説明

塗布装置及び塗布方法

【課題】乾燥前の塗布膜であっても塗布ムラを検出することができ、塗布工程直後から塗布ムラを検出することができる塗布装置及び塗布方法を提供する。
【解決手段】ステージに載置された基板に対し相対的に移動しつつ塗布液を吐出することにより基板上に塗布膜を形成する塗布ユニットと、基板上に形成された塗布膜に対し、特定の照射パターンの光を出力する照射部と、塗布膜の表面で反射された反射光を受光する受光部と、受光部によって受光された反射光の受光パターンと、特定の照射パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態の良否を判断する制御装置とを備える塗布装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に塗布膜を形成する塗布装置及び塗布方法に関するものであり、特に塗布膜の形成ムラを検出する塗布装置及び塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、ガラス等からなる基板上にレジスト液が塗布されたもの(塗布基板という)が使用されている。この塗布基板は、レジスト液を均一に塗布する塗布装置によって形成されている。すなわち、塗布装置は、基板を載置するステージと、レジスト液を吐出する塗布ユニットとを有しており、塗布ユニットの口金部からレジスト液を吐出させながら、基板と塗布ユニットとを相対的に移動させることにより、基板上に所定厚さのレジスト液膜(塗布膜)が形成されるようになっている。
【0003】
このような塗布装置により形成された塗布基板は、塗布膜に筋状や粒状等の塗布ムラの有無を確認する塗布ムラ検査が行なわれる。具体的には、基板上に塗布膜を形成する塗布工程の後、塗布膜を乾燥工程により乾燥させて薄膜化した状態で、最終工程である塗布ムラ検査工程によって行なわれる。この塗布ムラ検査工程では、基板上の塗布膜に所定波長の光を照射し、塗布膜表面によって反射される反射光と、基板表面によって反射される反射光との波長差を取得し、得られた波長差から膜厚を演算することにより、塗布膜の膜厚変化による塗布ムラの有無が確認される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−313143
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の塗布ムラ検査工程は、最終工程で行なわれるため、仮に塗布ムラが生じている場合には、塗布ムラが生じていない正常な塗布基板同様に、塗布工程後の乾燥工程等を経て確認されるため、塗布ムラ検査工程までに必要な処理にかかる製造コストがムダになってしまうという問題があった。また、仮に塗布ムラの発生要因が塗布装置にある場合には、塗布ムラのある不良基板が連続して生産され、大量の不良基板が発生してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、塗布ムラ検査工程を塗布工程直後に行うことも考えられる。しかし、特許文献1に記載の検査装置では、光の波長差を利用して膜厚を計測するものであるため、乾燥工程前の塗布膜では、膜厚が厚すぎて光の波長差を利用した計測を行なうのは困難であった。したがって、従来の検査装置では、塗布工程直後に塗布ムラのある不良基板を取り除いたり、塗布工程直後に不良基板を発生させる塗布装置側の要因を解消することが困難であった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、乾燥前の塗布膜であっても塗布ムラを検出することができ、塗布工程直後から塗布ムラを検出することができる塗布装置及び塗布方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、基板を載置するステージと、前記ステージに載置された基板に対し相対的に移動しつつ塗布液を吐出することにより前記基板上に塗布膜を形成する塗布ユニットと、基板上に形成された塗布膜に対し、特定の照射パターンの光を出力する照射部と、前記塗布膜の表面で反射された反射光を受光する受光部と、前記受光部によって受光された反射光の受光パターンと、前記特定の照射パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態の良否を判断する制御装置と、を備えることを特徴としている。
【0009】
また、上記課題を解決するために本発明の塗布方法は、ステージに載置された基板に対し塗布ユニットを相対的に移動させつつ塗布液を吐出することにより前記基板上に塗布膜を形成する塗布工程と、前記基板上に形成された塗布膜の形成状態の良否を判断する塗布ムラ検査工程と、を有する塗布方法であって、前記塗布ムラ検査工程は、基板上に形成された塗布膜に対して特定の照射パターンの光を照射し、この照射された光が塗布膜の表面で反射された反射光を受光して受光パターンを取得することにより、前記特定のパターンと前記受光パターンとを比較して、塗布膜の形成状態の良否を判断することを特徴としている。
【0010】
