説明

可撓性の管を再形成する機構を有する蠕動輸液ポンプ

輸液ポンプは、出力シャフトを有するアクチュエータであって、平行四辺形構造を形成するように、相互にヒンジによってつながる複数の部材(30a、30b、30c、30d)を備え、複数の部材は、出力シャフトにヒンジ接続され、出力シャフト作動距離xにおけるポンプアクチュエータが、管類と平坦接触面積を生成し、管類の残りの非接触面積は、少なくとも実質的に円形形状であるように、出力シャフトによって移動され、管類と接触する、長さlactuatorを有するポンプアクチュエータと、少なくとも2つの関係を使用して、同一数の変数の値を求め、出力シャフト作動距離xにおける管類の断面積を計算するように構成される、論理実装装置とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療デバイスに関し、より具体的には、輸液ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
輸液ポンプまたは管類ポンプは、一般に、患者内に薬物または薬剤を注入するために使用される。管類ポンプは、隔膜ポンプと比較して、比較的に単純である。また、管類ポンプは、管類と直接動作し、使い捨てポンピングカセットまたは可撓性膜との動作を必要としない。故に、治療の消耗品費用は、削減される。さらに、管類は、滅菌および滅菌の維持が、比較的に単純である。
【0003】
管類ポンプに関する問題の1つは、精度である。蠕動管類ポンプの体積制御は、通常、蠕動ポンプ軌道輪に対して装填された管に対してポンプローラが回転される回数を計数することと、回転毎の体積を仮定することとから成る。仮定される体積は、ポンプローラによって接触される管の内部体積に基づく。推定に関する問題の1つは、ポンプローラが通過後、管がその初期非圧縮形状に復元されない場合である。本問題は、概して、ポンプ管類の持続的圧縮および復元によって、ポンプ管類材料の回復力が次第に弱くなるのに伴って、経時的に悪化する。
【0004】
故に、精度が向上した輸液または管類型薬剤ポンプを提供する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の輸液ポンプは、患者に液体薬物または薬剤を投与するために使用される。ポンプは、薬物または薬剤源から液体を供給し、カテーテルまたは他の注入デバイスを介して、患者に薬物を送達する。輸液ポンプは、液体薬物が患者に注入される様式を制御する。ポンプは、(i)ポンプが、単一速度で、単一体積を送達する、連続モード、(ii)ポンプが、閾値速度に徐々に増加する速度で、液体薬物を送達し、一定時間の間、閾値速度に残留し、次いで、徐々に減速する、自動漸増減モード、(iii)ポンプが、3時間毎等、比較的に長時間にわたって、間隔を空けて、個別の液体体積を送達する、断続モード、(iv)ポンプが、個別の時間周期において、固有の注入流量を送達するようにプログラム可能な、カスタムモード、(v)ポンプが、患者による要求に応答して、ボーラス投与量の鎮痛剤を周期的に注入する、疼痛制御鎮痛剤(「PCA」)モード等、種々の注入モードを有する。
【0006】
本開示は、ポンプインストロークに応じて、管類が完全または略完全円形形状に戻るのを支援し、ポンプの全体的効率および精度を向上させる、ポンプアクチュエータを有する、輸液ポンプを提供する。また、ポンピングの際の管類形状変化は、理論的にモデル化可能であって、したがって、ポンピング精度は、ポンピングサイクル内の理論的モデルに基づいて制御可能であって、また、ポンピング精度を向上させる。ポンピング精度は、超低流量が必要とされる時、さらにより重要となり得る。他のポンプでは、管類の回復力は、復元に応じて、その円形形状に管類を戻すことに依存する。しかしながら、時として、特に、反復使用後、管類は、部分的にのみ、その元の円形形状に戻る。これは、不正確かつ不完全なポンプ充填をもたらす。さらに、いくつかのポンプアクチュエータは、管に捻じりまたはトルクを付与し、経時的に、管を永久に捻じる。
【0007】
本アクチュエータは、上流および下流弁を含む、輸液ポンプと協働する。ポンプインストロークに応じて、上流弁は、開放され、下流弁は、閉鎖される。ここでは、ポンプアクチュエータは、管類をその元の開放された形状、および完全(または、略完全)円形形状に能動的に戻すように作動され、管類に捻じりまたはトルク力を与えることなく行う。これによって、ポンプのコントローラまたは論理実装装置は、ポンプ充填体積が、管類の内径面積に、圧縮および復元される管類の区分の長さを乗じたものと等しくなることを正確に仮定することが可能となる。
【0008】
ポンプアウトストロークに応じて、弁状態は、入口弁または閉塞器がクランプされる一方、出口弁または閉塞器が開放されるように、切り替えられる。ポンプアクチュエータは、管類を圧縮し、流体体積を患者へと押動する。ポンプアウトストローク終了時に管類区分内に残留する流体体積(最適には、ゼロ)は、そのストロークの間に患者に送達される流体の量である、ポンプインストローク終了時に吸引された流体体積から減算される。ストローク総数にその体積を乗じたものは、治療または治療の一部の間に、患者に送達された総流体体積を提供する。ポンプインおよびポンプアウトストロークが反復される頻度は、薬剤が患者に送達される速度を確立する。本開示のポンプアクチュエータは、ストロークの終了時、ポンプアウト体積が、ゼロまたは事実上ゼロであるように、管類を事実上完全に圧縮するように構成される。
【0009】
