説明

地上局装置および移動体通信システム

【課題】 移動体の位置算出処理を省き、低コスト化を可能にすると共に、電波強度を利用する場合も、単純な仕組みで高速なハンドオーバーを可能にする移動体通信システムを得る。
【解決手段】 移動体11の移動経路12に沿って数珠状に複数台接続された地上局装置1a〜1dと、地上局装置1aに接続された上位ネットワーク16とを備え、地上局装置1a〜1dは、移動体11内の移動体端末13への情報送信の際には、移動体端末13からの受信電波強度に基づいて電波放射制御を行い、移動体11の移動に応じた一つの地上局装置からのみ移動体端末13への情報送信を可能にし、上位ネットワーク16から転送される送信情報を移動体端末13に送信し、移動体11内の移動体端末13から情報受信の際には、地上局装置1a〜1dにおいて常に情報受信を可能にし、移動体端末13から受信される受信情報を上位ネットワーク16に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特定の進行経路に沿って移動する移動体との間で通信を行う地上局装置および移動体通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動体通信においては、通常、複数の地上局により複数の通信エリアを形成し、移動体端末は、異なる通信エリアに入る度に通信する地上局を切替えながら移動する。この切替技術は、ハンドオーバーと呼ばれ、地上局の通信エリアが限られている場合は、移動体通信に必要な技術である。
【0003】
ところで、移動体端末の移動経路が不特定である場合は、まず、移動体端末が移動した先で通信する地上局を決定し、次に選択された地上局と移動体端末との間で通信を確立する。従来の手法としては、特定の位置にハンドオーバー点を設置したり、受信電波強度や移動体端末の移動情報に基づいた手法がある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。受信電波強度に基づいて地上局を選択する手法は、地上局が移動体端末の送信電波を検知し、一定のレベルに達したところでその地上局の通信エリアに新入したと判断する方法である。一方、移動体端末の位置情報に基づいて地上局を選択する手法は、移動体端末の位置を測定し、計算によって次の地上局と最適な切替位置を決定する方法である。
【0004】
【特許文献1】特開2003−152627号公報
【特許文献2】特開2003−231467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の移動体通信システムは以上のように構成されているので、列車のように高速で移動する移動体は、一つの通信エリアに滞在する時間が短く、頻繁に地上局を切り替えるため、動画等のビットレートの高い情報の伝送を目的とした場合に、高速なハンドオーバー手法が必要である。
上記特許文献のように電波強度に基づく方法では、移動体の位置算出と移動予測により移動体端末が通信すべき地上局を正確に決定する。しかしながら、移動位置を検出、移動予測を計算するために特別な装置が必要となりコストが高くなることや、演算処理の待ち時間や処理負荷により通信動作が遅れ、高速な通信の妨げとなるなどの課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、移動体の位置算出処理を省き、低コスト化を可能にすると共に、電波強度を利用する場合も、単純な仕組みで高速なハンドオーバーを可能にする地上局装置および移動体通信システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る地上局装置は、送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを保持する送信パケット保持部と、送信パケット保持部から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出して出力するパケット送信制御部と、パケット送信制御部からの送信パケットを送信すると共に、受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを受信する電波送受信部と、電波送受信部による受信パケットの受信電波強度に基づいて上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に電波放射を禁止する制御パケットを伝送し、反上位ネットワーク側の隣接する地上局装置から伝送される制御パケットが当該地上局装置の電波放射を禁止している場合に、電波送受信部による送信パケットの送信を禁止する電波放射制御部と、電波送受信部による受信パケットを上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するパケット受信制御部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、パケットの送信の際には、電波放射制御部が移動体端末からの受信電波強度に基づいて電波放射制御を行い、一つの地上局装置からのみパケット送信を可能にすることで、地上局装置相互の通信エリアが重なる区間においても複数の地上局装置が送信するパケットの電波の干渉を抑ることができる。