上記塗布装置及び塗布方法によれば、照射部からの光が塗布膜の表面で反射され、この反射される光を受光部で受光して塗布膜の形成状態が判断されるため、塗布膜の膜厚に影響されることなく、塗布膜表面の形成状態を判断することができる。具体的には、照射部から照射される光は、特定の照射パターンを有しており、この光が塗布膜の表面を照射すると、特定の照射パターンが塗布膜の表面形状の影響を受けて反射される。すなわち、塗布膜の表面が均一な平坦面である場合には、特定の照射パターンはそのまま均一に反射されるため、受光部により受光される光の受光パターンは、特定の照射パターンと同一になる。一方、塗布膜の表面形状にムラ(塗布ムラ)が生じている場合には、特定の照射パターンの光が均一には反射されず、受光部で受光される受光パターンは、特定の照射パターンと異なるパターンになる。したがって、照射部から照射される特定の照射パターンと、反射光による受光パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態を判断することができる。これにより、光の波長差から膜厚を計測する従来の塗布ムラの検査装置及び検査方法に比べて、膜厚の寸法に影響を受けることなく塗布ムラを検出することができる。すなわち、塗布膜の膜厚に影響を受けないため、乾燥工程前の塗布工程直後から塗布ムラを検出することができる。これにより、塗布工程後の不良基板に対して、後工程処理が行なわれるのを防止したり、塗布工程直後に不良基板を発生させる塗布装置側の要因を解消して不良基板が大量に発生するのを防止することができる。
【0011】
さらに、塗布ムラ検査工程は、塗布工程開始後であって、塗布工程終了前に開始されることにより、塗布工程と塗布ムラ検査工程とを重複させて進行させることができ、タクトタイムを短縮させることができる。
【0012】
また、前記照射部は、複数種類の照射パターンの光が照射されるように形成されており、前記制御装置は、複数種類の全ての照射パターンと、それぞれの照射パターンに対応する受光パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態の良否を判断する構成とすることができる。すなわち、前記塗布ムラ検査工程は、複数種類の照射パターンの光を照射し、複数種類の全ての照射パターンと、それぞれの照射パターンに対応する受光パターンを比較する構成とすることができる。
【0013】
この構成によれば、種々の塗布ムラの検出に適切な照射パターンの光を照射させることにより、一つのみの照射パターンの光を照射する場合に比べて、種々の塗布ムラを確実に検出することができる。
【0014】
また、前記照射パターンは、光が照射される照射領域と、光が遮光される遮光領域とを有している構成とすることができる。
【0015】
この構成によれば、隣接する照射領域と遮光領域との境界部分が明瞭に形成されるため、この境界部分の変化に着目することにより、照射パターンと受光パターンとの比較を精度よく行うことができる。すなわち、遮光領域は、他の光による外乱の影響を受けないため、この遮光領域の形状の変化を検出することにより、塗布ムラの検出を精度よく行うことができる。
【0016】
また、前記照射パターンは、直線状の照射領域と直線状の遮光領域とが所定のピッチで交互に配置されるストライプパターンであって、前記複数種類の照射パターンは、一の照射パターンのストライプピッチに対して、このストライプピッチ幅以下のピッチ分だけ、ストライプの延びる方向と直交する方向に、変位させたストライプパターンが含まれている構成としてもよい。
【0017】
この構成によれば、塗布ムラの形状が各ストライプピッチ幅以下の寸法を有しており、遮光領域にのみ重なる場合には、一の照射パターンを用いただけでは検出することが困難である。そこで、当該ストライプピッチ幅以下のピッチ分だけ変位させたストライプパターンの照射パターンを有していることにより、遮光領域のみに重なる塗布ムラを照射領域にも重ねることができるため、確実に塗布ムラを検出することができる。
【0018】
また、前記照射部は、前記塗布ユニットが加速する塗布領域又は減速する塗布領域のうち、少なくとも一方の塗布領域を照射する構成としてもよい。
【0019】
この構成によれば、塗布ユニットが加速又は減速する塗布領域は塗布ムラが生じやすい。したがって、少なくとも加速又は減速する塗布領域の一方に光を照射させるように照射部を設けることにより、不必要な照射部の配置を避けることができ、装置のコストダウンを図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の塗布装置及び塗布方法によれば、乾燥前の塗布膜であっても塗布ムラを検出することができ、塗布工程直後から塗布ムラを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の塗布装置を概略的に示す側面図である。
【図2】塗布装置本体を示す斜視図である。
【図3】塗布ユニットの脚部付近を示す図である。
【図4】照射パターンA、照射パターンB、照射パターンCを示す図である。
【図5】塗布ムラがない塗布膜に照射パターンを照射した場合を示す図であり、(a)は照射パターンの光の経路を示す図であり、(b)はその受光パターンを示す図である。
【図6】塗布ムラが発生している塗布膜に照射パターンを照射した場合を示す図であり、(a)は照射パターンの光の経路を示す図であり、(b)はその受光パターンを示す図である。
