可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラム
【課題】通信品質の向上ないし電力消費の抑制を可能とした可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の可搬型通信装置10は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部2と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部4と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部3と、を備える(図1(a))。また、本発明の受信制御方法は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップs1と、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップs2と、からなる(図1(b))。
【解決手段】本発明の可搬型通信装置10は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部2と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部4と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部3と、を備える(図1(a))。また、本発明の受信制御方法は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップs1と、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップs2と、からなる(図1(b))。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信周波数の制御機能を有する可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末においては、電源投入時や圏外所在時、待ち受け、通話及びデータ通信中に端末にサービスを提供する携帯電話網の基地局から送信されている無線信号の受信レベル等を計測し、該携帯電話網が通信サービスを提供する周波数帯域の中から利用可能な受信周波数帯の探索(バンドサーチ)や受信周波数の周波数制御(AFC:automatic frequency control)等の受信周波数の設定動作の制御が行われる。
【0003】
図12は携帯電話端末の構成例を示す図である。同図に示す携帯電話端末は、携帯電話用アンテナ100、無線部200及び制御部300からなる。無線部200は受信周波数制御部201を備え、制御部300は受信電界レベル等を検出する検出部301と、無線部200の受信周波数制御部201を制御する無線制御部302と、を備える。
【0004】
無線部200はアンテナ100から入力される携帯電話網の無線信号をローカル周波数の信号によりベースバンド等の受信データとして制御部300に出力する。また、無線部200の受信周波数制御部201は、受信周波数の周波数探索(バンドサーチ)や周波数制御(AFC)等を行う機能を有する。
【0005】
制御部300は無線部200からの受信データのデータ処理を行うとともに、検出部301により受信電界レベルや通信品質等を検出する機能を有し、また、無線制御部302により電源投入後の圏外所在時、待ち受け、通話及びデータ通信中に無線部200の受信周波数制御部201の周波数探索や周波数制御等の起動周期を所定周期に制御する機能を有する。
【0006】
以上のように携帯電話端末においては、常に携帯通信網の通信サービスが利用可能な受信周波数の周波数探索や周波数制御等を所定周期で起動し、通信の発着信、通話等の継続を可能に構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の前記関連技術のように、周波数探索や受信周波数の周波数制御等の動作を携帯電話端末の使用状況にかかわらず所定周期(固定周期)で起動する構成では、携帯電話端末の使用状況の変化等に応じて、周波数探索や周波数制御等の周期が整合せず通信品質が最適化できないことがある。また、周波数探索や周波数制御等の起動周期が固定化することにより余分な電力消費が生じるという問題がある。
【0008】
また、携帯電話端末の受信電界レベルや通信品質が高い場合と受信電界レベルや通信品質が低い場合とで周波数探索や周波数制御等の起動周期の起動周期を切り換えることが考えられるが、この場合も周波数探索や周波数制御等の起動周期はそれぞれ固定周期となるため通信品質の向上と電力消費の抑制を十分に最適化することができない。
【0009】
(目的)
本発明の目的は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信品質の向上ないし電力消費の抑制を可能とした可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の可搬型通信装置は、可搬型通信装置であって、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の受信制御方法は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップと、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップと、からなることを特徴とする。
【0012】
本発明のプログラムは、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置のプログラムであって、コンピュータに、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップ、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可搬型通信装置の周囲の照度の情報(照度情報)に基づいて、無線部の受信周波数の設定(制御)動作の起動周期を最適化できるから、可搬型通信装置の通信品質の向上ないし消費電流の低減を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は可搬型通信装置、(b)は受信制御方法である。
【図2】図2は本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の構成例を示す図である。
【図3】図3は本実施形態の周波数探索の起動周期の制御フローチャートを示す図である。
【図4】図4は本発明の第3の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。
【図5】図5は第3の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図6】図6は第3の実施形態の制御フローチャートを示す図である。
【図7】図7は本発明の第4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図8】図8は本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。
【図9】図9は第5の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図10】図10は第5の実施形態の周波数制御の起動周期の制御フローチャートを示す図である。
【図11】図11は本発明の可搬型通信装置の処理をプログラムにより実行する第6の実施形態を示す図である。
【図12】図12は携帯電話端末の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施形態の構成)
本発明の可搬型通信装置及び受信制御方法の第1の実施形態ついて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は可搬型通信装置、(b)は受信制御方法である。
【0016】
本発明の第1の実施形態の可搬型通信装置は、図1(a)に示すように、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部2と、可搬型通信装置10の周囲の照度を検出する照度検出部4と、前記照度検出部4により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部3と、を備える。
【0017】
本発明の第1の実施形態の受信制御方法は、図1(b)に示すように、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ(s1)と、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップ(s2)と、からなる。
【0018】
具体的には可搬型通信装置1は、照度センサーを使用して可搬型通信装置の周囲の照度を検出し、検出した照度情報に基づいて周波数探索や周波数制御等の起動周期を計算又はテーブル等を用いて生成して変化させる。
【0019】
