説明

容器用の充填及び密閉装置

本発明は、容器(6)用の充填及び密閉装置に関し、第1のロボットアーム(11)を備える第1の処理ステーション(1)、第2のロボットアーム(21)を備える第2の処理ステーション(2)、及び定位置の第1のプロセスステーション(4)を含んでおり、第1のロボットアーム(11)は、容器(6)を定位置の第1のプロセスステーション(4)へ搬送するようになっており、第2のロボットアーム(21)は、容器(6)を第1のプロセスステーション(4)から後続の1つのステーション(7)へ搬送するようになっており、定位置の第1のプロセスステーション(4)において少なくとも1つのプロセス工程を実施するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器用の充填及び密閉装置に関する。
【0002】
例えば、製薬工業において容器(瓶、バイアル、アンプル、噴霧器等)の充填及び密閉のための包装機は公知である。容器は主として、ガラスやプラスチックから外側の多様な幾何学形状で成形されている。製薬製品の処理には、滅菌や精度に関する最も高い要求が課せられている。クリーンルームやアイソレーター又は隔離装置内での充填もまれではない。前記要求は、包装機の構成及び製作のコストを増大することになる。
【0003】
独国特許出願公開第10330700A1号明細書には、パッケージ(容器)の充填及び密閉のための、複数の処理ステーションを備えた機械が記載されている。処理ステーションは、それぞれ同一構造の1つのロボットを有している。処理すべき容器は、ベルトコンベヤによって1つの処理ステーションから次の処理ステーションに搬送されるようになっている。
【0004】
本発明に係る、請求項1に記載の構成を有する充填及び密閉装置は、前記公知技術の機械に比べて、簡単かつ合理的な構造に基づき安価に製造可能であるという利点を有している。このことは、種々の容器及び閉鎖体への、本発明に係る充填及び密閉装置のフレキシブルな経済的な適合を可能にしている。更に、本発明に係る充填及び密閉装置は、一連の製造工程における1つのモジュールを成す構成要素として用いられるものである。このようなモジュール構造は、本発明に係る充填及び密閉装置の前若しくは後の製造工程の変更を必要とすることなしに、装置のフレキシブルな変更を可能にするものである。結果として、ユーザーからの種々の要求への、本発明に係る充填及び密閉装置の簡単な適合が可能である。公知技術とは異なり、本発明に係る充填及び密閉装置は、1つの処理ステーションから次の処理ステーションへの容器の搬送のためにベルトコンベヤを必要としていない。このことは、本発明に係る充填及び密閉装置の極めて短い構造及びアイソレーターとしての高い適性を可能にするものである。更に、完全に機械的な装置(ベルトコンベヤ)、及び該装置に関するプログラミングが省略されるので、コストが削減される。これらのことは、本発明に係る次のような構成により達成され、つまり、本発明に係る、シール充填機とも称される充填及び密閉装置は、第1のロボットアームを備える第1の処理ステーション、第2のロボットアームを備える第2の処理ステーション、及び定位置の第1のプロセスステーションを含んでおり、第1のロボットアームは、容器を定位置の第1のプロセスステーションへ搬送するようになっており、第2のロボットアームは、特に第2の搬送手段として用いられて、容器を第1のプロセスステーションから後続の1つのステーションへ搬送するようになっており、定位置の第1のプロセスステーションにおいて少なくとも1つのプロセス工程を実施するようになっている。定位置のテーションへの容器の引き渡しを、本発明に係る充填及び密閉装置は、ベルトコンベヤなしに可能にするものである。定位置のプロセスステーションは、容器のための引き渡しステーションとして用いられるものであり、各ロボットアームが搬送機能を有している。
【0005】
従属請求項に本発明の有利な形態を記載してある。
【0006】
本発明の有利な形態によれば、定位置の第1のプロセスステーションは、秤及び/又は充填装置を含んでいる。このような構成により、定位置の第1のプロセスステーションにおいて、空の容器が計量及び/又は充填されるようになっている。更に、充填された容器が、定位置の第1のプロセスステーションにおいて計量されるようになっている。つまり、定位置の第1のプロセスステーションは、風袋秤、総量秤及び充填ユニットとして機能するようになっている。
