説明

同方向に回転して相互に接触する立体を構築する方法

本発明は、平行に配置された回転軸の周りを同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに常に接触している、立体を生成するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行に配置された軸の周りを同じ速度で同胞に回転しながら、少なくとも一点で常に互いに接触する、立体を構築する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に図示されるように、2つの平行な軸上に互いに隣に配置された2つの円を考慮せよ。回転の間、それらが2つの円の回転中心の間にある一点で互いに常に接触するように、同方向回転の間、2つの円が互いに対して擦れ合うことが、一般に知られている。
【0003】
その上、円に加えて、同方向回転の間、一点で互いに常に接触する更なる幾何学的図形があることが、知られている。一例が図2に示されている。これらの図形は、それらが同一速度で同方向に回転しているときに、一点で互いに常に接触している。
【0004】
図1、2に示される二次元の幾何学的図形は、3次元中でも様々な方法で維持できる。単純な可能性は、同方向の回転の間、回転軸に対して平行に走る回転中心の間の直線に沿って互いに対して擦れ合う、円板状又は棒状の立体を生じさせるように、例えば、回転軸の方向で図形を直線状に維持することである。
【0005】
更なる可能性は、同方向回転の間、立体同士の間の曲線に沿って互いに接触するネジ状立体を生じさせるように、例えば、ネジ状のやり方で回転軸に沿って幾何学的図形を維持することである。
【0006】
平行に配置された軸の周りを同一回転速度で同方向に回転するときに少なくとも一点で互いに常に接触するような立体は、押出技術において特に重要であり、そこではそれらの立体は、例えば粘着性の丸剤塊を加工するための又は混合する目的のための、同方向に回転するネジ型押出機として用いられている。そのような同期の2つのシャフト及び多数のシャフトの押出機は、特許文献及び専門文献から当業者にとって明らかである。次の文献[1]がここに一例として記載されている。K. Kohlgruber: “Der gleichlaufige Doppelschneckenextruder”, [“The synchronous double screw extruder”], Hanser Verlag, 2007. ネジ型押出機では、それにより隣り合うネジが同方向に回転するときに一対で互いに対して擦れ合うという特性は、互いを擦り落とすと共に、それゆえに互いを洗浄するという利点を有している。
【0007】
選択された立体、平行に配置された軸の周りを同一速度で同方向に回転するときに、少なくとも互いに常に接触する立体に対して、それらの構築のための規則がある。
【0008】
このように、例えば、ネジ型押出機(例えば[1]の96−98頁を参照せよ)のための文献から、本願の図2におけるような断面外形を有する「押出機」型のネジ要素を、1つの円の複数の円弧から組み立てることができることが、分かる。
【0009】
しかしながら、平行に配置された2つの軸の周りを同方向に回転する2つの立体が少なくとも一点で常に互いに接触するように、一般にどのような基準が満たされねばならないかが、よく知られている。
【0010】
2つの接触する立体のそれらの固定された軸の周りでの同方向回転が、1つの立体の、そのとき静止している他の立体の周りの「回転なしの並進」に運動学的に等価であることは、知られている(例えば、[2]を参照せよ:Booy “Geometry of fully wiped twin-screw equipment”, Polymer Engineering and Science 18 (1978) 12, pages 973 - 984)。この特別な特徴は、同方向回転の間に、一点で互いに常に接触する幾何学的図形を段階的に生成するために用いることができる。考察において、第1図形(「生成された」図形)は静止しており、第2図形(「生成している」図形)は、円の円弧上の並進運動において第1図形の周りを移動する。その後、第2図形の外形の部分が規定され、それによって第1図形上に生成される外形を調査することが可能である。生成された図形は、生成している図形によって、いわば「切り取られている」。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、規定される第2図形のその部分がそれ自体どのようにして生成されるのかについての一般的な方法は、知られていない。[2]において、外形セグメントがどのように出発点になり得るか、及びそこから残りの外形が生成される外形セグメントがどのように生成されるかについて、1つの可能なやり方が説明されている。しかし、このやり方は、数学的な用語において非常に複雑であり、とりわけ、概して有効ではない。すなわち、[2]で特定される数学関数によって表現される外形のみが、生成されうる。
【0012】
このため、従来技術に由来する設定された目的は、構築された立体を用いる一般的な方法を提供することである。この立体は、平行に配置された2つの軸の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で常に互いに接触する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
驚くべきことに、基本原理が見いだされており、2つの立体はその基本原理に基づいており、2つの立体が平行に配置された軸の周りを互いに同方向で回転するときに、2つの立体は少なくとも一点で互いに接触する。
【0014】
これらの基本原理から由来すると、このような立体を構築するための一般的な方法が導き出される。
【0015】
このため、本発明の主題は、立体を構築するための独立請求項1に係る方法であり、この立体は、平行に配置された軸の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに接触する。好ましい実施形態は、従属請求項の中に見いだされる。
【0016】
本発明に係る方法は、2以上の立体に適用できる。これらの立体は、距離aだけ離れて一対で走る平行な軸上に、互いに隣に配置される。この方法は、便宜的に、2つの立体K1及びK2に対して表現されており、これらの立体はそれぞれの軸の周りを同一回転速度で回転する。2以上の立体の配置に関して、立体K1及びK2は、隣接する回転軸上で常に交互に配置される。
【0017】
立体K1及びK2も、単純化のために対応する立体としてここに示されている。
【0018】
回転速度は、単位時間(ヘルツ単位)当たりの回転軸周りでの立体の回転数である。
【0019】
対応する立体K1及びK2を構築するために、これらの立体の断面外形がまず生成される。断面外形は、立体K1及びK2を、回転軸A1及びA2に対して垂直に走る平面E内で切断することによって、得られる。
【0020】
驚くべきことに、1つの立体の断面外形を規定でき、他の対応する立体の断面外形を、単純な方法で規定されたこの外形から導き出すことができる。この場合、規定される外形は、満たすのが容易な少数の基準のみを満たさなければならない。対応する立体の外形は、図的に又は数学的に単純な方法で導き出される。このことは、非常に多くの異なった対応する立体を構築することを可能にする。更に、結果として、初めて、どのような立体をも実質的に規定し、それに対応する立体を、単純な方法で規定された立体から導き出すことが可能である。本発明に係る方法は、1つの円の複数の円弧によって表現される断面外形に限定されない(Erdmenger型のネジ要素の場合、[1]の96−98頁を参照せよ)。また、本発明に係る方法は、断面外形の画定のために、[2]で表現される数学関数に限定されない。
【0021】
規定される断面外形が満たさなければならない基準を指定するために、規定される断面外形は、便宜的に数学的曲線として表現される。
【0022】
(数学的)曲線は、曲率を有する一次元物体である。この文脈において、一次元は、曲線上の一方向(又は反対方向)においてのみ移動できることを意味する。今回の場合、曲線は、回転軸A1及びA2に対して垂直に走る二次元平面E内にある。
【0023】
また、回転軸A1及びA2と平面Eとの交点S1及びS2は、それぞれの軸の回転中心として指定されている。回転中心S1及びS2の相互の距離は、aに等しい。
【0024】
曲線の曲率は、単位長さ当たりでの方向の変化を意味すると理解されている。直線の曲率はどこでも0に等しい、というのはその方向が変化しないからである。半径rを有する円は、どこでも同一の曲率(正確には、1/r)を有している、というのはその方向がどこでも同程度に変化するからである。他の全ての曲線に関しては、曲率は通常、曲線上の点で変化する。
【0025】
このため、点Pにおける曲線の曲率は、曲線が点Pの直ぐ近くにおける直線からどれくらい逸脱しているかを、示している。
【0026】
曲率の逆数は、曲率半径と呼ばれている。これは、接触点の近くで最良の近似を構成する円(曲率円)の半径である(数学、特に幾何学の教科書を参照せよ)。
【0027】
当業者に知られているように、曲線は、媒介変数表示によって媒介変数sの関数として定義される。
【数1】

