説明

対称性トリアジン誘導体

【課題】対称性トリアジン誘導体の提供。
【解決手段】 紫外線の損傷効果に対するヒト及び動物の毛及び肌の保護のための、式(1)
【化1】


(式中、
Aは、式(1a)
【化2】


で表される基;又は式(1b)
【化3】


で表される基を表わし、
1及びR5は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし18のアルキル基;又は炭素原子数6ないし12のアリール基を表わし;
2、R3及びR4は、互いに独立して、水素原子;又は式(1c)
【化4】


で表わされる基を表わし、
ここで、基R2、R3及びR4の少なくとも1つは、式(1c)で表わされる基を表わし;
6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;炭素原子数6ないし12のアリール基;炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基;カルボキシ基;−COOM;炭素原子数1ないし18のアルキルカルボキシル基;アミノカルボニル基;又は、モノ−又はジ−炭素原子数1ないし18のアルキルアミノ基を表わし;
Mは、アルカリ金属イオンを表わし;
xは、1又は2を表わし;
yは、2ないし10の数を表わす。)で表される化合物の使用を開示する。
式(I)で表わされる化合物は、化粧品製剤のための非常に効果的な紫外線吸収剤であり、かつ、それらの物理的性質に依存して、微粉状態又は溶解状態で使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線の損傷効果に対するヒト及び動物の毛及び肌の保護のための、特定の対称性トリアジン誘導体の使用、これらのトリアジン誘導体を含む化粧品組成物及びこれらの化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビフェニル基又はナフチル基によって対称的に置換されたトリアジンは、例えば、米国特許出願公開第6,225,467号明細書から既知である。それらは、例えば、エレクトロルミネセンス装置のために使用される。
【特許文献1】米国特許出願公開第6,225,467号明細書
【発明の開示】
【0003】
驚くべきことに、これらの化合物が、化粧品用途において、非常に効果的な紫外線吸収剤として使用され得ることが発見された。
【0004】
それ故、本発明は、紫外線の損傷効果に対するヒト及び動物の毛及び肌の保護のための、式(1)
【化1】

(式中、
Aは、式(1a)
【化2】

で表わされる基;又は式(1b)
【化3】

で表わされる基を表わし、
1及びR5は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし18のアルキル基;又は炭素原子数6ないし12のアリール基を表わし;
2、R3及びR4は、互いに独立して、水素原子;又は式(1c)
【化4】

で表わされる基を表わし、
ここで、基R2、R3及びR4の少なくとも1つは、式(1c)で表わされる基を表わし;
6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;ヒドロキシ基;ハロゲン原子;炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;炭素原子数6ないし12のアリール基;ビフェニリル基;炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基;カルボキシ基;−COOM;炭素原子数1ないし18のアルキルカルボキシル基;アミノカルボニル基;又は、モノ−又はジ−炭素原子数1ないし18のアルキルアミノ基;炭素原子数1ないし10のアシルアミノ基;−COOHを表わし;
Mは、アルカリ金属イオンを表わし;
xは、1又は2を表わし;
yは、2ないし10の数を表わす。)で表わされる化合物の非治療用途に関する。
【0005】
式(1)で表わされる化合物の基のための定義に従った炭素原子数1ないし18のアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基又は第三アミル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基又はオクタデシル基等の直鎖又は枝分かれしたアルキル基である。
【0006】
式(1)で表わされる化合物の基のための定義に従った炭素原子数1ないし18のアルキル基は、メトキシエチル基、エトキシプロピル基、2−エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、クロロプロピル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、シアノエチル基、フェネチル基、ベンジル基、p−第三ブチルフェネチル基、p−第三オクチルフェノキシエチル基、3−(2,4−ジ−第三アミルフェノキシ)−プロピル基、エトキシカルボニルメチル−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基又は2−フリルエチル基によって置換され得る。
【0007】
式(1)で表わされる化合物の基のための定義に従った炭素原子数1ないし18のアルキル基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基又は第三アミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基又はオクタデシルオキシ基である。
【0008】
式(1)で表わされる化合物の基のための定義に従った炭素原子数6ないし10のアリール基は、例えば、ナフチル基、好ましくは、フェニル基である。
【0009】
好ましくは、式(2)
【化5】

(式中、R1、R5、R6、R7及びR8は、式(1)で定義した通りである。)で表わされる化合物が使用される。
【0010】
式(2)において、R1及びR5は、好ましくは水素原子を表わす。
【0011】
最も好ましくは、式(1)又は(2)(式中、R6及びR8は水素原子を表わす。)で表わされる化合物が使用される。
【0012】
好ましく興味深い式(1)で表わされる化合物は、
7が、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし5のアルキル基;炭素原子数1ないし5のアルコキシ基;−COOM;−COOH;又はCOOR10を表わし;
Mが、アルカリ金属イオンを表わし;
10が、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わすものである。
【0013】
式(3)
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R9及びR10は、式(1)で定義した通りである。)で表わされる更なる化合物が、好ましくは使用される。
【0014】
好ましくは、式(3)(式中、R1、R2、R3、R9及びR10は水素原子を表わすか;又は、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わす。)で表わされる化合物が使用される。
【0015】
本発明において好ましく使用されるトリアジン誘導体の例は、式
【化7】

