説明

可動式スクリーン、および画像表示システム

【課題】輝度ムラを容易に補正可能な可動式スクリーンを提供する。
【解決手段】可動式スクリーン1は、可撓性を有する面状のスクリーン本体3と、前記スクリーン本体3の背面に対向して、スクリーン本体3と所定の間隔を開けて設けられるスクリーン支持体2と、スクリーン本体3の面方向に沿って所定ピッチで設けられるとともに、スクリーン本体3の背面およびスクリーン支持体2間を架橋され、スクリーン本体3からスクリーン支持体2に向かう方向で伸縮自在に設けられる複数の間隔調整シリンダ5と、各間隔調整シリンダ5のスクリーン本体3側の先端に設けられるとともに、スクリーン本体3の画像投影面31に投影される画像光の輝度値を検出し、検出信号を出力する色検出センサと、色検出センサからの検出信号に応じて、間隔調整シリンダ5の伸縮を制御する制御回路部と、を具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像光の投影により画像を表示させる可動式スクリーン、および画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクタなどの画像投影装置における技術力の向上により、より臨場感のある画像を表示させる装置などが望まれている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1のものは、被写体を撮像手段により撮像して左眼用および右眼用の被写体映像信号を生成し、多重化手段によりこれらの被写体映像信号を多重化して多重化映像信号を生成し、この多重化映像信号を表示させる構成が採られている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−146922号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のプロジェクタでは、被写体を撮像するための撮像手段や、左眼用および右眼用の被写体映像信号を多重化して合成する多重化手段などの複雑な映像処理回路が必要となり、映像処理方法も複雑となるという問題がある。また、利用者が立体映像を視認するために、表示された多重化映像信号による映像を専用の眼鏡を介して見る必要がある。
【0006】
本発明は、上記のような問題に鑑みて、立体画像を容易に表示可能な可動式スクリーン、および画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の可動式スクリーンは、可撓性を有する面状のスクリーン本体と、前記スクリーン本体の画像光が投影される画像投影面とは反対側となる裏面に対向して、前記スクリーン本体と所定の間隔を開けて設けられるスクリーン支持体と、前記スクリーン本体の面方向に沿って所定ピッチで設けられるとともに、前記スクリーン本体の裏面および前記スクリーン支持体間で架橋され、前記スクリーン本体から前記スクリーン支持体に向かう方向で伸縮自在に設けられる複数の間隔調整手段と、各間隔調整手段の前記スクリーン本体側の先端に設けられるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に投影される画像光の色度を検出し、色検出信号を出力するセンサと、前記センサからの前記色検出信号に応じて、間隔調整手段の伸縮を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、可動式スクリーンは、間隔調整手段の先端部に設けられる色度センサで投影される画像光の色度を検出する。そして、色度センサから色検出信号が出力されると、制御手段は、色検出信号に応じて間隔調整手段を伸縮させる。これにより、色度センサにて検出される色度に応じて、スクリーン本体の画像投影面において、例えば赤色部分を濃淡に応じて前面側に押し出し、その他の色の部分を背面側に引っ込めるなど、色に応じて画像投影面の面形状を変形させることが可能となり、容易に立体的な画像を表示させることができる。これにより、可動式スクリーンの面形状を変形させる構成であるため、プロジェクタなどの画像投影装置側において、立体視を表示させるための複雑な画像処理回路などが不要となり、プロジェクタの構成を簡単にできる。また、可動式スクリーンにおける画像投影面の面形状を変化させるだけの構成であるので、いかなるプロジェクタを用いても立体画像を表示させることができる。さらに、スクリーン本体の画像投影面自身が前後方向に移動するため、専用の立体視眼鏡などを用いる必要がなく、利用者が容易に立体画像を見ることができる。
【0009】
また、本発明の可動式スクリーンでは、所定の色度に対する前記間接調整手段の伸縮量に関する色度対応駆動データを記憶した記憶手段を備え、前記制御手段は、前記色度対応駆動データに基づいて、前記センサにて検出される色度に対応する伸縮量で前記間隔調整手段の伸縮を制御することが好ましい。
この発明によれば、制御手段は、記憶手段に記録された色度対応駆動データに基づいて間隔調整手段の伸縮を制御するため、検出された色度に応じて、画像投影面の面形状を正確に変形させることができ、良好な立体画像を表示させることができる。また、表示画像の種類、すなわちコンテンツデータの内容により、色度対応駆動データを切り替えることで、間隔調整手段の伸縮動作を容易に切り替えることができる。
【0010】
