説明

対象物の物理的特徴を読み取るための方法及び装置

対象物上の物理的特徴を読み取る方法は、対象物の少なくとも一部の第1の画像を第1の解像度でキャプチャするステップ(240、315、405)と、第1の画像に従って処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)と、処理されることになる対象物の領域の第2の画像を第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャするステップ(255、330、430)と、第2の画像に基づいて物理的特徴を決定するステップ(260、335、440)と、を含む。幾つかの実施形態において、追加として、物理的特徴の少なくとも一部を表す情報を保持するマークで対象物をマーキングするステップがある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の物理的特徴を読み取るための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、詳細には、偽造品及びグレーマーケット問題、並びに一般的には、何れかの対象物、特に製品、文書(例えば識別文書)、包装品、又は紙幣の識別及び/又は承認の問題を解決することを目的とする。より具体的には、本発明は、対象物の製造段階中に該対象物の単一インプリントの登録を可能にし、対象物の識別情報及び真正性検証段階中にインプリントの抽出を可能にするシステムを想定している。
【0003】
繊維性対象物(紙、ボール紙)並びに金属、プラスチック、コート紙又は他の対象物の大部分は、光顕レベルで本質的に不規則な構造体を有する。識別又は識別情報の検証目的で人間の手又虹彩インプリントを形成する固有構造体を用いたバイオメトリック技術が開発されたのと同様に、対象物が有する固有の微視的特徴を測定して対象物を識別又は認証するようにする技術を考案することができる。
【0004】
現在のところ、この不規則な構造体を複製できる公知の物理的プロセスは存在しない。加えて、紙のしわ又はその上への水噴霧などの巨視的変形は、これらの微視的性質をあまり変化させることはない。従って、対象物の大部分は、固有で、再現可能ではなく、時間及び摩耗による影響を無視することができる方法で特徴付けることが可能な特徴を必然的に有する。
【0005】
作動時には、対象物は、その特徴を抽出して、識別されることになる対象物のものと最も類似する特徴を有する対象物を求めてデータベースを検索することによって識別することができる。識別情報が見つからない場合、対象物は未知(又は「違法」、すなわち、データベースに記載されている対象物が違法な対象物だけである場合)とみなされる。データベース検索は費用がかかる場合があり、多数の対象物が保管されている場合には最適化する必要がある点に留意されたい。対照的に、登録の時点で測定された対象物の特徴が、例えば、対象物上に印刷されたバーコードのように対象物と関連付けられている場合、データベースを用いることなく対象物の真正性もチェックすることができる。
【0006】
米国特許第6,584,214号は、三次元構造体の物質を承認及び識別目的で測定しデジタル化できる方法を記載している。特許出願WO2006/016114(Ingenia Technology)は、LSA、すなわち「Laser Surface Authentication(レーザ表面承認)」(インプリントが抽出されることになる表面上にレーザビームを送出し、微視的な局所表面の向きに応じて、レーザビームから異なる方向に反射された光をセンサが抽出する)と呼ばれる技術の使用を公開している。従って、物質の局所的性質に応じたこの信号の値は固有のものである。2つの表面が同様のインプリントを有する可能性は無視することができる。経済的な理由から自動的に実施されるのが好ましい登録段階中、対象物はレーザ源の正面でコンベア上を高速度で移動する点に留意されたい。製品表面の一部分だけに必要な処理を行うことが可能であるので、製品の後続の識別又は検証段階中に対象物のこの部分が必然的にキャプチャされる必要がある。インプリントのキャプチャは位置決め問題に極めて敏感であり、すなわち、単に1ミリメートルの位置決め誤差が読み取りを無効にする可能性がある点に留意されたい。
【0007】
これらの技術には欠点がある。通常、実装が高価で壊れやすい。その結果、これらの技術は実施することが困難である。更に、これらは、インプリント登録段階がかなり複雑になる。例えば、包装の場合には、通常は技術供給業者の施設である、登録を行うセンターに送付しなくてはならない。従って、この段階の複雑さ及びコストは、この技術を採用する上での大きな障害である。
【0008】
あらゆる時点で偽装品を検出するために多数の当事者(税関検査官、卸業者、警察、小売り販売店、或いは末端消費者)が使用できる場合には、承認技術が尚一層有効である。しかしながら、本技術の利用は、読み取り装置のコスト(その理由による希少性)、サイズ、及び重量により制限され、「オンサイト」での読み取りが不可能ではないにしても困難になる。
【0009】
一般に、対象物の表面の一部分だけが処理される。インプリントの抽出に使用される区域が指定されていない場合、この区域の正確な位置を知っている人達だけがシグニチャを抽出できることになる。しかしながら、商標保護の観点では、処理される区域の位置が極めて大量の製品について既知でなければならず、すなわち、このためにトレーニングを受けた検査官又は税関検査官であってもこれは不可能である。
【0010】
