説明

場所ベースアプリケーションによる予測検索

地理的および/または時間的関連POI情報をモバイルクライアントデバイス上に表示するためのシステムおよび方法が開示される。モバイルデバイスクライアントは、その現在の場所をサーバに伝送する。サーバは、モバイルクライアントデバイスの受信した現在の場所およびその予測された将来の場所に基づいて、地理的および/または時間的関連POI情報を決定し、モバイルクライアントデバイスに伝送する。モバイルクライアントデバイスは、地理的に関連するようになると、受信したPOI情報をレンダリングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国仮出願第61/164,801号(2009年3月30日出願)の利益を主張する。該出願は、その内容全体が参照により本明細書に引用される。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、場所追跡の分野に関し、より具体的には、運転ユーザの運転需要を考慮したフォーマットで、関連ユーザ生成データをクライアントに提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
衛星利用測位システム(GPS)デバイスは、現在、遍在している。本技術がより手頃な価格となるのに伴って、GPSデバイスは、車両の必須部分となりつつある。しかしながら、GPSデバイスは、種々の選択肢とともに、複雑な地図を有し得る。これらの地図および選択肢は、ユーザに有用であり得るが、クライアントデバイスはまた、運転者にとって、注意散漫となるものとなり、運転者をその運転責任から気をそらす可能性がある。
【0004】
時速30キロメートル(kmph)で運転する運転者は、最大4.2秒間、ナビゲーションデバイスを安全に視認し、デバイスから情報を抽出することが可能であることが、研究によって示されている。加えて、そのような研究では、運転者は、1秒あたり平均11文字のみローマ字を読むことが可能であることが観察されている。
【0005】
故に、複雑な地図を伴うGPSデバイスは、運転者が、クライアントデバイス上で方向および他の選択肢を反復的に検索する際、危険な注意散漫となるものとなり得る。例えば、運転者が計算されたルートから迂回路を辿る場合、計算されたルートを運転している運転者は、GPSデバイスに新しい情報を入力する必要があるであろう。さらに、運転者が、迂回路のための交通情報等の追加の情報を所望する場合、運転者は、GPSデバイス上で追加の選択肢を選択する必要がある。運転者は、停止し、本新しい情報すべてを入力するか、またはより問題となるものとして、運転しながら、本新しい情報すべてを入力する必要があり、したがって、道路から注意がそれる。
【0006】
さらに、検索された情報は、最新かつ最も関連する情報ではない可能性がある。多くのGPSデバイスは、数年古い地図データを有し、GPSデバイスが、より新しい地図データで更新可能である場合であっても、更新は、十分なほど頻繁に提供されない。例えば、GPSデバイスは、数年前に建てられたコーヒー店に関する情報を有し得る。更新によって、コーヒー店が1年前にピザ屋に変わったという情報が提供され得るが、更新は、ピザ屋が先週美容室に変わったことをユーザに警告するほど十分には、頻繁に提供されない。ピザを探し求めているユーザは、20マイルも運転してから、美容室ではピザが供給されないことを知ることになることに、不満を覚えるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
図および以下の説明は、例証のみとして、好ましい実施形態に関する。以下の議論から、本明細書に開示される構造および方法の代替実施形態は、本明細書に開示される原理から逸脱することなく採用され得る、実行可能代替として、容易に認識されることに留意されたい。
【0008】
次に、いくつかの実施形態を参照するが、その実施例は、付随の図に例証される。実践可能である場合は常に、類似または同一参照番号が図中で使用され、類似または同一機能性を示し得ることに留意されたい。図は、例証目的のためだけに、開示されるシステム(または、方法)の実施形態を描写する。当業者は、以下の説明から、本明細書に例証される構造および方法の代替実施形態が、本明細書に説明される原理から逸脱することなく、採用され得ることを容易に認識するであろう。
【0009】
(構成概要)
開示されるシステムおよび方法の一実施形態は、着目地点に関するマルチメディアまたはテキストメモ等の場所特有情報(「POI情報」とも称される)を生成および/または供給するためのモバイルクライアントおよびサーバを含み、POI情報は、ユーザにとって時間的および/または地理的に関連するようになると、ユーザに利用可能となる。POI情報の実施例として、交通事故に関する情報を伴うメモ、娯楽イベントに関するメモ、場所に関するユーザ「評言」またはコメント、友人の場所に関するメモ、あるいは友人の最新の場所を説明する「チェックイン」メモを含むが、それらに限定されない。
【0010】
POI情報は、POI情報に関連付けられた場所が、ユーザのモバイルデバイスの場所の所定の近傍、あるいはPOI情報が要求または所望される場所の所定の近傍内にある場合、ユーザに地理的に関連する。別の実施形態では、POI情報は、POI情報が、地理的特性に関連付けられている場合、地理的に関連し、その場合、地理的特性は、POI情報が要求または所望される場所の所定の近傍内にある場所を示す。
【0011】
POI情報は、POI情報が要求または所望される前の所定の時間内に作成または更新された場合、ユーザに時間的に関連する。別の実施形態では、POI情報は、POI情報が、時間的特性に関連付けられている場合、時間的に関連し、その場合、時間的特性は、POI情報が要求または所望される前の所定の時間内にある時間を示す。
【0012】
ユーザは、そのモバイルクライアントデバイスに検索基準を入力可能であって、モバイルクライアントデバイスは、検索基準およびその現在の場所をサーバに伝送するか、または、ユーザは、検索基準を入力しない場合があり、サーバは、デフォルト検索基準を使用して、関連POI情報を決定する。モバイルクライアントデバイスは、モバイルクライアントデバイスが移動し、その現在の場所が変化するのに伴って、その現在の場所をサーバに継続的に伝送する。
【0013】
サーバは、変化するモバイルクライアントデバイスの現在の場所を受信し、モバイルクライアントデバイスの現在の場所の近傍に関連付けられた場所座標を有する、地理的関連POI情報を決定する。サーバは、決定されたPOI情報をモバイルクライアントデバイスに伝送し、モバイルクライアントデバイスは、モバイルクライアントデバイスが、POI情報に関連付けられた場所座標の所定の距離内に来ると、ユーザに対して、POI情報をレンダリングする。一実施形態では、サーバは、最初に、決定されたPOI情報に関連付けられたメタデータの薄層を伝送し、後に、POI情報が、クライアントによってレンダリングされる可能性がより高まると、厚層を伝送する。一実施形態では、POI情報は、ユーザが、POI情報に関連付けられた地理的場所に接近するのに伴って、レンダリングされる可能性がより高まる。
【0014】