【0028】
この場合、x(s)及びy(s)は、二次元平面E内の曲線p(s)の点の座標である。
【0029】
1つの立体K1の断面外形を表現する曲線は、対応する立体K2の断面外形が曲線から生成されるように、次の条件を満たさなければならない。
・曲線は閉じていなければならない。
・曲線は連続的でなければならない。
・曲線は凸状でなければならない。
・曲線は常にセグメント毎に微分可能でなければならない。
・曲線p(Pベクトル)は、距離aより小さい又は距離aに等しい曲率半径ρを、どの点においても有していなければならない。
【0030】
凸状閉曲線は、次の特性を有することが知られている。曲線上のどの2つの点P1及びP2も考慮される。これらの点P1及びP2が直線によって接続されている場合、この直線は、曲線の点P1及びP2を通るが、曲線上で点P1及びP2がどこにあるか関係なく、曲線上の別の点を更に通ることなく、導かれる。
【0031】
それは、曲線がどの点においても正の曲率を有している凸曲線に、同様に適用する。曲線は、1以上の屈折(kink)を有していても良い。1以上の屈折が存在する場合、曲線は、屈折の間のセグメントにおいて常に微分可能である(=セグメント毎に常に微分可能である)。屈折が存在しないならば、曲線は常に完全に微分可能である。数学的に屈折を表現するための1つの可能性が、以下で更に与えられている。
【0032】
満たすのが容易な上述した少数の基準が満たされるならば、対応する立体K2の断面外形を表現する曲線q(qベクトル)は、曲線pから導き出される。
【0033】
また、いくつかのベクトルが、この目的のために導入されてもよい(例えば、“HUTTE, das Ingenieurwissen”, [“HUTTE, Engineering”], 32nd edition, ISBN 3-540-20325-7, 2004, A 59 頁ff [3]を参照せよ)。用いられている表記は、標準的な数学標記に対応している。:ベクトルは、文字の上の矢によって特徴付けられている。表現の上のドットは、それぞれの場合において、ここでは媒介変数に関係する由来である。アマウント線(amount line)は、ベクトルの量、すなわちそれ自体とのスカラー積の平方根、次式を示している。十字記号は、平行六面体の体積(parallelepiped product)を示している。
【数2】

