説明

原稿給紙装置

【課題】 原稿検知手段として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動する検出レバーと、この検出レバーの回動を検知する検知センサとを備えた原稿給紙装置において、給紙トレイ上における原稿の有無を適切に検知できるようする。
【解決手段】 給紙トレイ11の上に載置された原稿Sの有無を検知する原稿検知手段30として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に当止め部材21aに当止めされた位置から離れる方向に回動する検出レバー31と、この検出レバーの回動を検知する検知センサ32とを備えた原稿給紙装置10において、当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻った場合に、検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させる保持手段40を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動原稿読み取り装置等において、給紙トレイの上に載置された原稿を給紙する原稿給紙装置に関するものである。特に、給紙トレイの上に載置された原稿の有無を検知する原稿検知手段として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動する検出レバーと、この検出レバーの回動を検知する検知センサとを備えた原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿が給紙された後、当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された上記の検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻された場合に、この検出レバーが当止め部材と衝突して振動するのを抑制して、上記の検知センサが給紙トレイの上における原稿の有無を誤検知するのを防止するようにした点に特徴を有するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ等においては、原稿を自動で読み取る自動原稿読み取り装置が多く設けられており、この自動原稿読み取り装置においては、原稿を自動で給紙して読み取るために、給紙トレイの上に載置された原稿を給紙させる原稿給紙装置が用いられている。
【0003】
ここで、このような原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿を給紙させるにあたり、給紙トレイの上に原稿が載置されているかを検知するため、特許文献1等に示されるように、給紙トレイの上に載置された原稿に押されて回動する検出レバーと、この検出レバーの回動を検知して給紙トレイの上に載置された原稿を検知するフォトインタラプタ等の検知センサとを設けたものが使用されている。
【0004】
そして、このような原稿給紙装置においては、給紙トレイの上に原稿が載置され、このように載置された原稿により押されて上記の検出レバーが回動し、これが上記の検知センサにより検知されて、給紙トレイの上に原稿が載置されていることが確認された場合、上記の自動原稿読み取り装置における原稿読み取り指令に基づいて、給紙トレイの上に載置された原稿を給紙ローラ等の給紙手段によって給紙させるようにしている。
【0005】
ここで、このようにして給紙トレイの上に載置された原稿が全て給紙された場合には、上記のように原稿に押されて回動されていた検出レバーが自重やバネ等の作用により逆方向に回動されて元の位置に戻り、これを上記の検知センサにより検知して、給紙トレイの上における原稿がなくなったことを検知するようにしている。
【0006】
また、このように原稿に押されて回動されていた検出レバーを自重やバネ等の作用により逆方向に回動させて元の位置に戻す場合、この検出レバーが元の位置において適切に停止されるようにするため、この検出レバーを当止めする当止め部材を設けるようにしている。
【0007】
しかし、このように検出レバーを当止め部材に当止めさせた場合、当止め部材との衝突によって検出レバーがはね返されて、検出レバーが何度も振動し、これを上記の検知センサが誤って検知して誤動作するという問題があった。
【0008】
また、給紙トレイの上に原稿が載置されているかを検知するにあたり、長い透過型センサや、反射型センサを用いることも考えられた。
【0009】
しかし、透過型センサの場合には、薄紙の原稿や、OHPシートのような透光性の原稿等を適切に検知することができなかったり、また反射型センサの場合には、先端がカールした原稿等を適切に検知することができなかったりするという問題があり、さらにこれらのセンサはコストも高くつくという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−161281号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、給紙トレイの上に載置された原稿の有無を検知する原稿検知手段として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に、当止め部材に当止めされて停止した位置から離れる方向に回動する検出レバーと、この検出レバーの回動を検知する検知センサとを設けた原稿給紙装置における上記のような問題を解決することを課題とするものである。
【0012】
すなわち、本発明においては、上記のような原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿が給紙された後、当止め部材に当止めされた位置から離れた方向に回動された検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻された場合に、この検出レバーが当止め部材と衝突して振動するのを抑制して、上記の検知センサによって給紙トレイの上における原稿の有無が誤検知されるのを防止することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明においては、上記のような課題を解決するため、原稿を載置する給紙トレイと、この給紙トレイの上に載置された原稿を給紙する給紙手段と、給紙トレイの上に載置された原稿の有無を検知する原稿検知手段とを備えた原稿給紙装置において、上記の原稿検知手段として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動される検出レバーと、この検出レバーの回動を検知する検知センサとを設けると共に、当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された上記の検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻った場合に、この検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させる保持手段を設けた。