例えば照度が低い場合には、ユーザーが使用している可能性が低いため周波数探索や周波数制御等の起動周期を長くする。逆に照度が高い場合は、ユーザーが使用している可能性が高いため周波数探索や周波数制御等の起動周期を短くする。
【0020】
本実施形態によれば、照度に応じて周波数探索や周波数制御の実施間隔を最適化することができるから、可搬型通信装置の通信品質を向上させることができるとともに、電力消費の頻度(時間)を減らし、消費電流を低減することが可能である。
【0021】
(第2の実施形態)
次に、本発明の可搬型通信装置及び受信制御方法の第2の実施形態として携帯端末装置(端末)の周波数探索への適用例について説明する。
【0022】
(第2の実施形態の構成)
図2は本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の構成例を示す図である。
【0023】
本実施形態の携帯電話装置は、携帯電話用アンテナ1、高周波信号からベースバンド等の受信データを出力する無線部2、無線部2の受信周波数の周波数探索(バンドサーチ)機能を制御する制御部3、携帯電話装置の周囲の照度を検出して出力する照度検出部4で構成される。
【0024】
また、無線部2の内部には周波数探索機能を有する周波数探索部21を備え、制御部3の内部には無線部2からのベースバンド等の受信データを入力し、受信電界レベル(受信電界強度)や通信品質を検出、監視する検出部311と、無線部2の周波数探索部21を制御する無線制御部312を備える。
【0025】
照度検出部4は、携帯電話装置の周囲の照度を検出する照度センサー41と、照度センサー41が出力する照度データを入力し照度情報を無線制御部312に出力する照度センサー制御部42と、を備える。
【0026】
各部の機能は以下のとおりである。
【0027】
無線部2は、周波数探索部21により通信事業者の通話等のサービスに関する基地局の利用可能な周波数を探索し、利用可能な所定の周波数により無線通信を行う通信機能を備える。また、無線部2はアンテナ1から入力した高周波(無線)信号を図示しない内部の周波数発生部で生成したターゲット周波数により受信データに復調して制御部3に出力する受信及び復調機能を備える。
【0028】
制御部3は無線部2から入力した受信データを入力して音声処理等を含むデータ処理を行う。また、制御部3の検出部311は受信電界レベル又は通信品質を閾値等で検出し、受信電界レベル又は通信品質の検出結果の信号を無線制御部312に出力する。
【0029】
無線制御部312は、検出部311からの信号と、照度センサー制御部42からの照度情報とを入力し、制御信号を無線部2の周波数探索部21に出力し、周波数探索部21の周波数探索の起動周期を制御する。
【0030】
具体的には、受信電界レベル又は通信品質(受信電界レベル等)が所定の閾値以上の場合に、周波数探索の起動周期を固定周期で起動し、受信電界レベル等が所定の閾値未満の場合に、周波数探索の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で起動する。例えば電界が弱い場所やノイズが強い場所に位置する場合に、周波数探索の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で起動する。
【0031】
(第2の実施形態の動作)
本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の動作ないし受信制御方法について説明する。
【0032】
図3は本実施形態の周波数探索の起動周期の制御フローチャートを示す図である。通信に利用可能な周波数をサーチするために周波数探索の起動周期を照度センサー制御部42で検出した照度情報を用いて最適化する処理を示すフローチャートである。
【0033】
携帯電話装置の無線部2は無線基地局を介する発信や着信に備え、所属する無線基地局及び隣接する無線基地局の無線信号を受信し、受信電界レベルに基づいて通信事業者のサービスが利用可能な複数の周波数の検出動作を繰り返す周波数探索(バンドサーチ)を常時実施する。
【0034】
また、無線部2は携帯電話用アンテナ1で受信される高周波信号から受信データ等のベースバンド信号を生成し、制御部3に出力する。
【0035】
図3に示す周波数探索の起動周期の制御は、制御部3が携帯電話装置の周囲の明るさに応じて、周波数探索の起動周期(複数の一連の周波数の検出動作の開始周期)を通信品質及び電力消費を考慮し好適に制御するものである。
【0036】
まず、制御部3は前記ベースバンド信号から受信電界レベル等を検出し、検出部311で受信電界レベル等を所定の閾値Aと比較する(ステップs11)。
【0037】
ステップs11で、受信電界レベル等が閾値A以上の場合(ステップs11、Yes)、無線制御部312は、電波環境が良好であるとして発着信や通話等に好適な一定の間隔(固定周期)で周波数探索の起動を実行し(ステップs14)、ステップs11に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値A以上の状態では周波数探索の起動周期を固定周期で行う。
【0038】
ステップs11で、受信電界レベルが閾値A未満の場合(ステップs11、No)、無線制御部32は、携帯電話装置の外面の照度センサー41により計測された照度データに基づき照度センサー制御部42から出力される照度情報により、照度に応じた周波数探索の起動周期を計算し(ステップs12)、算出した起動周期で周波数探索を実行し(ステップs13)、ステップs11に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値A未満の状態では周波数探索の起動周期を前記固定周期と異なる周期で行う。
【0039】
つまり、受信電界レベル等が閾値A未満の場合の周波数探索の起動周期を、携帯電話装置の周囲が暗い(照度が低い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が低いため周波数探索の起動周期を長くし、逆に携帯電話装置の周囲が明るい(照度が高い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が高いため周波数探索の起動周期を短くする。
【0040】
これにより、受信電界レベル等が低く、携帯電話装置の周囲が暗い場合に、周波数探索の起動周期を長くして、周波数探索動作による電力消費を抑制し、逆に受信電界レベル等が低く、携帯電話装置の周囲が明るい場合に、周波数探索の起動周期を短くして、通信品質を向上させることが可能となる。
【0041】
なお、以上の処理フローチャートの動作は待ち受け状態や通信状態に加え、携帯電話装置の電源投入後の処理等でも実行するように構成することができる。
【0042】
(第3の実施形態)
以上の実施形態の動作は、測定した照度データに応じた起動周期をテーブル化して、周波数探索の特性を予め設定することが可能である。
【0043】
図4は本発明の第3の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。制御部3に検出部321、無線制御部322に加えて、照度対起動周期の対応テーブル323を備え、無線制御部322は照度センサー制御部42からの照度情報により対応テーブル323を参照して、周波数探索の起動周期を決定して無線部2の周波数探索部21を制御する構成を備える。
【0044】
図5は第3の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。照度(ルクス)の範囲別に周波数探索の起動周期を対応させた対応テーブル(照度対起動周期の対応テーブル)であり、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数探索の起動周期を最大値の40秒とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれて周波数探索の起動周期が短くなるように設定している。
【0045】
また、本実施形態では受信電界レベル等が閾値以上の場合の起動周期を対応テーブルの例えば30秒等の中間値としている。受信電界レベルが閾値未満の場合に、前記中間値を中心に照度に応じて対応テーブルの起動周期の長短を制御して、明るい環境では高速に周波数探索を実行して通信品質を向上させ、暗い環境では低速に周波数探索を実行して、照度に応じて通信品質の向上と電力消費の抑制との制御を可能にする。
【0046】
図6は第3の実施形態の制御フローチャートを示す図である。本実施形態の動作は第2の実施形態の処理動作と同様であるが、起動周期の決定方法に照度情報から対応テーブルを参照して指定されている起動周期の情報を取得して行う点で第2の実施形態の動作と異なる。
【0047】
第2の実施形態の動作は、まず、検出部321で受信電界レベル等が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップs21)。受信電界レベルが前記閾値以上の場合は、無線制御部322は固定周期で周波数探索部21の周波数探索を実行する(ステップs24)。
【0048】
ステップs21で受信電界レベルが閾値未満の場合は、無線制御部322は照度センサー制御部42で検出した照度情報により図5に示す照度毎の周波数探索の起動周期の対応テーブルを参照し(ステップs22)、指定された周波数探索の起動周期を読み出し、当該起動周期で周波数探索部21の周波数探索を制御する(ステップs23)。
