説明

商品陳列管理装置及びその方法

【課題】
生鮮食品や冷凍食品等の劣化しやすい商品を可能な限り外気に触れないようにショーケースに格納して陳列し、顧客により商品を手に取って選定でき、重い買い物籠を不要として円滑な買い物を実現する商品陳列管理装置を提供する。
【解決手段】
商品陳列管理装置は、店頭で顧客100に商品を閲覧される店頭側面及び店員200に商品を設置及び取出される店員側面の商品棚の施錠状態を制御する施錠制御手段1と、商品を識別する商品識別情報3と、この商品識別情報3に基づいてこの商品における顧客100からの選択及び決済の状況を検知する商品状況検知手段2とを備える構成であり、円滑な買い物を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を陳列する商品陳列管理装置に関して、特に顧客により商品を手に取って選定でき、重い買い物籠を不要として円滑な買い物を実現する商品陳列管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術は、特開2002―163722号公報(第1の背景技術)、特開2003―331024号公報(第2の背景技術)に開示されるものがある。この背景技術は、図11、図12に従来の商品陳列管理装置の概要図及びフローチャートで示される。
図11における、第1の背景技術に係る商品陳列管理装置としての、商品販売管理方法および装置ならびに携帯端末は、商品販売店420に入る顧客421に店内入口420aでRFID携帯端末422を貸し出し、店内売場420bで選択された見本商品423A,423B,423Cに関して無線タグ内蔵ラベル424A,424B,424Cの無線タグからRFID携帯端末422で商品コードを読み取って記憶し、同時に外部にも通知し、顧客421がレジカウンタ420cにRFID携帯端末422を返却する構成であり、通知を受けて購入希望の商品として準備された梱包商品427を店内の情報処理装置426による精算処理時に顧客421に受取るように設定された構成である。
【0003】
図12における、第2の背景技術に係る商品陳列管理装置としての、手ぶらショッピングシステムは、インターネットモードを有した携帯電話・携帯情報端末を利用して実店舗の店頭で陳列した全ての商品を注文できる手段501と、商品固有についた商品コードをキー入力および/またはバーコードをバーコード読取装置入力および/またはICタグによる電子荷札をICタグコード読取装置入力で注文を行う手段502と、カメラ・ビデオ機能を有した携帯電話・携帯情報端末では商品実物および/または商品案内パネルを画像撮影し画像認識で商品識別コードに変換して注文する手段503と、携帯電話・携帯情報端末がインターネットとのオンラインモードに加えて地下売り場のような電波の通じない場所においてオフラインモードでも注文入力できる手段504と、注文を受付けたサーバ装置では実店舗で運用の既設又は別構築のPOSシステムとシステム連携して実店舗店頭における同一商品を同等品質及び同等価格にて販売管理し注文処理を行う手段505と、実店舗で運用の既設又は別構築の会員管理システムとシステム連携して決済処理及び宅配処理を行う手段506と、実店舗での店頭販売とインターネット注文とを複合・合体した販売履歴情報管理を行う手段507とを備える構成である。
【特許文献1】特開2002―163722号公報
【特許文献2】特開2003―331024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記第1及び前記第2の背景技術に係る商品陳列管理装置は、以上のように構成されていたことから、生鮮食品や冷凍食品等の劣化しやすい商品を外気に触れないようにショーケースに格納して陳列する商品棚として利用される場合には、商品陳列中、商品決済済み及び商品戴置待ち等の商品棚の状況を管理する管理方法が無いために、商品の入れ違いや選定した商品を受取る確実性に欠けるという課題を有する。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、生鮮食品や冷凍食品等の劣化しやすい商品を可能な限り外気に触れないようにショーケースに格納して陳列し、顧客により商品を手に取って選定でき、重い買い物籠を不要として円滑な買い物を実現する商品陳列管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る商品陳列管理装置は、施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚から構成される商品陳列管理装置において、前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段と、前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御するものである。
【0006】
このように本発明によれば、前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段と、前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することから、商品棚の商品の決済状況に応じて施錠を開閉することとなり、決済された商品の入れ違いや誤った商品の商品棚への混入を防ぎ、正確に商品を管理することができる。
【0007】