【図7】上記塗布装置の制御系を示すブロック図である。
【図8】特定の照射パターンを照射させる領域に塗布ムラが存在している状態を示す図であり、図8(a)は特定の照射パターンを照射させた状態を示す図であり、図8(b)は、その特定の照射パターンのストライプピッチをストライプピッチ幅の1/2だけ変位させた照射パターンを照射させた状態を示す図である。
【図9】上記塗布装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】上記塗布装置の塗布ムラ検査工程の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の一実施形態における塗布装置を概略的に示す側面図であり、図2は、塗布装置本体を示す斜視図であり、図3は、塗布ユニットの脚部付近を示す図である。
【0023】
図1〜図3に示すように、塗布装置は、塗布装置本体1と塗布ムラ検査装置40とを有している。塗布装置本体1は、基板10上に薬液やレジスト液等の液状物(以下、塗布液と称す)の塗布膜11を形成するものであり、基台2と、基板10を載置するためのステージ21と、このステージ21に対し特定方向に移動可能に構成される塗布ユニット30とを備えている。
【0024】
なお、以下の説明では、塗布ユニット30が移動する方向をX軸方向、これと水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
【0025】
前記基台2には、その中央部分にステージ21が配置されている。このステージ21は、搬入された基板10を載置するものである。このステージ21には、基板保持手段が設けられており、この基板保持手段により基板10が保持されるようになっている。具体的には、ステージ21の表面に形成された複数の吸引孔が形成されており、この吸引孔に吸引力を発生させることにより基板10をステージ21の表面に吸着させて保持できるようになっている。
【0026】
また、ステージ21には、基板10を昇降動作させる基板昇降機構が設けられている。具体的には、ステージ21の表面には複数のピン孔が形成されており、このピン孔にはZ軸方向に昇降動作可能なリフトピン(不図示)が埋設されている。すなわち、ステージ21の表面からリフトピンを突出させた状態で基板10が搬入されるとリフトピンの先端部分に基板10を当接させて基板10を保持することができる。そして、その状態からリフトピンを下降させてピン孔に収容させることにより、基板10をステージ21の表面に載置することができるようになっている。
【0027】
また、塗布ユニット30は、基板10上に塗布液を吐出して塗布膜11を形成するものである。この塗布ユニット30は、図2,図3に示すように、基台2と連結される脚部31とY軸方向に延びる口金部34とを有しており、基台2上をY軸方向に跨いだ状態でX軸方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、基台2のY軸方向両端部分にはそれぞれX軸方向に延びるレール22が設置されており、脚部31がこのレール22にスライド自在に取り付けられている。そして、脚部31にはリニアモータ33が取り付けられており、このリニアモータ33を駆動制御することにより、塗布ユニット30がX軸方向に移動し、任意の位置で停止できるようになっている。
【0028】
また、塗布ユニット30の脚部31には、図3に示すように、塗布液を塗布する口金部34が取り付けられている。具体的には、この脚部31にはZ軸方向に延びるレール37と、このレール37に沿ってスライドするスライダ35が設けられており、これらのスライダ35と口金部34とが連結されている。そして、スライダ35にはサーボモータ36(図7参照)により駆動されるボールねじ機構が取り付けられており、このサーボモータ36を駆動制御することにより、スライダ35がZ軸方向に移動するとともに、任意の位置で停止できるようになっている。すなわち、口金部34が、ステージ21に保持された基板10に対して接離可能に支持されている。
【0029】
口金部34は、塗布液を吐出して基板10上に塗布膜11を形成するものである。この口金部34は、一方向に延びる形状を有する柱状部材であり、塗布ユニット30の走行方向とほぼ直交するように設けられている。この口金部34には、長手方向に延びるスリットノズル34aが形成されており、口金部34に供給された塗布液がスリットノズル34aから長手方向に亘って一様に吐出されるようになっている。したがって、このスリットノズル34aから塗布液を吐出させた状態で塗布ユニット30をX軸方向に走行させることにより、スリットノズル34aの長手方向に亘って基板10上に一定厚さの塗布膜11が形成されるようになっている。具体的には、塗布開始位置に位置する塗布ユニット30がスリットノズル34aから塗布液を吐出させた状態で、X方向に所定の速度に達するまで加速する。そして、一定速度で走行し、その後、所定の位置に達すると塗布終了位置に向かって減速する。これにより、基板10上に均一厚さの塗布膜11が形成されるようになっている。なお、塗布ユニット30が加速する領域を加速塗布領域と呼び、減速する領域を減速塗布領域と呼ぶことにする。
【0030】
