説明

基板処理装置

【課題】複数の処理ユニットに基板を搬送する主搬送機構を備えた装置の設置面積を低減することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】塗布処理ユニット31a〜cは、塗布用主搬送機構Tの搬送経路Rと直交する略水平方向の一方側に設けられている。隣接する塗布処理ユニット31a〜c同士はそれぞれ、平面視で搬送経路Rに対して斜め方向に並ぶように配置されている。このため、各塗布処理ユニット31a〜cが搬送経路Rに平行に並べられている場合に比べて、塗布用主搬送機構Tの搬送経路Rを短くすることができる。また、塗布処理ユニット31a〜cを設置するスペースを、搬送経路R方向の長さで短縮することができる。このように塗布用主搬送機構Tおよび塗布処理ユニット31a〜cの設置面積を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して一連の処理を行う基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、基板に塗膜を形成するとともに、別体の露光機で露光された基板を現像する基板処理装置がある。この装置は、処理液(例えばレジスト膜材料や反射防止膜用の処理液)を塗布する塗布処理ユニットや、基板に現像液を供給する現像処理ユニットなどの各種の処理ユニットと、これら処理ユニットに対して基板を搬送する主搬送機構を備えている。そして、主搬送機構は基板Wを各種の処理ユニットに順次搬送して、一連の処理を基板に行う(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−324139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、主搬送機構の一方側に処理ユニットが一列に並んでいるため、各処理ユニットの並び方向の総長が長くなり、主搬送機構の基板搬送の距離が長くなるという不都合がある。また、主搬送機構および処理ユニットの設置面積が大きくなるという不都合がある。
【0004】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の処理ユニットに基板を搬送する主搬送機構を備えた装置の設置面積を低減することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、基板を搬送する主搬送機構と、主搬送機構の搬送経路と直交する略水平方向の一方側に設けられ、基板を保持する複数の処理ユニットと、を備え、隣接する処理ユニット同士はそれぞれ、平面視で前記搬送経路に対して斜め方向に並ぶように配置され、主搬送機構は、前記搬送経路に沿って基板を搬送するとともに、処理ユニットに対して基板を搬送することを特徴とする。
【0006】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、隣接する処理ユニット同士はそれぞれ、平面視で前記搬送経路に対して斜め方向に並べられている。このため、隣接する処理ユニット同士の間隔に比べて、この間隔の、搬送経路の方向に対する距離を短くすることができる。よって、各処理ユニットが搬送経路に平行に並べられている場合に比べて、主搬送機構の搬送経路を短くすることができる。また、処理ユニットの設置スペースを、搬送経路の方向の長さで短縮することができる。これらの結果、主搬送機構および処理ユニットの設置面積を低減することができる。
【0007】
本発明において、各処理ユニットは、前記搬送経路を含む垂直面上への正射影が互いに重複しないことが好ましい(請求項2)。主搬送機構が各処理ユニットに対して直接対向することができるので、主搬送機構が各処理ユニットに基板を搬送する動作が他の処理ユニットの基板に影響を与えることを抑制することができる。
【0008】
本発明において、処理ユニットは千鳥状に配置されていることが好ましい(請求項3)。隣接する処理ユニット同士を平面視で搬送経路に対して斜め方向に好適に並べることができる。
【0009】
本発明において、処理ユニットは、平面視で主搬送機構が設けられている側に凸状に湾曲した第1仮想曲線上に配置されていることが好ましい(請求項4)。主搬送機構から各処理ユニットまでの距離のばらつきは、大きくなる傾向になる。しかしながら、各処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側からみれば、各処理ユニットまでの距離のばらつきが比較的小さくなる。このため、処理ユニットに対応して設けられる機構や器具を、各処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側に好適に設置することができる。また、上記した機構などを複数の処理ユニットに対応して設けて、複数の処理ユニットが当該機構を共用するように構成することが容易にできる。
【0010】
本発明において、処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側に設けられ、基板に処理液を供給する供給部を備えていることが好ましい(請求項5)。供給部が処理ユニットの主搬送機構が設けられている側に設けられる場合に比べて、供給部と主搬送機構の可動域が重複する範囲を低減することができる。このため、両者が干渉することを好適に抑制することができる。
【0011】
本発明において、供給部は、処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側に配置され、処理液を吐出する複数のノズルと、ノズルの主搬送機構が設けられている側とは反対側に設けられ、一のノズルを選択的に保持して基板の上方に移動させるノズル移動機構と、を備えていることが好ましい(請求項6)。ノズルと分離して設けられ、ノズルを保持可能であるとともに保持したノズルを離間することができるノズル移動機構を備えることで、単一のノズル移動機構によって複数のノズルを選択することができる。よって、供給部を簡略な構成とすることができる。
【0012】
本発明において、ノズル移動機構は、略水平面内で旋回可能であり、かつ、旋回半径方向に進退可能であることが好ましい(請求項7)。ノズル移動機構は水平面内の任意の位置にノズルを移動させることができる。
【0013】
なお、本明細書は、次のような基板処理装置に係る発明も開示している。
【0014】
(1)請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、処理ユニットは、基板を現像する現像処理ユニットであることを特徴とする基板処理装置。
【0015】
前記(1)に記載の基板処理装置によれば、基板に塗膜を好適に形成することができる。
【0016】
(2)請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、処理ユニットは、塗膜用材料を基板に塗布する塗布処理ユニットであることを特徴とする基板処理装置。
【0017】
前記(2)に記載の基板処理装置によれば、基板を好適に現像することができる。
【0018】
(3)請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、処理ユニットは、単一の基板を水平姿勢で保持することを特徴とする基板処理装置。
【0019】
(4)請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、搬送経路は水平1軸方向であることを特徴とする基板処理装置。
【0020】
(5)請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、各処理ユニットは互いに近接して設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【0021】
前記(5)に記載の基板処理装置によれば、より設置面積を低減することができる。
【0022】
