説明

増幅回路

【課題】有効動作範囲が広く、位相補償用の容量の小容量化、貫通電流の抑制を実現できる増幅回路を得る。
【解決手段】入力増幅段32と、P型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38がプッシュプル回路として動作する出力段34を備えた増幅回路30に、入力端が増幅回路30の出力端と接続され、出力端が第1の位相補償容量52を介してP型MOSトランジスタ36のゲート電極に接続されると共に、第2の位相補償容量54を介してN型MOSトランジスタ38のゲート電極に接続された第1の電圧バッファ40と、入力端が増幅回路30の出力端と接続され、出力端が第3の位相補償容量56を介してP型MOSトランジスタ36のゲート電極に接続されると共に、第4の位相補償容量58を介してN型MOSトランジスタ38のゲート電極に接続された第2の電圧バッファ46を付加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は増幅回路に係り、特に、容量性負荷の駆動に好適な増幅回路に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ等の表示デバイスを駆動する駆動回路には、表示デバイスの個々のセルに画像書込用の電圧を供給するための増幅回路を多数個内蔵したチップが複数個設けられているが、表示デバイスの大型化や要求性能の高度化に伴い、上記の増幅回路に対しては、大きな容量性負荷である表示デバイスを高スルーレートかつ低消費電力で駆動することができ、小サイズであることが求められている。また、駆動対象の表示デバイスにおけるセル数(画素数)によっては、チップ内の一部の増幅回路が表示デバイスと接続されずに無負荷の状態に置かれることがあり、上記の増幅回路に対しては無負荷状態でも発振しないことも要求される。更に、チップに対する検査・評価時に個々の増幅回路に接続される負荷は表示デバイス接続時よりも小さいので、上記の増幅回路に対してはチップに対する検査・評価時等の軽負荷状態で発振しないことも求められる。そして、発振の抑制は増幅回路に設ける位相補償用の容量を増大させることで実現できるものの、これに伴いスルーレートの悪化や大サイズ化を招くという問題がある。
【0003】
上記に関連して特許文献1には、入力段と出力段を有するオペアンプの出力段の信号を受けるバッファアンプを設け、位相補償用の容量の一端をバッファアンプの出力に、他端を出力段の入力に接続した構成の位相補償回路が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、差動入力段及び出力増幅段に接続される位相補償段として、コンデンサCC及びトランジスタM7,M8から成る第1の位相補償段と、コンデンサCC'及びトランジスタM10〜M13から成る第2の位相補償段を設けた構成が開示されている。
【0005】
更に、特許文献3には、入力信号を増幅して容量性負荷へ出力する演算増幅器と、容量性負荷に対する演算増幅器の動作状態を検出する動作状態検出回路と、演算増幅器の出力に接続され動作状態検出回路によって検出された動作状態に応じて抵抗値を変化させる可変抵抗器を備えた駆動回路が開示されている。
【特許文献1】特開平10−270956号公報
【特許文献2】特開平02−303204号公報
【特許文献3】特開2005−341018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、位相補償用の容量及びバッファアンプを設けることで、オペアンプの発振に対する安定性を向上させることができる、という利点を有するものの、出力段が単一のトランジスタによってA級の増幅を行う構成であり、入力信号に対して増幅が行われる電圧範囲(有効動作範囲)が狭いので、表示デバイスの駆動等の用途には適していない。
【0007】
また、特許文献2に記載の技術は、コンデンサ及びトランジスタから成る位相補償段を複数設けることで、位相補償段が機能する電圧範囲を拡大することができるものの、特許文献1に記載の技術と同様に、出力段が単一のトランジスタによってA級の増幅を行う構成であり、有効動作範囲が狭いので、表示デバイスの駆動等の用途には不適である。
【0008】
また、特許文献1,2に記載の技術では、位相補償用の容量を大きくすることで安定性を向上させることができる(発振しにくくなる)が、一般に、増幅回路のスルーレートは増幅回路の入力増幅段(差動段)の電流(≒増幅回路の消費電流)に比例し、位相補償用の容量に反比例するので、位相補償用の容量を大きくするとスルーレートが低下するという別の問題が生ずる。
【0009】
また、特許文献3に記載の技術は、動作状態検出回路及び可変抵抗器を設ける必要があるので、増幅回路の構成が複雑化すると共に消費電力も増大するという問題がある。また、特許文献3に記載の技術では増幅回路を貫通電流が流れることがあり、この貫通電流により発熱等の問題が引き起こされるという欠点も有している。以下、貫通電流について説明する。