【0049】
例えば、照度センサー制御部42で検出した照度が100〜150ルクスの範囲の場合には図5に示す30秒間隔として周波数探索を実行し、100〜150ルクスの照度範囲より低い場合は、それぞれの照度範囲に応じて35秒〜40秒間隔で周波数探索を実行する。逆に100〜150ルクスの範囲より高い場合は、それぞれの照度範囲に応じて20秒〜1秒間隔で周波数探索を実行する。
【0050】
以上により、携帯電話用アンテナ1から受信される受信電界レベル等を制御部3内部の検出部311で検出した結果を無線制御部322に通知し、無線制御部322は受信電界レベル等が閾値以上の場合は、周波数探索部21の周波数探索を固定周期で起動するように制御する。また、受信電界レベル等が閾値未満の場合は、無線制御部322は照度センサー制御部42から入力した照度情報により照度対起動周期の対応テーブル323を参照して、指定された起動周期に周波数探索部21を制御する。
【0051】
(第4の実施形態)
本発明は照度対起動周期の対応テーブルの設定内容により、周波数探索による通信品質の向上と電力消費の抑制の特性を制御することができる。そこで、第4の実施形態として第3の実施形態と異なる対応テーブルの構成例を説明する。
【0052】
図7は本発明の第4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。第4の実施形態の対応テーブルでは、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数探索の起動周期を30秒(最大値)とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれ周波数探索の起動周期が短くなるように設定したものである。
【0053】
また、本実施形態では受信電界レベルが閾値以上の場合は起動周期を対応テーブルの30秒等の最大値とし、受信電界レベルが閾値未満の場合に照度に応じた対応テーブルの起動周期を短くして、明るい環境では高速に周波数探索を実行して通信品質を向上させるように制御することが可能である。
【0054】
第3、4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルは、照度情報毎の周波数探索の起動周期(実行周期)のデータとして携帯電話装置のメモリ等に格納し、入力された照度情報により前記メモリの対応テーブルを参照して周波数探索の起動周期を制御するように構成することができる。
【0055】
(第5の実施形態)
以上、周波数探索の実施形態について説明したが、本発明は無線部の受信周波数の設定動作として自動周波数制御(AFC)の動作に適用可能である。
【0056】
(第5の実施形態の構成)
図8は本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。本実施形態の可搬型通信装置として携帯電話装置への適用例により以下説明する。
【0057】
第5の実施形態の携帯電話装置は、携帯電話用アンテナ1、受信信号からベースバンド等の受信データを出力する無線部2、無線部2の通信機能を制御する制御部3、携帯電話装置の周囲の照度情報を制御部3に出力する照度検出部4を備える。
【0058】
また、制御部3の内部には、無線部2からのベースバンド等の受信データを入力し、受信電界レベル(受信電界強度)や通信品質を検出、監視する検出部331と、照度検出部4から照度情報を入力し、無線部2の周波数制御部22を制御する無線制御部332と、照度対起動周期の対応テーブル333と、を備える。
【0059】
照度検出部4は、携帯電話装置の周囲の照度を検出する照度センサー41と、照度センサー41で検出した照度データに基づき照度情報を制御部3に出力する照度センサー制御部42を備える。
【0060】
各部の機能は以下のとおりである。
【0061】
無線部2はアンテナ1から入力した無線基地局からの高周波信号を、内部の図示しない周波数発生部で生成したターゲット周波数により、受信データに復調して制御部3に出力する。このため、無線部2は周波数制御部22により前記周波数発生部の周波数制御を所定の起動周期で実行し、受信周波数の設定動作を最適の制御する機能を有する。
【0062】
無線制御部332は、検出部331からの受信電界レベルや通信品質の検出結果と、照度センサー制御部42からの照度情報とを入力し、対応テーブル333を参照して制御信号を無線部2に出力し、無線部2の周波数制御部22の起動周期を制御する。
【0063】
具体的には、受信電界レベル等が所定の閾値以上の場合に、周波数制御の起動周期を固定周期で起動し、受信電界レベル等が所定の閾値未満の場合に、周波数制御の起動周期を照度情報に応じた可変の周期で起動する。
【0064】
(第5の実施形態の動作)
本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の動作又は受信制御方法について説明する。
【0065】
図9は第5の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。照度(ルクス)の範囲別に周波数制御の起動周期を対応させた対応テーブルであり、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数制御の起動周期を60秒(最大値)とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれ周波数制御の起動周期が短くなるように設定されている。
【0066】
本実施形態では受信電界レベルが所定の閾値以上の場合の起動周期を対応テーブルの例えば35秒等の中間値とし、受信電界レベルが閾値未満の場合に、前記中間値を中心に照度に応じて対応テーブルの起動周期に応じて周波数制御の起動周期の長短を制御する。これにより明るい環境では高速に周波数制御を実行して通信品質を向上させ、暗い環境では低速に周波数制御を実行して電力消費を抑制する等の制御が可能となる。
【0067】
図10は第5の実施形態の周波数制御の起動周期の制御フローチャートを示す図である。周波数制御の起動周期を照度センサー制御部42で検出した照度情報を用いて最適化する処理を示すフローチャートである。
【0068】
無線部2は携帯電話用アンテナ1で受信される高周波信号から受信データ等のベースバンド信号を生成し、制御部3に出力する。制御部3は前記ベースバンド信号から受信電界レベルを検出し、検出部331で受信電界レベルを所定の閾値Bと比較する(ステップs31)。
【0069】
ステップs31で受信電界レベルが閾値B以上の場合(ステップs31、Yes)、無線制御部332は、電波環境が良好であるとして発着信や通話等に好適な一定の間隔(固定周期)で周波数制御の起動を実行し(ステップs34)、ステップs31に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値B以上の状態では周波数制御の起動周期を固定周期で行う。
【0070】
ステップs31で、受信電界レベルが閾値B未満の場合(ステップs31、No)、無線制御部332は、携帯電話装置の外面の照度センサー41により計測された照度データに基づき照度センサー制御部42から出力される照度情報により、図9に示す対応テーブルを参照し、指定されている起動周期を読み出し、該起動周期で周波数制御を実行し(ステップs33)、ステップs31に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値B未満の状態では周波数制御の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で行う。
【0071】
以上の処理により受信電界レベルが閾値B未満の状態で、携帯電話装置の周囲が暗い(照度が低い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が低いため周波数制御の起動周期を長くし、逆に携帯電話装置の周囲が明るい(照度が高い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が高いため周波数制御の起動周期を短くする。
【0072】
これにより、受信電界レベルが低く、携帯電話装置の周囲が暗い場合に、周波数制御の起動周期を長くして、周波数制御動作による電力消費を抑制し、逆に受信電界レベルが低く、携帯電話装置の周囲が明るい場合に、周波数制御の起動周期を短くして、通信品質を向上させることを可能とする。
【0073】
第5の実施形態で、受信電界レベルが閾値B以上の場合の周波数制御の固定周期と受信電界レベルが閾値B未満の場合の対応テーブルの最大値の起動周期と同じに設定することにより、第4の実施形態の周波数探索の例と同様に照度情報に応じて通信品質の向上を実現するように構成することが可能である。
【0074】
(第6の実施形態)
次に以上の各実施形態の処理は、ハードウェアにより実行させることが可能であるとともに、ソフトウェアにより実行させることが可能である。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶部を可搬型通信装置内に備え、可搬型通信装置のコンピュータ(CPU:Central Processing Unit)が前記プログラムコードを読み込んで以上の機能を実行するように構成する。
