受信機及びコピー制御方法
【課題】 デジタル放送においてコピー不可のデジタルコンテンツが配信された場合、ライセンス管理を簡単にしたコピー制御方法を確立する。
【解決手段】 コピー不可となっている番組(デジタルコンテンツ)が配信されたとき、事前にライセンスをライセンスファイルによって取得することでライセンス管理をライセンスサーバのみにする。また、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205は、入手したライセンスファイルに基づいてデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー可能な状態に書き換える。蓄積データ制御部&管理部208は、配信されたデジタルコンテンツをデジタルコピー制御記述子に基づいてデータ蓄積装置209へ蓄積する。データ蓄積中に一部コピー失敗したデータが発生した場合、正常データを外部より入手して復元可能にする。
【解決手段】 コピー不可となっている番組(デジタルコンテンツ)が配信されたとき、事前にライセンスをライセンスファイルによって取得することでライセンス管理をライセンスサーバのみにする。また、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205は、入手したライセンスファイルに基づいてデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー可能な状態に書き換える。蓄積データ制御部&管理部208は、配信されたデジタルコンテンツをデジタルコピー制御記述子に基づいてデータ蓄積装置209へ蓄積する。データ蓄積中に一部コピー失敗したデータが発生した場合、正常データを外部より入手して復元可能にする。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送サービス及びこのサービスを実現するシステムに関する。特に、本発明は、放送により視聴者(以下、ユーザ)に送られた符号化されたデジタル形式のコンテンツデータ(以下、デジタルコンテンツ)をコピーするときのコピー管理技術に関する。及び、その機能を備えたデジタル放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】放送信号では、非スクランブル状態で送信する無料の放送サービスとスクランブルをかけて契約した視聴者のみにスクランブルを解除するための鍵を前もって所有させることで、受信した放送波をデスクランブルして視聴可能にすると言う2種類のサービスが存在する。
【0003】ところで、これらのサービスとは別にデジタルコンテンツはコピーを繰り返しても情報の劣化が無いという特性があるため、著作権者側はコピーに対して、(1)一定の制限を課す、(2)禁止する、(3)コピーを行う際には課金する、などにより、デジタルデータの著作権保護を図っている。なお、ここでのデジタルコンテンツとは、MPEG(Moving Picture CodingExperts Group)2・MPEG4によって規定されている符号化映像・音声データと番組情報データであるPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)、またはデータ放送で使用しているBMLブラウザデータを指している。
【0004】このようなコピーを適正に管理するシステムとしては、CGMS(CopyGeneration Management System)があり、デジタル放送ではデジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御情報(2bit)により、“00”は制約条件無しにコピー可、“01”は事業者定義、“10”は1世代のみコピー可、“11”はコピー禁止として、デジタルコンテンツのコピー制御を行っている。
【0005】更に、例えば、特開2002−9716ではコピー制御のために放送局側からとネットワーク側両方で1つの暗号復号鍵を生成し、この鍵を入手したときには外部にデジタルデータを出力可能となるシステムを提案している。更に、この暗号復号鍵を生成するためのネットワークアクセスは、複製履歴情報をライセンス管理サーバ(以下、ライセンスサーバ)に送付することを条件としており、この複製履歴情報によって、デジタルデータを外部に完全なデータを出力したときに課金されるシステムを提案している。図20に、特開2002−9716に開示された図面に基づいたコピー制御機能ブロック図の一例を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開2002−9716では、複製管理情報をサーバ側とデジタル放送受信機(以下、受信機)側の両方で管理する必要があった。そこで、この発明は、ライセンス管理をサーバのみにすることを目的とする。
【0007】外部より放送前にライセンスを得ることにより、所望のデジタルコンテンツに対してライセンス管理をサーバのみとし、かつデジタルコピー制御情報を書き換えることでデータ蓄積装置にてデジタルコンテンツをコピー可能にすることを目的とする。
【0008】更に、ライセンスを取得後、デジタルコンテンツをデータ蓄積装置にコピー後、中身をデータ蓄積装置から一度も再生せずに削除する場合には、ライセンスを返却することが可能となるシステムを構築することを目的とする。
【0009】また、コピーしているデジタルコンテンツが何らかの原因で途中データが壊れたりした場合のリカバリ対策を追加することを目的とする。
【0010】更に、データ蓄積において、蓄積可能な量は限られているため、少しでも無駄なデータは蓄積しないことが重要であるが、現在、デジタル放送ではTS(Transport Stream)と呼ばれるデータストリーム形式でデジタルコンテンツを送っている。TSはリアルタイム伝送が基本であるため、ストリームにヌルパケットと呼ばれるデータ量を調整するための不要データを挿入している。また、TSはATM(Asynchronous Transfer Mode)方式と呼ばれるパケット伝送方式にデータの載せ代えが簡単になるように、ストリームのパケットサイズを決めているため、結果として、かなりのオーバヘッドが生じる。これらの不要データを少しでも削除するために、TSパケットをPS(Program Stream)パック化する必要があるが、このとき、PSパックを固定値でパック化するとデータ蓄積装置の蓄積媒体によっては、媒体への蓄積効率が悪くなるか途中読み出しを行うときの検索効率が悪くなる。
【0011】そこで、データを効率よく蓄積するシステムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る受信機は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信装置において、上記デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積部と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、デジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換えたデジタルコンテンツを出力するコピー制御部と、上記コピー制御部から上記デジタルコンテンツを入力し、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積する蓄積データ制御管理部とを備えることを特徴とする。
【0013】上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツが上記データ蓄積部に正常に蓄積できない場合、上記コピー制御部へコピー失敗を通知し、上記コピー制御部は、上記蓄積データ制御管理部からコピー失敗の通知を受け取った場合に、ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0014】上記ライセンスファイルは、読み出し有と読み出し無とのいずれかを示す読み出しフラグを含み、上記蓄積データ制御管理部は、上記データ蓄積部に蓄積されたデジタルコンテンツを読み出した場合に、上記読み出しフラグを読み出し有に設定し、上記コピー制御部は、ライセンスファイルを返却する場合に、上記読み出しフラグを判定し、読み出しフラグが読み出し有の場合は、上記ライセンスファイルを返却しないことを特徴とする。
【0015】また、コピー制御部は、デジタルコンテンツのコピーの許可・不許可を管理するライセンスサーバと、ライセンスファイルを蓄積する外部記憶装置とのいずれかから、上記ライセンスファイルを取得し、ライセンスファイルを返却する場合は、ライセンスファイルを取得した、上記ライセンスサーバと上記外部記憶装置とのいずれかへ上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0016】上記受信機は、さらに、入力したデジタルコンテンツが正常であるかを判定する判定部と、上記判定部が上記デジタルコンテンツを正常でないと判断した場合、上記デジタルコンテンツを修正する修正部とを備えることを特徴とする。
【0017】上記修正部は、上記デジタルコンテンツのサイズが、上記データ蓄積部に蓄積できないサイズであると判断した場合、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積しないで、上記ライセンスファイルを返却することを上記コピー制御部へ指示し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0018】上記修正部は、上記判定部が正常でないと判断したデジタルコンテンツの部分を再度入力することによって、上記デジタルコンテンツを修復することを特徴とする。
【0019】上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツを所定のサイズに分割して上記データ蓄積部に蓄積し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを上記ライセンスサーバから取得する場合、上記所定のサイズをライセンスサーバへ通知し、ライセンスサーバから上記所定のサイズを指定したライセンスファイルを入力し、さらに、上記通知した所定のサイズに適合させたデジタルコンテンツを入力することを特徴とする。
【0020】この発明に係るコピー制御方法は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツをデータ蓄積部へコピーする受信機におけるコピー制御方法において、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積することを特徴とする。
【0021】この発明に係る受信機は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信機において、デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積装置と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルを要求するライセンスファイル要求手段と、上記ライセンスファイル要求手段によって入力したライセンスファイルに基づいて、受信したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー識別子をコピー許可へ書き換えるデジタルコピー識別子書き換え手段と、上記デジタルコピー識別子がコピー許可を示す場合に、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積装置へ蓄積するデータ蓄積手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本実施の形態について説明する。
【0023】実施の形態1.図1は、本発明にかかわる一般的なデジタル放送受信機の機能ブロック及びデジタルコンテンツの流れを示している。矢印は、デジタルコンテンツのデータの流れを示している。
【0024】システム制御部101は、デジタル放送受信機システム全体の制御機能を備えている。また、ユーザIF(InterFace)制御部116は、機能的にシステム制御の一部であるため、本ブロックに含む。なお、このユーザIF(InterFace)制御部116は、受信機とユーザとのインタフェースも含んでいる。ここでのユーザとのインタフェースは、受信機にあるスイッチでも外部装置であるリモコンのようなものでもよい。通信部102は、デジタル放送受信機の通信制御の機能、ネットワークインタフェースを有している。
【0025】IC(Integrated Circuit)カードIF(InterFace)部103は、デジタル放送受信機のICカードとの制御機能及びインタフェースを有している。ここで、ICカードは、個人情報や有料放送のスクランブル解除鍵等が記憶される。TS再生部104は、放送波で送信されてくるTSパケットの抽出機能を備える。放送コンテンツ再生・記録IF部105は、復元したTSパケットより符号化映像・音声データ、番組情報データの分離、再生する機能を備え、更に、外部記録装置のインタフェースを備える。
【0026】次に、TS再生部104に含まれる構成要素について説明する。アンテナ部106は、放送波を受信する機能を備える。チューナー部107は、アンテナから受信した放送波の中から特定の放送波信号を選択し、A/D(Analog/Digital)部108に送出する。A/D部108は、チューナ部107から送られてくるアナログ信号をデジタル変換し、復調部109に送る。復調部109は、A/D部108からデジタル変換された放送波を所定の復調方式で復調し、所定のエラー訂正処理を実施後、TS_DEMUX部110にTSパケットを送出する。