【0007】
更に有利には、第2の処理ステーションは、後続の1つのステーションへの容器の搬送中に該容器を密封若しくは密閉するために、密閉装置を含んでいる。このような構成により、2つの作用、つまり、搬送と密閉とが同時に行われる。このことは、プロセス過程の加速につながる。
【0008】
更に有利には、第3のロボットアームを備える第3の処理ステーションが、本発明に係る充填及び密閉装置内に組み込まれている。第3のロボットアームは、容器の密閉の前に別の作業工程を行うために、第1の処理ステーションと第2の処理ステーションとの間に配置されている。このような構成は、本発明に係る充填及び密閉装置のモジュール性を高めて、各ユーザーの各要求に対する個々の適合を可能にするものである。
【0009】
更に有利には、第3のロボットアームは、容器を容器詰め装置に送るようになっている。例えば、第3のロボットアームは、容器を、容器詰め装置の注ぎ口及び/又は充填ノズルの下へ案内して、容器内への流動体の丁寧な充填のために、所定の円運動を行うようになっている。容器詰め装置は、第1のプロセスステーションにおける充填装置に加えて、若しくは該充填装置の代わりに設けられるものである。別の形態では、容器は、第1のプロセスステーションにおいて部分的に充填され、次いで、例えば、該容器に別の物質を充填するために、容器詰め装置へ送られる。
【0010】
更に有利には、充填装置の注ぎ口及び/又は充填ノズルは、定位置の第1のプロセスステーションの真上に配置される。注ぎ口及び/又は充填ノズルを介して、定位置の第1のプロセスステーション上に置かれた容器が充填される。
【0011】
有利な形態によれば、第2の処理ユニットの密閉装置は、閉鎖体連行ユニットを有している。閉鎖体連行ユニットを介して、第2のロボットは、停留することなく閉鎖体を受け取るようになっている。
【0012】
更に有利には、容器にキャップを縁曲げにより取り付けるために、縁曲げステーションを、本発明に係る充填及び密閉装置内に組み込んである。有利な形態では、縁曲げステーションは、容器を搬送して解放するために、少なくとも1つの星形歯車を有している。
【0013】
更に有利には、本発明に係る充填及び密閉装置は、薬品製造工場内において製薬物質の充填のために用いられるようになっている。
【0014】
更に別の形態では、本発明に係る充填及び密閉装置は、アイソレーター内若しくはクリーンルーム内で用いられる。
【0015】
本発明は更に、容器を充填しかつ密閉するための方法に関し、請求項9に記載の構成を有している。本発明に係る方法は、利点として、簡単かつ合理的な工程過程に基づき経済的に実施可能である。このことは、種々の容器及び閉鎖体のために方法のフレキシブルで経済的な実施を可能にしている。更に、本発明に係る方法は、一連の製造工程におけるモジュール構成要素として用いられるものである。このようなモジュール構成は、本発明に係る方法の前若しくは後の製造工程の変更を必要とすることなしに、方法のフレキシブルな変更を可能にするものである。これにより、特に、少量の充填しか行わないような実験室若しくは研究所などでの方法の実施が可能である。このために、本発明に係る方法は、
容器を充填しかつ密閉若しくはシールするために、第1のロボットアームを含む第1の処理ステーション、第2のロボットアームを含む第2の処理ステーション、及び定位置の第1のプロセスステーションを用いて行われ、次の工程を有している。つまり、第1の工程で、容器は第1のロボットアームによって受け取られる。第2の工程は、定位置の第1のプロセスステーションへの容器の搬送を含んでいる。第3の工程では、容器は定位置の第1のプロセスステーションに下ろされる。第4の工程で、定位置の第1のプロセスステーションにおいてプロセス工程が行われる。第5の工程で、容器は第2のロボットアームに受け取られる。これらの工程は、必ずしも互いに直接に連続して行われなくてよく、特に第4の工程と第5の工程との間に、別の工程が組み込まれてよいものである。
【0016】
