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項40】
前記着色剤組成物が、液体、ゲル、ムース、ワックスまたはペーストである、請求項34から39のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項41】
(i)前記着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜70重量%の請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶
を含む、請求項23から40のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項42】
さらに、
(iii)少なくとも1種の硬化性材料と、
(iv)少なくとも1種の開始剤と
を含む、請求項23から41のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項43】
(iii)前記着色剤組成物の全重量に対して、0.01重量%〜15重量%、好ましくは0.1〜10重量%の少なくとも1種の硬化剤
を含む、請求項42に記載の着色剤組成物。
【請求項44】
(iv)前記着色剤組成物の全重量に対して、0.005重量%〜10重量%、好ましくは0.01〜8重量%の少なくとも1種の開始剤
を含む、請求項42または43に記載の着色剤組成物。
【請求項45】
前記硬化剤が、エポキシアクリレート類、ポリウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、アクリレート化ポリオール類およびアクリレート化ポリエーテル類からなる群から選択される、請求項42から44のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項46】
前記開始剤が、過酸化物または過酸化物含有化合物類、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体類、アセトフェノンおよびアセトフェノン誘導体類、ベンゾインエーテル誘導体類およびチオキサントン誘導体類からなる群から選択される、請求項42から45のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項47】
(v)少なくとも1種の助剤
をさらに含む、請求項23から46のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項48】
前記助剤が、湿潤剤類、緩衝物質類、帯電防止剤類、漂白剤類、酸化剤類、レオロジー調整剤類、可溶化剤類、乾燥剤、消泡剤類、レベリング剤類、界面活性剤類、抑泡剤類、凍結防止剤類または制カビおよび/または静菌剤類、蛍光増白剤類、軟化剤類、防炎添加剤類、または汚れ剥離剤類、撥水剤類および撥油剤類、ならびに硬水軟化剤類および天然または合成増粘剤類、例えば、アルギン酸塩類およびセルロースエーテル類からなる群から選択される、請求項47に記載の着色剤組成物。
【請求項49】
(v)前記着色剤組成物の全重量に対して、0.1重量%〜10重量%の少なくとも1種の助剤
をさらに含む、請求項47または48に記載の着色剤組成物。
【請求項50】
前記着色剤組成物が、コーティングおよび/または印刷配合物である、請求項23から49のいずれかに記載の着色剤組成物。
【請求項51】
前記着色剤組成物が、インクジェット(例えば、バブルジェット(登録商標)、コンパウンドジェット、ドライインクジェット、ホットメルトインクジェットなど)、レリーフ印刷、凹版印刷、活版印刷、リソグラフィ、フレキソグラフィ、グラビア、スクリーン印刷およびタコ印刷用の印刷配合物である、請求項50に記載の着色剤組成物。
【請求項52】
前記着色剤組成物が、ナイフコーティング、浸漬(ディップ)コーティング、ギャップコーティング、カーテンコーティング、ロータリースクリーン、リバースロールコーティング、グラビアコーティング、計量ロッド(マイヤーバー)コーティング、スロットダイ(押出し)コーティングおよびホットメルトコーティング用のコーティング配合物である、請求項50に記載の着色剤組成物。
【請求項53】
パーソナルケア用配合物、特に化粧品配合物における、請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子、および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶、および/または請求項23から49のいずれかに記載の少なくとも1種の着色剤組成物の使用。
【請求項54】
請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子、および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶、および/または請求項23から49のいずれかに記載の少なくとも1種の着色剤組成物を含む、パーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物。
【請求項55】
前記パーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物が、溶液類、懸濁液類、エマルジョン類、PITエマルジョン類、ペースト類、軟膏類、ゲル類、クリーム類、ローション類、粉末類、石けん類、界面活性剤含有洗浄料類、油類、エアロゾル類、スプレー類、ワックス類、ムース類、およびスティック類の形をしている、請求項54に記載のパーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物。
【請求項56】
前記パーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物が、リップスティック、リップケアスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、ルージュ、パウダー化粧品、エマルジョン化粧品、ワックス化粧品、ネイルラッカー、シャンプー、およびシャワー用配合物である、請求項54または55に記載のパーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物。
【請求項57】
溶媒類、さらなる染料類および/または顔料類、酸化防止剤類、撥水剤類、ビタミン類、UV吸収剤類、溶質類、セルフタンニング剤類、保存剤類、酸化防止剤類、安定剤類、可溶化剤類、ビタミン類、着色剤類、および臭気改良剤類からなる群から選択される少なくとも1種のさらなる添加剤を含む、請求項54から56のいずれかに記載のパーソナルケア用配合物および/または化粧品配合物。
【請求項58】
セキュリティ印刷および/またはコーティングインクにおける、請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子、および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶、および/または請求項23から49のいずれかに記載の少なくとも1種の着色剤組成物の使用。
【請求項59】
請求項1から21のいずれかに記載の単分散粒子、および/または請求項22に記載の少なくとも1種のコロイド結晶、および/または請求項23から49のいずれかに記載の少なくとも1種の着色剤組成物を含む、セキュリティ印刷および/またはコーティングインク。
【請求項60】
少なくとも1種の、さらなる追加の検出可能なセキュリティフィーチャを含む、請求項59に記載のセキュリティ印刷および/またはコーティングインク。
【請求項61】
別の追加の要素が、光学的、機械的、および/または触覚的に検出可能なセキュリティフィーチャである、請求項60に記載のセキュリティ印刷および/またはコーティングインク。
【請求項62】
基材に印刷および/または塗布するための、請求項23から49のいずれかに記載の着色剤組成物および/または請求項59から61のいずれかに記載のセキュリティ印刷および/またはコーティングインクの使用。
【請求項63】
前記基材が、繊維(毛髪など)、皮膚、爪、食材、石、セラミック、ガラス、紙、織物、木材、皮革、金属、および/またはプラスチックからなる群から選択される、請求項62に記載の使用。
【請求項64】
請求項23から49のいずれかに記載の着色剤組成物および/または請求項59から61のいずれかに記載のセキュリティ印刷および/またはコーティングインクによって、印刷および/または塗布された基材。
【請求項65】
繊維(毛髪など)、皮膚、爪、食材、石、セラミック、ガラス、紙、織物、木材、皮革、金属、および/またはプラスチックからなる群から選択される、請求項64に記載の基材。

【公表番号】特表2010−527342(P2010−527342A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507899(P2010−507899)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055823
【国際公開番号】WO2008/141973
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】