(6)請求項6または請求項7に記載の基板処理装置において、ノズル移動機構は、2以上の処理ユニットに対してノズルを移動させることを特徴とする基板処理装置。
【0023】
前記(6)に記載の基板処理装置によれば、処理ユニットの数に対してノズル移動機構の数を減らすことができ、構成を簡略化できる。
【0024】
(7)請求項6または請求項7に記載の基板処理装置において、ノズルは、平面視で主搬送機構が設けられている側に凸状に湾曲した第2仮想曲線上に配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【0025】
前記(7)に記載の基板処理装置によれば、ノズル移動機構から各ノズルまでの距離のばらつきを比較的抑えることができる。これにより、複数のノズルのそれぞれにノズル移動機構がアクセスすることができる。
【0026】
(8)請求項4に記載の基板処理装置において、前記第1仮想曲線は、平面視で搬送経路の略中央の点と直交する仮想直線上を中心とする円弧であることを特徴とする基板処理装置。
【0027】
前記(8)に記載の基板処理装置によれば、仮想直線に対して略線対称に処理ユニットを配置することができるので、スペースの利用効率を高めることができる。
【0028】
(9)前記(7)に記載の基板処理装置において、前記第2仮想曲線は、平面視で搬送経路の略中央の点と直交する仮想直線上の点を中心とする円弧であることを特徴とする基板処理装置。
【0029】
前記(9)に記載の基板処理装置によれば、仮想直線に対して略線対称にノズルを配置することができるので、スペースの利用効率を高めることができる。
【0030】
(10)請求項6または請求項7に記載の基板処理装置において、ノズル移動機構は、平面視で搬送経路の略中央の点と直交する仮想直線上の点を中心として旋回可能であることを特徴とする基板処理装置。
【0031】
前記(10)に記載の基板処理装置によれば、ノズル移動機構は仮想直線の左右にノズルを移動させることができるので、ノズルの移動可能な範囲を大きくとることができる。
【0032】
(11)請求項6または請求項7に記載の基板処理装置において、ノズル移動機構は、前記装置に固定的に設けられる基台と、基台に略鉛直軸周りに回転可能に取り付けられ、水平面内で作動する多関節アーム部と、多関節アーム部の遊端部に取り付けられ、一のノズルを把持する把持部と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【0033】
前記(11)に記載の基板処理装置によれば、略水平面内で旋回可能であり、かつ、旋回半径方向に進退可能なノズル移動機構を好適に構成することができる。
【発明の効果】
【0034】
この発明に係る基板処理装置によれば、隣接する処理ユニット同士はそれぞれ、平面視で前記搬送経路に対して斜め方向に並べられている。このため、隣接する塗布ブロック同士の間隔に比べて、この間隔の、搬送経路の方向に対する距離を短くすることができる。よって、各処理ユニットが搬送経路に平行に並べられている場合に比べて、主搬送機構の搬送経路を短くすることができる。また、処理ユニットの設置スペースについては、搬送経路の方向の長さを短縮することができる。これらの結果、主搬送機構および処理ユニットの設置面積を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図であり、図2と図3は基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図であり、図4と図5は、図1におけるa−a矢視、b−b矢視の各垂直断面図である。
【0036】
実施例1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wにレジスト膜等を形成するとともに露光された基板Wを現像する基板処理装置である。本装置は、インデクサ部(以下、「ID部」と記載する)1と処理部3とインターフェイス部(以下、「IF部」と記載する)5とを備えている。ID部1、処理部3およびIF部5はこの順番に略水平一方向に並べられ、互いに隣接して設置されている。さらに、本装置とは別体の外部装置である露光機EXPがIF部5に隣接して設けられる。本装置はさらに、載置部間搬送機構TPや各所に配置される載置部Pなどを備えている。
【0037】
ID部1は基板Wを収容するカセットCに対して基板Wを搬送するとともに処理部3との間で基板を受け渡す。
【0038】
処理部3は、基板Wに塗膜を形成する塗布処理と、基板Wを現像する現像処理を行う。処理部3は、塗布処理を行う塗布ブロックB1と現像処理を行う現像ブロックB2に分けられる。塗布ブロックB1と現像ブロックB2は略水平方向に並べられ、互いに隣接して設置されている。
【0039】
これら両ブロックB1、B2が並ぶ方向としては、ID部1とIF部5とを結ぶ方向が好ましい。さらに、塗布ブロックB1はID部1側に配置され、現像ブロックB2はIF部5側に配置されることが好ましい。言い換えれば、ID部1は、塗布ブロックB1の現像ブロックB2が隣接する側とは反対側に配置される。IF部5は、現像ブロックB2の塗布ブロックB1が隣接する側とは反対側に配置される。
【0040】
IF部5は本装置とは別体の露光機EXPとの間で基板Wを搬送する。露光機EXPは基板Wを露光する。以下、ID部1、処理部3、IF部5などについてそれぞれ説明する。なお、本発明の特徴的な構成は塗布ブロックB1に採用されている。
【0041】
[ID部1]
ID部1はカセット載置台9とID用搬送機構TIDを備えている。カセット載置台9は複数(例えば4個)のカセットCを1列に並べて載置可能である。各カセットCは複数枚の基板Wを略水平姿勢で上下方向に並べて収容する。ID用搬送機構TIDは、各カセットCに対して基板Wを搬送するとともに、塗布ブロックB1に対して基板Wを搬送する。ID用搬送機構TIDは、カセット載置台9の側方をカセットCの並び方向に水平移動する可動台21と、可動台21に対して鉛直方向に伸縮する昇降軸23と、この昇降軸23に対して旋回するとともに旋回半径方向に進退して基板Wを保持する保持アーム25とを備えている。
【0042】
[塗布ブロックB1]
塗布ブロックB1は、基板Wに処理液を塗布する処理などを行いつつ、ID部1からIF部5へ、または、IF部5からID部1へ基板Wを受け渡す。塗布ブロックB1は、上下方向に複数(4層)の階層Kに分けられている。階層K1から階層K3では主に基板Wに処理を行い、階層K4は主に基板Wを検査する。階層K4が塗布ブロックB1の最も下側に配置され、階層K4の上側には、階層K1、K2、K3の順番で上方向に積層されている。
【0043】
階層K1、K2、K3には、それぞれ塗布用主搬送機構T1、T2、T3が設けられている。以下では、塗布用主搬送機構T1、T2、T3を特に区別しないときは、単に「塗布用主搬送機構T」と記載する。
【0044】
各塗布用主搬送機構T1−T3は、それぞれ平面視で各階層K1−K3の略中央に配置されている。そして、各塗布用主搬送機構Tは、各階層の略中央を通り、ID部1側とIF部5側とに面する階層Kの両側部の間で基板Wを搬送する。この際、塗布用主搬送機構Tは、両側部において基板Wを階層Kの外部へ払い出したり、階層Kの外部から基板Wを受け取ってもよい(例えば、塗布用主搬送機構T1)。あるいは、いずれか一方の側部のみで階層Kの外部との間で基板Wの受け渡しを行い、階層Kの両側部間で基板Wを往復させてもよい(例えば、塗布用主搬送機構T2、T3)。本明細書では、これら両側部を結ぶ経路を、「塗布用主搬送機構Tの搬送経路R」または単に「搬送経路R」と呼ぶ。搬送経路Rは略直線的に延びるな水平な1軸である。各階層K1−K3の搬送経路Rは平面視では略同じ位置となる。なお、塗布用主搬送機構T1による基板Wの搬送は搬送経路Rのみならず、たとえば、塗布処理ユニット31(後述)などに対する基板搬送も行う。
【0045】
