説明

定着装置、片面用画像形成装置及び両面用画像形成装置

【課題】定着装置60を片面用画像形成装置及び両面用画像形成装置10に共通に用いることができるようにする。
【解決手段】戻し路49Aへ記録媒体Pを導入させる導入路49Bの路面を有する路面部材80を定着装置本体62に取り付けた状態で、定着装置本体62が両面用画像形成装置10の画像形成装置本体11に装着される。路面部材80を定着装置本体62から取り外した状態で、定着装置本体62が片面用画像形成装置の画像形成装置本体に装着される。このように、定着装置60は、路面部材80を定着装置本体62に対して着脱することで、片面用画像形成装置及び両面用画像形成装置10に共通に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置、片面用画像形成装置及び両面用画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、装置本体10に取り付けたとき、その装置本体10の外装カバー10aと一体化するユニットカバー34に定着後ロ−ラ26に続くストレート排出路30を形成するガイド部材31及び第一の排出ロ−ラ33の上排出ロ−ラ33aを一体に組付けて複数の排出ユニットの中の一つの排出ユニット35を構成した電子写真装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、製品の仕様、印刷速度、印刷デューティに応じた装置の各機能部品を複数種類のモジュールとして準備し、本体フレームに同一インターフェイスで着脱自在に装着可能とする構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−19565号公報(図1)
【特許文献2】特開平6−35248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置と、記録媒体の両面に画像を形成可能な両面用画像形成装置とに対して、定着装置を共通に用いられるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有する両面用画像形成装置の装置本体と、前記戻し路を有さない片面用画像形成装置の装置本体と、に着脱可能とされた定着装置本体と、前記定着装置本体に設けられ、画像を記録媒体に定着する定着部材と、前記定着装置本体における前記戻し路側に設けられ、前記定着部材によって画像が定着された定着済の記録媒体を前記戻し路へ導入する導入路の路面を有する路面部材が取り付け可能とされた取付部と、を備える定着装置である。
【0007】
請求項2の発明は、片面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知し、両面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知すると共に前記定着済の記録媒体を前記路面部材へ案内する検知部を備える請求項1に記載の定着装置である。
【0008】
請求項3の発明は、片面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知する第1検知部と、両面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知すると共に前記定着済の記録媒体を前記路面部材へ案内する第2検知部と、のいずれか一方が取り付け可能とされた取付部が、前記定着装置本体に設けられた請求項1に記載の定着装置である。
【0009】
請求項4の発明は、前記定着装置本体の開口部を閉鎖する閉鎖部材を兼ねる前記路面部材を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置である。
【0010】
請求項5の発明は、前記路面部材の取付部は、前記路面部材が前記取付部に対して下方へ移動されて取り付けられることにより、前記路面部材の爪部が引っ掛かって、前記導入路における前記戻し路側への前記路面部材の移動を規制し、前記定着装置本体の上部に設けられ、前記導入路を搬送される記録媒体を案内すると共に、前記路面部材の上部に接触して、前記路面部材の上方への移動を規制する規制部材が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置である。
【0011】
請求項6の発明は、記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有さない装置本体と、前記路面部材が取り付けられていない状態の請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、前記装置本体の内部に設けられ、前記路面部材が取り付けられていないことで前記定着装置の定着装置本体に形成される開口部を閉鎖する閉鎖部材と、を備える片面用画像形成装置である。
【0012】
請求項7の発明は、記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有する装置本体と、前記路面部材が取り付けられた状態の請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える両面用画像形成装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1の構成によれば、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置と、記録媒体の両面に画像が形成可能な両面用画像形成装置とに対して、定着装置を共通に用いることができる。
