説明

塩酸ピピンドキシフェン一水和物の結晶多形

本発明は、塩酸ピピンドキシフェン一水和物の結晶多形、それを含有する組成物、その製造及びその使用を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的エストロゲン受容体調節剤、2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−1H−インドール−5−オール塩酸塩(塩酸ピピンドキシフェン)の、形態IIと称される、結晶多形に関する。
【背景技術】
【0002】
塩酸ピピンドキシフェン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−1−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンジル]−1H−インドール−5−オール塩酸塩は、以下に示す化学式を有する。
【化1】

【0003】
この化合物は、典型的にはエストロゲン受容体調節剤(SERM)と称される薬剤のクラスに属する。その分類と一致して、ピピンドキシフェンはエストロゲン受容体(ER)に対して親和性を示すが、組織選択的エストロゲン様作用を示し、例えば子宮に対してはほとんどあるいは全く作用を示さない。
【0004】
ピピンドキシフェンはジニドキシフェン及びZK119010の変異体である(Von Angerer, et al., J. Med. Chem. 33:2635-2640 (1990) and Von Angerer, et al., J. Med. Chem. (1984) 27:1439-1447)。ピピンドキシフェンは、エストロゲン受容体のリガンド結合ドメインのヘリックス12への最適結合を与えるためにZK119010に比べて硬化したアルキルアミノ側鎖を有する。
【0005】
リガンド、アゴニスト及びアンタゴニストとのその相互作用におけるエストロゲン受容体(ER)の複雑さは周知である。それ故、エストロゲン受容体機能及び機能不全に関与することが知られる癌の治療のために有望な治療薬を提供する薬剤の探索は難しい課題である。乳癌の治療のために最も一般的に処方されるエストロゲン受容体遮断薬の1つはタモキシフェンである。最近の前臨床試験において、ピピンドキシフェンはタモキシフェン抵抗性MCF−7乳癌異種移植片の増殖を阻止した。他の試験も、タモキシフェン感受性細胞系におけるピピンドキシフェンの有効性を示している。タモキシフェン及びラロキシフェンの両方と比較して、ピピンドキシフェンは前臨床試験において改善されたプロフィールを明らかにした。
【0006】
塩酸ピピンドキシフェンを合成するための方法は、参照してここに組み込まれる、Miller, et al., J. Med. Chem. (2001) 44:1654-1657の中で詳述されている。3−メチルインドールコアは、ビシュラー型インドール合成によってα−ブロモプロピオフェノン及び塩酸アニリンから合成される、Von Angerer, et al., J. Med. Chem. (1984) 27:1439-1447。側鎖は、ブロモ酢酸エチルによる4−OHベンジルアルコールのアルキル化とそれに続くTHF中のSOCl2による前記アルコールの塩化ベンジルへの変換によって製造する。側鎖とインドールの反応は、ジメチルホルムアミド中の水素化ナトリウムの存在下で起こる。次に、前記エステルをLAHで還元し、第一級アルコールを四臭化炭素とトリフェニルホスフィンで対応する臭化物に変換する。その後の工程は、前記臭化物をピペリジンで置換し、水素化して、塩酸塩に変換することを含む。上記方法によって製造したHCl塩は、185.3℃−186.6℃という比較的広い融点範囲を有する白色結晶性一水和物(カールフィッシャー分析:3.52%;検出3.23%)生成物を生じる。米国特許第5,998,402号の同様の手順は、184−185℃(及び2回目の生成物については177−182℃)の融点を有する塩酸ピピンドキシフェン一水和物を製造するために使用された。塩酸ピピンドキシフェン及び関連化合物の選択的製造が米国特許第6,268,504号及び同第6,242,605号に報告されている。
【0007】
特定薬剤の結晶多形は、しばしば薬剤の製造の容易さ、安定性、溶解度、保存安定性、製剤の容易さ及びインビボでの薬理学の重要な決定因子である。多形形態は、同じ組成の物質が異なる格子配置で結晶化する場合に起こり、特定多形に特異的な異なる熱力学特性及び安定性を生じる。2又はそれ以上の多形物質が生産され得る場合、両方の多形を精製形態で製造する方法があることが望ましい。いずれの多形が好ましいかを決定するときは、多形の数多くの性質を比較し、可変性の多くの物理的性質に基づいて好ましい多形を選択しなければならない。ある態様、例えば製造の容易さ、安定性等が決定的に重要であるとみなされる一部の状況で、1つの多形が好ましいと考えられることは全面的に可能である。他の状況では、異なる多形が、より大きな溶解度及び/又はよりすぐれた薬物動態のために好ましいことがあり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例えばより良好なバイオアベイラビリティー又はより良好な安定性を示す、改善された薬剤が一貫して求められているので、既存の薬剤分子の新しい又はより純粋な多形への需要が現在も継続して存在する。ここで述べる塩酸ピピンドキシフェン一水和物の多形は、これらや他の需要に応えるのを助ける。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、XRPD及びDSCによって特徴付けられる塩酸ピピンドキシフェン一水和物の結晶多形(形態II)を提供する。