また、本発明に係る商品陳列管理装置は必要に応じて、前記施錠制御手段が、前記商品棚に格納された商品を顧客に選択された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面を施錠し、前記商品棚に格納された商品を顧客に決済された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店員側面を施錠解除するものである。このように本発明によれば、商品の選択後には商品の決済により店員に商品を取出される場合にのみ商品棚の前記店員側面のみを施錠解除することから、商品棚に対して可能な限り施錠をすることとなり、決済された商品の外気への暴露を防止することができ、特に冷凍食品や生鮮食品等の鮮度品質を求められる商品の鮮度を高く保つことができる。
【0008】
また、本発明に係る商品陳列管理装置は必要に応じて、前記商品棚を識別する商品棚識別情報に基づいて、当該商品棚に格納された商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品棚状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断するものである。このように本発明によれば、前記商品棚を識別する商品棚識別情報に基づいて顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品棚状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断することから、商品のみならず商品棚に対しても決済状況を把握できることとなり、商品特定の精度を高めることができ、決済された商品の入れ違いや誤った商品の商品棚への混入を防ぎ、正確に商品を管理することができる。
【0009】
また、本発明に係る商品陳列管理装置は必要に応じて、商品状況検知手段及び/又は商品棚状況検知手段が、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いて商品棚及び商品の決済状況を検知するものである。このように本発明によれば、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いることから、応答時間の速い手段を用いて商品の決済状況を検知することとなり、決済された商品の外気への暴露をさらに防止することとなり、商品の鮮度を一層高く保つことができる。
【0010】
また、本発明に係る商品陳列管理装置は必要に応じて、前記施錠制御手段が、商品を前記商品棚に戴置された場合に、当該商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除するものである。このように本発明によれば、商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除することから、顧客による商品の現物確認を可能とすることとなり、顧客に商品を十分に確認できる選定機会を提供することができ、顧客に安心感を与えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置を、図1から図6に基づいて説明する。
この図1は本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置の構成を示すブロック図、図2は図1に記載された商品陳列管理装置の全体構成図、図3は図1に記載された商品陳列管理装置のデータ例、図4は図1に記載された商品陳列管理装置の施錠制御の状態遷移表、図5は図1に記載された商品陳列管理装置のシーケンス図、図6は図1に記載された商品陳列管理装置のフローチャートを示す。
【0012】
図1において、本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置は、店頭で顧客100に商品を閲覧される店頭側面10a及び店員200に商品を設置及び取出される店員側面10bの商品棚の施錠状態を制御する施錠制御手段1と、商品を識別する商品識別情報3と、この商品識別情報3に基づいてこの商品における顧客100からの選択及び決済の状況を検知する商品状況検知手段2とを備える構成である。
上記に基づいて構成される商品陳列管理装置は、図2(a)に示すように、店頭で顧客100に商品300を閲覧される店頭側面10a及び店員200にこの商品300を設置及び取出される店員側面10bの2つの側面を持つ商品棚10と、この商品棚10の施錠状態を制御する管理センタ20を備える構成である。
【0013】
また、前記顧客100の代金支払いを受付け、本商品陳列管理装置にこの支払い情報を連携するPOSレジスタ21を本商品陳列管理装置の外部に備える。また、この商品棚10は、商品300を格納する複数の商品格納棚11から構成される。また、この商品300は、各々を識別する商品バーコード300aを備える。
また、この管理センタ20は、商品棚10の施錠状態を制御する施錠制御手段1と、この商品バーコード300aの読み取り情報及び前記POSレジスタ21からの支払い情報を受付けて演算を行う商品状況検知手段2と、この商品状況検知手段1の演算により前記商品棚10の商品300の格納状況を記憶する商品識別情報3と、この商品状況検知手段1の演算により店員200に画面表示する表示部20aから構成される。また、この管理センタ20は、前記POSレジスタ21とLAN等の通信回線を用いて接続することができる。
【0014】
また、前記商品格納棚11は、図2(b)に示すように、前記商品棚10の前記店頭側面10aに設置される開閉可能な店頭側扉11aと、この店頭側扉11aに設置される施錠機構を有する店頭側鍵11cと、前記商品棚10の前記店員側面10bに設置される開閉可能な店員側扉11bと、この店員側扉11bに設置される施錠機構を有する店員側鍵11dから構成される。前記施錠制御手段1は、この店頭側鍵11c及び店員側鍵11dの施錠状態を制御する。
【0015】
また、この商品識別情報3は、図3(a)に示すように、商品300を識別する商品項目及び商品棚10における商品300の格納状況を示す状態項目から構成することができる。また、この状態項目は、具体的な情報を格納された同図(b)に示すように、商品棚10の商品300の格納状況を搬入、選択、支払い及び待ちの4つの状態で示すことができる。