主要実施形態の1つでは、ポンプアクチュエータは、搭載リンクを介して、ともにヒンジ接合される、4つのヒンジ部材を含む。搭載リンクの1つは、線形アクチュエータの出力シャフトに接続される。残りの3つの搭載リンクはそれぞれ輸液ポンプの本体内に形成されるスロットに摺動嵌着する、摺動部を含む。そのような配列によって、ポンプアクチュエータは、出力シャフトを引き込むことによって、または出力シャフトを押し出すことによって、管類を圧縮可能となる。次いで、出力シャフトは、それぞれ、押し出されるか、または引き込まれ、管類をその元の円唇形状に戻す。両場合において、ヒンジ部材は、ポンプインおよびポンプアウトストロークの両方の間、管類の弾性に依存しないように、管類を誘導する。
【0010】
本第1の実施形態では、管類は、管が圧縮を受けるが、管類を捻じらせ得る捻じりまたはトルク様の力を受けないように、4つの部材ヒンジ接合アセンブリを通して嵌着される。位置センサは、摺動部を感知し、ポンプ充填およびポンプ排出ストローク終了位置を検出するように、機械本体、例えば、リンクに接続される摺動部を受け取る、スロット内に設置可能である。ストローク終了センサは、ポンプアウトまたはポンプインストローク終了位置に到達すると、摺動部の1つを誘導的または容量的に感知する、近接センサであることが可能である。
【0011】
第2の主要実施形態では、ポンプアクチュエータも同様に、ともにヒンジ接合される、4つのヒンジ部材を含む。ここでは、ヒンジ部材は、ともに直接ヒンジ接合され、第1の主要実施形態の接続リンクおよび付随摺動部を排除する。第1の主要実施形態は、8つのヒンジ接合点(リンクあたり2つ)を含む一方、第2の主要実施形態は、4つのヒンジ接合点を含む。第2の主要実施形態では、摺動部材を輸液ポンプ本体内に形成されるスロット内で摺動させる代わりに、ヒンジ接合点(線形アクチュエータ出力シャフトに接続されるヒンジ接合点の反対側に位置する)は、軸受を介して、機械本体に固定される。2つの残りのヒンジ接合点は、自由に移動する。線形アクチュエータは、機械本体において、ダイヤモンド形状から圧縮された形状にヒンジ部材を移動させ、次いで、ヒンジ部材をダイヤモンド形状に引き戻す。故に、管類は、事実上完全に圧縮され、次いで、事実上完全円形形状に引き戻され、ポンプ効率および精度を向上させる。同様に、管類は、例えば、出力シャフトの方向に、すなわち、管類を捻じらせ得る、接線トルク様ではなく、力が圧力的に印加されるように、ダイヤモンド形状ヒンジ部材構造を通して嵌着される。ストローク終了センサは、適切な位置に設置され、ポンプアクチュエータが、ポンプインストロー終了位置またはポンプアウトストローク終了位置に来ると感知する。
【0012】
第1および第2の主要実施形態の両方において、管類の断面積は、ポンプアクチュエータを駆動させる、線形アクチュエータの任意の位置に対して把握される。線形アクチュエータの位置は、例えば、エンコーダまたはセンサフィードバックを介して、任意の所与の時点において、把握される。第1の関係は、ポンプアクチュエータのヒンジ部材が、剛体かつ一定であるという事実に基づいて形成される。第2の関係は、非圧縮位置における管類直径が、既知であって、一定であるという事実に基づいて形成される。第3の関係は、構造がポンピングのために折り畳まれるのに伴って、ヒンジ接合された部材構造内で可能な限り拡張するであろうという仮定に基づいて形成される。3つの関係によって、任意の所与の距離xにおける断面積のために必要とされる3つの変数を求めることが可能となる。瞬間断面積にポンプアクチュエータ長lactuatorを乗じたものを求めることによって、瞬間体積を求めることが可能となる。経時的流量を微分することによって、線形アクチュエータ運動プロファイルを介して、流量、したがって、流量の制御がもたらされる。プロファイルは、流量が一定である(望ましい)ように展開可能である。
【0013】
故に、本開示の利点は、改良された医療輸液ポンプを提供することである。
【0014】
本開示の別の利点は、ポンプインおよびポンプアウトストロークの両方において管類を補助する、ポンプアクチュエータを有する、輸液ポンプを提供することである。
【0015】
別の本開示のさらに別の利点は、効率および精度が向上した、ポンプアクチュエータを有する、輸液ポンプを提供することである。
【0016】
さらに、本開示の利点は、管類にトルク力または捻じり力を提供することなく、ポンプ管類を復元するのを補助する、ポンプアクチュエータを有する、輸液ポンプを提供することである。
【0017】
さらに、本開示の利点は、輸液ポンプ流量を制御するためのシステムおよび方法を提供することである。
【0018】
付加的な特徴および利点は、本明細書で説明され、以下の発明を実施するための形態および図から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本開示の薬剤ポンプアクチュエータおよび付随輸液ポンプのための弁ならびに薬剤流動配列の概略図である。
【図2】図2Aから2Cは、複数のヒンジ部材および接続系を含む、本開示の輸液ポンプの輸液ポンプアクチュエータの一実施形態の動作を例証する、側面立面図である。
【図3】図3Aおよび3Bは図2Aから2Cの輸液ポンプリトラクタのための流動精度のモデル化を例証する。
【図4】図4Aおよび4Bは、複数の直接ヒンジ接合された部材を含む、本開示の輸液ポンプアクチュエータの別の実施形態の動作を例証する、側面立面図である。
【図5】図5は、本開示の輸液ポンプの図4Aおよび4Bのポンプアクチュエータの部材をヒンジ接合するための一実施形態の上部平面図である。
