説明

変換継手とその製造方法

【課題】金属管と合成樹脂管との接続に用いる変換継手において、金属管を接続する金属製の筒体と、合成樹脂管を接続する合成樹脂製の内層との重なり箇所の気密性を確実に保持する。そのような変換継手を製造する。
【解決手段】筒体1に嵌合したゴム製のシールリング3を合成樹脂製のリング状押圧体4によって挾圧する。射出成形した合成樹脂製の内層67とリング状押圧体4とを融着一体化する。筒体1とリング状押圧体4とによって挾圧したシールリング3の面圧を、内層67の成形時の成形圧よりも高くしておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管などの金属管とポリエチレン管などの合成樹脂管とを相互に接続するときに用いられる変換継手とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、地中に埋設された液化石油ガス(LPG)用の埋設配管については、既設の鋼管をポリエチレン管(以下「PE管」という)に代替えすることが行われており、その際に上記変換継手を用いることがある。この用途に適する変換継手は、鋼管を接続可能な接続口部とPE管を接続可能な接続口部とを備えていることが必要であり、一般には、鋼管に対する接続口部が金属製の筒体に設けられ、PE管に対する接続口部が、上記筒体の外側または内側に射出成形された合成樹脂層に一体に設けられる。
【0003】
ところが、金属製の筒体の外側や内側にただ単に合成樹脂層を射出成形し、その合成樹脂層にPE管に対する接続口部を一体に射出成形しただけでは、金属製の筒体と合成樹脂層との重なり箇所に隙間が生じ、その隙間がガス漏れの原因になる。
【0004】
そこで、従来は、図7に示したように、金属製の筒体81に環状に形成したシールリング収容溝82にゴム製のシールリング(Oリング)83を収容しておき、そのようにしてシールリング83を保持させた筒体81の外側に、同図に仮想線で示したように合成樹脂層84を射出成形し、その射出成形時に同時に合成樹脂層84に連設された接続口部85を射出成形するということを行っていた。同図において、接続口部85にはPE管が接続される。また、鋼管は、筒体81に連設された接続口部86に連設される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7で説明した変換継手の製造方法は、合成樹脂層84を射出成形するときの成形圧で圧縮させたシールリング83によって、筒体81と合成樹脂の外層84との重なり箇所の隙間を気密に塞ぐという考え方に立っている。
【0006】
しかしながら、図7で説明した製造方法によって作られた変換継手に対して熱間内圧クリープ試験を行うと、合成樹脂層84が膨張してシールリング83の面圧が低下し、そのシールリング83による気密性が損なわれてガス漏れを生じることが多々ある、ということが知見された。なお、熱間内圧クリープ試験は、80±1℃の温水中に試料を水没させ、空気圧1.2MPaを加え、30Hr保持したときのガス漏れの有無を確認する試験である。
【0007】
従来の変換継手が上述のように熱間内圧クリープ試験によってガス漏れを生じる原因としては、およそ次の原因が考えられる。すなわち、合成樹脂層84を射出成形するときの成形圧によってはシールリング83が圧縮されないか、または十分に圧縮されない状況になり、そのためにシールリング83と筒体81側の座面との間に潜り込んだ成形樹脂がシールリング収容溝82の底面に重なるため、シールリング83による気密性が確保されなくなることが原因の1つとして考えられる。
【0008】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、金属製の筒体に保持させたシールリングが、その筒体とその筒体の内側の合成樹脂層との両方に密着して高い気密性を発揮する変換継手を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、合成樹脂層を射出成形するときに、成形樹脂がシールリングと筒体側の座面との間に潜り込むという現象が生じにくいか、あるいは生じることのない変換継手の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、シールリングが、金属製の筒体と合成樹脂層との両方に密着して高い気密性を発揮する変換継手を作ることのできる変換継手の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明の変換継手は、金属管に対する第1接続口部が端部に連設された金属製の筒体にゴム製のシールリングが内嵌合され、このシールリングに内嵌合された合成樹脂製のリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングが挾圧されて圧縮されていると共に、そのシールリングが上記リング状押圧体の外周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備された内周座面とに密着され、上記リング状押圧体の端部外周側に、このリング状押圧体を上記シールリングに内嵌合するときにそのシールリングを摺動させて上記外周座面に案内する先窄まり状の案内面が形成されており、上記筒体の内側に上記リング状押圧体の全体を内側から覆う合成樹脂層が形成され、この合成樹脂層と上記リング状押圧体とが融着一体化され、その合成樹脂層に合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部が連設されている、というものである。