【0075】
また、前記プログラムコードを記憶した記憶媒体を使用し、この記憶媒体からプログラムコードを読み出し、前記記憶部に格納することができる。この場合、前記記憶媒体から読み出されたプログラムコードが以上説明した各実施形態の機能を実現する。
【0076】
図11は本発明の可搬型通信装置の処理をプログラムにより実行する第6の実施形態を示す図である。
【0077】
可搬型通信装置1は、バスにより相互に接続されたコンピュータを構成するCPU341、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含む記憶部342及び無線部2との入出力インターフェイス343及び照度検出部4との入出力インターフェイス344等を備える。
【0078】
記憶部342には、CPU341の起動周期の計算用の各種のデータや前述の固定周期、照度対起動周期の対応テーブルの情報が格納されるとともに、以上の実施形態の機能を実現する制御プログラムを含む各種プログラムが格納される。
【0079】
CPU341は、記憶部342のプログラムを読み込み、読み込んだプログラムにより制御される。CPU341は、入出力インターフェイス343を介して入力される無線部2からの受信信号の受信電界レベル等を所定閾値と比較し、前記受信電界レベルが前記閾値以上の場合は、固定周期の情報を生成する。CPU341は、前記受信電界レベルが前記閾値未満の場合は、入出力インターフェイス344を介して入力される照度検出部4からの照度情報を入力して照度情報に応じた起動周期を生成して、入出力インターフェイス343を介して無線部2の周波数探索又は周波数制御の起動周期を制御する。つまりCPU341は前述の各実施形態の処理を実行する。
【0080】
また、本発明の実施形態として、受信電界レベルや通信品質を判定して無線制御部が無線部の動作の起動周期を制御する構成例を説明したが、このための検出器として、受信電界レベルの判定には、ベースバンド信号の信号レベル等に対するレベル検出器による閾値判定が利用可能である。また、検出器として通信品質の判定には、ノイズレベルや符号誤り率等に対するレベル検出器による閾値判定が利用可能である。
【0081】
以上の実施形態によれば、電界が弱い場所やノイズが強い場所では、照度センサーで検出した照度データを使用する事により、周波数探索や周波数制御等の起動周期を最適化して通信品質の向上ないし消費電流の低減を実現することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は携帯電話機、PHS(Personal Handyphone system)等の無線通信を行う携帯電話装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 アンテナ
2 無線部
21 周波数探索部
22 周波数制御部
3、34 制御部
311、321、331 検出部
302、312、322、332 無線制御部
323、333 照度対起動周期の対応テーブル
341 CPU(Central Processing Unit)
342 記憶部
343、344 入出力インターフェイス
4 照度検出部
41 照度センサー
42 照度センサー制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信周波数の制御機能を有する可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末においては、電源投入時や圏外所在時、待ち受け、通話及びデータ通信中に端末にサービスを提供する携帯電話網の基地局から送信されている無線信号の受信レベル等を計測し、該携帯電話網が通信サービスを提供する周波数帯域の中から利用可能な受信周波数帯の探索(バンドサーチ)や受信周波数の周波数制御(AFC:automatic frequency control)等の受信周波数の設定動作の制御が行われる。
【0003】
図12は携帯電話端末の構成例を示す図である。同図に示す携帯電話端末は、携帯電話用アンテナ100、無線部200及び制御部300からなる。無線部200は受信周波数制御部201を備え、制御部300は受信電界レベル等を検出する検出部301と、無線部200の受信周波数制御部201を制御する無線制御部302と、を備える。
【0004】
無線部200はアンテナ100から入力される携帯電話網の無線信号をローカル周波数の信号によりベースバンド等の受信データとして制御部300に出力する。また、無線部200の受信周波数制御部201は、受信周波数の周波数探索(バンドサーチ)や周波数制御(AFC)等を行う機能を有する。
【0005】
制御部300は無線部200からの受信データのデータ処理を行うとともに、検出部301により受信電界レベルや通信品質等を検出する機能を有し、また、無線制御部302により電源投入後の圏外所在時、待ち受け、通話及びデータ通信中に無線部200の受信周波数制御部201の周波数探索や周波数制御等の起動周期を所定周期に制御する機能を有する。
【0006】
以上のように携帯電話端末においては、常に携帯通信網の通信サービスが利用可能な受信周波数の周波数探索や周波数制御等を所定周期で起動し、通信の発着信、通話等の継続を可能に構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の前記関連技術のように、周波数探索や受信周波数の周波数制御等の動作を携帯電話端末の使用状況にかかわらず所定周期(固定周期)で起動する構成では、携帯電話端末の使用状況の変化等に応じて、周波数探索や周波数制御等の周期が整合せず通信品質が最適化できないことがある。また、周波数探索や周波数制御等の起動周期が固定化することにより余分な電力消費が生じるという問題がある。
【0008】
また、携帯電話端末の受信電界レベルや通信品質が高い場合と受信電界レベルや通信品質が低い場合とで周波数探索や周波数制御等の起動周期の起動周期を切り換えることが考えられるが、この場合も周波数探索や周波数制御等の起動周期はそれぞれ固定周期となるため通信品質の向上と電力消費の抑制を十分に最適化することができない。
【0009】
(目的)
本発明の目的は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信品質の向上ないし電力消費の抑制を可能とした可搬型通信装置、受信制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の可搬型通信装置は、可搬型通信装置であって、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の受信制御方法は、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップと、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップと、からなることを特徴とする。
【0012】
本発明のプログラムは、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置のプログラムであって、コンピュータに、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップ、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可搬型通信装置の周囲の照度の情報(照度情報)に基づいて、無線部の受信周波数の設定(制御)動作の起動周期を最適化できるから、可搬型通信装置の通信品質の向上ないし消費電流の低減を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は可搬型通信装置、(b)は受信制御方法である。
【図2】図2は本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の構成例を示す図である。
【図3】図3は本実施形態の周波数探索の起動周期の制御フローチャートを示す図である。
【図4】図4は本発明の第3の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。
【図5】図5は第3の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図6】図6は第3の実施形態の制御フローチャートを示す図である。
【図7】図7は本発明の第4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図8】図8は本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。
【図9】図9は第5の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。
【図10】図10は第5の実施形態の周波数制御の起動周期の制御フローチャートを示す図である。
【図11】図11は本発明の可搬型通信装置の処理をプログラムにより実行する第6の実施形態を示す図である。