【0010】
本発明はさらに、本発明の多形を含有する組成物を提供する。
【0011】
本発明はさらに、アルコール、水及び場合によりエーテルを含む溶媒混合物に塩酸ピピンドキシフェンを溶解すること;及び前記溶媒混合物から塩酸ピピンドキシフェン一水和物多形形態IIを沈殿させることを含む、塩酸ピピンドキシフェン一水和物多形形態IIを製造する方法を提供する。
【0012】
本発明はさらに、水対アルコールの容積比が約1:5より大きい、水及びエタノールを含む溶媒混合物から塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iを再結晶化することによって多形形態IIを製造する方法を提供する。
【0013】
本発明はさらに、エストロゲン欠損又はエストロゲンの過剰に関連する疾患又は症候群を有する哺乳動物に本発明の多形の治療有効量を投与することを含む、前記哺乳動物を治療する方法を提供する。
【0014】
本発明はさらに、乳房組織の増殖又は異常発達に関連する疾患又は障害を有する哺乳動物に本発明の多形の治療有効量を投与することを含む、前記哺乳動物を治療する方法を提供する。
【0015】
本発明はさらに、本発明の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物においてコレステロールを低下させる方法を提供する。
【0016】
本発明はさらに、本発明の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において骨量減少を阻止する方法を提供する。
【0017】
本発明はさらに、本発明の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において乳癌を治療する方法を提供する。
【0018】
本発明はさらに、本発明の多形の治療有効量を閉経後女性に投与することを含む、1又はそれ以上の血管運動神経障害に関して閉経後女性を治療する方法を提供する。
【0019】
本発明はさらに、治療における使用のためのここで述べる多形又はその組成物を提供する。
【0020】
本発明はさらに、治療における使用のための薬剤を製造するためのここで述べる多形又はその組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、1又はそれ以上の固体分析法によって特定できる、ここでは形態IIと称する、塩酸ピピンドキシフェン一水和物の結晶多形を提供する。例えば形態IIは、図1に示すその粉末X線回折パターンによって特定することができる。形態IIに一致する粉末X線回折データを以下の表1に示す。
【表1】

【0022】
一部の実施形態では、塩酸ピピンドキシフェンの結晶多形(形態II)は、2θに関して、約21.3°と約25.5°に特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。一部の実施形態では、13.0°と約19.2°の特徴的なピークがさらに存在する。さらなる実施形態では、粉末X線回折パターンは、2θに関して、約13.0、約18.0、約19.2、約21.3、約22.1、約23.2、約24.4、約25.5及び約26.2°から選択される5又はそれ以上の特徴的なピークをさらに含む。さらなる実施形態では、形態IIは、実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンによって特徴付けられる。「実質的に」という用語に関して、当業者は、ピークの相対強度が試料の調製手法、試料の封入手順及び用いる特定機器に依存して異なり得ることを了解する。さらに、機器の差異及び他の因子が2θ値に影響を及ぼし得る。それ故、XRPDピークの帰属はプラス又はマイナス約0.2°異なり得る。
【0023】
ピピンドキシフェン形態IIはまた、図3に示すようなその特徴的な示差走査(DSC)トレースによっても特定できる。一部の実施形態では、形態IIは、約131℃及び約179℃で最大値を示すDSCトレースによって特徴付けられる。より低い温度のピークはおそらく脱水事象に相当する。より高い温度のピークは、融解吸熱に相当すると考えられる。DSCに関しては、観察される温度が温度変化の速度並びに試料調製手法及び用いる特定機器に依存することが知られている。それ故、DSCサーモグラムに関してここで報告する数値はプラス又はマイナス約4℃異なり得る。
【0024】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物はまた、形態I多形としても存在し得る。ある種の物理的性質についての試料データを、以下の表2において形態Iと形態II多形に関して比較する。