この発明によると、筒体に連設された第1接続口部に金属管が接続され、合成樹脂層に連設された第2接続口部に合成樹脂管が接続される。また、金属製の筒体と合成樹脂層との間の気密性は、筒体の内周側に具備された内周座面とリング状押圧体の外周側に具備された外周座面とにシールリングが密着していることによって保たれる。さらに、リング状押圧体の端部外周側に、このリング状押圧体を上記シールリングに内嵌合するときにそのシールリングを摺動させて上記外周座面に案内する先窄まり状の案内面が形成されているので、リング状押圧体をシールリングに内嵌合するときに、そのシールリングが傷付くことがなく、リング状押圧体と筒体とによってシールリングを適正に圧縮させておくことが可能になる。
【0012】
請求項2に係る発明の変換継手は、請求項1に記載したものにおいて、上記内周座面が、上記筒体の内周部に環状に形成されかつ上記シールリングを収容するシールリング収容溝部の底面に形成され、上記外周座面が、上記リング状押圧体に具備された同一径を保って軸方向に延びる外周面に形成されている、というものである。この発明によると、請求項8の発明について説明した上記の作用が確実に発揮される。
【0013】
請求項3に係る発明の変換継手の製造方法は、金属管に対する第1接続口部が端部に連設された金属製の筒体に内嵌合されたゴム製のシールリングに、合成樹脂製のリング状押圧体を内嵌合して、そのリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングを挾圧してそのシールリングを上記リング状押圧体の外周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備された内周座面とに密着させ、次に、上記筒体の内側に上記リング状押圧体の全体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形し、その合成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に連続して射出成形する、というものである。
【0014】
この発明において、合成樹脂層や第2接続口部を射出成形するのに先立って、シールリングは筒体の内周座面に密着しており、しかも、その密着状態が、シールリングをリング状押圧体と上記筒体とにより挾圧することによって得られる。そのため、合成樹脂層を射出成形するときに、成形樹脂がシールリングと内周座面との間に潜り込むという事態が起こりにくくなるか、または起こらなくなる。したがって、この発明によって、上記した本発明に係る変換継手を製造することが可能である。
【0015】
請求項4に係る発明の変換継手の製造方法は、請求項3に記載したものにおいて、上記合成樹脂層を射出成形するときに、その合成樹脂層の成形樹脂の熱で上記リング状押圧体とその合成樹脂層とを熱融着させる、というものである。この発明によると、リング状押圧体と合成樹脂層とが融着一体化された本発明に係る変換継手を製造することができる。
【0016】
請求項5に係る発明の変換継手の製造方法は、請求項3又は請求項4に記載したものにおいて、上記リング状押圧体と上記筒体とにより挾圧された上記シールリングの上記内周座面に対する面圧を、上記合成樹脂層の射出成形時の成形圧よりも高くしておく、というものである。この発明によれば、合成樹脂層を射出成形するときに、成形樹脂がシールリングと内周座面との間に潜り込むという事態の起こるおそれがない。したがって、この発明によって、上記した本発明に係る変換継手を製造することが可能である。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る変換継手によれば、金属管が接続される金属製の筒体と、合成樹脂管が接続される合成樹脂製の内層とに隙間が生じていても、シールリングが筒体と内層との両方に密着して高い気密性を発揮するという効果がある。
【0018】