一実施形態では、サーバはまた、POI情報をモバイルクライアントデバイスに伝送する前に、POI情報の時間的関連性を決定する。POI情報が、POI情報に対する所定の検索持続時間内で作成または更新された場合、サーバは、POI情報をモバイルクライアントデバイスに伝送する。そうでなければ、サーバは、POI情報をモバイルクライアントデバイスに伝送しない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
開示される実施形態は、発明を実施するための形態、添付の請求項、および付随の図面からより容易に明白となるであろう、他の利点ならびに特徴を有する。
【図1】図1は、時間的および/または地理的関連POI情報をクライアントデバイスに送達するシステムの一実施形態を例証する。
【図2】図2は、時間的および/または地理的関連POI情報を生成し、クライアントデバイスに送達するのに有用なサーバのアーキテクチャの一実施形態を例証する。
【図3】図3は、時間的および/または地理的関連POI情報を受信する、モバイルクライアントデバイスのアーキテクチャの一実施形態を例証する。
【図4A】図4Aは、モバイルクライアントデバイスの現在の場所に基づいて、着目地点を決定し、モバイルクライアントデバイスに、決定された着目地点に関するPOI情報を伝送するための方法の一実施形態を例証する。
【図4B】図4Bは、時間的および/または地理的関連POI情報を受信し、モバイルクライアントデバイス上に表示するための方法の一実施形態を例証する。
【図5A】図5Aは、道路ネットワーク地図上に位置するモバイルクライアントデバイスのグラフィック表現の一実施形態を例証する。
【図5B】図5Bは、道路ネットワーク地図上のモバイルクライアントデバイスのための可能性のあるルートまたは場所予測ツリーのグラフィック表現の一実施形態を例証する。
【図5C】図5Cは、可能性のあるルートに基づく、検索空間のグラフィック表現の一実施形態を例証する。
【図5D】図5Dは、モバイルデバイスの現在の場所が変化するのに伴って、追加の着目地点によって更新された検索空間のグラフィック表現の一実施形態を例証する。
【図6】図6は、モバイルクライアントデバイスのユーザへおよびユーザから情報を通信するためのモバイルクライアントデバイス上で利用可能なユーザインターフェース画面の実施例を例証する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(例示的ネットワーク)
図1は、時間的および/または地理的関連POI情報をクライアントデバイスに送達する、システム100の一実施形態を例証する。システム100は、モバイルクライアントデバイス102と、無線ネットワーク104と、サーバ106と、地図データベース108と、ユーザデータベース110と、検索可能コンテンツデータベース112と、外部検索可能ソース114とを含む。モバイルクライアントデバイス102は、無線ネットワーク104を通して、サーバ106に通信可能に連結する。サーバ106は、無線ネットワーク104あるいは別の有線または無線ネットワークを通して、外部検索可能ソース114、地図データベース108、ユーザデータベース110、および検索可能コンテンツデータベース112に通信可能に連結する。
【0017】
モバイルクライアントデバイス102は、その地理的場所を決定し、その場所をサーバ106に無線ネットワーク104を通して伝送可能である、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または混合実装である。モバイルクライアントデバイス102はまた、ユーザインターフェースを提供し、デバイスユーザのために、サーバ106から受信したPOI情報をレンダリングする。一実施形態では、モバイルクライアントデバイス102は、本願に開示される特徴の一部または全部を行う、独立デバイスである。別の実施形態では、モバイルクライアントデバイス102は、携帯電話、GPSデバイス、あるいは開示される特徴の一部または全部に加え、他の用途特徴も実装するサーバ106と無線通信可能な別のモバイルデバイスである。モバイルクライアントデバイス102は、図3に関して、さらに詳細に説明される。
【0018】
無線ネットワーク104は、その接続されたエンティティを相互に無線通信可能にする、ネットワーキングデバイスの集合である。無線ネットワークは、無線パーソナルエリアネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク、無線大都市圏ネットワーク、またはモバイルデバイスネットワーク、例えば、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、パーソナル通信サービス(PCS)ネットワーク、あるいはデジタル先進移動電話サービス(D−AMPS)ネットワークであることが可能である。
【0019】
サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102の場所を受信し、モバイルクライアントデバイス102に伝送するための時間的および/または地理的関連POI情報を決定し、決定されたPOI情報をモバイルクライアントデバイス102に伝送する、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または混合実装である。サーバ106は、サーバ106に通信可能に連結される種々のデータベースから、関連POI情報を検索する。一実施形態では、サーバ106はまた、モバイルデバイス102のユーザによって生成されたPOI情報を受信し、記憶する。サーバ106は、図2に詳述される。
【0020】
地図データベース108は、着目地点等の関連付けられた特徴とともに、道路ネットワークを表す、地図データを記憶する、データベースを実装するように構成される、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを含む。地図データベースは、ノードおよびノード間の接続等の道路ネットワークの基礎要素と、場所座標、形状、住所、道路種類、速度範囲等のそれらの要素の特性とを含む。
【0021】
ユーザデータベース110は、種々のモバイルクライアントデバイス102のユーザに関する情報を備える、データベースを実装するように構成される、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを含む。情報は、ユーザ識別(id)と、名称と、関連付けられた群と、ユーザの関連付けられた友人とを含む。ユーザデータベース110は、ユーザ選好、ユーザの過去の検索基準、およびユーザの頻繁に訪れた着目地点等の追加の情報を備えることが可能である。
【0022】
検索可能コンテンツデータベース112は、サーバ106によって検索され、モバイルクライアントデバイス102に伝送されるコンテンツを備える、データベースを実装するように構成される、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを含む。検索可能コンテンツデータベース112は、モバイルクライアントデバイス102のユーザによって生成されたコンテンツを備える。一実施形態では、生成されたコンテンツは、ユーザによって生成されたPOI情報、POI情報に関連付けられた地理的座標、POI情報のカテゴリ、ユーザコミュニティ格付け、およびユーザがPOI情報を生成した時間から成る群から1つ以上を備える。
