説明

基板の切断方法及び装置

【課題】基板の切断装置9(切断ユニットB)を用いて、成形済基板1を切断して切断済基板1c(個々のパッケージ5)を形成する場合に、個々のパッケージ5の表面(上下面)に切削屑、破材等の異物が残存付着することを効率良く防止する。
【解決手段】成形済基板1を切断して形成された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した切断テーブル17を基板切断位置25から基板載置位置24に移動させることにより、その途中に設けた主洗浄部72において、パッケージ5の上面(ボール面5a)を洗浄して乾燥し、次に、基板載置位置24において、係着着部材95にて切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着すると共に、副洗浄部96において、係着着部材95にて切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着した状態で、パッケージ5の下面(樹脂面5b)を洗浄して乾燥する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所要複数個のIC等の電子部品を樹脂材料にて一括して封止成形した成形済基板を個々のパッケージ(個片)に切断する基板の切断方法及びその装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、基板の切断装置を用いて、成形済基板の所要個所をブレード(円形状の回転切断刃)等の切断機構(切削機構)にて切断することにより、個々のパッケージを形成することが行われているが、この切断は、次のようにして行われている。
【0003】
即ち、まず、この装置の基板載置位置において、成形済基板1をそのボール面1aを上面にした状態で切断テーブル(切断用の載置回転テーブル)の載置面に供給セットして吸着固定すると共に、成形済基板1のボール面(基板面)1aをアライメントする〔図9(1)、図9(2)を参照〕。
このとき、成形済基板1のボール面1aに設けられたアライメントマークを検知機構でアライメントすることによって所要の切断線4が設定されることになる。
次に、成形済基板1を載置した切断テーブルを基板切断位置に移動させると共に、基板切断位置において、切断機構を用いて、成形済基板1に設定された切断線4を切断することにより、切断済基板(パッケージ集合体)1cとなる個々のパッケージ5を形成することができる。
このとき、切断しながら成形済基板1に洗浄水(洗浄液)を噴射することにより、当該切断によって発生する切削屑、破材等の異物を除去することが行われている。
従って、次に、この洗浄しながら切断した成形済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した切断テーブルを基板載置位置に移動させて戻すようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−168697号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したように、成形済基板1を切断しながら洗浄するため、切断された個々のパッケージ5の上面に或いは下面に(ボール面5aに或いは樹脂面5bに)、切削屑、破材等の異物が残存して付着し易い。
即ち、パッケージ5の表面(ボール面5aに或いは樹脂面5bに)に異物が残存付着することを効率良く防止することができないと云う弊害がある。
【0006】
従って、本発明は、パッケージの表面に異物が残存付着することを効率良く防止することができる基板の切断方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、基板の切断装置を用いて、成形済基板を切断して個々のパッケージを形成すると共に、前記した個々のパッケージを洗浄して乾燥する基板の切断方法であって、まず、前記個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥し、次に、前記個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥することを特徴とする。
【0008】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、基板の切断装置を用いて、まず、前記した装置の基板載置位置で成形済基板を切断テーブルに載置して前記した装置の基板切断位置に移動させ、次に、前記した基板切断位置で前記した切断テーブルに前記した成形済基板を載置した状態で切断機構にて切断して個々のパッケージを形成し、更に、前記した個々のパッケージを洗浄して乾燥する基板の切断方法であって、前記した基板切断位置で切断された個々のパッケージを前記した基板載置位置に移動させたときに、前記した個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する工程と、前記した一方の面側を洗浄して乾燥した個々のパッケージを係着部材で係着した状態で前記した個々のパッケージの他方の面を洗浄して乾燥する工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、前記した個々のパッケージにおける一方の面が基板面或いは樹脂面から選択して構成することを特徴とする。
【0010】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断方法は、前記した個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する工程時に、前記した個々のパッケージを載置した切断テーブルを切断テーブルの偏心位置を回転の中心位置にして所要の角度で回転させることを特徴とする。
【0011】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、成形済基板の所要個所を切断して個々のパッケージを形成する切断機構と、前記した成形済基板を載置する切断テーブルと、前記した切断テーブルを基板載置位置と基板切断位置との間を往復移動させる往復移動手段とを有する基板の切断装置であって、前記した装置における基板載置位置と基板切断位置との間に前記した個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する主洗浄部を設けると共に、前記した装置に、前記した基板載置位置における切断テーブル上に載置した個々のパッケージを係着する係着部材と、前記した係着部材に前記した個々のパッケージを係着した状態で前記した個々のパッケージの他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部とを設けたことを特徴とする。
【0012】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける一方の面側を洗浄して乾燥する主洗浄部に、前記した個々のパッケージに対して洗浄水を噴射する洗浄水噴霧機構と、前記した洗浄水噴霧機構で洗浄された個々のパッケージに圧縮空気を圧送して乾燥する主洗浄部の圧縮空気圧送機構とを設けて構成したことを特徴とする。
【0013】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部に、前記した個々のパッケージを洗浄する洗浄機構と、前記した洗浄機構で洗浄された個々のパッケージに圧縮空気を圧送して乾燥する副洗浄部の圧縮空気圧送機構とを設けて構成したことを特徴とする。
【0014】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に回転しながら接触して洗浄する洗浄ゴムローラと、前記した洗浄ゴムローラに洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽とから構成したことを特徴とする。
【0015】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に回転しながら接触して洗浄する洗浄ブラシローラと、前記した洗浄ブラシローラに洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽とから構成したことを特徴とする。
【0016】
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に接触して洗浄する洗浄ブラシ部材と、前記した洗浄ブラシ部材に洗浄水を供給するブラシ洗浄水供給機構とから構成したことを特徴とする。
【0017】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構として、前記した個々のパッケージにおける他方の面に洗浄水を噴霧する洗浄水噴霧機構を設けて構成したことを特徴とする。
【0018】
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る基板の切断装置は、前記した切断テーブルを2個、設けて構成すると共に、前記した切断テーブルを前記した切断テーブルの偏心位置を回転の中心位置にして所要の角度にて回転させる回転機構を設けて構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、本発明に係る基板の切断装置を用いて、成形済基板を切断して形成された個々のパッケージ(切断済基板)の上面と下面とを順番に洗浄(乾燥を含む)することができる。
即ち、本発明によれば、まず、切断装置の主洗浄部(例えば、洗浄水噴霧機構)において、切断テーブルに載置された個々のパッケージの上面を洗浄(乾燥を含む)し、次に、切断装置の副洗浄部(例えば、ゴムローラ洗浄部)において、係着部材で係着された個々のパッケージの下面を洗浄(乾燥を含む)することができる。
従って、本発明によれば、パッケージの表面(上下両面)に異物が残存付着することを効率良く防止することができる基板の切断方法及びその装置を提供することができると云う優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、本発明に係る実施例を実施例図を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る基板の切断装置である。
図2は、図1に示す装置の切断ユニットである。
図3、図4(1)、図4(2)は、図2に示す切断ユニットの主洗浄部である。
図5(1)、図5(2)は、図2に示す切断ユニットにおける主洗浄部の要部である。
図6(1)、図6(2)は、図2に示す切断ユニットにおける副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)である。
図7(1)、図7(2)は、他の副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)である。
図8(1)、図8(2)は、他の副洗浄部(ブラシ洗浄部)である。
図9(1)は基板であり、図9(2)はパッケージである。
【0021】
(本発明に用いられる成形済基板とパッケージとについて)
まず、本発明に用いられる成形済基板とパッケージとについて説明する。
即ち、本発明には、例えば、図9(1)に示す成形済基板1と、図9(2)に示すパッケージ5とを用いることができる
この成形済基板1は、基板2に装着した所要複数個の電子部品(IC等)を樹脂材料にて樹脂成形体3内に封止成形(片面モールド)して形成されるものである。
従って、基板2の一方の面に樹脂成形体3が形成され、この樹脂成形体3が形成された面がモールド面(樹脂面)1aとなり、その反対側の面がボール面(基板面)1aとなるものである。
この成形済基板1(基板2)のボール面(基板面)1a側には、個々のパッケージ5を形成するために、〔アライメント機構27(図1、図2を参照)にて〕切断線4が(仮想して)設定されるように構成されている。