【0014】
本発明の請求項2の構成によれば、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置と、記録媒体の両面に画像が形成可能な両面用画像形成装置とに対して、検知部を共通に用いることができる。
【0015】
本発明の請求項3の構成によれば、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置と、記録媒体の両面に画像が形成可能な両面用画像形成装置とで異なる検知部を定着装置に取り付ける場合であっても、片面用画像形成装置と両面用画像形成装置とに対して、定着装置を共通に用いることができる。
【0016】
本発明の請求項4の構成によれば、閉鎖部材の取り付け動作と路面部材の取り付け動作とを別々に行わなくて済む。
【0017】
本発明の請求項5の構成によれば、記録媒体を案内する部材を用いて、路面部材を取付部から外れにくくできる。
【0018】
本発明の請求項6の構成によれば、記録媒体の両面に画像が形成可能な両面用画像形成装置に用いられる定着装置を、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置に対しても用いることができる。
【0019】
本発明の請求項7の構成によれば、記録媒体の片面に画像を形成する片面用画像形成装置に用いられる定着装置を、記録媒体の両面に画像が形成可能な両面用画像形成装置に対しても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本実施形態に係る両面用画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る片面用画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る定着装置の構成を示す断面図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る定着装置の構成を示す斜視図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る上部カバー及び検知部材の構成を示す斜視図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る上部カバーの長手方向一端側を示す斜視図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る上部カバーの長手方向他端側を示す斜視図である。
【図8】図8は、本実施形態に係る検知部材を示す斜視図である。
【図9】図9は、本実施形態に係る片面用装着状態専用の検知部材を示す斜視図である。
【図10】図10は、本実施形態に係る両面用装着状態専用の検知部材を示す斜視図である。
【図11】図11は、本実施形態に係る路面部材の構成を示す斜視図である。
【図12】図12は、本実施形態に係る路面部材の構成を示す正面図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る路面部材に対する取付部の構成を示す斜視図である。
【図14】図14は、図13に示す取付部に路面部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図15】図15は、本実施形態に係る定着装置本体から上部カバー及び路面部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図16】図16は、本実施形態に係る定着装置本体から上部カバーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図17】図17は、本実施形態に係る定着装置本体から路面部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0022】
(本実施形態に係る両面用画像形成装置10の構成)
まず、本実施形態に係る両面用画像形成装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る両面用画像形成装置10の構成を示す概略図である。なお、図中に示す矢印UPは、鉛直方向上方を示している。
【0023】
本実施形態に係る両面用画像形成装置10は、記録媒体Pの裏表の両面へ画像を形成可能な両面用の画像形成装置である。両面用画像形成装置10は、図1に示すように、各構成部品が内部に収容される画像形成装置本体11を備えている。
【0024】
画像形成装置本体11の内部には、用紙等の記録媒体Pが収容される収容部12と、記録媒体Pに画像を形成する画像形成部14と、収容部12から画像形成部14へ記録媒体Pを搬送する搬送部16と、両面用画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部20と、が設けられている。また、画像形成装置本体11の上部には、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される排出部18が設けられている。
【0025】
