説明

導電性弾性ローラ及びそれを備えた画像形成装置

【課題】大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で製造することが可能で、多額の設備費用を要せず、更には、弾性層と塗膜層との密着性が高い導電性弾性ローラを提供する。
【解決手段】シャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層3と、該弾性層3の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層4とを備える導電性弾性ローラ1において、少なくとも前記弾性層3の最外層を、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、光重合開始剤(B)及び導電剤(C)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂から構成した上で、前記弾性層3の最外層用原料混合物に更に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を含ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性層及び塗膜層を有する導電性弾性ローラ並びに該導電性弾性ローラを備えた画像形成装置に関し、特に現像ローラ及び帯電ローラ等として好適で、弾性層と塗膜層との密着性が高い導電性弾性ローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ(LBP)等の電子写真方式の画像形成装置においては、現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として、ロール形状の導電性弾性部材、即ち、導電性弾性ローラが多用されており、該導電性弾性ローラは、通常、長さ方向両端部を軸支されて取り付けられるシャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層とを備えている。また、該導電性弾性ローラは、トナーに対する帯電性や付着性の制御、弾性層による感光ドラムの汚染防止等を目的として、上記弾性層の表面に、更に樹脂塗膜層を備える場合がある。
【0003】
上記導電性弾性ローラのシャフト部材には、鉄やステンレス等の金属の他、エンジニアリングプラスチック等の種々の樹脂が用いられる。また、上記導電性弾性ローラの弾性層には、熱硬化性ウレタン樹脂等の種々の熱硬化性樹脂が用いられており、樹脂原料を所望のキャビティー形状を有するモールドに注入し加熱して、樹脂原料を加熱硬化させる等して、製造されている(下記特許文献1参照)。更に、上記樹脂塗膜層は、シャフト部材と弾性層とからなるローラ本体を、樹脂を含有する溶剤系若しくは水系の塗工液中にディップ又は該塗工液をローラ本体にスプレーした後に、熱又は熱風で乾燥硬化して形成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−150610号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熱硬化性ウレタン樹脂等を用いて弾性層を形成し、次に、樹脂を含有する塗工液中にディップする等して塗膜層を形成して導電性弾性ローラを製造する場合、樹脂原料を加熱硬化させたり、塗膜を乾燥硬化させる必要があるため、大量の熱エネルギーを必要とし、また、硬化にも相当の時間を要していた。更に、加熱・乾燥硬化させるために、キュアー炉や乾燥ライン等の多額の設備費用がかかるという問題もあった。
【0006】
これに対して、本発明者らは、弾性層に熱硬化型樹脂ではなく、紫外線硬化型樹脂を用い、更に、塗膜層にも紫外線硬化型樹脂を用いた導電性弾性ローラについて検討したが、一般に紫外線硬化型樹脂からなる弾性層と紫外線硬化型樹脂からなる塗膜層とは密着性が悪く、ローラの耐久性に問題があることが分った。ここで、弾性層と塗膜層との密着性が悪いローラを画像形成装置に使用した場合、使用中に塗膜層が弾性層から剥離し易く、画像不良を発生し易くなる。従って、導電性弾性ローラの弾性層と塗膜層とは、十分に密着性が高い必要がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で製造することが可能で、多額の設備費用を要せず、更には、弾性層と塗膜層との密着性が高い導電性弾性ローラを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる導電性弾性ローラを用いた、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、光重合開始剤及び導電剤を含む原料組成物を紫外線照射で硬化させて弾性層を形成し、更に、弾性層用の原料組成物に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステルを添加することで、大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で製造することが可能で、多額の設備費用を要せず、弾性層と塗膜層との密着性が高い導電性弾性ローラが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明の導電性弾性ローラは、シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層と、該弾性層の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層とを備え、
少なくとも前記弾性層の最外層が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、光重合開始剤(B)及び導電剤(C)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、
前記弾性層の最外層用原料混合物が、更に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の導電性弾性ローラの好適例においては、前記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)が、水酸基を有するアクリレートと二価カルボン酸とのモノエステルである。
【0011】
本発明の導電性弾性ローラの他の好適例においては、前記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)が、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレートからなる群から選択される少なくとも一種と、コハク酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ハイミック酸及びメチルハイミック酸からなる群から選択される少なくとも一種とのモノエステルである。