【0016】
また、前記顧客100は、前記商品バーコード300aの読み取りを行う読み取り機を内蔵する携帯電話101を所有する。また、前記店員200は、前記商品バーコード300aの読み取りを行う読み取り機を内蔵するバーコードリーダ201を所有する。
以下、前記構成に基づく本実施形態の商品陳列管理装置の動作について説明する。
まず、商品格納棚11の施錠制御に関して、前記施錠制御手段1は、図4に示すように、顧客100の状況に応じて施錠及び施錠解除を制御する。前記施錠制御手段1は、店員200により商品300を商品格納棚11に格納されて顧客100によりこの商品300を閲覧可能状態の場合には、商品格納棚11の前記店頭側鍵11c側及び前記店員側鍵11dの施錠解除状態を維持する(A)。
【0017】
次に、前記施錠制御手段1は、顧客100によりこの商品300が選択された場合には、商品格納棚11の前記店頭側鍵11c側及び前記店員側鍵11dを施錠する(B)。次に、前記施錠制御手段1は、顧客100によりこの商品300を決済された場合には、商品格納棚11の前記店員側鍵11dを施錠解除する(C)。前記施錠制御手段1は、このCの状況において、店員200により新たな別の商品300を商品格納棚11に格納されることを契機として前記Aの状況に遷移する。
【0018】
本実施形態の処理の流れに関して、図5及び図6に示すように、まず、店員200は、前記店頭側鍵11c側及び前記店員側鍵11dの施錠解除された棚番号XXの商品格納棚11に商品300を搬入(S1)する。さらにこの店員200は、この商品格納棚11の商品バーコード300aをバーコードリーダ201の使用により読み込む(S2)。また、この店員200は、この商品300を搬入した商品格納棚11の棚番号XXを管理センタ20に登録することもできる。
【0019】
前記商品状況検知手段2は、この読み込みにより、商品識別情報3の前記商品300の状態項目を”搬入”に更新する(S3)。前記商品状況検知手段2は、顧客100の携帯電話101からのこの商品バーコード300aの読み込みにより前記商品300を読み込まれた場合(S4)には、この商品識別情報3の前記商品300の状態項目を”選択”に更新して棚番号XXの前記商品格納棚11の前記店頭側鍵11c及び前記店員側鍵11dを施錠する(S5)
【0020】
また、棚番号XXの前記商品格納棚11は、この施錠により前記商品300を前記商品格納棚11から取り出せない状態となることから、前記商品300を前記商品格納棚11に密閉保管されることとなり、前記顧客100の選択された前記商品300の外気への暴露を防止することができる。また、特に前記商品300が冷凍食品や生鮮食品等の劣化しやすい商品の場合には、商品鮮度を高く保つことができるため、前記顧客100に鮮度の良好な状態で前記商品300を提供することができ、顧客満足度を向上させることができる。
【0021】
また、前記商品状況検知手段2は、前記店頭側鍵11c及び前記店員側鍵11dの施錠とともに前記携帯電話101に棚番号XX及び商品の代金を通知する。前記商品状況検知手段2は、この通知に基づいて前記顧客100によるPOSレジスタ21での決済完了の場合(S6)には、前記商品識別情報3の前記商品300の状態項目を”支払”に更新する。また、前記施錠制御手段1は、棚番号XXの前記商品格納棚11の前記店員側鍵11dを施錠解除する(S7)前記商品状況検知手段2は、この棚番号XXの前記商品格納棚11の前記店員側鍵11dの施錠解除とともに表示部20aに支払完了された前記商品300の格納された前記商品格納棚11を識別する棚番号XXを表示することもできる。前記管理センタ20は、この表示により前記商品300の支払完了を店員200に迅速に通知することができる。
【0022】
前記商品状況検知手段2は、店員200により棚番号XXの前記商品格納棚11に格納された前記商品300を搬出して梱包された場合(S8)には、前記商品識別情報3の前記商品300の状態項目を”待ち”に更新する。また、前記施錠制御手段1は、棚番号XXの前記商品格納棚11の店頭面を施錠解除する(S9)。また、この店員200は、梱包された前記商品300を前記顧客100に渡す。
【0023】
前記S9の状態は、店員200により棚番号XXの前記商品格納棚11に新たな商品300を搬入されるのを待機する状態である。本商品陳列管理装置は、この状態で店員200により商品格納棚11に商品300を搬入されることにより、前記S1からの処理の流れを繰り返す。
【0024】
また、前記S6において前記顧客100により選択された前記商品300の決済を所定時間経過後にも完了しない場合(S10)には、前記顧客100の前記商品300の選択をキャンセルすることもできる(S11)。棚番号XXの前記商品格納棚11は、このS11のキャンセル後には、前記前記S4からの処理を継続し、顧客100による前記商品300の選択待ち状態に遷移する。
【0025】
前記S10において前記顧客100による前記商品300の選択から決済完了までに制限時間を設けることにより、前記顧客100の前記商品300の決済忘れや無用な長時間の商品確保を防止することとなり、前記顧客100による他の顧客100の購買機会損失を防止することができる。
【0026】
また、本実施形態に係る商品陳列管理装置を構成する各機器のハードウエア構成は、CPU、メモリ、大容量記憶装置、ディスプレイ、通信装置、キーボード、マウス、入力装置及び上記各部を接続するバスからなる。なお、本商品陳列管理装置における各機器はいずれも同一のハードウエア構成を有するものとする。
【0027】