【化8】

で表わされる化合物である。
【0016】
本発明に従った式(1)で表わされる化合物は、紫外線フィルターとして、即ち、紫外線の有害な影響から、紫外線過敏有機物質、特に、ヒト及び動物の肌及び毛を保護するために特に適当である。それ故、これらの化合物は、化粧品、医薬品及び家畜医薬品製剤におけるサンスクリーンとして適当である。これらの化合物は、溶解形態及び微粉状態で使用され得る。
【0017】
式(1a)、(1b)又は(1c)におけるトリアジンアリール基R1、R2、R5、R6、R7、R8、R9及びR10の置換基に依存して、本発明に従った紫外線吸収剤は、溶解状態(溶解性有機フィルター、可溶化有機フィルター)又は微粉状態(ナノスケールの有機フィルター、粒子状の有機フィルター、紫外線吸収顔料)で使用され得る。
【0018】
アルキル置換基を有さない又は低級アルキル置換基しか有さない式(1)で表わされるトリアジン誘導体は、乏しい油溶性及び高い融点を特徴とする。それ故、それらは、特に、微粉状態の紫外線吸収剤として適当である。
【0019】
このようにして得られた微粉紫外線吸収剤は、通常、0.02ないし2、好ましくは0.03ないし1.5、より特には0.05ないし1.0マイクロメーターの平均粒子サイズを有する。
【0020】
本発明に従った紫外線吸収剤はまた、粉末形態の乾燥基材として使用され得る。
【0021】
本発明に従った紫外線吸収剤はまた、化粧品のための特定のキャリヤー中、例えば、固体脂質ナノ粒子(SLN)中又は紫外線吸収剤が封入される不活性ゾル−ゲルマイクロカプセル(Pharmazie,2001(56),783−786頁)中に使用され得る。
Internat.J.Pharmaceutics,2002,242,373−375頁に記載された脂質ナノ粒子(CLN,=結晶性脂質ナノ粒子(rystalline ipid anoparticles)(例えば、式6で表わされる化合物)が、本発明に従った紫外線フィルターのための活性キャリヤーとして使用され得る。
【0022】
本発明に従った化粧品製剤又は医薬品組成物は、更に、表1−3に列挙した更なる紫外線フィルターを1種以上含み得る。
【0023】
化粧品又は医薬品製剤は、紫外線吸収剤(群)を、助剤と、慣用の方法を用いて、例えば個々の成分を一緒に単に撹拌することによって、とりわけ、既知の化粧品紫外線吸収剤、例えばオクチルメトキシシンナメート、サリチル酸イソオクチルエステル等の溶解性を用いることによって、物理的に混合することにより製造され得る。本紫外線吸収剤は、例えば、他の処理をすることなく、又は微粉状態において、又は粉体形態において使用され得る。
【0024】
化粧品又は医薬品製剤は、組成物の総質量に基づき、1種の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤混合物を0.05−40質量%含む。
【0025】
本発明に従った式(1)で表わされる紫外線吸収剤又は紫外線フィルターの組み合わせは、肌、毛、及び/又は、天然又は人工のヘアカラーを保護するために有用である。
【表1】

【表2】

【0026】
好ましくは、以下の紫外線フィルターの組み合わせが特に興味深い:
(a1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、及び
(a2)式
【化9】

[式中、
1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基を表わすか;又は、R1及びR2は、結合している窒素原子と一緒になって、5又は6員の複素環を形成し;
1は、1ないし4の数を表わし;
1=1の場合、
3は、飽和又は不飽和複素環式基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基;所望により、1つ以上の炭素原子数1ないし5のアルキル基で置換されたシクロヘキシル基;所望により、複素環式基、アミノカルボニル基又は炭素原子数1ないし5のアルキルカルボキシ基で置換されたフェニル基を表わし;
1が2を表わす場合、
3は、所望により、カルボニル基又はカルボキシ基で置換されたアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基;式*−CH2−C≡C−CH2−*で表わされる基を表わすか、又は、R3は、Aと一緒になって、式(1a)
【化10】

(式中、n2は、1ないし3の数を表わす。)で表わされる2価の基を形成し;
1が3を表わす場合、
3は、アルカントリイル基を表わし;
1が4を表わす場合、
3は、アルカンテトライル基を表わし;
Aは、−O−;又は−N(R5)−を表わし;
5は、水素原子;炭素原子数1ないし5のアルキル基;又はヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。]で表わされる少なくとも1種のアミノベンゾフェノン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(A)。
【0027】
最も好ましいものは、
(a3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる少なくとも1種の化合物;及び、
(a4)式
【化11】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(A1)、及び
(b1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体:及び、
(b2)式
【化12】

(式中、
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基を表わすか;R1及びR2は、5又は6員環を形成し得り;
3及びR4は、互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、炭素原子数1ないし20のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1ないし20のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし20のアルキル)アミノ基、所望により置換されたアリール基又はヘテロアリール基を表わし;
Xは、水素原子;COOR5;CONR67を表わし:
5、R6、R7は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基;(Y−O)q−Z;所望により置換されたアリール基を表わし;
Yは、−(CH22−;−(CH23−;−(CH24−;−CH(CH3)−CH2−を表わし;
Zは、−CH2−CH3;−CH2−CH2−CH3;−CH2−CH2−CH2−CH3;CH(CH3)−CH3を表わし;
mは、0;1;2;又は3を表わし;
nは、0;1;2;3;又は4を表わし;
qは、1ないし20の数を表わす。)で表わされる少なくとも1種のアミノベンゾフェノン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(B)
である。
【0028】
最も好ましいものは、
(b3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(b4)式
【化13】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(B1)、及び
(c1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び
(c2)式
【化14】

(式中、T2は、炭素原子数1ないし10のアルキル基又はフェニル置換炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のベンゾトリアゾール誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(C)
である。
【0029】
最も好ましいものは、
(c3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(c4)微粉化された式
【化15】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(C1)、及び
(d1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び
(d2)式
【化16】

[式中、
1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数3ないし18のアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;式−CH2−CH(−OH)−CH2−O−T1で表わされる基を表わすか;又は、
1及びR2は、式(4a)
【化17】

で表わされる基を表わし;
12は、直接結合;直鎖又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキレン基又は式−Cm12m1−又は−Cm12m1−O−で表わされる基を表わし;
13、R14及びR15は、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基又は式
【化18】

(式中、R16は、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。)で表わされる基を表わし、
1及びm3は、互いに独立して、1ないし4を表わし;
1は、0又は1ないし5の数を表わし;
1は、式(1b)、(1c)
【化19】

