説明

吐出方法、ベタ膜形成方法、配向膜形成方法、液晶表示装置の形成方法、ヘッドユニット、液滴吐出装置及び電子機器

【課題】液滴を吐出して膜を形成するとき、膜厚が均一な膜を形成可能な吐出方法、ベタ膜形成方法、配向膜形成方法、液晶表示装置の形成方法、ヘッドユニット、液滴吐出装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】複数の液滴吐出ヘッド14から機能液37を基板7に吐出する方法に関する。液滴吐出ヘッド14のノズル26は第1の端部から第2の端部へ配列して形成されている。分布演算工程では、ノズル26の吐出量69を測定して、分布を演算する。分類工程では、吐出量69の分布から、液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する。このとき、第1ノズル群は第1の端部側の吐出量より第2の端部側の吐出量が大きく、第2ノズル群は第2の端部側の吐出量より第1の端部側の吐出量が大きくする。構成工程では、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体を形成する。吐出工程では、第1ノズル構成体のヘッドユニット34を用いて基板7に吐出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出方法、ベタ膜形成方法、配向膜形成方法、液晶表示装置の形成方法、ヘッドユニット、液滴吐出装置及び電子機器に係り、特に膜厚の分散を小さくする方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示部に液晶表示装置を備える電子機器が広く用いられている。この液晶表示装置は、液晶を介して一対の基板を貼り合わせて形成されている。これらの基板には、配向処理が施された配向膜が形成されている。そして、基板に配向膜を成膜する方式として、例えば、特許文献1にインクジェット方式を用いた塗布方法が開示されている。これは、複数のノズルが配列された吐出ヘッド(以下、液滴吐出ヘッドと称す)を基板に対して相対移動させながら、各ノズルから配向膜形成材料を含む配向膜溶液を液滴にして吐出することにより、基板の表面に配向膜溶液を塗布する方法である。
【0003】
このノズルから吐出される液滴の吐出量は、ノズルの場所により異なっている。そして、この吐出量を均一化する方法が特許文献2に開示されている。それによると、液滴吐出ヘッドを駆動する駆動信号を制御することにより、吐出量を均一化している。例えば、吐出量の大きい場所の駆動電圧を小さくして、吐出量の小さい場所の駆動電圧を大きくする。そして、液滴吐出ヘッドを複数の駆動信号を用いて駆動することにより、吐出量を均一化している。つまり、液滴吐出ヘッドにおいて各ノズルの吐出量を均一にして吐出することにより膜厚が均一な膜を形成していた。
【0004】
【特許文献1】特開2005−118633号公報
【特許文献2】特開2002−196127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の方法では、膜厚が均一な膜を形成するために、液滴吐出ヘッド毎に複数の駆動電圧を供給する駆動回路が必要であった。そして、複数の駆動電圧を供給する駆動回路がないときには、膜厚が均一な膜を形成することが難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
本適用例にかかる吐出方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする。
【0008】
この吐出方法によれば、吐出量の分布を演算して、第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する。そして、第1ノズル構成体は、第1ノズル群の隣に第1ノズル群が配置される。そして、一つの第1ノズル群の第2の端部と、別の第1ノズル群の第1の端部と、が隣合って配置される。このとき、第1ノズル群は第1の端部側の吐出量より第2の端部側の吐出量が大きくなっている。つまり、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。
【0009】
第1ノズル構成体のノズルから液状体を吐出する。そして、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0010】
[適用例2]
本適用例にかかる吐出方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0011】
この吐出方法によれば、吐出量の分布を演算して、第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する。そして、第4ノズル構成体は、第1ノズル群の隣に第1ノズル群又は、第3ノズル群が配置される。そして、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、前記第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。このとき、第1ノズル群は第1の端部側の吐出量より第2の端部側の吐出量が大きくなっている。そして、第3ノズル群は、第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量とが略同量となっている。つまり、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。
【0012】
第4ノズル構成体のノズルから液状体を吐出する。そして、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0013】
[適用例3]
本適用例にかかる吐出方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第3ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0014】
この吐出方法によれば、吐出量の分布を演算して、第3ノズル群を分類する。そして、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、ノズル群両端の吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液状体の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0015】
[適用例4]
本適用例にかかる吐出方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第6ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする。
【0016】
この吐出方法によれば、吐出量の分布を演算して、第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する。そして、第6ノズル構成体は、第1ノズル群の隣に第1ノズル群又は、第3ノズル群が配置される。そして、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、前記第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。このとき、第1ノズル群は第1の端部側の吐出量より第2の端部側の吐出量が大きくなっている。そして、第3ノズル群は、第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量とが略同量となっている。つまり、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0017】
[適用例5]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記分類工程では、前記分布を最小二乗法を用いて1次近似式を演算し、前記第1の端部側と前記第2の端部側との前記吐出量を比較することを特徴とする。
【0018】
この吐出方法によれば、最小二乗法を用いて吐出量の分布における1次近似式を演算している。最小二乗法は、精度良く1次近似式を演算することができるので、第1の端部と第2の端部との吐出量を精度良く比較することができる。
【0019】
[適用例6]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記分類工程では、前記第1の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、前記第2の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、を比較することを特徴とする。
【0020】
この吐出方法によれば、第1の端部側における複数のノズルから吐出される吐出量の和を演算している。同様に、第2の端部側における複数のノズルから吐出される吐出量の和を演算している。そして、第1の端部側の吐出量と、第2の端部側の吐出量と、を比較している。この演算は簡便な方法である為、短時間で演算を終了することができる。その結果、生産性良く分類することができる。
【0021】
[適用例7]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0022】
この吐出方法によれば、液滴吐出ヘッドは第1の端部側と第2の端部側とを交換することにより、第1ノズル群を第2ノズル群に変更することができる。同様に、第2ノズル群を第1ノズル群に変更することができる。従って、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを総て第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを総て第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0023】
[適用例8]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする。
【0024】
この吐出方法によれば、液滴吐出ヘッドを交換するとき、ヘッドユニット毎交換している。従って、液滴吐出ヘッドを1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッドを交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッドを交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0025】
[適用例9]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記ノズル群からなるノズル構成体は前記ワークに前記液状体を塗布する領域の幅以上の長さに形成されていることを特徴とする。
【0026】
この吐出方法によれば、作業者はワークを一方向に移動して、ノズル群から液状体を吐出することにより、液状体を塗布する予定の領域に塗布することができる。このとき、吐出装置はノズル群をノズルが配列されている方向に移動して改行することなく、ワークに液状体を塗布することができる。従って、ワーク又はノズル群を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0027】
[適用例10]
上記適用例にかかる吐出方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0028】
この吐出方法によれば、液滴吐出ヘッドは千鳥状に配置されている。つまり、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、ノズルが配列している方向と略直交する方向又は斜めの方向に、ノズルとワークとを相対移動して液状体を塗布する。まず、第1配列の液滴吐出ヘッドが液滴を吐出して線を形成する。次に、第1配列の液滴吐出ヘッドにより形成された線上に、第2配列の液滴吐出ヘッドが液滴を吐出して線を形成する。このとき、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。従って、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体が乾燥等により固化する前に、第2配列の液滴吐出ヘッドが液状体を塗布することができる。そして、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【0029】
[適用例11]
本適用例にかかるベタ膜形成方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、前記液状体を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする。
【0030】
このベタ膜形成方法によれば、第1ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0031】
[適用例12]
本適用例にかかるベタ膜形成方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、前記液状体を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0032】
このベタ膜形成方法によれば、第4ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、第3ノズル群の吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0033】
[適用例13]
本適用例にかかるベタ膜形成方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第3ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、前記液状体を固化する固化工程と、を有し、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0034】
このベタ膜形成方法によれば、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液状体の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0035】
[適用例14]
本適用例にかかるベタ膜形成方法は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第6ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、前記液状体を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする。
【0036】
このベタ膜形成方法によれば、第6ノズル構成体では、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0037】
[適用例15]
本適用例にかかる配向膜形成方法は、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする。
【0038】
この配向膜形成方法によれば、第1ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液晶配向膜形成用組成物が吐出されて、吐出された液晶配向膜形成用組成物はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液晶配向膜形成用組成物の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0039】
[適用例16]
本適用例にかかる配向膜形成方法は、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0040】
この配向膜形成方法によれば、第4ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、第3ノズル群の吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液晶配向膜形成用組成物が吐出され、吐出された液晶配向膜形成用組成物はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液晶配向膜形成用組成物の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0041】