従って、成形済基板1を切断線4に沿って切断することにより、成形済基板1のボール面1aに、この切断線4に対応して所要の幅を有する切削溝(所要の溝幅を有する切断カーフ)が形成されるように構成されている。
また、図9(2)に示すように、成形済基板1の切断線4を切断して分離形成されたパッケージ5には、成形済基板1と同様に、ボール面5aとその反対側の面となるモールド面5bとが設けられて構成されている。
また、パッケージ5には、基板部6(基板2)と、基板部6(パッケージ5)のモールド面5a側に設けられた樹脂部7(樹脂成形体3)とが設けられて構成されている。
また、基板部6(基板2)のボール面5a(1a)側にはボール電極8が形成されていることがある。
また、図9(1)には、成形済基板1から切断分離された個々のパッケージ5の集合体(外観は成形済基板1と同様の大きさ)となる切断済基板1cが示されている。
また、この切断済基板1c(個々のパッケージ5の集合体)は、洗浄済の基板1c、或いは、乾燥済の基板1cを示す場合がある。
従って、後述するように、本発明に係る基板の切断装置(9)を用いて、成形済基板1を切断することにより、切断済基板1cとなる個々のパッケージ5を形成することができる。
また、図9(1)において、4aは矩形状の成形済基板1の長辺に平行状態で対応した長辺方向の切断線(第1の方向の切断部)であり、4bは短辺に平行状態で対応した短辺方向の切断線(第2の方向の切断部)である。
なお、この切断線(切断部)の方向について言及すると、成形済基板1を切断する切断線(4)は任意の方向に設定されるものであり、種々の方向(例えば、第1の方向或いは第2の方向)に設定することができる。
また、58は切断線4を切断することにより、切断線4に対応して形成された切削溝である。
【0022】
(本発明に係る基板の切断装置の構成について)
次に、本発明に係る基板の切断装置9の全体的な構成について説明する。
即ち、図1に示すように、本発明に係る基板の切断装置9は、成形済基板1を装填する基板の装填ユニットAと、基板の装填ユニットAから移送された成形済基板1を個々のパッケージ5(切断済基板1c)に切断(分離)する基板の切断ユニットBと、基板の切断ユニットBで切断された個々のパッケージ5を外観検査して良品と不良品とに選別するパッケージの検査ユニットCと、パッケージの検査ユニットCで検査選別されたパッケージを良品と不良品とに各別にトレイに収容するパッケージの収容ユニットDとから構成されている。
【0023】
従って、まず、基板の装填ユニットAに装填された成形済基板1を基板の切断ユニットBに移送して個々のパッケージ5に切断し、次に、切断された個々のパッケージ5をパッケージの検査ユニットCで検査して選別すると共に、パッケージの収容ユニットDでパッケージ5を良品と不良品とに各別に収容することができるように構成されている。
また、本発明に係る基板の切断装置9においては、前述した各ユニットA・B・C・Dがこの順で互いに着脱自在に直列状態にて連結して装設することができるように構成されている。
また、本発明に係る基板の切断装置9においては、例えば、連結具10にて各ユニットA・B・C・Dを着脱自在に連結することができるように構成されている。
また、図1に示す基板の切断装置9において、9aは装置前面であり、9bは装置後面である。
【0024】
(本発明に係るパッケージの切断ユニットの構成について)
次に、本発明に係る切断ユニットBの構成について説明する。
即ち、図2に示すように、基板の切断ユニットBには、成形済基板1を所要方向に整列する基板の整列機構部11と、成形済基板1を切断する基板の切断機構部12(主洗浄部を含む)と、基板の切断機構部12で切断(洗浄)された個々のパッケージ5(切断済基板1c)を更に洗浄するパッケージ洗浄機構部(副洗浄部)とが設けられて構成されている。
従って、まず、基板の装填ユニットA側から供給された成形済基板1を基板の整列機構部11で所要方向に整列して基板の切断機構部12に供給セットし、次に、基板の切断機構部12で成形済基板1を切断し(主洗浄部によるパッケージ上面の洗浄を含む)、更に、パッケージ洗浄機構部(副洗浄部)でパッケージ(の下面)を洗浄することができるように構成されている。
なお、本発明に係る基板の切断装置9(基板の切断ユニットB)には、ツインテーブル(2個の切断テーブル)方式が採用されている。
【0025】
(基板の整列機構部の構成について)
即ち、図2に示すように、基板の整列機構部11には、基板の装填ユニットAからの成形済基板1を供給する基板供給台13と、基板供給台13に供給された成形済基板1を係着し且つ所要の角度(例えば、90度)で回転させて所要の方向に整列された成形済基板1を基板の切断機構部12側に供給セットする基板の回転整列手段14とが設けられて構成されている。
従って、まず、基板の装填ユニットAからを基板供給台13に成形済基板1を供給セットし、次に、基板供給台13から成形済基板1を係着して持ち上げ、更に、所要の角度にて回転させることにより、成形済基板1を所要の方向に(例えば、成形済基板1の長辺方向をY方向に合致させた状態で)整列して基板の切断機構部12側に供給することができるように構成されている。
【0026】
(基板の切断機構部の構成について)
即ち、図2、図3に示すように、基板の切断機構部12には、基板の切断(基板の個片化)に関して、切断装置9(基板の切断ユニットB)内の生産ラインとなる個片化ラインが2組(2ライン)配置されて構成されている。
また、これら2組の個片化ラインはY方向に平行状態で配置され、その配設位置は、後述する切断テーブル17の移動領域26と概ね一致している。
なお、図2に示す図例では、2個の組の個片化ライン(切断テーブル17の移動領域26)について、向かって左側に第1の個片化ライン(第1の切断テーブル17aの移動領域26a)が配置され、向かって右側に第2の個片化ライン(第2の切断テーブル17bの移動領域26b)が配置されている。
また、基板の切断機構部12には、第1及び第2の個片化ライン(切断テーブル17の移動領域26)の夫々において、基板の載置手段15と、基板載置手段15をY方向に往復移動させて案内する往復移動手段16とが設けられて構成されている。
また、基板の載置手段15のY方向の両側には、往復移動手段16を切削屑、破材等の異物から保護する蛇腹部材31が設けられてと構成されると共に、基板の載置手段15の往復移動ともなって伸長或いは短縮することができるように構成されている。
また、基板の切断機構部12には、基板載置位置24と基板切断位置25とが設けられて構成されると共に、基板載置位置24と基板切断位置25と間には、基板切断位置25で成形済基板1から切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄して乾燥する主洗浄部72が設けられて構成されている。
また、基板の切断機構部12において、基板載置位置24と基板切断位置25と間に、往復移動手段16にて、主洗浄部72を通して、基板の載置手段15(切断テーブル17)をY方向に往復移動させることができるように構成されている。
【0027】
従って、図2、図3に示すように、第1の個片化ライン26aにおいて、第1の基板載置手段15a(第1の切断テーブル17a)を第1の往復移動手段16aで基板載置位置24と基板切断位置25との間で主洗浄部72を通して往復移動させることができるように構成されている。
また、第2の個片化ライン26bにおいて、第2の基板載置手段15b(第2の切断テーブル17b)を第2の往復移動手段16bで基板載置位置24と基板切断位置25との間で主洗浄部72を通して往復移動させることができるように構成されている。
なお、基板の切断機構部12における個片化ライン(移動領域26)関連の構成部材について、第1については、添字として「a」を付し、第2については、添字として「b」を付すものである。
【0028】
(切断テーブルについて)
即ち、図2、図3に示すように、基板載置手段15(第1の基板載置手段15a、第2の基板載置手段15b)には、成形済基板1を載置する載置面20(20a、20b)を有する切断テーブル(切断用の載置回転テーブル)17(17a、17b)が設けられて構成されている。
また、図1、図2に示すように、切断テーブル17(17a、17b)に載置された成形済基板1をアライメントして切断線4を設定するアライメント機構27が設けられて構成されている。
即ち、成形済基板1をその基板面(ボール面)1aを上面にした状態で、〔或いは、そのモールド面(樹脂面)1bを下面にした状態で、〕切断テーブル17(17a、17b)に載置することができる。
また、逆に、成形済基板1をそのモールド面1bを上面にした状態で、(或いは、基板面1aを下面にした状態で、)切断テーブル17(17a、17b)に載置することができる。
従って、切断テーブル17(17a、17b)の載置面20(20a、20b)に載置した成形済基板1をアライメント機構27でアライメントすることができる。
【0029】
また、切断テーブル17(17a、17b)の下端側には、切断テーブル17(17a、17b)を、切断テーブル17(17a、17b)の載置面20(20a、20b)に設定された偏心位置21(21a、21b)を回転の中心にして、切断テーブル17(17a、17b)を、所要の角度にて(例えば、90度の角度にて)、所要の方向に、回転(偏心回転)させる回転機構18と、回転機構18を載置するテーブル取付台19とが設けられて構成されている〔図5(1)を参照〕。
また、図2に示すように、第1の切断テーブル17a(第1の基板載置手段15a)側には第1の蛇腹部材31aが設けられると共に、第2の切断テーブル17b(第2の基板載置手段15Bb)側には第2の蛇腹部材31bが設けられて構成されている。
また、図示はしていないが、切断テーブル17(17a、17b)には、成形済基板1をテーブル載置面20(20a、20b)に吸着固定する吸着固定手段と、テーブル載置面20(20a、20b)に形成され且つ成形済基板1の切断線4に対応したテーブル溝とが設けられて構成されている。
従って、図2、図3に示すように、まず、切断テーブル17(17a、17b)のテーブル載置面20(20a、20b)に回転整列手段14にて整列された成形済基板1を供給セットすることにより、切断テーブル17(17a、17b)のテーブル載置面20(20a、20b)に成形済基板1をそのモールド面1a側で吸着固定することができるように構成されている。
このとき、成形済基板1の切断線4の位置と、テーブル溝の位置とが合致することになる。
また、この状態で、テーブル載置面20(20a、20b)の偏心位置21(21a、21b)を回転の中心にして、切断テーブル17(17a、17b)を所要の角度にて所要の方向に回転させることができる。
【0030】
(主洗浄部の構成について)
また、図2、図3、図4(1)、図4(2)に示すように、主洗浄部(噴霧洗浄部)72には、第1の切断テーブル17aに載置した個々のパッケージ5を洗浄する第1の主洗浄部72aと、第2の切断テーブル17bに載置した個々のパッケージ5を洗浄する第2の主洗浄部72bとが設けられて構成されている。
また、第1及び第2の主洗浄部72(72a、72b)は、第1及び第2の切断テーブル17(17a、17b)の移動領域26(26a、26b)に各別に対応して設けられて構成されている。
また、主洗浄部72には、例えば、主洗浄部72の本体となる(下方側に開口部を有する)箱体73が設けられて構成されると共に、この箱体73の内部で切断テーブル17(17a、17b)に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄水(洗浄液)で洗浄することができるように構成されている。
また、この箱体73には、その外周囲に設けられた外装板74と、第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとを区画する隔壁板(縦壁状の板)75と、隔壁板75の下部側に上下動自在に設けられた中仕切板76と、箱体73(主洗浄部72)の基板載置位置24側(装置前面9a側)に設けられた蓋板77(縦壁状の板)と、箱体73(主洗浄部72)の基板切断位置25側(装置背面9b側)に設けられた適宜な開閉方式を有するシャッタ(78)とが設けられて構成されている。