画像形成部14は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット22Y、22M、22C、22K(以下、22Y〜22Kと示す)と、画像形成ユニット22Y〜22Kで形成されたトナー画像が転写される中間転写ベルト24と、画像形成ユニット22Y〜22Kで形成されたトナー画像を中間転写ベルト24に転写する第1転写ロール26と、第1転写ロール26によって中間転写ベルト24に転写されたトナー画像を中間転写ベルト24から記録媒体Pへ転写する第2転写ロール28と、を備えている。なお、画像形成部14は、上記の構成に限られず、他の構成であっても良く、記録媒体Pに画像を形成するものであればよい。
【0026】
画像形成ユニット22Y〜22Kは、水平方向に対して傾斜した状態で、画像形成装置本体11の上下方向中央部に並んで配置されている。また、画像形成ユニット22Y〜22Kは、一方向(例えば、図1における時計回り方向)へ回転する感光体32をそれぞれ有している。なお、画像形成ユニット22Y〜22Kは、同様に構成されているので、図1において、画像形成ユニット22M、22C、22Kの各部の符号を省略している。
【0027】
各感光体32の周囲には、感光体32の回転方向上流側から順に、感光体32を帯電させる帯電装置の一例としての帯電ロール23と、帯電ロール23によって帯電した感光体32を露光して感光体32に静電潜像を形成する露光装置36と、露光装置36によって感光体32に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置38と、感光体32に接触して感光体32に残留しているトナーを除去する除去部材40と、が設けられている。
【0028】
露光装置36は、制御部20から送られた画像信号に基づき静電潜像を形成するようになっている。制御部20から送られる画像信号としては、例えば、制御部20が外部装置から取得した画像信号がある。
【0029】
現像装置38は、感光体32へ現像剤を供給する現像剤供給体38Aと、現像剤供給体38Aへ付与される現像剤を攪拌しながら搬送する複数の搬送部材38Bと、を備えている。
【0030】
中間転写ベルト24は、環状に形成されると共に、画像形成ユニット22Y〜22Kの上側に配置されている。中間転写ベルト24の内周側には、中間転写ベルト24が巻き掛けられる巻掛ロール42、44が設けられている。中間転写ベルト24は、巻掛ロール42、44のいずれかが回転駆動することによって、感光体32と接触しながら一方向(例えば、図1における反時計回り方向)へ循環移動(回転)するようになっている。なお、巻掛ロール42は、第2転写ロール28に対向する対向ロールとされている。
【0031】
第1転写ロール26は、中間転写ベルト24を挟んで感光体32に対向している。第1転写ロール26と感光体32との間が、感光体32に形成されたトナー画像が中間転写ベルト24に転写される第1転写位置とされている。
【0032】
第2転写ロール28は、中間転写ベルト24を挟んで巻掛ロール42に対向している。第2転写ロール28と巻掛ロール42との間が、中間転写ベルト24に転写されたトナー画像が記録媒体Pに転写される第2転写位置とされている。
【0033】
搬送部16は、収容部12に収容された記録媒体Pを送り出す送出ロール46と、送出ロール46に送り出された記録媒体Pが搬送される搬送路48と、搬送路48に沿って配置され送出ロール46によって送り出された記録媒体Pを第2転写位置へ搬送する複数の搬送ロール50と、が設けられている。
【0034】
画像形成装置本体11には、第2転写ロール28によって記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体Pに定着させる定着装置60が、第2転写位置より搬送方向下流側に設けられている。この定着装置60は製造工程において着脱可能とされ、ユーザには取り外し不可とされている。この定着装置60は、トナー画像が定着された記録媒体Pを排出部18へ排出する排出ロール52を備えている。なお、両面用画像形成装置10においいては、定着装置60は、後述の路面部材80が定着装置本体62に取り付けられた状態で装着されるようになっている。定着装置60の具体的な構成については後述する。
【0035】
画像形成装置本体11は、記録媒体Pの両面に画像を形成するために、片面に画像が形成された記録媒体を転写位置(画像形成位置)へ送り戻す戻し路49Aを有している。この戻し路49Aには、記録媒体Pを搬送する搬送ロール47が配置されている。
【0036】
定着装置60は、画像が定着された定着済の記録媒体Pを戻し路49Aへ導入する導入路49Bを備えている。導入路49Bは、具体的には、排出ロール52が逆転することにより送り戻された定着済の記録媒体Pを戻し路49Aへ導くようになっている。
【0037】
このように、両面用画像形成装置10では、戻し路49A及び導入路49Bによって、片面に画像が形成された記録媒体Pを反転させて搬送路48へ送り戻す反転路49が構成されている。
【0038】
次に、本実施形態に係る両面用画像形成装置10における、記録媒体Pへ画像を形成する画像形成動作について説明する。
【0039】
本実施形態に係る両面用画像形成装置10では、収容部12から送出ロール46によって送り出された記録媒体Pが、複数の搬送ロール50によって第2転写位置へ送り込まれる。
【0040】
一方、画像形成ユニット22Y〜22Kでは、帯電ロール23によって帯電した感光体32が、露光装置36によって露光されて感光体32に静電潜像が形成される。その静電潜像が現像装置38によって現像されて感光体32にトナー画像が形成される。画像形成ユニット22Y〜22Kで形成された各色のトナー画像は、第1転写位置にて中間転写ベルト24に重ねられて、カラー画像が形成される。そして、中間転写ベルト24に形成されたカラー画像が、第2転写位置にて記録媒体Pへ転写される。
