説明

基板熱処理システム

【課題】コストの上昇や装置の大型化を招くことなく、基板の供給不良による各基板の熱履歴の不均一化を防止する。
【解決手段】この発明の基板熱処理システム10は、熱処理装置1、搬入コンベア2、搬出コンベア3、第1ラック4、搬送ロボット6、制御部7を備えている。熱処理装置1は、内部に複数の基板収納部11を備えている。搬送ロボット6は、受入位置22から各基板収納部11へ順に基板100を搬入する基板搬入、各基板収納部11から順に取出位置32へ基板100を搬出する基板搬出、第1ラック4から基板収納部11へ遮蔽板200を搬入する遮蔽板搬入を行う。制御部7は、基板搬入時に搬送ロボット6が基板100を受け取らなかった場合に基板搬入に代えて遮蔽板搬入を行うように搬送ロボット6の動作を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱処理装置を含む基板熱処理システムに関し、特に、複数枚の基板を順に熱処理装置に搬入出する基板熱処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
FPD(フラットパネルディスプレイ)製造作業は、基板を加熱又は冷却する熱処理工程を含む複数の工程で構成される。熱処理工程の作業効率を向上するためには、熱処理装置内に複数枚の基板を収納することが考えられ、熱処理装置内には各々が基板を1枚ずつ収納する複数の基板収納部が多段に配置されている。各基板収納部に搬入された基板は、所定の処理時間が経過した後に、熱処理装置から搬出される。
【0003】
熱処理装置内に対する新たな基板の搬入時に、直前に熱処理装置内に搬入された基板は、新たに搬入された基板との間の熱輻射によって温度変動をきたす。しかし、熱処理装置に対する各基板の搬入周期が一定であれば、各基板の熱履歴は一様になり、複数の基板に均一な熱処理を施すことができる。
【0004】
ところが、熱処理工程の前段の工程における装置の故障等によって熱処理装置に対する基板の搬入間隔が長くなると、直前に熱処理装置内に搬入された基板は、熱履歴が他の基板の熱履歴に一致せず、不良品となる。直前に搬入された基板は、次に基板が搬入されるまでの間に通常よりも長時間にわたって加熱又は冷却されるため、次に搬入される基板との温度差が他の基板よりも大きくなって熱輻射による温度変動が激しくなる。
【0005】
そこで、従来の熱処理装置では、熱処理装置内に収納された複数枚の基板のそれぞれを個別に加熱できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。複数枚の基板のそれぞれを個別に加熱することで、搬入間隔が変動した場合にも直前に熱処理装置内に搬入された基板の加熱履歴を他の基板の加熱履歴に一致させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−297705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、熱処理装置内に収納された複数枚の基板のそれぞれを個別に加熱するためには、熱処理装置内の複数の基板収納位置のそれぞれに加熱ヒータだけでなく温度制御用の検出手段を備える必要があり、コストの上昇や装置の大型化を招く。この問題は、高温の基板を冷却する熱処理装置についても同様に生じる。
【0008】
この発明の目的は、コストの上昇や装置の大型化を招くことなく、基板の供給不良による各基板の熱履歴の不均一化を防止できる基板熱処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の基板熱処理システムは、熱処理装置、搬入機構、搬出機構、遮蔽板ラック、搬送ロボット、制御部を備えている。
【0010】
熱処理装置は、内部に複数の基板収納部を備え、基板収納部に収納した基板に熱処理を施す。搬入機構は、未処理の基板を受入位置に供給する。搬出機構は、処理済みの基板を取出位置から排出する。遮蔽板ラックは、低熱容量の材料からなる遮蔽板を収納する。搬送ロボットは、受入位置から各基板収納部へ順に基板を搬入する基板搬入、各基板収納部から順に取出位置へ基板を搬出する基板搬出、遮蔽板ラックから基板収納部へ遮蔽板を搬入する遮蔽板搬入を行う。制御部は、一定の周期で基板搬入及び基板搬出を順に行うように搬送ロボットの動作を制御する。制御部は、基板搬入時に受入位置でn(nは1以上の自然数)搬送ロボットが基板を受け取らなかった場合に基板搬入に代えて遮蔽板搬入を行うように搬送ロボットの動作を制御する。