加えて、これらの技術は、位置決め誤差に対する許容範囲が極めて狭く、1ミリメートルのシフト又は1度の回転により、抽出された特徴が登録時点で測定された特徴と一致しなくなるのに十分である場合もある。従って、読み取りは、主として試験室で行われるべき極めて注意を要する手続きである。
【0011】
その結果、これらの技術は依然として主にフォレンジック用途に限定され、その有用性がかなり低下することになる。
【0012】
特許出願WO2007/028799では、表面の微細構造のデジタル画像をキャプチャすることにより対象物を識別する方法を記載している。
【0013】
上記の発明は、対象物の固有の説明を抽出するために標準的な画像キャプチャシステムを使用し、データベースを用いてこれを識別できるようにしている。従って、この発明は、インプリントをキャプチャする手段のコスト及び可用性を含む、上述の従来技術の問題の一部を解決している。
【0014】
しかしながら、対象物の位置決めが困難であることは、上記文献では対処されていない。対象物の表面の小さな部分だけを登録することができるので、対象物のユーザが登録位置を知っておく必要がある。しかしながら上記で述べたように、極めて多数の対象物についてこの位置を知らなければならないので、商標及びデザイン保護の分野ではこれは不可能である。対象物上のインプリントの位置が既知であると仮定すると、識別インプリントを抽出して対象物の登録中に求められたインプリントと関連付けるために、極めて高い位置決め精度が要求されることになる。当該文献はまた、基準点の位置だけを必要とする技術を記載している。しかしながら、キャプチャは常に、この基準点に正確に調整しなくてはならないので、位置決め問題は解決されていない。
【0015】
位置決め問題はまた、製品に付与される不可視のマークを読み取る際にも当てはまる点は留意する必要がある。当然のことながら、不可視のマークが製品全体に対して理想的に印刷され、キャプチャされる表面の位置に関係なく読み取り可能であるようになる場合には、不可視のマークのデジタル画像が極めて大きさサイズになるので、実際には、製品の表面の一部分だけにマークされてもよい。例えば、15×15cmの面積及び2,400dpiで定義される不可視のマーキングを有する製品を全体的にマークするためには、20メガピクセルを超えるデジタル画像が生成されなければならないことになる。従って、製品の表面のごく一部分だけを覆う1つ又はそれ以上の画像が生成され、キャプチャされることになる画像の面積を決定する問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第6,584,214号
【特許文献2】国際特許WO2006/016114
【特許文献3】国際特許WO2007/028799
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、これらの欠点の全て又は一部を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
第1の態様によれば、本発明は、対象物上の物理的特徴を読み取る方法を想定し、本方法は次のステップとを含むことを特徴とする。すなわち、本方法は、
−対象物の少なくとも一部の第1の画像を第1の解像度でキャプチャするステップと、
−第1の画像に従って処理されることになる対象物の区域の位置を決定するステップと、
−処理されることになる対象物の区域の第2の画像を第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャするステップと、
−第2の画像に基づいて物理的特徴を決定するステップと
を含むことを特徴とする。
【0019】
従って、本発明を実装することにより、高価で実用的でないキャプチャ手段を用いた技術の問題を軽減又は排除すると同時に、例えば、フラットベッドスキャナ、デジタルカメラ又は携帯電話及び産業用カメラにおける画像センサなど、低価格のデジタル画像キャプチャ手段に適合させることができる。これらの画像キャプチャ手段の価格は、生産量の増大に伴って下落している。更に、画像キャプチャの品質が大きく改善されている。現在ではほとんどのフラットベッドスキャナは、2,400dpiの光学的解像度で画像をキャプチャすることができ、最大10ミクロンの精度を可能にしている。汎用コンピュータに接続される正規の携帯用電子顕微鏡は、手頃な価格で入手できる。産業用カメラは、多数の対象物が高速度で正面を通過する間に、極めて高くすることができる解像度で高品質の画像を収集することができる。センサが線形である理由から「線形」カメラと呼ばれる一部のカメラは、センサを用いたキャプチャ起動の助けを借りることなく、連続画像を収集することができる。
【0020】
詳細には、本発明を実装することにより、対象物インプリントの登録時に物理的特徴が読み取られる関心領域の位置付けを安定化し標準化することが可能になる。本発明を実装することにより読み取られる物理的特徴のうちの1つは、対象物の固有のインプリントを処理する材料の局所的特徴、及び材料マーキングプロセスにより印刷され又は形成されるマークである点に留意されたい。
【0021】
特定の特徴によれば、処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップ中に、対象物の少なくとも1つの特徴点の位置が求められ、次いで、対象物の当該各特徴点に関して処理されることになる領域の位置が求められる。各特徴点は、例えば、コーナーであることなど、対象物の輪郭上にあることができる。
【0022】
特定の特徴によれば、処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップ中に、対象物の少なくとも1つの特徴ラインの位置が求められ、次いで、対象物の当該各特徴ライン関して処理されることになる領域の位置が求められる。各特徴ラインは、例えば、エッジであるなど、対象物の輪郭上にあることができ、或いは、先鋭エッジを表すことなどにより、画像内の対象物の領域内にあることができる。