[適用例17]
本適用例にかかる配向膜形成方法は、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第3ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0042】
この配向膜形成方法によれば、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0043】
[適用例18]
本適用例にかかる配向膜形成方法は、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第6ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする。
【0044】
この配向膜形成方法によれば、第6ノズル構成体では、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0045】
[適用例19]
本適用例にかかる液晶表示装置の形成方法は、液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする。
【0046】
この液晶表示装置の形成方法によれば、第1ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液晶配向膜形成用組成物が吐出されて、吐出された液晶配向膜形成用組成物は基板上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液晶配向膜形成用組成物の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0047】
[適用例20]
本適用例にかかる液晶表示装置の形成方法は、液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0048】
この液晶表示装置の形成方法によれば、第4ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、第3ノズル群の吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液晶配向膜形成用組成物が吐出され、吐出された液晶配向膜形成用組成物は基板上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液晶配向膜形成用組成物の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0049】
[適用例21]
本適用例にかかる液晶表示装置の形成方法は、液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第3ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする。
【0050】
この液晶表示装置の形成方法によれば、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0051】
[適用例22]
本適用例にかかる液晶表示装置の形成方法は、液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、前記第6ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする。
【0052】
この液晶表示装置の形成方法によれば、第6ノズル構成体では、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液晶配向膜形成用組成物は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液晶配向膜形成用組成物の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0053】
[適用例23]
本適用例にかかるヘッドユニットは、液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群から構成される第1ノズル構成体と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群から構成される第2ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする。
【0054】
このヘッドユニットによれば、第1ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0055】
[適用例24]
本適用例にかかるヘッドユニットは、液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群及び、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群、から構成される第4ノズル構成体と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群及び、前記第3ノズル群、から構成される第5ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする。
【0056】
このヘッドユニットによれば、第4ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、第3ノズル群の吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0057】
[適用例25]
本適用例にかかるヘッドユニットは、液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群から構成される第3ノズル構成体を用いて形成されていることを特徴とする。
【0058】
このヘッドユニットによれば、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液状体の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0059】
[適用例26]
本適用例にかかるヘッドユニットは、液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群と、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群と、から構成される第6ノズル構成体を用いて形成され、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されていることを特徴とする。
【0060】
このヘッドユニットによれば、第6ノズル構成体では、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0061】
[適用例27]
上記適用例にかかるヘッドユニットにおいて、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0062】
このヘッドユニットによれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを、総て、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを、総て、第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0063】
[適用例28]
上記適用例にかかるヘッドユニットにおいて、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0064】
このヘッドユニットによれば、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。このとき、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【0065】
[適用例29]
本適用例にかかる液滴吐出装置は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群から構成される第1ノズル構成体と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群から構成される第2ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする。
【0066】
この液滴吐出装置によれば、第1ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。第2ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0067】
[適用例30]
本適用例にかかる液滴吐出装置は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群及び、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群、から構成される第4ノズル構成体と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群及び、前記第3ノズル群、から構成される第5ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする。
【0068】
この液滴吐出装置によれば、第4ノズル構成体では、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、第3ノズル群の吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。そして、ノズルから液状体が吐出されて、吐出された液状体はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合うとき、液状体の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。第5ノズル構成体を用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0069】
[適用例31]
本適用例にかかる液滴吐出装置は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群から構成される第3ノズル構成体を用いて形成されていることを特徴とする。
【0070】
この液滴吐出装置によれば、第3ノズル構成体では、第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部側の吐出量と第2の端部側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された液状体の膜厚は、略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0071】
[適用例32]
本適用例にかかる液滴吐出装置は、複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群と、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群と、から構成される第6ノズル構成体を用いて形成され、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されていることを特徴とする。
【0072】
この液滴吐出装置によれば、第6ノズル構成体では、一つの第1ノズル群の第2の端部側と、別の第1ノズル群の第1の端部側又は、第3ノズル群の第1の端部側が隣合って配置される。第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所又は、吐出量が略中間の場所とが隣合って配置される。又、第2ノズル群の隣に第2ノズル群又は第3ノズル群が配置されるときも同様に配置される。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された液状体は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された液状体の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0073】
[適用例33]
本適用例にかかる電子機器は、表示部を備える電子機器であって、前記表示部に上記適用例に記載の液晶表示装置の形成方法を用いて形成された液晶表示装置を備えることを特徴とする。
【0074】
この電子機器によれば、電子機器は表示部に上記の液晶表示装置を備えている。この液晶表示装置は上記の方法を用いて製造されているので、膜厚の分散が少なく形成されている。従って、膜厚の分散の少ない膜が形成されている液晶表示装置を備えた電子機器とすることができる。
【0075】
[適用例34]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記分類工程では、前記分布を最小二乗法を用いて1次近似式を演算し、前記第1の端部側と前記第2の端部側との前記吐出量を比較することを特徴とする。
【0076】
このベタ膜形成方法によれば、最小二乗法を用いて吐出量の分布における1次近似式を演算している。最小二乗法は、精度良く1次近似式を演算することができるので、第1の端部と第2の端部との吐出量を精度良く比較することができる。
【0077】
[適用例35]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記分類工程では、前記第1の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、前記第2の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、を比較することを特徴とする。
【0078】
このベタ膜形成方法によれば、この演算は簡便な方法である為、短時間で演算を終了することができる。その結果、生産性良く分類することができる。
【0079】
[適用例36]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0080】
このベタ膜形成方法によれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを総て第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを総て第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0081】
[適用例37]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする。
【0082】
このベタ膜形成方法によれば、液滴吐出ヘッドを交換するとき、ヘッドユニット毎交換している。従って、液滴吐出ヘッドを1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッドを交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッドを交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0083】
[適用例38]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記ノズル群からなるノズル構成体は前記ワークの幅以上の長さに形成されていることを特徴とする。
【0084】
このベタ膜形成方法によれば、作業者はワークを一方向に移動して、ノズル群から液状体を吐出することにより、液状体を塗布する予定の領域に塗布することができる。このとき、吐出装置はノズル群をノズルが配列されている方向に移動して改行することなく、ワークに液状体を塗布することができる。従って、ワーク又はノズル群を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0085】
[適用例39]
上記適用例にかかるベタ膜形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0086】
このベタ膜形成方法によれば、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。このとき、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【0087】
