説明

多層プリント配線板

【課題】片面が平滑なシャイニー面であり他の片面が粗面化したマット面である電解銅箔と、前記マット面を底部としたIVHとを有する多層プリント配線板において、このマット面を底部として多層プリント配線板に、レーザー加工によりIVH(インターステイシャルビアホール)を形成したときに、このマット面の銅箔上の非有機系被膜分解物によるレーザー加工残差がめっき被着面に発生しやすい。そのため、IVHの底面とそれと接するマット面の間で接続不良を発生しやすい。
本発明は、この銅マット面を底部としたIVH内の、レーザー加工残差や汚れを容易に除去し、IVHの底面とそれと接するマット面の間で発生する接続不良を改善する。
【解決手段】 マット面を底部としたIVHを形成する前に、その底部部分の電解銅箔を平均表面粗さ3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層プリント配線板に関するものである。特に、IVHを有する多層プリント配線板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、多層プリント配線板にIVH(インタースティシャルバイヤホール)を形成する場合、フォトプロセスによって上層の金属配線層にエッチング穴を設けた後、このエッチング穴の直径よりも大きなレーザー光を照射して、エッチング穴の下の樹脂層部分だけを除去して上下の層間を接続する穴を形成し、レーザー加工残差の有機物であるスミアを除去するデスミア処理(一般的に、過マンガン酸カリウム水溶液等の過マンガン酸系の酸化剤にプリント配線板を浸漬してスミアを酸化分解する処理)をおこなってからこの穴内にIVHを形成していた。
【0003】
ところで、レーザーでスミアを完全に熱分解できず、IVHの底の内層銅表面に残りやすい場合、IVH内のスミアを除去しようとしてデスミア処理を強化しようとすると、側壁の樹脂が浸食されて、IVHの形状が入り口の狭いタル形状となってしまい、その後のIVH形成が困難になってしまう。
そのため、デスミア処理をよりよく行うために、特許文献1に開示された技術によれば、デスミア処理後さらにアルカリ溶液中で電解処理を施すことが記載されている。また、デスミア処理をより効果的に行うために、特許文献2に開示された技術によれば、プラズマクリ―ニングによりデスミア処理を行っていた。

【特許文献1】特開平2−241082号公報
【特許文献2】特開2001−168498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、多層プリント配線板を構成するのに使用される銅張積層板の銅箔は、電気化学的に析出させる電解銅箔と銅の圧延により製造する圧延銅箔の2種類がある。リジッドの多層プリント配線板では電解銅箔が主に用いられている。通常片面が平滑なシャイニー面、他の片面が粗面化したマット面よりなっている。シャイニー面は電解で製造する際に使用するチタンなどで作られる鏡面のドラム電極に接する面で、マット面は電解液側の面である。マット面は、積層板とするときに銅箔と樹脂の接着強度を高めるために粗化するもので、銅箔の厚さが20μm程度の場合、マット面は、5μm程度またはそれ以上の表面粗さを設けている。また、亜鉛、亜鉛−銅、ニッケル、モリブデンなどの金属の析出等の処理、あるいはスズーシラン化合物の如き特殊カップリング剤による処理などを設けて樹脂との親和性を向上させた場合でも、表面粗さを3μm程度となっている。
【0005】
解決しようとする問題点は、このマット面を底部として多層プリント配線板に、レーザー加工によりIVH(インターステイシャルビアホール)を形成するときに、このマット面の表面粗さが大きいために、レーザー加工残差や汚れが、このマット面から特に除去されにくい点である。そのため、IVHの底面とそれと接するマット面の間で接続不良を発生しやすい点である。
本発明は、この銅マット面を底部としたIVH内の底面のレーザー加工残差や汚れを容易に除去し、IVHの底面とそれと接するマット面の間で発生する接続不良を改善したプリント配線板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が平均表面粗さ4μm以上で粗面化したマット面である電解銅箔と、この電解銅箔の前記マット面を底部としたIVHとを有する多層プリント配線板において、前記マット面を底部としたIVHは、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングされている多層プリント配線板である。