【0012】
本発明の導電性弾性ローラの他の好適例においては、前記弾性層の最外層用原料混合物における前記部分エステル(D)の含有量が1〜20質量%である。
【0013】
本発明の導電性弾性ローラの他の好適例においては、前記弾性層の最外層用原料混合物が、更にアクリレートモノマー(E)を含む。ここで、該アクリレートモノマー(E)は、官能基数が1.0〜10で且つ分子量が100〜2,000であることが好ましい。
【0014】
本発明の導電性弾性ローラの他の好適例においては、前記導電剤(C)がイオン導電剤である。
【0015】
本発明の導電性弾性ローラにおいて、前記弾性層の最外層用原料混合物は、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と前記部分エステル(D)と前記アクリレートモノマー(E)との合計100質量部に対して、前記光重合開始剤(B)を0.2〜5.0質量部、前記導電剤(C)を0.1〜5.0質量部含有することが好ましい。
【0016】
本発明の導電性弾性ローラの他の好適例においては、前記シャフト部材が、金属シャフト又は該金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトであり、
前記金属シャフトの外径が4.0〜8.0mmで、前記樹脂基材の外径が10〜25mmである。
【0017】
本発明の導電性弾性ローラにおいて、前記弾性層は、アスカーC硬度が30度〜70度で、圧縮残留歪が5%以下で、体積固有抵抗が104〜1010Ωcmであることが好ましく、また、厚さが1〜3000μmであることが好ましい
【0018】
本発明の導電性弾性ローラは、現像ローラ及び帯電ローラとして好適である。
【0019】
また、本発明の画像形成装置は、上記の導電性弾性ローラを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、光重合開始剤(B)及び導電剤(C)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させて、少なくとも弾性層の最外層を形成し、更に、弾性層の最外層用の原料混合物に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を添加することで、大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で製造することが可能で、多額の設備費用を要せず、弾性層と塗膜層との密着性が高い導電性弾性ローラを提供することができる。また、かかる導電性弾性ローラを備え、良好な画像を安定して形成することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
<導電性弾性ローラ>
以下に、本発明の導電性弾性ローラを、図1を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の導電性弾性ローラの一例の断面図である。図示例の導電性弾性ローラ1は、長さ方向両端部を軸支されて取り付けられるシャフト部材2と、該シャフト部材2の半径方向外側に配設された弾性層3と、該弾性層3の半径方向外側に配設された塗膜層4とを備える。なお、図1に示す導電性弾性ローラ1は、弾性層3を一層のみ有するが、本発明の導電性弾性ローラは、弾性層を二層以上有していてもよい。また、図1に示す導電性弾性ローラ1は、塗膜層4を一層のみ有するが、本発明の導電性弾性ローラは、塗膜層を二層以上有していてもよい。
【0022】
図1において、シャフト部材2は、金属シャフト2Aと、該金属シャフト2Aの半径方向外側に配設された高剛性の樹脂基材2Bとからなるが、本発明の導電性弾性ローラのシャフト部材は、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、金属シャフト2Aのみから構成されていてもよいし、高剛性の樹脂基材のみから構成されていてもよいし、内部を中空にくりぬいた金属製又は高剛性樹脂製の円筒体等であってもよい。なお、シャフト部材2に高剛性の樹脂を使用する場合、高剛性樹脂に導電剤を添加・分散させて、十分に導電性を確保することが好ましい。ここで、高剛性樹脂に分散させる導電剤としては、カーボンブラック粉末、グラファイト粉末、カーボンファイバー、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物粉末、導電性ガラス粉末等の粉末状導電剤が好ましい。これら導電剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。該導電剤の配合量は、特に制限されるものではないが、高剛性樹脂の全体に対して5〜40質量%の範囲が好ましく、5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
【0023】
上記金属シャフト2Aや金属製円筒体の材質としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられる。また、上記高剛性の樹脂基材2Bの材質としては、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリアセタール、ポリアミド6・6、ポリアミドMXD6、ポリアミド6・12、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートが好ましい。これら高剛性樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】
上記シャフト部材が、金属シャフト又は該金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトである場合、該金属シャフトの外径は、4.0〜8.0mmの範囲が好ましい。また、上記シャフト部材が、金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトである場合、該樹脂基材の外径は、10〜25mmの範囲が好ましい。なお、上記シャフト部材に高剛性樹脂を使用することで、シャフト部材の外径を大きくしても、シャフト部材の質量の増加を抑制することができる。
【0025】