また、パケットの受信の際には、移動体端末からの受信パケットは常に電波送受信部で受信することが可能となるので、移動体端末側からは、地上局装置を特定することなく、パケットを送信することができる。このことから、移動体の位置算出処理を省き、低コスト化を可能にすると共に、電波強度を利用する場合も、単純な仕組みで高速なハンドオーバーを可能にすることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による地上局装置の詳細を示す構成図であり、図において、地上局装置1は、移動経路に沿って数珠状に複数台接続され、その移動経路を走行する列車等の移動体内の移動体端末と双方向通信を行うものである。また、数珠状に接続された地上局装置1の一端は上位ネットワークに接続されるものである。
地上局装置1において、拡張ヘッダ付加部2は、複数の地上局装置1のうちの上位ネットワークに接続される地上局装置1にのみ設けられ、上位ネットワーク側(この図1では左側)から転送される送信情報である送信パケットに、連番等の送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加するものである。送信バッファ(送信パケット保持部)3は、その送信パケットを保持するものである。パケット送信制御部4は、送信バッファ3から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出すものである。
【0010】
電波送受信部5は、パケット送信制御部4からの送信パケットを送信すると共に、移動体内の移動体端末からの連番等の受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを受信するものである。なお、電波送受信部5において、受信電波強度記憶部6は、受信パケットの受信の際の受信電波強度を記憶するものであり、上位ネットワーク側からこの地上局装置1の受信電波強度を伝送要求する要求パケットが伝送された場合に、この受信電波強度記憶部6に記憶された受信電波強度を情報パケットとして上位ネットワーク側に伝送するものである。
【0011】
電波放射制御部7は、電波送受信部5による受信パケットの受信電波強度に基づいてその電波送受信部5による送信パケットの送信を許可すると共に、上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に電波放射を禁止する制御パケットを伝送するものである。また、反上位ネットワーク側(この図1では右側)の隣接する地上局装置から伝送される制御パケットがこの地上局装置1の電波放射を禁止している場合に、電波送受信部5による送信パケットの送信を禁止するものである。
パケット受信制御部8は、電波送受信部5による受信パケットを受信シーケンス情報に基づいて重複除去および整列して上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するものである。拡張ヘッダ消去部9は、拡張ヘッダ付加部2と同様に複数の地上局装置1のうちの上位ネットワークに接続される地上局装置1にのみ設けられ、受信パケットから受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを消去するものである。
なお、移動体登録処理部10については、実施の形態3において説明する。
【0012】
図2はこの発明の実施の形態1による移動体通信システムによる主に移動体端末からの情報受信の際の機能を説明するシステム構成図であり、図において、移動体11は、例えば列車等に相当するものであり、鉄道等の移動経路12を一方向に移動するものである。その移動体11内において、移動体端末13は、数珠状に接続された地上局装置1a〜1dと双方向通信を行うものである。また、移動体ネットワーク14は、移動体端末13に接続され、移動体11内の他の端末と移動体端末13との双方向通信を可能にするものである。
【0013】
数珠繋ぎ区間15は、移動経路12に沿って各々の最大通信エリアよりも短い間隔で数珠状に複数台接続された地上局装置1a〜1dから成るものであり、その地上局装置1bにおいて、電波送受信部5bおよびパケット受信制御部8bは、図1に示したものと同様なものである。上位ネットワーク16は、数珠状に接続された地上局装置1a〜1dの一端の地上局装置1aに接続されたものである。情報提供装置17は、上位ネットワーク16に接続され、インターネットまたは動画等の情報を配信するものである。監視センター18は、この移動体通信システムを監視するものであり、監視端末19は、例えば、所望の地上局装置1の受信電波強度を伝送要求する要求パケットをその地上局装置1に伝送し、地上局装置1から応答される情報パケットから受信電波強度を取り出すことにより、所望の地上局装置1の受信電波強度を把握可能にするものである。
【0014】