【0041】
トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置60へ搬送され、転写されたトナー画像が定着装置60により定着される。記録媒体Pの片面へのみ画像を形成する場合は、トナー画像が定着された後、記録媒体Pは、排出ロール52により排出部18へ排出される。
【0042】
記録媒体Pの両面へ画像を形成する場合には、片面に画像が形成された後、記録媒体Pは、排出ロール52が逆転することにより反転して、反転路49へ送り込まれる。さらに反転路49から搬送路48へ送り込まれ、反対面側に上記と同様に画像が形成され、記録媒体Pの両面へ画像が形成される。以上のように、一連の画像形成動作が行われる。
【0043】
(本実施形態に係る片面用画像形成装置100の構成)
【0044】
次に、本実施形態に係る片面用画像形成装置100の構成を説明する。図2は、本実施形態に係る片面用画像形成装置100の構成を示す概略図である。なお、図中に示す矢印UPは、鉛直方向上方を示している。また、両面用画像形成装置10と同一部分については、同一の符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0045】
本実施形態に係る片面用画像形成装置100は、記録媒体Pの片面へ画像を形成する片面用の画像形成装置である。片面用画像形成装置100は、図2に示すように、各構成部品が内部に収容される画像形成装置本体111を備えている。
【0046】
画像形成装置本体111の内部には、用紙等の記録媒体Pが収容される収容部12と、記録媒体Pに画像を形成する画像形成部14と、収容部12から画像形成部14へ記録媒体Pを搬送する搬送部16と、片面用画像形成装置100の各部の動作を制御する制御部20と、が設けられている。また、画像形成装置本体111の上部には、画像形成部14によって画像が形成された記録媒体Pが排出される排出部18が設けられている。
【0047】
画像形成装置本体111には、画像形成部14の第2転写ロール28によって記録媒体Pに転写されたトナー画像を記録媒体Pに定着させる定着装置60が、第2転写位置より搬送方向下流側に設けられている。この定着装置60は、トナー画像が定着された記録媒体Pを排出部18へ排出する排出ロール52を備えている。なお、片面用画像形成装置100においては、定着装置60は、後述の路面部材80が定着装置本体62に取り付けられていない状態で製造工程において装着されるようになっている。定着装置60の具体的な構成については後述する。
【0048】
画像形成装置本体111の内部には、後述の路面部材80が定着装置本体62に装着されていないことで定着装置本体62に形成される開口部62Aを閉鎖する閉鎖部材の一例としてのカバー112が設けられている。また、画像形成装置本体111は、両面用画像形成装置10における戻し路49Aを有していない。
【0049】
次に、本実施形態に係る片面用画像形成装置100における、記録媒体Pへ画像を形成する画像形成動作について説明する。
【0050】
本実施形態に係る片面用画像形成装置100では、収容部12から送出ロール46によって送り出された記録媒体Pが、複数の搬送ロール50によって第2転写位置へ送り込まれる。
【0051】
一方、画像形成ユニット22Y〜22Kでは、帯電ロール23によって帯電した感光体32が、露光装置36によって露光されて感光体32に静電潜像が形成される。その静電潜像が現像装置38によって現像されて感光体32にトナー画像が形成される。画像形成ユニット22Y〜22Kで形成された各色のトナー画像は、第1転写位置にて中間転写ベルト24に重ねられて、カラー画像が形成される。そして、中間転写ベルト24に形成されたカラー画像が、第2転写位置にて記録媒体Pへ転写される。
【0052】
トナー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置60へ搬送され、転写されたトナー画像が定着装置60により定着される。トナー画像が定着された記録媒体Pは、排出ロール52により排出部18へ排出される。以上のように、一連の画像形成動作が行われる。
【0053】
(本実施形態に係る定着装置60の構成)
次に、本実施形態に係る定着装置60の構成を説明する。図3及び図4は、本実施形態に係る定着装置60の構成を示す概略図である。なお、図中に示す矢印UPは、鉛直方向上方を示す。
【0054】
本実施形態に係る定着装置60は、図3に示すように、片面用画像形成装置100の画像形成装置本体111と両面用画像形成装置10の画像形成装置本体11とに着脱可能とされた定着装置本体62を備えている。定着装置本体62には、トナー画像を記録媒体Pへ定着させる定着部材の一例として、加熱ロール64及び加圧ベルト66が設けられている。
【0055】
加熱ロール64は、定着装置本体62に回転可能に支持された円筒状の円筒部材64Aと、円筒部材64Aの内部空間に設けられたハロゲンランプ等の加熱源64Bと、を備えて構成されている。加圧ベルト66は、環状に形成されると共に、加熱ロール64に対向する位置で定着装置本体62に回転可能に支持されている。
【0056】
加熱ロール64及び加圧ベルト66は、記録媒体Pの搬送方向(以下、記録媒体搬送方向という)と直交する幅方向(以下、記録媒体幅方向という)を回転軸方向として回転すると共に、記録媒体幅方向に沿って長さを有している。