本発明の導電性弾性ローラは、少なくとも弾性層の最外層が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、光重合開始剤(B)及び導電剤(C)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させて得られる紫外線硬化型樹脂からなる。また、上記弾性層の最外層用の原料混合物は、上記(A)成分、(B)成分及び(C)成分の他に、更に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を含む。なお、上記原料混合物には、本発明の目的を害しない限り、種々の添加剤を配合することができる。
【0026】
上記弾性層の最外層用の原料混合物に用いるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、(メタ)アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−又はCH2=C(CH3)COO−)を1つ以上有し、ウレタン結合(−NHCOO−)を複数有する化合物である。該ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の官能基数及び分子量等は特に制限されるものではない。該ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとからウレタンプレポリマーを合成し、該ウレタンプレポリマーに水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加させることによって製造することができる。
【0027】
上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールは、水酸基(OH基)を複数有する化合物であり、該ポリオールとして、具体的には、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、アルキレンオキサイド変性ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。なお、上記ポリエーテルポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキサイドを付加させて得られ、また、上記ポリエステルポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の多価カルボン酸とから得られる。これらポリオールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
【0028】
上記ポリイソシアネートは、イソシアネート基(NCO基)を複数有する化合物であって、該ポリイソシアネートとして、具体的には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)や、これらのイソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、グリコール変性物等が挙げられる。これらポリイソシアネートは、1種単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
【0029】
上記ウレタンプレポリマーの合成においては、ウレタン化反応用の触媒を用いることが好ましい。該ウレタン化反応用触媒としては、ジブチルスズジラウレート,ジブチルスズジアセテート,ジブチルスズチオカルボキシレート,ジブチルスズジマレエート,ジオクチルスズチオカルボキシレート,オクテン酸スズ,モノブチルスズオキシド等の有機スズ化合物;塩化第一スズ等の無機スズ化合物;オクテン酸鉛等の有機鉛化合物;トリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類;テトラメチルエチレンジアミン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキサンジアミン等のジアミン類;ペンタメチルジエチレントリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テトラメチルグアニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリン,ジメチルイミダゾール,ピリジン等の環状アミン類;ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノール,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチルヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類;ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類;p-トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,フルオロ硫酸等の有機スルホン酸;硫酸,リン酸,過塩素酸等の無機酸;ナトリウムアルコラート,水酸化リチウム,アルミニウムアルコラート,水酸化ナトリウム等の塩基類;テトラブチルチタネート,テトラエチルチタネート,テトライソプロピルチタネート等のチタン化合物;ビスマス化合物;四級アンモニウム塩等が挙げられる。これら触媒の中でも、有機スズ化合物が好ましい。これら触媒は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記触媒の使用量は、上記ポリオール100質量部に対して0.001〜2.0質量部の範囲が好ましい。
【0030】
また、上記ウレタンプレポリマーに付加させる水酸基を有する(メタ)アクリレートは、水酸基を1つ以上有し、(メタ)アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−又はCH2=C(CH3)COO−)を1つ以上有する化合物である。該水酸基を有する(メタ)アクリレートは、上記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に付加することができる。該水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら水酸基を有する(メタ)アクリレートは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