各階層K1−K3には、搬送経路Rを中心として搬送領域A1、A2、A3が形成されている。具体的には、搬送領域A1−A3は、各階層K1−K3の略中央を通り、ID部1とIF部5とを結ぶ方向に塗布ブロックB1の両側部まで延びた領域である。各塗布用主搬送機構T1、T2、T3の間には遮断する遮断板27が設けられており、各搬送領域A1、A2、A3の雰囲気は互いに遮断されている。
【0046】
各塗布用主搬送機構Tの搬送経路Rと直交する略水平方向の一方側には、複数の塗布処理ユニット31が並べて設けられている。したがって、各階層Kの塗布処理ユニット31はすべて、当該階層Kの塗布用主搬送機構Tの一側方に位置する。塗布処理ユニット31は、この発明における処理ユニットに相当する。
【0047】
塗布処理ユニット31は、基板Wに処理液(塗膜用材料)を塗布する。階層K1−K3にはそれぞれ同じ種類の塗布処理ユニット31が設けられている。また、各階層K1−K3間では、互いに異なる種類の塗布処理ユニット31が設けられている。
【0048】
具体的には、階層K1には、レジスト膜の下部に形成する反射防止膜用の処理液を塗布する下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCが設けられている。階層K2には、レジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTが設けられている。階層K3には、レジスト膜の上部に形成する反射防止膜用の処理液を塗布する上部反射防止膜用塗布処理ユニットTARCが設けられている。
【0049】
各階層Kの塗布処理ユニット31について図1、図6、図7および図8を参照して説明する。図6は、塗布ブロックの要部の平面詳細図であり、図7は図6におけるa−a矢視の垂直断面図であり、図8は図6におけるb−b矢視の正面図である。なお、図6は搬送経路Rの両側に載置部Pを配置いるため、階層K1のレイアウトであるが、階層K2、K3の場合には搬送経路Rの一方側の載置部Pが省略される。
【0050】
図6に示すように、各階層Kにはそれぞれ3台の塗布処理ユニット31a、31b、31cが略水平方向に並べられている。各塗布処理ユニット31の間には隔壁又は仕切り壁等は設けられていない。したがって、各塗布処理ユニット31の周囲の雰囲気は互いに遮断されていない(連通している)。
【0051】
隣り合う塗布処理ユニット31同士は、搬送経路Rに対して斜め方向に並ぶように配置されている。本実施例では、平面視で塗布用主搬送機構Tが設けられている側に凸状に湾曲した第1仮想曲線L1上に、各塗布処理ユニット31a―31cの中心点Oa、Ob、Ocが位置するように配置されている。ここで、搬送経路Rを点Q1、点Q2で結ばれる経路とし、この搬送経路Rの略中央(略中間)の1点を点Qmとすると、この第1仮想曲線L1は、平面視で搬送経路Rの点Qmと直交する仮想直線Lm上を中心とする略円弧であることが好ましい。なお、略円弧とは、円または楕円の一部分あるいは閉じていない曲線などを含む。
【0052】
また、各塗布処理ユニット31は、互いに近接して配置されている。近接とは、搬送経路Rを含む垂直面上への各塗布処理ユニット31の正射影が互いに重複しない範囲で、塗布処理ユニット31の間隔が小さいほど好ましい。図8は、搬送経路Rを含む垂直面上への各塗布処理ユニット31の正射影に相当する。
【0053】
本実施例では、図6に示すように、隣接する塗布処理ユニット31a−31bの間は間隔d1をあけては位置され、隣接する塗布処理ユニット31b−31cの間は間隔d2をあけて配置されている。そして、隣接する塗布処理ユニット31同士の並び方向と搬送経路Rとは平面視で0度より大きい角度をなしているため、これらの間隔d1、d2に比べて、この間隔d1、d2の、搬送経路Rの方向に対する距離d1´、d2´は短くなる(図6、8参照)。このような関係は、塗布処理ユニット31の中心点Oに着目すると、塗布処理ユニット31a、31bの中心点Oa、Ob間の距離に比べて、中心点Oa、Obを搬送経路Rに垂直におろした点Oa´、Ob´間の距離が短くなると、言い換えることができる。
【0054】
各塗布処理ユニット31はそれぞれ、基板Wを水平姿勢で保持するとともに、鉛直軸芯周りに回転可能に保持する回転保持部32と、基板Wの周囲に設けられるカップ33とを備えている。
【0055】
これら塗布処理ユニット31の側方には供給部34が設けられている。本実施例では、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に配置されている。供給部34は、3台の塗布処理ユニット31で保持される各基板Wにそれぞれ処理液を供給する。
【0056】
供給部34は、処理液を吐出する複数のノズル35と、一のノズル35を選択的に保持して基板Wの上方に移動させるノズル移動機構36を備えている。複数のノズル35は図示省略のノズルホルダによって着脱自在に略水平方向に並べて保持されている。ノズル35から塗出される処理液は、塗布処理ユニット31に応じてレジスト膜材料、レジスト膜の下部に形成する反射防止膜用の処理液、または、レジスト膜の上部に形成する反射防止膜用の処理液となる。なお、同じ種類の処理液を吐出する(同じ階層Kに設けられる)ノズル35間においては、全く同じ処理液を吐出させてもよいが、処理液の成分や濃度等の性状が異なるようにしてもよい。
【0057】
各ノズル35は、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に配置されている。さらに、ノズル移動機構36は、ノズル35の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に設けられている。各ノズル35は、平面視で塗布処理ユニット31が設けられている側に凸状に湾曲した第2仮想曲線L2上に配置されている。ここで、第2仮想曲線L2も、第1仮想曲線L1と同様に、平面視で搬送経路Rの点Qmと直交する仮想直線Lm上を中心とする略円弧であることが好ましい。
【0058】
ノズル移動機構36は、さらに、ノズル35の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に設けられている。ノズル移動機構36は、基台37と昇降軸38と多関節アーム部39と把持部41とを備えている。多関節アーム部39は、第1リンク部39aと第2リンク部39bとを備えている。
【0059】
基台37は、ノズル35の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に、固定的に設置されている。基台37は、平面視で搬送経路Rの点Qmと直交する仮想直線Lm上に位置していることが好ましい。昇降軸38の下端部は基台37に保持されている。昇降軸38の上端部は基台37に対して略鉛直方向に伸縮可能である。
【0060】
昇降軸38の上端部には、第1リンク部39aの一端部が略鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。第1リンク部39aの他端部には第2リンク部39bの一端部が略鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。このように構成される多関節アーム部39は、昇降軸38(基台37)に対して鉛直軸周りに旋回するとともに旋回半径方向に進退する。
【0061】
第2リンク部39bの他端部(遊端部)には把持部41が取り付けられている。把持部41は開閉可能な把持つめを備えて、一のノズル35を保持可能、かつ、ノズル35の保持状態を解除可能に構成されている。
【0062】
次に、塗布用主搬送機構Tを具体的に説明する。なお、後述する検査用主搬送機構T4も塗布用主搬送機構Tと同じ構成である。図9を参照する。図9は、塗布用主搬送機構の斜視図である。
【0063】
塗布用主搬送機構Tは、略上下方向に案内する2本の第1ガイドレール51と略水平方向に案内する第2ガイドレール52を有している。2本の第1ガイドレール51は搬送スペースAの両端側付近の各位置に互いに対向するように固定されている。本実施例では、各第1ガイドレール51は搬送領域Aの塗布処理ユニット31が配置されている側に配置されている。第2ガイドレール52は第1ガイドレール51に摺動可能に取り付けられている。このとき、第2ガイドレール52が案内する方向がID部1とIF部5とを結ぶ方向とほぼ一致することが好ましい。