【0014】
このようにすると、当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻った場合に、この検出レバーが上記の保持手段により当止め部材との当止め位置に保持され、この検出レバーが当止め部材との衝突によって振動するのが防止されるようになる。
【0015】
ここで、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に、上記の検出レバーを当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動させるにあたっては、上記の給紙トレイの給紙方向先端側を下方に傾斜させ、この給紙トレイに載置された原稿に押されて、検出レバーが当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動されるようにすることができる。
【0016】
また、上記の保持手段によって検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させるにあたっては、保持手段として磁石などの磁力部材を用い、この磁力部材の磁力によって、検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させるようにすることができる。
【0017】
また、上記の磁力部材に電磁石を用い、この電磁石をオン・オフさせるようにし、給紙トレイの上に載置された原稿が給紙手段によって給紙される迄の段階において、この電磁石をオフさせて、上記の検出レバーが当止め部材に当止めされた位置で保持手段により保持されるのを解除させるようにすることもできる。
【0018】
そして、このように給紙トレイの上に載置された原稿が給紙手段によって給紙される迄の段階において、保持手段によって検出レバーが当止め部材に当止めされた位置で保持されるのを解除させると、給紙トレイの上に載置された原稿を給紙手段によって給紙する場合に、給紙手段によって給紙される原稿が検出レバーにより抑止されて原稿に負荷が加わるのが抑制され、給紙時に原稿が歪んで給紙されたりするのが防止される。
【発明の効果】
【0019】
本発明の原稿給紙装置においては、上記のように当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻った場合に、この検出レバーが保持手段によって当止め部材との当止め位置に保持されるようにしたため、回動された検出レバーが当止め部材と衝突して振動するのが防止され、給紙トレイの上に原稿が載置されていない状態であるにもかかわらず、検出レバーの振動を上記の検知センサが誤って検知して誤動作するのが防止されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る原稿給紙装置を用いた画像読取装置を、画像形成装置の上部に設けた状態を示した概略斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る原稿給紙装置において、給紙トレイの上に原稿が載置されていない場合に、検出レバーがピックアップローラの回転軸に当止めされると共に、この検出レバーの検知アーム部がフォトインタラプタを用いた検知センサ内に位置される状態を示した概略断面説明図である。
【図3】上記の実施形態に係る原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿に押されて検出レバーがピックアップローラの回転軸から離れる方向に回動し、上記の検出アーム部が検知センサの発光部と受光部との間から外れる状態を示した概略断面説明図である。
【図4】上記の実施形態に係る原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿がピックアップローラによりピックアップされて、一対の給紙ローラ間に導かれる状態を示した概略断面説明図である。
【図5】上記の実施形態に係る原稿給紙装置において、一対の給紙ローラ間に導かれた原稿が、一対の給紙ローラにより給紙されて搬送される状態を示した概略断面説明図である。
【図6】上記の実施形態に係る原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿がなくなって、ピックアップローラの回転軸から離れる方向に回動された検出レバーが、ピックアップローラの回転軸に当止めされる位置に戻って保持手段に保持される状態を示した概略断面説明図である。
【図7】上記の実施形態の原稿給紙装置において、給紙トレイの上に原稿が載置されていない場合に、上記の検出レバーの検出アーム部がフォトインタラプタを用いた検知センサの発光部と受光部との間に存在している状態を示した部分説明図である。
【図8】検出レバーをピックアップローラの回転軸に当止めされる位置に保持させる保持手段を変更させた他の実施形態に係る原稿給紙装置を示した概略断面説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態に係る原稿給紙装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明に係る原稿給紙装置は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0022】
この実施形態においては、図1に示すように、複写機等の画像形成装置1の上部に設けられた自動原稿読み取り装置2において、給紙トレイ11に載置された原稿Sを給紙させるのに使用する原稿給紙装置10について説明する。
【0023】
ここで、この原稿給紙装置10においては、図1に示すように、原稿Sが載置される給紙トレイ11の給紙方向先端側を下方に傾斜するように設けると共に、この給紙トレイ11の幅方向両側に、この給紙トレイ11に載置された原稿Sをその幅方向において規制する一対の規制ガイド11aを設けている。
【0024】
そして、この実施形態の原稿給紙装置10においては、図2〜図6に示すように、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sを給紙する給紙手段20として、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sに接触させて原稿Sをピックアップするピックアップローラ21と、このピックアップローラ21によりピックアップされた原稿Sを給紙する一対の給紙ローラ22を設けている。