【0010】
図4は、特許文献3に記載の駆動回路のうち貫通電流の発生に関連する部分を示したものであり、特許文献3に記載の駆動回路は、プッシュプル回路として動作するP型トランジスタMP0及びN型トランジスタMN0が出力段に各々設けられており、出力段の出力端OUTは容量性負荷CLに接続され、P型トランジスタMP0のゲートpgate及びN型トランジスタMN0のゲートngateは位相補償容量Ccを介して出力段の出力端OUTに各々接続されている。特許文献3に記載の駆動回路は、図4にも示すように、基本的にはミラー効果を利用して位相補償を行うものである。
【0011】
この構成において、入力増幅段への入力信号電圧がローレベルからハイレベルへ大振幅で立ち上がると、入力増幅段からゲートpgateへ出力される電圧が低下してP型トランジスタMP0がオンし、容量性負荷CLを充電する電流が電源VDDから流れる。このとき、出力端OUTの電圧は急激に上昇するが、出力端OUTは位相補償容量Ccを介してゲートngateにも接続されているので、位相補償容量Ccのカップリング(容量が両端の電位差を小さくしようとする働き)によってゲートngateの電圧が上昇し、N型トランジスタMN0がオンする。これにより、電源からP型トランジスタMP0、N型トランジスタMN0を通って貫通電流が流れる。貫通電流が流れる時間はごく短いものの、表示デバイスの駆動回路には増幅回路が数百個設けられているので、個々の増幅回路を貫通電流が流れることで無視できない発熱が引き起こされることになる。
【0012】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、有効動作範囲が広く、位相補償用の容量の小容量化、貫通電流の抑制を実現できる増幅回路を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る増幅回路は、入力増幅段と出力段を備え、前記出力段に設けられた第1の増幅素子及び第2の増幅素子がプッシュプル回路として動作する増幅部と、入力端が前記増幅部の出力端と接続され、出力端が第1の容量を介して前記第1の増幅素子の信号入力端に接続されると共に、第2の容量を介して前記第2の増幅素子の信号入力端に接続された第1のバッファと、入力端が前記増幅部の出力端又は前記第1のバッファの出力端と接続され、出力端が少なくとも前記第1の増幅素子の信号入力端と第3の容量を介して接続された第2のバッファと、を含んで構成されている。
【0014】
請求項1記載の発明では、入力増幅段と出力段を備えた増幅部の出力段に第1の増幅素子及び第2の増幅素子が設けられており、出力段の第1の増幅素子及び第2の増幅素子がプッシュプル回路として動作する(第1の増幅素子と第2の増幅素子の動作電圧範囲が相違されている)ので、広い有効動作範囲を得ることができる。なお、増幅部の出力段は第1の増幅素子及び第2の増幅素子の動作電圧範囲が一部重なっているAB級動作をするように構成することが望ましい。また、増幅部の出力段は、例えば請求項2に記載したように、第1の増幅素子は、電源端子及び増幅部の出力端に各々接続され、増幅部の出力電圧を増大させる場合に作動され、第2の増幅素子は、接地端子及び増幅部の出力端に各々接続され、増幅部の出力電圧を減少させる場合に作動されるように構成することができる。また、増幅部の入力増幅段についても、所謂rail to rail動作が可能に構成されていることが望ましい。
【0015】
また、請求項1記載の発明は第1のバッファ及び第2のバッファを備えており、第1のバッファは、入力端が増幅部の出力端と接続され、出力端が第1の容量を介して第1の増幅素子の信号入力端に接続されると共に、第2の容量を介して第2の増幅素子の信号入力端に接続されており、第2のバッファは、入力端が増幅部の出力端又は第1のバッファの出力端と接続され、出力端が少なくとも第1の増幅素子の信号入力端と第3の容量を介して接続されている。請求項1記載の発明において、第1〜第3の容量は位相補償用の容量として機能するが、上記のように位相補償用の容量と増幅部の出力端との間にバッファを設けることで、特許文献3に記載の技術のようにミラー効果を利用して位相補償を行う場合(図4の構成)よりも位相補償用の容量を小さくすることができる。
【0016】
すなわち、ミラー効果を利用した位相補償では、高周波領域になると位相補償用の容量Ccがフィードッバック経路として機能するだけでなくフィードフォワード経路としても機能し、比較的低周波領域から零が生じてしまうので、回路の安定動作が損なわれ発振が発生し易い。これに対して位相補償用の容量と増幅部の出力端との間にバッファを設けた場合、零を高周波側に移動させることができ、位相余裕を確保し易くなる。一例として、図4の構成における零(ωzm)と、増幅部の出力端を増幅率Abのバッファ、位相補償用の容量を介して増幅部の出力段の入力端と接続した構成における零(ωzb)を各々求めると、