[適用例40]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記分類工程では、前記分布を最小二乗法を用いて1次近似式を演算し、前記第1の端部側と前記第2の端部側との前記吐出量を比較することを特徴とする。
【0088】
この配向膜形成方法によれば、最小二乗法を用いて吐出量の分布における1次近似式を演算している。最小二乗法は、精度良く1次近似式を演算することができるので、第1の端部と第2の端部との吐出量を精度良く比較することができる。
【0089】
[適用例41]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記分類工程では、前記第1の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、前記第2の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、を比較することを特徴とする。
【0090】
この配向膜形成方法によれば、この演算は簡便な方法である為、短時間で演算を終了することができる。その結果、生産性良く分類することができる。
【0091】
[適用例42]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0092】
この配向膜形成方法によれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを、総て、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを、総て、第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0093】
[適用例43]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする。
【0094】
この配向膜形成方法によれば、液滴吐出ヘッドを交換するとき、ヘッドユニット毎交換している。従って、液滴吐出ヘッドを1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッドを交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッドを交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0095】
[適用例44]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記ノズル群からなるノズル構成体は前記基板の幅以上の長さに形成されていることを特徴とする。
【0096】
この配向膜形成方法によれば、作業者は基板を一方向に移動して、ノズル群から液晶配向膜形成用組成物を吐出することにより、液晶配向膜形成用組成物を塗布する予定の領域に塗布することができる。このとき、吐出装置はノズル群をノズルが配列されている方向に移動して改行することなく、基板に液晶配向膜形成用組成物を塗布することができる。従って、基板又はノズル群を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0097】
[適用例45]
上記適用例にかかる配向膜形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0098】
この配向膜形成方法によれば、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。このとき、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【0099】
[適用例46]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記液晶配向膜形成用組成物を電極形成材料に換え、配向膜形成工程を電極形成工程に換えて、電極膜を形成することを特徴とする。
【0100】
この液晶表示装置の形成方法によれば、塗布された電極形成材料の膜厚は、平均化される為、電極膜における膜厚の分散を小さくすることができる。
【0101】
[適用例47]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記分類工程では、前記分布を最小二乗法を用いて1次近似式を演算し、前記第1の端部側と前記第2の端部側との前記吐出量を比較することを特徴とする。
【0102】
この液晶表示装置の形成方法によれば、最小二乗法を用いて吐出量の分布における1次近似式を演算している。最小二乗法は、精度良く1次近似式を演算することができるので、第1の端部と第2の端部との吐出量を精度良く比較することができる。
【0103】
[適用例48]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記分類工程では、前記第1の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、前記第2の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、を比較することを特徴とする。
【0104】
この液晶表示装置の形成方法によれば、この演算は簡便な方法である為、短時間で演算を終了することができる。その結果、生産性良く分類することができる。
【0105】
[適用例49]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0106】
この液晶表示装置の形成方法によれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを、総て、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを、総て、第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0107】
[適用例50]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする。
【0108】
この液晶表示装置の形成方法によれば、液滴吐出ヘッドを交換するとき、ヘッドユニット毎交換している。従って、液滴吐出ヘッドを1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッドを交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッドを交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0109】
[適用例51]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記ノズル群からなるノズル構成体は前記基板の幅以上の長さに形成されていることを特徴とする。
【0110】
この液晶表示装置の形成方法によれば、作業者は基板を一方向に移動して、ノズル群から液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料を吐出することにより、液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料を塗布する予定の領域に塗布することができる。このとき、吐出装置はノズル群をノズルが配列されている方向に移動して改行することなく、基板に液状体を塗布することができる。従って、基板又はノズル群を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0111】
[適用例52]
上記適用例にかかる液晶表示装置の形成方法において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0112】
この液晶表示装置の形成方法によれば、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。このとき、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液晶配向膜形成用組成物又は電極形成材料の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【0113】
[適用例53]
上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする。
【0114】
この液滴吐出装置によれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッドを、総て、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体とすることができる。同様に、液滴吐出ヘッドを、総て、第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0115】
[適用例54]
上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする。
【0116】
この液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドを交換するとき、ヘッドユニット毎交換している。従って、液滴吐出ヘッドを1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッドを交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッドを交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0117】
[適用例55]
上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記ノズル群からなるノズル構成体は前記ワークの幅以上の長さに形成されていることを特徴とする。
【0118】
この液滴吐出装置によれば、作業者はワークを一方向に移動して、ノズル群から液状体を吐出することにより、液状体を塗布する予定の領域に塗布することができる。このとき、吐出装置はノズル群をノズルが配列されている方向に移動して改行することなく、ワークに液状体を塗布することができる。従って、ワーク又はノズル群を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0119】
[適用例56]
上記適用例にかかる液滴吐出装置において、前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする。
【0120】
この液滴吐出装置によれば、液滴吐出ヘッドは交互に2つの列に配列して形成されている。この配列を第1配列と第2配列とする。そして、同一線上に第1配列の液滴吐出ヘッドと第2配列の液滴吐出ヘッドとが吐出する時間間隔は短い間隔とすることができる。このとき、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体とが混合する。その結果、第1配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体による膜と第2配列の液滴吐出ヘッドが塗布した液状体の膜とが隣接する場所では、膜厚の分散の少ない膜とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0121】
以下、実施形態について図面に従って説明する。
尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態では液滴吐出装置とこの液滴吐出装置を用いて液状体を液滴にして吐出する場合の特徴的な例について図1〜図9に従って説明する。
【0122】
(液滴吐出装置)
最初に、ワークに液滴を吐出して塗布する液滴吐出装置1について図1〜図3に従って説明する。液滴吐出装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
【0123】
図1は、液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。液滴吐出装置1により、機能液が吐出され塗布される。図1に示すように、液滴吐出装置1には、直方体形状に形成される基台2が備えられている。本実施形態では、この基台2の長手方向をY方向とし、同Y方向と直交する方向をX方向とする。
【0124】
基台2の上面2aには、Y方向に延在する一対の案内レール3a,3bが同Y方向全幅にわたり凸設されている。その基台2の上側には、案内レール3a,3bに対応する図示しない直動機構を備えた走査手段を構成するテーブルとしてのステージ4が取付けられている。そのステージ4の直動機構は、例えば案内レール3a,3bに沿ってY方向に延びるネジ軸(駆動軸)と、同ネジ軸と螺合するボールナットを備えたネジ式直動機構であって、その駆動軸が、所定のパルス信号を受けてステップ単位で正逆転するY軸モータ(図示しない)に連結されている。そして、所定のステップ数に相当する駆動信号がY軸モータに入力されると、Y軸モータが正転又は逆転して、ステージ4が同ステップ数に相当する分だけ、Y方向に沿って所定の速度で往動又は復動する(Y方向に走査する)ようになっている。
【0125】
さらに、基台2の上面2aには、案内レール3a,3bと平行に主走査位置検出装置5が配置され、ステージ4の位置が計測できるようになっている。
【0126】
そのステージ4の上面には、載置面6が形成され、その載置面6には、図示しない吸引式の基板チャック機構が設けられている。そして、載置面6にワークとしての基板7を載置すると、基板チャック機構によって、その基板7が載置面6の所定位置に位置決め固定されるようになっている。
【0127】
基台2のX方向両側には、一対の支持台8a,8bが立設され、その一対の支持台8a,8bには、X方向に延びる案内部材9が架設されている。
【0128】
案内部材9の上側には、吐出する液体を供給可能に収容する収容タンク10が配設されている。一方、その案内部材9の下側には、X方向に延びる案内レール11がX方向全幅にわたり凸設されている。
【0129】
案内レール11に沿って移動可能にキャリッジ12が配置されている。このキャリッジ12は第1キャリッジ12a〜第3キャリッジ12cの3個のキャリッジから構成され、各キャリッジ12a〜12cは底面が略平行四辺形の角柱形状に形成されている。その各キャリッジ12a〜12cは直動機構を備え、個別に移動可能となっている。その直動機構は、ステージ4が備える直動機構と同様なネジ式直動機構である。この直動機構は、ネジ軸(駆動軸)と同ネジ軸と螺合するボールナットと同ボールナットを駆動するステップ式の図示しないX軸モータを備えている。そして、所定のステップ数に相当する駆動信号をX軸モータに入力すると、X軸モータが正転又は逆転して、キャリッジ12が同ステップ数に相当する分だけX方向に沿って往動又は復動する(X方向に走査する)。案内部材9とキャリッジ12との間には、副走査位置検出装置13が配置され、各キャリッジ12a〜12cの位置が計測できるようになっている。そして、キャリッジ12の下面(ステージ4側の面)には、液滴吐出ヘッド14が凸設されている。
【0130】
基台2の上側であって、ステージ4の一方(図中右側)の近くには、クリーニングユニット15が配置されている。クリーニングユニット15は、保守ステージ16と、保守ステージ16の上に配置されている第1フラッシングユニット17、第2フラッシングユニット18、キャッピングユニット19、ワイピングユニット20、重量測定装置21等の保守装置とにより構成されている。
【0131】
保守ステージ16は案内レール3a,3b上に位置し、ステージ4と同様の直動機構を備えている。そして、主走査位置検出装置5を用いて位置を検出し直動機構で移動することにより、保守ステージ16は所望の場所に移動し停止することが可能となっている。そして、保守ステージ16が案内レール3a,3bに沿って移動することにより液滴吐出ヘッド14と対向する場所に、第1フラッシングユニット17、第2フラッシングユニット18、キャッピングユニット19、ワイピングユニット20、重量測定装置21のいずれか一つの装置が配置されるようになっている。
【0132】
液滴吐出ヘッド14内の流路を洗浄するとき、第1フラッシングユニット17及び第2フラッシングユニット18は液滴吐出ヘッド14から吐出する液滴を受ける装置である。液滴吐出ヘッド14内の機能液が揮発するとき機能液の粘度が高くなるので、液滴吐出ヘッド14は機能液を吐出し難くなる。この場合に、粘度の高くなった機能液を液滴吐出ヘッド14から排除するため、液滴吐出装置1は液滴吐出ヘッド14から液滴を吐出して洗浄する。この液滴を受ける機能を第1フラッシングユニット17及び第2フラッシングユニット18が行っている。