上記弾性層の最外層の原料混合物に用いる光重合開始剤(B)は、紫外線を照射されることによって、上述したウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、更には後述する部分エステル(D)及びアクリレートモノマー(E)の重合を開始させる作用を有する。該光重合開始剤(B)としては、4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4,4-ジメトキシベンゾフェノン、4,4-ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4-ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、キサントン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、フルオレン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1,2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタノン-1等が挙げられる。これら光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0032】
上記弾性層の最外層用の原料混合物に用いる導電剤(C)は、弾性層に導電性を付与する作用を有する。該導電剤(C)としては、紫外線を透過できるものが好ましく、イオン導電剤や透明な電子導電剤を用いることが好ましく、イオン導電剤を用いることが特に好ましい。該イオン導電剤は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)に溶解する上、透明性を有するため、導電剤(C)としてイオン導電剤を用いた場合、シャフト部材上に原料混合物を厚く塗布しても、紫外線が十分に塗膜内部まで到達し、原料混合物を十分に硬化させることができる。ここで、イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。また、透明な電子導電剤としては、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物の微粒子;ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属の微粒子:導電性酸化チタンウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。これら導電剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0033】
上記弾性層の最外層用の原料混合物は、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を含有する。該部分エステル(D)は、(メタ)アクリロイルオキシ基を一つ以上、並びにカルボキシル基を一つ以上有しており、塗膜層との密着性を向上させる作用を有する。また、該部分エステル(D)は、反応性希釈剤として作用し、即ち、紫外線で硬化する上、原料混合物の粘度を低下させることが可能である。該部分エステル(D)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)は、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(I):
【化1】

[式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は二価の基である]で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートと、下記一般式(II):
【化2】

[式中、nは2以上の整数であり、R3はn価の基である]で表される多価カルボン酸とを部分的にエステル化して製造することができ、この場合、下記一般式(III):
【化3】

[式中、R1、R2、R3及びnは上記と同義であり、mは1以上(n−1)以下の整数である]で表される部分エステルが生成する。
【0035】
上記部分エステル(D)としては、水酸基を有するアクリレートと二価カルボン酸とのモノエステルが好ましく、即ち、R1は水素であることが好ましく、nは2であることが好ましく、mは1であることが好ましい。また、上記R2としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ビス(アクリロイルオキシメチル)エチレン基等が挙げられ、上記R3としては、エチレン基、フェニレン基、シクロヘキセニレン基、メチルシクロヘキセニレン基、シクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、ノルボルネンジイル基、メチルノルボルネンジイル基等が挙げられる。
【0036】
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられ、これらの中でも、2-ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
【0037】
上記多価カルボン酸としては、コハク酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ハイミック酸及びメチルハイミック酸等が挙げられ、これらの中でも、コハク酸が好ましい。
【0038】
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)としては、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンサクシネート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンテトラヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンテトラヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンヘキサヒドロフタレート、β-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロジェンヘキサヒドロフタレート、β-トリス(アクリロイルオキシメチル)エチルハイドロジェンフタレート等が挙げられ、これらの中でも、β-アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネートが好ましい。
【0039】
上記弾性層の最外層用の原料混合物は、更に、上記部分エステル(D)以外のアクリレートモノマー(E)を含むことが好ましい。該アクリレートモノマー(E)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)を1つ以上有するモノマーであり、反応性希釈剤として作用し、即ち、紫外線で硬化する上、原料混合物の粘度を低下させることが可能である。該アクリレートモノマー(E)は、官能基数が1.0〜10であることが好ましく、1.0〜3.5であることが更に好ましい。ここで、官能基とは、アクリロイルオキシ基をさす。アクリレートモノマー(E)の官能基数が1.0以上であれば、未反応のアクリレートモノマーが弾性層の最外層中に残留し難く、一方、10以下であれば、弾性層の最外層の硬度が高くなり過ぎることがない。
