説明

基板、基板の製造方法、及び、半導体装置

【課題】半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】基板100は、基材11に、複数の電極12と、ベタ導体101とを形成することで構成されている。ベタ導体101は、半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる基材11のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、電極12が形成される基材11の電極領域とその周囲を除く領域の全体を被覆するように、基材11に形成される。本発明は、例えば、フリップチップ実装により、半導体装置を製造する場合等に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板、基板の製造方法、及び、半導体装置に関し、特に、例えば、フリップチップ実装によって製造される半導体装置の信頼性を向上させることができるようにする基板、基板の製造方法、及び、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IC(Integrated Circuit)ベアチップ等の半導体チップを、基板に装着するボンディングの方法として、例えば、フリップチップ実装がある。
【0003】
フリップチップ実装では、ICベアチップに設けられた、突起状の電極であるバンプ電極と、基板に設けられた電極とが電気的に接続されるように、ICベアチップが、基板に装着される。
【0004】
フリップチップ実装の方法としては、例えば、ACF(Anisotropic Conductive Film)を用いた実装方法がある(例えば、特許文献1や2を参照)。
【0005】
図1は、従来の、ACFを用いた実装方法の一例を説明する図である。
【0006】
図1の実装方法では、ICベアチップ30を実装する基板10に対して、ICベアチップ30を実装する前に、あらかじめ、ACF21を基板10に貼り付ける仮貼りが行われ、その後、ICベアチップ30を加熱加圧により圧着する本圧着が行われる。
【0007】
すなわち、図1Aは、基板10を示す断面図である。
【0008】
基板10は、基材11、電極12、及び、必要な導体13を有する。
【0009】
基材11は、例えば、平板形状をした絶縁体の平板であり、その基材11としての平板の2面のうちの一面である、例えば、図中の上側の面(以下、表面ともいう)には、ICベアチップ30と電気的に接続される複数の電極12が形成されている。
【0010】
また、基材11としての平板の、表面の反対側の面である、図中の下側の面(以下、裏面ともいう)には、必要な導体13が形成されている。なお、導体13は、必要でなければ形成されない。以下においても、同様である。
【0011】
以上のように、基板10は、基材11に、電極12、及び、必要な導体13を形成することで構成されている。
【0012】
ここで、基材11としては、例えば、一般的なリジッド基板、若しくは、フレキシブル基板の基材、又は、フィルム材等を採用することができる。
【0013】
また、電極12、及び、導体13としては、例えば、銅やアルミニウム等を採用することができる。
【0014】
図1Bは、ACF21の仮貼りがされている途中の基板10を示す断面図である。
【0015】
仮貼りでは、基板10(基材11)の、電極12が設けられた(ICベアチップ30が装着される)表面に、セパレータ22が一面に密着している、薄膜状のACF21の、そのACF21が露出している面を対向させて、ACF21が、仮貼り用の温度と圧力で加熱加圧される。
【0016】
ACF21は、粘着性を有するので、加熱加圧されることで、基板10に密着する。
【0017】
図1Cは、ACF21の仮貼り後の基板10を示す断面図である。
【0018】
図1Bの状態から、セパレータ22を剥離することで、ACF21の仮貼りが完了する。
【0019】
図1Dは、本圧着後の基板10、すなわち、フリップチップ実装によって製造される半導体装置を示す断面図である。
【0020】
ICベアチップ30には、複数のバンプ電極31が設けられている。
【0021】
本圧着では、ICベアチップ30は、バンプ電極31と、そのバンプ電極31と電気的に接続されるべき基板10の電極12とが対向するように位置合わせがされる。
【0022】
そして、ICベアチップ30は、位置合わせがされた状態で、仮貼りがされたACF21に密着され、本圧着用の温度と圧力で加熱加圧される。
【0023】
本圧着によれば、ICベアチップ30のバンプ電極31と、基板10の電極12とが近接し、電気的に接続された状態となり、ACF21が硬化することにより、バンプ電極31と電極12とが電気的に接続した状態で、ICベアチップ30は、基板10に固定される。
【0024】
ところで、ACFを用いた実装方法では、ACF21の仮貼りにおいて、セパレータ22を剥離するときに、ACF21の一部が浮き上がり、ACF21が、基板10に、均一に貼り付いた状態にならないことがある。
【0025】
すなわち、ACF21の、絶縁体である基材11との接着性は、導体である電極12との接着性よりも弱いため、セパレータ22を剥離するときに、ACF21の、基材11に密着している部分が、セパレータ22とともに引っ張られ、浮き上がった状態になることがある。
