基板貼合装置及び基板貼合方法
【課題】貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供する。
【解決手段】少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置1であって、密閉可能なチャンバ2と、チャンバ2の内部を加圧可能な加圧手段4と、前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段3とを備える。
【解決手段】少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置1であって、密閉可能なチャンバ2と、チャンバ2の内部を加圧可能な加圧手段4と、前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段3とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板貼合装置及び基板貼合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
入力位置を検出するためのタッチパネルの構成は、従来から種々検討されているが、例えば、特許文献1に開示されるような抵抗膜式のタッチパネルが知られている。このような抵抗膜式のタッチパネルは、一方面に所定のパターン形状を有する導電部をそれぞれ備えた一対の基板の間にスペーサーが介在されて構成されており、指などが操作面に触れると、両導電部が接触し、その接点の抵抗値を横方向と縦方向に時分割的測定をすることで接触位置の座標が検出される。導電部の材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)や酸化インジウム等が一般的に使用されている。
【0003】
このような構造のタッチパネルを作製する場合、例えば、少なくともいずれか一方にスペーサーとしての粘着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせることにより行われる。基板を貼り合わせる方法としては、重ね合わせた2つの基板に対してゴムローラなどを利用して加圧するローラ方式や、基板を保持可能な2つの保持装置に基板をそれぞれセットし、両基板の間隔が狭くなる方向に保持装置を移動させて貼り合わせるプレス方式等がある。
【0004】
タッチパネルは、その構造上、表示品質の低下の原因となるニュートンリングが発生し易いという問題がある。このニュートンリングの発生を防止する対策として、例えば、タッチパネルの上面(タッチ面)の表面粗さを粗くする方法や、各基板にそれぞれ形成される導電部間に所定間隔の隙間を確保する方法等がある。高いクリア度が要求されるタッチパネルを作製する場合、タッチパネルの上面(タッチ面)の表面粗さを粗くする方法では、タッチパネルの透明度を低下させるので表示品質を確保することが難しいため、各基板にそれぞれ形成される導電部間に所定間隔の隙間を確保する方法が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−13695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のローラ方式やプレス方式で基板を貼り合わせる方法では、貼り合わされた基板における導電部間の間隔を精度よくコントロールすることが難しいという問題があった。ニュートンリングは、導電部間の隙間を大きく設定すればするほど発生しにくくなるという性質を有していることから、上述の方法で基板を貼り合わせる場合には、ニュートンリングの発生を確実に防止するために、製作上の誤差を考慮して必要以上の間隔をあけて各基板を貼り合わせる必要があった。また、必要以上の間隔をあけて各基板を貼り合わせる結果、導電部間の隙間が大きくなってしまい、タッチパネルを操作する際に、強い力でタッチパネルを押圧して信号を入力しなければならず、操作性に欠けるという問題もあった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる基板貼合装置及び基板貼合方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置であって、密閉可能なチャンバと、前記チャンバの内部を加圧可能な加圧手段と、前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段とを備える基板貼合装置により達成される。
【0009】
また、上記基板貼合装置において、前記押圧手段は、一方の基板を保持して前記チャンバ内に配置可能な第1保持手段と、前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に前記他方の基板を配置可能な第2保持手段と、前記第1保持手段或いは前記第2保持手段の少なくともいずれか一方に設けられ、基板間の間隔を狭める方向に移動させる移動手段とを備えることが好ましい。
【0010】
また、前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、基板が載置される載置面を備えており、前記載置面には、負圧により基板を吸引保持する複数の吸引孔が形成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、複数個所で前記基板の側縁に当接する位置決め手段を備えており、前記位置決め手段は、前記載置面から突出していることが好ましい。
【0012】
また、前記位置決め手段は、前記載置面に形成される凹部と、前記凹部内に収納可能なピンと、前記凹部の底部に配設され前記ピンの基端部に接続される弾性体とを備えており、前記ピンは、前記弾性体の弾性力により付勢されて、前記ピンの先端が前記載置面から突出可能であることが好ましい。
【0013】
また、前記載置面に載置される基板と前記載置面との間に配置される弾性部材を備えていることが好ましい。
【0014】
また、前記チャンバの内部を減圧可能な減圧手段を備えることが好ましい。
【0015】
また、前記チャンバは、有底筒状の収容部を有するチャンバ本体と、前記チャンバ本体に回動自在に取り付けられ、前記収容部の上部開口を塞ぐ蓋部とを備えており、前記第2保持手段は、前記蓋部に取り付けられていることが好ましい。
【0016】
また、前記収容部の上部開口を前記蓋部が閉じた状態で固定する固定手段を備えることが好ましい。
【0017】
また、上記目的は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合方法であって、一方の基板を保持して密閉可能なチャンバ内に配置する第1基板配置ステップと、前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に配置する第2基板配置ステップと、前記チャンバを密閉して、前記チャンバの内部を加圧する加圧ステップと、前記一方の基板と前記他方の基板とを押圧する押圧ステップとを備える基板貼合方法により達成される。
【0018】
また、上記基板貼合方法において、チャンバの内部を減圧する減圧ステップを更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板貼合装置の概略構成側面図である。
【図2】図1に示す基板貼合装置の概略構成平面図である。
【図3】図1に示す基板貼合装置が備える第1保持手段の概略構成断面図である。
【図4】図3に示す第1保持手段の概略構成平面図である。