【0034】
その上、単純化のために、曲線が常に完全に微分可能であること、すなわち屈折を有しないことが、まず第一に仮定される。この場合、以下に列挙される関係は、断面外形の全ての点に無制限に適用する。1以上の屈折を有する断面外形の場合において、次の関係は、屈折間の常に異なるセグメントに適用する。
【0035】
t(p)を、一連の、長さ1の規格化された接線ベクトルとする。
【数3】

【0036】
曲線pのどの点でも、それぞれの点で曲線pに対して接線方向に走る規格化された接線ベクトルが存在する。
【0037】
n(p)を、一連の、長さ1の規格化された接線ベクトルとする。このベクトルは、それぞれの場合に、曲線pのそれぞれの点に属する曲率円の中心の方向を指している。
【数4】

【0038】
曲線pのどの点でも、それぞれの点で曲線pへの接線に対して垂直である、規格化された法線ベクトルが存在する。この法線ベクトルは、曲線pの点のためのそれぞれの曲率に接近させる円(曲率円)の中心の方向を指している。曲線の点に属する半径の円は、それぞれの点で曲線と同じ半径(同じ曲率)を有している。
【0039】
それから、ρは、sを用いた曲率半径である。
【数5】

【数6】

【0040】
a(aベクトル)を、長さaのベクトルにし、そのベクトルの方向は、交点S1から交点S2へと導く。
【0041】
対応する立体K2の断面外形を表現する曲線qは、曲線pから得られる。曲線qは、次の関係を用いて、立体K1に規定される断面外形を表現している。
【数7】

【0042】
図3は、曲線上の点を用いた、本発明に係る方法の実行を図式的に示している。回転軸の交点S1及びS2は、小さな円として示されている。それらは相互の距離aを有している。ベクトルaは、S1からS2への距離a及び点を含んでいる。曲線pのあらゆる点(detail)は、交点S1及びS2の上方に示されている。曲線上の点が小さな円として取り出され、識別されている。対応する曲線q上の点は、曲線p上のこの点から生成できる。法線t(p)が曲線p上の点で曲線に近づき、この法線に対する規格化された法線ベクトルn(p)が形成され且つ因子aによって延長され、最終的にベクトルaがこのベクトルa・n(p)に加えられることにより、対応する曲線q上の点が得られる。
【0043】
曲線pは、単一の数学関数によって連続的に表現できる。曲線pは同様に様々な数学関数によってセグメント毎に表現できる。
【0044】
曲線pは、常にセグメント毎に微分可能でなければならない。このため、セグメント毎に定義された曲線pのセグメントの境界(limit)では、個々のセグメントは、常に微分可能に一方を他方と合流してはならない。
【0045】
2つの曲線セグメントが屈折点で一方が他方に接合するならば、接線ベクトル及び法線ベクトルは屈折点のために定義されない。したがって、立体K1の外形の屈折点のために、対応する立体K2の曲線qの対応する対応するセグメントは、関係(1)から直接には得られない。
【0046】
しかし、驚くべきことに、立体K2の断面外形における円の円弧は、立体K1の断面外形における個々の屈折に対応している。
【0047】
円の円弧の大きさは、その中心角の及びその半径の表示によって与えられている。円の円弧の中心角は、円の円弧として以下で簡単に示されている。円の円弧の位置は、その中心の位置及び2つの端点の位置によって与えられている。
【0048】
立体K1の断面外形における屈折に対応する、立体K2の断面外形における円の円弧は、常に、半径、軸方向距離aに対応する大きさである。更に、屈折に対応する円の円弧は、常に、曲線セグメントへの接線が屈折点で互いに出会うところの角度に対応する角度を有している。
【0049】
したがって、反対に、曲線qの外形セグメントが半径aを有する円の円弧であるときに、曲線qの対応する外形セグメントが「屈折」であることが当てはまる。
【0050】
その程度まで、0に等しい半径を有する円の円弧によって、屈折を表現することが有利である。屈折での、第1曲線セグメントから第2曲線セグメントへの移行は、半径0を有する円の円弧の角度を通る回転によって発生する。半径0を有する円の円弧の中心での第1曲線セグメントへの法線は、同様に円の円弧の角度に対応する角度で円の円弧の中心での第2曲線セグメントへの法線に交わる。円の円弧を考慮すると、すべての隣接する曲線セグメント(第1曲線セグメント→半径0を有する円の円弧→第2曲線セグメント)は、一方を他方に接線方向で合流する。半径0を有する円の円弧は、便宜的に円の円弧と同じ方法で、epsに等しい半径に扱われる。epsは、0に向かう大変小さいな正の実数である(eps<<1, eps→1)。同一の角度を有し且つ同一の半径を有する円の円弧=軸方向距離は、対応する断面外形に発生する。
【0051】
図7は、表現された状況を示している。図7は、立体K1の断面外形の部分及び結果として得られる立体K2の断面外形の部分を示している。示される立体K1の断面外形のこの部分は、曲線セグメントKA1及びKA2からなっている。これらの曲線セグメントは、(小さい円で表現される)屈折点KPで互いに出会っており、すなわち、立体K1の断面外形が屈折を有している。上述したように、屈折は好ましくは、その円の半径が大きさゼロである円の円弧として表現される。円の円弧の角度は、曲線セグメントKA1に対する法線TA1及び曲線セグメントKA2に対する法線TA2が、屈折点KPで一方が他方に隣接するところの角度に等しい。
【0052】
立体K1に対応する立体K2の断面外形において、曲線セグメントKA1及びKA2に属するセグメントKA1’及びKA2’は、関係(1):q=p+a・n(p)+aから得られる。ここで、個々の場合において、曲線セグメントKA1及びKA2は、曲線pのための関係(1)に挿入されなければならない。この結果、曲線セグメントKA1’及びKA2’が曲線qに帰着する。図7で破線で示される結果として得られる曲線セグメントKA1’及びKA2’の間に、隙間が生じている。
【0053】
対応する立体K2の断面外形において、半径r=a(a=回転中心S1及びS2の間の軸方向距離)を有し且つ角度Wを有する円の円弧は、立体K1の断面外形における屈折から生じる。この円の円弧は、曲線セグメントKA1’及びKA2’の間の隙間を閉じている。円の円弧の中心は、立体K2の方向で点S1及びS2の間の接続線に平行な距離aにわたる屈折点を置き換えることによって得られる。これは、ベクトルaによる屈折点の置換に相当する。結果として得られる円の円弧の端点は、曲線セグメントKA1’及びKA2’のセグメント境界に隣接している。したがって、結果として得られる円の円弧の大きさ及び位置の双方は、半径ゼロを有する円の円弧として屈折点を表現する媒介変数から明白に得られる。
【0054】
したがって、本発明に係る方法は、次のように公式化できる。
【0055】
本発明の主題は、互いに距離aで平行に配置された2つの回転軸A1及びA2の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに常に接触している、2つの立体K1及びK2を生成するための方法において、
前記立体K1の断面外形は、一定の、セグメント毎に常に微分可能な、凸状閉曲線pによって、前記回転軸に対して垂直な平面E内に形成されており、前記立体K2の断面外形は、関係(1)にしたがって前記曲線pから形成されており、
【数8】