【0133】
キャッピングユニット19は、液滴吐出ヘッド14に蓋をする機能と、液滴吐出ヘッド14の機能液を吸引する機能とを有する装置である。液滴吐出ヘッド14から吐出する液滴は揮発性を有する場合がある。そして、液滴吐出ヘッド14に内在する機能液の溶媒がノズルから揮発するとき、機能液の粘度が変わることによりノズルが目詰まりすることがある。液滴吐出ヘッド14に蓋をすることによりキャッピングユニット19はノズルが目詰まりすることを防止するようになっている。
【0134】
さらに、液滴吐出ヘッド14の内部に固形物が混入して液滴を吐出できなくなったとき、液滴吐出ヘッド14の内部の機能液と固形物とを吸引して除去する。そして、ノズルの目詰まりを解消するようになっている。
【0135】
ワイピングユニット20は、液滴吐出ヘッド14のノズルが配置されているノズルプレートを拭く装置である。ノズルプレートは、液滴吐出ヘッド14において、基板7と対向する側の面に配置されている部材である。ノズルプレートに液滴が付着しているとき、ノズルプレートに付着している液滴と基板7とが接触することにより、基板7の予定外の場所に液滴が付着してしまうことがある。
【0136】
さらに、ノズル周辺に液滴が付着しているとき、ノズルプレートに付着している液滴と吐出する液滴とが接触して、吐出する液滴の軌道が曲がる。そして、塗布する場所が、塗布する予定の場所と異なってしまうことがある。ワイピングユニット20は、ノズルプレートを拭くことにより、基板7において、予定外の場所に液滴が付着してしまうことを防止している。
【0137】
重量測定装置21には、電子天秤が千鳥状に4台設置され、各電子天秤には、受け皿が配置されている。そして、液滴吐出ヘッド14から受け皿に液滴が吐出され、電子天秤が液滴の重量を測定する。受け皿は、スポンジ状の吸収体を備え、吐出される液滴が跳ねて、受け皿の外に出ないようになっている。液滴吐出ヘッド14が液滴を吐出する前後で、この電子天秤は受け皿の重量を測定する。そして、吐出前後における受け皿の重量の差分を演算することにより、重量測定装置21は吐出する液滴の重量を測定可能となっている。
【0138】
重量測定装置21の両側には第1フラッシングユニット17と第2フラッシングユニット18とが配置されている。そして、一部の液滴吐出ヘッド14から吐出される吐出量を測定している間、第1フラッシングユニット17又は第2フラッシングユニット18と対向する場所に他の液滴吐出ヘッド14が位置して、液滴を吐出することが可能となっている。
【0139】
図2(a)は、キャリッジを示す模式平面図である。図2(a)に示すように、1個のキャリッジ12には4個の液滴吐出ヘッド14が千鳥状に配置されている。この液滴吐出ヘッド14を左側から順に第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dとする。そして、液滴吐出ヘッド14の左側の端部を第1の端部14eとし、液滴吐出ヘッド14の右側の端部を第2の端部14fとする。そして、液滴吐出ヘッド14の表面にはノズルプレート25が配置され、ノズルプレート25にはノズル26が複数、形成されている。ノズル26の数は、吐出するパターンと基板7の大きさに合わせて設定すればよく、本実施形態においては、例えば、1個のノズルプレート25にはノズル26の配列が1列形成され、15個のノズル26が第1の端部14eから第2の端部14fにかけて1列に並んで形成されている。
【0140】
第2の液滴吐出ヘッド14bと第4の液滴吐出ヘッド14dに形成されているノズル26は同一線上に配列されており、この配列を第1配列26aとする。同様に、第1の液滴吐出ヘッド14aと第3の液滴吐出ヘッド14cに形成されているノズル26は同一線上に配列されており、この配列を第2配列26bとする。このとき、第1配列26aと第2配列26bが近い場所に配置されている。基板7がY方向に進行するとき、第1配列26aのノズル26から液滴を吐出した後、第2配列26bのノズル26から液滴を吐出することにより、同一直線状に液滴を塗布することができる。そして、第1配列26aのノズル26から吐出した液滴が乾燥する前に、第2配列26bのノズル26から吐出された液滴が着弾する。そして、第1配列26aのノズル26から吐出した液滴と、第2配列26bのノズル26から吐出された液滴とが混合するように塗布される。
【0141】
図2(b)は、キャリッジを示す模式側面図であり、図2(a)に示すキャリッジをY方向から見た図である。図2(b)に示すように、キャリッジ12はベース板27を備えている。ベース板27の上側には移動機構28が配置されており、キャリッジ12が案内レール11に沿って移動するための機構が収納されている。
【0142】
ベース板27の下側には支持部29を介して駆動回路基板30が配置されている。そして、駆動回路基板30の下側にはヘッド駆動回路31が配置されている。さらに、ベース板27には支持部32を介してヘッド取付板33が配置され、ヘッド取付板33の下面には液滴吐出ヘッド14が配置されている。ヘッド取付板33と液滴吐出ヘッド14等によりヘッドユニット34が構成されている。ヘッド駆動回路31と液滴吐出ヘッド14とは図示しないケーブルにより接続され、ヘッド駆動回路31が出力する駆動信号が液滴吐出ヘッド14に入力されるようになっている。
【0143】
ベース板27の下側には供給装置35が配置され、収容タンク10と供給装置35との間及び供給装置35と液滴吐出ヘッド14との間は、図示しないチューブにより接続されている。そして、収容タンク10から供給される機能液がチューブを通って供給装置35から液滴吐出ヘッド14に供給されるようになっている。
【0144】
図2(c)は、液滴吐出ヘッドの構造を説明するための要部模式断面図である。図2(c)に示すように、液滴吐出ヘッド14はノズルプレート25を備え、ノズルプレート25にはノズル26が形成されている。ノズルプレート25の上側であってノズル26と相対する位置にはノズル26と連通するキャビティ36が形成されている。そして、液滴吐出ヘッド14のキャビティ36には収容タンク10に貯留されている液状体としての機能液37が供給される。
【0145】
キャビティ36の上側には、上下方向(Z方向)に振動してキャビティ36内の容積を拡大縮小する振動板38と、上下方向に伸縮して振動板38を振動させる圧電素子39が配設されている。圧電素子39が上下方向に伸縮して振動板38を加圧して振動し、振動板38がキャビティ36内の容積を拡大縮小してキャビティ36を加圧する。それにより、キャビティ36内の圧力が変動し、キャビティ36内に供給された機能液37はノズル26を通って吐出されるようになっている。
【0146】
そして、液滴吐出ヘッド14が圧電素子39を制御駆動するためのノズル駆動信号を受けると、圧電素子39が伸張して、振動板38がキャビティ36内の容積を縮小する。その結果、液滴吐出ヘッド14のノズル26からは、縮小した容積分の機能液37が液滴40として吐出される。
【0147】
図3は、液滴吐出装置の電気制御ブロック図である。図3において、液滴吐出装置1はプロセッサとして各種の演算処理を行うCPU(演算処理装置)43と各種情報を記憶するメモリ44とを有する。
【0148】
主走査駆動装置45、副走査駆動装置46、主走査位置検出装置5、副走査位置検出装置13、液滴吐出ヘッド14を駆動するヘッド駆動回路31は、入出力インターフェース47及びデータバス48を介してCPU43に接続されている。さらに、入力装置49、ディスプレイ装置50、重量測定装置21、第1フラッシングユニット17、第2フラッシングユニット18、キャッピングユニット19、ワイピングユニット20も入出力インターフェース47及びデータバス48を介してCPU43に接続されている。同じく、クリーニングユニット15において、保守ステージ16を駆動する保守ステージ駆動装置51及び保守ステージ16の位置を検出する主走査位置検出装置5も入出力インターフェース47及びデータバス48を介してCPU43に接続されている。
【0149】
主走査駆動装置45はステージ4の移動を制御する装置であり、副走査駆動装置46はキャリッジ12の移動を制御する装置である。主走査位置検出装置5がステージ4の位置を認識し、主走査駆動装置45がステージ4の移動を制御することにより、ステージ4を所望の位置に移動及び停止することが可能になっている。同じく、副走査位置検出装置13がキャリッジ12の位置を認識し、副走査駆動装置46がキャリッジ12の移動を制御することにより、キャリッジ12を所望の位置に移動及び停止することが可能となっている。
【0150】
入力装置49は液滴40を吐出する各種加工条件を入力する装置であり、例えば、基板7に液滴40を吐出する座標を図示しない外部装置から受信し、入力する装置である。ディスプレイ装置50は加工条件や作業状況を表示する装置であり、ディスプレイ装置50に表示される情報を基に、操作者は入力装置49を用いて操作を行う。
【0151】
重量測定装置21は電子天秤及び受け皿を備え、液滴吐出ヘッド14が吐出する液滴40と液滴40を受ける受け皿との重量を測定する装置である。重量測定装置21は液滴40が吐出される前後の受け皿の重量を測定して、測定値をCPU43に送信する。
【0152】
保守ステージ駆動装置51は第1フラッシングユニット17、第2フラッシングユニット18、キャッピングユニット19、ワイピングユニット20、重量測定装置21から1つの装置を選択して、液滴吐出ヘッド14と対向する場所に位置するように、保守ステージ16を移動する装置である。そして、主走査位置検出装置5が保守ステージ16の位置を検出した後、保守ステージ駆動装置51が保守ステージ16を移動することにより、所望の装置又はユニットが、確実に、液滴吐出ヘッド14と対向する場所に移動可能となっている。
【0153】
メモリ44は、RAM、ROM等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には、液滴吐出装置1における動作の制御手順が記述されたプログラムソフト52を記憶する記憶領域が設定される。さらに、基板7内における吐出位置の座標データである吐出位置データ53を記憶するための記憶領域も設定される。
【0154】
他にも、ノズル26から吐出される液滴40の重量を測定するときに、圧電素子39を駆動する測定用駆動データ54を記憶するための記憶領域が設定される。そして、重量測定装置21が測定した重量測定データ55を記憶するための記憶領域も設定される。さらに、基板7を主走査方向(Y方向)へ移動する主走査移動量と、キャリッジ12を副走査方向(X方向)へ移動する副走査移動量とを記憶するための記憶領域や、CPU43のためのワークエリアやテンポラリファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域が設定される。
【0155】
CPU43はメモリ44内に記憶されたプログラムソフト52に従って、基板7における表面の所定位置に機能液を液滴40にして吐出するための制御を行うものである。具体的な機能実現部として、重量測定を実現するための演算を行う重量測定演算部56を有する。さらに、液滴吐出ヘッド14を洗浄するタイミングを演算する洗浄演算部57を有する。
【0156】
他に、液滴吐出ヘッド14において液滴40を吐出するための演算を行う吐出演算部58などを有する。吐出演算部58を詳しく分割すれば、吐出演算部58は基板7を主走査方向(Y方向)へ所定の速度で走査移動させるための制御を演算する主走査制御演算部59を有する。加えて、吐出演算部58は液滴吐出ヘッド14を副走査方向(X方向)へ所定の副走査移動量で移動させるための制御を演算する副走査制御演算部60を有する。さらに、吐出演算部58は液滴吐出ヘッド14内に複数あるノズルの内、どのノズルを作動させて機能液を吐出するかを制御するための演算を行う吐出制御演算部61等といった各種の機能演算部を有する。
【0157】
(吐出方法)
次に、上述した液滴吐出装置1を使って、基板7に機能液を吐出して塗布することによりベタ膜を形成する吐出方法について図4〜図9にて説明する。図4は、基板に液滴を吐出して塗布することによりベタ膜を形成する製造工程を示すフローチャートである。図5〜図9は、液滴吐出装置を使った吐出方法を説明する図である。
【0158】
ステップS1は分布演算工程に相当し、液滴吐出ヘッドのノズル毎の吐出量を測定する。そして、ノズル列における吐出量の分布を演算する工程である。次にステップS2に移行する。ステップS2は分類工程に相当し、ノズル列に対する吐出量の分布を基にして液滴吐出ヘッドを分類する工程である。次にステップS3に移行する。ステップS3はノズル構成工程に相当し、分類した液滴吐出ヘッドを用いてヘッドユニットを形成する工程である。次にステップS4に移行する。ステップS4はヘッド配置工程に相当し、ヘッドユニットを液滴吐出装置に配置する工程である。次にステップS5に移行する。ステップS5は吐出工程に相当し、基板に液滴を吐出する工程である。次にステップS6に移行する。ステップS6は平坦化工程に相当し、ステップS5にて塗布した機能液が平坦になるまで待機する工程である。次にステップS7に移行する。ステップS7は固化工程に相当し、塗布した機能液を乾燥させることにより固化させる工程である。以上で、基板に機能液を吐出して塗布することによりベタ膜を形成する製造工程を終了する。
【0159】
次に、図5〜図8を用いて、図4に示したステップと対応させて、液滴吐出ヘッドから吐出して膜厚の分散の小さいベタ膜を形成する製造方法を詳細に説明する。図5及び図6は、ステップS1に対応する図であり、図5は液滴吐出ヘッドの吐出量を測定する工程を説明するための図である。そして、図6は吐出量の分布を示すグラフである。図5に示すように、重量測定装置21は電子天秤64を備え、電子天秤64の上側には受皿65が配置されている。受皿65の上部には吸収体66が配置され、液滴吐出ヘッド14から吐出された液滴40は吸収体66を通過した後、受皿65の内部に機能液37が溜まるようになっている。キャリッジ12には液滴吐出ヘッド14が4個配置され、保守ステージ16には重量測定装置21が4個配置されている。尚、図5は理解し易くするため簡略して記載されているので、各1個の液滴吐出ヘッド14及び重量測定装置21が記載されている。
【0160】
キャリッジ12と保守ステージ16とを稼動することにより、液滴吐出ヘッド14が受皿65と対向する場所に、吐出演算部58が液滴吐出ヘッド14及び受皿65を移動する。そして、電子天秤64が受皿65の重量を測定する。次に、1つのノズル26から所定の回数の吐出を行う。電子天秤64が精度良く測定可能な吐出量に相当する吐出回数を設定すれば良く、例えば、本実施形態では100回を採用している。
【0161】
次に、電子天秤64が受皿65の重量を測定する。そして、吐出前の受皿65の重量と吐出後の受皿65の重量との差分を演算した後、この演算値を吐出回数で除算することにより1回当たりの吐出量を算出する。液滴40の吐出と演算とを液滴吐出ヘッド14の総てのノズル26に対して順次行う。1つの保守ステージ16には4個の重量測定装置21が配置されていることから、4個の液滴吐出ヘッド14の各ノズル26の吐出量を同時に測定して演算する。
【0162】
図6(a)〜図6(c)は吐出量の分布の例を示している。図6(a)〜図6(c)において縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル番号を用いてノズル位置70を示している。ノズル番号は第1の端部14e側から第2の端部14f側に向けて付番されている。図6(a)において、1番〜15番の各ノズル位置70に対する吐出量69の測定値71がプロットしてある。そして、重量測定演算部56が測定値71に対する1次近似式を演算する。この演算には最小二乗法を用いる。そして演算した1次の近似式が示す線が近似式線72である。
【0163】
1番〜4番のノズル位置70では、1番側のノズル位置70の方が吐出量が大きくなっている。そして、5番〜15番のノズル位置70では、15番側のノズル位置70の方が吐出量が大きくなっている。従って、近似式線72は右上がりの直線により表される。
【0164】
図6(b)は吐出量69の分布が略左右対称となる例を示している。このとき、演算した1次の近似式が示す線が近似式線72である。吐出量69の分布が略左右対称なので、近似式線72は横軸と略平行な直線となっている。
【0165】
図6(c)は左側の吐出量69が大きい分布の例を示している。1番〜11番のノズル位置70では、1番側のノズル位置70の方が吐出量が大きくなっている。そして、12番〜15番のノズル位置70では、15番側のノズル位置70の方が吐出量が大きくなっている。従って、近似式線72は左上がりの直線により表される。