【0011】
この発明によれば、熱処理装置による基板の熱処理作業中に、搬送ロボットによる基板搬入及び基板搬出が順に一定の周期で行なわれる。搬送ロボットは、基板搬入時に熱処理装置内の基板収納部に搬入すべき基板を受け取らなかった場合、基板に代えて基板収納部に遮蔽板を搬入する。したがって、一定の周期で基板を熱処理装置内に搬入できなかった場合でも、何れかの基板収納部が長時間にわたって空の状態になることがなく、既に基板収納部に収納されている基板の熱履歴が変動することがない。
【0012】
また、遮蔽板ラックを搬入機構の上部に配置することが好ましい。搬入機構の上部の空間を有効に活用することができ、占有スペースの大型化を防止できる。
【0013】
さらに、搬出機構の上部に排出ラックを配置するとともに、制御部は、遮蔽板を搬入した基板収納部を記憶しておき、基板搬出時に基板収納部から搬出した遮蔽板を排出ラックに収納するように搬送ロボットの動作を制御することが好ましい。基板と遮蔽板とを峻別することができ、基板に対する下流側の処理を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、基板の搬入間隔が長くなった場合に熱処理装置内に遮蔽板を搬入することができ、コストの上昇や装置の大型化を招くことなく、基板の供給不良による基板の熱履歴の不均一化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の実施形態に係る基板熱処理システムの要部の側面図である。
【図2】同基板熱処理システムの要部の平面図である。
【図3】同制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】(A)〜(D)は、熱処理装置における基板及び遮蔽板の搬入状態を示す図である。
【図5】この発明の別の実施形態に係る基板熱処理システムの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して、この発明の実施形態に係る基板熱処理システム10について説明する。
【0017】
図1及び2に示すように、基板熱処理システム10は、熱処理装置1、搬入コンベア2、搬出コンベア3、第1ラック4、第2ラック5、搬送ロボット6、制御部7を備え、一例としてFPD製造作業における基板の加熱処理を行う。
【0018】
熱処理装置1は、内部に複数の基板収納部11を上下方向に多段に備え、基板収納部11に収納した基板100に熱処理を施すヒータ12を備えている。搬入コンベア2は、この発明の搬入機構であり、一例として搬送ローラ21を備え、上流側の処理を完了した熱処理前の基板100を受入位置22に供給する。搬出コンベア3は、この発明の搬出機構であり、一例として搬送ローラ31を備え、熱処理済みの基板100を取出位置32から排出する。一例として、複数の基板収納部11は、上方に位置するものから順に基板100の搬入を受ける。各基板100は、熱処理装置1内に一定時間に渡って収納され、所定の温度に保持された後に、各基板収納部11から搬出される。
【0019】
第1ラック4及び第2ラック5は、この発明の遮蔽板ラックであり、低熱容量の材料からなる複数枚の遮蔽板200を収納する。第1ラック4は、搬入コンベア2の上方に配置されている。第2ラック5は、搬出コンベア3の上方に配置されている。遮蔽板200は、一例として平面形状を基板100と同一サイズに形成されている。なお、遮蔽板200の熱容量は、少なくとも基板100の熱容量以下とすることが好ましい。
【0020】
搬送ロボット6は、受入位置22から各基板収納部11へ順に基板100を搬入する基板搬入、各基板収納部11から順に取出位置32へ基板100を搬出する基板搬出、第1ラック4から基板収納部11へ遮蔽板200を搬入する遮蔽板搬入、基板収納部11から第2ラック5へ遮蔽板200を搬出する遮蔽板搬出を行う。このため、搬送ロボット6は、上面に基板100及び遮蔽板200が載置されるアーム61を備えている。アーム61には、基板100の載置状態を検出するセンサ62が備えられている。