【0023】
外部検索可能ソース114は、地理的および/または時間的POI情報を備える、データベースを実装するように構成される、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを含む。例えば、POI情報は、店舗リスト、着目地点、赤信号カメラの場所、または道路交通条件に関連付けられた音声、映像、またはテキスト記述を備える。一実施形態では、POI情報は、地理的にタグ付けされる。すなわち、POI情報は、POI情報に関連付けられた場所を識別する地理的識別メタデータを含む。一実施形態では、外部検索可能ソースは、ネットワーク104または有線ネットワークを通して関連コンテンツを提供する、外部サービスである。
【0024】
(例示的サーバアーキテクチャ概要)
図2は、サーバ106のアーキテクチャの一実施形態を例証する。サーバ106は、道路ネットワーク上のモバイルクライアントデバイス102の場所を決定し、モバイルクライアントデバイス102に関連付けられた決定された場所および検索基準に基づいて、モバイルクライアントデバイス102情報、例えば、時間的および/または地理的に関連するPOI情報を伝送するように構成される。一実施形態では、サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102に関連付けられた検索基準を受信または読み出し、検索基準に基づいて、結果として生じるPOI情報を決定し、モバイルクライアントデバイス102の変化する場所を決定し、モバイルクライアントデバイス102の決定された場所に時間的および/または地理的に関連するようになるのに伴って、モバイルクライアントデバイス102にPOI情報を伝送する。別の実施形態では、サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102に関連付けられた検索基準を受信または読み出し、モバイルクライアントデバイス102の変化する場所を決定し、次いで、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所および検索基準に関連付けられた結果として生じるPOI情報を決定し、伝送する。加えて、一実施形態では、サーバ106はまた、モバイルクライアントデバイス102のユーザによって生成されたPOI情報を備える、ウェブサイトコンテンツを生成し、公開する。
【0025】
サーバ106は、コントローラ202と、場所決定モジュール204と、予測ツリージェネレータ206と、検索空間ジェネレータ208と、着目地点決定モジュール212と、通信モジュール218とを備える。これらのモジュールはすべて、通信データバスを通して、相互に通信可能に連結される。
【0026】
コントローラ202は、サーバ106内の他のモジュールに、ある事象または特定のメッセージの受信に応答して、そのそれぞれのタスクを実装させる、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、コントローラ202は、サーバ106の状態機械を実装する。
【0027】
場所決定モジュール204は、道路ネットワーク地図上のモバイルクライアントデバイス102の場所を決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、場所決定モジュール204は、モバイルクライアントデバイス102から、モバイルクライアントデバイス102の場所座標を反復的に受信する。場所決定モジュール204は、これらの受信した座標、ならびに利用可能である場合、その進行方向および速度を使用して、道路ネットワーク地図上のクライアントデバイス102の場所を突き止める。
【0028】
予測ツリージェネレータ206は、モバイルクライアントデバイス102によってサーバ106に伝送されたモバイルクライアントデバイス102の現在の場所に基づいて、モバイルクライアントデバイス102のための可能性のあるルートを決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、予測ツリージェネレータ206はまた、ユーザが目的地の場所を指定する場合、可能性のあるルートを予測するために、目的地の場所を使用する。予測ツリージェネレータ206は、モバイルクライアントデバイスが、ある場所から他の場所に移動するのに伴って、モバイルクライアントデバイス102のための可能なルートを更新し続ける。
【0029】
一実施形態では、モバイルクライアントデバイス102のユーザは、目的地の場所を指定せず、予測ツリージェネレータは、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所に基づいて、可能性のあるルートを検索する。予測ツリージェネレータ206はまた、地図データ108からの道路接続、道路種類、速度範囲等に関する情報を使用して、可能性のあるルートを検索する。一実施形態では、予測ツリージェネレータはまた、モバイルクライアントデバイス102の現在の進行方向または現在の速度を使用して、可能性のあるルートを決定する。可能性のあるルートを決定するために、予測ツリージェネレータ206は、道路ネットワーク地図から、ユーザの位置および進行方向に最も一致する道路区画を選択する。次いで、予測ツリージェネレータ206は、それらの道路区画から、ユーザが所与の時間制限内に到達可能な他の道路区画への道路接続をたどり、したがって、ユーザがその時間制限内にたどることが可能な可能性のある経路をトレーシングする。本道路トレーシングの結果は、ユーザがたどることが可能な可能性のあるルートを構築する、順序付けられた接続道路区画の集合となる。上述の例証される技法は、可能性のあるルートを予測するステップの一実施例であって、本例証される技法は、予測ツリージェネレータ206を例証される技法に限定することを意味するものではない。代わりに、当業者は、予測ツリージェネレータ206が、種々の他の技法を実装して、可能性のあるルートを予測可能であることを認識するであろう。モバイルクライアントデバイス102の現在の場所が変化するのに伴って、予測ツリージェネレータは、モバイルクライアントデバイス102のユーザによって採用され得る、可能性のあるルートを再計算または更新する。別の実施形態では、予測ツリージェネレータ206はまた、最近、ユーザによって移動されたルート等の情報を使用して、ユーザのための可能性のあるルートを決定する。
【0030】
一例として、ユーザは、モバイルクライアントデバイス102によって、検索基準を入力し、移動を開始可能である。予測ツリージェネレータ206は、ユーザが高速道路または別の道路に居るかどうか、モバイルクライアントデバイスの速度および進行方向、ならびにユーザが特定の方向にどれくらいの時間進行し続けているかに基づいて、移動モバイルクライアントデバイス102のための可能性のあるルートを決定する。ユーザが、数分間、高速道路上に居る場合、ユーザは、次の数分間の間に、高速道路から降りる可能性は低い。予測ツリージェネレータは、これらおよび類似要因を考慮し、ユーザのための可能性のあるルートを予測する。
【0031】
