説明

干渉変調器のアクチュエーション電圧とリリース電圧を検出するシステムおよび方法

【課題】微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する方法を提供する。
【解決手段】装置に接続された少なくとも1つの電極に少なくとも2つの異なる電位を適用し、少なくとも2つの異なる電位で装置の少なくとも1つの電気的応答を検出することを含む。少なくとも一部分状態を決定することに基づいて、アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方が決定される。装置は、ディスプレイに適した干渉変調器のアレイを含むシステムの一部である。この方法はディスプレイピクセル特性における温度に依存した変化を補償するために使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の分野は、微小電気機械システム(microelectromechanical system)(MEMS)に関する。
【背景技術】
【0002】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械素子、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械素子は、堆積、エッチング、及び、あるいは、基板及び/又は堆積された材料の一部分をエッチングして取り除く、若しくは電子装置及び電子機械装置を形成するために複数の層を付加する、その他のマイクロマシニングプロセスを使用して創り出されることができる。MEMS装置の1つのタイプは、干渉変調器と呼ばれる。干渉変調器は、1対の導電性プレートを具備し、その一方又は両方が、全体あるいは一部分が透明である及び/又は反射でき、そして適切な電子信号の印加により相対的動きが可能である。一方のプレートは、基板上に堆積された静止層を具備し、他方のプレートは、静止層上につるされた金属膜を含んでいてもよい。そのような装置は、広範囲のアプリケーションを有し、これらのタイプの装置の特性を利用すること及び/又は変形することは、この技術において有益であり、その結果、自身の特徴は、既存の製品を改善することに活用されることができ、未だ開発されていない新たな製品を創り出すことに活用されることができる。
【発明の概要】
【0003】
本発明のシステム、方法、及び装置は、それぞれ複数の態様を有し、そのいずれもが、その好ましい特性に単独で寄与するのではない。本発明の範囲を制限することなく、自身のより卓越した特徴が、ここに簡単に説明される。本明細書を熟考した後で、特に"特定の実施形態の詳細な説明"の項を読んだ後で、本発明の特徴が、その他のディスプレイ装置に対する利点をどのようにして提供するかを、理解するであろう。
【0004】
一実施形態において、この発明は、微小電気機械装置(microelectromechanical device)のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する方法を含む。この方法は、装置に接続された少なくとも1つの電極に少なくとも2つの異なる電位を適用し、少なくとも2つの異なる電位で装置の少なくとも1つの電気的応答を検出することを含む。少なくとも一部分その応答に基づいて、少なくとも2つの異なる電位における装置の状態が決定される。少なくとも一部分状態を決定することに基づいて、アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方が決定される。
【0005】
他の実施形態において、微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するためのシステムは、装置に接続された少なくとも1つの電極に少なくとも2つの異なる電位を印加する手段と、少なくとも2つの異なる電位において装置の少なくとも1つの電気的応答を検出する手段を含む。さらに、少なくとも一部分その応答に基づいて、少なくとも2つの異なる電位において装置の状態を決定する手段と、少なくとも一部分その決定に基づいてアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するための手段が提供される。
【0006】
他の実施形態において、微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するシステムは、微小電気機械装置および電圧を微小電気機械装置に印加するように構成された駆動回路を含む。微小電気機械装置に接続されたセンサーは、少なくとも2つの異なる電位で微小電気機械装置の少なくとも1つの電気的応答を検出するために構成される。センサーはさらに、少なくとも一部分その応答に基づいて、少なくとも2つの異なる電位における装置の状態を決定し、および少なくとも一部分その決定に基づいてアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するように構成される。
【0007】
他の実施形態において、ディスプレイシステムを製造する方法は、ディスプレイシステムのユーザーに表示データを提示するように構成された微小電気機械ピクセルのアレイを形成することを含む。この方法は、少なくとも1つのさらなる微小電気機械素子を形成すること;およびアクチュエーション電圧またはリリース電圧の一方または両方を感知するように構成されたセンサーをさらなる微小電気機械素子に接続することを含む。
【0008】
他の実施形態において、ディスプレイシステムは、ディスプレイシステムのユーザーに表示データを提示するように構成された微小電気機械ピクセルのアレイと、少なくとも1つのさらなる微小電気機械素子と、センサーを含む。センサーは、さらなる微小電気機械ピクセルのアクチュエーション電圧とリリース電圧の一方または両方を検出するように構成される。
【0009】
他の実施形態において、ディスプレイシステムは、ディスプレイシステムのユーザーにデータを表示するための手段と少なくとも1つの微小電気機械素子を含む。また、微小電気機械素子のアクチュエーション電圧またはリリース電圧の一方または両方を検出するための手段が提供される。
【0010】
他の実施形態において、微小電気機械素子のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するためのシステムを製造する方法は、微小電気機械装置を形成し、電圧を微小電気機械装置に印加するように構成された駆動回路を接続することを含む。この方法は、また、センサーを微小電気機械装置に接続することを含む。センサーは、少なくとも2つの異なる電位において微小電気機械装置の少なくとも1つの電気的応答を検出するように構成され、さらに少なくとも一部分その応答に基づいて、少なくとも2つの異なる電位において装置の状態を決定するように構成される。センサーは、また、少なくとも一部分その決定に基づいて、アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、第1の干渉変調器の可動鏡が、固定鏡から所定の距離において反射または「オン」位置にあり、第2の干渉変調器の可動鏡が非反射、または「オフ」位置にある干渉変調器の一実施形態の一部を描写する等角投影図である。
【図2】図2は、3×3干渉変調器ディスプレイを内蔵した電子装置の一実施形態を図解するシステムブロック図である。
【図3A】図3Aは、図1の干渉変調器の一例示実施形態のための可動鏡位置対印加電圧の図である。
【図3B】図3Bは、干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用してもよい行電圧および列電圧のセットの説明図である。
【図4A】図4Aは、図2の3×3干渉変調器におけるディスプレイデータの一例示フレームを図解する。
【図4B】図4Bは、図4Aのフレームを書くために使用してもよい行信号および列信号のための一例示タイミング図を図解する。
【図5A】図5Aは、図1の装置の断面図である。
【図5B】図5Bは、干渉変調器の他の実施形態の断面図である。
【図5C】図5Cは、干渉変調器の他の実施形態の断面図である。
【図6】図6は、状態検出回路の一実施形態の概略/ブロック図である。
【図7】図7は、干渉変調器のための電圧パルスに対する電圧対時間応答を図解するグラフである。
【図8】図8は、状態検出回路の他の実施形態の概略/ブロック図である。
【図9】図9は、干渉変調器のための電圧パルスに対する電流対時間応答を図解するグラフである。
【図10】図10は、状態検出処理のフローチャートである。
