説明

回転式破砕選別機

【課題】ペットボトルのように軽量で容積の大きい容器でも内容物を分離して減容することのできる回転式破砕選別機を提供する。
【解決手段】両端に端板11,12を有して底部が多孔状のスクリーン17とされる外胴1、外胴1内に処理物を搬入するための搬入装置2、スクリーン17を透過した処理物を回収する搬出装置4、外胴1内の中心部に通される回転軸5、及び回転軸5の外周に固定される複数の回転羽根8を有する回転式破砕選別機である。端板11には、搬入装置2から送り出された処理物を受け入れて当該処理物を外胴1内に導く受口14が形成される。一方、回転軸5の一端部には、端板11の内壁面11Aに摺接するカッタブレード62を保持するブレード保持具6が固着される。外胴1内に開口する受口14の開口縁部は、受口14より外胴1内に導入される処理物をカッタブレード62と協同して剪断する固定切刃14Aとされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、賞味期限切れの食品を容器に収容されたまま破砕処理するのに用いて好適な装置に係わり、特に容器と内容物とを分離して回収できるようにした回転式破砕選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、産業廃棄物や家庭などから出る一般廃棄物は、不燃物であれば埋立処理し、可燃物では焼却処理するなどしてきたが、埋立処分場は既に限界に達しているし、焼却するにもダイオキシンの排出制限など法的規制が厳しくなっていることから、これまで通りの処分法に頼るのは非常に困難になりつつある。
【0003】
このため、近年では、紙製の食品容器やペットボトルと呼ばれるポリエチレンテレフタレート製の飲料容器、又はスチールやアルミの缶などを分別回収し、それらを資源化して再利用することが一般に広く行われている。
【0004】
しかし、賞味期限切れの食品が収納された容器を再資源化するには、内容物を取り出す作業が必要になるし、分別回収された食品容器でも内容物が残存していたり異物が詰められていたりすることがあるため、破砕して減容する場合にも予め洗浄処理を施さねばならぬという難点があった。
【0005】
そこで、本願発明者は、外胴内の中心部に回転軸を通し、当該回転軸の外周部に複数の回転羽根(動翼)を取り付けると共に、回転羽根より上流側となる一端部に回転刃を取り付け、その回転刃により廃材としての食品容器などを切断しながら、回転羽根の遠心力などにより容器と内容物とを分離して回収できるようにした装置(特許文献1)を先に開発し、実用に供してきた。
【0006】
【特許文献1】特開2001−38237号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示される装置では、回転軸に取り付けた回転刃が外胴内にて回転されるだけなので、空のペットボトルのような軽量の処理物では、回転刃により切断されることなく弾き飛ばされ、これが破砕、減容されずに外部に排出されてしまうことがあった。
【0008】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その主たる目的は軽量で容積の大きい容器でも内容物を分離しながら減容することのできる新規の回転式破砕選別機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するため、
両端に平板状の端板を有して底部が多孔状のスクリーンとされる横型円筒状の外胴と、前記外胴内にその一端側から処理物を搬入するための搬入装置と、前記外胴の下方に配置されて前記スクリーンを透過した処理物を回収する搬出装置と、前記外胴内の中心部に通される回転軸と、該回転軸の外周に固定される複数の回転羽根と、前記回転軸を所定方向に回転させる駆動源と、を有し、
前記外胴に、前記スクリーンを透過することなく当該外胴内の一端側から他端側まで移送された処理物を外部に排出する排出口が形成されている回転式破砕選別機において、
前記外胴の一端面を成す端板に、前記搬入装置から送り出された処理物を受け入れて当該処理物を外胴内に導く受口が形成され、
前記回転軸の一端部には、前記受口を形成した端板の内壁面に摺接するカッタブレードを保持するブレード保持具が固着され、
前記外胴内に開口する受口の開口縁部は、該受口より外胴内に導入される処理物を前記カッタブレードと協同して剪断する固定切刃とされていることを特徴とする。
【0010】