(本発明の第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る商品陳列管理装置を、図7から図10に基づいて説明する。
この図7は本発明の第2の実施形態に係る商品陳列管理装置の構成を示すブロック図、図8は図7に記載された商品陳列管理装置の全体構成図、図9は図7に記載された商品陳列管理装置のデータ例、図10は図7に記載された商品陳列管理装置のシーケンス図を示す。
【0028】
図7において、本実施形態に係る商品陳列管理装置は、前記第1の実施形態と同様に前記施錠制御手段1と、前記商品状況検知手段2と、前記商品識別情報3とを備え、さらに追加で商品棚を識別する商品棚識別情報5と、この商品棚識別情報5に基づいて前記商品棚に格納される商品を検知する商品棚状況検知手段4とを備える構成である。また、前記施錠制御手段1は、前記商品状況検知手段2の検知結果と共に、この商品棚状況検知手段4に基づいて前記商品棚10の施錠制御を行う。
【0029】
上記に基づいて構成される商品陳列管理装置は、図8に示すように、前記第1の実施形態の図2に記載の商品識別情報3の代替として、各々の商品300を識別する商品バーコード300aに関する情報を格納して商品状況検知手段2により管理される商品識別情報3及び各々の商品格納棚11を識別する棚バーコード11eに関する情報を格納して商品棚状況検知手段4により管理される商品棚識別情報5を追加して構成される。
【0030】
また、前記顧客100は、この棚バーコード11eの読み取りを行う読み取り機を内蔵する携帯電話101を所有する。また、前記店員200は、この棚バーコード11eの読み取り及び前記商品バーコード300aを行う読み取り機を内蔵するバーコードリーダ201を所有する。
【0031】
前記商品棚識別情報5は、図9(a)に示すように、商品棚10を識別する棚番号を示す棚項目、商品を特定する商品項目、商品の品名を特定する品名項目及び商品棚10における商品300の格納状況を示す状態項目から構成することができる。また、この状態項目は、具体的な情報を格納された同図(b)に示すように、商品棚10に格納された商品300の商品の詳細及び格納状況を示すことができる。
【0032】
以下、前記構成に基づく本実施形態の商品陳列管理装置の動作について前記第1の実施形態に追加された処理を説明する。
本実施形態の処理の流れに関して、図10及び前記第1の実施形態で記載した図6に示すように、前記第1の実施形態のS1と同様に店員200は、前記店頭側鍵11c及び前記店員側鍵11dを施錠解除された棚番号XXの商品格納棚11に商品300を搬入し、この商品格納棚11の棚バーコード11e及びこの商品300の商品バーコード300aをバーコードリーダ201の使用により読み込む(S2)処理を追加する。
【0033】
この処理追加により、前記商品状況検知手段2は、商品バーコード300aに基づいて商品識別情報3からこの商品300の詳細情報を取得する。前記商品棚状況検知手段4は、この商品300の詳細情報及び前記棚バーコード11eに基づいて商品棚識別情報5の商品格納棚11を特定する前記棚項目に商品項目及び品名項目を登録し、前記商品300を商品格納棚11に搬入された状態として管理する。以降、前記第1の実施形態と同様の処理を行う。
【0034】
また、第1の実施形態と同様のS7において、前記商品状況検知手段2は、表示部20aに支払完了された前記商品300の格納された前記商品格納棚11を識別する棚番号XX及び前記商品300の詳細情報を表示することもできる。店員200は、支払完了した前記商品300の情報のみならず前記商品300が格納された商品格納棚11を前記表示部20aから取得することとなり、前記商品300の入れ違い等による誤った商品の搬出及び梱包を未然に防止することができる。
なお、上述の実施形態に係る商品陳列管理装置は、棚バーコード11e及び商品バーコード300aに1次元コードのバーコードを使用したが、この形態に限定されることはなく、2次元コードのQRコードを使用することも可能である。
【0035】
(付記1)施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する複数の商品棚から構成される商品陳列管理装置において、前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段と、各々の前記商品棚を識別する商品識別情報に基づいて前記商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを特徴とする商品陳列管理装置。
【0036】
(付記2)前記施錠制御手段が、前記商品棚に格納された商品を顧客に選択された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面を施錠し、前記商品棚に格納された商品を顧客に決済された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店員側面を施錠解除することを特徴とする付記1に記載の商品陳列管理装置。
【0037】
(付記3)前記商品棚に格納された各々の商品を識別する商品棚識別情報に基づいて、当該商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品棚状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断することを特徴とする付記1又は付記2に記載の商品陳列管理装置。
【0038】
(付記4)商品状況検知手段及び/又は商品棚状況検知手段が、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いて商品棚及び商品の決済状況を検知することを特徴とする付記1ないし付記3に記載の商品陳列管理装置。
【0039】