図3はこの発明の実施の形態1による地上局装置の受信パケットの重複除去および整列機能を説明する構成図であり、図のパケット受信制御部8bにおいて、電波送受信部5bにより受信される受信パケット21は、情報部22と受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダ23とから成るものである。キュー24は、この地上局装置1bの電波送受信部5bにより受信された受信パケットを保持するものである。キュー25は、上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1aから転送される拡張ヘッダ(情報部を除く)を保持するものである。キュー26は、反上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1cから転送される受信パケットを保持するものである。
【0015】
受信パケット選択部27は、キュー24〜26に保持された受信パケットおよび拡張ヘッダのうちの各々の拡張ヘッダに含まれる送信シーケンス情報の小さいものから順に受信パケットを選択するものである。
パケット転送処理部28は、受信パケット選択部27により順に選択された受信パケットの拡張ヘッダに含まれる受信シーケンス情報が重複する場合に、その重複する受信パケットを廃棄し、受信パケットを受信シーケンス情報順に整列して上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1aに転送するものである。
図4はこの発明の実施の形態1による地上局装置の受信パケットの重複除去および整列方法を説明するフローチャートである。
【0016】
図5はこの発明の実施の形態1による移動体通信システムによる主に移動体端末への情報送信の際の機能を説明するシステム構成図であり、図の地上局装置1a〜1cにおいて、電波送受信部5a〜5c、電波放射制御部7a〜7cは、図1に示したものと同様なものである。その他の構成については、図2と同様なものである。
【0017】
次に動作について説明する。
図2において、移動体11内の移動体端末13への情報送信の際には、情報提供装置17より配信された情報は、送信パケットとして上位ネットワーク16を通じて数珠繋ぎ区間15に転送される。
図1において、数珠繋ぎ区間15の上位ネットワーク16に接続される地上局装置1では、拡張ヘッダ付加部2により、上位ネットワーク16側から転送される送信パケットに、連番等の送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加する。拡張ヘッダが付加された送信パケットは、数珠繋ぎ区間15の各地上局装置1b〜1dにも転送され、各地上局装置1a〜1dの送信バッファ3に保持される。各地上局装置1a〜1dのパケット送信制御部4は、送信バッファ3から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出し、各地上局装置1a〜1dの電波送受信部5は、パケット送信制御部4からの送信パケットを無線送信する。
【0018】
図2において、移動体11内の移動体端末13では、各地上局装置1a〜1dの電波送受信部5から無線送信された送信パケットを受信し、拡張ヘッダの送信シーケンス情報の重複する送信パケットを廃棄する。例えば、移動体端末13により受信される送信パケットの送信シーケンス情報が順に、1,2,3,3,4,・・・であれば、重複する送信シーケンス情報「3」のいずれかの送信パケットを廃棄する。
なお、送信パケットの整列に関しては、各地上局装置1a〜1dが必ず送信シーケンス情報の順序で送信パケットを送信し、移動体11側は一つの移動体端末13でそれら送信パケットを受信することから、移動体端末13で受信される送信パケットの順序が乱れることは無く、送信パケットを整列する必要は無い。
移動体端末13では、重複する送信シーケンス情報の送信パケットを廃棄した後、送信パケットの拡張ヘッダを消去し、移動体ネットワーク14に送信パケットを伝送する。移動体11内の他の端末では、移動体ネットワーク14と接続することにより、情報提供装置17より配信された情報を受信することができる。
【0019】
図2において、移動体11内の移動体端末13から情報受信の際には、移動体11内の他の端末では、移動体ネットワーク14を通じて情報をパケット通信し、移動体端末13では、他の端末から転送される受信パケットに、連番等の受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加して各地上局装置1a〜1dに無線通信する。
図1において、各地上局装置1a〜1dの電波送受信部5は、常に受信可能にしており、移動体端末13からの受信パケットを受信する。この時、各地上局装置1a〜1dの電波送受信部5では、受信パケットの受信の際の受信電波強度を検出すると共に、その検出した受信電波強度を受信電波強度記憶部6に記憶する。
これは、例えば、上位ネットワーク16に接続された管理センター18の管理装置19から地上局装置1a〜1dのうちの指定された地上局装置の受信電波強度を伝送要求する要求パケットが伝送された場合に、指定に応じた電波送受信部5では、その受信電波強度記憶部6に記憶された受信電波強度を情報パケットとして上位ネットワーク16を通じて管理センター18側に伝送するものである。このようにして、管理センター18の管理装置19では、各地上局装置1a〜1dにおける受信電波強度を把握することができる。
【0020】