【図5】図1に示す基板貼合装置により基板を貼り合わせて作製されるタッチパネルの概略構成断面図である。
【図6】図6に示すタッチパネルを構成する一方の基板を示す概略構成平面図である。
【図7】図6に示すタッチパネルを構成する他方の基板を示す概略構成平面図である。
【図8】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図9】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図10】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図11】図1に示す基板貼合装置が有する効果を説明するための説明図である。
【図12】図3に示す第1保持手段が備える載置部の変形例の要部拡大断面図である。
【図13】図1に示す基板貼合装置の変形例を示す概略構成側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る基板貼合装置について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る基板貼合装置の概略構成を示す側面図であり、図2は、基板貼合装置1の平面図である。
【0022】
本実施形態に係る基板貼合装置1は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を押圧して貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する装置であり、図1及び図2に示すように、チャンバ2と、押圧手段3と、加圧手段4とを備えている。ここで、貼り合わされた2枚の基板間であって粘着層または接着層の外側には、外部の駆動回路と接続するコネクター用のスペースが設けられる場合もあるため、上述の基板の周縁部近傍とは、基板の周縁部及び上記コネクター用のスペースを除いた基板上の領域の周縁部を意味する。
【0023】
チャンバ2は、密閉可能となるように構成されており、チャンバ本体21と蓋部22と固定手段23とを備えている。チャンバ本体21は、平面視矩形状の板状の床部21aと、平面視矩形状の板状の天井部21bと、床部21a及び天井部21bの間に配置され所定空間を取り囲む側壁部21cとを備えている。これら床部21a、側壁部21c及び天井部21bにより、第1保持手段5が収容される有底筒状の収容部21dを有するチャンバ本体21が形成されている。また、収容部21dにおける底面には圧力センサ取り付け用の貫通孔21eが設けられており、床部21a及び天井部21bの間には、天井部21b及び蓋部22等を補助的に支える複数の支柱21fが配置されており、床部21aの底面には、複数の脚部21gが設けられている。
【0024】
側壁部21cに囲まれる空間の上方に対応する天井部21bの所定箇所には、開口部21hが設けられている。この開口部21hは、チャンバ本体21の上部開口を構成し、その周囲にはシール部材24が設けられている。シール部材24は、例えばOリングや固体ガスケット等の部材であり、ゴムやシリコンゴム、柔軟性を有する合成樹脂等の弾性に優れた材料から形成されている。
【0025】
蓋部22は、天井部21bに設けられる開口部21hを塞ぐ部材であり、チャンバ本体21に対して回動自在となるように天井部21bの上面側に取り付けられている。この蓋部22は、板状の蓋部本体22aと、回動部22bとを備えており、これら蓋部本体22aと回動部22bとは、アームを介して連結されている。このように構成された蓋部22を回動させて、チャンバ本体21の上部開口(開口部21h)を閉塞することにより、収容部21dは密閉される。
【0026】
固定手段23は、チャンバ本体21の上部開口(開口部21h)を塞いだ蓋部22をロックするための部材であり、回動可能となるように天井部21bに取り付けられている。この固定手段23は、把持部23aと、当該把持部23aに連結し蓋部本体22aを押圧する押圧部23bとを備えている。
【0027】
押圧手段3は、2枚の基板を重ねて所定圧力で押圧する装置であり、第1保持手段5と、第2保持手段6と、移動手段7とを備えている。第1保持手段5は、一方の基板を保持する装置であり、チャンバ2の収容部21d内に配置されている。この第1保持手段5は、断面図である図3に示すように、載置部51と、位置決め手段52と、載置部51の載置面51aに配置される弾性部材53とを備えている。
【0028】
載置部51は、基板の一方面を吸引して吸着固定できるように構成されている。この載置部51は、基板が載置される載置面51aを有する平面視矩形状の支持台であり、その内部に内部空間51bが形成されている。載置面51aには、内部空間51bに向けて貫通する吸引孔51cが複数形成されている。また、載置部51の底面にも、内部空間51bに向けて貫通する吸引流路51dが形成されており、この吸引流路51dには、管路51eを介して図示しない吸引ポンプが接続されている。吸引ポンプを駆動させることにより、載置部51内部の内部空間51bの空気が吸引され、載置面51aに載置される基板は、吸引孔51cを介して載置面51aに吸着固定されることになる。
【0029】
位置決め手段52は、載置部51に載置される基板を所定位置に配置するために用いられるものであり、載置部51の載置面51aに設けられている。この位置決め手段52は、複数個所で基板の側縁に当接するように、載置面51aから先端が突出する複数のピン52aにより構成されている。例えば、平面視矩形状の基板に対して位置決めを行う場合には、図4の平面図に示すように、一の基板側縁k1に対して2つのピン52aが当接し、その基板側縁k1に隣接する2つの基板側縁のいずれか一方の基板側縁k2に対して2つのピン52aが当接するような位置に複数のピン52aを配置することが好ましい。なお、平面視矩形状の基板の場合、互いに隣接する2つの側縁の一方の側縁に2つのピン52aが当接し、他方の側縁に1つのピン52aが当接すれば、基板の位置決めを行うことができるため、基板側縁k1および基板側縁k2のいずれか一方に当接する一つのピン52aを省略してもよい。また、載置面51aに対するピン52aの突出量は、載置面51aに載置される基板の厚みを考慮して決定される。
【0030】
弾性部材53は、載置部51の載置面51aに配置されるシート状の部材であり、例えば、シリコンゴムやフッ素ゴム、柔軟性を有する合成樹脂等の弾性に優れた材料により形成される。このシート状の弾性部材53には、図3の断面図に示すように、載置部51の載置面51aに形成される吸引孔51cに対応する位置に、当該吸引孔51cと同程度の孔径を有する複数の孔53aが形成されている。
【0031】
第2保持手段6は、他方の基板を保持する装置であり、上述の第1保持手段5と同様に構成されている。第2保持手段6は、載置部61と、位置決め手段62と、載置部61の載置面61aに配置される弾性部材63とを備えているが、これら載置部61、位置決め手段62及び弾性部材63の構成は、第1保持手段5におけるものと同様な構成を備えている為、詳細な説明は省略する。この第2保持手段6は、蓋部22の蓋部本体22aに取り付けられており、他方の基板を載置面61aに吸引保持させた後、チャンバ2の上部開口21hを蓋部22で閉塞させた場合に、第1保持手段5により保持される一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持できるように構成されている。
【0032】