【図6】図6は、図5の線VI−VIに沿った断面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図2Aから2Cは、(i)管形状を制御し、(ii)ポンプストロークの所与の地点における、ポンピングされる管類区画内の面積/体積をモデル化可能にする(流体流量の計算を可能にする)という利点を有する、好ましい実施形態の1つを示す。図4Aおよび4Bもまた、(i)管形状を制御し、(ii)ポンプストロークの所与の地点における、ポンピングされる管類区画内の面積/体積をモデル化可能にするという利点を有する、別の実施形態を示す。図5および6は、図4Aならびに4Bの実施形態の好適なヒンジ配列を例証する。
【0021】
次に、図面、特に、図1を参照すると、輸液ポンプ10の略図が、例証される。ポンプ10は、供給源70から、管18を通して、患者カテーテルまたはカニューレ82を介して、患者80に薬物または薬剤をポンピングする。例証される管18は、ポンプが、供給源70から流体を引き出し、制御様式において、管18、カテーテルまたはカニューレ82を通して、患者80へと流体を移動可能なように、輸液ポンプ10内に装填される。輸液ポンプ10は、論理実装装置12を含む。論理実装装置12は、1つ以上の代表プロセッサを制御し、順に、輸液ポンプ10の種々の側面を制御する監視プロセッサ等の1つ以上のプロセッサを含む。論理実装装置12は、例えば、監視プロセッサおよび代表制御プロセッサが、適切に動作していることを保証する、安全またはモニタリングプロセッサを採用可能である。プロセッサは、同様に、論理実装装置12の一部である、1つ以上のメモリと協働する。示されるように、論理実装装置12は、ユーザインターフェース14と協働またはそれを制御する。ユーザインターフェース14は、患者またはオペレータに情報を表示し、また、患者またはオペレータが、ユーザインターフェースから論理実装装置12に情報を入力可能にする。本目的のために、ユーザインターフェース14は、タッチスクリーンオーバーレイまたは薄膜スイッチ等の1つ以上の電子機械的入力デバイスと協働可能である。
【0022】
ユーザインターフェース14は、(i)ポンプ10が、管類18を介して、液体を送達し、単一流量において所望の体積を達成する連続モード、(ii)輸液ポンプ10が、閾値まで次第に増加させる速度で供給源70から液体を送達し、規定時間の間、閾値速度に残留し、次いで、次第に減速する自動漸増減モード、(iii)輸液ポンプ10が、3時間毎等、比較的に長時間間隔を空けて、ボーラス投与量または体積等の個別の液体体積を送達する、中間モード、(iv)輸液ポンプ10が、異なる時間間隔で、固有の注入流量を送達する、カスタムモード、および(v)患者80が、輸液ポンプ10に鎮痛剤のボーラス投与量を患者内に周期的に注入させる、ボタンを押下している間の疼痛制御鎮痛剤(「PCA」)モードを実行するように、オペレータが、論理実装装置12に、輸液ポンプ10を制御するように命令することを可能にする。
【0023】
種々の送達モードを提供するために、論理実装装置12は、以下に詳述されるように、上流弁または閉塞器16a、下流弁または閉塞器16b、およびポンプアクチュエータ20または40を動作させる。既知の体積の薬物または薬剤をポンピングするために、論理実装装置は、弁または閉塞器16aに、弁アクチュエータ20または40の上流の管類18を圧迫あるいは圧縮させる。また、論理実装装置12は、弁または閉塞器16bを開放させ、同時または若干後に、弁アクチュエータ20または40の一方に、管類18を圧縮させ、管類を下って、カテーテルまたはカニューレ82および患者80に向かって、既知の流体体積を付勢する。既知の流体体積は、ポンプアクチュエータ20または40のクランピング部分の長さlactuatorに管類18の内部面積を乗じたものによって設定される。
【0024】
薬物または薬剤体積が、患者80に送達された後、論理実装装置12は、下流弁または閉塞器16bを閉鎖させ、同時または若干後に、弁16aを開放させ、供給源70からの薬剤を弁アクチュエータ20または40の入口と流体連通させる。論理実装装置12は、弁アクチュエータに、管類18を復元させ、真空を生成し、弁アクチュエータ20または40のクランピング部分の長さL内の管類18内に薬物または薬剤を引き込む。
【0025】
論理実装装置12は、薬剤の所望の総量が、カニューレまたはカテーテル82を介して、患者80に送達されるまで、上述の弁のシーケンスおよびポンプ作動を繰り返す。総体積は、個々のポンプ体積にシーケンス数を乗じたものに等しい。弁16aおよび16bが、ポンプ作動と組み合わせて、切り替えられる速度は、薬物または薬剤が患者80に送達される速度を設定する。
【0026】
次に、図2Aから2Cを参照すると、輸液ポンプ10のための図1に説明されるポンプアクチュエータの一実施形態が、ポンプアクチュエータ20によって例証される。ポンプアクチュエータ20は、アクチュエータ40同様、ポンプインストローク時、管類18が完全円形形状に復元するのを支援し、ポンプアクチュエータおよび結果として生じる輸液ポンプ10の効率ならびに精度を向上させる。すなわち、管類18は、ポンプインストロークの間の管類18の弾性または回復力に依存しないように、ポンプアウトおよびポンプインストロークの両方において、形状を変化させるように制御される。管類18は、ポリ塩化ビニル(「PVC」)またはシリコーン等の好適な非PVC材料から成ることが可能である。これらの材料は、回復力を有するが、管類は、そのままにされる場合、自然にその完全形状に戻らない場合がある。本問題は、経時的および使用によって悪化する。さらに、ポンプアクチュエータ20内の管類18は、捻られず、むしろ、ポンプアクチュエータ内の管類18区分が、経時的に捻らないように、垂直力を介して、圧縮される。
【0027】
