説明

基板固定用治具及び基板固定方法

【課題】 基板の端子部に半田又は糊が付着することを防止し、基板の曲がり又は破損を防止する基板固定用治具及び基板固定方法を提供する。
【解決手段】 固定板3に複数の磁石31、31、…を嵌着し、固定板3の位置決め穴33、33、…に基板2の位置決め穴23、23を合わせて、複数の基板2、2、…を載置する。基板2の端子部21、21、21及び縁部22、22、…を覆い、回路部品の実装範囲を露出する正方形状の開口部11、11、…を設けた被覆板1を、被覆板1の位置決め穴13、13、…に基板2の位置決め穴23、23、…を合わせて基板2、2、…を覆う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路部品を実装する基板を固定する基板固定用治具及び基板固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報端末装置又は携帯電話機などの小型化の要求に応じて、これらの機器に内蔵される実装基板には、限られた収容スペースを有効に活用するために、フレキシブル基板を用いて回路部品を実装したものが増加している。
【0003】
フレキシブル基板への回路部品の実装は、フレキシブル基板を固定した固定板を搭載した固定用台を、フレキシブル基板に半田をマスク印刷する半田印刷工程、回路部品をフレキシブル基板に実装する表面実装工程、及びフレキシブル基板に回路部品を半田付けするリフロー工程へ順次搬送することにより行われる。
【0004】
半田印刷工程においては、耐熱性のテープにより固定板に固定されたフレキシブル基板に、半田印刷用の穴が形成されたマスク版を当接し、マスク版の上にクリーム半田を置き、スキージでマスク版を押圧しながらクリーム半田をマスク版の穴に流し込み、フレキシブル基板上に半田印刷を行う。この場合、マスク版の穴に残留した半田が、数ミクロン〜数十ミクロンの粒子状となって、フレキシブル基板の端子部に付着し、実装基板の歩留まり悪化の原因となっていた。また、リフロー工程においてもリフロー炉内雰囲気中の半田粒子が端子部に付着し実装基板の歩留まり悪化の原因ともなっていた。
【0005】
このため、フレキシブル基板の端子部を耐熱性のテープで覆って、半田の粒子が端子部に付着することを防止している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平3−262194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法にあっては、リフロー工程が終了して、フレキシブル基板に貼られた耐熱性テープを剥がす際に、耐熱性テープの表面に塗布された糊の粘着力により、フレキシブル基板の縁部に設けられた端子部が持ち上げられ、前記縁部の幅が小さい場合には、端子部を曲げてしまうという問題が生じる場合があった。また、機器への実装上の制限により、フレキシブル基板が細長い形状であるときは、耐熱性テープの表面に塗布された糊の粘着力により細長い形状のフレキシブル基板が持ち上げられ、破損するという問題もあった。また、耐熱性テープに塗布された糊に含まれる塩素イオン、シロキサンが端子部に残留して、腐食の原因となる場合もあった。さらに、固定板に基板を固定する場合、耐熱性のテープを基板の複数箇所に貼り付ける作業が必要であった。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、固定板に固定した基板の端子部を覆う被覆板を備えることにより、基板の端子部に半田又は糊が付着することを防止するとともに、基板の破損又は端子部の曲がりなどの問題を防止することができる基板固定用治具及び基板固定方法を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明の他の目的は、複数の基板を固定する固定板を備えることにより、回路部品の実装工程の効率を従来に比較して向上することができる基板固定用治具及び基板固定方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、回路部品を挿通する開口部を有する被覆板を備えることにより、固定板に固定した基板を被覆板で覆ったまま、回路部品を実装することができる基板固定用治具及び基板固定方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、基板の端子部を設けていない縁部を覆う被覆板を備えることにより、該被覆板により基板を固定することができる基板固定用治具及び基板固定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1発明に係る基板固定用治具は、端子部を有し、回路部品を実装する基板を固定する固定板を備える基板固定用治具において、前記固定板は、複数の貫通孔と該貫通孔に嵌着された板状の磁石とを有し、磁力により磁化し、前記端子部を覆う被覆板を備えることを特徴とする。