【表2】

【0025】
表2からわかるように、2つの結晶多形は識別可能な物理的及び分光特性を有する。形態Iは、形態IIよりも熱力学的により安定であると思われ、それ故、しばしば医薬製剤の製造において望ましい優れた安定性を示すと期待される。熱力学的により安定でない形態IIは、改善されたバイオアベイラビリティーと取込みに寄与し得るより高い溶解度を有すると期待される。
【0026】
形態I及びIIの製造の例を実施例で述べる。一般に、形態IIは、水を含む適切な溶媒に塩酸ピピンドキシフェン(無定形を含むいかなる形態でもよい)を溶解し、当技術分野における数多くの常套的方法のいずれかによって、例えば沈殿を誘導するために溶媒を冷却する又は蒸発させることによって、溶媒から多形生成物を結晶化することによって製造できる。適切な溶媒は、水、アルコール及び場合によりエーテルの混合物を含む。溶媒の含水量は、沈殿する形態Iと形態IIの相対量に影響を及ぼすと思われる。溶媒中のより高い水分量は形態IIに有利に働く傾向があり、一方より低い水分量は形態Iに有利に働く傾向がある。
【0027】
形態IIの製造において、結晶化溶媒中の水対アルコールの容積比は約1:5を上回り得る。一部の実施形態では、形態IIの製造における水対アルコールの容積比は、約2−約1:5、約1−約1:5、約1:2−約1:5、約2:5−約1:5、約1:3−約1:5又は約2:5である。
【0028】
形態Iの製造において、結晶化溶媒中の水対アルコールの容積比は約1:5を下回り得る。一部の実施形態では、形態Iの製造における水対アルコールの容積比は、約1:5−約1:50、約1:5−約1:20、約1:5−約1:10又は約1:7である。一部の実施形態では、結晶化溶媒は水とエタノールを含む。一部の実施形態では、結晶化溶媒は、水、エタノール及びテトラヒドロフランを含む。
【0029】
適切なアルコールは、メタノール、エタノール、2−ニトロエタノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、エチレングリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メトキシエタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、1−、2−又は3−ペンタノール、ネオ−ペンチルアルコール、t−ペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノール又はグリセロールを含む。一部の実施形態では、アルコールはエタノールである。
【0030】
適切なエーテルは、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、フラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール又はt−ブチルメチルエーテルを含む。一部の実施形態では、エーテル溶媒はテトラヒドロフランである。
【0031】
ここで提供する形態IIの製造のための方法は、実質的に純粋な形態II(例えば約10重量%未満、約5重量%未満、又は約3重量%未満の形態Iを含む組成物)並びに形態IIに富む混合物(例えば形態Iに比べて約50重量%以上の形態II)を生じ得る。従って、本発明はさらに、形態IIを含む組成物を提供する。一部の実施形態では、重量ベースで組成物中の総塩酸ピピンドキシフェンの少なくとも約50%、約70%、約80%、約90%、約95%、約97%、約98.0%、約98.1%、約98.2%、約98.3%、約98.4%、約98.5%、約98.6%、約98.7%、約98.8%、約98.9%、約99.0%、約99.1%、約99.2%、約99.3%、約99.4%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%又は約99.9%が形態IIとして存在する。さらなる実施形態では、本発明の組成物は、基本的に、重量ベースで塩酸ピピンドキシフェンの少なくとも約95%、約97%、約98.0%、約98.1%、約98.2%、約98.3%、約98.4%、約98.5%、約98.6%、約98.7%、約98.8%、約98.9%、約99.0%、約99.1%、約99.2%、約99.3%、約99.4%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%又は約99.9%が形態IIとして組成物中に存在する塩酸ピピンドキシフェンから成る。一部の実施形態では、残りの塩酸ピピンドキシフェンは、形態Iとして又は無定形物質として存在する。組成物中の塩酸ピピンドキシフェンの多形形態のそれぞれの量は、適切な分光法、例えばX線粉末回折又はDSCによって測定できる。
【0032】