【0023】
特定の特徴によれば、上記の要約で説明されるような本発明の主題である方法は、対象物の到着を検出するステップを含む。例えば、コンベア上の対象物の経路レベルに配置されるセンサが、対象物のキャプチャ及び/又は画像処理をトリガーする。
【0024】
特定の特徴によれば、上記の要約で説明されるような本発明の主題である方法は、物理的特徴の少なくとも一部を表す情報を保持するマークで対象物をマーキングするステップを含む。例えば、マークは、この情報を表す2次元バーコード又はコピー防止マークである。
【0025】
特定の特徴によれば、物理的特徴を決定するステップ中に、物理的特徴は、処理されることになる対象物の領域において該対象物の表面の局所構造にリンクされる。
【0026】
特定の特徴によれば、処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップ中に、対象物の特徴点及び/又はラインの位置を含むクエリーがデータベースに送信され、前記対象物の形状及び該対象物の形状において前記処理されることになる領域の位置に関する情報が前記データベースから返される。従って、異なる形状の分類されていない対象物を処理することができ、これらを対象物形状及び処理される領域のデータベースから収集することにより認識する。
【0027】
特定の特徴によれば、処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップは、処理される領域の少なくとも1つの印刷されたマーク位置を決定するステップ、少なくとも1つのマークの画像をキャプチャするステップ、並びに当該マークにより表される情報及び処理されることになる領域の位置を表す情報を読み取るステップを含む。従って、処理される領域が異なる位置にあるが、対象物上に印刷された少なくとも1つのマークで識別される対象物を処理することができる。
【0028】
特定の特徴によれば、少なくとも1つの印刷されたマーク位置を決定するステップ中に、対象物の特徴点及び/又はラインの位置を含むクエリーがデータベースに送信され、対象物の形状及び該対象物の形状における各印刷されたマークの位置に関する情報が前記データベースから返される。従って、異なる形状の分類されていない対象物は、対象物の形状のデータベース及び読み取られたマークから収集することにより各マークの位置を取り出すことで処理することができる。
【0029】
特定の特徴によれば、上記の要約で説明されるような本発明の主題である方法は、物理的特徴をデータベースに送信するステップを含む。従って、異なる対象物の物理的特徴は、例えば、対象物のタイプ毎、又は対象物に関する知的財産権の所有者毎に1つ又はそれ以上のデータベース内に保管することができる。
【0030】
特定の特徴によれば、上記の要約で説明されるような本発明の主題である方法は、物理的特徴をデータベース内に保管された物理的特徴と比較し、予め保管された物理的特徴の何れがデータベースに送信された新しい物理的特徴に最も類似するかを決定するステップを含む。従って、本発明は、製造中に対象物の物理的特徴を登録することだけでなく、流通中の対象物の識別にも適用される。よって、本発明は、グレーマーケット、すなわち、別のマーケットでは合法的に販売されている対象物を認可されていないマーケットにおいて販売することに対抗する。
【0031】
特定の特徴によれば、処理されることになる対象物の領域の位置を決定するステップ中に、製造時に対象物の内部に位置付けられる位置が求められる。発明者は、包装ボックスの外側はコーティングされることが多いが、内部は一般的にはコーティングされないと事実上判断した。しかしながら、コーティングは表面の状態を均一にすることから、コーティングが存在しないことにより、ボックス表面の局所構造を表す物理的特徴の決定が容易になる。一般に、コーティング表面に典型的な物理的特徴を抽出するには、約8,000から12,000dpiの解像度が要求されるが、この解像度は、フラットベッドスキャナを用いた高速登録又はキャプチャ中に達成することは困難である。ボックスの製造中、ボックスは、プロセスの終わり、印刷、切断、及び接着後に容積として形成される点に留意されたい。
【0032】
特定の特徴によれば、対象物の第1の画像をキャプチャするステップ中に、対象物の通過速度が使用され、処理されることになる領域の位置を決定するステップ中に、第2の画像のキャプチャの瞬間が求められる。従って、リニアセンサを用いた画像キャプチャの場合、対象物の速度に起因する画像変形を補正することができ、第2の画像のキャプチャは、処理される領域が画像センサのレベルで通過したときにトリガーすることができる。
【0033】
特定の特徴によれば、物理的特徴を決定するステップ中に、第2の画像が事前に回転される。従って、処理される対象物の相対角度位置が補正される。
【0034】
特定の特徴によれば、物理的特徴を決定するステップ中に、周波数変換が実施される(フーリエ、DCT)。このようにして、対象物を識別するために処理され保管されることになる係数の数を低減することができる(有意でない高周波係数を除去することによる)。
【0035】
特定の特徴によれば、物理的特徴を決定するステップ中に、ハッシュ関数が物理的特徴に適用され、その結果すなわちこのハッシュ関数の「ハッシュ」が物理的特徴と関連付けられる。このハッシュを利用することにより、物理的特徴を極めて迅速に見つけることが可能になる。
【0036】
