説明

妨害波測定装置および妨害波測定方法

【課題】ビットエラーレートの算出精度を向上させる。
【解決手段】妨害波測定装置10は、電子機器から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信する受信部21と、受信した妨害波のうち、記憶部28に記憶されたインターバル期間の発生タイミングにおける妨害波を除去し、記憶部28に記憶された各シンボル期間の発生タイミングにおける妨害波を各シンボル期間毎に平均化した値を、各シンボル期間の妨害波実効電力とする実効値演算部25と、記憶部28に記憶された受信機に対応した変換データを用いて各シンボル期間の妨害波実効電力を各シンボル期間のビットエラーレートへと変換し、所定期間のうちに存在する各シンボル期間のビットエラーレートの全てを平均化することで、所定期間におけるビットエラーレートを算出するBER推定部27とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、妨害波測定装置および妨害波測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば妨害波のサンプリング点の瞬時値を妨害波強度とする振幅確率分布により妨害波強度からビットエラーレートを算出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−39762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来技術に係る装置においては、通信の全期間に対して妨害波を算出していることから、サンプリング点毎の演算時間が増大してしまうという問題が生じる。
さらに、通信の期間において情報として扱わない期間であるインターバル期間が存在する場合であっても、このインターバル期間を含めて妨害波の算出が行なわれており、ビットエラーレートの算出精度を向上させることができないという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ビットエラーレートの算出精度を向上させることが可能な妨害波測定装置および妨害波測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係る妨害波測定装置は、電子機器から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信する受信手段(例えば、実施の形態での受信部21)と、情報として扱う時間区間であるシンボル期間と情報として扱わない時間区間であるインターバル期間とが所定の発生タイミングで交互に連続する希望波を受信すると共に前記妨害波を受信し得る所定の受信機に対して、前記シンボル期間および前記インターバル期間の発生タイミングを記憶する第1記憶手段(例えば、実施の形態での記憶部28)と、前記受信手段によって受信した前記妨害波のうち、前記第1記憶手段に記憶された前記インターバル期間の発生タイミングにおける前記妨害波を除去し、前記第1記憶手段に記憶された各前記シンボル期間の発生タイミングにおける前記妨害波を各前記シンボル期間毎に平均化した値を、各前記シンボル期間の妨害波実効電力とする実効値化手段(例えば、実施の形態での実効値演算部25)と、前記実効値化手段により演算された前記妨害波実効電力を、ビットエラーレートへと変換するための前記受信機に対応した変換データを記憶する第2記憶手段(例えば、実施の形態での記憶部28)と、前記第2記憶手段に記憶された前記受信機に対応した前記変換データを用いて各前記シンボル期間の妨害波実効電力を各前記シンボル期間のビットエラーレートへと変換し、前記所定期間のうちに存在する各前記シンボル期間のビットエラーレートの全てを平均化することで、前記所定期間におけるビットエラーレートを算出する算出手段(例えば、実施の形態でのBER推定部27)とを備える。
【0007】
さらに、本発明の第2態様に係る妨害波測定装置では、前記第2記憶手段は、前記受信機に対応した基準のビットエラーレートのデータを記憶しており、前記基準のビットエラーレートのデータと、前記算出手段によって算出された前記所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの差分に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、該妨害波抑制量を表示する表示手段(例えば、実施の形態での出力部29)を備える。
【0008】