で表わされる基、又は式(1d)
【化20】

で表わされる基を表わし;
3は、水素原子;炭素原子数1ないし10のアルキル基、−(CH2CHR5−O)n1−R4;又は、式−CH2−CH(−OH)−CH2−O−T1で表わされる基を表わし;
4は、水素原子;M;炭素原子数1ないし5のアルキル基;又は、式−(CH2m2−O−T1で表わされる基を表わし;
5は、水素原子;又はメチル基を表わし;
1は、水素原子;又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし;
1は、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし;
Mは、金属カチオンを表わし;
2は、1ないし4を表わし;
1は、1ないし16を表わす。]で表わされる少なくとも1種の化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(D)
である。
【0030】
最も好ましいものは、
(d3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(d4)式
【化21】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(D1)、及び
(e1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び、
(e2)式(1)
【化22】

(式中、
1、R2及びR3は、各々、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数2ないし10のアルケニル基;又は、フェニル−炭素原子数1ないし4のアル
キル基を表わし;
4は、水素原子;又は、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のヒドロキシフェニルトリアジン化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(E)
である。
【0031】
最も好ましいものは、
(d3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(d4)式
【化23】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(E1)、及び
(f1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び、
(f2)式
【化24】

で表わされる少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(F)
である。
【0032】
最も好ましいものは、
(f3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(f4)1−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン(アボベンゾン)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(F1)、
(g1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(g2)二ナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート(ヘリオパン
AP)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(G)、及び
(h1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び、
(h2)式(h21)
【化25】

(式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、枝分かれした又は未枝分かれの炭素原子数1ないし12のアルキル基を表わす。)で表わされるベンズオキサゾール−置換トリアジン
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(H)
である。
【0033】
最も好ましいものは、
(h3)式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(h4)1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン,N,N’−ビス[4−[5−(1,1−ジメチルプロピル)−2−ベンズオキサゾリル]フェニル]−N’’−(2−エチルヘキシル)(CAS番号 288254−16−0)
を含む紫外線フィルターの組み合わせである。
【0034】
更に、
(h5)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(h6)式(h21)
(式中、
(h61)R1及びR2は第三アミル基を表わし;R3は第三ブチル基を表わすか;又は、
(h62)R1及びR2は第三ブチル基を表わし;R3は第三オクチル基を表わすか;又は、
(h63)R1及びR2は第三ブチル基を表わし;R3は2−エチルヘキシル基を表わすか;又は、
(h64)R1及びR2は第三アミル基を表わし;R3は2−エチルへキシル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種の化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(H2)が好ましくは興味深い。
【0035】
(i1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(i2)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−[2−メチル−3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]−(CAS番号 155633−54−8;ドロメトリゾールトリシロキサン;メキソリル XL)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(I)、
(k1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(k2)シロキサン及びシリコーン、ジ−Me、1−[[4−[3−エトキシ−2−(エトキシカルボニル)−3−オキソ−1−プロペニル]フェノキシ]メチル]エチルMe、3−[4−[3−エトキシ−2−(エトキシカルボニル)−3−オキソ−1−プロペニル]フェノキシ]−1−プロペニルMe(ここで、Meは水素原子を表わす。)(ジメチコジエチルベンズアルマロネート;CAS番号 207574−74−1)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(K)、
(l1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは
、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(l2)(+/−)−1,7,7−トリメチル−3−[(4−メチルフェニル)メチレン]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン;p−メチルベンジリデンカンファー
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(L)、
(m1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(m2)α−(2−オキソボロニ−3−イリデン)トルエン−4−スルホン酸及びその塩(メキソリル SL)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(M)、
(n1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(n2)メチルN,N,N−トリメチル−4−[(4,7,7−トリメチル−3−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプチ−2−イリデン)メチル]−アニリニウムスルフェート(メキソリル SO)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(N)、
(o1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(o2)2−エチルヘキシル2−シアノ,3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクリレン)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(O)、
(p1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、微粉化された式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(p2)2−エチルヘキシル4−メトキシシンナメート(オクチルメトキシシンナメート)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(P)、
(q1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(q2)安息香酸,4,4’,4’’−(1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリイミノ)トリス−,トリス(2−エチルヘキシル)エステル;2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキ)−1,3,5−トリアジン(オクチルトリアゾン)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(Q)、
(r1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(r2)2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸(フェニルベンズイミダゾールスルホン酸)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(R)、
(s1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(s2)安息香酸,4,4’−[[6−[[4−[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]アミノ]1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]ジアミノ]ビス−,ビス(2−エチルヘキシル)エステル;ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン(ユバソルブ HEB)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(S)。
【0036】
組成物(A)−(S)において、式(1)、(6)及び(9)で表わされる化合物は、各々、好ましくは微粉状態で存在する。
【0037】
式(1)で表わされる化合物はまた、抗しわ知覚緩和剤(anti−wrinkle perception modifier)としても使用され得る(実施例29参照)。
これは、本発明の更なる対象である。
【0038】
式(1)で表わされる化合物は、例えば、米国特許出願公開第6,225,467号明細書に記載された既知の方法に従って製造され得る。
【0039】
更に、式(1)で表わされる化合物は、対応するハロゲン芳香族化合物及びトリハロゲントリアジンから開始したグリニャール反応で得られ得る。
【0040】
芳香族ニトリル化合物の環状三量化は、式(1)で表わされる対称性トリアジン誘導体の更なる製造方法であるが、収率が悪い。
【0041】
驚くべきことに、式(1)で表わされる化合物の容易な製造方法が発見された。フリーデルクラフト反応におけるトリハロゲン−1,3,5−トリアジンと芳香族化合物の反応は、対称性トリアジン誘導体を高い収率でもたらす。
適当な芳香族化合物は、
【化26】

(式中、R1−R10は、式(1)で定義した通りである。)
である。
【0042】
本発明の方法に従って、式(101)で表わされる化合物は、以下の反応スキームに従って製造され得る:
【化27】

塩化シアヌルが、好ましくは、トリハロゲン−1,3,5−トリアジンとして使用される。
反応温度は、−10℃ないし250℃、好ましくは5ないし150℃、最も好ましくは70ないし130℃である。
【0043】
触媒として使用され得る化合物類を、以下の表に列挙する:
【表3】