特定の特徴によれば、物理的特徴を決定するステップ中に、対象物の物理的特徴が求められる。例えば、物理的特徴は、材料における不規則性、或いは対象物の表面における不規則性から構成され、又は印刷されたマーク、すなわちCryptoglyph(登録商標)であり、或いは、例えば、Seal Vector(登録商標)などのコピーを検出するよう設計されたマークである。
【0037】
第2の態様によれば、本発明は、対象物上の物理的特徴を読み取る装置を想定しており、該装置は、
−対象物の少なくとも一部の第1の画像を第1の解像度でキャプチャする手段と、
−第1の画像に従って処理されることになる対象物の領域の位置を決定する手段と、
−処理されることになる対象物の領域の第2の画像を第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャする手段と、
−第2の画像に基づいて物理的特徴を決定する手段と、
を備えることを特徴とする。
【0038】
この装置の特定の特徴、利点及び目的は、上記の要約で説明した本発明の主題である方法と類似しているので、ここでは繰り返さないことにする。
【0039】
本発明の他の利点、目的、及び特徴は、添付図面を参照しながら限定ではなく例証とされる以下の説明から明らかなになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の主題である装置の第1の特定の実施形態の概略図である。
【図2】本発明の主題である方法の第1の特定の実施形態のステップを論理図の形態で示す図である。
【図3】本発明の主題である方法の第2の特定の実施形態のステップを論理図の形態で示す図である。
【図4】本発明の主題である方法の第3の特定の実施形態のステップを論理図の形態で示す図である。
【図5】本発明の主題である方法の第4の特定の実施形態のステップを論理図の形態で示す図である。
【図6】本発明の主題である方法を実装する手段を保持する対象物を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下の説明全体は、物理的特徴がインプリントであり、すなわち、固有のもので対象物を識別可能である場合に限定されている。しかしながら、本発明は、このタイプの物理的特徴に限定されず、逆に、固有のものではない場合がある材料の構造体、印刷されたマーク、及び材料マーキングに拡張される。
【0042】
図1は、プリンタ110を備えたローカル端末105、画像キャプチャ手段135、2つのセンサ140、145、及びサーバ125が接続されるネットワーク120へのアクセス手段115を示している。サーバ125はデータベース130を備える。
【0043】
ローカル端末105は、例えば、汎用コンピュータである。該端末は、例えば、包装のための対象物生産又は処理ライン150上に設置される。ライン150は、例えば、平坦な対象物のアンスタッカー(図示せず)及び処理される対象物を縦に並べて移動させるコンベア(図示せず)を備える。
【0044】
センサ140は、画像センサ135の光学場の上流側の生産ライン150上に位置付けられ、処理される対象物の到着を検出するよう設計される。例えば、センサ140は、光線のトランスミッタ及びレシーバを含む光学セルである。センサ145は、ライン15上に置かれ、このライン上の対象物の速度を求める。例えば、センサ145は、ライン150の運転を管理するコントローラ(図示せず)に接続され、コンベアベルトなど、対象物を移動させるベースに接続される。ローカル端末105は、例えばインクジェット又はレーザマーキングなど、本質的に既知の方法でプリンタ110により対象物の印刷を制御する。例えば、ネットワーク120へのアクセス手段115は、例えばインターネットなどのネットワーク120にアクセスするための既知のタイプのモデムである。
【0045】
画像キャプチャ手段135は、例えば、デジタルカメラ、リニアセンサ又は産業用カメラである。
【0046】
サーバ125は既知のタイプのものである。データベース130は、本発明の方法に従って求められた対象物識別子及びこれらの対象物にリンクしたインプリントの少なくとも1つのリストを保持する。好ましくは、このデータベース130は、各対象物識別子と併せて、対象物のタイプ及びこの対象物タイプのインプリント領域位置決定識別子、並びに生産又は処理を実施するプロバイダの識別子を保持する。
【0047】
端末105は、実行中に本発明の主題である対象物インプリントを読み取る方法のステップを実装するソフトウェアアプリケーションを保持する。サーバ125は、インプリント保管及び認識方法のステップを実装するソフトウェアアプリケーションを保持する。
【0048】
或いは、端末105は、特定のソフトウェアアプリケーションをホストしていないが、サーバ125上でホストされるウェブブラウザ及びウェブサービスを使用する。
【0049】
図2に示すステップを参照しながら、以下において本発明の主題である対象物インプリントを読み取る方法の第1の実施形態に関する作動を説明する。
【0050】
ステップ205では、対象物のタイプが設計される(例えば、新しい包装)。
【0051】
ステップ210では、各位置は、このような領域の位置を表すインプリント又は情報が読み取られる対象物上の領域が求められる。
【0052】
ステップ215では、画像センサ135により撮像される画像において対象物が取り得る1つ又は複数の形状が求められる(例えば、折り畳む前に包装の正面又は背面側が見える)。
【0053】
ステップ220では、対象物が取り得る形状での該対象物の特徴点又はラインが求められる。
【0054】
ステップ225では、各形状が見られる上記各領域の位置が求められる。