また、本発明の第3態様に係る妨害波測定方法は、情報として扱う時間区間であるシンボル期間と情報として扱わない時間区間であるインターバル期間とが所定の発生タイミングで交互に連続する希望波を受信すると共に前記妨害波を受信し得る所定の受信機に対して、前記シンボル期間および前記インターバル期間の発生タイミングを記憶する第1記憶工程と、電子機器から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信し、前記妨害波のうち、前記第1記憶工程にて記憶した前記インターバル期間の発生タイミングにおける妨害波を除去し、前記第1記憶工程にて記憶した各前記シンボル期間の発生タイミングにおける妨害波を各前記シンボル期間毎に平均化した値を、各前記シンボル期間の妨害波実効電力とする実効値化工程(例えば、実施の形態でのステップS05)と、前記実効値化工程にて演算した前記妨害波実効電力を、ビットエラーレートへと変換するための前記受信機に対応した変換データを記憶する第2記憶工程と、前記第2記憶工程にて記憶した前記受信機に対応した変換データを用いて各前記シンボル期間の妨害波実効電力を各前記シンボル期間のビットエラーレートへと変換し、前記所定期間のうちに存在する各前記シンボル期間のビットエラーレートの全てを平均化することで、前記所定期間におけるビットエラーレートを算出する算出工程(例えば、実施の形態でのステップS07)とを含む。
【0009】
さらに、本発明の第4態様に係る妨害波測定方法では、前記第2記憶工程は、前記受信機に対応した基準のビットエラーレートのデータを記憶しており、前記基準のビットエラーレートのデータと、前記算出工程にて算出した前記所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの差分に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、該妨害波抑制量を表示する表示工程(例えば、実施の形態でのステップS08)を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1態様に係る妨害波測定装置によれば、シンボル期間の妨害波実効電力を用いることにより、例えば多数のサンプリング点毎の演算に要する時間が嵩むことを防止することができる。しかも、インターバル期間の妨害波の情報を除去しているためビットエラーレートの算出精度を向上させることができる。
また、所定の受信機として機能することから、適宜の受信機を動作させる必要が無く、例えば受信機の仕組みや技術、プロトコルなどに関する特別な知識が無くても操作可能である。
また、各記憶手段に個々の受信機に対するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを記憶していることから、これらの複数の情報の選択を切り替えることで、複数の受信機に対するビットエラーレートを容易に算出することができる。
さらに、例えば受信機の通信プロトコルが変更されたとしても、この変更後のプロトコルに対応するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを更新するだけで、この受信機に対応するビットエラーレートを容易に算出することができる。
【0011】
本発明の第2態様に係る妨害波測定装置によれば、妨害波がどの程度の妨害となるかを操作者に提示することができ、受信機に関する特別な知識が無い操作者に対しても、妨害波を発する電子機器が必要とする対策の程度を容易に把握させることができる。
【0012】
本発明の第3態様に係る妨害波測定方法によれば、シンボル期間の妨害波実効電力を用いることにより、例えば多数のサンプリング点毎の演算に要する時間が嵩むことを防止することができる。しかも、インターバル期間の妨害波の情報を除去しているためビットエラーレートの算出精度を向上させることができる。
また、所定の受信機として機能することから、適宜の受信機を動作させる必要が無く、例えば受信機の仕組みや技術、プロトコルなどに関する特別な知識が無くても操作可能である。
また、各記憶手段に個々の受信機に対するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを記憶していることから、これらの複数の情報の選択を切り替えることで、複数の受信機に対するビットエラーレートを容易に算出することができる。
さらに、例えば受信機の通信プロトコルが変更されたとしても、この変更後のプロトコルに対応するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを更新するだけで、この受信機に対応するビットエラーレートを容易に算出することができる。
【0013】
本発明の第4態様に係る妨害波測定方法によれば、妨害波がどの程度の妨害となるかを操作者に提示することができ、受信機に関する特別な知識が無い操作者に対しても、妨害波を発する電子機器が必要とする対策の程度を容易に把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置により受信された妨害波の検波後の振幅(電力P)の時間変化の例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置により生成された実効電力Prmsの時間変化の例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置に記憶されているビットエラーレート(BER)と、信号電力とノイズ電力との比(C/N)との所定の対応関係を示すマップの例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置により生成されたビットエラーレート(BERsymbol)の時間変化の例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置に記憶されている基準のビットエラーレートのデータと、算出された所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る妨害波測定装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の妨害波測定装置の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