ωzm≒−Ao/Cc・Ro
ωzb≒−Ao・Ab/Cc・Ro
となる(但し、Aoは出力段の増幅率、Abはバッファの増幅率、Cc位相補償用の容量の静電容量、Roは出力段の出力抵抗)。上記の式より明らかなように、増幅部の出力端を増幅率Abのバッファ、位相補償用の容量を介して増幅部の出力段の入力端と接続した構成における零(ωzb)は、ミラー効果を利用した位相補償における零(ωzm)に対してAb倍されており、ミラー効果を利用した位相補償よりも位相余裕を確保し易く、位相補償用の容量を小さくできることが理解できる。
【0017】
従って、請求項1記載の発明では位相補償用の容量(第1〜第3の容量の合計値)を小容量化することができる。また、請求項1記載の発明では、第1のバッファの出力端が第1の容量及び第2の容量を介して第1の増幅素子及び第2の増幅素子の信号入力端に各々接続され、第2のバッファの出力端が少なくとも第1の増幅素子の信号入力端と第3の容量を介して接続されているので、後述する請求項4記載の発明のように、第1のバッファと第2のバッファの動作電圧範囲を相違させることで、増幅部の広い有効動作範囲の全域に亘って、第1のバッファ及び第2のバッファの少なくとも一方を動作させることができ、位相余裕の出力電圧依存性を改善することができる。
【0018】
更に、請求項1記載の発明では、位相補償用の容量(第1〜第3の容量の合計値)を小さくできることで、大振幅動作時における位相補償用容量のカップリングによる第1の増幅素子及び第2の増幅素子の信号入力端の電圧変動を小さくすることができると共に、増幅部の出力端と位相補償用の容量の間にバッファが設けられていることで、バッファを経由して位相補償用の容量に印加される電圧が増幅部の出力電圧の変化に対して緩やかに変化するので、第1の増幅素子及び第2の増幅素子が本来は動作しない期間に動作して貫通電流が流れることも防止することができる。従って、請求項1記載の発明によれば、有効動作範囲が広く、位相補償用の容量の小容量化、貫通電流の抑制を実現できる増幅回路を得ることができる。
【0019】
また、請求項1記載の発明では、位相補償用の容量を小さくできることで、入力増幅段の負荷を小さくすることができ、入力増幅段の電流を増大させることで消費電力の増大を招くことなく、増幅回路のスルーレートを向上させることができる。また、位相補償用の容量を小さくできることで、特許文献3に記載の技術における動作状態検出回路、可変抵抗器やそれに類する回路が不要となることとの相乗効果により、増幅回路の小サイズ化、消費電力の低減も実現することができる。
【0020】
なお、請求項1記載の発明において、例えば請求項3に記載したように、増幅部はボルテージフォロワとして動作するように構成することができる。なお、増幅部をボルテージフォロワとして動作させることは、増幅部の出力端を増幅部の入力増幅段の入力端(詳しくは反転入力端)と接続することで実現できる。
【0021】
また、請求項1記載の発明において、第1のバッファ及び第2のバッファに関しては、例えば請求項4に記載したように、第1のバッファとしては、増幅部の出力電圧が電源電圧以下かつ接地電圧よりも第1の所定電圧高い値以上の範囲内のときに動作し、増幅部の出力電圧よりも第1の所定電圧だけ低い電圧を出力する電圧バッファを適用し、第2のバッファとしては、増幅部の出力電圧が電源電圧よりも第2の所定電圧低い値以下かつ接地電圧以上の範囲内のときに動作し、増幅部の出力電圧よりも第2の所定電圧だけ高い電圧を出力する電圧バッファを適用することができる。
【0022】
また、請求項1〜請求項4の何れかに記載の発明において、例えば請求項5に記載したように、第1の容量が第2の容量及び第3の容量よりも小さくされていることが好ましい。第1〜第3の容量が設けられた構成において、第1の容量は補助的な位相補償のための容量であり、請求項5記載の発明ではこれらの容量を小さくしているので、第1〜第3の容量を全て等しくする場合と比較して、第1〜第3の容量の合計値をより小さくしても同等の位相余裕改善効果が得られる。また、第1〜第3の容量の合計値をより小さくすることで、貫通電流をより確実に抑制することができ、スルーレートの更なる向上、更なる小サイズ化も実現することができる。
【0023】
また、請求項1〜請求項4の何れかに記載の発明において、例えば請求項6に記載したように、第2のバッファの出力端が、第2の増幅素子の信号入力端とも第4の容量を介して接続されていることが好ましい。前述のように本発明では、第1のバッファ及び第2のバッファを設けているので、第1のバッファに入力される電圧が第1のバッファの動作電圧範囲外のときには第2のバッファが動作しているように構成することができるが、第2のバッファの出力端を第3の容量を介して第1の増幅素子の信号入力端にのみ接続した場合(請求項6に記載の第4の容量を設けない場合)には、第2のバッファのみが動作している間は第2の増幅素子への帰還が行われないので位相余裕が低下する。