【0040】
また、上記アクリレートモノマー(E)は、分子量が100〜2000であることが好ましく、100〜1000であることが更に好ましい。アクリレートモノマー(E)の分子量が100以上であれば、良好な樹脂特性を維持しながら、硬度の調整や配合液の粘度調整が可能であり、一方、2000以下であれば、圧縮残留歪が良好で、配合液の粘度調整も可能である。
【0041】
上記アクリレートモノマー(E)としては、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、グリシジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。これらアクリレートモノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
上記弾性層の最外層用原料混合物における光重合開始剤(B)の配合量は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記部分エステル(D)と上記アクリレートモノマー(E)との合計100質量部に対して、0.2〜5.0質量部の範囲が好ましい。光重合開始剤(B)の配合量が0.2質量部以下では、原料混合物の紫外線硬化を開始させる効果が小さく、一方、5.0質量部を超えると、紫外線硬化を開始させる効果が飽和する一方、圧縮残留歪等の物性が低下し、原料混合物のコストが高くなる。
【0043】
上記弾性層の最外層用原料混合物における導電剤(C)の配合量は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記部分エステル(D)と上記アクリレートモノマー(E)との合計100質量部に対して、0.1〜5.0質量部の範囲が好ましい。導電剤(C)の配合量が0.1質量部未満では、弾性層の導電性が低く、導電性弾性ローラに所望の導電性を付与できないことがあり、一方、5.0質量部を超えると、弾性層の導電性が飽和し、圧縮残留歪等の物性が低下し、良好な画像が得られなくなることがある。
【0044】
上記弾性層の最外層用原料混合物は、上記部分エステル(D)の含有量が1〜20質量%であることが好ましい。部分エステル(D)の含有量が1質量%以上であれば、弾性層の最外層と塗膜層との密着性を十分に向上させることができ、一方、20質量%以下であれば、低硬度で圧縮残留歪の小さい導電性弾性ローラに適した弾性層を得ることができる。
【0045】
また、上記弾性層の最外層用の原料混合物は、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と前記アクリレートモノマー(E)との質量比(A/E)が100/0〜40/60の範囲にあることが好ましい。
【0046】
また、上記弾性層の最外層用原料混合物には、更に重合禁止剤を上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と上記部分エステル(D)と上記アクリレートモノマー(E)との合計100質量部に対して0.001〜0.2質量部添加してもよい。重合禁止剤を添加することで、紫外線照射前の熱重合を防止することができる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ−テル、p-メトキシフェノール、2,4-ジメチル-6-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール、3-ヒドロキシチオフェノール、α-ニトロソ-β-ナフトール、p-ベンゾキノン、2,5-ジヒドロキシ-p-キノン等が挙げられる。
【0047】
本発明の導電性弾性ローラの塗膜層は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び光重合開始剤を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させて得られる紫外線硬化型樹脂からなることが好ましい。ここで、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び光重合開始剤としては、弾性層に用いるものを同様に使用することができ、配合割合も、同様とすることができる。また、上記塗膜層用の原料混合物には、本発明の目的を害しない限り、種々の添加剤を配合することができ、該添加剤としては、アクリレートモノマー、導電剤、微粒子等が挙げられる。ここで、アクリレートモノマー及び導電剤としては、弾性層に用いるものを同様に使用することができ、配合割合も、同様とすることができる。また、微粒子としては、ゴム、ウレタン又は合成樹脂製の微粒子やカーボン製の微粒子およびシリカ系微粒子等の無機微粒子が好ましく、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタンアクリレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ガラス状カーボン製の微粒子およびシリカ微粒子が特に好ましい。塗膜層の原料混合物に微粒子を含ませることで、導電性弾性ローラの表面に適度な微小凹凸を形成することができる。これら微粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、該微粒子の含有量は、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと上記アクリレートモノマーとの合計100質量部に対して、0.1〜100質量部の範囲が好ましい。
【0048】
上記弾性層は、アスカーC硬度が30度〜70度であることが好ましい。ここで、該アスカーC硬度は、高さ12.7mm、直径29mmの円柱状サンプルの平面部分を測定した際の値である。アスカーC硬度が30度以上であれば、現像ローラ等の導電性弾性ローラとして十分な硬度を確保することができ、一方、70度以下であれば、低融点トナーの凝集・融着を十分に防止することができる。
【0049】
上記弾性層は、圧縮残留歪(圧縮永久歪)が5%以下であることが好ましい。ここで、該圧縮残留歪は、JIS K 6262(1997)に準拠して測定でき、具体的には、高さ12.7mm、直径29mmの円柱状サンプルに対し、規定の熱処理条件(70℃で22時間)の下、サンプルを高さ方向に25%圧縮して求めることができる。弾性層の圧縮残留歪が5%以下であれば、該導電性弾性ローラを現像ローラとして画像形成装置に組み込んだ際に、ローラ表面に感光ドラム、ブレード、供給ローラ等による圧接痕が発生し難く、形成した画像にスジ状の画像不良が発生し難くなる。
【0050】