【0012】
第2発明に係る基板固定用治具は、第1発明において、前記固定板は、複数の基板を搭載するように構成してあることを特徴とする。
【0013】
第3発明に係る基板固定用治具は、第1発明又は第2発明において、前記被覆板は、前記回路部品を挿通する開口部を設けてあることを特徴する。
【0014】
第4発明に係る基板固定用治具は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記被覆板は、前記基板の前記端子部を設けていない縁部をさらに覆うように構成してあることを特徴とする。
【0015】
第5発明に係る基板固定方法は、端子部を有し、回路部品を実装する基板を固定する基板固定方法において、前記固定板は、複数の貫通孔と該貫通孔に嵌着された板状の磁石とを有し、前記固定板に前記基板を固定し、磁力により磁化し、前記端子部を覆う被覆板を、前記磁石の磁力により前記基板を挟んで前記固定板に対向して固定することを特徴とする。
【0016】
第6発明に係る基板固定方法は、第5発明において、前記固定板に複数の基板を搭載することを特徴とする。
【0017】
第7発明に係る基板固定方法は、第5発明又は第6発明において、前記回路部品を挿通する開口部を設けた被覆板の開口部を、前記基板の回路部品が実装される範囲に配置して、前記被覆板を固定することを特徴とする。
【0018】
第8発明に係る基板固定方法は、第5発明乃至第7発明のいずれかにおいて、前記基板の前記端子部を設けていない縁部をさらに覆うように前記被覆板を固定することを特徴とする。
【0019】
第1発明及び第5発明にあっては、複数の貫通孔に板状の磁石が嵌着された固定板に基板を固定し、該基板の端子部を覆う被覆板を前記磁石の磁力により、前記基板を挟んで前記固定板に対向して当接し、前記基板を固定する。これにより、半田の粒子は前記固定板と被覆板との間を通過することができない。また、前記被覆板には、糊が塗布されていないため、前記被覆板を前記基板から離す際に該基板の端子部を持ち上げることがない。
【0020】
第2発明及び第6発明にあっては、固定板に複数の基板を搭載することにより、複数の基板に回路部品の実装を同時に行う。
【0021】
第3発明及び第7発明にあっては、被覆板には、基板上の回路部品を挿通する開口部が設けてあることにより、固定板に固定した基板を挟んで被覆板を前記固定板に当接したまま、回路部品を前記基板に実装する。
【0022】
第4発明及び第8発明にあっては、被覆板は、基板の端子部を設けていない縁部をさらに覆うことにより、前記基板を前記縁部において前記固定板に固定する。
【発明の効果】
【0023】
第1発明及び第5発明にあっては、基板の端子部に半田又は糊が付着することを防止でき、また、基板の破損又は端子部の曲がりなどの問題を防止できる。
【0024】
第2発明及び第6発明にあっては、複数の基板を搭載する固定板を備えることにより、複数の基板に対して略同時に回路部品を実装して実装工程の効率を従来に比較して向上することができる。
【0025】
第3発明及び第7発明にあっては、固定板に搭載した基板を被覆板で固定したまま、回路部品を実装することができ、表面実装工程、及びリフロー工程において、被覆板を外す必要がなく、効率良く回路部品を実装することができる。また、基板上に搭載される回路部品の位置が異なった基板に対して、夫々の基板上の回路部品を挿通する開口部を設けることにより、共通の被覆板を用いることができ作業効率が向上する。
【0026】
第4発明及び第8発明にあっては、固定板上に固定された基板を固定するための耐熱性テープが不要となり、耐熱性テープの貼り付け作業の手間が省け、従来に比較して作業性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は本発明に係る基板固定用治具の縦断面図である。図において4は固定用台である。固定用台4は、平面形状が長方形の水平な載置面41を有し、載置面41の四隅には固定ピン42、42、…を立設してある。固定板3は平面形状が載置面41の寸法より小さい長方形をなし、四隅に固定ピン42、42、…を挿通する固定穴32、32、…を設けてあり、固定板3は、固定ピン42、42、…を固定穴32、32、…に挿通して載置面41に載置される。固定用台4に載置された固定板3の上面には、複数の基板2、2、…を載置してあり、さらに複数の基板2、2、…を覆って被覆板1を取着してある。
【0028】