Greenberger, et al., Clin. Cancer Res. (2001) 7:3166-3177に述べられているように、ピピンドキシフェン及びその塩は、エストロゲン受容体に親和性を有する選択的エストロゲンアゴニストである。他のタイプのエストロゲンアゴニストと異なり、ピピンドキシフェン及びその塩は子宮においては抗エストロゲン性であり、子宮組織におけるエストロゲンアゴニストの栄養作用に拮抗し得る。従って、塩酸ピピンドキシフェンの多形及びそれを含む組成物は、エストロゲン欠損又はエストロゲンの過剰に関連する疾患状態又は症候群を治療することに関して多くの用途を見出し得る。多形はまた、子宮内膜又は子宮内膜様組織の増殖又は異常発達、作用又は成長から生じる疾患又は障害のための治療の方法においても使用できる。
【0033】
本発明の塩酸ピピンドキシフェン一水和物の多形形態は、コレステロールを低下させること及び骨量減少を阻止することによってエストロゲンアゴニストのように行動する能力を有する。従って、前記多形は、エストロゲン作用及びエストロゲンの過剰又は欠損から生じる多くの疾病、例えば、数ある中でも特に、骨粗しょう症、前立腺肥大、男性型禿頭症、膣及び皮膚萎縮、ざ瘡、機能不全性不正子宮出血、子宮内膜ポリープ、良性乳房疾患、子宮平滑筋腫、腺筋症、卵巣癌、不妊症、乳癌、子宮内膜症、子宮内膜癌、多嚢胞性卵巣症候群、心臓血管疾患、避妊、アルツハイマー病、認知機能低下及び他のCNS疾患、並びに黒色腫、前立腺癌、結腸癌、CNS癌を含むある種の癌を治療するために有用である。加えて、これらの多形は、閉経前女性における避妊、並びに閉経後女性(例えば顔面潮紅などの血管運動神経障害を治療するため)又はエストロゲンの補充が有益である他のエストロゲン欠損状態におけるホルモン補充療法のために使用することができる。また、無月経が好都合である疾患状態、例えば白血病、子宮内膜剥離、慢性腎又は肝疾患あるいは血液凝固疾患又は障害においても使用できる。
【0034】
本発明の多形はまた、骨量減少を阻止する方法においても使用できる。骨量減少はしばしば、個体の新しい骨組織の形成と古い組織の吸収の間の不均衡から生じ、正味骨量の減少を導く。そのような骨量減少は、様々な個体において、特に閉経後女性、両側卵巣摘出術を受けた女性、長期的なコルチコステロイド療法を受けている又は受けたことがある個体、生殖器発育不全を経験している個体、及びクッシング症候群に罹患している個体において起こる。骨折、不完全骨構造を有する個体、及び骨関連手術及び/又はプロテーゼの移植を受ける個体において、歯及び口腔骨を含む骨補充に対する特殊な需要もこれらの多形を用いて対応できる。上述した問題に加えて、前記多形は、変形性関節症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、パジェット病、骨軟化症、骨石灰脱失症、多発性骨髄腫及び骨組織への有害作用を有する他の形態の癌のための治療において使用できる。
【0035】
ここで列挙する疾患及び症候群を治療する方法は、そのような治療を必要とする個体に、本発明の多形又はそれを含有する組成物の治療有効量を投与することを含むことは了解される。ここで使用するとき、疾患に関して「治療する」という用語は、疾患を予防すること、阻止すること及び/又は改善することを指すことが意図されている。
【0036】
ここで使用するとき、交換可能に用いられる「個体」又は「患者」という用語は、哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯動物、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、又は霊長動物、最も好ましくはヒトを含む、何らかの動物を指す。
【0037】
ここで使用するとき、「治療有効量」という語句は、研究者、獣医、医師又は他の臨床家によって求められる、組織、系、動物、個体又はヒトにおける生物学的又は医学的応答を惹起する活性化合物又は薬剤の量を指し、前記生物学的又は医学的応答は以下の1又はそれ以上を含む:
(1)疾患を予防すること;例えば疾患、状態又は障害に対する素因があると考えられるがまだ疾患の病変又は症状を経験していない又は示していない個体において疾患、状態又は障害を予防すること;
(2)疾患を阻止すること;例えば疾患、状態又は障害の病変又は症状を経験している又は示している個体において疾患、状態又は障害を阻止すること(すなわち病変及び/又は症状のさらなる進行を停止させる又は遅らせること);及び
(3)疾患を改善すること;例えば疾患、状態又は障害の病変又は症状を経験している又は示している個体において疾患、状態又は障害を改善すること(すなわち病変及び/又は症状を回復に向かわせること)。
【0038】
本発明はまた、本発明の多形の1又はそれ以上を1又はそれ以上の製薬上許容される担体、賦形剤等と共に使用する医薬組成物を含む。
【0039】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態IIの製剤は、0.1mg−1000mgの範囲の1日用量でその必要のある個人に投与することができる治療有効量を含む。例示的な用量範囲は、10mg/日−約600mg/日又は10mg/日−約60mg/日の範囲である。投薬は、単回用量あるいは1日当り2又はそれ以上の分割用量であり得る。そのような用量は、化合物が血流中に入るのを促進するいかなる方法で、例えば経口的に、移植によって、非経口的に(静脈内、腹腔内及び皮下注射を含む)、膣経路で、直腸経路で、及び経皮的に、投与することができる。