【0055】
ステップ230では、各タイプの対象物についてステップ215から225の結果が、例えばデータベース130内に保管される。
【0056】
ステップ235では、画像センサの視野内又はその付近での対象物の到着が検出される。次いで、対象物の速度が測定され、この速度並びに対象物の到着が検出された位置とセンサの視野端との間の距離に応じて、対象物の画像をキャプチャする前の待機持続時間が決定される。次に、この持続時間の待機が続く。
【0057】
ステップ240では、対象物の第1の画像が第1の解像度でキャプチャされる。
【0058】
ステップ245では、対象物の画像処理が実施され、特徴的輪郭、線又は点(例えば、輪郭上の直線エッジ又は角度)を抽出する。
【0059】
ステップ250では、画像処理結果がサーバに送られ、その結果、サーバは、この結果に基づいて、対象物の可視形状内のインプリント領域の位置、及び印刷されるメッセージ領域の位置を決定し送信する。例えば、印刷されるメッセージは、2次元バーコードの形態をとる。
【0060】
ステップ255では、インプリント領域の画像が、第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャされる。ステップ260では、対象物のインプリントは、インプリント領域内の物質の局所構造によるか、又は印刷中のコピー防止マークの劣化により既知の技術に従って求められる。例えば、Fourirer又は離散的コサイン変換が検出された構造体又は刷エラーのコピー防止マークの印マトリクスに適用される。場合によっては、これらの値の定量化が実施され、バイナリ表現を圧縮する。好ましくは、このようにして求められたインプリントのハッシュ処理が実施され、任意選択的にステップ265において、ハッシュ処理から得られたハッシュの切り捨て処理を実施する。
【0061】
ステップ270では、インプリント及びハッシュがサーバに送信され、すなわち、サーバは、他の対象物識別要素(製造日及び場所、送り先のマーケット、対象物タイプ、シリアル番号、その他)と共にこれらの値をデータベースに書き込む。
【0062】
ステップ275では、インプリントもしくはハッシュ及びインプリント領域の位置がエンコードされて印刷されることになるメッセージを生成する。例えば、「Datamatrix(商標登録)」として知られるエンコード処理が実施される。
【0063】
ステップ280では、エンコードされたデータは、印刷されることになるメッセージの領域において印刷される。
【0064】
従って、特定の実施形態において、登録前に、
・対象物の一般的形状が求められ又は受け取られる。
・表面の巨視的性質(例えば、コーティングされているか又はされていない、或いは正面又は背面の側部)が求められ又は受け取られる。
・任意選択的に、対象物の1つ又はそれ以上の基準点が求められ又は受け取られる。
・任意選択的に、対象物の異なる部分の表面の固有性質が求められ又は受け取られる。
・対象物の一般的形状及び表面の巨視的コンテンツから、並びに任意選択的に、基準点及び表面の固有性質から、対象物上のインプリントキャプチャ位置が求められる。
【0065】
登録時点では、各対象物について、
・対象物の一方の端部、或いは対象物の1つ又はそれ以上の点の通過が検出される。
・インプリント領域の位置が求められ、或いは画像キャプチャの瞬間が算出される。
・画像が保管される。
・任意選択的に、インプリントが算出される。
・任意選択的に、インプリントの少なくとも1つのサブセットが対象物上にマークされる。
【0066】
実施形態において、対象物表面の不規則な構造を用いて、標準的画像キャプチャ手段を利用した固有インプリントを生成する。
【0067】
包装の識別への本発明の適用を説明する前に、一般に、包装ボックスは、フレキソ印刷でボール紙のシート又はプラスチックに印刷される点は指摘される。プリプレス面付けステップにより、包装設計をプレート上にできるだけ多く配列し、未使用のボール紙の無駄を最小限にするように実現することができる。印刷されると、機械にカートンが置かれ、これをボックスに切断する。一般に、ボックスは、組み立て工場内にある製品の組み立て場所に輸送しなくてはならない。
【0068】
包装識別に固有の本出願において、インプリントは、例えば組み立て工場においてボックスの切断時に実施されるのが好ましい。これにより正規の製品だけが確実に承認されるようになる。
【0069】
紙及びボール紙は、大量の表面欠陥を有し、例えば、2,400dpiのような比較的低解像度の画像キャプチャからキャプチャすることができる。しかしながら、カートンにコーティングが施工される場合、コーティング層が紙表面の欠陥をマスクする。コーティング表面自体は、不規則な性質の表面欠陥を有する。しかしながら、これらの欠陥のサイズは更に小さく、キャプチャするには高解像度の画像(例えば、最大10,000dpi)が必要とされる。包装ボックスの正面がコーティングされることが多く、逆に、非折り畳みボックスの背面(すなわち、ボックスが折り畳まれたときの内側表面)はコーティングされないのが一般的である。従って、インプリントを抽出するにはボックスの背面(閉じた包装の内側部分に相当する)の画像をキャプチャするのが好ましい。他方、インプリントの位置を表す印刷マークは、ボックスの正面又は背面の何れにあってもよい。
【0070】
図3に示すステップを参照しながら、以下において本発明の主題である対象物インプリントを読み取る方法の第2の実施形態の作動を説明する。
【0071】
ステップ305では、例えば、デジタル画像センサ、光学位置センサ、並びに制御、処理、及びサーバと通信を行うコンピュータを備えたコンベア上で上記対象物を動かす。