図1において、パケット受信制御部8は、電波送受信部5による受信パケットを受信シーケンス情報に基づいて重複除去および整列して上位ネットワーク側の隣接する地上局装置1に転送する。図3はパケット受信制御部8bを代表してその機能を説明したものであり、図4はその動作を説明したものである。
図3および図4において、キュー24には、この地上局装置1bの電波送受信部5bにより受信された受信パケットが保持され、キュー25には、上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1aから転送される拡張ヘッダ(情報部を除く)が保持され、キュー26には、反上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1cから転送される受信パケットが保持される。なお、地上局装置1aから転送される拡張ヘッダは、この地上局装置1bのみならず、この数珠繋ぎ区間15における他の地上局装置1c,1dにも転送される。
【0021】
受信パケット選択部27は、キュー24〜26に受信パケットまたは拡張ヘッダが保持されているか検出し、キュー24〜26が空である場合には処理を終了する(ST1,ST2)。キュー24〜26が空でなければ、キュー24〜26のうちの受信シーケンス情報の小さいものから順に受信パケットまたは拡張ヘッダを選択し取り出す(ST3)。
パケット転送処理部28は、受信パケット選択部27により順に取り出された受信パケットまたは拡張ヘッダに含まれる受信シーケンス情報に基づいて以下の処理を行う(ST4)。
【0022】
・キュー24にのみ保持された受信パケットであり、他のキュー25,26には同一の受信シーケンス情報を持つ受信パケットまたは拡張ヘッダが無い場合には、この数珠繋ぎ区間15においてこの地上局装置1bだけが受信した受信パケットであると判断して、その受信パケットを地上局装置1a側に転送すると共に、地上局装置1c,1dにおいて早急に重複パケットを除去するために、その受信パケットの拡張ヘッダのみを地上局装置1c,1d側に転送する。
・キュー25にのみ保持された拡張ヘッダであり、他のキュー24,26には同一の受信シーケンス情報を持つ受信パケットが無い場合には、早急に重複パケットを除去するために転送された拡張ヘッダは不要となるので廃棄する。
・キュー26にのみ保持された受信パケットであり、他のキュー24,25には同一の受信シーケンス情報を持つ受信パケットまたは拡張ヘッダが無い場合には、地上局装置1cまたは地上局装置1dでは受信されたが、他の地上局装置1b,1aでは受信されなかった受信パケットであると判断して、その受信パケットを地上局装置1a側に転送する。
・キュー24,26で重複する受信シーケンス情報を持つ受信パケットがある場合には、一方の受信パケットを廃棄して、他方の受信パケットを地上局装置1a側に転送する。
・キュー25に保持された拡張ヘッダの受信シーケンス情報と重複する受信シーケンス情報を持つ受信パケットがある場合には、例えば、キュー24,25、キュー25,26、キュー24〜26で重複する場合は、それら拡張ヘッダおよび受信パケットを全て廃棄する。
【0023】
このように、パケット受信制御部8では、受信パケット選択部27およびパケット転送処理部28により、受信パケットの拡張ヘッダに含まれる受信シーケンス情報に基づいて重複受信パケットの廃棄および整列を行い、上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置に転送することができる。
図1において、上位ネットワーク16側の地上局装置1に受信パケットが転送されれば、その拡張ヘッダ消去部9では、受信パケットから受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを消去する。
図2において、上位ネットワーク16側の地上局装置1aから伝送された受信パケットは、上位ネットワーク16を通じて情報提供装置17等に伝送され、情報提供装置17では、受信パケットを受信することができる。
【0024】
なお、図2に示したように、数珠繋ぎ区間15における各地上局装置1a〜1dの電波送受信部5では、移動体11内の移動体端末13から受信パケットの受信の際に、常に受信可能にしていたが、移動体11内の移動体端末13への送信パケットの送信の際には、以下のような電波放射制御を行う。
図5において、初めに、移動体11がAの位置を走行しており、地上局装置1aと通信していたとする。この時点では、地上局装置1bの電波送受信部5bで検出される移動体端末13からの受信パケットの受信電波強度は小さいので、地上局装置1bと移動体端末13との間で通信が行われない。その後、移動体11が移動し、Bの位置に近くなるほど地上局装置1bの電波送受信部5bで検出される受信電波強度は大きくなる。
【0025】
電波放射制御部7bでは、電波送受信部5bによる受信パケットの受信電波強度が所定の閾値を超えた場合に、この地上局装置1bの電波送受信部5bによる送信パケットの送信を許可すると共に、上位ネットワーク16側の隣接する地上局装置1aに送信パケットの送信を禁止する制御パケットを伝送する。地上局装置1aの電波放射制御部7aでは、その制御パケットに応じて電波送受信部5aによる送信パケットの送信を禁止すると共に、地上局装置1bに応答パケットを送信する。