検索空間ジェネレータ208は、予測ツリージェネレータ206によって決定された可能性のあるルートを使用して、着目コンテンツのために、着目地点決定モジュール212によって検索されるべき検索エリアを決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、検索空間ジェネレータ208は、可能性のあるルート内の主要交差点(例えば、高速道路出口または大通りの横断歩道)の周囲に円形を規定することによって、検索エリアを決定する。この場合、結果として生じる検索エリアは、着目コンテンツを検索するための検索空間として、着目コンテンツ決定モジュール212によって使用可能な一式の円形面積となる。上述の例証される技法は、検索空間を決定するステップの一実施例であって、本例証される技法は、検索空間ジェネレータ208を例証される技法に限定することを意味するものではない。代わりに、当業者は、検索空間ジェネレータ208が、種々の他の技法を実装して、検索空間を決定可能であることを認識するであろう。
【0032】
着目地点決定モジュール212は、地図データベース108、検索可能コンテンツデータベース112、および外部検索可能ソース114を検索し、モバイルコンピューティングデバイス102の特定のユーザに対する着目地点およびその関連付けられたPOI情報を決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。着目地点決定モジュール212は、デフォルト検索基準またはモバイルクライアントデバイス102のユーザによって提供される検索基準を使用して、検索空間ジェネレータ208によって提供される検索エリア内の着目地点を決定する。デフォルト検索基準は、予測されたルート上のレストラン、ガソリンスタンド、サービスエリア、および交通条件を備えることが可能である。
【0033】
通信モジュール218は、サーバ106内の種々のモジュールのための通信チャネルを提供し、システム100内の他のエンティティと通信する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。通信モジュール218は、モバイルクライアントデバイス102、外部検索可能ソース114、地図データベース108、ユーザデータベース110、および検索可能コンテンツデータベース112に通信可能に連結される。
【0034】
(例示的クライアントアーキテクチャ概要)
図3は、モバイルクライアントデバイス102のアーキテクチャの一実施形態を例証する。モバイルクライアントデバイス102は、サーバ106に、その現在の場所およびユーザによって指定された検索基準を伝送するステップに関与する。一実施形態では、モバイルクライアントデバイス102はまた、サーバ106から、時間的および/または地理的関連POI情報を受信し、ユーザのための適切なPOI情報をレンダリングする。
【0035】
モバイルクライアントデバイス102は、コントローラ302と、現在の場所決定モジュール304と、通信モジュール310と、記憶モジュール308と、ユーザインターフェースモジュール306と、現在の着目地点決定モジュール312とを備える。これらのモジュールはすべて、通信バスを通して、相互に通信可能に連結される。
【0036】
コントローラ302は、モバイルクライアントデバイス102内の他のモジュールに、ある事象または特定のメッセージの受信に応答して、そのそれぞれのタスクを実装させる、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、コントローラ302は、モバイルクライアントデバイス102の状態機械を実装する。
【0037】
現在の場所決定モジュール304は、モバイルクライアントデバイス102の現在の座標を決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、現在の場所決定モジュール304は、衛星利用測位システム(GPS)内の1つ以上の衛星に通信可能に連結する。現在の場所決定モジュール304は、これらの衛星と通信することによって、モバイルクライアントデバイス102の場所を決定する。GPSを利用して、現在の場所を決定するための方法は、当技術分野において周知である。別の実施形態では、現在の場所決定モジュール304は、GPSデバイスに通信可能に連結し、GPSデバイスを通して、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所を決定する。一実施形態では、現在の場所決定モジュール304はまた、GPSデバイスを通して、またはGPS衛星と通信することによって、クライアント102の速度および進行方向を決定する。
【0038】
現在の場所決定モジュール304はまた、携帯電話、Wi−Fi、他の位置決定技術、またはこれらの技術の組み合わせ等、種々の他の方法を使用して、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所を決定可能である。
【0039】
ユーザインターフェースモジュール306は、サーバ106から受信した時間的および/または地理的関連POI情報をレンダリングするユーザインターフェースを制御する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、ユーザインターフェースモジュール306はまた、ユーザに、その検索基準および目的地の場所を入力可能にする、ユーザインターフェースを制御する。モバイルクライアントデバイス上で利用可能なユーザインターフェース画面の実施例は、図6に関して、以下に説明される。
【0040】
現在の着目地点決定モジュール312は、サーバ106から、通信モジュール310を通して、可能性のある着目地点を受信し、現在の場所決定モジュール304から、モバイルクライアントデバイスの現在の場所を受信し、可能性のある着目地点から、ユーザの現在の場所とのある関連性、例えば、ユーザの現在の場所との地理的および/または時間的関連性を有する、現在の着目地点を決定する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。一実施形態では、現在の着目地点決定モジュール312は、そのような関連性を決定せず、可能性のある着目地点を現在の着目地点としてみなす。
【0041】
一実施形態では、現在の着目地点決定モジュール312は、現在の着目地点を決定後、サーバ106から、情報の厚層を要求する。別の実施形態では、サーバ106は、現在の着目地点決定モジュール312から要求を受信せず、厚層を伝送する。情報の厚層は、例えば、現在の着目地点に関する追加の情報を含む。追加の情報は、着目地点に関連付けられたユーザ生成POI情報等のユーザ生成情報を備えることが可能である。例えば、追加の情報は、YELPウェブサイトから抽出された着目地点に関するユーザのYELPコメントを備えることが可能である。当業者は、本開示を熟読することによって、着目地点に関する情報が、多重層として要求可能であって、異なる層として伝送される情報が、薄層および厚層の開示された情報の分割と比較される種々の層として異なるように分割され得ることを理解するであろう。
【0042】
記憶装置308は、モバイルクライアントデバイス102内の他のモジュールによって使用される情報を記憶する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。例えば、記憶装置308は、サーバ106から通信モジュール310によって受信した時間的および/または地理的関連POI情報を記憶する。一実施形態では、記憶装置308はまた、サーバ106から受信した、またはモバイルクライアントデバイス102内に事前に構成されている、ユーザインターフェース画面を記憶する。