また、図1に示すように、ステージ21の上方には、塗布ムラ検査装置40が取付けられている。この塗布ムラ検査装置40は、照射部41と受光部42とを有しており、照射部41から出力された光が塗布膜11の表面によって反射され、反射された光が受光部42で受光されるように配置されている。
【0031】
照射部41は、特定の照射パターンの光を出力するものであり、例えば、プロジェクタが使用される。すなわち、照射部41としてのプロジェクタから特定の照射パターンの光が出力され、基板10上に形成された塗布膜11に照射される。
【0032】
本実施形態の塗布ムラ検査装置40は、照射部41が加速塗布領域を照射するように設定されている。すなわち、この塗布ユニット30が加速又は減速する領域では、塗布ムラ11a(例えば図6(a)参照)が発生しやすいため、加速塗布領域又は、減速塗布領域の少なくとも一方が照射部41によって照射されるように塗布ムラ検査装置40を設けることにより、効率よく塗布ムラ11aを検出することができる。
【0033】
照射部41は、複数種類の照射パターンの光を出力できるように構成されている。すなわち、照射部41は後述する制御装置90と接続されており、制御装置90には、複数種類の照射パターンデータが記憶されている。そして、その照射パターンデータに応じた照射パターンが照射部41から出力されるようになっている。本実施形態の照射パターンは、ストライプパターンであり、照射部41から複数種類のストライプパターンの光が照射されるようになっている。
【0034】
この照射パターンとしてのストライプパターンは、図4に示すように、光が照射される照射領域43aと光が遮光される遮光領域43bとが交互に配列されている。具体的には、ストライプパターンは、塗布方向(X方向)に対して、照射領域43aと遮光領域43bとを所定角度傾斜させた状態で等ピッチで配列されて形成されている。そして、照射パターンは、この照射領域43aと遮光領域43bの傾斜角度がパターン毎に異なるものが複数設定されている。すなわち、これら複数種類の照射パターンは、塗布膜11に発生する塗布ムラ11aの種類に応じて設定されており、具体的には、図4に示すように、塗布方向に対して段階的に傾斜させた照射パターンが3種類(照射パターンA〜照射パターンC)設定されている。例えば、照射パターンAは、塗布方向に対して僅かな傾斜角度を有しており、スリットノズル34aの一部に不吐出部分が存在した結果、塗布方向に沿って形成される縦ムラが生じた場合に、この縦ムラを検出させやすいパターンである。また、照射パターンCは、塗布方向に対して大きな傾斜角度を有しており、塗布液の供給不足などにより、スリットノズル34aから一時的に塗布液が吐出されない場合に形成される横ムラを検出させやすいパターンである。また、照射パターンBは、塗布方向に対してほぼ45度の傾斜角度を有しており、粒状の塗布ムラ11aを検出させやすいパターンである。
【0035】
また、受光部42は、照射部41から照射された光が塗布膜11の表面に反射され、その反射された光を受光するものであり、本実施形態では、CCDカメラが使用されている。この受光部42は、後述の制御装置90と接続されており、受光部42により反射光が受光されると、後述の制御装置90により受光パターンとして画像認識されるようになっている。
【0036】
ここで、図5に示すように、塗布ムラ11aが発生していない塗布膜11に照射部41から照射パターンの光が照射された場合には、塗布膜11の表面が均一な平坦面であるため、照射された光がそのまま受光される。すなわち、ストライプパターンの光が受光され、受光パターンとして画像認識されると、図5(b)に示すように、照射部41から照射された照射パターンと同一のストライプパターン形状を維持した受光パターンが取得される。すなわち、照射部41から照射パターンAの光が照射された場合には、受光部42により照射パターンAと同一パターン形状の受光パターンが取得される(図5(b))。
【0037】
また、図6に示すように、塗布ムラ11aが存在している塗布膜11に照射部41から照射パターンの光が照射された場合には、塗布膜11の表面に凹凸状の塗布ムラ11aが存在しているため、この塗布ムラ11aにより、照射された光が乱反射される。これにより、照射されるストライプパターンの光が受光されると、図6(b)に示すように、照射領域43aが遮光領域43bの一部にはみ出したようなパターン形状の受光パターンが取得される。すなわち、図6に示す例では、塗布ムラ11aに乱反射された光が本来遮光領域43bが形成される部分に入り込むことにより、受光パターンには、照射パターンに比べてストライプパターン形状が乱れる部分(乱れ部43c)が形成される。したがって、照射部41から照射パターンAの光が照射された場合でも、塗布ムラ11aが発生している場合には受光部42では照射パターンAとは異なるパターン形状の受光パターンが取得される(図6(b))。
【0038】
すなわち、本実施形態の照射パターンは、照射領域43aと遮光領域43bとを有しており、照射部41から照射された範囲に存在する塗布ムラ11aが、照射領域43aに重なれば、照射領域43aの光が乱反射されることにより、本来、受光パターンの遮光領域43bであるべき部分に光が照射され、受光パターンが照射パターンとは異なるパターン形状として取得される。したがって、照射部41から照射される照射パターンと、受光部42で受光される受光パターンとを比較すれば、塗布ムラ11aの存在の有無を検出することができる。