【0026】
さらに、移動体11が移動し、Cの位置に来れば、この地上局装置1cと移動体端末13との間で通信が行われ、地上局装置1bの電波放射制御部7bでは、地上局装置1cから伝送される制御パケットに応じて送信パケットの送信を禁止すると共に、地上局装置1cに応答パケットを送信する。
このように、移動体11内の移動体端末13への送信パケットの送信の際には、その移動体端末13からの受信電波強度に基づいて電波放射制御を行い、移動体11の移動に応じた一つの地上局装置1からのみ移動体端末13への送信を可能にすることで、電波放射制御により、通信エリアが重なる区間においても複数の地上局装置1が送信する電波の干渉を抑ることができる。
【0027】
以上のように、この実施の形態1によれば、地上局装置1a〜1dを移動経路12に沿って各々の最大通信エリアよりも短い間隔で数珠状に複数台接続したので、数珠繋ぎ区間15内で移動体端末13との通信が中断する区間を無くすることができる。
また、地上局装置1a〜1dが数珠状に接続されているので、隣接する地上局装置間で情報の伝達を高速に実行することができ、効率的なハンドシェイクを実現することができる。
さらに、移動体端末13からの受信情報を複数の地上局装置で受信できるので、受信効率を向上させることができる。
さらに、移動体端末13からの受信情報を常に地上局装置で受信することが可能となるので、移動体端末13側からは、地上局装置を特定することなく、情報を送信することができる。
さらに、電波放射制御により、通信エリアが重なる区間においても複数の地上局装置が送信する電波の干渉を抑ることができる。
このことから、移動体11の位置算出処理を省き、低コスト化を可能にすると共に、電波強度を利用する場合も、単純な仕組みで高速なハンドオーバーを可能にすることができる。
【0028】
また、各地上局装置1a〜1dにおいて、送信情報として送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを用いると共に、受信情報として受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを用いるようにしたので、移動体11内の移動体端末13への情報送信の際には、送信シーケンス情報順に送信パケットを送信し、移動体端末13ではその送信シーケンス情報順に送信パケットを受信することができる。また、移動体11内の移動体端末13から情報受信の際には、重複する受信パケットを廃棄すると共に、受信パケットの並び替えを高速に実行することができ、自動的に重複受信パケットの除去および整列を行うことができる。
【0029】
さらに、各地上局装置1a〜1dにおいて、受信電波強度を記憶する受信電波強度記憶部6を設けたので、例えば、上位ネットワーク16に接続された監視センター18から所望の地上局装置の受信電波強度を一括して受信して、それら受信電波強度を把握することができ、移動体通信システムの監視を容易にすることができる。
【0030】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2による移動体通信システムによる主に移動体端末への情報送信の際の機能を説明するシステム構成図であり、図において、数珠繋ぎ区間15a,15bは、互いに隣り合う数珠繋ぎ区間であり、両端の地上局装置1e,1aの電波放射制御部7e,7a同士を接続したものである。電波送受信部5eは、地上局装置1eの電波送受信部である。その他の構成については、図5と同様なものである。
【0031】
次に動作について説明する。
上記実施の形態1では、同一の数珠繋ぎ区間15内の地上局装置1a〜1dにおいて電波放射制御を行ったが、この実施の形態2では、互いに隣り合う数珠繋ぎ区間15a,15bの両端の地上局装置1e,1a同士においても電波放射制御を行うようにしたものである。
図6において、移動体11がAの位置を走行しており、地上局装置1eと通信していたとする。その後、移動体11が移動しBの位置に来て、地上局装置1aの電波送受信部5aで検出される受信電波強度が所定の閾値を超えた場合に、電波放射制御部7aでは、この地上局装置1aの電波送受信部5aによる送信パケットの送信を許可すると共に、隣り合う数珠繋ぎ区間15aの地上局装置1eに送信パケットの送信を禁止する制御パケットを伝送する。地上局装置1eの電波放射制御部7eでは、電波送受信部5eによる送信パケットの送信を禁止すると共に、地上局装置1aに応答パケットを送信する。
【0032】
さらに、移動体11が移動し、Cの位置に来れば、この地上局装置1bと移動体端末13との間で通信が行われ、地上局装置1aの電波放射制御部7aでは、地上局装置1bから伝送される制御パケットに応じて送信パケットの送信を禁止すると共に、地上局装置1bに応答パケットを送信する。
【0033】
以上のように、この実施の形態2によれば、隣り合う数珠繋ぎ区間15a,15bを跨る電波放射制御により、数珠繋ぎ区間15a,15bを跨る地上局装置1e,1a同士で通信エリアが重なる区間においても複数の地上局装置が送信する電波の干渉を抑ることができる。
【0034】
実施の形態3.