【0027】次に、デジタルコンテンツ再生・記録IF部105に含まれる構成要素について説明する。TS_DEMUX部110は、放送局から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データが多重化されたTSパケットを符号化映像・音声データ、番組情報データに分離する機能を備える。AV(Audio Video)デコード部111は、TS_DEMUX部110にて分離されたデータのうち、符号化映像・音声データを復号化する機能を備えており、復号化された映像・音声データは、映像・音声合成部114に出力する。番組情報制御部112は、放送局側より送られてくる番組情報データを解析する機能を備え、データ放送にある映像・音声データを映像・音声合成部114に出力する。なお、番組情報制御部112がOSD制御部を内蔵することによって、テキストデータも映像データとして出力可能となる。映像・音声合成部114は、AVデコード部111、番組情報制御部112から入ってきた映像・音声データを合成し、映像音声出力部115に映像信号、音声信号としてそれぞれ出力する。映像音声出力部115は、映像表示装置(CRT(Cathode_Ray Tube)等)、音声出力装置(スピーカー等)に映像信号、音声信号を出力するインタフェースを備える。なお、映像表示装置(CRT等)、音声出力装置(スピーカー等)は、図1には示していない。
【0028】図2は、実施の形態1のデジタルコンテンツ再生・記録IF部の機能ブロック図の一例である。データセレクタ部201は、TS_DEMUX部110から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データと外部記録装置IF部204から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データを選択する機能を備える。図2の外部記録装置IF部204は、図1に示した外部記録装置IF部113のより詳細な構成を示している。
【0029】通信IF部202は、ネットワーク(図2に示していない)と物理的に接続するインタフェースを備える。通信&認証制御部203は、ネットワークとの接続プロトコル制御及びネットワーク上の図中にないライセンスサーバ(図2に示していない)との認証制御機能を備える。また、本図では、データ蓄積装置209も含めており、このデータ蓄積装置(データ蓄積部)209にてデジタルコンテンツを蓄積する。なお、このデータ蓄積装置209は、受信機内蔵でも外部接続でもよい。また、ここでいうデータ蓄積装置は、デジタルコンテンツを蓄積できる装置は全て当てはまる(例:CD−R(Compact Disc−Recordable)、ハードディスク、SDカード(Secure Digital memorycard)、メモリスティック、DVD−RAM(Digital Versatile Disc−Random Access Memory)等)。
【0030】外部記録装置IF部204は、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部(コピー制御部)205、PS_DEMUX部206、PS変換部207、蓄積データ制御&管理部(蓄積データ制御管理部)208で構成される。PSは、Program Streamの略である。なお、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205は、デジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をライセンスサーバから入手したライセンスファイルに従って、書き換え及びデジタルコピー制御記述子に基づいたコピー制御機能を備える。このとき、ラインセンス未取得の場合には、デジタルコピー制御記述子を書き換えることなくコピー制御を行い、コピー可であれば本ブロックはスルーし、データをPS変換部207に送り、コピー禁止であればデータを送らない。PS_DEMUX部206は、外部蓄積装置から取り出したPSパックを本ブロックにて符号化映像・音声データ、番組情報データに分離する機能を備える。PSパックは、パケット単位の一種である。
【0031】PS変換部207は、デジタルコピー制御記述子を書き換え後の番組情報データを含めて、符号化映像・音声データ、番組情報データをPSパックとして固定サイズにパック化、多重化する機能を備える。
【0032】蓄積データ制御&管理部208は、PSパックをスクランブル化し、データ蓄積装置にPSパックを送る。なお、本ブロックではライセンス取得によるコピーの場合、PS変換部から送られるPSパックが正常データか判定し、異常データを検出したときには割込みをシステム制御部101にあげる。システム制御部101は、この割り込みをもとにコピーを中止し、ライセンスファイルを返却する。
【0033】図3は、ライセンス取得時のライセンスサーバと受信機の間の制御フロー図である。受信機側は、ライセンスサーバに対し、番組情報取得要求を送信する。一般に、ライセンスサーバは、複数存在する。従って、ライセンスサーバのアクセス先は、ユーザ側で設定する。即ち、ユーザ側がアクセスするライセンスサーバを選択する。受信機は、ライセンスサーバより番組情報を取得後、番組情報取得応答をただちに返す。その後、受信機は、取得した番組情報を、一旦番組情報制御部112に送り、その中のOSD制御機能にて画面データを生成し、映像・音声合成部114、映像・音声出力部115経由で映像表示装置(図に示していない)に表示する。
【0034】図4は、番組情報のデータ構造を示す。番組情報データは、ヘッダ、コマンドID、番組名、番組ID、放送時間、必要蓄積容量サイズ、課金情報で構成される。ユーザは、この番組情報により、コピーの是非を判断するため必要なデータを入手する。なお、番組情報取得が何らかの要因で失敗したときには番組情報取得応答にてNGを返し、ライセンスサーバに番組情報を再送してもらう。
【0035】番組情報取得後、ユーザは、ユーザインタフェース経由にてライセンス要求の是非を選択し、もし、ラインセンス取得を行う場合には、受信機側にてライセンスサーバに対してライセンス取得情報を送信する。図5は、ライセンス取得情報のデータ構造を示す。ライセンス取得情報データは、ヘッダ、コマンドID、ユーザ認証データ、蓄積装置認証番号、番組IDで構成される。受信機側は、ユーザの認証ID(パスワードも含む)、データ蓄積装置の蓄積媒体の識別ナンバー(蓄積媒体自身が持つ製造番号等、蓄積媒体を識別するユニークな番号)、番組情報で入手している番組IDを送出する。一方、ライセンスサーバ側は、ライセンス取得要求を受け取ったところでライセンス取得要求応答を返す。このライセンス取得要求応答は、省略してもよい。
【0036】ライセンスサーバは、ライセンス取得要求受け付け後、ライセンス取得要求に基づきライセンスファイルを作成し(ライセンスファイル作成処理)、処理完了後、ライセンスファイルを受信機に発行する。図6は、ライセンスファイルのデータ構造を示す。ライセンスファイルは、ヘッダ、コマンドID、番組ID、番組放送時間、必要蓄積容量サイズ、ユーザID、蓄積装置ID、ライセンスID、ライセンスデータ長、ハッシュ演算比較データ、保存データ読み出しフラグで構成される。受信機側は、このライセンスファイル取得により、ライセンス要求したデジタルコンテンツ内のデジタルコピー制御記述子を書き換えることが可能となる。
【0037】図7に、デジタルコピー制御記述子のデータ構造、図8にdigtal_recording_control_data(デジタルコピー制御情報)の内容について示す。本発明では、このデジタルコピー制御情報をコピー制御のため書き換える。
【0038】デジタルコピー制御記述子は、MPEG2のシステム内にて使用されているもので通常PSI(Program Specific Information)のPMT(Program Map Table)、SI(ServiceInformation)のSDT(Service DescriptionTable)、EIT(Event Information Table)に含まれるデータである。これらPSI,SIは、1つ以上のセクションと呼ばれるデータに分割されてTS多重される。このデジタル制御記述子により、現在のMPEG2のデジタルコピーは制御されている。なお、図6は、ラインセンスデータであり、このライセンスデータを受信機が受け取ることで本来放送番組中の中にあるデジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御情報を「コピー禁止」から「1世代コピー可」に変更する。
【0039】デジタルコピー制御情報は、デジタルコピー制御記述子内に含まれる、「digital_recording_control_data」のデータである。このデータにより、通常のデジタル放送のコピーは制御される。図8の通り、デジタルコピー制御情報では、規格内で規定されているのは「制約条件無しにコピー可」(何回でもコピー可)、「1世代のみコピー可」(デジタルデータを一度だけコピー可)、「コピー禁止」(コピー禁止)、「事業者定義」(放送事業者が自由に使用してよい)がある。
【0040】ラインセンスファイルは、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105に存在し、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105が管理しており、外部からライセンスファイルは書き換え不可となっている。このラインセンスファイルに対応したPSパックが読み出されたときに、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、ライセンスファイル内のPSパックを書き換える。
【0041】受信機側は、ライセンスファイル中の番組放送時間により、保存予定番組の保存開始、終了を自動で実施する。更に、必要容量サイズがデータ蓄積装置209内では足りない場合、受信機側は、ユーザに不足であることを通知し、番組保存時に、この問題が解決しない場合には、自動的に受信機側はライセンスを返却(返信)し、番組を保存しない。また、ハッシュ演算比較データを使用し、この値と実際に受信したデータの演算結果が異なる場合においても、保存していたデータを削除し(保存の途中であっても削除する)、ライセンスをライセンスサーバに返却する。なお、このエラー発生によるデータ削除及び、ライセンス返却は自動ではなく、手動でもよい。
【0042】ライセンスファイルを受け取った受信機は、ライセンスファイル取得応答をライセンスサーバに返し、ライセンスサーバとのやり取りを終了する。このとき、受信機は、ライセンスサーバのアクセス先(例えば、IPアドレス等)を通信&認証制御部203に保存する。
【0043】図9は、デジタルコンテンツのコピーの動作を示すフロー図、図10は、番組データ蓄積装置出力シーケンスの動作を示すフロー図を示す。図10は、図9R>9の番組データ蓄積装置出力シーケンス(S906)の処理の詳細を示したフロー図である。デジタルコンテンツの保存開始時、TS_DEMUX部110より符号化映像・音声データ、番組情報データが外部記録装置IF部204へ送られる(S901)。外部記録装置IF部204の中では、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205において、番組情報データの中にあるデジタルコピー制御記述子を参照し(S902)、コピー不可番組でない場合は、CGMSに従った処理を行い、PS変換部207にデータを送る。
【0044】コピー不可の場合、ライセンスファイルを入手した番組である場合(S903)は、デジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御を「1世代のみコピー可」に書き換え(S905)、CGMSにしたがった処理実施後、そのままPS変換部207にデータを送る。ここで、デジタルコピー制御の中身は、1世代のみコピー可のところを制約条件無しにコピー可でもよい。また、コマンドIDを区別することで、ライセンスの区別を可能にし、2種類のライセンスを混在してもよい。なお、ライセンス未入手で、かつデジタルコンテンツ自体もコピー不可の場合、PS変換部207にデータは送られない(S904)。
【0045】符号化映像・音声データ、番組情報データがPS変換部207に入力してきたとき(S906,S1001)、符号化映像・音声データ、番組情報データは、固定のPSパックサイズで多重化され、PSパックを生成する(S1002)。生成されたPSパックは、PS変換部207から蓄積データ制御&管理部208に送られる(S1003)。
【0046】図11に、蓄積データ制御&管理部208のブロック図の一例を示す。蓄積データ制御&管理部208に入ってきたPSパックは、ハッシュ演算部1101とスクランブラ1104に送られる(S1003)。ハッシュ演算部1101では、ライセンスを入手したPSパックの場合のみ、実際に所定のハッシュ関数に基づきハッシュ演算し、演算結果が出るたびにPSカウンタ1102にパルス信号を送り、PSカウンタ1102はこれをカウントする(S1004)。なお、ハッシュ関数とは、擬似乱数を生成する演算関数であり、この演算は非可逆処理を含むため、出力データから入力データは再現できない。このため、ハッシュ関数は、データ改ざんの有無を検出するために使用される。
【0047】次に、復号判定部1103は、ライセンスファイルより入手したハッシュ演算比較データと実際の演算結果を比較し、NGの場合(S1005でno)、PSカウンタのクリア後(S1011)、割り込みをシステム制御部101にあげて、データ誤りがあることを通知する(S1012)。その後、ライセンスサーバにライセンスファイルを返却し(S908)、データ保存を終了する(S909)。ここで、ハッシュ演算比較データは、復号判定を行う前に復号判定部1103内でコピーして、復号判定終了までデータを保管しておく。なお、演算比較データのコピータイミングは、番組受信の所定時間前でもよいし、ライセンス入手直後でもよい。
【0048】復号判定部1103でOKの場合(S1005でyes)、PSパックをスクランブル処理実施後、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105、蓄積媒体ドライバ部1106を経由してデータ蓄積装置209に送る(S1006)。次のPSパックがある場合(S1007でyes)、最初に戻る(S1003)。コピー予定のPSパックが無くなっていれば(S1007でno)、PSカウンタをクリアし(S1008)、出力シーケンスが正常終了したことを確認し(S1009,S907)データ保存を終了する(S909)。