移動手段7は、第1保持手段5を上下方向に移動させる昇降装置であり、載置部51の下方に配置されている。この移動手段7は、載置部51の底面に接続するシャフト71と、シャフトの端部に接続された昇降アクチュエータ72とを備えている。昇降アクチュエータ72としては、空気圧駆動式、油圧駆動式或いはモータ駆動式等のいずれであってもよい。この昇降アクチュエータ72の駆動により、基板間の間隔を狭める方向に第1保持手段5を移動させることができる。
【0033】
加圧手段4は、密閉されたチャンバ2の収容部21dにガスを供給してチャンバ2内部を大気圧〜8気圧程度に加圧する装置であり、ポンプや高圧ガスタンク等のガス供給装置41と、当該ガス供給装置41に接続しチャンバ2内部に連通する管路42とを備えている。管路の途中には、チャンバ2内部に供給されるガス中に含まれる埃等を除去するためのフィルター(図示せず)が配置されている。なお、ガス供給装置41により供給されるガスは、空気、窒素、アルゴン等を例示することができる。
【0034】
このように構成された基板貼合装置1の作動について以下説明する。具体的には、図5に示すような、2つの基板11,12が貼り合わされた抵抗膜式のタッチパネル10を作製する場合について説明する。このタッチパネル10は、所定形状にパターニングされた導電部11aが一方面に形成された一方の基板11(図6)と、所定形状にパターニングされた導電部12aが一方面に形成された他方の基板12(図7)とを備えている。一方の基板11と他方の基板12とは、それぞれの導電部11a,12aが対向するようにして、粘着層(または接着層)13を介して貼り合わされている。粘着層13は、貼り合わされる前の一方の基板11上に設けられており、図6に示すように、一方の基板11に形成される導電部11aの周囲を囲むように配置されている。また、各基板11,12には、導電部11a,12aと、外部の駆動回路(図示せず)とを接続する引き廻し回路(図示せず)が形成されている。なお、図5〜図7は、構成の理解を容易にするため、実寸比ではなく部分的に拡大又は縮小されている。また、図5〜図7に示されるタッチパネルは、帯状のマトリックスパターン導電部を有するタッチパネルであるが、基板の全面に導電部を設けたアナログタイプのタッチパネルであってもよい。
【0035】
まず、図8に示すように、蓋部22を開いて、第1保持手段5の載置面51aに配置される弾性部材53の上に一方の基板11を配置すると共に、第2保持手段6の載置面61aに配置される弾性部材63の上に他方の基板12を配置する。このとき、複数のピン52aから構成される位置決め手段52,62に基板11,12の側縁が当接するようにして、各基板11,12を所定位置に配置する。
【0036】
その後、第1及び第2保持手段5,6に接続する吸引ポンプを作動させて、載置部内部の内部空間の空気を吸引して、負圧により基板11,12を載置部51,61に吸引保持する。なお、載置面に形成される吸引孔と、弾性部材53,63に形成される孔とは、同一位置となるように構成されているため、載置部51は各基板11,12を問題なく吸引保持することができる。
【0037】
次に、図9に示すように、蓋部22を回動させてチャンバ2の上部開口21hを塞ぐように閉じ、固定手段23により蓋部22をロックする。
【0038】
次いで、加圧手段4のガス供給装置41を駆動させることにより、ガスをチャンバ2内部に供給してチャンバ2内部を加圧する。チャンバ2内部の設定圧力は、貼り合わされる基板11,12の種類によって異なるが、大気圧〜8気圧とすることが好ましい。
【0039】
圧力センサを監視し、チャンバ2内部が所定圧力に達したらガス供給装置41の駆動を停止し、図10に示すように、移動手段7を駆動させる。この移動手段7の駆動により、第1保持手段5は上方へと移動し、当該第1保持手段5により保持される一方の基板11と、第2保持手段6に保持されている他方の基板12とが押圧され両者が貼り合わせられる。貼り合わされた基板間には、加圧(圧縮)されたガスが閉じ込められる。ここで、移動手段7の押圧力は、貼り合わされる基板11,12の種類や一方の基板11上に設けられる粘着層13の種類によって異なるが、例えば、粘着層13(或いは接着層)に作用する圧力が0.1MPa〜3MPa程度であることが好ましい。また、基板11,12の押圧に際しては、粘着性を高めるために押圧された状態を所定時間維持することが好ましい。
【0040】
基板同士の押圧工程が終了した後、第1保持手段5及び第2保持手段6に接続する吸引ポンプの駆動を停止すると共に、移動手段7による基板の押圧状態を解除する。その後、加圧手段4の駆動を停止させて、チャンバ本体21に設けられる図示しない加圧ガス逃がし弁を開いて、チャンバ2内の圧力を大気圧に戻し、蓋部22を開放して、貼り合わされた基板(タッチパネル10)を取り出す。
【0041】
本実施形態にかかる基板貼合装置1は、大気圧よりも大きい圧力を有する加圧環境下で基板11,12を貼り合わせるように構成しているため、チャンバ2内部から取り出されたタッチパネル10の内部には、大気圧よりも高い圧力に加圧されたガスが封入されることになる。したがって、大気圧空間においては、基板11,12間に封入されているガスが膨張することになり、この結果、タッチパネル10は、内外の圧力差により、膨らんだ形状、つまり、互いに対向する一方の基板11と他方の基板12との距離(面間距離)が開いた状態となる。よって、各基板11,12に形成される導電部11a,12a同士が誤入力により接触することを効果的に防止することができる。
【0042】
また、チャンバ2内部の圧力を種々変更することにより、タッチパネル10の膨らみ度合いを変更できるため、貼り合わされる2つの基板11,12間の面間距離を容易に精度よくコントロールすることができる。したがって、ニュートンリングが発生しない最小の距離となるように基板11,12間の面間距離を調整することが可能になる。また、基板11,12間の面間距離をニュートンリングが発生しない最小の距離に設定することができる結果、得られるタッチパネルは、軽いタッチで信号の入力を行うことができるものとなる。このように本実施形態に係る基板貼合装置によれば、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる。
【0043】
また、本実施形態にかかる基板貼合装置1は、基板11(12)と載置部51(61)との間に配置されるシート状の弾性部材53(63)を備えているため、基板同士を押圧して貼り合わせる際に、粘着層13が形成されている箇所に押圧力を極めて効率よく伝達することができ、各基板同士の貼り合わせをより一層強固なものにすることができる。特に、タッチパネルの基板11(12)上には外部の駆動回路に接続する引き廻し回路(配線)が形成されており、この引き廻し回路が形成されている部分を粘着層13で被覆する場合、図11に示すように、引き廻し回路14と粘着層13との間に隙間15が生じ易くなるが、基板11(12)と載置部51(61)との間に配置されるシート状の弾性部材53(63)を備えることにより、押圧力を作用させたときに、基板11(12)の変形に柔軟性が生まれ、引き廻し回路14と粘着層13との間に隙間15が発生することを効果的に防止することができる。この結果、両基板11,12に粘着不良が発生して基板間に封入される高圧のガスが外部に漏れることを防止することができる。
【0044】