【0064】
第2ガイドレール52にはベース部53が摺動可能に設けられている。ベース部53は搬送領域Aの略中央まで横方向に張り出している。
【0065】
ベース部53には縦軸心周りに回転可能に回転台55が設けられている。回転台55には基板Wを保持する2つの保持アーム57a、57bがそれぞれ水平方向に移動可能に設けられている。2つの保持アーム57a、57bは互いに上下方向に近接した位置に配置されている。
【0066】
塗布用主搬送機構Tはさらに、第2ガイドレール52、ベース部53、回転台55、各保持アーム57a、57bをそれぞれ駆動する各種の駆動機構を備えている。これら各種の駆動機構によって、第2ガイドレール52が第1ガイドレール51に対して略上下方向に昇降し、ベース部53が第2ガイドレール52に対して略水平方向に移動し、回転台55がベース部53に対して回転し、各保持アーム57a、57bが回転台55に対して進退移動する。これにより、塗布用主搬送機構Tは搬送経路Rで基板Wを搬送するとともに、当該塗布用主搬送機構Tに対応して設けられる各塗布処理ユニット31および各熱処理ユニットPHP1(後述)、載置部Pに対して基板Wを搬送する。
【0067】
続いて、塗布ブロックB1のその他の構成について説明する。階層K4には、検査ユニットMIと検査用主搬送機構T4とが設けられている。検査ユニットMIは、塗布処理ユニット31(下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARC)に下方に配置されている。検査ユニットMIは、現像処理が行われた後の基板Wについてレジスト膜の線幅を計測・検査する。また、検査用主搬送機構T4は、塗布用主搬送機構T3の下方であって、検査ユニットMIの側方に配置されている。
【0068】
塗布ブロックB1の各階層K1−K4には、基板Wに熱処理を行う複数の熱処理ユニットPHP1が設けられている。階層K1−K3では、各塗布用主搬送機構Tを挟んで塗布処理ユニット31と略水平方向に対向する位置に熱処理ユニットPHP1が配置されている。また、階層K4では、検査用主搬送機構T4を挟んで検査ユニットMIと略水平方向に対向する位置に熱処理ユニットPHP1が配置されている。
【0069】
熱処理ユニットPHP1について説明する。各熱処理ユニットPHP1はそれぞれ基板Wを載置する2つのプレート43と、2つのプレート43間で基板Wを移動させる図示省略のローカル搬送機構を備えている。各熱処理ユニットPHP1では、基板Wに加熱処理と冷却処理を続けて行う。なお、熱処理ユニットPHP1はこのような構成に限られない。例えば、単に加熱処理または冷却処理のみを行う熱処理ユニットであってもよい。また、基板Wと被膜の密着性を向上させるためにヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気雰囲気で熱処理するアドヒージョン処理ユニットであってもよい。
【0070】
上述した各層の塗布処理ユニット31および検査ユニットMIが設置されるスペースの端部には、縦方向に貫く竪穴部PSが形成されている。この竪穴部PSには、処理液を通じる配管や電気配線等(いずれも図示省略)が設置されている。また、竪穴部PSには、各層の塗布処理ユニット31や検査ユニットMI、または、各搬送領域A1−A4を清浄な雰囲気に保つための給気用および排気用の配管類も設置されている。
【0071】
ID部1と塗布ブロックB1との間には、基板Wを載置する載置部P1と載置部P12が設けられている。載置部P1は、塗布用主搬送機構T3と略水平方向に対向する位置に配置されている。載置部P12は、検査用主搬送機構T4と略水平方向に対向する位置に配置されている。各載置部P1、P12は、互いに上下方向に並ぶように配置されている。
【0072】
各載置部P1、P12には、基板Wの有無を検知するセンサ(図示省略)がそれぞれ付設されており、各センサの検出信号に基づいて、ID用搬送機構TIDと塗布用主搬送機構T1、または、ID用搬送機構TIDと検査用主搬送機構T4による基板Wの受け渡しが行われる。同様のセンサは後述する載置部P2−P11にも付設されている。
【0073】
また、塗布ブロックB1と現像ブロックB2との間には、塗布用主搬送機構T1が載置可能な載置部P2と、塗布用主搬送機構T2が搬送可能な載置部P3、P4と、塗布用主搬送機構T3が搬送可能な載置部P5、P6と、検査用主搬送機構T4が搬送可能な載置部P11が設置されている。各載置部P2−P6、P11は、互いに上方方向に並ぶように配置されている。
【0074】
[現像ブロックB2]
現像ブロックB2について説明する。なお、塗布ブロックB1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0075】
現像ブロックB2は、基板Wに現像液を供給する複数の現像処理ユニットDEVを有している。現像処理ユニットDEVは略上下方向に並べて配置されている。また、現像処理ユニットDEVは略水平方向にも複数並べて配置されている。現像処理ユニットDEVが略水平方向に並ぶ方向は、ID部1とIF部5とを結ぶ方向と略一致する。一群の現像処理ユニットDEVは、平面視でID部1とIF部5とを結ぶ方向と略平行な現像ブロックB2の一辺側(言い換えれば、塗布ブロックB1及びIF部5と隣接しない現像ブロックB2の一側部側)に配置されている。
【0076】
現像ブロックB2は、各現像処理ユニットDEVに対して基板Wを搬送する単一の現像用主搬送機構T5を備えている。現像用主搬送機構T5は、平面視で現像ブロックB2の略中央に配置されている。現像用主搬送機構T5が基板を搬送する領域(以下、単に「搬送領域」と記載する)A5は、平面視で現像ブロックB2の略中央を通り、ID部1とIF部5とを結ぶ方向に、現像ブロックB2の両側部まで延びた領域である。したがって、現像用主搬送機構T5の搬送経路は、平面視で塗布用主搬送機構Tの搬送経路Rの延長上にあたる。
【0077】
この搬送領域A5の一側方には、上述した各現像処理ユニットDEVが位置している。現像用主搬送機構T5の搬送領域A5は、図1に示すように、平面視で各塗布用主搬送機構Tの搬送領域Aと連続するような範囲に形成されることが好ましい。
【0078】
現像用主搬送機構T5の搬送領域A5を側面からみると、搬送領域A5は少なくとも上下方向に並ぶ全ての現像処理ユニットDEVの範囲に及んでいる。また、搬送領域A5は、図2に示すように、各塗布用主搬送機構Tおよび検査用主搬送機構T4の各搬送領域A1−A4とそれぞれ連続するように形成されている。
【0079】
塗布ブロックB1と現像ブロックB2との間であって、載置部P2−P6、P11に対向する位置に載置部間搬送機構TPが設けられている。本実施例では、載置部間搬送機構TPは、現像用主搬送機構T5を挟んで現像処理ユニットDEVが設けられている側とは反対側に設置されている。載置部間搬送機構TPは、塗布ブロックB1と現像ブロックB2との間に配置される載置部P2−P6、P11の間で基板Wを搬送する。さらに、載置部間搬送機構TPはIF部5にも対向可能に構成されている。言い換えれば、載置部間搬送機構TPの搬送領域APは、IF部5と対向する範囲まで及んでいる。そして、後述する載置部P7、P10を介してIF部5に対して基板Wを搬送する。
【0080】
現像ブロックB2は、基板Wに熱処理を行う複数の熱処理ユニットPHP2を備えている。各熱処理ユニットPHP2はIF部5に面する位置に配置されている。本実施例では、現像用主搬送機構T5を挟んで現像処理ユニットDEVが設けられている側とは反対側であって、IF部5側の一画に上下方向に並べて配置されている。各熱処理ユニットPHP2の上側には基板Wを載置する載置部P7、P10が積層されている。
【0081】