さらに、本発明の画像表示システムは、可撓性を有する面状のスクリーン本体、前記スクリーン本体の画像光が投影される画像投影面とは反対側となる裏面に対向して、前記スクリーン本体と所定の間隔を開けて設けられるスクリーン支持体、前記スクリーン本体の面方向に沿って所定ピッチで設けられるとともに、前記スクリーン本体の裏面および前記スクリーン支持体間で架橋され、前記スクリーン本体から前記スクリーン支持体に向かう方向で伸縮自在に設けられる複数の間隔調整手段、各間隔調整手段の前記スクリーン本体側の先端に設けられるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に投影される画像光の色度を検出し、色検出信号を出力するセンサ、および前記センサからの前記色検出信号に応じて、間隔調整手段の伸縮を制御する制御手段を備えた可動式スクリーンと、この可動式スクリーンと通信可能に接続されるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に画像光を投射する画像投影装置と、を具備し、前記画像投影装置は、前記画像投影面に投影させる前記画像光の色度に対する前記間接調整手段の伸縮量に関する色度対応駆動データを前記可動式スクリーンに出力し、前記可動式スクリーンにおける前記制御手段は、前記画像投影装置から入力される前記色度対応駆動データに基づいて、前記センサにて検出される色度に対応した伸縮量で前記間隔調整手段の伸縮状態を制御することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、画像投影装置から前述したような可動式スクリーンに、投影する画像光に対応した色度対応駆動データを出力し、可動式スクリーンは、この色度対応駆動データに基づいて、間隔調整手段の伸縮状態を調整して画像投影面を変形させる。これにより、可動式スクリーンは、画像投影装置から投射される画像光に対応して、適切に画像投影面を変形させることができる。したがって、例えば画像投影装置から投射するコンテンツ画像を切り替える場合でも、画像投影装置から可動式スクリーンに切り替えたコンテンツ画像に対応した色度対応駆動データを出力することで、可動式スクリーンにおいて、切り替えらえたコンテンツ画像に対しても立体的な画像表示が可能となる。
【0012】
また、本発明の画像表示システムでは、前記可動式スクリーンは、前記画像投影装置から入力される前記色度対応駆動データを複数記憶する記憶手段を備え、前記制御手段は、複数の前記色度対応駆動データから、前記画像投影装置から投影される画像光に対応した前記色度対応駆動データを認識するとともに、この認識した色度対応駆動データに基づいて、前記間隔調整手段の伸縮を制御することが好ましい。
この発明によれば、制御手段は、記憶手段に記録された複数の色度対応駆動データから、画像投影装置から投影される画像光に対応した色度対応駆動データを認識し、この色度対応駆動データに基づいて、間隔調整手段を制御する。これにより、例えば、画像投影装置から一度受信した色度対応駆動データを記憶手段に記憶して、色度対応駆動データを蓄積していくことで、毎回色度対応駆動データを受信する必要がなくなり、制御手段による間隔調整手段の制御処理を簡単にすることができる。また、画像光に対応した色度対応駆動データを切り替える際にも、記憶手段に記録された色度対応駆動データから適切なデータを選択するだけでよいため、処理を迅速に実施することができる。
【0013】
そして、本発明の画像表示システムでは、前記画像投影装置は、前記色度対応駆動データを有するデータ画像光を前記可動式スクリーンに出力し、前記可動式スクリーンは、前記画像投影面に投影された前記データ画像光から前記色度対応駆動データを認識することが好ましい。
この発明によれば、画像投影装置は、色度対応駆動データを埋め込んだ画像の画像光、例えばバーコードやQR(Quick Response)コードなどの画像光を可動式スクリーンに投射し、可動式スクリーンは、投影された画像から、色度対応駆動データを読み込む。これにより、画像投影装置と可動式スクリーンを例えばケーブル線などで接続する必要がなく、容易に色度対応駆動データを可動式スクリーンに入力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態に係る可動式スクリーンについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る可動式スクリーンの概略を示す斜視図である。
図2は、前記実施の形態の可動式スクリーンにおいて、各間隔制御シリンダが伸縮動作を実施していない初期状態における側断面図である。
図3は、前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの前面側接続軸部の一部を拡大した斜視図である。
図4は、前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの前面側接続軸部の先端部を拡大した側断面図である。
図5は、前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの背面側接続軸部の先端部を拡大した側断面図である。
図6は、前記実施の形態の可動式スクリーンにおいて、間隔制御シリンダが伸縮した状態における側断面図である。