【図11】図11は、干渉変調器の行を設定し、試験するための行電圧および列電圧を図解するタイミング図である。
【図12】図12は、アレイに埋め込まれた変調器のための状態検出装置のブロック図である。
【図13】図13は、状態検出処理の他の実施形態のフローチャートである。
【図14】図14は、試験ピクセルを内蔵するディスプレイのブロック図である。
【図15】図15は、干渉変調器のアクチュエーション電圧およびリリース電圧を決定するために使用してもよいピクセルに適用される電圧対時間のグラフである。
【図16】図16は、図15の電圧対時間電圧印加と共に使用されるアクチュエーション電圧およびリリース電圧を決定するために使用してもよい回路の概略図である。
【図17】図17は、図16の回路のタイミングを図解するグラフである。
【図18】図18は、電圧対ピクセルおよび電流対干渉変調器の動作とリリースの電圧を決定するために使用されてもよい時間応答に適用された時間の別の実施形態の図示です。
【図19】図19は、電圧対図18の時間電圧印加を用いてアクチュエーション電圧およびリリース電圧を決定するために使用してもよい回路の概略図である。
【図20】図20は、干渉変調器のアクチュエーション電圧とリリース電圧を決定するために使用してもよい回路の他の実施形態の概略図である。
【図21A】図21Aは、複数の干渉変調器を含む視覚ディスプレイ装置の一実施形態を図解するシステムブロック図である。
【図21B】図21Bは、複数の干渉変調器を含む視覚ディスプレイ装置の一実施形態を図解するシステムブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な記載は、この発明のある特定の実施形態に向けられている。しかしながら、この発明は請求項によって定義されカバーされるような多くの異なる方法で具現化することができる。この記載において、全体を通して類似した部分が類似した数字で指定される図面が参照される。
【0013】
この発明の実施形態は、動いていようと(例えばビデオ)または静止していようと(例えば、静止画)、およびテキストであろうと画像であろうと画像を表示するように構成される任意の装置において実施してもよい。より詳しくは、本発明が種々の電子装置で実行される若しくは電子装置に関連付けられることができることが、予想される。電子装置は、携帯電話機、無線装置、パーソナルディジタルアシスタンツ(PDAs)、ハンド−ヘルド又は携帯型コンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲームコンソール、腕時計、時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイ、等)、コクピット制御装置及び/又はディスプレイ、カメラファインダのディスプレイ(例えば、自動車の後方監視カメラのディスプレイ)、電子写真、電子ビルボード又はサイン、プロジェクタ、建築上の構造、パッケージング、及び芸術的な構造(例えば、宝石1個の画像のディスプレイ)のようなものであるが、限定されない。
【0014】
ここに説明されたものに類似の構造のMEMS装置も、電子スイッチング装置のような、非−ディスプレイアプリケーションで使用されることもできる。
【0015】
干渉MEMSディスプレイ素子を具備する1つの干渉変調器ディスプレイの実施形態が、図1に図示される。これらの装置において、ピクセルは、明又は暗状態のいずれかである。明("オン"又は"開路(open)")状態では、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分をユーザーに反射する。暗("オフ"又は"閉路(close)")状態にある場合は、ディスプレイ素子は、入射可視光をユーザーに反射しない。実施形態に依存して、"オン"及び"オフ"状態の光反射率特性は、逆になることがある。MEMSピクセルは、選択された色を主に反射するように構成されることができ、白黒に加えてカラー表示を可能にする。
【0016】
図1は、視覚によるディスプレイ装置の一連のピクセル中の2つの隣接するピクセルを図示する等測図であり、ここでは、各ピクセルは、MEMS干渉変調器を具備する。いくつかの実施形態では、干渉変調器ディスプレイは、これらの干渉変調器の行/列アレイを具備する。各干渉変調器は、互いに可変であり制御可能な距離に位置する1対の反射層を含み、少なくとも1つの可変の大きさを有する共鳴光学的キャビティを形成する。1つの実施形態において、反射層の1つは、2つの位置の間を移動することができる。第1の位置では、ここではリリース状態(released state)と呼ぶ、可動層は、固定された部分反射層から比較的離れた距離に位置する。第2の位置では、可動層は、部分反射層により近くに隣接して位置する。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に依存して、積極的に(constructively)又は消極的に(destructively)干渉して、各ピクセルに対して全体が反射状態又は非反射状態のいずれかを作る。
【0017】
図1のピクセルアレイの図示された部分は、2つの隣接する干渉変調器12a及び12bを含む。左の干渉変調器12aでは、可動かつ高反射層14aは、固定された部分反射層16aから所定の距離のリリースされた位置に図示される。右の干渉変調器12bでは、可動高反射層14bは、固定された部分反射層16bに隣接するアクチュエートされた位置に図示される。
【0018】
固定層16a,16bは、電気的に導電性であり、部分的に透明であり、部分的に反射する、そして、例えば、透明基板20上にクロムとインジウム−スズ−酸化物のそれぞれの1又はそれより多くの層を堆積することにより製作されることができる。複数の層は、平行なストリップ(strips)にパターニングされ、下記にさらに説明されるようにディスプレイ装置中の行電極を形成できる。可動層14a,14bは、支柱18の頂上及び複数の支柱18の間に介在する犠牲材料上に堆積された(行電極16a,16bに直交する)1層の堆積された金属層又は複数の層の一連の平行なストリップとして形成されることができる。犠牲材料がエッチされて除去されるときに、変形可能な金属層は、決められたエアーギャップ19だけ固定金属層から分離される。アルミニウムのような非常に電導性があり反射する材料が、変形可能な層として使用されることができ、そして、これらのストリップは、ディスプレイ装置において列電極を形成できる。
【0019】
印加電圧がないと、キャビティ19は、2つの層14a,16aの間に維持され、変形可能な層は、図1のピクセル12aに図示されたように機械的に弛緩(relax)した状態にある。しかしながら、電位差が選択された行及び列に印加されると、対応するピクセルにおいて行及び列電極の交差点に形成されたキャパシターは、充電され、静電力が電極を強制的に引きつける。電圧が十分に高ければ、可動層は、変形され、図1に右のピクセル12bにより図示されたように、固定層に対して押し付けられる(この図に図示されていない誘電材料が、固定層上に堆積されることがあり、短絡することを防止し、分離距離を制御する)。この動きは、印加される電位差の極性に拘わらず同じである。このようにして、反射対非反射ピクセル状態を制御できる行/列アクチュエーションは、従来のLCD及びその他のディスプレイ技術において使用される多くの方法に類似している。
【0020】
図2から図4Bは、ディスプレイ応用において干渉変調器のアレイを使用するための1つの具体例としてのプロセス及びシステムを説明する。図2は、本発明の態様を組み込むことができる電子装置の1実施形態を説明するシステムブロック図である。具体例としての実施形態において、電子装置は、プロセッサー21を含む。そのプロセッサー21は、いずれかの汎用のシングルチップ又は複数チップマイクロプロセッサ、例えば、ARM,ペンティアム(登録商標)、ペンティアムII(登録商標)、ペンティアムIII(登録商標)、ペンティアムIV(登録商標)、ペンティアム(登録商標)プロ、8051、MIPS(登録商標)、パワーPC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、若しくは任意の他の適切なプロセッサーであってよい。さらに、プロセッサー21は、デジタルシグナルプロセッサー、マイクロコントローラー、または、プログラマブルゲートアレイのような任意の専用マイクロプロセッサーを含んでいてもよい。当技術分野で慣行のように、プロセッサー21は、1つ以上のソフトウエアモジュールを実行するように構成してもよい。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサーは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、若しくはいずれかのその他のソフトウェアアプリケーションを含む、1若しくはそれより多くのソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されることができる。ここに記載される機能のすべては、全部または一部をハードウエア、ソフトウエア、またはそれらの組み合わせで実施してもよいことが理解されるであろう。