図2Aから2Cにおけるポンプアクチュエータ20は、線形アクチュエータ22内に退縮される、または線形アクチュエータ22から押し出される、出力シャフト24と協働可能な線形アクチュエータ22を含む(lactuatorは、ページ内または外にある)。一実施形態では、線形アクチュエータは、主ネジ(図示せず)に連結される、ステッパモータあるいはDCブラシまたはブラシレスモータ等のモータを含む。出力シャフト24は、主ネジに直接または間接的に螺合され、ステッパまたはDCモータの回転方向に応じて、前後に行ったり来たりする。
【0028】
出力シャフト24は、順に、モータリンク26に接続される。モータリンク26は、それぞれ、ヒンジ部材30aおよび30bの開放円形端内に挿入される、第1ならびに第2のヒンジピン28aおよび28bを含む。加えて、ポンプアクチュエータ20は、それぞれ、第1および第2のヒンジピン28aならびに28bを含む、摺動リンク32aから32cを含む。また、各摺動リンク32aから32cは、輸液ポンプ10の本体36の筐体固定具内のスロットによって摺動可能に受け取られる摺動部34aから34cを含む。摺動リンク32aおよび32cは、それぞれ、ヒンジ部材30aおよび30bの対向端に位置する、開放円形端とヒンジ接合接続する、ヒンジピン28bおよび28aを含む。摺動リンク32aから32cのヒンジピン28aおよび28bは、それぞれ、ヒンジ部材30cならびに30dの第1の開放円形端に搭載される。摺動リンク32bは、同様に、それぞれ、部材30cおよび30dの第2の、すなわち、下方開放円形端にヒンジによって接続する、ヒンジピン28bならびにヒンジ28aを含み、ポンプアクチュエータ20の閉鎖クランピング構造を完成させる。シャフト24および摺動部34aから34cは、部材30aから30d、モータリンク26、ならびに付随摺動リンク32aから32cを固定状態ではあるが、開放可能および閉鎖可能状態に維持する。
【0029】
モータリンク26および摺動リンク32aから32c(摺動部34aから34c、部材30aから30d、ならびにすべての付随ヒンジピン28aおよび28bを含む)は、鋼鉄、ステンレス鋼、またはアルミニウム等の金属、あるいはポリカーボネート等の硬質プラスチックから成ることが可能である。部材30aから30d、リンク26および32aから32c、ならびに付随ヒンジピン28aおよび28bは、図1に示されるアクチュエータ長lactuatorに少なくとも実質的に等しい、図2Aから2Cを示す、ページ内外の奥行を有する。また、摺動部34aから34dは、そのような奥行または一連の杭またはプレートを有することが可能である。好ましい実施形態では、輸液ポンプ10の摺動部34aから34cおよび拘束装置36の表面の材料は、拘束装置36と摺動部34aから34cとの間の摩擦量を制限するように作製される。
【0030】
図2Aは、完全に伸展または膨張された管18を伴う、ポンプアクチュエータ20を示す。これは、ヒンジ部材30aから30d等のアクチュエータ長lactuatorに対応する管類の区分内に、薬物または薬剤の体積をちょうど引き込んだ時のポンプアクチュエータの位置である。
【0031】
図2Bは、線形アクチュエータ22が、出力シャフト24を外側に押動し、管類18を圧縮可能であることを示す。代替として、線形アクチュエータ22は、図2Cに示されるように、出力シャフト24を内側に引き、管類18を圧縮することも可能である。図2Bおよび2Cは、部分的に圧縮された管類18を示す。出力シャフト24は、管類18が、少なくとも実質的に平坦に押下され、ストロークあたり最大量の送達を得、精度および効率目的のために、管類区分を可能な限りゼロの内側体積に近づかせようとするように、図2Bにおける外側方向および図2Cの内側方向にさらに移動することも想定される。すなわち、一実施形態では、論理実装装置12は、管類18の区分lactuator内に残っている液体体積が、ポンプアウトストローク終了時、ゼロであると仮定する。また、論理実装装置12は、管類18の区分lactuatorが、図2Aに示されるように、ポンプインストローク終了時、正確な円形であると仮定する。ポンプアクチュエータ20の部材およびリンクは、これらの仮定が、可能な限り正確であるように行われることを保証するのを支援する。
【0032】
それぞれの摺動部34aから34cの端を感知し、ポンプアクチュエータ20に対するストローク終了を検出するように、輸液ポンプ10の拘束壁36によって画定される、スロット38aから38c内に誘導または容量近接センサ等のセンサを設置することが想定される。例えば、第1のセンサは、部材30aから30dが、図2Bで、完全圧縮された管類18を有する時の摺動部34aを感知するように、摺動スロット38a内に設置可能である。摺動部34aを感知すると、センサは、信号を論理実装装置12に送信し、線形アクチュエータ20から出力シャフト24のいかなるさらなる外側への移動も停止させる。代替として、近接センサ等のセンサが、スロット38b内に設置され、図2Cで、管類18が完全圧縮された時の摺動部34bの端を感知する。管類圧縮が、図2Bに示されるように行われる場合、ポンプ管18を充填するためのストローク終了センサは、図2Aの摺動スロット38b内に設置され、管類18が完全円形になる地点まで、外側に押動された時の摺動部34bを感知する。一方、圧縮が、図2Cに示されるように行われる場合、センサは、ポンプインストロークが完了した時、図2Aのスロット38aまたは38c内に設置される。
【0033】