【0026】
そして、ACF21が、浮き上がり、その結果、基板10に、均一に貼り付いていない場合、ICベアチップ30のバンプ電極31と、基板10の電極12との間で、接続不良を生じることがある。
【0027】
なお、ACF21が浮き上がった状態になるのは、特に、ACF21の端部で生じやすい。
【0028】
図2は、ACF21の端部が浮き上がった状態になった基板10を示す断面図である。
【0029】
すなわち、図2Aは、ACF21の端部が浮き上がり、さらに、折り返してしまうことで、そのACF21の端部が、基板10の電極12の部分に重なっている状態の基板10を示している。
【0030】
この場合、ACF21の端部が重なっている状態になっている電極12と、その電極12に電気的に接続されるべきICベアチップ30のバンプ電極31との間で、接続不良を生じることがある。
【0031】
図2Bは、ACF21の端部が浮き上がり、剥離した状態になっている基板10を示している。
【0032】
ACF21が基板10に、均一に張り付いている場合には、ICベアチップ30を本圧着すると、ACF21の端部(基材11と接着している部分のACF21)は、基材11と均一に密着した状態で硬化され、接着される。
【0033】
一方、ACF21の端部が剥離した状態になっている場合には、ICベアチップ30を本圧着した後に、そのACF21の端部が、剥離した状態で硬化されることにより、接着面積の減少による接着力の低下、ならびに硬化したACF21の剥離の起点となり得る。
【0034】
その結果、やはり、基板10の電極12と、ICベアチップ30のバンプ電極31との間で、接続不良を生じることがある。
【0035】
なお、ACF21の端部以外の部分でも、基板10の電極12以外、つまり、基材11と(直接)接触する部分については、上述したように、接着性が弱いために、セパレータ22を剥離するときに、浮き上がった状態になり、ボイド(空隙)が生じることがある。
【0036】
このボイドも、基板10の電極12と、ICベアチップ30のバンプ電極31との間の接続不良の原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】特開2000-323523号公報
【特許文献2】特開2000-332055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0038】
以上のように、従来のフリップチップ実装では、セパレータ22を剥離するときに、ACF21が浮き上がった状態となって、基板10の電極12と、ICベアチップ30のバンプ電極31との間で、接続不良を生じ、その結果、フリップチップ実装によって製造される半導体装置の信頼性が低下することがある。
【0039】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、フリップチップ実装によって製造される半導体装置の信頼性を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0040】
本発明の第1の側面の基板は、基材に形成され、半導体チップと電気的に接続される複数の電極と、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体と、前記複数の電極と、前記ベタ導体とが形成される前記基材とを備える基板である。
【0041】
本発明の第1の側面の基板の製造方法は、半導体チップと電気的に接続される複数の電極を、基材に形成するとともに、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体を、前記基材に形成するステップを含む基板の製造方法である。
【0042】
本発明の第1の側面の半導体装置は、基材に形成され、半導体チップと電気的に接続される複数の電極と、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体と、前記複数の電極と、前記ベタ導体とが形成される前記基材とを有する基板と、前記基板に貼り付けられる前記ACFと、前記ACFを介して、前記複数の電極と接続される半導体チップとを備える半導体装置である。
【0043】
以上のような第1の側面においては、半導体チップと電気的に接続される複数の電極が、基材に形成されているとともに、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体が、前記基材に形成されている。
【0044】
本発明の第2の側面の基板は、半導体チップと電気的に接続される複数の電極であって、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成される複数の電極と、前記複数の電極が形成される前記基材とを備える基板である。
【0045】
本発明の第2の側面の基板の製造方法は、半導体チップと電気的に接続される複数の電極を、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成するステップを含む基板の製造方法である。
【0046】
本発明の第2の側面の半導体装置は、半導体チップと電気的に接続される複数の電極であって、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成される複数の電極と、前記複数の電極が形成される前記基材とを有する基板と、前記基板に貼り付けられる前記ACFと、前記ACFを介して、前記複数の電極と接続される半導体チップとを備える半導体装置である。