【図12】図12は携帯電話端末の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施形態の構成)
本発明の可搬型通信装置及び受信制御方法の第1の実施形態ついて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の構成を示す図であり、(a)は可搬型通信装置、(b)は受信制御方法である。
【0016】
本発明の第1の実施形態の可搬型通信装置は、図1(a)に示すように、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部2と、可搬型通信装置10の周囲の照度を検出する照度検出部4と、前記照度検出部4により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部3と、を備える。
【0017】
本発明の第1の実施形態の受信制御方法は、図1(b)に示すように、受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ(s1)と、検出した照度に応じて前記無線部の起動周期を制御する第2のステップ(s2)と、からなる。
【0018】
具体的には可搬型通信装置1は、照度センサーを使用して可搬型通信装置の周囲の照度を検出し、検出した照度情報に基づいて周波数探索や周波数制御等の起動周期を計算又はテーブル等を用いて生成して変化させる。
【0019】
例えば照度が低い場合には、ユーザーが使用している可能性が低いため周波数探索や周波数制御等の起動周期を長くする。逆に照度が高い場合は、ユーザーが使用している可能性が高いため周波数探索や周波数制御等の起動周期を短くする。
【0020】
本実施形態によれば、照度に応じて周波数探索や周波数制御の実施間隔を最適化することができるから、可搬型通信装置の通信品質を向上させることができるとともに、電力消費の頻度(時間)を減らし、消費電流を低減することが可能である。
【0021】
(第2の実施形態)
次に、本発明の可搬型通信装置及び受信制御方法の第2の実施形態として携帯端末装置(端末)の周波数探索への適用例について説明する。
【0022】
(第2の実施形態の構成)
図2は本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の構成例を示す図である。
【0023】
本実施形態の携帯電話装置は、携帯電話用アンテナ1、高周波信号からベースバンド等の受信データを出力する無線部2、無線部2の受信周波数の周波数探索(バンドサーチ)機能を制御する制御部3、携帯電話装置の周囲の照度を検出して出力する照度検出部4で構成される。
【0024】
また、無線部2の内部には周波数探索機能を有する周波数探索部21を備え、制御部3の内部には無線部2からのベースバンド等の受信データを入力し、受信電界レベル(受信電界強度)や通信品質を検出、監視する検出部311と、無線部2の周波数探索部21を制御する無線制御部312を備える。
【0025】
照度検出部4は、携帯電話装置の周囲の照度を検出する照度センサー41と、照度センサー41が出力する照度データを入力し照度情報を無線制御部312に出力する照度センサー制御部42と、を備える。
【0026】
各部の機能は以下のとおりである。
【0027】
無線部2は、周波数探索部21により通信事業者の通話等のサービスに関する基地局の利用可能な周波数を探索し、利用可能な所定の周波数により無線通信を行う通信機能を備える。また、無線部2はアンテナ1から入力した高周波(無線)信号を図示しない内部の周波数発生部で生成したターゲット周波数により受信データに復調して制御部3に出力する受信及び復調機能を備える。
【0028】
制御部3は無線部2から入力した受信データを入力して音声処理等を含むデータ処理を行う。また、制御部3の検出部311は受信電界レベル又は通信品質を閾値等で検出し、受信電界レベル又は通信品質の検出結果の信号を無線制御部312に出力する。
【0029】
無線制御部312は、検出部311からの信号と、照度センサー制御部42からの照度情報とを入力し、制御信号を無線部2の周波数探索部21に出力し、周波数探索部21の周波数探索の起動周期を制御する。
【0030】
具体的には、受信電界レベル又は通信品質(受信電界レベル等)が所定の閾値以上の場合に、周波数探索の起動周期を固定周期で起動し、受信電界レベル等が所定の閾値未満の場合に、周波数探索の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で起動する。例えば電界が弱い場所やノイズが強い場所に位置する場合に、周波数探索の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で起動する。
【0031】
(第2の実施形態の動作)
本発明の第2の実施形態の携帯電話装置の動作ないし受信制御方法について説明する。
【0032】
図3は本実施形態の周波数探索の起動周期の制御フローチャートを示す図である。通信に利用可能な周波数をサーチするために周波数探索の起動周期を照度センサー制御部42で検出した照度情報を用いて最適化する処理を示すフローチャートである。
【0033】
携帯電話装置の無線部2は無線基地局を介する発信や着信に備え、所属する無線基地局及び隣接する無線基地局の無線信号を受信し、受信電界レベルに基づいて通信事業者のサービスが利用可能な複数の周波数の検出動作を繰り返す周波数探索(バンドサーチ)を常時実施する。
【0034】
また、無線部2は携帯電話用アンテナ1で受信される高周波信号から受信データ等のベースバンド信号を生成し、制御部3に出力する。
【0035】
図3に示す周波数探索の起動周期の制御は、制御部3が携帯電話装置の周囲の明るさに応じて、周波数探索の起動周期(複数の一連の周波数の検出動作の開始周期)を通信品質及び電力消費を考慮し好適に制御するものである。
【0036】
まず、制御部3は前記ベースバンド信号から受信電界レベル等を検出し、検出部311で受信電界レベル等を所定の閾値Aと比較する(ステップs11)。
【0037】
ステップs11で、受信電界レベル等が閾値A以上の場合(ステップs11、Yes)、無線制御部312は、電波環境が良好であるとして発着信や通話等に好適な一定の間隔(固定周期)で周波数探索の起動を実行し(ステップs14)、ステップs11に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値A以上の状態では周波数探索の起動周期を固定周期で行う。
【0038】
ステップs11で、受信電界レベルが閾値A未満の場合(ステップs11、No)、無線制御部32は、携帯電話装置の外面の照度センサー41により計測された照度データに基づき照度センサー制御部42から出力される照度情報により、照度に応じた周波数探索の起動周期を計算し(ステップs12)、算出した起動周期で周波数探索を実行し(ステップs13)、ステップs11に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値A未満の状態では周波数探索の起動周期を前記固定周期と異なる周期で行う。
【0039】
つまり、受信電界レベル等が閾値A未満の場合の周波数探索の起動周期を、携帯電話装置の周囲が暗い(照度が低い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が低いため周波数探索の起動周期を長くし、逆に携帯電話装置の周囲が明るい(照度が高い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が高いため周波数探索の起動周期を短くする。
【0040】
これにより、受信電界レベル等が低く、携帯電話装置の周囲が暗い場合に、周波数探索の起動周期を長くして、周波数探索動作による電力消費を抑制し、逆に受信電界レベル等が低く、携帯電話装置の周囲が明るい場合に、周波数探索の起動周期を短くして、通信品質を向上させることが可能となる。
【0041】
なお、以上の処理フローチャートの動作は待ち受け状態や通信状態に加え、携帯電話装置の電源投入後の処理等でも実行するように構成することができる。
【0042】
(第3の実施形態)
以上の実施形態の動作は、測定した照度データに応じた起動周期をテーブル化して、周波数探索の特性を予め設定することが可能である。
【0043】
図4は本発明の第3の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。制御部3に検出部321、無線制御部322に加えて、照度対起動周期の対応テーブル323を備え、無線制御部322は照度センサー制御部42からの照度情報により対応テーブル323を参照して、周波数探索の起動周期を決定して無線部2の周波数探索部21を制御する構成を備える。
【0044】
図5は第3の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。照度(ルクス)の範囲別に周波数探索の起動周期を対応させた対応テーブル(照度対起動周期の対応テーブル)であり、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数探索の起動周期を最大値の40秒とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれて周波数探索の起動周期が短くなるように設定している。