代替実施形態では、電気スイッチ接点が、ポンプアウトまたはポンプインストロークの終了を示す、センサに関する上述と同様に、摺動部34aから34cを介して成される。接点の閉鎖は、論理実装装置12において感知され、次いで、そのストロークの間のアクチュエータ22のいかなるさらなる作動も停止させる。さらなる代替実施形態では、強固な停止部が、摺動スロット38aから38c内に設置され、ストローク終了位置において、摺動部34aから34c、したがって、部材30aから30dおよび付随リンクを停止させる。ここでは、モータ電流引き込みは、モータが回転を継続しようとするのに伴って増加する。論理実装装置12は、モータ電流引き込みの増加をすぐに感知し、ポンプアクチュエータ20が、ポンプインまたはポンプアウトストロークの終了時にあることを判定する。
【0034】
さらなる代替実施形態では、モータが、電気回転モータである場合、論理実装装置が、アクチュエータ20、付随部材30aから30d、およびリンク32aから32dが移動した距離を判定可能なように、モータは、モータが行った回転(または、下位回転)回数を論理実装装置12に知らせる、エンコーダを内蔵可能である。センサは、ここでは、エンコーダをリセットし、ポンプインおよびポンプアウトストロークの間、計数を開始させる、「ホーム」位置を設定するように提供可能である。
【0035】
次に、図3Aおよび3Bを参照すると、ポンプアクチュエータ20は、出力シャフト24ならびにモータリンク26が、移動された距離xと、部材30aから30dのいずれかと図2Aから2C、3Aならびに3Bに示される水平中心線Cとの間の角度である角度シータ「θ」との間の関係を形成するようにモデル化される。図3Aでは、部材30aから30dはそれぞれ、長さLを有する。lcは、管類18と部材30aから30dの内部表面との間の接触長さであり、出力シャフト24およびモータリンク26のアクチュエータ移動距離xに関連する。
【0036】
管類18は、外側半径Rを有し、図3Aでは、初期外側断面積=2пRをもたらす。図3Bは、管類18が、シャフト24/リンク26の移動xによって、圧縮され、角度θが、45°からより小さい角度θ(x)に変化したことを示す。r(x)およびr(x)は、4つの接触角における正接曲線の半径、すなわち、所与の進行距離xの間、管類18が部材30aから30dによって接触される場所と、部材30aから30dによって接触されない場所との間の分断点である。図3Bは、円形外側断面積Sが、シャフト24/リンク26の任意の移動xの間の管類18の外側断面積である、S(x)に変化したことを示す。外側断面積の変化(│S(x)−S(0)│より管類の厚さの面積に対する一定断面積Sthickness小さい)にポンプアクチュエータ20の長さlactuatorを乗じたものが、移動xあたりポンピングされた流体体積に等しいことに留意されたい。したがって、シャフト24/リンク26がx進行したtからの時間tにおける瞬間流量は、時間あたりの流動体積差または(│V(x)−V(0)│)/(t−t)に等しい。
【0037】
外側断面積(x)は、3つの下位面積:(i)4つの一定長lc、r(x)によって画定される、2つのウェッジ外周、および4つの半径r(x)によって境界された内側(主要)下位面積と、(ii)r(x)およびθ(x)の関数である2つの外側(端部)下位面積の和を含むと考えられる。
【0038】
(i)xを把握または測定し、(ii)(a)長さLが、変化しない(部材30aから30dは、剛体であるため、正確である)ことと、(b)管類18の非接触長(l1またはl2内に境界される)が、常に、円唇形状を維持し、部材30aから30dの接線となることを仮定し、(iii)既知の距離Lおよびxから角度θを計算することによって、S(x)を求める際の3つの変数、すなわち、r(x)、r(x)、およびlcまたは一定長を得る。故に、r(x)、r(x)およびlc(x)に関する3つの式によって、S(x)が求められる。
【0039】
第1の式では、既知の距離Lおよびxから角度θが、以下のように計算され得る。
【0040】
【化1】

(x)、r(x)、およびlc(x)に関する第2の式は、図3Aに見られるように、非圧縮状態における管類18の初期の既知の半径Rから導出される。
2(п−2θ)r(x)+4lc(x)+2(2θ)r(x)=2пR (式2)
第3の関係は、ポンピングの際の管類断面積(S(x))が、常に、管類18の材料の回復特性によって可能な最大値を維持すると仮定することによって成される。すなわち、管類は、常時、部材30aから30dの内側表面に接触するように拡張する。管類は、可能な限り部材内で多くの面積を占めようとするであろう。したがって、数学上、xに対するS(x)の導関数は、ゼロに等しくなるであろう。
【0041】
【化2】

故に、ポンプアクチュエータ20の内側の幾何学形状は、xの任意の所与の値に対して、上述の3つの式を使用して、lc(x)、r(x)、およびr(x)を求めることによって、モデル化可能であって、順に、S(x)、ΔS(x)、Q(x)、およびq(x,t)をもたらす。「シャトル」型ポンプの出力流量および体積は、シャトル移動サイクルおよびサイクルの頻度を介して計算されるため、これは、「シャトル」型ポンプ(例えば、管類18を囲み、ポンピングのために圧搾する細長いポンプアクチュエータ20)にとって、非常に有用である。サイクルの頻度は、流量、例えば、1ml/時、100ml/時、または1200ml/時を示す。頻度精度は、流量が増加するのに伴って、より重要となる。
【0042】
サイクル内の流動、すなわち、シャトル移動は、精度、特に、低流量用途にとって、重要である。理想的には、ポンプアクチュエータ20は、サイクル内の出力流量が一定であるように制御可能なように、線形ポンピング出力を発生させるように移動される。各サイクル内の流量が一定である場合、全体的流量は、より一定に近くなるはずであり、全体的精度を向上させる。上述のように、シャトルポンピングの際、管類の形状を幾何学的にモデル化することによって、インサイクル流量を一定に制御可能となる。