従って、この外装板74と、中仕切板76を含む隔壁板75と、蓋板77と、(閉状態の)シャッタ78とを有する箱体73(主洗浄部72の本体)にて、その外部に洗浄水が飛散することを効率良く防止することができるように構成されている。
【0031】
(主洗浄部の蓋板について)
また、前記した蓋板77について、切断テーブル17(17a、17b)に成形済基板1(個々のパッケージ5)を載置した状態で、蓋板77の下方(出入口部30)を通過して、切断テーブル17(17a、17b)をY方向に各別に往復移動させることができるように構成されている。
従って、蓋板77の下方(30)側は主洗浄部72内に切断テーブル17(17a、17b)が出入りする出入口部30となるように構成されている。
なお、前述したように、蓋板77にて、主洗浄部72(72a、72b)内から洗浄水がその外部に飛散することを効率良く防止することができる。
また、成形済基板1を切断機構28、29で切断するときに用いられる切削水(或いは、洗浄水)が飛散することにより、蓋板77にて、飛散切削水が主洗浄部72(72a、72b)に混入することを効率良く防止し得て低減することができるように構成されている。
【0032】
(主洗浄部の中仕切板について)
また、図3、図5(1)に示すように、主洗浄部72における第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとの間に設けられた隔壁板75の下部側には中仕切板76が上下動自在に配設されて構成されている。
また、中仕切板76は上動して隔壁板75に当接することによって隔壁板75と一体となり、主洗浄部72における第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとの間を区画して第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとを各別に独立した空間に形成することができるように構成されている。
従って、例えば、第1の主洗浄部72a内で切断テーブル17aに載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄する場合に、第1の主洗浄部71aから第2洗浄部内72bに洗浄水が飛散することを効率良く防止することができるように構成されている。
なお、第1の主洗浄部72aと同様に、例えば、第2の主洗浄部72b内で切断テーブル17bに載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄する場合に、第2の主洗浄部71bから第1洗浄部内72aに洗浄水が飛散することを効率良く防止することができるように構成されている。
【0033】
また、中仕切板76は下動して隔壁板75と離間させることにより、(垣根が取り払われた状態になって、)主洗浄部72における第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとを統合して一つの空間に一体化して形成することができるように構成されている。
この場合、中仕切板76が切断テーブル17(17a、17b)と干渉しない位置にまで(衝突しない位置にまで)中仕切板76を下動させることができるように構成されている。
従って、例えば、第1の主洗浄部72a内において、第1の切断テーブル17aを、偏心位置21aを回転の中心として、所要の角度で、例えば、90度の角度で回転させることができる。
また、このとき、第1の切断テーブル17aはその一部が第2の主洗浄部72b内に配置することになる。
また、このとき、主洗浄部72内において、いずれか一方の切断テーブル17を所要の角度で回転させた状態で切断テーブル17を往復移動させることにより、或いは、所要の角度の間を往復回動させながら切断テーブル17を往復移動させることにより、切断テーブル17に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄することができるように構成されている。
【0034】
また、中仕切板76が切断テーブル17(17a、17b)と干渉しない位置にまで(衝突しない位置にまで)中仕切板76を上動させる構成を採用しても良い。
この場合、常には、中仕切板76と所要の角度で偏心回転する切断テーブル17(17a、17b)とが干渉する位置にあるが、中仕切板76が上動して切断テーブル17(17a、17b)の上方に位置させることにより、中仕切板76が下動する場合と同様に、中仕切板76と所要の角度で偏心回転する切断テーブル17(17a、17b)とが干渉しないように構成することができる。
従って、中仕切板76を上動させる場合において、前述した中仕切板76を下動させる場合と同じ作用効果を得ることができる。
なお、更に、前述した中仕切板76を上動する構成、或いは、前述した中仕切板76を下動する構成を任意に選択することができる。
【0035】
(主洗浄部のシャッタについて)
また、図2、図3に示すように、主洗浄部72における基板切断位置25(装置背面9b)側には、適宜な開閉方式を有するシャッタ78が設けられて構成されている。
即ち、第1の主洗浄部72aにおける基板切断位置25(装置背面9b)側には第1のシャッタ78aが設けられて構成されると共に、第2の主洗浄部72bにおける基板切断位置25(装置背面9b)側には第2のシャッタ78bが設けられて構成されている。
従って、例えば、成形済基板1の切断時に、切断テーブル17(17a、17b)に成形済基板1(個々のパッケージ5)を載置した状態で、開いた状態のシャッタ78(78a、78b)の下方を通過させることにより、切断テーブル17(17a、17b)をY方向に各別に往復移動させることができるように構成されている。
また、切断済基板1cの洗浄時に、閉じた状態のシャッタ78(78a、78b)にて切断テーブル17(17a、17b)の往復移動を遮断するように構成されると共に、閉じた状態のシャッタ78(78a、78b)を含む主洗浄部72(72a、72b)から洗浄水が飛散することを効率良く防止することができる。
更に、この閉じた状態のシャッタ78(78a、78b)によって、切断機構28、29に対して飛散洗浄水による汚染の影響が発生すること(即ち、飛散洗浄水が基板切断位置25側に混入すること)を効率良く防止し得て低減することができるように構成されている。
また、成形済基板1を切断機構28、29で切断するときに用いられる切削水が飛散することにより、閉じた状態のシャッタ78(78a、78b)にて、飛散切削水が主洗浄部72(72a、72b)に混入することを効率良く防止し得て低減することができるように構成されている。
【0036】
(シャッタの開閉方式について)
即ち、図4(1)、図4(2)に示すように、主洗浄部72(72a、72b)における基板切断位置側には、例えば、開閉方式が「はね上げ方式(フライング方式)」のシャッタ78(第1のシャッタ78a、第2のシャッタ78b)が各別に設けられて構成されている。
この「はね上げ方式」のシャッタ78(78a、78b)には、シャッタ門板79(蓋板77に相当する構成)と、シャッタ門板79に設けられた支持部80と、支持部80に固設した回転軸81(回転の中心位置)と、回転軸81の位置を回転の中心にして所要の角度で回転させるシャッタ回転機構(図示なし)とが設けられて構成されている。
従って、シャッタ回転機構にて回転軸81の位置を回転の中心にして所要の角度で回転させることにより、支持部80を含むシャッタ門板79を円昇させ(はね上げさせ)或いは円降させることができるように構成されている。
また、このため、主洗浄部72(72a、72b)における基板切断位置25側をシャッタ78(78a、78b)にて開閉することができるように構成されている。
【0037】
また、更に、シャッタ78(78a、78b)をはね上げる構成について詳述する。
即ち、図4(1)に示す図例では、シャッタ門板79は主洗浄部72の上部空間側に水平面状態に構成されており、シャッタは開状態に設定されている。
また、図4(2)に示す図例では、シャッタ門板79は主洗浄部72の下部空間側に垂直面状態に構成されており、シャッタは閉状態に設定されている。
従って、シャッタ回転機構にて回転軸81を所要の角度で回転させることにより、シャッタ門板79を、図4(1)に示す水平面状態(シャッタの開状態)と図4(2)に示す垂直面状態(シャッタの閉状態)との間を円昇して或いは円降して往復移動することができるように構成されている。
また、例えば、図4(1)に示すように、シャッタ78(78a、78b)を開状態に設定した場合、シャッタ門板79は主洗浄部72の上部空間側に水平面状態に形成されるので、水平面状態のシャッタ78(78a、78b)の下部側となる主洗浄部72(72a、72b)の下部空間側を切断テーブル17(17a、17b)が(水平方向に)往復移動することができるように構成されている。
このため、切断テーブル17(17a、17b)に載置した成形済基板1を往復移動させることにより、切断機構28(62)、29にて切断済基板1c(個々のパッケージ5)に切断することができるように構成されている。
また、例えば、図4(2)に示すように、シャッタ78(78a、78b)を閉状態に設定した場合、シャッタ門板79は垂直面状態に形成されるので、この垂直面状態のシャッタ門板79にて、主洗浄部72(72a、72b)から基板切断位置25側に、洗浄水が飛散することを効率良く防止することができるように構成されている。
【0038】
(主洗浄部における他のシャッタについて)
前述した主洗浄部72(72a、72b)では、開閉方式として「はね上げ方式(フライング方式)」のシャッタ78(第1のシャッタ78a、第2のシャッタ78b)を例示したが、本発明においては適宜な開閉方式を採用することができる。
例えば、シャッタ門板(シャッタ)を上下動させて開閉する方式、或いは、シャッタ門板(シャッタ)をX方向に(横方向に)往復移動させて開閉する方式を採用することができる。
【0039】
(主洗浄部の洗浄水噴霧機構について)
即ち、図3、図4(1)、図4(2)、図5(1)、図5(2)に示すように、主洗浄部72(第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72b)には、主洗浄部72の洗浄水噴霧機構82が、所要数個、適宜に配置して設けられて構成されている。
また、この洗浄水噴霧機構82にて、切断テーブル17に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)における所要の範囲に洗浄水を噴霧する(洗浄水を霧状態にして噴射する)ことができるように構成されている。
また、更に、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した切断テーブル17(17a、17b)をY方向に往復移動させることにより、洗浄水噴霧機構82にて切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄することができるように構成されている。
従って、洗浄水噴霧機構82にて、切断済基板1c(個々のパッケージ5)における所要の範囲に洗浄水を噴霧することにより、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を効率良く洗浄することができるように構成されている。
また、特に、洗浄水噴霧機構82にて洗浄水を噴霧することにより、個々のパッケージ5の上面(ボール面5a或いは樹脂面5b)と側面とを効率良く洗浄することができるように構成されている。
なお、図5(1)に示す図例においては、主洗浄部72における第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bの夫々において、2個の洗浄水噴霧機構82が各別に設けられて構成されている。
【0040】
(洗浄水噴霧機構の構成について)