前記曲線pは、どの点においても、前記距離aより小さい又は等しい曲率半径ρを有しており、
常に微分可能なセグメント内で前記曲線pのどの点に対しても、それぞれの点において前記曲線pへの接線に対して垂直であり且つ前記曲線pのそれぞれの点に属する曲率円の中心の方向を向く、長さ1の規格化された法線ベクトルn(p)が存在しており、
aは、前記回転軸A1と前記平面Eとの交点S1から前記回転軸A2と前記平面Eとの交点S2への方向を導くベクトルであり、前記長さaを有しており、
前記立体K1の前記断面外形における屈折の場合に、前記立体K2の前記断面外形が円の円弧を有しており、前記円弧の半径は軸方向距離aに対応しており、前記円弧の角度は、前記曲線pの曲線セグメントへの法線が屈折点で一方が他方に隣接するところのその角度に対応している、ことを特徴としている。
【0056】
前記交点S1は、前記閉曲線pの内側又はその外側に位置しても良い。前記交点S1は、好ましくは前記閉曲線pの内側に位置する。
【0057】
前記閉曲線pは、鏡面対称、点対称、又は回転対称を有していても良い。前記閉曲線pが鏡面対称を有する限り、前記交点S1は好ましくは対称軸上にある。前記閉曲線pが1以上の鏡面対称を有する限り、前記交点S1は好ましくは前記曲線pの少なくとも2つの対称軸の交点に位置している。前記閉曲線pが点対称を有する限り、前記交点S1は好ましくは対称点上にある。前記閉曲線pが回転対称を有する限り、前記交点S1は好ましくは前記外形の前記回転中心上にある。
【0058】
前記交点S1が前記曲線pの内側又は前記曲線p上に位置する場合、前記曲線pのすべての点は、最大距離a及び前記交点S1から0までの最小距離を有している。
【0059】
前記曲線pは、例えば、単一の数学関数によって連続的に表現できる。当業者に知られている関数、円関数又は楕円関数、放物線関数又は双曲線関数のような関数が、例として述べられてもよい。また、次の形態で関数を表現することも可能である。
【数9】