加えて、以上のように構成される回転式破砕選別機において、回転羽根の表面にセラミックコーティングが施されていることを特徴とする。更に、搬出装置の先端に連結可能な補助搬出装置を備えていることを特徴とする。
【0011】
又、搬入装置は、受口に対して処理物を送り出す先端側を上向きにして傾斜状に支持されると共に、下向きとなる一端下部には車輪が取り付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、外胴の一端面を成す端板に、搬入装置から送り出された処理物を受け入れて当該処理物を外胴内に導く受口が形成される一方、回転軸の一端部には受口を形成した端板の内壁面に摺接するカッタブレードを保持するブレード保持具が固着され、外胴内に開口する受口の開口縁部が該受口より外胴内に導入される処理物をカッタブレードと協同して剪断する固定切刃とされていることから、ペットボトルのような軽量高容積の処理物でもこれを細かく剪断して減容しながら、残存する内容物などとも確実に分離して回収することが可能となる。
【0013】
加えて、回転羽根の表面にセラミックコーティングが施されていることから、回転羽根の摩耗を抑制できるほか、処理物の破砕処理時における騒音の発生を低減することができる。
【0014】
又、搬出装置の先端に連結可能な補助搬出装置を備えていることから、ペットボトルなどの容器本体と分離された液状の内容物などを当該機に横付けされる回収車両の荷台などに対して自動搬送することができる。
【0015】
更に、搬入装置が受口に対して処理物を送り出す先端側を上向きにして傾斜状に支持されることから、当該機をトラック輸送する場合にも搬入装置がトラックの荷台から後方に大きく張り出してしまうことを防止できるほか、当該搬入装置の下向きとなる一端下部には車輪が取り付けられることから、トラックの荷台に積載された当該機の一端をクレーンで吊りながら、搬入装置の一端下部に設けた車輪を着地せしめて当該機の荷台からの降下作業を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る回転式破砕選別機の好適な一例を示した側面概略図である。図1において、1は型鋼や鋼板を結合するなどして形成した横型円筒状の外胴(ケーシング)であり、その両端には前後一対の端板11,12(鏡板)が固着され、外胴1の内部は円筒形の破砕室13とされている。
【0017】
端板11,12は円形平板状の鋼板で成り、前部側(上流側)の一端面を成す端板11にはその中心よりも上部において、斜め上方に立ち上がる受口14が形成されている。受口14は、外胴1内の破砕室13に破砕処理すべき処理物を受け入れるための通路であるが、これに近接する外胴1の一端外周上には受口14とは別に上部導入口15が形成されており、その上部導入口15からも外胴1内に処理物を導入し得るようになっている。
【0018】
尚、外胴1には受口14とは反対となる他端外周に排出口16(図0参照)が形成されるほか、外胴1の底部は多孔状のスクリーン17とされている。
【0019】
2は受口14や上部導入口15を通じて外胴1内に処理物を搬入するための搬入装置であり、係る搬入装置2は、U字形の断面をもつトラフ21内に螺旋状の羽根を取り付けたスクリュー軸22を配設して成るスクリューコンベヤとされている。図1から明らかなように、トラフ21の一端上部にはモータ23が設置され、その駆動軸に取り付けたスプロケット24とスクリュー軸の22一端に取り付けたスプロケット25との間にはチェーン26が巻き掛けられている。そして、モータ23を駆動してスクリュー軸22を所定方向に回転することにより、トラフ21内に投入した処理物がトラフ21の長手方向に沿って搬送されるようになっている。特に、係る搬入装置2は、図1に示されるように受口14や上部導入口15に対して処理物を送り出す先端側を上向きにして傾斜状に支持され、下向きとなる一端下部には車輪27(キャスター)が取り付けられる。
【0020】
ここに、トラフ21の先端側(処理物の搬送方向下流側)には、受口14に連通する吐出口28と、上部導入口15に連通する吐出口29とが形成され、このうち吐出口28は底蓋28Aにより開閉可能とされており、その開放時に底蓋28Aを介して吐出口28と受口14とが連通して搬入装置2から外胴1内に処理物が搬入され、底蓋28Aにより吐出口28を閉鎖したときには他方の吐出口29から上部導入口15を通じて外胴1内に処理物が搬入されるようにしてある。
【0021】