【0049】メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、データ蓄積装置209の空のメモリサイズ管理、データ蓄積装置への書き込み・読み出し制御、ライセンスファイルの管理、ライセンスファイル内にあるデータ読み出しフラグの更新を行う。なお、このデータ読み出しフラグは1でデータ読み出し済み、0でデータ読み出し未を示しており、データを蓄積しただけでは、このフラグは0のままである。ラインセンスファイルは、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105に存在し、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105が管理しており、外部からライセンスファイルは書き換え不可となっている。このラインセンスファイルに対応したPSパックが読み出されたときに、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、ライセンスファイル内のPSパックを書き換える。
【0050】また、蓄積媒体ドライバ部1106は、データ蓄積装置209との制御を直接行うブロックであり、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、データ蓄積装置209がどのようなものでも、蓄積媒体ドライバ部1106によって同じ処理でデータ蓄積装置にアクセス可能にする。データ蓄積装置209が外付けである場合、この蓄積媒体ドライバ部1106は外部装置でもよい。
【0051】なお、ライセンスなしでコピー可の場合にはスクランブラ1104でPSパックをスクランブル処理実施後、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105、蓄積媒体ドライバ部1106を経由してデータ蓄積装置209にスクランブル化されたPSパックを送る。
【0052】次に、データ蓄積装置209からデータを読み出す場合について説明する。データ蓄積装置209に保存されているデータは、蓄積媒体ドライバ部1106、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105を経由して、デスクランブラ1107にてスクランブルされたPSパックをデコード後、PS_DEMUX部206にPSパックを送る。なお、メモリ管理&ラインセンス管理制御部1105を、保存されたPSパックの通過時、該当のライセンスファイルが存在すれば、ライセンスファイル内のデータ読み出しフラグに1を書き込む。なお、このデータ読み出しフラグに1が書き込まれると、ライセンス返却は不可能になる。
【0053】即ち、データ読み出しフラグを書き換えていなければ、ライセンスファイルをライセンスサーバに返却して、ライセンス要求を無効にすることが可能である。一方、データ読み出しフラグを書き換えた場合、ライセンス要求の無効にすることができなくなる。また、ライセンスファイルを上書きするためには、ラインセスファイル内の「データ読み出しフラグ」が1に書き換えられているもののみが上書き可能であり、ライセンスファイルを保存する場所(データ蓄積装置209)が一杯になっているときは、ライセンスファイルをライセンスサーバに返却して保存場所を空けない限りはライセンス取得不可とする。
【0054】PS_DEMUX部206ではPSパックを符号化映像・音声データ、番組情報データに分離し、その後、データセレクタ部201で、PS_DEMUX部206を選択することで、AVデコード部111、番組情報制御部112にPS_DEMUX部206にて分離された符号化映像・音声データ、番組情報データを送り込む。なお、このデータセレクタ部201は、データ蓄積装置209からデータを読み出さないときは、常にTS_DEMUX部110を選択しており、TS_DEMUX部110で分離した符号化映像・音声データをAVデコード部111、番組情報データを番組情報制御部112に送っている。
【0055】図12は、ライセンス返却時のライセンスサーバと受信機とのフローを示す。受信機は、ライセンス返却要求としてライセンスファイルのコマンドIDをライセンス返却IDにし、ライセンスサーバに送る。その後、ライセンスサーバは、ライセンス返却要求応答を受信機に返した後、ライセンス返却処理の登録を行う。この後関連データ削除要求がライセンスサーバから発行され、この要求を受信した受信機は、直ちにデータ削除要求応答をライセンスサーバに送る。その後、受信機はライセンスファイル、データ蓄積装置の消去するライセンスに対応したPSパックを削除する。削除完了後、受信機はデータ削除完了通知をライセンスサーバに送信し、それを受けたライセンスサーバはライセンス返却受理後、データ削除完了通知応答を受信機に発行し、受信機はこの応答を受けてライセンス返却処理の終了となる。ライセンス返却は、サーバ側で時間制限での受付にしてもよい。
【0056】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、放送局側の番組配信システムの変更無しで、放送局側より配信されるデジタルコンテンツが通常ではコピー禁止のデータであっても、番組(デジタルコンテンツ)が放送される前に外部からのライセンス取得によってコピー可能にすることを特徴とする。
【0057】また、一度外部からライセンスを取得しても蓄積装置に保存したデジタルコンテンツを一度も再生すること無く削除する場合には、ライセンスを返却することを可能とすることを特徴とする。
【0058】また、この実施の形態では、ライセンスファイルを外部から入手することで本来コピー不可のデジタル形式のコンテンツデータをコピー可能にするためのデジタルコピー制御記述子書き換え手段と、コピー予定のデジタルコンテンツの正常データ入手NG/OK判定手段と、コピー失敗時及びユーザ判断によるライセンス返却処理手段とPS(Program Stream)変換時のPSパックサイズの変更手段を備えることを特徴とするデジタル放送受信機について説明した。
【0059】さらに、デジタル放送受信機は、外部からライセンスを取得することで所望のデジタル形式コンテンツデータのデジタルコピー制御記述子を書き換えることにより、コピー不可となっているデジタル形式のコンテンツデータをデータ蓄積装置にコピーすることを特徴するコピー制御機能を備える。
【0060】また、この実施の形態では、何らかの要因でデータ蓄積装置に保存予定のデジタル形式のコンテンツデータがコピー失敗もしく読み出しせずに破棄することを条件にライセンス返却可能にすることを特徴とするライセンスを使用するコピー制御方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0061】実施の形態2.実施の形態1では、ライセンスファイルはライセンスサーバから入手することになっていた。しかしながら、このライセンスファイルを外部のデータ蓄積装置を使用しているときのみという条件のもとで、データ蓄積装置209の蓄積媒体に所有しているライセンスファイルを使用して同様の処理を実施することを可能とする。ライセンス取得フロー以外は変更点が無いため、ここではライセンス取得/返却のフローのみを説明する。図13に、実施の形態2のライセンス入手/返却のフローを示す。ライセンスファイルをネットワーク上のライセンスサーバから取得するときは、実施の形態1と同一方法でライセンスファイルを取得するため説明を省略する。
【0062】なお、ライセンスファイルをデータ蓄積装置209経由で入手するとき(図13(a))、ライセンスサーバのアクセス先は保存してあってもしてなくてもよい。もし、アクセス先が保存されている場合には、通信&認証制御部203にアクセス先、ライセンスファイルを送る。アクセス先が保存さていない場合には、ライセンスファイルのみを通信&認証制御部203に送る。ここで、通信&認証制御部203へのライセンス送信方法は、システム制御部にてデータバス経由でも、専用のバス経由でもよい。その後、ライセンスファイルを返却する必要があるときには(図13(b))、通信&認証制御部203にアクセス先情報が保管されていて、かつ、ネットワークが接続している場合には、実施の形態1と同一方法でライセンスファイルを返却するため、説明は省略する。アクセス先が保存されていない場合、入手時とは逆の手順にて蓄積媒体にライセンスファイルを戻す。
【0063】ライセンスファイルをデータ蓄積装置に保持することが可能になることによって、ネットワーク接続環境でないユーザがライセンスファイル入手手段を得ることが可能となる(例:キオスク端末)。キオスク端末は、データ蓄積装置(例えば、SDカードやメモリスティック等)へ、デジタルコンテンツ(例えば、音楽コンテンツ)をお金を払ってをダウンロードするダウンロード可能な装置である。このような場合、ライセンスファイルは外部から入手した場合を想定している。例えば、キオスク端末のような外部のダウンロード装置を使用して入手することを想定している。また、ライセンスファイルを返却するとは、ライセンスファイルを入手した装置(外部のダウンロード装置)へ返却(ダウンロード装置を経由してライセンスファイルを返却)するという処理を実施しする。また、ネットワークに接続可能な環境であれば、ライセンスサーバにアクセスして返却することも可能である。
【0064】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、ネットワーク上のライセンスサーバからライセンスファイルを取得してもよいし、蓄積装置内に前もって所有しているライセンスファイルを使用するという方法でもよい場合について説明した。
【0065】また、この実施の形態では、ライセンスをネットワークまたはデータ蓄積装置のどちらからでも入手可能であり、更にライセンス返却もネットワーク、データ蓄積装置のどちらからも返却可能であることを特徴とし、更にライセンス管理をネットワークに接続しているライセンス管理サーバのみで行うことを特徴とするライセンス管理方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0066】実施の形態3.更に、実施の形態2に追加して外部記録装置IF部内の蓄積データ制御&管理部208の復号判定部1401にてNGデータが検出されたときのリカバリ処理機能を追加する。図14に、実施の形態3における蓄積データ制御&管理部のブロック図、図15に、実施の形態3における番組データ蓄積装置出力シーケンスのフロー図を示す。図14中、図11と同じ符号をつけた構成要素は同様のものである。図15中、図10と同じステップ番号をつけた動作は同様である。
【0067】実施の形態3は、基本的に実施の形態1とは番組データ蓄積装置出力シーケンスの動作以外は同一シーケンスをとるため、説明を省略する。以下に、番組データ蓄積装置出力シーケンスの説明をする。
【0068】ライセンス取得によりデジタルコピー制御記述子を書き換えた後、デジタルコンテンツはPS変換部207に送られ、PSパック化される(S1002)。変換後、PSパックはハッシュ演算部1101、スクランブラ1104にデータは送られる(S1003)。ハッシュ演算部1101でPSパックをハッシュ演算し、演算結果が出るたびにPSカウンタ1102にパルス信号を出力し、PSカウンタ1102でこのパルス信号をカウントする(S1004)。
【0069】複合判定部(判定部)1401にて、ライセンスファイルの中に含まれているハッシュ演算比較データとハッシュ演算部1101で算出した演算データを比較し(S1005)、判定結果がNGのときのみエラーカウンタ1402にパルス信号を送り、エラーカウンタ1402は、このパルス信号をカウントする(S1501)。同時に、複合判定NG箇所記録修正部(修正部)1403にてエラー時のPSカウンタ値をPSカウンタ値リストに記録する(S1502)。図16に、PSカウンタ値リストの構造図を示す。このリストには、エラーカウント数とエラー検出時のPSカウンタ値を記録する。更に、カウント値とデータ蓄積装置のアドレスの対比表も本ブロックで生成・保管する。エラーカウンタ値がNG確定値になった場合には、出力シーケンスNGとし(S1504)、データ保存は途中中止となり、PSカウンタ1102、エラーカウンタ1402をクリアした後(S1514)、ライセンス返却処理にプログラムが移行する。
【0070】エラーカウントがNG確定値に達しないままデータ保存が終了した場合(S1505)には、エラーカウンタ数が0のときはそのまま番組データ蓄積装置出力シーケンスが終了し(S1508)、0でない場合は、ユーザに対して誤りデータをネットワーク上から入手するかどうかについて確認をとる(S1509)。このとき、ユーザに対してエラー数は通知してもしなくてもよい。ユーザが書き換えを希望した場合、複合判定NG箇所記録修正部1403は、PSカウンタ1102、エラーカウンタ1402をクリアし(S1510)、PSカウンタ値リストをライセンスサーバに送信する(S1511)。複合判定NG箇所記録修正部1403は、ライセンスサーバからPSカウンタ値対応の正常データ入手後(S1512)、データ蓄積装置にPSカウンタ値に対応したアドレスにデータを書き込む(S1513)。作業終了後、番組データ蓄積装置出力シーケンスは終了する。なお、NG確定値は固定でも、ユーザ側で設定できるようにしてもよい(設定としてエラー数は無視でコピーとしてもよい)。
【0071】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、デジタルコンテンツのコピー中に何らかの要因でデータが壊れた際に、所定の量までは壊れたデータに対して、ネットワークから正常データを入手して書き換える手段を備え、特定量以上にデータが壊れているようであれば、自動的にライセンスを返却可能にすることを特徴とする。ここでいう特定量は、固定値でもユーザが変更可能でもよい。