【0060】
その結果として、ネジ要素の設計において、半径r0を有するハウジングと回転しているネジ要素との間に、関数f(s)の形態によって決定される、自由に選択可能な配置の隙間が得られる。例えば、f(s)は、sの1次関数又は2次関数、双曲線関数又は指数関数であってもよい。
【0061】
その上、関数の値が検査点(check points)によって決定されており、関数は、例えばB-spline関数、Bezier関数、有理Bezier関数、及び非一様有理B-splines (NURBS)が挙げられる。Bezier関数、有理Bezier関数、及びNURBSは、それらがCADシステム(CAD=コンピュータ支援設計)を用いた構築においてしばしば用いられるため、好ましく、とりわけ、検査点の置換によって幾何学的に明りょうな方法におけるどのような形態をも定義するのに役立つ。
【0062】
Bezier関数が例としてここに与えられている。Bezier関数は、次の形態を有することが知られている。
【数10】

【0063】
piは、検査点の座標であり、次式はBernstein多項式である。
【数11】

【0064】
度数nの有理Bezier関数は、例えばM. S. Floater “Derivatives of rational Bezier curves”, Comp. Aid. Geom. Design 9, 1992, 161-174 [4]の中で説明されているが、次の形態を有することが知られている。
【数12】

【0065】
piは、関数の検査点の座標であり、wiはそれらの重み付けを示している。
【0066】
2次及び3次の(すなわちN=2及びN=3の場合)Bezier関数、及び3次の有理Bezier関数が特に好ましい。
【0067】
前記方法を実施するために必要な導出は、一般的に既知の公式を用いて当業者によって得られる。例えば、有理Bezier関数のための[4]において、様々な方法が示されている。また、導出の計算のためのコンピュータ代数システムの使用は、有利である。もう1つの可能性は、例えば微分法で既知の数値データからの導出を近似することである。このような方法が当業者に知られており、例えば、Press, Teukolsky, Vetterling, Flannery: “Numerical Recipes in FORTRAN”, 2nd edition, ISBN 0 521 43064 X, page 180 ff [5]に示されている。
【0068】
同様に、曲線pは、様々な数学関数によって、セグメント毎に表現できる。セグメントの関数は、好ましくは、前段落で述べた関数に対応している。
【0069】
数学関数によるセグメントの表現の特別な場合は、円の円弧による表現である。曲線pの部分又は全体を表現することができ、このため円の円弧による立体K1の断面外形の部分又は全体を表現できる。関係q=p+a・n(p)+aは、この場合、曲線pを示しており、その結果として立体K1に対応する立体K2の断面外形も円の円弧からできている。
【0070】
外形が本発明に係る方法によってセグメント毎に生成されるならば、立体K1及びK2の対応する外形セグメントもまた、セグメントからセグメントに変化しても良い。この場合、pnのセグメントが規定され且つ対応するqnのセグメントが決定された後に、曲線セグメントpn+1が規定される。曲線セグメントpn+1は、qnに接線方向で合流し、関係(1)にしたがって、交換されたS1及びS2(すなわち、-aによるaの置換)を伴って、前の曲線セグメントpnに接線方向で合流する曲線セグメントqn+1を与える。
【0071】
本発明に係る方法は、驚くべきことに、紙上で角度定規及びコンパスを用いて実施することができる。
【0072】
このため、原則として、単純に手にとって1つの立体の断面外形を生成し、図式的に規定される外形から対応する立体の断面外形を図式的に導き出すことさえ、可能である。
【0073】
この目的のため、便宜的に、まず回転中心S1及びS2が1つの平面内に描かれる。回転中心間の距離はaに等しい。立体K1の断面外形は、点S1及びS2の平面内に十分に又は完全に描かれる。この場合、上に挙げた基準は、立体K1の外形を生成するのに適用する。
【0074】
対応する立体K2の断面外形の個々の点は、規定された立体K1の断面外形の個々の点から導き出される。
【0075】
対応する立体の断面外形は、立体を生成するために第3次元内で様々な方法で継続できる。この立体は、互いに平行に配置された軸の周りを同一回転速度で同方向に回転するときに、少なくとも一点で互いに常に接触する。本発明に係る方法が好ましくはネジ要素を生成するために使用されるので、このことは、例えば、ネジ型押出機のためのネジ要素を用いて、説明されても良い。
【0076】
しかしながら、本発明に係る方法は、ネジ要素及びコアシャフトからのネジの現在通例の分離型(modular type)の構築からのネジ要素に制限されず、一体型(solid type)のネジの構築にも適用できる。このため、用語「ネジ要素」は、一体型の構築のネジをも意味すると理解されねばならない。
【0077】
ネジ要素は、例えば、運搬、混練、又は混合要素として、設計されても良い。