【0072】
ステップ310では、画像センサの視野内又はその付近での対象物の到着が検出される。次いで、対象物の速度が測定され、この速度並びに対象物の到着が検出された位置とセンサの視野端との間の距離に応じて、対象物の画像をキャプチャする前の待機持続時間が決定される。次に、この持続時間の待機が続く。
【0073】
ステップ315では、対象物の第1の画像が第1の解像度でキャプチャされる。
【0074】
ステップ320では、対象物の画像処理が実施され、特徴的輪郭、線又は点(例えば、輪郭上の直線エッジ又は角度)を抽出する。
【0075】
ステップ325では、画像処理結果がサーバに送られ、その結果、サーバは、この結果に基づいて、対象物の可視形状内のインプリント領域の位置、及び印刷されるメッセージ領域の位置を決定し送信する。例えば、印刷されるメッセージは、2次元バーコードの形態をとる。
【0076】
ステップ330では、インプリント領域の画像が、第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャされる。ステップ335では、対象物のインプリントは、インプリント領域内の物質の局所構造によるか、又は印刷中のコピー防止マークの劣化により既知の技術に従って求められる。例えば、離散的Fourirer変換が、検出された構造体又は印刷エラーのコピー防止マークのマトリクスに適用される。好ましくは、このようにして求められたインプリントのハッシュ処理が実施され、任意選択的にステップ340において、ハッシュ処理から得られたハッシュの切り捨て処理を実施する。
【0077】
ステップ345では、インプリント及びハッシュがサーバに送信される。ステップ350では、サーバは、既知のデータベース検索技術に従って、送信したインプリント及び/又はハッシュに最も密接にマッチする保管されているインプリント及び/又はハッシュを探す。
【0078】
ステップ355では、検索ステップ350の結果と関連付けられる対象物の識別要素が決定される(製造日及び場所、送り先のマーケット、対象物タイプ、シリアル番号、その他)。
【0079】
ステップ360では、これらの識別要素がコンピュータに戻されて、画像を検証するのに利用され、ステップ365では、これらの要素が、例えばコンピュータ画面上でそれらのユーザに表示される。
【0080】
例えば、ノイズ及び重要度の低い細部を排除するローパスフィルタ処理の適用など、従来技術の公知の技術を用いてキャプチャ画像からインプリントを求めることができる。画像周波数は、例えば、DCT又はFFT型変換を用いて変換することができる。その結果、インプリントを表すのに必要な係数の数を大幅に低減することができる。
【0081】
セキュアハッシュを保管するためバイオメトリックスで策定される方法を適応させることができる。例えば、2レベル量化子を用いてバイオメトリックインプリントをハッシュとして保管し、極めて迅速に取り出せるようにする。
【0082】
一部の実施形態において、フラットベッドスキャナが付随した汎用コンピュータが用いられる点は留意されたい。フラットベッドスキャナは、比較的高解像度で大きな領域をキャプチャできるので、インプリントをキャプチャするのに好都合な画像キャプチャツールである。しかしながら、ユーザが、チェックすべき対象物をスキャナ上の任意の位置に配置することが許容される場合、領域全体(通常はA4サイズ)をキャプチャすることは、長い時間(数分)がかかり、大きなメモリ容量を使用するので、一般的には実施可能ではない。更に、スキャナには画質に影響を及ぼす可能性のあるユーザ調整可能な設定が多数含まれており、経験を積んだユーザであっても設定を間違う可能性が高いので、スキャナのユーザインタフェースを排除するのが一般的には好ましい。
【0083】
これらの問題を解決するため、実施形態では、スキャナが利用され、キャプチャされることになるインプリント領域は、インプリントの位置を決定できる低解像度の画像から自動的に決定される。スキャナを制御するため、汎用の「Twain(登録商標)」インタフェースがスキャナ設定の全てを管理することができる。
【0084】
図4に示す第3の実施形態では、対象物の幾何形状を用いてインプリントの位置を特定する。
・ステップ405では、包装の背面の少なくとも大部分が低解像度でキャプチャされる。
・ステップ410では、対象物の境界と、任意選択的に対象物の基準点が求められる。
・ステップ415では、対象物の境界と、任意選択的に対象物の基準点とに基づいて、対象物の幾何形状についてデータベースを検索する。
・ステップ420では、対象物の幾何形状に基づいて、インプリント領域の関連する保管位置が求められる。
・ステップ425では、スキャナのキャプチャ領域内のインプリント領域の実際の位置及び画像の回転角度が算出される。
・ステップ430では、このようにして求められたインプリントが高解像度でキャプチャされる。
・ステップ435では、任意選択的に、ステップ425で求められた回転に対して逆の回転が実施される。
・ステップ440では、高解像度でキャプチャされた領域内のインプリントが求められる。
・ステップ445では、対応するインプリントについてインプリントデータベースを検索する。
・・ステップ450では、検索ステップ445の結果に関連する対象物の識別要素が求められる(製造日及び場所、送り先のマーケット、対象物タイプ、シリアル番号、その他)。
・ステップ455では、これらの識別要素がコンピュータに戻されて、画像を制御するのに使用される。
【0085】
図5に示す第4の実施形態において、識別(及び/又は認証)コードに保管されたメッセージを用いてインプリントの位置を特定する。
【0086】