図7は、前記実施の形態の可動式スクリーンの概略構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、1は、可動式スクリーンであり、この可動式スクリーン1は、例えばプロジェクタ10(図7参照)などの画像投射装置から投射された画像光が投影されて表示される装置である。この可動式スクリーン1は、図1に示すように、スクリーン支持体2と、スクリーン本体3と、枠部材4と、複数の間隔制御手段としての間隔調整シリンダ5と、を備えている。
【0016】
スクリーン支持体2は、例えば可動式スクリーン1を設置する固定壁などに固定される部材である。このスクリーン支持体2は、板状に形成され、背面が固定壁に固定されて、前面がスクリーン本体3と対向するように配置される。そして、このスクリーン支持体2の前面には、スクリーン本体との間で架橋される複数の間隔調整シリンダ5が所定ピッチで接続されている。
なお、固定壁にスクリーン支持体2を設ける構成を示すが、例えば建物の壁(固定壁)自体がスクリーン支持体2を構成するものであってもよく、この場合、壁に間隔制御シリンダが直接接続される構成とすればよい。
【0017】
枠部材4は、図示は省略するが、固定壁やスクリーン支持体2に直接、または所定の固定部材を用いて固定されている。この枠部材4は、略長方形状に形成され、内周縁がスクリーン本体3の外周縁よりも大きい寸法に形成され、この枠内周部にスクリーン本体3が配設されている。また、枠部材4の内周縁と、スクリーン本体3の外周縁とは、図1に示すように、複数のバネ41により連結されている。
【0018】
スクリーン本体3は、可撓性を有する面状部材により形成され、上述したように、外周縁が枠部材4の内周縁にバネ41を介して連結されるとともに、背面側が複数の間隔制御シリンダによりスクリーン支持体2に連結される。
【0019】
スクリーン支持体2およびスクリーン本体3を連結する間隔調整シリンダ5は、スクリーン本体およびスクリーン支持体の面方向に沿って、所定のピッチで配設されている。この間隔調整シリンダ5の配置数としては、例えば垂直方向に10個、水平方向に20個の割合で合計200個が配設される。なお、間隔調整シリンダ5の配置数としては、200個に限られず、例えばスクリーン本体3が十分に大きい場合などでは、投影される画像の画素毎に設けられる構成としてもよい。
これらの間隔調整シリンダ5は、図2に示すように、シリンダ本体51と、前面側接続軸部52と、前面側接続軸部52をスクリーン本体3に接続する前面側受部53と、背面側接続軸部54と、背面側接続軸部54をスクリーン支持体2に接続する背面側受部55とを備えている。
【0020】
前面側接続軸部52は、シリンダ本体51からスクリーン本体3側に延出し、シリンダ本体51に対して軸方向に進退自在に支持されている。この前面側接続軸部52のスクリーン本体3側端部は、図4に示すように、例えば略球面形状の接続端521が設けられ、前面側受部53に保持されている。
【0021】
前面側受部53は、図3に示すように、前面側がスクリーン本体3の背面側に当接する当接面531を備え、この当接面531の略中央部にスクリーン本体3の画像投影面31に投射される画像光の色度を検出する色検出センサ56が設けられている。そして、この前面側受部53は、当接面531がスクリーン本体3の背面側に例えば貼付されるなどして固定されている。
【0022】
色検出センサ56は、スクリーン本体3に設けられる孔部(図4参照)からスクリーン本体3の画像投影面31側に臨んで配設される。この色検出センサ56は、プロジェクタ10などの画像投影装置から投射される画像光の色度を検出する色度計であり、検出した色度に応じた検出信号をシリンダ本体51の内部に収納される後述する信号受信部511(図7参照)に出力する。
なお、本実施の形態では、色検出センサ56として色度計を例示するが、これに限定されず、例えば、CCD(Charge Coupled Device)素子を用いたCCDセンサを用いて画像光を撮像し、撮像された画像から色度を検出するものであってもよい。また、例えば赤色光、青色光、緑色光のいずれかの光のみを透過しその他の色光を通過させないカラーフィルタを、R,G,Bに対応して3つ用い、画像投影面31に投影される画像のR、G,Bの各色光の色度をそれぞれ検出する構成としてもよい。
【0023】
また、前面側受部53の背面側には、保持部532が設けられている(図4参照)。この保持部532は、前面側接続軸部52の接続端521の径寸法より僅かに大きい径寸法を有する球面凹形状に形成されており、前面側接続軸部52の接続端521を挿通可能な接続孔を備えている。この接続孔は、前面側接続軸部52の接続端521の径寸法よりも小さく、かつ前面側接続軸部52軸部より大きい径寸法に形成されている。そして、保持部532は、接続孔から前面側接続軸部52の接続端521を嵌挿することで、前面側接続軸部52をスクリーン本体の面方向に対して交差する任意の角度に回動可能に保持している。これにより、図6に示すように、例えば間隔調整シリンダ5が伸長した場合でも、間隔調整シリンダ5がスクリーン本体3に対して任意の角度で交差するように姿勢変形させることができる。
【0024】
背面側接続軸部54は、シリンダ本体51からスクリーン支持体2側に延出し、シリンダ本体51に対してこの軸方向に進退自在に支持されている。この背面側接続軸部54のスクリーン支持体2側端部は、前面側接続軸部52と同様に、例えば略球面形状の接続端541が設けられ、背面側受部55に保持されている。