本発明に係る方法の有利な形態によれば、定位置の第1のプロセスステーションにおいて、次の3つの作業工程が設けられている。つまり、空の容器の計量工程及び/又は、容器の充填工程及び/又は、充填された容器の計量工程である。このような構成により、定位置の第1のプロセスステーションにおいては、容器は充填されるだけではなく、風袋の重量(目方)及び風袋込みの重量(総重量)のコントロールも行われるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る充填及び密閉装置の平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置の平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置の斜視図である。
【0018】
次に、図1〜図3に基づき、本発明の第1及び第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置を詳細に説明する。両方の図示の実施の形態において、充填及び密閉装置は薬品製造工場内で用いられている。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る充填及び密閉装置8を示している。充填及び密閉装置8は、各作業工程でそれぞれ2つの容器6を処理できるように形成されている。左側にはベルトコンベヤ13が設けられており、該ベルトコンベヤは電動モータ14によって駆動されるようになっている。ベルトコンベヤ13の横には第1の処理ステーション1が配置されており、該処理ステーションは第1のロボットアーム11を含んでおり、該ロボットアームは第1の受け取り装置12を備えている。第1の処理ステーション1の右側には、定位置の第1のプロセスステーション4を配置してあり、該プロセスステーションは、第1の容器置き部位41及び第2の容器置き部位42を有している。第1の容器置き部位41は、容器詰め装置5によってほぼ被われている。容器詰め装置5は、充填装置54及び充填ニードル55を含んでいる。更に図1は、第2の処理ステーション2を示しており、該処理ステーションは、第2のロボットアーム21及び第2の受け取り装置22を備えている。第2のロボットアーム21の作用領域には、栓整列装置23を配置してあり、該栓整列装置は連行部位25を含んでいる。図1の右側には縁曲げ装置7が、キャップ整列装置71、送り装置72、星形車73、ベルトコンベヤ74及び案内レール75と一緒に配置されている。
【0020】
充填及び密閉装置8は左側から右側へ作動するようになっている。従って、第1の処理ステーション1は、その作用領域が第1のベルトコンベヤ13から定位置の第1のプロセスステーション4まで延びるように位置決めされている。第2の処理ステーション2は、実質的に、定位置の第1のプロセスステーション4と縁曲げ装置7との間に位置している。これにより、第2のロボットアーム21は、定位置の第1のプロセスステーション4、連行部位25及び星形車73に達するようになっている。
【0021】
第1のベルトコンベヤ13は、充填及び密閉装置8内への容器6の走入部として機能するようになっている。このために、第1のベルトコンベヤ13は、電動モータ14を用いてタイミング制御に基づき駆動されて、空の各2つの容器6を並列的に供給するようになっている。両方の容器6は、第1の受け取り装置12によって受け取られる。受け取り装置12は、第1のロボットアーム11の端部に配置されている。このような構成により、第1のロボットアーム11は、第1の受け取り装置12を介して、その都度2つの容器6を定位置の第1のプロセスステーション4へ搬送するようになっている。
【0022】
定位置の第1のプロセスステーション4において、第1の処理ステーション1のロボットアーム11は、一方の容器6を第1の容器置き部位41に、かつ他方の容器6を第2の部位42に同時に下ろすようになっている。第1の容器置き部位41及び第2の容器置き部位42は、定位置の第1のプロセスステーション4の各秤に作用接続されている。これにより、両方の容器の容器重量(風袋目方)が個別に計量されるようになっている。
【0023】