【0021】
一実施形態では、プロセッサー21は、しかも、アレイコントローラ22と通信するように構成される。一実施形態では、アレイコントローラ22は、アレイ30に信号を供給する行ドライバー回路24及び列ドライバー回路26を含む。図1に図示されたアレイの断面は、図2に線1−1により示される。アレイ制御22は、制御信号を、アレイ30を駆動するのに十分な1つの電圧または複数の電圧に変換するブースト回路32を含む。一実施形態において、表示制御22は、また、フレームバッファー34を含む。フレームバッファーは、リフレッシュの目的のために現在表示されているフレームを記憶するための十分なメモリを典型的に含む。
【0022】
複数のトライステートバッファー36は、アレイ30の列の各々および行の各々に有利に供給される。トライステートバッファー36は、ホールドモード信号に接続される。ホールドモード信号は、アサートされると、アレイのそれぞれの行または列への接続を開く。ホールドモード選択ラインがアサートされると、ドライバーからアレイへの線が開かれ、各ピクセルキャパシタンス上に記憶される電荷のための任意の漏出経路を実質的に除去する。従って、ピクセルを横切る漏出を介してまたは非無限のトライステートオープン抵抗を介して電荷がゆっくりと消失するまで、ピクセルは、任意のドライバー入力無しに以前にチャージされたまたはディスチャージされた状態で保持される。直列FETのような任意の制御可能な直列スイッチを用いて、このディスプレイ/ドライバーデカップリング(decoupling)を実施することができることは理解されるであろう。
【0023】
MEMS干渉変調器の場合、行/列アクチュエーションプロトコルは、図3Aに示すこれらの装置のヒステリシス特性を利用してもよい。それは、例えば、可動層をリリース状態からアクチュエート状態に変形させるために10ボルトの電位差を必要するかもしれない。
【0024】
しかしながら、電圧がその値から低減される場合、可動層は、10ボルト未満の電圧降下としてその状態を維持する。図3Aの例示実施形態において、可動層は、電圧が2ボルト未満に降下するまで完全にリリースしない。従って、図3Aに示す例において、約3ボルト乃至7ボルトの電圧の範囲がある。そこには、装置がリリース状態またはアクチュエート状態で安定する印加電圧のウィンドウが存在する。これは、ここでは、「ヒステリシスウィンドウ」あるいは「安定ウィンドウ」と呼ばれる。図3Aのヒステリシス特性を持つディスプレイアレイの場合、行/列アクチュエーションプロトコルは、以下のように設計することができる。すなわち、行ストローブの期間、アクチュエートされるストローブされた行内のピクセルが約10ボルトの電圧差にさらされ、リリースされるピクセルは、ゼロボルトに近い電圧差にさらされる。ストローブの後、以下のようにピクセルは約5ボルトの定常状態電圧差にさらされる。すなわち、ピクセルは、どのような状態であれ、行ストローブがピクセルを置く状態のままである。書かれた後に、各ピクセルはこの例において、3乃至7ボルトの「安定ウィンドウ」内の電位差に会う。この特徴は、アクチュエートされたまたはリリースされた先在する状態において、同じ印加された電圧条件下で、図1に示すピクセル設計を安定化させる。干渉変調器の各ピクセルは、アクチュエートされた状態であろうとリリースされた状態であろうと、実質的に固定反射層および移動反射層により形成されるキャパシターであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費なくしてヒステリシスウィンドウ内の電圧で保持されることができる。本質的に、印加電位が固定なら電流はピクセルに流れない。
【0025】
代表的アプリケーションにおいて、ディスプレイフレームは、第1行内のアクチュエートされたピクセルの所望のセットに従って列電極のセットをアサートすることにより創ってもよい。次に、行パルスは、行1電極に印加され、アサートされた列ラインに対応するピクセルをアクチュエートする。次に、アサートされた列電極のセットは、第2行内の所望のセットのアクチュエートされたピクセルに対応するように変更される。次に、パルスは、行2電極に印加され、アサートされた列電極に従って行2内の適当なピクセルをアクチュエートする。行1ピクセルは行2パルスに影響されず、それらが行1パルス中にセットされた状態であり続ける。これはフレームを生成するために連続する方法で行の全シリーズのために繰り返されてもよい。一般に、フレームは、毎秒いくつかの所望数のフレームでこの処理を連続的に反復することにより新しいディスプレイデータを用いてリフレッシュおよび/または更新される。さらに、ディスプレイフレームを生成するためにピクセルアレイの行電極および列電極を駆動するための種々様々のプロトコルが良く知られており、この発明と共に使用してもよい。
【0026】
図3B、4Aおよび4Bは、図2の3×3アレイでディスプレイフレームを創り出すための1つの可能性のあるアクチュエーションプロトコルを説明する。図3Bは、ピクセルが図3Aのヒステリシス曲線を表すために使用されることがある、列及び行電圧レベルの可能性のあるセットを説明する。図3Bの実施形態では、ピクセルをアクチュエートすることは、適切な列を−Vbiasに、そして適切な行を+ΔVに設定することを含む。これは、それぞれ−5V及び+5Vに対応することができる。ピクセルをリリースさせることは、適切な列を+Vbiasに、そして適切な行を同じ+ΔVに設定することにより達成され、ピクセル間で零ボルトの電位差を生成する。そこでは行電圧が零ボルトに保持されるこれらの行では、列が+Vbias又は−Vbiasであるかに拘らず、ピクセルが元々あった状態がどうであろうとも、ピクセルは、その状態で安定である。
【0027】
図4Bは、そこではアクチュエートされたピクセルが反射しない図4Aに説明されたディスプレイ配列に結果としてなる、図2の3×3アレイに印加される一連の行及び列信号を示すタイミング図である。図4Aに説明されたフレームを書き込むことに先立って、ピクセルは、任意の状態であることができ、そしてこの例では、全ての行が0ボルトであり、全ての列が+5ボルトである。これらの印加電圧で、全てのピクセルは、自身の現在のアクチュエートされた状態又はリリースされた状態で安定である。
【0028】
図4Aのフレームでは、ピクセル(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)及び(3,3)がアクチュエートされている。これを実現するために、行1に対する"ライン時間"の期間に、列1及び2は、−5ボルトに設定され、そして列3は、+5ボルトに設定される。全てのピクセルが3−7ボルトの安定ウィンドウの中に留まるため、これは、どのピクセルの状態も変化させない。行1は、その後、0から5ボルトまで上がり、零に戻るパルスでストローブされる。これは、(1,1)及び(1,2)ピクセルをアクチュエートし、(1,3)ピクセルをリリースする。アレイ中のその他のピクセルは、影響されない。
【0029】
望まれるように行2を設定するために、列2は、−5ボルトに設定され、そして列1及び3は、+5ボルトに設定される。行2に印加された同じストローブは、その後、ピクセル(2,2)をアクチュエートし、ピクセル(2,1)及び(2,3)をリリースする。再び、アレイのその他のピクセルは、影響されない。行3は、列2及び3を−5ボルトに、そして列1を+5ボルトに設定することより同様に設定される。行3ストローブは、図5Aに示されたように行3ピクセルを設定する。フレームを書き込んだ後、行電位は零に、そして列電位は+5又は−5ボルトのいずれかに留まることができ、ディスプレイは、その後、図4Aの配列で安定である。同じ手順が数十から数百の行及び列のアレイに対して採用されることができることが、理解されるであろう。しかも、行及び列アクチュエーションを実行するために使用された電圧のタイミング、シーケンス、及びレベルが、上記に概要を示された一般的な原理の範囲内で広範囲に変化されることができ、そして、上記の例は、具体的な例だけであり、任意のアクチュエーション電圧方法は、本発明とともに使用されることができることも理解されるであろう。