【0025】
背面側受部55は、図2および図5に示すように、スクリーン支持体2上に固定され、スクリーン本体3に対向する面に、凹状の受皿部551が形成されている。そして、背面側受部55は、背面側接続軸部54の接続端541が受皿部551内の凹状面に沿って移動可能に、かつ背面側接続軸部54がスクリーン支持体2の面方向に対して交差する任意の角度に回動可能に、背面側接続軸部54を保持している。これにより、図6に示すように、例えば間隔調整シリンダ5が伸長した場合でも、間隔調整シリンダ5がスクリーン支持体2に対して任意の角度で交差するように姿勢変形させることができる。
【0026】
また、背面側接続軸部54とスクリーン支持体2とは、ワイヤ57により連結されている。このワイヤ57は、背面側接続軸部54の接続端541が受皿部551の最下端に位置する状態で、最も引っ張られた状態となり、背面側接続軸部54の抜け落ちを防止する。
【0027】
シリンダ本体51は、図7に示すように、内部に、信号受信部511と、メモリ512と、制御手段としての制御回路部513と、前面側接続軸部52を進退駆動させる第一駆動機構514と、背面側接続軸部54を進退駆動させる第二駆動機構515と、を備えている。
【0028】
信号受信部511は、色検出センサ56および制御回路部513に接続され、色検出センサ56から入力される検出信号を受信して、デジタル信号に変換した後、制御回路部513に出力する。
【0029】
メモリ512は、制御回路部513に接続されている。このメモリ512には、色検出センサ56により検出される色度に対する間隔調整シリンダ5の伸縮動作量に関する情報である色度対応駆動データテーブルが記録されている。
具体的には、色度対応駆動データテーブルは、色度データと、前軸駆動値データと、後軸駆動値データと、が関連付けられた色度対応駆動データを1つのレコードとして、この色度対応駆動データを複数記録するテーブル構造にデータ構築されている。
ここで、色度データは、各間隔調整シリンダ5が接続されるスクリーン本体3の一部に投射される画像光の色度に関するデータである。具体的には、この色度データには、赤色光の輝度値、緑色成分の輝度値、および青色成分の輝度値が記録されていてもよく、所定の色、例えば赤色光の輝度値のみが記録されたものや、赤色光と緑色光との輝度値が記録されたものなどであってもよい。
前軸駆動値データは、色検出センサ56により色度データにて示される色度が検出された際の前面側接続軸部52の進退駆動量が記録されている。後軸駆動値データは、色検出センサ56により色度データにて示される色度が検出された際の背面側接続軸部54の進退駆動量が記録されている。これらの前軸駆動値データおよび後軸駆動値データは、例えば、色度データにおける所定の色光の輝度値が大きい場合には前面側接続軸部52および背面側接続軸部54をシリンダ本体51内部側に移動させる旨の駆動量が、色度データにおける所定の色光の輝度値が小さい場合には前面側接続軸部52および背面側接続軸部54をシリンダ本体51外部側に移動させる旨の駆動量が記録されている。
【0030】
第一駆動機構514は、図示しないモータと、モータの駆動力を前面側接続軸部52に伝達する図示しない駆動伝達機構を備えている。そして、第一駆動機構514は、制御回路部513から入力される駆動信号に基づいてモータを駆動させ、このモータの駆動力を駆動伝達機構を介して前面側接続軸部52に伝達することにより、前面側接続軸部52を軸方向に沿って進退移動させる。
【0031】
第二駆動機構515は、第一駆動機構514と同様に、図示しないモータと、このモータの駆動力を背面側接続軸部54に伝達する図示しない駆動伝達機構を備えている。そして、第二駆動機構515は、制御回路部513から入力される駆動信号に基づいてモータを駆動させ、背面側接続軸部54を軸方向に沿って進退移動させる。
【0032】
制御回路部513は、信号受信部511により受信された色検出センサ56からの検出信号と、メモリ512に記録される色度対応駆動データテーブルに基づいて、第一駆動機構514および第二駆動機構515に所定の駆動信号を出力する。
具体的には、制御回路部513は、信号受信部511にて受信された検出信号から、この検出信号に記録される色度を認識する。また、制御回路部513は、色度対応駆動データテーブルから、認識した前記色度に対応する色度データが記録される色度対応駆動データを認識する。そして、制御回路部513は、この認識した色度対応駆動データの前軸駆動値データおよび後軸駆動値データに記録された進退駆動量に対応して、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を駆動させる駆動量を設定し、駆動信号として第一駆動機構514および第二駆動機構515に出力する。
【0033】
[可動式スクリーンの動作]
次に上記可動式スクリーン1の動作について説明する。図8は、本実施の形態の可動式スクリーンの動作を示すフローチャートである。
【0034】
図8において、可動式スクリーン1を駆動させると、可動式スクリーン1は、例えば利用者による操作により、立体的画像表示を実施する(3Dモード)旨の信号の入力がされたか否かを判断する(ステップS101)。
このステップS101において、制御回路部513は、例えば3Dモードを実施しない場合、各間隔調整シリンダ5の伸縮量を例えばデフォルト設定である「0」に設定し、画像投影面31をフラット面形状に保持する(ステップS102)。