【0024】
これに対して請求項6記載の発明では、第2のバッファの出力端が第3の容量及び第4の容量を介して第1の増幅素子及び第2の増幅素子の信号入力端と各々接続されているので、第2のバッファのみが動作している間も第1の増幅素子及び第2の増幅素子への帰還が各々行われることで、第2のバッファのみが動作している間の位相余裕を向上させることができる。従って、請求項6記載の発明によれば、位相余裕の出力電圧依存性を更に改善することができる。
【0025】
また、第4の容量を設けることで、第4の容量と同じく第2の増幅素子の信号入力端と接続される第2の容量を小さくすることができ、位相補償用の容量(第1〜第4の容量の合計値)を更に小さくすることができるので、増幅部の入力増幅段の負荷を更に小さくすることができると共に、出力電圧の変化に対するバッファ(第1のバッファ及び第2のバッファ)の追従性も更に向上させることができ、増幅回路のスルーレートを更に向上させることができる。
【0026】
なお、第2のバッファの出力端を第3の容量を介して第1の増幅素子の信号入力端にのみ接続した構成(請求項6に記載の第4の容量を設けない構成)は、請求項6記載の発明に係る構成と比較して前述のように第1のバッファが動作しない電圧範囲における位相余裕が低下するものの、この電圧範囲における位相余裕を必ずしも高くする必要が無い場合(例えば他の要因により位相余裕が低くても発振し難い場合)には、上記のように第4の容量を設けない構成を採用することも可能であり、第4の容量を設けない構成であっても、従来技術と比較して、位相補償用の容量を大きくすることなく、広い電圧範囲で高い位相余裕を確保できる、という効果が得られる。
【0027】
また、請求項6記載の発明において、例えば請求項7に記載したように、第1の容量が第3の容量よりも小さく、第2の容量が前記第4の容量よりも大きくされていることが好ましい。第1〜第4の容量が設けられた構成において、第1の容量及び第4の容量は補助的な位相補償容量であり、請求項7記載の発明ではこれらの容量を小さくしているので、第1〜第4の容量を全て等しくする場合と比較して、第1〜第4の容量の合計値をより小さくしても同等の位相余裕改善効果が得られる。また、第1〜第4の容量の合計値をより小さくすることで、貫通電流をより確実に抑制することができ、スルーレートの更なる向上、更なる小サイズ化も実現することができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明は、入力増幅段と出力段を備え出力段に設けられた第1の増幅素子及び第2の増幅素子がプッシュプル回路として動作する増幅部に、入力端が増幅部の出力端と接続され、出力端が第1の容量を介して第1の増幅素子の信号入力端に接続されると共に、第2の容量を介して第2の増幅素子の信号入力端に接続された第1のバッファ、及び、入力端が増幅部の出力端又は第1のバッファの出力端と接続され、出力端が少なくとも第1の増幅素子の信号入力端と第3の容量を介して接続された第2のバッファを付加したので、有効動作範囲が広く貫通電流も抑制できる、という優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0030】
〔第1実施形態〕
図1には本実施形態に係る表示装置10が示されている。表示装置10は、TFT−LCD等から成る表示デバイス12に周辺回路が接続されて構成されている。表示デバイス12がTFT−LCDである場合、図示は省略するが、表示デバイス12は、所定の間隔を隔てて対向配置された一対の透明基板の間に液晶が封入され、一方の透明基板の対向面上の全面に電極が形成され、他方の透明基板の対向面上に、図1のX方向に沿って一定間隔で配置され各々図1のY方向に沿って延びる多数本のデータ線と、図1のY方向に沿って一定間隔で配置され各々図1のX方向に沿って延びる多数本のゲート線と、個々のデータ線と個々のゲート線の交差位置(画素位置)に各々配置された薄膜トランジスタ(TFT)及び電極が各々設けられて構成されており、個々のTFTはソースが電極に、ゲートがゲート線に、ドレインがデータ線に各々接続されている。なお、表示デバイス12はTFT−LCDに限られるものではなく、例えばプラズマディスプレイや有機ELディスプレイ等、公知の他のディスプレイであってもよい。
【0031】
表示デバイス12には複数個のソースドライバ14が付加されており、表示デバイス12の個々のデータ線は複数個のソースドライバ14の何れかに各々接続されている。複数個のゲートドライバ16はタイミングコントローラ18に各々接続されており、タイミングコントローラ18はグラフィックプロセッサ20に接続されている。グラフィックプロセッサ20は表示デバイス12に表示すべき画像を表す画像データをフレームメモリ等に保持しており、タイミングコントローラ18に対して一定周期で同期信号(水平同期信号及び垂直同期信号)を出力すると共に、水平同期信号の各周期に、保持している画像データのうち図1のX方向に沿った表示デバイス12の1ライン分の画像データ(表示デバイス12の個々のデータ線に供給すべきデータ電圧のレベルを表すRGBデータ)を、タイミングコントローラ18へ順次出力する。
