説明

射出発泡樹脂成形品

【課題】射出発泡成形方法で得られ、軽量でリサイクル性に富み、自動車の内装材等として用いた場合においても高い曲げ強度を有する射出発泡樹脂成形品を提供することを目的としている。
【解決手段】発泡層の厚み方向両面に非発泡層が設けられた発泡部を少なくとも備える射出発泡樹脂成形品において、前記発泡部の発泡層が、独立した多数の発泡セルを備え、発泡層を厚み方向に三等分に分割したとき、発泡層の中央に位置する分割部の密度が前記非発泡層の0.1倍以上0.3倍以下で、残りの分割部の密度が前記非発泡層の0.33倍以上 0.5倍以下であるとともに、前記発泡部全体の密度が非発泡層の0.28倍以上 0.56倍以下であることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車の内装材、建物の内装材(例えば壁材、天井材等)、食品保管・輸送用容器などに使用される射出発泡樹脂成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形品の軽量化を図る方法としては、成形品を薄型化する方法あるいは発泡体とする方法がある。
しかし、樹脂は、厚みを薄くすると、曲げに対する強さ(曲げ弾性勾配)が、厚みの累乗で低下、さらに低温での衝撃強度も大きく低下する。例えば、ポリプロピレン製成形品の場合、厚みを3mmから1.5mmまで低下すると曲げ弾性勾配は、80N/cmから20N/cmまで低下する。したがって、薄型化して、十分な剛性を持たせようとすると、どうしても部分的に補強用リブ等を設けなければならず、軽量化にも限界がある。
【0003】
一方、発泡体の場合、発泡倍率を高くすると、それだけ軽量化を図れるのであるが、強度的に弱いものになるとともに、表面の平滑性の点で問題を生じる。
そこで、発泡体からなる芯層の表面に芯層とは異なる材質からなる表層、例えば、ガラス繊維等の繊維強化樹脂からなる表層を貼り付けたり、同時成形したりして積層成形品とすることによって、軽く、高い曲げ弾性勾配を有するものとする方法(特許文献1参照)があるが、芯層と表層との材質が異なるため、リサイクル性に劣るとともに、表層を繊維強化樹脂によって形成しているため、製造コストが高くなるという問題がある。
【0004】
他方、発泡性熱可塑性樹脂組成物を金型内に射出充填したのち、移動型をコアバックさせて、キャビティ空間を拡げることによって、表面に非発泡層(スキン層)を有し、内部に発泡層を備えた発泡成形品を成形する射出発泡成形方法が提案されている(特許文献2参照)。
すなわち、この方法によれば、全体が均一な樹脂で形成されているので、リサイクル性やコストの問題が解消される。
【0005】
しかしながら、上記射出発泡成形方法においては、より軽量化を図るため発泡層の発泡倍率を上げようとすると、セル壁が薄くなって発泡層の強度が低下し、ひいては成形体の曲げ強度が低下するおそれがある。したがって、自動車の内装材、建物の内装材(例えば壁材、天井材等)、食品保管・輸送用容器などにおいては、発泡倍率1.6倍以下のものしか実用性がなく、十分な軽量化を図ることができないのが現状である。
【0006】
【特許文献1】特開平7−68689号公報
【特許文献2】特開2007−245450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて、射出発泡成形方法で得られ、軽量でリサイクル性に富み、自動車の内装材等として用いた場合においても高い曲げ強度を有する射出発泡樹脂成形品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の発明者らは研究を重ね、上記射出発泡成形方法においても、平均発泡倍率が同じでも、発泡層内でその厚み方向で発泡倍率を変化させると、曲げ強度が変化することがわかり、更に鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、本発明にかかる射出発泡樹脂成形品は、発泡層の厚み方向両面に非発泡層が設けられた発泡部を少なくとも備える射出発泡樹脂成形品において、前記発泡部の発泡層が、独立した多数の発泡セルを備え、発泡層を厚み方向に三等分に分割したとき、発泡層の中央に位置する分割部の密度が前記非発泡層の0.1倍以上0.3倍以下で、残りの分割部の密度が前記非発泡層の0.33倍以上 0.5倍以下であるとともに、前記発泡部全体の密度が非発泡層の0.28倍以上 0.56倍以下であることを特徴としている。
【0010】
本発明にかかる射出発泡樹脂成形品は、上記発泡部以外に、例えば、金型の一部をコアバックさせずに形成した非発泡層のみからなるリブ等を一体に備えたものも含まれる。
上記発泡部の厚みは、特に限定されないが、2mm〜3mmが好適である。
【0011】
上記発泡部において、発泡層の中央に位置する分割部中に含まれる発泡セルの大きさは、特に限定されないが、断面の最大内径が0.5mm以上1mm以下であることが好ましい。
すなわち、断面の最大内径が0.5mm未満では、中心に位置する分割部の密度が前記非発泡部の0.3倍以上を達成することが難しくなり、1mmを越えると、衝撃に対する割れの起点となりやすくなる。
【0012】