【0166】
図6(a)〜図6(c)に示す吐出量69の分布の類型を第1ノズル群〜第3ノズル群に分類する。吐出量69の分布において第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14は第1の端部14e側より第2の端部14f側の吐出量69が大きい液滴吐出ヘッド14とする。第1ノズル群は図6(a)における分布の液滴吐出ヘッド14が該当する。第2ノズル群の液滴吐出ヘッド14は第2の端部14f側より第1の端部14e側の吐出量69が大きい液滴吐出ヘッド14とする。第2ノズル群は図6(c)における分布の液滴吐出ヘッド14が該当する。第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14は第2の端部14f側と第1の端部14e側との吐出量69が略同量の液滴吐出ヘッド14とする。第3ノズル群は図6(b)における分布の液滴吐出ヘッド14が該当する。
【0167】
ステップS2において、液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群〜第3ノズル群に分類する。このとき、近似式線72の傾きを用いて分類する。予め、第1ノズル群〜第3ノズル群とを分類するときに、近似式線72の傾きの閾値を決めておく。第1ノズル群と第3ノズル群とを分類する閾値を第1閾値とし、第2ノズル群と第3ノズル群とを分類する閾値を第2閾値とする。そして、各液滴吐出ヘッド14の近似式線72の傾きを閾値と比較して、近似式線72の傾きが第1閾値より大きい液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群に分類する。同様に、近似式線72の傾きが第2閾値より小さい液滴吐出ヘッド14を第2ノズル群に分類し、近似式線72の傾きが第1閾値と第2閾値との間となる液滴吐出ヘッド14を第3ノズル群に分類する。
【0168】
図7(a)はステップS3に対応する図であり、ノズル構成工程を説明する図である。作業者は第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14を並べて、図2(b)に示すヘッド取付板33に配置する。第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14により構成されたヘッドユニット34を第1ノズル構成体34aとする。図7(a)において、縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル位置70を示し、右側がX方向となっている。そして、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの近似式線72は右上がりの直線で表される。このとき、近似式線72は第1の液滴吐出ヘッド14aと第2の液滴吐出ヘッド14bとの間で吐出量69の差が生じている。同様に、近似式線72は第2の液滴吐出ヘッド14bと第3の液滴吐出ヘッド14cとの間及び第3の液滴吐出ヘッド14cと第4の液滴吐出ヘッド14dとの間で吐出量69の差が生じている。つまり、近似式線72が鋸歯状の形態に形成される。
【0169】
ステップS4において、図2(b)に示すように、作業者は液滴吐出ヘッド14が配置されているヘッド取付板33をキャリッジ12に配置する。そして、機能液37を供給するチューブ及び圧電素子39を駆動する駆動信号を伝達するケーブルが液滴吐出ヘッド14に接続される。
【0170】
図7(b)はステップS5に対応する図であり、吐出工程を説明する図である。図7(b)に示すように、吐出演算部58はキャリッジ12とステージ4とを相対移動することにより、液滴吐出ヘッド14を基板7と対向する場所に移動させる。次に、吐出演算部58はステージ4を走査しながら液滴吐出ヘッド14から液滴40を吐出させて、基板7に機能液37を塗布する。
【0171】
図8(a)〜図8(c)はステップS6に対応する図であり、基板7に塗布された機能液37の塗布量の分布を示す図である。縦軸は塗布量73を示し、上側が下側より塗布量73が大きくなっている。横軸は基板におけるX方向の位置74を示している。そして、分布曲線75〜分布曲線77がX方向の位置74に対する塗布量73の分布を示している。
【0172】
図8(a)における分布曲線75は基板7に機能液37を塗布した直後の分布を示している。そして、図8(b)における分布曲線76は、機能液37を塗布して暫らく経た後の分布を示している。図8(c)における分布曲線77は、さらに時間が経た後の分布を示している。
【0173】
図8(a)に示すように、分布曲線75には凸部75aと凹部75bとが形成されている。そして、凸部75aと凹部75bとが隣接しているので、機能液37にかかる重力及び表面張力の作用により凸部75aの機能液37が凹部75bに流動する。
【0174】
その結果、図8(b)に示すように、分布曲線76では凸部76a及び凹部76bにおける塗布量73の差が小さくなっている。さらに、時間が経過すると、図8(c)に示すように、分布曲線77では凸部77a及び凹部77bにおける塗布量73の差が小さくなる。
【0175】
図8(d)はステップS7に対応する図であり、乾燥装置を示す模式図である。図8(d)に示すように、作業者は基板7を乾燥装置78の内部に配置する。乾燥装置78は上側が開放された矩形の本体部79を備えている。本体部79の内部には支持部80を介して載置台81が配置され、載置台81の上面に基板7が配置される。本体部79の上側には蝶番82により開閉可能に配置された蓋部83を備え、本体部79及び蓋部83によりチャンバ84が形成されている。蓋部83には取っ手85が形成され、作業者は取っ手85を用いて蓋部83を開閉可能となっている。
【0176】
蓋部83には供給口86が形成され、供給口86は図示しない乾燥ガス供給装置と接続されている。本体部79には排気口87が形成されている。そして、温度、湿度、気圧が制御された気体を乾燥ガス供給装置が供給口86を介してチャンバ84内に供給する。供給された気体はチャンバ84内で基板7を乾燥させた後、排気口87から排気される。基板7に塗布された機能液37がチャンバ84内にて乾燥することにより固化して、ベタ膜88が形成される。以上の工程により、基板に機能液を吐出して塗布することによりベタ膜88を形成する製造工程を終了する。
【0177】
(比較例)
次に、第1ノズル群と第2ノズル群との液滴吐出ヘッド14を交互に配置して機能液37を塗布する場合の塗布量73の変化を説明する。図9(a)は第1の液滴吐出ヘッド14a及び第3の液滴吐出ヘッド14cに第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14を配置して、第2の液滴吐出ヘッド14b及び第4の液滴吐出ヘッド14dに第2ノズル群の液滴吐出ヘッド14を配置した例を示している。
【0178】
第1の液滴吐出ヘッド14aと第2の液滴吐出ヘッド14bとが隣接する場所及び第3の液滴吐出ヘッド14cと第4の液滴吐出ヘッド14dとが隣接する場所では、吐出量69が大きくなるように液滴吐出ヘッド14を配置している。そして、第2の液滴吐出ヘッド14bと第3の液滴吐出ヘッド14cとが隣接する場所では、吐出量69が小さくなるように液滴吐出ヘッド14を配置している。
【0179】
図9(b)における分布曲線89は、このように配置した液滴吐出ヘッド14を用いて、ステップS5にて基板7に機能液37を塗布したときの塗布量73の分布を示している。そして、図9(c)における分布曲線90は、機能液37を塗布して暫らく経た後の分布を示している。
【0180】
図9(b)に示すように、分布曲線89には凸部89aと凹部89bとが形成されている。そして、凸部89aと凹部89bとが離れているので、機能液37にかかる重力及び表面張力の作用が凸部89a及び凹部89bに影響し難くなっている。その結果、図9(c)に示すように、機能液37を塗布して暫らく経た後においても分布曲線90は平坦になり難くなっている。
【0181】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、吐出量の分布を演算して、第1ノズル群〜第3ノズル群に分類している。そして、第1ノズル群の隣に第1ノズル群が配置されているヘッドユニット34が形成され、このヘッドユニット34が第1ノズル構成体34aとなっている。このとき、第1ノズル群の吐出量が大きい場所と吐出量が小さい場所とが隣合って配置されている。次に、第1ノズル構成体34aのノズル26から機能液37を吐出する。そして、吐出された機能液37は基板7上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所とが隣合うとき、機能液37の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された機能液37は、吐出量が小さく塗布された場所へ流動する。従って、塗布された機能液37の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0182】
(2)本実施形態によれば、ステップS1において、最小二乗法を用いて吐出量の分布における1次近似式を演算している。最小二乗法は、精度良く1次近似式を演算することができるので、第1の端部14eと第2の端部14fとの吐出量を精度良く比較することができる。
【0183】
(3)本実施形態によれば、液滴吐出ヘッド14を交換するとき、ヘッドユニット34毎交換している。従って、液滴吐出ヘッド14を1個毎交換する方法に比べて、少ない回数で液滴吐出ヘッド14を交換可能である為、生産性良く液滴吐出ヘッド14を交換することができる。その結果、生産性良く保守することができる。
【0184】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置を用いて塗布する特徴的な例について図10に従って説明する。図10は吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフである。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、第2のノズル群に替えて、第3のノズル群を用いる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0185】
すなわち、本実施形態では、ステップS3において、作業者は第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14を並べて、図2(b)に示すヘッド取付板33に配置する。第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14により構成されたヘッドユニット34を第3ノズル構成体34bとする。図10において、縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル位置70を示し、右側がX方向となっている。そして、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの近似式線72は横軸と略平行な直線で表される。このとき、近似式線72は第1の液滴吐出ヘッド14aと第2の液滴吐出ヘッド14bとの間で吐出量69の差が少なくなっている。同様に、近似式線72は第2の液滴吐出ヘッド14bと第3の液滴吐出ヘッド14cとの間及び第3の液滴吐出ヘッド14cと第4の液滴吐出ヘッド14dとの間で吐出量69の差が少なくなっている。つまり、近似式線72が横軸と略平行な形態になり、吐出量69の分散が小さくなっている。
【0186】
ステップS5では、この第3ノズル構成体34bを用いて機能液37を塗布する。第3ノズル構成体34bは吐出量の分散が少なく形成されているので、第3ノズル構成体34bを用いて塗布された機能液37は膜厚の分散が小さくなる。そして、ステップS7にて固化した膜の膜厚の分散も小さくなる。
【0187】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、吐出量の分布を演算して、第3ノズル群を分類する。そして、第3ノズル構成体34bでは第3ノズル群の隣に第3ノズル群が配置される。このとき、第3ノズル群は第1の端部14e側の吐出量と第2の端部14f側の吐出量が略同量となっている。つまり、吐出量が略同量のノズル群が配置される。従って、塗布された機能液の膜厚は略同量の厚さとなる為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0188】
(第3の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置を用いて塗布する特徴的な例について図11に従って説明する。図11は吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフである。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、第1ノズル群に加えて第3ノズル群を用いる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0189】
すなわち、本実施形態では、ステップS3において、作業者は第1ノズル群及び第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14を並べて、図2(b)に示すヘッド取付板33に配置する。第1ノズル群及び第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14により構成されたヘッドユニット34を第4ノズル構成体34cとする。図11において、縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル位置70を示し、右側がX方向となっている。そして、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの近似式線72は右上がりの直線及び略X軸と平行な直線により構成される。このとき、近似式線72は第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの各液滴吐出ヘッド14の間で吐出量69の差が生じることがある。
【0190】
ステップS5では、この第4ノズル構成体34cを用いて機能液37を塗布する。第4ノズル構成体34cでは第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14と第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されることがある。このとき、第1の実施形態と同様に吐出量69の大きい場所と小さい場所とが隣接する場所では機能液37が流動するので、塗布量が平均化される。同じく、第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されることがある。このとき、吐出量69の大きい場所と吐出量69が平均に近い場所とが隣接する場所でも機能液37が流動するので、塗布量が平均化される。吐出量69の小さい場所と吐出量69が平均に近い場所とが隣接する場所でも機能液37が流動するので、塗布量が平均化される。第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されることがある。このとき、第2の実施形態と同様に塗布量の分散が小さくなる。従って、塗布量が平均化されるので、膜厚の分散が小さくなる。そして、ステップS7にて固化した膜の膜厚の分散も小さくなる。
【0191】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第4ノズル構成体34cのノズル26から機能液37を吐出する。そして、吐出された機能液はワーク上に広がる。吐出量の大きい場所と吐出量の小さい場所又は吐出量が略中間の場所とが隣合うように液滴吐出ヘッド14が配置される。このとき、機能液37の表面張力が働くことにより、吐出量が大きく塗布された機能液37は吐出量が小さく塗布された場所又は吐出量が平均に近い場所へ流動する。第4ノズル構成体34cを用いて塗布する場合も同様に、吐出量が大きく塗布された機能液37は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が平均に近い場所へ流動する。従って、塗布された機能液37の膜厚は平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0192】