また、この洗浄水噴霧機構82には、洗浄水を所要の形状(所要のスプレーパターン)に吐出して噴霧する噴射口(噴霧口)を先端部側に有する洗浄水噴霧部材83と、洗浄水噴霧部材83の基端部側に連通接続する給水経路(給水ホース)84と、給水経路84を通して洗浄水噴霧部材83から所要の圧力にて噴霧させる適宜な給水手段85と、洗浄水噴霧部材83の噴霧方向を所要の方向に設定する噴霧方向設定部材86とが設けられて構成されている。
また、洗浄水噴霧機構82における噴霧方向設定部材86(例えば、棒材)は、主洗浄部本体(箱体73の側面板)と隔壁板75とを差し渡した状態で設けられて構成されると共に、噴霧方向設定部材86(例えば、棒材)の所要位置には所要数の洗浄水噴霧部材83がX方向に移動自在に設けられて構成されている。
即ち、所要数の洗浄水噴霧部材83をX方向に各別に移動して噴霧方向設定部材86における所要の位置に配置させ、更に、噴霧方向設定部材86にて洗浄水噴霧部材82の噴霧方向を所要の方向(89)に設定することができるように構成されている。
従って、洗浄水噴霧機構82において、給水手段85にて給水経路84を通して、洗浄水噴霧部材83の先端部(噴霧口)から洗浄水(噴霧水)を吐出することにより、所要の噴霧形状で(例えば、後述する扇形状部90で)噴霧することができるように構成されている。
このとき、噴霧方向設定部材86における所要の位置に配置された洗浄水噴霧部材83の噴霧口から噴霧水(洗浄水)を所要の方向(89)に噴霧することにより、噴霧水(洗浄水)を所要の範囲(87、88)に噴霧して切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄することができるように構成されている。
【0041】
また、噴霧方向設定部材86における所要の位置に配置された洗浄水噴霧部材83から噴霧水(洗浄水)を噴霧する所要の方向について、例えば、図4(1)、図5(2)に示す図例では、符号89(垂直線からの角度)で示されて構成されている。
即ち、この洗浄水噴霧部材83の噴霧方向は、前述したように、噴霧方向設定部材86にて適宜な方向(例えば、角度89)に設定することができる。
従って、例えば、図4(1)、図4(2)、図5(2)に示す図例においては、洗浄水噴霧機構82(洗浄水噴霧部材83の先端部における噴霧口)の噴霧方向を、直下方向ではなく、直下方向側から装置背面9b側に(基板切断位置25側に)僅かに傾けた状態で設けられて構成されている。
また、少なくとも、主洗浄部72及び基板切断位置25の下方には、図示はしていないが、使用済の洗浄水(切断時にブレードに噴射された切削水を含む)を収容する収容パン(収容器)が設けられて構成されている。
また、例えば、洗浄水噴霧部材83の先端部(噴霧口)から洗浄水(噴霧水)を放射状に(広角扇形状に)吐出して所要の噴霧形状を形成することができる。
図5(1)に示す図例では、この所要の噴霧形状は、扇形状部(噴霧水)90で示されている。
従って、噴霧水(洗浄水)が噴霧する基板1cにおける所要の範囲は、図5(1)の図例に示す符号87(X方向)と、図5(2)に示す図例に示す符号88(Y方向)とで囲まれる範囲(面)である。
なお、例えば、図3に示す図例では、洗浄水噴霧機構82の噴射口(洗浄水噴霧部材83の先端部)は、主洗浄部72の蓋板77側の方向に向けられている。
【0042】
即ち、例えば、図5(1)に示すように、第1主洗浄部72aにおいて、切断テーブル17aに載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)に対して2個の洗浄水噴霧機構82(洗浄水噴霧部材83)にて各別に扇状に〔即ち、扇形状部(噴霧水)90で〕噴霧して洗浄することができるように構成されている。
このとき、2個の洗浄水噴霧機構82(洗浄水噴霧部材83)による2個の扇形状部90部にて切断済基板1c(5)の短辺全体(幅全体を)を噴霧することができるように構成され、2個の洗浄水噴霧機構82における所要の範囲87を重ね合わせて(オーバーラップさせて)洗浄することができるように構成されている。
また、図5(1)に示す図例では、2個の洗浄水噴霧機構82(洗浄水噴霧部材83)における所要の範囲87、88は、切断済基板1c(5)の短辺の中央部近傍で僅かに重ね合っている(オーバーラップしている)。
従って、図5(1)、図5(2)に示すように、2個の洗浄水噴霧機構82を用いて、切断テーブル17aに載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)に対して、所要の方向89に所要の圧力にて噴霧することにより、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の所要の噴範囲87、88に洗浄水(噴霧水90)を噴霧することができる。
このため、個々のパッケージ5の上面(ボール面5a或いは樹脂面5b)と側面とを効率良く洗浄することができる。
【0043】
(主洗浄部の圧縮空気圧送機構について)
また、主洗浄部72における第1の主洗浄部72a及び第2の主洗浄部72bの基板載置位置24側の外部には、洗浄水噴霧機構82(主洗浄部72)で洗浄された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を乾燥する乾燥手段として、洗浄された基板1c(個々のパッケージ5)に圧縮空気を圧送して乾燥する圧縮空気圧送機構91(第1の圧縮空気圧送機構91a、第2の圧縮空気圧送機構91b)が各別に設けられて構成されている。
従って、第1の主洗浄部72a(第2の主洗浄部72b)で洗浄された洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)に第1の圧縮空気圧送機構91a(第2の圧縮空気圧送機構91b)から圧縮空気を圧送することにより、洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)を効率良く乾燥させることができるように構成されている。
なお、このとき、洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)を載置した切断テーブル17a(17b)を第1の圧縮空気圧送機構91a(第2の圧縮空気圧送機構91b)の下方側で往復移動させて乾燥させることができる。
また、切断テーブル17a(17b)を所要の角度(例えば、90度)で回転させた状態で、切断テーブル17a(17b)に載置した洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)に、第1の圧縮空気圧送機構91a及び第2の圧縮空気圧送機構91bから圧縮空気を圧送して乾燥させる構成を採用することができる。
【0044】
(個片化ラインにおける切断テーブルの移動について)
ここで、切断ユニットBにおける個片化ライン26(第1の移動領域26a、第2の移動領域26b)について、切断機構による切断時、洗浄水噴霧機構による洗浄時、圧縮空気圧送機構による乾燥時の夫々において、切断テーブルの移動状態(切断テーブルの移動範囲)を説明する。
【0045】
(切断時における切断テーブルの移動範囲について)
図3及び図4(1)に示すように、第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)に載置した成形済基板1を切断する場合に、第1の切断機構28(第1のブレード63)と第2の切断機構29とを用いて切断することができる。
なお、第1の切断機構28(第1のブレード63)と、切断線4を切断して形成された切削溝58の幅を検査するカーフチェック機構59とを一体化して一体化切断検知手段62が形成されている。
即ち、まず、主洗浄部72(第1の主洗浄部72a、第2の洗浄部72b)における第1のシャッタ78aと第2のシャッタ78bとを両方ともに開いた状態に設定する。
この状態で、例えば、成形済基板1を載置した第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)をY方向に往復移動させることにより、成形済基板1の長辺方向(Y方向)に沿った切断線4(4a)を切断することができる。
また、例えば、成形済基板1を載置した第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)を、偏心位置21a(21b)を回転軸の中心にして所要の角度(例えば、90度)にて回転させて成形基板1の長辺をX方向に合致させ(X方向に平行に配置して)、この状態で、成形済基板1を載置した第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)をY方向に往復移動させることにより、成形済基板1の短辺方向(Y方向)に沿った切断線4(4b)を切断することができる。
なお、成形済基板1の切断線4を切断するとき、カーフチェック機構59にて(切断線4を切断して形成された)切削溝58の幅を検査することができる。
【0046】
即ち、切断テーブル17(17a、17b)に載置した成形済基板1を切断して個々のパッケージ5を形成する場合に、基板切断位置(基板切断領域)25と主洗浄部72の一部となるシャッタ78(78a、78b)側の領域とからなる「切断時における切断テーブルの移動範囲(92)」で、切断テーブル17(17a、17b)を往復移動させることができるように構成されている。
なお、図3に、「切断テーブル17におけるY方向の移動範囲92」を概略的に示す。
即ち、基板を切断するために、切断テーブル17(17a、17b)が往復移動する「切断時の切断テーブル17の移動範囲92」として、基板の洗浄に用いる主洗浄部72の領域の一部を利用することができるので、基板を切断するために用いられる切断テーブル17の移動範囲92を実質的に効率良く縮小することができる。
従って、基板の切断装置の全体的な大きさ(Y方向の装置長さ)を効率良く小型化することができる。
【0047】
(噴霧洗浄時における切断テーブルの移動範囲について)
また、図3及び図4(2)に示すように、第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)に載置した切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)に洗浄水(噴霧水)を噴霧して洗浄する場合、成形済基板1を切断して切断済基板1c(5)を形成した後、まず、切断済基板1c(5)を載置した第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)を、第1の主洗浄部72a(第2の主洗浄部72b)内に、切断済基板1c(5)の長辺方向をY方向に合致させて(Y方向に平行状態に設定して)移動させる。
次に、第1のシャッタ78a(第2のシャッタ78b)を閉じ、2個の洗浄水噴霧機構82から洗浄水(噴霧水)を切断済基板1c(5)に噴霧して洗浄することになる。
このとき、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)に載置した切断済基板1c(5)の幅(短辺)全体を2個の洗浄水噴霧機構82の噴霧水(扇形状部90)の噴霧範囲87、88で被覆(オーバーラップ)することができる。
また、このとき、2個の洗浄水噴霧機構82で所要の方向に噴霧することができる。
更に、この状態で、切断済基板1c(5)を載置した第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)を、洗浄水噴霧機構82を配設した位置の近傍で、Y方向に往復移動させる。
このとき、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)に載置した切断済基板1c(5)の長辺全体を噴霧して洗浄することができる。
また、このとき、切断済基板1c(5)を載置した第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)は、主洗浄部72内と基板載置位置(基板載置領域)24の一部との間を往復移動することになる。
【0048】