【0043】
上述のモデル化は、論理実装装置12内で記憶および処理される。論理実装装置12は、順に、瞬間流量q(x,t)が、一定となるように制御されるように、アクチュエータ22への電子信号を制御する。特に、次の期間に対する断面積の変化ΔS(x)に基づいて、次の期間に対するΔxを変動させる運動信号プロファイルを構築し、期間毎に一定の瞬間流量q(x,t)を達成することが想定される。ΔS(x)は、上述のモデル化を介して決定される。
【0044】
次に、図4Aおよび4Bを参照すると、アクチュエータ40は、ポンプアクチュエータの代替実施形態を例証する。アクチュエータ40は、4つのヒンジ部材46aから46dを使用し、管類18の区分lをダイヤモンド形状に封入するという点において、アクチュエータ20に類似する。故に、部材46aから46dは、図1に示されるように、長さlを有する。また、ポンプアクチュエータ40は、上述のように、線形アクチュエータ22および出力シャフト24を含む。
【0045】
出力シャフト24は、順に、第1のヒンジピン44aに接続される軸受搭載部42に接続される。ヒンジ部材46aから46dおよびヒンジピン44aから44dのための実施形態は、図5ならびに6に示される。ヒンジピン44aは、ヒンジ部材46aおよび46bをヒンジ接続する。ヒンジピン44bは、ヒンジ部材46aおよび46cをヒンジ接続する。ヒンジピン44dは、ヒンジ部材46bおよび46dをヒンジ接続する。ヒンジ部材46cおよび46dは、軸受ピン44cを介して、ヒンジ接続され、順に、スロット38内で摺動する、部材34に接続される。
【0046】
図4Aは、完全に退縮されたポンプインストローク終了位置にある、ポンプアクチュエータ40を示す。管類18から流体を押し出すために、線形アクチュエータ22は、出力シャフト24を固定具36に向かって伸展させ、管類18の区分lを圧縮し、それによって、液体を患者80に向かって付勢させる。図4Bは、完全ポンプアウトストローク終了位置に近い中間位置にあるポンプアクチュエータ40を示す。ここでも同様に、ポンプアクチュエータ40は、ストロークあたりのポンピング効率を最大限にし、ポンピング精度を向上させるように、ポンプアウトストローク時、管類18を可能な限り平坦化しようとする(管類18の区分l内のストローク終了時ポンプアウト体積がゼロであることを仮定する)。ポンプアクチュエータ40が、管類18の区分lを平坦化可能な量が限られる場合、ポンプアウトストローク終了の間の面積S1が計算され、外挿体積(S1xl)がゼロの代わりに、ポンプアウトストローク終了体積として使用される。
【0047】
図2Aから2Cならびに図4Aおよび4Bでは、管類18の中心は、例証されるように、固定されたままである。すなわち、それぞれ、アクチュエータ20および40の部材34bならびに34は、付随出力シャフト24が移動すると、それぞれのスロット38bおよび38内を移動するため、中心は、出力シャフト24の上下の移動に伴って、上下に移動しない。管類18のポンピング部分は、図1に見られるように、管類の周囲の部分と実質的に同一線上にある。これは、精度に影響を及ぼし得る、曲げモーメントが、管類18上に付与されないため、有利である。
【0048】
アクチュエータ40によって移動される、管類のインサイクル(in−cycle)管類幾何学形状は、アクチュエータ20に対して上述と同様に、論理実装装置12を介して、モデル化および実装可能である。これによって、インサイクル流量は、一定として制御可能となる。
【0049】
次に、図5および6を参照すると、ヒンジ部材46aから46dをヒンジ接続するための一実施形態が、例証される。ヒンジピン44aから44dは、上から下に示される。対応するヒンジ部材対、すなわち、ヒンジ46bおよび46a、46aおよび46c、46cおよび46d、ならびに46dおよび46bが、対応して、上から下に示される。図5に示されるように、ヒンジ部材46aから46dはそれぞれ、一対の部材が、図6に見られるように、円形環54によって形成される整合孔にともに嵌着可能であるように、切り欠き52として、切り込みが入れられる。
【0050】
図6における円形環54は、46a、46c、46d、および46b順番において、ヒンジ部材に対して示される。しかしながら、図5から、ヒンジ部材46aから46dはそれぞれ、一対の円形環を含み、そのうちの一方は、ヒンジ部材の左下角に現れ、他方は、ヒンジ部材の右上角に現れることを理解されたい。すなわち、図5を見ると、ヒンジ部材46bは、実際には、1回目は、ヒンジ部材46aと組み合わせて、2回目は、ヒンジ部材46dと組み合わせて、2回現れる。図5における最上段または対の要素部材では、ヒンジ部材46bが、ヒンジ部材46aを伴って現れる場合、ヒンジ部材46bのための円形環54は、ヒンジ部材の右上角に現れる。ヒンジ部材46bのための第2の円形環54は、ヒンジ部材46bが、代って、図5における最終または最下対の要素内のヒンジ部材46dと連結される場合、ヒンジ部材46bの左下角に現れる。これらのヒンジ部材46aから46dはそれぞれ、部材のそれぞれが、ともにヒンジ接合され、完全に圧縮可能な(表面1および2が、相互に嵌合するように上方に屈曲可能であることを示す、図6参照)4面閉鎖形状を形成し、区分lから液体を押し出し得るように、円形環54の交互するパターンを含む。次いで、4面形状は、開放され、管類18を復元し、管類18のそのような区分l内に流体を吸引可能となる。