(第4の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置を用いて塗布する特徴的な例について図12に従って説明する。図12は吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフである。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、第1のノズル群に加えて、第2ノズル群及び第3のノズル群を用いる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0193】
すなわち、本実施形態では、ステップS3において、作業者は第1ノズル群、第2ノズル群及び第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14を並べて、図2(b)に示すヘッド取付板33に配置する。第1ノズル群、第2ノズル群及び第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14により構成されたヘッドユニット34を第6ノズル構成体34dとする。図12(a)〜図12(c)において、縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル位置70を示し、右側がX方向となっている。
【0194】
図12(a)において、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの各液滴吐出ヘッド14に、第1ノズル群、第3ノズル群、第2ノズル群、第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14が配置してある。この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されているので、第3の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。同様に、第2ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されている場所においても、第3の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。従って、この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、塗布量が平均化されるので膜厚の分散が小さくなる。
【0195】
図12(b)において、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの各液滴吐出ヘッド14に、第2ノズル群、第3ノズル群、第1ノズル群、第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14が配置してある。この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されているので、第1の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。第1ノズル群及び第2ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されている場所においても、第3の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。従って、この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、塗布量が平均化されるので膜厚の分散が小さくなる。
【0196】
図12(c)において、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの各液滴吐出ヘッド14に、第2ノズル群、第2ノズル群、第3ノズル群、第1ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14が配置してある。この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、第2ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第2ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されている。このときにも、第1の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。第1ノズル群及び第2ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14と第3ノズル群に属する液滴吐出ヘッド14とが隣接して配置されている場所においても、第3の実施形態と同様に、塗布された機能液37の膜厚が平均化される。従って、この第6ノズル構成体34dを用いて塗布するとき、塗布量が平均化されるので膜厚の分散が小さくなる。
【0197】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1ノズル群同士の液滴吐出ヘッド14が隣接する場合、第2ノズル群同士の液滴吐出ヘッド14が隣接する場合、第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14の隣に第1ノズル群又は第2ノズル群の液滴吐出ヘッド14が配置される場合がある。そして、塗布するとき、吐出量が大きく塗布された機能液は、吐出量が小さく塗布された場所又は、吐出量が略中間の場所へ流動する。従って、塗布された機能液の膜厚は、平均化される為、膜厚の分散を小さくすることができる。
【0198】
(第5の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置を用いて塗布する特徴的な例について図13に従って説明する。図13は吐出量の分布を示すグラフである。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、近似式を演算する方法に替えて吐出量の積分を演算する点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0199】
すなわち、本実施形態では、ステップS1において吐出量の分布を測定する。図13(a)〜図13(c)は吐出量の分布の例を示している。図13(a)〜図13(c)において縦軸は吐出量69を示し、上側が下側より吐出量が大きくなっている。横軸はノズル番号を用いてノズル位置70を示している。ノズル番号は第1の端部14e側から第2の端部14f側に向けて付番されている。そして、ノズル番号が1番〜15番の各ノズル位置70に対する吐出量69の測定値71がプロットしてある。ノズル番号が1番〜7番の各ノズル位置70に対する吐出量69を積分した演算値を第1の積分値91とする。同様に、ノズル番号が9番〜15番の各ノズル位置70に対する吐出量69を積分した演算値を第2の積分値92とする。そして、第2の積分値92から第1の積分値91を引いた値を吐出差分指数とする。
【0200】
ステップS2において、液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群〜第3ノズル群に分類するとき、CPU43は吐出差分指数を用いて分類する。図13(a)において、第1の積分値91より第2の積分値92の方が吐出量69が大きいので、吐出差分指数が正の値となる。この液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群に分類する。図13(b)において、第1の積分値91と第2の積分値92との吐出量69が略同等なので、吐出差分指数が零に近い値となる。この液滴吐出ヘッド14を第3ノズル群に分類する。図13(c)において、第1の積分値91の方が第2の積分値92より吐出量69が大きいので、吐出差分指数が負の値となる。この液滴吐出ヘッド14を第2ノズル群に分類する。
【0201】
予め、第1ノズル群〜第3ノズル群とを分類するときに、吐出差分指数の閾値を決めておく。第1ノズル群と第3ノズル群とを分類する閾値を第1閾値とし、第2ノズル群と第3ノズル群とを分類する閾値を第2閾値とする。そして、各液滴吐出ヘッド14の吐出差分指数を閾値と比較して、吐出差分指数が第1閾値より大きい液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群に分類する。同様に、吐出差分指数が第2閾値より小さい液滴吐出ヘッド14を第2ノズル群に分類し、吐出差分指数が第1閾値と第2閾値との間となる液滴吐出ヘッド14を第3ノズル群に分類する。ステップS3以降のステップは第1の実施形態と同様に行う。
【0202】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1の積分値91と第2の積分値92とを演算している。そして、第2の積分値92から第1の積分値91を引き算することにより、吐出差分指数を演算している。その後、吐出差分指数を用いて液滴吐出ヘッド14を第1ノズル群〜第3ノズル群とに分類している。この演算は簡便な方法である為、短時間で演算を終了することができる。その結果、生産性良く分類することができる。
【0203】
(第6の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置を用いて塗布する特徴的な例について図14に従って説明する。図14(a)は液滴吐出ヘッドの構成を示す概略斜視図であり、図14(b)は液滴吐出ヘッドを示す模式平面図である。図14(c)は液滴吐出ヘッドを示す模式側面図である。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、液滴吐出ヘッド14が左右対称に形成されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0204】
すなわち、本実施形態では、図14(a)に示すように液滴吐出ヘッド94はノズル26が形成されたノズルプレート25を備えている。ノズルプレート25の下側には第1ケース95が形成され、第1ケース95の内部には図2(c)に示すキャビティ36が形成されている。第1ケース95の下側には第2ケース96が形成され、第2ケース96の内部にはキャビティ36と連通する流路や圧電素子39等が形成されている。第2ケース96の上面には取付孔96aが形成され、取付孔96aには雌ねじが形成されている。
【0205】
第2ケース96の中段には回路基板97が配置され、第2ケース96の両側側面からX方向に延在して形成されている。回路基板97の下面には一対のコネクタ98が配置されており、回路基板97に形成されている配線を介してコネクタ98と圧電素子39とが電気的に接続されている。
【0206】
第2ケース96の下側には一対の供給口99が突出して形成されている。供給口99に図示しないチューブを接続した後、チューブを通して供給される機能液37が第2ケース96の内部に形成されている流路を通ってキャビティ36に供給されるようになっている。そして、液滴吐出ヘッド94はX方向及びY方向において左右対称に形成されており、Z方向の中心線94aを中心に180度回転して用いることが可能となっている。
【0207】
図14(b)及び図14(c)は液滴吐出ヘッド94をヘッド取付板33に配置した状態を示している。液滴吐出ヘッド94は第1支持板100及び第2支持板101を介してヘッド取付板33に固定されている。この液滴吐出ヘッド94、第1支持板100、第2支持板101、ヘッド取付板33はねじ102により固定されているので、ねじ102を外すことにより液滴吐出ヘッド94の着脱が可能となっている。ヘッド取付板33には孔部33aが形成され、孔部33aは回路基板97が配置可能な大きさに形成されている。そして、液滴吐出ヘッド94を中心線94aを中心に180度回転して配置することが可能となっている。
【0208】
第1の実施形態のステップS3において、分類された液滴吐出ヘッド94は中心線94aを中心に回転することにより、吐出量の分布を変更することができる。例えば、第1の端部側の1番目のノズル26と第2の端部側の15番目のノズル26とを入れ替えることにより、第1ノズル群に分類された液滴吐出ヘッド94は第2ノズル群に切り換えることができる。同様に、第2ノズル群に分類された液滴吐出ヘッド94は第1ノズル群に切り換えることができる。そして、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッド94を第1ノズル群に揃えることができる。その後、ステップS4以降のステップを行うことができる。
【0209】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1ノズル群と第2ノズル群とが混在する液滴吐出ヘッド94を、総て、第1ノズル群からなる第1ノズル構成体34aとすることができる。同様に、液滴吐出ヘッド94を、総て、第2ノズル群からなる第2ノズル構成体とすることができる。その結果、簡便に第1ノズル構成体34a又は、第2ノズル構成体を形成することができる。
【0210】
(第7の実施形態)
次に、本実施形態では、液滴吐出装置の特徴的な例について図15に従って説明する。図15は液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、液滴吐出ヘッド14が基板7の幅以上の長さに渡って配置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0211】
すなわち、本実施形態では、図15に示すように、液滴吐出装置105は基台2を備えている。そして、基台2の上側にはY方向に移動可能なステージ4が配置されている。
【0212】
基台2のX方向両側には一対の支持台106a,106bが立設され、その一対の支持台106a,106bにはX方向に延びる架橋部材107が架設されている。架橋部材107の下側にはヘッドユニット108が配置され、ヘッドユニット108の下面には複数の液滴吐出ヘッド14が配置されている。この液滴吐出ヘッド14は千鳥状にヘッドユニット108の全幅に渡って配置されている。そして、液滴吐出ヘッド14から吐出して塗布可能な幅は基板7の幅より長くなるように配置されている。従って、ステージ4がY方向に移動して、液滴吐出ヘッド14から液滴40を吐出することにより、基板7の全面に機能液37を塗布可能となっている。
【0213】
基台2の上にはY方向に移動可能な保守ステージ109が配置されている。そして、保守ステージ109の上面にはフラッシングユニット110、重量測定装置111、キャッピングユニット112、ワイピングユニット113等から構成されるクリーニングユニット114を備えている。このクリーニングユニット114は液滴吐出ヘッド14と対応して配置されていることから、液滴吐出ヘッド14をX方向に移動することなく、液滴吐出ヘッド14を保守することが可能となっている。
【0214】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、液滴吐出装置105はステージ4をY方向に移動して、液滴吐出ヘッド14のノズル26から機能液37を吐出することにより、機能液37を塗布する予定の領域に塗布することができる。従って、液滴吐出装置105はノズル26をX方向に移動することなく、基板7に機能液37を塗布することができる。そして、基板7又は液滴吐出ヘッド14の移動回数は少ない回数で、基板7に塗布することができる。その結果、生産性良く塗布することができる。
【0215】
(2)本実施形態によれば、液滴吐出装置105はノズル26をX方向に移動することなく、基板7に機能液37を塗布することができる。
このとき、液滴吐出装置105は液滴吐出ヘッド14をノズル26が配列されている方向に移動して改行することなく、基板7に機能液37を塗布することができる。従って、基板7又は液滴吐出ヘッド14を改行することによるスジ模様の発生を防止することができる。その結果、品質良く膜を形成することができる。
【0216】
(第8の実施形態)
次に、上記の吐出方法を応用して液晶表示装置を製造する一実施形態について図16を用いて説明する。
【0217】
まず、カラーフィルタを備えた電気光学装置の一つである液晶表示装置について説明する。図16は、液晶表示装置の構造を示す概略分解斜視図である。
【0218】
図16に示すように、電気光学装置としての液晶表示装置120は、透過型の液晶表示パネル121と、液晶表示パネル121を照明する照明装置123とを備えている。液晶表示パネル121は、液晶122を基板としての素子基板124と基板としての対向基板125とで挟持して配置されている。そして、素子基板124における下側の表面には、下偏光板126が配置され、対向基板125における上側の表面には、上偏光板127が配置される。