【0057】
加熱ロール64及び加圧ベルト66では、加熱ロール64が回転駆動される共に加圧ベルト66が加熱ロール64に従動して回転することにより、トナー画像が転写された記録媒体Pを挟んで搬送する構成となっている。このように加熱ロール64及び加圧ベルト66によって挟んで搬送される記録媒体Pは、加熱ロール64によってトナーが加熱されると共に加圧ベルト66によってトナーが加圧されて、画像が定着されるようになっている。
【0058】
定着装置本体62には、加熱ロール64及び加圧ベルト66によってトナー画像が定着された記録媒体Pを、定着装置本体62から排出部18へ排出する一対の排出ロール52が設けられている。一対の排出ロール52は、従動ロール52Aと、その下側に配置された駆動ロール52Bと、で構成されている。
【0059】
なお、一対の排出ロール52は、定着装置本体62ではなく、両面用画像形成装置10の画像形成装置本体11及び片面用画像形成装置100の画像形成装置本体111に設けられる構成であっても良い。
【0060】
また、定着装置本体62には、画像形成装置本体11及び画像形成装置本体111に設けられた搬送路48を搬送された記録媒体Pを排出部18へ導く排出路70が設けられている。この排出路70には、排出路70を搬送される記録媒体Pを案内する第1案内部材71と、加熱ロール64・加圧ベルト66と、一対の排出ロール52と、排出路70を搬送される記録媒体Pを案内する第2案内部材72と、が記録媒体搬送方向に沿ってこの順で配置されている。
【0061】
第1案内部材71は、排出路70を搬送される記録媒体Pに排出路70の上側で接触して、加熱ロール64・加圧ベルト66間の定着位置へ記録媒体Pを案内するように構成されている。第2案内部材72は、排出路70の記録媒体搬送方向に沿って形成されたリブ72Aを備えている。第2案内部材72では、排出路70を搬送される記録媒体Pに排出路70の下側でリブ72Aが接触して、一対の排出ロール52間の排出位置へ記録媒体Pを案内するように構成されている。
【0062】
定着装置本体62には、定着装置本体62が両面用画像形成装置10の画像形成装置本体11へ装着された状態(以下、両面用装着状態という)において、導入路49Bとなる空間Sが形成されている。
【0063】
定着装置本体62の上部には、図3及び図4に示すように、定着装置本体62の開放された上部を被覆する被覆部材としての上部カバー68が着脱可能に設けられている。上部カバー68は、複数の開孔68Aが形成された板状の基体68Bと、この基体68Bの上面に記録媒体搬送方向及び記録媒体幅方向に沿って形成された複数の第1リブ68Cと、基体68Bの下面に記録媒体搬送方向に沿って形成された複数の第2リブ68Dと(図5参照)、を備えて構成されている。上部カバー68には、図5に示すように、上述の従動ロール52Aの外周面が基体68Bの下方側へ露出するように、上述の従動ロール52Aが回転可能に支持されている。
【0064】
基体68Bの第2リブ68Dは、両面用装着状態において、導入路49Bを搬送される記録媒体Pを導入路49Bの上側で案内する案内部として機能するようになっている。
【0065】
上部カバー68には、記録媒体Pを検知する検知部の一例としての検知部材67が、図3に示すように、定着位置と排出位置との間に、第2案内部材72に対向して設けられている。
【0066】
検知部材67は、排出路70を搬送される記録媒体Pに先端側が接触する接触部材としての接触片67Aと、接触片67Aの後端側が固定され上部カバー68に回転可能に支持された回転軸67Bと、を備えている。
【0067】
図5に示すように、基体68Bにおける記録媒体幅方向の両端部には、検知部材67が着脱可能に取り付けられる取付部の一例としての一対の側壁68E、68Fが設けられている。図6に示すように、一方の側壁68Eには、回転軸67Bの軸方向一端部が差し込み可能な差込孔76Aが形成されている。
【0068】
図7に示すように、他方の側壁68Fには、上方が開放された円弧状に形成され回転軸67Bの軸方向他端部が載せられる載せ部76Bが形成されている。検知部材67は、回転軸67Bの軸方向一端部が差込孔76Aに差し込まれると共に、回転軸67Bの軸方向他端部が載せ部76Bに載せることにより、上部カバー68に取り付けられる。
【0069】
図8に示すように、接触片67Aは、板状に形成されて、回転軸67Bの軸方向に沿って複数配置されている。接触片67Aの後端側が固定された回転軸67Bは、図3に示すように、加圧ベルト66の上方位置に配置されている。接触片67Aの先端側は、排出路70中に存在するように第2案内部材72側(図3における左斜め下側)へ延びて、定着位置と排出位置との間を搬送される記録媒体Pが接触する接触位置に位置している。
【0070】
図6に示すように、回転軸67Bの軸方向一端部には、弾性力により、接触片67Aが接触位置に回転される力を検知部材67に作用させる弾性部材としてのトーションバネ78が設けられている。具体的には、トーションバネ78は、一端部が基体68Bの底面に当り、回転軸67Bの軸方向一端部に設けられた受け部67Gに他端部が当ることにより、接触片67Aが下側へ移動するように回転軸67Bが回転される力を検知部材67に作用させている。
【0071】