【0030】
上記に説明された原理にしたがって動作する干渉変調器の構造の詳細は、広範に変化できる。例えば、図5A−図5Cは、移動鏡構造の3つの異なる実施形態を図示する。図5Aは、図1の実施形態の断面であり、そこでは金属材料14のストリップが、直角に延びている支柱18上に堆積される。図5Bでは、可動反射材料14は、連結部(tether)38上に、角だけで支柱に取り付けられる。図6Cでは、可動反射材料14は、変形可能な層40から吊り下げられる。反射材料14に使用される構造的な設計及び材料が光学的特性に関して最適化されることができるため、及び変形可能な層40に使用される構造的な設計及び材料が所望の機械的特性に関して最適化できるため、この実施形態は、利点を有する。種々のタイプの干渉装置の製造は、例えば、米国公開出願2004/0051929を含む、種々の公開された文書に記載されている。多種多様な周知の技術が、一連の材料堆積、パターニング、及びエッチング工程を含む、上記に説明された構造を製造するために使用されることができる。
【0031】
ピクセルが書かれた後、その状態を検出することは、有利であり得る。図1の双安定ディスプレイの場合、ピクセルの状態は以下の事実を利用することにより決定することができる。すなわち、ピクセル鏡間のキャパシタンスは、非常に大きく、ピクセルがリリースされた状態にあるときよりもピクセルがアクチュエートされた状態にあるときに大抵の場合約10倍大きいという事実である。このピクセルキャパシタンス値は、ピクセルのキャパシタンスに依存する電気的特性を検出することにより様々な方法で検出することができる。そのうちのいくつかは以下により詳細に記載される。
【0032】
ピクセル状態検出の原理は、図6−10に示すように分離して単一のピクセルを参照して最初に記載されるであろう。図6を参照すると、ピクセルが書かれた後、全体のフレームが完全かまたはその時間以前かにかかわらず、すべての列トライステートバッファは、テストされるピクセルを含む1つの列を除いて開(デカップルされた)構成に配置することができる。次に、行ドライバーは、テストされるピクセルを含む行電極に低振幅パルスを印加する。行電極は、増大した電圧に応答して充電する。図7に示すように、ピクセル間の電圧は、回路のRC時定数(τ)に従ってこの印加された電圧に応答して増大するであろう。分離した単一ピクセルの場合、キャパシタンスは、ピクセル54のキャパシタンスであり、回路の抵抗は、行ドライバー出力インピーダンスおよび/または行電極と直列に配置されるかもしれない任意のフィルター抵抗56を含んでいてもよい。ピクセル54が低キャパシタンス状態(例えば、リリース状態)にあるときのテストポイント58における電圧は、ピクセル54が曲線62により図示するように高キャパシタンス状態(例えば、アクチュエート状態)にあるときよりも曲線60により示すようにより早く増大するであろう。ピクセル間の電圧がこの充電期間、例えば、τ/3において、決定されるなら、ピクセルの状態を決定することができる。この電圧は電圧検出回路64によって検出し測定することができる。τ/3の期間を有するパルスがピクセルに印加されるなら、ピクセル間の電圧は、(図7にも示すように)トレース66に示すように増加しおよび減少するであろう。この信号が、負入力に印加されるVthreshを備えたコンパレーター68の入力に印加されるなら、ピクセル間の電圧がパルスの期間中のある時刻においてVthreshを超えた場合にのみ、パルスは、コンパレーターから出力されるであろう。但し、Vthreshは、図7に示すように定義される。コンパレーター68の出力はラッチされ、そのピクセルがアクチュエートされる(ラッチロウ)またはリリースされる(ラッチハイ)かどうかの表示を生成することができる。
【0033】
図8および9は、ピクセル状態を検出する代替方法を示す。図8において、電流検出回路70は、電圧検出回路よりもむしろ使用される。電圧パルスは上記のように印加され、ピクセルキャパシタンス電荷として電流パルスを生じさせる。図9で示すように、この電流パルスは、より小さなキャパシタンス(曲線77)に対してよりもより大きなキャパシタンスのピクセル54に対してよりゆっくりと減衰する(曲線75)。電流パルスは、列ラインにおける直列抵抗72両端の電圧を測定することにより電圧パルスに変更することができる(電流−電圧変換器として構成される増幅器を使用することもできる)。抵抗両端の電圧は、図8に示される積分器74として形成された増幅器によって検出することができる。積分器の出力は、図6における場合のように、類似のコンパレーター76およびラッチに送ることができる。コンパレーター76は、回路を通過する電流パルスが、図8に示される閾値電圧Vthresh2より大きなコンパレーター入力における電圧を生成するのに(抵抗72の値と積分器74の時定数/増幅が与えられた)十分であるなら出力パルスを生成するだけであろう。図8は、抵抗72を列ラインに切替えるために使用されるスイッチ78を示す。しかし、もし、例えば適切なフィルター抵抗がすでに存在するならこれは必要ないことが理解されるであろう。
【0034】
電流検出は、電圧検出よりわずかにより複雑な回路を必要とするが、別個の電流センサーを用いて同時に行に沿って各ピクセルに対して別箇に充電電流を測定することができるので、単一パルスによって行内のすべてのピクセルをプローブすることができることであろう。これらの実施形態において、各列に専用のセンサーがあってもよい。または、列電流のすべてではない一部が同時に検出されるように、電流センサーのセットが列の異なるグループ間でシーケンシャルに切替えられることも可能である。この最後の実施形態は、すべての行に対してセンサーを備えた実施形態より遅いであろう。しかし、時間検出における実施形態より早いであろう。
【0035】
上述の原理に従って、図10は、干渉変調器の開または閉状態を決定する例示プロセスを図解するフローチャートである。テストパルスはステップ80において、ピクセルに印加される。ステップ82において、パルスに対するキャパシタンスに依存する応答が測定される。ステップ84において、応答は、閾値と比較されピクセルの状態を決定する。
【0036】
ピクセル状態検出は、様々な理由により有利であり得る。例えば、次のフレーム更新またはリフレッシュにおいて、次の所望のフレームとは異なるピクセルのみが更新する必要がある。スタティックディスプレイの場合、ピクセルは監視され、電荷の漏出によるアクチュエート状態からリリース状態へどのピクセルが弛緩されたかを検出してもよい。
【0037】
選択的な更新は様々な方法で実行することができる。例えば、一旦1つ以上のピクセルが所望の状態から変化すると、ドライバー回路は元に戻ってオンとなり、トライステートバッファーは閉じ、行ストローブは、所望でない状態にあるピクセルを含む行のみに限定することができる。他の行をスキップすることも可能である。これは、ディスプレイを更新するのに必要な合計エネルギーを低減する。ピクセルの行が書かれ、それらが正しく書かれたか否かを決定するためにチェックすることができるので、ピクセル状態検出は、フレーム書込みプロセスの期間においても有利であり得る。そうでなければ、正確であるまで行を再び書くことができる。ピクセル状態検出は、また、フレームバッファーのためのピークメモリ必要条件を有利に最小にすることができる。
【0038】
この最後のプロセスの実施は図11に示される。行1ライン時間90の期間に行1を書いた後、行1テスト時間92が入力される。この期間の第1の部分において、行1および列1のみがドライバー回路に接続され、約1ボルト未満のテストパルス94が行1に印加される。上述したように、ピクセル(1,1)のキャパシタンスに依存する応答は、図5Aに示すようにピクセルがアクチュエート状態にあることを確実にするために監視される。これは、行1テスト時間の次の部分の期間にピクセル(1,2)および(1,3)に対して反復される。次に、システムは行2ライン時間を入力するか、あるいは行1の中の1つ以上のピクセルが正確に書かれていないことが決定されるなら、行1ライン時間を反復する。テストのためのパルス期間は、書込みプロセスの期間、ピクセルをアクチュエートするために使用されるパルス期間に比較して非常に短くすることができるので、テスト電圧振幅は、一般的に所望のものより大きく示されており、テスト時間期間は通常必要であろうよりも長く示される。テストされているピクセル54がすし詰め状態のピクセルの大きなアレイの一部であるとき、テストプロセスは多少より複雑になるかもしれない。これは、テストパルスがピクセルの全行に印加されるからである。したがって、充電プロセスの時定数は、全行電極とリターン列電極との間のキャパシタンスに依存し、図12に再び示すように、テストされているピクセル54の状態ではなく、行内のすべてのピクセルの関連状態によって影響を受けることがあり得る。キャパシタンスの支配的な要因はテストされているピクセルの状態になるであろう。しかし、行内に数百のピクセルがあってもよいので、残りの結合した影響は重要になり得る。同じ列電極を共有する異なる行内のピクセル間に静電結合がさらにある場合がある。この実際的な影響は、行内の他のピクセルの状態に依存して、与えられた行内のピクセルをテストするとき、パルス期間τ/3、Vthresh値あるいは両方を変えることは有利かもしれないということである。