【0219】
素子基板124は光透過性のある材料からなる基板128を備え、基板128の上側には、絶縁膜129が形成されている。絶縁膜129上には、マトリクス状に画素電極130が形成され、各画素電極130には、スイッチング機能を有するTFT(Thin Film Transistor)素子131が形成されている。そして、TFT素子131のドレイン端子に画素電極130が接続されている。
【0220】
各画素電極130及びTFT素子131を囲んで、格子状に、走査線132及びデータ線133が形成されている。そして、走査線132は、TFT素子131のゲート端子と接続され、データ線133は、TFT素子131のソース端子と接続されている。
【0221】
そして、画素電極130、TFT素子131、走査線132、データ線133などからなる素子層134の液晶122側には、配向膜135が形成されている。
【0222】
対向基板125は光透過性のある材料からなる基板137を備えている。基板137の下側には、遮光性を有する材料からなる下層バンク138が格子状に形成され、下層バンク138の下側には、有機化合物などからなる上層バンク139が形成されている。そして、下層バンク138及び上層バンク139により隔壁部140が構成されている。
【0223】
隔壁部140によってマトリクス状に区画された凹部には、着色層141として、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタ141R,141G,141Bが形成されている。そして、隔壁部140とカラーフィルタ141R,141G,141Bとを覆うオーバーコート層142が形成されている。このオーバーコート層142を覆うようにITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなる電極膜としての対向電極143が形成されている。さらに、対向電極143の液晶122側には、配向膜144が形成されている。配向膜144と配向膜135とには、溝状の凹凸が配列して形成され、液晶122が凹凸に沿って配列して形成されている。
【0224】
液晶122は、該液晶122を挟持する画素電極130と対向電極143とに電圧を印加すると液晶122の傾き角度が変化する性質を持っており、TFT素子131のスイッチング動作により、液晶122にかける電圧をコントロールして液晶122の傾き角度を制御し、画素毎に光を透過させたり遮ったりする動作を行う。尚、光が液晶122により遮られた画素には当然光は入射しないため、黒色となる。このようにTFTのスイッチング動作により、液晶122をシャッタとして動作させることにより、画素毎に光の透過をコントロールし、画素を明滅させることにより、映像を表示させることができる。
【0225】
画素電極130は、TFT素子131のドレイン端子に電気的に接続されており、TFTを一定期間だけオン状態とすることにより、データ線133から供給される画素信号が各画素電極130に所定のタイミングで供給される。このようにして画素電極130に供給された所定レベルの画素信号の電圧レベルは、対向基板125の対向電極143と画素電極130との間で保持され、画素信号の電圧レベルに応じて、液晶122の光透過量が変化する。
【0226】
照明装置123は、光源を備え、この光源からの光を液晶表示パネル121に向かって出射することができる導光板や拡散板、反射板等を備えている。光源には、白色のLED、EL、冷陰極管等を用いることが可能であり、本実施形態においては、冷陰極管を採用している。
【0227】
尚、下偏光板126及び、上偏光板127は、視角依存性を改善する目的等で用いられる位相差フィルムなどの光学機能性フィルムと組み合わされたものでもよい。液晶表示パネル121は、アクティブ素子としてTFT素子131に限らずTFD(Thin Film Diode)素子を有したものでもよく、画素を構成する電極が互いに交差するように配置されるパッシブ型の液晶表示装置でもよい。
【0228】
液晶表示装置120を製造する工程として、基板128に画素電極130やTFT素子131などの素子層134を形成する素子形成工程が行われる。次に、配向膜135を形成する配向膜形成工程が行われて素子基板124が完成する。一方、基板137に着色層141及びオーバーコート層142を形成するカラーフィルタ形成工程が行われる。次に、オーバーコート層142の下面に対向電極143を形成する電極形成工程が行われる。続いて、対向電極143の下面に配向膜144を形成する配向膜形成工程が行われて対向基板125が完成する。次に、素子基板124に液晶122を塗布する液晶配置工程が行われる。続いて、素子基板124又は対向基板125に接着剤を塗布した後、素子基板124と対向基板125とを接着する組立工程が行われる。次に、下偏光板126と上偏光板127とを貼り付ける偏光板貼付工程が行われて、液晶表示パネル121が完成する。
【0229】
対向基板125において、オーバーコート層142の下側に対向電極143を形成する電極形成工程において、第1の実施形態〜第7の実施形態における吐出方法を用いる。具体的には、対向電極143の材料を溶媒に溶解又は分散媒に分散することにより、電極形成材料としての電極膜の材料液を製造する。次に、液滴吐出装置1を用いて、この電極膜の材料液をオーバーコート層142の表面に吐出して塗布する。
【0230】
このとき、第1の実施形態〜第7の実施形態における分布演算工程、分類工程、ノズル構成工程と同様な工程にて、液滴吐出ヘッド14又は液滴吐出ヘッド94の吐出分布を揃えた後、電極膜の材料液の吐出を行って塗布する。その後、塗布された電極膜の材料液を加熱乾燥して固化することにより対向電極143を形成する。
【0231】
さらに、対向基板125において、対向電極143の下側に配向膜144を形成する配向膜形成工程において、第1の実施形態〜第7の実施形態における吐出方法を用いる。具体的には、配向膜144の材料を溶媒に溶解又は分散媒に分散することにより、液晶配向膜形成用組成物としての配向膜の材料液を製造する。次に、液滴吐出装置1を用いて、この配向膜の材料液を対向電極143の下側に吐出して塗布する。
【0232】
このとき、第1の実施形態〜第7の実施形態における分布演算工程、分類工程、ノズル構成工程と同様な工程にて、液滴吐出ヘッド14又は液滴吐出ヘッド94の吐出分布を揃えた後、電極膜の材料液の吐出を行って塗布する。その後、塗布された電極膜の材料液を加熱乾燥して固化することにより配向膜144を形成する。
【0233】
さらに、素子基板124において、素子層134の上側に配向膜135を形成する配向膜形成工程において、第1の実施形態〜第7の実施形態における吐出方法を用いる。具体的には、配向膜135の材料を溶媒に溶解又は分散媒に分散することにより、液晶配向膜形成用組成物としての配向膜の材料液を製造する。次に、液滴吐出装置1を用いて、この配向膜の材料液を素子層134の上側に吐出して塗布する。
【0234】
このとき、第1の実施形態〜第7の実施形態における分布演算工程、分類工程、ノズル構成工程と同様な工程にて、液滴吐出ヘッド14又は液滴吐出ヘッド94の吐出分布を揃えた後、電極膜の材料液の吐出を行って塗布する。その後、塗布された電極膜の材料液を加熱乾燥して固化することにより配向膜135を形成する。
【0235】
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、配向膜135,144を製造する工程において、第1の実施形態〜第7の実施形態における吐出方法を用いることにより、配向膜の材料が塗布された膜厚の分散を小さくしている。従って、膜厚の分散の小さい配向膜135,144を製造することができる。
【0236】
(2)本実施形態によれば、対向電極143を製造する工程において、第1の実施形態〜第7の実施形態における吐出方法を用いることにより、電極材料が塗布された膜厚の分散を小さくしている。従って、膜厚の分散の小さい対向電極143を製造することができる。
【0237】
(3)本実施形態によれば、配向膜135,144及び対向電極143の膜厚の分散が小さく形成されている。従って、液晶122が駆動信号に対して忠実に動作し、見易い液晶画面を形成することができる。
【0238】
(第9の実施形態)
次に、第8の実施形態の液晶表示装置120を備えた電子機器について説明する。図17は、パーソナルコンピュータに液晶表示装置を搭載した例を示す概略斜視図である。図17に示すように、電子機器としてのパーソナルコンピュータ150の本体は情報を表示する表示部に表示装置151を備えている。この表示装置151に、第8の実施形態により製造された液晶表示装置120が配設されている。パーソナルコンピュータ150に配置されている表示装置151は上記の実施形態により製造され、表示装置151における配向膜135,144及び対向電極143の膜厚の分散が小さく形成されている。従って、パーソナルコンピュータ150は、液晶122が駆動信号に対して忠実に動作し、見易い液晶画面となっている表示装置151を、表示部に備えた電子機器となっている。
【0239】
尚、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、第1ノズル群の液滴吐出ヘッド14を用いて第1ノズル構成体34aを構成した。同様に、第2ノズル群の液滴吐出ヘッド14から構成される第2ノズル構成体を用いて塗布してもよい。第1ノズル構成体34aと第2ノズル構成体とは吐出量の分布において鋸歯状の向きが異なるだけであるので、同様な効果を得ることができる。そして、第2ノズル群の液滴吐出ヘッド14を用いる方法にて、前記第5の実施形態〜前記第8の実施形態を適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0240】
(変形例2)
前記第3の実施形態においては、第1ノズル群と第3ノズル群との液滴吐出ヘッド14から構成される第4ノズル構成体34cを用いて機能液37を吐出して塗布した。同様に、第2ノズル群と第3ノズル群との液滴吐出ヘッド14から構成される第5ノズル構成体を用いて機能液37を吐出して塗布しても良い。この場合にも、前記第1の実施形態と同様な工程を行うことにより、同様な効果を得ることができる。尚、この変形例を前記第4の実施形態〜前記第8の実施形態を適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0241】
(変形例3)
前記第1の実施形態において、ステップS5の吐出工程の次にステップS6の平坦化工程を行った。ステップS5とステップS6とは同時に行っても良い。例えば、機能液37の粘度が低くて広がり易いとき、機能液37の吐出と、吐出された機能液37が広がる工程とが同時に進行する。このとき、ステップS6はステップS5と同時に行われる。そして、ステップS6を別に行う場合に比べて、短い時間で製造することができる為、生産性良く製造することができる。尚、この変形例を前記第2の実施形態〜前記第8の実施形態、前記変形例1、前記変形例2を適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0242】
(変形例4)
前記第1の実施形態において、液滴吐出ヘッド14にノズル26が1列に配列して形成されていた。ノズル26の配列は2列以上の配列でも良い。この場合にも2列のノズル列のノズルをノズル群として捉え、第1ノズル群〜第3ノズル群に分類して構成することができる。この場合にも、前記第1の実施形態と同様な工程を行うことにより、同様な効果を得ることができる。尚、この変形例を前記第2の実施形態〜前記第8の実施形態、前記変形例1、前記変形例2を適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0243】
(変形例5)
前記第5の実施形態は、前記第1の実施形態と異なる点を説明した。前記第5の実施形態は、前記第2の実施形態〜前記第4の実施形態、前記変形例1、前記変形例2にも適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0244】
(変形例6)
前記第6の実施形態は、前記第1の実施形態と異なる点を説明した。前記第6の実施形態は、前記第2の実施形態、前記第4の実施形態、前記変形例1、前記変形例2にも適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0245】
(変形例7)
前記第7の実施形態は、前記第1の実施形態と異なる点を説明した。前記第7の実施形態は、前記第2の実施形態、前記第4の実施形態、前記変形例1、前記変形例2にも適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0246】
(変形例8)
前記第8の実施形態は、前記第1の実施形態〜前記第7の実施形態を用いる方法を説明した。前記第8の実施形態は、前記変形例1、前記変形例2にも適用しても良い。同様な効果を得ることができる。
【0247】
(変形例9)
前記第3の実施形態では、第1の液滴吐出ヘッド14a〜第4の液滴吐出ヘッド14dの順に第1ノズル群、第3ノズル群、第1ノズル群、第3ノズル群の液滴吐出ヘッド14を並べたが、これに限らない。第1ノズル群、第1ノズル群、第3ノズル群、第3ノズル群の順番でも良く、第3ノズル群、第3ノズル群、第3ノズル群、第1ノズル群の順番でも良い。第1ノズル群及び第3ノズル群の組合せであれば良い。同様な効果を得ることができる。
【0248】
(変形例10)
前記第1の実施形態〜前記第5の実施形態では、ヘッドユニット34に4個の液滴吐出ヘッド14が配置されていたが、2個以上のヘッドユニット34で有ればよい。
【0249】
(変形例11)
前記第1の実施形態〜前記第5の実施形態では、キャビティ36を加圧する加圧手段に、圧電素子39を用いたが、他の方法でも良い。例えば、コイルと磁石とを用いて振動板38を変形させて、加圧しても良い。他に、キャビティ36内にヒータ配線を配置して、ヒータ配線を加熱することにより、機能液37を気化させたり、機能液37に含む気体を膨張させたりして加圧しても良い。他にも、静電気の引力及び斥力を用いて振動板38を変形させて、加圧しても良い。
【0250】
(変形例12)
前記第9の実施形態では、液晶表示装置120をパーソナルコンピュータ150の表示部に用いたが、これに限定されない。例えば、電子ブック、携帯電話、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の電子機器の画像表示手段として好適に用いることができる。いずれの場合でも、表示部に膜厚の分散が小さく形成された液晶表示装置120を備えた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0251】
【図1】第1の実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図。
【図2】(a)は、キャリッジを示す模式平面図、(b)は、キャリッジを示す模式側面図、(c)は、液滴吐出ヘッドの構造を説明するための要部模式断面図。
【図3】液滴吐出装置の電気制御ブロック図。
【図4】基板に液滴を吐出して塗布することによりベタ膜を形成する製造工程を示すフローチャート。
【図5】液滴吐出ヘッドの吐出量を測定する工程を説明するための図。
【図6】吐出量の分布を示すグラフ。
【図7】(a)は、ノズル構成工程を説明する図、(b)は、吐出工程を説明する図。
【図8】(a)〜(c)は、基板に塗布された機能液の塗布量の分布を示す図、(d)は、乾燥装置を示す模式図。
【図9】比較例に係る吐出方法を説明する図。
【図10】第2の実施形態に係る吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフ。
【図11】第3の実施形態に係る吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフ。
【図12】第4の実施形態に係る吐出量の分布を近似した近似線を示すグラフ。
【図13】第5の実施形態に係る吐出量の分布を示すグラフ。
【図14】(a)は、第6の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示す概略斜視図、(b)は、液滴吐出ヘッドを示す模式平面図、(c)は、液滴吐出ヘッドを示す模式側面図。
【図15】第7の実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図。
【図16】第8の実施形態に係る液晶表示装置の構造を示す概略分解斜視図。
