説明

密閉扉付き屋外設置用筐体

【課題】スペーサ14の調整機能を活用してガスケット17の圧縮変化の偏りを吸収できるようにすべく、軸部の径方向滑動を許容するよう蝶番40を改良する。
【解決手段】開口12の形成された箱体11と、揺動して開口12を開閉する扉16と、両者を揺動可能に連結する蝶番40と、開口の周囲を巡っている突出枠13と、その外側に立設されたスペーサ14と、扉16を閉めると突出枠13の全周に当接して開口12を塞ぐガスケット17と、閉状態の扉16を箱体11に寄せるネジ18とを備えた密閉扉付き屋外設置用筐体30は、蝶番40が、揺動の中心となる軸部42aの形成された雄部42と、軸部42aを滑動可能に嵌入しうる長穴41aの形成された雌部41とからなり、扉16を閉めると長穴41aの長手方向がネジ18の進行方向を向く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、蝶番で扉を箱体に連結した筐体に関し、詳しくは、屋外設置時の防水や防塵のために密閉できるよう、箱体の開口の周囲に突出枠が設けられ、そこを塞ぐガスケットが扉に付設され、扉がスペーサを介在させて箱体にネジ止めされるようになっている密閉扉付き屋外設置用筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の踏切しゃ断機や空港設備の信号伝送装置などは屋外に設置されるので、その筐体の開口部には扉や蓋が装着されている(例えば特許文献1参照)。屋外設置用筐体であっても扉や蓋は箱体に蝶番で連結されることが多く(例えば特許文献2参照)、屋外設置時に防水機能や防塵機能が要求される場合には、開口を密閉するため箱体と扉との間にガスケットを挟んで扉を箱体にネジ止めすることも行われている。図3は、そのような従来の密閉扉付き屋外設置用筐体10の外観斜視図であり、扉16を開けた状態を示している。また、図4は、(a)が蝶番20の外観斜視図、(b)が扉16を開けた筐体10の平面図、(c)が扉16を軽く閉めた筐体10の平面図と連結部の拡大平面図、(d)が扉16を閉め込んで密閉した筐体10の平面図と連結部の拡大平面図である。
【0003】
この筐体10は、例えば金属部材からなる枠材や板体を溶接して作られた直方体状の箱体11と、やはり板金の溶接等にて作られた浅い皿状や盆状の扉16と、両者に装着されて両者を連結する蝶番20とを具えている。
一般的な蝶番20は、一本のシャフト状の軸部と二枚のカール形状の装着金具とを組み合わせて、二枚の装着金具が軸部を中心にして相対的に揺動(軸回転、回動、一回転未満の双方向回転)しうるようにしたものであり、例えば二枚のうち一方の装着金具が箱体11の右側面の前辺に装着されるとともに他方の装着金具が扉16の右側面の後辺に装着されて、箱体11に対して扉16を揺動可能に連結するようになっている。
【0004】
筐体10の前面には、電子回路等の内装物を出し入れするために、大きな開口12が形成されており、信号伝送ケーブルや給電ケーブル等を開口12以外のところから引き出す必要がある場合には、配管15が連通接続される。
扉16は、蝶番20を中心に揺動して開口12を開閉するものなので、開口12より大きく作られており、開口12を閉じた状態で扉16を箱体11に対してネジ止めするネジ18を装備している。ネジ18は、扉16を貫通して複数個たとえば4個が分散して設けられ、何れも、ねじ込み部が箱体11対向側の扉16背面に突き出し、摘み部18aが閉時外側の扉16前面から操作可能に出ている。
【0005】
筐体10には、開口12の密閉手段として、更に突出枠13とスペーサ14とガスケット17も装備されている。上述のネジ18は密閉手段を作動させる手段でもある。
突出枠13は、例えば板金等から作られ、箱体11の外面のうち開口12の形成されている前面に溶接等にて固設されて、開口12の周囲を一巡するものとなっている。開口12が四角形であれば、突出枠13はそれより一回り大きな四辺形に形成される。突出枠13の突出高さは必須ではないが大抵は一定になっている。
ガスケット17は、気密や水密に適したゴムや軟質樹脂からなり、必須ではないが厚み一定の平板状に形成され、扉16の表裏のうち箱体11に対向する扉16背面に貼り付けられている。ガスケット17の面積は突出枠13より広くなっている。
【0006】
スペーサ14は、例えば基端部に雄ネジが形成され先端面に雌ネジが形成されたスタッドボルトであり、一端箱体11の外面のうち開口12の形成された前面に基端部をねじ込んで立設されるようになっており、扉16におけるネジ18の分散配置に対応した配置で突出枠13の外側に分散配置されている。このスペーサ14は、継ぎ足しによる大雑把な調整と、ワッシャの挟み込み等による微調整とによって、任意な高さに調整することが簡単かつ安価に行えるものとなっている。
【0007】