以上、本発明に係る基板貼合装置1の実施形態について説明したが、基板貼合装置1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、本実施形態においては、載置部51(61)にシート状の弾性部材53(63)を配置する構成を採用しているが、このシート状の弾性部材53(63)を削除する構成を採用することもできる。また、弾性部材53或いは弾性部材63のいずれか一方を削除する構成を採用することもできる。
【0045】
また、上記実施形態において、例えば、図12に示すように、位置決め手段52が、載置面51aに形成される凹部52bと、当該凹部52b内に収納可能なピン52aと、凹部52bの底部に配設されピン52aの基端部に接続されるバネやゴム等の弾性体52cとを備えるように構成してもよい。このような構成を採用した場合、ピン52aに外力が働かない場合には、弾性体52cの弾性力によりピン52aが付勢されてピン52aの先端が載置面51aから突出する一方、弾性体52cに圧縮力が働くような外力がピン52aに作用した場合には、ピン52aを凹部52bの底部側に移動させることができる。このように位置決め手段52を構成することにより、第1保持手段5を上方に移動させて基板同士の押圧を行う際に、第1保持手段5或いは第2保持手段6に設けられるピン52a(62a)が、第2保持手段6或いは第1保持手段5の載置部61(51)に接触したとしても、当該ピン52aが凹部52b内に移動するため、十分な押圧力を基板に付与することが可能となる。この結果、貼り合わせ不良が発生することを確実に防止することができる。
【0046】
また、上記実施形態においては、載置部51及びシート状の弾性部材53には、基板吸引用の孔51c(53a)が複数形成されているが、これら吸引孔51c(53a)は、基板押圧時に、粘着層13と重ならない領域に形成されることが好ましい。このような吸引孔51c(53a)の配置を採用することにより、移動手段7による押圧力が、粘着層13全域に均等に作用するため、粘着不良が発生することを効果的に防止することができ、基板間に封入される高圧のガスが外部に漏れることを確実に防止することができる。
【0047】
また、上記実施形態において、チャンバ2内部の空気を吸引して当該チャンバ2内部の圧力を減圧する減圧手段を更に備えるように構成してもよい。減圧手段としては、チャンバ2内部の圧力を例えば0.05気圧〜大気圧に設定可能な真空ポンプを例示することができる。このような構成を採用することにより、チャンバ2内部を加圧した状態での基板貼り合わせだけでなく、チャンバ2内部を減圧させた状態での基板貼り合わせも可能となる。また、チャンバ2内部の圧力を細かく制御することができるため、基板間に封入されるガスの圧力を所望の圧力となるように調整し、基板間の面間距離を種々変更することが容易になる。
【0048】
また、上記実施形態においては、回動自在の蓋部22に第2保持手段6を配置するように構成しているが、このような構成に特に限定されない。例えば、図13に示すように、天井部21bの所定箇所に配置された基板17を吸引保持した後、チャンバ本体21の上部開口21hを塞ぐ位置まで移動できるように、上下方向及び左右方向に移動可能となるように蓋部22を構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態においては、第1及び第2保持手段5,6の載置面51a,61aに配置される弾性部材53,63としてシート状の形状を採用しているが、特にこのような構成に限定されない。例えば、一方の基板11に配置される粘着層13の形状と同一の形状となるように弾性部材53,63を形成し、基板同士の押圧時に、弾性部材53,63が粘着層13と重なるような位置に配置するように構成してもよい。
【0050】
また、上記実施形態においては、各基板を第1保持手段5及び第2保持手段6にセットし、両基板の間隔が狭くなる方向に第1保持手段5を移動させて貼り合わせるプレス方式を採用しているが、このような貼合方法に限定されず、例えば、両基板をチャンバ2内で重ね合わせた後、チャンバ2内部を所定圧力になるまで加圧し、その後、ゴムローラなどを利用して所定圧力をかけながら両基板を押圧するローラ方式を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 基板貼合装置
2 チャンバ
21 チャンバ本体
22 蓋部
23 固定手段
3 押圧手段
4 加圧手段
5 第1保持手段
6 第2保持手段
51,61 載置部
51a,61a 載置面
51c,61c 吸引孔
52,62 位置決め手段
52a,62a ピン
53,63 弾性部材
7 移動手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板貼合装置及び基板貼合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
入力位置を検出するためのタッチパネルの構成は、従来から種々検討されているが、例えば、特許文献1に開示されるような抵抗膜式のタッチパネルが知られている。このような抵抗膜式のタッチパネルは、一方面に所定のパターン形状を有する導電部をそれぞれ備えた一対の基板の間にスペーサーが介在されて構成されており、指などが操作面に触れると、両導電部が接触し、その接点の抵抗値を横方向と縦方向に時分割的測定をすることで接触位置の座標が検出される。導電部の材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)や酸化インジウム等が一般的に使用されている。
【0003】
このような構造のタッチパネルを作製する場合、例えば、少なくともいずれか一方にスペーサーとしての粘着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせることにより行われる。基板を貼り合わせる方法としては、重ね合わせた2つの基板に対してゴムローラなどを利用して加圧するローラ方式や、基板を保持可能な2つの保持装置に基板をそれぞれセットし、両基板の間隔が狭くなる方向に保持装置を移動させて貼り合わせるプレス方式等がある。
【0004】
タッチパネルは、その構造上、表示品質の低下の原因となるニュートンリングが発生し易いという問題がある。このニュートンリングの発生を防止する対策として、例えば、タッチパネルの上面(タッチ面)の表面粗さを粗くする方法や、各基板にそれぞれ形成される導電部間に所定間隔の隙間を確保する方法等がある。高いクリア度が要求されるタッチパネルを作製する場合、タッチパネルの上面(タッチ面)の表面粗さを粗くする方法では、タッチパネルの透明度を低下させるので表示品質を確保することが難しいため、各基板にそれぞれ形成される導電部間に所定間隔の隙間を確保する方法が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−13695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のローラ方式やプレス方式で基板を貼り合わせる方法では、貼り合わされた基板における導電部間の間隔を精度よくコントロールすることが難しいという問題があった。ニュートンリングは、導電部間の隙間を大きく設定すればするほど発生しにくくなるという性質を有していることから、上述の方法で基板を貼り合わせる場合には、ニュートンリングの発生を確実に防止するために、製作上の誤差を考慮して必要以上の間隔をあけて各基板を貼り合わせる必要があった。また、必要以上の間隔をあけて各基板を貼り合わせる結果、導電部間の隙間が大きくなってしまい、タッチパネルを操作する際に、強い力でタッチパネルを押圧して信号を入力しなければならず、操作性に欠けるという問題もあった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる基板貼合装置及び基板貼合方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置であって、密閉可能なチャンバと、前記チャンバの内部を加圧可能な加圧手段と、前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段とを備える基板貼合装置により達成される。