即ち、切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)に載置した切断済基板1c(5)を噴霧して洗浄する場合、基板載置位置(基板載置領域)24の一部と主洗浄部72の領域とからなる「噴霧洗浄時における切断テーブル17の移動範囲(93)」で、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)を往復移動させることができるように構成されている。
また、図3には、「噴霧洗浄時における切断テーブルの移動範囲93」が概略的に示されている。
即ち、基板の噴霧洗浄のために、切断テーブル17(17a、17b)が往復移動する「噴霧洗浄時の切断テーブル17の移動範囲93」として、基板の載置に用いる基板載置位置(基板載置領域)24の一部を利用することができるので、切断テーブル17の移動範囲93を実質的に効率良く縮小することができる。
従って、基板の切断装置の全体的な大きさ(Y方向の装置長さ)を効率良く小型化することができる。
【0049】
(主洗浄部における他の噴霧洗浄について)
また、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を噴霧洗浄する場合、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)を所要の角度にて回転させ、その所要の角度を保持した状態で、(即ち、切断テーブルをY方向に対して斜めにした状態で)、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)を「噴霧洗浄時における切断テーブルの移動範囲93」で往復移動させることができる(図3に示す図例において、向かって左側、第1の主洗浄部72a内に二点鎖線で示された第1の切断テーブル17aの傾きを参照)。
この場合、切断済基板1cにおける個々のパッケージ5間の切削溝58に残存する切削屑等の異物を効率良く除去することができる。
この所要の角度については、主洗浄部72(72a、72b)の箱体に接触しない状態で、切断テーブル17(17a、17b)を往復移動させることができれば良い。
なお、この所要の角度としては、例えば、偏心位置21(21a、21b)を通るY方向に対して5度の角度以下に設定することができる。
【0050】
また、主洗浄部72(72a、72b)における中仕切板76を下動させると共に、切断済基板1c(5)を載置した切断テーブル17(17a、17b)を、偏心位置21(21a、21b)を回転の中心にして、所要の角度で回転させて切断済基板1c(個々のパッケージ5)の長辺方向をX方向に合致させ、この状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した切断テーブル17(17a、17b)をY方向に往復移動させると共に、洗浄水噴射機構82から洗浄水を切断済基板1c(個々のパッケージ5)に噴霧して洗浄することができる。
【0051】
(乾燥時における切断テーブルの移動範囲について)
また、図3及び図4(2)に示すように、第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)に載置した切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を噴霧洗浄した後、主洗浄部の装置前面9a側となる蓋板77側に設けた第1の圧縮空気圧送機構91a(或いは、第2の圧縮空気圧送機構91b)を用いて、第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)に載置され且つ洗浄された基板1c(個々のパッケージ5)を乾燥させることができる。
このとき、第1の圧縮空気圧送機構91a(第2の圧縮空気圧送機構91b)及び蓋板77の下方側を通過させて、第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)に載置した洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)をY方向に往復移動させることができる。
即ち、第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)に載置した洗浄済の基板1c(5)全体に圧縮空気を圧送して乾燥させることができる。
また、このとき、切断済基板1c(5)を載置した第1の切断テーブル17a(第2の切断テーブル17b)は、主洗浄部72(72a、72b)の一部となる装置前面9a側の領域と基板載置位置(基板載置領域)の一部との間を往復移動することになる。
従って、主洗浄部72(72a、72b)の内部に、洗浄済の基板1c(5)を乾燥するために、切断テーブル17(17a、17b)が往復移動する範囲の全てを設ける必要がなくなる。
即ち、切断テーブル17(17a、17b)に載置した洗浄済の基板1c(5)を乾燥させる場合、基板載置位置(基板載置領域)24の一部と主洗浄部72(72a、72b)の一部となる装置前面9a側の領域とからなる「乾燥時の切断テーブル17の移動範囲(94)」で、切断テーブル17(17a、17b)を往復移動させることができるように構成されている。
また、図3には、「乾燥時における切断テーブル17の移動範囲94」を概略的に示すものである。
即ち、洗浄済の基板1c(5)を乾燥するために、切断テーブル17(17a、17b)が往復移動する「乾燥時の切断テーブル17の移動範囲94」として、基板の載置に用いる基板載置位置(基板載置領域)24の一部と主洗浄部72(72a、72b)の一部とを利用することができるので、切断テーブル17が移動する範囲94を実質的に効率良く縮小することができる。
従って、基板の切断装置の全体的な大きさ(Y方向の装置長さ)を効率良く小型化することができる。
【0052】
(主洗浄部を含む個片化ラインにおける切断と洗浄と乾燥について)
即ち、基板の切断について、第1の切断機構28と第2の切断機構29とを用いて、切断テーブル17(17a、17b)を切断時の移動範囲92で往復移動させながら、切断テーブル17(17a、17b)に載置した成形済基板1を切断することができる。
このとき、シャッタ78(第1のシャッタ78a、第2のシャッタ78b)は開状態にある。
また、基板の噴霧洗浄について、切断テーブル17(17a、17b)を噴霧洗浄時の移動範囲93で往復移動させながら、切断テーブル17(17a、17b)に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)に洗浄水噴霧機構82から洗浄水(噴霧水90)を噴霧して洗浄することができる。
このとき、シャッタ78(第1のシャッタ78a、第2のシャッタ78b)は閉状態にあり、この閉状態のシャッタ78(第1のシャッタ78a、第2のシャッタ78b)を含む主洗浄部72(72a、72b)にてその外部に洗浄水が飛散することを効率良く防止することができる。
また、基板の乾燥について、切断テーブル17(17a、17b)を乾燥時の移動範囲94で往復移動させながら、切断テーブル17(17a、17b)に載置した洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)に圧縮空気圧送機構91(91a、91b)から圧縮空気を圧送して乾燥することができる。
即ち、前述したように、切断テーブルをY方向に往復移動させる範囲として、前記した切断テーブルの往復移動範囲92、93、94を採用することができるので、切断装置におけるY方向の長さを効率良く縮小し得て、基板の切断と洗浄と乾燥とを順番に行うことができる。
従って、基板の切断装置の全体的な大きさ(Y方向の装置長さ)を効率良く小型化することができる。
【0053】
(副洗浄部における洗浄について)
次に、パッケージの下面を洗浄する副洗浄部について説明する。
図1、図2に示すように、切断ユニットBには、主洗浄部72(72a、72b)で洗浄乾燥した切断テーブル17(17a、17b)上の切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材(第1トランスファ)95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄して乾燥する副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96が設けられて構成されている。
即ち、まず、基板載置位置24において、切断テーブル17(17a、17b)に載置した切断済基板1c(個々のパッケージ5)の上面側を係着部材95で係着し、次に、副洗浄部96において、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄して乾燥することができるように構成されている。
従って、本発明においては、まず、主洗浄部72(72a、72b)で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)における(パッケージ側面を含む)パッケージの上面側を洗浄して乾燥し、次に、副洗浄部96において、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄して乾燥することができるように構成されている。
なお、通常、パッケージの上面側はボール面5aであり、パッケージの下面は樹脂面5bであるが、逆の構成を採用しても良い。
また、切断済基板1c(個々のパッケージ5)はその短辺方向をX方向に合致させた状態で(X方向と平行となる状態で)、且つ、切断済基板1c(個々のパッケージ5)は係着部材95に係着された状態で、基板載置位置24からパッケージ検査部C側に移動することになる。
即ち、係着部材95に切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動することにより、副洗浄部96で洗浄乾燥することができるように構成されている。
このため、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を基板の短辺方向(X方向に)となる洗浄方向97に移動させて洗浄乾燥することができるので、基板の長辺方向に移動させる構成に比べて、基板の洗浄乾燥時間を効率良く短縮することができる。
【0054】
〔副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)の構成について〕
以下、図6(1)、図6(2)を用いて、切断ユニットBに設けた副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96について説明する。
即ち、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96には、係着部材95に係着された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄するゴムローラ洗浄機構98(洗浄機構)と、洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)に圧縮空気を圧送して乾燥させるゴムローラ洗浄部の圧縮空気圧送機構103とが設けられて構成されている。
従って、係着部材95に切断済基板1c(5)を係着した状態で、切断済基板1c(5)を、まず、ゴムローラ洗浄機構98で洗浄し、次に、圧縮空気圧送機構103で乾燥させることができるように構成されている。
【0055】
また、ゴムローラ洗浄機構98には、洗浄水を吸収して基板1c(個々のパッケージ5)を回転しながら洗浄する洗浄ゴムローラ99と、洗浄ゴムローラ99に洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽100と、洗浄ゴムローラ99に供給した洗浄水の量を調整する水切りローラ101と、水切りローラ101を洗浄ゴムローラ99の方向に進退させる進退手段102と、洗浄ゴムローラを所要の方向に回転させるモータ等の回転機構(図示無し)とが設けられて構成されている。