【0035】
一方、ステップS101において、制御回路部513は、3Dモードを実施する旨の操作が入力されたことを認識すると、可動式スクリーン1を投影画像に応じて伸縮させる3Dモード動作を実施する。
【0036】
具体的には、プロジェクタ10からスクリーン本体3の画像投影面31の全面または、所定領域に画像光を投射され(ステップS103)、画像投影面31に画像が投影されると、色検出センサ56は、投影された画像光の色度を検出し、色度に応じた検出信号を出力する(ステップS104)。この後、制御回路部513は、検出信号に基づいて、投影された画像光の色度を認識し、メモリ512に記録されている色度対応駆動データテーブルから、ステップS104にて検出された色度に対応する色度対応駆動データを認識する。また、制御回路部513は、この認識した色度対応駆動データの前軸駆動値データおよび後軸駆動値データを読み込む(ステップS105)。
【0037】
そして、制御回路部513は、読み込んだ前軸駆動値データおよび後軸駆動値データに基づいて、前面側接続軸部52の進退駆動量、背面側接続軸部54の進退駆動量を設定し(ステップS106)、設定した進退駆動量に対応した駆動信号を第一駆動機構514および第二駆動機構515に出力する。
【0038】
そして、第一駆動機構514および第二駆動機構515は、制御回路部513から入力される駆動信号に基づいて、モータを駆動させ、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54が進退駆動される(ステップS107)。
これにより、例えば投影画像における所定色度の部位を、スクリーン本体3の画像投影面31の前面側に押し出したり、凹ませたりすることが可能となり、立体的な画像が表示可能となる。
【0039】
この後、制御回路部513は、3Dモードを続行するか否かを判断する(ステップS108)。このステップS108において、制御回路部513は、3Dモードを終了させる旨の操作信号を認識すると、一連の処理を終了させる。一方、制御回路部513は、3Dモードの終了要求の信号を認識できなかった場合、ステップS103の処理に戻り、すなわち、画像光の色度に応じた間隔調整シリンダ5の伸縮の制御を続行する。
【0040】
[可動式スクリーンの作用効果]
上述したように、上記実施の形態の可動式スクリーン1は、可撓性面部材で形成されるスクリーン本体3と、スクリーン本体3の背面側に対向して設けられるスクリーン支持体2との間に、スクリーン本体3の面方向に沿って所定ピッチで複数の間隔調整シリンダ5が接続されている。そして、これらの間隔調整シリンダ5のスクリーン本体3側の先端部には、画像投影面31に臨んで色検出センサ56が設けられ、間隔調整シリンダ5の内部の制御回路部513は、この色検出センサ56にて検出される色度に基づいて第一および第二駆動機構514,515を駆動させて間隔調整シリンダ5の伸縮動作を制御する。
このため、各間隔調整シリンダ5の設置位置におけるスクリーン本体3およびスクリーン支持体2との間の間隔を、画像投影面31に投影される画像光の色度に応じて変化させることができる。例えば、黒色背景画面に赤色の物体を投影させて、この赤色の物体を前面方向に押し出した立体表示画像を、表示する場合、赤色の輝度値が大きい色度データに対して、前軸駆動値データおよび後軸駆動値データの駆動値が大きい色度対応駆動データを有する色度対応駆動データテーブルをプロジェクタ10から可動式スクリーン1に出力する。これにより、可動式スクリーン1は、この色度対応駆動データに基づいて、赤色の物体が前面側に飛び出した立体画像を表示させることができる。したがって、プロジェクタ10から投射される画像に変形等の補正を実施することなく、また、いかなるプロジェクタ10を用いても、同様に立体的画像を表示させることができるため、容易にスクリーン本体3の画像投影面31に立体的な画像を表示させることができる。また、立体視を得るための専用のメガネなどを用いる必要がなく、容易に立体画像を視認することができる。
【0041】
また、制御回路部513は、色検出センサ56にて検出される色度と、メモリ512に記録されている色度対応駆動データテーブルとに基づいて、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を駆動させる制御をする。
このため、制御回路部513は、メモリ512に記録される色度対応駆動データテーブルに基づいて、容易に間隔調整シリンダ5の伸縮量を決定することができ、容易に立体画像を表示させることができる。また、メモリ512に記録される色度対応駆動データテーブルを更新することで、容易に間隔調整シリンダ5の伸縮駆動量を変化させることができ、可動式スクリーン1の画像投影面31における面形状も変化させることができる。したがって、プロジェクタ10から投影される画像光に応じて、容易に画像投影面31の動作を切り替えることができ、容易に複数の画像に対応した立体画像表示動作を実施することができる。
【0042】
さらに、スクリーン本体3は、所定ピッチで配設される複数の間隔調整シリンダ5によりスクリーン支持体2と連結され、これらの間隔調整シリンダ5のそれぞれを個別に動作させることにより画像投影面31の面形状を変形させている。このため、画像投影面31の面形状を細かく変形させることができ、立体画像を適切に表示させることができる。