現像用主搬送機構T5を具体的に説明する。現像用主搬送機構T5は、固定台61と、上下方向に昇降可能に固定台61に保持される昇降軸62と、昇降軸62に旋回可能に保持される回転台63と、回転台63に進退可能に保持される二つの保持アーム65a、65bとを備えている。現像用主搬送機構T5は、基板Wを現像処理ユニットDEVと熱処理ユニットPHP2と載置部P2−P7、P11と載置部P7、P10に対して基板Wを搬送する。
【0082】
載置部間搬送機構TPは単一の保持アーム66を備えている。その他の構成は、現像用主搬送機構T5と同様の構成である。載置部間搬送機構TPは、基板Wを載置部P2−P7、P11と載置部P7、P10に対して基板Wを搬送する。
【0083】
現像処理ユニットDEVについて説明する。図1を参照する。各現像処理ユニットDEVは基板Wを回転可能に保持する回転保持部71と、基板Wの周囲に設けられるカップ73とを備えている。1段に並設される2つの現像処理ユニットDEVは仕切り壁等で間仕切りされることなく設けられている。さらに、並設される各現像処理ユニットDEVの側方には、2つの現像処理ユニットDEVに対して、現像液を供給する単一の供給部75が設けられている。供給部75は鉛直軸周りに旋回可能に構成され、各現像処理ユニットDEVで処理する基板Wに対して現像液を供給する。
【0084】
上述した現像処理ユニットDEVが設置されるスペースの端部には、縦方向に貫く竪穴部PSが形成されている。この竪穴部PSには、現像液を通じる配管や電気配線等(いずれも図示省略)が設置されている。また、竪穴部PSには、各現像処理ユニットDEVや各搬送領域A5、APを清浄な雰囲気に保つための給気用および排気用の配管類も設置されている。
【0085】
現像ブロックB2に設けられる熱処理ユニットPHP2について説明する。熱処理ユニットPHP2は、IF部5に面する側部に形成される基板Wの搬送口を有している。そして、熱処理ユニットPHP2に対しては、後述するIF用搬送機構TIFが上記搬送口を通じて基板Wを搬送する。このような現像ブロックB2の熱処理ユニットPHP2では、露光機EXPで露光された基板Wに露光後加熱(PEB)処理を行う。
【0086】
[IF部5]
IF部5は基板Wを搬送するIF用搬送機構TIFを備えている。IF用搬送機構TIFは、相互に基板Wを受け渡し可能な第1搬送機構TIFAと第2搬送機構TIFBで構成される。第1搬送機構TIFAは、載置部P7、P10を介して現像ブロックB2に対して基板Wを搬送するとともに、現像ブロックB2の熱処理ユニットPHP2に対して基板Wを搬送する。第2搬送機構TIFBは、露光機EXPに対して基板Wを搬送する。
【0087】
第1搬送機構TIFAと第2搬送機構TIFBとは、ID部1とIF部5とを結ぶ方向と略直交した横方向に並んで設けられている。第1搬送機構TIFAは現像ブロックB2の熱処理ユニットPHP2が位置する側に配置されている。第2搬送機構TIFBは現像ブロックB2の現像処理ユニットDEVが位置する側に配置されている。また、第1、第2搬送機構TIFA、TIFBの間には基板Wを載置する載置部P8、P9と、基板Wを一時的に収容するバッファBFが多段に積層されている。第1、第2搬送機構TIFA、TIFBは、載置部P8、P9を介して基板Wを受け渡す。バッファBFには、専ら第1搬送機構TIFAのみがアクセスする。
【0088】
第1搬送機構TIFAは、固定的に設けられる基台83と、基台83に対して鉛直上方に伸縮する昇降軸85と、この昇降軸85に対して旋回可能に取り付けられる回転台86と、この回転台86に対して進退して基板Wを保持する保持アーム87とを備えている。第2搬送機構TIFBも基台83と昇降軸85と保持アーム87とを備えている。
【0089】
次に本装置10の制御系につい説明する。図10は、実施例に係る基板処理装置の制御ブロック図である。本装置10は制御部90を備えている。制御部90は、図示するように、各搬送機構TID、T1−T5、TP、TIFA、TIFB、各処理ユニットRESIST、BARC、TARC、DEV、PHP1、PHP2を制御する。なお、熱処理ユニットPHP1については、各塗布用主搬送機構T1−T3、検査用主搬送機構T4ごとに、それらに対応する熱処理ユニットPHP1を制御する。
【0090】
制御部90は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)や、予め設定されている処理レシピ(処理プログラム)など各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。
【0091】
次に、実施例に係る基板処理装置の動作について説明する。図11は基板Wに一連の処理を行う際のフローチャートであり、基板Wが順次搬送される処理ユニットまたは載置部などを示すものである。図12は、各搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図であり、搬送機構がアクセスする処理ユニット、載置部またはカセット等の順序を明示するものである。以下では、搬送機構ごとに分けて説明する。なお、以下の各動作は、制御部90による制御に基づいて行われる。
【0092】
[ID用搬送機構TID
ID用搬送機構TIDは一のカセットCに対向する位置に移動し、カセットCに収容される一枚の未処理の基板Wを保持アーム25に保持してカセットCから搬出する(図10におけるステップS1に対応する。以下、ステップの記号のみ付記する。)。ID用搬送機構TIDは保持アーム25を旋回し昇降軸23を昇降して載置部P1に対向する位置に移動し、保持している基板Wを載置部P1に載置する(ステップS2)。続いて、載置部P12に移動する。通常、載置部P12には塗布ブロックB1から払い出された基板Wが載置されている。ID用搬送機構TIDは載置部P12に載置される基板Wを受け取って(ステップS20)、カセットCに収納する(ステップS21)。なお、載置部P12に基板Wがない場合はステップS20、ステップS21は省略される。ID用搬送機構TIDは上述した動作を繰り返し行う。
【0093】
このようなID用搬送機構TIDの動作により、ID部1は、カセットCから塗布ブロックB1へ基板Wを搬送するとともに、塗布ブロックB1からカセットCへ基板Wを搬送する。
【0094】
[塗布用主搬送機構T1]
塗布用主搬送機構T1は載置部P1に対向する位置に移動し、保持アーム57で載置部P1に載置されている基板Wを保持する(ステップS2)。続いて、塗布用主搬送機構T1は、一の下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCに対向する位置に移動する。下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCには既に下部反射防止膜が形成された基板Wがある。塗布用主搬送機構T1は、基板Wを保持していない方の保持アーム57で下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARC内にある基板Wを搬出するとともに、載置部P1から受け取った基板Wを下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCに搬入する(ステップS3)。なお、以下の説明においても、その他の各種処理ユニットに搬送機構Tがアクセスする際には、既に所定の処理を終えた基板Wが当該処理ユニットにあるものとする。
【0095】
反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは新たに搬入された基板Wに対して所定の処理を開始する(ステップS3)。
【0096】