なお、洗浄ゴムローラ99は、例えば、シリコンゴム等にて形成され、洗浄水を吸収するためにスポンジ状にて形成することができる。
即ち、回転機構にて洗浄ゴムローラ99を基板の洗浄方向97(図例では左側から右側方向に)とは反対の方向に(図例では左回りに)回転させると共に、貯水槽100に貯水した洗浄水に洗浄ゴムローラ99を浸漬することにより洗浄水を洗浄ゴムローラ99に供給することができるように構成されている。
また、進退手段102にて水切りローラ101を洗浄ゴムローラ99側に進出させて洗浄ゴムローラ99を押圧することにより、洗浄ゴムローラ99の洗浄水量を調整することができるように構成されている。
また、回転する洗浄ゴムローラ99を係着部材95に係着した基板1c(個々のパッケージ5)の下面に接触させると共に、パッケージ5の下面に残存付着した切削屑、破材等の異物を洗浄ゴムローラ99側に移行させて付着させることにより、基板1c(個々のパッケージ5)の下面から異物を除去することができるように構成されている。
また、貯水槽100内に洗浄水に移行した異物は、貯水槽100内に洗浄水を供給してオーバーフローさせる(溢れさせる)ことによって貯水槽100内から除去することができるように構成されている。
【0056】
従って、まず、図6(1)に示すように、基板載置位置24において、切断テーブル17(17a、17b)に載置され且つ主洗浄部72(72a、72b)で洗浄乾燥された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着し、この状態で、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96側となるX方向に(洗浄方向97に)移動させる。
このとき、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の基板の短辺方向はX方向に合致することになる。
次に、図6(2)に示すように、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動させることにより、洗浄水の貯水槽100から洗浄水を供給され且つ水切りローラ101で洗浄水量を調整された洗浄ゴムローラ99を切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側に接触させて洗浄することができる。
また、次に、洗浄ゴムローラ99で洗浄した基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、洗浄済の基板1c(5)を洗浄方向97に移動させることにより、圧縮空気圧送機構103から圧縮空気を基板1c(5)に圧送して基板1c(5)を乾燥させることができる。
従って、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96の洗浄ゴムローラ99で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面(ボール面5a或いは基板面5b)側に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
【0057】
即ち、本発明において、まず、主洗浄部72(72a、72b)において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)における(パッケージ側面を含む)パッケージ5の上面を洗浄乾燥し、次に、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)におけるパッケージ5の下面を洗浄乾燥することができる。
従って、本発明において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)の上下面(表面)に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
【0058】
(本発明に係る基板の切断方法について)
次に、本発明に係る基板の切断装置9(切断ユニットB)を用いて、本発明に係る基板の切断方法について説明する。
【0059】
即ち、まず、基板の装填ユニットAから基板の切断ユニットBにおける基板の整列機構部11(基板供給台13)に成形済基板1を供給セットすると共に、回転整列手段14にて成形済基板1を所要の方向に整列して、基板載置位置24に存在する第1の切断テーブル17a(或いは、第2の切断テーブル17b)の載置面20a(20b)に供給する。
このとき、テーブル載置面20a(20b)に成形済基板1を吸着固定して載置することができる。
次に、成形済基板1を載置した状態で第1の切断テーブル17aを基板切断位置25に移動させる。
このとき、第1の切断テーブル17aの両側に各別に設けた縦壁状の蛇腹部材31aは第1の切断テーブル17aを移動に伴って、その両側における一方の蛇腹部材31aを伸長させ、且つ、その両側における他方の蛇腹部材31aを縮小させることになる。
また、このとき、第1のシャッタ78aと第2のシャッタ78bと各別に開状態に設定することになる。
【0060】
次に、基板切断位置25において、第1の切断機構28(一体化切断検知手段62)と第2の切断機構29とを用いて、成形済基板1における切断線4(4a、4b)を切断して切断済基板1c(個々のパッケージ5)を形成することができる。
このとき、前述したように、第1の切断テーブル17aの載置面20aにおける偏心位置21aを回転の中心位置にして、所要の角度(例えば、90度の角度)で第1の切断テーブル17aを回転させて切断線4(4a、4b)を切断することができると共に、第1の切断テーブル17aを元の位置に回転させて戻すことができる。
また、このとき、カーフチェック機構59(一体化切断検知手段62)で、切断線4に対応した切削溝58の幅を検知することができる。
また、このとき、基板切断位置25(基板切断領域)と主洗浄部72の領域におけるシャッタ78(78a、78b)側の一部とからなる「切断時における切断テーブル17aの移動範囲92」で、第1の切断テーブル17aを往復移動させることができる。
従って、第1の切断テーブル17aの載置面20aに個々のパッケージ5(切断済基板1c)を形成することができる。
【0061】
また、次に、基板を切断した後、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aを第1の主洗浄部72a内に移動させると共に、所要数個の洗浄水噴霧機構82から洗浄水(90)を第1の切断テーブル17a上の切断済基板1c(個々のパッケージ5)に噴霧して洗浄することになる。
このとき、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aを基板載置位置(基板載置領域)24の一部と主洗浄部72(72a)の領域とからなる「噴霧洗浄時における切断テーブル17aの移動範囲93」で、第1の切断テーブル17aを往復移動させることになる。
従って、切断済基板1c(個々のパッケージ5)に洗浄水(90)を噴霧することにより、パッケージ側面を含むパッケージ5の上面に付着した異物を効率良く除去することができる。
【0062】
また、次に、基板を洗浄した後、洗浄済の基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aに第1の圧縮空気圧送機構91aから圧縮空気を圧送して乾燥することになる。
このとき、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aを、基板載置位置(基板載置領域)24の一部と主洗浄部72の領域における装置前面9a側(第1の圧縮空気圧送機構91a側)の一部のとからなる「乾燥時における切断テーブル17aの移動範囲94」で、第1の切断テーブル17aを往復移動させることになる。
【0063】
また、次に、乾燥済の基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aを基板載置位置24に戻すと共に、この基板載置位置24において、乾燥済の基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95にて係着し、基板載置位置24からパッケージの検査ユニットC側の方向となる洗浄方向97(パッケージ5の移動方向)に移動させる。
即ち、次に、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96において、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)の上方側を、基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に通過させることにより、基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄ゴムローラ99に接触させて洗浄させる。
また、次に、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96において、基板1c(個々のパッケージ5)の下面に圧縮空気圧送機構103から圧縮空気を圧送して基板1c(個々のパッケージ5)を乾燥させることになる。
また、この後、係着部材95に係着された基板1c(個々のパッケージ5)は、検査ユニットCで検査されることになる。
【0064】
なお、第2の切断テーブル17bの載置面20bに載置した成形済基板1についても、第1の切断テーブル17aの場合と同様に、成形済1を切断し、第2の主洗浄部72aで切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄して乾燥することができる。
【0065】
(本発明に係る作用効果について)
即ち、本発明において、前述したように、まず、主洗浄部72(72a、72b)において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)における(パッケージ側面を含む)パッケージ5の上面を洗浄乾燥し、次に、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)のパッケージ下面を洗浄乾燥することができる。
従って、本発明において、切断された切断済基板1c(個々のパッケージ5)の上下面(表面)に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
また、本発明に係る装置の切断ユニットBにおいて、切断テーブル17(17a、17b)の移動範囲(Y方向)について、切断時の移動範囲92と、噴霧洗浄時の移動範囲93と、乾燥時における移動範囲94との夫々を効率良く各別に短縮することができる。
従って、基板の切断装置の全体的な大きさ(Y方向の装置長さ)を効率良く小型化することができる。
【0066】
(主洗浄部における他の噴霧洗浄について)
なお、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の噴霧洗浄時において、第1の切断テーブル17aを主洗浄部72の本体(壁板)73に接触しないように、第1の切断テーブル17aを僅かな角度で回転させ、この状態で、第1の切断テーブル17aを往復移動させることができる。
この場合、更に、切断して形成された切削溝58内となるパッケージ5の側面に付着した異物を効率良く除去することができる。
【0067】
また、前述したように、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄水噴霧機構82で噴霧して洗浄する場合、第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとの間に設けられた中仕切板76を下動(上動)させることにより、第1の主洗浄部72aと第2の主洗浄部72bとを統合して一つの洗浄部(72)に一体化することができる。