【0043】
[第二の実施の形態]
次に本発明の第二の実施の形態の画像表示システムについて説明する。
図9は、本発明に係る第二の実施の形態の画像表示システムのブロック図である。
図9において、画像表示システム100は、プロジェクタ10と、上記第一の実施の形態における可動式スクリーン1とを備えている。第二の実施の形態の画像表示システム100では、これらプロジェクタ10および可動式スクリーン1は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのケーブル線により通信可能に接続された構成となっている。
【0044】
そして、プロジェクタ10は、可動式スクリーン1に対して投射する画像に対する色度対応駆動データテーブルを記録した図示しない記録部を備えている。この記録部は、投射される画像のコンテンツに応じて複数の色度対応駆動データテーブルを記録されている。そして、プロジェクタ10は、可動式スクリーン1に対して画像を投影する際、この投影される画像に対応した色度対応データテーブルを可動式スクリーン1に出力する。
【0045】
可動式スクリーン1は、プロジェクタ10と通信可能な通信部6を備え、プロジェクタ10から色度対応駆動データテーブルを受信する。この通信部6は、各間隔調整シリンダ5の制御回路部513に接続されており、受信した色度対応駆動データテーブルを制御回路部513に出力する。そして、制御回路部513は、通信部6から色度対応駆動データテーブルが入力されると、メモリ512にこの色度対応駆動データテーブルを記録する。
この時、制御回路部513は、入力された色度対応駆動データテーブルをプロジェクタ10から投影される画像を識別するコンテンツIDデータに関連付けてメモリ512に記録する。
【0046】
[第二の実施の形態の画像表示システムの作用効果]
上述したように、上記第二の実施の形態の画像表示システムでは、プロジェクタ10から可動式スクリーン1に、投影する画像のコンテンツに対応した色度対応駆動データテーブルを出力する。そして、可動式スクリーン1は、プロジェクタ10から入力された色度対応駆動データテーブルをメモリ512に記録し、この色度対応駆動データテーブルに基づいて、間隔調整シリンダ5の伸縮動作を制御する。
このため、プロジェクタ10から投影される画像のコンテンツに対応して適切にスクリーン本体3の画像投影面31の面形状を変形させることができる。
例えば、この画像表示システム100では、黒色背景画面に対して赤色の物体を前面方向に押し出した立体表示画像を表示する状態から、赤色背景画面に対して黒色の物体を前面方向に押し出した立体表示画像を表示する状態に、立体表示形態を変更する場合、次のような処理をする。すなわち、立体表示形態の変更タイミングにおいて、赤色背景画面に対して黒色の物体を前面方向に押し出す旨の色度対応駆動データをプロジェクタ10から可動式スクリーン1に出力する。これにより、プロジェクタ10から投射される画像のコンテンツが変わった場合でも、上記したように、そのコンテンツに対応した色度対応駆動データにより、コンテンツに対応した立体画像を表示させることができる。
【0047】
また、可動式スクリーン1の各間隔調整シリンダ5における制御回路部513は、プロジェクタ10から入力される色度対応駆動データを、コンテンツを特定するコンテンツIDデータと関連付けてメモリ512に蓄積する。
このため、一度プロジェクタ10から受信した色度対応駆動データはメモリ512に記録されて蓄積されるため、次に同様のコンテンツの画像が投影される場合に、再び色度対応駆動データテーブルを受信する必要がなく、処理を簡単にできる。
なお、この場合、プロジェクタ10から投影される画像のコンテンツIDデータのみを可動式スクリーン1に出力することで、可動式スクリーン1の制御回路部513は、コンテンツIDデータに対応した色度対応駆動データテーブルを読み込み、間隔調整シリンダ5の伸縮を制御することができる。
【0048】
[他の実施の形態]
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0049】
例えば、上記実施の形態では、第一駆動機構および第二駆動機構は、それぞれ図示しないモータを備え、制御回路部513から入力される駆動信号に基づいて、これらのモータを駆動させ、駆動伝達機構によりそれぞれ前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を進退させる構成を例示したが、これに限定されない。
すなわち、例えば単一の駆動モータにより、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54の双方を駆動させる構成としてもよく、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54のいずれか一方を駆動させる構成としてもよい。
また、駆動源としてモータを例示したが、例えば油圧により前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を駆動させる構成などとしてもよい。
【0050】