31は搬入装置2を傾斜状に支持するべく基台32の一端部上に構築した支持構造物である。この支持構造物31は型鋼を結合して形成されるもので、その斜材31Aに対してトラフ21の両側面より突出した鍔部21Aがボルトで締結されるようにしてある。又、基台32上には左右一対の支柱33が固設されており、その上部に支点軸33Aを介して搬入装置2の先端部両側が連結されている。そして、支持構造物31に締結せしめたボルトを外したとき、搬入装置2が支点軸33Aを中心として上方に旋回可能とされている。
【0022】
尚、図1に示されるように、搬入装置2の下方に位置する基台32の一端部にも車輪34(ローラ)が取り付けられている。
【0023】
又、図1から明らかなように、外胴1の下方にはその軸線方向に沿って延びる搬出装置4が配置されている。係る搬出装置4も、U字形の断面をもつトラフ41内に、螺旋状の羽根を取り付けたスクリュー軸42を配設して成るスクリューコンベヤであり、これは基台32上に水平状に固定されている。尚、トラフ41の一端上部にはモータ43が設置され、その駆動軸に取り付けたスプロケット44と、スクリュー軸42の一端に取り付けたスプロケット45との間にはチェーン46が巻き掛けられている。そして、モータ43を駆動してスクリュー軸42を所定方向に回転することにより、上記スクリーン17を透過して破砕室13からトラフ41内に落下した処理物がトラフ41の長手方向に沿って搬送されるようになっている。
【0024】
ここで、基台32には、搬出装置4に平行して当該搬出装置4と同種のスクリューコンベヤから成る図示せぬ補助搬出装置が搭載され、これを搬出装置4の先端開口部47に連結して使用可能とされている。これによれば、本願破砕選別機に横付けされる回収車両の荷台などに対してもスクリーン17を透過した処理物を自動搬送することができる。
【0025】
一方、外胴1内には、その中心部を通る回転軸5が設けられる。回転軸5は前後一対の端板11,12を貫通し、その両端部が端板11,12の外壁面に取り付けられる軸受ユニット18により回転自在に支持されている。
【0026】
51は回転軸5を回転させる駆動源としての電気モータであり、このモータ51は外胴1の外側上部に搭載され、その駆動軸に固定したプーリ52と、回転軸5の一端に固定したプーリ53とがタイミングベルト54により連係される。尚、プーリ52,53を互いに噛み合う歯車としたり、その両者をスプロケットとしてタイミングベルト54をチェーンに代えたりすることもできる。
【0027】
又、外胴1内において、回転軸5にはその一端側(上流側)から順に、ブレード保持具6、回転刃7、並びに回転羽根8が設けられる。このうち、ブレード保持具6は外胴1の内径よりも若干小さい円形の金属板であり、その中心部が回転軸5に溶接などにて固着されている。図0から明らかなように、ブレード保持具6には回転軸5を中心として長方形状の切欠孔61が4つ放射状に形成され、その各切欠孔61の片側にカッタブレード62がネジ止めされている。
【0028】
カッタブレード62は、切欠孔61内に位置する片側縁に切刃62Aをもつ超硬金属製の部材で、その片面が図3のように端板11の内壁面11Aに接触される。そして、係るカッタブレード62は、ブレード保持具6に保持されたまま、回転軸5の回転により端板11の内壁面11Aに対して摺接しながら受口14より外胴1内に導入される処理物を剪断する働きをする。特に、図3、図4に示されるように、端板11の内壁面11A側において、外胴1内に開口する受口14の開口縁部は、該受口14より外胴1内に導入される処理物をカッタブレード62と協同して剪断する固定切刃14Aとされている。尚、図5は図2のX−X線の位置における断面が示される。
【0029】
又、図1において、回転刃7は上部導入口15側の一端部に放射状に取り付けられ、上部導入口15より投入された処理物を切断しつつ、これを回転羽根8の回転領域である下流側に送り込む働きをする。71はそれら各回転刃7を取り付けるべく回転軸5の一端部に一定の間隔をあけて相対して固定したハブであり、その各ハブ71に例えば図6に示す如く4つの回転刃7が90度間隔で固定され、それら各回転刃7が前後のハブ71で45度位相がずれるようにしてある。尚、図6で明らかなように、各回転刃7は回転方向と逆向きに曲がったアーム状の板材で、その回転方向側の側縁は処理物を切断する刃部7Aとして形成される。
【0030】
一方、図1において、回転羽根8は破砕室13の長手方向に沿って延びる鋼板その他の方形の硬質板にして、その内側縁が回転軸5の外周に固着されている。特に、回転羽根8の表面にはセラミックコーティングが施されており、これにより回転羽根8の耐摩耗性が向上され、且つ破砕処理時における騒音の低減が図られている。尚、セラミックコーティングは、回転羽根8の表面にアルミナ、ジルコニア、ジルコン、クロミアなどを溶融噴射することにより施される。