この実施の形態3は、異なる複数の移動体11が数珠繋ぎ区間15に進入してきた場合に、各移動体11内の移動体端末13と通信可能にするものであり、各移動体11内の移動体端末13から受信される受信パケットには、その移動体11に応じた移動体識別情報および受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加されているものとする。
図1において、拡張ヘッダ付加部2は、送信パケットに、後述する移動体登録処理部10からの移動体識別情報および送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加するものである。送信バッファ3は、予め移動体識別情報に対応して複数設けられ、移動体登録処理部10からの制御情報に応じた送信バッファを活かし、その活かした送信バッファに移動体識別情報および送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを保持するものである。パケット送信制御部4は、移動体登録処理部10からの制御情報に応じた送信バッファ3から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出すものである。
【0035】
電波送受信部5は、パケット送信制御部4からの送信パケットを送信すると共に、移動体識別情報および受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを受信するものである。パケット受信制御部8は、電波送受信部5による受信パケットに付加された拡張ヘッダに含まれる移動体識別情報を検出すると共に、受信シーケンス情報に基づいて重複除去および整列して上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するものである。
移動体登録処理部10は、パケット受信制御部8により検出された移動体識別情報に応じて拡張ヘッダ付加部2に移動体識別情報を出力すると共に、送信バッファ3およびパケット送信制御部4に制御情報を出力するものである。
【0036】
次に動作について説明する。
異なる複数の移動体11が数珠繋ぎ区間15に各地上局装置1a〜1dの最大通信エリア以上の間隔を空けて順に進入して来た場合に、各地上局装置1a〜1dにおいて各移動体11内の移動体端末13から受信される受信パケットには、その移動体11に応じた移動体識別情報および受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加されている。
移動体11内の移動体端末13から情報受信の際には、各地上局装置1a〜1dにおいて常に情報受信を可能にしており、電波送受信部5は、その受信パケットを受信し、パケット受信制御部8は、電波送受信部5による受信パケットに付加された拡張ヘッダに含まれる移動体識別情報を検出すると共に、移動体識別情報毎の受信シーケンス情報に基づいて重複除去および整列して上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送する。この重複受信パケットの除去および整列方法は、上記実施の形態1と同様である。
このようにして、各移動体11毎に対応して移動体端末13から受信される受信情報を上位ネットワーク16に転送することができる。また、重複する受信パケットの廃棄および受信パケットの並び替えについても、移動体識別情報毎、すなわち、送信された移動体11毎に実行することができる。
【0037】
また、移動体登録処理部10は、パケット受信制御部8により検出された移動体識別情報に応じて拡張ヘッダ付加部2に移動体識別情報を出力すると共に、送信バッファ3およびパケット送信制御部4に制御情報を出力する。
移動体11内の移動体端末13への情報送信の際には、上位ネットワーク16側から各移動体11毎に対応して送信パケットが転送される場合、拡張ヘッダ付加部2は、その送信パケットに移動体登録処理部10からの移動体識別情報および送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加し、送信バッファ3は、移動体登録処理部10からの制御情報に応じた送信バッファを活かし、その活かした送信バッファに移動体識別情報および送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを保持する。パケット送信制御部4は、移動体登録処理部10からの制御情報に応じた送信バッファ3から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出し、電波送受信部5は、パケット送信制御部4からの送信パケットを移動体端末13に無線送信する。
このようにして、上位ネットワーク16側から各移動体11毎に対応して転送される送信情報を対応する移動体端末13に送信することができる。
【0038】
以上のように、この実施の形態3によれば、複数の移動体11が移動経路12に沿って地上局装置1a〜1dの最大通信エリア以上の間隔を空けて順に通過する場合であっても、上位ネットワーク16側から各移動体11毎に対応して転送される送信情報を移動体端末13に送信し、また、各移動体11毎に対応して移動体端末13から受信される受信情報を上位ネットワーク16に転送することができる。
また、重複する受信パケットの廃棄および受信パケットの並び替えについても、移動体識別情報毎、すなわち、送信された移動体11毎に実行することができる。