また、色度対応駆動データは、色度データと、前軸駆動値データと、後軸駆動値データと、が関連付けられて構成される例を示したが、例えば、色度データと、色度データの輝度値に対応する前面側接続軸部52および背面側接続軸部54の総駆動量を記録した総駆動値データとを関連付けたデータとしてもよい。この場合、上記のように前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を1つの駆動モータにより駆動させる構成としてもよい。すなわち、駆動モータは、総駆動値データに基づいて、前面側接続軸部52および背面側接続軸部54を同時に同量だけ移動させて間隔調整シリンダ5を伸縮させる。
【0051】
また、色検出センサ56により検出される色度に応じて、所定色度部分をスクリーンの面方向に対して直交する前後方向に所定量だけ移動させる例を示したが、これに限られない。例えば、色検出センサ56にて所定色度が検出された場合、間隔調整シリンダ5を伸縮駆動させて、画像投影面31を前後方向に対して進退往復移動させる構成としてもよい。このような構成では、例えば草原画像において、緑色により示される草の領域のみを、順次前後方向に移動させることができ、例えば風になびく草を表現させることができたり、例えば水中において、水のきらめき状態を表現させたりすることができる。また、この時、間隔調整シリンダ5の伸縮速度を上げて、スクリーン本体3全体をばたつかせる構成などとすることで、例えば嵐における風を表現したりすることもできる。また、上記のようにスクリーン本体31を時系列に対して移動させる構成は、例えばメモリ512に記録される色度対応駆動データにおいて、各色度に対応する前軸駆動値データおよび後軸駆動値データに、例えば前面側接続軸部52や背面側接続軸部54の駆動速度や、駆動タイミングを記録していればよく、制御回路部513がこれらの駆動速度や駆動タイミングで第一および第二駆動機構を駆動させることで容易に実施することができる。
【0052】
さらに、色検出センサ56にて検出された色度に応じて、特定色が含まれる所定範囲をスクリーン本体3の面方向に対して前後方向に変位させる構成としてもよい。
具体的には、例えばパーソナルコンピュータの表示画面を投影する場合において、複数の作業領域を示す、いわゆるウィンドウ表示領域が表示される場合、色検出センサ56は、例えばウィンドウ表示領域の上部に表示されるヘッダ表示バーの色を検出する。そして、検出された色度が、現在アクティブとなっているウィンドウ表示領域を示す色(例えば青色)である場合、制御回路部513は、この現在アクティブとなっているウィンドウ表示領域をスクリーン本体3の前面側に押し出すように、間隔調整シリンダ5を伸長させる制御をする。
【0053】
さらには、上記第二の実施の形態において、プロジェクタ10と可動式スクリーン1とがUSBで接続される例を示したが、これに限定されない。
例えば、プロジェクタ10から、色度対応画像データを埋め込んだ画像を投影させ、可動式スクリーン1における各色検出センサ56または、CCDカメラなど他のセンサにより、投影された画像から色度対応画像データを読み込む構成などとしてもよい。この色度対応画像データを埋め込んだ画像としては、例えば、バーコードや、QR(Quick Response)コードが例示でき、これらのコード画像を可動式スクリーン1の画像投影面31に投影させる。この時、コード画像を投影させる場所としては、画像投影面31の一部であればよく、この場合、コード画像が投影される一部に例えばCCDカメラを設け、このCCDカメラでコード画像を読み取ればよい。なお、上記したように、色検出センサ56としては色度計、カラーフィルタ、CCDなどが利用できるが、CCDを用いることにより、コード画像を読み取るために別途専用のCCDカメラを用意する必要がなくなり、構成を簡単にできる。
【0054】
さらに、各間隔調整シリンダ5のシリンダ本体51内のメモリ512に色度対応駆動データテーブルを記録する例を示したが、これに限らない。
例えば、可動式スクリーン1は、色度対応駆動データテーブルを記録したメモリを備える制御装置を備え、各間隔調整シリンダ5がこの制御装置に接続される構成としてもよい。この場合、各間隔調整シリンダ5の制御回路部513は、色検出センサ56から検出信号を認識すると、制御装置のメモリから色度対応駆動データを読み込む。この構成では、メモリ512を複数設ける必要がなく、各間隔調整シリンダ5の構成を簡略化できる。
また、各間隔調整シリンダ5の色検出センサ56から検出信号を制御装置に出力し、この制御装置にて、検出信号および色度対応駆動データテーブルに基づいて、各間隔調整シリンダの駆動量を演算し、間隔調整シリンダ5に駆動信号を出力させる構成などとしてもよい。
【0055】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施の形態に係る可動式スクリーンの概略を示す斜視図である。
【図2】前記実施の形態の可動式スクリーンにおいて、各間隔制御シリンダが伸縮動作を実施していない初期状態における側断面図である。
【図3】前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの前面側接続軸部の一部を拡大した斜視図である。
【図4】前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの前面側接続軸部の先端部を拡大した側断面図である。
【図5】前記実施の形態の可動式スクリーンにおける間隔制御シリンダの背面側接続軸部の先端部を拡大した側断面図である。