【0039】
次に、上記塗布装置の制御系の構成について図7に示すブロック図を用いて説明する。
【0040】
図7は、この実装装置に設けられた制御装置90の制御系を示すブロック図である。図7に示すように、この塗布装置は、上述した各種ユニットの駆動を制御する制御装置90が設けられている。この制御装置90は、制御本体部91、駆動制御部92、検知機器制御部93、外部装置制御部94とを有している。そして、制御本体部91は、主制御部91a、判定部91b、記憶部91cとを有している。
【0041】
主制御部91aは、予め記憶されたプログラムに従って一連の塗布動作を実行すべく、駆動制御部92を介して各ユニットのサーボモータ36、リニアモータ33等の駆動装置を駆動制御するとともにこの塗布動作において必要な各種演算を行うものである。
【0042】
また、塗布ムラ検査を行なうために、塗布膜11の表面に照射する照射パターンを選択し、特定の照射パターンの光が照射部41から照射されるように検知機器制御部93を制御する。そして、受光部42で受光した光の情報に基づいて受光パターンの画像を形成するとともに、照射パターンと受光パターンとを比較するために形成した受光パターンの画像データを判定部91bに出力する。
【0043】
本実施形態では、1回の塗布ムラ検査において、記憶部91cに記憶されたすべての照射パターンを照射し、それぞれの照射パターンに対応する受光パターンの画像データを判定部91bに出力する。すなわち、1つ目の照射パターンの光を照射させて、それに対応する受光パターンの画像データを形成し、判定部91bに出力する。次に2つ目の照射パターンを照射させて、これに対応する受光パターンの画像データを判定部91bに出力する。このようにしてすべての照射パターンを切り替えて照射し、すべての照射パターンと受光パターンとが比較されることにより、塗布ムラ11aを検出するようになっている。
【0044】
判定部91bは、照射パターンと受光パターンとを比較し、基板10上の塗布膜11に塗布ムラ11aが存在しているか否かを判断するものである。具体的には、主制御部91aから出力された受光パターンの画像において、遮光領域43bに着目し、この遮光領域43bの傾斜角度を算出する。具体的には、画像処理の一般的な方法を用いて、遮光領域43bが傾斜状に延びる方向と交差する方向(塗布方向と直交する方向)に細分化し、その細分化された一単位(一画素)毎の傾斜角度を算出する。そして、算出された受光パターンの傾斜角度が照射パターンの傾斜角度と同一か否かを判断する。具体的には、算出された受光パターンの傾斜角度が、後述の記憶部91cに記憶された照射パターンの傾斜角度の許容範囲内であるか否かを判断する。仮に、受光パターンの一単位毎の傾斜角度すべてが許容範囲内であれば、受光パターンの傾斜角度が照射パターンの傾斜角度と実質的に同一であるとみなし、受光パターンと照射パターンとは同一であると判断する。すなわち、塗布膜11に塗布ムラ11aは存在していないと判断する。この場合には、判定部91bは、主制御部91aに判定結果を出力し、主制御部91aは、そのまま塗布装置の塗布動作を続行させる駆動制御を行なう。
【0045】
一方、受光パターンの一単位毎の傾斜角度のうち、一つでも許容範囲から外れている場合には、受光パターンと照射パターンとが同一でないと判断する。すなわち、塗布膜11に塗布ムラ11aが存在していると判断する。この場合には、判定部91bは、主制御部91aに判定結果を出力し、主制御部91aは、駆動制御部92を介して各サーボモータ36、リニアモータ33等の駆動を停止させるとともに、警告を発するようになっている。
【0046】
記憶部91cは、様々な各種データが格納されているとともに、演算結果等を一時的に格納するためのものである。具体的には、複数種類の照射パターンデータや、各照射パターンの傾斜角度の許容範囲データ、すなわち、複数種類の照射パターンそれぞれについて、一画素毎の傾斜角度の許容範囲に関する閾値データが収納されている。本実施形態では、図4に示す3種類の照射パターンデータ(基本照射パターンデータ)と、これらの基本照射パターンそれぞれに対して、ストライプの傾斜角度はそのままにして、ストライプピッチ幅P以下のピッチ分だけ変位させた照射パターンが収納されている。具体的には、各照射パターンそれぞれに対して、ストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2(P/2)だけストライプの延びる方向と直交する方向に変位させた照射パターンが収納されている。ここで、図8は特定の照射パターンを照射させる領域に塗布ムラ11aが存在している状態を示す図であり、図8(a)は特定の照射パターンを照射させた状態を示す図であり、図8(b)は、その特定の照射パターンのストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2だけ変位させた照射パターンを照射させた状態を示す図である。図8(a)において白抜き破線で示すように、塗布ムラ11aが遮光領域43b内に収まるような形状である場合には、照射パターンの光が乱反射されないため、塗布ムラ11aの存在を検出することができない。そこで、ストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2だけ変位させた照射パターンを照射させることにより、基本照射パターンでは検出できなかった形状の塗布ムラ11aを検出することができる。