【0047】
以上のような第2の側面においては、半導体チップと電気的に接続される複数の電極が、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成されている。
【発明の効果】
【0048】
本発明の第1及び第2の側面によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】ACFを用いた実装方法の一例を説明する図である。
【図2】ACF21の端部が浮き上がった状態になった基板10を示す断面図である。
【図3】本発明を適用した基板の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【図4】フリップチップ実装において、ACF21の仮貼り後の基板100を示す平面図である。
【図5】フリップチップ実装において、ACF21の仮貼り後の基板100を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した半導体装置の一実施の形態の構成例を示す断面図である。
【図7】帯導体111を有する基板100の構成例を示す平面図である。
【図8】クリンピングにより形成された接続部121A及び121Bを含むように、帯導体111が基材11に形成された基板100の構成例を示す平面図である。
【図9】本発明を適用した基板の他の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【図10】ICベアチップ30を装着した基板200を示す平面図である。
【図11】本発明を適用した基板のさらに他の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【図12】基板100の製造の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0050】
[本発明を適用した基板の一実施の形態]
【0051】
図3は、本発明を適用した基板の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【0052】
なお、図中、図1の基板10と対応する部分には、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0053】
すなわち、図3において、基板100は、基材11、電極12(12A,12B,12C)、及び、導体13(図5)を有する点で、図1の基板10と共通する。
【0054】
但し、基板100は、さらに、ベタ導体101を有する点で、図1の基板10と相違する。
【0055】
基板100は、半導体チップとしての、例えば、基板100に装着されるICベアチップ30(図6)と電気的に接続される複数の電極として、3個の電極12Aないし12Cを有する。
【0056】
この3個の電極12Aないし12Cは、基材11の表面に形成されている。
【0057】
また、本実施の形態では、基材11の裏面に、導体13(図5)が形成されている。
【0058】
ここで、以下、適宜、電極12Aないし12Cを、まとめて、電極12ともいう。
【0059】
基材11の表面には、電極12Aないし12Cの他、ベタ導体101が形成されている。
【0060】
ベタ導体101は、基板100に装着されるICベアチップ30(図6)を装着するのにACF21が貼り付けられる基材11のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい矩形の領域(図3において、点線で囲む領域)である大サイズ領域のうちの、電極12Aないし12Cが形成される基材11の領域である電極領域とその周囲を除く領域(以下、非電極領域ともいう)の全体を被覆する導体である。
【0061】
したがって、ベタ導体101は、非電極領域の全体を、いわばベタ塗りするかのような導体である。
【0062】
なお、ベタ導体101が、電極12Aないし12Cの2つ以上に接触すると、ベタ導体101に接触する電極のうちの、任意の2つの電極どうしが、ベタ導体101を介して接続されて、ショート(短絡)してしまうので、ショートを防止するために、ベタ導体101は、電極12とは接触しないように形成されている。
【0063】
すなわち、ベタ導体101は、電極領域の他、電極領域の周囲を除く領域(非電極領域)の全体を被覆するように、基材11に形成されている。
【0064】
したがって、ベタ導体101は、ACF21が貼り付けられる電極12の周囲を囲むように形成されている、ということもできる。
【0065】
以上のように、ベタ導体101は、電極12とは接触しないように形成されるので、ベタ導体101と、電極12との間(電極12の周囲)には、微小なすき間が形成される。このすき間(ベタ導体101と、電極12との間の間隔)は、なるべく小さいことが望ましいが、エッチングプロセスの制限によって、例えば、0.4mm程度となる。
【0066】
図4は、フリップチップ実装において、ACF21の仮貼り後の基板100を示す平面図であり、図5は、その基板100を示す断面図である。
【0067】