そして、このような構造の筐体10にあっては、蝶番20を中心に扉16が揺動するので、扉16を揺動させると、扉16が開閉動作して、箱体11の開口12が解放されたり閉塞されたりする。特に、扉16を閉めると、ガスケット17が突出枠13の前端の全周に当接して開口12が塞がれるとともに、ネジ18の雄ネジ部とスペーサ14の雌ネジ部とが一対一で対向する。そのため、扉16を閉めてから、摘み部18aを回転させて、ネジ18をスペーサ14にねじ込むと、ねじ込み操作に応じて、閉状態の扉16が箱体11に寄るので、扉16背面と突出枠13前端面とによってガスケット17が強く挟み込まれるので、開口12が密閉される。
【0008】
このような従来の密閉扉付き屋外設置用筐体10では、スペーサ14の高さを調整することで、箱体11に扉16をネジ18でネジ止めすればガスケット17が突出枠13の全周で均一かつ適度に圧縮されて、開口12が適切に密閉される。
【0009】
【特許文献1】特開2006−69333号公報(図2)
【特許文献2】特願2007−123147号(図1(a))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の筐体10に採用されている一般的な蝶番20は、上述したように二枚の装着金具が軸部を中心に揺動するだけのものであり、そのために明確に確保されている軸回転運動の自由度は別として、また、付随的な遊びや製造ばらつき等による僅かな移動を除けば、軸部が二枚の装着金具の連結部にほぼ固定されていて、軸部が径方向へ明確に滑動しうるもので無く、二枚の装着金具が揺動せずに相対移動するものでも無い。
このため、蝶番20に近いところでは、ネジ18の操作で扉16を箱体11に寄せることのできる距離が蝶番20によって制約されてスペーサ14の高さ調整の範囲より小さくなるので、スペーサ14の高さ調整によるガスケット17の圧縮程度の調整機能が減殺されて、ガスケット17の圧縮調整の範囲が矮小化してしまう。
【0011】
ガスケットを扉と筐体との間に挟み込んで開口を密閉する場合、的確な密閉状態を確立するには、上述したようにガスケットの周辺部を一巡する被圧縮部の全体が均一に圧縮されることが望まれる。これに対し、例えば扉の変形やガスケットの弾性の経年変化などにより、ガスケットの圧縮分布に偏りが発生した場合、上述したように従来の蝶番が言わば固定軸構造で調整範囲が狭いため、例えスペーサの高さ調整を行ったとしてもスペーサによる調整機能が活きず、十分な調整ができなくて、ガスケットの圧縮に不均一が生じてしまうことがある(図4(d)参照)。
そこで、スペーサの調整機能を活用してガスケットの圧縮変化の偏りを吸収できるようにすべく、軸部の径方向滑動を許容するよう蝶番を改良することが技術課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、開口の形成された箱体と、揺動して前記開口を開閉する扉と、前記箱体に対して前記扉を揺動可能に連結する蝶番と、前記箱体の外面に固設されて前記開口の周囲を巡っている突出枠と、前記突出枠の外側で前記箱体の外面に立設されたスペーサと、前記扉に付設されていて前記扉を閉めると前記突出枠の全周に当接して前記開口を塞ぐガスケットと、ねじ込み操作に応じて閉状態の前記扉を前記箱体に寄せるネジとを備えた密閉扉付き屋外設置用筐体であって、前記蝶番が、揺動の中心となる軸部が形成された雄部と、前記軸部を滑動可能に嵌入しうる長穴が形成された雌部とを具備していて、前記扉を閉めたときに前記長穴の長手方向が前記ネジの進行方向を向くようになっていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体は(解決手段2)、上記解決手段1の密閉扉付き屋外設置用筐体であって、前記長穴における前記軸部の滑動距離が前記ガスケットの厚みより大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体にあっては(解決手段1)、蝶番が特定構造の雄部と雌部とからなり、軸回転に加えて言わば軸滑動も可能なものとなっている。すなわち、雄部には揺動の中心となる軸部が形成され、雌部には長穴が形成され、雌部の長穴に雄部の軸部を嵌入することで蝶番が組み上がるが、軸部が、長穴の中で軸回転するにとどまらず、軸部の径方向の一部である長穴の長手方向に滑動することも、可能なものとなっている。さらに、そのような蝶番が箱体と扉とに装着された状態では、扉を閉めたときに長穴の長手方向がネジの進行方向を向くようになっている。
【0015】
そして、長穴の長さに対応して明確に軸部が径方向へ滑動しうるため、閉じた扉をネジ操作にて箱体に寄せると、ネジ進行方向に蝶番の雄部と雌部とが相対移動するので、扉が蝶番から遠い部分ばかりか蝶番に近い部分まで無理なく箱体に近寄っていく。
これにより、蝶番に近いところでも、蝶番の制約から解放されて、ねじ込み操作に応じて扉が箱体に寄ってスペーサに当接するので、長穴が軸滑動を許す限り、スペーサの高さ調整が減殺されることなくそのままガスケットの圧縮調整に反映されることとなる。