また、本発明は、片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が平均表面粗さ4μm以上で粗面化したマット面である電解銅箔と、この電解銅箔の前記マット面を底部としたIVHとスルーホールを有する多層プリント配線板において、前記マット面を底部としたIVHは、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが1μmから3μmに減少するようにハーフエッチングされている多層プリント配線板である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が平均表面粗さ4μm以上で粗面化したマット面である電解銅箔と、この電解銅箔の前記マット面を底部としたIVHとを有する多層プリント配線板において、前記マット面を底部としたIVHは、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングされてから形成されるので、この銅マット面を底部としたIVH内の底面のレーザー加工残差や汚れを容易に除去し、また、IVHのめっき銅がマット面に追従しやすくなり、IVHの底面とそれと接するマット面の間で発生する接続不良を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に述べる電解銅箔は、片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が粗面化したマット面である電解銅箔で、一般的な配線基板に用いる電解銅箔が使用できる。シャイニー面は電解で製造する際に使用するチタンなどで作られる鏡面のドラム電極に接する面で、マット面は電解液側の面である。積層板とするときに銅箔と樹脂の接着強度を高めるために粗化するもので、マット面は、銅箔を製作中またはその後、おおよそ5μmまたはそれ以上の微細な凹凸をつけている。また、亜鉛、亜鉛−銅、ニッケル、モリブデンなどの金属の析出等の処理、または、スズーシラン化合物の如き特殊カップリング剤による処理などにより、樹脂との密着力を向上させている。そのうえまた、変色防止のために、通常適度のクロメート等の被膜等の防錆処理行っている。
銅箔の製造条件は、硫酸銅浴の場合、硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dmの条件、ピロリン酸銅浴の場合、ピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dmの条件が一般的によく用いられ、銅の物性や平滑性を考慮して各種添加剤をいれる場合もある。
金属箔の樹脂接着面に行う防錆処理は、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いて行うことができる。これらはスパッタや電気めっき、無電気めっきにより金属箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。防錆処理金属の量は、合計で10〜2000μg/dmが好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。
【0009】
本発明に述べるIVHは、インタースティシャルバイアホールの略で、めっき時に貫通していない全ての接続穴で、2以上の複数の導体層の層間を接続するためのめっきをした穴である。また、IVHには、穴内表面がめっきしたもののほか、穴内部がすべてめっきしたフィルドバイアも含まれる。バイアホールの直径は、絶縁層の厚さと同程度から2倍程度のものがフィルドバイアを形成しやすい。
また、IVHには、外層に用いられるブラインドバイアホールと、内層に用いられるベリードバイアホールが含まれる。
【0010】
本発明に述べるハーフエッチングは、途中までエッチングする意味で使用し、エッチングは、湿式のエッチングをさす。電気がかけられない場合にはエッチング液による化学エッチング、電気がかけられる場合には電解エッチングを行う。
化学エッチングしては、塩酸、硫酸などの無機酸、有機酸等の単独または混合したり、無機酸に過酸化水素、トリアゾール、ハロゲン化物、ニカワ等を添加したものが使用できる。
電解エッチングしては、硫酸、塩酸、スルファミン酸などの酸性浴や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピロリン酸、シアン浴などのアルカリ浴が使用できる。
また、これらの酸またはアルカリ系の溶液に必要により添加剤を加える。添加剤は化学エッチングに使用されているものと同様のもの、または通常光沢めっき液に使用する市販の添加剤等々が使用できる。
【0011】
本発明に述べる平均表面粗さは、十点平均粗さRzから求めた平均表面粗さをさす。

【0012】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の多層プリント配線板の一部断面図を示している。
電解銅箔のマット面1を内側とした両面銅張積層板の銅箔2をパターニングして、IVH用の穴が通る非銅箔部分3と内層回路を形成した内層材4に、プリプレグ5とその上層に上層配線用の銅箔6とを積層一体化し、その上層配線用の銅箔6のIVH用の穴が通る非銅箔部分の内側を穴形状にパターニングした後、そのパターニングした部分にレーザーにより、両面銅張積層板の下側の銅箔2aのマット面1を底部としたIVH用の穴7を設け、この後デスミア処理を行った後、IVH用の穴7の底部部分8の電解銅箔を平均表面粗さ3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングし、その後、めっきによりIVH9を設けたものを示している。
【0013】