好ましい触媒は、以下の単一の化合物又はその組み合わせである:AlCl3、AlBr3、BF3、BCl3、BBr3、BeCl2、CdCl2、ZnCl2、GaCl3、GaBr3、FeCl3、SbCl3、BiCl3、TiCl4、ZrCl4、SnCl4、UCl4及びSbCl5
【0044】
有利には、上記表に列挙された化合物は、理論量又は過剰量で使用される。
補助触媒として、以下のものが使用される:アルコール、水、HCl、HF、H2SO4、H3PO4、RCOOH(有機酸)、例えば、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸。
補助触媒もまた、理論量又は過剰量で使用され得る。
好ましくは、気体状のHClが補助触媒として使用される。
【0045】
触媒として、補助触媒又は促進化合物又は以下の化合物群が使用される:
−カチオン形成化合物:好ましいものは、アルキル−及びアシル−ハロゲン化物並びに酸素−、硫黄−又はハロゲン−供与原子を含む化合物である。
−付加物:ZnCl2−AlCl3、SnCl4、AlCl3−ケトン、AlCl3−ピリジン、AlCl3−RNO2、AlBr3−RNO2、GaCl3−RNO2、SbF5、BF3−OEt2、BF3−C65OH;AlCl3−スルホラン(R−NO2:ニトロ脂肪族化合物及びニトロ芳香族化合物)。
【0046】
適当な溶媒は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、硫黄−炭化水素、ハロゲン芳香族化合物、ハロゲン脂肪族化合物、アリル−アリールエーテル、アルキル−アルキルエーテル、スルホラン、ニトロ芳香族化合物及びニトロ脂肪族化合物である。
【0047】
最も好ましいものは、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、テトラクロロメタンである。
【0048】
更に、反応は、例えば、1−ブチルピリジニウムクロリド−塩化アルミニウム(III)及び1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド−塩化アルミニウム(III)(フェロセンのフリーデル−クラフトアシル化反応のための溶媒として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムハロゲノアルミネートイオン性液、Journal of the Chemical Society,Dalton Transactions:Inorganic Chemistry 1999(),63)等のイオン性液体中で行われ得る。
【0049】
驚くべきことに、反応は、1,2−ジクロロベンゼン等の溶媒の不存在下で行われ得ることが発見された。気体状のHClが反応混合物中に充填される場合、反応は特によく進む。
【0050】
ハロゲン化芳香族溶媒の使用は、最終生成物において除去することが困難な溶媒の残渣を生じさせるため、この製造方法は特に有意である。これらの種類の溶媒は、化粧品用途のために不適当である。
【0051】
化粧品又は医薬品製剤は、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール及び水性/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪組成物、スティック状製剤、パウダー又は軟膏であり得る。上記した紫外線フィルターに加え、化粧品又は医薬品製剤は、下記のような更なる助剤を含み得る。
【0052】
水−及びオイル−含有エマルジョン(例えば、W/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルジョン又はミクロエマルジョン)として、製剤は、例えば、組成物の総質量に基づき、1種以上の紫外線吸収剤を0.1ないし30質量%、好ましくは0.1ないし15質量%、特に0.5ないし10質量%、組成物の総質量に基づき、少なくとも1種のオイル成分を1ないし60質量%、特に5ないし50質量%、好ましくは10ないし35質量%、組成物の総質量に基づき、少なくとも1種の乳化剤を0ないし30質量%、特に1ないし30質量%、好ましくは4ないし20質量%、組成物の総質量に基づき、水を10ないし90質量%、特に30ないし90質量%、及び更なる化粧品的に許容可能な助剤を0ないし88.9質量%、特に1ないし50質量%含む。
【0053】
本発明に従った化粧品又は医薬品組成物/製剤はまた、脂肪酸の脂肪アルコールエステル、グリセリルエステル及び誘導体を含む天然又は合成トリグリセリド、真珠光沢のあるワックス:炭化水素油、シリコーン又はシロキサン(有機置換ポリシロキサン)、フッ素化又は過フッ素化油乳化剤、過脂肪剤、界面活性剤、稠度調整剤/増粘剤及び流動改良剤、ポリマー、生物由来の活性成分、脱臭活性成分、フケ防止剤、抗酸化剤、ヒドロトロープ剤、防腐剤及び細菌抑制剤、香油、着色剤、SPF向上剤としてのポリマー状ビーズ又は中空球等の1種以上の更なる化合物も含み得る。
【0054】
化粧品又は医薬品配合物は、様々な化粧品製剤中に含まれる。例えば、特に、スキンケア製剤、バス製剤、化粧品パーソナルケア製剤、フットケア製剤;光保護製剤、スキンタンニング製剤、脱色製剤、防虫剤、脱臭剤、発汗抑制剤、傷んだ肌を清浄及びケアするための製剤、化学的形態にある脱毛製剤(除毛)、シェービング製剤、芳香製剤又は化粧品ヘアトリートメント製剤等の製剤が考慮される。
【0055】
列挙された最終配合物は、様々な存在形態、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルジョン及び全ての種類のミクロエマルジョンとして液体製剤の形態で、ゲル、オイル、クリーム、ミルク又はローション、粉末、ラッカー、タブレット又はメイクアップ、スティック、スプレー又はエアゾール、フォーム又はペーストの形態で、
存在し得る。
【0056】
肌のための化粧品製剤として特に重要なものは、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロック又はトロピカル、プレタンニング製剤又はアフターサン製剤等の光保護製剤、またスキンタンニング製剤、例えばセルフタンニングクリームである。特に興味深いものは、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼け止めミルク、及び、スプレーの形態の日焼け止め製剤である。
【0057】
毛のための化粧品製剤として特に重要なものは、ヘアトリートメントのために上記された製剤、特に、シャンプーの形態の洗髪製剤、ヘアコンディショナー、ヘアケア製剤、例えば、プレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲ
ル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、ヘアストレートニング製剤、液体ヘアセッティング製剤、ヘアフォーム及びヘアスプレーである。特に興味深いものは、シャンプーの形態の洗髪製剤である。
【0058】
本発明に従った化粧品製剤は、日光の損傷効果に対するヒトの肌の優れた保護を特徴とする。
【実施例】
【0059】
実施例
紫外線吸収剤の製造
実施例1:式(101)で表わされる化合物の製造
【化28】