【0032】
タイミングコントローラ18はグラフィックプロセッサ20から入力された1ライン分のRGBデータを一旦メモリに書き込んだ後に、メモリからRGBデータを読み出して各ソースドライバ14へ出力する。また、個々のソースドライバ14は、タイミングコントローラ18から自ドライバに接続されているデータ線のRGBデータが入力された後に、タイミングコントローラ18から入力されたソースドライバ制御信号に応じた一定期間、入力されたRGBデータが表すレベルのデータ電圧を対応するデータ線に供給する。
【0033】
また表示デバイス12には複数個のゲートドライバ16が付加されており、表示デバイス12の個々のゲート線は複数個のゲートドライバ16の何れかに各々接続されている。複数個のゲートドライバ16はタイミングコントローラ18に各々接続されており、タイミングコントローラ18から入力されるゲートドライバ制御信号に従い、表示デバイス12の多数本のゲート線のうち何れか1本のゲート線にゲート信号を所定時間供給することを、ゲート信号を供給するゲート線を順に切り替えながら繰り返す。或るゲート線にゲート信号が供給されると、当該ゲート線に接続されている1ライン分の全てのTFTがオンし、オンした個々のTFTに接続されているデータ線を介して供給されたデータ電圧が、オンした個々のTFTに接続された電極を介して液晶に印加され、オンした個々のTFTに対応する各画素位置における液晶の光透過率が変化する。これにより、表示デバイス12に1ライン分の画像が表示される。そして上記処理が繰り返されることで表示デバイス12に画像が表示される。
【0034】
一方、個々のソースドライバ14は、表示デバイス12の個々のデータ線に対応して図2に示す駆動回路24が各々設けられて構成されている。駆動回路24は、タイミングコントローラ18から転送されたRGBデータを保持するデータバッファ26と、データバッファ26から出力されたRGBデータを当該RGBデータの値に応じた電圧レベルのアナログ信号へ変換して出力するD/A(デジタル/アナログ)変換器28と、出力端が表示デバイス12の何れか1本のデータ線に接続されD/A変換器28から入力された信号を増幅してデータ線へ供給する増幅回路30が直列に接続されて構成されている。なお、図2では、増幅回路30がデータ線を介してデータ電圧(増幅回路30の出力電圧Vout)を印加する画素(セル)を容量性負荷62として示している。
【0035】
増幅回路30は本発明に係る増幅回路(より詳しくは請求項1〜請求項4及び請求項6に記載の増幅回路)に対応しており、差動増幅回路から成る入力増幅段32と、P型のMOSトランジスタ36及びN型のMOSトランジスタ38が設けられた出力段34を備えている。入力増幅段32の差動増幅回路としては、所謂rail to rail動作が可能な増幅回路が用いられている。入力増幅段32の非反転入力端はD/A変換器28の出力端に接続され、反転入力端は増幅回路30の出力端に接続されている。従って入力増幅段32は出力段34と共にボルテージフォロワとして動作し、入力増幅段32は、増幅回路30の出力端を介して出力される出力電圧が、D/A変換器28からの入力信号の電圧変化に追従するように、出力端を介して出力する信号の電圧レベルを変化させる。入力増幅段32の出力端は、出力段34のP型MOSトランジスタ36のゲート電極pgate及びN型MOSトランジスタ38のゲート電極ngateに各々接続されている。
【0036】
また、出力段34のP型MOSトランジスタ36は、ソース電極が電源端子に接続されソース電極に電源電圧VDDが供給されると共に、ドレイン電極が増幅回路30の出力端に接続されており、N型MOSトランジスタ38は、ソース電極が増幅回路30の出力端に接続され、ドレイン電極が接地端子に接続されている。出力段34のP型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38は、各々のゲート電極pgate,ngateに入力された信号の電圧レベルに対する動作電圧範囲が互いに異なるプッシュプル回路(詳しくは各々の動作電圧範囲が一部重なっていることでAB級動作をするプッシュプル回路)として動作し、P型MOSトランジスタ36は出力電圧を増大させる場合に作動され、N型MOSトランジスタ38は出力電圧を減少させる場合に作動される。
【0037】
なお、P型MOSトランジスタ36は本発明に係る第1の増幅素子(より詳しくは請求項2に記載の第1の増幅素子)に、N型MOSトランジスタ38は本発明に係る第2の増幅素子(より詳しくは請求項2に記載の第2の増幅素子)に各々対応しており、P型MOSトランジスタ36のゲート電極は第1の増幅素子の信号入力端に、N型MOSトランジスタ38のゲート電極は第2の増幅素子の信号入力端に各々対応している。