さらに、移動体11毎に移動体識別情報が予め設定され、受信パケットが受信された際には、その拡張ヘッダに含まれる移動体識別情報に応じた送信バッファを活かすことにより、上位ネットワーク16側からその移動体11に応じた送信パケットを送信バッファ3に保持することができ、その移動体11に応じた送信パケットを送信することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態1から上記実施の形態3において、地上局装置1は、移動体端末13からの受信電波強度に基づいて、移動体11がその数珠繋ぎ区間15に進入したことを検出した場合に、その移動体11内の移動体端末13およびその数珠繋ぎ区間15の他の地上局装置1に、その移動体端末13との通信を開始する旨の制御パケットを送信し、移動体端末13およびその他の地上局装置1では、その制御パケットの受信に応じて、情報の送受信の準備を行うようにしても良く、この場合、移動体端末13および他の地上局装置1では、即座に通信の準備を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の実施の形態1による地上局装置の詳細を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による移動体通信システムによる主に移動体端末からの情報受信の際の機能を説明するシステム構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1による地上局装置の受信パケットの重複除去および整列機能を説明する構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1による地上局装置の受信パケットの重複除去および整列方法を説明するフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1による移動体通信システムによる主に移動体端末への情報送信の際の機能を説明するシステム構成図である。
【図6】この発明の実施の形態2による移動体通信システムによる主に移動体端末への情報送信の際の機能を説明するシステム構成図である。
【符号の説明】
【0041】
1,1a〜1e 地上局装置、2 拡張ヘッダ付加部、3 送信バッファ(送信パケット保持部)、4 パケット送信制御部、5,5a〜5c,5e 電波送受信部、6 受信電波強度記憶部、7,7a〜7c,7e 電波放射制御部、8,8b パケット受信制御部、9 拡張ヘッダ消去部、10 移動体登録処理部、11 移動体、12 移動経路、13 移動体端末、14 移動体ネットワーク、15,15a,15b 数珠繋ぎ区間、16 上位ネットワーク、17 情報提供装置、18 監視センター、19 監視端末、21 受信パケット、22 情報部、23 拡張ヘッダ、24〜26 キュー、27 受信パケット選択部、28 パケット転送処理部。






























【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを保持する送信パケット保持部と、
上記送信パケット保持部から送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出して出力するパケット送信制御部と、
上記パケット送信制御部からの送信パケットを送信すると共に、受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを受信する電波送受信部と、
上記電波送受信部による受信パケットの受信電波強度に基づいて上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に電波放射を禁止する制御パケットを伝送し、反上位ネットワーク側の隣接する地上局装置から伝送される制御パケットが当該地上局装置の電波放射を禁止している場合に、上記電波送受信部による送信パケットの送信を禁止する電波放射制御部と、
上記電波送受信部による受信パケットを上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するパケット受信制御部とを備えた地上局装置。
【請求項2】
パケット受信制御部は、
反上位ネットワーク側の隣接する地上局装置から転送される受信パケットを保持すると共に、当該地上局装置の電波送受信部による受信パケットを保持し、各々の拡張ヘッダに含まれる送信シーケンス情報の小さいものから順に受信パケットを選択する受信パケット選択部と、
上記受信パケット選択部により選択された受信パケットの拡張ヘッダに含まれる送信シーケンス情報が重複する場合に、一方の受信パケットを廃棄し、他方の受信パケットのみを上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するパケット転送処理部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の地上局装置。
【請求項3】
電波送受信部は、
受信パケットの受信の際の受信電波強度を記憶する受信電波強度記憶部を備え、
上位ネットワーク側から当該地上局装置の受信電波強度を伝送要求する要求パケットが伝送された場合に、上記受信電波強度記憶部に記憶された受信電波強度を情報パケットとしてその上位ネットワーク側に伝送することを特徴とする請求項1または請求項2記載の地上局装置。
【請求項4】
移動体識別情報に対応して複数設けられ、移動体識別情報および送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された送信パケットを保持する送信パケット保持部と、