【0021】
第1ラック4及び第2ラック5は、搬送ロボット6に対向する面が開放している。搬送ロボット6による第1ラック4からの遮蔽板200の取出、及び第2ラック5への遮蔽板の収納を円滑に行うことができる。熱処理作業の開始時には、第1ラック4のみに複数枚の遮蔽板200が収納されており、第2ラック5は空の状態にされている。
【0022】
制御部7は、ROM72及びRAM73を備えたCPU71に、ドライバ74及びインタフェース75,76等を接続して構成されている。ROM72は、CPU71の動作を規定するプログラムを格納している。CPU71には、インタフェース75を介してセンサ62の検出信号が入力される。CPU71には、インタフェース76を介して記憶部82が接続されている。記憶部82は、操作部81で設定された連続回数nを記憶する。この連続回数nは、基板100の搬入に代えて遮蔽板200の搬入を行うか否かの判断に用いられる。CPU71は、所定の基板搬入タイミングで搬送ロボット6が基板100を受け取らなかった状態がn回連続した場合に、遮蔽板200の搬入を行う。
【0023】
CPU71は、ROM72のプログラムに従って、センサ75の検出結果に基づいてドライバ74に駆動データを供給し、一定の周期で基板搬入及び基板搬出を順に行うように搬送ロボット6の動作を制御する。RAM73は、この間にCPU71に入出力されるデータを一時格納する。RAM73のメモリエリア731には、遮蔽板200が搬入された基板収納部11を特定するデータが格納される。RAM73のメモリエリア732には、カウンタCが割り当てられている。カウンタCは、搬送ロボット6が基板100を受け取らなかった状態の連続回数を1〜nの範囲で計数する。
【0024】
なお、操作部81で設定される連続回数nは、基板搬入の時間間隔、処理基板の熱容量、処理温度等に応じて任意に設定される。即ち、熱処理装置1内に搬入された基板100の温度は、次に基板100が搬入されることによって低下する。次の基板100が搬入されることによる直前に搬入された基板100の温度低下の程度は、処理基板の熱容量や処理温度に応じて異なる。このため、基板100の処理状態に影響を生じる温度に低下するまでの時間も、処理基板の熱容量や処理温度に応じて異なる。処理状態に影響を生じる温度に低下するまでの時間が基板搬入の時間間隔に比較して十分に長い場合には、搬送ロボット6が基板100を受け取らなかった時に常に遮蔽板200を搬入する必要はない。そこで、例えば、処理状態に影響を生じる温度に低下するまでの時間を基板搬入の時間間隔で除した値から1を引いた値を連続回数nとして設定することができる。
【0025】
熱処理装置1に搬入される基板100が1種類に限定されている場合には、連続回数nは、操作部81から設定を受け付ける必要はなく、一義的に記憶しておくこともできる。
【0026】
CPU71は、一定の周期で基板搬入及び基板搬出を順に行うように搬送ロボット6を動作させつつ、基板搬入時に受入位置22で搬送ロボット6が基板100を受け取らなかった場合に、基板搬入に代えて遮蔽板搬入を行うように搬送ロボット6を動作させる。
【0027】
このため、CPU71は、図3に示すように、搬入コンベア2が受取位置21に基板100を供給する基板搬入タイミングであるか否か、及び熱処理装置1の何れかの基板収納部11から基板100を搬出すべき基板搬出タイミングであるか否かの判別を行う(S1,S2)。
【0028】
S1において、基板搬入タイミングである場合には、CPU71は、搬送ロボット6を搬入コンベア2側に移動させ(S3)、受入位置22に供給された基板100をアーム61の上面に受け取るように搬送ロボット6を動作させる(S4)。次いで、CPU71は、センサ75の検出信号に基づいて、搬送ロボット6が基板100を正常に受け取ったか否かの判別を行う(S5)。搬送ロボット6が基板100を正常に受け取った場合には、CPU71は、所定の基板収納部11に基板100を搬入するように、搬送ロボット6を動作させる(S6,S7)。
【0029】
上流側の処理で不具合が発生した場合等、搬送ロボット6が基板100を正常に受け取らなかった場合には、CPU71は、メモリエリア732に割り当てられているカウンタCの内容をインクリメントし(S21)、カウンタCの内容が記憶部82に記憶されている連続回数nに一致するか否かの判別を行う(S22)。カウンタCの内容が連続回数nに一致しない場合には、CPU71は、次の基板搬入タイミング又は基板搬出タイミングの到来を待機する(S22→S1)。