上述したように、大サイズ領域は、ACF21が貼り付けられる、基材11の表面上の矩形の領域であるACF領域よりも所定のサイズだけ大きな矩形の領域であり、したがって、ACF21は、大サイズ領域内に、つまり、大サイズ領域からはみ出さないように仮貼りされる。
【0068】
なお、大サイズ領域を、ACF領域よりも、どの程度大きなサイズの領域とするかは、例えば、ACF21の形状のばらつきや、ACF21を仮貼りするときの位置合わせの精度等を考慮して決定される。
【0069】
すなわち、大サイズ領域のサイズは、例えば、ACF21の形状のばらつきや、ACF21を仮貼りするときの位置合わせの精度等を考慮し、ACF21を仮貼りしたときに、ACF21が、大サイズ領域からはみ出さないようにするのに必要なサイズだけ、ACF領域よりも大きいサイズに決定される。
【0070】
以上のように、基板100には、ACF21が貼り付けられるACF領域よりも大きい大サイズ領域のうちの、電極領域とその周囲を除く領域である非電極領域の全体を被覆するベタ導体101が設けられている。
【0071】
したがって、フリップチップ実装において、ACF21は、その端部が、大サイズ領域、ひいては、ベタ導体101(但し、ベタ導体101と、電極12との間の微小なすき間を除く)からはみ出さないように仮貼りされる。
【0072】
そして、ベタ導体101は、導体であるから、電極12と同様に、基材11に比較して、ACF21との接着性が強いので、フリップチップ実装において、ACF21の仮貼りで、セパレータ22(図1)を剥離するときに、ACF21の端部が浮き上がることを防止することができる。
【0073】
さらに、ACF21が貼り付けられるACF領域は、ほぼ(ベタ導体101と、電極12との間の微小なすき間を除き)、ACF21との接着性が強い導体である電極12及びベタ導体101によって被覆されているため(基材11が露出していないので)、ACF21の仮貼りで、セパレータ22(図1)を剥離するときに、ACF21の端部だけではなく、その他の部分についても、ACF21が浮き上がることを防止することができる。
【0074】
その結果、基板100の電極12と、その基板100に装着されるICベアチップ30(図6)のバンプ電極31との間で、接続不良を生じることを防止することができ、ひいては、フリップチップ実装によって製造される半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0075】
なお、上述のように、ACFは、導体との接着性が強いが、ACFと導体との接着性には、ACFの種類(ACFの製造メーカ)や、導体としての金属(材料)の種類によって、違いがある。
【0076】
すなわち、ある製造メーカのACFは、例えば、アルミニウムとの接着性が、より強く、他の製造メーカのACFは、例えば、銅との接着性が、より強いことがある。
【0077】
したがって、電極12とベタ導体101とは、同一の材料を採用し、その材料と、ACF21との組み合わせとしては、より接着性が強い組み合わせを採用することが望ましい。
【0078】
また、ACF21の、電極12に接触する部分と、ベタ導体101に接触する部分とで、均一の圧力をかけることができるように、ベタ導体101は、電極12との間で段差が生じないように形成すること、すなわち、ベタ導体101の厚み(高さ)は、電極12の厚みと同一にすることが望ましい。
【0079】
さらに、上述の場合には、大サイズ領域を矩形の領域としたが、大サイズ領域は、その他、例えば、ACF領域を包含する円形の領域等であっても良い。
【0080】
但し、ICベアチップ30(の底面)の形状は、一般に、(略)矩形であるため、ACF21の形状も、ICベアチップ30の形状と同様に、矩形であることが多い。
【0081】
したがって、大サイズ領域を円形の領域にして、その円形の大サイズ領域のうちの非電極領域の全体を被覆するように、ベタ導体101を形成すると、円形の大サイズ領域に形成されたベタ導体101において、矩形のACF21が貼り付けられた後に露出する部分が、矩形の大サイズ領域を採用する場合よりも多くなり、ベタ導体101に、無駄が生じる。
【0082】
このため、大サイズ領域の形状としては、ICベアチップ30(の底面)の形状、ひいては、ACF21の形状(ACF領域)を、いわば一回り大きくしたような形状を採用することが望ましい。
【0083】
図6は、本発明を適用した半導体装置の一実施の形態の構成例を示す断面図である。
【0084】
すなわち、図6は、図3ないし図5に示した基板100を用いて、フリップチップ実装を行うことによって製造された半導体装置を示す断面図である。
【0085】
基板100を用いた、フリップチップ実装でも、図1と同様の処理(工程)が行われ、半導体装置が製造される。
【0086】
すなわち、図4及び図5に示したように、ACF21を仮貼りした基板100に対して、バンプ電極31が設けられたICベアチップ30を位置合わせし、本圧着用の温度と圧力で加熱加圧する本圧着が行われることで、ICベアチップ30のバンプ電極31と、基板100の電極12とが近接して、電気的に接続された状態となり、さらに、ACF21が硬化して、バンプ電極31と電極12とが電気的に接続した状態で、ICベアチップ30が、基板100に固定される。
【0087】
したがって、図6において、半導体装置は、基材11に、電極12、導体13、及び、ベタ導体101が形成された基板100、その基板100に貼り付けられるACF21、並びに、そのACF21を介して、電極12と接続されるICベアチップ30で構成される。