このため、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を載置した第1の切断テーブル17aを所要の角度(例えは、90度)で回転させ、この状態で、第1の切断テーブル17aを往復移動させることにより、第1の主洗浄部72a及び第2の主洗浄部72bに設けられた所要数個の洗浄水噴霧機構82で噴霧して洗浄することができる。
なお、このとき、第1の切断テーブル17aを、偏心位置21aを回転の中心位置にして、所要の角度の間で往復回転(回動)させながら、所要数個の洗浄水噴霧機構82で切断済基板1c(個々のパッケージ5)を噴霧して洗浄することができる。
この場合、更に、切断して形成された切削溝58内となるパッケージ5の側面に付着した異物を効率良く除去することができる。
【0068】
(本発明に係る他の副洗浄部の構成について)
前述した実施例では、副洗浄部として、洗浄ゴムローラ99を有する副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96の構成を例示したが、この洗浄ゴムローラ99を有する副洗浄部96に代えて、洗浄ブラシローラを有する副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)、或いは、洗浄ブラシ部材を有する副洗浄部(ブラシ洗浄部)の構成を採用することができる。
【0069】
〔副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)の構成について〕
即ち、図7(1)、図7(2)に示すように、副洗浄部として、洗浄ブラシローラ104を有する副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105を用いることができる。
なお、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105の主たる構成は、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96と同じであるため、同じ符号を付す。
また、図7(1)、図7(2)に示すように、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105には、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面を洗浄するブラシローラ洗浄機構106(洗浄機構)と、ブラシローラ洗浄部の圧縮空気圧送機構103とが設けられて構成されている。
従って、係着部材95に切断済基板1c(5)を係着した状態で、切断済基板1c(5)を、まず、ブラシローラ洗浄機構106で洗浄し、次に、圧縮空気圧送機構103で乾燥させることができるように構成されている。
【0070】
また、図7(1)、図7(2)に示すように、ブラシローラ洗浄機構106には、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面を回転しながら洗浄する洗浄ブラシローラ104と、洗浄ブラシローラ104に洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽100と、洗浄ブラシローラ104を所要の方向に回転させるモータ等の回転機構(図示無し)とが設けられて構成されている。
従って、まず、図7(1)に示すように、基板載置位置24において、切断テーブル17(17a、17b)に載置され且つ主洗浄部72(72a、72b)で洗浄乾燥された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着すると共に、この状態で、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105側となるX方向に(洗浄方向97に)移動させることができる。
このとき、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の基板の短辺方向はX方向に合致することになる。
次に、図7(2)に示すように、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動させることにより、洗浄水の貯水槽100から洗浄水を供給され洗浄ブラシローラ104を切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側に接触させて洗浄することができる。
また、次に、洗浄ブラシローラ104で洗浄した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動させることにより、圧縮空気圧送機構103から圧縮空気を圧送して切断済基板1c(個々のパッケージ5)を乾燥させることができる。
従って、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105における洗浄ブラシローラ104で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面(ボール面5a或いは基板面5b)側に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
【0071】
なお、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105において、副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)96と同様に、洗浄ブラシローラ104に供給した洗浄水の量を調整する水切りローラ(101)と、水切りローラの進退手段(102)を設けても良い。
また、副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)105において、洗浄ブラシローラ104に洗浄水を直接に噴射する洗浄水噴射手段を設けても良い。
【0072】
〔副洗浄部(ブラシ洗浄部)の構成について〕
図8(1)、図8(2)に示すように、副洗浄部として、洗浄ブラシ部材を有する副洗浄部(ブラシ洗浄部)111を用いることができる。
即ち、図8(1)、図8(2)に示すように、副洗浄部(ブラシ洗浄部)111には、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄するブラシ洗浄機構112(洗浄機構)と、ブラシ洗浄部の圧縮空気圧送機構103とが設けられて構成されている。
また、ブラシ洗浄機構112には、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側を洗浄する洗浄ブラシ部材113と、洗浄ブラシ部材113に洗浄水を噴射して供給するブラシ洗浄部の洗浄水供給手段114とが設けられて構成されている。
従って、まず、図8(1)に示すように、基板載置位置24において、切断テーブル17(17a、17b)に載置され且つ主洗浄部72(72a、72b)で洗浄乾燥された切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着すると共に、この状態で、副洗浄部(ブラシ洗浄部)111側となるX方向に(洗浄方向97に)移動させることができる。
このとき、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の基板の短辺方向はX方向に合致することになる。
次に、図8(2)に示すように、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動させることにより、洗浄水供給機構114から洗浄水を供給されたブラシ部材113を切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面に接触させて洗浄することができる。
また、次に、ブラシ部材113で洗浄した切断済基板1c(個々のパッケージ5)を係着部材95で係着した状態で、切断済基板1c(個々のパッケージ5)を洗浄方向97に移動させることにより、圧縮空気圧送機構103から圧縮空気を圧送して切断済基板1c(個々のパッケージ5)を乾燥させることができる。
従って、副洗浄部(ブラシ洗浄部)のブラシ部材113にて、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面(ボール面5a或いは基板面5b)側に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
【0073】
なお、副洗浄部(ブラシ洗浄部)111において、ブラシ部材113をX方向に或いはY方向に往復移動させる構成、または、ブラシ部材113を揺動させる構成を採用することができる。
即ち、前述した往復移動するブラシ部材113にて(或いは、前述した揺動するブラシ部材にて)、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面側に付着した切削屑、破材等の異物を効率良く除去することができる。
【0074】
また、図示はしていないが、ブラシ部材113の基板載置位置24側にパッケージ5の下面側に洗浄水を噴霧して洗浄するブラシ洗浄部111の洗浄水噴霧手段を設けて構成しても良い。
或いは、洗浄水供給機構114と圧縮空気圧送機構103との間にブラシ洗浄部の洗浄水噴霧手段を設けて構成しても良い。
なお、前述したブラシ洗浄部111の洗浄水噴霧手段として、前述した主洗浄部72に設けた洗浄水噴霧機構82を用いても良い。
【0075】
本発明は、前述した実施例のものに限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意且つ適宜に変更・選択して採用できるものである。
【0076】
また、前述した各副洗浄部96、105、111の夫々に各別に設けられた圧縮空気圧送機構103、及び、主洗浄部72に設けた圧縮空気圧送機構91は、各別に同じ構成を有しているため、同じ作用効果(乾燥)を得ることができる。
また、前記した実施例において、圧縮空気圧送機構91、103として、例えば、エアーナイフ(登録商標)を用いることができる。
【0077】
また、前記した実施例において、副洗浄部の洗浄機構として、切断済基板1c(個々のパッケージ5)の下面に洗浄水を噴霧して洗浄する適宜な洗浄水噴霧手段を設けて構成することができる。
なお、前述した洗浄水噴霧手段として、前述した主洗浄部72に設けた洗浄水噴霧機構82を用いても良い。
【0078】
(他のユニットの構成について)
即ち、基板の装填ユニットAには、成形済基板1を装填する基板装填部41と、基板装填部41から成形済基板1を押し出す押出部材42とが設けられて構成されている。
従って、基板装填部41から成形済基板1を押出部材42にて押し出すことにより、基板の切断ユニットBにおける基板の整列機構部11(基板供給台13)に成形済基板1を供給することができるように構成されている。
また、パッケージの検査ユニットCには、基板の切断ユニットBで切断された個々のパッケージ5(切断済基板1c)を供給するパッケージ供給部43と、パッケージ供給部43からの個々のパッケージ5(1c)を検査するパッケージ検査部44と、パッケージ検査部44で個々のパッケージ5を検査する検査用カメラ45と、パッケージ検査部44・45で検査されたパッケージ5を良品と不良品とに選別してパッケージの収容ユニットDに移送するパッケージ選別手段46とが設けられて構成されている。
従って、パッケージの検査ユニットCにおいて、基板の切断ユニットBからパッケージ供給部43に供給された個々のパッケージ5(1c)をパッケージ検査部44でカメラ45にて検査することにより、パッケージ選別手段46にて良品と不良品とに選別してパッケージの収容ユニットDに移送することができる。
また、パッケージの収容ユニットDには、良品を収容する良品トレイ47と、不良品を収容する不良品トレイ48とが設けられて構成されている。
従って、パッケージの収容ユニットDにおいて、パッケージの検査ユニットCで良品と検査されたパッケージ5をパッケージ選別手段46にて良品トレイ47に収容し、不良品と検査されたパッケージ5をパッケージ選別手段46にて不良品トレイ48に収容することができる。