この実施の形態による妨害波測定装置10は、例えば図1に示すように、受信部21と、周波数選択部22と、中間周波数変換部23と、A/D変換部24と、実効値演算部25と、インターバル除去部26と、BER推定部27と、記憶部28と、出力部29とを備えて構成されている。
【0016】
受信部21は、外部の電子機器(図示略)から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信する。
周波数選択部22は、受信部21により受信された妨害波から所定の周波数成分のみを選択して出力する。
中間周波数変換部23は、周波数選択部22から出力された妨害波を、例えば局部発信器(図示略)で発振された信号波とミキシングして、中間周波数成分に変換して出力する。
A/D変換部24は、中間周波数変換部23から出力された妨害波をデジタル信号に変換して出力する。
【0017】
実効値演算部25は、A/D変換部24から出力された妨害波のうち、後述する記憶部28に記憶されているインターバル期間(例えば、妨害波の振幅(電力P)の時間変化を示す図2でのインターバル)の発生タイミングにおける妨害波を除去し、記憶部28に記憶されている各シンボル期間(例えば、妨害波の振幅(電力P)の時間変化を示す図2でのシンボル)の発生タイミングにおける妨害波(例えば、妨害波の振幅(電力P)の時間変化を示す図2での各領域α)を各シンボル期間毎に平均化した値を、各シンボル期間の妨害波実効電力(例えば、図2での実効電力Prms)とする。
【0018】
なお、シンボル期間は情報として扱う時間区間であり、インターバル期間は情報として扱わない時間区間である。
例えばOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式などのように常時情報が送信される通信では、反射や干渉などを考慮して情報として採用しない期間がインターバル期間に相当し、情報として採用する期間(例えば、OFDM方式での有効シンボル期間)がシンボル期間に相当する。
また、例えばTDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)方式などのように断続的に情報が送信される通信では、情報が送信されない期間がインターバル期間に相当し、情報が送信される期間がシンボル期間に相当する。
【0019】
インターバル除去部26は、例えば図3に示すように、妨害波を受信した所定期間のうちから、後述する記憶部28に記憶されているインターバル期間(例えば、妨害波の振幅(電力P)の時間変化を示す図2でのインターバル)を除去して得られる時間軸に対して、実効値演算部25により演算された妨害波実効電力(つまり、実効電力Prms)の変化を示すデータを生成する。
【0020】
BER推定部27は、後述する記憶部28に記憶されている変換データを用いて(例えば、図4に示す所望の希望波の電力と妨害波実効電力に対して予め実施されるビットエラーレート測定の測定結果に基づくマップなどを参照して)、例えば図5に示すように、インターバル除去部26から出力される各シンボル期間の妨害波実効電力(つまり、実効電力Prms)を各シンボル期間のビットエラーレート(BERsymbol)へと変換する。そして、妨害波を受信した所定期間のうちに存在する各シンボル期間のビットエラーレート(BERsymbol)の全てを平均化することで、所定期間におけるビットエラーレートを算出する。
なお、変換データは、マップに限定されず、例えば近似式などの数式であってもよく、近似式であれば記憶部28に必要とされる記憶容量を低減することができ、より多くの複数の受信機の変換データを記憶することができる。
【0021】
記憶部28は、情報として扱う時間区間であるシンボル期間と情報として扱わない時間区間であるインターバル期間とが所定の発生タイミングで交互に連続する希望波を受信すると共に妨害波を受信し得る所定の受信機、つまりビットエラーレートの推定対象とされる受信機毎に対して、予め設定されているシンボル期間およびインターバル期間の発生タイミングを記憶している。
なお、所定の受信機、つまりビットエラーレートの推定対象とされる受信機は、例えば、受信機のチャネル周波数、帯域幅、ダイナミックレンジ、最適な分解能帯域幅、映像帯域幅、アンテナ性能、実感度などの各種のパラメータによって特性が規定されている。
【0022】