【0039】
この決定はいくつかの方法で行うことがでる。
【0040】
図12に示す一実施形態は、各行において、ディスプレイの視野領域の外側の行の終わりで、テストピクセル98を含むことができる。このピクセルは状態間で切り替えることができ、テストパルスのための立ち上がり時間は、アクチュエート状態およびリリース状態の両方に対して決定することができる。このように、状態間に最大電圧差を有する期間、およびその間にVthreshが位置しなければならない電圧値は、テストピクセル応答に基づいて決定することもあり得る。従って、これらの値は、行内の他のピクセルの状態をテストするために使用することもあり得る。
【0041】
あるいは、テストピクセルの代わりにフィルター抵抗を行の終わりに配置するということもあり得る。従って、全体の行電極のための集合的なキャパシタンスの測定を行うということもあり得る。ドライバー制御回路は、この情報を用いて、τ/3、Vthresh、または両方を計算するか調べ、その行のピクセルをテストするということもあり得る。
【0042】
行および列のアレイに埋め込まれたピクセルのこれらの原理を用いて一般的な状態を検出するプロセスは、図13に示される。ステップ102において、行測定信号は、検出されるピクセルを含む行に印加される。これらの信号は、上述したように、テストピクセルをテストすること、または全体の行キャパシタンス測定を含むということもあり得る。ステップ104において、τ/3および/またはVthreshのような適切なテストパラメータは、その行内の後のピクセルテストのために決定される。図10における場合のように、テストパルスは、次に、ステップ106で行に印加される。ステップ108において、パルスに対するキャパシタンスに依存する応答が測定される。ステップ110において、その応答は、閾値と比較されその行内の選択されたピクセルの状態を決定する。
【0043】
ピクセル状態検出プロセスのためのパルス振幅と期間は、様々な所望の要因に基づいて選択されてもよい。パルスは、行に注入される合計電荷を制御するように形成してもよい。分離されたピクセルの場合、パルス電流と時間プロファイルは、ピクセルのキャパシタンス値に関係なくあらかじめ選択された電荷がピクセルに注入されるように定義することができる。この場合、ピクセル間の結果として生じる電圧は、ピクセルキャパシタンスに反比例するであろう。同様にアレイ内のピクセルに対してこの方法を使用することは可能かもしれないが、その有効性は制限されるかもしれない。なぜなら行に注入される電荷は、複雑で予測することが困難な方法で数百の行ピクセルに分配されるかもしれないからである。パルス期間は、時間節約に好適な短いパルスを用いて、回路τ値に基づいて選択してもよい。このプロセスの期間中にピクセルに印加される電位は、ヒステリシスウィンドウ内のすべての時間において、維持されるので、状態検出プロセスは、それ自体検出されるピクセルの状態を変更しないことはもちろん望ましい。したがって、充電パルスを印加しないとき、およびトライステート増幅器によりデカップリングされないとき、ドライバーは、有利に適切なバイアス電圧を供給するであろう。そして、ドライバーは、印加されたピクセル電圧が決してヒステリシスウィンドウの外にないように十分小さい(例えば、典型的に1または2ボルト未満)このバイアス電圧から逸脱するパルスを発生するであろう。
【0044】
ピクセル状態検出の他の有利なアプリケーションは、ピクセルのアクチュエーション電圧およびリリース電圧を決定するためにある。これらの電圧は、温度に依存し、同様に時間に対してシフトしてもよいので、これは、有効であり得る。より高い温度は、ガラス基板上の金属鏡に対して図3Aの安定ウィンドウをシフトする傾向がある。材料層の相対的な熱膨脹係数によって、温度の関数としていずれかの方向へのシフトを生じることができる。ピクセルアクチュエーションおよびリリース電圧が電気的に決定することができるなら、ピクセルのアレイに画像データを書き込むために使用されるドライブ電圧は、電流ピクセルの動きに一致させるために変更することができる。この特徴を組込むディスプレイは、図14に示される。この実施形態において、余分なテストピクセル112は、ディスプレイ114の実際の視野領域の周りに配置される。これらのテストピクセルは、ディスプレイを生成するのと同じプロセスの期間に製造してもよい。従って、物理特性は、視野表示領域114のピクセルの物理特性と本質的に同一でなければ類似している。様々なバイアス電圧およびテスト電圧を印加する1つ以上の検出回路118は、テストピクセルに接続される。検出回路のいくつかまたはすべては、複数のテストピクセル間で共有することができることが理解されるであろう。
【0045】
別箇のテストピクセルを用いて、様々な検出プロトコルを実施することができ、容量性MEMSピクセルのアクチュエーション電圧および/またはリリース電圧を決定することができる。例えば、この決定は、ピクセルの両端に一連の電圧を加えて各印加された電圧における状態を検出することにより行なうことができる。これは図15に図解される。電圧は、すべての条件下で、ゼロから予想されるアクチュエーション電圧を超える電圧に上昇することができる。各電圧レベルでは、上述したピクセル状態テストは、ピクセル状態を決定するために実行してもよい。ある電圧レベルでは、ピクセルはアクチュエートされるであろう。そして、これはテスト期間中に検出されるであろう。次に、ピクセル電圧は降下され、ゼロに戻る方向に各レベルにおいてテストされる。ある電圧レベルでは、ピクセルはリリースされるであろう、そして、テスト結果によって再び検出されるであろう。
【0046】
図15において、電圧ステップは各ステップに対して1ボルトであるが、任意のステップサイズを使用してもよいことが理解されるであろう。各ステップの期間、ピクセルが以前の電圧遷移から充電した後、上述したようにテストパルス120が印加される。望まれるように、適切な電圧または電流が監視され、ピクセル状態は各電圧レベルにおいて決定される。アクチュエーション電圧とリリース電圧のための範囲は、どのステップが状態変化を生じたかを決定することにより決定することができる。有利に、テストパルスの振幅および期間はステップサイズおよび期間未満である。
【0047】
図16および17は、図15の方法を実施することができる回路およびその動作を示す。
【0048】
この実施形態では、テストパルスは、一連のステップアップ電圧およびステップダウン電圧に加えられ、信号合計は、ピクセルの一面に印加される。反対側面は、電圧変換器124の反転電流を用いてグラウンドされる。スイッチ126は、電圧変換器への電流の出力をコンパレーター128の入力に接続する。図17に示すように、テストパルス発生器に加えられたCLK1信号は、テストパルス期間を生成する。図9に示すようにそして上述したように、テストパルスは、リリースピクセルの場合よりもアクチュエートピクセルの場合により遅く減衰するテストピクセルを介して電流パルスを生成する。CLK2信号は、電圧変換器124への電流の出力と、コンパレーター128への入力との間の接続を制御する。スイッチ126が開いているとき、コンパレーターへの入力は、抵抗130によりロウに引っ張られる。CLK2信号は、CLK1の立ち上がりから遅延された立ち上がりを有するように時間が決められ、充電プロセスの期間の時間内に選択されたポイントで電流−電圧変換器124からの電圧出力をサンプルするための短い期間を有する。この電圧は、リリースされたピクセルよりアクチュエートされたピクセルに対してより高いであろう。CLK2サンプル期間の間、電圧が−Vthresh3よりもさらにネガティブ(反転増幅器124のためにネガティブ)であるならば、これは、アクチュエートされたピクセルを示し、コンパレーター128の出力は、サンプル期間の間高いであろう。これは、各テストパルスに対してシーケンシャルに反復される。そして一連のコンパレーター出力は、CLK2のアサート時間内にある信号CLK3により決定される時刻においてシフトレジスター136にシフトされる。次に、シフトレジスター136の出力は、上昇するおよび下降する各レベルでピクセルのアクチュエート対リリースのレコードを形成する。