【0088】
なお、ACF21と基板100との接着性を強くするためには、非電極領域の全部を被覆するベタ導体101に代えて、非電極領域を、メッシュ状に被覆するメッシュ状の導体(以下、メッシュ導体ともいう)を、非電極領域に形成することができる。
【0089】
しかしながら、メッシュ導体には、多数の穴が存在するため、メッシュ導体を、非電極領域に形成して、ACF21を、ACF領域に貼り付けたときに、ACF21の端部が、接着性の弱い、メッシュ導体の穴の位置と重なり、ACF21の端部が浮き上がることを防止することができないことがある。
【0090】
さらに、ACF21の端部以外の部分であっても、メッシュ導体の穴の位置と重なる部分については、基材11が露出しているために、接着性が弱く、ACF21が浮き上がることがある。そして、このACF21の浮き上がりは、前述の図2で述べたようなボイド(空隙)を発生させ、ICベアチップ30のバンプ電極31との間の接続不良の原因となる。
【0091】
したがって、ベタ導体101に代えて、メッシュ導体を、非電極領域に形成する場合には、図1の基板10を用いる従来の場合と比較して、ACF21との接着性は向上するものの、非電極領域の全体を被覆するベタ導体101を、非電極領域に形成する場合ほどには、ACF21の浮き上がりを防止することはできない。
【0092】
また、浮き上がりが生じやすいACF21の端部の浮き上がりを防止するためには、ベタ導体101に代えて、大サイズ領域の周縁部分に、帯状の導体(以下、帯導体ともいう)を形成することができる。
【0093】
図7は、そのような帯導体を有する基板100の構成例を示す平面図である。
【0094】
なお、図中、図3ないし図6の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0095】
図7Aは、ベタ導体101に代えて、大サイズ領域の周縁部分に、帯導体111を形成した基板100を示している。
【0096】
帯導体111は、その内側に、電極12Aないし12Cのすべてを取り囲むように形成されている。
【0097】
図7Bは、帯導体111を形成した基板100に、ACF21を仮貼りした状態の基板100を示している。
【0098】
なお、基板100の、ACF21が貼り付けられた部分は、実際には見えないが、図7Bでは、図示してある。
【0099】
図7Bにおいて、ACF21の端部は、すべて、帯導体111に接触している。
【0100】
一方、ベタ導体101を用いる場合には、図3や図4に示したように、ベタ導体101と、電極12との間に形成される微小なすき間において、ACF21は、ベタ導体101(及び電極12)に接触しない。
【0101】
したがって、ACF21の端部の浮き上がりについては、ベタ導体101を用いるよりも、帯導体111を用いる方が、幾分か強固に防止することができる。
【0102】
しかしながら、帯導体111を用いる場合には、帯導体111の内側については、基材11が露出し、ACF21との接着性が弱いため、ベタ導体101を用いる場合のように、ACF21の浮き上がりを防止することができない。
【0103】
また、電極12を取り囲む帯導体111の内側の領域のうちの電極12以外の領域では、基材11が露出しているので、上述のメッシュ導体の場合と同様に、接着性が弱く、ACF21が浮き上がることがある。そして、このACF21の浮き上がりは、図2で述べたようなボイド(空隙)を発生させ、ICベアチップ30のバンプ電極31との間の接続不良の原因となる。
【0104】
さらに、図7に示したように、ACF21の端部のすべてを、帯導体に接触させるために、帯導体111を、その内側に、電極12Aないし12Cのすべてを取り囲む、いわば閉ループのように形成する場合には、上述したように、ACF21の端部の浮き上がりを強固に防止することができるものの、ICベアチップ30(図6)と電気的に接続される、基材11の表面の電極12に対して、そのICベアチップ30とは別の回路(以下、別回路ともいう)を接続するには、基板100の表面と裏面との、電気的な導通(以下、表裏導通ともいう)をとり、表裏導通をとった裏面側に、別回路を接続する必要がある。
【0105】
基板100の表裏導通をとるには、例えば、ビアホール(via hole)と呼ばれる穴を、基材11に形成する方法がある。
【0106】
しかしながら、基材11が、ある程度、厚みがある基材である場合には、ビアホールを形成することが可能であるが、例えば、ICカード等の無線タグとなる半導体装置に用いられる、厚さが38μmや50μm等の、薄いフィルム材である場合には、ビアホールを形成することは困難であり、表裏導通をとるには、基材11であるフィルム材を、表面と裏面との両面側からかしめる(クリンピング(crimping)する)必要がある。
【0107】
すなわち、基材11が、フィルム材等の、薄い基材である場合には、基材11の表面と裏面の、表裏導通をとる位置に、導体を配し、その位置で、クリンピングを行って、基材11の表面と裏面に配された導体を接続することにより、クリンピングが行われた位置を、基材11の表面と裏面とを電気的に接続する接続部として、表裏導通がとられる。
【0108】