接触片67Aは、図3に示すように、加熱ロール64及び加圧ベルト66で搬送される記録媒体Pが接触片67Aの下面に当って押し上げられることで上方(図3における矢印A方向)へ回転するようになっている。そして、この接触片67Aは、記録媒体Pが通過した後に、そのトーションバネ78の弾性力により下方(図3における矢印B方向)へ回転して元の接触位置に戻る。記録媒体Pが定着位置と排出位置との間を通過していない状態においては、接触片67Aは、接触位置に位置するようになっている。なお、図3に示す接触片67Aの位置が、接触位置である。
【0072】
そして、接触片67Aは、両面用装着状態において、排出ロール52の逆回転により導入路49Bを搬送される定着済の記録媒体Pを路面部材80へ案内するようになっている。なお、このとき、接触片67Aは、接触位置において、上面で記録媒体Pを案内するようになっている。なお、この接触片67Aは、その自重により、元の接触位置に戻るように構成してもよい。
【0073】
図7に示すように、回転軸67Bの軸方向他端部には、接触片67A及び回転軸67Bと一体に回転する腕部67Cが設けられている。腕部67Cは、回転軸67Bからその半径方向に延びてから回転軸67Bの軸方向外側に屈曲している。
【0074】
定着装置本体62には、腕部67Cが間に介在しているか否かを検知する発光部74Aと受光部74Bが、予め定められた間隔で対向配置されている。
【0075】
したがって、記録媒体Pが接触片67Aを押し上げていない状態では、接触片67Aが、発光部74Aと受光部74Bの間に介在し、その記録媒体Pが定着位置と排出位置との間を通過していない(通過中でない)ことが検知される。
【0076】
そして、記録媒体Pが接触片67Aを押し上げているときには、その腕部67Cが、上方へ移動して発光部74Aと受光部74Bとの間から退避し、その記録媒体Pが定着位置と排出位置との間を通過している(通過中である)ことが検知される。
【0077】
両面用装着状態においては、このように、記録媒体Pが定着位置と排出位置との間を通過している(通過中である)ことを検知した検知結果に基づき、記録媒体Pを反転させるタイミング、すなわち、排出ロール52を逆転させるタイミングが制御される。
【0078】
また、例えば、定着装置本体62が片面用画像形成装置100の画像形成装置本体111へ装着された状態(以下、片面用装着状態という)、及び両面用装着状態において、上記のように、記録媒体Pが定着位置と排出位置との間を通過していない(通過中でない)ことを検知することにより、搬送路48で記録媒体Pの詰まり(ジャム)が発生していることが検出される。
【0079】
記録媒体Pを検知する検知部としては、第1検知部の一例としての片面用装着状態専用の検知部材167(図9参照)及び第2検知部の一例としての両面用装着状態専用の検知部材267(図10参照)を用いても良い。
【0080】
図9に示すように、片面用装着状態専用の検知部材167は、検知部材67において、複数の接触片67Aに替えて、回転軸67Bの軸方向の中央部に1つ配置された接触片67Aを備えて構成されている。
【0081】
図10に示すように、両面用装着状態専用の検知部材267は、検知部材67において、複数の接触片67Aに替えて、排出路70を搬送される記録媒体Pに先端側が接触する接触部材267Aが回転軸67Bに固定されている。接触部材267Aは、回転軸67Bの軸方向に沿って長さを有している。また、接触部材267Aは、記録媒体Pを案内する案内面267Bと、案内面267Bに形成され記録媒体搬送方向に沿って形成されたリブ267Cとを備えている。案内面267Bは、記録媒体搬送方向及び記録媒体幅方向に広がりを持っている。
【0082】
図3に示すように、定着装置本体62における戻し路49A側(図3における右側)、すなわち、排出路70における上流側であって、導入路49Bにおける下流側には、導入路49Bの路面を有する路面部材80が取り付け可能とされた一対の取付部90が設けられている。
【0083】
図11に示すように、路面部材80は、路面部材80の上部をなし導入路49Bに沿って形成された上壁80Aと、取付部90への取り付け状態において上下方向に延びる縦壁80Bと、上壁80Aと縦壁80Bとを側方で連結する側壁80Cと、上壁80Aに対する記録媒体搬送方向下流側で上壁80Aと縦壁80Bとの間に配置された中間壁80Dと、を備えて構成されている。上壁80Aは、記録媒体搬送方向下流端部が戻し路49A側へ張り出しており、中間壁80Dが上壁80Aの下側で、縦壁80Bに対して傾斜して、上壁80Aと縦壁80Bとをつないでいる(図3参照)。
【0084】
図12に示すように、上壁80A、縦壁80B及び中間壁80Dは、記録媒体幅方向に沿って長さを有している。また、縦壁80Bは、図3に示すように、路面部材80が取付部90に取り付けられた状態において、定着装置本体62の開口部62Aを閉鎖する閉鎖部材として機能する。なお、定着装置本体62の開口部62Aが開放された状態において、加圧ベルト66が定着装置本体62の外部へ露出するようになっている。
【0085】
また、上壁80Aの上面には、記録媒体搬送方向に沿って複数のリブ80Eが形成されている。すなわち、上壁80Aの上面は、両面用装着状態において、画像が定着された定着済の記録媒体Pを戻し路49Aへ導入する導入路49Bの路面を構成するようになっている。
【0086】
図11に示すように、縦壁80Bの両側の側部における下方側には、それぞれ、側面視にてL字状に形成された第1爪部81が形成されている。側壁80Cの両側の側部には、それぞれ、側面視にてL字状に形成された第2爪部82が、第1爪部81の上側に形成されている。上壁80Aの両側の側部には、それぞれ、正面視(図12参照)にてL字状に形成された第3爪部83が、記録媒体搬送方向上流側に形成されている。