【0043】
通信モジュール310は、モバイルクライアントデバイス102内の種々のモジュールのための通信チャネルを提供し、システム100内の他のエンティティと通信する、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または混合実装である。通信モジュール310は、サーバ106に通信可能に連結される。
【0044】
(例示的ユーザインターフェース)
次に、図6を参照すると、モバイルクライアントデバイス102のユーザへおよびユーザから情報を通信するためのモバイルクライアントデバイス102上で利用可能なユーザインターフェース画面608−612の実施例が例証されている。画面608は、デフォルト検索基準またはユーザ指定検索基準の種々の結果を表示する。ユーザは、スクロールバー678を通して、より多くの結果をスクロールダウン可能である。各結果は、提案されるルートの説明672a−cと、提案されるルートを通して、目的地に到達するために推定される時間674a−cとを示す。また、画面608は、追加の情報利用可能アイコン676a−cを備える。ユーザは、本アイコン676a−cを選択し、提案されるルート上の着目地点に関連付けられたPOI情報等の追加の情報にアクセス可能である。一実施形態では、ユーザは、アイコン676aを選択し、ルート280Nに関連付けられた追加のPOI情報は、順序通り、ユーザのためにレンダリングされる。別の実施形態では、モバイルクライアントデバイス102の場所に最も近い場所に関連付けられた追加のPOI情報が、レンダリングされ、ユーザがルートを選択し、関連付けられた場所に接近すると、他の場所に関連付けられたPOI情報が、レンダリングされる。さらに別の実施形態では、選択されたルートのための追加のPOI情報は、利用可能になるのに伴って、ユーザのためにレンダリングされる。
【0045】
画面610は、デフォルト検索基準またはユーザ指定検索基準に応答して、サーバ106から受信した時間的および/または地理的関連POI情報を表示する。本実施例では、結果は、3マイル直進方向にあるレストランLambert & El Camino Realである。セクション656は、レストランの名称と、レストランが位置する交差点とを表示する。ポインタ654は、レストランが直進方向にあって、3マイル離れていることを表示する。
【0046】
一実施形態では、画面608上のアイコン676a−cの選択は、ユーザを画面612に導く。画面612は、選択されたルートに関する情報682と、ユーザ生成POI情報を列挙するメニュー684と、POI情報を生成したユーザのユーザ情報688と、POI情報の時間的関連性686と、POI情報の地理的関連性690とを備える。情報682は、ユーザによって選択されたルートを説明する。
【0047】
メニュー684は、ユーザ生成POI情報のリストを含む。一実施形態では、ユーザ生成POI情報は、POI情報を生成したユーザ別に整理される。別の実施形態では、ユーザ生成POI情報は、時間的関連性または地理的関連性別に整理される。
【0048】
時間的関連性686は、生成されたPOI情報の時間的特性に関する情報を含む。例えば、時間的関連性686は、POI情報が生成された時間、POI情報が別のユーザによって確認されてからの経過時間、またはPOI情報が更新された最終時間に関する情報を含むことが可能である。
【0049】
地理的関連性690は、POI情報の地理的特性に関する情報を含む。例えば、地理的関連性は、POI情報に関連付けられた近隣内の交差点、着目地点、または周知の標識を含むことが可能である。
【0050】
ユーザ情報688は、POI情報を生成したユーザに関する情報を含む。一実施形態では、情報は、生成者の名称、ユーザの写真、別名、または生成者を含む群を備える。
【0051】
(着目地点の決定および伝送)
次に、図4Aを参照すると、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所および/またはモバイルクライアントデバイス102からサーバ106に伝送された検索基準に基づいて、着目地点を決定するための一実施形態が例証されている。通信モジュール218は、サーバ106において、モバイルクライアントデバイス102における通信モジュール310を通して、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所座標を受信する402。通信モジュール218は、受信した場所座標を場所決定モジュール204に転送する。一実施形態では、通信モジュール218はまた、モバイルクライアントデバイス102から、目的地の場所を受信し、通信モジュール218は、目的地の場所を予測ツリージェネレータ206に転送する。
【0052】
加えて、通信モジュール218は、モバイルクライアントデバイス102のユーザによって指定された検索基準を受信する401。一実施形態では、受信した検索基準は、ユーザ指定検索基準ではなく、モバイルクライアントデバイス102に位置する、デフォルト検索基準である。一実施形態では、サーバ106は、検索基準を受信せず、サーバ106は、ユーザデータベース110、検索空間ジェネレータ208、またはサーバ106内の別のモジュール内に記憶されたデフォルト検索基準を使用する。通信モジュール218の検索基準受信方法に関わらず、通信モジュール218は、検索基準を検索空間ジェネレータ208に転送する。
【0053】
次に、場所決定モジュール204は、道路ネットワーク地図上で受信した座標の場所を突き止める404。図5Aは、道路ネットワーク地図上に位置するモバイルクライアントデバイス102のグラフィック表現を例証する。
【0054】
次いで、予測ツリージェネレータ206は、道路ネットワーク地図上のモバイルクライアントデバイス102の決定された場所に基づいて、モバイルクライアントデバイス102のための可能性のあるルートを決定する406。一実施形態では、予測ツリージェネレータ206はまた、モバイルクライアントデバイス102の目的地の場所、進行方向、または速度を使用して、モバイルクライアントデバイス102のための可能性のあるルートを決定する406。図5Bは、道路ネットワーク地図上のモバイルクライアントデバイス102のための可能性のあるルートまたは場所予測ツリー504のグラフィック表現を例証する。
【0055】
次いで、検索空間ジェネレータ208は、可能性のあるルートを使用して、可能性のあるルートに基づいて、検索空間を決定する408。図5Cは、可能性のあるルートに基づく、検索空間506のグラフィック表現を例証する。
【0056】
検索空間ジェネレータ208が、検索空間を作成後506、着目地点決定モジュール212は、検索空間506内にあって、検索基準の要件に一致する、関連付けられた場所座標を伴う着目地点および/またはPOI情報を決定する410。着目地点508a−c(集合的に508)は、図5Cにおいて決定された着目地点を表す。次いで、決定された着目地点508および/またはPOI情報は、モバイルクライアントデバイス102に伝送される480。
【0057】