【0040】
一部の実施形態では、製剤は、体表面及び上皮及び粘膜組織を含む身体通路の内層を横切る全ての投与方法を含む、経皮的に投与される。そのような投与は、ローション、クリーム、コロイド、泡、パッチ、懸濁液又は溶液の形態であり得る。
【0041】
本発明の多形を含有する経口製剤は、錠剤、カプセル、口腔剤型、トローチ、ロゼンジ及び経口液体、懸濁液又は溶液を含む、慣例的に使用される経口剤型を含み得る。カプセルは、塩酸ピピンドキシフェンの何らかの他の多形又は無定形塩酸ピピンドキシフェンと共に所望パーセンテージの結晶形態IIの混合物を含み得る。所望パーセンテージ組成物の所望結晶形態のカプセル又は錠剤はまた、他の活性化合物又は不活性充填剤及び/又は希釈剤、例えば製薬上許容されるデンプン(例えばトウモロコシ、ジャガイモ又はタピオカデンプン)、糖、人工甘味料、粉末セルロース、例えば結晶及び微結晶セルロース、小麦粉、ゼラチン、ゴム等の混合物と組み合わせ得る。
【0042】
錠剤製剤は、従来の圧縮、湿式造粒又は乾式造粒法によって製造でき、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、滑石、ラウリル硫酸ナトリウム、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルギン酸、アカシアゴム、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、複合ケイ酸塩、炭酸カルシウム、グリシン、デキストリン、スクロース、ソルビトール、リン酸ニカルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、滑石、乾燥デンプン及び粉糖を含むが、これらに限定されない、製薬上許容される希釈剤(充填剤)、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、懸濁化剤又は安定剤を使用する。ここで使用する経口製剤は、標準的な徐放性又は持続放出性製剤又はスパンシュールを用いることができる。坐薬製剤は、坐薬の融点を変化させるためのろうの添加を伴う又は伴わないココアバター、及びグリセリンを含む、伝統的な材料から製造できる。水溶性坐薬基剤、例えば様々な分子量のポリエチレングリコールも使用できる。
【0043】
本発明の多形の製剤を製造するのに適する例示的な賦形剤系は、1又はそれ以上の充填剤、崩壊剤及び潤滑剤を含む。
【0044】
充填剤成分は、ラクトース、微結晶セルロース、スクロース、マンニトール、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、粉末セルロース、マルトデキストリン、ソルビトール、デンプン又はキシリトールを含むが、これらに限定されない、当技術分野で公知の何らかの充填剤成分であり得る。
【0045】
本発明の製剤における使用に適する崩壊剤は、プレゼラチン化デンプン及びデンプングリコール酸ナトリウムを含む、当技術分野で公知のものから選択できる。他の有用な崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、デンプン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、粘土(例えばビーガム又はキサンタンガム)、セルロースフロック、イオン交換樹脂又は発泡系、例えば食用酸(例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、エリソルビン酸、グルタミン酸及びコハク酸)を使用するもの、及び炭酸アルカリ成分(例えば重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム等)を含む。ここで有用な崩壊剤は、組成物の約4重量%−約40重量%、好ましくは約15重量%−約35重量%、より好ましくは約20重量%−約35量%を構成し得る。
【0046】
医薬製剤はまた、抗酸化剤又は抗酸化剤の混合物、例えばアスコルビン酸を含み得る。使用できる他の抗酸化剤は、好ましくは一定量のアスコルビン酸と組み合わせた、アスコルビン酸ナトリウム及びパルミチン酸アスコルビルを含む。抗酸化剤についての例示的な範囲は、約0.5重量%−約15重量%、最も好ましくは約0.5重量%−約5重量%である。
【0047】
ここで述べる製剤は、非被覆又は非被包固体形態で使用することができる。一部の実施形態では、薬理学的組成物は場合により、例えば組成物全体の約0.3重量%−約8重量%を構成する、薄膜剤皮で被覆される。本発明の組成物に関して有用な薄膜剤皮は当技術分野において公知であり、一般に高分子(通常はセルロース型の高分子)、着色料及び可塑剤から成る。薄膜被覆にある種の特性を与えるために、付加的な成分、例えば湿潤剤、糖、香味料、油及び潤滑剤を薄膜被覆製剤に含めてもよい。また、ここでの組成物及び製剤を混合し、固体として加工して、その後カプセル形態、例えばゼラチンカプセルに入れてもよい。