【0072】また、この実施の形態では、ライセンス取得によるデジタル形式のコンテンツデータのコピーにおいてデジタル放送受信時に受信状態の不備等により、デジタル形式のコンテンツデータを受信できなかったときに外部から誤りデータ部分を正常データに書き換え可能にすることを特徴とし、特定量を超えた場合にはライセンスを返却することも可能なことを特徴とするリカバリ方法を備えたコピー制御方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0073】実施の形態4.実施の形態1から3は、すべてPS変換部207がPS変換するときのパックサイズを固定していたが、これを外部に接続するときのデータ蓄積装置のタイプ、番組データによってPSパック化するサイズを変更する機能を追加する。
【0074】PS変換部以外は、今までと同じシーケンスのため説明を省略する。図17に、実施の形態4のライセンス要求情報構造図、図18に、実施の形態4のライセンスファイル構造図を示す。図17では、実施の形態1から3のライセンス要求情報と比較して新たにPSパックサイズ要求値を追加している。ここでは、ライセンスサーバに受信機側が希望するPSパック化するときのサイズを追加しており、この要求に対して実際にPSパック化するサイズをライセンスファイルにPSパック化サイズ確定値として受信機に通知する。受信機側は、このサイズをもってPSパック化サイズ値を確定する。
【0075】なお、ライセンスサーバに通知するPSパックサイズ要求値は、外部のデータ蓄積装置209に合わせて自動的にサイズを確定させてもユーザ側で設定してもよい。ここでいうデータ蓄積装置209にあわせたものというのは、例えば、ハードディスクでは、セクタ単位でPSパックを作ろうとすると、1セクタ=512バイトとなるため、512バイト単位でパック化すると効率がよい。また、CD−Rでは1セクタ=2048バイトであるため、2048バイト単位でパック化すると効率がよい。こういった蓄積媒体に合わせてパックサイズを変更することで蓄積効率を高め、かつ検索効率を向上させる。
【0076】ライセンスサーバ側は、あらかじめ複数のPSパックサイズのコンテンツデータを用意し、その中の1つをユーザ側に通知し、ライセンスファイル作成時では、パックサイズに対応したハッシュ演算比較データ、その後のPSカウンタ値リストを受け付けたときには、PSカウンタ値リストに対応した正常データを受信機側に送信する。図19に、このときのPSカウンタ値リストの構造図を示す。実施の形態の3のリストと比較してPSパックサイズを通知可能にしている。これにより、PSパックサイズに併せた正常データを受信機は受け取ることが可能になる。
【0077】ライセンス要求せずにコピー可能なデジタルコンテンツに対しては、受信機側で希望するパックサイズでパック化する。
【0078】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、更に、PSパックサイズを変更可能にしてデータ蓄積装置にあわせてパックサイズを変更することで、外部のデータ蓄積装置に合わせて効率よくデータ蓄積することを特徴とする。
【0079】また、この実施の形態では、デジタル形式のコンテンツデータをデータ蓄積装置に蓄積する際にPSパック化するときのパックサイズの変更を可能にし、そのパックサイズ変更手段としてユーザの手動、または外部蓄積装置の蓄積媒体により自動で変更することを特徴とするPS変換手段を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0080】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、コピー不可のデジタルコンテンツを外部からライセンスを事前に入手することでコピー可能にし、後ほどやはり必要ないようであれば、データ蓄積装置から読み出しを行わない限りライセンス返却により、ライセンス取得の無効も可能になる。そして、データ蓄積に失敗したとき、特定量まではネットワークを介して正しいデータを入手してデータ蓄積装置にある誤りデータを変更可能にする。
【0081】更に、データ蓄積装置にデジタルコンテンツを蓄積するのにPS変換を行うが、このときのパックサイズを可変にすることで、ハードディスクのセクタ単位にパック化するといった、できる限り蓄積媒体に対して無駄無く、検索しやすいデータ保存を行うことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デジタル放送受信機機能ブロック及びデジタルコンテンツデータの流れを示している。
【図2】 実施の形態1のブロック図を示している。
【図3】 ライセンスサーバと受信機の間でのライセンス取得のフロー図を示している。
【図4】 番組情報データ構造図を示している。
【図5】 ライセンス要求情報構造図を示している。
【図6】 ライセンスファイル構造図を示している。
【図7】 デジタルコピー制御記述子構造図を示している。
【図8】 デジタルコピー制御詳細図を示している。
【図9】 デジタルコンテンツデータのコピーシーケンスのフローチャート図を示している。
【図10】 番組データ蓄積装置出力シーケンス図を示している。
【図11】 蓄積データ制御&管理部ブロック図を示している。
【図12】 ライセンスサーバと受信機の間でのライセンス返却のフロー図を示している。
【図13】 実施の形態2の(a)ライセンス入手、(b)返却のフローを示している。
【図14】 実施の形態3の蓄積データ制御&管理部ブロック図を示している。
【図15】 実施の形態3の番組データ蓄積装置出力シーケンスのフロー図を示している。
【図16】 実施の形態の3のPSカウンタ値リストの構造図を示している。
【図17】 実施の形態4のライセンス要求情報構造図を示している。
【図18】 実施の形態4のライセンスファイル構造図を示している。
【図19】 実施の形態の4のPSカウンタ値リストの構造図を示している。
【図20】 特開2002−9716に基づいた複製管理機能のブロック図を示している。
【符号の説明】
101 システム制御部、102 通信部、103 ICカードIF部、104 TS再生部、105 デジタルコンテンツ再生・記録IF部、106 アンテナ部、107 チューナ部、108 A/D部、109 復調部、110 TS_DEMUX部、111 AVデコード部、112 番組情報制御部、113外部記録装置IF部、114 映像・音声合成部、115 映像音声出力部、116 ユーザIF制御部、201 データセレクタ部、202 通信IF部、203 通信&認証制御部、204 外部記録装置IF部、205 デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部、206 PS_DEMUX部、207PS変換部、208 蓄積データ制御&管理部、209 データ蓄積装置、1101 ハッシュ演算部、1102 PSカウンタ、1103 復号判定部、1104 スクランブラ、1105 メモリ管理&ライセンス管理制御部、1106 蓄積媒体ドライバ部、1107 デスクランブラ、1401 復号判定部、1402 エラーカウンタ、1403 復号判定NG箇所記録修正部、1404メモリ管理&ライセンス管理制御部、S901 ステップ「データ保存スタート」、S902 ステップ「コピー不可番組」判断、S903 ステップ「デジタルコピー制御記述子書き換え許可番組」判断、S904 ステップ「データ蓄積装置へデータ出力不可」、S905 ステップ「デジタルコピー制御記述子書き換え」、S906 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンス」起動、S907 ステップ「出力シーケンス正常終了」判断、S908 ステップ「ライセンス返却処理シーケンス」起動、S909 ステップ「データ保存終了」、S910 ステップ「データ蓄積装置へデータ出力」、S1001 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンススタート」、S1002 ステップ「PS変換」、S1003 ステップ「番組PSパック入力」、S1004 ステップ「PSカウンタ+1」、S1005 ステップ「PSパックは正常パックか」判断、S1006 ステップ「PSパックをデータ蓄積装置へ出力」、S1007 ステップ「次のPSパックあり」判断、S1008 ステップ「PSカウンタクリア」、S1009 ステップ「出力シーケンスOK」、S1010 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンスエンド」、S1011 ステップ「PSカウンタクリア」、S1012 ステップ「出力シーケンスNG」、S1301 ステップ「ライセンス取得はネットワーク」判断、S1302 ステップ「ライセンスファイル取得」、S1501 ステップ「エラーカウンタ+1」、S1502 ステップ「PSカウンタ値リストにPSカウンタ値記録」、S1503 ステップ「エラーカウンタ数<NG確定値」判断、S1504 ステップ「出力シーケンスNG」、S1505 ステップ「次のPSパックあり」判断、S1506 ステップ「出力シーケンスOK」、S1507 ステップ「エラーカウンタ=0」判断、S1508 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンスエンド」、S1509 ステップ「誤りデータ書き換え」判断、S1510 ステップ「PSカウンタクリア、エラーカウンタクリア」、S1511 ステップ「誤り検出されたPSカウンタ値リストをサーバに送信」、S1512 ステップ「ライセンスサーバから誤り検出のデータに対して正常版データ受け取り」、S1513 ステップ「誤りデータを正常データに書き換え」、S1514 ステップ「PSカウンタクリア」。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送サービス及びこのサービスを実現するシステムに関する。特に、本発明は、放送により視聴者(以下、ユーザ)に送られた符号化されたデジタル形式のコンテンツデータ(以下、デジタルコンテンツ)をコピーするときのコピー管理技術に関する。及び、その機能を備えたデジタル放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】放送信号では、非スクランブル状態で送信する無料の放送サービスとスクランブルをかけて契約した視聴者のみにスクランブルを解除するための鍵を前もって所有させることで、受信した放送波をデスクランブルして視聴可能にすると言う2種類のサービスが存在する。
【0003】ところで、これらのサービスとは別にデジタルコンテンツはコピーを繰り返しても情報の劣化が無いという特性があるため、著作権者側はコピーに対して、(1)一定の制限を課す、(2)禁止する、(3)コピーを行う際には課金する、などにより、デジタルデータの著作権保護を図っている。なお、ここでのデジタルコンテンツとは、MPEG(Moving Picture CodingExperts Group)2・MPEG4によって規定されている符号化映像・音声データと番組情報データであるPSI/SI(Program Specific Information/Service Information)、またはデータ放送で使用しているBMLブラウザデータを指している。
【0004】このようなコピーを適正に管理するシステムとしては、CGMS(CopyGeneration Management System)があり、デジタル放送ではデジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御情報(2bit)により、“00”は制約条件無しにコピー可、“01”は事業者定義、“10”は1世代のみコピー可、“11”はコピー禁止として、デジタルコンテンツのコピー制御を行っている。
【0005】更に、例えば、特開2002−9716ではコピー制御のために放送局側からとネットワーク側両方で1つの暗号復号鍵を生成し、この鍵を入手したときには外部にデジタルデータを出力可能となるシステムを提案している。更に、この暗号復号鍵を生成するためのネットワークアクセスは、複製履歴情報をライセンス管理サーバ(以下、ライセンスサーバ)に送付することを条件としており、この複製履歴情報によって、デジタルデータを外部に完全なデータを出力したときに課金されるシステムを提案している。図20に、特開2002−9716に開示された図面に基づいたコピー制御機能ブロック図の一例を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開2002−9716では、複製管理情報をサーバ側とデジタル放送受信機(以下、受信機)側の両方で管理する必要があった。そこで、この発明は、ライセンス管理をサーバのみにすることを目的とする。
【0007】外部より放送前にライセンスを得ることにより、所望のデジタルコンテンツに対してライセンス管理をサーバのみとし、かつデジタルコピー制御情報を書き換えることでデータ蓄積装置にてデジタルコンテンツをコピー可能にすることを目的とする。
【0008】更に、ライセンスを取得後、デジタルコンテンツをデータ蓄積装置にコピー後、中身をデータ蓄積装置から一度も再生せずに削除する場合には、ライセンスを返却することが可能となるシステムを構築することを目的とする。
【0009】また、コピーしているデジタルコンテンツが何らかの原因で途中データが壊れたりした場合のリカバリ対策を追加することを目的とする。
【0010】更に、データ蓄積において、蓄積可能な量は限られているため、少しでも無駄なデータは蓄積しないことが重要であるが、現在、デジタル放送ではTS(Transport Stream)と呼ばれるデータストリーム形式でデジタルコンテンツを送っている。TSはリアルタイム伝送が基本であるため、ストリームにヌルパケットと呼ばれるデータ量を調整するための不要データを挿入している。また、TSはATM(Asynchronous Transfer Mode)方式と呼ばれるパケット伝送方式にデータの載せ代えが簡単になるように、ストリームのパケットサイズを決めているため、結果として、かなりのオーバヘッドが生じる。これらの不要データを少しでも削除するために、TSパケットをPS(Program Stream)パック化する必要があるが、このとき、PSパックを固定値でパック化するとデータ蓄積装置の蓄積媒体によっては、媒体への蓄積効率が悪くなるか途中読み出しを行うときの検索効率が悪くなる。