【0025】
また、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sの有無を検知する原稿検知手段30として、回動軸31aを中心にして回動する作動アーム部31bと検出アーム部31cとで構成された検出レバー31を用いると共に、この検出レバー31における検出アーム部31cの回動を検知する検知センサ32としてフォトインタラプタを用いるようにしている。
【0026】
そして、上記の検出レバー31における作動アーム部31bを、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sと接触する位置に配置させると共に、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていない状態においては、図7に示すように、この検出レバー31における検出アーム部31cを、フォトインタラプタを用いた検知センサ32の発光部32aと受光部32bとの間に位置させ、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sにより上記の作動アーム部31bが押されて検出レバー31が回動した場合には、この検出レバー31における検出アーム部31cが上記の発光部32aと受光部32bとの間から外れるようにし、この検知センサ32により検出レバー31の回動を検知して、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sの有無を検知するようにしている。
【0027】
また、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていない状態において、上記の検出レバー31を当止めする当止め部材として、この実施形態においては、上記のピックアップローラ21の回転軸21aを利用し、検出レバー31における作動アーム部31bに設けられた凹部31cがピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされるようにしている。
【0028】
また、このように検出レバー31の作動アーム部31bに設けられた凹部31cがピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた状態で、この検出レバー31を保持させる保持手段40として、この実施形態においては、作動アーム部31bに設けられた凹部31cに磁石41を設けると共に、上記のピックアップローラ21の回転軸21aを鉄等の磁性材料で構成し、検出レバー31を当止め部材となるピックアップローラ21の回転軸21aに磁力により保持させるようにしている。
【0029】
そして、この実施形態の原稿給紙装置10において、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていない状態では、図2に示すように、検出レバー31における作動アーム部31bに設けられた凹部31cがピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされ、上記の磁石41により検出レバー31が当止めされた位置で保持されると共に、この検出レバー31における検出アーム部31cが、上記の検知センサ32の発光部32aと受光部32bとの間に位置して、発光部32aからの光が受光部32bにおいて受光されなくなり、これによって給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていないことを検知するようにしている。
【0030】
次いで、給紙方向先端側が下方に傾斜するように設けられた給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されると、図3に示すように、載置された原稿Sが給紙トレイ11の給紙方向先端側に移動して、この原稿Sにより検出レバー31における作動アーム部31bが押されて、検出レバー31がピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた位置から離れる方向に回動し、この検出レバー31における検出アーム部31cが、検知センサ32の発光部32aと受光部32bとの間から外れ、発光部32aからの光が受光部32bにおいて受光されて、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されたことを検知するようにしている。
【0031】
そして、このように給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されたことが検知された状態で、上記の自動原稿読み取り装置2において原稿読み取りの指示が行われると、図4に示すように、上記のピックアップローラ21を下方に移動させて給紙トレイ11の上に載置された原稿Sに接触させ、このピックアップローラ21を回転させて、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sをピックアップし、このようにピックアップされた原稿Sを、ガイド部材(図示せず)を介して一対の給紙ローラ22間に送るようにする。
【0032】
また、このようにピックアップされた原稿Sを一対の給紙ローラ22間に送った後は、図5に示すように、上記のピックアップローラ21を上方に移動させて元の位置に戻すと共に、上記の一対の給紙ローラ22を回転させて、上記の原稿Sをこの一対の給紙ローラ22により給紙させて、上記の自動原稿読み取り装置2における読取位置に向けて送るようにする。ここで、上記のように給紙トレイ11の上に載置された原稿Sをピックアップし、ピックアップされた原稿Sを一対の給紙ローラ22により給紙させて送るようにした場合、上記の検出レバー31は、ピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた位置からさらに離れる方向に回動された状態で維持されるようになる。
【0033】
そして、上記のようにして給紙トレイ11の上に載置された原稿Sを順々に給紙させて搬送し、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sがなくなった場合には、図6に示すように、ピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた位置から離れる方向に回動されていた上記の検出レバー31が自重等によって戻る方向に回動され、この検出レバー31における作動アーム部31bに設けられた凹部31cがピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされるようになる。