【0049】
図18および19は、双安定ピクセルのアクチュエーション電圧およびリリース電圧を決定するために使用することができる他の回路実装を示す。ピクセルRC充電時定数、およびピクセルが状態間で切り替わるのにかかる時間に比べて遅いレートでピクセル上の電圧が増加するなら、電流は、電圧が上がる間非常に遅いであろう。これは、ピクセルがアクチュエートされた状態に変化し、キャパシタンスが迅速に増加するまで真である。これは、高キャパシタンス状態への遷移の期間に電流パルスを流させるであろう。下方向のランプバック(ramp back)上で、(ピクセルキャパシタンス上の電荷を迅速に低減する)反対方向の第2の電流パルスを生じるであろう。
【0050】
これらの電流パルスは、図19の回路によって検出することができる。この実施形態において、電流−電圧変換器124の出力は、1対のコンパレーター140および142に接続される。充電電流が小さい場合、両方のコンパレーター出力は両方とも低くなる。第1の電流パルス期間にコンパレーター140の出力は、高くなるであろう。第2の電流パルス期間に、コンパレーター142の出力は、高くなるであろう。これらのパルスが生じる時間は、ランプが開始される同じ時刻に開始されるそれぞれのカウンター144、146をコンパレーターからの各出力パルスが停止させることにより、決定することができる。印加された電圧ランプの時間の関数としての電圧は周知であるので、カウンター値は、アクチュエーション電圧およびリリース電圧と関連付けることができる。
【0051】
他の可能なテスト回路は、図20に示される。この実施形態において、AC信号は、DCバイアス電圧の上部に配置され、ノード150においてピクセルに印加される。ピクセルがリリースされるときよりもピクセルがアクチュエートされるとき、ピクセルを介してより多くのAC電流が流れるであろう。このAC電流は、グラウンドへのDC接続された経路およびピクセルの他のプレート上のグラウンドへのAC接続された経路の両方を含むことにより検出することができる。キャパシター154両端のDC電圧はピクセルを介しておよびキャパシター156を介して増加するAC電流により増加するであろう。この電圧はコンパレーター158に送られる。この値がVthresh6を超えるならコンパレーター158はハイになる。これは、成分値に基づいて決定される。この実施形態において、DCバイアス電圧は任意の方法で変化することができる。そして、コンパレーター158の出力は、ピクセルがアクチュエートされると高くなり、ピクセルがリリースされると低くなるであろう。
【0052】
図21Aおよび21Bは、ディスプレイ装置2040の一実施形態を図解するシステムブロック図である。
【0053】
ディスプレイ装置2040は、例えばセルラー式電話または携帯電話であり得る。
【0054】
しかしながら、さらに、ディスプレイ装置2040あるいはそれの少しの変化の同じコンポーネントは、テレビおよびポータブルメディアプレイヤーのような様々なタイプのディスプレイ装置の例証となる。
【0055】
ディスプレイ装置2040はハウジング2041、ディスプレイ2030、アンテナ2043、スピーカー2045、入力装置2048およびマイクロフォン2046を含む。
【0056】
ハウジング2041は一般的に射出成形および真空成形を含む、当業者に良く知られた様々な製造プロセスのいずれかから形成される。さらに、ハウジング2041は、限定されるものではないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミックまたはそれらの組み合わせを含む様々な材料のいずれかから作ってもよい。一実施形態において、ハウジング2041は、異なる色、または異なるロゴ、画像、またはシンボルを含む他の取り外し可能な部分と置換してもよい取り外し可能な部分(図示せず)を含む。
【0057】
例示ディスプレイ装置2040のディスプレイ2030は、ここに記載するように双安定ディスプレイを含む様々なディスプレイのいずれかであってよい。他の実施形態において、当業者に良く知られているように、ディスプレイ2030は、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDのようなフラットパネルディスプレイ、または、CRTまたは他の管装置のような非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、この実施形態を記載する目的のために、ディスプレイ2030は、ここに記載するように干渉変調器ディスプレイを含む。
【0058】
例示ディスプレイ装置2040の一実施形態のコンポーネントは、図21Bに概略的に示される。図示した例示ディスプレイ装置2040は、ハウジング2041を含み、少なくとも部分的にその中に入れられるさらなるコンポーネントを含むことができる。例えば、一実施形態において、例示ディスプレイ装置2040は、トランシーバー2047に接続されたアンテナ2043を含むネットワークインターフェース2027を含む。トランシーバー2047はプロセッサー2021に接続される。プロセッサー2021は、調整ハードウエア2052に接続される。調整ハードウエア2052は、信号を条件付けする(例えば、信号をフィルターする)ように構成してもよい。調整ハードウエア2052は、スピーカー2045およびマイクロフォン2046に接続される。プロセッサー2021は、また、入力装置2048およびドライバーコントローラー2029に接続される。ドライバーコントローラー2029は、フレームバッファー2028およびアレイドライバー2022に接続され、アレイドライバー2022は、ディスプレイアレイ2030に接続される。電源2050は、特定の例示ディスプレイ装置2040設計により必要とされるすべてのコンポーネントに電力を供給する。
【0059】
ネットワークインターフェース2027は、アンテナ2043およびトランシーバー2047を含んでいるので、例示ディスプレイ装置2040は、ネットワークを介して1つ以上の装置と通信することができる。一実施形態において、ネットワークインターフェース2027は、また、プロセッサー2021の必要条件を軽減するためにいくつかの処理能力を有していてもよい。アンテナ2043は、信号を送信し受信するための当業者に知られた任意のアンテナである。一実施形態において、アンテナは、IEEE802.11(a)、(b)、(c)を含むIEEE802.11規格に従ってRF信号を送信し受信する。他の実施形態において、アンテナは、ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))規格に従ってRF信号を送信し受信する。携帯電話の場合には、アンテナは、CDMA、GSM(登録商標)、AMPS、または無線携帯電話ネットワーク内で通信するために使用される他の周知の信号を受信するように設計される。トランシーバー2047は、アンテナ2043から受信した信号を前処理するので、信号は、プロセッサー2021により受信されさらに操作される。トランシーバー2047は、また、プロセッサー2021から受信した信号を処理するので、信号はアンテナ2043を介して例示ディスプレイ装置2040から送信してもよい。
【0060】
他の実施形態において、トランシーバー2047は、受信機と交換することができる。
【0061】
さらに他の実施形態において、ネットワークインターフェース2027は、画像ソースと交換することができる。画像ソースは、プロセッサー2021に送信される画像データを発生する。例えば、画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスク、または画像データを発生するソフトウエアモジュールであり得る。
【0062】
プロセッサー2021は、一般に例示ディスプレイ装置2040の動作全体を制御する。プロセッサー2021は、ネットワークインターフェース2027または画像ソースからの圧縮された画像データのようなデータを受信し、データを生の画像データ、または生の画像データに容易に処理されるフォーマットに処理する。次に、プロセッサー2021は、処理したデータをドライバーコントローラー2029に送信するかまたは記憶のためにフレームバッファー2028に送信する。生データは、画像内の各ロケーションにおける画像特性を識別する情報を指す。例えば、そのような画像特性は色、飽和およびグレイスケールレベルを含むことができる。