上記送信パケット保持部から移動体識別情報毎に送信シーケンス情報順に送信パケットを取り出して出力するパケット送信制御部と、
上記パケット送信制御部からの送信パケットを送信すると共に、移動体識別情報および受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダが付加された受信パケットを受信する電波送受信部と、
上記電波送受信部による受信パケットに付加された拡張ヘッダに含まれる移動体識別情報を検出すると共に、受信パケットを上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に転送するパケット受信制御部と
上記パケット受信制御部により検出された移動体識別情報に応じて対応する上記送信パケット保持部を活かす移動体登録処理部と、
上記電波送受信部による受信パケットの受信電波強度に基づいて上位ネットワーク側の隣接する地上局装置に電波放射を禁止する制御パケットを伝送し、反上位ネットワーク側の隣接する地上局装置から伝送される制御パケットが当該地上局装置の電波放射を禁止している場合に、上記電波送受信部による送信パケットの送信を禁止する電波放射制御部とを備えた地上局装置。
【請求項5】
移動体が一方向に移動する移動経路と、
上記移動経路に沿って各々の最大通信エリアよりも短い間隔で数珠状に複数台接続された地上局装置と、
上記数珠状に接続された地上局装置の一端に接続された上位ネットワークとを備え、
上記各々の地上局装置は、
上記移動体内の移動体端末への情報送信の際には、その移動体端末からの受信電波強度に基づいて電波放射制御を行い、その移動体の移動に応じた一つの地上局装置からのみ移動体端末への情報送信を可能にし、上記上位ネットワークから転送される送信情報を上記移動体端末に送信し、
上記移動体内の移動体端末から情報受信の際には、上記各々の地上局装置において常に情報受信を可能にし、上記移動体端末から受信される受信情報を上記上位ネットワークに転送することを特徴とする移動体通信システム。
【請求項6】
数珠状に接続された複数の地上局装置のうちの上位ネットワークに接続された地上局装置は、
上記上位ネットワークから転送される送信情報に送信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを付加して送信パケットを生成する拡張ヘッダ付加部と、
移動体端末から受信される受信パケットあるいは反上位ネットワーク側の隣接する地上局装置から転送される受信パケットの受信シーケンス情報を含む拡張ヘッダを消去して受信情報を上記上位ネットワークに転送する拡張ヘッダ消去部とを備え、
上記各々の地上局装置は、
上記移動体内の移動体端末への情報送信の際には、送信シーケンス情報順に送信パケットを送信し、
上記移動体内の移動体端末から情報受信の際には、複数の地上局装置において常にパケット受信を可能にし、受信された受信パケットのうちの受信シーケンス情報の重複する受信パケットを廃棄すると共に、受信シーケンス情報に応じて受信パケットの並び替えを行い上位ネットワークに転送することを特徴とする請求項5記載の移動体通信システム。
【請求項7】
各々の地上局装置は、
移動体端末からの受信電波強度を記憶し、
上位ネットワークに接続された監視センターから指定された地上局装置の受信電波強度の伝送要求された場合に、その指定された地上局装置に記憶された受信電波強度を上位ネットワークを通じてその監視センターに伝送することを特徴とする請求項5または請求項6記載の移動体通信システム。
【請求項8】
数珠状に複数台接続された地上局装置を一つの数珠繋ぎ区間として、複数の数珠繋ぎ区間を移動経路に沿って配置すると共に、互いに隣り合う数珠繋ぎ区間の両端の地上局装置同士を接続し、
上記数珠繋ぎ区間の両端の地上局装置は、
移動体内の移動体端末への情報送信の際には、その移動体端末からの受信電波強度に基づいて隣り合う数珠繋ぎ区間に跨って電波放射制御を行い、その移動体の移動に応じた一つの地上局装置からのみ移動体端末への情報送信を可能にし、上位ネットワークから転送される送信情報を上記移動体端末に送信することを特徴とする請求項5から請求項7のうちのいずれか1項記載の移動体通信システム。
【請求項9】
複数の移動体が移動経路に沿って地上局装置の最大通信エリア以上の間隔を空けて順に通過する場合に、
上記各々の地上局装置は、
上記移動体内の移動体端末への情報送信の際には、上位ネットワーク側から各移動体毎に対応して転送される送信情報を上記移動体端末に送信し、
上記移動体内の移動体端末から情報受信の際には、上記各々の地上局装置において常に情報受信を可能にし、上記各移動体毎に対応して移動体端末から受信される受信情報を上記上位ネットワークに転送することを特徴とする請求項5記載の移動体通信システム。
【請求項10】
地上局装置は、
移動体端末からの受信電波強度に基づいて、移動体が当該数珠繋ぎ区間に進入したことを検出した場合に、その移動体内の移動体端末および当該数珠繋ぎ区間の他の地上局装置に、その移動体端末との通信を開始する旨の制御パケットを送信することを特徴とする請求項8項記載の移動体通信システム。








































【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−295628(P2006−295628A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−114809(P2005−114809)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】