【0045】
また、本実施形態では受信電界レベル等が閾値以上の場合の起動周期を対応テーブルの例えば30秒等の中間値としている。受信電界レベルが閾値未満の場合に、前記中間値を中心に照度に応じて対応テーブルの起動周期の長短を制御して、明るい環境では高速に周波数探索を実行して通信品質を向上させ、暗い環境では低速に周波数探索を実行して、照度に応じて通信品質の向上と電力消費の抑制との制御を可能にする。
【0046】
図6は第3の実施形態の制御フローチャートを示す図である。本実施形態の動作は第2の実施形態の処理動作と同様であるが、起動周期の決定方法に照度情報から対応テーブルを参照して指定されている起動周期の情報を取得して行う点で第2の実施形態の動作と異なる。
【0047】
第2の実施形態の動作は、まず、検出部321で受信電界レベル等が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップs21)。受信電界レベルが前記閾値以上の場合は、無線制御部322は固定周期で周波数探索部21の周波数探索を実行する(ステップs24)。
【0048】
ステップs21で受信電界レベルが閾値未満の場合は、無線制御部322は照度センサー制御部42で検出した照度情報により図5に示す照度毎の周波数探索の起動周期の対応テーブルを参照し(ステップs22)、指定された周波数探索の起動周期を読み出し、当該起動周期で周波数探索部21の周波数探索を制御する(ステップs23)。
【0049】
例えば、照度センサー制御部42で検出した照度が100〜150ルクスの範囲の場合には図5に示す30秒間隔として周波数探索を実行し、100〜150ルクスの照度範囲より低い場合は、それぞれの照度範囲に応じて35秒〜40秒間隔で周波数探索を実行する。逆に100〜150ルクスの範囲より高い場合は、それぞれの照度範囲に応じて20秒〜1秒間隔で周波数探索を実行する。
【0050】
以上により、携帯電話用アンテナ1から受信される受信電界レベル等を制御部3内部の検出部311で検出した結果を無線制御部322に通知し、無線制御部322は受信電界レベル等が閾値以上の場合は、周波数探索部21の周波数探索を固定周期で起動するように制御する。また、受信電界レベル等が閾値未満の場合は、無線制御部322は照度センサー制御部42から入力した照度情報により照度対起動周期の対応テーブル323を参照して、指定された起動周期に周波数探索部21を制御する。
【0051】
(第4の実施形態)
本発明は照度対起動周期の対応テーブルの設定内容により、周波数探索による通信品質の向上と電力消費の抑制の特性を制御することができる。そこで、第4の実施形態として第3の実施形態と異なる対応テーブルの構成例を説明する。
【0052】
図7は本発明の第4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。第4の実施形態の対応テーブルでは、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数探索の起動周期を30秒(最大値)とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれ周波数探索の起動周期が短くなるように設定したものである。
【0053】
また、本実施形態では受信電界レベルが閾値以上の場合は起動周期を対応テーブルの30秒等の最大値とし、受信電界レベルが閾値未満の場合に照度に応じた対応テーブルの起動周期を短くして、明るい環境では高速に周波数探索を実行して通信品質を向上させるように制御することが可能である。
【0054】
第3、4の実施形態の照度対起動周期の対応テーブルは、照度情報毎の周波数探索の起動周期(実行周期)のデータとして携帯電話装置のメモリ等に格納し、入力された照度情報により前記メモリの対応テーブルを参照して周波数探索の起動周期を制御するように構成することができる。
【0055】
(第5の実施形態)
以上、周波数探索の実施形態について説明したが、本発明は無線部の受信周波数の設定動作として自動周波数制御(AFC)の動作に適用可能である。
【0056】
(第5の実施形態の構成)
図8は本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の構成を示す図である。本実施形態の可搬型通信装置として携帯電話装置への適用例により以下説明する。
【0057】
第5の実施形態の携帯電話装置は、携帯電話用アンテナ1、受信信号からベースバンド等の受信データを出力する無線部2、無線部2の通信機能を制御する制御部3、携帯電話装置の周囲の照度情報を制御部3に出力する照度検出部4を備える。
【0058】
また、制御部3の内部には、無線部2からのベースバンド等の受信データを入力し、受信電界レベル(受信電界強度)や通信品質を検出、監視する検出部331と、照度検出部4から照度情報を入力し、無線部2の周波数制御部22を制御する無線制御部332と、照度対起動周期の対応テーブル333と、を備える。
【0059】
照度検出部4は、携帯電話装置の周囲の照度を検出する照度センサー41と、照度センサー41で検出した照度データに基づき照度情報を制御部3に出力する照度センサー制御部42を備える。
【0060】
各部の機能は以下のとおりである。
【0061】
無線部2はアンテナ1から入力した無線基地局からの高周波信号を、内部の図示しない周波数発生部で生成したターゲット周波数により、受信データに復調して制御部3に出力する。このため、無線部2は周波数制御部22により前記周波数発生部の周波数制御を所定の起動周期で実行し、受信周波数の設定動作を最適の制御する機能を有する。
【0062】
無線制御部332は、検出部331からの受信電界レベルや通信品質の検出結果と、照度センサー制御部42からの照度情報とを入力し、対応テーブル333を参照して制御信号を無線部2に出力し、無線部2の周波数制御部22の起動周期を制御する。
【0063】
具体的には、受信電界レベル等が所定の閾値以上の場合に、周波数制御の起動周期を固定周期で起動し、受信電界レベル等が所定の閾値未満の場合に、周波数制御の起動周期を照度情報に応じた可変の周期で起動する。
【0064】
(第5の実施形態の動作)
本発明の第5の実施形態の携帯電話装置の動作又は受信制御方法について説明する。
【0065】
図9は第5の実施形態に設けられた照度対起動周期の対応テーブルの構成例を示す図である。照度(ルクス)の範囲別に周波数制御の起動周期を対応させた対応テーブルであり、照度(ルクス)が最も小さい範囲で周波数制御の起動周期を60秒(最大値)とし、照度(ルクス)が大きくなるにつれ周波数制御の起動周期が短くなるように設定されている。
【0066】
本実施形態では受信電界レベルが所定の閾値以上の場合の起動周期を対応テーブルの例えば35秒等の中間値とし、受信電界レベルが閾値未満の場合に、前記中間値を中心に照度に応じて対応テーブルの起動周期に応じて周波数制御の起動周期の長短を制御する。これにより明るい環境では高速に周波数制御を実行して通信品質を向上させ、暗い環境では低速に周波数制御を実行して電力消費を抑制する等の制御が可能となる。
【0067】
図10は第5の実施形態の周波数制御の起動周期の制御フローチャートを示す図である。周波数制御の起動周期を照度センサー制御部42で検出した照度情報を用いて最適化する処理を示すフローチャートである。
【0068】
無線部2は携帯電話用アンテナ1で受信される高周波信号から受信データ等のベースバンド信号を生成し、制御部3に出力する。制御部3は前記ベースバンド信号から受信電界レベルを検出し、検出部331で受信電界レベルを所定の閾値Bと比較する(ステップs31)。
【0069】
ステップs31で受信電界レベルが閾値B以上の場合(ステップs31、Yes)、無線制御部332は、電波環境が良好であるとして発着信や通話等に好適な一定の間隔(固定周期)で周波数制御の起動を実行し(ステップs34)、ステップs31に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値B以上の状態では周波数制御の起動周期を固定周期で行う。
【0070】
ステップs31で、受信電界レベルが閾値B未満の場合(ステップs31、No)、無線制御部332は、携帯電話装置の外面の照度センサー41により計測された照度データに基づき照度センサー制御部42から出力される照度情報により、図9に示す対応テーブルを参照し、指定されている起動周期を読み出し、該起動周期で周波数制御を実行し(ステップs33)、ステップs31に戻る。この繰り返し動作により、受信電界レベルが閾値B未満の状態では周波数制御の起動周期を照度情報に応じて可変の周期で行う。
【0071】
以上の処理により受信電界レベルが閾値B未満の状態で、携帯電話装置の周囲が暗い(照度が低い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が低いため周波数制御の起動周期を長くし、逆に携帯電話装置の周囲が明るい(照度が高い)場合は、ユーザーが携帯電話装置を使用している可能性が高いため周波数制御の起動周期を短くする。
【0072】