回路形成した内層材にプリプレグとその上層に金属箔とを積層一体化する方法は、内層基板とプリプレグ、銅箔を積層プレスする方法や、片面金属箔付樹脂をラミネートとする方法を用いる。絶縁層の厚みは10から100μm程度、望ましくは20から60μmがよく、金属箔の厚みは1から9μm程度である。片面金属箔付樹脂の作製に用いる樹脂、銅箔は積層板の時と同様のものを用い、樹脂ワニスを金属箔にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布するか或いはフィルム状の樹脂を金属箔にラミネートして行う。樹脂ワニスを金属箔に塗布する場合は、その後、加熱ならびに乾燥させるが、条件は100〜200℃の温度で1〜30分とするのが適当であり、加熱、乾燥後の樹脂組成物中における残留溶剤量は、0.2〜10w%程度が適当である。フィルム状の樹脂を金属箔にラミネートする場合は、50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件が適当である。
また、IVH形成に用いることが出来るレーザーとしては、COやCO、エキシマ等の気体レーザーやYAG等の固体レーザーがある。COレーザーが容易に大出力を得られる事からφ50μm以上のIVHの加工に適している。φ50μm以下の微細なIVHを加工する場合は、より短波長で集光性のよいYAGレーザーが適しているが、両面銅張積層板の下側の銅箔を貫通しないよう注意する必要がある。
【0014】
デスミア処理は、特に限定はなく一般的な過マンガン酸カリウム水溶液等の過マンガン酸系の酸化剤にプリント配線板を浸漬してスミアを酸化分解する。
【0015】
IVH用の穴7に設けるめっきは、通常のIVH用めっき液を使用することができる。例えば表面銅箔上とIVH用の穴内部に触媒核を付与後、無電解めっき層を形成する。
たとえば、触媒核の付与には、パラジウムイオン触媒であるアクチベーターネオガント(アトテック・ジャパン株式会社製、商品名)やパラジウムコロイド触媒であるHS201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用する。本発明における上記パラジウム触媒の銅箔上への吸着量は0.03〜0.6μg/cmの範囲であり、更に望ましくは0.05〜0.3μg/cmの範囲である。パラジウム触媒を吸着させる際の処理温度は10〜40℃が好ましい。処理時間をコントロールすることにより、パラジウム触媒の銅箔上への吸着量をコントロールすることができる。
また、無電解めっきには、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電解めっきが行うことができる厚さであればよく、0.1〜5μmの範囲である。
次に、無電解めっき層の表面に電解めっき層を設ける。例えば、硫酸銅系溶液を用いるのであれば、濃度が銅50〜80g/l、硫酸50〜150g/l、液温40〜50℃、電流密度10〜50A/dmの条件とする等である。膜厚は、3から100μm程度である。好ましくは5から20μm程度である。
【0016】
図2は、本発明の多層プリント配線板の製造方法の例を示している。
まず、図2(a)には、電解銅箔のマット面1を内側とした両面銅張積層板10とプリプレグ5とその上層に上層配線用の銅箔6とを重ねた状態を示していて、両面銅張積層板10は、その銅箔をパターニングして、IVH用の穴が通る非銅箔部分と内層回路を形成した内層材としてから積層一体化する。
次に、図2(b)には、その上層配線用の銅箔6のIVH用の穴が通る非銅箔部分3の内側を穴形状にパターニングした後、そのパターニングした部分にレーザーにより、両面銅張積層板10の下側の銅箔2aのマット面1を底部としたIVH用の穴7を設けた状態を示している。この後デスミア処理を行う。
次に、図2(c)に示すように、塩化鉄第二鉄水溶液や過硫酸アンモニウム、硫酸−過酸化水素水混合水溶液などのエッチング液により、IVH用の穴7の底部部分8の電解銅箔を1μmから3μmの範囲の表面粗さに減少するようにハーフエッチングし、その後、めっきによりIVH9を設ける。
【0017】
図3は、本発明に関係するIVHとスルーホールを有する多層プリント配線板の製造方法の例を示している。
まず、図3(a)には、電解銅箔のマット面1を内側とした両面銅張積層板10は、その銅箔をパターニングして、IVH用の穴が通る非銅箔部分3と内層回路を形成した内層材としてから、プリプレグ5とその上層に上層配線用の銅箔6とを重ね積層一体化した後、その上層配線用の銅箔6のIVH用の穴が通る非銅箔部分3の内側を穴形状にパターニングした後、そのパターニングした部分にレーザーにより、両面銅張積層板の下側の銅箔2aのマット面1を底部としたIVH用の穴7と、ドリルによるスルーホール用の貫通穴11を設けた状態を示している。この後デスミア処理を行う。
次に、図3(b)には、塩化鉄第二鉄水溶液や過硫酸アンモニウム、硫酸−過酸化水素水混合水溶液などのエッチング液により、IVH用の穴7の底部部分8の電解銅箔の凹凸が無くなるまで深くハーフエッチングした状態を示している。そのため、特にスルーホール用の貫通穴11の内層銅箔の端部12が浸食が大きく、そのため、