一実施形態では、POI情報および/または着目地点に関連付けられた関連情報は、多重層として伝送可能である。例えば、サーバ106は、最初、その名称、種類、およびユーザが着目地点に関するPOI情報を残した最終時間等、着目地点に関する情報を備える薄層を伝送可能である。サーバ106は、後に、着目地点に関連付けられたPOI情報を備える厚層を伝送可能である。一実施形態では、サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102が、POI情報に関連付けられた場所に接近するのに伴って、厚層を伝送する。モバイルクライアントデバイス102は、伝送される可能性のある着目地点を受信し、可能性のある着目地点を記憶装置308内に記憶する454。
【0058】
一実施形態では、サーバ106は、反復的に、例えば、時間または距離に基づく、所定の間隔毎に、モバイルクライアントデバイス102の変化する現在の場所を受信する。変化する現在の場所が受信されるのに伴って、サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102の種々の現在の場所に対して、ステップ402−412を繰り返す。別の実施形態では、サーバ106は、着目地点508に関する追加のPOI情報が、他のユーザによって生成されるのに伴って、周期的または反復的に、ステップ402−412を繰り返す。図5Dは、モバイルデバイスの現在の場所102が変化するのに伴って、繰り返されたステップ402−412の結果を例証する。モバイルデバイス102が、道路上を移動するのに伴って、着目地点508d等の追加の着目地点が利用可能となり、モバイルデバイス102に伝送される。
【0059】
開示される実施形態は、有利には、ユーザのための可能性のあるルートおよびユーザ指定検索基準またはデフォルト検索基準に一致する可能性のある着目地点を予測するためのサーバ構成を含む。ユーザは、そのルートのための目的地または最終地点を入力せず、かつ運転しながら検索を手動で開始する(通常、既に遅れている結果を提供し、道路から注意をそらす方法)必要なく、運転するのに伴って、そのルート上の着目地点を受信する。場所の内の種々のものを検索するための場所パラメータを要求する、従来のローカル検索と異なり、開示される実施形態は、ユーザに、いかなる場所パラメータも伴わずに、検索基準を入力可能にする。したがって、ユーザは、そのルートを開始する前に、その場所の目的地を計画することに限定されない。ユーザは、目的地の住所を指定することなく、運転可能であって、開示される実施形態は、可能性のあるルートを予測し、ユーザのモバイルクライアントデバイスに可能性のある着目地点を事前に伝送する。ユーザが、着目地点に接近するのに伴って、着目地点に関するPOI情報が、ユーザのためにレンダリングされる。
【0060】
加えて、サーバ106によってクライアント102に伝送されるPOI情報は、ユーザに、着目地点の任意の最近の変化を通知する。例えば、店舗に関するPOI情報は、店舗がその場所を移動したことを全員に通知する別のユーザからのメモを備えることが可能である。したがって、ユーザは、GPSプロバイダによって提供される更新よりずっと最近の着目地点に関する更新情報を得ることが可能である。
【0061】
図4Bは、時間的および/または地理的関連着目地点を受信し、モバイルクライアントデバイス102上に表示するための方法を例証する。モバイルクライアントデバイス102上のユーザインターフェースモジュール306は、ユーザから、検索基準を受信する450。検索基準は、ルートのためのユーザ選好を備える。例えば、ユーザは、未知の目的地途中の食料品店を決定する、検索基準を指定可能である。ユーザは、この場合、目的地を指定せず、モバイルクライアントデバイス102が、ユーザがその周囲を運転するのに伴って、ユーザの変化する場所の近くにある食料品店に関する情報をレンダリングすることが期待される。
【0062】
ユーザインターフェースモジュール306は、記憶装置308内に検索基準を記憶し、受信した検索基準に関して、コントローラ302に通知する。コントローラ302は、記憶装置308から検索基準を読み出し、通信モジュール310を通して、サーバ106に検索基準を伝送する451。一実施形態では、サーバ106は、後の使用のために、受信した検索基準をユーザデータベース110内に記憶し、サーバ106は、ユーザが新しい検索基準を指定するまで、後の事例のために記憶された検索基準を使用可能である。別の実施形態では、ユーザは、検索基準を指定せず、サーバ106は、ユーザ規定検索基準の代わりに、デフォルト検索基準を使用する。さらに別の実施形態では、サーバ106は、ユーザの以前の検索、およびモバイルデバイス102の他の使用、または外部ソースから抽出されたユーザ選好に基づいて、モバイルデバイス102の特定のユーザに特有の検索基準を発展させる。
【0063】
次いで、コントローラ302は、現在の場所モジュール304または記憶装置308から、モバイルクライアントデバイス102の現在の場所を読み出す。一実施形態では、コントローラ302はまた、現在の場所決定モジュール304または記憶装置308から、速度および進行方向を読み出す。次いで、コントローラは、通信モジュール310を通して、読み出された情報をサーバ106に伝送する452。
【0064】
上述のように、サーバ106は、モバイルクライアントデバイス102の場所および受信したまたはデフォルト検索基準に基づいて、可能性のある着目地点を決定し、モバイルクライアントデバイス102に伝送する。モバイルクライアントデバイス102は、伝送された可能性のある着目地点を受信し、記憶する452。
【0065】
ステップ452および454は、モバイルクライアントデバイス102の変化に伴って、数回繰り返される。一実施形態では、モバイルクライアントデバイス102は、ユーザの検索基準に一致する追加のPOI情報が、他のユーザによって生成される、または追加の着目地点が、モバイルクライアントデバイス102の検索基準および変更場所に一致するのに伴って、サーバ106から、追加のPOI情報を受信する。別の実施形態では、モバイルクライアントデバイス102は、移動モバイルクライアントデバイス102の現在の場所が変化し続けるのに伴って、追加のPOI情報を受信し続ける。
【0066】
現在の場所決定モジュール304は、変化するモバイルクライアントデバイス102の場所の追跡を継続し、コントローラ302は、変化するモバイルクライアントデバイス102の現在の場所を記憶された可能性のある着目コンテンツに関連付けられた場所座標と比較し続ける456。変化するモバイルクライアントデバイス102の現在の場所が、可能性のある着目地点に関連付けられた場所座標の所定の近傍内に来る場合、コントローラ302は、着目地点が地理的に関連することを決定し、ユーザのために、ユーザインターフェースモジュール306を通して、可能性のある着目コンテンツをレンダリングする。一実施形態では、コントローラ302は、モバイルクライアントデバイス102が、着目地点に関連付けられた場所座標の所定の近傍内に来ると、サーバ106に、厚層を要求し、厚層から、着目地点の名称および種類を伴う情報を受信し、次いで、レンダリングする。
【0067】