【0011】そこで、データを効率よく蓄積するシステムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る受信機は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信装置において、上記デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積部と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、デジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換えたデジタルコンテンツを出力するコピー制御部と、上記コピー制御部から上記デジタルコンテンツを入力し、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積する蓄積データ制御管理部とを備えることを特徴とする。
【0013】上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツが上記データ蓄積部に正常に蓄積できない場合、上記コピー制御部へコピー失敗を通知し、上記コピー制御部は、上記蓄積データ制御管理部からコピー失敗の通知を受け取った場合に、ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0014】上記ライセンスファイルは、読み出し有と読み出し無とのいずれかを示す読み出しフラグを含み、上記蓄積データ制御管理部は、上記データ蓄積部に蓄積されたデジタルコンテンツを読み出した場合に、上記読み出しフラグを読み出し有に設定し、上記コピー制御部は、ライセンスファイルを返却する場合に、上記読み出しフラグを判定し、読み出しフラグが読み出し有の場合は、上記ライセンスファイルを返却しないことを特徴とする。
【0015】また、コピー制御部は、デジタルコンテンツのコピーの許可・不許可を管理するライセンスサーバと、ライセンスファイルを蓄積する外部記憶装置とのいずれかから、上記ライセンスファイルを取得し、ライセンスファイルを返却する場合は、ライセンスファイルを取得した、上記ライセンスサーバと上記外部記憶装置とのいずれかへ上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0016】上記受信機は、さらに、入力したデジタルコンテンツが正常であるかを判定する判定部と、上記判定部が上記デジタルコンテンツを正常でないと判断した場合、上記デジタルコンテンツを修正する修正部とを備えることを特徴とする。
【0017】上記修正部は、上記デジタルコンテンツのサイズが、上記データ蓄積部に蓄積できないサイズであると判断した場合、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積しないで、上記ライセンスファイルを返却することを上記コピー制御部へ指示し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする。
【0018】上記修正部は、上記判定部が正常でないと判断したデジタルコンテンツの部分を再度入力することによって、上記デジタルコンテンツを修復することを特徴とする。
【0019】上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツを所定のサイズに分割して上記データ蓄積部に蓄積し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを上記ライセンスサーバから取得する場合、上記所定のサイズをライセンスサーバへ通知し、ライセンスサーバから上記所定のサイズを指定したライセンスファイルを入力し、さらに、上記通知した所定のサイズに適合させたデジタルコンテンツを入力することを特徴とする。
【0020】この発明に係るコピー制御方法は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツをデータ蓄積部へコピーする受信機におけるコピー制御方法において、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積することを特徴とする。
【0021】この発明に係る受信機は、デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信機において、デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積装置と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルを要求するライセンスファイル要求手段と、上記ライセンスファイル要求手段によって入力したライセンスファイルに基づいて、受信したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー識別子をコピー許可へ書き換えるデジタルコピー識別子書き換え手段と、上記デジタルコピー識別子がコピー許可を示す場合に、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積装置へ蓄積するデータ蓄積手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本実施の形態について説明する。
【0023】実施の形態1.図1は、本発明にかかわる一般的なデジタル放送受信機の機能ブロック及びデジタルコンテンツの流れを示している。矢印は、デジタルコンテンツのデータの流れを示している。
【0024】システム制御部101は、デジタル放送受信機システム全体の制御機能を備えている。また、ユーザIF(InterFace)制御部116は、機能的にシステム制御の一部であるため、本ブロックに含む。なお、このユーザIF(InterFace)制御部116は、受信機とユーザとのインタフェースも含んでいる。ここでのユーザとのインタフェースは、受信機にあるスイッチでも外部装置であるリモコンのようなものでもよい。通信部102は、デジタル放送受信機の通信制御の機能、ネットワークインタフェースを有している。
【0025】IC(Integrated Circuit)カードIF(InterFace)部103は、デジタル放送受信機のICカードとの制御機能及びインタフェースを有している。ここで、ICカードは、個人情報や有料放送のスクランブル解除鍵等が記憶される。TS再生部104は、放送波で送信されてくるTSパケットの抽出機能を備える。放送コンテンツ再生・記録IF部105は、復元したTSパケットより符号化映像・音声データ、番組情報データの分離、再生する機能を備え、更に、外部記録装置のインタフェースを備える。
【0026】次に、TS再生部104に含まれる構成要素について説明する。アンテナ部106は、放送波を受信する機能を備える。チューナー部107は、アンテナから受信した放送波の中から特定の放送波信号を選択し、A/D(Analog/Digital)部108に送出する。A/D部108は、チューナ部107から送られてくるアナログ信号をデジタル変換し、復調部109に送る。復調部109は、A/D部108からデジタル変換された放送波を所定の復調方式で復調し、所定のエラー訂正処理を実施後、TS_DEMUX部110にTSパケットを送出する。
【0027】次に、デジタルコンテンツ再生・記録IF部105に含まれる構成要素について説明する。TS_DEMUX部110は、放送局から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データが多重化されたTSパケットを符号化映像・音声データ、番組情報データに分離する機能を備える。AV(Audio Video)デコード部111は、TS_DEMUX部110にて分離されたデータのうち、符号化映像・音声データを復号化する機能を備えており、復号化された映像・音声データは、映像・音声合成部114に出力する。番組情報制御部112は、放送局側より送られてくる番組情報データを解析する機能を備え、データ放送にある映像・音声データを映像・音声合成部114に出力する。なお、番組情報制御部112がOSD制御部を内蔵することによって、テキストデータも映像データとして出力可能となる。映像・音声合成部114は、AVデコード部111、番組情報制御部112から入ってきた映像・音声データを合成し、映像音声出力部115に映像信号、音声信号としてそれぞれ出力する。映像音声出力部115は、映像表示装置(CRT(Cathode_Ray Tube)等)、音声出力装置(スピーカー等)に映像信号、音声信号を出力するインタフェースを備える。なお、映像表示装置(CRT等)、音声出力装置(スピーカー等)は、図1には示していない。
【0028】図2は、実施の形態1のデジタルコンテンツ再生・記録IF部の機能ブロック図の一例である。データセレクタ部201は、TS_DEMUX部110から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データと外部記録装置IF部204から送られてくる符号化映像・音声データ、番組情報データを選択する機能を備える。図2の外部記録装置IF部204は、図1に示した外部記録装置IF部113のより詳細な構成を示している。
【0029】通信IF部202は、ネットワーク(図2に示していない)と物理的に接続するインタフェースを備える。通信&認証制御部203は、ネットワークとの接続プロトコル制御及びネットワーク上の図中にないライセンスサーバ(図2に示していない)との認証制御機能を備える。また、本図では、データ蓄積装置209も含めており、このデータ蓄積装置(データ蓄積部)209にてデジタルコンテンツを蓄積する。なお、このデータ蓄積装置209は、受信機内蔵でも外部接続でもよい。また、ここでいうデータ蓄積装置は、デジタルコンテンツを蓄積できる装置は全て当てはまる(例:CD−R(Compact Disc−Recordable)、ハードディスク、SDカード(Secure Digital memorycard)、メモリスティック、DVD−RAM(Digital Versatile Disc−Random Access Memory)等)。
【0030】外部記録装置IF部204は、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部(コピー制御部)205、PS_DEMUX部206、PS変換部207、蓄積データ制御&管理部(蓄積データ制御管理部)208で構成される。PSは、Program Streamの略である。なお、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205は、デジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をライセンスサーバから入手したライセンスファイルに従って、書き換え及びデジタルコピー制御記述子に基づいたコピー制御機能を備える。このとき、ラインセンス未取得の場合には、デジタルコピー制御記述子を書き換えることなくコピー制御を行い、コピー可であれば本ブロックはスルーし、データをPS変換部207に送り、コピー禁止であればデータを送らない。PS_DEMUX部206は、外部蓄積装置から取り出したPSパックを本ブロックにて符号化映像・音声データ、番組情報データに分離する機能を備える。PSパックは、パケット単位の一種である。
【0031】PS変換部207は、デジタルコピー制御記述子を書き換え後の番組情報データを含めて、符号化映像・音声データ、番組情報データをPSパックとして固定サイズにパック化、多重化する機能を備える。
【0032】蓄積データ制御&管理部208は、PSパックをスクランブル化し、データ蓄積装置にPSパックを送る。なお、本ブロックではライセンス取得によるコピーの場合、PS変換部から送られるPSパックが正常データか判定し、異常データを検出したときには割込みをシステム制御部101にあげる。システム制御部101は、この割り込みをもとにコピーを中止し、ライセンスファイルを返却する。
【0033】図3は、ライセンス取得時のライセンスサーバと受信機の間の制御フロー図である。受信機側は、ライセンスサーバに対し、番組情報取得要求を送信する。一般に、ライセンスサーバは、複数存在する。従って、ライセンスサーバのアクセス先は、ユーザ側で設定する。即ち、ユーザ側がアクセスするライセンスサーバを選択する。受信機は、ライセンスサーバより番組情報を取得後、番組情報取得応答をただちに返す。その後、受信機は、取得した番組情報を、一旦番組情報制御部112に送り、その中のOSD制御機能にて画面データを生成し、映像・音声合成部114、映像・音声出力部115経由で映像表示装置(図に示していない)に表示する。
【0034】図4は、番組情報のデータ構造を示す。番組情報データは、ヘッダ、コマンドID、番組名、番組ID、放送時間、必要蓄積容量サイズ、課金情報で構成される。ユーザは、この番組情報により、コピーの是非を判断するため必要なデータを入手する。なお、番組情報取得が何らかの要因で失敗したときには番組情報取得応答にてNGを返し、ライセンスサーバに番組情報を再送してもらう。
【0035】番組情報取得後、ユーザは、ユーザインタフェース経由にてライセンス要求の是非を選択し、もし、ラインセンス取得を行う場合には、受信機側にてライセンスサーバに対してライセンス取得情報を送信する。図5は、ライセンス取得情報のデータ構造を示す。ライセンス取得情報データは、ヘッダ、コマンドID、ユーザ認証データ、蓄積装置認証番号、番組IDで構成される。受信機側は、ユーザの認証ID(パスワードも含む)、データ蓄積装置の蓄積媒体の識別ナンバー(蓄積媒体自身が持つ製造番号等、蓄積媒体を識別するユニークな番号)、番組情報で入手している番組IDを送出する。一方、ライセンスサーバ側は、ライセンス取得要求を受け取ったところでライセンス取得要求応答を返す。このライセンス取得要求応答は、省略してもよい。