図2は被覆板1、基板2、及び固定板3の平面形状を示す説明図である。固定板3は金属製で適長の寸法を有する長方形状であり、固定板3には適径の複数の穴を形成してある。該穴には板状であって該穴径と同径の磁石31、31、…を嵌着してある。固定板3には、基板2、2、…及び被覆板1を載置する場合に基板2、2、…及び被覆板1の位置を合わせるための複数の位置決め穴33、33、…を設けてある。
【0029】
基板2は、ポリエステルフィルム又はポリイミドフィルムなどの絶縁フィルムであり、平面形状が略長方形をなす。基板2の各辺には縁部22、22、…を設けてあり、縁部22の一部には基板2の縁に沿って適長の端子部21、21、21を設けてある。基板2の上面には、回路部品を実装するための半田用のランド部を回路パターンとともに形成してある。基板2の隣接する辺夫々の縁部22、22には、固定板3に設けられた位置決め穴33、33に対応する位置決め穴23、23を設けている。位置決め穴23、23を位置決め穴33、33に合わせることにより、4枚の基板2、2、…が固定板3上に適幅の間隔を隔てて並置される。
【0030】
被覆板1は磁力により磁化するステンレス鋼製であって、平面形状が固定板3の寸法より小さい長方形状であり、適厚の寸法を有する。被覆板1には長手方向に基板2の寸法より小さい長方形状の開口部11を4個並設してある。開口部11の長辺方向及び短辺方向夫々の寸法は、基板2の長辺方向及び短辺方向の寸法より小さい。被覆板1の開口部11の隣接する縁近傍には、基板2に設けられた位置決め穴23、23に対応する位置決め穴13、13を設けている。位置決め穴13、13を位置決め穴23、23に合わせることにより、基板2の寸法より小さい寸法を有する開口部11は、回路部品を実装する範囲を露出させるとともに、基板2の縁部22、22、…及び端子部21、21、21を覆って配置される。
【0031】
図3は固定板3に基板2及び被覆板1を固定した場合の平面形状を示す説明図である。所定の位置に位置合わせピンを立設した位置合わせ治具の前記ピンを、固定板3の位置決め穴33、33、…に挿通した後に、基板2夫々の位置決め穴23、23に挿通して、4枚の基板2、2、2、2を固定板3上に載置する。さらに、前記ピンを、被覆板1の位置決め穴13、13に挿通して被覆板1で基板2、2、2、2を覆う。固定板3に嵌着した磁石31、31、…の磁力により被覆板1が固定板3に密着して固定される。
【0032】
これにより、基板2の端子部21、21、21及び縁部22、22、…は被覆板1と固定板3とに挟まれ、基板2は固定されるとともに、端子部21、21、21は被覆板1により覆われる。また、基板2の回路部品が実装される範囲は、開口部11を介して露出している。また、磁石31、31、…は、被覆板1の外周近傍に沿って配置されるとともに、基板2の外周近傍に沿って配置される。
【0033】
次に基板2に回路部品を実装する工程について説明する。図4は回路部品を基板2に実装する実装工程の例を示す模式図である。クリーム半田印刷機50は、固定用台4を垂直方向及び水平方向に移動させるステージ51、基板2のパターン上で半田印刷を行なう箇所の位置に合わせて、予め半田用の開口部が形成されているマスク版52、マスク版52の上面に備えられたクリーム半田53、及びクリーム半田53をマスク版52に沿って開口部に注入するスキージ54を備えている。
【0034】
固定用台4をクリーム半田印刷機50に搬送すると、ステージ51を移動させてマスク版52の開口部と基板2のランド部との位置合わせを行う。マスク版52を被覆板1を介して基板2上に押圧し、スキージ54を水平方向に移動させることにより、マスク版52上のクリーム半田53を基板2に印刷する。
【0035】
表面実装機60は、固定用台4を水平方向に移動させるステージ61、及び回路部品を基板2上に配置する部品搭載ヘッド62を備えている。
【0036】
固定用台4を表面実装機60に搬送すると、部品搭載ヘッド62は、基板2上の所定の位置に、所定の回路部品を搭載する。
【0037】
リフロー炉70は、炉内に所定の温度の温風を供給する温風供給部71を備えている。
【0038】
固定用台4をリフロー炉70に搬送し、基板2を所定の時間及び温度の環境下に置くことにより、基板2上に印刷された半田を溶融し、回路部品を基板2上のパターンに接続する。これにより、回路部品を基板2上に実装する。
【0039】
被覆板1、基板2及び固定板3が搭載された固定用台4をクリーム半田印刷機50に搬送し、マスク版52により半田印刷が行なわれた後にマスク版52を被覆板1から離す場合に、マスク版52の穴に付着した半田粒子が落下したときでも、被覆板1は基板2の端子部21を覆っているため、半田粒子が端子部21に付着することを防止できる。
【0040】
また、被覆板1には基板2の実装面に合わせた開口部11を有することから、固定用台4に固定板3を介して固定された基板2を、クリーム半田印刷機50に搬送した後に、被覆板1を取り外すことなく、表面実装工程、及びリフロー工程を行なうことができる。