したがって、この発明によれば、軸部の径方向滑動を許容するよう蝶番を改良したことにより、スペーサの調整機能を活用してガスケットの圧縮変化の偏りを吸収・解消することができて、扉を介するガスケットの均一圧縮が達成でき、気密性が向上する。
【0016】
また、本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体にあっては(解決手段2)、長穴における軸部の滑動距離をガスケットの厚みより大きくしたことにより、ガスケットがへたったり潰れたりして大きな調整が必要になった場合でも、スペーサによる調整等にて簡便かつ安価に対処しうるので、ガスケットの交換を回避することができる。
したがって、この発明によれば、軸部の径方向滑動を大幅に許容するよう蝶番を改良したことにより、スペーサの調整機能を全く減殺することなく完全に活用してガスケットの圧縮変化の大きな偏りをも吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
このような本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、また、それらについて背景技術の欄で述べたことは以下の各実施例についても共通するので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
【実施例1】
【0018】
本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が蝶番40の展開斜視図、(b)が蝶番40の外観斜視図、(c)が扉16開けた筐体30の平面図、(d)が扉16軽く閉めた筐体30の平面図と連結部の拡大平面図、(e)が扉16を閉め込んで密閉した筐体30の平面図と連結部の拡大平面図である。
【0019】
この筐体30(密閉扉付き屋外設置用筐体)が既述した筐体10と相違するのは、蝶番20が上下いずれも蝶番40になっている点である。一般的な蝶番20は軸回転のみ可能であったが、蝶番20を改良した特定構造の蝶番40は、軸回転に加えて軸滑動も可能なようになっている。
【0020】
蝶番40は、扉16に装着される雌部41と箱体11に装着される雄部42とに分けて作られ(図1(a)参照)、雌部41と雄部42とを組み合わせて出来上がるようになっている(図1(b)参照)。
雄部42には(図1(a)参照)、揺動の中心となる軸部42aが突き出た状態に形成され、箱体11に溶接やねじ止め等で固定される取付部42bが付いている。
雌部41には長穴41aが形成されており、長穴41aの形状は、軸部42aを嵌入可能であり、軸部42aを嵌入したまま長手方向へ滑動させうるようになっている。
【0021】
筐体30に装着された蝶番40は(図1(c)〜(e)参照)、雄部42が軸部42aを上に向けた姿勢で箱体11の右側面の前辺に取り付けられており、雌部41が長穴41aを下に向けた姿勢で扉16の右側面の後辺に取り付けられている。また、雌部41の扉16への取り付けに際しては、雌部41の姿勢に更なる条件が課されて、扉16を閉めたときに長穴41aの長手方向がネジ18の進行方向を向くようになっている。雄部42の軸部42aを雌部41の長穴41aに嵌入させて蝶番40を組み上げてから(図1(b)参照)蝶番40を箱体11と扉16に装着しても良いが、雄部42と雌部41をそれぞれ別々に箱体11と扉16に取り付けておき、後で扉16を上げ下げして軸部42aを長穴41aに嵌入させることで、蝶番40と筐体30を同時に組み上げても良い。
【0022】
この実施例1の筐体30(密閉扉付き屋外設置用筐体)について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1は、(c)が扉16開けた筐体30の平面図、(d)が扉16軽く閉めた筐体30の平面図と連結部の拡大平面図、(e)が扉16を閉め込んで密閉した筐体30の平面図と連結部の拡大平面図である。
【0023】
軸回転だけ可能だった蝶番が改良されて軸滑動も可能になった以外は従来品が引き継がれているので、蝶番40を中心にして扉16を揺動させることで箱体11の開口12を開閉することや、開口12から電子回路等の内装物を出し入れすること、屋外設置時に防水機能や防塵機能が要求されること、開口12を密閉するため箱体11と扉16との間にガスケット17を挟んでネジ18にて扉16を箱体11にネジ止めすること、ガスケット17の各部の圧縮を分散配置のスペーサ14の高さ調整で行うといった使用態様も、引き継がれている。以下、蝶番40の雌部41と雄部42とが長穴41aの長手方向へ相対移動しうるようになったことで生じた「ねじ込み操作」時の相違点を詳述する。
【0024】