上記弾性層は、体積固有抵抗が104〜1010Ωcmであることが好ましい。弾性層の体積固有抵抗が104Ωcm未満であると、現像ローラとして使用した場合に、電荷が感光ドラム等にリークしたり、電圧によってローラ自身が破壊するおそれがあり、一方、1010Ωcmを超えると、地かぶりが発生しやすくなる。
【0051】
上記弾性層は、厚さが1〜3000μmであることが好ましい。弾性層の厚さが1μm以上であれば、導電性弾性ローラが十分な弾性を有し、トナーへのダメージが十分に小さく、一方、3000μm以下であれば、紫外線照射において弾性層の深部まで紫外線が十分に到達し、弾性層用原料混合物を確実に紫外線硬化させることができ、高価格の紫外線硬化樹脂原料の使用量を少なくできる。
【0052】
一方、上記塗膜層の厚さは、5〜30μmの範囲が好ましい。塗膜層の厚さが5μm未満では、適度な粗さが得られず、塗膜層を配設する効果が小さく、30μmを超えると、導電性弾性ローラ表面が硬くなり、柔軟性が損なわれる。
【0053】
また、本発明の導電性弾性ローラは、印加電圧100Vでのローラ抵抗が104〜1010Ωであることが好ましい。ここで、該抵抗値は、平板又は円筒状の対極に導電性弾性ローラの外周面を所定圧力で押し当て、シャフトと対極との間に100Vの電圧を印加し、その際の電流値から求めることができる。
【0054】
本発明の導電性弾性ローラは、例えば、シャフト部材の外表面に上記弾性層用原料混合物を塗布した後、紫外線照射し、次に、該弾性層の外表面に上記塗膜層用原料混合物を塗布した後、紫外線照射することで作製できる。そのため、本発明の導電性弾性ローラは、弾性層の作製に大量の熱エネルギーを必要とせず、短時間で弾性層を作製することが可能である。また、弾性層の形成に、キュアー炉や乾燥ライン等が不要であるため、多額の設備費用を必要としない。なお、弾性層用原料混合物をシャフト部材の外表面に塗布する方法としては、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング法、ダイコート法等が挙げられる。また、紫外線照射に用いる光源としては、水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。紫外線照射の条件は、弾性層用原料混合物に含まれる成分、組成及び塗布量等に応じて適宜選択され、照射強度や積算光量等を適宜調整すればよい。
【0055】
上述したの本発明の導電性弾性ローラは、画像形成装置の現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、給紙ローラ、クリーニングローラ、定着用の加圧ローラ等として用いることができるが、現像ローラ及び帯電ローラとして特に好適である。
【0056】
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上述した導電性弾性ローラを備えることを特徴とし、現像ローラ及び帯電ローラの少なくとも一方として備えることが好ましい。本発明の画像形成装置は、上記導電性弾性ローラを用いる以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
【0057】
以下に、図2を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。図2は、本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。図示例の画像形成装置は、静電潜像を保持した感光ドラム5と、感光ドラム5の近傍(図では上方)に位置し感光ドラム5を帯電させるための帯電ローラ6と、トナー7を供給するためのトナー供給ローラ8と、トナー供給ローラ8と感光ドラム5との間に配置された現像ローラ9と、現像ローラ9の近傍(図では上方)に設けられた成層ブレード10と、感光ドラム5の近傍(図では下方)に位置する転写ローラ11と、感光ドラム5に隣接して配置されたクリーニングローラ12とを備える。なお、本発明の画像形成装置は、更に画層形成装置に通常用いられる公知の部品(図示せず)を備えることができる。
【0058】
図示例の画像形成装置においては、感光ドラム5に帯電ローラ6を当接させて、感光ドラム5と帯電ローラ6との間に電圧を印加して、感光ドラム5を一定電位に帯電させた後、露光機(図示せず)により静電潜像を感光ドラム5上に形成する。次に、感光ドラム5と、トナー供給ローラ8と、現像ローラ9とが、図中の矢印方向に回転することで、トナー供給ローラ8上のトナー7が現像ローラ9を経て感光ドラム5に送られる。現像ローラ9上のトナー7は、成層ブレード10により、均一な薄層に整えられ、現像ローラ9と感光ドラム5とが接触しながら回転することにより、トナー7が現像ローラ9から感光ドラム5の静電潜像に付着し、該潜像が可視化する。潜像に付着したトナー7は、転写ローラ11で紙等の記録媒体に転写され、また、転写後に感光ドラム5上に残留するトナー7は、クリーニングローラ12によって除去される。ここで、本発明の画像形成装置においては、帯電ローラ6、トナー供給ローラ8、現像ローラ9、転写ローラ11及びクリーニングローラ12の少なくともいずれかに、好ましくは、帯電ローラ6及び現像ローラ9の少なくとも一方に、上述した本発明の導電性弾性ローラを用いることで、優れた画像を安定的に形成することが可能となる。
【実施例】
【0059】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0060】
(実施例1)
ウレタンアクリレートオリゴマー“UA−334PZ[新中村化学工業(株)製]”70.0質量部、アクリレートモノマー“ライトアクリレートMTG−A[メトキシトリエチレングリコールアクリレート、官能基数=1、分子量=218、共栄社化学(株)製]”20.0質量部、部分エステル“NK エステル A−SA[β-アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート(CH2=CHCOOCH2CH2OCOCH2CH2COOH), 新中村化学工業(株)製]”10.0質量部、光重合開始剤“イルガキュアー184D[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]”0.5質量部、イオン導電剤“MP−100[昭島化学工業(株)製]”2.0質量部を撹拌機にて、液温70℃、60回転/分で1時間撹拌混合し、混合液を濾過して、UV硬化樹脂原料を得た。
【0061】
上記UV硬化樹脂原料を深さ12.7mm、内径29mmのキャビティーを持つモールドに注ぎ、石英ガラス板で蓋をした後、UV照射強度700mW/cm2で10秒間UV照射し、円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを得た。このサンプルは、平面部分のアスカーC硬度[高分子計器(株)製]が47度であった。また、このサンプルの圧縮残留歪をJIS K 6262(1997)に準拠して測定したところ、3.6%であった。