【0047】
駆動制御部92は、制御本体部91からの制御信号に基づいて、リニアモータ33、サーボモータ36等を駆動制御するものである。具体的には、リニアモータ33及びサーボモータ36を制御することにより、塗布ユニット30の移動、口金部34の昇降動作等が駆動制御されるようになっている。
【0048】
検知機器制御部93は、塗布ムラ検査装置40の制御を行うものである。具体的には、制御本体部91から出力された照射パターンデータに基づいて、照射部41からその照射パターンの光を出力させる。また、受光部42によって受光された反射光の信号に基づいて、受光パターンデータを制御本体部91に出力する。
【0049】
外部装置制御部94は、キーボード83、タッチパネル82等の各装置を制御するものである。具体的には、前記制御本体部91から塗布ムラ11aが検出された旨の信号を受けるとタッチパネル82上に警告を促す警告表示を行うようになっている。また、塗布動作の条件、あるいは上記傾斜角度の許容範囲における閾値データの設定等はキーボード83及びタッチパネル82から外部装置制御部94を通じて変更できるようになっている。
【0050】
次に、この塗布装置における動作について、図9及び図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本説明では、塗布ムラ検査装置40が加速塗布領域に設けられ、照射部41が加速塗布領域を照射する例について説明する。
【0051】
まず、ステップS1において、基板10の搬入が行なわれる。具体的には、ステージ21の表面から複数のリフトピンが突出した状態で待機されており、これらのリフトピンの先端部分に搬送された基板10が載置される。そして、リフトピンを下降させて基板10をステージ21の表面に載置し、図示しない位置決め装置により、基板6が所定の位置に位置決めされる。そして、この状態で真空ポンプ81(図7参照)を作動させて吸引孔に吸引力を発生させることにより、基板10が精度よく位置決めされた状態でステージ21の表面上に吸着されて保持される。
【0052】
次に、ステップS2において、塗布工程が開始される。すなわち、塗布ユニット30の口金部34から塗布液を吐出させた状態で、塗布ユニット30を走行させる。具体的には、塗布ユニット30のスリットノズル34aが塗布を開始する位置に位置する状態で塗布液を吐出させることにより、基板10上に均一厚さの塗布膜11が形成される。そして、リニアモータ33を駆動させて塗布ユニット30を所定の速度まで加速させる。
【0053】
次に、塗布ムラ検査工程が開始される(ステップS3)。具体的には、図10のフローチャートに基づいて行なわれる。
【0054】
まず、塗布ムラ11aの有無を判断するフラグFの初期化(F=0)を行なう(ステップS11)。
【0055】
次に、第1の塗布ムラ検査が行なわれる(ステップS12)。具体的には、塗布ユニット30の加速が終了し定速走行に入った後、言い換えれば、塗布ユニット30が加速塗布領域を通過した後、塗布ムラ検査装置40の照射部41から、照射パターンAの光が塗布直後の加速塗布領域の塗布膜11に向かって照射される。この照射パターンAにより、縦ムラの有無が検査される。すなわち、照射パターンAの光が加速塗布領域の塗布膜11の表面で反射され、この反射光が受光部42で受光されることにより、受光パターンAが取得される。また、照射パターンAのストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2だけ変位させた照射パターンA’についても、同様に照射して受光パターンA’が取得される。そして、照射パターンAと受光パターンA、及び照射パターンA’と受光パターンA’とが同一か否かが判断され(ステップS13)、照射パターンAと受光パターンA、又は、照射パターンA’と受光パターンA’の少なくともいずれか一方が異なるパターンである場合には、縦ムラが発生していると判断される。この場合には、ステップS13においてYESの方向に進み、ステップS14においてフラグFに1が入力され(F=1)、塗布ムラ検査工程が終了する。一方、照射パターンAと受光パターンA、及び照射パターンA’と受光パターンA’とが同一である場合には、縦ムラは発生していないと判断される。この場合には、ステップS13でNOの方向に進み、ステップS15における第2の塗布ムラ検査が行なわれる。
【0056】