【0041】
また、被覆板1は、磁石31、31、…の磁力により固定板3に固定されているため、被覆板1を固定板3から外す場合に、基板2の端子部21が持ち上げられることがなく、また、基板2が破損することもない。
【0042】
被覆板1に形成される開口部11の数又は形状は、固定板3に固定される基板2の数又は形状に応じて変更することが可能であり、被覆板1の開口部11の形状は、基板2の端子部21を覆うものであれば、どのような形状でもよい。また、基板2の縁部22を覆う形状であれば、どのような形状でもよい。次に他の実施例を示す。
【0043】
図5は固定板103に基板102及び被覆板101を固定した場合の平面形状を示す説明図である。固定板103は、固定板3と同寸法、同材質である。固定板103は、適径の複数の穴が形成され、該穴には板状であって該穴径と同径の磁石31、31、…を嵌着してあるが、基板102の形状応じて、前記穴は固定板3の場合と異なる位置に配置してある。
【0044】
基板102は、基板2と同材質であり、略長方形の一辺端部にS字状の基板が延設されている。基板102は、略長方形の各辺及びS字状の縁には縁部122、122、…を有する。基板102の略長方形部分の中央部には、回路部品を実装する実装範囲を有し、略長方形状の一の長辺には縁に沿って適長の端子部121を有する。また、基板102のS字状部分の端部には端子部121を設けてあり、前記S字状部分の略中央部には製造番号などを捺印するスペースを設けてある。固定板103上には、端子部121を外側に対向して2列に亘って8枚の基板102を並設してあり、固定板103の短辺側には、一方の列に配置された基板102と同じ向きに1枚の基板102を並設してある。
【0045】
被覆板101は、被覆板1と同材質及び同厚寸法であって長方形状の平面形状を有する。被覆板101には、基板102の略長方形部分の短辺寸法より小さい短辺寸法を有する2つの略長方形を夫々の端部で連設して逆S字状にした開口部111を適長の間隔で長手方向に4個並設してある。また、被覆板101の一の短辺側には、基板102の略長方形部分の短辺寸法より小さい短辺寸法を有する略長方形の開口部111aを設けてある。また、被覆板101には、基板102の捺印場所に合わせて、略正方形の開口部112を長手方向に2列に亘って9箇所並設してある。
【0046】
これにより、基板102の端子部121、121、…及び縁部122、122、…は被覆板101と固定板103とに挟まれ、基板102は固定されるとともに、端子部121、121、…は被覆板101により覆われる。また、基板102の回路部品が実装される範囲は、開口部111及び111aを介して露出している。また、磁石31、31、…は、被覆板101の外周近傍に沿って配置されるとともに、基板102の外周近傍に沿って配置される。また、捺印の際のインクが端子部121、121、…に付着することを防止できる。
【0047】
図6は固定板203に基板202及び被覆板201を固定した場合の平面形状を示す説明図である。固定板203は、固定板3と同寸法、同材質である。固定板203は、適径の複数の穴が形成され、該穴には板状であって該穴径と同径の磁石31、31、…を嵌着してあるが、基板202の形状応じて、前記穴は固定板3の場合と異なる位置に配置してある。
【0048】
基板202は、基板2と同材質であり、L字状の平面形状を有する。基板202には、基板202の外周に設けられた縁部222の一辺に沿って端子部221を設けてある。基板202の略中央部には、回路部品を実装する実装範囲を有する。固定板203上には、端子部221を対向して2列に亘って10枚の基板202を並設してある。
【0049】
被覆板201は、被覆板1と同材質及び同厚寸法であって長方形状の平面形状を有する。被覆板201は、端子部221を対向して配置された基板202の夫々の端子部221間の間隔より大きい短辺寸法を有する。
【0050】
これにより、基板202の端子部221、221、…は被覆板201により覆われる。また、磁石31、31、…は、被覆板201の外周近傍に沿って配置されるとともに、対向して配置された基板202の間に配置される。
【0051】
図7は固定板303に基板302及び被覆板301を固定した場合の平面形状を示す説明図である。固定板303は、固定板3と同寸法、同材質である。固定板303は、適径の複数の穴が形成され、該穴には板状であって該穴径と同径の磁石31、31、…を嵌着してある。磁石31、31、…は、長手方向に2列に亘って設けてある。
【0052】
基板302は、ガラスエポキシ製のプリント基板であり、略長方形であって、長手方向に幅寸法が小さくしてある。基板302には、一の長辺に沿って端子部321を設けてある。固定板303上には、端子部221を外側に対向して2枚の基板302を並設してある。