計量の後に、両方の容器6は容器詰め装置5を用いて充填される。充填は、第1の実施の形態によれば、充填装置54及び充填ニードル55により行われる。充填装置54は、容器詰め装置5から定位置の第1のプロセスステーション4へ延びるブラケットによって形成されている。充填すべき容器6の真上に、充填ニードル55を配置してあり、該充填ニードルは充填装置54に組み込まれている。図示の実施の形態では、充填装置54は旋回可能であり、両方の容器6上へ旋回させられるようになっている。別の実施の形態では、1つの充填装置54が、第1の容器置き部位41及び第2の容器置き部位42上へ延びていて、相応に2つの充填ニードル55を備えていてよい。このような実施の形態は、両方の容器6に対する同時の充填を可能にするものである。
【0024】
充填に続いて、両方の容器6は、前に述べてある秤によって新たに計量される。つまり、両方の容器6の総重量が検出(計量)される。総重量と風袋目方との差が、容器の内容物の重量であり、これによって充填過程の連続的な品質コントロールが可能である。
【0025】
品質コントロールに続いて、容器6は、第2のロボットアーム21により搬送並びに密封される。容器6を第2の受け取り装置22により第2の処理ステーション2に受け取る前に、2つのゴム栓が連行される。ゴム栓は、栓整列装置23によって整列され、かつ個別化されて、連行部位25へ送られる。今や、第2の受け取り装置22が、第2のロボットアーム21による移動に基づき、連行運動(矢印24)を行うようになっている。該連行運動の際に、第2の受け取り装置22は、2つのゴム栓を連行部位25から取り出すことになる。
【0026】
両方のゴム栓の取り出し(受け取り)の後に、第2の受け取り装置22は、両方の容器6を定位置の第1のプロセスステーション4から受け取って、縁曲げ装置7に向けて搬送する。該搬送中に、第2の受け取り装置22は、両方のゴム栓を各容器6に押し込むようになっている。次いで、第2の受け取り装置22は、両方の容器6を星形車73の2つのポケット内にセットする。
【0027】
容器6は、タイミング制御されて回転する星形車73のポケット内にセットされた状態で、送り装置72の下を通して搬送されるようになっている。送り装置72は、キャップ整列装置71に接続されており、アルミニウム・キャップはキャップ整列装置71から送り装置72を介して容器6上に載せられる。
【0028】
縁曲げ装置7において、容器6は回転皿上に下ろされる。回転皿の回転中に、アルミニウム・キャップは、縁曲げにより容器6に取り付けられる。星形車73の引き続く回転により、キャップを取り付けられた容器は、第2のベルトコンベヤ74若しくは案内レール75に向けて搬送される。ベルトコンベヤ74若しくは案内レール75から、つまり両方のいずれの出口からか、充填して密閉された容器6は、充填及び密閉装置8を離れることになる。第2のベルトコンベヤ74を介する出口は、貯蔵ステーション若しくは集積ステーションに通じているのに対して、案内レール75を介する出口は、容器の不良品分離のために用いられる。出口はユーザーの要求に応じて種々に形成されるものである。
【0029】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置9を示しており、同一の構成部分若しくは機能的に同じ構成部分には、第1の実施の形態の符号と同一の符号を付してある。
【0030】
第1の実施の形態に対する相違点として、第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置9は、第3の処理ステーション3並びに変更された容器詰め装置5を備えている。第3の処理ステーション3は、第3のロボットアーム31から成っており、該ロボットアーム31は第3の受け取り装置32を備えている。更に図2は、除去装置34及び定位置の第2のプロセスステーション33を示している。第2の実施の形態に係る容器詰め装置5の構成は図3に示してある。
【0031】
第3の処理ステーション3は、第1の処理ステーション1と第2の処理ステーション2との間に配置されている。第3のロボットアーム31の作用領域は、定位置の第1のプロセスステーション4から、容器詰め装置5及び除去装置34を経て定位置の第2のプロセスステーション33まで延びている。
【0032】
第3のロボットアーム31は、定位置の第1のプロセスステーション4から両方の容器6を第3の受け取り装置32によって受け取るようになっている。第3のロボットアーム31により、容器6は容器詰め装置5内に保持されて、そこで充填されるようになっている。充填過程中に、第3のロボットアーム31は、製薬物質の一様な充填を保証するために、第3の受け取り装置32を円運動させるようになっている。充填過程の終了の後に、第3のロボットアーム31は両方の容器6を定位置の第2のプロセスステーション33上に下ろすようになっている。