【0009】
また、上記基板貼合装置において、前記押圧手段は、一方の基板を保持して前記チャンバ内に配置可能な第1保持手段と、前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に前記他方の基板を配置可能な第2保持手段と、前記第1保持手段或いは前記第2保持手段の少なくともいずれか一方に設けられ、基板間の間隔を狭める方向に移動させる移動手段とを備えることが好ましい。
【0010】
また、前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、基板が載置される載置面を備えており、前記載置面には、負圧により基板を吸引保持する複数の吸引孔が形成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、複数個所で前記基板の側縁に当接する位置決め手段を備えており、前記位置決め手段は、前記載置面から突出していることが好ましい。
【0012】
また、前記位置決め手段は、前記載置面に形成される凹部と、前記凹部内に収納可能なピンと、前記凹部の底部に配設され前記ピンの基端部に接続される弾性体とを備えており、前記ピンは、前記弾性体の弾性力により付勢されて、前記ピンの先端が前記載置面から突出可能であることが好ましい。
【0013】
また、前記載置面に載置される基板と前記載置面との間に配置される弾性部材を備えていることが好ましい。
【0014】
また、前記チャンバの内部を減圧可能な減圧手段を備えることが好ましい。
【0015】
また、前記チャンバは、有底筒状の収容部を有するチャンバ本体と、前記チャンバ本体に回動自在に取り付けられ、前記収容部の上部開口を塞ぐ蓋部とを備えており、前記第2保持手段は、前記蓋部に取り付けられていることが好ましい。
【0016】
また、前記収容部の上部開口を前記蓋部が閉じた状態で固定する固定手段を備えることが好ましい。
【0017】
また、上記目的は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合方法であって、一方の基板を保持して密閉可能なチャンバ内に配置する第1基板配置ステップと、前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に配置する第2基板配置ステップと、前記チャンバを密閉して、前記チャンバの内部を加圧する加圧ステップと、前記一方の基板と前記他方の基板とを押圧する押圧ステップとを備える基板貼合方法により達成される。
【0018】
また、上記基板貼合方法において、チャンバの内部を減圧する減圧ステップを更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる基板貼合装置及び基板貼合方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板貼合装置の概略構成側面図である。
【図2】図1に示す基板貼合装置の概略構成平面図である。
【図3】図1に示す基板貼合装置が備える第1保持手段の概略構成断面図である。
【図4】図3に示す第1保持手段の概略構成平面図である。
【図5】図1に示す基板貼合装置により基板を貼り合わせて作製されるタッチパネルの概略構成断面図である。
【図6】図6に示すタッチパネルを構成する一方の基板を示す概略構成平面図である。
【図7】図6に示すタッチパネルを構成する他方の基板を示す概略構成平面図である。
【図8】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図9】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図10】図1に示す基板貼合装置の作動を説明する説明図である。
【図11】図1に示す基板貼合装置が有する効果を説明するための説明図である。
【図12】図3に示す第1保持手段が備える載置部の変形例の要部拡大断面図である。
【図13】図1に示す基板貼合装置の変形例を示す概略構成側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る基板貼合装置について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る基板貼合装置の概略構成を示す側面図であり、図2は、基板貼合装置1の平面図である。
【0022】
本実施形態に係る基板貼合装置1は、少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を押圧して貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する装置であり、図1及び図2に示すように、チャンバ2と、押圧手段3と、加圧手段4とを備えている。ここで、貼り合わされた2枚の基板間であって粘着層または接着層の外側には、外部の駆動回路と接続するコネクター用のスペースが設けられる場合もあるため、上述の基板の周縁部近傍とは、基板の周縁部及び上記コネクター用のスペースを除いた基板上の領域の周縁部を意味する。
【0023】
チャンバ2は、密閉可能となるように構成されており、チャンバ本体21と蓋部22と固定手段23とを備えている。チャンバ本体21は、平面視矩形状の板状の床部21aと、平面視矩形状の板状の天井部21bと、床部21a及び天井部21bの間に配置され所定空間を取り囲む側壁部21cとを備えている。これら床部21a、側壁部21c及び天井部21bにより、第1保持手段5が収容される有底筒状の収容部21dを有するチャンバ本体21が形成されている。また、収容部21dにおける底面には圧力センサ取り付け用の貫通孔21eが設けられており、床部21a及び天井部21bの間には、天井部21b及び蓋部22等を補助的に支える複数の支柱21fが配置されており、床部21aの底面には、複数の脚部21gが設けられている。
【0024】
側壁部21cに囲まれる空間の上方に対応する天井部21bの所定箇所には、開口部21hが設けられている。この開口部21hは、チャンバ本体21の上部開口を構成し、その周囲にはシール部材24が設けられている。シール部材24は、例えばOリングや固体ガスケット等の部材であり、ゴムやシリコンゴム、柔軟性を有する合成樹脂等の弾性に優れた材料から形成されている。
【0025】
蓋部22は、天井部21bに設けられる開口部21hを塞ぐ部材であり、チャンバ本体21に対して回動自在となるように天井部21bの上面側に取り付けられている。この蓋部22は、板状の蓋部本体22aと、回動部22bとを備えており、これら蓋部本体22aと回動部22bとは、アームを介して連結されている。このように構成された蓋部22を回動させて、チャンバ本体21の上部開口(開口部21h)を閉塞することにより、収容部21dは密閉される。
【0026】