【0038】
また、増幅回路30の出力端には第1の電圧バッファ40及び第2の電圧バッファ46が各々接続されている。第1の電圧バッファ40はN型MOSトランジスタ42を備え、第1の電圧バッファ40の入力端としてのN型MOSトランジスタ42のゲート電極は増幅回路30の出力端に接続されている。N型MOSトランジスタ42のソース電極は電源端子に接続されソース電極に電源電圧VDDが供給されると共に、N型MOSトランジスタ42のドレイン電極は電流源44を介して接地されている。また、第1の電圧バッファ40の出力端としてのN型MOSトランジスタ42のドレイン電極は、第1の位相補償容量52を介して出力段34のP型MOSトランジスタ36のゲート電極pgateに接続されていると共に、第2の位相補償容量54を介して出力段34のN型MOSトランジスタ38のゲート電極ngateにも接続されている。
【0039】
また、第2の電圧バッファ46はP型MOSトランジスタ48を備え、第2の電圧バッファ46の入力端としてのP型MOSトランジスタ48のゲート電極は増幅回路30の出力端に接続されている。P型MOSトランジスタ48のソース電極は電流源50を介して電源端子に接続されソース電極には電流源50を介して電源電圧VDDが供給されると共に、P型MOSトランジスタ48のドレイン電極は接地されている。また、第2の電圧バッファ46の出力端としてのP型MOSトランジスタ48のソース電極は、第3の位相補償容量56を介して出力段34のP型MOSトランジスタ36のゲート電極pgateに接続されていると共に、第4の位相補償容量58を介して出力段34のN型MOSトランジスタ38のゲート電極ngateにも接続されている。
【0040】
なお、第1の位相補償容量52は本発明に係る第1の容量に、第2の位相補償容量54は本発明に係る第2の容量に、第3の位相補償容量56は本発明に係る第3の容量に各々対応しており、第4の位相補償容量58は請求項6に記載の第4の容量に対応しており、本第1実施形態において、第1の位相補償容量52〜第4の位相補償容量58の4個の位相補償容量は静電容量が互いに等しくされている。また、ソースドライバ14は、任意の画素数(データ線の数)の表示デバイスの駆動に共通に使用される。このため、駆動対象の表示デバイスにおけるデータ線の数が、ソースドライバ14に設けられている駆動回路24の数の整数倍に一致していない場合、ソースドライバ14に設けられている一部の駆動回路24(を構成する増幅回路30)は、データ線に接続されない無負荷状態で保持される。
【0041】
次に本第1実施形態の作用として、増幅回路30の動作を説明する。増幅回路30の出力段34は、P型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38が、前述のようにプッシュプル回路(詳しくはAB級動作をするプッシュプル回路)として動作するので、表示デバイス12の駆動(表示デバイス12の個々の画素(セル)に相当する容量性負荷62へのデータ電圧の印加)に好適な広い有効動作範囲を得ることができる。
【0042】
また、増幅回路30の第1の電圧バッファ40は、N型MOSトランジスタ42のソースフォロア構成のレベルシフト回路であり、増幅回路30の出力電圧Voutが、電源電圧VDD〜接地電圧よりもN型MOSトランジスタ42の閾値電圧Vtn高い値の範囲内のときに動作する。そして、第1の電圧バッファ40の出力電圧BUFNは増幅回路30の出力電圧Voutよりも閾値電圧Vtnだけ低い電圧となり、出力電圧Voutに応じて変化する出力電圧BUFNは、第1の位相補償容量52を介してP型MOSトランジスタ36のゲート電極pgateに帰還されると共に、第2の位相補償容量54を介してN型MOSトランジスタ38のゲート電極ngateに帰還される。
【0043】
また、第2の電圧バッファ46は、P型MOSトランジスタ48のソースフォロア構成のレベルシフト回路であり、増幅回路30の出力電圧Voutが、電源電圧VDDよりもP型MOSトランジスタ48の閾値電圧Vtp低い値〜接地電圧の範囲内のときに動作する。そして、第2の電圧バッファ46のの出力電圧BUFPは増幅回路30の出力電圧Voutよりも閾値電圧Vtpだけ高い電圧となり、出力電圧Voutに応じて変化する出力電圧BUFPは、第3の位相補償容量56を介してP型MOSトランジスタ36のゲート電極pgateに帰還されると共に、第4の位相補償容量58を介してN型MOSトランジスタ38のゲート電極ngateに帰還される。
【0044】