一実施形態では、コントローラ302はまた、ユーザのために、POI情報をレンダリングする前に、着目地点に関連付けられたPOI情報の時間的関連性を決定する。したがって、コントローラ302は、POI情報に関連付けられたメタデータを検索し、POI情報が、所定の継続時間より前に作成または更新されたかどうかを決定する。所定の継続時間より前ではない場合、コントローラ302は、POI情報が時間的に関連することを決定し、ユーザのために、POI情報をレンダリングする。所定の継続時間より前であれば、コントローラ302は、POI情報をレンダリングしない。
【0068】
上述の説明のいくつかの部分は、情報に及ぼす動作のアルゴリズムおよび記号表現例えば、図5A−5Dおよび図6の参照を含め、図4A−4Bに関して説明されたプロセスの観点から、本発明の実施形態を説明する。これらのアルゴリズム的説明および表現は、その研究の実体を他の当業者に効果的に伝えるために、データ処理技術において、当業者によって一般的に使用される。これらの動作は、機能的、計算的、または論理的に説明されるが、コンピュータプログラムまたは同等電気回路、マイクロコード等によって実装されるものと理解される。さらに、また、一般性を喪失することなく、モジュールとして、これらの動作の配列を参照することは、時として、便宜的であることが証明されている。説明される動作およびその関連付けられたモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、または任意のそれらの組み合わせとして具現化され得る。
【0069】
本明細書で使用されるように、「一実施形態」または「ある実施形態」の参照はいずれも、実施形態と併せて説明される、特定の要素、特徴、構造、または特性が、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。明細書中の種々の場所における語句「一実施形態では」の表出は、必ずしも、すべて同一実施形態を指すわけではない。
【0070】
いくつかの実施形態は、表現「連結される」および「接続される」とともに、その派生語を使用して、説明され得る。これらの用語は、相互に対して同意語として意図されるものではないことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が、相互に直接物理的または電気的に接続することを示すために、用語「接続される」を使用して説明され得る。別の実施例では、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が、直接物理的または電気的に接触することを示すために、用語「連結される」を使用して説明され得る。しかしながら、用語「連結される」はまた、2つ以上の要素が、相互に直接接触しないが、相互に協働または相互作用することを意味してもよい。実施形態は、本文脈に限定されない。
【0071】
本明細書で使用されるように、用語「comprises(備える)」、「comprising(備える)」、「includes(含む)」、「including(含む)」、「has(有する)」、「having(有する)」、またはそれらの任意の他の変形例は、非排他的包含を網羅するものと意図される。例えば、要素のリストを備える、プロセス、方法、物品、または装置は、必ずしも、それらの要素のみに限定されず、明示的に列挙されない、あるいはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含み得る。さらに、別途明示的に記載されない限り、「or(または)」とは、包含のorを指し、排他のorを指すわけではない。例えば、条件AまたはBは、以下の任意のいずれかによって満たされる。Aは、真(または、存在する)であって、Bは、偽(または、存在しない)、Aは、偽(または、存在しない)であって、Bは、真(または、存在する)であって、およびAもBも、真(または、存在する)である。
【0072】
加えて、「a」または「an」の使用は、本明細書の実施形態の要素および構成要素を説明するために採用される。これは、便宜上、かつ本発明の一般的意味を与えるために行われる。本説明は、1つまたは少なくとも1つを含むものとして読まれるべきであって、また、単数形は、そうでないことが意味されることが明白でない限り、複数形も含む。
【0073】
モバイルクライアントデバイス102に関する説明では、サーバ106は、特定の機能を1つのエンティティまたはエンティティ内の構成要素に割り当てる。本説明および機能割当は、例証目的のためであって、サーバまたはクライアントをその割り当てられた機能に限定するものではない。本開示を熟読することによって、当業者は、サーバ側で行われるように、一実施形態に説明される機能がまた、適切な場合、他の実施形態では、クライアント側で行うことも可能であることを理解するであろう。同様に、クライアント側機能も、適切な場合、サーバによって行うことが可能である。加えて、モバイルクライアントデバイス102またはサーバ106の特定の構成要素に起因する機能性は、実装者によって適切であるとみなされる場合、ともに動作する、異なるまたは複数の構成要素によって行うことが可能である。
【0074】
本開示を熟読することによって、当業者は、依然として、本発明に開示される原理を通して、時間的および/または地理的関連着目地点に関する情報を予測ならびにレンダリングするためのシステムおよびプロセスの追加の代替構造および機能設計を理解するであろう。したがって、特定の実施形態および用途が、例証ならびに説明されたが、本発明は、本明細書に開示される正確な構造および構成要素に限定されず、当業者に明白となるであろう種々の修正、変更、および変形例は、添付の請求項に定義される発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される本発明の方法および装置の配列、動作、ならびに詳細において、成され得ることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動モバイルクライアント上に表示するために、予測検索結果を持続的に決定するための装置であって、
該移動モバイルクライアントの現在の場所を持続的に受信するための通信モジュールと、
該通信モジュールに通信可能に連結され、該受信された現在の場所に基づいて、道路ネットワーク地図に対して、該移動モバイルクライアントの場所を持続的に突き止めるための場所決定モジュールと、
該場所決定モジュールに通信可能に連結され、該道路ネットワーク地図上で、該移動モバイルクライアントによって移動可能な複数のルートを持続的に予測するための予測ツリージェネレータであって、該複数の予測ルートは、該移動モバイルクライアントの現在の場所の変化に応答して、再予測される、予測ツリージェネレータと、
該予測ツリージェネレータに通信可能に連結され、該移動モバイルクライアントに関連付けられた検索基準に基づいて、該複数の予測ルート上の複数の着目地点を持続的に決定するための着目地点決定モジュールと
を備える、装置。
【請求項2】