固定手段23は、チャンバ本体21の上部開口(開口部21h)を塞いだ蓋部22をロックするための部材であり、回動可能となるように天井部21bに取り付けられている。この固定手段23は、把持部23aと、当該把持部23aに連結し蓋部本体22aを押圧する押圧部23bとを備えている。
【0027】
押圧手段3は、2枚の基板を重ねて所定圧力で押圧する装置であり、第1保持手段5と、第2保持手段6と、移動手段7とを備えている。第1保持手段5は、一方の基板を保持する装置であり、チャンバ2の収容部21d内に配置されている。この第1保持手段5は、断面図である図3に示すように、載置部51と、位置決め手段52と、載置部51の載置面51aに配置される弾性部材53とを備えている。
【0028】
載置部51は、基板の一方面を吸引して吸着固定できるように構成されている。この載置部51は、基板が載置される載置面51aを有する平面視矩形状の支持台であり、その内部に内部空間51bが形成されている。載置面51aには、内部空間51bに向けて貫通する吸引孔51cが複数形成されている。また、載置部51の底面にも、内部空間51bに向けて貫通する吸引流路51dが形成されており、この吸引流路51dには、管路51eを介して図示しない吸引ポンプが接続されている。吸引ポンプを駆動させることにより、載置部51内部の内部空間51bの空気が吸引され、載置面51aに載置される基板は、吸引孔51cを介して載置面51aに吸着固定されることになる。
【0029】
位置決め手段52は、載置部51に載置される基板を所定位置に配置するために用いられるものであり、載置部51の載置面51aに設けられている。この位置決め手段52は、複数個所で基板の側縁に当接するように、載置面51aから先端が突出する複数のピン52aにより構成されている。例えば、平面視矩形状の基板に対して位置決めを行う場合には、図4の平面図に示すように、一の基板側縁k1に対して2つのピン52aが当接し、その基板側縁k1に隣接する2つの基板側縁のいずれか一方の基板側縁k2に対して2つのピン52aが当接するような位置に複数のピン52aを配置することが好ましい。なお、平面視矩形状の基板の場合、互いに隣接する2つの側縁の一方の側縁に2つのピン52aが当接し、他方の側縁に1つのピン52aが当接すれば、基板の位置決めを行うことができるため、基板側縁k1および基板側縁k2のいずれか一方に当接する一つのピン52aを省略してもよい。また、載置面51aに対するピン52aの突出量は、載置面51aに載置される基板の厚みを考慮して決定される。
【0030】
弾性部材53は、載置部51の載置面51aに配置されるシート状の部材であり、例えば、シリコンゴムやフッ素ゴム、柔軟性を有する合成樹脂等の弾性に優れた材料により形成される。このシート状の弾性部材53には、図3の断面図に示すように、載置部51の載置面51aに形成される吸引孔51cに対応する位置に、当該吸引孔51cと同程度の孔径を有する複数の孔53aが形成されている。
【0031】
第2保持手段6は、他方の基板を保持する装置であり、上述の第1保持手段5と同様に構成されている。第2保持手段6は、載置部61と、位置決め手段62と、載置部61の載置面61aに配置される弾性部材63とを備えているが、これら載置部61、位置決め手段62及び弾性部材63の構成は、第1保持手段5におけるものと同様な構成を備えている為、詳細な説明は省略する。この第2保持手段6は、蓋部22の蓋部本体22aに取り付けられており、他方の基板を載置面61aに吸引保持させた後、チャンバ2の上部開口21hを蓋部22で閉塞させた場合に、第1保持手段5により保持される一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持できるように構成されている。
【0032】
移動手段7は、第1保持手段5を上下方向に移動させる昇降装置であり、載置部51の下方に配置されている。この移動手段7は、載置部51の底面に接続するシャフト71と、シャフトの端部に接続された昇降アクチュエータ72とを備えている。昇降アクチュエータ72としては、空気圧駆動式、油圧駆動式或いはモータ駆動式等のいずれであってもよい。この昇降アクチュエータ72の駆動により、基板間の間隔を狭める方向に第1保持手段5を移動させることができる。
【0033】
加圧手段4は、密閉されたチャンバ2の収容部21dにガスを供給してチャンバ2内部を大気圧〜8気圧程度に加圧する装置であり、ポンプや高圧ガスタンク等のガス供給装置41と、当該ガス供給装置41に接続しチャンバ2内部に連通する管路42とを備えている。管路の途中には、チャンバ2内部に供給されるガス中に含まれる埃等を除去するためのフィルター(図示せず)が配置されている。なお、ガス供給装置41により供給されるガスは、空気、窒素、アルゴン等を例示することができる。
【0034】
このように構成された基板貼合装置1の作動について以下説明する。具体的には、図5に示すような、2つの基板11,12が貼り合わされた抵抗膜式のタッチパネル10を作製する場合について説明する。このタッチパネル10は、所定形状にパターニングされた導電部11aが一方面に形成された一方の基板11(図6)と、所定形状にパターニングされた導電部12aが一方面に形成された他方の基板12(図7)とを備えている。一方の基板11と他方の基板12とは、それぞれの導電部11a,12aが対向するようにして、粘着層(または接着層)13を介して貼り合わされている。粘着層13は、貼り合わされる前の一方の基板11上に設けられており、図6に示すように、一方の基板11に形成される導電部11aの周囲を囲むように配置されている。また、各基板11,12には、導電部11a,12aと、外部の駆動回路(図示せず)とを接続する引き廻し回路(図示せず)が形成されている。なお、図5〜図7は、構成の理解を容易にするため、実寸比ではなく部分的に拡大又は縮小されている。また、図5〜図7に示されるタッチパネルは、帯状のマトリックスパターン導電部を有するタッチパネルであるが、基板の全面に導電部を設けたアナログタイプのタッチパネルであってもよい。
【0035】
まず、図8に示すように、蓋部22を開いて、第1保持手段5の載置面51aに配置される弾性部材53の上に一方の基板11を配置すると共に、第2保持手段6の載置面61aに配置される弾性部材63の上に他方の基板12を配置する。このとき、複数のピン52aから構成される位置決め手段52,62に基板11,12の側縁が当接するようにして、各基板11,12を所定位置に配置する。
【0036】
その後、第1及び第2保持手段5,6に接続する吸引ポンプを作動させて、載置部内部の内部空間の空気を吸引して、負圧により基板11,12を載置部51,61に吸引保持する。なお、載置面に形成される吸引孔と、弾性部材53,63に形成される孔とは、同一位置となるように構成されているため、載置部51は各基板11,12を問題なく吸引保持することができる。
【0037】
次に、図9に示すように、蓋部22を回動させてチャンバ2の上部開口21hを塞ぐように閉じ、固定手段23により蓋部22をロックする。
【0038】
次いで、加圧手段4のガス供給装置41を駆動させることにより、ガスをチャンバ2内部に供給してチャンバ2内部を加圧する。チャンバ2内部の設定圧力は、貼り合わされる基板11,12の種類によって異なるが、大気圧〜8気圧とすることが好ましい。
【0039】