塩化シアヌル(36.9g、0.20mol)を1,2−ジクロロベンゼン(500mL)中に溶解した。塩化アルミニウム(96.0g、0.72mol)を添加し、反応混合物を140℃まで加熱した。1,2−ジクロロベンゼン200mL中に溶解したビフェニル(111.0g、0.72mol)をゆっくりと滴下添加し、温度を、1ないし4時間、140−145℃に維持した。
反応混合物を約60℃まで冷却し、濃塩酸150mLと氷350gの混合物に添加した。約110℃での相分離の後、ジクロロベンゼン相を除去し、Na2CO3と攪拌し、100−110℃で熱濾過した。所望の化合物を濾液から再結晶化した。精製のために、化合物をジクロロベンゼン及びジオキサンから再結晶化した。
13CNMR(90MHz,CDCl3,TMS):
【表4】

【0060】
実施例2:
ビフェニル(200.0g、1.28mol)を使用し、70−75℃で溶融させた。塩化シアヌル(9.2g、0.05mol)を添加し、塩化水素を、10分間、放出した。塩化アルミニウム(20.0g、0.15mol)を、5等分して、40分間以内に添加し、それによって、塩化水素を、最初の2回の添加後に、再度、放出した。反応の終了後、95%エタノール(200mL)をゆっくりと滴下添加した。反応混合物を、還流下
で1時間加熱した。最後に、アセトン(400mL)を添加し、1時間攪拌し、室温まで冷却し、失敗した生成物を吸引濾過した。
トリス(ビフェニル)−1,3,5−トリアジン(式101)の収率:約65%
【0061】
実施例3:式(102)で表わされる化合物の製造
【化29】

ビフェニルの代わりにナフタレンを使用し、実施例1に記載した方法に従って、式(102)で表わされる化合物を得た。
【0062】
実施例4:式(103)で表わされる化合物の製造
【化30】

実施例4a:
2,4,6−トリス−(4−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(CAS番号
30363−03−2)0.5g及び4−ビフェニルボロン酸0.816gを、アルゴン下で、トルエン10mLに添加した。炭酸セシウム2.238gを水3.5mLに溶解し、反応混合物へ添加した。パラジウム(II)触媒0.03当量を添加した後、反応混
合物を還流下で4時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、その後、濾過した。濾過ケークを熱DMFに溶解し、濾過し、冷却下で、所望の生成物を晶出させた。白色の微細な針状結晶は、360℃の融点を有し、そして、1H−NMRでその構造を確認した。
NMR−データ:1H−NMR(340MHz,CDCl3):δ=8.83(d,6H),7.82(d,6H),7.75(d,6H),7.67(d,6H),7.62−7.60(m,6H),7.44−7.40(m,6H),7.34−7.30ppm(m,3H)。
臭化物の代わりに、塩化物、ヨウ化物又はトシレートもまた、出発材料として使用され得る。臭化物が好ましい。
実施例4b:
式(103)で表わされる化合物は、二者択一的に、以下の経路を通して合成され得る:
【化31】

実施例4c:
式(103)で表わされる化合物の製造のための他の経路は、以下の通りである:
【化32】

実施例4d:
ビフェニルの代わりにp−ターフェニルを使用し、実施例1に記載した方法に従って、式(103)で表わされる化合物を得た。
【0063】
実施例5:式(104)で表わされる化合物の製造
【化33】

出発材料として、ビフェニルの代わりにp,p−クォーターフェニルを使用し、実施例1に記載した方法に従って、式(104)で表わされる化合物を得た。
【0064】
実施例6:微粉紫外線吸収剤の製造
式(101)、(102)、(103)又は(104)で表わされる化合物それぞれ100部を、粉砕助材としてのジルコニウムシリケートボール(直径:0.1ないし4mm)、分散剤(炭素原子数8ないし16のポリグルコシド15部)及び水(85部)と一緒にボールミル中で粉砕し、d50=130nmの平均粒子サイズとした。
この方法によって、紫外線吸収剤の微細顔料分散液を得た。
【0065】
実施例7:微粉紫外線吸収剤の製造
式(101)、(102)、(103)又は(104)で表わされる化合物それぞれ100部を、粉砕助材としてのジルコニウムシリケートボール(直径:0.1ないし4mm)、分散剤(炭素原子数12のグリセリド−PEG10 15部)及び水(85部)と一緒にボールミル中で粉砕し、d50=130nmの平均粒子サイズとした。
この方法によって、紫外線吸収剤の微細顔料分散液を得た。
【0066】
適用実施例
【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

実施例8a−8dの製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱した。A部を、連続撹拌下でB部へ注いだ。乳化後直ちに、D部からのシクロペンタシロキサン及びPEG−12ジメチコンを混合物中に配合した。その後、混合物を、ウルトラ ツラックス(Ultra Turrax)を使用して、11000rpmにて30秒間均一化した。65℃まで冷却した後、そしてアクリル酸ナトリウムコポリマー(及び)パラフィニウムリキッダム(及び)PPG−1トリデセス−6を配合した。C部を<50℃の温度にて添加した。≦35℃の温度において、酢酸トコフェリルを配合し、その後、水(及び)クエン酸を用いてpHを調整した。室温において、E部を添加した。
【0067】
実施例9:紫外線日中用ローション
【表13】

製造方法:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、そして75℃まで加熱した。B部を製造し、75℃まで加熱した。該温度において、B部を、急激な撹拌速度下においてA部へ注いだ。その後、混合物を均一化した(30秒、15000rpm)。<55℃の温度において、C部の成分を配合した。混合物を穏やかな撹拌下において冷却し、その後、pHをチェックし、トリエタノールアミンで調整した。
【0068】
実施例10:日焼け止めエマルジョン
【表14】