上記発泡部において、非発泡層の厚みは、特に限定されないが、0.2mm以上0.35mm以下であることが好ましい。すなわち、非発泡層の厚みが、0.2mm未満であると、曲げに対する抵抗が低くなって曲げ弾性勾配が小さくなり、0.35mmを越えると、発泡層の厚みが薄くなり、中心部に位置する発泡層の厚みが相対的に薄くなって本発明の効果が小さくなるおそれがある。
なお、本発明において、上記非発泡層及び発泡層の厚みは、成形品の発泡部を30〜50mm間隔で厚さ方向に切断し、その切断面をそれぞれマイクロスコープにて50倍に拡大して実測した実測値を平均(n数10以上)して求める。
また、発泡セルの平均的な内径は、発泡部を厚さ方向に切断し、切断面各部の寸法を市販のデジタルマイクロスコープあるいはレーザー顕微鏡により測定し、積分する方法により求めることができる。
【0013】
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形品は、少なくとも熱可塑性樹脂と発泡剤とを含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を金型キャビティ内に射出充填したのち、移動型をコアバックさせて発泡させることによって得られる。
【0014】
移動型のコアバック開始のタイミングは、発泡性熱可塑性樹脂組成物の射出充填完了から0.2〜2秒後とされることが好ましい。
すなわち、コアバック開始のタイミングが早すぎるとスキン層の形成が不十分で、必要なスキン層厚みが確保できなくなって、得られる成形品に強度的な問題が生じ、コアバック開始のタイミングが遅すぎるとスキン層の厚さが厚くなりすぎて、発泡が不十分となり、所望の厚みが確保できなくなるおそれがある。
【0015】
キャビティ内へのポリプロピレン系樹脂組成物の射出充填速度は、1.5秒以内に射出充填を完了できる速度とすることが好ましい。
すなわち、射出充填に時間がかかりすぎると、金型と接触しているスキン層厚みの成長に場所的なバラツキが生じることになる。具体的には、ゲート近傍のスキン層は、金型との接触時間が長くなってスキン層が厚くなり、ゲート遠方のスキン層は、金型との接触時間が短くなってスキン層は薄くなる。その結果、発泡層の厚みも大きく変動することになって、発泡成形品の物性、外観に差異が発生する。
【0016】
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂などが挙げられ、中でもポリプロピレン系樹脂が好適である。
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等が挙げられるが、特にランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンが好適である。
【0017】
発泡剤としては、たとえば、炭酸水素ナトリウム、アゾジカルボンアミド等の化学発泡剤が挙げられる。
発泡剤の配合量としては、コアバック前の金型キャビティ容積分の熱可塑性樹脂が発泡部の所定の発泡倍率で発泡したときの発泡セルの総体積の1.2〜1.5倍のガス量を発生する量の発泡剤を配合することが好ましい。すなわち、発泡剤が少なすぎると、発泡層の中央に位置する分割部に大きな発泡セルが存在しにくくなり、発泡剤が多すぎると、余分なガスが中心部に集中して大きなボイドを形成するおそれがある。
【0018】
さらに、上記発泡性熱可塑性樹脂組成物中には、熱可塑性樹脂、発泡剤以外に、本発明の目的を阻害しない範囲で、公知の各種充填材、顔料、帯電防止剤等を添加してもよい。
【発明の効果】
【0019】
上記のように、本発明にかかる射出発泡樹脂成形品は、発泡層と、この発泡層の厚み方向両面に非発泡層が設けられた発泡部を備える熱可塑性樹脂発泡成形品において、前記発泡層が、独立した多数の発泡セルを備え、発泡層を厚み方向に三等分に分割したとき、発泡層の中央に位置する分割部の密度が前記非発泡層の0.1倍以上0.3倍以下で、残りの分割部の密度が前記非発泡層の0.33倍以上 0.5倍以下であるとともに、前記発泡部全体の密度が非発泡層の0.28倍以上 0.56倍以下であるので、曲げに対する剛性を大幅アップできる。また、中央層に大きな独立したセルを設けたことでクッション性を大幅にアップでき、耐衝撃性に優れたものとなる。
しかも、表面に非発泡層を備えているので、外観が良好で、単一の樹脂組成物が射出発泡成形されているだけであるので、リサイクル性も問題がない。
【0020】
さらに、非発泡層の厚みを、0.2mm以上0.35mm以下とすれば、より表面外観が良好で、強度的にも安定したものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる射出発泡樹脂成形品の1つの実施の形態をあらわしている。
【0022】
図1に示すように、この射出発泡樹脂成形品1は、ポリプロピレン系樹脂からなり、少なくとも一部に発泡部10を備えている。発泡部10は、厚み方向の中間位置に多数の独立した発泡セル11からなる発泡層1aを有し、この発泡層1aを挟むように、射出発泡樹脂成形品1の表裏面層となる非発泡層1bを備え、全体の密度が、非発泡層1b、すなわち、ポリプロピレン系樹脂の密度の0.28倍以上 0.56倍以下の密度(発泡倍率換算で1.8倍〜2.4倍)となっている。