(付記5)前記施錠制御手段が、商品を前記商品棚に戴置された場合に、当該商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除することを特徴とする付記4に記載の商品陳列管理装置。
【0040】
(付記6)施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚から構成される商品陳列管理方法において、前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御工程と、前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知工程を備え、前記施錠制御工程が、前記商品状況検知工程に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを特徴とする商品陳列管理方法。
【0041】
(付記7)前記施錠制御工程が、前記商品棚に格納された商品を顧客に選択された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面を施錠し、前記商品棚に格納された商品を顧客に決済された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店員側面を施錠解除することを特徴とする付記6に記載の商品陳列方法。
【0042】
(付記8) 前記商品棚を識別する商品棚識別情報に基づいて、当該商品棚に格納された商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知工程を備え、前記施錠制御工程が、前記商品棚状況検知工程に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断することを特徴とする付記6又は付記7に記載の商品陳列管理方法。
【0043】
(付記9)商品棚状況検知工程及び/又は商品状況検知工程が、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いて商品棚及び商品の決済状況を検知することを特徴とする付記6ないし付記8に記載の商品陳列方法。
【0044】
(付記10)前記施錠制御工程が、商品を前記商品棚に戴置された場合に、当該商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除することを特徴とする付記9に記載の商品陳列方法。
【0045】
(付記11)施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚に対してコンピュータを機能させる商品陳列管理プログラムにおいて、前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段、前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段としてコンピュータを機能させ、前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを特徴とする商品陳列管理プログラム。
【0046】
(付記12)前記施錠制御手段が、前記商品棚に格納された商品を顧客に選択された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面を施錠し、前記商品棚に格納された商品を顧客に決済された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店員側面を施錠解除することを特徴とする付記11に記載の商品陳列管理プログラム。
【0047】
(付記13)前記商品棚を識別する商品棚識別情報に基づいて、当該商品棚に格納された商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知手段を備え、前記施錠制御手段が、前記商品棚状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断することを特徴とする付記11又は付記12に記載の商品陳列管理プログラム。
【0048】
(付記14)商品状況検知手段及び/又は商品棚状況検知手段が、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いて商品棚及び商品の決済状況を検知することを特徴とする付記11ないし付記13に記載の商品陳列管理プログラム。
【0049】
(付記15)前記施錠制御手段が、商品を前記商品棚に戴置された場合に、当該商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除することを特徴とする付記14に記載の商品陳列管理プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置の全体構成図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置のデータ例
【図4】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置の施錠制御の状態遷移表
【図5】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置のシーケンス図
【図6】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置のフローチャート
【図7】本発明の第2の実施形態に係る商品陳列管理装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置の全体構成図
【図9】本発明の第2の実施形態に係る商品陳列管理装置のデータ例