また、記憶部28は、インターバル除去部26から出力される各シンボル期間の妨害波実効電力(つまり、実効電力Prms)を、各シンボル期間のビットエラーレート(BERsymbol)へと変換するための受信機毎に対して予め設定されている変換データを記憶している。変換データは、例えば図4に示すようなビットエラーレート(BER)と、信号電力とノイズ電力との比(C/N)との所定の対応関係を示すマップや近似式などからなるデータであり、受信対象である所望の希望波に対して予め実施されるビットエラーレート測定の測定結果などに基づいて作成されている。なお、信号電力とノイズ電力との比(C/N)は、受信対象である所望の希望波の電力と妨害波実効電力(つまり、実効電力Prms)との比に相当している。
【0023】
さらに、記憶部28は、ビットエラーレートの推定対象とされる受信機毎に対応した所定の基準のビットエラーレートのデータ(例えば、受信対象である所望の希望波の入力信号強度と基準のビットエラーレートとの対応関係を示すデータ)を記憶している。
【0024】
出力部29は、例えば図6に示すように、記憶部28に記憶している基準のビットエラーレートのデータ(図6に示す基準値)と、BER推定部27により算出された所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータ(図6に示す算出値)との差分(例えば、受信対象である所望の希望波の入力信号強度とビットエラーレートとの対応関係を示すデータの差分)に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、この算出結果を表示する。
例えば、出力部29は、受信対象である所望の希望波に対して妨害波が無い場合と同じビットエラーレートを妨害波の入力時に得ようとすれば、妨害波が無い場合に比べて妨害波抑制量分だけ大きな入力信号強度が必要であることなどを表示する。
【0025】
この実施形態による妨害波測定装置10は上記構成を備えており、次に、この妨害波測定装置10の動作、つまり妨害波測定方法について説明する。
【0026】
先ず、例えば図7に示すステップS01においては、外部の電子機器(図示略)から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信する。
次に、ステップS02においては、受信した妨害波から所定の周波数成分のみを選択する。
次に、ステップS03においては、選択した所定の周波数成分の妨害波を中間周波数成分に変換する。
次に、ステップS04においては、変換した中間周波数成分の妨害波をデジタル信号に変換する。
【0027】
次に、ステップS05においては、記憶部28に記憶されているインターバル期間の発生タイミングにおける妨害波を除去し、記憶部28に記憶されている各シンボル期間の発生タイミングにおける妨害波を各シンボル期間毎に平均化した値を、各シンボル期間の妨害波実効電力(実効電力Prms)とする。
【0028】
次に、ステップS06においては、妨害波を受信した所定期間のうちから、記憶部28に記憶されているインターバル期間を除去して得られる時間軸に対して、妨害波実効電力(実効電力Prms)の変化を示すデータを生成する。
【0029】
次に、ステップS07においては、記憶部28に記憶されている変換データを用いて、各シンボル期間の妨害波実効電力(実効電力Prms)を各シンボル期間のビットエラーレート(BERsymbol)へと変換する。そして、妨害波を受信した所定期間のうちに存在する各シンボル期間のビットエラーレート(BERsymbol)の全てを平均化することで、所定期間におけるビットエラーレートを算出する。
【0030】
次に、ステップS08においては、記憶部28に記憶している基準のビットエラーレートのデータと、算出した所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの差分(例えば、受信対象である所望の希望波の入力信号強度とビットエラーレートとの対応関係を示すデータの差分)に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、この算出結果を表示画面(図示略)上などに出力し、エンドに進む。
【0031】
上述したように、本発明の実施形態による妨害波測定装置10および妨害波測定方法によれば、シンボル期間の妨害波実効電力を用いることにより、例えば多数のサンプリング点毎の演算に要する時間が嵩むことを防止することができる。しかも、インターバル期間の妨害波の情報を除去しているためビットエラーレートの算出精度を向上させることができる。
また、所定の受信機として機能することから、適宜の受信機を動作させる必要が無く、例えば受信機の仕組みや技術、プロトコルなどに関する特別な知識が無くても操作可能である。
また、記憶部28に個々の受信機に対するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを記憶していることから、これらの複数の情報の選択を切り替えることで、複数の受信機に対するビットエラーレートを容易に算出することができる。
さらに、例えば受信機の通信プロトコルが変更されたとしても、この変更後のプロトコルに対応するシンボル期間とインターバル期間と変換データとを更新するだけで、この受信機に対応するビットエラーレートを容易に算出することができる。
【0032】
さらに、妨害波がどの程度の妨害となるかを妨害波抑制量によって操作者に提示することができ、適宜の受信機に関する特別な知識が無い操作者に対しても、妨害波を発する電子機器が必要とする対策の程度を容易に把握させることができる。