具体的には、下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCに搬入された基板Wは、回転保持部32に水平姿勢で載置される。回転保持部32は基板Wを保持して回転する。多関節アーム部39は屈伸して略水平面内で作動し、昇降軸38は基台37に対して昇降する。この動作によって把持部41を所定のノズル35がノズルホルダに保持されている位置まで移動させると、把持部41は当該ノズル35を保持する。把持部41がノズル35を保持すると、再び、昇降軸38および多関節アーム39が作動して、保持したノズル35を、基板Wの略中心の上方まで移動させる。ノズル35は下部反射防止膜用の処理液を基板Wに吐出する。基板Wの表面に供給さえた処理液は、基板Wの全面に広がる。基板Wの周縁部から捨てられる処理液は、カップ33によって回収される。このようにして、基板Wに下部反射防止膜用の処理液が塗布され、基板Wに下部反射防止膜が形成される。
【0097】
所定の処理のあと、ノズル移動機構36はノズル35を基板Wの上方から外れた位置に移動させる。そして、保持しているノズル35をノズルホルダまで移動させると、把持部31はノズル35を離脱し、ノズル35をノズルホルダに保持させる。
【0098】
塗布用主搬送機構T1は下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCから搬出した基板Wを載置部P2に載置する(ステップS4)。
【0099】
その後、塗布用主搬送機構T1は再び載置部P1にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。そして、各下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCに基板Wを搬送する。これにより、各下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは、それぞれ並行して基板Wに処理を行う。
【0100】
なお、上述した動作説明や図11、図12では、便宜上、基板Wを熱処理ユニットPHP1に対して搬送する動作および熱処理ユニットPHP1で基板Wを処理する動作を省略している。すなわち、実際は、下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCで基板Wに処理を行う前および/または後に、熱処理ユニットPHP1で基板Wに熱処理が行われる。以下の説明においても、熱処理ユニットPHP1に関連する動作を省略するものとする。
【0101】
[塗布用主搬送機構T2]
塗布用主搬送機構T2は載置部P3に対向する位置に移動する。載置部P3には、載置部P2に払いだされた基板Wが後述する載置部間搬送機構TPによって搬送、載置されている。塗布用主搬送機構T2は載置部P3に載置されている基板Wを受け取る(ステップS5)。塗布用主搬送機構T2は受け取った基板Wを一のレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTに搬入するとともに、この処理ユニットRESISTから処理済の基板Wを搬出する(ステップS6)。
【0102】
レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTは新たに搬入された基板Wに対して処理を開始する(ステップS6)。具体的な動作は、塗布する処理液がレジスト膜材料であることを除けば、下部反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの動作とほぼ同様である。これにより、基板Wに形成された下部反射防止膜の上部にレジスト膜が形成される。
【0103】
塗布用主搬送機構T2はレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTから搬出した基板Wを載置部P4に載置する(ステップS7)。
【0104】
その後、塗布用主搬送機構T2は再び載置部P3にアクセスして上述した動作を繰り返し行い、各レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTに基板Wを搬送する。これにより、各レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTは、それぞれ並行して基板Wに処理を行う。
【0105】
[塗布用主搬送機構T3]
塗布用主搬送機構T3による基板Wの搬送は、上述した塗布用主搬送機構T1、2と略同様である。すなわち、載置部P5から各上部反射防止膜用塗布処理ユニットTARCに基板Wを搬送するとともに(ステップS8、S9)、各上部反射防止膜用塗布処理ユニットTARCから処理済の基板Wを載置部P6へ搬送する(ステップS9、S10)。このような動作を、塗布用主搬送機構T3は繰り返す。
【0106】
上部反射防止膜用塗布処理ユニットTARCでは、基板Wに上部反射防止膜用の処理液を塗布する(ステップS9)。これにより、基板W上のレジスト膜の上部に上部反射防止膜が形成される。
【0107】
[検査用主搬送機構T4]
検査用主搬送機構T4は載置部P11に対向する位置に移動する。載置部P11には、現像ブロックB2から払い出された基板Wが現像用主搬送機構T5によって載置されている。検査用主搬送機構T4は載置部P11に載置されている基板Wを受け取る(ステップS18)。検査用主搬送機構T4は受け取った基板Wを検査ユニットMIに搬入するとともに、この検査ユニットMIから処理済の基板Wを搬出する(S19)。
【0108】
検査ユニットMIは、新たに搬入された基板Wに形成されたパターンの線幅を計測・検査する(ステップS19)。検査用主搬送機構T4は検査ユニットMIから搬出した基板Wを載置部P12に載置する(ステップS20)。
【0109】
その後、検査用主搬送機構T4は再び載置部P11にアクセスして上述した動作を繰り返し行い、各検査ユニットMIに基板Wを搬送する。これにより、各検査ユニットMIは、それぞれ並行して基板Wに処理を行う。
【0110】
なお、上述した検査用主搬送機構T4の動作説明においても、便宜上、熱処理ユニットPHP1を省略している。この検査用主搬送機構T4に対応する熱処理ユニットPHP1における熱処理は、検査ユニットMIにおける検査に関連して行われるほか、現像処理ユニットDEVにおける現像処理に関連して行われる。
【0111】
[載置部間搬送機構TP]
載置部間搬送機構TPは、載置部P2に対向する位置に移動する。載置部P2には、塗布用主搬送機構T1から払い出された基板Wが載置されている。載置部間搬送機構TPは載置部P2に載置されている基板Wを受け取り(ステップS4)、受け取った基板Wを載置部P3に載置する(ステップS5)。
【0112】
続いて、載置部間搬送機構TPは、載置部P4に載置されている基板Wを受け取り(ステップS7)、受け取った基板Wを載置部P5に載置する(ステップS8)。なお、載置部P4には、塗布用主搬送機構T2によって払い出された基板Wが載置される。
【0113】
さらに、載置部間搬送機構TPは、載置部P6に載置されている基板Wを受け取る(ステップS7)。載置部間搬送機構TPは旋回してIF部5に対向する位置に移動する。そして、受け取った基板Wを載置部P7に載置する(ステップS8)。
【0114】
その後、載置部間搬送機構TPは再び載置部P2にアクセスして上述した動作を繰り返し行い、載置部P2−P3間および載置部P4−P5間で、基板Wを昇降移動させる。また、塗布ブロックB1から載置部P6に払い出された基板Wを、載置部P7を介してIF部5へ搬送する。基板Wが塗布ブロックB1からIF部5へ搬送される際、基板Wは現像ブロックB2を経由しない。
【0115】
[現像用主搬送機構T5]
現像用主搬送機構T5は載置部P10に対向する位置に移動する。載置部P10には、第1搬送機構TIFAによって払い出された基板Wが載置されている。現像用主搬送機構T5は載置部P10に載置されている基板Wを保持する(ステップS16)。続いて、現像用主搬送機構T5は、一の現像処理ユニットDEVに対向する位置に移動する。この現像処理ユニットDEVには既に現像処理が行われた基板Wがある。現像用主搬送機構T5は、現像処理ユニットDEVから処理済みの基板Wを搬出するとともに、載置部P10から受け取った基板Wを現像処理ユニットDEVに搬入する(ステップS17)。
【0116】