【0036】ライセンスサーバは、ライセンス取得要求受け付け後、ライセンス取得要求に基づきライセンスファイルを作成し(ライセンスファイル作成処理)、処理完了後、ライセンスファイルを受信機に発行する。図6は、ライセンスファイルのデータ構造を示す。ライセンスファイルは、ヘッダ、コマンドID、番組ID、番組放送時間、必要蓄積容量サイズ、ユーザID、蓄積装置ID、ライセンスID、ライセンスデータ長、ハッシュ演算比較データ、保存データ読み出しフラグで構成される。受信機側は、このライセンスファイル取得により、ライセンス要求したデジタルコンテンツ内のデジタルコピー制御記述子を書き換えることが可能となる。
【0037】図7に、デジタルコピー制御記述子のデータ構造、図8にdigtal_recording_control_data(デジタルコピー制御情報)の内容について示す。本発明では、このデジタルコピー制御情報をコピー制御のため書き換える。
【0038】デジタルコピー制御記述子は、MPEG2のシステム内にて使用されているもので通常PSI(Program Specific Information)のPMT(Program Map Table)、SI(ServiceInformation)のSDT(Service DescriptionTable)、EIT(Event Information Table)に含まれるデータである。これらPSI,SIは、1つ以上のセクションと呼ばれるデータに分割されてTS多重される。このデジタル制御記述子により、現在のMPEG2のデジタルコピーは制御されている。なお、図6は、ラインセンスデータであり、このライセンスデータを受信機が受け取ることで本来放送番組中の中にあるデジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御情報を「コピー禁止」から「1世代コピー可」に変更する。
【0039】デジタルコピー制御情報は、デジタルコピー制御記述子内に含まれる、「digital_recording_control_data」のデータである。このデータにより、通常のデジタル放送のコピーは制御される。図8の通り、デジタルコピー制御情報では、規格内で規定されているのは「制約条件無しにコピー可」(何回でもコピー可)、「1世代のみコピー可」(デジタルデータを一度だけコピー可)、「コピー禁止」(コピー禁止)、「事業者定義」(放送事業者が自由に使用してよい)がある。
【0040】ラインセンスファイルは、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105に存在し、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105が管理しており、外部からライセンスファイルは書き換え不可となっている。このラインセンスファイルに対応したPSパックが読み出されたときに、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、ライセンスファイル内のPSパックを書き換える。
【0041】受信機側は、ライセンスファイル中の番組放送時間により、保存予定番組の保存開始、終了を自動で実施する。更に、必要容量サイズがデータ蓄積装置209内では足りない場合、受信機側は、ユーザに不足であることを通知し、番組保存時に、この問題が解決しない場合には、自動的に受信機側はライセンスを返却(返信)し、番組を保存しない。また、ハッシュ演算比較データを使用し、この値と実際に受信したデータの演算結果が異なる場合においても、保存していたデータを削除し(保存の途中であっても削除する)、ライセンスをライセンスサーバに返却する。なお、このエラー発生によるデータ削除及び、ライセンス返却は自動ではなく、手動でもよい。
【0042】ライセンスファイルを受け取った受信機は、ライセンスファイル取得応答をライセンスサーバに返し、ライセンスサーバとのやり取りを終了する。このとき、受信機は、ライセンスサーバのアクセス先(例えば、IPアドレス等)を通信&認証制御部203に保存する。
【0043】図9は、デジタルコンテンツのコピーの動作を示すフロー図、図10は、番組データ蓄積装置出力シーケンスの動作を示すフロー図を示す。図10は、図9R>9の番組データ蓄積装置出力シーケンス(S906)の処理の詳細を示したフロー図である。デジタルコンテンツの保存開始時、TS_DEMUX部110より符号化映像・音声データ、番組情報データが外部記録装置IF部204へ送られる(S901)。外部記録装置IF部204の中では、デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部205において、番組情報データの中にあるデジタルコピー制御記述子を参照し(S902)、コピー不可番組でない場合は、CGMSに従った処理を行い、PS変換部207にデータを送る。
【0044】コピー不可の場合、ライセンスファイルを入手した番組である場合(S903)は、デジタルコピー制御記述子中のデジタルコピー制御を「1世代のみコピー可」に書き換え(S905)、CGMSにしたがった処理実施後、そのままPS変換部207にデータを送る。ここで、デジタルコピー制御の中身は、1世代のみコピー可のところを制約条件無しにコピー可でもよい。また、コマンドIDを区別することで、ライセンスの区別を可能にし、2種類のライセンスを混在してもよい。なお、ライセンス未入手で、かつデジタルコンテンツ自体もコピー不可の場合、PS変換部207にデータは送られない(S904)。
【0045】符号化映像・音声データ、番組情報データがPS変換部207に入力してきたとき(S906,S1001)、符号化映像・音声データ、番組情報データは、固定のPSパックサイズで多重化され、PSパックを生成する(S1002)。生成されたPSパックは、PS変換部207から蓄積データ制御&管理部208に送られる(S1003)。
【0046】図11に、蓄積データ制御&管理部208のブロック図の一例を示す。蓄積データ制御&管理部208に入ってきたPSパックは、ハッシュ演算部1101とスクランブラ1104に送られる(S1003)。ハッシュ演算部1101では、ライセンスを入手したPSパックの場合のみ、実際に所定のハッシュ関数に基づきハッシュ演算し、演算結果が出るたびにPSカウンタ1102にパルス信号を送り、PSカウンタ1102はこれをカウントする(S1004)。なお、ハッシュ関数とは、擬似乱数を生成する演算関数であり、この演算は非可逆処理を含むため、出力データから入力データは再現できない。このため、ハッシュ関数は、データ改ざんの有無を検出するために使用される。
【0047】次に、復号判定部1103は、ライセンスファイルより入手したハッシュ演算比較データと実際の演算結果を比較し、NGの場合(S1005でno)、PSカウンタのクリア後(S1011)、割り込みをシステム制御部101にあげて、データ誤りがあることを通知する(S1012)。その後、ライセンスサーバにライセンスファイルを返却し(S908)、データ保存を終了する(S909)。ここで、ハッシュ演算比較データは、復号判定を行う前に復号判定部1103内でコピーして、復号判定終了までデータを保管しておく。なお、演算比較データのコピータイミングは、番組受信の所定時間前でもよいし、ライセンス入手直後でもよい。
【0048】復号判定部1103でOKの場合(S1005でyes)、PSパックをスクランブル処理実施後、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105、蓄積媒体ドライバ部1106を経由してデータ蓄積装置209に送る(S1006)。次のPSパックがある場合(S1007でyes)、最初に戻る(S1003)。コピー予定のPSパックが無くなっていれば(S1007でno)、PSカウンタをクリアし(S1008)、出力シーケンスが正常終了したことを確認し(S1009,S907)データ保存を終了する(S909)。
【0049】メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、データ蓄積装置209の空のメモリサイズ管理、データ蓄積装置への書き込み・読み出し制御、ライセンスファイルの管理、ライセンスファイル内にあるデータ読み出しフラグの更新を行う。なお、このデータ読み出しフラグは1でデータ読み出し済み、0でデータ読み出し未を示しており、データを蓄積しただけでは、このフラグは0のままである。ラインセンスファイルは、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105に存在し、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105が管理しており、外部からライセンスファイルは書き換え不可となっている。このラインセンスファイルに対応したPSパックが読み出されたときに、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、ライセンスファイル内のPSパックを書き換える。
【0050】また、蓄積媒体ドライバ部1106は、データ蓄積装置209との制御を直接行うブロックであり、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105は、データ蓄積装置209がどのようなものでも、蓄積媒体ドライバ部1106によって同じ処理でデータ蓄積装置にアクセス可能にする。データ蓄積装置209が外付けである場合、この蓄積媒体ドライバ部1106は外部装置でもよい。
【0051】なお、ライセンスなしでコピー可の場合にはスクランブラ1104でPSパックをスクランブル処理実施後、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105、蓄積媒体ドライバ部1106を経由してデータ蓄積装置209にスクランブル化されたPSパックを送る。
【0052】次に、データ蓄積装置209からデータを読み出す場合について説明する。データ蓄積装置209に保存されているデータは、蓄積媒体ドライバ部1106、メモリ管理&ライセンス管理制御部1105を経由して、デスクランブラ1107にてスクランブルされたPSパックをデコード後、PS_DEMUX部206にPSパックを送る。なお、メモリ管理&ラインセンス管理制御部1105を、保存されたPSパックの通過時、該当のライセンスファイルが存在すれば、ライセンスファイル内のデータ読み出しフラグに1を書き込む。なお、このデータ読み出しフラグに1が書き込まれると、ライセンス返却は不可能になる。
【0053】即ち、データ読み出しフラグを書き換えていなければ、ライセンスファイルをライセンスサーバに返却して、ライセンス要求を無効にすることが可能である。一方、データ読み出しフラグを書き換えた場合、ライセンス要求の無効にすることができなくなる。また、ライセンスファイルを上書きするためには、ラインセスファイル内の「データ読み出しフラグ」が1に書き換えられているもののみが上書き可能であり、ライセンスファイルを保存する場所(データ蓄積装置209)が一杯になっているときは、ライセンスファイルをライセンスサーバに返却して保存場所を空けない限りはライセンス取得不可とする。
【0054】PS_DEMUX部206ではPSパックを符号化映像・音声データ、番組情報データに分離し、その後、データセレクタ部201で、PS_DEMUX部206を選択することで、AVデコード部111、番組情報制御部112にPS_DEMUX部206にて分離された符号化映像・音声データ、番組情報データを送り込む。なお、このデータセレクタ部201は、データ蓄積装置209からデータを読み出さないときは、常にTS_DEMUX部110を選択しており、TS_DEMUX部110で分離した符号化映像・音声データをAVデコード部111、番組情報データを番組情報制御部112に送っている。
【0055】図12は、ライセンス返却時のライセンスサーバと受信機とのフローを示す。受信機は、ライセンス返却要求としてライセンスファイルのコマンドIDをライセンス返却IDにし、ライセンスサーバに送る。その後、ライセンスサーバは、ライセンス返却要求応答を受信機に返した後、ライセンス返却処理の登録を行う。この後関連データ削除要求がライセンスサーバから発行され、この要求を受信した受信機は、直ちにデータ削除要求応答をライセンスサーバに送る。その後、受信機はライセンスファイル、データ蓄積装置の消去するライセンスに対応したPSパックを削除する。削除完了後、受信機はデータ削除完了通知をライセンスサーバに送信し、それを受けたライセンスサーバはライセンス返却受理後、データ削除完了通知応答を受信機に発行し、受信機はこの応答を受けてライセンス返却処理の終了となる。ライセンス返却は、サーバ側で時間制限での受付にしてもよい。
【0056】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、放送局側の番組配信システムの変更無しで、放送局側より配信されるデジタルコンテンツが通常ではコピー禁止のデータであっても、番組(デジタルコンテンツ)が放送される前に外部からのライセンス取得によってコピー可能にすることを特徴とする。
【0057】また、一度外部からライセンスを取得しても蓄積装置に保存したデジタルコンテンツを一度も再生すること無く削除する場合には、ライセンスを返却することを可能とすることを特徴とする。
【0058】また、この実施の形態では、ライセンスファイルを外部から入手することで本来コピー不可のデジタル形式のコンテンツデータをコピー可能にするためのデジタルコピー制御記述子書き換え手段と、コピー予定のデジタルコンテンツの正常データ入手NG/OK判定手段と、コピー失敗時及びユーザ判断によるライセンス返却処理手段とPS(Program Stream)変換時のPSパックサイズの変更手段を備えることを特徴とするデジタル放送受信機について説明した。
【0059】さらに、デジタル放送受信機は、外部からライセンスを取得することで所望のデジタル形式コンテンツデータのデジタルコピー制御記述子を書き換えることにより、コピー不可となっているデジタル形式のコンテンツデータをデータ蓄積装置にコピーすることを特徴するコピー制御機能を備える。