【図17】パーソナルコンピュータを示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0252】
1,105…液滴吐出装置、7…ワークとしての基板、14,94…液滴吐出ヘッド、14e…第1の端部、14f…第2の端部、26…ノズル、34,108…ヘッドユニット、34a…第1ノズル構成体、34b…第3ノズル構成体、34c…第4ノズル構成体、34d…第6ノズル構成体、88…ベタ膜、120…液晶表示装置、128,137…基板、143…電極膜としての対向電極、150…電子機器としてのパーソナルコンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、
前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする吐出方法。
【請求項2】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする吐出方法。
【請求項3】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、
前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第3ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、
前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする吐出方法。
【請求項4】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する吐出方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第6ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、
前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする吐出方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の吐出方法であって、
前記分類工程では、前記分布を最小二乗法を用いて1次近似式を演算し、
前記第1の端部側と前記第2の端部側との前記吐出量を比較することを特徴とする吐出方法。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の吐出方法であって、
前記分類工程では、前記第1の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、前記第2の端部側における複数の前記ノズルから吐出される前記吐出量と、を比較することを特徴とする吐出方法。
【請求項7】
請求項1、2、4のいずれか一項に記載の吐出方法であって、
前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、
前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とする吐出方法。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の吐出方法であって、
前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、
前記液滴吐出ヘッドはヘッドユニットに複数配置され、
前記液滴吐出ヘッドを交換するときは、前記ヘッドユニット毎に交換することを特徴とする吐出方法。
【請求項9】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の吐出方法であって、
前記ノズル群からなるノズル構成体は前記ワークに前記液状体を塗布する領域の幅以上の長さに形成されていることを特徴とする吐出方法。
【請求項10】
請求項8に記載の吐出方法であって、
前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、
前記液滴吐出ヘッドは前記ヘッドユニットにおいて千鳥状に配置されていることを特徴とする吐出方法。
【請求項11】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、
前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、
前記液状体を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とするベタ膜形成方法。
【請求項12】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、
前記液状体を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とするベタ膜形成方法。
【請求項13】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、
前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第3ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、
前記液状体を固化する固化工程と、を有し、
前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とするベタ膜形成方法。
【請求項14】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出してベタ膜を形成するベタ膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第6ノズル構成体を用いて前記ワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液状体を放置する平坦化工程と、
前記液状体を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、
前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とするベタ膜形成方法。
【請求項15】
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、
前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする配向膜形成方法。
【請求項16】
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする配向膜形成方法。
【請求項17】
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、
前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第3ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする配向膜形成方法。
【請求項18】
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成方法であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第6ノズル構成体を用いてワークに吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、
前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする配向膜形成方法。
【請求項19】
液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と第2ノズル群とに分類する分類工程と、
前記第1ノズル群からなる第1ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群からなる第2ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第1ノズル構成体又は、前記第2ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きいことを特徴とする液晶表示装置の形成方法。
【請求項20】
液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第4ノズル構成体、又は、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第5ノズル構成体、を形成する構成工程と、
前記第4ノズル構成体又は、前記第5ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする液晶表示装置の形成方法。
【請求項21】
液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布を用いて、前記ノズル群から第3ノズル群を分類する分類工程と、
前記第3ノズル群からなる第3ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第3ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であることを特徴とする液晶表示装置の形成方法。
【請求項22】
液晶を一対の基板が挟持してなる液晶表示装置の形成方法であって、
複数のノズル群から液晶配向膜形成用組成物を前記基板に吐出して配向膜を形成する配向膜形成工程を有し、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記配向膜形成工程は、前記ノズルの吐出量を測定して、前記吐出量の分布を演算する分布演算工程と、
前記吐出量の前記分布から、前記ノズル群を第1ノズル群と、第2ノズル群と、第3ノズル群と、に分類する分類工程と、
前記第1ノズル群、前記第2ノズル群及び前記第3ノズル群からなる第6ノズル構成体を形成する構成工程と、
前記第6ノズル構成体を用いて前記基板に吐出する吐出工程と、
吐出された前記液晶配向膜形成用組成物を放置する平坦化工程と、
前記液晶配向膜形成用組成物を固化する固化工程と、を有し、
前記第1ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きく、前記第2ノズル群は、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きく、前記第3ノズル群は、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量であり、
前記構成工程において、前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されることを特徴とする液晶表示装置の形成方法。
【請求項23】
液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群から構成される第1ノズル構成体と、
前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群から構成される第2ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項24】
液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群及び、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群、から構成される第4ノズル構成体と、
前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群及び、前記第3ノズル群、から構成される第5ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項25】
液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群から構成される第3ノズル構成体を用いて形成されていることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項26】
液状体をワークに吐出する複数のノズル群が配置されたヘッドユニットであって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群と、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群と、から構成される第6ノズル構成体を用いて形成され、
前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されていることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項27】
請求項23、24、26のいずれか一項に記載のヘッドユニットであって、
前記ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とが対称に形成され、
前記第2ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第1ノズル群として用い、又は、前記第1ノズル群は前記第1の端部側と前記第2の端部側とを交換して、前記第2ノズル群として用いることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項28】
請求項23〜26のいずれか一項に記載のヘッドユニットであって、
前記ノズル群は液滴吐出ヘッドに形成され、
前記液滴吐出ヘッドは千鳥状に配置されていることを特徴とするヘッドユニット。
【請求項29】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群から構成される第1ノズル構成体と、
前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群から構成される第2ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項30】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群及び、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群、から構成される第4ノズル構成体と、
前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群及び、前記第3ノズル群、から構成される第5ノズル構成体と、のいずれか一方を用いて形成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項31】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群から構成される第3ノズル構成体を用いて形成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項32】
複数のノズル群から液状体をワークに吐出する液滴吐出装置であって、
前記ノズル群を構成するノズルが第1の端部から第2の端部へ配列して形成され、
前記第1の端部側の吐出量より前記第2の端部側の前記吐出量が大きい第1ノズル群と、前記第2の端部側の前記吐出量より前記第1の端部側の前記吐出量が大きい第2ノズル群と、前記第1の端部側の前記吐出量と前記第2の端部側の前記吐出量とが略同量の第3ノズル群と、から構成される第6ノズル構成体を用いて形成され、
前記第1ノズル群の隣には、前記第1ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置され、前記第2ノズル群の隣には、前記第2ノズル群又は、前記第3ノズル群が配置されていることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項33】
表示部を備える電子機器であって、
前記表示部に請求項19〜22のいずれか一項に記載の液晶表示装置の形成方法を用いて形成された液晶表示装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−82885(P2009−82885A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259485(P2007−259485)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】