【図6】前記実施の形態の可動式スクリーンにおいて、間隔制御シリンダが伸縮した状態における側断面図である。
【図7】前記実施の形態の可動式スクリーンの概略構成を示すブロック図である。
【図8】前記実施の形態の可動式スクリーンの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第二の実施の形態に係る画像表示システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
1…可動式スクリーン、2…スクリーン支持体、3…スクリーン本体、4…枠部材、5…間隔調整手段としての間隔調整シリンダ、31…画像投影面、41…伸縮性部材としてのバネ、52…前面側接続軸部、53…面部材および受部としても機能する前面側受部、54…背面側接続軸部、55…背面側受部、56…色検出センサ、531…当接面、551…受皿部、513…制御手段としての制御回路部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する面状のスクリーン本体と、
前記スクリーン本体の画像光が投影される画像投影面とは反対側となる裏面に対向して、前記スクリーン本体と所定の間隔を開けて設けられるスクリーン支持体と、
前記スクリーン本体の面方向に沿って所定ピッチで設けられるとともに、前記スクリーン本体の裏面および前記スクリーン支持体間で架橋され、前記スクリーン本体から前記スクリーン支持体に向かう方向で伸縮自在に設けられる複数の間隔調整手段と、
各間隔調整手段の前記スクリーン本体側の先端に設けられるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に投影される画像光の色度を検出し、色検出信号を出力するセンサと、
前記センサからの前記色検出信号に応じて、間隔調整手段の伸縮を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする可動式スクリーン。
【請求項2】
請求項1に記載の可動式スクリーンにおいて、
所定の色度に対する前記間接調整手段の伸縮量に関する色度対応駆動データを記憶した記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記色度対応駆動データに基づいて、前記センサにて検出される色度に対応する伸縮量で前記間隔調整手段の伸縮を制御する
ことを特徴とする可動式スクリーン。
【請求項3】
可撓性を有する面状のスクリーン本体、前記スクリーン本体の画像光が投影される画像投影面とは反対側となる裏面に対向して、前記スクリーン本体と所定の間隔を開けて設けられるスクリーン支持体、前記スクリーン本体の面方向に沿って所定ピッチで設けられるとともに、前記スクリーン本体の裏面および前記スクリーン支持体間で架橋され、前記スクリーン本体から前記スクリーン支持体に向かう方向で伸縮自在に設けられる複数の間隔調整手段、各間隔調整手段の前記スクリーン本体側の先端に設けられるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に投影される画像光の色度を検出し、色検出信号を出力するセンサ、および前記センサからの前記色検出信号に応じて、間隔調整手段の伸縮を制御する制御手段を備えた可動式スクリーンと、この可動式スクリーンと通信可能に接続されるとともに、前記スクリーン本体の前記画像投影面に画像光を投射する画像投影装置と、を具備し、
前記画像投影装置は、前記画像投影面に投影させる前記画像光の色度に対する前記間接調整手段の伸縮量に関する色度対応駆動データを前記可動式スクリーンに出力し、
前記可動式スクリーンにおける前記制御手段は、前記画像投影装置から入力される前記色度対応駆動データに基づいて、前記センサにて検出される色度に対応した伸縮量で前記間隔調整手段の伸縮状態を制御する
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像表示システムにおいて、
前記可動式スクリーンは、前記画像投影装置から入力される前記色度対応駆動データを複数記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、複数の前記色度対応駆動データから、前記画像投影装置から投影される画像光に対応した前記色度対応駆動データを認識するとともに、この認識した色度対応駆動データに基づいて、前記間隔調整手段の伸縮を制御する
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項5】
請求項3および請求項4に記載の画像表示システムであって、
前記画像投影装置は、前記色度対応駆動データを有するデータ画像光を前記可動式スクリーンに出力し、
前記可動式スクリーンは、前記画像投影面に投影された前記データ画像光から前記色度対応駆動データを認識する
ことを特徴とする画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−128666(P2009−128666A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−304051(P2007−304051)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】