【0031】
又、回転羽根8は回転軸5の軸方向に対して所定の角度を成して取り付けられ、モータ51にて回転軸5が所定方向に回転されたときには上流側から下流側、すなわち受口14側から排出口16側に向けて気流を発生させる。そして、この回転羽根8によれば、回転刃7の位置を通過した処理物を高速で撹拌しながら、当該処理物を排出口16に向けて風送することができる。
【0032】
ここで、回転羽根8は、図7に示すように例えば回転軸5の周囲に等間隔で4つ設けられる。そして、その各回転羽根8は処理物を撹拌しつつ、その外側縁8Aが近接する破砕室13の内壁との間で処理物に圧縮、衝撃、摩擦、及び剪断の作用を及ぼすほか、回転エネルギを蓄えるフライホイールとしても機能する。つまり、各回転羽根8は小型な駆動源により回転されながら、大きな慣性モーメントを有して破砕室13の内壁との間で処理物を破壊に至らしめることができる。
【0033】
又、図7で明らかなように、外胴1はその全周のうち底部側の半分の領域が上記のスクリーン17として形成されている。特に、外胴1と搬出装置4との間には逆ハの字形を成す遮蔽パネル9が設けられ、スクリーン17を透過した処理物が遮蔽パネル9を通じて搬出装置4内に誘導されるようになっている。
【0034】
ここで、以上のように構成される回転式破砕選別機の作用を説明する。尚、本機は主としてアルミやスチール缶、又は紙やプラスチックで形成される脆性材料に適用し、特にそれら脆性材料から成る食品容器の廃材を処理物として再資源化する場合に用いられる。使用時にはそれら廃材を材質毎に分け、又は予め分別して回収された廃材を種類別に搬入装置2内に投入する。尚、本機では、廃材としての容器内に内容物が残存するか否かに拘わらず、それらを事前に洗浄せずして処理することができる。
【0035】
例えば、プラスチック製の飲料容器(ペットボトル)の場合、これを搬入装置2の吐出口28を開放状態にして受口14内に送り込むのである。すると、当該容器は、ブレード保持具6に保持されたカッタブレード62と、固定切刃14Aを成す受口14の開口縁部とより剪断されて外胴1内に落ち込み、更にその断片が回転刃7により切断された後、回転羽根8の回転域内に送られる。つまり、回転刃7により切断された容器は、回転羽根8の回転により破砕室13内に発生した気流に乗って破砕室13の下流側に順に送られることになる。
【0036】
このとき、各容器は回転する回転羽根8によって撹拌されつつ、より細かく破壊され、内容液が残存する場合でもこれが回転羽根8による遠心作用を受けて容器から完全に分離される。そして、内容液はスクリーン17を通じて搬出装置4内に落下する一方、容器自体は回転羽根8により撹拌され続けながら破砕室13の下流側に送られ、最終的には内容液が完全に除去された状態で排出口16より排出されることになる。
【0037】
このように、本装置によれば、ペットボトルのように軽量で容積の大きなものでも、これを端板11に摺接するカッタブレード62により剪断して外胴1内に導入することができる。特に、内容液が残存する場合でも、容器自体を事前に洗浄せずして破砕し、容器と内容液とを機内で分離して別々に回収することができる。このため、資源の再生にコストが掛からず、回収した容器をこれまで通り再生原料として供することができる。
【0038】
又、本機は搬入装置2を備えるが、これが傾斜状に支持されることからトラックに載せて輸送する場合でも搬入装置2が後方に大きく張り出さず、しかも搬入装置2の下向きとなる一端下部には車輪27が取り付けられることから、図8のように搬入装置2の配置側とは反対側に設けられるフックUを利用して本機の一端をクレーンCで吊りながら、搬入装置2の一端下部に設けた車輪27および基台32の一端部に設けた車輪34を着地せしめることにより、トラックTの荷台に対する本機の積み降ろし作業を容易に行うことができる。尚、図8のようなクレーン付のトラックに代えて、アームロール車を利用することもできるが、この場合には基台32の一端部に図示せぬ支柱が立てられ、その支柱にアームロール車のアーム先端を接続する連結金具が取り付けられる。ここに、本機の使用時において、車輪27,34は地面から浮上した状態となる。
【0039】