したがって、電極12Aないし12Cのすべてを取り囲む、閉ループの帯導体111を基材11に形成する場合には、その帯導体111は、電極12の他、基材11の表面の電極12から、表裏導通をとるために、クリンピングにより形成された接続部を含むように形成する必要がある。
【0109】
図8は、そのように帯導体111が基材11に形成された基板100の構成例を示す平面図である。
【0110】
なお、図中、図3ないし図6の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0111】
図8Aは、ベタ導体101に代えて、帯導体111を形成した基板100を示している。
【0112】
図8Aでは、電極12Aの左側の位置と、その電極12Aの右側にある電極12Bの右側の位置とで、クリンピングが行われ、そのクリンピングによって、基材11の表面と裏面とを電気的に接続する接続部121A及び121Bが形成されている。
【0113】
すなわち、電極12Aの左側に、接続部121Aが形成され、電極12Bの右側に、接続部121Bが形成されている。
【0114】
そして、帯導体111は、その内側に、電極12Aないし12Cのすべてと、接続部121A及び121Bのすべてとを取り囲むように形成されている。
【0115】
図8Bは、図8Aの基板100に、ACF21を仮貼りした状態の基板100を示している。
【0116】
なお、基板100の、ACF21が貼り付けられた部分は、実際には見えないが、図8Bでは、図示してある。
【0117】
クリンピングにより形成される接続部121A及び121Bは、直径が2mm程度の円形状になる。
【0118】
したがって、電極12Aと12Bとの間隔(ひいては、電極12上に装着されるICベアチップ30の横幅)が、例えば、2.5mmであるとすると、帯導体111上に、ACF21の端部が位置するように、ACF21を貼り付けるには、横幅が、10mm(=2mm+2mm+2.5mm+マージン)程度のACF21が必要となる。
【0119】
例えば、基板11に装着されるICベアチップ30(の底面)が、横及び縦が2.5mm程度の正方形状のサイズであるとすると、ACF21は、そのICベアチップ30のサイズよりも幾分か大きいサイズ(例えば、横及び縦が3mm程度)で十分である。
【0120】
したがって、上述のような、横幅が、10mm程度もあるACF21を用いることは、無駄であり、さらに、基板100を用いて構成される半導体装置の高コスト化を招くことになる。
【0121】
これに対して、ベタ導体101は、ACFの端部の浮き上がりを防止することについては、帯導体111よりも多少劣るものの、ACF21の端部以外の部分の浮き上がりも防止することができる点、及び、無駄なACF21を使用して、半導体装置を高コスト化することがない点で、帯導体111よりも有効である。
【0122】
[本発明を適用した基板の他の一実施の形態]
【0123】
図9は、本発明を適用した基板の他の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【0124】
なお、図中、図1の基板10、又は、図3ないし図6の基板100と対応する部分には、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0125】
図9の基板200は、非接触で近接通信を行うICカードとなる半導体装置を構成する基板であり、薄膜のフィルム材である基材11に、電極12Aないし12C、及び、ベタ導体101の他、導体201と、導体201とは別の導体202を形成することで構成されている。
【0126】
すなわち、電極12Aないし12C、及び、ベタ導体101は、基材11の表面(第1の面)に形成されている。
【0127】
さらに、基材11の表面には、導体201(第1の導体)が形成されている。
【0128】
導体201の一部は、基材11の周縁部分を周回して、2つの端部のうちの一端が、電極12B(1つの電極)に接続するように形成されている。
【0129】
ここで、導体201の、基材11の周縁部分を周回する部分によって、コイル211が構成されている。
【0130】
また、導体201の他の一部は、コイル211を構成する部分から分岐して、矩形状に形成されている。
【0131】
導体202(第2の導体)は、基材11の表面の反対側の裏面(第2の面)に形成されている。
【0132】
ここで、図9において、基材11の表面に形成されている部分は、実線で示してあり、基材11の裏面に形成されている部分は、点線で示してある。後述する図10及び図11でも同様である。
【0133】
導体202は、矩形状になっており、基材11の表面に形成された導体201の、矩形状の部分と対向する位置に配置されている。
【0134】
以上のように、導体202と、導体201の、矩形状の部分とが、対向するように配置されていることにより、コンデンサ212が構成されている。
【0135】
また、基材11においては、導体201の、コイル211を構成する部分の2つの端部のうちの他端の位置に、クリンピングにより、基材11の表面の導体201と、基材11の裏面の導体202とを電気的に接続する接続部203A(第1の接続部)が形成されている。
【0136】
さらに、基材11においては、電極12A(他の1つの電極)の所定の位置に、クリンピングにより、基材11の表面の電極12Aと、基材11の裏面の導体202とを電気的に接続する接続部203Bが形成されている。
【0137】