【0048】
塩酸ピピンドキシフェンの医薬組成物は、例えばUSPの複合エストロゲンのような、ステロイドエストロゲンとともに製剤することができる。製剤において使用する塩酸ピピンドキシフェンの量は、使用する特定多形形態又は多形形態の比率、製剤中のステロイドエストロゲンの量及びタイプ並びに考慮される特定治療適応症に従って調整できる。一般に、規定された多形組成物比の塩酸ピピンドキシフェンは、特定エストロゲンの作用に所望レベルまで拮抗するのに十分な量で使用することができる。複合エストロゲンの用量範囲は、約0.3mg−約2.5mg、約0.3mg−約1.25mg、又は約0.3mg−約0.625mgであり得る。配合製剤中の塩酸ピピンドキシフェンの量についての例示的な範囲は、約10mg−約40mgである。ステロイドエストロゲンメストラノールに関しては、1日用量は約1μG−約150μGであり得、エチニルエストラジオールに関しては、約1μG−300μGの1日用量が使用できる。一部の実施形態では、1日用量は約2μGから約150μGの間である。
【0049】
ここで開示する本発明がより効率的に理解され得るために、以下に実施例を示す。これらの実施例は単に説明のためのものであり、いかなる意味においても本発明を限定すると解釈されるべきではない。
(実施例)
【実施例1】
【0050】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iの製造
機械的攪拌機、温度プローブ、還流冷却機及び窒素雰囲気を備えた1リットルの三つ口フラスコに、塩酸ピピンドキシフェン150g、前ろ過したエタノール1035g、1312mL及び精製水188gを負荷した。溶液を形成するために混合物を少なくとも45分間にわたって78−80℃に加熱した。生じた溶液を80℃で15分間、中程度の速度で攪拌した。攪拌機の速度を75rpmに低下させ、溶液を5時間かけて22−25℃の範囲に冷却した。65−67℃で結晶化が始まった。スラリーを少なくとも1時間22−25℃に保持し、その後、ろ紙を取り付けた12.5cmブフナー漏斗でのろ過によって固体を収集した。ケークをエタノール(118g/150mL、前ろ過し、10−15℃にあらかじめ冷却しておく)で洗った。次に滴下が停止するまでケークを抑え、その時点でケークは1.6cmの深さを有していた。ケークの重量は157gであった。生成物を40℃、25mmHgの真空炉で1時間乾燥した。その後生成物を摩砕し、摩砕した生成物を25−35℃、25mmHgの真空炉で18時間、3.5−5.5%の水分レベルまで乾燥を続けた。DSCスキャンは、179℃でピークを有する多形(形態I)を明らかにした。DSC手順については実施例6参照。生成物収率は86%であった。
【実施例2】
【0051】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iからの形態IIの製造のための手順
機械的攪拌機、温度プローブ、還流冷却機及び窒素雰囲気を備えた1リットルの三つ口フラスコに、塩酸ピピンドキシフェン形態I 20gの試料、エタノール280mL及び精製水120mLを負荷した。フラスコに添加した物質は、形態Iを指示する188℃でのDSCピークを示した。ピピンドキシフェンを溶解するために混合物を還流温度に加熱した。その後3時間かけて混合物を22℃に冷却し、目に見えるスラリーが形成された。混合物をろ過し、沈殿物を低温エタノール20mLで洗った。生成物を40℃で2時間、次に室温でさらに22時間、真空炉で乾燥した。DSCスキャンは、179℃でピークを有する新しい多形(形態II)を明らかにした。DSC手順については実施例6参照。生成物収率は74%であった。
【実施例3】
【0052】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iからの形態IIの選択的製造
以下の変更を加えて実施例2の手順に従った:出発物質は、30%水/エタノール混合物(水30mL:エタノール70mL)を添加した実施例1からの生成物5gであった。混合物を還流加熱し、次に3時間かけて室温に冷却して、その後さらに1時間室温に保持した。ろ過し、低温エタノールで洗浄した後、生成物を40℃で2時間乾燥した。多形形態IIを示唆するDSCトレースに一致する物質の収率は71%であった。
【実施例4】
【0053】
塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iの製造又は形態IIから形態Iへの変換
実施例1で述べた手順を、多形形態Iの収量を最大化するために以下の変更を加えて実施した。再結晶化工程は、水に対するアルコールの量が上昇すると共に高いパーセンテージの形態Iを生成した。エタノール中12.5%の水の使用は、189℃で融点ピークを有する、図4に示すものに一致するDSCグラフを示す形態を生じさせた。水に対するエタノールの量が2:1v/vに近づくレベルに低下すると共に、DSC曲線は180℃のより低い融点へとシフトし、多形形態IIの優位性を示唆した。
【実施例5】
【0054】