【0030】
カウンタCの内容が連続回数nに一致した場合には、CPU71は、搬送ロボット6のアーム61を第1ラック4へ移動させる(S23)。なお、カウンタCはクリアされる。そしてCPU71は、アーム61を介して遮蔽板200を取り出した後(S24)、S6及びS7の処理により、基板100を搬入すべき基板収納部11に遮蔽板200を搬入する。このとき、CPU71は、遮蔽板200を搬入した基板収納部11の位置をRAM73のメモリエリア731に記憶する(S25)。
【0031】
S2において、基板搬出タイミングである場合には、CPU71は、基板100を取り出すべき基板収納部11に搬送ロボット6を移動させ(S8)、アーム61を介して基板収納部11から基板100を取り出す(S9)。ここで、CPU71は、メモリエリア731の記憶内容を参照して遮蔽板200が収納されていたか否かの判別を行う(S10)。
【0032】
搬送ロボット6が取出動作を行った基板収納部11に基板100が収納されていた場合には、CPU71は、アーム61が取出位置32に移動するように搬送ロボット6を動作させ(S11)、搬出コンベア3を介して基板100を排出する(S12)。搬送ロボット6が取出動作を行った基板収納部11に遮蔽板200が収納されていた場合には、CPU71は、アーム61が第2ラック5に移動するように搬送ロボット6を動作させ(S26)、第2ラック4内に遮蔽板200を収納する(S27)。
【0033】
以上の処理により、熱処理装置1に対する基板搬入及び基板搬出を順に一定周期で実行している間に、次に搬入すべき基板100が所定の基板搬入タイミングで受取位置22に供給されなかった状態がn回連続した場合、基板100を搬入すべき基板収納部11に遮蔽板200を搬入する。
【0034】
例えば、連続回数nとして“1”が設定されており、6段目の基板収納部116に基板を収納すべき基板搬入タイミングで基板100が受取位置22に供給されていなかった場合、何らの手当てもされないと、図4(D)に示すように次の基板搬入タイミングまで基板100が搬入されないことになる。このため、5段目の基板収納部115に収納されている基板100は、次の基板搬入タイミングまで温度上昇を続けた後に、7段目の基板収納部117に搬入された基板100に熱輻射によって熱を奪われ、熱履歴が1〜4段目の基板収納部111〜114に収納されている基板100と同一にならない。
【0035】
本発明の基板熱処理システム10では、図4(A)に示すように6段目の基板収納部116に基板を収納すべき基板搬入タイミングで基板100が受取位置22に供給されていなかった場合、図4(B)に示すように6段目の基板収納部116には遮蔽板200が搬入される。図4(C)に示すように次の基板搬入タイミングでは、7段目の基板収納部117に基板100が収納される。5段目の基板収納部115に収納された基板100は、6段目の基板収納部116に遮蔽板200が収納されているため、1〜4段目の基板収納部111〜114に収納されている基板100と略同様の熱履歴となる。
【0036】
したがって、一定の周期で基板100を熱処理装置1内に搬入できなかった場合でも、何れかの基板収納部11が長時間にわたって空の状態になることがなく、既に基板収納部11に収納されている基板100の熱履歴が変動することがない。
【0037】
なお、連続回数として“2”以上の値が設定されている場合には、最後に基板100が搬入された基板収納部11からn段下の基板収納部11に遮蔽板200が搬入される。
【0038】
上記の実施形態では、単一の熱処理装置1を備えた基板熱処理システム10を例に挙げて説明したが、基板熱処理システム10に複数の熱処理装置1を備えた場合にもこの発明を同様に実施できる。例えば、図5に示すように、4個の熱処理装置1を備えることもできる。この場合には、搬入コンベア2によって供給された基板100を4個の熱処理装置1の各々に一定の順序で搬入し、各々の熱処理装置1内に所定時間収納された基板100を各熱処理装置1から同一の順序で搬出コンベア3に搬出するように搬送ロボット6の動作を逝去する。この間に基板100の搬送不良を生じた場合に、基板100を搬入すべき熱処理装置1の基板収納部11に遮蔽板200を搬入する。これによって、熱処理作業のタクトタイムをさらに短縮しつつ、基板100の供給不良による歩留りの低下を防止できる。