以上のように、接続部203Aと203Bとで表裏導通がとられることにより、電極12A及び12Bから(接続部203A及び203Bを介して)見て、コイル211とコンデンサ212とは並列に接続され、電極12A及び12Bに接続される別回路としての並列共振回路であるLC回路210が構成されている。
【0138】
図9の基板200を用いて構成される半導体装置としてのICカードでは、電磁誘導によって、LC回路210に電流が流れることで、いわゆるリーダライタとの間で近接通信が行われる。
【0139】
なお、ICカードとなる半導体装置を構成する基板200を構成する基材11としての、薄膜のフィルム材の厚さは、38μmや50μm程度であり、そのような基材11に形成される電極12、ベタ導体101、導体201、及び、導体202の厚みは、10ないし35μm程度である。
【0140】
また、導体201の、基材11の周縁部分を周回する、コイル211を構成する部分のサイズ(横×縦)は、例えば、80mm×50mm程度以下である。
【0141】
ここで、図9では、基材11の表面側の導体201(第1の導体)の一部が、コイル211を構成するとともに、基材11の裏面側の導体202(第2の導体)が、導体201の他の一部と対向することで、導体201の他の一部とともに、コンデンサ212を構成するように、導体201及び202が形成されている。
【0142】
したがって、図9では、コイル211は、基材11の表面側の導体201によって、基材11の表面側に形成されているが、コイル211は、基材11の裏面側の導体202によって、基材11の裏面側に形成することが可能である。
【0143】
すなわち、基材11の裏面側の導体202(第2の導体)の一部が、コイル211を構成するとともに、基材11の表面側の導体201(第1の導体)が、導体202の他の一部と対向することで、導体202の他の一部とともに、コンデンサ212を構成するように、導体201及び202を形成し、これにより、コイル211を、基材11の裏面側に形成することができる。
【0144】
図10は、ICベアチップ30を装着した基板200を示す平面図である。
【0145】
図10において、ICベアチップ30は、ICカードの処理を行うICベアチップであり、フリップチップ実装によって、基板200に装着(実装)されている。
【0146】
なお、図10では、ACF21の図示を省略してある。
【0147】
また、図9及び図10には、基板200(基材11)に、3つの電極12Aないし12Cが形成されているが、その3つの電極12Aないし12Cのうちの1つである電極12Cは、ダミーの電極である。
【0148】
すなわち、ICベアチップ30は、3つの電極12Aないし12Cに対応して、3つのバンプ電極31(図6)を有するが、ICベアチップ30は、3つのバンプ電極31のうちの、ダミーの電極12C以外の2つの電極12A及び12Bに対応する2つのバンプ電極31を介して、LC回路210と電気的に接続される。
【0149】
基板200のダミーの電極12Cと、その電極12Cに対応する、ICベアチップ30のバンプ電極31とは、ICベアチップ30を、基板200に装着したときに、ICベアチップ30を安定させるために設けられている。
【0150】
したがって、電極12Cは、電気的には設ける必要がなく、電極12Cを設けない場合には、基材11の、電極12Cが存在していた部分(電極12Cと、ベタ導体101との間のすき間を含む)にも、ベタ導体101を形成することができ、この場合、仮貼りにおいて、ACF21が浮き上がることを、より強固に防止することができる。
【0151】
[本発明を適用した基板のさらに他の一実施の形態]
【0152】
図11は、本発明を適用した基板のさらに他の一実施の形態の構成例を示す平面図である。
【0153】
なお、図中、図9の基板200と対応する部分には、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0154】
すなわち、図11において、基板300は、電極12Aないし12C、及び、ベタ導体101に代えて、電極301A,301B、及び、301Cが設けられている他は、図9の基板200と同様に構成されている。
【0155】
基板300では、電極301Aないし301Cが、その電極301Aないし301Cのすべてによって、大サイズ領域の全体を被覆するように、基材11に形成されている。
【0156】
これにより、基板300では、電極301Aないし301Cが、上述のベタ導体101を兼ねている。
【0157】
すなわち、電極301Aないし301Cは、(本来の)電極12Aないし12Cが形成される電極領域の他、非電極領域の全体をも被覆するように構成されており、これにより、電極301Aないし301Cは、ベタ導体101を兼ねている(但し、ショートを防止するためのすき間は、存在する)。
【0158】
なお、基板100,200、及び300に形成する電極の数は、3つに限定されるものではなく、また、ダミーの電極は、必ずしも形成する必要はない。
【0159】
[基板100の製造の処理]
【0160】
図12は、図3ないし図6の基板100の製造の処理を説明するフローチャートである。
【0161】
図示せぬ、基板100の製造装置は、ステップS11において、基材11に、電極12、ベタ導体101、及び、必要な導体13を形成することにより、基板100を製造し、処理を終了する。
【0162】