これにより、受信電界レベルが低く、携帯電話装置の周囲が暗い場合に、周波数制御の起動周期を長くして、周波数制御動作による電力消費を抑制し、逆に受信電界レベルが低く、携帯電話装置の周囲が明るい場合に、周波数制御の起動周期を短くして、通信品質を向上させることを可能とする。
【0073】
第5の実施形態で、受信電界レベルが閾値B以上の場合の周波数制御の固定周期と受信電界レベルが閾値B未満の場合の対応テーブルの最大値の起動周期と同じに設定することにより、第4の実施形態の周波数探索の例と同様に照度情報に応じて通信品質の向上を実現するように構成することが可能である。
【0074】
(第6の実施形態)
次に以上の各実施形態の処理は、ハードウェアにより実行させることが可能であるとともに、ソフトウェアにより実行させることが可能である。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶部を可搬型通信装置内に備え、可搬型通信装置のコンピュータ(CPU:Central Processing Unit)が前記プログラムコードを読み込んで以上の機能を実行するように構成する。
【0075】
また、前記プログラムコードを記憶した記憶媒体を使用し、この記憶媒体からプログラムコードを読み出し、前記記憶部に格納することができる。この場合、前記記憶媒体から読み出されたプログラムコードが以上説明した各実施形態の機能を実現する。
【0076】
図11は本発明の可搬型通信装置の処理をプログラムにより実行する第6の実施形態を示す図である。
【0077】
可搬型通信装置1は、バスにより相互に接続されたコンピュータを構成するCPU341、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含む記憶部342及び無線部2との入出力インターフェイス343及び照度検出部4との入出力インターフェイス344等を備える。
【0078】
記憶部342には、CPU341の起動周期の計算用の各種のデータや前述の固定周期、照度対起動周期の対応テーブルの情報が格納されるとともに、以上の実施形態の機能を実現する制御プログラムを含む各種プログラムが格納される。
【0079】
CPU341は、記憶部342のプログラムを読み込み、読み込んだプログラムにより制御される。CPU341は、入出力インターフェイス343を介して入力される無線部2からの受信信号の受信電界レベル等を所定閾値と比較し、前記受信電界レベルが前記閾値以上の場合は、固定周期の情報を生成する。CPU341は、前記受信電界レベルが前記閾値未満の場合は、入出力インターフェイス344を介して入力される照度検出部4からの照度情報を入力して照度情報に応じた起動周期を生成して、入出力インターフェイス343を介して無線部2の周波数探索又は周波数制御の起動周期を制御する。つまりCPU341は前述の各実施形態の処理を実行する。
【0080】
また、本発明の実施形態として、受信電界レベルや通信品質を判定して無線制御部が無線部の動作の起動周期を制御する構成例を説明したが、このための検出器として、受信電界レベルの判定には、ベースバンド信号の信号レベル等に対するレベル検出器による閾値判定が利用可能である。また、検出器として通信品質の判定には、ノイズレベルや符号誤り率等に対するレベル検出器による閾値判定が利用可能である。
【0081】
以上の実施形態によれば、電界が弱い場所やノイズが強い場所では、照度センサーで検出した照度データを使用する事により、周波数探索や周波数制御等の起動周期を最適化して通信品質の向上ないし消費電流の低減を実現することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は携帯電話機、PHS(Personal Handyphone system)等の無線通信を行う携帯電話装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 アンテナ
2 無線部
21 周波数探索部
22 周波数制御部
3、34 制御部
311、321、331 検出部
302、312、322、332 無線制御部
323、333 照度対起動周期の対応テーブル
341 CPU(Central Processing Unit)
342 記憶部
343、344 入出力インターフェイス
4 照度検出部
41 照度センサー
42 照度センサー制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型通信装置であって、
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部と、を備えることを特徴とする可搬型通信装置。
【請求項2】
前記制御部は、照度対起動周期の対応テーブルと、前記照度検出部により検出した照度により前記対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御する無線制御部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の可搬型通信装置。
【請求項3】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項2記載の可搬型通信装置。
【請求項4】
前記制御部は無線部の受信レベル又は受信品質を検出する検出部を備え、前記無線制御部は受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の可搬型通信装置。
【請求項5】
前記無線制御部は前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記起動周期を照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項4記載の可搬型通信装置。
【請求項6】
前記固定周期は、制御される前記起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項5記載の可搬型通信装置。
【請求項7】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項1から6の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項8】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項1から6の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項9】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項1から8の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項10】
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップと、検出した照度に応じて前記無線部の前記起動周期を制御する第2のステップと、からなることを特徴とする受信制御方法。
【請求項11】
前記第2のステップは検出した照度により照度対起動周期の対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御することを特徴とする請求項10記載の受信制御方法。
【請求項12】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項11記載の受信制御方法。
【請求項13】
前記無線部の受信レベル又は受信品質を検出する第3のステップを含み、前記第2のステップは前記受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項11又は12記載の受信制御方法。
【請求項14】
前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記第2のステップは照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項13記載の受信制御方法。
【請求項15】
前記固定周期は、制御される前記起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項14記載の受信制御方法。
【請求項16】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項10から15の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項17】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項10から15の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項18】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項10から17の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項19】