本発明に係る変換継手の製造方法によれば、金属製の筒体の内側に合成樹脂製の内層を射出成形するときに、成形樹脂がシールリングの内側に潜り込むという現象が生じにくくなるか、あるいは生じることがなくなるので、筒体と内層との両方に対するシールリングの密着信頼性の高い変換継手を製造することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図3を参照して参考形態である変換継手Aを説明する。この変換継手Aは、金属製の筒体1とこの筒体1の外側に設けられた合成樹脂製の外層2とを備えている。筒体1には径大な第1接続口部12が同心状に連設されており、この第1接続口部12に設けられているテーパ雌ねじ13に、たとえば、相手方である金属管(鋼管など)の端部に具備されたテーパ雄ねじ(不図示)がねじ込み接続される。また、接続口部12は筒体1よりも径大に形成されていて、その第1接続口部12と筒体1との連設箇所に、筒体1の外周面に対する開き角度が直角をなす第1接続口部12の端面14が位置している。
【0020】
上記筒体1において、第1接続口部12の端面14の傍には、その筒体1の外周部に凹入状に形成された環状のシールリング収容溝部15が形成されている。このシールリング収容溝部15は、後述するシールリング3を収容してその位置に位置決めするために形成されており、その収容溝部15の底面が、筒体1の外周側に形成された外周座面16とされている。そして、その外周座面16に、筒体1に外嵌合されてシールリング収容溝部15に収容されたゴム製のシールリング3が密着されるようになっている。
【0021】
シールリング収容溝部15に収容されたシールリング3にはゴム製のOリングを好適に用い得る。このシールリング3には、合成樹脂で作られたリング状押圧体4が外嵌合されている。このリング状押圧体4は、上記外周座面16に嵌合されたシールリング3の外周径よりも少し短い内径を有している。そのため、シールリング3は、リング状押圧体4と筒体1とにより挾圧されて圧縮されていると共に、そのシールリング3がリング状押圧体4の内周側に具備された内周座面41と筒体1の外周座面16とに密着している。上記内周座面41は、そのリング状押圧体4に具備された同一径を保って軸方向に延びる内周面によって形成されている。また、このリング状押圧体4の端部外周側に、このリング状押圧体4をシールリング3に外嵌合するときにそのシールリング3を摺動させて上記内周座面41に案内する先拡がり状の案内面41aが形成されている。このため、リング状押圧体4をシールリング3に外嵌合するときに、そのシールリング3が傷付くことがなく、リング状押圧体4をシールリング3に外嵌合した状態では、リング状押圧体4と筒体1とによってシールリングが適正に圧縮された状態になる。案内面41aは、先拡がり状であれば、傾斜した平坦なテーパ面であっても湾曲面(アール面)であってもよい。さらに、リング状押圧体4には、金属製の補強リング42が外嵌状に重なり合っている。この補強リング42は、合成樹脂製のリング状押圧体4の拡開を防ぐために設けられている。
【0022】
筒体1と第1接続口部12とリング状押圧体4とを取り囲んで合成樹脂製の外層2が形成されている。この外層2は、上記リング状押圧体4に接触する箇所でそのリング状押圧体4に融着一体化されている。また、外層2には、合成樹脂製の第2接続口部22が連設されており、この第2接続口部22に、合成樹脂管(不図示)が接続されるようになっている。
【0023】
この変換継手Aにおいて、筒体1とリング状押圧体4とにより挾圧されて圧縮されているシールリング3は、筒体1側の外周座面16とリング状押圧体4側の内周座面41との両方に密着しており、しかも、リング状押圧体4は外層2と融着一体化している。そのため、筒体1と外層2との重なり箇所に隙間が存在していても、その隙間がシールリング3のところでこのシールリング3によって密閉される。したがって、金属製の筒体1と合成樹脂の外層2との間の気密性がシールリング3によって確実に保たれる。また、リング状押圧体4は、金属製の補強リング42によって拡開が阻止されているので、リング状押圧体4の拡開に起因する内周座面41と外周座面16とに対するシールリング3の初期の面圧が低下しにくい。
【0024】
図6を参照して本発明の変換継手Aを説明する。この変換継手Aは、金属管に対する第1接続口部12が端部に連設された金属製の筒体1にゴム製のシールリング3が内嵌合されている。また、このシールリング3に合成樹脂製のリング状押圧体4が内嵌合されており、このリング状押圧体4と筒体1とによりシールリング3が挾圧されて圧縮されていると共に、そのシールリング3リング状押圧体4の外周側に具備された外周座面65と筒体1の内周側に具備された内周座面66とに密着されている。リング状押圧体4の端部内周側に、このリング状押圧体4をシールリング3に外嵌合するときにそのシールリング3を摺動させて上記外周座面65に案内する先窄まり状の案内面41bが形成されている。このため、リング状押圧体4をシールリング3に内嵌合するときに、そのシールリング3が傷付くことがなく、リング状押圧体4をシールリング3に内嵌合した状態では、リング状押圧体4と筒体1とによってシールリングが適正に圧縮された状態になる。筒体1の内側にリング状押圧体4の全体を内側から覆う合成樹脂の内層67が形成され、この内層67とリング状押圧体4とが融着一体化され、その内層67に合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部22が連設されている。なお、上記内周座面66は、筒体1の内周部に環状に形成されたシールリング収容溝部68(図4参照)の底面に形成されており、外周座面65は、リング状押圧体4に具備された同一径を保って軸方向に延びる外周面に形成されている。