次に、第2の塗布ムラ検査が行なわれる。具体的には、照射部41の照射パターンが、照射パターンBに切り替えられ、照射パターンBの光が加速塗布領域の塗布膜11に向かって照射される。この照射パターンBにより、粒状の塗布ムラ11aの有無が検査される。すなわち、照射パターンAと同様にして、照射パターンBと、照射パターンBのストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2だけ変位させた照射パターンB’について、それぞれ照射することにより、受光パターンB及び受光パターンB’が取得される。そして、照射パターンBと受光パターンB、及び照射パターンB’と受光パターンB’とが同一か否かが判断され(ステップS16)、照射パターンBと受光パターンB、又は、照射パターンB’と受光パターンB’の少なくともいずれか一方が異なるパターンである場合には、粒状の塗布ムラ11aが発生していると判断される。この場合には、ステップS16においてYESの方向に進み、ステップS17においてフラグFに1が入力され(F=1)、塗布ムラ検査工程が終了する。一方、照射パターンBと受光パターンB、及び照射パターンB’と受光パターンB’とが同一である場合には、粒状の塗布ムラ11aは発生していないと判断される。この場合には、ステップS16でNOの方向に進み、ステップS18における第3の塗布ムラ検査が行なわれる。
【0057】
次に、第3の塗布ムラ検査が行なわれる。具体的には、照射部41の照射パターンが、照射パターンCに切り替えられ、照射パターンCの光が加速塗布領域の塗布膜11に向かって照射される。この照射パターンCにより、横ムラの有無が検査される。すなわち、照射パターンA及びBと同様にして、照射パターンCと、照射パターンCのストライプピッチをストライプピッチ幅Pの1/2だけ変位させた照射パターンC’について、それぞれ照射することにより、受光パターンC及び受光パターンC’が取得される。そして、照射パターンCと受光パターンC、及び照射パターンC’と受光パターンC’とが同一か否かが判断され(ステップS19)、照射パターンCと受光パターンC、又は、照射パターンC’と受光パターンC’の少なくともいずれか一方が異なるパターンである場合には、横ムラが発生していると判断される。この場合には、ステップS19においてYESの方向に進み、ステップS20においてフラグFに1が入力され(F=1)、塗布ムラ検査工程が終了する。一方、照射パターンCと受光パターンC、及び照射パターンC’と受光パターンC’とが同一である場合には、粒状の塗布ムラ11aは発生していないと判断される。この場合には、ステップS19でNOの方向に進み、全体の塗布ムラ検査工程が終了する。
【0058】
次に、塗布ムラ検査工程が終了すると、塗布ユニット30が塗布終了位置に到達することにより塗布工程が終了する(ステップS4)。そして、塗布工程が終了すると、フラグFが確認される(ステップS5)。ここで、フラグFが立っている場合(F=1)には、塗布ムラ11aが発生していると判断され、ステップS5においてYESの方向に進み警告を発する(ステップS6)。すなわち、タッチパネル82上に警告表示がなされるとともに、塗布装置が強制的に停止される(ステップS7)。
【0059】
一方、フラグFが立っていない場合(F=0)には、ステップS5においてNOの方向に進み、ステージ21上の基板10が排出され(ステップS8)、塗布ムラ11aの発生していない基板10が次工程に搬送される。
【0060】
このように、本実施形態における塗布装置によれば、照射部41からの光が塗布膜11の表面で反射され、この反射される光を受光部42で受光して塗布膜11の表面の状態が判断されるため、塗布膜11の膜厚に影響されることなく、塗布膜11表面の形成状態を判断することができる。具体的には、照射部41から照射される光は、特定の照射パターンを有しており、この光が塗布膜11の表面を照射すると、特定の照射パターンが塗布膜11の表面形状の影響を受けて反射される。そのため、照射部41から照射される特定の照射パターンと、反射光による受光パターンとを比較することにより、塗布膜11の形成状態を判断することができる。したがって、膜厚の寸法に影響を受けることなく塗布ムラ11aを検出することができるため、乾燥工程前の塗布工程直後から塗布ムラ11aを検出することができる。これにより、塗布工程後の不良基板に対して後工程処理が行なわれるのを防止できるとともに、塗布工程直後に不良基板を発生させる塗布装置側の要因を解消することにより不良基板が大量に発生するのを防止することができる。
【0061】
また、上記実施形態では、基本照射パターンを3種類有する例について説明したが、必要に応じて3種類以上有する場合でもよいし、ストライプピッチを変位させた照射パターンを使用せず、1種類の基本照射パターンのみで塗布ムラ検査工程を行うものであってもよい。なお、照射パターンは、複数種類設定されていた方が、様々な種類の塗布ムラ11aを検出できる点で好ましい。
【0062】
また、上記実施形態では、照射部41にプロジェクタを使用する例について説明したが、これに限らず、照射パターンを映し出せるモニタを使用するものであってもよい。また、照射パターンを映像によって映し出すものに限らず、光源から照射パターンを有するスリット板を介して塗布膜11に照射パターンを照射する照射部41であってもよい。この場合、さらに複数種類の照射パターンのスリット板を複数用意し、これら複数のスリット板を切り替える切替手段を有する照射部41であってもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、照射パターンとしてストライプパターンである例について説明したが、ストライプパターンに限らず、照射領域と遮光領域とで構成されるパターンであればよい。すなわち、照射パターンに光が入り込まない遮光領域を設けておくことにより、受光パターンにおいて遮光領域であるべき領域に、塗布ムラ11aによって乱反射された光が映り込むことにより、この遮光領域における光を検出できれば、塗布ムラ11aの存在の有無を判断することができる。