製造方法:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、そして75℃まで加熱した。B部を製造し、75℃まで加熱した。該温度において、B部を、急激な撹拌速度下においてA部へ注いだ。65℃より低い温度にて、D部の成分をそれぞれ添加した。穏やかな撹拌下にて55℃まで冷却した後、C部を添加した。その後、pHをチェックし、水酸化ナトリウムで調整した。混合物を、16000rpmにて30秒間均一化した。
【0069】
実施例11:常用ローション
【表15】

製造方法:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、75℃まで加熱した。C部を製造し、75℃まで加熱した。C部を、穏やかな撹拌下においてA部へ注いだ。乳化後直ちに、B部を添加し、その後、一部のトリエタノールアミンを用いて中和した。混合物を30秒間均一化した。冷却後、穏やかな撹拌下においてシクロペンタシロキサン(及び)ジメチコノールを添加した。35℃より低い温度にて、pHをチェックし、トリエタノールアミンで調整した。
【0070】
実施例12:スプレー式サンスクリーンエマルジョン
【表16】

製造方法:
A部及びB部を80℃まで加熱した。A部を、撹拌下において、B部にブレンドし、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。C部を60℃まで加熱し、エマルジョンにゆっくりと添加した。40℃まで冷却した後、D部を室温において配合し、E部を添加した。
【0071】
実施例13:常用ケア用ローション
【表17】

製造方法:
A部及びB部を75℃まで加熱した。A部を、連続撹拌下においてB部へ添加し、そして11000rpmにて1分間均一化した。50℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。更に30℃まで冷却した後、D部を添加した。その後pHを6.00ないし6.50に調整した。
【0072】
実施例14:日焼け止め常用ケア品
【表18】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱した。B部をA部へ添加した後、混合物をウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。50℃まで冷却した後、C部を添加した。その後、配合物を16000rpmにて1分間均一化した。<40℃の温度において、D部を添加した。室温において、pH値を、E部を用いて6.00ないし6.50に調整した。
【0073】
実施例15:O/W常用紫外線保護ローション
【表19】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温において、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0074】
実施例16:O/W常用紫外線保護剤
【表20】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一質化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温にて、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0075】
実施例17:サンスクリーンクリーム
【表21】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱した。B部を、連続撹拌下においてA部へ添加し、その後、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。60℃まで冷却した後、C部を添加した。40℃にてC部を添加し、そして11000rpmにて15秒間均一化した。室温において、pH値を、E部を用いて調整した。
【0076】
実施例18:UVA/UVB常用ケア用ローション、O/W型
【表22】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱し;C部を60℃まで加熱した。B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。11000rpmにおける1分間の均一化の後、C部をA/Bの混合物へ添加した。40℃まで冷却した後、D部を配合した。室温において、pH値を、E部を用いて6.3ないし7.0に調整した。最後にF部を添加した。
【0077】
実施例19:UVA/UVB常用ケア用ローション、O/W型
【表23】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱した。A部を、撹拌下においてB部に注いだ。乳化後直ちに、C部を混合物に添加し、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。65℃まで冷却した後、アクリル酸ナトリウムコポリマー(及び)ミネラルオイル(及び)PPG−1トリデセス−6を、50℃において、ゆっくりと紫外線吸収剤分散液に添加した。約35ないし30℃において、F部を配合した。pH値を、G部を用いて5.5ないし6.5に調整した。
【0078】
実施例20:UV−A/UV−B常用保護ローションO/W
【表24】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ80℃まで加熱した。A部を、撹拌しながらB部に注ぎ、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。60℃まで冷却した後、C部を配合した。40℃にて、D部を連続撹拌下においてゆっくりと添加した。pH値を、E部を用いて6.50ないし7.00に調整した。
【0079】
実施例21:スプレー式サンスクリーンローション
【表25】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ80℃まで加熱し、C部を50℃まで加熱した。B部をA部に注ぎ、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。50℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。40℃において、D部を配合し、11000rpmにて10秒間再度均一化した。pH値を、E部を用いて調整した。
【0080】
実施例22:O/W常用紫外線保護ローション
【表26】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温にて、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0081】
実施例23:耐水性サンスクーンエマルジョン
【表27】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ80℃まで加熱した。A部を、連続撹拌下においてB部に注いだ。その後、混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。60℃まで冷却した後、C部を配合した。40℃において、D部を添加し、混合物を、再度、短時間均一化した。35℃において、E部を添加し、室温にて、香料を添加した。最後に、pHを、水酸化ナトリウムを用いて調整した。
【0082】
実施例24:UVA/UVB日焼け止めローション、O/W型
【表28】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ80℃まで加熱した。B部を、穏やかな撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。70℃まで冷却した後、C部を撹拌下にて添加した。更に50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合した。40℃において、E部を添加した。室温において、pHを、F部を用いて7.00に調整し、G部を添加した。
【0083】
実施例25:UVA/UVB日焼け止めローション、O/W型
【表29】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ80℃まで加熱した。B部を、穏やかな撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。70℃まで冷却した後、C部を撹拌下において添加した。さらに50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合した。40℃において、E部を添加した。室温において、pHを、F部を用いて7.00に調整し、G部を添加した。
【0084】
実施例26:サンスクリーンローション
【表30】

製造方法:
A部及びB部をそれぞれ75℃まで加熱した。B部を、急激な撹拌速度下においてA部に注いだ。<65℃の温度において、D部の成分を別々に添加した。55℃まで冷却した後、穏やかな撹拌下においてC部を添加した。<35℃の温度において、pHをチェックし、水酸化ナトリウムを用いて調整し、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。室温においてF部を添加した。
【0085】
実施例27:W/Oサンスクリーンローション
【表31】

製造方法:
A部を、撹拌しながら80℃まで加熱した。B部をA部に添加し、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。30℃まで冷却した後、C部を配合した。
【0086】
実施例28:肌保護サンスクリーンローションW/O
【表32】

製造方法:
A部を、穏やかな撹拌下にて80℃までそれぞれ加熱した。B部をA部に添加し、そして11000rpmにて1分間均一化した。30℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。
【0087】
実施例29:サンスクリーン
【表33】