【0051】
図6から、ヒンジ環54における曲りは、表面1および2に対して、部材46aから46dの外側に設置され(部材が屈曲される矢印によって示されるように)、表面1および2を互に対して、ともに平坦にし、ポンプアウトストローク体積がゼロに限りなく近くなるようにすることを理解されたい。また、図5は、ヒンジピン44aから44dの端部が、軸受56aおよび56bに接続可能であって、順に、図4Aならびに4Bに見られるように、軸受搭載部42または機械本体36に固定されることを示す。軸受56aおよび56bは、図4Aならびに4Bに見られるように、ヒンジピン44bおよび44dが付随ヒンジ部材の当接円形環54から解放されるのを防止する、キャップ(図示せず)と置換される。
【0052】
図5は、テフロン(登録商標)あるいは別様にプラスチックまたは低摩擦材料ワッシャ58が、嵌合円形環54との間に挟入可能であることを例証する。例えば、部材46aから46dが、金属である場合、ワッシャ58は、金属/金属接触を防止し、摩擦および雑音を低減するのを支援する。さらに、図5に見られるように、切り欠き52の縁が、環54に対して擦過せず、同様に、摩擦および雑音を低減させるように、円形環54から離れるように、切り欠き52を伸展させることが想定される。同様に、ある実施形態におけるヒンジピン44aから44dは、低摩擦係数を伴う、平滑外観を有する、好適に強固な材料から成る。必要に応じて、ヒンジピン44aから44dは、潤滑剤によって、コーティングまたは含浸可能である。
【0053】
本明細書で説明される現在好ましい実施形態の種々の変更および修正は、当業者にとって明白となることを理解されたい。そのような変更および修正は、本主題の精神および範囲から逸脱することなく、かつその意図した利点を減少させることなく、行なうことができる。したがって、そのような変更および修正は、添付の請求項によって網羅されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力シャフト(24)を有するアクチュエータ(22)と、
該出力シャフト(24)とヒンジによってつながる複数の部材(30、30b、30c、30d)であって、該部材(30、30b、30c、30d)は、出力シャフト(24)作動距離xにおける該部材(30、30b、30c、30d)が該部材(30、30b、30c、30d)内に挿入された管類(18)と平坦接触面積を生成するように、互にヒンジによってつながり、該管類(18)の残りの非接触面積は、少なくとも実質的に円形形状である、複数の部材と、
該出力シャフト(24)作動距離xにおける該管類(18)の計算された断面積を使用して、該アクチュエータ(22)を制御し、所望の流量を得るように構成される論理実装装置(12)と
を備える、輸液ポンプ(10)。
【請求項2】
前記作動距離xにおける前記管類(18)の計算された断面積を使用するように構成されることは、予測される断面積の変化に基づいて、距離xの変化を変動させる運動プロファイルを使用して、前記所望の流量を得ることを含む、請求項1に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項3】
前記管類(18)の計算された断面積は、前記管類(18)の理論的水平中心線に対する前記出力シャフト(24)作動距離xにおける前記部材(30、30b、30c、30d)のうちの1つの角度θを把握することによって求められる、請求項1または2に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項4】
前記出力シャフト24作動距離xにおける前記角度θは、前記部材(30、30b、30c、30d)のそれぞれに共通である、請求項3に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項5】
前記管類(18)の計算された断面積は、前記部材(30、30b、30c、30d)のうちの少なくとも1つの長さを把握することによって求められる、請求項1から4のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項6】
前記管類(18)の計算された断面積は、前記管類(18)の公称非圧縮半径または直径を把握することによって求められる、請求項1から5のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項7】
前記管類(18)の計算された断面積は、前記管類(18)の断面厚の面積を除いている、請求項1から6のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項8】
前記所望の流量は、一定流量である、請求項1から7のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項9】
前記所望の流量は、所望の体積変化に基づき、該所望の体積変化は、前記管類(18)の所望の断面積の変化に前記部材(30、30b、30c、30d)の一定長lactuatorを乗じたものに基づく、請求項1から8のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項10】
出力シャフト(24)を有するアクチュエータ(22)と、
長さlactuatorを有するポンプアクチュエータ(20、40)であって、該ポンプアクチュエータ(20、40)は、出力シャフト(24)作動距離xにおける該ポンプアクチュエータ(20、40)が管類(18)と平坦接触面積を生成するように、該出力シャフト(24)によって該管類(18)と接触するように移動され、該管類(18)の残りの非接触面積は、少なくとも実質的に円形形状である、ポンプアクチュエータ(20、40)と、