【0060】また、この実施の形態では、何らかの要因でデータ蓄積装置に保存予定のデジタル形式のコンテンツデータがコピー失敗もしく読み出しせずに破棄することを条件にライセンス返却可能にすることを特徴とするライセンスを使用するコピー制御方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0061】実施の形態2.実施の形態1では、ライセンスファイルはライセンスサーバから入手することになっていた。しかしながら、このライセンスファイルを外部のデータ蓄積装置を使用しているときのみという条件のもとで、データ蓄積装置209の蓄積媒体に所有しているライセンスファイルを使用して同様の処理を実施することを可能とする。ライセンス取得フロー以外は変更点が無いため、ここではライセンス取得/返却のフローのみを説明する。図13に、実施の形態2のライセンス入手/返却のフローを示す。ライセンスファイルをネットワーク上のライセンスサーバから取得するときは、実施の形態1と同一方法でライセンスファイルを取得するため説明を省略する。
【0062】なお、ライセンスファイルをデータ蓄積装置209経由で入手するとき(図13(a))、ライセンスサーバのアクセス先は保存してあってもしてなくてもよい。もし、アクセス先が保存されている場合には、通信&認証制御部203にアクセス先、ライセンスファイルを送る。アクセス先が保存さていない場合には、ライセンスファイルのみを通信&認証制御部203に送る。ここで、通信&認証制御部203へのライセンス送信方法は、システム制御部にてデータバス経由でも、専用のバス経由でもよい。その後、ライセンスファイルを返却する必要があるときには(図13(b))、通信&認証制御部203にアクセス先情報が保管されていて、かつ、ネットワークが接続している場合には、実施の形態1と同一方法でライセンスファイルを返却するため、説明は省略する。アクセス先が保存されていない場合、入手時とは逆の手順にて蓄積媒体にライセンスファイルを戻す。
【0063】ライセンスファイルをデータ蓄積装置に保持することが可能になることによって、ネットワーク接続環境でないユーザがライセンスファイル入手手段を得ることが可能となる(例:キオスク端末)。キオスク端末は、データ蓄積装置(例えば、SDカードやメモリスティック等)へ、デジタルコンテンツ(例えば、音楽コンテンツ)をお金を払ってをダウンロードするダウンロード可能な装置である。このような場合、ライセンスファイルは外部から入手した場合を想定している。例えば、キオスク端末のような外部のダウンロード装置を使用して入手することを想定している。また、ライセンスファイルを返却するとは、ライセンスファイルを入手した装置(外部のダウンロード装置)へ返却(ダウンロード装置を経由してライセンスファイルを返却)するという処理を実施しする。また、ネットワークに接続可能な環境であれば、ライセンスサーバにアクセスして返却することも可能である。
【0064】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、ネットワーク上のライセンスサーバからライセンスファイルを取得してもよいし、蓄積装置内に前もって所有しているライセンスファイルを使用するという方法でもよい場合について説明した。
【0065】また、この実施の形態では、ライセンスをネットワークまたはデータ蓄積装置のどちらからでも入手可能であり、更にライセンス返却もネットワーク、データ蓄積装置のどちらからも返却可能であることを特徴とし、更にライセンス管理をネットワークに接続しているライセンス管理サーバのみで行うことを特徴とするライセンス管理方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0066】実施の形態3.更に、実施の形態2に追加して外部記録装置IF部内の蓄積データ制御&管理部208の復号判定部1401にてNGデータが検出されたときのリカバリ処理機能を追加する。図14に、実施の形態3における蓄積データ制御&管理部のブロック図、図15に、実施の形態3における番組データ蓄積装置出力シーケンスのフロー図を示す。図14中、図11と同じ符号をつけた構成要素は同様のものである。図15中、図10と同じステップ番号をつけた動作は同様である。
【0067】実施の形態3は、基本的に実施の形態1とは番組データ蓄積装置出力シーケンスの動作以外は同一シーケンスをとるため、説明を省略する。以下に、番組データ蓄積装置出力シーケンスの説明をする。
【0068】ライセンス取得によりデジタルコピー制御記述子を書き換えた後、デジタルコンテンツはPS変換部207に送られ、PSパック化される(S1002)。変換後、PSパックはハッシュ演算部1101、スクランブラ1104にデータは送られる(S1003)。ハッシュ演算部1101でPSパックをハッシュ演算し、演算結果が出るたびにPSカウンタ1102にパルス信号を出力し、PSカウンタ1102でこのパルス信号をカウントする(S1004)。
【0069】複合判定部(判定部)1401にて、ライセンスファイルの中に含まれているハッシュ演算比較データとハッシュ演算部1101で算出した演算データを比較し(S1005)、判定結果がNGのときのみエラーカウンタ1402にパルス信号を送り、エラーカウンタ1402は、このパルス信号をカウントする(S1501)。同時に、複合判定NG箇所記録修正部(修正部)1403にてエラー時のPSカウンタ値をPSカウンタ値リストに記録する(S1502)。図16に、PSカウンタ値リストの構造図を示す。このリストには、エラーカウント数とエラー検出時のPSカウンタ値を記録する。更に、カウント値とデータ蓄積装置のアドレスの対比表も本ブロックで生成・保管する。エラーカウンタ値がNG確定値になった場合には、出力シーケンスNGとし(S1504)、データ保存は途中中止となり、PSカウンタ1102、エラーカウンタ1402をクリアした後(S1514)、ライセンス返却処理にプログラムが移行する。
【0070】エラーカウントがNG確定値に達しないままデータ保存が終了した場合(S1505)には、エラーカウンタ数が0のときはそのまま番組データ蓄積装置出力シーケンスが終了し(S1508)、0でない場合は、ユーザに対して誤りデータをネットワーク上から入手するかどうかについて確認をとる(S1509)。このとき、ユーザに対してエラー数は通知してもしなくてもよい。ユーザが書き換えを希望した場合、複合判定NG箇所記録修正部1403は、PSカウンタ1102、エラーカウンタ1402をクリアし(S1510)、PSカウンタ値リストをライセンスサーバに送信する(S1511)。複合判定NG箇所記録修正部1403は、ライセンスサーバからPSカウンタ値対応の正常データ入手後(S1512)、データ蓄積装置にPSカウンタ値に対応したアドレスにデータを書き込む(S1513)。作業終了後、番組データ蓄積装置出力シーケンスは終了する。なお、NG確定値は固定でも、ユーザ側で設定できるようにしてもよい(設定としてエラー数は無視でコピーとしてもよい)。
【0071】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、デジタルコンテンツのコピー中に何らかの要因でデータが壊れた際に、所定の量までは壊れたデータに対して、ネットワークから正常データを入手して書き換える手段を備え、特定量以上にデータが壊れているようであれば、自動的にライセンスを返却可能にすることを特徴とする。ここでいう特定量は、固定値でもユーザが変更可能でもよい。
【0072】また、この実施の形態では、ライセンス取得によるデジタル形式のコンテンツデータのコピーにおいてデジタル放送受信時に受信状態の不備等により、デジタル形式のコンテンツデータを受信できなかったときに外部から誤りデータ部分を正常データに書き換え可能にすることを特徴とし、特定量を超えた場合にはライセンスを返却することも可能なことを特徴とするリカバリ方法を備えたコピー制御方法を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0073】実施の形態4.実施の形態1から3は、すべてPS変換部207がPS変換するときのパックサイズを固定していたが、これを外部に接続するときのデータ蓄積装置のタイプ、番組データによってPSパック化するサイズを変更する機能を追加する。
【0074】PS変換部以外は、今までと同じシーケンスのため説明を省略する。図17に、実施の形態4のライセンス要求情報構造図、図18に、実施の形態4のライセンスファイル構造図を示す。図17では、実施の形態1から3のライセンス要求情報と比較して新たにPSパックサイズ要求値を追加している。ここでは、ライセンスサーバに受信機側が希望するPSパック化するときのサイズを追加しており、この要求に対して実際にPSパック化するサイズをライセンスファイルにPSパック化サイズ確定値として受信機に通知する。受信機側は、このサイズをもってPSパック化サイズ値を確定する。
【0075】なお、ライセンスサーバに通知するPSパックサイズ要求値は、外部のデータ蓄積装置209に合わせて自動的にサイズを確定させてもユーザ側で設定してもよい。ここでいうデータ蓄積装置209にあわせたものというのは、例えば、ハードディスクでは、セクタ単位でPSパックを作ろうとすると、1セクタ=512バイトとなるため、512バイト単位でパック化すると効率がよい。また、CD−Rでは1セクタ=2048バイトであるため、2048バイト単位でパック化すると効率がよい。こういった蓄積媒体に合わせてパックサイズを変更することで蓄積効率を高め、かつ検索効率を向上させる。
【0076】ライセンスサーバ側は、あらかじめ複数のPSパックサイズのコンテンツデータを用意し、その中の1つをユーザ側に通知し、ライセンスファイル作成時では、パックサイズに対応したハッシュ演算比較データ、その後のPSカウンタ値リストを受け付けたときには、PSカウンタ値リストに対応した正常データを受信機側に送信する。図19に、このときのPSカウンタ値リストの構造図を示す。実施の形態の3のリストと比較してPSパックサイズを通知可能にしている。これにより、PSパックサイズに併せた正常データを受信機は受け取ることが可能になる。
【0077】ライセンス要求せずにコピー可能なデジタルコンテンツに対しては、受信機側で希望するパックサイズでパック化する。
【0078】以上のように、この実施の形態のデジタル放送受信機は、更に、PSパックサイズを変更可能にしてデータ蓄積装置にあわせてパックサイズを変更することで、外部のデータ蓄積装置に合わせて効率よくデータ蓄積することを特徴とする。
【0079】また、この実施の形態では、デジタル形式のコンテンツデータをデータ蓄積装置に蓄積する際にPSパック化するときのパックサイズの変更を可能にし、そのパックサイズ変更手段としてユーザの手動、または外部蓄積装置の蓄積媒体により自動で変更することを特徴とするPS変換手段を備えたデジタル放送受信機について説明した。
【0080】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、コピー不可のデジタルコンテンツを外部からライセンスを事前に入手することでコピー可能にし、後ほどやはり必要ないようであれば、データ蓄積装置から読み出しを行わない限りライセンス返却により、ライセンス取得の無効も可能になる。そして、データ蓄積に失敗したとき、特定量まではネットワークを介して正しいデータを入手してデータ蓄積装置にある誤りデータを変更可能にする。
【0081】更に、データ蓄積装置にデジタルコンテンツを蓄積するのにPS変換を行うが、このときのパックサイズを可変にすることで、ハードディスクのセクタ単位にパック化するといった、できる限り蓄積媒体に対して無駄無く、検索しやすいデータ保存を行うことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デジタル放送受信機機能ブロック及びデジタルコンテンツデータの流れを示している。
【図2】 実施の形態1のブロック図を示している。
【図3】 ライセンスサーバと受信機の間でのライセンス取得のフロー図を示している。
【図4】 番組情報データ構造図を示している。
【図5】 ライセンス要求情報構造図を示している。
【図6】 ライセンスファイル構造図を示している。
【図7】 デジタルコピー制御記述子構造図を示している。
【図8】 デジタルコピー制御詳細図を示している。
【図9】 デジタルコンテンツデータのコピーシーケンスのフローチャート図を示している。
【図10】 番組データ蓄積装置出力シーケンス図を示している。
【図11】 蓄積データ制御&管理部ブロック図を示している。
【図12】 ライセンスサーバと受信機の間でのライセンス返却のフロー図を示している。
【図13】 実施の形態2の(a)ライセンス入手、(b)返却のフローを示している。
【図14】 実施の形態3の蓄積データ制御&管理部ブロック図を示している。
【図15】 実施の形態3の番組データ蓄積装置出力シーケンスのフロー図を示している。
【図16】 実施の形態の3のPSカウンタ値リストの構造図を示している。
【図17】 実施の形態4のライセンス要求情報構造図を示している。
【図18】 実施の形態4のライセンスファイル構造図を示している。
【図19】 実施の形態の4のPSカウンタ値リストの構造図を示している。
【図20】 特開2002−9716に基づいた複製管理機能のブロック図を示している。
【符号の説明】