【0078】
運搬要素は、軸方向で螺旋状に連続的に回転することによってネジ外形が継続するという点で、識別される(例えば、[1]の227−248頁を参照せよ)。この場合、運搬要素は、右巻き(right-handed)又は左巻き(left-handed)である。運搬要素のピッチは、好ましくは、軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。ピッチは、ネジ外形の完全回転に必要な軸方向長さを意味するものとして理解されており、運搬要素の軸方向長さは、好ましくは軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。方向、ピッチ、及び軸方向長さは、(立体に対応する)隣接するネジ要素において同一である。
【0079】
混練要素は、混練円板の形態で軸方向に段階的にネジ外形が継続するという点で、識別される(例えば、[1]の227−248頁を参照せよ)。混練円板の配置は、右巻き、左巻き、又は中立である。混練円板の軸方向長さは、好ましくは、軸方向距離の0.05倍から10倍の範囲内にある。2つの隣接する混練円板の間の軸方向距離は、軸方向距離の0.002倍から0.1倍の範囲内にある。混練円板の方向及び軸方向長さは、(立体に対応する)隣接するネジ要素において同一である。
【0080】
混合要素は、運搬要素がネジの尾根において送り穴(perforations)を用いて設計されているという点で、形成されている(例えば、[1]の227−248頁を参照せよ)。混合要素は、右巻き又は左巻きである。それらのピッチは、好ましくは、軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。要素の軸方向長さは、好ましくは、軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。送り穴は、好ましくは、u-形又はv-形の溝の形態であり、好ましくは逆運搬又は軸方向で平行なやり方で配置される。方向、ピッチ、及び軸方向長さは、(立体に対応する)隣接するネジ要素において同一である。
【0081】
様々なネジ要素間での遷移を可能とするために、くさび(shim)がしばしばスペーサスリーブとして用いられる。特別な場合に、よく知られているような遷移要素が用いられている。この遷移要素は、異なる数の出発点(start)を有する2つのネジ外形の間で連続的な遷移を許容する。自浄式の一対のネジ外形が遷移において各々の位置に存在している。遷移要素は、右巻き又は左巻きである。それらのピッチは、好ましくは、軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。それらの軸方向長さは、好ましくは、軸方向距離の0.1倍から10倍の範囲内にある。方向、ピッチ、及び軸方向長さは、(立体に対応する)隣接するネジ要素において同一である。
【0082】
本発明は、最初から対応する立体の外形を生成することを可能にする。先行技術とは対照的に、本発明に係る方法は、既存の外形から開始しないが、その代わりに単純な規則を守ることによって、段階的にどのような外形をも生成することができる。本発明に係る方法は、一般的に有効であり、すなわち特別な型(例えばErdmenger型のネジ要素)の立体に制限されない。
【0083】
既に述べたように、本発明に係る方法は、単に角度定規及びコンパスを用いて紙上で実行することが可能である。コンピュータシステム上で本発明に係る方法を実行することは有利である、というのは外形の座標及び次元がコンピュータによって更に処理することが可能な形態だからである。
【0084】
このため、本発明の主題は、コンピュータ上の発明に係る方法を実行するためのコンピュータシステムでもある。
【0085】
コンピュータシステムは、好ましくは、ユーザーが単純な方法で、例えばマウス及び/又はキーボードのような入力装置を介して、外形を生成するための自由に選択可能な変数を入力することを可能にする、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を有している。コンピュータシステムは、特に好ましくは、検査点の補助によって、外形の輪郭を示す可能性を有している。必要に応じて、関数の場合に重み付け、重み付けの値は検査点によって定義され、関数、関数の値は検査点によって定義される。関数は例えば、B-spline関数、Bezier関数、有理Bezier関数、及び非一様有理B-splines (NURBS)のようなものである。このことは、図式的な数字(座標)の形態において、又は図式的且つ数値的な入力の組合せによって、発生する。その上、コンピュータシステムは、好ましくは、図式的な出力を有している。その出力を用いて、計算された外形は、図示的な出力装置上に表示できる。その出力装置は、例えば、ビデオ画面又はプリンターのようなものである。コンピュータシステムは、好ましくは、計算された外形を書き出す(export)可能性を有している。すなわち、保存可能なデータ記録の形態で、このデータ記録は計算された立体の幾何次元を備えており、書き出しは、更なる意図された利用のためにデータ記録媒体上にそれらを記憶させるか、又は接続している装置にそれらを転送する。コンピュータシステムは、好ましくは、断面外形から生成される断面外形及び立体の双方を計算できるように、且つ現実の立体を製造するために、そのような立体の製造のための機械によって用いられる形式で、計算された外形を出力できるように、構成されている。そのような形式は、当業者には知られている。