【0062】
また、上記UV硬化樹脂原料を2.0mmのスペーサーを配置した2枚の石英ガラス板の間に挟み2.0mmのシートサンプルを作製した。必要あればUV照射面と反対側の石英ガラスがUV硬化樹脂と接する部分にPTFEシートを挟むことにより、シートサンプルを容易に剥がすことができる。このようにして得たサンプルをJISのBOX型抵抗測定箱にセットし、アドバンテスト製抵抗測定器にて印加電圧100Vで抵抗を測定したところ、体積固有抵抗は8.50×106Ωcmであった。
【0063】
次に、外径6.0mmの金属シャフトを挿入した外径17.0mmのポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂製導電性ローラ基材に上記UV硬化樹脂原料をダイコーターにより厚さ1500μmで塗布し、塗布しながらスポットUV照射によりUV硬化樹脂原料を硬化させた。このようにして形成したUV硬化樹脂製弾性層付ローラを、さらに窒素雰囲気下で回転させながらUV照射強度700mW/cm2で5秒間UV照射した。
【0064】
このようにして得たUV硬化樹脂製弾性層付ローラの表面に、ウレタンアクリレートオリゴマー“UV3000B[日本合成化学工業(株)製]”60質量部、モルフォリンアクリレート”A−MO[新中村化学工業(株)製、官能基数=1]”40質量部、及び光重合開始剤“イルガキュアー184D[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製]”1質量部からなるUV硬化樹脂原料をロールコーターにて塗布し、UV照射して、表面にUV塗膜[厚さ:10μm]を有するローラ外径20.0mmで低硬度のUV樹脂製ローラを得た。
【0065】
得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性をJIS法碁盤目試験(JIS K 5600−5−6:1999)にて試験した。具体的には、所定の治具を用い縦横5個、合計25個の碁盤目をカミソリ[ジレット製]で切り込み、セロテープ(登録商標)を貼り付けた後、一気にセロテープをはがし、セロテープによりはがれなかった碁盤目の数を数えたところ、25個すべてがローラからはがれなかった。
【0066】
さらに、上記により作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件(20℃、50%RH)に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、上記により作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件(32.5℃、85%RH)に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0067】
(実施例2)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0068】
(実施例3)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0069】
(実施例4)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0070】
(実施例5)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0071】
(比較例1)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、6千枚の印刷を行なった時点で良好な画像が得られなくなり、ローラを取り出し観察したところ塗膜剥がれが確認された。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、良好な画像を得ることができた。
【0072】
(比較例2)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、1万2千枚の印刷を行なっても塗膜剥がれは観察されず、良好な画像が得られた。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、スジ状の画像不良が発生した。また、現像ローラの表面を観察したところ、現像ブレードによる圧接痕が確認された。
【0073】
(比較例3)
表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料を調製し、実施例1と同様にして円柱状の物性測定用UV硬化樹脂サンプルを作製して、アスカーC硬度及び圧縮残留歪を測定した。また、該弾性層用UV硬化樹脂原料から、実施例1と同様にしてシートサンプルを作製し体積固有抵抗を測定した。次に、表1に示す配合の弾性層用UV硬化樹脂原料及び塗膜層用UV硬化樹脂原料を用いて、実施例1と同様にしてUV樹脂製ローラを作製し、得られたローラの弾性層と塗膜層との密着性を評価した。これらの結果を表1に示す。さらに、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、NN条件に2日間放置後、グレー色にて耐久試験を行なったところ、初期より良好な画像が得られず、1千枚の印刷を行なった時点で塗膜剥がれが発生した。さらにまた、同様にして作製した別のローラを現像ローラとして電子写真装置に組み込み、HH条件に2日間放置後、グレー色にて画像評価を行ったところ、スジ状の画像不良が発生した。更に、現像ローラの表面を観察したところ、現像ブレードによる圧接痕が確認された。
【0074】
【表1】

【0075】
UA−334PZ:新中村化学工業(株)製
ライトアクリレートMTG−A:メトキシトリエチレングリコールアクリレート、官能基数=1、分子量=218、共栄社化学(株)製
ライトアクリレートIM−A:イソミリスチルアクリレート、官能基数=1、
分子量=268、共栄社化学(株)製
NK エステル A−SA:β-アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、新中村化学工業(株)製
イルガキュアー184D:光重合開始剤、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
MP−100:イオン導電剤、昭島化学工業(株)製
UV3000B:日本合成化学工業(株)製
UX3301:日本化薬(株)製
UV3200B:日本合成化学工業(株)製
A−MO:モルフォリンアクリレート、新中村化学工業(株)製、官能基数=1