圧力センサを監視し、チャンバ2内部が所定圧力に達したらガス供給装置41の駆動を停止し、図10に示すように、移動手段7を駆動させる。この移動手段7の駆動により、第1保持手段5は上方へと移動し、当該第1保持手段5により保持される一方の基板11と、第2保持手段6に保持されている他方の基板12とが押圧され両者が貼り合わせられる。貼り合わされた基板間には、加圧(圧縮)されたガスが閉じ込められる。ここで、移動手段7の押圧力は、貼り合わされる基板11,12の種類や一方の基板11上に設けられる粘着層13の種類によって異なるが、例えば、粘着層13(或いは接着層)に作用する圧力が0.1MPa〜3MPa程度であることが好ましい。また、基板11,12の押圧に際しては、粘着性を高めるために押圧された状態を所定時間維持することが好ましい。
【0040】
基板同士の押圧工程が終了した後、第1保持手段5及び第2保持手段6に接続する吸引ポンプの駆動を停止すると共に、移動手段7による基板の押圧状態を解除する。その後、加圧手段4の駆動を停止させて、チャンバ本体21に設けられる図示しない加圧ガス逃がし弁を開いて、チャンバ2内の圧力を大気圧に戻し、蓋部22を開放して、貼り合わされた基板(タッチパネル10)を取り出す。
【0041】
本実施形態にかかる基板貼合装置1は、大気圧よりも大きい圧力を有する加圧環境下で基板11,12を貼り合わせるように構成しているため、チャンバ2内部から取り出されたタッチパネル10の内部には、大気圧よりも高い圧力に加圧されたガスが封入されることになる。したがって、大気圧空間においては、基板11,12間に封入されているガスが膨張することになり、この結果、タッチパネル10は、内外の圧力差により、膨らんだ形状、つまり、互いに対向する一方の基板11と他方の基板12との距離(面間距離)が開いた状態となる。よって、各基板11,12に形成される導電部11a,12a同士が誤入力により接触することを効果的に防止することができる。
【0042】
また、チャンバ2内部の圧力を種々変更することにより、タッチパネル10の膨らみ度合いを変更できるため、貼り合わされる2つの基板11,12間の面間距離を容易に精度よくコントロールすることができる。したがって、ニュートンリングが発生しない最小の距離となるように基板11,12間の面間距離を調整することが可能になる。また、基板11,12間の面間距離をニュートンリングが発生しない最小の距離に設定することができる結果、得られるタッチパネルは、軽いタッチで信号の入力を行うことができるものとなる。このように本実施形態に係る基板貼合装置によれば、貼り合わされる2つ基板間の面間距離を精度よくコントロールして、ニュートンリングの発生を防止しつつ軽いタッチで信号の入力を行うことができるタッチパネルを製作することができる。
【0043】
また、本実施形態にかかる基板貼合装置1は、基板11(12)と載置部51(61)との間に配置されるシート状の弾性部材53(63)を備えているため、基板同士を押圧して貼り合わせる際に、粘着層13が形成されている箇所に押圧力を極めて効率よく伝達することができ、各基板同士の貼り合わせをより一層強固なものにすることができる。特に、タッチパネルの基板11(12)上には外部の駆動回路に接続する引き廻し回路(配線)が形成されており、この引き廻し回路が形成されている部分を粘着層13で被覆する場合、図11に示すように、引き廻し回路14と粘着層13との間に隙間15が生じ易くなるが、基板11(12)と載置部51(61)との間に配置されるシート状の弾性部材53(63)を備えることにより、押圧力を作用させたときに、基板11(12)の変形に柔軟性が生まれ、引き廻し回路14と粘着層13との間に隙間15が発生することを効果的に防止することができる。この結果、両基板11,12に粘着不良が発生して基板間に封入される高圧のガスが外部に漏れることを防止することができる。
【0044】
以上、本発明に係る基板貼合装置1の実施形態について説明したが、基板貼合装置1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、本実施形態においては、載置部51(61)にシート状の弾性部材53(63)を配置する構成を採用しているが、このシート状の弾性部材53(63)を削除する構成を採用することもできる。また、弾性部材53或いは弾性部材63のいずれか一方を削除する構成を採用することもできる。
【0045】
また、上記実施形態において、例えば、図12に示すように、位置決め手段52が、載置面51aに形成される凹部52bと、当該凹部52b内に収納可能なピン52aと、凹部52bの底部に配設されピン52aの基端部に接続されるバネやゴム等の弾性体52cとを備えるように構成してもよい。このような構成を採用した場合、ピン52aに外力が働かない場合には、弾性体52cの弾性力によりピン52aが付勢されてピン52aの先端が載置面51aから突出する一方、弾性体52cに圧縮力が働くような外力がピン52aに作用した場合には、ピン52aを凹部52bの底部側に移動させることができる。このように位置決め手段52を構成することにより、第1保持手段5を上方に移動させて基板同士の押圧を行う際に、第1保持手段5或いは第2保持手段6に設けられるピン52a(62a)が、第2保持手段6或いは第1保持手段5の載置部61(51)に接触したとしても、当該ピン52aが凹部52b内に移動するため、十分な押圧力を基板に付与することが可能となる。この結果、貼り合わせ不良が発生することを確実に防止することができる。
【0046】
また、上記実施形態においては、載置部51及びシート状の弾性部材53には、基板吸引用の孔51c(53a)が複数形成されているが、これら吸引孔51c(53a)は、基板押圧時に、粘着層13と重ならない領域に形成されることが好ましい。このような吸引孔51c(53a)の配置を採用することにより、移動手段7による押圧力が、粘着層13全域に均等に作用するため、粘着不良が発生することを効果的に防止することができ、基板間に封入される高圧のガスが外部に漏れることを確実に防止することができる。
【0047】
また、上記実施形態において、チャンバ2内部の空気を吸引して当該チャンバ2内部の圧力を減圧する減圧手段を更に備えるように構成してもよい。減圧手段としては、チャンバ2内部の圧力を例えば0.05気圧〜大気圧に設定可能な真空ポンプを例示することができる。このような構成を採用することにより、チャンバ2内部を加圧した状態での基板貼り合わせだけでなく、チャンバ2内部を減圧させた状態での基板貼り合わせも可能となる。また、チャンバ2内部の圧力を細かく制御することができるため、基板間に封入されるガスの圧力を所望の圧力となるように調整し、基板間の面間距離を種々変更することが容易になる。
【0048】
また、上記実施形態においては、回動自在の蓋部22に第2保持手段6を配置するように構成しているが、このような構成に特に限定されない。例えば、図13に示すように、天井部21bの所定箇所に配置された基板17を吸引保持した後、チャンバ本体21の上部開口21hを塞ぐ位置まで移動できるように、上下方向及び左右方向に移動可能となるように蓋部22を構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態においては、第1及び第2保持手段5,6の載置面51a,61aに配置される弾性部材53,63としてシート状の形状を採用しているが、特にこのような構成に限定されない。例えば、一方の基板11に配置される粘着層13の形状と同一の形状となるように弾性部材53,63を形成し、基板同士の押圧時に、弾性部材53,63が粘着層13と重なるような位置に配置するように構成してもよい。
【0050】