このように、本第1実施形態に係る増幅回路30では、増幅回路30の出力電圧Voutが、第1の電圧バッファ40、第1の位相補償容量52、第2の位相補償容量54を介して出力段34のP型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38に帰還されると共に、第2の電圧バッファ46、第3の位相補償容量56、第4の位相補償容量58を介して出力段34のP型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38に帰還されるので、ミラー効果を利用して位相補償を行う場合(図4の構成)と比較して、零(ωzb)がAb倍となる(Abは電圧バッファの増幅率)ことで、位相余裕を確保するための位相補償用の容量(第1の位相補償容量52〜第4の位相補償容量58の合計容量)を小さくすることができる。
【0045】
そして、位相補償用の容量(第1の位相補償容量52〜第4の位相補償容量58の合計容量)を小さくできることで、大振幅動作時における第1の位相補償容量52〜第4の位相補償容量58のカップリングによるP型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38のゲート電極の電圧変動を小さくすることができるので、P型MOSトランジスタ36及びN型MOSトランジスタ38が本来は動作しない期間に動作して貫通電流が流れることを防止することができる。また、位相補償用の容量を小さくできることで、入力増幅段32の負荷が小さくなると共に、出力電圧Voutの変化に対する第1の電圧バッファ40と第2の電圧バッファ46の追従性が向上し、増幅回路30のスルーレートを向上させることができる。更に、増幅回路30を搭載したチップの小サイズ化も実現することができる。
【0046】
また本第1実施形態において、第1の電圧バッファ40と第2の電圧バッファ46は動作電圧範囲が相違されており、第1の電圧バッファ40における最大動作電圧が電源電圧VDDに一致し、第2の電圧バッファ46における最小動作電圧が接地電圧に一致していることから、第1の電圧バッファ40及び第2の電圧バッファ46は、増幅回路30の出力電圧Voutの全範囲(電源電圧VDD〜接地電圧)に亘って少なくとも一方が動作することになるので、電圧バッファを1個のみ設ける場合と比較して、位相余裕の出力電圧依存性も改善することができる。
【0047】
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図3には本第2実施形態に係る増幅回路60が示されている。第2実施形態に係る増幅回路60は、第1実施形態で説明した増幅回路30と略同一の構成であり、第1の位相補償容量52の静電容量Cp1、第2の位相補償容量54の静電容量Cn1、第3の位相補償容量56の静電容量Cp2、第4の位相補償容量58の静電容量Cn2のうち、Cn1,Cp2を容量値:大、Cn2,Cp1を容量値:小とし、静電容量の大小関係をCp2>Cp1、Cn1>Cn2としている点のみ相違している。このように、本第2実施形態に係る増幅回路60は請求項1〜請求項4、請求項6,請求項7に記載の増幅回路に対応している。
【0048】
本第2実施形態に係る増幅回路60の動作は第1実施形態で説明した増幅回路30と同一であり、増幅回路30と同様に広い有効動作範囲を得ることができ、貫通電流も抑制することができる。また、前述のように、増幅回路60(30)の第1の電圧バッファ40及び第2の電圧バッファ46は、増幅回路60(30)の出力電圧Voutに対する動作電圧範囲が相違しており、出力電圧Voutが電源電圧VDD又はその付近の値のときには第1の電圧バッファ40のみ動作し、出力電圧Voutが接地電圧又はその付近の値のときには第2の電圧バッファ46のみ動作する。これに基づき本第2実施形態ではCn1,Cp2を容量値:大、Cn2,Cp1を容量値:小としている。
【0049】
これにより、第2実施形態におけるCp1+Cp2の容量値を、第1実施形態におけるCp1+Cp2の容量値より小さくしても同様の位相余裕改善効果が得られる。そして、Cp1+Cp2又はCn1+Cn2の容量値を小さくすることで、入力増幅段32の負荷が更に小さくなり、増幅回路30のスルーレートを更に向上させることができる。また、チップの更なる小サイズ化も実現することができる。
【0050】
なお、上記では第1の位相補償容量52〜第4の位相補償容量58を全て設けた構成を説明したが、これに限定されるものではなく、第4の位相補償容量58(又は第1の位相補償容量52)を省略し、位相補償容量の数を3個としてもよい。第4の位相補償容量58(又は第1の位相補償容量52)を省略した場合、増幅回路の出力電圧Voutが第1の電圧バッファ40(又は第2の電圧バッファ46)の動作電圧範囲外のときの位相余裕は低下するが、増幅回路の出力電圧Voutが前記動作電圧範囲外のときの位相余裕を必ずしも高くする必要が無い等の場合には、所望の電圧範囲でのみ高い位相余裕が得られるように位相補償容量の数を3個にしてもよい。
【0051】