前記通信モジュールは、前記移動モバイルクライアントの速度および該移動モバイルクライアントの進行方向のうちの1つをさらに受信し、前記予測ツリージェネレータは、該速度および該進行方向のうちの1つを使用して、前記複数のルートを予測する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数の予測ルートに基づいて、検索空間を生成するための検索空間ジェネレータをさらに備え、前記着目地点決定モジュールは、該検索空間内の該複数の予測ルートを検索し、前記複数の着目地点を決定する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記検索空間は、前記複数の予測ルート内の主要交差点の周囲に円形を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記通信モジュールは、前記移動モバイルクライアントに、決定された複数の着目地点に関する情報の最初の薄層と、後の厚層とを伝送し、該薄層は、該決定された複数の着目地点に関する名称と場所情報とを備え、該厚層は、該決定された複数の着目地点に関するユーザ生成POI情報を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
移動モバイルクライアント上に現在関連する着目地点への方向を表示するための装置であって、
サーバに、該モバイルクライアントの現在の場所を持続的に伝送し、該サーバから、複数の着目地点を持続的に受信するための通信モジュールであって、該複数の着目地点は、該移動モバイルクライアントに関連付けられた検索基準に基づき、該複数の着目地点は、該モバイルクライアントによって移動されると予測される複数の可能性のあるルート上に位置する、通信モジュールと、
受信された複数の着目地点を記憶するための記憶モジュールと、
該記憶モジュールに通信可能に連結され、記憶された複数の着目地点から現在の着目地点を持続的に決定するための現在の着目地点決定モジュールと
を備える、装置
【請求項7】
前記現在の着目地点決定モジュールは、前記モバイルクライアントの変化した現在の場所に基づいて、前記現在の着目地点を持続的に決定する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記通信モジュールは、前記サーバから、前記複数の着目地点に関する情報の最初の薄層と、後の厚層とを受信し、該薄層は、該複数の着目地点に関する名称と場所情報とを備え、該厚層は、該複数の着目地点に関するユーザ生成POI情報を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記通信モジュールは、前記サーバに、前記モバイルクライアントの速度および該モバイルクライアントの進行方向のうちの1つをさらに伝送し、該速度および進行方向のうちの1つは、該サーバによって使用され、前記複数の着目地点を決定する、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
ユーザに、決定された現在の着目地点への方向を通信するためのユーザインターフェースモジュールをさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
移動モバイルクライアント上に現在の関連着目地点への方向を表示する方法であって、
該移動モバイルクライアントの現在の場所を持続的に受信することと、
該受信された現在の場所に基づいて、道路ネットワーク地図上の該移動モバイルクライアントの場所を持続的に突き止めることと、
持続的に受信された現在の場所に基づいて、該道路ネットワーク地図上の該移動モバイルクライアントによって移動可能な複数のルートを持続的に予測することであって、該複数の予測ルートは、該移動モバイルクライアントの現在の場所の変化に伴って変化する、ことと
該複数の予測ルート上の複数の着目地点を持続的に決定することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記移動モバイルクライアントの速度および該移動モバイルクライアントの進行方向のうちの1つを受信することをさらに含み、前記複数のルートは、該受信された速度および進行方向のうちの1つに基づいて予測される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
複数の予測ルートに基づいて、検索空間を生成することをさらに含み、複数の決定された着目地点が、該検索空間内かつ該複数の予測ルート上に位置する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記検索空間は、前記複数の予測ルート内の主要交差点の周囲に円形を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記移動モバイルクライアントに、決定された複数の着目地点に関する情報の最初の薄層と、後の厚層とを伝送することをさらに含み、該薄層は、該決定された複数の着目地点に関する名称と場所情報とを含み、該厚層は、該決定された複数の着目地点に関するユーザ生成POI情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
移動モバイルクライアント上に現在の関連着目地点への方向を表示する方法であって、
サーバに、該モバイルクライアントの現在の場所を持続的に伝送することと、
該サーバから、複数の着目地点を持続的に受信することであって、該複数の着目地点は、該移動モバイルクライアントに関連付けられた検索基準に基づき、該複数の着目地点は、該モバイルクライアントによって移動されると予測される複数の可能性のあるルート上に位置する、ことと、
受信された複数の着目地点を記憶することと、
記憶された複数の着目地点から現在の着目地点を持続的に決定することと
を含む、方法。
【請求項17】
持続的に決定される現在の着目地点は、前記モバイルクライアントの変化した現在の場所に基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記サーバから、前記複数の着目地点に関する情報の最初の薄層と、後の厚層とを受信することをさらに含み、該薄層は、該複数の着目地点に関する名称と場所情報とを含み、該厚層は、該複数の着目地点に関するユーザ生成POI情報を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記サーバに、前記モバイルクライアントの速度およびモバイルクライアントの進行方向のうちの1つを伝送することをさらに含み、該速度および進行方向のうちの1つは、該サーバによって使用され、前記複数の着目地点を決定する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
ユーザに、決定された現在の着目地点への方向を通信することをさらに含む、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−522251(P2012−522251A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503579(P2012−503579)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/029100
【国際公開番号】WO2010/114803
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(511230886)エーエイチエー モバイル, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】