【0033】
定位置の第2のプロセスステーション33の構成は、定位置の第1のプロセスステーション4の構成に相当するものである。つまり、定位置の第2のプロセスステーション33は、各容器の総重量(総体量)を計量するようになっている。
【0034】
除去装置34は、欠陥のある容器6若しくは充填不良の容器6を充填及び密閉装置9から除去するために用いられている。第3のロボットアーム31は、除去装置34に1つ若しくは両方の容器6を引き渡すようになっている。
【0035】
定位置の第2のプロセスステーション33から、容器6は第2の処理ステーション2により受け取られて、引き続き搬送され、かつ密封される。第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置9のその他の構成及び作動過程は、第1の実施の形態に係る充填及び密閉装置8の構成及び作動過程に相当するものである。
【0036】
図3は、第2の実施の形態に係る充填及び密閉装置9を斜視図で示している。充填装置5は右側の支柱51、左側の支柱52及び水平部分53から成っている。このような構成において、容器6は、第3のロボットアーム31によって水平部分53の下方に保持される。製薬物質は水平部分53を介して容器6内に流し込まれる。
【0037】
第1の実施の形態の構成事項と第2の実施の形態の構成事項とを組み合わせることも可能である。例えば、容器6は、定位置の第1のプロセスステーション4では充填装置54により部分的にしか充填されないようになっていてよい。次いで、完全な充填が水平部分53の下で行われるようになっている。このような構成は、定位置の第1のプロセスステーション4における第1の急速な充填と、水平部分53下での第2の丁寧な充填とを可能にしている。別の実施の形態では、各容器6に、互いに異なる2種類の製薬物質を充填することも考えられる。
【0038】
更に、容器6の計量は、定位置の第2のプロセスステーション33に限定されるものではない。定位置の第2のプロセスステーション33は、専ら、第2の処理ステーション2への引き渡しステーションとして用いられてよい。更に、定位置の第1のプロセスステーション4及び/又は定位置の第2のプロセスステーション33を貯蔵部として利用することも考えられる。このような構成により、異なる処理ステーション間の互いに異なる処理時間が補償されるようになっている。
【0039】
両方の実施の形態において、処理ステーション若しくはロボットアームは、各補助装置、例えば個別化装置、秤、充填装置、密閉装置及び整列装置から明確に分離されている。更に、処理ステーション間の搬送ベルトを不要にしている。これにより、コンパクトな見通しのきく充填及び密閉装置が得られ、その結果、操作員が本発明に係る充填及び密閉装置のあらゆる箇所に良好にアクセス可能であるので、補充過程及び整備作業を容易に実施することができる。本発明に係る充填及び密閉装置においては、洗浄若しくは洗い流しも容易に可能である。
【0040】
本発明は、モジュール構造で融通性及び適合性のある充填及び密閉装置を提供するものである。本発明に係る充填及び密閉装置は、容器を1つの処理ステーションから定位置の部位(ポジション)を介して次の処理ステーションへ引き渡すことに基づき、ベルトコンベヤを不要にしている。このような構成により、例えば製薬の製造設備において容器の効果的な充填が極めて短い構成長さで可能になっている。
【符号の説明】
【0041】
1,2,3 処理ステーション、 4 プロセスステーション、 5 容器詰め装置、 6 容器、 7 縁曲げ装置、 8,9 充填及び密閉装置、 11 ロボットアーム、 12 受け取り装置、 13 ベルトコンベヤ、 14 電動モータ、 21 ロボットアーム、 22 受け取り装置、 23 栓整列装置、 31 ロボットアーム、 32 受け取り装置、 33 プロセスステーション、 34 除去装置、 41,42 容器置き部位、 54 充填装置、 55 充填ニードル、 71 キャップ整列装置、 72 送り装置、 73 星形車、 74 ベルトコンベヤ、 75 