識別子として2D、特に1Dバーコードを用いることが有利であり、これは、交互する一方向又は二方向性黒色域及び白色域に起因して画像勾配の極めて強い分極の結果、1Dバーコードの検出が極めて容易であり、その向きが正確に測定されることによる。
・ステップ500では、包装の表面の少なくとも大部分の画像が、第1の解像度(「低」解像度と呼ばれる)でキャプチャされる。
・ステップ505では、対象物の境界又は少なくとも1つの基準点が求められる。
・変形形態によっては、この画像は後で読み取られる識別子を含み、或いは、ステップ510において、対象物識別子(例えば、1次元又は2次元バーコード)の位置が求められ、ステップ515では、上記識別子の画像が、第2の解像度(第1の解像度よりも高い「中」解像度と呼ばれる)でキャプチャされる。
・ステップ520では、局所的に識別子をデコード/解読することによるか、或いは、遠隔的にインプリント位置と識別子を関連付けるデータベースにクエリーを送ることにより、上記識別子が読み取られて文書内のインプリントの位置を抽出する。
・任意選択的に、識別子コードが認証コードでもある場合、ステップ525において、コードの真正性がチェックされ(任意選択的に、その後、高解像度で画像がキャプチャされる)、真正であれば、ステップ530に進む。
・ステップ530では、画像化領域内のインプリント領域の位置及びインプリントの回転角度が、以下に基づいて算出される。
1)メモリ内に保管されているか、或いは識別子に基づく文書内のインプリントの位置、倍率、及び回転角
2)画像化領域内の文書の少なくとも1つの基準点の位置。
・ステップ535では、第1の解像度と等しいか又はそれよりも高い、更に好ましくは第2の解像度と等しいか又はそれよりも高い、「高」解像度と呼ばれる第3の解像度で、ステップ520において求められた位置に相当し、好ましくは文書の背面(包装の内部に相当する)上にある包装の一部の画像がキャプチャされる。
・任意選択的に、ステップ540では、インプリント画像の逆回転が実施される。
・ステップ545では、可能であれば逆回転の後に、キャプチャされた画像における文書のインプリントが求められる。
・ステップ550では、このようにして求められたインプリントについてインプリントデータベースを検索し、或いは、このインプリントは、識別子コードに保管されている暗号化インプリントコンテンツと比較する。
・ステップ555では、検索ステップ550の結果と関連付けられる対象物の識別要素が決定される(製造日及び場所、送り先のマーケット、対象物タイプ、シリアル番号、その他)。
・ステップ560では、これらの識別要素がコンピュータに戻されて、画像を制御するのに使用される。
【0087】
変形形態では、図4及び図5に関して説明した2つの実施形態が組み合わされる。
【0088】
図6は、印刷されコーティングされた外側部分605とコーティングされていない内側部分620とを備えた、接着された平坦な包装が示されている。外側部分605は、包装が保護及び/又は識別を意図している製品を収容したときに外側に位置するので、このように呼ばれる。反対に、この同じ構成において、内側部分620は、包装の内部に位置付けられる。
【0089】
外側部分605は、バーコード610と、コピー615の検出を可能にするよう設計されたマークとを保持し、すなわち、包装の輻射が生成されたときにその外観が有意に修正される。バーコード610は、マーク615の位置と、インプリントのような対象物の物理的特徴を決定するための要素が位置付けられた関心領域625の位置とを識別する情報を表す。
【0090】
理解できるように、本発明によれば、対象物600の低解像度画像により、マーク615を含む関心領域の位置、並びに、場合によってはバーコード610の情報コンテンツを読み取った後にインプリントを決定できる関心領域625の位置が求められる。これらの関心領域の位置が既知になると、これらの各々の高解像度画像がキャプチャされ、この画像を処理することにより、例えば、マーク615のコンテンツ及び関心領域625が持つインプリントなど、物理的特徴が求められる。
【0091】
上記で説明された技術を用いて、Cryptoglyph又はSeal Vectorなどの不可視数字コード、コピー保護された情報マトリクス、及びこれらのコードを印刷することにより生じる特定のインプリントの読み取りを可能にすることができる。
【符号の説明】
【0092】
110 プリンタ; 105 ローカル端末; 115 アクセス手段;
120 ネットワーク; 125 サーバ; 130 データベース;
135 画像キャプチャ手段; 140、145 センサ; 150 ライン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物上の物理的特徴を読み取る方法であって、
前記対象物の少なくとも一部の第1の画像を第1の解像度でキャプチャするステップ(240、315、405)と、
前記第1の画像に従って処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)と、
処理されることになる前記対象物の領域の第2の画像を前記第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャするステップ(255、330、430)と、