このサンスクリーンはまた、抗しわ知覚緩和剤(anti−wrinkle perception modifier)としても使用され得る。
製造方法:
A部を混合し、60℃ないし65℃まで加熱し、高速撹拌下においてゆっくりと分散液に添加した。
60℃において穏やかな撹拌下でB部を添加した。
60℃ないし75℃において撹拌下でB部をA部へ添加した。
均一化するまで撹拌下においてC部を添加した(ウルトラ ツラックスを使用し得る高速撹拌における乳化)。
穏やかな撹拌下(60℃)においてD部を添加した。
最後に、撹拌下(60℃)において、E部を添加し、穏やかな撹拌下において冷却した。
【0088】
実施例30:PEG非含有サンスクリーン
【表34】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線の損傷効果に対するヒト及び動物の毛及び肌の保護のための、式(1)
【化1】

(式中、
Aは、式(1a)
【化2】

で表わされる基;又は式(1b)
【化3】

で表わされる基を表わし、
1及びR5は、互いに独立して、水素原子;炭素原子数1ないし18のアルキル基;又は炭素原子数6ないし12のアリール基を表わし;
2、R3及びR4は、互いに独立して、水素原子;又は式(1c)
【化4】

で表わされる基を表わし、
ここで、式(1a)においては、基R2、R3及びR4の少なくとも1つは、式(1c)で表わされる基を表わし;
6、R7、R8、R9及びR10は、互いに独立して、水素原子;ヒドロキシ基;ハロゲン原子;炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基;炭素原子数6ないし12のアリール基;ビフェニリル基;炭素原子数6ないし12のアリールオキシ基;炭素原子数1ないし18のアルキルチオ基;カルボキシ基;−COOM;炭素原子数1ないし18のアルキルカルボキシル基;アミノカルボニル基;又は、モノ−又はジ−炭素原子数1ないし18のアルキルアミノ基;炭素原子数1ないし10のアシルアミノ基;−COOHを表わし;
Mは、アルカリ金属イオンを表わし;
xは、1又は2を表わし;
yは、2ないし10の数を表わす。)で表わされる化合物の使用。
【請求項2】
式(2)
【化5】

(式中、R1、R5、R6、R7及びR8は、請求項1で定義した通りである。)で表わされる化合物に関する、請求項1記載の使用。
【請求項3】
1及びR5が水素原子を表わす、請求項1又は2記載の使用。
【請求項4】
6及びR8が水素原子を表わす、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
7が、水素原子;ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし5のアルキル基;炭素原子数1ないし5のアルコキシ基;−COOM;−COOH;又はCOOR10を表わし;
Mが、アルカリ金属イオンを表わし;
10が、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
式(3)
【化6】

(式中、R1、R2、R3、R9及びR10は、請求項1で定義した通りである。)で表わされる化合物に関する、請求項1記載の使用。
【請求項7】
1、R2、R3、R9及びR10が水素原子を表わすか;又は、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わす、請求項6記載の使用。
【請求項8】
式(6)
【化7】

で表わされる化合物が使用される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
化粧品的に許容可能なキャリヤー又は補助剤と一緒に、請求項1記載の式(1)で表わされる少なくとも1種の化合物を含む化粧品製剤。
【請求項10】
(a1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、及び
(a2)式
【化8】

[式中、
1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基を表わすか;又は、R1及びR2は、結合している窒素原子と一緒になって、5又は6員の複素環を形成し;
1は、1ないし4の数を表わし;
1=1の場合、
3は、飽和又は不飽和複素環式基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基;所望により、1つ以上の炭素原子数1ないし5のアルキル基で置換されたシクロヘキシル基;所望により、複素環式基、アミノカルボニル基又は炭素原子数1ないし5のアルキルカルボキシ基で置換されたフェニル基を表わし;
1が2を表わす場合、
3は、所望により、カルボニル基又はカルボキシ基で置換されたアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基;式*−CH2−C≡C−CH2−*で表わされる基を表わすか、又は、R3は、Aと一緒になって、式(1a)
【化9】

(式中、n2は、1ないし3の数を表わす。)で表わされる2価の基を形成し;
1が3を表わす場合、
3は、アルカントリイル基を表わし;
1が4を表わす場合、
3は、アルカンテトライル基を表わし;
Aは、−O−;又は−N(R5)−を表わし;
5は、水素原子;炭素原子数1ないし5のアルキル基;又はヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。]で表わされる少なくとも1種のアミノベンゾフェノン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(A)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項11】
(a3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(a4)式
【化10】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(A1)を含む、請求項10記載の化粧品製剤。
【請求項12】
(b1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体:及び、
(b2)式
【化11】

(式中、
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基を表わすか;R1及びR2は、5又は6員環を形成し得り;
3及びR4は、互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、炭素原子数1ないし20のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1ないし20のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし20のアルキル)アミノ基、所望により置換されたアリール基又はヘテロアリール基を表わし;
Xは、水素原子;COOR5;CONR67を表わし:
5、R6、R7は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基;(Y−O)q−Z;所望により置換されたアリール基を表わし;
Yは、−(CH22−;−(CH23−;−(CH24−;−CH(CH3)−CH2−を表わし;
Zは、−CH2−CH3;−CH2−CH2−CH3;−CH2−CH2−CH2−CH3;CH(CH3)−CH3を表わし;
mは、0;1;2;又は3を表わし;
nは、0;1;2;3;又は4を表わし;
qは、1ないし20の数を表わす。)で表わされる少なくとも1種のアミノベンゾフェノン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(B)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項13】
(b3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(b4)式
【化12】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(B1)を含む、請求項12記載の化粧品製剤。
【請求項14】
(c1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び
(c2)式
【化13】

(式中、T2は、炭素原子数1ないし10のアルキル基又はフェニル置換炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のベンゾトリアゾール誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(C)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項15】
(c3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(c4)式
【化14】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(C1)を含む、請求項14記載の化粧品製剤。
【請求項16】
(d1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び
(d2)式
【化15】