現像処理ユニットDEVは新たに搬入された基板Wに対して処理を開始する(ステップS17)。具体的には、現像処理ユニットDEVに搬入された基板Wは、回転保持部71に水平姿勢で載置される。回転保持部71は基板Wを回転させる。供給部75は基板Wの略中心の上方まで旋回移動し、現像液を基板Wに供給する。これにより、現像処理ユニットDEVは基板Wを現像する。
【0117】
現像用主搬送機構T5は、現像処理ユニットDEVから搬出した基板Wを載置部P11に載置する(ステップS18)。
【0118】
その後、現像用主搬送機構T5は再び載置部P10にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。そして、各現像処理ユニットDEVに基板Wを搬送する。これにより、現像処理ユニットDEVはそれぞれ並行して基板Wを現像する。
【0119】
[IF用搬送機構TIF〜第1搬送機構TIFA
第1搬送機構TIFAは載置部P7にアクセスし、載置部P7に載置される基板Wを受け取る(ステップS11)。第1搬送機構TIFAは載置部P8に対向する位置まで移動し、受け取った基板Wを載置部P8に載置する(ステップS12)。
【0120】
次に、第1搬送機構TIFAは載置部P9から基板Wを受け取り(ステップS14)、熱処理ユニットPHP2に対向する位置に移動する。そして、第1搬送機構TIFAは熱処理ユニットPHP2からすでに露光後加熱(PEB)処理が済んだ基板Wを取り出し、載置部P9から受け取った基板Wを熱処理ユニットPHP2に搬入する。熱処理ユニットPHP2では新たに搬入された基板Wを熱処理する(ステップS15)。これにより、基板Wに露光後加熱(PEB)処理が行われる。第1搬送機構TIFAは熱処理ユニットPHP2から取り出した基板Wを載置部10に搬送する(ステップS16)。
【0121】
その後、第1搬送機構TIFAは再び載置部P7にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。
【0122】
[IF用搬送機構TIF〜第2搬送機構TIFB
第2搬送機構TIFBは載置部P8から基板Wを取り出して、露光機EXPに搬送する。そして、露光機EXPから払い出される露光済みの基板Wを受け取ると、載置部P9に搬送する。
【0123】
その後、第2搬送機構TIFBは再び載置部P7にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。
【0124】
このように、実施例に係る基板処理装置によれば、隣接する塗布処理ユニット31同士はそれぞれ、平面視で前記搬送経路Rに対して斜め方向に並べられている。このため、隣接する塗布処理ユニット31同士の間隔に比べて、この間隔の、搬送経路Rの方向に対する距離を短くすることができる。なお、「間隔」は、隣接する塗布処理ユニット31同士の間にあくが離間している距離(図6で明示する間隔d1、d2に相当)としてもよいし、隣接する塗布処理ユニット31の中心点O間の距離(図6で明示する中心点Oa、Ob間の距離、中心点Ob、Oc間の距離に相当)としてもよい。
【0125】
よって、各塗布処理ユニット31が搬送経路Rに平行に並べられている場合に比べて、水平方向に配列される塗布処理ユニット31の、搬送経路R方向の長さ(総長)を短縮することができる。このため、塗布用主搬送機構Tの搬送経路Rの長さ(点Qa−点Qbの間の距離)を短くすることができる。また、塗布処理ユニット31の設置スペースについてもコンパクトにすることができる。これらの結果、塗布用主搬送機構T1および塗布処理ユニット31の設置面積を低減することができる。
【0126】
また、各塗布処理ユニット31は、搬送経路Rを含む垂直面上への正射影が互いに重複していないので、塗布用主搬送機構Tが塗布処理ユニット31に対して直接対向することができる。このため、塗布用主搬送機構Tが各塗布処理ユニット31に基板Wを搬送する際、他の塗布処理ユニット31で保持される基板Wの上方を通過することを避けることができる。これにより、塗布用主搬送機構Tの動作が、塗布処理ユニット31や供給部34に与える影響を抑制できる。この結果、各塗布処理ユニット31における基板Wの処理品質を好適に管理することができる。さらに、塗布処理ユニット31を互いに近接させているので、より設置面積を低減することができる。
【0127】
また、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に設けられ、基板Wに処理液を供給する供給部34を備えているため、供給部34が塗布用主搬送機構Tと干渉することを抑制することができる。
【0128】
また、平面視で塗布用主搬送機構Tが設けられている側に凸状に湾曲した第1仮想曲線L1上に塗布処理ユニット31を配置しているため、供給部34から各塗布処理ユニット31までの距離のばらつきを抑制することができる。このため、供給部34が単一であっても、複数の塗布処理ユニット31に対してそれぞれ処理液を好適に供給することができる。
【0129】
また、第1仮想曲線L1は、平面視で仮想直線Lm上を中心とする略円弧である。このため、仮想直線Lmに対して線対称に塗布処理ユニット31を配置することができ、スペースの利用効率を高めることができる。また、供給部34が各塗布処理ユニット31にそれぞれ容易にアクセスすることができ、
【0130】
また、ノズル35とノズル移動機構36とを別体で設けているため、単一のノズル移動機構36によって複数のノズル35を選択的に移動させることができる。これにより、各ノズル35にそれぞれ固定的に連結されたノズル移動機構を備える場合に比べて、供給部34の構成を簡略化することができる。
【0131】
また、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側にノズル35を配置するとともに、ノズル35の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側にノズル移動機構36を配置することで、ノズル移動機構36がノズル35を保持する際、および、保持したノズル35を離脱する際に、ノズル移動機構36が塗布用主搬送機構Tと干渉する恐れがなく、ノズル移動機構36の旋回量(角度)も小さく抑えることができる。
【0132】
また、ノズル35は、平面視で塗布用主搬送機構Tが設けられている側に凸状に湾曲した第2仮想曲線L2上に配置されている。このため、ノズル移動機構36から各ノズル35までの距離のばらつきを効果的に抑制できる。よって、複数のノズル35のそれぞれにノズル移動機構36が容易にアクセスすることができる。
【0133】
また、第2仮想曲線L2は、平面視で仮想直線Lm上の点を中心とする略円弧であるため、仮想直線Lmに対して略線対称にノズル35を配置することができる。よって、さらにスペースの利用効率を高めることができる。
【0134】
また、ノズル移動機構36の基台37を平面視で仮想直線Lm上に配置して、多関節アーム部39を仮想直線Lm上の点を中心として旋回可能に構成しているので、ノズル移動機構36は仮想直線Lmの左右にノズル35を移動させることができる。これにより、ノズル35の移動可能な範囲を大きくとることができる。
【0135】
また、ノズル移動機構36は、略水平面内で旋回可能であり、かつ、旋回半径方向に進退可能であるため、水平面内の任意の位置にノズル35を移動させることができる。
【0136】
また、ノズル移動機構36は、基台37と昇降軸38と多関節アーム部39と把持部41とを備えて構成されているので、ノズル移動機構36は好適に略水平面内で旋回し、かつ、旋回半径方向に進退することができる。
【0137】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0138】
(1)上述した実施例では、各塗布処理ユニット31を、平面視で塗布用主搬送機構T1が設けられている側に凸状に湾曲した第1仮想曲線L1上に配置されていたが、これに限られない。すなわち、隣接する塗布処理ユニット31同士がそれぞれ、平面視で搬送経路Rに対して斜め方向に並ぶように配置されている限り、任意の配置を選択することができる。