【0063】
一実施形態において、プロセッサー2021は、マイクロコントローラー、CPUまたは例示ディスプレイ装置2040の動作を制御するための論理ユニットを含む。調整ハードウエア2052は、一般的に信号をスピーカー2045に送信し、マイクロフォン2046からの信号を受信するための増幅器およびフィルターを含む。調整ハードウエア装置2052は、例示ディスプレイ装置2040内のディスクリートコンポーネントであってもよいし、または、プロセッサー2021または他のコンポーネント内に内蔵されていてもよい。
【0064】
ドライバーコントローラー2029は、プロセッサー2021により発生された生の画像データをプロセッサー2021から直接にまたはフレームバッファー2028から受け取り、アレイドライバー2022への高速送信のために適切に生の画像データを再フォーマットする。具体的には、ドライバーコントローラー2029は、生の画像データは、ディスプレイアレイ2030間で走査するのに適した時間順序を有するように、生の画像データをラスター状のフォーマットを有するデータフローに再フォーマットする。次に、ドライバーコントローラー2029はアレイドライバー2022にフォーマットされた情報を送信する。LCDコントローラーのようなドライバーコントローラー2029は、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサー2021としばしば関連づけられるけれども、そのようなコントローラーは多くの方法で実施してもよい。それらは、ハードウエアとしてプロセッサー2021に埋め込んでもよいし、ソフトウエアとしてプロセッサー2021に埋め込んでもよく、またはアレイドライバーと一緒に完全にハードウエアで集積してもよい。
【0065】
典型的には、アレイドライバー2022はドライバーコントローラー2029からフォーマットされた情報を受信し、ピクセルのディスプレイのx-y行列からくる数百およびときとして数千のリード線に毎秒多数回印加される波形の並列セットにビデオデータを再フォーマットする。
【0066】
一実施形態において、ドライバーコントローラー2029、アレイドライバー2022およびディスプレイアレイ2030は、ここに記載した任意のタイプのディスプレイに適している。例えば、一実施形態では、ドライバーコントローラー2029は、従来のディスプレイコントローラーまたは双安定ディスプレイコントローラー(例えば干渉変調器コントローラー)である。他の実施形態において、アレイドライバー2022は、従来のドライバーまたは双安定ディスプレイドライバー(例えば干渉変調器ディスプレイ)である。
【0067】
一実施形態において、ドライバーコントローラー2029はアレイドライバー2022と一緒に集積される。そのような実施形態は携帯電話、時計、および他の小面積ディスプレイのような高度に集積されたシステムにおいて一般的である。さらに他の実施形態において、ディスプレイアレイ2030は、典型的なディスプレイアレイあるいは双安定ディスプレイアレイ(例えば干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0068】
入力装置2048は、ユーザーが例示ディスプレイ装置2040の動作を制御することを可能にする。一実施形態において、入力装置2048は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッド、ボタン、スイッチ、タッチセンシティブスクリーン、圧力感知または熱感知薄膜のようなキーパッドを含む。一実施形態において、マイクロフォン2046は例示ディスプレイ装置2040のための入力装置である。マイクロフォン2046がデータを装置に入力するために使用されるとき、例示ディスプレイ装置2040の動作を制御するためにユーザーにより音声コマンドが提供されてもよい。
【0069】
技術的に良く知られているように、電源2050は様々なエネルギー記憶装置を含むことができる。例えば、一実施形態において、電源2050は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池のような2次電池である。他の実施形態において、電源2050は、プラスチック太陽電池および太陽電池ペイントを含む再生可能エネルギーソース、キャパシターまたは太陽電池である。他の実施形態において、電源2050は壁コンセントから電力を受信するように構成される。
【0070】
いくつかの実施において、制御プログラム可能性は、電子ディスプレイシステム内のいくつかの場所に配置できるドライバーコントローラー内に存在する。いくつかの場合において、制御プログラム可能性は、アレイドライバー2022内に存在する。当業者は、上述した最適化を任意の数のハードウエアおよび/またはソフトウエアコンポーネントで、および様々な構成で実施してもよいことを認識するであろう。
【0071】
上記詳細な記述は、種々の実施形態に適用されるこの発明の新規な特徴を図示し、記載し、指摘したけれども、形態における種々の省略、代替、および変更、および図示した装置またはプロセスの詳細は、この発明の精神を逸脱することなく当業者により行うことが理解できるであろう。一例として、テスト電圧ドライバー回路は、ディスプレイを作るために使用されるアレイドライバー回路から分離することができることが理解されるであろう。電流センサーと同様に、行電極を分離するために個別の電圧センサーを専用にすることができる。この発明の範囲は、上述の記載よりもむしろ添付されたクレームにより示される。クレームの意味および均等の範囲内に入るすべての変更は、その範囲内に包含されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を具備する、微小電気機械のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する方法:
前記装置に接続された少なくとも1つの電極に少なくとも2つの異なる電位を印加する;
前記少なくとも2つの異なる電位で前記装置の少なくとも1つの電気的応答を検出する;
前記応答に少なくとも一部分基づいて、前記少なくとも2つの異なる電位における前記装置の状態を決定する;および
前記状態を決定することに少なくとも一部分基づいて前記アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する。
【請求項2】
前記状態を決定することは、前記応答が閾値および大きいかどうか決定することを具備する、請求項1の方法。
【請求項3】
前記検出は、前記電極上に発生される電圧を検出することを具備する、請求項1の方法。
【請求項4】
前記微小電気機械装置は、干渉ディスプレイピクセルのアレイを具備するディスプレイ内に含まれるまたは隣接する、請求項1の方法。
【請求項5】
前記検出は、前記微小電気機械装置を介して電流の流れを検出することを具備する、請求項1の方法。
【請求項6】
前記応答は、キャパシタンスに依存する、請求項1の方法。
【請求項7】
下記をさらに具備する、請求項4の方法:
少なくとも1つの微小電気機械装置のアクチュエーションおよび/またはリリース状態を決定する;および
前記決定に応答して前記ディスプレイのための駆動電圧レベルを変更する。
【請求項8】
前記決定は、テスト微小電気機械装置のアクチュエーションおよび/またはリリース状態を決定することを具備する、請求項7の方法。
【請求項9】
前記テスト微小電気機械装置は、前記ピクセルのアレイに隣接する、請求項8の方法。
【請求項10】
さらに下記を具備する請求項4の方法:
前記微小電気機械装置のためのアクチュエーションおよびリリース電圧の一方または、両方を決定する;および
前記微小電気機械装置のためのアクチュエーションおよびリリース電圧の一方または両方を決定することに少なくとも一部基づいて前記干渉変調ディスプレイピクセルのアレイの動作パラメーターを変更する。
【請求項11】
下記を具備する、微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するためのシステム:
前記装置に接続された少なくとも1つの電極に少なくとも2つの異なる電位を印加する手段;
前記少なくとも2つの異なる電位において前記装置の少なくとも1つの電気的応答を検出する手段;
前記応答に少なくとも一部分基づいて、前記少なくとも2つの異なる電位において前記装置の状態を決定する手段;
前記決定に少なくとも一部基づいて前記アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する手段。