[式中、
1及びR2は、互いに独立して、炭素原子数3ないし18のアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;式−CH2−CH(−OH)−CH2−O−T1で表わされる基を表わすか;又は、
1及びR2は、式(4a)
【化16】

で表わされる基を表わし;
12は、直接結合;直鎖又は枝分かれした炭素原子数1ないし4のアルキレン基又は式−Cm12m1−又は−Cm12m1−O−で表わされる基を表わし;
13、R14及びR15は、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基又は式
【化17】

(式中、R16は、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。)で表わされる基を表わし、
1及びm3は、互いに独立して、1ないし4を表わし;
1は、0又は1ないし5の数を表わし;
1は、式(1b)、(1c)
【化18】

で表わされる基、又は式(1d)
【化19】

で表わされる基を表わし;
3は、水素原子;炭素原子数1ないし10のアルキル基、−(CH2CHR5−O)n1
−R4;又は、式−CH2−CH(−OH)−CH2−O−T1で表わされる基を表わし;
4は、水素原子;M;炭素原子数1ないし5のアルキル基;又は、式−(CH2m2−O−T1で表わされる基を表わし;
5は、水素原子;又はメチル基を表わし;
1は、水素原子;又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を表わし;
1は、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わし;
Mは、金属カチオンを表わし;
2は、1ないし4を表わし;
1は、1ないし16を表わす。]で表わされる少なくとも1種の化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(D)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項17】
(d3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(d4)式
【化20】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(D1)を含む、請求項16記載の化粧品製剤。
【請求項18】
(e1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び、
(e2)式(1)
【化21】

(式中、
1、R2及びR3は、各々、互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基;炭素原子数2ないし10のアルケニル基;又は、フェニル−炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし;
4は、水素原子;又は、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のヒドロキシフェニルトリアジン化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(E)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項19】
(d3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(d4)式
【化22】

で表わされる化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(E1)を含む、請求項18記載の化粧品製剤。
【請求項20】
(f1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(f2)式
【化23】

で表わされる少なくとも1種のジベンゾイルメタン誘導体
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(F)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項21】
(g1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(g2)二ナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(G)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項22】
(h1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体;及び、
(h2)式(h21)
【化24】

(式中、R1、R2及びR3は、互いに独立して、枝分かれした又は未枝分かれの炭素原子数1ないし12のアルキル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種のベンズオキサゾール−置換トリアジン
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(H)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項23】
(h3)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(h4)1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン,N,N’−ビス[4−[5−(1,1−ジメチルプロピル)−2−ベンズオキサゾリル]フェニル]−N’’−(2−エチルヘキシル)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(H1)を含む、請求項22記載の化粧品製剤。
【請求項24】
(h5)式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(h6)式(h21)
(式中、
(h61)R1及びR2は第三アミル基を表わし;R3は第三ブチル基を表わすか;又は、
(h62)R1及びR2は第三ブチル基を表わし;R3は第三オクチル基を表わすか;又は、
(h63)R1及びR2は第三ブチル基を表わし;R3は2−エチルヘキシル基を表わすか;又は、
(h64)R1及びR2は第三アミル基を表わし;R3は2−エチルへキシル基を表わす。)で表わされる少なくとも1種の化合物
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(H2)を含む、請求項22又は23記載の化粧品製剤。
【請求項25】
(i1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(i2)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−[2−メチル−3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]−
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(I)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項26】
(k1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(k2)シロキサン及びシリコーン、ジ−Me、1−[[4−[3−エトキシ−2−(エトキシカルボニル)−3−オキソ−1−プロペニル]フェノキシ]メチル]エチルMe、3−[4−[3−エトキシ−2−(エトキシカルボニル)−3−オキソ−1−プロペニル]フェノキシ]−1−プロペニルMe(ここで、Meは水素原子を表わす。)
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(K)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項27】
(l1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(l2)(+/−)−1,7,7−トリメチル−3−[(4−メチルフェニル)メチレン]ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(L)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項28】
(m1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(m2)α−(2−オキソボロニ−3−イリデン)トルエン−4−スルホン酸及びその塩
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(M)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項29】
(n1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(n2)メチルN,N,N−トリメチル−4−[(4,7,7−トリメチル−3−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプチ−2−イリデン)メチル]−アニリニウムスルフェート
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(N)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項30】
(o1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(o2)2−エチルヘキシル2−シアノ,3,3−ジフェニルアクリレート
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(O)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項31】
(p1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(p2)2−エチルヘキシル4−メトキシシンナメート
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(P)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項32】
(q1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(q2)安息香酸,4,4’,4’’−(1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリイミノ)トリス−,トリス(2−エチルヘキシル)エステル
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(Q)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項33】
(r1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(r2)2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(R)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項34】
(s1)式(1)で表わされる少なくとも1種の対称性トリアジン誘導体、好ましくは、式(6)及び/又は式(9)で表わされる化合物;及び、
(s2)安息香酸,4,4’−[[6−[[4−[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]アミノ]1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]ジアミノ]ビス−,ビス(2−エチルヘキシル)エステル
を含む紫外線フィルターの組み合わせ(S)を含む、請求項9記載の化粧品製剤。
【請求項35】
式(1)、式(6)又は式(9)で表わされる化合物が微粉状態で存在する、請求項9ないし34のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項36】
抗しわ知覚緩和剤(anti−wrinkle perception modifier)としての式(1)で表わされる化合物の使用。
【請求項37】
以下の反応スキーム
【化25】

(ここで、Xは、フッ素原子;塩素原子;又は臭素原子を表わし;R1、R2、R3、R9、R10、x及びyは請求項1で定義した通りである。)に従って、式(1d)で表わされるハロゲントリアジン化合物を、フリーデルクラフト反応において、式(1e)又は(1f)で表わされる所望により置換された芳香族炭化水素と反応させ、式(1)で表わされる化合物とすることからなる、式(1)で表わされる化合物の製造方法。


【公表番号】特表2006−523197(P2006−523197A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505476(P2006−505476)
【出願日】平成16年3月19日(2004.3.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050331
【国際公開番号】WO2004/085412
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】