また、上記のように第4の位相補償容量58を省略する場合には、第1の位相補償容量52〜第3の位相補償容量56の静電容量の大小関係をCp1<Cn1,Cp2とし、第1の位相補償容量52を省略する場合には、第2の位相補償容量54〜第3の位相補償容量58の静電容量の大小関係をCn2<Cn1,Cp2とすることが望ましい。3個の位相補償容量の静電容量を上記のように相違させることは請求項5記載の発明に対応しており、3個の位相補償容量の静電容量を上記のように相違させることで、3個の位相補償容量の静電容量を全て等しくする場合と比較して、3個の位相補償容量の静電容量の合計値をより小さくしても同等の位相余裕改善効果が得られると共に、3個の位相補償容量の静電容量の合計値をより小さくすることで、貫通電流の抑制、スルーレートの向上、小サイズ化も実現することができる。
【0052】
また、上記では第2の電圧バッファ46の入力端を増幅回路30(60)の出力端に接続した構成を説明したが、これに限定されるものではなく、第2の電圧バッファ46の入力端を第1の電圧バッファの出力端に接続してもよい。
【0053】
また、上記ではLCD等の表示デバイスを駆動する(データ電圧を供給する)ための増幅回路に本発明を適用した態様を説明したが、本発明は、出力段がプッシュプル回路として動作する増幅回路(演算増幅器)であれば、その用途に拘わらず適用可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る増幅回路を示す回路図である。
【図3】第2実施形態に係る増幅回路を示す回路図である。
【図4】貫通電流の発生を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0055】
30 増幅回路
32 入力増幅段
34 出力段
36 P型MOSトランジスタ
38 N型MOSトランジスタ
40 第1の電圧バッファ
46 第2の電圧バッファ
52 第1の位相補償容量
54 第2の位相補償容量
56 第3の位相補償容量
58 第4の位相補償容量
60 増幅回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力増幅段と出力段を備え、前記出力段に設けられた第1の増幅素子及び第2の増幅素子がプッシュプル回路として動作する増幅部と、
入力端が前記増幅部の出力端と接続され、出力端が第1の容量を介して前記第1の増幅素子の信号入力端に接続されると共に、第2の容量を介して前記第2の増幅素子の信号入力端に接続された第1のバッファと、
入力端が前記増幅部の出力端又は前記第1のバッファの出力端と接続され、出力端が少なくとも前記第1の増幅素子の信号入力端と第3の容量を介して接続された第2のバッファと、
を含む増幅回路。
【請求項2】
前記第1の増幅素子は、電源端子及び前記増幅部の出力端に各々接続され、前記増幅部の出力電圧を増大させる場合に作動され、前記第2の増幅素子は、接地端子及び前記増幅部の出力端に各々接続され、前記増幅部の出力電圧を減少させる場合に作動されることを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項3】
前記増幅部はボルテージフォロワとして動作するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項4】
前記第1のバッファは、前記増幅部の出力電圧が電源電圧以下かつ接地電圧よりも第1の所定電圧高い値以上の範囲内のときに動作し、前記増幅部の出力電圧よりも前記第1の所定電圧だけ低い電圧を出力する電圧バッファであり、
前記第2のバッファは、前記増幅部の出力電圧が電源電圧よりも第2の所定電圧低い値以下かつ接地電圧以上の範囲内のときに動作し、前記増幅部の出力電圧よりも前記第2の所定電圧だけ高い電圧を出力する電圧バッファであることを特徴とする請求項1記載の増幅回路。
【請求項5】
前記第1の容量が前記第2の容量及び前記第3の容量よりも小さくされていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項記載の増幅回路。
【請求項6】
前記第2のバッファの出力端が、前記第2の増幅素子の信号入力端とも第4の容量を介して接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項記載の増幅回路。
【請求項7】
前記第1の容量が前記第3の容量よりも小さく、前記第2の容量が前記第4の容量よりも大きくされていることを特徴とする請求項6記載の増幅回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−135833(P2009−135833A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311644(P2007−311644)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【出願人】(591049893)株式会社 沖マイクロデザイン (127)
【Fターム(参考)】