【0034】
この場合、この実施形態においては、上記のように作動アーム部31bに設けられた凹部31cに磁石41を設けると共に、上記のピックアップローラ21の回転軸21aを鉄等の磁性材料で構成しているため、この検出レバー31が磁石41の磁力により当止め部材となるピックアップローラ21の回転軸21aに引き付けられて保持されるようになり、検出レバー31がピックアップローラ21の回転軸21aと衝突して振動するのが防止され、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていない状態であるにもかかわらず、検出レバー31の振動を上記の検知センサ32が誤って検知して誤動作するのが防止される。
【0035】
なお、この実施形態においては、検出レバー31の作動アーム部31bに設けられた凹部31cがピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた状態で、この検出レバー31を保持させる保持手段40として、作動アーム部31bに設けられた凹部31cに磁石41を設けると共に、上記のピックアップローラ21の回転軸21aを鉄等の磁性材料で構成するようにしたが、保持手段40はこのようなものに限定されない。
【0036】
例えば、図8の実施形態に示すように、検出レバー31における作動アーム部31bの先端部に鉄等の磁性材料で構成された磁性部材42を設けると共に、この磁性部材42と対向するようにして電磁石43を設け、この電磁石43のオン・オフを制御装置50によって制御させるようにすることができる。
【0037】
そして、この実施形態のものにおいては、前記の図4に示すように、給紙トレイ11の上に載置された原稿Sをピックアップローラ21によりピックアップし、このようにピックアップされた原稿Sを一対の給紙ローラ22間に導く段階においては、上記の制御装置50により電磁石43をオフさせて、検出レバー31が電磁石43により引き付けられてピックアップローラ21の回転軸21aに保持されるのを解除させるようにする。
【0038】
このようにすると、ピックアップローラ21によって原稿Sをピックアップさせる場合に、検出レバー31がピックアップされる原稿Sに押されて簡単に回動されるようになり、ピックアップされる原稿Sに加わる負荷が軽減されて、原稿Sが歪んで給紙されたりするのが防止される。
【0039】
そして、この実施形態のものにおいては、上記の給紙トレイ11の上に載置された原稿Sが給紙されてなくなり、前記の図6に示すように、ピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされた位置から離れる方向に回動されていた上記の検出レバー31が自重等によって戻る方向に回動されて、ピックアップローラ21の回転軸21aに当止めされる段階において、上記の制御装置50により電磁石43をオンさせて、作動アーム部31bの先端部に設けられた磁性部材42をこの電磁石43の磁力によって引き付けるようにする。
【0040】
このようにすると、前記の実施形態の場合と同様に、この検出レバー31が電磁石43の磁力により当止め部材となるピックアップローラ21の回転軸21aに引き付けられて保持されるようになり、検出レバー31がピックアップローラ21の回転軸21aと衝突して振動するのが防止され、給紙トレイ11の上に原稿Sが載置されていない状態であるにもかかわらず、検出レバー31の振動を上記の検知センサ32が誤って検知して誤動作するのが防止される。
【0041】
また、上記の各実施形態においては、この検出レバー31を当止めする当止め部材に、ピックアップローラ21の回転軸21aを利用するようにしたが、別の当止め部材を設けるようにすることもできる。
【符号の説明】
【0042】
1 画像形成装置
2 自動原稿読み取り装置
10 原稿給紙装置
11 給紙トレイ
11a 規制ガイド
20 給紙手段
21 ピックアップローラ
21a 回転軸(当止め部材)
22 給紙ローラ
30 原稿検知手段
31 検出レバー
31a 回動軸
31b 作動アーム部
31c 検出アーム部
31d 凹部
32 検知センサ
32a 発光部
32b 受光部
40 保持手段
41 磁石
42 磁性部材
43 電磁石
50 制御装置
S 原稿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を載置させる給紙トレイと、この給紙トレイの上に載置された原稿を給紙する給紙手段と、給紙トレイの上に載置された原稿の有無を検知する原稿検知手段とを備えた原稿給紙装置において、上記の原稿検知手段として、給紙トレイの上に原稿が載置された場合に当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動される検出レバーと、この検出レバーの回動を検知する検知センサとを設けると共に、当止め部材に当止めされた位置から離れる方向に回動された上記の検出レバーが当止め部材に当止めされる位置に戻った場合に、この検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させる保持手段を設けたことを特徴とする原稿給紙装置。
【請求項2】
請求項1に記載の原稿給紙装置において、上記の検出レバーが、給紙トレイの上に載置された原稿に押されて回動されることを特徴とする原稿給紙装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の原稿給紙装置において、上記の保持手段が、上記の検出レバーを磁力によって当止め部材との当止め位置に保持させることを特徴とする原稿給紙装置。
【請求項4】
請求項3に記載の原稿給紙装置において、上記の保持手段が、磁力のオン・オフの切り換えが可能な電磁石で構成されていることを特徴とする原稿給紙装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の原稿給紙装置において、給紙トレイの上に載置された原稿が給紙手段によって給紙される迄の段階では、上記の保持手段によって検出レバーを当止め部材との当止め位置に保持させるのを解除することを特徴とする原稿給紙装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−218938(P2012−218938A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90281(P2011−90281)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】