なお、図9の基板200、及び、図11の基板300も、基板100と同様に製造される。
【0163】
但し、図9の基板200、及び、図11の基板300については、さらに、導体201も、基材11に形成され、かつ、導体13として、導体202が形成される。
【0164】
また、図11の基板300については、電極12、及び、ベタ導体101に代えて、その電極12、及び、ベタ導体101を兼ねる電極301Aないし301Cが、基材11に形成される。
【0165】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0166】
11 基材, 12,12Aないし12C 電極, 13 導体, 21 ACF, 22 セパレータ, 30 ICベアチップ, 31 バンプ電極, 100 基板, 101 ベタ導体, 111 帯導体, 121A,121B 接続部, 200 基板, 201,202 導体, 203A,203B 接続部, 210 LC回路, 211 コイル, 212 コンデンサ, 300 基板, 301A,301B,301C 電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材に形成され、半導体チップと電気的に接続される複数の電極と、
前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体と、
前記複数の電極と、前記ベタ導体とが形成される前記基材と
を備える基板。
【請求項2】
前記基材は、薄膜のフィルム材であり、
前記電極と、前記ベタ導体とは、前記フィルム材の一面である第1の面に形成され、
前記フィルム材の前記第1の面には、さらに、前記複数の電極のうちの1つの電極に接続される導体である第1の導体が形成されている
請求項1に記載の基板。
【請求項3】
前記フィルム材の、前記第1の面の反対側の面である第2の面には、前記第1の導体とは別の導体である第2の導体が形成され、
前記第1の導体と、前記第2の導体とを電気的に接続する第1の接続部、及び、前記複数の電極のうちの他の1つの電極と、前記第2の導体とを電気的に接続する第2の接続部が、クリンピングにより、前記フィルム材に形成されている
請求項2に記載の基板。
【請求項4】
前記第1の導体の一部は、コイルを構成し、
前記第2の導体は、前記第1の導体の他の一部と対向するように形成され、前記第1の導体の他の一部とともに、コンデンサを構成し、
前記コイルと前記コンデンサとは、前記1つの電極、及び、前記他の1つの電極に対して、前記第1及び第2の接続部を介して、並列に接続されている
請求項3に記載の基板。
【請求項5】
前記第2の導体の一部は、コイルを構成し、
前記第1の導体は、前記第2の導体の他の一部と対向するように形成され、前記第2の導体の他の一部とともに、コンデンサを構成し、
前記コイルと前記コンデンサとは、前記1つの電極、及び、前記他の1つの電極に対して、前記第1及び第2の接続部を介して、並列に接続されている
請求項3に記載の基板。
【請求項6】
半導体チップと電気的に接続される複数の電極を、基材に形成するとともに、
前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体を、前記基材に形成する
ステップを含む基板の製造方法。
【請求項7】
基材に形成され、半導体チップと電気的に接続される複数の電極と、
前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域のうちの、前記電極が形成される前記基材の電極領域と前記電極領域の周囲を除く領域の全体を被覆する導体であるベタ導体と、
前記複数の電極と、前記ベタ導体とが形成される前記基材と
を有する基板と、
前記基板に貼り付けられる前記ACFと、
前記ACFを介して、前記複数の電極と接続される半導体チップと
を備える半導体装置。
【請求項8】
半導体チップと電気的に接続される複数の電極であって、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成される複数の電極と、
前記複数の電極が形成される前記基材と
を備える基板。
【請求項9】
半導体チップと電気的に接続される複数の電極を、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成する
ステップを含む基板の製造方法。
【請求項10】
半導体チップと電気的に接続される複数の電極であって、前記半導体チップを装着するのにACF(Anisotropic Conductive Film)が貼り付けられる前記基材のACF領域よりも所定のサイズだけ大きい領域である大サイズ領域の全体を被覆するように、前記基材に形成される複数の電極と、
前記複数の電極が形成される前記基材と
を有する基板と、
前記基板に貼り付けられる前記ACFと、
前記ACFを介して、前記複数の電極と接続される半導体チップと
を備える半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−155121(P2011−155121A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15389(P2010−15389)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】