101 システム制御部、102 通信部、103 ICカードIF部、104 TS再生部、105 デジタルコンテンツ再生・記録IF部、106 アンテナ部、107 チューナ部、108 A/D部、109 復調部、110 TS_DEMUX部、111 AVデコード部、112 番組情報制御部、113外部記録装置IF部、114 映像・音声合成部、115 映像音声出力部、116 ユーザIF制御部、201 データセレクタ部、202 通信IF部、203 通信&認証制御部、204 外部記録装置IF部、205 デジタルコピー制御記述子書き換え&コピー制御部、206 PS_DEMUX部、207PS変換部、208 蓄積データ制御&管理部、209 データ蓄積装置、1101 ハッシュ演算部、1102 PSカウンタ、1103 復号判定部、1104 スクランブラ、1105 メモリ管理&ライセンス管理制御部、1106 蓄積媒体ドライバ部、1107 デスクランブラ、1401 復号判定部、1402 エラーカウンタ、1403 復号判定NG箇所記録修正部、1404メモリ管理&ライセンス管理制御部、S901 ステップ「データ保存スタート」、S902 ステップ「コピー不可番組」判断、S903 ステップ「デジタルコピー制御記述子書き換え許可番組」判断、S904 ステップ「データ蓄積装置へデータ出力不可」、S905 ステップ「デジタルコピー制御記述子書き換え」、S906 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンス」起動、S907 ステップ「出力シーケンス正常終了」判断、S908 ステップ「ライセンス返却処理シーケンス」起動、S909 ステップ「データ保存終了」、S910 ステップ「データ蓄積装置へデータ出力」、S1001 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンススタート」、S1002 ステップ「PS変換」、S1003 ステップ「番組PSパック入力」、S1004 ステップ「PSカウンタ+1」、S1005 ステップ「PSパックは正常パックか」判断、S1006 ステップ「PSパックをデータ蓄積装置へ出力」、S1007 ステップ「次のPSパックあり」判断、S1008 ステップ「PSカウンタクリア」、S1009 ステップ「出力シーケンスOK」、S1010 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンスエンド」、S1011 ステップ「PSカウンタクリア」、S1012 ステップ「出力シーケンスNG」、S1301 ステップ「ライセンス取得はネットワーク」判断、S1302 ステップ「ライセンスファイル取得」、S1501 ステップ「エラーカウンタ+1」、S1502 ステップ「PSカウンタ値リストにPSカウンタ値記録」、S1503 ステップ「エラーカウンタ数<NG確定値」判断、S1504 ステップ「出力シーケンスNG」、S1505 ステップ「次のPSパックあり」判断、S1506 ステップ「出力シーケンスOK」、S1507 ステップ「エラーカウンタ=0」判断、S1508 ステップ「番組データ蓄積装置出力シーケンスエンド」、S1509 ステップ「誤りデータ書き換え」判断、S1510 ステップ「PSカウンタクリア、エラーカウンタクリア」、S1511 ステップ「誤り検出されたPSカウンタ値リストをサーバに送信」、S1512 ステップ「ライセンスサーバから誤り検出のデータに対して正常版データ受け取り」、S1513 ステップ「誤りデータを正常データに書き換え」、S1514 ステップ「PSカウンタクリア」。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信装置において、上記デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積部と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、デジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換えたデジタルコンテンツを出力するコピー制御部と、上記コピー制御部から上記デジタルコンテンツを入力し、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積する蓄積データ制御管理部とを備えることを特徴とする受信機。
【請求項2】 上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツが上記データ蓄積部に正常に蓄積できない場合、上記コピー制御部へコピー失敗を通知し、上記コピー制御部は、上記蓄積データ制御管理部からコピー失敗の通知を受け取った場合に、ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項1記載の受信機。
【請求項3】 上記ライセンスファイルは、読み出し有と読み出し無とのいずれかを示す読み出しフラグを含み、上記蓄積データ制御管理部は、上記データ蓄積部に蓄積されたデジタルコンテンツを読み出した場合に、上記読み出しフラグを読み出し有に設定し、上記コピー制御部は、ライセンスファイルを返却する場合に、上記読み出しフラグを判定し、読み出しフラグが読み出し有の場合は、上記ライセンスファイルを返却しないことを特徴とする請求項1記載の受信機。
【請求項4】 コピー制御部は、デジタルコンテンツのコピーの許可・不許可を管理するライセンスサーバと、ライセンスファイルを蓄積する外部記憶装置とのいずれかから、上記ライセンスファイルを取得し、ライセンスファイルを返却する場合は、ライセンスファイルを取得した、上記ライセンスサーバと上記外部記憶装置とのいずれかへ上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の受信機。
【請求項5】 上記受信機は、さらに、入力したデジタルコンテンツが正常であるかを判定する判定部と、上記判定部が上記デジタルコンテンツを正常でないと判断した場合、上記デジタルコンテンツを修正する修正部とを備えることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の受信機。
【請求項6】 上記修正部は、上記デジタルコンテンツのサイズが、上記データ蓄積部に蓄積できないサイズであると判断した場合、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積しないで、上記ライセンスファイルを返却することを上記コピー制御部へ指示し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項5記載の受信機。
【請求項7】 上記修正部は、上記判定部が正常でないと判断したデジタルコンテンツの部分を再度入力することによって、上記デジタルコンテンツを修復することを特徴とする請求項5記載の受信機。
【請求項8】 上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツを所定のサイズに分割して上記データ蓄積部に蓄積し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを上記ライセンスサーバから取得する場合、上記所定のサイズをライセンスサーバへ通知し、ライセンスサーバから上記所定のサイズを指定したライセンスファイルを入力し、さらに、上記通知した所定のサイズに適合させたデジタルコンテンツを入力することを特徴とする請求項4記載の受信機。
【請求項9】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツをデータ蓄積部へコピーする受信機におけるコピー制御方法において、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積することを特徴とするコピー制御方法。
【請求項10】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信機において、デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積装置と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルを要求するライセンスファイル要求手段と、上記ライセンスファイル要求手段によって入力したライセンスファイルに基づいて、受信したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー識別子をコピー許可へ書き換えるデジタルコピー識別子書き換え手段と、上記デジタルコピー識別子がコピー許可を示す場合に、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積装置へ蓄積するデータ蓄積手段とを備えることを特徴とする受信機。
【請求項1】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信装置において、上記デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積部と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、デジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換えたデジタルコンテンツを出力するコピー制御部と、上記コピー制御部から上記デジタルコンテンツを入力し、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積する蓄積データ制御管理部とを備えることを特徴とする受信機。
【請求項2】 上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツが上記データ蓄積部に正常に蓄積できない場合、上記コピー制御部へコピー失敗を通知し、上記コピー制御部は、上記蓄積データ制御管理部からコピー失敗の通知を受け取った場合に、ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項1記載の受信機。
【請求項3】 上記ライセンスファイルは、読み出し有と読み出し無とのいずれかを示す読み出しフラグを含み、上記蓄積データ制御管理部は、上記データ蓄積部に蓄積されたデジタルコンテンツを読み出した場合に、上記読み出しフラグを読み出し有に設定し、上記コピー制御部は、ライセンスファイルを返却する場合に、上記読み出しフラグを判定し、読み出しフラグが読み出し有の場合は、上記ライセンスファイルを返却しないことを特徴とする請求項1記載の受信機。
【請求項4】 コピー制御部は、デジタルコンテンツのコピーの許可・不許可を管理するライセンスサーバと、ライセンスファイルを蓄積する外部記憶装置とのいずれかから、上記ライセンスファイルを取得し、ライセンスファイルを返却する場合は、ライセンスファイルを取得した、上記ライセンスサーバと上記外部記憶装置とのいずれかへ上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の受信機。
【請求項5】 上記受信機は、さらに、入力したデジタルコンテンツが正常であるかを判定する判定部と、上記判定部が上記デジタルコンテンツを正常でないと判断した場合、上記デジタルコンテンツを修正する修正部とを備えることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の受信機。
【請求項6】 上記修正部は、上記デジタルコンテンツのサイズが、上記データ蓄積部に蓄積できないサイズであると判断した場合、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積しないで、上記ライセンスファイルを返却することを上記コピー制御部へ指示し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを返却することを特徴とする請求項5記載の受信機。
【請求項7】 上記修正部は、上記判定部が正常でないと判断したデジタルコンテンツの部分を再度入力することによって、上記デジタルコンテンツを修復することを特徴とする請求項5記載の受信機。
【請求項8】 上記蓄積データ制御管理部は、上記デジタルコンテンツを所定のサイズに分割して上記データ蓄積部に蓄積し、上記コピー制御部は、上記ライセンスファイルを上記ライセンスサーバから取得する場合、上記所定のサイズをライセンスサーバへ通知し、ライセンスサーバから上記所定のサイズを指定したライセンスファイルを入力し、さらに、上記通知した所定のサイズに適合させたデジタルコンテンツを入力することを特徴とする請求項4記載の受信機。
【請求項9】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツをデータ蓄積部へコピーする受信機におけるコピー制御方法において、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルと、上記コピー制御記述子を含むデジタルコンテンツとを入力し、入力したライセンスファイルに基づいて、入力したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー制御記述子をコピー許可に書き換え、上記デジタルコンテンツに含まれるコピー制御記述子がコピー許可を示す場合は、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積部へ蓄積することを特徴とするコピー制御方法。
【請求項10】 デジタルコピー制御記述子によってコピーの許可・不許可を制御するデジタルコンテンツを受信する受信機において、デジタルコンテンツを蓄積するデータ蓄積装置と、デジタルコンテンツのコピーを許可することを示すライセンスファイルを要求するライセンスファイル要求手段と、上記ライセンスファイル要求手段によって入力したライセンスファイルに基づいて、受信したデジタルコンテンツに含まれるデジタルコピー識別子をコピー許可へ書き換えるデジタルコピー識別子書き換え手段と、上記デジタルコピー識別子がコピー許可を示す場合に、上記デジタルコンテンツを上記データ蓄積装置へ蓄積するデータ蓄積手段とを備えることを特徴とする受信機。
【図5】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図16】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図16】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2003−333507(P2003−333507A)
【公開日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−133429(P2002−133429)
【出願日】平成14年5月9日(2002.5.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年5月9日(2002.5.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]