【図10】本発明の第1の実施形態に係る商品陳列管理装置のシーケンス図
【図11】従来の商品陳列管理装置の概要図
【図12】従来の商品陳列管理装置のフローチャート
【符号の説明】
【0051】
1 施錠制御手段
2 商品状況検知手段
3 商品識別情報
4 商品棚状況検知手段
5 商品棚識別情報
10 商品棚
10a 店頭側面
10b 店員側面
11 商品格納棚
11a 店頭側扉
11b 店員側扉
11c 店頭側鍵
11d 店員側鍵
11e 棚バーコード
20 管理センタ
20a 表示部
21 POSレジスタ
100 顧客
101 携帯電話
200 店員
201 バーコードリーダ
300 商品
300a 商品バーコード
420 商品販売店
420a 店内入口
420b 店内売場
420c レジカウンタ
421 顧客
422 RFID携帯端末
423A〜423C 見本商品
424A〜424C 無線タグ内蔵ラベル
426 情報処理装置
427 梱包商品
501 実店舗の店頭で陳列した全ての商品を注文できる手段
502 ICタグコード読取装置入力で注文を行う手段
503 商品識別コードに変換して注文する手段
504 オフラインモードでも注文入力できる手段
505 注文処理を行う手段
506 決済処理及び宅配処理を行う手段
507 販売履歴情報管理を行う手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚から構成される商品陳列管理装置において、
前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段と、
前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段を備え、
前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを
特徴とする商品陳列管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の商品陳列管理装置において、
前記施錠制御手段が、前記商品棚に格納された商品を顧客に選択された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面を施錠し、前記商品棚に格納された商品を顧客に決済された場合に当該商品を格納する前記商品棚の前記店員側面を施錠解除することを
特徴とする商品陳列管理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の商品陳列管理装置において、
前記商品棚を識別する商品棚識別情報に基づいて、当該商品棚に格納された商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品棚状況検知手段を備え、
前記施錠制御手段が、前記商品棚状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品棚に格納される商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無を判断することを
特徴とする商品陳列管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の商品陳列管理装置において、
商品状況検知手段及び/又は商品棚状況検知手段が、商品識別情報及び/又は商品棚識別情報にバーコード及び/又はQRコードを用いて商品棚及び商品の決済状況を検知することを
特徴とする商品陳列管理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4に記載の商品陳列管理装置において、
前記施錠制御手段が、商品を前記商品棚に戴置された場合に、当該商品を戴置された前記商品棚の少なくとも店頭側面を施錠解除することを
特徴とする商品陳列管理装置。
【請求項6】
施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚から構成される商品陳列管理方法において、
前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御工程と、
前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知工程を備え、
前記施錠制御工程が、前記商品状況検知工程に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを
特徴とする商品陳列管理方法。
【請求項7】
施錠機構を付設されて店頭で顧客に商品を閲覧される店頭側面と、施錠機構を付設されて店員に当該商品を戴置されて取出される店員側面とを併設して当該商品を格納する商品棚に対してコンピュータを機能させる商品陳列管理プログラムにおいて、
前記商品棚の前記店頭側面及び前記店員側面の施錠状態を制御する施錠制御手段、
前記商品を識別する商品識別情報に基づいて前記商品に対して顧客からの前記選択及び前記決済の状況を検知する商品状況検知手段としてコンピュータを機能させ、
前記施錠制御手段が、前記商品状況検知手段に検知された前記状況に基づいて前記商品が格納された商品棚に対して顧客からの前記選択及び前記決済の有無の判断に基づいて施錠を制御することを
特徴とする商品陳列管理プログラム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−211662(P2009−211662A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−56892(P2008−56892)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】