前記第2の画像に基づいて前記物理的特徴を決定するステップ(260、335、440)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)において、前記対象物の少なくとも1つの特徴点の位置と、次に該対象物の前記各特徴点に関して処理されることになる領域の位置とが求められる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)において、前記対象物の少なくとも1つの特徴ラインの位置と、次に該対象物の前記各特徴ラインに関して処理されることになる領域の位置とが求められる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記対象物の到着を検出するステップ(310)を含む、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記物理的特徴の少なくとも一部を表す情報を保持するマークで前記対象物をマーキングするステップ(280)を含む、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記物理的特徴を決定するステップ(260、335、440)において、前記物理的特徴が、処理されることになる前記対象物の領域において前記対象物の表面の局所構造にリンクされる、
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)において、前記対象物の特徴点及び/又はラインの位置を含むクエリーがデータベースに送信され、前記対象物の形状及び該対象物の形状における前記処理されることになる領域の位置に関する情報が前記データベースから返される、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)が、前記処理される領域の少なくとも1つの印刷されたマーク位置を決定するステップと、前記少なくとも1つのマークの画像をキャプチャするステップと、当該マークにより表される情報及び前記処理されることになる領域の位置を表す情報を読み取るステップとを含む、
ことを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの印刷されたマーク位置を決定するステップ(245、320、415、420)中に、前記対象物の特徴点及び/又はラインの位置を含むクエリーがデータベースに送信され、前記対象物の形状及び該対象物の形状における前記各印刷されたマークの位置に関する情報が前記データベースから返される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記物理的特徴をデータベースに送信するステップ(250、325、445)を含む、
ことを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記物理的特徴を前記データベース内に保管された物理的特徴と比較し、予め保管された前記物理的特徴の何れが前記データベースに送信された新しい物理的特徴に最も類似するかを決定するステップ(355、450)を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記処理されることになる前記対象物領域の位置を決定するステップ(245、320、415、420)において、製造時に前記対象物の内部に位置付けられた位置が求められる、
ことを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記対象物の第1の画像をキャプチャするステップ(315)において、前記対象物の通過速度が使用され、前記処理されることになる前記領域の位置を決定するステップ中にに、前記第2の画像のキャプチャの瞬間が求められる、
ことを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記物理的特徴を決定するステップ(440)において、前記第2の画像が事前に回転(435)される、
ことを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記物理的特徴を決定するステップ(260、335)において、当該物理的特徴にハッシュ関数(265、340)が適用され、この関数の結果として得られるハッシュが前記物理的特徴と関連付けられる、
ことを特徴とする請求項1から14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記物理的特徴を決定するステップ(260、335、440)において、前記対象物の物理的特徴が求められる、
ことを特徴とする請求項1から15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
対象物上の物理的特徴を読み取る装置であって、
前記対象物の少なくとも一部の第1の画像を第1の解像度でキャプチャする手段と、
前記第1の画像に従って処理されることになる前記対象物の領域の位置を決定する手段と、
処理されることになる前記対象物の領域の第2の画像を前記第1の解像度よりも高い第2の解像度でキャプチャする手段と、
前記第2の画像に基づいて前記物理的特徴を決定する手段と、
を備えることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−525617(P2011−525617A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513018(P2011−513018)
【出願日】平成21年5月26日(2009.5.26)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000606
【国際公開番号】WO2010/004101
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(509331593)
【Fターム(参考)】