【0087】
図13及び図14に示すように、取付部90の下部には、第1爪部81が挿入される第1挿入孔91が形成されている。取付部90の上部には、第2爪部82が挿入される第2挿入孔92が形成されている。
【0088】
第2挿入孔92は、上側に開口しており、第2爪部82を上から挿入可能とされている。第1挿入孔91は、その厚み方向へ第1爪部81を挿入可能であると共に、挿入された第1爪部81が上下方向にスライド移動可能な大きさに形成されている。
【0089】
第1爪部81は、第1挿入孔91に挿入された状態では、第1挿入孔91の縁に引っ掛かるようになっている。第2爪部82は、第2挿入孔92に挿入された状態では、第2挿入孔92の縁に引っ掛かるようになっている。
【0090】
上部カバー68には、図14に示すように、路面部材80が取付部90への取付状態において、第3爪部83の上面83Aに接触して、路面部材80の上方への移動を規制する規制部85Aが設けられている。すなわち、上部カバー68は、路面部材80の上方への移動による取付部90から離脱を規制する規制部材として機能するようになっている。
【0091】
また、上部カバー68には、路面部材80が取付部90への取付状態において、第3爪部83における記録媒体搬送方向下流側の端面83B、及び第3爪部83における記録媒体搬送方向上流側の端面83Cに接触して、路面部材80の上部が記録媒体搬送方向上流側又は記録媒体搬送方向下流側へ傾くことを規制する規制部85B、規制部85Cが設けられている。すなわち、規制部85A、規制部85B及び規制部85Cによって、凹部が形成され、第3爪部83がこの凹部に対して嵌り込むようになっている。
【0092】
なお、路面部材80は、上部カバー68が定着装置本体62に対して取り外された状態において、定着装置本体62の取付部90に取り付けられる。上部カバー68は、路面部材80が定着装置本体62の取付部90に取り付けられた状態において、定着装置本体62に取り付けることにより、路面部材80の上記の移動及び傾きを規制するようになっている。
【0093】
(本実施形態に係る作用)
次に、本実施形態に係る作用を説明する。ここでは、まず、定着装置60を両面用画像形成装置10に装着する場合について説明する。
【0094】
定着装置60を両面用画像形成装置10に装着する場合には、図15に示すように、まず、上部カバー68が取り外された状態の定着装置本体62に対して、図16に示すように、定着装置本体62の取付部90に路面部材80を取り付ける。
【0095】
路面部材80の取付部90への取り付けは、まず、第1爪部81を第1挿入孔91に挿入する。その後、路面部材80を下方へスライド移動させることで、第2爪部82を第2挿入孔92に挿入する。これにより、取付部90に路面部材80が取り付けられる(図14参照)。
【0096】
なお、第1爪部81は、第1挿入孔91に挿入された状態では、第1挿入孔91の縁に引っ掛かり、第2爪部82は、第2挿入孔92に挿入された状態では、第2挿入孔92の縁に引っ掛かる。これにより、路面部材80は、導入路49Bにおける戻し路49A側(搬送方向下流側)への移動が規制される(図14参照)。
【0097】
そして、上部カバー68を定着装置本体62に取り付ける(図4参照)。これにより、図14に示すように、上部カバー68の規制部85Aが、第3爪部83の上面83Aに接触して、路面部材80の上方への移動を規制する。また、上部カバー68の規制部85B及び規制部85Cが、それぞれ、第3爪部83の端面83B及び端面83Cに接触して、路面部材80の上部が記録媒体搬送方向上流側又は記録媒体搬送方向下流側へ傾くことを規制する。これにより、上部カバー68の規制部85Aが、第3爪部83の上面83Aに接触した状態が維持される。これにより、路面部材80の上方への移動による取付部90から離脱を規制され、路面部材80が取付部90から外れることが抑制される。
【0098】
なお、検知部材67は、両面用装着状態において、記録媒体Pを検知するともに、導入路49Bを搬送される記録媒体Pを戻し路49Aへ案内する機能を有するので、交換する必要が無い。また、両面用装着状態専用の検知部材267を用いても良く、この場合は、上部カバー68の一対の側壁68E、68Fに検知部材267が取り付けられる(図10参照)。
【0099】
路面部材80が取付部90に取り付けられた状態の定着装置60が両面用画像形成装置10の画像形成装置本体11に装着される(図1参照)。なお、路面部材80が取付部90に取り付けられた状態では、路面部材80の縦壁80Bによって定着装置本体62の開口部62Aが閉鎖される。
【0100】
なお、路面部材80の取付部90からの取り外す場合には、まず、路面部材80を上方へスライド移動させながら、第2爪部82を第2挿入孔92から抜き取る。最後に、第1爪部81を第1挿入孔91から抜き取る。これにより、取付部90から路面部材80が取り外される。そして、図17に示すように、上部カバー68が定着装置本体62に取り付ける。
【0101】
次に、定着装置60を片面用画像形成装置100に装着する場合について説明する。
【0102】
定着装置60を片面用画像形成装置100に装着する場合には、図15に示すように、路面部材80が定着装置本体62の取付部90から取り外された状態の定着装置本体62に対して、上部カバー68を取り付ける。
【0103】