図3(c)に示すように、その後、めっきによりIVH9とスルーホールを設けたときに、スルーホールの内層銅箔の端部12とスルーホールめっき13との間で断線してしまった状態(断線部分14)を示している。
【実施例1】
【0018】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
まず、厚みさ18μmの電解銅箔の平均表面粗さが5μmのマット面を内側とした両面銅張積層板の銅箔をパターニングして、IVH用の穴が通る非銅箔部分と回路を形成した内層材に、絶縁層の厚みが30μm、上層となる銅箔の厚みが18μmの片面金属箔付樹脂フィルムを120℃、2MPaの条件で真空ラミネートする。次に、この上層の銅箔のIVH用の穴が通る非銅箔部分の内側をビアホール用として直径φ80μmの穴形状にパターニングする。次に、直径φ80μmの穴形状部分にCOレーザーで内層材の下側の銅箔のマット面を底部としたIVH用の穴加工をする。また、直径φ200μmのスルーホールの貫通穴をドリル加工により設けた。この後デスミア処理を行う。
次に、硫酸−過酸化水素水混合水溶液のエッチング液により、その底部部分の電解銅箔を平均表面粗さが2μmに減少するようハーフエッチングする。
次に、金属箔上、金属箔の欠落部分、スルーホール及びIVH用の穴内部にパラジウムコロイド触媒であるHS201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して触媒核を付与後、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して厚さ2μmの下地無電解めっき層を形成する。次に、厚さ20μmの電解めっきにより回路パターンを形成する。
【実施例2】
【0019】
ハーフエッチングを平均表面粗さが3μmにする以外実施例1と同様に製作する。
【実施例3】
【0020】
ハーフエッチングを平均表面粗さが1μmにする以外実施例1と同様に製作する。
【実施例4】
【0021】
ハーフエッチングを平均表面粗さが0.2μmにする以外実施例1と同様に製作する。
【0022】
製作した多層プリント配線板のハーフエッチングしない以外実施例1と同様に製作したものを比較例1とし、また、ハーフエッチングを平均表面粗さが4μmにする以外実施例1と同様に製作したものを比較例2とし、実施例と比較例のIVH接続断線不良とスルーホールの内層Cu箔断線不良の評価結果を表1に示す。
【0023】
【表1】

表1に示す通り、電解銅箔のマット面を底部としたIVHとを有する多層プリント配線板において、このマット面を底部としたIVHを、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングすることにより、IVHの断線不良を低減することができる。また、上記に部分の平均表面粗さを1μmから3μmに減少するようにハーフエッチングすることにより、IVHの断線不良とスルーホールの内層Cu箔断線不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の多層プリント配線板の一部断面図を示している。
【図2】本発明の多層プリント配線板の製造方法の例を示している。
【図3】本発明に関係するIVHとスルーホールを有する多層プリント配線板の製造方法の例を示している。
【符号の説明】
【0025】
1…マット面、2…両面銅張積層板の銅箔、2a…両面銅張積層板の下側の銅箔、3…IVH用の穴が通る非銅箔部分、4…内層材、5…プリプレグ、6…上層配線用の銅箔、7…IVH用の穴、8…底部部分、9…IVH、10…両面銅張積層板、11…スルーホール用の貫通穴、12…内層銅箔の端部、13…スルーホールめっき、14…断線部分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が平均表面粗さ4μm以上で粗面化したマット面である電解銅箔と、この電解銅箔の前記マット面を底部としたIVHとを有する多層プリント配線板において、前記マット面を底部としたIVHは、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが3μmまたはそれ以下に減少するようにハーフエッチングされている多層プリント配線板。
【請求項2】
片面が平滑なシャイニー面であり、他の片面が平均表面粗さ4μm以上で粗面化したマット面である電解銅箔と、この電解銅箔の前記マット面を底部としたIVHとスルーホールを有する多層プリント配線板において、前記マット面を底部としたIVHは、その底部の電解銅箔部分で、平均表面粗さが1μmから3μmに減少するようにハーフエッチングされている多層プリント配線板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−80702(P2010−80702A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−247895(P2008−247895)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】