【0025】
この変換継手Aにおいて、筒体1とリング状押圧体4とにより挾圧されて圧縮されているシールリング3は、筒体1側の内周座面66とリング状押圧体4側の外周座面65との両方に密着しており、しかも、リング状押圧体4は内層67と融着一体化している。そのため、筒体1と内層67との重なり箇所に隙間が存在していても、その隙間がシールリング3のところでこのシールリング3によって密閉される。したがって、金属製の筒体1と合成樹脂の内層67との間の気密性がシールリング3によって確実に保たれる。図6で説明した変換継手Aにおいて、上記した以外の構成や作用については、図3で説明した変換継手Aと同様であるので、相応する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0026】
次に、図1〜図3を参照して図3の参考形態である変換継手Aの製造方法を説明する。
【0027】
図3に示した合成樹脂製の外層2やそれに連設された第2接続口部22はポリエチレン樹脂などの合成樹脂を成形材料として射出成形することにより形成される。そして、そのような外層2の成形に先立ち、図1のように、筒体1に外嵌合されたシールリング3が、シールリング収容溝部15に収容して保持される。また、筒体1には、補強リング42によって補強されたリング状押圧体4が嵌合されている。この状態から、図2の矢符aのように、リング状押圧体4を筒体1にスライドさせ、案内面41aとシールリング3とを摺動させてそのシールリング3に外嵌合させることにより、そのリング状押圧体4の内周座面41と筒体1の外周座面16との間でシールリング3を挾圧して圧縮させる。この場合、リング状押圧体4を図2のように第1接続口部12の端面14に当接させたときに、シールリング3にリング状押圧体4が適正に外嵌合するようにしておくことが望ましく、そのようにしておくと、シールリング3にリング状押圧体4を外嵌合させる作業を容易に確実に行うことができる。
【0028】
次に、図3のように、筒体1とリング状押圧体4との外側に合成樹脂の外層2を射出成形する。また、外層2を射出成形するときに同時に第2接続口部も射出成形する。
【0029】
このような製造方法を採用すると、外層2や第2接続口部22を射出成形するときには、リング状押圧体4と筒体1とにより挾圧されているシールリング3が筒体1の外周座面16に密着しているので、外層2の射出成形中に成形樹脂がシールリング3の内側に潜り込むという事態が起こりにくくなるか、または起こらない。また、リング状押圧体4をポリエチレン樹脂などの外層2の成形材料と同種の合成樹脂あるいは相溶性を持つ合成樹脂で作っておくと、外層2を射出成形するときに、その外層2の成形樹脂の熱でリング状押圧体4とその外層2とが熱融着する。したがって、そのようにすることによって、図3を参照して既述した変換継手Aが容易に製造される。
【0030】
この製造方法において、合成樹脂の外層2を射出成形するときに、その成形材料の熱で合成樹脂製のリング状押圧体4が軟化したとしても、その軟化に伴うリング状押圧体4の拡開が金属製の補強リング42によって阻止されているので、外層2の射出成形後にリング状押圧体4が拡開してシールリングの面圧が低下することはない。特にこの製造方法において、リング状押圧体4と筒体1とにより挾圧されたシールリング3の外周座面16に対する面圧を、外層2の射出成形時の成形圧(成形材料の注入圧)よりも高くしておくことが望ましい。このようにしておくと、外層2を射出成形するときに、成形樹脂がシールリング3の内側に潜り込むという事態の起こるおそれがまったくなくなる。
【0031】