【0086】
第3次元の外形が、述べたような方法で生成された後、例えばフライス盤、旋盤、紡績機を用いて、立体が生成される。立体が押出機ネジである場合、この型の立体を生成するための好ましい材料は、鉄鋼、特に窒化鋼、クロム鋼、工具鋼、高級鋼、金属複合材料である。金属複合材料は、粉末冶金によって製造され、鉄、ニッケル又はコバルト、及び例えば酸化ジルコニウム又は炭化ケイ素のようなエンジニアリング・セラミックスに基づいている。
【0087】
2重ネジ押出機又は多重シャフト押出機のためのネジ要素は、通常、ハウジング内に収納される。この場合、ネジ要素の回転の結果として、隣り合うネジ要素が一対で擦れ合うだけでなく、ハウジングの内壁がネジ要素の回転のため洗浄されるように、ネジ要素及びハウジングが設計されている。
【0088】
例えば、刊行物[1]の27−30頁に述べられているように、ネジ要素及びハウジングからなる配置は、実際、常に遊びとして知られるものを有している。当業者に知られているように、ネジとハウジングとの間、ネジとネジとの間の遊びは、異なっていても良いし、同一であっても良い。ネジとハウジングとの間の遊びはδと呼ばれており、ネジとネジとの間の遊びはsと呼ばれている。また、遊びは、一定であっても、又は示された制限内で可変であっても良い。また、遊びの中でネジ外形を移動させることも可能である。
【0089】
このため、存在する遊びのために、実際に用いられるネジ要素は厳密には、特性を有していない。それによって、ネジ要素は、平行に配置された軸の周りを同一回転速度で同方向に回転している間に、少なくとも一点で互いに対して接触する。
【0090】
しかしながら、実際、ネジ要素を生成する開始点は、通常、厳密に擦れ合う輪郭(外形)であり、次に遊びが導入される。このため、本発明によれば、まず、平行に配置された軸の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに接触する立体(ネジ要素)が、好ましくは仮想的に生成される。これらの好ましい仮想の幾何学から始めると、実際に用いられるネジ要素が「急停止する(seizing)」のを防止する遊びが提供される。
【0091】
当業者は、規定された厳密に擦れ合うネジ外形から、遊びを有するネジ外形を導き出すための方法を知っている。この目的のための既知の方法は、例えば、[1]の28頁ffに記載されている、軸方向距離増大、縦断面等距離、且つ空間的広がり(spitial)等距離の、可能性である。軸方向距離増大では、ネジ外形の寸法がより小さく構築され、ネジ間の遊びの量だけ離される。縦断面等距離方法において、(それぞれの要素の回転軸に平行な)縦断面外形曲線は、回転軸に向かう方向で内側に外形曲線に対して垂直なネジ/ネジ遊びに半分だけ置き換えられる。空間的広がり等距離方法では、ネジ要素がそれらを洗浄する第3次元曲線から始まると、ネジ要素は、厳密に擦れ合う外形の表面に対して垂直な方向でネジとネジとの間の遊びを半減させる。
【0092】
また、一対でハウジングが擦れ合い且つ擦れ合うことを維持しながらの、ハウジング内におけるネジ要素の偏心位置決めは、押出機技術の当業者に知られている(例えば、[1]の108、246、及び249頁を参照せよ)。
【0093】
したがって、ハウジング、遊び、及び/又は偏心位置決めの使用は、対応する立体に適用できる。この立体は、平行に配置された2つの軸の周りを同方向に回転するときに、少なくとも一点で互いに常に接触するような方法で、互いを擦る。
【0094】
このため、本発明の更なる主題は、ネジ要素を生成する方法である。ネジ要素を生成する本発明に係る方法は、第1工程で、距離aで互いに対して平行に配置された回転軸の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに接触する、立体の断面外形が、上述した方法によって生成される、ことを特徴としている。第2工程では、例えば、軸方向距離増大、縦断面等距離、及び/又は空間的広がり等距離の方法にしたがって、遊びが導入される。
【0095】
ネジ要素間の遊びは、好ましくは、軸方向距離の0.002倍から0.1倍の範囲内に位置しており、ネジとハウジングとの間の遊びは、好ましくは、軸方向距離の0.002倍から0.1倍の範囲内に位置している。
【発明を実施するための形態】
【0096】
本発明は、以下で実施例を用いてより詳細に説明されており、これらによって制限されることはない。
【0097】
次の実施例において、単位は用いられていないが、代わりに無次元の変数(数字)だけが長さのために用いられている。技術的な実施において、これらの数は、どのような所望の大きさにおける技術的な実施形態にも移すことができる。
【実施例1】
【0098】
媒介変数表示によって楕円外形を与える。
【数13】