以上、本発明の構成例を説明したが、係る回転式破砕選別機は上記例に限らず、例えば搬入装置2に形成される2つの吐出口28,29のうち、一方の吐出口28を省略し、単一の吐出口29を受口14と上部導入口15との間で繋ぎ変えできるようにしてもよい。尚、この場合、吐出口29の位置を変更する手段として、例えば図9に示すように搬入装置2にガイドレール91とこれに転がり接触するガイドローラ92とのいずれか一方を設けるほか、その他方を図1などに示した支柱33その他のフレーム部分に設ける構成が挙げられる。そして、このような態様によれば、トラック輸送するに際し、吐出口29が上部導入口15の斜め上方に位置するようにして搬入装置2を支持構造物31(図1参照)で傾斜状に支持することにより、搬入装置2の下部側の一端がトラックの荷台から後方に張り出すことを大幅に抑制することができる。ここに、上部導入口15を省略し、受口14に搬入装置2の吐出口29を直結するようにしてもよい。
【0040】
更に、ブレード保持具6は切欠孔61を有する円形の形態であることに限らず、これを回転軸5の半径方向に延びる複数のアーム部から成る形態として、その各アーム部にカッタブレード62が取り付けられる構成とすることもできる。
【0041】
尚、上記の適用例では対象とする処理物を食品容器としているが、自動車用オイル缶その他の破砕にも適用することができる。又、上記例において、処理物は回転羽根8の回転により発生される気流によってのみ送られるものとしているが、その風量、風速が処理物の種類によって不十分となる場合が考えられるので、その補助手段として破砕室2に若干の勾配を付けるようにしてもよい。特に、処理物の種類により、装置全体を傾け得るような角度調整機能をもたせることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る回転式破砕選別機の構成例を示す側面図
【図2】ブレード保持具の正面図
【図3】受口の周辺を示す拡大断面図
【図4】受口を形成した端板の内壁面側を示す正面図
【図5】図2のX−X線における要部断面図
【図6】図1のA−A線における要部断面図
【図7】図1のB−B線における要部断面図
【図8】本発明に係る回転式破砕選別機をトラックから降ろす様子を示す説明図
【図9】本発明の変更例を示す概略説明図
【符号の説明】
【0043】
1 外胴
11,12 端板
11A 内壁面
13 破砕室
14 受口
14A 固定切刃
16 排出口
17 スクリーン
2 搬入装置
27 車輪
28,29 吐出口
4 搬出装置
5 回転軸
6 ブレード保持具
62 カッタブレード
62A 切刃
7 回転刃
8 回転羽根

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に平板状の端板を有して底部が多孔状のスクリーンとされる横型円筒状の外胴と、前記外胴内にその一端側から処理物を搬入するための搬入装置と、前記外胴の下方に配置されて前記スクリーンを透過した処理物を回収する搬出装置と、前記外胴内の中心部に通される回転軸と、該回転軸の外周に固定される複数の回転羽根と、前記回転軸を所定方向に回転させる駆動源と、を有し、
前記外胴に、前記スクリーンを透過することなく当該外胴内の一端側から他端側まで移送された処理物を外部に排出する排出口が形成されている回転式破砕選別機において、
前記外胴の一端面を成す端板に、前記搬入装置から送り出された処理物を受け入れて当該処理物を外胴内に導く受口が形成され、
前記回転軸の一端部には、前記受口を形成した端板の内壁面に摺接するカッタブレードを保持するブレード保持具が固着され、
前記外胴内に開口する受口の開口縁部は、該受口より外胴内に導入される処理物を前記カッタブレードと協同して剪断する固定切刃とされていることを特徴とする回転式破砕選別機。
【請求項2】
回転羽根の表面にセラミックコーティングが施されていることを特徴とする請求項1記載の回転式破砕選別機。
【請求項3】
搬出装置の先端に連結可能な補助搬出装置を備えていることを特徴とする請求項1、又は2記載の回転式破砕選別機。
【請求項4】
搬入装置は、受口に対して処理物を送り出す先端側を上向きにして傾斜状に支持されると共に、下向きとなる一端下部には車輪が取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転式破砕選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−50802(P2009−50802A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220524(P2007−220524)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(599110142)
【Fターム(参考)】