【請求項12】
前記印加手段は、駆動回路を具備する、請求項11のシステム。
【請求項13】
前記検出手段は、電圧感知回路を具備する、請求項11のシステム。
【請求項14】
前記状態決定手段は、演算増幅器を具備する、請求項11のシステム。
【請求項15】
前記電圧決定手段はシフトレジスターを具備する、請求項11のシステム。
【請求項16】
前記電圧決定手段は、カウンターを具備する、請求項11のシステム。
【請求項17】
下記をさらに具備する、請求項11のシステム:
微小電気機械ディスプレイピクセルのディスプレイアレイに関連する少なくとも1つの微小電気機械装置の前記アクチュエーションおよびリリース状態を決定する手段;および
前記決定に応じて前記ディスプレイのための駆動電圧レベルを変更する手段。
【請求項18】
前記決定手段は、微小電気機械装置を具備する、請求項17のシステム。
【請求項19】
下記を具備する、微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するシステム:
微小電気機械装置;
電圧を前記微小電気機械装置に印加するように構成された駆動回路;および
前記微小電気機械装置に接続され、前記少なくとも2つの異なる電位において、前記微小電気機械装置の少なくとも1つの電気的応答を検出するように構成され、さらに前記応答に少なくとも一部基づいて、前記少なくとも2つの異なる電位において前記装置の状態を決定するように構成され、前記決定に少なくとも一部基づいて前記アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するセンサー。
【請求項20】
さらに、下記を具備する請求項19のシステム:
前記微小電気機械システムと電気通信するプロセッサー、前記プロセッサーは、画像データを処理するように構成される;および
前記プロセッサーと電気通信するメモリ。
【請求項21】
前記画像データの少なくとも一部を前記駆動回路に送信するように構成されたコントローラーをさらに具備する、請求項20のシステム。
【請求項22】
前記画像データを前記プロセッサーに送信するように構成された画像ソースモジュールをさらに具備する、請求項20のシステム。
【請求項23】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバー、および送信機のうちの少なくとも1つを具備する、請求項22のシステム。
【請求項24】
入力データを受信するように構成され前記入力データを前記プロセッサーに通信するように構成された入力装置をさらに具備する、請求項20のシステム。
【請求項25】
下記を具備する、ディスプレイシステムを製造する方法:
ディスプレイデータを前記ディスプレイシステムのユーザーに提示するように構成された微小電気機械ピクセルのアレイを形成する;
少なくとも1つの更なる微小電気機械エレメントを形成する;および
アクチュエーション電圧またはリリース電圧の一方または両方を感知するように構成されたセンサーを前記さらなる微小電気機械素子に接続する。
【請求項26】
請求項25のプロセスにより製造されるディスプレイシステム。
【請求項27】
下記を具備する、ディスプレイシステム:
ディスプレイデータを前記ディスプレイシステムのユーザーに提示するように構成された微小電気機械ピクセルのアレイ;
少なくとも1つのさらなる微小電気機械素子、および前記さらなる微小電気機ピクセルのアクチュエーション電圧またはリリース電圧の一方または両方を感知するように構成されたセンサー。
【請求項28】
前記センサーは、前記さらなる微小電気機械素子のキャパシタンスに依存する応答を感知する、 請求項27のディスプレイシステム。
【請求項29】
前記センサーは電流センサーを具備する、請求項27のディスプレイシステム。
【請求項30】
ディスプレイデータを提示するように構成された前記ピクセルの少なくともいくつかは、干渉変調器を具備する、請求項27のディスプレイシステム。
【請求項31】
前記センサーはコンパレーターを具備する、請求項27のディスプレイシステム。
【請求項32】
さらに下記を具備する、請求項27のディスプレイシステム:
前記アレイと電気通信するプロセッサー、前記プロセッサーは、画像データを処理するように構成される;および
前記プロセッサーと電気通信するメモリ装置。
【請求項33】
少なくとも1つの信号を前記アレイに送信するように構成された駆動回路をさらに具備する、請求項32のディスプレイシステム。
【請求項34】
前記画像データの少なくとも一部を前記駆動回路に送信するように構成されたコントローラーをさらに具備する、請求項33のディスプレイシステム。
【請求項35】
前記画像データを前記プロセッサーに送信するように構成される画像ソースモジュールをさらに具備する、請求項32のディスプレイシステム。
【請求項36】
前記画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバー、および送信機のうちの少なくとも1つを具備する、請求項34のディスプレイシステム。
【請求項37】
入力データを受信し、前記入力データを前記プロセッサーに通信するように構成された入力装置をさらに具備する、請求項32のディスプレイシステム。
【請求項38】
ディスプレイに関連するテストピクセルのアクチュエーションおよび/またはリリース電圧を決定することを具備するディスプレイシステムを動作する方法。
【請求項39】
前記決定に応答して前記ディスプレイの駆動電圧レベルを変更することをさらに具備する、請求項38の方法。
【請求項40】
前記決定することは、テストピクセルのアクチュエーションおよびリリース状態を決定することをさらに具備する、請求項38の方法。
【請求項41】
前記決定することに少なくとも一部基づいてディスプレイ動作パラメーターを変更することをさらに具備する、請求項38の方法。
【請求項42】
下記を具備する、ディスプレイシステム:
ディスプレイシステムのユーザーにデータを表示する手段;
少なくとも1つの微小電気機械素子;および
前記微小電気機械素子のアクチュエーション電圧またはリリース電圧の一方または両方を検出する手段。
【請求項43】
前記表示手段は、微小電気機械素子のアレイを具備する、請求項42のディスプレイシステム。
【請求項44】
前記検出手段は、センサーを具備する、請求項42のディスプレイシステム。
【請求項45】
下記を具備する、微小電気機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するシステムを製造する方法:
微小電気機械装置を形成する;
電圧を印加するように構成された駆動回路を前記微小電気機械装置に接続する;
センサーを前記微小電気機械装置に接続する、前記センサーは、前記少なくとも2つの異なる電位において前記微小電気機械装置の少なくとも1つの電気的応答を検出するように構成され、さらに、前記応答に少なくとも一部基づいて前記少なくとも2つの異なる電位において前記装置の状態を決定するようにさらに構成され、前記決定することに少なくとも一部基づいて前記アクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定する。
【請求項46】
請求項45の方法により製造された微小電機機械装置のアクチュエーション電圧およびリリース電圧の一方または両方を決定するシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21A】
image rotate

【図21B】
image rotate


【公開番号】特開2012−83757(P2012−83757A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−223004(P2011−223004)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【分割の表示】特願2005−243599(P2005−243599)の分割
【原出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(506109856)クゥアルコム・メムス・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM MEMS Technologies, Inc.
【住所又は居所原語表記】5775 Morehouse Drive, San Diego, CA 92121−1714,U.S.A.
【Fターム(参考)】