蝶番40を組み込んだ筐体30では、扉16を閉めると、長穴41aの長手方向がネジ18の進行方向を向くので、蝶番40において雌部41と雄部42とがネジ18の進行方向に相対移動しうる状態になり、随伴して、蝶番40の装着部位でも箱体11と扉16とがネジ18の進行方向に相対移動しうる状態になる。そのため、扉16を閉めて、ガスケット17を突出枠13の前端に当接させるとともに、ネジ18の雄ネジ部とスペーサ14の雌ネジ部とを一対一対向させ、それから、摘み部18aを回転させて、ネジ18をスペーサ14にねじ込むと、ネジ18のねじ込み操作やスペーサ14の高さ調整は従来通り行ったとしても、閉状態の扉16がねじ込み操作に応じて箱体11に寄っていく状況が従来と異なってくる。
【0025】
すなわち、摘み部18aを操作してネジ18をスペーサ14にねじ込むと、扉16のうち蝶番40から遠い部分ばかりか蝶番40に近い部分まで扉16が無理なく箱体11に寄っていく。そのため、製造時であれ、使用後の保守時であれ、各部のスペーサ14の高さを適切に調整してさえおけば、ネジ18を操作して箱体11に扉16をネジ止めするだけで容易かつ確実に、ガスケット17が突出枠13の全周で均一かつ適度に圧縮されるので、開口12を確実に密閉することができる。
【実施例2】
【0026】
本発明の密閉扉付き屋外設置用筐体の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が扉16を軽く閉めた筐体の連結部の拡大平面図、(b)が扉16を閉め込んで密閉した筐体の連結部の拡大平面図である。
この密閉扉付き屋外設置用筐体が上述した実施例1のものと相違するのは、上下いずれの蝶番40についても長穴41aの長さが延長されて長穴41aにおける軸部42aの滑動距離Sがガスケット17の厚みTより大きくなっている点である。
【0027】
このように総ての蝶番40について長穴41aにおける軸部滑動距離Sをガスケット厚Tより大きくしたことにより、ガスケット17がへたったり潰れたりして大きな調整が必要になった場合でも、その調整量がガスケット厚Tを超えることは無いので、スペーサ14の高さを変更することで確実に必要な調整を果たすことができる。そのため、ガスケット17の交換を回避することができる。しかも、スペーサ14による調整は簡便なうえコストも大して掛からない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例1について、密閉扉付き屋外設置用筐体の構造等を示し、(a)が蝶番の展開斜視図、(b)が蝶番の外観斜視図、(c)が扉を開けた筐体の平面図、(d)が扉を軽く閉めた筐体の平面図と連結部の拡大平面図、(e)が扉を閉め込んで密閉した筐体の平面図と連結部の拡大平面図である。
【図2】本発明の実施例2について、密閉扉付き屋外設置用筐体の構造等を示し、(a)が扉を軽く閉めた筐体の連結部の拡大平面図、(b)が扉を閉め込んで密閉した筐体の連結部の拡大平面図である。
【図3】従来品について扉を開けた筐体の外観斜視図である。
【図4】従来品について、(a)が蝶番の外観斜視図、(b)が扉を開けた筐体の平面図、(c)が扉を軽く閉めた筐体の平面図と連結部の拡大平面図、(d)が扉を閉め込んで密閉した筐体の平面図と連結部の拡大平面図である。
【符号の説明】
【0029】
10…筐体(密閉扉付き屋外設置用筐体)、
11…箱体、12…開口、13…突出枠、14…スペーサ、
15…配管、16…扉、17…ガスケット、18…ネジ、
18a…摘み部、20…蝶番(軸回転)、
30…筐体(密閉扉付き屋外設置用筐体)、
40…蝶番(軸回転+軸滑動)、
41…雌部、41a…長穴、42…雄部、42a…軸部、
42b…取付部、S…滑動距離、T…ガスケット厚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口の形成された箱体と、揺動して前記開口を開閉する扉と、前記箱体に対して前記扉を揺動可能に連結する蝶番と、前記箱体の外面に固設されて前記開口の周囲を巡っている突出枠と、前記突出枠の外側で前記箱体の外面に立設されたスペーサと、前記扉に付設されていて前記扉を閉めると前記突出枠の全周に当接して前記開口を塞ぐガスケットと、ねじ込み操作に応じて閉状態の前記扉を前記箱体に寄せるネジとを備えた密閉扉付き屋外設置用筐体であって、前記蝶番が、揺動の中心となる軸部が形成された雄部と、前記軸部を滑動可能に嵌入しうる長穴が形成された雌部とを具備していて、前記扉を閉めたときに前記長穴の長手方向が前記ネジの進行方向を向くようになっていることを特徴とする密閉扉付き屋外設置用筐体。
【請求項2】
前記長穴における前記軸部の滑動距離が前記ガスケットの厚みより大きいことを特徴とする請求項1記載の密閉扉付き屋外設置用筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−197528(P2009−197528A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42345(P2008−42345)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000207470)大同信号株式会社 (83)
【Fターム(参考)】