【0033】
なお、上述した実施の形態において、BER推定部27は、ビットエラーレートの推定対象とされる所定の受信機に対して、記憶部28に記憶されている変換データを用いて、所定期間におけるビットエラーレートを算出するとしたが、所定の受信機に対応する変換データが記憶部28に記憶されていない場合には、記憶部28に記憶されている変換データを受信機の特性(例えば、アンテナ性能、実感度など)に基づいて補正して得られるデータを用いてもよい。
【符号の説明】
【0034】
10 妨害波測定装置
21 受信部(受信手段)
25 実効値演算部(実効値化手段)
27 BER推定部(算出手段)
28 記憶部(第1記憶手段、第2記憶手段)
29 出力部(表示手段)
ステップS05 実効値化工程
ステップS07 算出工程
ステップS08 表示工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信する受信手段と、
情報として扱う時間区間であるシンボル期間と情報として扱わない時間区間であるインターバル期間とが所定の発生タイミングで交互に連続する希望波を受信すると共に前記妨害波を受信し得る所定の受信機に対して、前記シンボル期間および前記インターバル期間の発生タイミングを記憶する第1記憶手段と、
前記受信手段によって受信した前記妨害波のうち、前記第1記憶手段に記憶された前記インターバル期間の発生タイミングにおける前記妨害波を除去し、前記第1記憶手段に記憶された各前記シンボル期間の発生タイミングにおける前記妨害波を各前記シンボル期間毎に平均化した値を、各前記シンボル期間の妨害波実効電力とする実効値化手段と、
前記実効値化手段により演算された前記妨害波実効電力を、ビットエラーレートへと変換するための前記受信機に対応した変換データを記憶する第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された前記受信機に対応した前記変換データを用いて各前記シンボル期間の妨害波実効電力を各前記シンボル期間のビットエラーレートへと変換し、前記所定期間のうちに存在する各前記シンボル期間のビットエラーレートの全てを平均化することで、前記所定期間におけるビットエラーレートを算出する算出手段と
を備えることを特徴とする妨害波測定装置。
【請求項2】
前記第2記憶手段は、前記受信機に対応した基準のビットエラーレートのデータを記憶しており、
前記基準のビットエラーレートのデータと、前記算出手段により算出された前記所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの差分に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、該妨害波抑制量を表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の妨害波測定装置。
【請求項3】
情報として扱う時間区間であるシンボル期間と情報として扱わない時間区間であるインターバル期間とが所定の発生タイミングで交互に連続する希望波を受信すると共に前記妨害波を受信し得る所定の受信機に対して、前記シンボル期間および前記インターバル期間の発生タイミングを記憶する第1記憶工程と、
電子機器から発せられる妨害波を所定期間に亘って受信し、前記妨害波のうち、前記第1記憶工程にて記憶した前記インターバル期間の発生タイミングにおける妨害波を除去し、前記第1記憶工程にて記憶した各前記シンボル期間の発生タイミングにおける妨害波を各前記シンボル期間毎に平均化した値を、各前記シンボル期間の妨害波実効電力とする実効値化工程と、
前記実効値化工程にて演算した前記妨害波実効電力を、ビットエラーレートへと変換するための前記受信機に対応した変換データを記憶する第2記憶工程と、
前記第2記憶工程にて記憶した前記受信機に対応した変換データを用いて各前記シンボル期間の妨害波実効電力を各前記シンボル期間のビットエラーレートへと変換し、前記所定期間のうちに存在する各前記シンボル期間のビットエラーレートの全てを平均化することで、前記所定期間におけるビットエラーレートを算出する算出工程と
を含むことを特徴とする妨害波測定方法。
【請求項4】
前記第2記憶工程は、前記受信機に対応した基準のビットエラーレートのデータを記憶しており、
前記基準のビットエラーレートのデータと、前記算出工程にて算出した前記所定期間におけるビットエラーレートの特性のデータとの差分に基づいて受信感度の妨害波抑制量を算出し、該妨害波抑制量を表示する表示工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の妨害波測定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−47514(P2012−47514A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188063(P2010−188063)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】