X線粉末回折(XRPD)
Cu K α照射を用いて(Scintag X2)X線粉末回折計でXRPD分析を実施した。装置はチューブパワーを備え、アンペア数は45kV及び40mAに設定した。発散及び散乱スリットは1°に設定し、受光スリットは0.2mmに設定した。3から40°2θまで3°/分(0.4秒/0.02°ステップ)でのθ−2θ連続スキャンを使用した。
【実施例6】
【0055】
示差走査熱量測定(DSC)
Perkin−ElmerからのPyris I DSCを使用して、窒素パージ下に10℃/分の走査速度で25℃から200℃まで密封パンと換気パン(vented pan)の両方においてDSC測定を実施した。
【0056】
本発明の様々な修正が、ここで述べたものに加えて、前記説明から当業者には明白である。そのような修正も、付属の特許請求の範囲内に属することが意図されている。本出願の中で引用した、全ての特許、特許出願及び雑誌文献を含む各々の参考文献は、その全体が参照してここに組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、回折角度(2θ)が、ステップ角度2.5°で0−40°の範囲である、塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態II多形の粉末X線回折パターンを示す。
【図2】図2は、回折角度(2θ)が、ステップ角度2.5°で0−40°の範囲である、塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態I多形の粉末X線回折パターンを示す。
【図3】図3は、塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態IIと形態Iの混合物の示差走査熱量測定(DSC)トレースを示す。
【図4】図4は、塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iの示差走査熱量測定(DSC)トレースを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2θに関して、約21.3°と約25.5°に特徴的なピークを含む粉末X線回折パターンを有する塩酸ピピンドキシフェン一水和物の結晶多形(形態II)。
【請求項2】
前記粉末X線回折パターンが、2θに関して、約13.0°と約19.2°に特徴的なピークをさらに含む、請求項1に記載の多形。
【請求項3】
前記粉末X線回折パターンが、2θに関して、約13.0、約18.0、約19.2、約21.3、約22.1、約23.2、約24.4、約25.5及び約26.2°から選択される少なくとも5つの特徴的なピークを含む、請求項1に記載の多形。
【請求項4】
実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンを有する、請求項1に記載の多形。
【請求項5】
約131℃及び約179℃で最大値を示す示差走査熱量測定トレースを有する、請求項1に記載の多形。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の多形を含有する組成物。
【請求項7】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約50重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約70重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約80重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約90重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約95重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約97重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約98.0重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物中の総塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも約99.0重量%が前記多形として存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項15】
請求項1から5のいずれかに記載の多形と製薬上許容される担体を含有する組成物。
【請求項16】
前記塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも95重量%が請求項1から5のいずれかに記載の多形として前記組成物中に存在する、基本的に塩酸ピピンドキシフェン一水和物から成る組成物。
【請求項17】
前記塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも97重量%が請求項1から5のいずれかに記載の多形として前記組成物中に存在する、基本的に塩酸ピピンドキシフェン一水和物から成る組成物。