【0064】
また、上記実施形態では、塗布ムラ検査装置40を加速塗布領域のみに設ける例、すなわち照射部41が加速塗布領域のみを照射する例について説明したが、減速塗布領域のみ照射する場合や、加速塗布領域と減速塗布領域との両方を照射する場合であってもよい。すなわち、塗布ユニット30が加速又は減速する領域では、塗布ムラ11aが生じやすいため、これらの領域を少なくとも照射するように設けることが好ましい。当然ながら、照射部41が塗布領域全体を照射するものであってもよく、この場合には、塗布領域に存在する塗布ムラ11aを確実に検出することができる。
【0065】
また、上記実施形態では、塗布工程の開始後であって、塗布工程の終了前に塗布ムラ検査工程が開始されることにより、塗布工程と塗布ムラ検査工程とが同時に進行し、タクトタイムを短縮できる例について説明したが、塗布工程の終了後に塗布ムラ検査工程を開始するものであってもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 塗布装置本体
10 基板
21 ステージ
30 塗布ユニット
40 塗布ムラ検査装置
41 照射部
42 受光部
90 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を載置するステージと、
前記ステージに載置された基板に対し相対的に移動しつつ塗布液を吐出することにより前記基板上に塗布膜を形成する塗布ユニットと、
基板上に形成された塗布膜に対し、特定の照射パターンの光を出力する照射部と、
前記塗布膜の表面で反射された反射光を受光する受光部と、
前記受光部によって受光された反射光の受光パターンと、前記特定の照射パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態の良否を判断する制御装置と、
を備えることを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記照射部は、複数種類の照射パターンの光が照射されるように形成されており、前記制御装置は、複数種類の全ての照射パターンと、それぞれの照射パターンに対応する受光パターンとを比較することにより、塗布膜の形成状態の良否を判断することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
前記照射パターンは、光が照射される照射領域と、光が遮光される遮光領域とを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
【請求項4】
前記照射パターンは、直線状の照射領域と直線状の遮光領域とが所定のピッチで交互に配置されるストライプパターンであって、前記複数種類の照射パターンは、一の照射パターンのストライプピッチに対して、このストライプピッチ幅以下のピッチ分だけ、ストライプの延びる方向と直交する方向に、変位させたストライプパターンが含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗布装置。
【請求項5】
前記照射部は、前記塗布ユニットが加速する塗布領域又は減速する塗布領域のうち、少なくとも一方の塗布領域を照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の塗布装置。
【請求項6】
ステージに載置された基板に対し塗布ユニットを相対的に移動させつつ塗布液を吐出することにより前記基板上に塗布膜を形成する塗布工程と、
前記基板上に形成された塗布膜の形成状態の良否を判断する塗布ムラ検査工程と、
を有する塗布方法であって、
前記塗布ムラ検査工程は、基板上に形成された塗布膜に対して特定の照射パターンの光を照射し、この照射された光が塗布膜の表面で反射された反射光を受光して受光パターンを取得することにより、前記特定のパターンと前記受光パターンとを比較して、塗布膜の形成状態の良否を判断することを特徴とする塗布方法。
【請求項7】
前記塗布ムラ検査工程は、複数種類の照射パターンの光を照射し、複数種類の全ての照射パターンと、それぞれの照射パターンに対応する受光パターンを比較することを特徴とする請求項6に記載の塗布方法。
【請求項8】
前記塗布ムラ検査工程は、塗布工程開始後であって、塗布工程終了前に開始されることを特徴とする請求項6又は7に記載の塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−234237(P2010−234237A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84065(P2009−84065)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)
【Fターム(参考)】