【0099】
軸方向距離を48にし、楕円外形の回転中心を座標原点にし、第2外形の回転中心を次の座標にする。
【数14】

【0100】
曲線の半径は、次式である。
【数15】

【0101】
曲線半径の最大値は約44.26に等しく、すなわち軸方向距離よりも小さい。このため、外形は許容できる。
【0102】
次に、法線ベクトルは、次式である。
【数16】

【0103】
次に、生成されたネジ外形の輪郭は、次式である。
【数17】

【0104】
図4は2つの輪郭、左側の生成している楕円及び右側の生成された輪郭を示している。
【実施例2】
【0105】
生成しているネジ輪郭pのセグメントを、検査点を用いて3次Bezier曲線によって示す。
【数18】

【0106】
軸方向距離を10にし、生成している外形の回転中心を座標原点にし、生成された外形の回転中心を次の座標にする。
【数19】

【0107】
曲線は、次の媒介変数表示を有している。
【数20】

【0108】
曲率半径は最大約3.87であり、ここでt=0.445である。これは、軸方向距離10よりも小さい。このため、この曲線は許容できる。
【0109】
図5は、本発明に係る曲線を示している。円で示される点S1及びS2は、対応する立体の断面外形の回転中心である。同様に、検査点P0からP4が円で図示されている。更に、図面は、それに対応する輪郭p及び輪郭qを示している。
【実施例3】
【0110】
楕円外形の部分を、生成している外形として、媒介変数表示で与える。
【数21】

【0111】
この外形は、実施例1からの外形の部分に対応している。軸方向距離は、実施例1と同様である。したがって、次式が適用可能である。
【数22】

【0112】
p1及びq1が次式としての楕円の部分として定義された後、生成している次の座標の回転中心が座標原点に描かれる。
【数23】

【数24】

【0113】
この結果は、次式である。
【数25】

【0114】
したがって、生成している外形及び生成された外形の繰り返される変化により、次式が得られる。
【数26】

【数27】

【0115】
また、生成している外形及び生成された外形の繰り返される変化により、次式が得られる。
【数28】

【数29】

【0116】
それにより発生するネジ輪郭の全体が、図6に示される。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに距離aで平行に配置された2つの回転軸A1及びA2の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに常に接触している、2つの立体K1及びK2を生成するための方法において、
前記立体K1の断面外形は、一定の、セグメント毎に常に微分可能な、凸状閉曲線pによって、前記回転軸に対して垂直な平面E内に形成されており、前記立体K2の断面外形は、関係(1)にしたがって前記曲線pから形成されており、
【数30】

前記曲線pは、どの点においても、前記距離aより小さい又は等しい曲率半径ρを有しており、
常に微分可能なセグメント内で前記曲線pのどの点に対しても、それぞれの点において前記曲線pへの接線に対して垂直であり且つ前記曲線pのそれぞれの点に属する曲率円の中心の方向を向く、長さ1の規格化された法線ベクトルn(p)が存在しており、
aは、前記回転軸A1と前記平面Eとの交点S1から前記回転軸A2と前記平面Eとの交点S2への方向を導くベクトルであり、前記長さaを有しており、
前記立体K1の前記断面外形における屈折の場合に、前記立体K2の前記断面外形が円の円弧を有しており、前記円弧の半径は軸方向距離aに対応しており、前記円弧の角度は、前記曲線pの曲線セグメントへの法線が屈折点で一方が他方に隣接するところのその角度に対応している、ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記点S1は前記曲線p上又はその外側に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記点S1は前記曲線p上又はその内側に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記点S1は前記曲線pの少なくとも2つの対称軸の交点上に位置する、又は前記点S1は前記曲線pの対称中心上に位置する、又は前記点S1は前記曲線pの回転中心上に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記曲線pは単一の数学関数によって表現されている、ことを特徴とする請求項1−4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記曲線pはセグメント毎に様々な数学関数によって表現されている、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
B-spline関数、Bezier関数、有理Bezier関数、及び非一様有理B-splinesの少なくとも1つが、1つの数学関数として選択されている、ことを特徴とする請求項5及び6のいずれか一方に記載の方法。
【請求項8】
前記曲線pは1以上の屈折を有している、ことを特徴とする請求項1−7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
前記曲線pは、半径epsを有する円の円弧によって、2つの隣接する曲線を接線方向で合流させる屈折点で表現されており、epsは0に近づく大変小さな正の実数である(eps<<1, eps→0)、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記立体K1及びK2はネジ要素である、ことを特徴とする請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
前記断面外形は前記軸方向において螺旋状に連続しており、前記立体は右巻き又は左巻きとなる方法で生成されており、前記軸方向距離に対して規格化されたピッチは0.1から10の範囲内にあり、前記要素の前記軸方向距離に対して規格化された長さは、0.1から10の範囲内にある、ことを特徴とする請求項1−9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
前記断面外形はセグメント毎に前記軸方向で線状に連続しており、前記要素の前記軸方向距離に対して規格化された長さは、0.05から10の範囲内にある、ことを特徴とする請求項1−10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
第1工程で、前記距離aで互いに対して平行に配置された前記回転軸の周りを同一回転速度で同方向に回転しながら、少なくとも一点で互いに接触する、前記立体の前記断面外形が、請求項1−12のいずれか1つに記載の方法によって生成され、
第2工程で、遊びが導入される、ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1−12のいずれか1つに記載の方法を実行するためのコンピュータシステム。
【請求項15】
計算された前記立体を生成するための機械ツールに関連する、請求項14に記載のコンピュータシステム。

【公表番号】特表2013−513177(P2013−513177A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542463(P2012−542463)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068794
【国際公開番号】WO2011/069896
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(512137348)バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (91)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Intellectual Property GmbH
【Fターム(参考)】