【0023】
また、発泡層1aは、厚さ方向に3等分したとき、中央部の分割部12が非発泡層1bの密度の0.1倍以上0.3倍以下の密度で、その他の分割部である成形品の表面層側分割部(以下、「表分割部」と記す)13と,成形品の裏面層側分割部(以下、「裏分割部」と記す)14がそれぞれ非発泡層1bの密度の0.33倍以上 0.5倍以下の密度となっている。
すなわち、発泡層1aは、厚み方向の中央部に厚み方向の両側よりも大きな発泡セル11が存在している。
【0024】
この射出発泡樹脂成形品1は、図2(a)に示すように、コアバックする前の金型キャビティKの容積分のポリプロピレン系樹脂組成物2全体が、得ようとする発泡部10の発泡倍率で発泡したときに、形成される発泡セルの総体積の1.2〜1.5倍のガス量を発生する量の化学発泡剤を含むポリプロピレン系樹脂組成物2を型閉め状態の金型Aの金型キャビティK内に充填したのち、図2(b)に示すように、肉厚方向の中央部に未冷却部(発泡可能部分)21を残した状態まで冷却する。その後、図2(c)に示すように、移動型A2をコアバックして未冷却部(発泡可能部分)21を発泡させたのち、冷却固化することによって得られる。
【0025】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【0026】
(実施例1)
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製BC3LS、密度0.9g/cm3)100重量部に対し、発泡剤(永和化成工業社製ポリスレンEE275F、樹脂温度200℃での1gあたりのガス発生量35cm3/g)3.18重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.2倍量に相当する)を混合した発泡性熱可塑性樹脂組成物を、縦400mm、横500mm、厚み1.5mmの金型キャビティ内に射出充填し、射出完了後に移動型を1.5mmコアバックさせて縦400mm、横500mm、厚み3.0mm、重量270gで発泡倍率2倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0027】
(実施例2)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、4.75重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.5倍量に相当する)とした以外は、実施例1と同様にして発泡倍率2倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0028】
(実施例3)
発泡性熱可塑性樹脂組成物を、縦400mm、横500mm、厚み1.5mmの金型キャビティ内に射出充填し、射出完了後に移動型を2.1mmコアバックさせた以外は、実施例1と同様にして縦400mm、横500mm、厚み3.6mm、発泡倍率2.4倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0029】
(比較例1)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、2.65重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.0倍量に相当する)とした以外は、実施例1と同様にして発泡倍率2倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0030】
(比較例2)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、4.77重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.8倍量に相当する)とした以外は、実施例1と同様にして発泡倍率2倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0031】
(比較例3)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、4.24重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.6倍量に相当する)とした以外は、実施例1と同様にして発泡倍率2倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0032】
(比較例4)
発泡性熱可塑性樹脂組成物を、縦400mm、横500mm、厚み1.5mmの金型キャビティ内に射出充填し、射出完了後に移動型を2.4mmコアバックさせた以外は、実施例1と同様にして縦400mm、横500mm、厚み3.9mm、発泡倍率2.6倍の平板状をした発泡成形品を得た。
【0033】
上記実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた発泡成形品について、非発泡層の厚さ、発泡層の中間分割部と、その他の分割部の密度、曲げ強度、耐衝撃性について、以下に示す方法で調べ、その結果を表1に示した。
〔密度〕