IB−XA:共栄社化学(株)製、官能基数=1
ケッチェンブラックEC600JD:(製造元)ケッチェンブラックインターナショナル(株)、(販売元)ライオン(株)
【0076】
実施例1〜5から、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と光重合開始剤(B)と導電剤(C)と部分エステル(D)とを含む原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなる弾性層と、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)及び光重合開始剤(B)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなる塗膜層とを備えた導電性弾性ローラは、弾性層と塗膜層との密着性が高いことが分る。
【0077】
一方、比較例1及び3から、部分エステル(D)を含まない原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を備えた導電性弾性ローラは、弾性層と塗膜層との密着性が低いことが分る。また、比較例2から、部分エステル(D)の配合量が多いと、圧縮残留歪が増大し好ましくないことが分る。更に、比較例3から、導電剤(C)含まない原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなる弾性層を備えた導電性弾性ローラは、導電性が非常に低いことが分る。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の導電性弾性ローラの一例の断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。
【符号の説明】
【0079】
1 導電性弾性ローラ
2 シャフト部材
2A 金属シャフト
2B 高剛性樹脂基材
3 弾性層
4 塗膜層
5 感光ドラム
6 帯電ローラ
7 トナー
8 トナー供給ローラ
9 現像ローラ
10 成層ブレード
11 転写ローラ
12 クリーニングローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト部材と、該シャフト部材の半径方向外側に配設された一層以上の弾性層と、該弾性層の半径方向外側に配設された一層以上の塗膜層とを備える導電性弾性ローラにおいて、
少なくとも前記弾性層の最外層が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、光重合開始剤(B)及び導電剤(C)を含む原料混合物を紫外線照射で硬化させた紫外線硬化型樹脂からなり、
前記弾性層の最外層用原料混合物が、更に水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)を含むことを特徴とする導電性弾性ローラ。
【請求項2】
前記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)が、水酸基を有するアクリレートと二価カルボン酸とのモノエステルであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項3】
前記水酸基を有する(メタ)アクリレートと多価カルボン酸との部分エステル(D)が、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリレートからなる群から選択される少なくとも一種と、コハク酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ハイミック酸及びメチルハイミック酸からなる群から選択される少なくとも一種とのモノエステルであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項4】
前記弾性層の最外層用原料混合物における前記部分エステル(D)の含有量が1〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項5】
前記弾性層の最外層用原料混合物が、更にアクリレートモノマー(E)を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項6】
前記アクリレートモノマー(E)は、官能基数が1.0〜10で且つ分子量が100〜2,000であることを特徴とする請求項5に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項7】
前記導電剤(C)がイオン導電剤であることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項8】
前記弾性層の最外層用原料混合物は、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と前記部分エステル(D)と前記アクリレートモノマー(E)との合計100質量部に対して、前記光重合開始剤(B)を0.2〜5.0質量部、前記導電剤(C)を0.1〜5.0質量部含有することを特徴とする請求項1又は5に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項9】
前記弾性層は、アスカーC硬度が30度〜70度で、圧縮残留歪が5%以下で、体積固有抵抗が104〜1010Ωcmであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項10】
前記シャフト部材が、金属シャフト又は該金属シャフトの外側に高剛性の樹脂基材を配設したシャフトであり、
前記金属シャフトの外径が4.0〜8.0mmで、前記樹脂基材の外径が10〜25mmであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項11】
前記弾性層の厚さが1〜3000μmであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項12】
現像ローラ又は帯電ローラであることを特徴とする請求項1に記載の導電性弾性ローラ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載の導電性弾性ローラを用いた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−233367(P2007−233367A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18752(P2007−18752)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】