また、上記実施形態においては、各基板を第1保持手段5及び第2保持手段6にセットし、両基板の間隔が狭くなる方向に第1保持手段5を移動させて貼り合わせるプレス方式を採用しているが、このような貼合方法に限定されず、例えば、両基板をチャンバ2内で重ね合わせた後、チャンバ2内部を所定圧力になるまで加圧し、その後、ゴムローラなどを利用して所定圧力をかけながら両基板を押圧するローラ方式を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 基板貼合装置
2 チャンバ
21 チャンバ本体
22 蓋部
23 固定手段
3 押圧手段
4 加圧手段
5 第1保持手段
6 第2保持手段
51,61 載置部
51a,61a 載置面
51c,61c 吸引孔
52,62 位置決め手段
52a,62a ピン
53,63 弾性部材
7 移動手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置であって、
密閉可能なチャンバと、
前記チャンバの内部を加圧可能な加圧手段と、
前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段とを備える基板貼合装置。
【請求項2】
前記押圧手段は、
一方の基板を保持して前記チャンバ内に配置可能な第1保持手段と、
前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に前記他方の基板を配置可能な第2保持手段と、
前記第1保持手段或いは前記第2保持手段の少なくともいずれか一方に設けられ、基板間の間隔を狭める方向に移動させる移動手段とを備える請求項1に記載の基板貼合装置。
【請求項3】
前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、基板が載置される載置面を備えており、前記載置面には、負圧により基板を吸引保持する複数の吸引孔が形成されている請求項1または2に記載の基板貼合装置。
【請求項4】
前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、複数個所で前記基板の側縁に当接する位置決め手段を備えており、前記位置決め手段は、前記載置面から突出している請求項3に記載の基板貼合装置。
【請求項5】
前記位置決め手段は、前記載置面に形成される凹部と、前記凹部内に収納可能なピンと、前記凹部の底部に配設され前記ピンの基端部に接続される弾性体とを備えており、前記ピンは、前記弾性体の弾性力により付勢されて、前記ピンの先端が前記載置面から突出可能である請求項4に記載の基板貼合装置。
【請求項6】
前記載置面に載置される基板と前記載置面との間に配置される弾性部材を備えている請求項3から5のいずれかに記載の基板貼合装置。
【請求項7】
前記チャンバの内部を減圧可能な減圧手段を備える請求項1から6のいずれかに記載の基板貼合装置。
【請求項8】
前記チャンバは、有底筒状の収容部を有するチャンバ本体と、前記チャンバ本体に回動自在に取り付けられ、前記収容部の上部開口を塞ぐ蓋部とを備えており、
前記第2保持手段は、前記蓋部に取り付けられている請求項1から7のいずれかにに記載の基板貼合装置。
【請求項9】
前記収容部の上部開口を前記蓋部が閉じた状態で固定する固定手段を備える請求項8に記載の基板貼合装置。
【請求項10】
少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合方法であって、
一方の基板を保持して密閉可能なチャンバ内に配置する第1基板配置ステップと、
前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に配置する第2基板配置ステップと、
前記チャンバを密閉して、前記チャンバの内部を加圧する加圧ステップと、
前記一方の基板と前記他方の基板とを押圧する押圧ステップとを備える基板貼合方法。
【請求項11】
前記チャンバの内部を減圧する減圧ステップを更に備える請求項10に記載の基板貼合方法。
【請求項1】
少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合装置であって、
密閉可能なチャンバと、
前記チャンバの内部を加圧可能な加圧手段と、
前記2枚の基板を重ねて押圧する押圧手段とを備える基板貼合装置。
【請求項2】
前記押圧手段は、
一方の基板を保持して前記チャンバ内に配置可能な第1保持手段と、
前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に前記他方の基板を配置可能な第2保持手段と、
前記第1保持手段或いは前記第2保持手段の少なくともいずれか一方に設けられ、基板間の間隔を狭める方向に移動させる移動手段とを備える請求項1に記載の基板貼合装置。
【請求項3】
前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、基板が載置される載置面を備えており、前記載置面には、負圧により基板を吸引保持する複数の吸引孔が形成されている請求項1または2に記載の基板貼合装置。
【請求項4】
前記第1保持手段又は前記第2保持手段の少なくともいずれか一方は、複数個所で前記基板の側縁に当接する位置決め手段を備えており、前記位置決め手段は、前記載置面から突出している請求項3に記載の基板貼合装置。
【請求項5】
前記位置決め手段は、前記載置面に形成される凹部と、前記凹部内に収納可能なピンと、前記凹部の底部に配設され前記ピンの基端部に接続される弾性体とを備えており、前記ピンは、前記弾性体の弾性力により付勢されて、前記ピンの先端が前記載置面から突出可能である請求項4に記載の基板貼合装置。
【請求項6】
前記載置面に載置される基板と前記載置面との間に配置される弾性部材を備えている請求項3から5のいずれかに記載の基板貼合装置。
【請求項7】
前記チャンバの内部を減圧可能な減圧手段を備える請求項1から6のいずれかに記載の基板貼合装置。
【請求項8】
前記チャンバは、有底筒状の収容部を有するチャンバ本体と、前記チャンバ本体に回動自在に取り付けられ、前記収容部の上部開口を塞ぐ蓋部とを備えており、
前記第2保持手段は、前記蓋部に取り付けられている請求項1から7のいずれかにに記載の基板貼合装置。
【請求項9】
前記収容部の上部開口を前記蓋部が閉じた状態で固定する固定手段を備える請求項8に記載の基板貼合装置。
【請求項10】
少なくともいずれか一方の周縁部近傍に粘着層または接着層が設けられた2枚の基板を貼り合わせて、粘着層または接着層で囲まれた空間を形成する基板貼合方法であって、
一方の基板を保持して密閉可能なチャンバ内に配置する第1基板配置ステップと、
前記一方の基板と対向した状態で他方の基板を保持して前記チャンバ内に配置する第2基板配置ステップと、
前記チャンバを密閉して、前記チャンバの内部を加圧する加圧ステップと、
前記一方の基板と前記他方の基板とを押圧する押圧ステップとを備える基板貼合方法。
【請求項11】
前記チャンバの内部を減圧する減圧ステップを更に備える請求項10に記載の基板貼合方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−197872(P2011−197872A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62286(P2010−62286)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
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