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置のプログラムであって、コンピュータに、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ、検出した照度に応じて前記無線部の前記起動周期を制御する第2のステップ、を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
前記第2のステップは検出した照度により照度対起動周期の対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御することを特徴とする請求項19記載のプログラム。
【請求項22】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項21記載のプログラム。
【請求項20】
前記無線部の受信レベル又は受信品質を検出する第3のステップを含み、前記第2のステップは前記受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項21又は22記載のプログラム。
【請求項23】
前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記第2のステップは照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項20記載のプログラム。
【請求項24】
前記固定周期は、制御される起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項23載のプログラム。
【請求項25】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項19から24の何れかの請求項記載のプログラム。
【請求項26】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項19から24の何れかの請求項記載のプログラム。
【請求項27】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項19から26の何れかの請求項記載のプログラム。
【請求項1】
可搬型通信装置であって、
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部と、可搬型通信装置の周囲の照度を検出する照度検出部と、前記照度検出部により検出した照度に応じて前記起動周期を制御する制御部と、を備えることを特徴とする可搬型通信装置。
【請求項2】
前記制御部は、照度対起動周期の対応テーブルと、前記照度検出部により検出した照度により前記対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御する無線制御部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の可搬型通信装置。
【請求項3】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項2記載の可搬型通信装置。
【請求項4】
前記制御部は無線部の受信レベル又は受信品質を検出する検出部を備え、前記無線制御部は受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の可搬型通信装置。
【請求項5】
前記無線制御部は前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記起動周期を照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項4記載の可搬型通信装置。
【請求項6】
前記固定周期は、制御される前記起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項5記載の可搬型通信装置。
【請求項7】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項1から6の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項8】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項1から6の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項9】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項1から8の何れかの請求項記載の可搬型通信装置。
【請求項10】
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置の受信制御方法であって、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップと、検出した照度に応じて前記無線部の前記起動周期を制御する第2のステップと、からなることを特徴とする受信制御方法。
【請求項11】
前記第2のステップは検出した照度により照度対起動周期の対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御することを特徴とする請求項10記載の受信制御方法。
【請求項12】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項11記載の受信制御方法。
【請求項13】
前記無線部の受信レベル又は受信品質を検出する第3のステップを含み、前記第2のステップは前記受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項11又は12記載の受信制御方法。
【請求項14】
前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記第2のステップは照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項13記載の受信制御方法。
【請求項15】
前記固定周期は、制御される前記起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項14記載の受信制御方法。
【請求項16】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項10から15の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項17】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項10から15の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項18】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項10から17の何れかの請求項記載の受信制御方法。
【請求項19】
受信周波数の設定動作の起動周期が制御可能な無線部を備える可搬型通信装置のプログラムであって、コンピュータに、
可搬型通信装置の周囲の照度を検出する第1のステップ、検出した照度に応じて前記無線部の前記起動周期を制御する第2のステップ、を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
前記第2のステップは検出した照度により照度対起動周期の対応テーブルを参照して前記駆動周期を制御することを特徴とする請求項19記載のプログラム。
【請求項22】
前記対応テーブルには、照度の増加に応じて起動周期が小さくなる照度対起動周期の関係が特定されていることを特徴とする請求項21記載のプログラム。
【請求項20】
前記無線部の受信レベル又は受信品質を検出する第3のステップを含み、前記第2のステップは前記受信レベル又は受信品質が所定の閾値未満の場合に前記起動周期を制御することを特徴とする請求項21又は22記載のプログラム。
【請求項23】
前記受信レベル又は通信品質が所定の閾値以上の場合に、前記第2のステップは照度に応じた起動周期の制御に代えて固定周期に制御することを特徴とする請求項20記載のプログラム。
【請求項24】
前記固定周期は、制御される起動周期の最大値ないし中間値であることを特徴とする請求項23載のプログラム。
【請求項25】
前記無線部の前記起動周期は周波数探索の起動周期であることを特徴とする請求項19から24の何れかの請求項記載のプログラム。
【請求項26】
前記無線部の前記起動周期は周波数制御の起動周期であることを特徴とする請求項19から24の何れかの請求項記載のプログラム。
【請求項27】
可搬型通信装置は折り畳み型携帯端末装置であり、前記照度検出部は折り畳んだ状態の筺体外側に備えることを特徴とする請求項19から26の何れかの請求項記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−193090(P2010−193090A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34344(P2009−34344)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】
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