図4〜図6を参照して本発明の変換継手Aの製造方法を説明する。この製造方法では、図4のように金属管に対する第1接続口部12が端部に連設された金属製の筒体1にゴム製のシールリング3を内嵌合しておく。そして、図5のように合成樹脂製のリング状押圧体4をスライドさせ、案内面41bとシールリング3とを摺動させてそのシールリング3に内嵌合させることにより、そのリング状押圧体4の外周座面65と筒体1の内周座面66との間でシールリング3を挾圧して圧縮させ、シールリング3を上記外周座面65と上記内周座面66とに密着させる。筒体1とリング状押圧体4とによって挾圧したシールリング3の面圧を、内層67の成形時の成形圧よりも高くしておく。次に、図6のように、筒体1の内側にリング状押圧体4の全体を覆う内層67を筒状に射出成形し、その内層67の射出成形時に同時に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部22を内層67に連続して射出成形する。その他の事項は、図1〜図3で説明した製造方法と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】シールリングを外嵌合した筒体の部分縦断側面図である。
【図2】シールリングにリング状押圧体を外嵌合した状態の部分縦断側面図である。
【図3】参考形態である変換継手の部分縦断側面図である。
【図4】シールリングを内嵌合した筒体の部分縦断側面図である。
【図5】シールリングにリング状押圧体を内嵌合した状態の部分縦断側面図である。
【図6】本発明の変換継手の部分縦断側面図である。
【図7】従来の製造方法に用いる筒体にシールリングを外嵌合した状態の部分縦断側面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 筒体
3 シールリング
4 リング状押圧体
12 第1接続口部
22 第2接続口部
41b 案内面
63 シールリング収容溝部
65 外周座面
66 内周座面
67 内層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管に対する第1接続口部が端部に連設された金属製の筒体にゴム製のシールリングが内嵌合され、このシールリングに内嵌合された合成樹脂製のリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングが挾圧されて圧縮されていると共に、そのシールリングが上記リング状押圧体の外周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備された内周座面とに密着され、上記リング状押圧体の端部外周側に、このリング状押圧体を上記シールリングに内嵌合するときにそのシールリングを摺動させて上記外周座面に案内する先窄まり状の案内面が形成されており、上記筒体の内側にそのリング状押圧体の全体を内側から覆う合成樹脂層が形成され、この合成樹脂層と上記リング状押圧体とが融着一体化され、その合成樹脂層に合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部が連設されていることを特徴とする変換継手。
【請求項2】
上記内周座面が、上記筒体の内周部に環状に形成されかつ上記シールリングを収容するシールリング収容溝部の底面に形成され、上記外周座面が、上記リング状押圧体に具備された同一径を保って軸方向に延びる外周面に形成されている請求項1に記載した変換継手。
【請求項3】
金属管に対する第1接続口部が端部に連設された金属製の筒体に内嵌合されたゴム製のシールリングに、合成樹脂製のリング状押圧体を内嵌合して、そのリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングを挾圧してそのシールリングを上記リング状押圧体の外周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備された内周座面とに密着させ、次に、上記筒体の内側に上記リング状押圧体の全体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形し、その合成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に連続して射出成形することを特徴とする変換継手の製造方法。
【請求項4】
上記合成樹脂層を射出成形するときに、その合成樹脂層の成形樹脂の熱で上記リング状押圧体とその合成樹脂層とを熱融着させる請求項3に記載した変換継手の製造方法。
【請求項5】
上記リング状押圧体と上記筒体とにより挾圧された上記シールリングの上記内周座面に対する面圧を、上記合成樹脂層の射出成形時の成形圧よりも高くしておく請求項3又は請求項4に記載した変換継手の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−132525(P2007−132525A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−31526(P2007−31526)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【分割の表示】特願平9−194477の分割
【原出願日】平成9年7月18日(1997.7.18)
【出願人】(000231121)JFE継手株式会社 (140)
【Fターム(参考)】