【0039】
第1ラック4及び第2ラック5は、搬入コンベア2及び搬出コンベア3の上部に配置しているため、基板熱処理システム10内の空間を有効に活用することができ、占有スペースが大型化することがない。
【0040】
なお、第2ラック5は、必須ではない。所定の基板搬出タイミングで何れかの基板収納部11から搬出された遮蔽板200を搬出コンベア3を介して外部に排出し、下流側処理前に基板100と峻別処理することもできる。この場合には、制御部7において遮蔽板200を搬入した基板収納部11の位置を特定する情報を記憶する必要はない。
【0041】
また、熱処理装置1は、基板100を加熱処理するものに限らず、基板100を冷却処理するものであってもよい。
【0042】
さらに、搬入コンベア2及び搬出コンベア3は、搬送ローラに代えて搬送ベルト又は搬送チェーンを用いることもできる。
【0043】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
1−熱処理装置
2−搬入コンベア(搬入機構)
3−搬出コンベア(搬出機構)
4−第1ラック
5−第2ラック
6−搬送ロボット
11−基板収納部
100−基板
200−遮蔽板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に複数の基板収納部を備え、前記複数の基板収納部の各々に収納した基板に熱処理を施す熱処理装置と、
未処理の基板を受入位置に供給する搬入機構と、
処理済みの基板を取出位置から排出する搬出機構と、
低熱容量の材料からなる遮蔽板を収納する遮蔽板ラックと、
前記受入位置から前記複数の基板収納部の各々へ順に基板を搬入する基板搬入、前記複数の基板収納部の各々から順に前記取出位置へ基板を搬出する基板搬出、前記遮蔽板ラックから前記複数の基板収納部の何れかへ遮蔽板を搬入する遮蔽板搬入、前記複数の基板収納部の何れかから遮蔽板を搬出する遮蔽板搬出を行う搬送ロボットと、
一定の周期で前記基板搬入及び前記基板搬出を順に行うように前記搬送ロボットの動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記基板搬入時にn(nは1以上の自然数)回連続して前記受入位置で前記搬送ロボットが基板を受け取らなかった場合に前記基板搬入に代えて前記遮蔽板搬入を行うように前記搬送ロボットの動作を制御する基板熱処理システム。
【請求項2】
前記基板搬入に代えて前記遮蔽板搬入を行うように前記搬送ロボットの動作を制御するための前記搬送ロボットが基板を受け取らなかった連続回数の設定を受け付ける操作部と、前記操作部で設定された連続回数を記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている回数連続して前記受入位置で前記搬送ロボットが基板を受け取らなかった場合に前記基板搬入に代えて前記遮蔽板搬入を行う請求項1に記載の基板熱処理システム。
【請求項3】
前記熱処理装置を複数備えた請求項1又は2に記載の基板熱処理システム。
【請求項4】
前記遮蔽板ラックを前記搬入機構の上部に配置した請求項1乃至3の何れかに記載の基板熱処理システム。
【請求項5】
前記搬出機構の上部に排出ラックを配置するとともに、
前記制御部は、前記複数の基板収納部のうちで遮蔽板を搬入した基板収納部を記憶しておき、前記基板搬出時に搬出した遮蔽板を前記排出ラックに収納するように搬送ロボットの動作を制御する請求項1乃至4の何れかに記載の基板熱処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−74647(P2012−74647A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220205(P2010−220205)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000167200)光洋サーモシステム株式会社 (180)
【Fターム(参考)】