なお、検知部材67は、片面用装着状態において、記録媒体Pを検知する機能を有するので、交換する必要が無い。また、片面用装着状態専用の検知部材167を用いても良く、この場合は、上部カバー68の一対の側壁68E、68Fに検知部材167が取り付けられる(図9参照)。
【0104】
路面部材80が取付部90から取り外された状態の定着装置60が、片面用画像形成装置100の画像形成装置本体111に装着される(図1参照)。なお、路面部材80が取付部90から取り外された状態では、路面部材80の縦壁80Bによって閉鎖されていた定着装置本体62の開口部62Aが開放されるが、この開口部62Aは、画像形成装置本体111の内部に設けられたカバー112によって閉鎖される。
【0105】
以上のように、本実施形態に係る定着装置60は、路面部材80を定着装置本体62の取付部90に対して着脱することで、片面用画像形成装置100および両面用画像形成装置10に共通に用いられる。
【0106】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、定着装置60をユーザが交換することを可能に構成し、ユーザが片面用画像形成装置を両面用画像形成装置に変更可能とするなどの種々の変形、変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0107】
10 両面用画像形成装置
11 画像形成装置本体
49A 戻し路
49B 導入路
60 定着装置
62 定着装置本体
62A 開口部
64 加熱ロール(定着部材の一例)
66 加圧ベルト(定着部材の一例)
67 検知部材(検知部の一例)
68 上部カバー(規制部材の一例)
68E 側壁(検知部の取付部の一例)
68F 側壁(検知部の取付部の一例)
80 路面部材(閉鎖部材の一例)
80A 上壁(路面の一例)
81 第1爪部(爪部の一例)
82 第2爪部(爪部の一例)
90 取付部(路面部材の取付部の一例)
100 片面用画像形成装置
111 画像形成装置本体
112 カバー(閉鎖部材の一例)
167 検知部材(第1検知部の一例)
267 検知部材(第2検知部の一例)
P 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有する両面用画像形成装置の装置本体と、前記戻し路を有さない片面用画像形成装置の装置本体と、に着脱可能とされた定着装置本体と、
前記定着装置本体に設けられ、画像を記録媒体に定着する定着部材と、
前記定着装置本体における前記戻し路側に設けられ、前記定着部材によって画像が定着された定着済の記録媒体を前記戻し路へ導入する導入路の路面を有する路面部材が取り付け可能とされた取付部と、
を備える定着装置。
【請求項2】
片面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知し、両面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知すると共に前記定着済の記録媒体を前記路面部材へ案内する検知部を備える請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
片面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知する第1検知部と、両面用画像形成装置の装置本体への装着状態において記録媒体を検知すると共に前記定着済の記録媒体を前記路面部材へ案内する第2検知部と、のいずれか一方が取り付け可能とされた取付部が、前記定着装置本体に設けられた請求項1に記載の定着装置。
【請求項4】
前記定着装置本体の開口部を閉鎖する閉鎖部材を兼ねる前記路面部材を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
前記路面部材の取付部は、前記路面部材が前記取付部に対して下方へ移動されて取り付けられることにより、前記路面部材の爪部が引っ掛かって、前記導入路における前記戻し路側への前記路面部材の移動を規制し、
前記定着装置本体の上部に設けられ、前記導入路を搬送される記録媒体を案内すると共に、前記路面部材の上部に接触して、前記路面部材の上方への移動を規制する規制部材が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項6】
記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有さない装置本体と、
前記路面部材が取り付けられていない状態の請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、
前記装置本体の内部に設けられ、前記路面部材が取り付けられていないことで前記定着装置の定着装置本体に形成される開口部を閉鎖する閉鎖部材と、
を備える片面用画像形成装置。
【請求項7】
記録媒体の両面に画像を形成するために該記録媒体を画像形成位置へ送り戻す戻し路を有する装置本体と、
前記路面部材が取り付けられた状態の請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置と、
を備える両面用画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−203657(P2011−203657A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73087(P2010−73087)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】