案内レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(6)用の充填及び密閉装置であって、第1のロボットアーム(11)を備える第1の処理ステーション(1)、第2のロボットアーム(21)を備える第2の処理ステーション(2)、及び定位置の第1のプロセスステーション(4)を含んでおり、前記第1のロボットアーム(11)は、前記容器(6)を前記定位置の第1のプロセスステーション(4)へ搬送するようになっており、前記第2のロボットアーム(21)は、前記容器(6)を前記第1のプロセスステーション(4)から後続の1つのステーション(7)へ搬送するようになっており、前記定位置の第1のプロセスステーション(4)において少なくとも1つのプロセス工程を実施するようになっていることを特徴とする、容器用の充填及び密閉装置。
【請求項2】
前記定位置の第1のプロセスステーション(4)は、プロセス工程として空の前記容器(6)を計量するため、及び/又は前記容器(6)を充填するため、及び/又は充填された前記容器(6)を計量するために、秤及び/又は充填装置(54)を含んでいる請求項1に記載の充填及び密閉装置。
【請求項3】
前記第2の処理ステーション(2)は、前記後続のステーション(7)への前記容器(6)の搬送中に、前記容器(6)を密閉するために、密閉装置を含んでいる請求項1又は2に記載の充填及び密閉装置。
【請求項4】
更に、第3のロボットアーム(31)を備える第3の処理ステーション(3)を含んでおり、前記第3のロボットアーム(31)は、前記容器(6)を前記定位置の第1のプロセスステーション(4)から引き続き搬送するようになっている請求項1から3のいずれか1項に記載の充填及び密閉装置。
【請求項5】
前記第3のロボットアーム(31)は、前記定位置の第1のプロセスステーション(4)から前記容器(6)を引き続き搬送する間に、前記容器(6)を容器詰め装置(5)に送るようになっている請求項4に記載の充填及び密閉装置。
【請求項6】
前記充填装置(54)の注ぎ口(55)は、前記容器(6)を充填するために、前記定位置の第1のプロセスステーション(4)の上に配置されている請求項2から5のいずれか1項に記載の充填及び密閉装置。
【請求項7】
前記密閉装置は、閉鎖体を第1の整列装置(23)から受け取るために、閉鎖体連行ユニットを含んでいる請求項3から6のいずれか1項に記載の充填及び密閉装置。
【請求項8】
更に、キャップを前記容器(6)に縁曲げにより取り付けるために、縁曲げステーション(7)を含んでいる請求項1から7のいずれか1項に記載の充填及び密閉装置。
【請求項9】
容器(6)を充填しかつ密閉するための方法であって、第1のロボットアーム(11)を含む第1の処理ステーション(1)、第2のロボットアーム(21)を含む第2の処理ステーション(2)、及び定位置の第1のプロセスステーション(4)を用いる形式のものにおいて、次の工程を有しており、つまり、
−前記容器(6)を前記第1のロボットアーム(11)に受け取り、
−前記容器(6)を前記第1のロボットアーム(11)によって前記定位置の第1のプロセスステーション(4)へ搬送し、
−前記容器(6)を前記定位置の第1のプロセスステーション(4)に下ろし、
−前記定位置の第1のプロセスステーション(4)においてプロセス工程を行い、かつ
−前記容器(6)を前記第2のロボットアーム(21)に受け取る、
ことを特徴とする、容器を充填しかつ密閉するための方法。
【請求項10】
前記定位置の第1のプロセスステーション(4)におけるプロセス工程は、次の工程を含み、つまり、
−空の前記容器(6)の計量及び/又は、
−前記容器(6)の充填及び/又は、
−充填された前記容器(6)の計量を含んでいる請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−522743(P2011−522743A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505449(P2011−505449)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053850
【国際公開番号】WO2009/130112
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】