【0053】
被覆板301は、被覆板1と同材質及び同厚寸法であって基板302の端子部221の寸法より大きい長方形の平面形状を有する。
【0054】
これにより、基板302、302の端子部321、321は被覆板301、301により覆われる。また、磁石31、31、…は、被覆板301の長手方向に沿って配置される。
【0055】
上述の実施の形態において、磁石31の形状は円形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
【0056】
上述の実施の形態において、被覆板1の開口部11の形状は、磁石31の形状は円形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。また、被覆板1の開口部11、111の形状は、これらのものに限定されるものではなく、基板2の形状に応じて、端子部又は縁部を覆うものであれば、他の形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る基板固定用治具の縦断面図である。
【図2】被覆板、基板、及び固定板の平面形状を示す説明図である。
【図3】固定板に基板及び被覆板を固定した場合の平面形状を示す説明図である。
【図4】回路部品を基板に実装する実装工程の例を示す模式図である。
【図5】固定板に基板及び被覆板を固定した場合の平面形状を示す説明図である。
【図6】固定板に基板及び被覆板を固定した場合の平面形状を示す説明図である。
【図7】固定板に基板及び被覆板を固定した場合の平面形状を示す説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 被覆板
2 基板
3 固定板
4 固定用台
11 開口部
21 端子部
22 縁部
31 磁石
101 被覆板
102 基板
111、111a 開口部
112 開口部
121 端子部
122 縁部
201 被覆板
202 基板
203 固定板
221 端子部
301 被覆板
302 基板
303 固定板
321 端子部





【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子部を有し、回路部品を実装する基板を固定する固定板を備える基板固定用治具において、
前記固定板は、複数の貫通孔と該貫通孔に嵌着された板状の磁石とを有し、
磁力により磁化し、前記端子部を覆う被覆板を備えることを特徴とする基板固定用治具。
【請求項2】
前記固定板は、複数の基板を搭載するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載された基板固定用治具。
【請求項3】
前記被覆板は、前記回路部品を挿通する開口部を設けてあることを特徴する請求項1又は請求項2に記載された基板固定用治具。
【請求項4】
前記被覆板は、前記基板の前記端子部を設けていない縁部をさらに覆うように構成してあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された基板固定用治具。
【請求項5】
端子部を有し、回路部品を実装する基板を固定する基板固定方法において、
前記固定板は、複数の貫通孔と該貫通孔に嵌着された板状の磁石とを有し、
前記固定板に前記基板を固定し、
磁力により磁化し、前記端子部を覆う被覆板を、前記磁石の磁力により前記基板を挟んで前記固定板に対向して固定することを特徴とする基板固定方法。
【請求項6】
前記固定板に複数の基板を搭載することを特徴とする請求項5に記載された基板固定方法。
【請求項7】
前記回路部品を挿通する開口部を設けた被覆板の開口部を、前記基板の回路部品が実装される範囲に配置して、前記被覆板を固定することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載された基板固定方法。
【請求項8】
前記基板の前記端子部を設けていない縁部をさらに覆うように前記被覆板を固定することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載された基板固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−5106(P2006−5106A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178893(P2004−178893)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(501443168)株式会社住友金属マイクロデバイス (9)
【Fターム(参考)】