【0139】
図13を参照する。図13は、変形例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。図示するように、塗布処理ユニット31を千鳥状に配置してもよい。なお、隣接する塗布処理ユニット31の中心点O間を結ぶ第3仮想線L3は「ジグザグ状」を呈する。このような配置によっても、搬送経路Rの方向の長さを短縮することができる。また、塗布処理ユニット31の台数が多くなった場合であっても、搬送経路Rと直交する方向の長さが大きくなることがない。
【0140】
あるいは、各塗布処理ユニット31を平面視で主搬送機構が設けられている側に凹状に湾曲した仮想曲線上に配置してもよい。
【0141】
(2)上述した実施例では、搬送経路Rを含む垂直面上への各塗布処理ユニット31の正射影が互いに重複しないことを限度として、互いに塗布処理ユニット31を近接させることが好ましいと説明したが、これに限られない。すなわち、塗布用主搬送機構Tの動作が各塗布処理ユニット31で保持される基板W自体に影響を与えないようであれば、正射影が若干重複するように適宜に変更しても同等の効果を奏する。
【0142】
(3)上述した実施例では、搬送経路Rと直交する略水平方向の一方側に塗布処理ユニット31を設けていたが、これに限られない。すなわち、搬送経路Rの両側方に塗布処理ユニット31を配置するように変更してもよい。
【0143】
(4)上述した実施例では、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に供給部34を配置していたが、これに限られない。供給部34は任意の位置に配置することができる。すなわち、塗布処理ユニット31の周囲、四側方の任意の位置に供給部34を配置するように変更してもよい。
【0144】
(5)上述した実施例では、塗布処理ユニット31の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側に各ノズル35を配置され、ノズル35の塗布用主搬送機構Tが設けられている側とは反対側にノズル移動機構36を配置していたが、これに限られない。これら両者の位置関係も適宜に設計選択することができる。
【0145】
(6)上述した実施例では、3台の塗布処理ユニット31で保持される各基板Wに単一の供給部34が処理液を供給していたが、これに限られない。塗布処理ユニット31ごとに供給部34を設けて、一の供給部34が一の塗布処理ユニット31に対して処理液を供給するように変更してもよい。
【0146】
(7)上述した実施例では、ノズル移動機構36は多関節アーム部39を備えていたが、これに限られない。基板Wの上方と基板Wの上方から外れた位置にノズル35を移動させることができれば、ノズル移動機構36を構成する機構は適宜に選択変更することができる。
【0147】
(8)上述した実施例では、平面視で搬送経路Rに対して斜め方向に並ぶように塗布処理ユニット31を配置していたが、これに限られない。例えば、水平方向に並ぶ現像処理ユニットDEVを、現像用主搬送機構T5の搬送経路に対して斜め方向に並ぶように配置するように構成してもよい。
【0148】
(9)上述した実施例および各変形例で説明した基板処理装置の各構成を適宜に組み合わせるように変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。
【図2】基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図である。
【図3】基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図である。
【図4】図1におけるa−a矢視の各垂直断面図である。
【図5】図1におけるb−b矢視の各垂直断面図である。
【図6】塗布ブロックの要部の平面詳細図である。
【図7】図6におけるa−a矢視の垂直断面図である。
【図8】図6におけるb−b矢視の垂直断面図である。
【図9】塗布用主搬送機構の斜視図である。
【図10】実施例に係る基板処理装置の制御ブロック図である。
【図11】基板に行う一連の処理をフローチャートである。
【図12】各搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図である。
【図13】変形例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0150】
1 …インデクサ部(ID部)
3 …処理部
5 …インターフェイス部(IF部)
27 …遮断板
31 …塗布処理ユニット
34 …供給部
35 …ノズル
36 …ノズル移動機構
37 …基台
38 …昇降軸
39 …多関節アーム部
39a …第1リンク部
39b …第2リンク部
41 …把持部
90 …制御部
B1 …塗布ブロック
B2 …現像ブロック
BARC …下部反射防止膜用塗布処理ユニット
RESIST …レジスト膜用塗布処理ユニット
TARC …上部反射防止膜用塗布処理ユニット
DEV …現像処理ユニット
PHP1、PHP2 …熱処理ユニット
MI …検査ユニット
ID…ID用搬送機構
T1、T2、T3 …塗布用主搬送機構
T4 …検査用主搬送機構
T5 …現像用主搬送機構
TP …載置部間搬送機構
IF …IF用搬送機構
P …載置部
A …搬送領域
R …搬送経路
L1 …第1仮想曲線
L2 …第2仮想曲線
L3 …第3仮想線
EXP …露光機
C …カセット
W …基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に処理を行う基板処理装置において、
基板を搬送する主搬送機構と、
主搬送機構の搬送経路と直交する略水平方向の一方側に設けられ、基板を保持する複数の処理ユニットと、
を備え、
隣接する処理ユニット同士はそれぞれ、平面視で前記搬送経路に対して斜め方向に並ぶように配置され、
主搬送機構は、前記搬送経路に沿って基板を搬送するとともに、処理ユニットに対して基板を搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
各処理ユニットは、前記搬送経路を含む垂直面上への正射影が互いに重複しないことを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
処理ユニットは千鳥状に配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
処理ユニットは、平面視で主搬送機構が設けられている側に凸状に湾曲した第1仮想曲線上に配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板処理装置において、
処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側に設けられ、基板に処理液を供給する供給部を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理装置において、
供給部は、
処理ユニットの主搬送機構が設けられている側とは反対側に配置され、処理液を吐出する複数のノズルと、
ノズルの主搬送機構が設けられている側とは反対側に設けられ、一のノズルを選択的に保持して基板の上方に移動させるノズル移動機構と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の基板処理装置において、
ノズル移動機構は、略水平面内で旋回可能であり、かつ、旋回半径方向に進退可能であることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−231625(P2009−231625A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76609(P2008−76609)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】