少なくとも2つの関係を使用して、同一数の変数の値を求め、該出力シャフト(24)作動距離xにおける該管類(18)の断面積を計算するように構成される、論理実装装置(12)と
を備える、輸液ポンプ(10)。
【請求項11】
前記論理実装装置(12)は、出力シャフト(24)作動距離xにおける前記管類(18)の計算された断面積を使用して、前記アクチュエータ(22)を制御し、所望の流量を得るようにさらに構成される、請求項10に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項12】
前記関係のうちの1つは、前記ポンプアクチュエータ(20、40)の少なくとも1つの部材(30a、30b、30c、30d、46a、46b、46c、46d)の一定長Lに基づく、請求項10または11に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項13】
前記関係のうちの1つは、前記管類(18)の既知の非圧縮半径に基づく、請求項10から12のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項14】
出力シャフト(24)を有する、アクチュエータ(22)と、
該出力シャフト(24)とヒンジによってつながる第1および第2の部材(30a、30b、46a、46b)と、
該第1の部材(30a、46a)とヒンジによってつながる第3の部材(30c、46c)と、
該第2の部材(30b、46b)とヒンジによってつながる第4の部材(30d、46d)と
を備え、該第3および第4の部材(30c、30d、46c、46d)は、該アクチュエータ(22)が第1の方向に作動されると、該部材(30a、30b、30c、30d、46a、46b、46c、46d)を通って延在する管区分(18)は圧縮され、該区分(18)から流体を排出し、該アクチュエータ(22)が第2の方向に作動されると、該管区分(18)は復元され、該区分(18)内に流体を引き込むように機械的に保持される、輸液ポンプ(10)。
【請求項15】
前記アクチュエータ(22)は、前記第1の方向に伸展され、前記第2の方向に退縮される、請求項14に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項16】
前記第1の部材(30a)は、摺動部材(34a)を介して前記第3の部材(30c)とヒンジによってつながり、該摺動部材(34a)は、拘束装置(36)内に摺動可能に保持される、請求項14または15に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項17】
前記第2の部材(30b)は、摺動部材(34c)を介して、前記第4の部材(30d)とヒンジによってつながり、該摺動部材(34c)は、拘束装置(36)内に摺動可能に保持される、請求項14から16のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項18】
前記第3の部材(30c、46c)は、前記第4の部材(30d、46d)とヒンジによってつながっている、請求項14から17のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項19】
前記第3の部材(30c、46c)は、摺動部材(34b、34)を介して前記第4の部材(30d、46d)とヒンジによってつながり、該摺動部材(34b、34)は、拘束装置(36)内に摺動可能に保持される、請求項18に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項20】
前記部材(30a、30b、30c、30d、46a、46b、46c、46d)は、奥行を有し、該奥行は、前記区分(18)の長さを少なくとも実質的に画定する、請求項14から19のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項21】
(i)前記第3の部材(46c)は、前記第1の部材(46a)に直接ヒンジ接合される、(ii)前記第4の部材(46d)は、前記第2の部材(46b)に直接ヒンジ接合される、および(iii)該第3の部材(46c)は、該第4の部材(46d)に直接ヒンジ接合される、のうちの少なくとも1つである、請求項14、15、18、19、または20のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。
【請求項22】
前記第3の部材(46c)は、拘束装置(36)に固定された場所において、前記第4の部材(46d)に直接ヒンジ接合される、請求項14、15、18、19、20、または21のいずれか一項に記載の輸液ポンプ(10)。

【図1】
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【図2A−2C】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−520139(P2012−520139A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−554190(P2011−554190)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/026945
【国際公開番号】WO2010/120416
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】