【請求項18】
前記塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも98.0重量%が請求項1から5のいずれかに記載の多形として前記組成物中に存在する、基本的に塩酸ピピンドキシフェン一水和物から成る組成物。
【請求項19】
前記塩酸ピピンドキシフェン一水和物の少なくとも99.0重量%が請求項1から5のいずれかに記載の多形として前記組成物中に存在する、基本的に塩酸ピピンドキシフェン一水和物から成る組成物。
【請求項20】
請求項1から5のいずれかに記載の多形と1又はそれ以上のステロイドエストロゲンを含有する組成物。
【請求項21】
前記ステロイドエストロゲン成分が複合エストロゲンを含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
a)アルコール、水及び場合によりエーテルを含む溶媒混合物に塩酸ピピンドキシフェンを溶解すること;及び
b)前記溶媒混合物から形態IIを沈殿させること
を含む、塩酸ピピンドキシフェン一水和物多形形態IIを製造する方法。
【請求項23】
前記アルコールがエタノールを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
水対アルコールの容積比が約1:5より大きい、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
水対アルコールの容積比が約1:3−約1:5である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記沈殿が、前記溶媒混合物を冷却することによって誘導される、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
請求項22に記載の方法によって製造される塩酸ピピンドキシフェン一水和物の多形形態II。
【請求項28】
a)アルコール、水及び場合によりエーテルを含む溶媒混合物に塩酸ピピンドキシフェンを溶解すること;及び
b)前記溶媒混合物から多形形態IIを沈殿させること
を含む方法によって製造される、請求項1から5のいずれかに記載の多形。
【請求項29】
水及びエタノールを含む溶媒混合物から塩酸ピピンドキシフェン一水和物形態Iを再結晶化することを含み、水対アルコールの容積比が約1:5より大きい、請求項1から5のいずれかに記載の多形(形態II)を製造する方法。
【請求項30】
エストロゲン欠損もしくはエストロゲンの過剰に関連する疾患又は症候群を有する哺乳動物に、請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を投与することを含む、前記哺乳動物を治療する方法。
【請求項31】
乳房組織の増殖もしくは異常発達に関連する疾患又は障害を有する哺乳動物に、請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を投与することを含む、前記哺乳動物を治療する方法。
【請求項32】
請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物においてコレステロールを低下させる方法。
【請求項33】
請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において骨量減少を阻止する方法。
【請求項34】
請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において乳癌を治療する方法。
【請求項35】
請求項1から5のいずれかに記載の多形の治療有効量を閉経後女性に投与することを含む、1又はそれ以上の血管運動神経障害に関して閉経後女性を治療する方法。
【請求項36】
血管運動神経障害が顔面潮紅である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
(a)エストロゲン欠損もしくはエストロゲンの過剰に関連する疾患又は症候群を治療する、(b)乳房組織の増殖又は異常発達に関連する疾患又は障害を治療する、(c)コレステロールを低下させる、(d)骨量減少を阻止する、(e)乳癌を治療する又は(f)1又はそれ以上の血管運動神経障害に関して閉経後女性を治療するための薬剤の製造における、請求項1から5のいずれかに記載の多形の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−509155(P2008−509155A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525023(P2007−525023)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/027859
【国際公開番号】WO2006/017722
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【Fターム(参考)】