各分割部の重量を測定し、分割部の見かけの体積で除した。
〔曲げ強度〕
得られた発泡成形品を縦150mm、横25mmに切断した試験片を100mm間隔で設けた2つの支点に掛け渡し、2つの支点の中央位置で上方から試験片に荷重をかけていき、試験片が10mm撓むときの荷重を測定した。
〔耐衝撃性〕
−30℃の恒温室内で得られた発泡成形品の上方から500gの鉄球を落下させたときに、発泡成形品が割れない最大高さを求めた。
【0034】
【表1】

【0035】
(実施例4)
製品投影面積0.45m2、金型キャビティの発泡前(コアバック前)の発泡部の厚さ1.5mmの金型キャビティ内に、ポリプロピレン(プライムポリマー社製プライムポリプロJ770、密度0.9g/cm3)100重量部に対し、発泡剤(三協化成社製セルマイク3274、樹脂温度200℃での1gあたりのガス発生量37cm3/g)3.05重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.2倍量に相当する)を混合した発泡性熱可塑性樹脂組成物を、射出充填し、射出完了後に移動型を1.5mmコアバックさせて、発泡部の厚さ3mm(発泡部の発泡倍率2倍)の発泡成形品としての重量700gのバックドア用トリム材を得た。
【0036】
(実施例5)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、3.81重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.5倍量に相当する)とした以外は、実施例4と同様にして発泡部の厚さ3mm(発泡部の発泡倍率2倍)の発泡成形品としての重量700gのバックドア用トリム材を得た。
【0037】
(比較例5)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、2.54重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.0倍量に相当する)とした以外は、実施例4と同様にして発泡部の厚さ3mm(発泡部の発泡倍率2倍)の発泡成形品としての重量700gのバックドア用トリム材を得た。
【0038】
(比較例6)
発泡性熱可塑性樹脂組成物中の発泡剤の配合量をポリプロピレン100重量部に対し、4.58重量部(発泡成形品の体積がコアバック前のキャビティ容積の2倍となるために必要な理論発泡剤量の1.8倍量に相当する)とした以外は、実施例4と同様にして発泡部の厚さ3mm(発泡部の発泡倍率2倍)の発泡成形品としての重量700gのバックドア用トリム材を得た。
【0039】
上記実施例4,5及び比較例5,6で得られた発泡成形品について、非発泡層の厚さ、発泡層の中間分割部と、その他の分割部の密度、曲げ強度、耐衝撃性について、上記実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた射出発泡成形品と同様の方法で調べ、その結果を表2に示した。
【0040】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明にかかる発泡成形品の用途としては、軽量かつ外観品質が厳しくさらに曲げ弾性率や衝撃強度が必要な成形品で、たとえば、自動車の内装材、建物の内装材(例えば壁材、天井材等)、食品保管・輸送用容器などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明にかかる射出発泡樹脂成形品の一例の要部断面図である。
【図2】本発明にかかる射出発泡樹脂成形品の製造工程を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1 射出発泡樹脂成形品
1a 発泡層
1b 非発泡層
10 発泡部
11 発泡セル
12 中央分割部
13 表分割部(他の分割部)
14 裏分割部(他の分割部)
2 発泡性熱可塑性樹脂組成物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡層の厚み方向両面に非発泡層が設けられた発泡部を少なくとも備える射出発泡樹脂成形品において、
前記発泡部の発泡層が、独立した多数の発泡セルを備え、発泡層を厚み方向に三等分に分割したとき、発泡層の中央に位置する分割部の密度が前記非発泡層の0.1倍以上0.3倍以下で、残りの分割部の密度が前記非発泡層の0.33倍以上 0.5倍以下であるとともに、前記発泡部全体の密度が非発泡層の0.28倍以上 0.56倍以下であることを特徴とする射出発泡樹脂成形品。
【請求項2】
発泡部の非発泡層の厚みが0.2mm以上0.35mm以下である請求項1に記載の射出発泡樹脂成形品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−12613(P2010−12613A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172002(P2008−172002)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(390033112)積水テクノ成型株式会社 (48)
【Fターム(参考)】