【0079】
なお、前述したように、パッケージの検査ユニットCは、成形済基板1から切断されたパッケージ5を検査カメラ(検査機構)にて検査するユニットである。
即ち、検査ユニットCにおいては、まず、パッケージ5のボール面5a(パッケージサイズを含む)を検査し、次に、パッケージ5の樹脂面5bを検査することができる。
また、更に、検査ユニットCにおいて、第1のプレート上に個々のパッケージ5(1c)のボール面5aを上面にして載置し、この状態で反転して、下方位置から検査カメラにて個々のパッケージ5(1c)のボール面5aを検査し、次に、このパッケージ5(1c)を第2のプレート上にパッケージ5(1c)の樹脂面5bを上面にして載置し、このパッケージ5(1c)の樹脂面5bを検査カメラにて検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】図1は本発明に係る基板の切断装置を概略的に示す概略平面図である。
【図2】図2は図1に示す基板の切断装置における要部(パッケージの切断ユニット)を拡大して概略的に示す拡大概略平面図である。
【図3】図3は図2に示す基板の切断装置の要部(主洗浄部)を拡大して概略的に示す拡大概略平面図である。
【図4】図4(1)、図4(2)は、図2に示す基板の切断装置の要部(主洗浄部)を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、図4(1)は装置シャッタの開状態を示し、図4(2)は装置シャッタの閉状態を示している。
【図5】図5(1)は、図2に示す基板の切断装置の要部(主洗浄部)を拡大して概略的に示す(X方向に切断した)拡大概略縦断面図であって、装置に設けた洗浄水噴射機構の洗浄水の噴射状態を示し、図5(2)は、図2に示す基板の切断装置の要部(主洗浄部)を拡大して概略的に示す(Y方向に切断した)拡大概略縦断面図であって、装置に設けた洗浄水噴射機構の洗浄水の噴射状態を示している。
【図6】図6(1)は図2に示す基板の切断装置の要部(副洗浄部)を拡大して概略的に示す拡大概略平面図であり、図6(2)は図6(1)に示す装置要部を拡大して概略的に示す拡大概略正面図である。
【図7】図7(1)は本発明に係る他の基板の切断装置の要部(副洗浄部)を拡大して概略的に示す拡大概略平面図であり、図7(2)は図7(1)に示す装置要部を拡大して概略的に示す拡大概略正面図である。
【図8】図8(1)は本発明に係る他の基板の切断装置の要部(副洗浄部)を拡大して概略的に示す拡大概略平面図であり、図8(2)は図8(1)に示す装置要部を拡大して概略的に示す拡大概略正面図である。
【図9】図9(1)は本発明に用いられる成形済基板を概略的に示す概略斜視図であり、図9(2)は図9(1)に示す成形済基板を切断して形成したパッケージを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1 成形済基板
1a ボール面(基板面)
1b モールド面(樹脂面)
1c 切断済基板(パッケージ集合体)
1c(5) 切断済基板(個々のパッケージ)
2 基板
3 樹脂成形体
4 切断線
4a 縦方向の切断線(第1の方向の切断部)
4b 横方向の切断線(第2の方向の切断部)
5 パッケージ
5a ボール面
5b モールド面
5(1c) パッケージ集合体(切断済基板)
6 基板部
7 樹脂部
8 ボール電極
9 基板の切断装置
9a 装置前面
9b 装置背面
10 連結具
11 基板の整列機構部
12 基板の切断機構部
13 基板供給台
14 基板の回転整列手段
15 基板の載置手段
15a 第1の基板の載置手段
15b 第2の基板の載置手段
16 往復移動手段
16a 第1の往復移動手段
16b 第2の往復移動手段
17 切断テーブル
17a 第1の切断テーブル
17b 第2の切断テーブル
18 回転機構
19 テーブル取付台
20 載置面(切断テーブル)
20a 第1の載置面(第1の切断テーブルの載置面)
20b 第2の載置面(第2の切断テーブルの載置面)
21 偏心位置(回転の中心位置)
21a 第1の偏心位置(第1の切断テーブルの偏心位置)
21b 第2の偏心位置(第2の切断テーブルの偏心位置)
24 基板載置位置
25 基板切断位置
26 移動領域(個片化ライン)
26a 第1の移動領域(第1の切断テーブルの移動領域)
26b 第2の移動領域(第2の切断テーブルの移動領域)
27 アライメント機構
28 第1の切断機構
29 第2の切断機構
30 出入口部(蓋板の下方)
31 蛇腹部材
31a 第1の蛇腹部材
31b 第2の蛇腹部材
33 最小の間隔
41 基板装填部
42 押出部材
43 パッケージ供給部
44 パッケージ検査部
45 検査用カメラ
46 パッケージ選別手段
47 良品トレイ
48 不良品トレイ
58 切削溝(カーフ)
59 カーフチェック機構(カーフ検知機構)
62 一体化切断検知手段
63 第1のブレード
72 主洗浄部
72a 第1の主洗浄部
72b 第2の主洗浄部
73 主洗浄部の箱体(本体)
74 外装板
75 隔壁板
76 中仕切板
77 蓋板
78 シャッタ
78a 第1のシャッタ
78b 第2のシャッタ
79 シャッタ門板
80 支持部
81 回転軸
82 洗浄水噴霧機構
83 洗浄水噴霧部材
84 給水経路(ホース)
85 給水手段
86 噴霧方向設定部材(棒材)
87 噴霧範囲(X方向)
88 噴霧範囲(Y方向)
89 所要の方向(噴霧方向)
90 扇形状部(噴霧水)
91 圧縮空気圧送機構
91a 第1の圧縮空気圧送機構
91b 第2の圧縮空気圧送機構
92 切断時における切断テーブルの移動範囲
93 噴霧洗浄時における切断テーブルの移動範囲
94 乾燥時における切断テーブルの移動範囲
95 係着部材(第1トランスファ)
96 副洗浄部(ゴムローラ洗浄部)
97 洗浄方向(パッケージの移動方向)
98 ゴムローラ洗浄機構
99 洗浄ゴムローラ
100 貯水槽
101 水切りローラ
102 水切りローラの進退手段
103 圧縮空気圧送機構
104 洗浄ブラシローラ
105 副洗浄部(ブラシローラ洗浄部)
106 ブラシローラ洗浄機構
111 副洗浄部(ブラシ洗浄部)
112 ブラシ洗浄機構
113 洗浄ブラシ部材
114 洗浄水供給機構
A 基板の装填ユニット
B 基板の切断ユニット
C パッケージの検査ユニット
D パッケージの収容ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の切断装置を用いて、成形済基板を切断して個々のパッケージを形成すると共に、前記した個々のパッケージを洗浄して乾燥する基板の切断方法であって、
まず、前記個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥し、次に、前記個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥することを特徴とする基板の切断方法。
【請求項2】
基板の切断装置を用いて、まず、前記した装置の基板載置位置で成形済基板を切断テーブルに載置して前記した装置の基板切断位置に移動させ、次に、前記した基板切断位置で前記した切断テーブルに前記した成形済基板を載置した状態で切断機構にて切断して個々のパッケージを形成し、更に、前記した個々のパッケージを洗浄して乾燥する基板の切断方法であって、
前記した基板切断位置で切断された個々のパッケージを前記した基板載置位置に移動させたときに、前記した個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する工程と、
前記した一方の面側を洗浄して乾燥した個々のパッケージを係着部材で係着した状態で前記した個々のパッケージの他方の面を洗浄して乾燥する工程とを備えたことを特徴とする基板の切断方法。
【請求項3】
個々のパッケージにおける一方の面が基板面或いは樹脂面から選択して構成することを特徴とする請求項1、又は、請求項2に記載の基板の切断方法。
【請求項4】
個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する工程時に、前記した個々のパッケージを載置した切断テーブルを切断テーブルの偏心位置を回転の中心位置にして所要の角度で回転させることを特徴とする請求項2に記載の基板の切断方法。
【請求項5】
成形済基板の所要個所を切断して個々のパッケージを形成する切断機構と、前記した成形済基板を載置する切断テーブルと、前記した切断テーブルを基板載置位置と基板切断位置との間を往復移動させる往復移動手段とを有する基板の切断装置であって、前記した装置における基板載置位置と基板切断位置との間に前記した個々のパッケージにおける一方の面を洗浄して乾燥する主洗浄部を設けると共に、前記した装置に、前記した基板載置位置における切断テーブル上に載置した個々のパッケージを係着する係着部材と、前記した係着部材に前記した個々のパッケージを係着した状態で前記した個々のパッケージの他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部とを設けたことを特徴とする基板の切断装置。
【請求項6】
個々のパッケージにおける一方の面側を洗浄して乾燥する主洗浄部に、前記した個々のパッケージに対して洗浄水を噴射する洗浄水噴霧機構と、前記した洗浄水噴霧機構で洗浄された個々のパッケージに圧縮空気を圧送して乾燥する主洗浄部の圧縮空気圧送機構とを設けて構成したことを特徴とする請求項5に記載の基板の切断装置。
【請求項7】
個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部に、前記した個々のパッケージを洗浄する洗浄機構と、前記した洗浄機構で洗浄された個々のパッケージに圧縮空気を圧送して乾燥する副洗浄部の圧縮空気圧送機構とを設けて構成したことを特徴とする請求項5に記載の基板の切断装置。
【請求項8】
個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に回転しながら接触して洗浄する洗浄ゴムローラと、前記した洗浄ゴムローラに洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽とから構成したことを特徴とする請求項7に記載の基板の切断装置。
【請求項9】
個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に回転しながら接触して洗浄する洗浄ブラシローラと、前記した洗浄ブラシローラに洗浄水を供給する洗浄水の貯水槽とから構成したことを特徴とする請求項7に記載の基板の切断装置。
【請求項10】
個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構を、前記した個々のパッケージにおける他方の面に接触して洗浄する洗浄ブラシ部材と、前記した洗浄ブラシ部材に洗浄水を供給するブラシ洗浄水供給機構とから構成したことを特徴とする請求項7に記載の基板の切断装置。
【請求項11】
個々のパッケージにおける他方の面を洗浄して乾燥する副洗浄部の洗浄機構として、前記した個々のパッケージにおける他方の面に洗浄水を噴霧する洗浄水噴霧機構を設けて構成したことを特徴とする請求項7に記載の基板の切断装置。
【請求項12】
切断テーブルを2個、設けて構成すると共に、前記した切断テーブルを前記した切断テーブルの偏心位置を回転の中心位置にして所要の角度にて回転させる回転機構を設けて構成したことを特徴とする請求項5に記載の基板の切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−253160(P2009−253160A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101695(P2008−101695)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(390002473)TOWA株式会社 (192)
【Fターム(参考)】